JP2021151712A - スクリーンシートの版枠取り付け方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】版枠によるスクリーンシートの保持安定性に優れ、スクリーンシートに高いテンションを与えることが可能なスクリーンシートの版枠取り付け方法を提供する。【解決手段】多孔性支持体(11)上に画像形成層(12)を積層したスクリーンシート(10)を版枠(30,40)に取り付ける方法であって、スクリーンシートのうち版枠に取り付けられる部分(10b)に、画像形成層の少なくとも一部を除去して多孔性支持体が露出した被保持領域(N)を形成し、版枠により被保持領域を挟着してスクリーンシートを保持するようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、スクリーン印刷用のスクリーンシートを版枠に取り付ける方法に関する。
孔版印刷の一種であるスクリーン印刷では、スクリーンシート(孔版原紙)に微細な孔からなるドットマトリクス形式の画像を形成する。そして、テンションをかけて版枠に取り付けた状態のスクリーンシートにインクを供給し、スクリーンシートの孔を通過したインクが印刷媒体に転写されて、対象物への印刷を行う。
スクリーンシートに画像を形成する製版方法として、スクリーンシート上の感熱材に対して加熱によって孔を開ける感熱方式が知られている(例えば、特許文献1)。
感熱方式のスクリーン製版で、スクリーンシートの準備や取り扱いを容易にするために、熱可塑性樹脂からなるフィルムと多孔性支持体(紗とも呼ばれる)を接着剤により貼り合わせた積層構造のスクリーンシートを形成する技術が知られている(例えば、特許文献2)。
また、感熱方式のスクリーン製版で、加熱用のサーマルヘッドがスクリーンシートのフィルムに貼り付くことを防止するために、フィルム上にシリコーン系などの剥離剤によるスティック防止層を形成する技術が知られている(例えば、特許文献3)。
特開平6−270379号公報 特開平10−86546号公報 特開平6−344532号公報
特許文献3のようなフィルム上のスティック防止層は、貼り付き防止のために高い剥離性(離型性)を有するため、スクリーンシートを版枠に取り付ける際に、版枠に対する滑りを生じやすいという問題がある。特に、スクリーンシートを挟んで保持(挟着)するタイプの版枠では、版枠に対してテンションをかけてスクリーンシートを取り付けようとする際に、版枠によるスクリーンシートの挟着部分がスティック防止層によって滑り、版枠からのスクリーンシートの抜けが生じやすいため、スクリーンシートに高いテンションをかけることが難しかった。
本発明の目的は、版枠によるスクリーンシートの保持安定性に優れ、スクリーンシートに高いテンションを与えることが可能なスクリーンシートの版枠取り付け方法を提供することである。
本発明は、多孔性支持体上に画像形成層を積層したスクリーンシートを版枠に取り付ける方法であって、スクリーンシートのうち版枠に取り付けられる部分に、画像形成層の少なくとも一部を除去して多孔性支持体が露出した被保持領域を形成し、版枠により被保持領域を挟着してスクリーンシートを保持することを特徴とする。
本発明のスクリーンシートの版枠取り付け方法によれば、スクリーンシートのうち、多孔性支持体が露出した被保持領域を版枠で挟着して保持することにより、版枠によるスクリーンシートの保持安定性が向上し、スクリーンシートに高いテンションを与えることが可能になる。
実施の形態に係るスクリーンシートの版枠取り付け方法を示す説明図である。 製版装置の一例を示す図である。 版枠の一例であるローラーフレームを示す図である。 図3のIV-IV線に沿う断面図である。 図4のV-V線に沿う断面図である。
図1は、本発明の実施の形態に係るスクリーンシート10とその版枠取り付け方法を概念的に示している。スクリーンシート10は、スクリーン印刷用の孔版原紙であり、多孔性支持体11上に画像形成層であるフィルム12を積層させて構成されており、可撓性を有する。
