JP2021152255A - 路面異常経過観察装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

路面異常経過観察装置及びコンピュータプログラム Download PDF

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慈生 三岡
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優太 竹内
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Abstract

【課題】過去に路面異常を検出した検出地点について、その検出地点の経過観察を行う負荷を軽減できる路面異常経過観察装置及びコンピュータプログラムを提供する。【解決手段】路面異常経過観察システムのサーバ装置は、道路を走行する車両の車載センサの検出値に基づいて路面異常が検出された検出地点の情報を取得する。サーバ装置は、取得した検出地点について、前回の検出からの検出値の変化量及び検出してからの経過日数などに基づいて、検出地点の路面画像を取得する必要があるか判断するS13、S17、S19。サーバ装置は、取得する必要があると判断した場合、道路を走行する車両によって路面画像を撮像して取得する。【選択図】図5

Description

本発明は、路面異常の経過を観察する路面異常経過観察装置及びコンピュータプログラムに関する。
従来より、道路の路面異常に係わる情報を収集することが行われている。例えば、特開2019−100136号公報に開示される道路維持管理システムは、管理対象の道路を撮像した路面画像を車載カメラから取得する(段落0012)。道路維持管理システムは、取得した路面画像を解析し、路面のひび割れ率を取得する(段落0010、0045)。道路維持管理システムは、取得したひび割れ率を、工事の優先度を判断する参考情報として表示する(段落0036、0037、0056)。
また、例えば、特開2006−48501号公報に開示される路面情報収集システムは、情報収集を依頼する車両へ、路面情報の収集項目、収集条件、収集地域の情報を送信する(段落0037)。この収集項目、収集条件、収集地域は、管理者によって決定される(段落0031、0031)。情報収集の依頼を受けた車両のカーナビゲーション装置は、収集項目等に従った情報収集を実行し、サーバへ送信する(段落0038、0039)。サーバは、車両から収集した情報に基づいて路面状況の分析を行なう(段落0039)。
特開2019−100136号公報(図5) 特開2006−48501号公報(図2)
上記した特許文献1、2に開示された技術は、道路を走行する車両から情報を収集することで道路の路面異常を発見する。ところで、路面異常を検出した場合、路面の補修を直ぐに行なう必要はないが、路面のその後の状態を経過観察したい場合がある。しかしながら、上記した特許文献1、2には、路面異常を検出した場合に、検出した検出地点の経過をどのように観察するのか具体的に記載されていない。
例えば、特許文献1の道路維持管理システムでは、車載カメラから入力した画像を解析して路面のひび割れ率を取得している。この場合、経過観察の地点を設定すると、その地点の道路を車両が通るごとに、車両から画像を入力して解析する処理が開始される虞がある。道路異常の経過観察を継続すると、解析装置側のデータ量の増加や処理負荷の増加を招く虞がある。
また、特許文献2の路面情報収集システムでは、管理者が、路面情報を収集する収集地域などを決定している。このため、過去に路面異常を検出した検出地点の経過を観察したい場合、情報を収集するタイミングを管理者が決定し、情報を収集する収集地域を適宜設定する必要がある。従って、管理者の負担が増加する虞がある。
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、過去に路面異常を検出した検出地点について、その検出地点の経過観察を行う負荷を軽減できる路面異常経過観察装置及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本発明に係る路面異常経過観察装置は、道路を走行する車両が備える車載センサの検出値に基づいて前記道路の路面異常が検出された検出地点の情報を取得する第1取得手段と、前記第1取得手段により取得した前記検出地点の情報に基づいて、過去に前記路面異常を検出した後、前記道路を走行する車両が備える車載センサの検出値に基づいて同じ前記検出地点の前記路面異常を再度検出した場合における前記検出値の変化量が基準変化量以上である第1条件、及び前記路面異常を検出した検出日からの経過日数が基準日数以上である第2条件、のうち少なくとも一方の条件が満たされた場合に、前記検出地点の路面画像を取得する必要があると判断する判断手段と、前記判断手段により取得する必要があると判断された場合、前記道路を走行する車両によって前記検出地点の路面を撮像した前記路面画像を取得する第2取得手段と、を備える。
また、本発明に係るコンピュータプログラムは、路面異常を検出した検出地点の路面を撮像した路面画像を取得するコンピュータプログラムであって、コンピュータを、道路を走行する車両が備える車載センサの検出値に基づいて前記道路の前記路面異常が検出された前記検出地点の情報を取得する第1取得手段と、前記第1取得手段により取得した前記検出地点の情報に基づいて、過去に前記路面異常を検出した後、道路を走行する車両が備える車載センサの検出値に基づいて同じ前記検出地点の前記路面異常を再度検出した場合における前記検出値の変化量が基準変化量以上である第1条件、及び前記路面異常を検出した検出日からの経過日数が基準日数以上である第2条件、のうち少なくとも一方の条件が満たされた場合に、前記検出地点の前記路面画像を取得する必要があると判断する判断手段と、前記判断手段により取得する必要があると判断された場合、前記道路を走行する車両によって前記検出地点の路面を撮像した前記路面画像を取得する第2取得手段と、して機能させる。
前記構成を有する本発明に係る路面異常経過観察装置及びコンピュータプログラムによれば、判断手段が、第1条件及び第2条件のうち少なくとも一方が満たされた場合に、検出地点の路面を撮像した路面画像を取得する。第1条件は、道路異常を検出した検出地点において、道路異常が再度検出され、且つ道路異常を検出した車載センサの検出値が基準変化量以上に変化した場合である。これにより、経過観察中に道路異常が所定の変化量以上に悪化した可能性がある場合に、検出地点の路面画像を取得することができる。取得した路面画像を確認することで、経過観察中の検出地点の路面状態を確認できる。
また、第2条件は、路面異常を検出した検出日から所定の基準日数以上だけ経過した場合である。これにより、検出地点で検出された検出値が大きく変化しない場合であっても、所定の日数が経過すれば、検出地点の路面画像を取得することができる。従って、第1及び第2条件に従って検出地点の路面画像を取得するため、取得を実行するタイミングや取得する検出地点の判断を道路管理者等がする必要がなくなる。また、第1及び第2条件が成立した場に路面画像を取得するため、路面画像の処理負荷やデータ量が過剰に増加することを抑制できる。従って、過去に路面異常を検出した検出地点について、その検出地点の経過観察を行う際の人的な負荷や装置の処理負荷を軽減できる。
尚、「路面異常」とは、ポットホールや路面のひび割れなどの路面そのものの異常だけでなく、路面の凍結など、路面と他の物体とで生じる異常も含む概念である。従って、路面異常とは、車両の走行に影響を与える様々な路面の異常を含む。また、「検出値」とは、車載センサによって検出されたセンサ信号の値そのものに限らず、センサ信号の値から算出、推定等される値を含んでいる。
実施形態に係る路面異常経過観察システムを示した概略構成図である。 実施形態に係る路面異常経過観察システムの構成を示したブロック図である。 実施形態に係るナビゲーション装置の制御系を模式的に示すブロック図である。 経過観察処理プログラムのフローチャートである。 経過観察処理プログラムに含まれる撮像キー設定判断処理プログラムのフローチャートである。 プローブ情報DBに記憶された管理DBの内容を示す図である。
