JP2021148313A - 冷却構造、圧縮装置、加熱器、バーナノズル、ノズルチップ及び圧延装置 - Google Patents

冷却構造、圧縮装置、加熱器、バーナノズル、ノズルチップ及び圧延装置 Download PDF

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嘉貴 中山
努 川水
Tsutomu Kawamizu
努 川水
博之 中拂
Hiroyuki Nakahara
博之 中拂
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Abstract

【課題】炭素化合物によって形成された伝達部が高温となり燃焼する事態を抑制し、安全性を向上させることを目的とする。【解決手段】冷却構造15は、駆動することで高温となる高温部と高温部よりも低温となる低温部とを有する圧縮装置10を冷却する冷却構造15である。冷却構造15は、圧縮装置10の筐体14に形成された閉空間16に配置され、金属よりも熱伝導率が高い炭素化合物によって形成された伝達部17を備えている。伝達部17は、高温部から低温部まで延在し、主たる熱伝導方向に高温部から低温部へ向かう方向を含み、閉空間16には不活性ガスが封入されている。【選択図】図1

Description

本開示は、冷却構造、圧縮装置、加熱器、バーナノズル、ノズルチップ及び圧延装置に関するものである。
例えば、シャフトやシャフトを支持する軸受など、外部からアクセスし難い箇所が発熱する装置においては、発熱部で生じた熱を放熱部まで輸送し、放熱部で放熱することで発熱部を冷却する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、スピンドルモータのシャフトの内部に、真空脱気した状態で純水が作動流体として封入されており、シャフト自体がヒートパイプのコンテナとして形成されている構造が記載されている。作動流体は、シャフトで発生した熱によって蒸発し、放熱板で凝縮することで、シャフトで発生した熱を放熱板まで輸送している。
特許第3796000号公報
ところで、熱を輸送する部材として、特許文献1のような流体ではなく、固相の部材を用いることも考えられる。固相の熱を輸送する部材として、炭素化合物によって形成された部材を使用した場合には、輸送する熱が高温の場合には、熱を輸送する部材が燃焼する可能性がある。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、炭素化合物によって形成された伝達部が高温となり燃焼する事態を抑制し、安全性を向上させることができる冷却構造、圧縮装置、加熱器、バーナノズル、ノズルチップ及び圧延装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示の冷却構造、圧縮装置、加熱器、バーナノズル、ノズルチップ及び圧延装置は以下の手段を採用する。
本開示に一態様に係る冷却構造は、駆動することで高温となる高温部と前記高温部よりも低温となる低温部とを有する装置を冷却する冷却構造であって、前記装置に形成された閉空間に配置され、金属よりも熱伝導率が高い炭素化合物によって形成された伝達部を備え、前記伝達部は、前記高温部から前記低温部まで延在し、主たる熱伝導方向に前記高温部から前記低温部へ向かう方向を含み、前記閉空間には不活性ガスが封入されている。
本開示によれば、炭素化合物によって形成された伝達部が高温となり燃焼する事態を抑制し、安全性を向上させることができる。
本開示の第1実施形態に係るターボチャージャ及び冷却構造の縦断面図である。 図1のターボチャージャの熱伸びを示す図である。 本開示の第2実施形態に係る加熱器及び冷却構造を示す縦断面図である。 図3のA−A矢視断面図である。 図3の冷却構造に設けられる伝達部を模式的に示す図である。 図5の変形例を示す図である。 図3の変形例に係る加熱器を示す平面図である。 図7のB−B矢視断面図である。 本開示の第3実施形態に係るバーナノズル及び冷却構造を示す縦断面図である。 図9の要部(X部分)の拡大図である。 図10の変形例を示す断面図である。 本開示の第4実施形態に係るノズルチップ及び冷却構造を示す縦断面図である。 図12のC−C矢視断面図である。 図12の変形例を示す断面図である。 図10の変形例を示す断面図である。 図15のD−D矢視断面図である。 図12の変形例を示す断面図である。 本開示の第5実施形態に係る圧延機及び冷却構造を示す縦断面図である。 図18のE−E矢視断面図である。 図19の変形例を示す断面図である。 本開示の実施形態に係る伝達部の変形例を示す図である。
以下に、本開示に係る冷却構造、圧縮装置、加熱器、バーナノズル、ノズルチップ及び圧延装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
以下、本開示の第1実施形態について、図1及び図2を用いて説明する。図1及び図2では、紙面上方が鉛直上方を示し、紙面下方が鉛直下方を示している。
本実施形態では、冷却構造をターボチャージャ10に適用した例について説明する。なお、本実施形態の冷却構造を適用できる装置は、これに限定されない。回転体によって流体を圧縮する装置であれば適用することができる。例えば、冷媒を圧縮する圧縮機に適用してもよい。
ターボチャージャ(圧縮装置)10は、排ガスの流れを受けて回転するタービン11と、タービン11の回転に伴って回転するシャフト12と、シャフト12によって回転し空気(流体)を圧縮するインペラ(回転体)13と、外殻を為す筐体14と、を備えている。筐体14は、内部にタービン11、シャフト12及びインペラ13を収容している。なお、本実施形態において、「周方向」と述べた場合には、中心軸線C1を基準とした周方向を意味する。また、「径方向」と述べた場合には、中心軸線C1を基準とした径方向を意味する。
タービン11は、筐体14の内部に供給された排ガスの流れを受けて中心軸線C1を中心として回転する。タービン11を通過した排ガスは、筐体14内を流通し排出口から排出される。タービン11が回転すると、一端がタービン11と接続されたシャフト12が中心軸線C1を中心として回転する。シャフト12が回転すると、シャフト12の他端と接続されたインペラ13が中心軸線C1を中心として回転する。インペラ13は、回転することで筐体14の内部に供給された空気を圧縮する。圧縮された空気は、筐体14内を流通し、吐出口から吐出される。
