JP2021146337A - 液体材料塗布ユニット、液体材料塗布装置および液体材料塗布方法 - Google Patents

液体材料塗布ユニット、液体材料塗布装置および液体材料塗布方法 Download PDF

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航平 神谷
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Mariko Moriyoshi
眞理子 森吉
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Yuto Ozeki
佑斗 尾関
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Abstract

【課題】液体材料への気泡の混入を防ぎ、微細な塗布径のパターンを安定して供給可能な液体材料塗布ユニット、液体材料塗布装置および液体材料塗布方法を提供する。【解決手段】液体材料塗布ユニット4は、塗布針24と、塗布液容器21とを備える。塗布液容器21は結合部25と針移動部26とを含む。結合部25は水平方向に沿って延びる。針移動部26は結合部25から上下方向に沿って延びる。塗布針24が塗布液容器21の貫通孔22から上下方向に沿って突出可能な突出量Pは1mm以上3mm以下である。針移動部26の水平方向における第1の幅W1は5mm以下である。針移動部26が結合部25から貫通孔22まで上下方向に沿って延びる長さは5mm以上である。【選択図】図2

Description

本開示は、液体材料塗布ユニット、液体材料塗布装置および液体材料塗布方法に関する。
電子部品の実装工程においては、導電性材料または接着剤のような液体材料が塗布される。近年、電子部品の小型化により、非常に微量での液体材料を安定して塗布を安定することが要求されている。
また微小な光学部品などを接着剤を用いて固定する工程では、2液が混合された液体材料を化学反応によって硬化させた接着剤が広く用いられている。1液性の水分硬化型接着剤は硬化に時間がかかるためである。
電子部品への液体材料の塗布工程、および2液混合された液体材料の接着剤の塗布工程は、たとえば特開2007−268353号公報に開示されるような塗布針を用いてなされることが好ましい。この場合、塗布液容器内の液体材料が塗布液容器内にて塗布針に付着する。その後当該塗布針が塗布液容器の貫通孔から突出し、塗布針に付着した液体材料が塗布対象物に転写される。塗布針を用いれば、広範囲の粘度の液体材料に対して微細なパターンの塗布ができる。
特開2007−268353号公報
塗布針を用いた液体材料の塗布においては、塗布針が塗布液容器から突出する距離であるいわゆる突出量の制御が重要である。つまり突出量が過剰に長ければ、塗布液容器内の液体材料に気泡が混入したり、塗布されたパターンの塗布径がばらつくおそれがある。また突出量が過剰に短ければ、塗布されたパターンの塗布径が大きくなるおそれがある。
本開示は上記の課題に鑑みなされたものである。その目的は、液体材料への気泡の混入を防ぎ、微細な塗布径のパターンを安定して供給可能な液体材料塗布ユニット、液体材料塗布装置および液体材料塗布方法を提供することである。
本開示に従った液体材料塗布ユニットは、塗布針と、塗布液容器とを備える。塗布針は液体材料を塗布する。塗布液容器は内部に液体材料を保持するとともに、底部に塗布針を貫通させる貫通孔が形成されている。塗布液容器は結合部と針移動部とを含む。結合部は、塗布針の延在方向に交差する水平方向に沿って延びる。針移動部は、結合部から貫通孔に向かって塗布針の延在方向である上下方向に沿って延びる。塗布針が塗布液容器の貫通孔から上下方向に沿って突出可能な突出量は1mm以上3mm以下である。針移動部の水平方向における第1の幅は5mm以下である。針移動部が結合部から貫通孔まで上下方向に沿って延びる長さは5mm以上である。
本開示に従った液体材料塗布方法は、底部に貫通孔が形成された塗布液容器の内部に液体材料を保持し、塗布針の先端部を液体材料内に浸漬させた状態で、塗布液容器を液体材料の塗布対象物に対向させる。塗布液容器を塗布対象物に接近させる。塗布針の延在方向に沿って塗布針を移動させ、液体材料を塗布対象物に塗布する。上記塗布する工程においては、塗布針が塗布液容器の貫通孔から上記延在方向に沿って突出可能な突出量は1mm以上3mm以下である。上記接近させる工程においては、塗布液容器の少なくとも一部が塗布対象物に囲まれるように配置される。
本開示によれば、液体材料への気泡の混入を防ぎ、微細な塗布径のパターンを安定して供給可能な液体材料塗布ユニット、液体材料塗布装置および液体材料塗布方法を提供できる。
本実施の形態に従った液体材料塗布装置の概略斜視図である。 本実施の形態の液体材料塗布ユニットの一部の構成を示す概略図である。 本実施の形態の液体材料塗布ユニットの構成の第1例を示す概略正面図である。 本実施の形態の液体材料塗布ユニットの構成の第1例を示す概略側面図である。 本実施の形態の液体材料塗布ユニットの構成の第2例を示す概略正面図および概略側面図である。 本実施の形態の液体材料塗布ユニットの構成の第3例を示す概略正面図および概略側面図である。 図6に示した塗布機構のカム部材を説明するための模式図である。 本実施の形態の液体材料塗布ユニットを用いた液体材料塗布方法を説明する概略図である。 比較例における液体材料塗布ユニットを用いた液体材料塗布方法を説明する概略図である。 塗布針の突出量が通常である場合の塗布工程を示す概略図である。 図10との対比用の、塗布針の突出量が極度に短い場合の塗布工程を示す概略図である。 突出量が3mmの場合の塗布径のばらつきの試験結果を示すグラフである。 突出量が15mmの場合の塗布径のばらつきの試験結果を示すグラフである。 塗布液容器内での塗布針の上下方向の初期位置を示す概略図である。 隙間位置を説明するための概略図である。 図15のXVI−XVI線に沿う概略断面図である。 塗布間隔に起因する気泡の混入のメカニズムを示す概略図である。 実施例3における液体材料塗布方法を示すフローチャートである。
以下、本実施の形態について図に基づいて説明する。
図1は、本実施の形態に従った液体材料塗布装置の概略斜視図である。図1を参照して、本実施の形態に従った液体材料塗布装置200は、床面に配置された基台12と、X軸テーブル1と、Y軸テーブル2と、Z軸テーブル3と、液体材料塗布ユニット4と、観察光学系6と、観察光学系6に接続されたCCDカメラ7と、制御部11とを含む。
基台12の上面には、図1中のY軸方向に移動可能に構成されたY軸テーブル2が設置されている。具体的には、Y軸テーブル2の下面にガイド部が設置されており、基台12の上面に設置されたガイドレールに沿って摺動可能に接続されている。また、Y軸テーブル2の下面には、ボールねじが接続されている。ボールねじをモータなどの駆動部材により動作させることにより、Y軸テーブル2はガイドレールに沿って(Y軸方向に)移動可能になっている。また、Y軸テーブル2の上面部は、塗布対象物5を搭載する搭載面となっている。なお図1では塗布対象物5として薄板状の基板が示されている。しかしこれは一例にすぎず、塗布対象物5は後述のようにたとえば溝の底部であってもよい。
基台12上には、X軸方向にY軸テーブル2のガイドレールを跨ぐように設置された門型の構造体が設けられている。この構造体上には、X軸方向に移動可能なX軸テーブル1が搭載されている。X軸テーブル1は、たとえばボールねじを用いてX軸方向に移動可能である。