以下、本発明に係る路面異常経過観察システムについて具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係る路面異常経過観察システム1の概略構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は本実施形態に係る路面異常経過観察システム1を示した概略構成図である。図2は本実施形態に係る路面異常経過観察システム1の構成を示したブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る路面異常経過観察システム1は、プローブセンタ2が備えるサーバ装置(路面異常経過観察装置の一例)3と、ユーザにより操作されるパーソナルコンピュータ(以下PCという)4と、複数の車両5の各々に搭載された通信(案内)端末であるナビゲーション装置6と、車両5に搭載された車載センサ7と、を基本的に有する。また、サーバ装置3、PC4、及びナビゲーション装置6は通信ネットワーク網8を介して互いに電子データを送受信可能に構成されている。尚、ナビゲーション装置6の代わりに、例えば携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末、パーソナルコンピュータを用いても良い。
ここで、本実施形態に係る路面異常経過観察システム1は、所謂プローブカーシステムを構成する。プローブカーシステムとは、車両5をセンサとして情報を収集するシステムである。具体的には、例えば、車両5で検出された路面異常の情報をはじめ、速度データ、ステアリング操作やシフト位置等の各システムの作動状況をGPSの位置情報とともに予め車両5に搭載された通信装置を介してプローブセンタ2に送信し、センタ側でその収集データを様々な情報として再利用するシステムをいう。尚、路面異常を検出する装置は、車両5以外の装置、例えば、サーバ装置3でも良い。サーバ装置3で路面異常を検出する場合、車載センサ7の検出値を車両5からプローブセンタ2へ送信し、受信した検出値に基づいてサーバ装置3が路面異常を検出しても良い。また、本実施形態における「路面異常」とは、例えば、ポットホールや路面のひび割れなどの路面そのものの異常だけでなく、路面の凍結など、路面と他の物体とで生じる異常も含む概念である。従って、路面異常とは、車両の走行に影響を与える様々な路面の異常を含む概念である。
そして、プローブセンタ2が備えるサーバ装置3は、全国を走行する車両5から路面異常の情報等を含むプローブ情報(材料情報)を適宜収集して蓄積するとともに、蓄積されたプローブ情報から道路に関する各種支援情報を登録する情報管理サーバである。特に、本実施形態では、サーバ装置3は、例えば、車両5が車載センサ7により検出した路面異常の情報を登録し、登録した情報に対して外部端末からアクセスされた場合、対応する情報を応答する。ここでいう外部端末とは、例えば、道路の補修を管理する道路管理者が操作するPC4である。また、PC4を操作するユーザは、道路の補修を管理する道路管理者の他に、例えば、国土交通省、地方整備局、NEXCO(登録商標)などの一般道や高速道路を管理する省庁、団体、民間企業等でも良い。例えば、道路管理者は、PC4を操作してサーバ装置3の路面異常の情報にアクセスし、登録された路面異常の検出地点のデータ(各レコード)についてステータスを設定する。サーバ装置3は、設定されたステータスに応じた処理を実行し、路面異常が検出された検出地点の路面画像の取得などを実行する。
また、PC4は、CPU、ROM、RAM等を中心に構成された制御部、キーボードやポインティングデバイスなどで構成される入力部、ディスプレイやスピーカなどの出力部、ハードディスクなどの不揮発性記憶手段からなる補助記憶部等を備えている。また、PC4にはOS(Operating System)としてWindows(登録商標)、Linux(登録商標)、MacOS(登録商標)などが搭載される。キーボード入力や画面出力といった入出力機能、主記憶部であるメモリや補助記憶部であるハードディスクに対するアクセス機能など、アプリケーションから共通して利用される基本機能は、OSによって提供される。尚、これら各OSによって提供される各種機能そのものは公知なので、ここでの詳細な説明は省略する。
更に、PC4は、モデム等の通信機器9(図2参照)を介して通信ネットワーク網8に接続され、サーバ装置3と双方向通信可能に構成されている。そして、PC4は、サーバ装置3から取得したデータに基づいて、各種情報をディスプレイに表示等する。特に本実施形態に係るPC4は、路面異常の情報をサーバ装置3から取得し、ディスプレイに表示して、その路面異常の検出地点についてステータスの情報を受け付ける。尚、本実施形態では、サーバ装置3から路面異常の情報を取得し検出地点のステータスの情報を受け付ける装置として、PC4を用いた例を説明するが、PC4の代わりに、携帯電話機、PDA等の通信端末を用いても良い。
一方、ナビゲーション装置6は、車両5に搭載され、格納する地図データに基づいて自車位置周辺の地図を表示したり、地図画像上において車両の現在位置を表示したり、設定された案内経路に沿った移動案内を行う車載機である。また、ナビゲーション装置6は、車両5に搭載された車載センサ7で検出した路面異常の情報を、サーバ装置3へ送信することも行う。尚、車載センサ7の種類は、特に限定されず、車両5に搭載可能な各種のセンサを採用できる。具体的には、車載センサ7としては、車速センサ、ステアリングセンサ、上下加速度センサ、赤外線センサ、車載カメラなどを採用できる。また、車両5が備える車載センサ7の数は、1つでも良く、複数個でも良い。
また、通信ネットワーク網8は全国各地に配置された多数の基地局と、各基地局を管理及び制御する通信会社とを含み、基地局及び通信会社を有線(光ファイバー、ISDN等)又は無線で互いに接続することにより構成されている。ここで、基地局はナビゲーション装置6との通信をするトランシーバー(送受信機)とアンテナを有する。そして、基地局は通信会社の間で無線通信を行う一方、通信ネットワーク網8の末端となり、基地局の電波が届く範囲(セル)にあるナビゲーション装置6の通信をサーバ装置3との間で中継する役割を持つ。また、通信ネットワーク網8は、例えば、インターネットなどの広域通信網やLAN(ローカルエリアネットワーク)を有し、PC4の通信をサーバ装置3との間で中継する役割を持つ。
続いて、路面異常経過観察システム1を構成するサーバ装置3の構成について図2を用いてより詳細に説明する。サーバ装置3は、図2に示すようにサーバ制御部11と、サーバ制御部11に接続されたプローブ情報DB(データベース)12と、センタ通信装置13とから基本的に構成されている。
サーバ制御部11は、サーバ装置3の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU21、並びにCPU21が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるRAM22、制御用のプログラムの他、後述の各種プログラム(図4、図5参照)等が記録されたROM23、ROM23から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ24等の内部記憶装置を備えている。
尚、サーバ制御部11は、処理アルゴリズムとしての各種手段を構成する。例えば、 第1取得手段は、道路を走行する車両5が備える車載センサ7の検出値に基づいて道路の路面異常が検出された検出地点の情報を取得する。判断手段は、第1取得手段により取得した検出地点の情報に基づいて、過去に路面異常を検出した後、道路を走行する車両5が備える車載センサ7の検出値に基づいて同じ検出地点の路面異常を再度検出した場合における検出値の変化量が基準変化量以上である第1条件、及び路面異常を検出した検出日からの経過日数が基準日数以上である第2条件、のうち少なくとも一方の条件が満たされた場合に、検出地点の路面画像を取得する必要があると判断する。第2取得手段は、判断手段により取得する必要があると判断された場合、道路を走行する車両5によって検出地点の路面を撮像した路面画像を取得する。第2判断手段は、判断手段により、第1条件及び第2条件の両方の条件が満たされないと判断された場合、過去に路面異常を検出した後、検出地点に係わる異常事態が発生したか否かを判断する。報知手段は、第2取得手段が路面画像を取得した場合、路面画像を第1取得手段が取得した検出地点の情報に関連付け、路面画像を関連付けしたことを報知する。受付手段は、道路を走行する車両5が備える車載センサ7の検出値に基づいて新たな路面異常を検出した場合、新たな路面異常を検出した検出地点を経過観察する検出地点に設定するか否かを受け付ける。
また、プローブ情報DB12は、全国を走行する車両5から収集したプローブ情報を累積的に記憶する記憶手段である。本実施形態のプローブ情報DB12は、路面異常を検出した検出地点に係わる情報を記憶する管理DB14が記憶されている。例えば、管理DB14には、図6に示すように、例えば、(a)路面異常を検出した検出地点のID、(b)検出日時、(c)検出地点の経度、(d)検出地点の緯度、(e)車載センサの検出値、(f)検出地点のステータス、(g)撮像キー、(h)路面画像名が記憶されている。管理DB14の詳細については、後述する。