多孔性支持体11は、シルク、ナイロン、ポリエステル、ステンレスなどを、インク通過性のあるメッシュ状のシートとして形成したものであり、紗とも呼ばれる。
フィルム12は、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂からなる薄膜であり、後述するサーマルヘッド22による加熱で溶融穿孔される感熱穿孔性を有する。
多孔性支持体11とフィルム12は接着剤によって互いに接着され、多孔性支持体11とフィルム12の間に接着剤層13が形成される。製版の際に多孔性支持体とフィルムの貼り合わせをその都度行うタイプのスクリーンシートや、多孔性支持体上に感光性樹脂などを塗布して形成するタイプのスクリーンシートなどに比べて、予め多孔性支持体11とフィルム12を接着して積層させた構成のスクリーンシート10とすることで、手間をかけずに製版の準備を行うことができる。
スクリーンシート10のフィルム12上には剥離剤層14が形成されている。剥離剤層14は、シリコーン系、フッ素系などの剥離剤を、フィルム12の表面に塗布して形成されており、サーマルヘッド22の貼り付きを防止する効果を有する。
スクリーンシート10のうち、中央部分の画像形成領域10aは、印刷用の画像を製版によって形成する領域である。画像形成領域10aを囲む周縁領域10bは、版枠30への取り付けに用いられる領域である。図1に二点鎖線で示す仮想的な枠の内側が画像形成領域10aであり、外側が周縁領域10bである。
以上のように構成されたスクリーンシート10は、感熱式製版を行う製版装置20にセットされて製版される。図2に示すように、製版装置20は、製版用テーブル21と、製版用テーブル21の上方に配置されたサーマルヘッド22とを備えている。サーマルヘッド22は、ヘッド駆動機構23によって、製版用テーブル21の支持面に平行な方向(水平方向)と、製版用テーブル21の支持面に対して垂直な方向(上下方向)に移動される。ヘッド駆動機構23には、水平方向のうち互いに垂直な2軸方向に駆動可能なX−Yステージ機構と、X−Yステージ機構に対して垂直に駆動可能な昇降機構を組み合わせたものなど、周知の駆動機構を用いることができる。
製版用テーブル21上の所定位置に、シート支持手段24を用いてスクリーンシート10を固定的にセットする。シート支持手段24は、スクリーンシート10に下方から密着する平板状のプラテンと、プラテンの周囲でスクリーンシート10を保持する取り付け枠などからなり、取り付け枠がサーマルヘッド22の支持面上に位置決めされて取り付けられる。スクリーンシート10は、剥離剤層14を上方に向けた状態でシート支持手段24にセットされる。
製版装置20を統括的に制御する制御部25は、サーマルヘッド22の発熱素子への通電制御と、ヘッド駆動機構23によるサーマルヘッド22の位置制御とを実行する。外部のパーソナルコンピュータなどで作成された、製版用の文字や模様などの画像データが、制御部25に入力される。入力された画像データに基づいて、制御部25がヘッド駆動機構23を介してサーマルヘッド22の位置を調整し、サーマルヘッド22をスクリーンシート10に接触させる。そして、サーマルヘッド22の発熱素子に通電して発熱させる。発熱した発熱素子の位置に応じて、スクリーンシート10の所定領域でフィルム12と接着剤層13と剥離剤層14が溶融して穿孔され、多孔性支持体11が露出する。以上のサーマルヘッド22の位置調整と発熱の繰り返しによって、スクリーンシート10のフィルム12に、ドットマトリクスによる印刷用画像(穿孔像)Mが形成される。
スクリーンシート10のうちサーマルヘッド22が接触する側に剥離剤層14を形成しているので、サーマルヘッド22がスクリーンシート10に接触した際の貼り付き(スティッキング)を抑制できる。これにより、製版時におけるスクリーンシート10の変形や破損を防ぎ、スクリーンシート10に対する高品質な製版処理を実現できる。