本実施形態に係るターボチャージャ10には、冷却構造15が適用されている。冷却構造15は、筐体14に形成された閉空間16に配置される伝達部17を備えている。すなわち、伝達部17は筐体14に埋設されている。
筐体14には、複数の閉空間16が形成されている。各閉空間16は、周方向の全域に亘って形成されている。また、複数の閉空間16は、中心軸線C1の延在方向に並んで配置されている。複数の閉空間16には、周方向の断面(周方向と交差する面で切断した際の断面)の形状が略円形状の第1閉空間16aと、周方向の断面の形状が略長方形状の第2閉空間16bが含まれている。各閉空間16には、不活性ガスが封入されている。不活性ガスは、例えば、窒素である。
各閉空間16には、伝達部17が配置される。伝達部17は、炭素化合物によって形成されている。詳細には、伝達部17は、金属よりも熱伝導率が高い高熱伝導性材料であるグラフェンによって形成されている。一般的にグラフェンは、第1方向、第1方向と直交する第2方向、第1方向及び第2方向と直交する第3方向の3つの方向のうち、2つの方向において特に熱伝導性が高い。以下の説明では、熱伝導性が高い方向を「主たる熱伝導方向」と称する。本実施形態に用いられるグラフェンは、主たる熱伝導方向に周方向が含まれている。
伝達部17は、各閉空間16の周方向の略全域に配置されている。すなわち、伝達部17は周方向に延在する環状の部材である。第1閉空間16aに配置される伝達部17(以下、「第1伝達部17a」と称する。)は、周方向の断面の形状が略円形状とされている。第1伝達部17aの外周面の略全域は、第1閉空間16aを規定する壁面と接触している。すなわち、第1伝達部17aの外周面の略全域は、筐体14と接触している。なお、第1伝達部17aは、環状に形成せずに、周方向の一端と、周方向の他端との間に空間S1を形成してもよい。この空間には不活性ガスを封入してもよい。
第2閉空間16bに配置される伝達部17(以下、「第2伝達部17b」と称する。)は、周方向の断面の形状が略長方形状とされている。すなわち、第2伝達部17bは、中心軸線Cを中心として延在する筒状部材である。第2伝達部17bは、外周面及び内周面の略全域が第2閉空間16bを規定する壁面と接触している。すなわち、第2伝達部17bの外周面及び内周面の略全域は、筐体14と接触している。第2伝達部17bの延在方向の両端と筐体14との間には、空間S1が形成されている。この空間S1には、不活性ガスが封入されている。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
ターボチャージャ10のインペラ13で空気を圧縮すると、圧縮した際に生じた熱が対流し、上方へ移動する。これにより、インペラ13等を収容する筐体14は、下部よりも上部の温度が高くなる。すなわち、筐体14の上部が高温部となり、筐体14の下部が低温部となる。したがって、図2の矢印で示すように、筐体14の上部は、筐体14の下部よりも熱伸びすることとなる。このように、筐体14において熱伸びの分布が生じると、一部に応力が集中する等の要因から筐体14が損傷する可能性がある。
本実施形態では、伝達部17が周方向の略全域に亘って延在している。すなわち、伝達部17が筐体14の上部から下部まで延びている。伝達部17は、高温部(筐体14の上部)に位置する受熱部と、低温部(筐体14の下部)に位置する放熱部とを一体的に有している。これにより、ターボチャージャ10が駆動することで筐体14の上部が高温となった場合、筐体14の上部から伝達部17の受熱部へ入熱する。伝達部17に入った熱は、伝達部17によって輸送され、伝達部17の放熱部から筐体14の下部へ放熱される。このように、伝達部17によって、筐体14の上部の熱を筐体14の下部へ輸送することができる。したがって、筐体14の上部を冷却することができるので、ターボチャージャ10が駆動することで生じる筐体14の温度の分布を抑制することができる。よって、筐体14に生じる熱伸び差を抑制することができるので、筐体14の損傷を抑制することができる。
また、伝達部17は、金属よりも熱伝導率が高い高熱伝導材料で形成されている。これにより、例えば伝達部17を金属材料で形成する場合と比較して、より多くの熱を輸送することができる。したがって、冷却構造15の冷却性能を向上させることができる。
また、伝達部17が、主たる熱伝導方向に、周方向が含まれるグラフェンによって形成されている。これにより、受熱部から放熱部へ好適に熱を伝えることができる。したがって、冷却構造15の冷却性能を向上させることができる。
また、本実施形態では、不活性ガスが封入されている空間に伝達部17が設けられている。これにより、炭素化合物によって形成された伝達部17が高温となり燃焼する事態を抑制することができる。したがって、安全性を向上させることができる。
また、固相の伝達部17とすることで、例えば、作動流体を利用して熱輸送を行う構造と比較して、作動流体の漏洩等が生じ得ないので、故障し難くすることができる。したがって、信頼性を向上することができる。また、空間に固相の伝達部17を配置しているだけなので、流体等を用いる構造と比較して、構造を簡素化することができる。
また、作動流体を用いるヒートパイプ等では、容量や使用圧力次第で法規制を受け、設計点が限られる可能性がある。一方、本実施形態では固相の伝達部17によって熱の輸送を行っているので、設計する際に法規制の影響を受けないので、設計の自由度を向上させることができる。また、作動流体として、代替フロンなどを使用する場合には、環境負荷が高くなる可能性がある。一方、本実施形態では、固相の伝達部17によって熱の輸送を行っているので、代替フロンなどを使用する構造と比較して、環境負荷を低減することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本開示の第2実施形態について、図3から図6を用いて説明する。
本実施形態に係る冷却構造は、加熱器20に適用されている。