また、センタ通信装置13は、車両5やVICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタ等の外部の交通情報センタと通信ネットワーク網8を介して通信を行う為の通信装置である。本実施形態では、センタ通信装置13を介してプローブ情報等を車両5との間で送受信する。
次に、車両5に搭載されたナビゲーション装置6の概略構成について図3を用いて説明する。図3は本実施形態に係るナビゲーション装置6を示したブロック図である。図3に示すように本実施形態に係るナビゲーション装置6は、ナビゲーション装置6が搭載された車両の現在位置を検出する現在位置検出部31と、各種のデータが記録されたデータ記録部32と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU33と、ユーザからの操作を受け付ける操作部34と、ユーザに対して車両周辺の地図や路面状態の情報等を表示する液晶ディスプレイ35と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ36と、記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ37と、プローブセンタ2やVICSセンタ等の情報センタとの間で通信を行う通信モジュール38と、から基本的に構成されている。また、ナビゲーション装置6はCAN等の車載ネットワークを介して、車両5に取り付けられた車載センサ7が接続されている。
以下に、ナビゲーション装置6を構成する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部31は、GPS41等からなり、現在の車両の位置、方位等を検出することが可能となっている。尚、現在位置検出部31は、GPS41以外のセンサ、例えば、車速センサやステアリングセンサ等を備えても良く、車載センサ7の検出信号を取得して利用しても良い。現在位置検出部31は、複数のセンサを用いて現在の車両の位置等を検出する精度を高めても良い。
また、データ記録部32は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された地図情報DB45、走行履歴DB46、配信情報DB47、所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。尚、データ記録部32をハードディスクの代わりにフラッシュメモリやメモリーカードやCDやDVD等の光ディスクにより構成しても良い。また、地図情報DB45、走行履歴DB46、配信情報DB47を外部のサーバに格納させ、ナビゲーション装置6が通信により外部のサーバから必要な情報を取得する構成としても良い。
ここで、地図情報DB45は、地図情報が、エリア毎(例えば20km四方のメッシュ毎)に区分されて記憶される記憶手段である。また、地図情報DB45は、道路網を始めとして経路探索、経路案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されている。例えば、各地点の座標位置の位置データ、道路(リンク)に関するリンクデータ、リンクの両端のノード点に関するノードデータ、各交差点に関する交差点データ、施設等の地点に関する地点データ等を含む。
また、走行履歴DB46は、車両5の走行情報や車載センサ7で検出した情報を累積して記憶する記憶手段である。尚、走行履歴DB46に記憶された走行情報や車載センサ7の検出情報は、プローブ情報としてサーバ装置3へ適宜送信される。また、配信情報DB47は、サーバ装置3から配信されるプローブ情報(他の車両で検出した路面異常の情報など)が記憶される記憶手段である。
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)33は、ナビゲーション装置6の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU51、並びにCPU51が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM52、制御用のプログラム等が記録されたROM53、ROM53から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ54等の内部記憶装置を備えている。
操作部34は、走行開始地点としての出発地及び走行終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)から構成される。そして、ナビゲーションECU33は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、操作部34は液晶ディスプレイ35の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。また、マイクと音声認識装置によって構成することもできる。
また、液晶ディスプレイ35には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、案内経路(走行予定経路)に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。尚、液晶ディスプレイ35の代わりに、HUDやHMDを用いても良い。また、スピーカ36は、ナビゲーションECU33からの指示に基づいて案内経路(走行予定経路)に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。
また、DVDドライブ37は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて音楽や映像の再生、地図情報DB45の更新等が行われる。尚、DVDドライブ37に替えてメモリーカードを読み書きする為のカードスロットを設けても良い。
また、通信モジュール38は、交通情報センタ、例えば、VICSセンタやその他の外部センタ等から送信された交通情報、天候情報等を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。また、車車間で通信を行う車車間通信装置や路側機との間で通信を行う路車間通信装置も含む。また、プローブ情報や配信情報をサーバ装置3との間で送受信するのにも用いられる。
ここで、上記したように、本実施形態のナビゲーション装置6は、車載センサ7の検出値に基づいて、路面異常を検出等する。車載センサ7の検出値に基づいて検出する路面異常の種類は、特に限定されないが、例えば、ポットホールを採用することができる。ポットホールとは、例えば、道路の路面に形成された凹凸、道路の穴、アスファルトの剥がれなどである。
ポットホールを検出する車載センサ7としては、例えば、車速センサを採用することができる。図3に示すように、車両5のナビゲーション装置6は、車載センサ7と接続され、車載センサ7から検出信号を入力する。車速センサ(車載センサ7)は、例えば、車両の駆動輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU33に出力する。ナビゲーションECU33は、入力したパルス信号のパルスを計数することにより駆動輪の車輪速度(回転速度)や移動距離を算出することができる。ナビゲーション装置6は、例えば、車輪速度の変動等に基づいて、ポットホールの発生、即ち、路面異常の発生を検出する。例えば、ナビゲーション装置6は、車速センサの出力から特定周波数の大きさを振動度合として計算し、計算結果のパラメータに基づいてファジー推論により路面の凹凸の高さを推定し、推定した凹凸の高さと閾値とを比較することでポットホールの発生を判断する。
ナビゲーションECU33は、ポットホールが発生している、即ち、路面異常が発生していると判断すると、路面異常が発生していることを示す情報、路面異常を検出した際の車載センサ7の検出値の情報、検出地点の情報(位置座標や時間)などをサーバ装置3へ送信する。送信する検出値の情報は、例えば、車速センサのパルス信号の値、パルス信号から算出した車輪速度等の値、振動度合から推定した路面の凹凸の高さの値などである。従って、本願における検出値とは、車載センサ7によって検出された検出値そのものに限らず、検出値から算出、推定等される値を含んでいる。
尚、ポットホールを検出する車載センサ7は、車速センサに限らない。例えば、車載センサ7として、車両5の車輪に作用する上下方向への加速度を検出する上下加速度センサを採用しても良い。そして、ナビゲーション装置6のナビゲーションECU33は、例えば、上下加速度センサで検出した上下加速度の変動に基づいて、路面の凹凸の高さやポットホールの発生を判断しても良い。あるいは、例えば、車輪のサスペンション装置の伸縮量(サスペンションアームの変位量)を検出するサスペンションセンサと、車高の変位量を検出する車高センサとを車載センサ7として用いて、ナビゲーション装置6が、サスペンションアームの変位量と車高の変位量の差分から、路面の凹凸の高さを推定し、ポットホールの発生を判断しても良い。
