JP2021151832A - シートスライド装置 - Google Patents

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喜久 堀
Yoshihisa Hori
喜久 堀
斉 小見山
Sai Komiyama
斉 小見山
晋 白木
Susumu Shiraki
晋 白木
貴行 小笠原
Takayuki Ogasawara
貴行 小笠原
尚人 渡辺
Naohito Watanabe
尚人 渡辺
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Abstract

【課題】ロアレールの溝が先細りになっているシートスライド装置に関し、アッパレールにレール長手方向の力が加わったときにロックレバーの突起が溝から外れ難い構造を提供する。【解決手段】シートスライド装置は、車体に取り付け可能なロアレールと、ロアレールに摺動可能に係合しているアッパレールと、ロックレバーを備えている。ロアレールには、レール長手方向に沿って並んでいる複数の溝が設けられている。溝は開口から底に向けて先細りになっている。ロックレバーは、溝に係合する一対の主突起と少なくとも1個の副突起を有する。ロックレバーは、突起が溝に接近/離反する方向に揺動する。ロックレバーの副突起は一対の主突起の間に配置されている。主突起と副突起が溝に係合する状態のとき、一対の主突起は、副突起に近い側の縁が溝の内側面に接し、副突起から遠い側の縁が溝の内側面から離間する。副突起の両側の縁が溝の内側面から離間している。【選択図】図9

Description

本明細書が開示する技術は、自動車のシートをスライドさせるシートスライド装置に関する。
シートをスライドさせるシートスライド装置は、車体に取り付け可能なロアレールと、シートの下部に取り付け可能なアッパレールを備えている。アッパレールはロアレールに対して摺動可能に係合している。
シートスライド装置は、ロアレールに対してアッパレールを固定するロック機構を備えている。一般的なロック機構は、ロアレールに設けられている複数の溝と、アッパレールに支持されているロックレバーで構成される(例えば特許文献1)。ロックレバーにはロアレールの複数の溝に係合する複数の突起が設けられている。ロックレバーは突起が溝に接近/離反する方向に揺動するようにアッパレールに支持されている。ロックレバーは、突起が溝に接近する方向に付勢されている。この付勢力により、アッパレールのロック状態が保持される。ユーザがロックレバーを所定方向に押すと突起が溝から離れ、ロックが解除され、アッパレールがロアレールに対して摺動可能となる。即ちシートがスライド可能となる。ユーザがロックレバーから手を離すと、ロックレバーは反対方向に揺動し、突起が溝に係合し、アッパレールがロアレールに対してロックされる。
特開2013−52839号公報
ロアレールの溝は、ロックレバーの突起が係合し易いように、レール短手方向からみたときに開口から底に向けて先細りになっている場合がある。レール短手方向からみたときのロックレバーの突起の形状が矩形であると、溝の内側面と突起の側面が平行にならない。アッパレールにレール長手方向(ロアレールのレール長手方向)の力が作用すると、溝の内側面に対して突起の側面が平行になるようにロックレバーにモーメントが作用する。このモーメントによってロックレバーが回転し、複数の突起のいくつかが溝から離反する方向に移動するおそれがある。本明細書は、ロアレールの溝が先細りになっているシートスライド装置に関し、アッパレールにレール長手方向の力が加わったときにロックレバーの突起が溝から外れ難い構造を提供する。
本明細書が開示するシートスライド装置は、車体に取り付け可能なロアレールと、シートに取り付け可能なアッパレールと、ロックレバーを備えている。アッパレールはロアレールに対して摺動可能に係合している。ロアレールには、レール長手方向に沿って並んでいる複数の溝が設けられている。溝は開口から底に向けて先細りになっている。ロックレバーは、溝に係合する一対の主突起と少なくとも1個の副突起を有している。ロックレバーは、主突起および副突起が溝に接近/離反する方向に揺動するようにアッパレールに支持されている。ロックレバーの副突起は一対の主突起の間に配置されている。主突起と副突起が溝に係合する状態にロックレバーが位置しているとき、一対の主突起のそれぞれは、副突起に近い側の縁が溝の内側面に接しており副突起から遠い側の縁が溝の内側面から離間している。副突起の両側の縁が溝の内側面から離間している。
