JP2021146539A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画質の劣化を抑制することが可能な画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置は、インクを吐出するノズルが記録媒体の搬送方向にオーバーラップしインクが相補的吐出されて画像形成されるヘッド間オーバーラップを有するように配置された複数のインクジェットヘッドと、1回のパスで画像が形成される画像形成領域の搬送方向における端部においてインクが相補的に吐出されて画像形成されるパス間オーバーラップを設定する設定部とを備える。設定部は、パス間オーバーラップがヘッド間オーバーラップと重なる場合、パス間オーバーラップの搬送方向における位置またはサイズを変更して設定する。【選択図】図8

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来、インクを吐出するノズルが記録媒体の搬送方向にオーバーラップするヘッド間オーバーラップを有するように配置された複数のインクジェットヘッドを備えた画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、スクリーン画像形成部と上記のような複数のインクジェットヘッドによるインクジェット画像形成部とを併用するハイブリッド型の画像形成装置が知られている。かかる画像形成装置では、記録媒体を搬送する搬送部における記録媒体の搬送ピッチが、スクリーン画像形成部による画像形成範囲と同等の搬送長になるように、予め設定される。
これは、インクジェット画像形成部では1回の印刷動作で形成される画像サイズを変えられる、すなわちスクリーン画像形成部による画像形成範囲に合わせることができるのに対し、スクリーン画像形成部は、通常、その画像形成範囲が固定されるからである。
また、ハイブリッド型の画像形成装置では、スクリーン画像形成部におけるスクリーン版は、例えば、顧客毎に異なるものとなり、顧客毎に搬送方向サイズの異なるスクリーン版に交換され得る。この場合、搬送部における記録媒体の搬送ピッチは、顧客すなわち印刷ジョブ毎に設定し直す必要がある。
このような構成の画像形成装置において、例えば、長尺状の記録媒体にインクジェット画像形成部によって継ぎ目無く画像を形成する場合、搬送方向における画像端部間の重畳領域すなわちパス間オーバーラップの領域が設けられる。
特開2014−141079号公報
ところで、上記のようなハイブリッド型の画像形成装置では、スクリーン画像形成部によってスクリーン印刷される画像は常に良好になるのに対し、インクジェット画像形成部によってインクジェット印刷される画像は、パス間オーバーラップとヘッド間オーバーラップとが重なる場合に、画質が劣化するおそれがあった。
本発明の目的は、画質の劣化を抑制することが可能な画像形成装置を提供することである。
本発明に係る画像形成装置は、
インクを吐出するノズルが記録媒体の搬送方向にオーバーラップし前記インクが相補的に吐出されて画像形成されるヘッド間オーバーラップを有するように配置された複数のインクジェットヘッドと、
1回のパスで画像が形成される画像形成領域の前記搬送方向における端部において前記インクが相補的に吐出されて画像形成されるパス間オーバーラップを設定する設定部と、を備え、
前記設定部は、前記パス間オーバーラップが前記ヘッド間オーバーラップと重なる場合、前記パス間オーバーラップの前記搬送方向における位置またはサイズを変更して設定する。
本発明によれば、画質の劣化を抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す側面図である。 スクリーン画像形成部およびインクジェット画像形成部の概略構成を示す平面図である。 画像形成装置の主要な機能構成を示すブロック図である。 図4Aは、スクリーン画像形成部およびインクジェット画像形成部における画像形成範囲の搬送方向幅が同一である場合、図4Bはかかる搬送方向幅が異なる場合を示す平面図である。 9ヘッド型のインクジェット画像形成部によるベタ画像の印刷時における課題を説明する図であり、図5Aはパス間オーバーラップとヘッド間オーバーラップとの干渉が発生しない場合を示し、図5Bは干渉する場合を示す。 図6A,図6B,および図6Cは、3ヘッドの構成においてパス間オーバーラップとヘッド間オーバーラップとの干渉が発生しない場合を説明する図である。 図7A,図7B,および図7Cは、3ヘッドの構成においてパス間オーバーラップ部とヘッド間オーバーラップ部との干渉が発生する場合を説明する図である。 図8A,図8B,および図8Cは、本実施の形態における特徴的な処理の一具体例を説明する図である。 図9A,図9B,および図9Cは、本実施の形態における特徴的な処理の他の具体例を説明する図である。 図10A,図10B,および図10Cは、本実施の形態における特徴的な処理のさらに他の具体例を説明する図である。 図11A,図11B,および図11Cは、本実施の形態における特徴的な処理を他の側面から説明する図である。 9ヘッド型の構成における特徴的な処理を他の側面から説明する図である。 本実施の形態における特徴的な処理を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の概略構成を示す図である。
図1に示す画像形成装置1は、スクリーン印刷およびインクジェット印刷を併用するハイブリッド型の画像形成装置である。この画像形成装置1は、ベルト搬送部2、供給部3、スクリーン印刷を行うスクリーン画像形成部4、インクジェット印刷を行うインクジェット画像形成部5、および排出部6等を備えている。
ベルト搬送部2は、所定の間隔をおいて平行に配置された駆動ローラー21および従動ローラー22と、これらローラー21,22に架け渡された所定幅の無端状の搬送ベルト23と、駆動ローラー21を駆動する図示しない副走査モーターと、を備える。ベルト搬送部2における搬送ベルト23の上面は、記録媒体Pを密着させて載置する載置面とされている。
ベルト搬送部2では、駆動ローラー21が副走査モーターの回転駆動によって、図1中の時計方向(矢印Aを参照)に所定速度で回転することにより、従動ローラー22との間に架け渡された搬送ベルト23を回転移動させる。かかる動作により、搬送ベルト23の上面に載置されている記録媒体Pは、副走査方向である図中の矢印A方向に向けて搬送される。
搬送ベルト23の下面側には、糊付け装置24および洗浄装置25が設けられている。糊付け装置24は、搬送ベルト23の回転方向(矢印A方向)において、供給部3よりも上流側に配置されており、記録媒体Pの下面を搬送ベルト23の上面に密着させるための地張りと呼ばれる粘着材を塗布する。
洗浄装置25は、搬送ベルト23の回転方向において、糊付け装置24よりも上流側に配置されている。洗浄装置25は、排出部6により記録媒体Pが剥離された後の搬送ベルト23に残された粘着材を洗浄する。洗浄装置25により洗浄された搬送ベルト23には、糊付け装置24によって再度、粘着材が塗布される。
供給部3は、記録媒体Pをベルト搬送部2に供給する。供給部3は、記録媒体Pの搬送方向において、搬送ベルト23の上面における上流端側に設けられ、繰り出し装置31、ガイドローラー32および押圧ローラー33を有する。記録媒体Pの搬送方向は、図1では、左から右に向かう方向であり、以下の説明では、単に「搬送方向」と言う。
繰り出し装置31は、ロール状に巻回された記録媒体Pを繰り出す装置である。記録媒体Pは、例えば、紙、布帛、プラスチックフィルム等、インクジェットでの画像形成に通常使用される長尺状の記録媒体である。なお、記録媒体Pは、所定サイズに裁断されたシート状であってもよい。