また、路面異常の種類は、ポットホールに限らない。例えば、道路のひび割れ、道路の隆起、路面の凍結などでも良い。例えば、ナビゲーションECU33は、車載カメラで撮像した画像データを解析して道路のひび割れを判断しても良い。この場合、ナビゲーションECU33は、推定したひび割れの長さや単位面積当たりのひび割れの発生箇所の割合などを検出値としてサーバ装置3へ送信しても良い。
また、路面異常の発生の判断を、サーバ装置3が実施しても良い。例えば、サーバ装置3は、道路を走行する車両5から車載センサ7(車速センサなど)の検出値を適宜収集し、収集した検出値に基づいて路面異常の発生を判断しても良い。この場合、サーバ装置3は、同一の道路について所定の期間ごとに車両5から検出値を取得しても良い。また、ナビゲーション装置6は、検出値が所定の閾値以上に増減した場合のみ、検出値をサーバ装置3へ送信しても良い。
続いて、前記構成を有する路面異常経過観察システム1に含まれるサーバ装置3において実行する経過観察処理プログラムについて図4及び図5に基づき説明する。図4及び図5は本実施形態に係る経過観察処理プログラムのフローチャートである。ここで、経過観察処理プログラムは、例えば、サーバ装置3の電源が投入されると実行される。経過観察処理プログラムは、路面異常の情報を車両5のナビゲーション装置6から取得し、取得した路面異常の検出地点のステータを受け付ける。経過観察処理プログラムは、ステータスとして経過観察を設定された検出地点について路面画像の取得の要否を判断するプログラムである。尚、以下の図4及び図5にフローチャートで示すプログラムは、例えば、サーバ装置3が備えているROM23に記憶されており、CPU21により実行される。また、以下の説明では、PC4(図1、図2参照)を道路管理者が操作する場合について説明する。
先ず、ステップ(以下、Sと略記する)1において、サーバ装置3のCPU21は、道路の路面異常の情報を取得する。上記したように、サーバ装置3は、路面異常を検出したことを示す情報、車載センサ7の検出値の情報、検出地点の情報などを、道路を走行する車両5のナビゲーション装置6から収集する。サーバ装置3は、各車両5のナビゲーション装置6から収集した情報に基づいて路面異常の情報を取得する。
そして、CPU21は、例えば、新規の路面異常の情報を車両5から取得すると(S1)、その路面異常の情報(検出地点)を処理対象に、S2以降の処理を実行する。従って、図4、図5に示す経過観察処理プログラムは、新たな路面異常が検出されるごとに実行される。尚、CPU21は、複数の路面異常の情報をまとめて処理しても良い。例えば、CPU21は、車両5から受信した路面異常の情報を蓄積する。そして、CPU21は、先に受信した路面異常の情報から順番に、S2以降の処理を実行しても良い。まとめて処理する場合、CPU21は、例えば、後述する図5の処理において、処理対象の検出地点の路面画像を取得する必要がないと判断した場合(S15を実行せずにS21を実行した場合)、S1からの処理を実行し、次の路面異常の情報を処理対象に処理しても良い。このように、CPU21は、車両5から収集して蓄積した路面異常の情報を順番に処理しても良い。
CPU21は、新規の路面異常の情報を車両5から取得すると(S1)、その情報をプローブ情報DB12の管理DB14へ登録する(S2)。図6は管理DB14に記憶される検出地点の情報の一例を示している。図6に示すように、プローブ情報は、上記(a)〜(h)に関する情報等が含まれる。例えば、図6に示す管理DB14の1行目のデータ(レコード)には、IDが“ID0001”、検出日時が“2020/02/19 XX:XX”、経度が“x2”、緯度が“y30”の検出地点のデータが記憶されている。
(a)路面異常を検出した検出地点のIDは、例えば、管理DB14の各検出地点の情報(レコード)を識別するために、サーバ装置3のCPU21によって付与される情報である。(b)検出日時は、例えば、車両5のナビゲーション装置6からサーバ装置3へ路面異常の情報が受信された日時である。
(c)検出地点の経度、(d)検出地点の緯度は、例えば、車両5のナビゲーション装置6からサーバ装置3へ送信された現在位置検出部31(図3参照)に基づく車両5の位置情報である。即ち、検出地点の経度、緯度は、ナビゲーション装置6によって路面異常を検出した際に、車両5が走行していた検出地点の位置座標である。尚、検出地点の経度、緯度の情報は、現在位置検出部31の情報に限らない。例えば、サーバ装置3が、車両5の位置を検出し、検出した情報を検出地点の経度、緯度の情報として管理DB14に登録しても良い。
(e)車載センサの検出値は、路面異常の検出時に、車両5の車載センサ7によって検出された検出値である。より具体的には、例えば、検出値は、車両5に取り付けられた車速センサや上下加速度センサの出力信号の値、出力信号をサンプリングした値、最大値、最小値等である。また、画像処理によって路面のひび割れを検出した場合は、検出値は、例えば、ひび割れの長さ、単位面積当たりのひび割れの発生箇所の割合などでも良い。
(f)検出地点のステータスは、検出地点に対処する予定の内容、対処した内容などを示す情報である。(g)撮像キーは、経過観察中の検出地点について、その検出地点の路面の画像を撮像する必要があるか否かを示す情報である。(h)路面画像名は、撮像キーに基づいて車両5が車載カメラで撮像した画像データを識別するためのファイル名である。尚、(f)ステータス、(g)撮像キー、(h)路面画像名の詳細については、後述する。
図4に戻り、CPU21は、S2において、車両5のナビゲーション装置6から取得した路面異常(検出地点)の情報に基づいて、(a)路面異常を検出した検出地点のID、(b)検出日時、(c)検出地点の経度、(d)検出地点の緯度、(e)車載センサの検出値を、管理DB14へ登録する。CPU21は、S2を実行すると、S3を実行する。
S3において、CPU21は、ステータスの情報の受け付けを実行する。例えば、道路管理者は、PC4(図1、図2参照)を操作してサーバ装置3へアクセスしてステータスの情報を登録する。CPU21は、PC4から受け付けたステータの情報を、管理DB14へ登録する(S3)。図6に示すように、ステータスには、例えば、「未処理」、「要補修」、「経過観察」、「補修済み」を示す値が設定されている。
「未処理」は、道路管理者によってステータが設定されていない未設定の状態を示している。サーバ装置3のCPU21は、例えば、S2において、新規の検出地点を管理DB14に登録する際、ステータとして「未処理」を示す値を設定する。また、「要補修」は、補修が必要な検出地点であることを示している。「経過観察」は、直ぐに補修をする必要はないが、路面異常のその後の経過を観察する必要があることを示している。
道路管理者は、例えば、PC4を操作してサーバ装置3へアクセスし、ステータが「未処理」のものに絞って検出地点の情報を表示させステータの情報を設定する。サーバ装置3のCPU21は、ステータの情報を設定されると、設定された検出地点についてS4以降の処理を実行する。
具体的には、道路管理者は、例えば、管理DB14の検出値の情報、道路の規模(高速道路、国道、県道、幹線道路など)、交通量、他の道路工事の予定など、様々な情報を考慮して、未処理の検出地点について、直ぐに補修すべきか、今すぐには補修する必要はなく経過観察とすべきか判断する。道路管理者は、例えば、より重要度の高い道路に含まれる検出地点のステータを「要補修」に設定し、重要度の低い道路に含まれる検出地点のステータを「経過観察」に設定する。あるいは、道路管理者は、例えば、道路の補修工事業者の工事予定のスケジュール、補修を開始できる日程、未処理の検出地点の中により重要度の高い検出地点があるかなど、様々な要因を検討してステータスを決定する。また、道路管理者は、例えば、処理対象の検出地点が高速道路や国道などのより重要度の高い検出地点ではなく、且つ、未処理の検出地点が溜まっている場合、とりあえず経過観察をステータスに設定しその検出地点を後回しにする場合がある。このような場合に、検出地点は、ステータとして経過観察が設定される。
尚、道路管理者は、ステータスとして経過観察を設定する検出地点よりも重要度が低い検出地点や、誤検知と考えられる検出地点を、管理DB14から削除しても良い。あるいは、サーバ装置3のCPU21は、ステータが「未処理」の状態のまま一定期間が過ぎた検出地点、即ち、道路管理者によってステータが一定期間だけ設定されない検出地点を定期的に削除しても良い。これにより、道路管理者は、ステータスに経過観察を設定する検出地点より重要度が低い検出地点のステータを未処理のままにしておくことで、その検出地点を削除することができる。