説明の都合上、一対の主突起のそれぞれを前主突起、後主突起と称する。前主突起と後主突起の間に副突起が位置している。主突起と副突起が溝に係合する状態にロックレバーが位置しているとき、前主突起の後縁と後主突起の前縁が溝の内側面に接し、前主突起の前縁と後主突起の後縁は溝の内側面から離反している。副突起の両側の縁も溝の内側面から離反している。溝の内側面は突起の側面に対して傾斜している。この状態でアッパレールに前方を向く力が加わったとき、溝の内側面に当接している後主突起の前縁を支点としてロックレバーにモーメントが作用する。このモーメントにより後主突起よりも前の副突起と前主突起には溝の底へ押し付ける力が作用する。副突起と前主突起も溝から外れることがない。
アッパレールに後方を向く力が加わったとき、溝の内側面に当接している前主突起の後縁を支点としてロックレバーにモーメントが作用する。このモーメントにより前主突起よりも後の副突起と後主突起には溝の底へ押し付ける力が作用する。副突起と後主突起も溝から外れることがない。アッパレールにレール長手方向の力が作用しても一対の主突起とそれらの間の副突起は溝から外れ難い。
一対の主突起の間には複数の副突起が配置されていてもよい。アッパレールにレール長手方向の力が加わると、一対の主突起の間の複数の副突起には、溝の底へ押し付ける力が加わり、複数の副突起が溝から外れ難くなる。
アッパレールにレール長手方向の力が加わったとき、一対の主突起の外側に配置されている副突起には、溝の底から離反する方向に力が作用する。本明細書が開示するシートスライド装置では、無駄な副突起を備えず、一対の主突起の間にのみ副突起が配置されていてもよい。
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
第1実施例のシートスライド装置の側面図である。 ロアレールの斜視図である。 図3(A)は、レールを断面化したシートスライド装置の部分側面図である。図3(B)は、ロックレバーの平面図である。 ロックレバーの斜視図である。 図3のV−V線に沿った断面図である。 図5のVI−VI線に沿った断面図である。 突起支持部がアッパレールの底板に当接した状態の断面図である。 荷重を受けた先端部がアッパレールの底板に当接した状態の断面図である。 溝の内側面と突起の関係を説明する側面図である(長手方向の荷重なし)。 溝の内側面と突起の関係を説明する側面図である(+X方向の荷重が加わった場合)。 溝の内側面と突起の関係を説明する側面図である(−X方向の荷重が加わった場合)。 比較例のシートスライド装置の側面図である(長手方向の荷重なし)。 比較例のシートスライド装置の側面図である(+X方向の荷重が加わった場合)。
図面を参照して実施例のシートスライド装置2を説明する。図1に、自動車に取り付けられたシートスライド装置2の側面図を示す。シートスライド装置2は、ロアレール10とアッパレール20で構成されている。アッパレール20は、ロアレール10に対して摺動可能に取り付けられている。ロアレール10は車両のフロアパネル99に固定される。アッパレール20は、シート90のシートクッション91の下部に取り付けられる。アッパレール20の前端から、ロックレバー(後述)に連結された操作レバー39が延びている。ユーザが操作レバー39を持ち上げると、ロアレール10に対するアッパレール20のロックが解除され、アッパレール20がスライド可能になる。即ちシート90がスライド可能になる。図中の座標系のX方向がロアレール10とアッパレール20のレール長手方向に相当する。Y方向がレール短手方向に相当する。図中の座標系の+Z方向が上方を示す。説明の便宜上、+X方向を「前方」と称し、−X方向を「後方」と称する。座標系の各軸の意味は以下の図でも同じである。
図2にロアレール10の斜視図を示す。ロアレール10は、車体に取り付けられる底板11と、一対の外縦板12と、一対の上板13と、一対の内縦板14を備えている。一対の外縦板12は、レール短手方向(図中のY方向)で底板11の両端のそれぞれから上方に向かって延びている。一対の上板13は、夫々の外縦板12の上端からレール短手方向のレール内側に向かって延びている。一対の内縦板14は、夫々の上板13の内側端から下方へ延びている。一対の内縦板14は、互いに対向している。外縦板12と内縦板14は略平行である。ロアレール10の内縦板14には、レール長手方向(X方向)に並んでいる複数の溝15が設けられている。図2では、2個の溝にのみ符号15を付し、残りの溝には符号は省略した。溝15は、下方に向けて凹凸となるように配列されている。別言すれば、溝15は、下方が開いている。溝15は、一対の内縦板14のそれぞれに設けられている。