ガイドローラー32は、記録媒体Pの搬送経路に複数個設けられた搬送ローラーであり、記録媒体Pの張力を一定に保ちつつ、記録媒体Pをベルト搬送部2に向けてガイドする。
押圧ローラー33は、ガイドローラー32によってガイドされた記録媒体Pを搬送ベルト23に押圧して、記録媒体Pを、粘着材を介して搬送ベルト23に密着させる。
スクリーン画像形成部4は、搬送方向において供給部3よりも下流側に設けられている。スクリーン画像形成部4は、記録媒体P上に背景などのスクリーン画像(第1画像)を形成するためのスクリーン版41を有する。スクリーン画像形成部4は、スクリーン版41によって、搬送方向に搬送される記録媒体Pに第1画像を形成する。
スクリーン版41には、第1画像に対応するインクが塗布されており、図示しないスキージの駆動によって、当該インクが、スクリーン版41に設けられた細孔を介して記録媒体Pに塗布される。
簡明のため、図2ではスクリーン版41が一つの場合を例示しているが、実際には図1に点線で示すように、スクリーン版41は、搬送方向に等間隔に並んで配置されることが可能である。
なお、第1画像には、例えば単色の背景画像が含まれる。そのため、各スクリーン版41は、互いに異なる色のインクを有しており、記録媒体Pに形成される背景画像に応じて、用いられるスクリーン版41が適宜選択される。
インクジェット画像形成部5は、搬送方向においてスクリーン画像形成部4よりも下流側に設けられている。インクジェット画像形成部5は、搬送方向に並ぶ複数のキャリッジ50を有する。本実施の形態では、図2に示すように、3つのキャリッジ50が記録媒体Pの搬送方向(図2中の白抜き矢印の方向)と直交する幅方向(走査方向)に並ぶように配列されている。
複数のキャリッジ50のそれぞれは、Y、M、またはCのいずれかの色のインクを吐出するインクジェットヘッド51を3つずつ有している。各々のインクジェットヘッド51は、記録媒体Pに対向する図示しない底面に多数のインク吐出孔が備えられている。
本実施の形態では、画像形成時にこれら3つのキャリッジ50(Y、M、C)が一体的に走査方向(図2中の左右方向)に移動(スキャン)することで、画像形成に用いる色のインクジェットヘッド51のインク吐出孔からインクを記録媒体Pに吐出することにより、記録媒体Pに多色の画像を形成する。すなわち、インクジェット画像形成部5は、スキャン方式によってカラー画像の印刷を実行する。
図2に示すように、キャリッジ50(Y、M、C)内の各々のインクジェットヘッド51は、搬送方向(図2中の白抜き矢印参照)に平行で、かつ、搬送方向と直交する走査方向に並んでいる。
より具体的には、一つのキャリッジ50内における3つのインクジェットヘッド51は、上述した多数のインク吐出孔のうちの一部が互いに重複される「ヘッド間オーバーラップ」と呼ばれる重複部分を設けるように、千鳥状に配列されている。なお、ヘッド間オーバーラップの詳細については図5A等で後述する。
インクジェット画像形成部5は、各キャリッジ50内のインクジェットヘッド51から吐出されるインク(インクドット)に基づくC、M、またはYの各画像を記録媒体P上に重ね合わせることで、1つのインクジェット画像(以下、「第2画像」ともいう)を形成する。
本実施の形態では、複数のキャリッジ50(C、M、Y)は、図示しないガイドレールや駆動機構により、搬送方向と直交する主走査方向に一体的に往復移動する。かかる画像形成時(インク吐出時)には、駆動ローラー21の駆動が制御されることによって、搬送ベルト23は、停止している待機状態と、所定の搬送長で駆動される駆動状態と、を繰り返す間欠動作を実行する。
インクジェット画像形成部5は、搬送ベルト23が待機状態にあるときに、インクジェットヘッド51の底面に配置された多数のインク吐出孔(以下「ノズル」という)からインクを吐出しながらキャリッジ50(C、M、Y)を主走査方向に移動させる。かかる動作によって、停止している搬送ベルト23上の記録媒体Pに、第2画像が順次形成される。
なお、第1画像には、主にモチーフ柄、100μm前後の微細な画像、混色グラデーション、数万色等の数種類の色を有するような色画像等が含まれる。
上記のような構成の画像形成装置1によれば、図3で後述する制御部100の制御の下、以下のような動作を行うことにより、第1画像と第2画像とが重畳的に印刷される。
すなわち、スクリーン画像形成部4(スクリーン版41)によって記録媒体P上に背景などの第1画像が形成され、続いて搬送ベルト23上で記録媒体Pが間欠的に搬送されることにより、第1画像がインクジェット画像形成部5の真下に移動し、記録媒体Pの搬送が停止する。
この状態から、当該第1画像に対してインクジェット画像形成部5(各インクジェットヘッド51)により第2画像が形成されることにより、例えば、背景画像上に種々の模様等のカラー画像が重ね合わされることによって、最終的な画像(以下、「完成画像」という)が形成される。
また、完成画像を記録媒体Pの搬送方向に連続的に形成する場合、制御部100(図3を参照)の制御によって、上述のような記録媒体Pの間欠的な搬送および印刷(重ね合わせ)の動作を繰り返し行う。また、この際に、インクジェット画像形成部5で以下のような動作が繰り返し実行される。
すなわち、インクジェット画像形成部5は、複数のインクジェットヘッド51から吐出されるインクに基づく第2画像の搬送方向における先端側の画像部分を、直前のスキャン(画像形成)時に形成された第2画像の搬送方向における後端側の画像部分と重複させる重複画像部分を設けるように印刷する。
かかる重複画像部分は、一般に「パス間オーバーラップ」と呼ばれている。このパス間オーバーラップは、「1回のパス(この例では1回のスキャン)で画像が形成される画像形成領域の搬送方向における端部(画像端部)においてインクが相補的に吐出されて画像形成される部分ないし領域」と定義することができ、その詳細については後述する。
概して、複数のパスで全画像を形成する場合に、パス間オーバーラップの領域で複数のインクジェットヘッド51から相補的にインクを吐出するようにインクジェット画像形成部5が制御されることで、第2画像を記録媒体Pの搬送方向にシームレスに形成することができる。
排出部6は、記録媒体Pにおける完成画像が形成された部分を排出する。排出部6は、搬送方向において、スクリーン画像形成部4よりも下流側に設けられ、図示しない剥離装置、乾燥装置、振り落とし装置などを有する。
剥離装置は、搬送ベルト23から記録媒体Pを剥離させる装置である。乾燥装置は、剥離装置の下流側に設けられ、剥離装置によって搬送ベルト23から剥離した記録媒体Pに形成された画像の水分を除去する装置である。
振り落とし装置は、乾燥装置の下流側に設けられ、記録媒体Pを収容装置(例えば、台車)に振り落とす。
図3は、画像形成装置1の主要な機能構成を示すブロック図である。画像形成装置1は、制御部100、第1画像駆動部110、第2画像駆動部120、搬送駆動部130および入出力インターフェース140等を備える。
制御部100は、CPU101(Central Processing Unit)、RAM102(Random Access Memory)、ROM103(Read Only Memory)および記憶部104を有する。制御部100は、画像形成装置1全体の制御を司る。
また、本実施の形態において、制御部100は、本発明の「設定部」および「判定部」としての機能を有する。
CPU101は、ROM103に記憶された各種制御用のプログラムや設定データを読み出してRAM102に記憶させ、当該プログラムを実行して各種の演算処理を行う。また、CPU101は、画像形成装置1の全体動作を統括的に制御する。