製版による画像形成後に、スクリーンシート10は製版装置20から取り外される。続いて、スクリーンシート10を版枠30に取り付ける。版枠30は、開口部31の周囲を枠体32で囲んだ構造である。開口部31の内側に画像形成領域10aが位置するようにして、周縁領域10bを枠体32によって挟着することで、版枠30がスクリーンシート10を保持する。図1では版枠30を簡略化して描いているが、版枠30は、スクリーンシート10の表裏を圧接状態で挟んで保持可能な構造を有している。そして、多孔性支持体11側からインクを供給し、フィルム12に形成した孔と多孔性支持体11とを通過したインクが印刷媒体(図示略)に転写されて、製版した印刷用画像Mに対応する内容の画像が印刷される。
スクリーン印刷の際には、スクリーンシート10を適切なテンションで版枠30に固定する必要がある。しかし、スクリーンシート10の表面側には、製版時のサーマルヘッド22の貼り付き抑制のために、摩擦係数の小さい剥離剤層14が形成されており、剥離剤層14で滑りを生じることにより、スクリーンシート10にテンションをかける作業を行いにくくなる場合がある。その対策として、本実施形態では、スクリーンシート10に対して、画像形成領域10aでの画像形成とは別に、版枠30の枠体32によって挟着保持される周縁領域10bにも、サーマルヘッド22による加熱処理を行って摩擦係数が高い状態にする。
具体的には、ユーザーの操作により、製版装置20の制御部25に対して、版枠30の寸法や形状に関するデータを登録する。当該データを受けて、制御部25は、版枠30のうち枠体32が周縁領域10bを保持する領域に対応する画像データを算出して生成する。ここで生成する画像データは、例えばベタ画像である。但し、ベタ画像以外の所定のパターンなどでもよい。
制御部25は、生成した画像データに基づいてサーマルヘッド22とヘッド駆動機構23を制御して、スクリーンシート10への加熱による画像形成層(フィルム12と接着剤層13と剥離剤層14)の穿孔を実行させ、周縁領域10bに被保持領域Nを形成する。画像形成領域10aでの印刷用画像Mと同様に、被保持領域Nでは、フィルム12と接着剤層13と剥離剤層14が溶融穿孔されて、多孔性支持体11が露出する。滑りやすい剥離剤層14が除去されることと、剥離剤層14やフィルム12に比して表面が粗く摩擦係数が高い多孔性支持体11が露出されることにより、被保持領域Nではスクリーンシート10に対する版枠30(枠体32)のグリップ力が向上する。従って、版枠30によるスクリーンシート10の挟着部分で滑りが生じにくくなり、テンションを高めて版枠30にスクリーンシート10を取り付けることが容易になる。
スクリーンシート10に印刷用画像Mを形成するための製版装置20(サーマルヘッド22)を用いて被保持領域Nを形成するので、追加の設備が不要であり、低コストに実現できる。また、被保持領域Nを形成するための準備は、版枠30の寸法や形状のデータを制御部25に入力するだけであるため、複雑で手間のかかる作業を要さないという利点もある。
被保持領域Nは、画像形成領域10aの外側の周縁領域10bに形成されるので、スクリーンシート10を版枠30に取り付けた状態では、開口部31の内側に被保持領域Nが露出しない。従って、被保持領域Nの形成が、印刷用画像Mによる印刷品質に影響することはない。
スクリーンシート10の周縁領域10bに被保持領域Nを形成するタイミングは、任意に選択できる。例えば、画像形成領域10aに対して印刷用画像Mを形成する工程で、印刷用画像Mの形成と共に(同時に)被保持領域Nの形成を行うことが可能である。これにより、被保持領域Nを形成するための作業時間を節約して、スクリーンシート10の生産性を高めることができる。
なお、以上の説明では、製版後にスクリーンシート10を枠張り(版枠30への取り付け)する後張り製版方式としたが、変形例として、枠張りした状態のスクリーンシートに対して後から印刷用の画像を製版する方式に適用することも可能である。この場合、枠張りする前のスクリーンシートに対し、前加工として被保持領域Nの形成(1回目の製版)を行い、被保持領域Nを有するスクリーンシートを版枠に取り付ける。そして、版枠に固定された状態のスクリーンシートに対して、印刷用画像Mの形成(2回目の製版)を行う。