X軸テーブル1の移動体には、Z軸テーブル3が搭載されており、このZ軸テーブル3に液体材料塗布ユニット4および観察光学系6が搭載されている。液体材料塗布ユニット4および観察光学系6は、Z軸テーブル3とともにX方向へ移動可能である。液体材料塗布ユニット4は、そこに設けられた塗布針を用いて、塗布対象物5の被塗布面(上面側)に塗布液を塗布するために設けられる。観察光学系6は、塗布対象物5の塗布位置を観察するために設けられる。観察光学系6のCCDカメラ7は、観察した画像を電気信号に変換する。Z軸テーブル3は、これらの液体材料塗布ユニット4および観察光学系6をZ軸方向に移動可能に支持している。
制御部11は、操作パネル8、モニタ9、制御用コンピュータ10を備え、X軸テーブル1、Y軸テーブル2、Z軸テーブル3、液体材料塗布ユニット4および観察光学系6を制御する。操作パネル8は、制御用コンピュータ10への指令を入力するために用いられる。モニタ9は、観察光学系6のCCDカメラ7で変換された画像データおよび、制御用コンピュータ10からの出力データを表示する。
塗布対象物5に回路パターンを描画する場合は、塗布対象物5の描画する位置を観察光学系6の直下までX軸テーブル1およびY軸テーブル2で移動させ、観察光学系6で描画開始位置を観察・確認し、描画開始位置を決定する。そして、決定した描画開始位置を基準に回路パターンを描画する。描画開始位置から、順次、描画位置が液体材料塗布ユニット4の直下にくるようにX軸テーブル1およびY軸テーブル2で塗布対象物5を移動させる。移動が完了した時点で、液体材料塗布ユニット4を駆動して塗布を行なう。これを連続して繰り返すことで、回路パターンを描画することができる。
塗布針24の下降端位置と観察光学系6のフォーカス位置の関係は予め記憶されており、描画時には、観察光学系6で画像のフォーカスを合わせた位置をZ軸方向基準に、塗布針24が塗布対象物5に接触する高さまで、Z軸テーブルでZ軸方向位置を移動させてから塗布を行なう。描画する回路パターンの面積が広く、描画途中での塗布対象物5の塗布位置の高さの変化が大きい場合は、必要に応じて途中でフォーカス位置を確認し、Z軸方向の位置を修正してから塗布を行なう。この時のフォーカス位置の調整は、画像処理を用いて自動でフォーカスする方法でも良いし、レーザセンサ等を用いて、常に塗布対象の塗布対象物5の表面の高さ位置を検出し、リアルタイムで補正を掛ける方法でも良い。
次に、本実施の形態における液体材料塗布ユニット4について、図2〜図7を用いて詳細に説明する。
図2は、本実施の形態の液体材料塗布ユニットの一部の構成を示す概略図である。図2を参照して、本実施の形態の液体材料塗布ユニット4は、塗布液容器21と、塗布針24とを備える。塗布液容器21は、内部に液体材料100を保持している。塗布液容器21は、図2における最下部である底部に貫通孔22が形成されている。塗布液容器21の内部には塗布針24が貫通可能に配置されている。
塗布針24は塗布液容器21内の液体材料100を塗布する。図2においては、塗布針24の最下部である先端部23が液体材料100に浸されている。塗布針24は、下降により少なくとも先端部23が貫通孔22を貫通し、貫通孔22から突出する。これにより塗布針24は、塗布対象物に液体材料100を塗布する。
塗布液容器21は、結合部25と、針移動部26とを含む。後述のように、液体材料塗布ユニット4は直動機構、サーボモータなどの駆動部を含んでいる。結合部25は当該直動機構などの液体材料塗布ユニット4の中心をなす部材と、塗布液容器21とを結合する部分である。結合部25は、貫通孔22から塗布針24が塗布液容器21を貫通可能な図2の状態において、塗布液容器21内を通る塗布針24の延在方向(図2の上下方向)に交差する水平方向(図2の左右方向)に沿って延びている。一方、針移動部26は、結合部25から貫通孔22に向かって、塗布針24の延在方向である上下方向(図1のZ方向)に沿って延びる部分である。言い換えれば針移動部26は、図2の結合部25の下側に配置され、結合部25の下側にて上下方向に延びる部分である。針移動部26の内部を、塗布針24が上下方向に移動する。
塗布針24が塗布液容器21の貫通孔22から、図2の上下方向に沿って突出可能な突出量Pは1mm以上3mm以下である。つまり図2の塗布針24が、塗布対象物5への液体材料100の塗布のために下降し、先端部23が貫通孔22から下側に突出する距離としての突出量Pが1mm以上3mm以下である。先端部23が貫通孔22から下側に突出した態様が、図2中に点線で示される。なお当該突出量Pは1.5mm以上3mm以下であってもよく、2mm以上3mm以下であることがより好ましい。さらに突出量Pは2.5mm以上3mm以下であることがいっそう好ましい。一例として当該突出量Pは3mmである。
針移動部26の図2の左右方向における第1の幅W1は5mm以下である。つまり針移動部26をたとえば図2の上方から平面視したときにおける外周の水平方向の最大幅が5mm以下である。一例として当該W1は5mmである。上記第1の幅W1は、図2の針移動部26の最下部がテーパ形状を有する場合、針移動部26の当該テーパ形状を有する領域以外の、上下方向に移動しても外周の最大幅がほぼ変化しない領域における外周の水平方向の最大幅となる。
針移動部26が、結合部25から貫通孔22まで図2の上下方向に延びる長さTは5mm以上である。つまり針移動部26は結合部25の最下部から5mm以上、下側の位置まで延びている。一例として当該Tは15mmである。
以上の特徴を有する液体材料塗布ユニット4において、第1の幅W1は、図2の上下方向に延びる塗布針24の部分の、図2の左右方向における第2の幅W2の5倍以下である。なおここで塗布針24が図2の上下方向に延びる部分とは、塗布針24のうち、たとえば図2中の先端部23のようにテーパ加工などにより傾斜されている領域以外の、上下方向に移動しても外周の最大幅がほぼ変化しない領域である。つまり塗布針24の第2の幅W2の領域においては、塗布針24の外周がまっすぐ上下方向に延び、外周幅が一定となっている。第2の幅W2は、塗布針24をたとえば図2の上方から平面視したときにおける外周の水平方向の最大幅を意味する。一例としてW1が5mm、W2が1mmである。
塗布対象物5は図2に示すように、たとえば下降した塗布針24を囲むことができる側面部と、側面部の下側に配置され液体材料100が塗布される底面部とを有する溝形状、凹形状または容器形状であることが好ましい。当該塗布対象物5の、加工した塗布針24を囲む側面部の横方向間隔Dは、たとえば6.5mm以上であり、12mmまたは17mmであってもよい。
液体材料100は、たとえば水晶振動子の実装用途での導電性材料であってもよい。あるいは液体材料100は、いわゆるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ガスセンサへの触媒材料であってもよい。さらに液体材料100は、LED(Light Emitting Diode)への接着剤であってもよい。液体材料100は、2液混合したものであってもよい。
液体材料100は、微粒子が懸濁された液であってもよい。たとえば液体材料100が接着剤である場合、微粒子として当該接着剤の強化粒子が含まれてもよい。液体材料100は、粒子を含まない純粋な液体に限らず、当該液体に粒子が含まれたものであってもよい。具体的には、液体材料100は工業用途に用いられる金属粒子を用いた導電性ペーストであってもよい。この場合、上記微粒子は金属粒子である。また液体材料100は無機物粒子を含んだ接着剤であってもよい。この場合、上記微粒子は無機物粒子である。