加熱器20は、図3及び図4に示すように、中心軸線C2に沿って延在する円柱形状の本体部21に、発熱するヒータ線22が埋設されているカートリッジヒータである。なお、本実施形態において、「周方向」と述べた場合には、中心軸線C2を基準とした周方向を意味する。また、「径方向」と述べた場合には、中心軸線C2を基準とした径方向を意味する。
加熱器20は、ヒータ線22が発熱することで本体部21が昇温し、本体部21と接触する加熱対象を加熱する。
ヒータ線22は、径方向の外側から内側に向かう第1部分22aと径方向の内側から外側に向かう第2部分22bとが、中心軸線C2に沿って交互に並んでいる。第1部分22aと第2部分22bとは連続して設けられている。また、ヒータ線22は、中心軸線C2に沿う方向の端部(図3では紙面上端部)で、折り返している。ヒータ線22は、本体部21の径方向の中心領域に埋設されている。
本実施形態に係る加熱器20には、冷却構造25が適用されている。冷却構造25は、本体部21に形成された閉空間26に配置される伝達部27を備えている。すなわち、伝達部27は本体部21に埋設されている。
本体部21には、複数(本実施形態では、一例として8つ)の閉空間26が形成されている。複数の閉空間26は、本体部21の径方向の外側領域に形成されている。複数の閉空間26は、周方向に略等間隔に並んで配置されている。各閉空間26は、中心軸線C2に沿って延在しており、本体部21の延在方向の略全域に亘って形成されている。各閉空間26は、延在方向の断面(延在方向と交差する面で切断した際の断面)の形状が略円形状とされている。各閉空間26には、不活性ガスが封入されている。
各閉空間26には、伝達部27が配置される。伝達部27の材料は、第1実施形態の伝達部27と同一であるので、詳細な説明は省略する。伝達部27を形成するグラフェンの主たる熱伝導方向には、伝達部27の延在方向が含まれている。
伝達部27は、各閉空間26の延在方向の略全域に配置されている。伝達部27は、延在方向(長手方向)の断面の形状が略円形状である円柱状の部材である。すなわち、伝達部27は、ヒータ線22の第1部分22a及び第2部分22bの延在方向と交差する方向に延在している。
伝達部27の外周面の略全域は、閉空間26を規定する壁面と接触している。すなわち、伝達部27の外周面の略全域は、本体部21と接触している。伝達部27の延在方向の両端と本体部21との間には、空間S2が形成されている。この空間S2には、不活性ガスが封入されている。
閉空間26は、図5に示すように、封止部材28を溶接封止することで形成してもよい。また、図6に示すように、ニップル29をねじ止めすることで形成してもよい。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
ヒータ線22が発熱すると、ヒータ線22の熱によって本体部21は昇温する。このとき、本体部21は、ヒータ線22の近傍の領域の温度が、ヒータ線22から離れた領域の温度よりも高くなる。すなわち、ヒータ線22の近傍の領域が高温部となり、ヒータ線22から離れた領域が低温部となる。ヒータ線22は、所定方向に延在しているので、本体部21において、所定方向に沿って高温部が形成されることとなる。
本実施形態では、伝達部27が第1部分22a及び第2部分22bの延在方向と交差する方向(以下、「交差方向」と称する。)に延在している。伝達部27は、高温部(ヒータ線22の近傍の領域)に位置する受熱部と、低温部(ヒータ線22から離れた領域)に位置する放熱部とを一体的に有している。これにより、ヒータ線22が発熱して、ヒータ線22の近傍の領域が高温となった場合、本体部21の高温部から伝達部27の受熱部へ入熱する。伝達部27に入った熱は、伝達部27によって輸送され、伝達部27の放熱部から本体部21の低温部へ放熱される。したがって、図3の矢印で示すように、ヒータ線22の近傍の領域から、ヒータ線22から離れた領域へ熱を輸送することができる。よって、加熱器20が駆動することで生じる本体部21の温度の分布を抑制することができる。したがって、本体部21全体を均一に加熱することができる。また、本体部21に生じる熱伸び差を抑制することができるので、本体部21の損傷を抑制することができる。
[変形例1]
なお、加熱器は、図7及び図8で示すように、板状の加熱器30であってもよい。
本変形例に係る加熱器30は、板状の本体部31に、ヒータ線32が埋設されている。
本変形例に係るヒータ線32は、図8に示すように、本体部31の下部に埋設されている。ヒータ線32は、本体部31の板面と略平行に延びている。ヒータ線32は、一方向に延びるとともに、複数回折り返している。加熱器30には、冷却構造35が設けられている。
また、本体部31には、上部に閉空間36が形成されている。閉空間36には、板状の伝達部37が配置されている。板状の伝達部37は、本体部31の板面に沿って、設けられている。伝達部37は、本体部31の略全域に設けられている。伝達部37の両端と本体部31との間には、空間S3が形成されている。この空間S3には、不活性ガスが封入されている。
このように構成した場合であっても、伝達部37によって、図7の矢印で示すように、ヒータ線32の近傍の領域から、ヒータ線32から離れた領域へ熱を輸送することができる。よって、加熱器30が駆動することで生じる本体部31の温度の分布を抑制することができる。
〔第3実施形態〕
次に、本開示の第3実施形態について、図9及び図10を用いて説明する。
本実施形態に係る冷却構造は、バーナノズル40に適用されている。
バーナノズル40は、図8に示すように、燃料が内部を燃料が流通する燃料供給管(燃料供給部)41と、燃料供給管41の外側に設けられる空気供給管(空気供給部)42と、を備えている。バーナノズル40は、燃料供給管41から吐出される燃料によって火炎を形成する。
燃料供給管41及び空気供給管42は、中心軸線C3に沿って延在している。なお、本実施形態において、「周方向」と述べた場合には、中心軸線C3を基準とした周方向を意味する。また、「径方向」と述べた場合には、中心軸線C3を基準とした径方向を意味する。
燃料供給管41は、所定方向に延在する管状の部材である。燃料供給管41内には、矢印Fで示すように、燃料が流通している。