RAM102は、CPU101に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。なお、RAM102は、不揮発性メモリーを含んでいてもよい。
ROM103は、CPU101により実行される各種制御用のプログラムや設定データ等を格納する。なお、ROM103に代えて、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリー等の書き換え可能な不揮発性メモリーが用いられてもよい。
記憶部104には、入出力インターフェース140を介して外部装置8から入力されたプリントジョブ(画像記録命令)および当該プリントジョブに係る画像データが記憶される。記憶部104としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)が用いられ、また、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等が併用されてもよい。
第1画像駆動部110は、制御部100の制御に基づいてインクジェット画像形成部5に対して所定のタイミングで画像データに応じた駆動信号を供給することにより、インクジェット画像形成部5のキャリッジ50のノズルから画像データの画素値に応じた量のインクを吐出させる。
第2画像駆動部120は、制御部100の制御に基づいてスクリーン画像形成部4に対して所定のタイミングで駆動信号を供給することにより、スクリーン画像形成部4のスクリーン版41に基づくインクを記録媒体Pに塗布させる。
搬送駆動部130は、制御部100の制御に基づいて駆動ローラー21の副走査モーターに駆動信号を供給することにより、搬送ベルト23を所定の速度およびタイミング(すなわち「搬送ピッチ」)で間欠的に回転移動させる。
入出力インターフェース140は、外部装置8と制御部100との間におけるデータの送受信を媒介する。入出力インターフェース140は、例えば各種シリアルインターフェース、各種パラレルインターフェースの何れか、または、これらの組み合わせで構成される。
外部装置8は、例えばパーソナルコンピューターであり、入出力インターフェース140を介して画像記録命令(プリントジョブ)および画像データ等を制御部100に供給する。
ところで、上記のような構成を備えた画像形成装置1では、一般に、インクジェット画像形成部5によって形成される第2画像の搬送方向における作画ライン数は、スクリーン画像形成部4のスクリーン版41の搬送方向の画像サイズに合わせるように決定(設定)されていた。
一方、インクジェット画像形成部5のインクジェットヘッド51が上述のようにヘッド間オーバーラップ領域を設けて配列した構成の場合、設定された作画ライン数によっては、第2画像を搬送方向にシームレスに形成する際に、画像不良が発生する場合があった。以下、この問題が発生する背景および問題点について、図4A,図4B以下を参照して詳しく説明する。
ここで、図4Aは、スクリーン画像形成部4とインクジェット画像形成部5との画像形成範囲の搬送方向における長さ(以下、簡明のため単に「画像サイズ」とも言う)が同一である場合を示す平面図である。また、図4Bは、スクリーン画像形成部4の画像サイズとインクジェット画像形成部5との画像サイズが異なる場合の一例を示す平面図である。
図4A中、スクリーン画像形成部4によって形成される第1画像の画像サイズを両矢印4Wで示し、インクジェット画像形成部5によって形成される第2画像の画像サイズを両矢印5Wで示す。すなわち、図4Aに示す例では、第1画像の画像サイズ4W=第2画像の画像サイズ5Wである。
一方、上述のように、本実施の形態のようなハイブリッド型の画像形成装置1では、スクリーン画像形成部4におけるスクリーン版41は、例えば顧客毎に異なるものとなるため、顧客毎に搬送方向サイズの異なるスクリーン版41に交換され得る。
ここで、図4Bは、インクジェット画像形成部5は図4Aに示す例と同一であり、スクリーン画像形成部4のスクリーン版41は、搬送方向における長さ(4Ws)が図4Aに示す例よりも短い事例(4W>4Ws)を示している。
このような場合、画像形成装置1では、ベルト搬送部2における記録媒体Pの搬送ピッチを、スクリーン版41の画像サイズ(図4Bの例では4Ws)と同等の搬送長になるように設定する必要がある。
加えて、画像形成装置1では、図4Bに示すように、インクジェット画像形成部5における1回の走査(スキャン)で印刷できる第2画像の画像サイズを、上記の5Wよりも短い長さ5Ws(=4Ws)に設定(設定変更)する必要がある。
かくして、インクジェット画像形成部5によって形成される第2画像の搬送方向における作画ライン数は、スクリーン画像形成部4のスクリーン版41の搬送方向の画像サイズ(4W,4Ws等)に合わせるように設定される。
しかしながら、上記のようなインクジェット画像形成部5により形成される第2画像の画像サイズの作画ライン数の設定を変更した場合、複数のパスで第2画像を搬送方向にシームレスに形成する印刷ジョブの実行時に、画像不良が発生する場合があった。
以下、図4Aおよび図4Bに対応する図5Aおよび図5Bを参照して、従来技術における問題点を詳細に説明する。
ここで、図5Aおよび図5Bは、インクジェット画像形成部5の一つのキャリッジ50(例えばMインク用のキャリッジ)が、9個のインクジェットヘッドを千鳥状に配列してなる構成において、記録媒体P上にM色のベタ画像を形成する事例を説明する平面図である。
図5Aおよび図5B中、9個のインクジェットヘッド(1番ヘッド〜9番ヘッド、以下は総称して「ヘッド」と略称する)から吐出されたMインクにより記録媒体P上に形成されたベタ画像を左側に示している、また、かかるベタ画像の搬送方向における長さ(印刷幅)を「ベタ画像サイズ」として両矢印で示す。
また、1番ヘッドないし9番ヘッドは、各々ヘッド間オーバーラップを有して配列されている。図5Aおよび図5B中、8番ヘッドおよび9番ヘッド間におけるヘッド間オーバーラップの領域(すなわちノズル同士の重複部分)を点線枠で示している。
このように、2つのヘッド間のノズル同士が搬送方向(副走査方向)において重複することにより、記録媒体P上にインクが重畳的に吐出される部分は「ヘッド間オーバーラップ」と呼ばれる。
このヘッド間オーバーラップ部分は、固定長であり、かつ、重複するノズル同士の位置(ノズル番号)が予め分かっている。このため、重複するノズルの領域では、例えば所定のマスク処理に基づいて、相補的にインクを吐出するように設定されている。
一具体例では、図5A中に示す「ベタ画像サイズ」は8704ラインであり、作画ライン数の設定変更後の図5B中に示す「ベタ画像サイズ」は、7840ラインになる(すなわち短くなる)。
また、かかるベタ画像を搬送方向にシームレスに形成する際には、例えば所定のマスク処理により、固定長(この例では合計で256ライン分)のパス間オーバーラップを構成する画像を吐出するように、画像サイズの両端側のヘッド(図5Aに示す例では、1番ヘッドおよび9番ヘッド)についてのインク吐出態様の設定がなされる。
より詳細には、図5Aに示す例では、印刷ジョブの最初の走査時に、制御部100の制御の下、9番ヘッドの下方側のノズルから128(=256÷2)ライン分のインクが霧状に吐出される。そして、2回目以降の走査時には、1番ヘッドの上方側のノズルから128(=256÷2)ライン分のインクが霧状に吐出されるとともに、9番ヘッドの下方側のノズルから128(=256÷2)ライン分のインクが霧状に吐出される。
そして、制御部100の制御の下、かかる128ライン分の霧状画像同士(下流側および上流側の端部同士)が重ね合わされるような搬送ピッチで記録媒体Pが搬送されることにより、シームレスなベタ画像が形成される。