なお塗布液容器21内の液体材料100は、貫通孔22の縁部における表面張力と、塗布液容器21内の液体材料100の重量による圧力とのつり合いにより、貫通孔22から漏出することはない。
図3は、本実施の形態の液体材料塗布ユニットの構成の第1例を示す概略正面図である。図4は、本実施の形態の液体材料塗布ユニットの構成の第1例を示す概略側面図である。図3、図4を参照して、液体材料塗布ユニット4は、図2の塗布液容器21のほか、サーボモータ120と、モータ駆動部121と、塗布針ホルダ102と、塗布針ホルダ収納部104と、塗布針ホルダ固定部106と、直動機構130とを備える。
サーボモータ120は、塗布針24を上下に駆動するための駆動源として設けられる。塗布針ホルダ102は、先端をテーパ状に先細りさせた1本の塗布針24を保持する。直動機構130は、塗布針ホルダ102をサーボモータ120の回転に応じて上下動させる。モータ駆動部121は、塗布針ホルダ102の上下動が適切な速度となるようにサーボモータ120の回転を制御する。
直動機構130は、原点センサ118と、偏心板116と、偏心軸114と、リニアガイド132と、連結板112と、可動部108と、連結軸110と、軸受122,124とを含む。
偏心板116は、サーボモータ120によって回転され、塗布針ホルダ102の上下動方向に交差するサーボモータ120の回転軸に取り付けられる。偏心板116には、サーボモータ120の回転軸から偏心した位置に偏心軸114が設けられる。
原点センサ118は、偏心板116に設けられた原点を検出してモータ駆動部121に出力する。この原点は、偏心板116が基準となる回転角度に一致した場合に原点センサ118に最も近づく。
可動部108には、塗布針ホルダ固定部106に塗布針ホルダ102が装着されていて、塗布針ホルダ102の下側面から1本の塗布針24が下方に先端部23を向けて保持されている。リニアガイド132は、塗布針ホルダ102が固定された可動部108を上下動可能に支持する。
連結板112は、塗布針ホルダ102と共に上下動する可動部108に設けられた連結軸110と偏心軸114との間を固定長で連結する。
軸受122は、連結板112を偏心軸114に回動可能に支持する。軸受124は、連結板112を連結軸110に回動可能に支持する。
可動部108は、バネ126を介して固定ピン128に引き付けられており、駆動時に軸受122,124のガタにより振動が発生しない構成となっている。軸受122,124に予圧を掛けてガタを無くすことで、バネ126を設けない構成にすることも可能である。
そして、サーボモータ120の駆動により、偏心板116が回転すると、偏心軸114の上,下方向の移動に伴って、塗布針24は上,下方向に往復移動される。偏心板116が一方向に回転することで、連結軸110は上下動ストロークΔZ分だけ上下動をする。つまり、図2の針移動部26内を塗布針24が上下方向に移動する。これにより、塗布針24の先端部23が液体材料100を塗布することと、塗布後に液体材料100側へ退避することとの往復動作がなされる。
図5は、本実施の形態の液体材料塗布ユニットの構成の第2例を示す概略正面図および概略側面図である。すなわち図5の(A)が概略正面図であり、図5の(B)が概略側面図である。図5を参照して、当該第2例は図3、図4の第1例と基本的に同様の構成であるため詳細な説明を繰り返さない。ただし図5の第2例のように塗布液容器21の結合部25の延びる方向が、サーボモータ120の延びる左右方向にほぼ一致する態様であってもよい。あるいは図3、図4の第1例のように塗布液容器21の結合部25の延びる方向が、サーボモータ120の延びる左右方向に交差(たとえばほぼ直交)する態様であってもよい。なお図3〜図5の液体材料塗布ユニット4は、サーボモータ120の回転を直線運動に変換して塗布針24を上下動させる。しかしこのような例に限られない。たとえば図3〜図5の塗布針24の直線往復運動機構としては、ネジを応用した電動直動アクチュエータ、空気圧によるエアシリンダ、およびソレノイドからなる群から選択されるいずれかが用いられてもよい。
図6は、本実施の形態の液体材料塗布ユニットの構成の第3例を示す概略正面図および概略側面図である。すなわち図6の(A)が概略正面図であり、図6の(B)が概略側面図である。図7は、図6に示した塗布機構のカム部材を説明するための模式図である。図6および図7を参照して、第3例の液体材料塗布ユニット4は、図2の塗布液容器21のほか、サーボモータ120と、カム143と、軸受122と、カム連結板145と、可動部108と、塗布針ホルダ102とを主に含んでいる。塗布針ホルダ102に塗布針24が保持される。サーボモータ120は、図1に示したZ軸方向に沿った方向に回転軸が延びるように設置されている。サーボモータ120の回転軸にはカム143が接続されている。カム143は、サーボモータ120の回転軸を中心として回転可能になっている。
カム143は、サーボモータ120の回転軸に接続された中心部と、当該中心部の一方端部に接続されたフランジ部とを含む。図7中の(A)に示すように、フランジ部の上部表面(サーボモータ120側の表面)はカム面161となっている。このカム面161は、中心部の外周に沿って円環状に形成されているとともに、フランジ部の底面からの距離が変動するようにスロープ状に形成されている。具体的には、図7中の(B)に示すように、カム面161はフランジ部の底面からの距離が最も大きくなっている上端フラット領域162と、この上端フラット領域162から間隔を隔てて配置され、フランジ部の底面からの距離が最も小さい下端フラット領域163と、上端フラット領域162と下端フラット領域163との間を接続するスロープ部とを含む。ここで、図7中の(B)は、中心部を囲むように環状に配置されたカム面161を含むフランジ部を側面から見た展開図である。
このカム143のカム面161に接するように軸受122が配置されている。軸受122は、図6中の(A)に示すようにカム143から見て特定の方向(サーボモータ120の右側)に配置されており、サーボモータ120の回転軸が回転することでカム143が回転したとき、カム面161に接触した状態を保つ。この軸受122にカム連結板145が接続されている。カム連結板145において、軸受122と接続された一方端部と反対側の他方端部は可動部108に固定されている。可動部108には、塗布針ホルダ固定部106および塗布針ホルダ収納部104が接続されている。この塗布針ホルダ収納部104に塗布針ホルダ102が収納されている。
塗布針ホルダ102は塗布針24を含む。塗布針24は、塗布針ホルダ102の下面(サーボモータ120が位置する側と反対側である下側)において塗布針ホルダ102から突出するように配置されている。塗布針ホルダ102下には塗布液容器21が配置されている。塗布液容器21に塗布針24は挿入された状態で保持されている。
可動部108には固定ピン128Bが設置されている。また、サーボモータ120を保持している架台には他方の固定ピン128Aが設置されている。この固定ピン128A、128Bの間を繋ぐようにバネ126が設置されている。このバネ126により、可動部108は塗布液容器21側に向けた引張り力を受けた状態になっている。また、このバネ126による引張り力は、可動部108およびカム連結板145を介して軸受122に作用する。このバネ126の引張り力によって、軸受122はカム143のカム面161に押圧された状態を維持している。