一対の内縦板14の間にアッパレール20が配置される。ロアレール10とアッパレール20の間には複数のボール(不図示)が挟まれている。ロアレール10とアッパレール20の間にボールが介在することで、アッパレール20はロアレール10に対して円滑にスライドする。
図3(A)に、一部断面化したシートスライド装置2の部分側面図を示す。図3(B)は、ロックレバー30の平面図である。図4に、ロックレバー30の斜視図を示す。ロックレバー30は、アッパレール20に揺動可能に支持される。
ロックレバー30を説明する。ロックレバー30は、細長金属板であり、その長手方向がレール長手方向に沿うように配置される。ロックレバー30は、アッパレール20に設けられた貫通孔(不図示)に軸心突起31が嵌合し、アッパレール20に支持される。ロックレバー30は、図中の座標系のY軸に平行な揺動軸線の回りに揺動することができる。別言すれば、ロックレバー30の前端と後端は上下方向に揺動することができる。軸心突起31の付近から後方へ向けて後バネ腕33が延びており、その先端に突起支持部34が連結されている。突起支持部34は、ロアレール10の溝15と、アッパレール20の底板23の間で上下方向に揺動することができる。底板23は、溝15に対向する対向部位に相当する。
突起支持部34の両縁からレール短手方向(Y方向)に沿って複数のロック突起35が突出している。突起支持部34のそれぞれの縁において、複数のロック突起35は、レール長手方向に並んでいる。ロック突起35は、アッパレール20のレール短手方向の外側へと延びており、ロアレール10の複数の溝15のいずれかに係止される。アッパレール20に支持されているロックレバー30のロック突起35がロアレール10に設けられている複数の溝15のいずれかの溝に係合することで、ロアレール10に対してアッパレール20がロックされる。
軸心突起31から前方へ向けて前バネ腕32が延びている。図3(A)と図4に示すように、前バネ腕32は、上方へと湾曲している。また、図3(A)に示すように、前バネ腕32は、アッパレール20の天板21の下面に当接する。ロックレバー30の全体が揺動方向に弾性を有するバネ材料で作られており、前バネ腕32は、天板21の下面に押し当てられて変形している。前バネ腕32が天板21に押し当てられることで、軸心突起31よりも前方ではロックレバー30は下方に向けて付勢されることになり、軸心突起31よりも後方では、ロックレバー30は上方に向けて付勢されることになる。この付勢力により、ロックレバー30の後端に位置するロック突起35は、溝15のいずれかの溝の底に押し当てられる。前バネ腕32の付勢力により、ロック突起35と溝15との係合状態が保持される。なお、ロックレバー30は、例えば鋼材規格(JIS規格)SK85の鋼材で作られている。
ロックレバー30の前端には嵌合部38が設けられており、その嵌合部38に操作レバー39が圧入されて固定される。ユーザが操作レバー39を持ち上げると、前バネ腕32の付勢力に抗して軸心突起31よりも前方ではロックレバー30が持ち上がり、軸心突起31よりも後方ではロックレバー30が下がる。ロックレバー30の後端の突起支持部34は下方へ揺動する。突起支持部34の下方への揺動にともなってロック突起35も下方へ移動し、ロック突起35が溝15から外れ、アッパレール20のロック状態が解除される。
ロック状態からロックが解除されるまでのロックレバー30の動きを説明する。図3(A)がロック状態を示している。図5は、図3(A)のV−V線に沿った断面を示している。図3(A)、図5に示すように、ロック状態では、ロックレバー30の全てのロック突起35がロアレール10の溝15に嵌合し、アッパレール20がロアレール10に対してロックされる。
図6に、図5のVI−VI線に沿った断面図を示す。図6は、ロックレバー30の突起支持部34のあたりの拡大図である。詳しくは後述するが、溝15は、レール短手方向(Y方向)からみたとき、開口から底15aに向けて先細りになっている。図6(および以降の図)では、理解を助けるために、ロック突起35をグレーで示してある。ロック突起35は、レール短手方向(Y方向)からみたときの形状が矩形(長方形)である。