空気供給管42は、所定方向に延在する管状の部材であって、内部に燃料供給管41を収容している。空気供給管42内には、燃焼用空気が流通している。詳細には、矢印Aで示すように、空気供給管42の内周面と、燃料供給管41の外周面との間を燃焼用空気が流通している。空気供給管42の所定方向の先端部は、燃料供給管41の先端部よりも、突出している。
本実施形態に係るバーナノズル40には、冷却構造45が適用されている。冷却構造45は、燃料供給管41に形成された閉空間46に配置される伝達部47を備えている。すなわち、伝達部47は燃料供給管41に埋設されている。
図10に示すように、閉空間46は、燃料供給管41の内周面と外周面との間に形成されている。閉空間46は、複数形成されている。複数の閉空間46は、周方向に略等間隔に並んで配置されている。各閉空間46は、略同一の形状をしている。各閉空間46は、中心軸線C3に沿って延在しており、燃料供給管41の延在方向の略全域に亘って形成されている。各閉空間46は、延在方向の断面(延在方向と交差する面で切断した際の断面)の形状が略円形状とされている。各閉空間46には、不活性ガスが封入されている。
各閉空間46には、伝達部47が配置される。伝達部47の材料は、第1実施形態の伝達部47と同一であるので、詳細な説明は省略する。伝達部47を形成するグラフェンの主たる熱伝導方向には、伝達部47の延在方向が含まれている。
伝達部47は、各閉空間46の延在方向の略全域に配置されている。伝達部47は、延在方向(長手方向)の断面の形状が略円形状である円柱状の部材である。伝達部47の外周面の略全域は、閉空間46を規定する壁面と接触している。すなわち、伝達部47の外周面の略全域は、燃料供給管41と接触している。伝達部47の延在方向の両端と燃料供給管41の先端部との間には、空間S4が形成されている。この空間S4には、不活性ガスが封入されている。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
バーナノズル40から燃料が噴射され火炎が形成されると、火炎の輻射により燃料供給管41の先端部が昇温する。これにより、燃料供給管41は、基端部側よりも先端部の温度が高くなる。すなわち、燃料供給部の先端部が高温部となり、基端部側が低温部となる。
本実施形態では、伝達部47が燃料供給管41の先端部から基端部側に向かって延びている。すなわち、伝達部47は、高温部(先端部)に位置する受熱部と、低温部(基端部側)に位置する放熱部とを一体的に有している。これにより、火炎の輻射により先端部が高温となった場合に、燃料供給管41の先端部から伝達部47の受熱部へ入熱する。伝達部47に入った熱は、伝達部47によって輸送され、伝達部47の放熱部から燃料供給管41の低温部へ放熱される。これにより、燃料供給管41の先端部の熱を基端部側へ輸送することができる。したがって、燃料供給管41の先端部を冷却することができる。よって、燃料供給管41の損傷を抑制することができる。また、火炎を形成することで生じる燃料供給管41の温度の分布を抑制することができる。したがって、燃料供給管41に生じる熱伸び差を抑制することができるので、燃料供給管41の損傷を抑制することができる。
[変形例2]
なお、図11で示すように、伝達部47にフィン48を設けてもよい。フィン48は、伝達部47の所定方向の途中位置から空気供給管42に向かって突出している。フィン48は、空気供給管42の内周面と、燃料供給管41の外周面との間に配置され、燃焼用空気と接触する。フィン48は、例えば、熱伝導率の高い金属材料である銅やアルミニウムで形成されている。なお、フィン48の材料は、これに限定されない。
このように構成することで、フィン48と燃焼用の空気とが熱交換する。これにより、フィン48が燃焼用空気によって冷却される。したがって、伝達部47をより好適に冷却することができる。よって、冷却構造45の冷却性能をより向上させることができる。また、フィン48と燃焼用空気とが熱交換することで、燃焼用空気が加熱される。これにより、燃焼用の空気を予熱することができるので、熱効率が向上し、ノズルから吐出した燃料を好適に燃焼させることができる。
なお、フィン48の内部に、主たる熱伝導方向に径方向が含まれるグラフェンを埋設してもよい。このように構成することで、好適にフィン48の先端まで熱を輸送することができる。
〔第4実施形態〕
次に、本開示の第4実施形態について、図12から図17を用いて説明する。
本実施形態に係る冷却構造55は、ノズルチップ50に適用されている。
ノズルチップ50は、図12に示すように、中心軸線C4に沿って延在し、内部を燃料が流通している。なお、本実施形態において、「周方向」と述べた場合には、中心軸線C4を基準とした周方向を意味する。また、「径方向」と述べた場合には、中心軸線C4を基準とした径方向を意味する。
図13に示すように、ノズルチップ50は、本体部52と、本体部52に形成される燃料流路51とを有する。本体部52には、燃料流路51を取り囲むように、複数の閉空間56が形成されている。複数の閉空間56は、周方向に所定の間隔で並んで配置されている。また、複数の閉空間56は、径方向に所定の間隔で並んで配置されている。各閉空間56は、中心軸線C4に沿って延在しており、ノズルチップ50の延在方向の略全域に亘って形成されている。各閉空間56は、延在方向の断面(延在方向と交差する面で切断した際の断面)の形状が略円形状とされている。各閉空間56には、不活性ガスが封入されている。各閉空間56には、伝達部57が配置される。伝達部57の外周面の略全域は、閉空間56を規定する壁面と接触している。すなわち、伝達部57の外周面の略全域は、ノズルチップ50と接触している。伝達部57の延在方向の一端とノズルチップ50との間には、空間S5が形成されている。この空間S5には、不活性ガスが封入されている。
本実施形態においても、高温となるノズルチップ50の先端部の熱を基端部側へ輸送することができる。したがって、ノズルチップ50の先端部を冷却することができる。よって、ノズルチップ50の損傷を抑制することができる。また、火炎を形成することで生じるノズルチップ50の温度の分布を抑制することができる。したがって、ノズルチップ50に生じる熱伸び差を抑制することができるので、ノズルチップ50の損傷を抑制することができる。