また、可動部108、塗布針ホルダ固定部106、塗布針ホルダ収納部104は、上記架台に設置されたリニアガイド132に接続されている。リニアガイド132は、Z軸方向に延びるように配置されている。そのため、可動部108、塗布針ホルダ固定部106、塗布針ホルダ収納部104はZ軸方向に沿って移動可能になっている。
次に、上述した液体材料塗布ユニット4の動作について説明する。上述した液体材料塗布ユニット4においては、サーボモータ120を駆動することにより当該サーボモータ120の回転軸を回転させてカム143を回転させる。この結果、カム143のカム面161は、Z軸方向における高さが変化するため、図6中の(A)におけるカム143の右側においてカム面161に接触している軸受122のZ軸方向における位置もサーボモータ120の駆動軸の回転に応じて変動する。
そして、この軸受122のZ軸方向での位置変動に応じて、可動部108、塗布針ホルダ固定部106、塗布針ホルダ収納部104がZ軸方向に移動する。この結果、塗布針ホルダ収納部104に保持されている塗布針ホルダ102もZ軸方向に移動するので、当該塗布針ホルダ102に設置されている塗布針24のZ軸方向における位置を変化させることができる。
次に、本実施の形態の液体材料塗布ユニット4を用いた液体材料塗布方法について、図8を用いて説明する。
図8は、本実施の形態の液体材料塗布ユニットを用いた液体材料塗布方法を説明する概略図である。図8の液体材料塗布方法においては、(A)、(B)、(C)、(D)、(E)の順に工程が進行する。図8を参照して、まず(A)のように、最下部(底部)に貫通孔22が形成された液体材料塗布ユニット4の塗布液容器21の内部に液体材料100が保持される。図8の塗布液容器21は図2の塗布液容器21と同様の形状および寸法等を有する。塗布針24の少なくとも先端部23が液体材料100内に浸漬された状態とされる。塗布針24のうち液体材料100に浸漬される領域は、先端部23よりも図8の上側の、外周幅が一定となるようまっすぐ延びる領域に達してもよい。この状態で塗布液容器21は、液体材料100の塗布対象物5であるたとえば溝形状部材または凹形状部材の底面と、図8の上下方向について対向するよう配置される。
次に(B)のように、塗布液容器21を塗布対象物5に接近させる。具体的には塗布液容器21が下降する。これにより塗布液容器21の針移動部26の少なくとも一部が、塗布対象物5の側面部に囲まれるように配置される。言い換えれば塗布対象物5の側面部と針移動部26とが水平方向について互いに重なるように、針移動部26の一部が塗布対象物5の凹形状部に入り込む。さらに言い換えれば塗布対象物5の側面部と針移動部26との上下方向の位置が等しくなるように、針移動部26の一部が塗布対象物5の凹形状部に入り込む。
次に(C)のように、塗布針24の延在方向つまり上下方向に沿って塗布針24を移動させる。つまり(C)のように塗布針24を下降させその先端部23を塗布対象物5の底面部に接近させる。これにより(D)のように、塗布針24のたとえば先端部23に付着した液体材料100が塗布対象物5の底面部などに塗布される。なおこのとき、(D)のように塗布針24の先端部23が塗布対象物5に接触するまで下降してもよい。あるいは塗布針24の先端部23は塗布対象物5に接触せず、塗布針24に付着した液体材料100が塗布対象物5に接触するまで下降してもよい。このときに塗布針24が塗布液容器21の最下部にある貫通孔22からその延在方向である上下方向に沿って突出可能な突出量は1mm以上3mm以下である。
塗布が終わった後、(E)のように塗布針24が上昇する。これにより再度、先端部23が塗布液容器21内に収納される。当該塗布工程においては、塗布針24がその延在方向に沿って塗布対象物5に近づく(C)、(D)の移動と、塗布対象物5から離れる(E)の移動との往復動作が、1秒間に9回以下だけ繰り返されることが好ましい。これにより液体材料100の適切な塗布が可能となる。
次に、図9〜図11を適宜参照し、比較例を検討しながら、本実施の形態の作用効果について説明する。
図9は、比較例における液体材料塗布ユニットを用いた液体材料塗布方法を説明する概略図である。図9においては(A)、(B)、(C)、(D)の順に工程が進行する。図9を参照して、比較例の塗布液容器21は、(A)に示すように本実施の形態に比べて針移動部26の第1の幅w1が大きく、上下方向の長さtが短い。第1の幅w1が塗布対象物5の側面部の横方向間隔dよりも大きい。第1の幅w1が第2の幅w2の5倍を超えている。このため比較例の塗布液容器21は、針移動部26が塗布対象物5に囲まれる位置まで下降できない。したがって(B)に示すように、塗布液容器21は上下方向に移動することなく、塗布針24のみが下降することにより塗布液容器21から突出する。そして(C)に示すように塗布対象物5に液体材料100が塗布され、その後(D)に示すように塗布針24が上昇する。
図9においては塗布液容器21が下降しないため、図8の本実施の形態に比べて塗布針24の突出量pを大きくする必要がある。しかしながら、塗布針24の突出量pが大きく(たとえば15mmと)なれば、以下の問題が生じる。
まず図9の(D)における液体材料100の塗布後の塗布針24の上昇時に、塗布液容器21内の液体材料100に気泡が混入する可能性がある。これは以下の理由による。図9の(B)、(C)に示すように、下降時に露出する塗布針24の部分には液体材料100が不均一に付着している。つまり塗布針24の外周には、延在方向について液体材料100が付着した領域と付着していない領域とが無秩序に交互に出現する。このような不均一な付着は、塗布針24の下降時に液体材料100が塗布針24に引っ張られ、貫通孔22に近い領域において塗布針24と塗布液容器21との間に生じる隙間が原因である。塗布針24の側面の液体材料100が付着しない部分が塗布液容器21内に戻る図9の(D)において、塗布液容器21内の液体材料100に気泡が混入しやすくなる。上記の液体材料100が付着した領域と付着しない領域とが交互に出現する数は、塗布針24の突出量pが大きくなるほど多くなる。したがって突出量pが大きくなるとその分だけ、気泡が混入する可能性が高くなる。
また上記の不均一な液体材料100の付着領域により、塗布対象物5への液体材料100の塗布径のばらつきが大きくなる。ここで塗布径とは、塗布された液体材料100の平面視における寸法の最大値(たとえば楕円形であれば長軸の長さ)を意味し、言い換えれば液体材料100が外接する仮想円の直径を意味する。これにより形成される液体材料100のパターンの平面形状が安定しないという問題が生じ得る。
一方、図9の突出量pを極度に短く(たとえば1mm未満と)すると、下記の別の問題が生じ得る。図10は塗布針の突出量が通常である場合の塗布工程を示す概略図である。図11は図10との対比用の、塗布針の突出量が極度に短い場合の塗布工程を示す概略図である。図10および図11では工程は(A)、(B)、(C)の順に進行し、(A)は塗布前の待機状態、(B)は塗布状態、(C)は塗布後の退避状態を示している。図10および図11を比較参照して、塗布液容器21の底部の貫通孔22からの塗布針24の突出量が短い図11の場合、突出量が通常である図10に比べて、塗布対象物に転写する液体材料100の塗布径が過剰に大きくなる。これは図11においては塗布針24の先端部23が貫通孔22から露出するとすぐにこれが塗布対象物5に達することから、貫通孔22からの露出時点における先端部23に付着する液体材料100の量が過剰に多くなるためである。