また、図6に示すステータの「補修済み」は、道路の補修が完了したことを示している。例えば、サーバ装置3は、ステータとして「要補修」を設定されると、道路の補修業者へ検出地点の情報や、道路の補修を要請する情報を送信する。補修業者は、道路の補修を完了させると、検出地点のID等を記載した報告書を道路管理者へ提出する。道路管理者は、補修業者から報告書を受け取ると、その内容を確認して補修の完了を確認する。道路管理者は、PC4を操作して、その検出地点のステータとして「補修済み」を設定する。尚、サーバ装置3が、補修業者から補修の完了の情報を受信して自動で「補修済み」のステータスを設定しても良い。また、後述するように、ステータとして経過観察を設定した場合でも、CPU21は、検出地点の検出値の変化量などを判断し、検出地点の路面画像を取得して道路管理者に報知する。このため、道路管理者は、報知に気づき路面画像を確認して道路補修が必要であると考え直した場合は、ステータを「経過観察」から「要補修」に変更することで、補修業者へ補修を依頼できる。
図4に戻り、CPU21は、S3において、S2で登録された新規の検出地点のステータの情報を受け付けると、S4の撮像キー設定判断処理を実行する。図5は、経過観察処理プログラムに含まれる撮像キー設定判断処理プログラムの内容を示している。図5に示すように、CPU21は、撮像キー設定判断処理プログラムを開始すると、図4のS3で受け付けて登録したステータの情報が経過観察であったか否かを判断する(S11)。即ち、CPU21は、新規で登録された検出地点が、経過観察の検出地点として登録されたか否かを判断する。
CPU21は、ステータスの情報が経過観察であると判断すると(S11:YES)、S12を実行する。また、CPU21は、ステータスの情報が経過観察でないと判断すると(S11:NO)、撮像キーとして不要であることを示す値を設定し(S21)、図5に示す処理を終了する。図6に示すように、CPU21は、S21を実行すると、検出地点の撮像キーの値として「0(ゼロ)」(不要)の値を設定する。
例えば、CPU21は、図4のS3において、ステータスとして「要補修」を設定する指示を受け付けた場合、S11で否定判断する。この場合、CPU21は、撮像キーとして不要の値を設定する。そして、CPU21は、図4のS5〜S7の処理を実行せず、図4、図5に示す処理を終了する。これにより、道路管理者により直ぐに補修が必要であると判断された検出地点については、路面画像の取得を実行しない。これは、道路管理者が、要補修と判断した場合、上記したように、補修業者へ道路の補修を依頼するため、新たなめて路面画像を撮像・確認する必要がないためである。尚、CPU21は、S21を実行しなくとも良い。例えば、CPU21は、S2で新規の検出地点を管理DB14に登録する際、撮像キーの初期値として「0(ゼロ)」(不要)の値を設定しても良い。そして、路面画像を取得する必要がある場合のみ、後述するS15を実行して撮像キーを変更(0→1)しても良い。
一方、CPU21は、S12において、検出値の変化量を算出する。CPU21は、例えば、S3においてステータとして経過観察が設定された検出地点と同一の検出地点で、且つ過去に検出され経過観察として設定された検出地点の検出値と、今回の検出値の差を変化量として算出する。即ち、CPU21は、過去に路面異常を検出した後、同じ検出地点の路面異常を再度検出した場合における検出値の変化量を算出する(S12)。これにより、経過観察中の検出地点について、検出値の変化量を算出することができる。この変化量は、前回の検出値からの変化量であり、換言すれば、路面異常がどの程度まで悪化しているか示す値である。
尚、変化量の算出方法は、上記した今回の検出値と前回の検出値の差を算出する方法に限らない。例えば、CPU21は、同一の検出地点について複数の経過観察のデータが存在した場合、複数の検出値を用いて移動平均などを算出して変化量を求めても良い。また、CPU21は、例えば、複数の経過観察のデータのうち、最も古いデータの検出値と、今回の検出値の差を変化量として算出しても良い。
また、同一の検出地点とは、例えば、検出地点の経度及び緯度が同一の検出地点である。あるいは、同一の検出地点とは、経度及び緯度が一定の誤差の範囲(現在位置検出部31の誤差の範囲など)となる検出地点でも良い。また、管理DB14に登録するデータとして、検出地点の道路のリンクIDなどを登録し、CPU21が、リンクIDなどの道路の識別情報を用いて検出地点の一致を判断しても良い。
CPU21は、S12を実行した後、S13を実行する。CPU21は、S12で算出した変化量が基準変化量以上であるか否かを判断する(S13)。例えば、CPU21は、S12において、検出値に基づいて、前回の路面の凹凸の高さと、今回の凹凸の高さの差を、変化量として算出する。これにより、ポットホールが、どの程度まで悪化したか(深くなったか)を変化量として算出することができる。この場合、基準変化量としては、例えば、道路の補修が直ぐには必要ないが、道路の劣化が進んでいる可能性が高いため路面画像を確認する必要があるポットホールの深さ(凹凸の高さ)の値を設定することができる。これにより、後述するS15の撮像キーを設定することで、基準変化量以上となった経過観察中の検出地点の路面画像を取得し、道路管理者に確認させることができる。S3において道路管理者が検出値等を見てステータを設定する段階では分かりにくい検出値の変化を検出し、路面画像を道路管理者に確認させ再度判断させることができる。あるいは、基準変化量としては、例えば、直ぐに補修する必要があるポットホールの深さの値を設定しても良い。これにより、S3において道路管理者が検出値の変動を見落としたとしても、路面画像を取得し、道路管理者に確認させることができる。
また、例えば、S3においてステータスを設定する判断は、判断する道路管理者によって判断基準や判断精度に差がでる可能性が高い。また、道路管理者は、未処理の検出地点の処理件数が多いためとりあえず経過観察として設定する可能性がある。また、道路管理者は、要補修と設定するべき検出地点を、誤って経過観察と設定する可能性がある。このため、道路管理者がステータスとして経過観察を設定した場合でも、検出値が過去の検出値から大幅に変化し、路面異常が悪化している可能性がある。この場合、道路異常の状態を撮像して道路管理者に確認させることが望ましい。
CPU21は、S13において、S12で算出した変化量が基準変化量以上であると判断すると(S13:YES)、S15を実行する。S15において、CPU21は、撮像キーとして、撮像が必要であることを示す値を設定する(S15)。図6に示すように、CPU21は、S15を実行すると、撮像キーの値として「1」の値を設定する。後述するように、撮像キーとして「1:必要」を設定された検出地点については、車両5が検出地点の道路を撮像した路面画像の取得が実行される。このため、S13で用いる基準変化量としては、例えば、路面画像を撮像して路面異常の悪化状況を画像で確認する必要があるか否かを検出値の変化量と比較して判断できる値を設定できる。CPU21は、S15を実行すると、図5に示す処理を終了する。
一方、CPU21は、S13において、S12で算出した変化量が基準変化量未満であると判断すると(S13:NO)、S16を実行する。S16において、CPU21は、異常検出日からの経過日数を算出する。CPU21は、例えば、S3で経過観察のステータを設定された検出地点と同一の検出地点で、且つ過去に検出され経過観察の検出地点のうち、最も古い検出地点の検出日時を管理DB14から取得する。CPU21は、取得した検出日時と、S3で経過観察のステータを設定した処理対象の検出地点の検出日時の差を、経過日数として算出する。これにより、最初に経過観察として設定した日からの経過日数を算出することができる。
CPU21は、S16を実行した後、S17を実行する。CPU21は、S16で算出した経過日数が基準日数以上であるか否かを判断する(S17)。CPU21は、算出した経過日数が基準日数以上であると判断した場合(S17:YES)、S15を実行する。これにより、最初に道路異常を検出した検出日時から所定の基準日数が経過した経過観察の検出地点について路面画像の取得を行うことができる。
ここで、仮に、検出値の変化量が基準変化量以上となっていない場合であっても、一定の経過日数が過ぎていた場合、経年劣化によって道路のポットホール等が悪化しているおそれがある。この場合、路面画像を取得して道路管理者に確認させることが好ましい。このため、S17で用いる基準日数は、例えば、経年劣化によって道路異常が悪化している可能性があるため、路面画像を道路管理者に確認させる必要がある日数を設定することができる。