なお、印刷ジョブの最初の走査時には、ベタ画像の一端側(図5Aの例では上側)の画像部分でパス間オーバーラップを構成する画像を形成せず、対応するヘッド(図5Aの例では1番ヘッド)の「予め定められたノズル」から100%の印字率でインクを吐出する。この「予め定められたノズル」は、図5Aに示す「書き出し位置FS」のノズルである。
かくして、図5Aに示す例では、ベタ画像の搬送方向(図中の上下方向)における両端部のパス間オーバーラップを構成する霧状の画像は、1番ヘッド、および最大番号を有する9番ヘッドから吐出されて形成されたものであることが分かる。
これに対して、図5Bに示す例では、ベタ画像の搬送方向における一端側(後端側)すなわち図5B中の実線矩形枠内の下側の霧状の画像は、8番ヘッドおよび9番ヘッドのヘッド間オーバーラップの領域に位置する。このため、かかる霧状の画像は、8番ヘッドおよび9番ヘッドの両方から吐出されて形成される。
しかしながら、ヘッド間オーバーラップの領域が、画像の後端部、言い換えると記録媒体Pの搬送ピッチにおける後端部に位置した場合、いわゆる「ヘッド間オーバーラップとパス間オーバーラップとの干渉」が発生する。
そして、この干渉部分における画像は、人間の視覚では、例えば「スジ」や「ムラ」あるいは「汚れ」のような不良画像の成分として視認されやすいことが判明した。
以下、この問題を、理解容易のため再び3ヘッド構成によって示した図6(図6A〜6C)および図7(図7A〜7C)を参照して説明する。
(パス間オーバーラップとヘッド間オーバーラップとの干渉が発生しない場合)
まず、図6(図6A〜6C)を参照して、パス間オーバーラップとヘッド間オーバーラップとの干渉が発生しない場合について説明する。ここで、図6(図6A〜図6C)は、上述した図4Aおよび図5Aに対応する図であり、パス間オーバーラップとヘッド間オーバーラップとの干渉が発生しない場合を例示する。
なお、図6A〜6C中、ヘッド間オーバーラップを有して配列される3つのインクジェットヘッド51のヘッド番号を、符号H1,H2,およびH3で示している。
また、図6A〜6C中、先のインク吐出動作、ここでは第1パスでの走査時において形成される画像の後端側の部分(パス間オーバーラップの領域)を、符号「OL(P1)」の点線枠で示す。また、次のインク吐出動作、ここでは第2パスでの走査時において形成される画像の前端側の部分(パス間オーバーラップの領域)を、符号「OL(P2)」の点線枠で示す。
さらに、図6A〜6C中、例えば第1パスおよび第2パスでの走査時におけるパス間オーバーラップ(上述の例では霧状画像)の開始位置を符号「Ls」で示し、当該パス間オーバーラップの終了位置を符号「Le」で示す。
なお、区別を容易にするため、以下は、パス間オーバーラップの「オーバーラップ」の用語を、適宜、「OL」と略称する。
まず、搬送方向における印刷幅が例えば画像形成できる最大長である場合、パス間OLの領域には、ヘッド間オーバーラップの領域は重複しない(適宜、図5Aおよび図6A中の両矢印4Wの両端側を参照)。したがって、パス間OLとヘッド間オーバーラップとの干渉は発生しない。
かかる干渉が発生しない場合について、図6Bおよび図6Cを参照してより詳しく説明する。ここで、図6Bは、図6A中に示すヘッド番号H1のヘッド(以下、単に「ヘッドH1」ともいう)の上方側のノズルおよびヘッドH3のヘッド(同様に以下「ヘッドH3」ともいう)の下方側のノズルから吐出されるインクのノズル毎の印字率(%)の一例を示す特性グラフである。
図6Bに示すグラフにおいて、印字率を縦軸に示し、搬送方向に沿った各ノズルの位置、言い換えると搬送方向における記録媒体Pの位置を、横軸に示す。
また、図6Cは、パス間OL(P1,P2)の領域に印字されるインクのうち、ヘッドH1およびH3から吐出されるインクの割合(印字率の内訳)を説明するための図である。概して、図6Cは、図6Bに示す「H1」の部分(図形)を上下反転させた後、グラフ内の図形全体を時計方向に90度回転させた図形に相当する。
上述した各符号および図の意義は、後述する図7(図7A〜7C)以降の図についても同様である。
パス間OL(P1,P2)内にヘッド間オーバーラップ部が存在しない場合、図6Bおよび図6Cに示されるように、パス間OL(P1、P2)の開始位置Lsから終了位置Leまでは、ヘッドH3およびヘッドH1の2つのヘッドから相補的にインクが吐出されることが分かる。通常、このようなインク吐出態様の場合、上述したような画像のノイズ成分は発生しない。
(パス間OLとヘッド間オーバーラップとの干渉が発生する場合)
次に、図7(図7A〜7C)を参照して、パス間OLとヘッド間オーバーラップとの干渉が発生する場合について説明する。
図7(図7A〜7C)は、上述した図4Bおよび図5Bに対応する図であり、パス間OLとヘッド間オーバーラップ部との干渉によるノイズ画像が発生しやすい事例を示す。より具体的には、図示の例では、パス間OL(P1)の搬送方向後端側の開始位置Lsから終了位置Leまで、ヘッドH2およびH3の両方のヘッドからインクを相補的に吐出する場合を示している。
このように、パス間OL(P1、P2)内にヘッド間オーバーラップの領域が最大サイズで存在している場合、図7Bおよび図7Cに示すように、パス間オーバーラップOL(P1)、OL(P2)の開始位置Lsから終了位置Leまでは、ヘッドH2、H3およびH1の3個のヘッドから相補的にインクが吐出される。
別の観点からは、図7Bおよび図7Cに示すように、第1パスにおけるパス間OL(P1)の搬送方向後端側の開始位置Lsでは、ヘッド間オーバーラップのインク割合、すなわちヘッドH2およびH3の2個のヘッドによって相補的に吐出されるインクの割合は、ほぼ100%である。
一方、次の第2パスにおけるパス間OL(P2)の搬送方向先端側の終了位置Leでは、ヘッド間オーバーラップが占めるインク割合(ヘッドH2およびH3の2個のヘッドから吐出されるインクの割合)は、ほぼ0%にまで下がる。
かくして、本発明者らは、このように3つのヘッドから相補的にインクが吐出された記録媒体P上の部分には、短く濃い筋状のノイズ画像が視認されやすいことが分かった。
上記のような問題に対して本発明者らが鋭意研究を行った結果、以下のような知見を得るに至った。
すなわち、パス間OL内にヘッド間オーバーラップが存在する(重複する)場合に上述のようなノイズ画像が視認されやすいことの主な原因は、当該領域で3個のヘッドからインクを吐出すること自体にあるのではない。ノイズ画像が視認されやすいのは、むしろ、パス間OLの境界部分(パス間OLの内部および外部)で、インクを吐出するヘッドの数が「1個から3個になること」、言い換えるとヘッド使用数が一度に複数(この場合は2個)増えることが主な原因であることを見出した。
以下、本発明者らが行った実験結果の一部を、図8A〜図8Cを参照して説明する。
ここで、図8Aは、上述した図7Aと比較して分かるように、パス間OL(P1、P2)の開始位置Lsから終了位置Leまでの長さ(搬送方向幅)、上述の例では霧状画像の画像サイズを、図7Aの例よりも広げたケースを示している。
言い換えると、図8Aは、上述した図7Aの事例において、ヘッドH2およびH3の2つのヘッドの各々のノズルからインクを相補的に吐出する領域を、搬送方向における中央側(図7Aまたは図8A中の上側)および端部側(図7Aまたは図8A中の下側)の両側に拡張した例を示している。
別の観点から言うと、図8Aは、ヘッド間オーバーラップとパス間オーバーラップとが重複する場合に、ヘッドH2およびH3の2つのヘッドからインクを相補的に吐出する役割を担うノズル(パス間OLのノズル数)を、搬送方向における上流側と下流側の2方向に増やした例を示している。