図3から図5を参照して、版枠30の一例であるローラーフレーム40にスクリーンシート10を取り付ける構成例を説明する。図3に示すように、ローラーフレーム40は、一辺を固定的なベース部41とし、残る三辺を回転可能なローラー部42,43,44とした略矩形の枠構造である。ベース部41と各ローラー部42,43,44の間は、開口部(版枠30の開口部31に相当)になっている。
ローラー部42とローラー部43は互いに略平行に延びており、ローラー部42とローラー部43のそれぞれの一端がベース部41に接続し、ローラー部42の他端がコーナー部材45に接続し、ローラー部43の他端がコーナー部材46に接続する。各コーナー部材45,46はL字状に屈曲している。各コーナー部材45,46のうち、ローラー部42,43が接続している箇所と垂直な部分に対して、ローラー部44の一端と他端が接続している。ローラー部44はベース部41と略平行に延びている。
各ローラー部42,43,44は、それぞれの長手方向に延びる軸を中心として回転が可能に支持されている。ローラー部42,43,44を回転可能に支持する機構は周知のものであり、説明を省略する。
ベース部41と各ローラー部42,43,44にはそれぞれ、長手方向に延びる長溝状の凹部47が形成されている。図4に示すように、凹部47は、底面47aと、底面47aの両側に位置する一対の側面47bを有し、底面47aとは反対側が開放された有底の溝である。凹部47内に挟み部材50が挿入される。挟み部材50は、凹部47に沿って延びる長尺部材であり、底面47aと一対の側面47bに対して外面を密接させる矩形状断面を有している。
ローラーフレーム40にスクリーンシート10を取り付ける際には、図3及び図4に示すように、凹部47の開口部がローラーフレーム40の正面側を向くように各ローラー部42,43,44の回転位置を設定する。ベース部41の凹部47は、ローラーフレーム40の正面側に形成されている。そして、ベース部41及び各ローラー部42,43,44の凹部47にスクリーンシート10の周縁領域10bを位置合わせした上で、凹部47に挟み部材50を挿入する。挟み部材50は、スクリーンシート10を挟んで凹部47内に圧入される。
この凹部47と挟み部材50によるスクリーンシート10の挟着状態で、凹部47がローラーフレーム40の外周側を向くような回転方向に各ローラー部42,43を回転させる。このときのローラー部42の回転方向は、図4に矢印Rで示す方向である。ローラー部43は、ローラー部42と対称に回転される。つまり、図4と同じ断面位置で示した場合、ローラー部43は矢印Rと反対方向に回転される。これらの回転動作によって、ローラー部42とローラー部43によるスクリーンシート10の挟持位置の間隔が互いに大きくなり、スクリーンシート10にかかる張力が増大する。
同様に、凹部47がローラーフレーム40の外周側を向くような回転方向でローラー部44を回転させると、ベース部41とローラー部44の間でスクリーンシート10にかかる張力が増大する。
ここで、スクリーンシート10の周縁領域10bの全体に剥離剤層14が残ったままであると、各ローラー部42,43,44の回転によりテンションをかけようとした際に、凹部47と挟み部材50による挟着部分でスクリーンシート10に滑りが生じやすく、当該挟着部分からスクリーンシート10が抜けて(あるいは、位置がずれて)テンションが低下するおそれがある。あるいは、スクリーンシート10のうち滑る部分と挟着を維持する部分が不均等に存在して、スクリーンシート10に不適切な変形や延びが生じるおそれがある。