なお、図14に示すように、ノズルチップ50には、燃料流路51に配置されるフィン58を設けてもよい。フィン58は、燃料流路51の上流側に配置されている。このように構成することで、フィン58と燃料流路51を流通する燃料とを熱交換させることができる。したがって、フィン58を介して放熱できるとともに、燃料流路51を流通する燃料を予熱することができる。また、フィン58の内部にグラフェンを埋設してもよい。
また、図15及び図16に示すように、径方向に並ぶ伝達部を1つの伝達部57Aとしてもよい。すなわち、伝達部57Aは、延在方向の断面が径方向に延在する長方形状に形成されてもよい。詳細には、延在方向の断面形状が、周方向よりも径方向の長さの方が長い長方形状に形成されてもよい。このように構成しても、高温となるノズルチップ50の先端部の熱を基端部側へ輸送することができる。したがって、ノズルチップ50の先端部を冷却することができる。伝達部57Aが配置される閉空間56Aも、延在方向の断面が長方形状に形成される。
また、図17に示すように、径方向に並ぶ伝達部57を1つの伝達部57Aとしたノズルチップ50において、燃料流路51に配置されるフィン58を設けてもよい。
〔第5実施形態〕
次に、本開示の第5実施形態について、図18及び図19を用いて説明する。
本実施形態に係る冷却構造65は、圧延装置60に適用されている。
圧延装置60は、中心軸線C5を中心として回転する2つのロール61を有する。圧延装置60は、2つのロール61で圧延材62を挟むことで、圧延材62を圧延する。ロール61は、中心軸線C5に沿う方向の中心領域が圧延材62と接触している。すなわち、ロール61は、中心軸線C5に沿う方向の一部が圧延材62と接触している。ロール61は、圧延材62と接触する部分を含む中心軸線C5に沿う方向の一部の領域である接触領域A1と、圧延材と接触しない部分を含む中心軸線C5に沿う方向の一部の領域である非接触領域A2と、を有する。
なお、本実施形態において、「周方向」と述べた場合には、中心軸線C5を基準とした周方向を意味する。また、「径方向」と述べた場合には、中心軸線C5を基準とした径方向を意味する。
本実施形態に係るロール61には、冷却構造65が適用されている。冷却構造65は、ロール61に形成された閉空間66に配置される伝達部67を備えている。すなわち、伝達部67はロール61に埋設されている。
図19に示すように、複数の閉空間66は、周方向に略等間隔に並んで配置されている。各閉空間66は、中心軸線C5に沿って延在しており、ロール61の中心軸線C5に沿う方向の略全域に亘って形成されている。各閉空間66は、延在方向の断面(延在方向と交差する面で切断した際の断面)の形状が略円形状とされている。各閉空間66には、不活性ガスが封入されている。
各閉空間66には、伝達部67が配置される。伝達部67の材料は、第1実施形態の伝達部67と同一であるので、詳細な説明は省略する。伝達部67を形成するグラフェンの主たる熱伝導方向には、伝達部67の延在方向が含まれている。
伝達部67は、各閉空間66の延在方向の略全域に配置されている。伝達部67は、延在方向(長手方向)の断面の形状が略円形状である円柱状の部材である。
伝達部67の外周面の略全域は、閉空間66を規定する壁面と接触している。すなわち、伝達部67の外周面の略全域は、ロール61と接触している。伝達部67の延在方向の両端とロール61との間には、空間S6が形成されている。この空間S6には、不活性ガスが封入されている。
なお、伝達部67は、図20に示す伝達部67Aのように、周方向の全域に連続して設けられていてもよい。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
ロール61によって圧延材62が圧延されると、ロール61は、圧延材62と接触する接触領域A1が、ロール61と圧延材62との摩擦熱等によって昇温する。これにより、ロール61は、接触領域A1が、圧延材62と接触しない非接触領域A2よりも温度が高くなる。すなわち、接触領域A1が高温部となり、非接触領域A2が低温部となる。
本実施形態では、伝達部67が中心軸線C5に沿う方向の略全域に亘って延在している。すなわち、伝達部67は、高温部(接触領域A1)に位置する受熱部と、低温部(非接触領域A2)に位置する放熱部とを一体的に有している。これにより、圧延装置60が駆動することで接触領域A1が高温となった場合、接触領域A1から伝達部67の受熱部へ入熱する。伝達部67に入った熱は、伝達部67によって輸送され、伝達部67の放熱部からロール61の非接触領域A2へ放熱される。このように、伝達部67によって、接触領域A1の熱を非接触領域A2へ輸送することができる。したがって、接触領域A1を冷却することができるので、圧延装置60が駆動することで生じるロール61の温度の分布を抑制することができる。よって、ロール61に生じる熱伸び差を抑制することができるので、ロール61の損傷を抑制することができる。
なお、本開示は上記各実施形態の構成のみに限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更や改良を加えることができ、このように変更や改良を加えた実施形態も本開示の権利範囲に含まれるものとする。
例えば、上記各実施形態では、伝達部が円柱形状の例について説明したが、本開示はこれに限定されない。図21に示すように、伝達部77が収容される閉空間76を、延在方向の断面の形状が、延在方向の一端部に向かうにしたがって小さくなるように形成してもよい。すなわち、閉空間76は、延在方向の一端に向かうにしたがって、窄まるように形成してもよい。この場合には、伝達部77は、延在方向の一端部に向かうにしたがって延在方向の断面形状が小さくなるように形成される。すなわち、伝達部77は、延在方向の一端に向かって細くなるテーパ形状とされる。また、この場合には、伝達部77を延在方向の一端部の方向へ付勢する付勢部78が設けられている。付勢部78は、バネ状の部材であってもよい。また、上記各実施形態で説明した空間内に封入される不活性ガスを利用してもよい。すなわち、閉空間76を封止する封止部材79をピストンのように閉空間76に沿って移動可能に形成し、不活性ガスを空気ばねとして利用してもよい。