図6の左側に軸心突起31(図3参照)が位置する。軸心突起31は、ロックレバー30の揺動軸である。以下では、軸心突起31に最も近いロック突起を前ロック突起35aと称し、軸心突起31から最も遠いロック突起を後ロック突起35bと称する。前ロック突起35aと後ロック突起35bの間のロック突起を副ロック突起35cと称する。前ロック突起35a、後ロック突起35b、副ロック突起35cのいずれかを区別なく示すときにはロック突起35と表記する。
先に述べたように、ユーザが操作レバー39を引き上げると、ロックレバー30は軸心突起31を中心として図6において右回りに回転する。ロックレバー30の後ロック突起35bが前ロック突起35aよりも大きく下方へ移動する。図7は、図6に対応する断面図であり、突起支持部34の先端34aがアッパレール20の底板23に接触した状態を示している。図7は、突起支持部34と底板23との接触点(突起支持部34の先端)にて底板23から抗力が発生していないときの状態を示している。以下、説明の便宜上、突起支持部34と底板23との接触点(突起支持部34の先端)にて底板23から抗力が発生していない状態を「無抗力状態」(あるいは単に「無抗力」)と称する。
図3(A)に示すように、後バネ腕33は、長手方向の中央が上に向けて突出するように湾曲している。後バネ腕33は弾性を有しているため、荷重を受けると変形する。図7では突起支持部34の先端34aが無抗力で底板23に接しているため、図7の後バネ腕33は、初期状態の湾曲形状を示している。
図7に示すように、突起支持部34が無抗力で底板23に接しているとき、レール短手方向(Y方向)からみて、ロック突起35の列は複数の溝15の列に対して傾斜する。軸心突起31(揺動軸線)から最も遠いロック突起35(後ロック突起35b)は、溝15から離間するが、軸心突起31に最も近い前ロック突起35aと溝15の係合は保持されている。従って、図7の状態ではアッパレール20のロックは解除されておらず、アッパレール20は動くことができない。
ユーザが操作レバー39をさらに上に強く引くと、突起支持部34がアッパレール20の底板23に押し付けられる。別言すれば、突起支持部34の先端にアッパレール20の底板23からの抗力が生じる。この抗力によりロックレバー30の後バネ腕33が撓み、前ロック突起35a(すなわち、軸心突起31に最も近いロック突起35)が溝15から離反する。
ユーザが操作レバー39を上に引いていくと、前ロック突起35aが底板23に近づいていく。図8は、前ロック突起35aが底板23に接した状態を示している。図8の状態では、全てのロック突起35の列が溝15の列と平行になり、ロック突起35と溝15の間にクリアランスCrが確保される。図8の状態でロックレバー30のロックが完全に解除され、アッパレール20はロアレール10に対してスライド可能になる。
シートスライド装置2の上記の構造は次の利点を与える。シートスライド装置2では、ロックレバー30の突起支持部34がアッパレール20の底板23にゼロ抗力で接しただけでは前ロック突起35aと溝15の係合が保持され、アッパレール20のロック状態が維持される。シートスライド装置2の全体が振動を受けてもアッパレール20のロックが解除され難い。
特に、衝突時など、車両に大きな衝撃が加わると、ロックレバー30にも瞬間的に大きな力が加わり、突起支持部34が上下に揺動する。瞬間的な力により突起支持部34が底板23に押し付けられ、ロックレバー30が変形して全てのロック突起35が溝15から離れてしまうおそれもある。しかし、ロックレバー30の軸心突起31と突起支持部34の間は弾性を有しており、突起支持部34の先端に底板23から抗力を受ける。衝突による瞬間的な力がなくなると、ロックレバー30の変形が素早く復元し、少なくとも前ロック突起35aが再び溝15に係合する。すなわち、シートスライド装置2は、大きな衝撃を受けたときにロックが外れ難い。突起支持部34の近傍で弾性力と抗力が発生するので、突起支持部34は元の位置に素早く戻る。突起支持部34が元の位置へ素早く戻れることも、瞬間的な力に対するロックの外れ難さに貢献する。