これに対し、スクリーンシート10の周縁領域10bに被保持領域Nを形成することで、図5のような形態になる。被保持領域Nには、加熱による穿孔の結果、剥離剤層14とフィルム12と接着剤層13が除去された孔部N1と、剥離剤層14とフィルム12と接着剤層13が残る残存部N2とが含まれている。このうち孔部N1の領域では、滑りやすい剥離剤層14が無くなり、多孔性支持体11が露出しているので、挟み部材50を押し付けると多孔性支持体11に接触する状態になる。なお、スクリーンシート10を構成する各層は可撓性を有しているので、孔部N1の領域では、残存部N2の厚みによって妨げられずに、多孔性支持体11を挟み部材50に接触させることができる。多孔性支持体11の裏面側は凹部47の底面47aや側面47bに接触している。従って、摩擦係数の大きい多孔性支持体11が凹部47と挟み部材50の両方に接触して、スクリーンシート10に対するローラーフレーム40のグリップ力が向上する。その結果、高いテンションをかけてスクリーンシート10をローラーフレーム40に取り付けることができる。
特に、ローラーフレーム40では、細長い凹部47に小型の挟み部材50を嵌合させてスクリーンシート10の周縁領域10bを保持するので、スクリーンシート10を挟むことができる横幅方向の寸法が比較的狭く、スクリーンシート10が剥離剤層14を有する状態では、テンション付与時のスクリーンシート10の滑りや抜けを防止しにくい。従って、被保持領域Nの形成によってスクリーンシート10に対するローラーフレーム40のグリップ力を向上させる方法が、非常に有効である。
スクリーンシート10に形成する被保持領域Nは、ローラーフレーム40の凹部47に対応する位置に形成される。例えば、凹部47に対応する位置データを制御部25に入力することで、凹部47と重なる位置に被保持領域Nを形成させる製版データを制御部25が生成する。この製版データに基づいて、製版装置20が適切な位置に被保持領域Nを形成する。図3に示すローラーフレーム40では、凹部47を有するのがベース部41及びローラー部42,43,44であるため、スクリーンシート10の周縁領域10bのうち、ベース部41及びローラー部42,43,44に沿う四辺に、凹部47に対応する長さ及び幅の被保持領域Nを形成する。
なお、スクリーンシート10に形成した被保持領域Nは、目視による識別が可能である。そのため、被保持領域Nをローラーフレーム40への位置合わせの指標として利用することも可能である。ユーザーの目視によって、ベース部41及び各ローラー部42,43,44の凹部47に被保持領域Nの位置を合わせることで、ローラーフレーム40に対するスクリーンシート10の適切な取り付け位置が定まる。
被保持領域Nにおける孔部N1と残存部N2の面積の割合は、スクリーンシート10に対する必要なグリップ力に応じて、適宜選択できる。例えば、被保持領域Nをベタ画像のように穿孔の割合が大きいものにするほど、残存部N2に比して孔部N1の面積(すなわち多孔性支持体11が露出する面積)が広くなり、グリップ力を向上させる効果が高くなる。
但し、被保持領域Nは、連続するベタ画像以外の所定のパターンなどでもよく、間欠的に形成されていてもよい。つまり、スクリーンシート10においては、周縁領域10bの少なくとも一部で、剥離剤層14やフィルム12が除去されて多孔性支持体11が露出する被保持領域が形成される、という要件を満たしていればよい。
さらに、制御部25に被保持領域Nに関するデータを入力する際に、凹部47の位置情報(ローラーフレーム40の寸法や形状に関する情報)に加えて、グリップ力の目安などの情報を入力できるようにしてもよい。この入力されたグリップ力情報に応じて、被保持領域Nを形成する範囲や、孔部N1と残存部N2の比率などを制御部25で算出する。
以上に説明したように、多孔性支持体11とフィルム12を積層したスクリーンシート10に、フィルム12(接着剤層13と剥離剤層14を含む)の少なくとも一部を除去して多孔性支持体11が露出した被保持領域Nを形成し、この被保持領域Nを挟着して版枠30(ローラーフレーム40)がスクリーンシート10を保持することにより、スクリーンシート10の保持安定性が向上する。従って、高いテンションでスクリーンシート10を保持して、高品質なスクリーン印刷を実現できる。
本発明のスクリーンシートの版枠取り付け方法は、上記実施形態のように、熱可塑性のフィルム12の表面に剥離剤層14を有し、版枠30(ローラーフレーム40)での保持に対して特に滑りやすい形態のスクリーンシート10に適用することが特に有効である。