閉空間76を形成する部材(例えば、加熱器やノズルの燃料供給管等)は、熱によって膨張する場合がある。空間を形成する部材(以下、「空間形成部材」と称する。)が膨張すると、空間形成部材の内部に形成されている閉空間76も広がる。一方、伝達部77の線膨張率が空間形成部材よりも小さい場合には、伝達部77は空間形成部材ほど膨張しないので、伝達部77の側面77aと、閉空間76を形成する壁面76aとの間に隙間が空く可能性がある。上記の変形例では、付勢部78によって伝達部77が一端部の方向へ付勢されている。これにより、閉空間76が広がるように空間形成部材が膨張すると(すなわち、空間形成部材の壁面が伝達部77から遠ざかるように移動すると)、付勢部78によって伝達部77が一端部方向へ移動する。これにより、伝達部77が一端部方向へ移動しても、伝達部77と閉空間76を規定する壁面76aとが接触した状態が維持される。このように、上記構成では、空間形成部材が熱膨張した場合であっても、伝達部77と壁面76aとが接触した状態を維持することができる。したがって、空間形成部材が熱膨張した場合であっても、空間形成部材で発生した熱を伝達部77に好適に伝え、空間形成部材を冷却することができる。
以上説明した各実施形態に記載の冷却構造、圧縮装置、加熱器、バーナノズル、ノズルチップ及び圧延装置は例えば以下のように把握される。
本開示の一態様に係る冷却構造は、駆動することで高温となる高温部と前記高温部よりも低温となる低温部とを有する装置を冷却する冷却構造(15)であって、前記装置に形成された閉空間(16)に配置され、金属よりも熱伝導率が高い炭素化合物によって形成された伝達部(17)を備え、前記伝達部は、前記高温部から前記低温部まで延在し、主たる熱伝導方向に前記高温部から前記低温部へ向かう方向を含み、前記閉空間には不活性ガスが封入されている。
上記構成では、伝達部が、高温部から低温部まで延在している。すなわち、伝達部は、高温部に位置する受熱部と、低温部に位置する放熱部とを一体的に有している。これにより、装置が駆動することで高温部が高温となった場合、高温部から伝達部の受熱部へ入熱する。伝達部に入った熱は、伝達部によって輸送され、伝達部の放熱部から低温部へ放熱される。このように、伝達部によって、装置の高温部の熱を低温部へ輸送することができる。これにより、高温部を冷却することができるので、装置が駆動することで生じる温度の分布を抑制することができる。したがって、装置に生じる熱伸び差を抑制することができるので、装置の損傷を抑制することができる。
また、伝達部は、金属よりも熱伝導率が高い高熱伝導材料で形成されている。これにより、例えば伝達部を金属材料で形成する場合と比較して、より多くの熱を輸送することができる。したがって、冷却構造の冷却性能を向上させることができる。
また、本実施形態では、不活性ガスが封入されている空間に伝達部が設けられている。これにより、炭素化合物によって形成された伝達部が高温となり燃焼する事態を抑制することができる。したがって、安全性を向上させることができる。
また、固相の伝達部とすることで、例えば、作動流体を利用して熱輸送を行う構造と比較して、作動流体の漏洩等が生じ得ないので、故障し難くすることができる。したがって、信頼性を向上することができる。また、空間に固相の伝達部を配置しているだけなので、流体等を用いる構造と比較して、構造を簡素化することができる。
また、本開示の一態様に係る冷却構造は、前記伝達部は、熱伝導方向性を有する炭素化合物によって形成されている。
また、本開示の一態様に係る冷却構造は、前記炭素化合物は、主たる熱伝導方向に前記高温部から前記低温部へ向かい方向が含まれるグラフェンを有する。
上記構成では、伝達部が熱伝導方向性を有する炭素化合物によって形成されている。これにより、好適に高温部から低温部まで熱を伝えることができる。
また、上記構成では、伝達部が、主たる熱伝導方向に、高温部から低温部へ向かう方向が含まれるグラフェンによって形成されている。これにより、高温部から低温部へ好適に熱を伝えることができる。したがって、冷却構造の冷却性能を向上させることができる。
なお、一般的にグラフェンは、第1方向、第1方向と直交する第2方向、第1方向及び第2方向と直交する第3方向の3つの方向のうち、2つの方向において特に熱伝導性が高い。「主たる熱伝導方向」とは、グラフェンにおける熱伝導性が高い方向を意味する。
また、本開示の一態様に係る冷却構造は、前記閉空間は、長手方向の断面の形状が、前記長手方向の一端部に向かうにしたがって小さくなるように形成されていて、前記伝達部は、前記長手方向の一端部に向かうにしたがって前記長手方向の断面形状が小さくなるように形成されていて、前記伝達部の前記長手方向の他端部には、前記伝達部を前記一端部の方向へ付勢する付勢部が設けられている。
閉空間を形成する部材は、熱によって膨張する場合がある。空間を形成する部材(以下、「空間形成部材」と称する。)が膨張すると、空間形成部材の内部に形成されている閉空間も広がる。一方、伝達部の線膨張率が空間形成部材よりも小さい場合には、伝達部は空間形成部材ほど膨張しないので、伝達部と、閉空間を形成する壁面との間に隙間が空く可能性がある。上記の構成では、付勢部によって伝達部が一端部の方向へ付勢されている。これにより、閉空間が広がるように空間形成部材が膨張すると(すなわち、空間形成部材が伝達部から遠ざかるように移動すると)、付勢部によって伝達部が一端部方向へ移動する。これにより、伝達部が一端部方向へ移動しても、伝達部と閉空間を規定する壁面とが接触した状態が維持される。このように、上記構成では、空間形成部材が熱膨張した場合であっても、伝達部と空間形成部材とが接触した状態を維持することができる。したがって、空間形成部材が熱膨張した場合であっても、空間形成部材で発生した熱を伝達部に好適に伝え、空間形成部材を冷却することができる。
本開示の一態様に係る圧縮装置は、前記装置は、流体を圧縮する回転体(13)と、前記回転体を収容する筐体(14)とを有する圧縮装置(10)であって、前記閉空間は、前記筐体に形成され、前記伝達部は、前記筐体の上部の前記高温部から前記筐体の下部の前記低温部まで延在している上記いずれかに記載の冷却構造を含む。