以上の比較例の課題に鑑み、本実施の形態の液体材料塗布ユニット4は、塗布針24と、塗布液容器21とを備える。塗布針24は液体材料100を塗布する。塗布液容器21は内部に液体材料100を保持するとともに、底部に塗布針24を貫通させる貫通孔22が形成されている。塗布液容器21は結合部25と針移動部26とを含む。結合部25は、塗布針24の延在方向に交差する水平方向に沿って延びる。針移動部26は、結合部25から貫通孔22に向かって塗布針24の延在方向である上下方向に沿って延びる。塗布針24が塗布液容器21の貫通孔22から上下方向に沿って突出可能な突出量Pは1mm以上3mm以下である。針移動部26の水平方向における第1の幅W1は5mm以下である。針移動部26が結合部25から貫通孔22まで上下方向に沿って延びる長さは5mm以上である。
上記液体材料塗布ユニット4およびこれを備える液体材料塗布装置200は、突出量を適度に短く、すなわち3mm以下とすることにより、塗布液容器21内の液体材料100への気泡の混入を激減させることができる。図9の(D)における塗布針24の側面の液体材料100が付着した領域と付着しない領域とが交互に出現する数が減少する。これにより、液体材料100が付着しない領域と貫通孔22の壁部との間の隙間により生じる空気が、塗布針24の上昇時に塗布液容器21内に噛みこむ可能性が低減する。このため上記の作用効果が得られる。
また突出量を適度に短い3mm以下とすることにより、液体材料100の塗布径のばらつきを低減でき、安定した塗布径のパターンの転写ができる。図9の(D)における塗布針24の側面の液体材料100が付着した領域と付着しない領域とが交互に出現する数が減少する。これにより、転写される液体材料100のパターンの、不均一に付着された液体材料100による影響が少なくなるためである。
また突出量を適度に短い3mm以下にすることにより、塗布時間を短縮できる。突出量が短いために、これが長い場合に比べて、塗布針24の突出(下降)および退避(上昇)に要する時間が短くなるためである。このため揮発性の高い液体材料100であっても素早く安定した塗布ができる。
また突出量を適度に短い3mm以下にすることにより、液体材料100のロスを削減できる。塗布針24の側面に不均一に付着した液体材料100は、その後の塗布対象物5への転写に用いることは困難である。このため突出量を短くし、不均一に付着した液体材料100を減らすことで、転写に用いられない液体材料100を減らすことができる。
上記の突出量を適度に短くする効果は、針移動部26の水平方向における第1の幅を5mm以下とし、針移動部26が結合部25から上下方向に沿って延びる長さを5mm以上とすることで実現できる。このようにすれば、塗布対象物5が溝形状または凹形状である場合に、その側面部に囲まれるように針移動部26を配置し、塗布液容器21を塗布対象物5の底面部に近づけることができるためである。つまり針移動部26の少なくとも一部が塗布対象物5の溝形状などの側面部に嵌るように挿入される。これにより塗布対象物5の底面部と針移動部26の最下部との距離を塗布に適した長さとすることができる。なお針移動部26の上下方向の長さTは上記のように5mm以上であることがより好ましい。しかし上記長さTは、少なくとも塗布対象物5の側面部の上下方向の深さから、塗布針24の突出量P(たとえば3mm)を減じた寸法よりも長ければよい。これにより上記の効果を奏することができる。
また突出量を適度に長い1mm以上とすることにより、塗布針24の先端部23に付着する液体材料100の量を減少させることができ、微細なパターンの塗布が可能となる。
上記の本実施の形態の液体材料塗布ユニット4の塗布液容器21の形状、寸法等の特徴は、溝形状または凹形状を有する塗布対象物5の側面部の奥に存在する底面部に液体材料100を転写する場合に特に有効である。
上記液体材料塗布ユニット4において、第1の幅W1は、上下方向に延びる塗布針24の部分の、水平方向における第2の幅W2の5倍以下であることが好ましい。このようにすれば、上記と同様の作用効果が得られる。
本実施の形態の液体材料塗布方法は、以下の各工程を備える。底部に貫通孔22が形成された塗布液容器21の内部に液体材料100を保持し、塗布針24の先端部23を液体材料100内に浸漬させた状態で、塗布液容器21を液体材料100の塗布対象物5に対向させる。塗布液容器21を塗布対象物5に接近させる。塗布針24の延在方向に沿って塗布針24を移動させ、液体材料100を塗布対象物5に塗布する。上記塗布する工程においては、塗布針24が塗布液容器21の貫通孔22から上記延在方向に沿って突出可能な突出量Pは1mm以上3mm以下である。上記接近させる工程においては、塗布液容器21の少なくとも一部が塗布対象物5に囲まれるように配置される。このようにすれば、上記と同様の作用効果が得られる。
上記液体材料塗布方法において、液体材料100は、微粒子が懸濁された液であることが好ましい。微粒子を含む液体材料100は伸縮性が乏しくちぎれやすいため、図9の(B)〜(D)に示すような塗布針24の側面への不均一な付着が起こりやすい。しかしこのような液体材料100を用いる場合に本実施の形態の液体材料塗布方法は特に有効であり、上記と同様の作用効果が得られる。
上記液体材料塗布方法において、液体材料の粘度は13.10Pa・s以下であることが好ましい。液体材料100の粘度が過剰に大きければ、塗布針24の先端部23に付着した多量の液体材料100により、塗布後の上昇開始時における塗布針24と塗布対象物5との間の液体材料100の分離が困難となる。上記のように粘度を下げることで、このような不具合を抑制できる。
上記の突出量Pを変化させ、気泡の混入率を比較検討する試験が行なわれた。塗布針24の塗布液容器21からの突出量Pを15mmとした場合と3mmとした場合とについて調査がなされた。液体材料100は高分子溶液である。液体材料100は、粘度が0.45Pa・sであるもの(これを「A」とする)と、粘度が1.95Pa・sであるもの(これを「B」とする)と、粘度が13.10Pa・sであるもの(これを「C」とする)との3種類が用いられた。各サンプルが48ずつ用意され、それぞれについて同様の試験がなされた。
塗布針24として、先端部23にテーパ形状が形成されておらず、延在方向に交差する断面が、第1の幅W1が1000μmの円形であるもの(以下、「第1の塗布針」とする)が用いられた場合の試験結果を以下の表1に示す。
Figure 2021146337
また塗布針24として、先端部23以外は上記と同様に第1の幅W1が1000μmの円形であり、先端部23にテーパ形状が形成された結果、最下部の延在方向に交差する断面は外周径(上記のW1に相当)が800μmの円形であるもの(以下、「第2の塗布針」とする)が用いられた場合の試験結果を以下の表2に示す。
Figure 2021146337
表1および表2より、塗布針24の種類にかかわらず、突出量Pが15mmの場合には高確率で気泡が混入しているのに対し、突出量Pが3mmの場合には気泡の混入を完全に抑制できた。液体材料100の粘度が上がるにつれ、突出量が15mmの場合の気泡混入率が上がっている。一方、突出量が3mmの場合には粘度が最も高い13.10Pa・sの例においても気泡は全く混入されなかった。このことから、粘度が13.10Pa・s以下であれば、突出量を3mmとすることで気泡の混入を完全に抑えることができた。
さらに、上記試験において、液体材料100の塗布径のばらつきが調査された。図12は、突出量が3mmの場合の塗布径のばらつきの試験結果を示すグラフである。図13は、突出量が15mmの場合の塗布径のばらつきの試験結果を示すグラフである。各図中の「Φ800μm」は第2の塗布針の結果、「Φ1000μm」は第1の塗布針の結果を示す。また図12および図13から得られる変動係数(3σ/Ave.)の算出結果を以下の表3に示す。