尚、上記したS16の経過日数の算出方法や、S17の基準日数の値は、一例である。上記した判断方法では、最も古い検出日時から基準日数が経過すると、同一の検出地点について道路異常が検出され経過観察のステータスが設定されるごとに路面画像の取得が行われる。これに対し、所定の経過日数ごとに路面画像を取得するようにしても良い。例えば、CPU21は、S17で肯定判断した(撮像キーにより路面画像を取得した)検出地点について、基準日数を所定日数だけ増やして次回の判断に用いても良い。CPU21は、路面画像が取得された検出地点で経過観察のステータを維持(要補修にならなかった)検出地点について、新たに同一の検出地点を検出しS17で判断する際に、前回のS17の判断後に増やした所定日数を用いて判断しても良い。これにより、S17で肯定判断するごとに基準日数を所定日数だけ増やすことで、所定日数ごとに路面画像の撮像を行うことができる。
あるいは、S16において、CPU21は、例えば、S3で経過観察として設定された検出地点と同一の検出地点で、且つ過去に検出され経過観察として設定された検出地点のうち、最も直近で撮像キーを設定して路面画像を撮像した検出地点の検出日時を管理DB14から取得しても良い。そして、CPU21は、直近の路面画像を撮像した日からの経過日数を算出しても良い。これにより、所定の経過日数が経過するごとに、路面画像を取得し道路管理者に確認させることができる。
一方、CPU21は、S17において、S16で算出した経過日数が基準日数未満であると判断した場合(S17:NO)、S18を実行する。S18において、CPU21は、S3で経過観察として設定された検出地点について、異常事態情報の取得を実行する。
CPU21は、S18を実行した後、S19を実行する。S19において、CPU21は、S18で取得した情報に基づいて、検出地点の周辺で異常事態が発生したか否かを判断する。CPU21は、異常事態が発生したと判断した場合(S19:YES)、S15を実行する。これにより、異常事態が発生した場合に、路面画像を取得し、道路管理者に見せることができる。
また、CPU21は、異常事態が発生していないと判断した場合(S19:NO)、S21を実行する。これにより、道路管理者によって経過観察と設定され、検出値の変化量(S13)に異常がなく、経過日数(S17)が経過しておらず、異常事態が発生(S19)していない検出地点については、路面画像を撮像せずに、経過観察を行うこととなる。この検出地点は、次回以降の処理において、過去の経過観察の検出地点のデータとして処理される。
ここで、検出値が変化しておらず、経過日数も過ぎていない場合であっても、何らかの異状事態が検出地点の周辺で発生した場合は、道路異常が悪化している可能性があり、路面画像を取得して路面の状態を道路管理者に再度確認させることが好ましい。従って、S18で取得する異常事態情報とは、自然災害などの道路異常を悪化させる要因となる事態の発生を示す情報である。
例えば、CPU21は、S18において、検出地点の周辺での降雨量や積雪量の情報を取得し、S19において、検出地点の周辺での降雨量又は降雪量が所定量以上である場合、異常事態が発生したと判断する(S19:YES)。これは、大量の雨や雪が降った場合、ポットホールなどの道路異常が悪化している可能性があるためである。このため、S19で用いる所定量は、路面異常の悪化が進行する(ポットホールが深くなる、舗装が剥がれる)可能性が高い量を設定することができる。
尚、CPU21は、例えば、降雨量や積雪量として、現在の日時から所定期間内の各日の降雨量や積雪量を取得し、一日ごとの降雨量や積雪量が所定量以上であるか判断しても良い。また、CPU21は、例えば、前回のS18の判断処理を実行してからの一日ごとの降雨量等を判断しても良い。即ち、前回判断してから同一の検出地点について雨や雪が所定量以上降った日がなかったか判断しても良い。あるいは、CPU21は、現在の日時から所定期間内の合計の降雨量等が所定量以上であるか判断しても良い。また、CPU21は、積雪量ではなく、降雪量を用いて判断しても良い。従って、S18、S19における雨や雪の量を算出する方法、算出した量を判断する基準は、適宜変更可能である。
また、S18、S19の異常事態は、大雨や大雪に限らない。CPU21は、例えば、S18において、検出地点の周辺での風速の情報を取得し、S19において、検出地点の周辺での風速が所定速度以上である場合、異常事態が発生したと判断しても良い(S19:YES)。これは、雨や雪と同様に、所定速度以上の風速の風が発生した場合、ポットホールや舗装の剥がれなどが悪化している可能性があるためである。このため、S19で用いる所定速度は、路面異常の悪化が進行する可能性が高い風速を設定することができる。CPU21は、例えば、風速の情報として、現在の日時から所定期間内の最大風速の情報を取得し、最大風速が所定速度以上であるか判断する。あるいは、CPU21は、例えば、前回のS18の判断処理を実行してからの最大風速の情報を取得して判断しても良い。即ち、前回判断してから同一の検出地点について所定速度以上の風速の風が吹いたか判断しても良い。
あるいは、CPU21は、例えば、S18において、検出地点の周辺で発生した地震の情報を取得し、S19において、検出地点の周辺で地震が発生した場合、異常事態が発生したと判断しても良い(S19:YES)。これは、雨や雪と同様に、地震が発生した場合、ポットホールなどが悪化している可能性があるためである。このため、CPU21は、例えば、S19において、検出地点の周辺で地震が発生していた場合、あるいは、所定の震度以上の地震が発生していた場合、肯定判断する(S19:YES)。ここでいう所定の震度とは、例えば、統計的に路面異常が悪化する可能性が高い震度である。また、CPU21は、地震の震源から検出地点までの距離、地震の種類(直下型など)、地震の回数などを考慮してS19の判断を実行しても良い。例えば、CPU21は、震度が小さい場合でも検出地点が震源から近い場合、直下型の地震である場合、地震が頻発している場合、S19で肯定判断しても良い。CPU21は、例えば、地震の情報として、現在の日時から所定期間内に発生した地震の情報を取得し、地震が発生したか、所定の震度以上の地震が発生したか、あるいは地震が所定回数以上発生したかなどを判断する。また、CPU21は、例えば、前回のS18の判断処理を実行してからの最大震度の地震の情報を取得して判断しても良い。即ち、前回判断してから同一の検出地点について発生した最大震度の地震を対象に判断しても良い。
尚、上記した降雨量、積雪量、風速、地震などの異常事態情報を取得する方法は、特に限定されない。例えば、CPU21は、気象庁やニュースのホームページなどにアクセスして、異常事態情報を取得しても良い。あるいは、CPU21は、気象情報を蓄積したデータベースなどにアクセスして異常事態情報を取得しても良い。
CPU21は、図5に示す撮像キー設定判断処理を終了すると、図4のS5を実行する。CPU21は、S4の撮像キー設定判断処理を実行し図5のS15で撮像キーとして必要を示す値(1)を設定した(以下、撮像キーを発行したという場合がある)場合、S3で受け付けた検出地点について路面画像の取得を実行する。
例えば、道路を走行する車両5は、走行する道路を車載カメラで撮像した路面画像、撮像した位置(経度、緯度)の情報、撮像した日時の情報などを関連付けて、サーバ装置3へ随時送信する。CPU21は、車両5から受信した路面画像をRAM22等に蓄積する。CPU21は、蓄積した路面画像のうち、S15で撮像キーを発行した検出地点と同じ位置の路面画像を取得する。即ち、CPU21は、車両5から随時受信する路面画像の中から、撮像キーを発行した検出地点の路面画像を選択して取得する。
尚、路面画像を取得する方法は、上記した路面画像を随時受信し選択する方法に限らない。例えば、CPU21は、撮像キーを発行した検出地点を走行する予定の車両5に対して撮像の実行を通知しても良い。そして、CPU21は、通知を実行した車両5から路面画像を取得しても良い。CPU21は、例えば、車両5のナビゲーション装置6の現在位置検出部31から受信した車両5の走行中の位置座標・進行方向と、撮像キーを発行した検出地点の位置座標(経度、緯度)とを比較し、走行予定の車両5へ撮像の実行を通知しても良い。あるいは、CPU21は、検出地点から一定距離の範囲内にいる車両5へ撮像の実行を通知し、通知した何れかの車両5から路面画像を取得しても良い。この場合、CPU21は、路面画像の撮像に協力を依頼する旨や撮像した場合の特典(ポイントの付与など)を、ナビゲーション装置6の液晶ディスプレイ35(図3参照)に表示しても良い。
CPU21は、S5で路面画像を車両5から取得すると、S6を実行する。S6において、CPU21は、取得した路面画像を、撮像キーを発行した検出地点に関連付けて管理DB14に登録する(S6)。図6に示すように、CPU21は、例えば、撮像日時などをファイル名として路面画像に付与し管理DB14に登録し、路面画像のデータをプローブ情報DB12に保存する。