圧縮装置の回転体で流体を圧縮すると、圧縮した際に生じた熱が対流し、上方へ移動する。これにより、回転体を収容する筐体は、下部よりも上部の温度が高くなる。すなわち、筐体の上部が高温部となり、筐体の下部が低温部となる。
上記構成では、伝達部が筐体の上部から下部まで延びている。これにより、筐体の上部の熱を筐体の下部へ輸送することができる。したがって、筐体の上部を冷却することができるので、圧縮装置が駆動することで生じる筐体の温度の分布を抑制することができる。よって、筐体に生じる熱伸び差を抑制することができるので、筐体の損傷を抑制することができる。
本開示の一態様に係る加熱器は、前記装置は、所定方向に延在し発熱するヒータ線(22)と、前記ヒータ線が埋設される本体部(21)と、を備える加熱器(20)であって、前記閉空間(26)は、前記本体部に形成され、前記伝達部(27)は、前記所定方向と交差する方向に延在するとともに、前記本体部の前記ヒータ線の近傍の領域である前記高温部から前記本体部の前記ヒータ線から離れた領域である前記低温部まで延在している上記いずれかに記載の冷却構造を含む。
ヒータ線が発熱すると、ヒータ線の熱によって本体部は昇温する。このとき、本体部は、ヒータ線の近傍の領域の温度が、ヒータ線から離れた領域の温度よりも高くなる。すなわち、ヒータ線の近傍の領域が高温部となり、ヒータ線から離れた領域が低温部となる。ヒータ線は、所定方向に延在しているので、本体部において、所定方向に沿って高温部が形成されることとなる。
上記構成では、伝達部が所定方向と交差する方向(以下、「交差方向」と称する。)に延在している。これにより、交差方向に熱を輸送することができる。したがって、高温部から低温部へ熱を輸送することができるので、加熱器が駆動することで生じる本体部の温度の分布を抑制することができる。したがって、本体部全体を均一に加熱することができる。また、本体部に生じる熱伸び差を抑制することができるので、本体部の損傷を抑制することができる。
本開示の一態様に係るバーナノズルは、前記装置は、内部を燃料が流通し、先端部から燃料を噴射する管状の燃料供給部(41)を備えるバーナノズル(40)であって、前記閉空間(46)は、前記燃料供給部に形成され、前記伝達部(47)は、前記燃料供給部の前記先端部の前記高温部から基端部側の前記低温部まで延在している上記いずれかに記載の冷却構造を含む。
バーナノズルから燃料が噴射され火炎が形成されると、火炎の輻射により燃料供給部の先端部が昇温する。これにより、燃料供給部は、基端部側よりも先端部の温度が高くなる。すなわち、燃料供給部の先端部が高温部となり、基端部側が低温部となる。
上記構成では、伝達部が燃料供給部の先端部から基端部側に向かって延びている。これにより、燃料供給部の先端部の熱を基端部側へ輸送することができる。したがって、燃料供給部の先端部を冷却することができる。よって、燃料供給部の損傷を抑制することができる。また、火炎を形成することで生じる燃料供給部の温度の分布を抑制することができる。したがって、燃料供給部に生じる熱伸び差を抑制することができるので、燃料供給部の損傷を抑制することができる。
また、本開示の一態様に係るバーナノズルは、前記伝達部は、複数設けられていて、複数の前記伝達部は、周方向に並んで配置されている。
上記構成では、火炎を形成することで生じる燃料供給部の周方向の温度の分布を抑制することができる。したがって、燃料供給部に生じる熱伸び差を抑制することができるので、燃料供給部の損傷を抑制することができる。
本開示の一態様に係るノズルチップは、前記装置は、内部を燃料が流通し、先端部から燃料を噴射する管状の本体部(52)を備えるノズルチップ(50)であって、前記閉空間(56)は、前記本体部に形成され、前記伝達部(57)は、前記本体部の前記先端部の前記高温部から基端部側の前記低温部まで延在している上記いずれかに記載の冷却構造を含む。
ノズルチップから燃料が噴射され火炎が形成されると、火炎の輻射により本体部の先端部が昇温する。これにより、本体部は、基端部側よりも先端部の温度が高くなる。すなわち、本体部の先端部が高温部となり、基端部側が低温部となる。
上記構成では、伝達部が本体部の先端部から基端部側に向かって延びている。これにより、本体部の先端部の熱を基端部側へ輸送することができる。したがって、本体部の先端部を冷却することができる。よって、本体部の損傷を抑制することができる。また、火炎を形成することで生じる本体部の温度の分布を抑制することができる。したがって、本体部に生じる熱伸び差を抑制することができるので、本体部の損傷を抑制することができる。
また、本開示の一態様に係るノズルチップは、前記伝達部は、複数設けられていて、複数の前記伝達部は、周方向に並んで配置されている。
上記構成では、火炎を形成することで生じる本体部の周方向の温度の分布を抑制することができる。したがって、本体部に生じる熱伸び差を抑制することができるので、本体部の損傷を抑制することができる。
また、本開示の一態様に係るノズルチップは、前記伝達部は、複数設けられていて、複数の前記伝達部は、径方向に並んで配置されている。
上記構成では、火炎を形成することで生じる本体部の径方向の温度の分布を抑制することができる。したがって、本体部に生じる熱伸び差を抑制することができるので、本体部の損傷を抑制することができる。
また、本開示の一態様に係るノズルチップは、前記伝達部は、周方向の長さよりも径方向の長さの方が長く形成されている。
上記構成では、火炎を形成することで生じる本体部の径方向の温度の分布を抑制することができる。したがって、本体部に生じる熱伸び差を抑制することができるので、本体部の損傷を抑制することができる。
また、本開示の一態様に係る圧延装置は、前記装置は、圧延材(62)を圧延し、所定方向に延在する中心軸線を中心として回転するロール(61)を有する圧延装置(60)であって、前記ロールの前記所定方向の一部は、前記圧延材と接触し、前記ロールは、前記圧延材と接触する部分を含む前記所定方向の一部の領域である接触領域(A1)と、前記圧延材と接触しない部分を含む前記所定方向の一部の領域である非接触領域(A2)と、を有し、前記閉空間(66)は、前記ロールに形成され、前記伝達部(67)は、前記接触領域である前記高温部から、前記非接触領域である前記低温部まで延びている上記いずれかに記載の冷却構造を含む。