なお、図8Aの例では、図7Aの事例と比べて、「通常印字部」すなわちベタ画像を印字する場合のベタ画像部分における搬送方向サイズが縮小する。また、図8Aの例では、画像の書き出し位置FS(適宜、図5Aを参照)を若干変える必要がある。詳細には、図8Aに示す例では、図7Aの事例と比べて、書き出し位置FSが若干上流側に移動することになる。但し、これらの技術事項を図示および詳細に説明すると、本発明の要点が分かり難くなり、議論の煩雑化を招くため、以下は必要最小限の説明に留める。
かくして、図8Aに示すインクの吐出態様によれば、図8Bおよび図8Cに示すように、パス間OL(P1、P2)の開始位置Ls側の領域では、インクが相補的に吐出されるヘッド数(以下、単に「使用ヘッド」ともいう)を、ヘッドH2およびH1の2個に減らすことができる(適宜、図7Cを参照)。また、パス間オーバーラップOL(P1、P2)における中央の領域では、使用ヘッドがヘッドH2、H3、およびH1の3個に増えるが、終了位置Le側の領域では、使用ヘッドは、ヘッドH3およびH1の2個に減らすことができる。
総じて、この例では、図8Cに示すように、パス間OL(P1,P2)の内部および境界領域間で、インクを吐出するヘッドの数が1ずつ段階的に増減していることが分かる。
より具体的には、図8C中の上から見てゆくと、パス間OL(P1)、同OL(P2)の開始位置Lsよりも上流側(パス間OL外)では使用ヘッドが1個(ヘッドH2のみ)であり、開始位置Lsから使用ヘッドが2個(ヘッドH2+H1)に増える。
さらに、パス間OL(P1)、同OL(P2)の搬送方向における中央の領域では使用ヘッドが3個(ヘッドH2+H3+H1)に増えるが、終了位置Le付近では使用ヘッドが2個(ヘッドH3+H1)に減り、終了位置Leの下流(パス間OL外)では使用ヘッドが1個(ヘッドH1のみ)に減る。
かくして、本発明者らは、インクが吐出されるヘッドを、搬送方向に沿って、1個(OL外)→2個(OL内一端側)→3個(OL内中央)→2個(OL内他端側)→1個(OL外)のように、1ずつ段階的に増減させるようにパス間OL(P1,P2)の搬送方向の幅(広さ)を調整することにより、従来技術ではなし得ない画期的な効果が得られることが分かった。
すなわち、上述のようなインク吐出形態とすることで、パス間OL(P1およびP2)内で3つのヘッドからインクが相補的に吐出されて形成(いわば合成)される画像部分があっても、パス間OL(P1およびP2)内の画像、さらには3個のヘッドからインクが吐出されて形成(合成)された画像からも、上述したノイズ画像が視認できなくなる、という顕著な効果が得られることが判明した。
このような顕著な効果が得られる理由(仕組み、メカニズム等)については、以下のような理由が考えられる。
理論的には、単一のインクジェットヘッドの各ノズルからインクを吐出することによって上述した霧状画像を形成する場合、さらには種々の複雑な模様の画像を形成するような場合、記録媒体Pに着弾される個々のインクドットの配置(着弾状態)は最も整った状態となる。すなわち、1個のヘッド(以下、説明の便宜のため「使用ヘッドが1個」という)だけで画像形成する場合、最も良好な画像品質が得られる。
言い換えると、使用ヘッドが1個の場合、画像不良が発生する可能性は極めて低い。
これに対し、使用ヘッドが2個の場合、ヘッド間オーバーラップの領域(図5Aを参照)で各ノズルから相補的にインクを吐出して、ベタ画像を形成する場合、さらには種々の複雑な模様を形成するような場合であっても、実際上、画像不良が発生する可能性は低い。
これは、使用ヘッドが2個であっても、各々のヘッドから吐出され着弾される個々のインクドットの配置(着弾状態)自体は、整った状態を維持できるからである。
但し、理論的には、使用ヘッドが2個の場合、使用ヘッドが1個の場合よりは、画像品質が劣化し得るものと考えられる。特に、機械的な誤差や記録媒体Pの搬送時における誤差等を考えると、ヘッド間オーバーラップ領域において相補的にインクを吐出する場合よりも、パス間OLの領域において相補的にインクを吐出する場合の方が、画像品質の劣化が発生しやすいと考えられる。
何にせよ、図6で説明したように、パス間OLとヘッド間オーバーラップとの干渉(重複)が発生しない場合には、実際には、先の走査時の画像と後の走査時の画像との間で境界部分が識別できない程度には高品質な画像が得られる。
これに対して、使用ヘッドが3個の場合、当該3つのヘッドにより相補的に吐出、着弾されるインクドットの配置(着弾状態)は、使用ヘッドが2個の場合と比較して、位置ずれやムラ等の劣化が発生する頻度が増え、この結果、画像品質が劣化する可能性が相対的に高くなるものと考えられる。
上記の理論(画質の劣化可能性等)を前提とすると、以下のことが成り立ち得る。
すなわち、使用ヘッドの数が変わる画像の境界部分において、使用ヘッドが1個すなわち極めて高品質な画像領域から使用ヘッドが3個すなわち品質が最も劣化し得る画像領域に変わる場合には、これら画像領域の境界における品質劣化の推移が激しいことから、当該劣化部分が目立ち易くなる。
これに対して、使用ヘッドが2個すなわち品質が幾分劣化し得る画像領域から使用ヘッドが3個すなわち品質が最も劣化し得る画像領域に変わる場合には、使用ヘッドが「2個」の画像部分によって、使用ヘッドが「3個」の画像領域の劣化部分を目立ちにくくする(いわば隠す)作用が生じ、当該劣化部分が見えにくくなる。
加えて、パス間OL(P1)、同OL(P2)の面積を従来よりも広くした場合、印字率の変化(言い換えると濃度変化の上昇または下降の傾き)が従来よりも緩やかになり(適宜、図7Bおよび図8Bの斜線の傾きを参照)、このことも画像の劣化部分を目立ちにくくすることに寄与しているものと考えられる。
かかる現象、すなわち、パス間OL部分での使用ヘッドの段階的変化によって画像劣化部分が見えにくくなる現象につき、別の観点からは、ユーザーの目(視覚神経等)に錯覚を起こさせているということも成り立ち得る。
本発明者らは、上述したようなことを検証するために種々の追加的実験を行った結果、少なくとも一端側の画像部分における使用ヘッドが「1個→2個」であれば、他端側の画像部分における使用ヘッドが「3個→1個」であっても、同様の効果が得られることが分かった。
以下、発明者らの追加的実験の結果について、図9A〜図9Cを参照して説明する。
ここで、図9Aは、上述した図7Aと比較して分かるように、パス間OL(P1)、OL(P2)の開始位置Lsから終了位置Leまでの長さ(搬送方向幅)を、図7Aの例よりも、搬送方向における中央側に広げたケースを示している。
言い換えると、図9Aは、パス間OLとヘッド間オーバーラップとが干渉(重複)する場合に、ヘッドH2およびH3においてインクを相補的に吐出する役割を担うノズル(パス間OLのノズル数)を、搬送方向における中央側に増やした例を示している。
この場合、図9Bおよび図9Cに示すように、パス間OL(P1、P2)の開始位置Lsから略中央位置において、インクが相補的に吐出される使用ヘッドを、ヘッドH2およびH1の2個に減らすことができる。一方、パス間OL(P1)、OL(P2)における略中央位置から終了位置Leまでは、使用ヘッドは、ヘッドH2、H3およびH1の3個に増える。
より具体的には、図9C中の上から見てゆくと、パス間OL(P1)、同OL(P2)の開始位置Lsよりも上流側(パス間OL外)では使用ヘッドが1個(ヘッドH2のみ)であり、開始位置Lsから使用ヘッドが2個(ヘッドH2+H1)に増える。