CPU21は、S6を実行した後、S7を実行する。CPU21は、撮像キーを発行した検出地点に路面画像を関連付けて登録したことを通知する(S7)。CPU21は、例えば、PC4の画面に、路面画像を登録した検出地点のIDや路面画像を登録した旨の文字を記載したポップアップ画面を表示する。あるいは、CPU21は、例えば、図6に示すような検出地点の一覧を表示する画面において、新たに路面画像を登録した検出地点のデータの行に色を付けて強調して表示しても良い。CPU21は、S7を実行すると、図4、図5に示す処理を終了する。このようにして、本実施形態のサーバ装置3は、経過観察を設定された検出地点について、路面画像の取得の要否を判断し、路面画像を取得して道路管理者に報知することができる。
尚、路面画像の確認方法は、特に限定されない。CPU21は、例えば、PC4に表示したポップアップ画面の所定のボタンをクリックされた場合、新たに登録した路面画像をPC4へ表示する。あるいは、CPU21は、図6に示すような検出地点の一覧を表示した状態で、任意の路面画像名を選択された場合、対応する路面画像をPC4に表示しても良い。あるいは、CPU21は、路面画像の保存先(フォルダパスなど)を、PC4の画面に表示しても良い。また、ステータを登録する作業者と、路面画像を確認する作業者とは別の作業者でも良い。例えば、CPU21は、路面画像を登録した情報を、ステータを登録した道路管理者のPC4とは別の端末(確認担当の端末、補修業者の端末など)へ通知しても良い。
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る路面異常経過観察システム1では、サーバ装置3のCPU21は、道路を走行する車両5が備える車載センサ7の検出値に基づいて道路の路面異常が検出された検出地点の情報を取得する(S1)。CPU21は、取得した検出地点の情報、検出値の変化量及び経過日数などに基づいて、検出地点の路面画像を取得する必要があるが判断する(S13、S17、S19)。CPU21は、取得する必要があると判断した場合、道路を走行する車両5によって撮像した路面画像を取得する(S5)。
これによれば、経過観察中に道路異常が所定の変化量以上に悪化した可能性がある場合や、所定の経過日数が経過した場合に、検出地点の路面を撮像した路面画像を取得する。取得した路面画像を確認することで、経過観察中の検出地点の路面状態を確認できる。従って、特定の条件に従って検出地点の路面画像を取得するため、取得を実行するタイミングや取得する検出地点の判断を道路管理者がする必要がなくなる。また、条件が成立した場に路面画像を取得するため、路面画像の処理負荷やデータ量が過剰に増加することを抑制できる。従って、過去に路面異常を検出した検出地点について、その検出地点の経過観察を行う際の人的な負荷や装置の処理負荷を軽減できる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、上記実施形態におけるナビゲーション装置6の処理を他の装置が実行しても良い。例えば、車載センサ7の検出値に基づいて路面異常が発生しているか否かの判断をサーバ装置3が実行しても良い。
また、サーバ装置3の処理を他の装置が実行しても良い。例えば、検出値の変化量の判断(S13)、経過日数の判断(S17)、異常事態の発生の判断(S19)を、PC4が実行しても良い。
また、上記実施形態では、CPU21は、検出値の変化量(S13)、経過日数(S17)、異常事態の発生(S19)の3つの判断処理を実行し、撮像キーの発行(路面画像の撮像の要否)を判断したが、これに限らない。CPU21は、少なくとも1つの条件に基づいて撮像キーの発行を判断しても良い。この場合、CPU21は、他の判断処理を実行しなくとも良い。
また、CPU21は、S7の報知処理を実行しなくとも良い。CPU21は、例えば、路面画像を取得して管理DB14に登録し(S6)、図4、図5に示す処理を終了しても良い。
また、CPU21は、S18、S19の異常事態の発生の判断において、降雨量、積雪量、風速、地震のうち、少なくとも1つに基づいて異常事態の発生を判断しても良く、複数の条件を組み合わせて異常事態の発生を判断しても良い。
また、検出地点のステータスを設定するタイミングは、新たな検出地点(路面異常)が発見されたタイミングに限らない。例えば、CPU21は、対応しない旨のステータスを過去に設定された検出地点について、経過観察のステータスに変更されたタイミングで、図4のS3以降の処理を実行しても良い。
また、本発明に係る路面異常経過観察装置を具体化した実施例について上記に説明したが、路面異常経過観察装置は以下の構成を有することも可能であり、その場合には以下の効果を奏する。
例えば、第1の構成は以下のとおりである。
道路を走行する車両(5)が備える車載センサ(7)の検出値に基づいて前記道路の路面異常が検出された検出地点の情報を取得する第1取得手段(21)と、前記第1取得手段により取得した前記検出地点の情報に基づいて、過去に前記路面異常を検出した後、前記道路を走行する車両が備える車載センサの検出値に基づいて同じ前記検出地点の前記路面異常を再度検出した場合における前記検出値の変化量が基準変化量以上である第1条件(S13)、及び前記路面異常を検出した検出日からの経過日数が基準日数以上である第2条件(S17)、のうち少なくとも一方の条件が満たされた場合に、前記検出地点の路面画像を取得する必要があると判断する判断手段(21)と、前記判断手段により取得する必要があると判断された場合、前記道路を走行する車両によって前記検出地点の路面を撮像した前記路面画像を取得する第2取得手段(21)と、を備える路面異常経過観察装置(3)。
上記構成を有する路面異常経過観察装置によれば、判断手段が、第1条件及び第2条件のうち少なくとも一方が満たされた場合に、検出地点の路面を撮像した路面画像を取得する。第1条件は、道路異常を検出した検出地点において、道路異常が再度検出され、且つ道路異常を検出した車載センサの検出値が基準変化量以上に変化した場合である。これにより、経過観察中に道路異常が所定の変化量以上に悪化した可能性がある場合に、検出地点の路面画像を取得することができる。取得した路面画像を確認することで、経過観察中の検出地点の路面状態を確認できる。
また、第2条件は、路面異常を検出した検出日から所定の基準日数以上だけ経過した場合である。これにより、検出地点で検出された検出値が大きく変化しない場合であっても、所定の日数が経過すれば、検出地点の路面画像を取得することができる。従って、第1及び第2条件に従って検出地点の路面画像を取得するため、取得を実行するタイミングや取得する検出地点の判断を道路管理者等がする必要がなくなる。また、第1及び第2条件が成立した場に路面画像を取得するため、路面画像の処理負荷やデータ量が過剰に増加することを抑制できる。従って、過去に路面異常を検出した検出地点について、その検出地点の経過観察を行う際の人的な負荷や装置の処理負荷を軽減できる。
また、第2の構成は以下のとおりである。
前記判断手段により、前記第1条件及び前記第2条件の両方の条件が満たされないと判断された場合、過去に前記路面異常を検出した後、前記検出地点に係わる異常事態が発生したか否かを判断する第2判断手段(21、S19)を備え、前記第2取得手段は、前記第2判断手段により、前記検出地点に係わる異常事態が発生したと判断されたことに基づいて、前記路面画像を取得する路面異常経過観察装置。
上記構成を有する路面異常経過観察装置によれば、第1及び第2条件が満たされない場合であっても、検出地点に係わる何らかの異状事態が発生した場合は、道路異常の悪化が進んでいる可能性があり、路面の状態を再度確認することが好ましい。そこで、異常事態が発生したことに基づいて路面画像を取得することで、突発的な道路異常に対応して経過観察中の検出地点の路面を路面画像で確認できる。
また、第3の構成は以下のとおりである。
前記第2取得手段が前記路面画像を取得した場合、前記路面画像を前記第1取得手段が取得した前記検出地点の情報に関連付け、前記路面画像を関連付けしたことを報知する報知手段(21、S7)を備える路面異常経過観察装置。
上記構成を有する路面異常経過観察装置によれば、道路管理者等は、関連付けが完了した検出地点を確認することで、第1条件や第2条件が満たされたタイミングで、即ち、経過観察中の適切なタイミングで検出地点の路面を路面画像で確認できる。
また、第4の構成は以下のとおりである。
前記第2判断手段は、前記検出地点の周辺での降雨量又は積雪量が所定量以上である場合、前記異常事態が発生したと判断する路面異常経過観察装置。
上記構成を有する路面異常経過観察装置によれば、検出地点の周辺で大量の雨や雪が降り、ポットホールや路面のひび割れなどの道路異常が悪化している可能性が高い場合に、路面画像を取得し、経過観察中の検出地点の路面状態を確認できる。