しかし、このような感熱方式で製版されるタイプのスクリーンシート以外に、本発明を適用することも可能である。例えば、熱可塑性のフィルムに代えて、溶剤により溶解する性質の画像形成層を多孔性支持体上に備えたスクリーンシートで、溶剤を用いた処理(穿孔)で被保持領域を形成することも可能である。この変形例でも、被保持領域の形成(画像形成層の除去と、多孔性支持体の露出)による効果として、スクリーンシートに対する版枠のグリップ力の向上が実現できれば、有用性がある。
以上、添付図面に基づく実施の形態及び変形例によって本発明を説明したが、本発明は上述の実施の形態や変形例には限定されず、要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や応用を行うことが可能である。上述の実施の形態において、添付図面に図示されている構成や制御等については、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
多孔性支持体上に画像形成層を積層したスクリーンシートを版枠に取り付ける方法であって、
前記スクリーンシートのうち前記版枠に取り付けられる部分に、前記画像形成層の少なくとも一部を除去して前記多孔性支持体が露出した被保持領域を形成し、
前記版枠により前記被保持領域を挟着して前記スクリーンシートを保持することを特徴とするスクリーンシートの版枠取り付け方法。
[付記2]
前記画像形成層は、剥離剤層を表面に有する熱可塑性フィルムであり、
前記被保持領域で前記熱可塑性フィルムを加熱穿孔して前記多孔性支持体を露出させることを特徴とする付記1記載のスクリーンシートの版枠取り付け方法。
[付記3]
前記熱可塑性フィルムに印刷用画像を形成する製版装置のサーマルヘッドによって、前記印刷用画像の形成と共に前記被保持領域の形成を行うことを特徴とする付記2記載のスクリーンシートの版枠取り付け方法。
[付記4]
前記版枠は、前記スクリーンシートを挿入して挟み部材との間に挟着する凹部を有し、
前記被保持領域は前記凹部に対応する位置に形成されることを特徴とする付記1から3のいずれかに記載のスクリーンシートの版枠取り付け方法。
10 :スクリーンシート
10a :画像形成領域
10b :周縁領域
11 :多孔性支持体
12 :フィルム(画像形成層)
13 :接着剤層
14 :剥離剤層
20 :製版装置
22 :サーマルヘッド
30 :版枠
31 :開口部
32 :枠体
40 :ローラーフレーム
42〜44 :ローラー部
47 :凹部
50 :挟み部材
M :印刷用画像
N :被保持領域
N1 :孔部
N2 :残存部

Claims (4)

  1. 多孔性支持体上に画像形成層を積層したスクリーンシートを版枠に取り付ける方法であって、
    前記スクリーンシートのうち前記版枠に取り付けられる部分に、前記画像形成層の少なくとも一部を除去して前記多孔性支持体が露出した被保持領域を形成し、
    前記版枠により前記被保持領域を挟着して前記スクリーンシートを保持することを特徴とするスクリーンシートの版枠取り付け方法。
  2. 前記画像形成層は、剥離剤層を表面に有する熱可塑性フィルムであり、
    前記被保持領域で前記熱可塑性フィルムを加熱穿孔して前記多孔性支持体を露出させることを特徴とする請求項1記載のスクリーンシートの版枠取り付け方法。
  3. 前記熱可塑性フィルムに印刷用画像を形成する製版装置のサーマルヘッドによって、前記印刷用画像の形成と共に前記被保持領域の形成を行うことを特徴とする請求項2記載のスクリーンシートの版枠取り付け方法。
  4. 前記版枠は、前記スクリーンシートを挿入して挟み部材との間に挟着する凹部を有し、
    前記被保持領域は前記凹部に対応する位置に形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のスクリーンシートの版枠取り付け方法。
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