次に、溝15の内側面とロック突起の関係について説明する。図9−図11にロック突起35の周辺の拡大側面図を示す。図9−図11は、溝15の内側面15bとロック突起35の関係を説明するための図である。図9−図11では、理解を助けるため、副ロック突起35cを1個に減らして描いてある。また、以下では、前ロック突起35aと後ロック突起35bを合わせて主ロック突起35a、35bと称する場合がある。副ロック突起35cは、一対の主ロック突起35a、35bの間に配置されている。図9−図11は、全てのロック突起35が溝15に係合する状態にロックレバー30が位置している状態を示している。
先に述べたように、溝15は、レール短手方向(Y方向)からみて、開口から底15aに向けて先細りになっており、内側面15bは、長手方向(X方向)に直交する垂線(Z軸)に対して傾斜している。ロック突起35は、レール短手方向(Y方向)からみたときに矩形である。ロック突起35のレール長手方向を向く側面と、溝15の内側面15bは平行にならない。なお、ロック突起35と溝15の底15aとの間には隙間が確保されている。
一対の主ロック突起35a、35bのそれぞれは、副ロック突起35cに近い側の縁(図9のP1、P2が示す縁)が、溝15の内側面15bに接している。一対の主ロック突起35a、35bの副ロック突起35cから遠い側の縁は、隙間d1を隔てて溝15の内側面15bから離間している。副ロック突起35cのレール長手方向の両側の縁は、隙間d1を隔てて溝15の内側面15bから離間している。ロック突起35の縁と内側面15bの上記の関係が与える作用効果を次に説明する。
図10は、アッパレール(すなわちロック突起35)にレール長手方向の前方向(+X方向)に荷重A1が加わった場合の側面図を示す。図9の状態では、複数のロック突起35のうち、後ロック突起35bのみが、前側の縁が溝15の内側面15bに接しており、残りのロック突起35の前側の縁は内側面15bから離間している。ロック突起35に+X方向の荷重A1が加わると、内側面15bに接している後ロック突起35bには、前側の側面が溝15の内側面15bに沿うように、モーメントA2が発生する。ロックレバー30(後バネ腕33)は弾性を有しているため、モーメントA2により変形する。モーメントA2は、残りのロック突起(前ロック突起35aと副ロック突起35c)を溝15の底15aに押し付ける方向に作用する。それゆえ、ロック突起35と溝15の係合状態が強く保持される。図10では、モーメントA2が作用した結果の前ロック突起35aの位置と副ロック突起35cの位置を仮想線で示している。図10の仮想線は、前ロック突起35aと副ロック突起35cが溝15に拘束されないと仮定したときの位置を示している。実際の前ロック突起35aと副ロック突起35cは、溝15の底15aに当接した状態に保持される。
図11は、アッパレール(すなわちロック突起35)にレール長手方向の後方向(−X方向)に荷重B1が加わった場合の側面図である。図9の状態では、複数のロック突起35のうち、前ロック突起35aのみが、後側の縁が溝15の内側面15bに接しており、残りのロック突起35の後側の縁は内側面15bから離間している。ロック突起35に−X方向の荷重が加わると、内側面15bに接している前ロック突起35aには、後側の側面が溝15の内側面15bに沿うように、モーメントB2が発生する。モーメントB2は、残りのロック突起(後ロック突起35bと副ロック突起35c)を溝15の底15aに押し付ける方向に作用する。それゆえ、ロック突起35と溝15の係合状態が強く保持される。図11では、モーメントB2が作用した結果の後ロック突起35bの位置と副ロック突起35cの位置を仮想線で示している。図11の仮想線は、後ロック突起35bと副ロック突起35cが溝15に拘束されないと仮定したときの位置を示している。実際の後ロック突起35bと副ロック突起35cは、溝15の底15aに当接した状態に保持される。
図12、13に、比較例のシートスライド装置100のロック突起135の周辺の側面図を示す。比較例では、3個のロック突起135のうち、中央の副ロック突起135cの両縁のそれぞれが溝15の内側面15bに接している(図12の符号P1、P2が示す箇所)。一対の主ロック突起135a、135bは、いずれも、レール長手方向の両縁が隙間d1を隔てて内側面15bから離間している。