また、パス間OL(P1)、同OL(P2)の搬送方向における略中央よりやや下流側の部分から終了位置Leまでは、使用ヘッドが3個(ヘッドH2+H3+H1)に増え、終了位置Leの下流(パス間OL外)では使用ヘッドが1つ(ヘッドH1のみ)に減る。すなわち、画像の境界間で使用ヘッドが一気に2個減る。
かくして、本発明者らは、使用ヘッドを、パス間OLの一端側で1個(OL外)→2個(OL内一端側から中流過ぎまで)→3個(OL内中流過ぎからOL内他端側)→1個(OL外)のように、1個ずつ段階的に増減させた場合、パス間OLの他端側の境界部分での使用ヘッドが「3個→1個」となるようにパス間OL(P1,P2)の搬送方向の幅(長さ)を設定した場合でも、上述した図8のインク吐出態様に準じた効果が得られることが分かった。
すなわち、上述のようなインク吐出態様とした場合、パス間OL(P1およびP2)内で3個のヘッドからインクが相補的に吐出されて形成(合成)される画像部分があっても、パス間オーバーラップOL(P1およびP2)内の画像、さらには3個のヘッドからインクが吐出されて形成(合成)された画像からも、上述したノイズ画像がほぼ視認できなくなることが判明した。
このように、図8の態様に準じた良い効果が得られることについては、以下のような理由が考えられる。
使用ヘッドの数が増えるほど画像品質の劣化可能性が増える点は、上述した通りである。また、上述のように、使用ヘッド「2個」の画像領域(図9C中の点線枠内の上側部分)は、使用ヘッド「3個」の領域(同点線枠内の下側部分)における画像品質の低下を目立たなくする作用があると考えられる。このため、使用ヘッド「3個」の画像領域の境界部分の一端側の使用ヘッドが「2個」すなわち段階的に減る領域であれば、同境界部分の他端側の使用ヘッドが「1個」に減る(いわば急減する)画像領域であってもよい。
さらには、図9B(図9C)に示す例では、パス間OLの領域(図9C中に点線の矩形で囲った領域)内における使用ヘッド「3個」の画像領域の内訳は、ヘッドH1(すなわち使用ヘッド1個)によるインクの印字率ないし濃度が高く(すなわち面積比が大きい)、ハッチングで示すヘッドH2+H3(使用ヘッド「2個」)によるインクの印字率ないし濃度が低い(面積比が小さい)。この結果、上述したノイズ画像がほぼ視認できなくなる。
次に、図10A〜図10Cを参照して、発明者らのさらなる実験結果について説明する。
ここで、図10Aは、上述した図7Aと比較して分かるように、パス間OL(P1、P2)の開始位置Lsから終了位置Leまでの長さ(搬送方向幅)を、図7Aの例よりも、搬送方向における上流側(図中の下側)に広げたケースを示している。
言い換えると、図10Aは、ヘッド間オーバーラップとパス間OLとが干渉(重複)する場合に、ヘッドH2およびH3においてインクを相補的に吐出する役割を担うノズル(パス間OLのノズル数)を、搬送方向における上流側に増やすように設定した例を示している。
この場合、図10Bおよび図10Cに示すように、パス間OL(P1)およびOL(P2)の開始位置Lsから略中央位置において、使用ヘッドは、ヘッドH2、H1およびH3の3個になる。
一方、パス間OL(P1)およびOL(P2)における略中央位置から終了位置Leまでは、使用ヘッドは、ヘッドH3およびH1の2個に減る。
より具体的には、図10C中の上から見てゆくと、パス間OL(P1)およびOL(P2)の開始位置Lsよりも上流側(パス間OL外)では使用ヘッドが1個(ヘッドH2のみ)であり、パス間OLの開始位置Lsから使用ヘッドが3個(ヘッドH2+H3+H1)に急増する。
また、パス間OL(P1)およびOL(P2)の搬送方向における略中央よりやや上流側の部分から終了位置Leまでは、使用ヘッドが2個(ヘッドH3+H1)に減り、パス間OLの終了位置Leより上流(パス間OL外)では使用ヘッドが1個(ヘッドH1のみ)に、すなわち段階的に減る。
かくして、本発明者らは、使用ヘッドが1個(OL外)→3個(OL内の一端側から中央手前まで)のように急増するが、パス間OL内では3個から2個に段階的に減らすようにパス間OL(P1)およびOL(P2)の搬送方向の幅(画像サイズ)を調整(設定変更)した場合でも、上述した図7のインク吐出態様と比べれば良好な効果が得られることが分かった。但し、上述した図9のインク吐出態様と比較すると、画像の乱れ(上述したノイズ画像)が若干見られた。
この結果から、本発明者らは以下のような知見を得た。
上述した図9の場合と同様に、パス間OL領域内における使用ヘッド「2個」の画像領域(図10C中の点線枠内の下側部分)は、使用ヘッド「3個」の領域(同点線枠内の上側部分)における画像の劣化部分を目立ちにくくする作用があると考えられる。このため、使用ヘッド「3個」の画像領域の境界部分の一端側の使用ヘッドが「2個」すなわち段階的に減る領域(増減数が1つ)であれば、同境界部分の他端側の使用ヘッドが「1個」に減る領域(増減数が2つの境界)であってもよい。
一方で、図10B(図10C)に示す例では、パス間OL領域(図10C中に点線の矩形で囲った領域)内における使用ヘッド「3個」の画像領域の内訳は、ヘッドH1(使用ヘッド「1個」)によるインクの印字率ないし濃度が低く(面積比が小さく)、ヘッドH2およびH3(使用ヘッド「2個」)によるインクの印字率ないし濃度が高い(面積比が大きい)。
結論的に、図10A〜図10Cで説明した実験結果では、画像の乱れ(上述したノイズ画像)が僅かに視認されたものの、上述した図7のインク吐出態様と比べれば、画質が良好であると感じられることが分かった。
上記のような実験結果に基づいて、本実施の形態では、搬送方向におけるパス間OLとヘッド間オーバーラップとの位置関係に基づいて、パス間OLの画像サイズ(すなわち搬送方向における位置またはサイズ)を変更するように、インクの吐出態様すなわちインクを相補的に吐出する役割を担うノズルの数(パス間OLのノズル)を増減させる(増やすまたは減らす)ようにする。
本実施の形態では、制御部100は、ヘッド間オーバーラップ(の領域)と、パス間OL(の領域)とが重なる(重複する)か否かを判断し、重なる場合には、パス間OL内におけるヘッド使用数が段階的に(すなわち1個ずつ)増減するように、パス間OLとなる領域を増やす或いは減らす(拡げるまたは縮める)ように設定する設定処理を行う。
一具体例では、制御部100は、印刷ジョブの内容に基づいて、上記の判断を行う。
具体的には、制御部100は、印刷ジョブが、インクジェット画像形成部5によって記録媒体Pの搬送方向に連続して(すなわち複数のパスでシームレスに)第2画像を印刷するジョブである場合、スクリーン画像形成部4の使用の有無にかかわらず、上記の判断を行う。この場合、制御部100は、印刷ジョブの入力画像から、搬送方向における第2画像の作画ライン数を決定し、決定された作画ライン数から、上記の判断を行う。
また、制御部100は、スクリーン画像形成部4およびインクジェット画像形成部5の両方を使用して記録媒体Pの搬送方向に連続して(複数のパスでシームレスに)第1画像および第2画像を印刷するジョブである場合も、上記の判断を行う。
この場合、制御部100は、使用するスクリーン版41の搬送方向の画像サイズを取得し、取得された画像サイズからインクジェット画像形成部5によって形成される第2画像の搬送方向における作画ライン数を決定し、決定された作画ライン数から、上記の判断を行う。
上記のようなパス間OLの設定処理を行うことにより、パス間OLの領域(先行パスと後続パスとの間において相補的にインクが吐出される画像部分同士、言い換えると2つのパス間における画像の継ぎ目部分)が、ヘッド間オーバーラップ領域におけるインク像同士の接続部分(言い換えると、1つのパス内における画像の継ぎ目部分)に対して「拡大される」または「縮小される」あるいは「ずらされる」などの効果が奏される。