また、第5の構成は以下のとおりである。
前記第2判断手段は、前記検出地点の周辺での風速が所定速度以上である場合、前記異常事態が発生したと判断する路面異常経過観察装置。
上記構成を有する路面異常経過観察装置によれば、検出地点の周辺で強風が吹いて道路異常が悪化している可能性が高い場合に、路面画像を取得し、経過観察中の検出地点の路面状態を確認できる。
また、第6の構成は以下のとおりである。
前記第2判断手段は、前記検出地点の周辺で地震が発生した場合、前記異常事態が発生したと判断する路面異常経過観察装置。
上記構成を有する路面異常経過観察装置によれば、検出地点の周辺で地震が発生し道路異常が悪化している可能性が高い場合に、路面画像を取得し、経過観察中の検出地点の路面状態を確認できる。
また、第7の構成は以下のとおりである。
前記第2取得手段は、前記判断手段により取得する必要があると判断された場合、取得が必要であることを示す撮像キーを、前記第1取得手段が取得した前記検出地点の情報に関連付け、前記道路を走行する車両によって路面を撮像した路面画像を受信し、受信した前記路面画像のうち、前記撮像キーが関連付けられた前記検出地点の前記路面画像を取得する路面異常経過観察装置。
上記構成を有する路面異常経過観察装置によれば、車両は、道路を走行中に路面画像を取得して送信すれば良く、検出地点の通過等を判断する必要がなくなる。また、第2取得手段は、車両から受信した路面画像の中から、撮像キーに関連付けられた検出地点の路面画像を取得すれば良く、路面画像を撮像する検出地点の情報や撮像の指示を車両に送信する必要がなくなる。
また、第8の構成は以下のとおりである。
前記第2取得手段は、前記判断手段により取得する必要があると判断された場合、前記検出地点を走行する予定の車両に対して撮像の実行を通知し、通知を実行した車両から前記路面画像を取得する路面異常経過観察装置。
上記構成を有する路面異常経過観察装置によれば、車両は、撮像の指示を受けた場合だけ路面画像の撮像をすれば良く、撮像処理の負荷を軽減できる。また、第2取得手段は、通知を実行した車両からのみ路面画像を取得するため、車両から受信した路面画像から必要な路面画像を判断等する処理が不要となる。
また、第9の構成は以下のとおりである。
前記道路を走行する車両が備える車載センサの検出値に基づいて新たな路面異常を検出した場合、新たな前記路面異常を検出した前記検出地点を経過観察する前記検出地点に設定するか否かを受け付ける受付手段(21、S3)を備え、前記判断手段は、前記受付手段により経過観察する前記検出地点に設定することを受け付けた場合、その経過観察することを設定された前記検出地点を対象に、前記第1条件及び前記第2条件のうち少なくとも一方の条件が満たされるか判断する路面異常経過観察装置。
上記構成を有する路面異常経過観察装置によれば、道路管理者等は、新たな路面異常が検出された場合に、路面異常が検出された検出地点について直ぐに補修が必要であるか、経過観察にするべきか等を判断できる。判断手段は、道路管理者等により経過観察と判断された検出地点を対象に第1条件や第2条件の判断を実行する。これによれば、道路管理者等が、検出値などに基づいて経過観察と判断した場合であっても、過去の検出値から大きく変化して第1条件が成立した場合や、経過日数が過ぎて第2条件が成立した場合に、路面画像の取得を行うことができる。道路管理者等は、路面画像を確認することで、経過観察を継続すべきか、直ぐに補修をすべきかなど、適切な判断を行うことができる。
1 路面異常経過観察システム
3 サーバ装置(路面異常経過観察装置)
5 車両
7 車載センサ
11 サーバ制御部(第1取得手段、判断手段、第2取得手段、第2判断手段、報知手段)
21 CPU(第1取得手段、判断手段、第2取得手段、第2判断手段、報知手段)

Claims (10)

  1. 道路を走行する車両が備える車載センサの検出値に基づいて前記道路の路面異常が検出された検出地点の情報を取得する第1取得手段と、
    前記第1取得手段により取得した前記検出地点の情報に基づいて、過去に前記路面異常を検出した後、前記道路を走行する車両が備える車載センサの検出値に基づいて同じ前記検出地点の前記路面異常を再度検出した場合における前記検出値の変化量が基準変化量以上である第1条件、及び前記路面異常を検出した検出日からの経過日数が基準日数以上である第2条件、のうち少なくとも一方の条件が満たされた場合に、前記検出地点の路面画像を取得する必要があると判断する判断手段と、
    前記判断手段により取得する必要があると判断された場合、前記道路を走行する車両によって前記検出地点の路面を撮像した前記路面画像を取得する第2取得手段と、
    を備える路面異常経過観察装置。
  2. 前記判断手段により、前記第1条件及び前記第2条件の両方の条件が満たされないと判断された場合、過去に前記路面異常を検出した後、前記検出地点に係わる異常事態が発生したか否かを判断する第2判断手段を備え、
    前記第2取得手段は、
    前記第2判断手段により、前記検出地点に係わる異常事態が発生したと判断されたことに基づいて、前記路面画像を取得する、請求項1に記載の路面異常経過観察装置。
  3. 前記第2取得手段が前記路面画像を取得した場合、前記路面画像を前記第1取得手段が取得した前記検出地点の情報に関連付け、前記路面画像を関連付けしたことを報知する報知手段を備える請求項1又は請求項2に記載の路面異常経過観察装置。
  4. 前記第2判断手段は、
    前記検出地点の周辺での降雨量又は積雪量が所定量以上である場合、前記異常事態が発生したと判断する、請求項2に記載の路面異常経過観察装置。
  5. 前記第2判断手段は、
    前記検出地点の周辺での風速が所定速度以上である場合、前記異常事態が発生したと判断する、請求項2又は請求項4に記載の路面異常経過観察装置。
  6. 前記第2判断手段は、
    前記検出地点の周辺で地震が発生した場合、前記異常事態が発生したと判断する、請求項2、請求項4、請求項5の何れか1項に記載の路面異常経過観察装置。
  7. 前記第2取得手段は、
    前記判断手段により取得する必要があると判断された場合、取得が必要であることを示す撮像キーを、前記第1取得手段が取得した前記検出地点の情報に関連付け、前記道路を走行する車両によって路面を撮像した路面画像を受信し、受信した前記路面画像のうち、前記撮像キーが関連付けられた前記検出地点の前記路面画像を取得する、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の路面異常経過観察装置。
  8. 前記第2取得手段は、
    前記判断手段により取得する必要があると判断された場合、前記検出地点を走行する予定の車両に対して撮像の実行を通知し、通知を実行した車両から前記路面画像を取得する、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の路面異常経過観察装置。
  9. 前記道路を走行する車両が備える車載センサの検出値に基づいて新たな路面異常を検出した場合、新たな前記路面異常を検出した前記検出地点を経過観察する前記検出地点に設定するか否かを受け付ける受付手段を備え、
    前記判断手段は、
    前記受付手段により経過観察する前記検出地点に設定することを受け付けた場合、その経過観察することを設定された前記検出地点を対象に、前記第1条件及び前記第2条件のうち少なくとも一方の条件が満たされるか判断する、請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の路面異常経過観察装置。
  10. 路面異常を検出した検出地点の路面を撮像した路面画像を取得するコンピュータプログラムであって、
    コンピュータを、
    道路を走行する車両が備える車載センサの検出値に基づいて前記道路の前記路面異常が検出された前記検出地点の情報を取得する第1取得手段と、
    前記第1取得手段により取得した前記検出地点の情報に基づいて、過去に前記路面異常を検出した後、道路を走行する車両が備える車載センサの検出値に基づいて同じ前記検出地点の前記路面異常を再度検出した場合における前記検出値の変化量が基準変化量以上である第1条件、及び前記路面異常を検出した検出日からの経過日数が基準日数以上である第2条件、のうち少なくとも一方の条件が満たされた場合に、前記検出地点の前記路面画像を取得する必要があると判断する判断手段と、
    前記判断手段により取得する必要があると判断された場合、前記道路を走行する車両によって前記検出地点の路面を撮像した前記路面画像を取得する第2取得手段と、
    して機能させる為のコンピュータプログラム。
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