図13は、アッパレール(すなわちロック突起135)に+X方向の荷重C1が加わった場合の状態を示している。複数のロック突起135のうち、副ロック突起135cのみが、前側の縁が溝15の内側面15bに接しており、残りのロック突起135a、135bの前側の縁は内側面15bから離間している。ロック突起135に+X方向の荷重が加わると、副ロック突起135cには、前側の縁が溝15の内側面15bに沿うように、モーメントC2が発生する。モーメントC2は、前ロック突起135aを底15aに押し付ける方向に作用するが、後ロック突起135bを底15aから遠ざける方向に作用する。後ロック突起135bの係合が外れ易くなる。すなわち、+X方向の荷重C1が加わると、比較例のシートスライド装置100では、アッパレールの係合が弱まる。
図示は省略するが、比較例のシートスライド装置100では、アッパレールに−X方向の荷重が加わった場合も同様に、アッパレールの係合が弱まる。
実施例のシートスライド装置2は、アッパレールにレール長手方向の荷重が加わったときに、ロックレバー30のロック突起35が溝から外れ難い。
図9−図11は、理解を助けるために、一対の主ロック突起35a、35bの間に1個の副ロック突起35cのみを描いてある。図6−図8に示すように、一対の主ロック突起35a、35bの間に複数の副ロック突起35cが配置されていてもよい。複数の副ロック突起35cは、図9に示すように、レール長手方向の荷重が加わっていないときには、両縁が溝15の内側面15bから離間するように配置される。
本明細書が開示するシートスライド装置では、一対の主ロック突起35a、35bの間に少なくとも1個の副ロック突起35cを有していればよい。一対の主ロック突起35a、35bの外側に副ロック突起が配置されていてもよいが、好ましくは、副ロック突起35cは一対の主ロック突起35a、35bの間にのみ配置されているとよい。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。実施例のアッパレール20の底板23が対向部位の一例に相当する。実施例の前ロック突起35aと後ロック突起35bが一対の主突起の一例に相当する。副ロック突起35cが副ロック突起35の一例に相当する。
突起支持部34はレール長手方向に沿って設けられた複数の貫通孔を有しており、隣り合う貫通孔の間の部分が上記したロック突起35に相当するものであってもよい。
突起支持部34は、レール短手方向(図中のY方向)の両側に突起35を備えている。レール短手方向の少なくとも一方で上記した主突起と副突起を備えていればよい。反対側では、全ての突起が副突起であってもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独で、あるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:シートスライド装置
10:ロアレール
11:底板
15:溝
15a:底
15b:内側面
20:アッパレール
21:天板
23:底板
30:ロックレバー
31:軸心突起
32:前バネ腕
33:後バネ腕
34:突起支持部
35:ロック突起
38:嵌合部
39:操作レバー

Claims (3)

  1. 車体に取り付け可能であるとともに、レール長手方向に沿って並んでいる複数の溝が設けられているロアレールと、
    シートに取り付け可能であるとともに、前記ロアレールに対して摺動可能に係合しているアッパレールと、
    前記溝に係合する一対の主突起と少なくとも1個の副突起を有しており、前記主突起および前記副突起が前記溝に接近/離反する方向に揺動するように前記アッパレールに支持されているロックレバーと、
    を備えており、
    前記溝は開口から底に向けて先細りになっており、
    前記副突起は一対の前記主突起の間に配置されており、
    前記主突起と前記副突起が前記溝に係合する状態に前記ロックレバーが位置しているとき、前記一対の前記主突起のそれぞれは、前記副突起に近い側の縁が前記溝の内側面に接しており前記副突起から遠い側の縁が前記溝の内側面から離間しており、
    前記副突起の両側の縁が前記溝の内側面から離間している、シートスライド装置。
  2. 前記ロックレバーは、前記ロックレバーの揺動軸と前記主突起の間が、当該ロックレバーの揺動方向に撓む弾性を有している、請求項1に記載のシートスライド装置。
  3. 前記副突起は、一対の前記主突起の間にのみ配置されている、請求項1または2に記載のシートスライド装置。
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