Figure 2021146337
図12、図13および表3を参照して、以下の結果が得られた。突出量15mmの場合には液体材料100の異なる粘度間すなわちA,B,Cの間で変動係数の値にばらつきがみられ、同一粘度間でもばらつきがみられた。また突出量15mmにおいては変動係数の絶対値が大きくなった。これに対し、突出量3mmの場合には液体材料100の異なる粘度間すなわちA,B,Cの間での変動係数の値のばらつきが小さくなり、同一粘度間でのばらつきも小さくなった。また突出量3mmにおいては変動係数のばらつきが小さくなった。なお第1の塗布針を用いた場合と第2の塗布針を用いた場合との間には、明確な差異は認められなかった。
以上より、突出量を3mmとすることにより、突出量を15mmとする場合に比べて塗布径のばらつきが削減された。これは突出量を3mmにすることにより、突出量が15mmの場合に比べて、塗布針24の側面における液体材料100の塗布量のばらつきが少なくなり、液体材料100を安定に塗布することが可能となるためであると推測できる。
上記のように、塗布する工程において塗布針24の、塗布液容器21の貫通孔22からの突出量P(図2参照)を小さくすることで、塗布液容器21内の液体材料100への気泡混入が抑制できる。これにより微細な塗布径のパターンを安定して供給できる。
しかし塗布液容器21内の液体材料100の量が少なければ、塗布液容器21内の液体材料100内に気泡が混入する場合がある。これは、塗布針24が上昇し塗布液容器21内に収納される際に、塗布液容器21内で塗布針24の先端(先端部23の最下部)が液体材料100の液面の上側に離れ、再び塗布針24が下降する動作時に塗布針24の先端が空気を噛み込むためと推測される。このような原因により、さほど塗布液容器21内の液体材料100の量が減少していない塗布工程の早期であっても、液体材料100内に気泡が混入すると、液体材料100が十分に塗布できないため、液体材料100の使用効率が低下する恐れがある。本実施例は、この気泡混入の原因に対し、液体材料塗布ユニットの構成を調整する方法の検討結果を記す。なお以下において液体材料100の液面とは、特に断りがない限り、液体材料100の鉛直方向上側の液面(液体材料100の最上部)を意味するものとする。
実施例1での粘度が13.10Pa・sの液体材料「C」と同一のものを用いて、塗布液容器21内における液体材料100の液面の上下方向位置に対する塗布針24の上下方向の初期位置を変更しながら気泡の混入の有無が調査された。調査結果を以下の表4に示す。なお塗布針24の初期位置とは、塗布工程がなされるために塗布針24が下降動作を始める前(初期状態)の、塗布針24の最初の上下方向の位置を意味する。
Figure 2021146337
表4より、初期状態において液体材料100の液面よりも上側に塗布針24の先端が配置される場合、すなわち塗布針24がまったく液体材料100に浸漬されていない場合には、液体材料100内に気泡が発生しやすいことがわかった。このことから、塗布針24の先端を液体材料100の液面よりもなるべく下側に下げておくよう、塗布針24の初期位置を設定することが必要である。特に液体材料100の量が少なく液面が下降している際に、塗布針24の初期位置の調整が重要となる。
図14は、塗布液容器内での塗布針の上下方向の初期位置を示す概略図である。図14を参照して、塗布針24は、テーパ加工などにより図14のように傾斜されている先端部23と、先端部23以外の一定幅領域24aとを含んでいる。一定幅領域24aは先端部23の上側に位置し、上下方向に移動しても外周の最大幅がほぼ変化しない領域である。一定幅領域24aの外周の最大幅はW2である。
塗布液容器21の内壁21aは、下側において、上側よりも、図の左右方向の寸法すなわち水平方向に沿う断面の面積が減少するテーパ形状を有している。塗布針24の初期位置は、塗布液容器21の貫通孔22の最下部Oに対する、塗布針24の先端の上下方向の位置であり、距離Pで表される。距離Pは、塗布液容器21の下部の貫通孔22の上下方向の長さtよりも大きく設定される。塗布針24が塗布液容器21内に収納されたとき、塗布液容器21内において、塗布針24の先端に隣接する領域(塗布針24の先端のすぐ下側の領域)には液体材料100が回り込み流入する。
しかし、塗布針24の初期位置において貫通孔22の最下部と塗布針24の先端との上下方向の距離Pが短ければ、塗布針24の先端に隣接する領域に液体材料100が流入しづらくなり、流入に要する時間が長くなる。流入に要する時間が長くなれば、いわゆる「塗布間隔」が長く設定され、塗布針24が液体材料100を塗布する工程のタクトタイムが長くなる。このため、塗布針24の初期位置、つまり上記の距離Pは経験上、貫通孔22の上下方向の長さtよりも大きく設定される。ただし距離Pの設計基準は明確なものではなかった。そこで本実施例では、「隙間位置」における空隙率を制御することにより塗布針24の初期位置(距離P)を極力短くし、塗布針24の先端を液体材料100の液面よりもなるべく下げることを可能とする方法が検証された。つまり、塗布針24の先端部23の最下部の初期位置を、先端部23が液体材料100内に配置され先端部23が液体材料100に覆われる位置とする方法が検証された。以下では距離Pがtよりも小さくなる場合も含めて検討される。
図15は、隙間位置を説明するための概略図である。図15を参照して、隙間位置Pは、初期状態における塗布針24の上下方向の初期位置のうち、塗布針24の延在方向に交差する図15の左右方向(水平方向)についての、塗布針24と、塗布液容器21の特に貫通孔22の内壁との距離が最小となっている位置である。ここで隙間位置Pにおける塗布針24は、外周がテーパ形状を有する先端部23であってもよい。隙間位置Pは、貫通孔22の最下部の、図15にてC面27が形成される領域よりも上側の領域にて決められる。通常は図15のように、塗布針24の先端部23の外周と、これを真横から囲む貫通孔22の壁面との左右方向距離が、他の領域での左右方向距離よりも比較的小さくなる。この場合、隙間位置Pは貫通孔22の最上部となる。塗布針24は先端部23において、先端から上方へ、テーパ形状に沿って外周が徐々に大きくなり、塗布針24の先端の径Pdよりも、隙間位置Pでの塗布針24の径Tdは大きい(但し径Tdは貫通孔22の径Hdよりも小さい)ためである。貫通孔22よりも上側の領域では、塗布液容器21の内壁21aの左右方向寸法が貫通孔22の左右方向寸法に比べて大幅に大きくなる。このため貫通孔22よりも上側の領域では、先端部23の外周と塗布液容器21の内壁21aとの距離は最小とはならない。したがって貫通孔22の真横において径Tdが最大となる位置は、通常は貫通孔22の最上部である。なお図15では貫通孔22の最上部の上下位置には先端部23が配置されるが、当該位置に一定幅領域24aが配置されることも想定される。
図16は、図15のXVI−XVI線に沿う概略断面図である。すなわち図16には、上下方向については隙間位置Pの断面の態様が示されている。これにより図16には空隙率を説明するための概略図が示される。図16を参照して、空隙率は、上記隙間位置Pにおいて、水平方向に沿う平面(図16を示す紙面)上での塗布液容器21の内壁21a(貫通孔22)に囲まれる領域の面積に対する、塗布針(先端部23)が配置される部分を除いた空隙の領域の面積の比率である。言い換えれば空隙率は、図15での内壁21aに相当する図16での部分(貫通孔22)の内側の領域の面積に対する、先端部23の最外部と内壁(貫通孔22)との間の空隙28の領域の面積の比率である。