本実施の形態では、制御部100は、ヘッド間オーバーラップの領域にパス間OLの領域が重なると判断した場合、パス間OL領域の端部がヘッド間オーバーラップ領域よりも広くなる(搬送方向に伸びる)ように、パス間OLで相補的にインクを吐出するノズル数を(搬送方向に)増やすように設定する。
制御部100は、この設定を、印刷ジョブにおける最初のパス(第1パス)から最後のパス(第nパス)まで同様に行う。
なお、本実施の形態では、第1パス(最初の走査時)における画像の書き出し位置FS(図5A参照)は固定とされる。このため、制御部100は、記録媒体Pの上流側に印刷される画像の書き出し位置FS側の端部については、入力画像通りの画像を形成するように、該当するヘッドの対応するノズルを設定ないし制御する。
同様に、制御部100は、記録媒体Pの下流側に印刷される第nパス(最後の走査時)における画像の終端部についても、入力画像通りの画像を形成するように、該当するヘッドの対応するノズルを設定ないし制御する。
(パス間OLの領域を狭く設定する変形例)
なお、他の具体例(変形例)として、制御部100は、パス間OLの領域とヘッド間オーバーラップの領域とが重なると判断した場合、パス間OL領域の画像サイズをヘッド間オーバーラップの画像サイズよりも狭くなる(搬送方向に縮小する)ように、パス間OLで相補的にインクを吐出するノズル数を減らす(すなわちパス間OLとなる領域を縮める)設定処理を行ってもよい。
より詳しくは、図8〜図10で上述したように、パス間OL領域の画像サイズをヘッド間オーバーラップの画像サイズよりも広くした場合、ヘッド間オーバーラップ領域における2つのヘッドの各ノズルから相補的に吐出されたインクにより形成された1パス内の繋ぎ目の画像は、2つのパス間の繋ぎ目の画像内に配列されることにより、上流側または下流側の少なくとも一方に、使用ヘッドが段階的に少ない画像が形成される。
これとは逆に、パス間OL領域の画像サイズをヘッド間オーバーラップの画像サイズよりも狭くする(搬送方向に縮小する)場合も、図示しないが、当該縮小されたパス間OL領域の3つのヘッドの各ノズルから相補的に吐出されたインクにより形成された1パス内の繋ぎ目の画像(使用ヘッド3個の画像)は、使用ヘッドが2個の画像内に配列されることになるため、上流側または下流側の少なくとも一方に、使用ヘッドが段階的に少ない画像が形成される。
上記のいずれの場合にせよ、3個の使用ヘッドに基づいて記録媒体P上に形成された画像部分の搬送方向における上流側または下流側の一方(または両方)に、2個の使用ヘッドにより形成された画像さらには1個のヘッドにより形成された通常印字部が配列される。したがって、上記のいずれの場合でも、パス間OL(領域)にヘッド間オーバーラップ(領域)が重複(干渉)した場合における画質の劣化を抑制することができる。
なお、初期状態ないしデフォルト設定では、パス間OLの画像サイズ(本実施の形態では、可変的に扱われる搬送方向の長さ)は、ヘッド間オーバーラップの画像サイズ(固定長である搬送方向の長さ)と等しくしておくとよい。
かかる構成とすることにより、パス間OLの領域とヘッド間オーバーラップの領域とが重複しない(干渉しない)場合における制御を簡素化することができる。具体的には、パス間OLの領域において2つのヘッドにより相補的に形成される画像を印刷する際の制御を、ヘッド間オーバーラップの領域において2つのヘッドにより相補的に形成される画像を印刷する際の制御と同等とすればよいため、制御が簡素化される。
以下は、図8A〜図8Cで上述した一具体例、すなわち、制御部100によって、パス間OL領域の画像サイズをヘッド間オーバーラップの画像サイズよりも搬送方向の上流側および下流側に広げる設定処理を行う例を前提として説明する。
一具体例では、制御部100は、インクジェット画像形成部5により形成される画像の画像サイズ(すなわち搬送方向における長さ)に基づいて、パス間OLおよびヘッド間オーバーラップが重複するか否かを判定する。
これは、実際に形成されるインク像の搬送方向の端部(この例ではパス間オーバーラップ部分の後端側)がヘッド間オーバーラップ部分と重複する場合に問題が発生するからである。なお、上記の判定手法は、スクリーン画像形成部4を備えていない画像形成装置、すなわち本実施の形態のようなハイブリッド型ではないインクジェット画像形成装置の場合であっても、共通に用いることができる。
一方、本実施の形態では、スクリーン画像形成部4を備えているため、制御部100は、スクリーン画像形成部4により形成される画像の搬送方向における長さに基づいて、両オーバーラップが重なるか否かを判定してもよい。
次に、図11(図11A〜図11C)および図12を参照して、本実施の形態において制御部100が実行する特徴的な処理について説明する。
ここで、図11A〜図11Cは、図2、図6〜図10等で説明したような3ヘッド構成の場合において制御部100が実行する処理を説明するための図である。
より詳細には、図11A〜図11Cは、一つのキャリッジ50内に3つのヘッド(H1,H2,H3)がヘッド間オーバーラップを有して配列された構成における、パス間OL、ヘッド間オーバーラップ、通常印字部などの位置関係や長さ等を対比して示している。
なお、図11A〜図11Cでは、理解の容易化を図るため、パス間OLの領域を大幅に拡大(誇張)して示している。このため、図11A中の上段の各ヘッド(H1,H2,H3)の搬送方向サイズが異なるように描かれているが、実際は各ヘッドH1〜H3の搬送方向サイズは等しい。
本実施の形態では、図11Aに示すように、通常またはデフォルト状態においては、パス間OLの幅(画像サイズ)とヘッド間オーバーラップの幅(画像サイズ)とが等しくなっている。
また、図11Aに示す例では、スクリーン画像形成部4のスクリーン版41の搬送方向における長さ(4Ws)が図4Aに示す例よりも短く(4W>4Ws)、それに応じてインクジェット画像形成部5で形成される第2画像の画像サイズが5Ws(=4Ws)に設定された事例を前提としている。
ここで、図11Aに示す事例では、パス間OLの領域(図11A中の下側を参照)とヘッド間オーバーラップの領域(図11A中の上側を参照)とが重複していない。したがって、制御部100は、パス間OLのサイズ(幅)を変更することなく、従来と同様の制御で印刷を行えばよい。
これに対し、図11Bに示す事例では、パス間OLの領域が、ヘッドH2およびH3のヘッド間オーバーラップの領域(図11A中の上側を参照)に重なる。この場合、制御部100は、図11Cに示すように、パス間OLのサイズ(幅)を拡張するように、設定を変更する。
なお、図11Cに示す例では、パス間OLのサイズ(幅)を最大幅(図11B中の左側を参照)まで拡張した結果、通常印字部の領域が大幅に減っているように見えるが、これは、上述のようにパス間OLの部分を誇張して示していることによる。
図12は、図5(図5Aおよび図5B)で説明したような9ヘッド構成の場合において制御部100が実行する処理を説明する図であり、理解容易化のため、本実施の形態による特徴的な処理によって形成されるベタ画像を、従来例と対比して示している。
この実施の形態では、制御部100は、パス間OLの領域を拡張する設定処理を行うか否かに関わらず、印刷ジョブの実行開始時における上述した書き出し位置FS(すなわち最初のパスで印刷される画像の搬送方向における下流側の端部)を固定とする(適宜、図11A等を参照)。
なお、実際の装置の運用上は、図12中に点線の矢印で示すように、書き出し位置FSは、従来と比較してずらされた位置に設定され得る。
かくして、制御部100は、印刷ジョブにおける画像形成開始時(第1パス)の走査時に、ヘッドH1の予め定められた番号(n番)以降のノズル番号を有するノズルから、入力画像に応じた印字率でインクを吐出するように制御する。