ロールによって圧延材が圧延されると、ロールは、圧延材と接触する接触領域が、ロールと圧延材との摩擦熱等によって昇温する。これにより、ロールは、接触領域が、圧延材と接触しない非接触領域よりも温度が高くなる。すなわち、接触領域が高温部となり、非接触領域が低温部となる。
上記構成では、伝達部が接触領域から非接触領域まで延びている。これにより、接触領域の熱を非接触領域へ輸送することができる。したがって、接触領域を冷却することができるので、圧延装置が駆動することで生じるロールの温度の分布を抑制することができる。よって、ロールに生じる熱伸び差を抑制することができるので、ロールの損傷を抑制することができる。
10 :ターボチャージャ(圧縮装置)
11 :タービン
12 :シャフト
13 :インペラ(回転体)
14 :筐体
15 :冷却構造
16 :閉空間
16a :第1閉空間
16b :第2閉空間
17 :伝達部
17a :第1伝達部
17b :第2伝達部
20 :加熱器
21 :本体部
22 :ヒータ線
22a :第1部分
22b :第2部分
25 :冷却構造
26 :閉空間
27 :伝達部
28 :封止部材
30 :加熱器
31 :本体部
32 :ヒータ線
35 :冷却構造
36 :閉空間
37 :伝達部
40 :バーナノズル(ノズル)
41 :燃料供給管(燃料供給部)
42 :空気供給管(空気供給部)
45 :冷却構造
46 :閉空間
47 :伝達部
48 :フィン
50 :ノズルチップ
51 :燃料流路
52 :本体部
55 :冷却構造
56 :閉空間
57 :伝達部
57A :伝達部
58 :フィン
60 :圧延装置
61 :ロール
62 :圧延材
65 :冷却構造
66 :閉空間
67 :伝達部
67A :伝達部
76 :閉空間
76a :壁面
77 :伝達部
77a :側面
78 :付勢部
79 :封止部材

Claims (13)

  1. 駆動することで高温となる高温部と前記高温部よりも低温となる低温部とを有する装置を冷却する冷却構造であって、
    前記装置に形成された閉空間に配置され、金属よりも熱伝導率が高い炭素化合物によって形成された伝達部を備え、
    前記伝達部は、前記高温部から前記低温部まで延在し、主たる熱伝導方向に前記高温部から前記低温部へ向かう方向を含み、
    前記閉空間には不活性ガスが封入されている冷却構造。
  2. 前記伝達部は、熱伝導方向性を有する炭素化合物によって形成されている請求項1に記載の冷却構造。
  3. 前記炭素化合物は、主たる熱伝導方向に前記高温部から前記低温部へ向かい方向が含まれるグラフェンを有する請求項2に記載の冷却構造。
  4. 前記閉空間は、長手方向の断面の形状が、前記長手方向の一端部に向かうにしたがって小さくなるように形成されていて、
    前記伝達部は、前記長手方向の一端部に向かうにしたがって前記長手方向の断面形状が小さくなるように形成されていて、
    前記伝達部の前記長手方向の他端部には、前記伝達部を前記一端部の方向へ付勢する付勢部が設けられている請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷却構造。
  5. 前記装置は、流体を圧縮する回転体と、前記回転体を収容する筐体とを有する圧縮装置であって、
    前記閉空間は、前記筐体に形成され、
    前記伝達部は、前記筐体の上部の前記高温部から前記筐体の下部の前記低温部まで延在している請求項1から請求項4のいずれかに記載の冷却構造を含む圧縮装置。
  6. 前記装置は、所定方向に延在し発熱するヒータ線と、前記ヒータ線が埋設される本体部と、を備える加熱器であって、
    前記閉空間は、前記本体部に形成され、
    前記伝達部は、前記所定方向と交差する方向に延在するとともに、前記本体部の前記ヒータ線の近傍の領域である前記高温部から前記本体部の前記ヒータ線から離れた領域である前記低温部まで延在している請求項1から請求項4のいずれかに記載の冷却構造を含む加熱器。
  7. 前記装置は、内部を燃料が流通し、先端部から燃料を噴射する管状の燃料供給部を備えるバーナノズルであって、
    前記閉空間は、前記燃料供給部に形成され、
    前記伝達部は、前記燃料供給部の前記先端部の前記高温部から基端部側の前記低温部まで延在している請求項1から請求項4のいずれかに記載の冷却構造を含むバーナノズル。
  8. 前記伝達部は、複数設けられていて、
    複数の前記伝達部は、周方向に並んで配置されている請求項7に記載のバーナノズル。
  9. 前記装置は、内部を燃料が流通し、先端部から燃料を噴射する管状の本体部を備えるノズルチップであって、
    前記閉空間は、前記本体部に形成され、
    前記伝達部は、前記本体部の前記先端部の前記高温部から基端部側の前記低温部まで延在している請求項1から請求項4のいずれかに記載の冷却構造を含むノズルチップ。
  10. 前記伝達部は、複数設けられていて、
    複数の前記伝達部は、周方向に並んで配置されている請求項9に記載のノズルチップ。
  11. 前記伝達部は、複数設けられていて、
    複数の前記伝達部は、径方向に並んで配置されている請求項9または請求項10に記載のノズルチップ。
  12. 前記伝達部は、周方向の長さよりも径方向の長さの方が長く形成されている請求項9から請求項11のいずれかに記載のノズルチップ。
  13. 前記装置は、圧延材を圧延し、所定方向に延在する中心軸線を中心として回転するロールを有する圧延装置であって、
    前記ロールの前記所定方向の一部は、前記圧延材と接触し、
    前記ロールは、前記圧延材と接触する部分を含む前記所定方向の一部の領域である接触領域と、前記圧延材と接触しない部分を含む前記所定方向の一部の領域である非接触領域と、を有し、
    前記閉空間は、前記ロールに形成され、
    前記伝達部は、前記接触領域である前記高温部から、前記非接触領域である前記低温部まで延在している請求項1から請求項4のいずれかに記載の冷却構造を含む圧延装置。
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