本実施例では、上記の粘度が13.10Pa・sの液体材料「C」と同一のものを用いて、空隙率を変化させたときの塗布間隔への影響が調査された。なお塗布間隔は、塗布針24が塗布を終えた後に上昇し終えた瞬間から、その直後に再び塗布を行なうために塗布針24が下降し始める直前の瞬間までの時間である。塗布間隔は、第1の塗布工程において塗布されたパターンの第1の塗布径と、その直後の第2の塗布工程において塗布されたパターンの第2の塗布径とを比較し、それらの差が第1の塗布径の値の5%以内となるようにするために要する時間として決定された。
通常、塗布間隔が、塗布液容器21内の塗布針24の先端の真下に隣接する領域へ液体材料100が流入する時間よりも短ければ、塗布径は小さくなる傾向がある。空隙率が80%の時の塗布間隔を基準値1とし、空隙率を変化させたときの塗布間隔の変化が算出された。算出結果を以下の表5に示す。なお表5においては、空隙率80%の場合に対する塗布間隔の変化率が5%以内(すなわち塗布間隔が0.95以上1.05以下)の場合、塗布間隔は1(変化なし)と記載されている。
Figure 2021146337
表5に示すように、空隙率が小さくなるにつれて、塗布間隔が増加した。空隙率が小さいとは、言い換えれば塗布針24がより下降していることを示す。貫通孔22の最上部と同じ高さ位置に先端部23が存在する場合には、塗布針24が下降すれば、貫通孔22の最上部と同じ高さ位置における塗布針24の径Tdがより大きくなるためである。このため塗布針24の初期位置を下降させ、たとえば空隙率を43%以下とすれば、表4のように気泡の混入は抑制できる。空隙率が43%以下であれば、空隙率が80%の場合に比べて、初期位置において塗布針24の先端が液体材料100内での比較的下方に配置され、十分に液体材料100に浸漬されるためである。しかしこの場合、表5のように塗布間隔が長くなりタクトタイムが長くなることから、液体材料の使用効率が低下する。
したがって、表5より、塗布間隔が基準値と変わらない範囲となるよう、塗布する工程の前に(図8(A)のように)塗布液容器21を液体材料100の塗布対象物5に対向させる。このとき、塗布間隔が基準値に対して変化しない(変化したとしても空隙率80%のときの塗布間隔の基準値に対して5%以内である)空隙率の範囲のうち、空隙率が最小となるように塗布針24の初期位置が決定されることがより好ましい。具体的には、図8(A)のように対向させる工程において、空隙率が62%以上(60%以上)となる位置となるように塗布針24の初期位置が決められることが好ましい。空隙率がたとえば62%(60%)となる位置まで塗布針24の初期位置を下降させれば、空隙率が80%となる塗布針24の初期位置とされる場合に比べて塗布針24は下側に位置する。このため空隙率が62%(60%)となる位置まで塗布針24の初期位置を下降させれば、表4により気泡の混入が抑制できるとともに、表5により塗布間隔の増加が抑制できるためより好ましい。したがって空隙率を62%(60%)とすれば、気泡の混入を抑制しつつ、塗布工程のタクトタイムの延長を抑制できる。このように従来の経験的な方法と比較し、塗布間隔を最小化させる調整方法を採用することで、液体材料100の使用効率が向上し、塗布間隔を最小化できる。
なお塗布針24の先端径Pdが大きく、高粘度な液体材料100が用いられた場合には、本実施例で見いだされた好ましい初期位置に塗布針24が設置されれば、気泡は防止できるが、塗布間隔が長くなる恐れがある。このような場合には、塗布液容器21の内部形状、塗布液容器21の貫通孔22の径Hd、塗布針24の形状などの設計因子が最適化されてもよい。これにより、初期位置における塗布針24の先端付近の空間が拡張され、より塗布針24の先端付近の空間に液体材料100が流れ込みやすくなるように工夫されてもよい。このようにすれば、気泡の混入なく塗布工程のタクトタイムを短縮する効果が高められる。
実施例2では隙間位置Pに着目しながら塗布間隔の増加を防ぐ方法が示されている。しかし塗布間隔が短くなれば、塗布液容器21内の液体材料100に気泡が混入する場合がある。図17は、塗布間隔に起因する気泡の混入のメカニズムを示す概略図である。図17は時間の経過に伴い(A)、(B)、(C)の順に変化することを示している。図17を参照して、塗布液容器21内に塗布針24が収納されると、塗布液容器21内の塗布針24の先端に隣接する領域に液体材料100が流入する。しかし塗布間隔が短ければ、塗布針24の先端に隣接する領域が液体材料100で十分満たされないまま、塗布針24が塗布液容器21内に入り込む。このときに液体材料100で十分満たされない塗布針24の先端に隣接する領域の空気が液体材料100内に巻き込まれる。このような問題が発生する場合には、塗布間隔を長くすることが好ましいと考えられる。
図18は、実施例3における液体材料塗布方法を示すフローチャートである。図18を参照して、本実施例においては、塗布針24が液体材料100を塗布する工程が複数回なされる。つまり塗布する工程は、塗布針24が液体材料100を塗布する第1の塗布工程(S10)と、その直後に塗布針24が再度液体材料100を塗布する第2の塗布工程(S20)とを含んでいる。
第1の塗布工程(S10)と第2の塗布工程(S20)との間には、塗布針24が塗布対象物5から上方へ離れる、図8(E)のような移動がなされる(S11)。これにより塗布針24はその先端を含む全体が塗布液容器21の内部に収納される。このときまたはこの直後に塗布液容器21が上昇してもよい。その直後に、塗布針24が第2の塗布工程にて液体材料100を塗布すべき位置まで、水平方向に相対移動する水平移動工程がなされる(S12)。つまり塗布針24が次に塗布すべき塗布対象物5が液体材料塗布ユニット4の直下にくるように、たとえばX軸テーブル1およびY軸テーブル2(図1参照)で塗布対象物5が移動する。あるいは逆に塗布針24が次に塗布すべき塗布対象物5の位置の真上まで、XY平面に沿う方向に移動してもよい。これにより、塗布液容器21が液体材料100の塗布対象物5に対向される。
更に、第1の塗布工程(S10)と第2の塗布工程(S20)との間には、塗布針24は塗布液容器21内で待機する工程が設けられる(S13)。塗布針24が塗布液容器21内で待機する時間は、具体的には、X軸テーブル1などのステージおよび塗布液容器21が移動せず、かつ塗布針24が塗布液容器21に対して上昇も下降せず、塗布針24が塗布液容器21内に静止した状態とされる時間である。本実施例では、工程(S13)において、このような塗布針24の待機時間が設けられる。その後、塗布液容器21を塗布対象物5に接近させる(S14)。つまりたとえば図8(B)のように塗布液容器21が下降する。その後、図8(C)のように塗布針24が塗布液容器21に対して下降し、図8(D)のように塗布針24の先端部23が塗布対象物5に接触する。図8(C)(D)により第2の塗布工程(S20)がなされる。
以上のように、本実施例においては、第1の塗布工程(S10)と第2の塗布工程(S20)との間に、工程(S11)、(S12)、(S14)に加えて、塗布針24が塗布液容器21内で待機する工程(S13)が設けられることが特徴である。工程(S13)は水平移動工程(S12)に対して時間的に前または後のいずれになされてもよい。本実施例での塗布間隔は、実施例2での塗布間隔に、塗布針24が塗布液容器21内で待機する工程(S13)の時間が加わったものとなる。つまり、本実施例での塗布間隔は、第1の塗布工程(S10)での塗布が終わった塗布針24の全体が塗布液容器21内に収納されその上昇が終わった瞬間から、(塗布液容器21の上昇、)水平移動工程(S12)、待機する工程(S13)および塗布液容器21の下降(S14)が終わり、第2の塗布工程(S20)での塗布液容器24の下降が始まる直前の瞬間までの時間である。