また、各パス(各々の走査時)において、制御部100は、ヘッドH1とヘッドH2とで搬送方向に重複するヘッド間オーバーラップ領域、およびヘッドH2とヘッドH3とで搬送方向に重複するヘッド間オーバーラップ領域におけるノズルから相補的にインクを吐出させて、入力画像データに規定された画像が形成されるように制御する。
具体的には、制御部100は、上記のヘッド間オーバーラップの領域では、所定のマスクパターン処理に基づく印字率で、2つのヘッドのノズルから相補的にインクを吐出するように制御する。
以下、図13のフローチャートを参照して、本実施の形態において制御部100が実行する特徴的な処理について説明する。
なお、図13に示すフローチャートは、インクジェット画像形成部5によって記録媒体Pの搬送方向に連続して(すなわち複数パスでシームレスに)第2画像を印刷する印刷ジョブを実行する場合であり、かつ第2画像の搬送方向における作画ライン数が決定された後の処理を示している。
ステップS10において、制御部100は、決定された第2画像の作画ライン数(搬送方向の長さ)に基づいて、パス間OLおよびヘッド間オーバーラップ(以下、便宜のため「両オーバーラップ」という)が重なるか否かを判定する。
ここで、制御部100は、両オーバーラップが重なると判定した場合(ステップS10、YES)、ステップS20に移行する。一方、制御部100は、両オーバーラップが重ならないと判定した場合(ステップS10、NO)、ステップS20の処理をスキップしてステップS30に移行する。
ステップS20において、制御部100は、パス間OLの領域を拡張して、両オーバーラップが重なる部分におけるインクジェットヘッドの使用数が段階的に変化するように、対応するノズルから吐出されるインクの吐出態様の設定を変更する(適宜、図11Cおよび図12を参照)。
ステップS30において、制御部100は、記録媒体Pを間欠的に移動させるとともに、第1画像形成部4および第2画像形成部による第1画像および第2画像の印刷を実行するように、画像形成装置1の各部(ベルト搬送部2、各画像形成部4,5など)を制御する。
かかる制御を行う本実施の形態によれば、ヘッド間オーバーラップが形成された複数のインクジェットヘッドを備えた画像形成装置1におけるパス間OL部分での画質の劣化を抑制することができる。
上記実施の形態では、搬送方向において、スクリーン画像形成部4が搬送方向におけるインクジェット画像形成部5の上流側に配置される構成を前提としたが、これに限定されず、この逆の配置構成であってもかまわない。
その他、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 画像形成装置
2 ベルト搬送部
3 供給部
4 スクリーン画像形成部
5 インクジェット画像形成部
6 排出部
8 外部装置
21 駆動ローラー
22 従動ローラー
23 搬送ベルト
24 糊付け装置
25 洗浄装置
31 繰り出し装置
32 ガイドローラー
33 押圧ローラー
41 スクリーン版
50 キャリッジ
51 インクジェットヘッド
100 制御部(設定部、判定部)
110 第1画像駆動部
120 第2画像駆動部
130 搬送駆動部
140 入出力インターフェース
FS 書き出し位置
H(H1,H2,H3) ヘッド
OL(P1) 第1パスの一端側におけるパス間オーバーラップの領域
OL(P2) 第2パスの一端側におけるパス間オーバーラップの領域
P 記録媒体
W(4W,5W) 1パス当たりの画像の搬送方向の長さ(画像サイズ)

Claims (9)

  1. インクを吐出するノズルが記録媒体の搬送方向にオーバーラップし前記インクが相補的に吐出されて画像形成されるヘッド間オーバーラップを有するように配置された複数のインクジェットヘッドと、
    1回のパスで画像が形成される画像形成領域の前記搬送方向における端部において前記インクが相補的に吐出されて画像形成されるパス間オーバーラップを設定する設定部と、を備え、
    前記設定部は、前記パス間オーバーラップが前記ヘッド間オーバーラップと重なる場合、前記パス間オーバーラップの前記搬送方向における位置またはサイズを変更して設定する、
    画像形成装置。
  2. 前記設定部は、前記パス間オーバーラップが前記ヘッド間オーバーラップと重なる場合、前記パス間オーバーラップの前記搬送方向の長さを前記ヘッド間オーバーラップの前記搬送方向の長さよりも大きくなるように設定する、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記設定部は、前記パス間オーバーラップが前記ヘッド間オーバーラップと重なる場合、前記パス間オーバーラップの前記搬送方向の長さを前記ヘッド間オーバーラップの前記搬送方向の長さよりも大きくするように前記パス間オーバーラップを拡げて、前記パス間オーバーラップと前記ヘッド間オーバーラップとが重なる領域において前記インクを吐出するのに使用する前記インクジェットヘッドのヘッド使用数が段階的に増減するように設定する、
    請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記設定部は、前記パス間オーバーラップが前記ヘッド間オーバーラップと重なる場合、前記パス間オーバーラップの前記画像領域の前記搬送方向の長さを前記ヘッド間オーバーラップの前記搬送方向の長さよりも小さくなるように設定する、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記設定部は、前記パス間オーバーラップが前記ヘッド間オーバーラップと重なる場合、前記パス間オーバーラップの前記搬送方向の長さを前記ヘッド間オーバーラップの前記搬送方向の長さよりも小さくするように前記パス間オーバーラップを縮めて、前記パス間オーバーラップと前記ヘッド間オーバーラップとが重なる領域において前記インクを吐出するのに使用する前記インクジェットヘッドのヘッド使用数が段階的に増減するように設定する、
    請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記複数のインクジェットヘッドにより形成される画像の前記搬送方向における長さに基づいて、前記パス間オーバーラップが前記ヘッド間オーバーラップと重なるか否かを判定する判定部を備える、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記搬送方向における前記複数のインクジェットヘッドの上流側または下流側に、スクリーン版によって前記記録媒体に画像を形成するスクリーン画像形成部を備える、
    請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記判定部は、前記スクリーン画像形成部により形成される画像の前記搬送方向における長さに基づいて、前記パス間オーバーラップが前記ヘッド間オーバーラップと重なるか否かを判定する、
    請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 複数のパスで全画像を形成する場合の最初のパスにおいて、前記複数の前記インクジェットヘッドによって形成される前記画像の前記搬送方向における下流側の端部の位置が一定になるように、予め定められた前記ノズルからインクを吐出させる制御を行う制御部を備える、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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