なお第1の塗布工程(S10)での塗布位置と第2の塗布工程(S20)での塗布位置との水平方向の距離(ピッチ)が短い場合に、本実施例の調整方法が特に有効となる。また水平移動工程(S12)でのX軸テーブル1、Y軸テーブル2などのステージの移動時間が短い場合にも、本実施例の調整方法が特に有効となる。
次に、本実施例についての実験内容および結果について説明する。上記の粘度が0.45Pa・sの液体材料「A」、粘度が1.95Pa・sの液体材料「B」および粘度が13.10Pa・sの液体材料「C」と同一のものを用いて、塗布間隔を変化させ、気泡混入率が調査された。塗布間隔の変化は、塗布針24が塗布液容器21内で待機する工程(S13)の有無およびその時間の変化により調整された。その試験結果を以下の表6に示す。
Figure 2021146337
表6に示すように、粘度が小さいAの場合、塗布間隔が短い1秒(つまり塗布針24を塗布液容器21内に待機させる工程(S13)が行われない例)においても、気泡は混入しなかった。しかし塗布間隔が短い1秒の場合、粘度の大きいBを用いればAを用いた場合に比べて気泡の混入率が高くなった。また粘度がさらに大きいCを用いればBを用いた場合に比べて気泡の混入率がさらに高くなった。Aは粘度が小さいため液体材料100が流動しやすく、塗布針24が塗布液容器21内に収納した直後に液体材料100が塗布針24の先端の直下の領域を満たしたため、気泡が混入しなかったと推測できる。しかし粘度の高いB,Cを用いた場合においても、塗布間隔を長くし、待機させる工程(S13)を設けることにより、気泡混入率が低くなった。塗布間隔が3秒の場合には最も粘度の高いCにおいて気泡混入率が13%であったのに対し、塗布間隔が5秒の場合にはCにおいても気泡混入率が0%となった。なお塗布間隔が3秒の場合の塗布針24の待機時間は2秒であった。塗布間隔が5秒の場合の塗布針24の待機時間は4秒であった。このため粘度が大きいほど、気泡混入を防ぐにはより長い塗布間隔(工程(S13)の塗布針24の待機時間)が必要であることが分かった。
なお、液体材料100の高分子溶液は種類によって複雑な流動特性を示し、同じ粘度でもチキソ性および曳糸製の有無により異なる流体挙動となる。塗布間隔を設定する場合には、使用する液体材料100の流動特性を十分に考慮し、表6の試験結果に基づいて塗布間隔が設定されることが好ましい。
以上に述べた実施の形態に含まれる各例、および各実施例に記載した特徴を、技術的に矛盾のない範囲で適宜組み合わせるように適用してもよい。たとえば実施例2にて導かれた特徴と、実施例3にて導かれた特徴とが組み合わせられてもよい。本実施の形態に含まれる特徴が実施例1〜3のそれぞれに適用されてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 X軸テーブル、2 Y軸テーブル、3 Z軸テーブル、4 液体材料塗布ユニット、5 塗布対象物、6 観察光学系、7 CCDカメラ、8 操作パネル、9 モニタ、10 制御用コンピュータ、11 制御部、12 基台、21 塗布液容器、21a 内壁、22 貫通孔、23 先端部、24 塗布針、24a 一定幅領域、25 結合部、26 針移動部、27 C面、28 空隙、100 液体材料、102 塗布針ホルダ、104 塗布針ホルダ収納部、106 塗布針ホルダ固定部、108 可動部、110 連結軸、112 連結板、114 偏心軸、116 偏心板、118 原点センサ、120 サーボモータ、121 モータ駆動部、122,124 軸受、126 バネ、128,128A,128B 固定ピン、130 直動機構、132 リニアガイド、143 カム、145 カム連結板、161 カム面、162 上端フラット領域、163 下端フラット領域、200 液体材料塗布装置。

Claims (9)

  1. 液体材料を塗布する塗布針と、
    内部に前記液体材料を保持するとともに、底部に前記塗布針を貫通させる貫通孔が形成された塗布液容器とを備え、
    前記塗布液容器は、前記塗布針の延在方向に交差する水平方向に沿って延びる結合部と、前記結合部から前記貫通孔に向かって前記塗布針の延在方向である上下方向に沿って延びる針移動部とを含み、
    前記塗布針が前記塗布液容器の前記貫通孔から前記上下方向に沿って突出可能な突出量は1mm以上3mm以下であり、
    前記針移動部の前記水平方向における第1の幅は5mm以下であり、
    前記針移動部が前記結合部から前記貫通孔まで前記上下方向に沿って延びる長さは5mm以上である、液体材料塗布ユニット。
  2. 前記第1の幅は、前記上下方向に延びる前記塗布針の部分の、前記水平方向における第2の幅の5倍以下である、請求項1に記載の液体材料塗布ユニット。
  3. 請求項1または2に記載の液体材料塗布ユニットを備える、液体材料塗布装置。
  4. 底部に貫通孔が形成された塗布液容器の内部に液体材料を保持し、塗布針の先端部を前記液体材料内に浸漬させた状態で、前記塗布液容器を前記液体材料の塗布対象物に対向させる工程と、
    前記塗布液容器を前記塗布対象物に接近させる工程と、
    前記塗布針の延在方向に沿って前記塗布針を移動させ、前記液体材料を前記塗布対象物に塗布する工程とを備え、
    前記塗布する工程においては、前記塗布針が前記塗布液容器の前記貫通孔から前記延在方向に沿って突出可能な突出量は1mm以上3mm以下であり、
    前記接近させる工程においては、前記塗布液容器の少なくとも一部が前記塗布対象物に囲まれるように配置される、液体材料塗布方法。
  5. 前記塗布針の延在方向に交差する水平方向についての前記塗布針と前記塗布液容器の内壁との距離が最小となる隙間位置において、前記水平方向に沿う平面上での前記内壁に囲まれる領域の面積に対する前記塗布針が配置される部分を除いた領域の面積の比率を示す空隙率が定義され、
    前記対向させる工程においては、前記塗布針の先端部の前記延在方向についての位置は、前記空隙率が60%以上となる位置となるよう前記塗布針が配置される、請求項4に記載の液体材料塗布方法。
  6. 前記液体材料の粘度は13.10Pa・s以下である、請求項4または5に記載の液体材料塗布方法。
  7. 前記塗布する工程において、前記塗布針が前記延在方向に沿って前記塗布対象物に近づく移動と前記塗布対象物から離れる移動とを1秒間に9回以下繰り返す、請求項4〜6のいずれか1項に記載の液体材料塗布方法。
  8. 前記塗布する工程は、前記塗布針が前記液体材料を塗布する第1の塗布工程と、前記第1の塗布工程の直後に前記塗布針が前記液体材料を塗布する第2の塗布工程とを含み、
    前記第1の塗布工程と前記第2の塗布工程との間には、前記塗布針が前記第2の塗布工程にて前記液体材料を塗布すべき位置まで前記延在方向に交差する水平方向に相対移動する水平移動工程と、前記塗布針が前記塗布液容器内で待機する工程と、前記接近させる工程とがなされる、請求項4〜7のいずれか1項に記載の液体材料塗布方法。
  9. 前記液体材料は、微粒子が懸濁された液である、請求項4〜8のいずれか1項に記載の液体材料塗布方法。
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