JP2021145087A - 加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】保持テーブルの上面への汚れの付着や傷を防止する加工方法を提供する。【解決手段】加工方法は、被加工物を保持部に保持する保持ステップと、被加工物を保持部を介して撮像し加工位置を検出して被加工物を加工する加工ステップと、加工ステップの実施後に、保持テーブル上から被加工物を搬出する搬出ステップと、搬出ステップの実施後に、保持テーブル上に液体を供給し、保持部の上面を液体で覆う液体供給ステップと、次の被加工物を保持テーブルに保持する前に液体を除去する液体除去ステップと、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、加工方法に関する。
切削装置等の被加工物を加工する加工装置が公知である。特許文献1及び特許文献2に記載された加工装置においては、被加工物を保持する保持テーブルの保持部が透明体で形成され、保持部を通して被加工物を下方から撮像することによってアライメントを行う。
特開2010−87141号公報 特開2010−82644号公報
被加工物を切削装置等を用いて加工する際に、カセット内の被加工物の加工が終了し、オペレータがカセット交換をする間など、次の被加工物が保持テーブルに置かれるまでに長時間を要することがある。その間保持テーブルの上面は露出しているため、加工室内の加工屑が付着して乾燥することで、保持テーブルの上面が汚れるおそれがある。また、オペレータが保持テーブル上で搬送アームの調整などの所定作業を行う場合、誤って保持テーブルの上面に傷をつけてしまうおそれがある。特に、前述した加工装置の場合、傷や汚れがアライメントの精度に影響を与えるおそれが高い。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、保持テーブルの上面への汚れの付着や傷を防止する加工方法を提供することである。
前述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の加工方法は、加工装置を用いて被加工物を加工する加工方法であって、該加工装置は、該被加工物を保持する透明体から形成された保持部を有する保持テーブルと、該保持部を通して該保持テーブルに保持された被加工物を撮像する撮像ユニットと、を有し、該被加工物を該保持部に保持する保持ステップと、該被加工物を該保持部を介して撮像し加工位置を検出して被加工物を加工する加工ステップと、該加工ステップの実施後に、該保持テーブル上から該被加工物を搬出する搬出ステップと、該該搬出ステップの実施後に、該保持テーブル上に液体を供給し、該保持部の上面を液体で覆う液体供給ステップと、次の該被加工物を該保持テーブルに保持する前に該液体を除去する液体除去ステップと、を備える。
前記加工方法において、該液体除去ステップの実施後に、該被加工物の上面を保護シートで覆う上面保護ステップと、次の被加工物を保持する前に該保護シートを除去する保護シート除去ステップと、を備えても良い。
本発明は、保持テーブルの上面への汚れの付着や傷を防止する加工方法を提供することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る加工装置の構成例を示す斜視図である。 図2は、図1に示された加工装置の保持ユニットと撮像カメラを示す斜視図である。 図3は、図1を上から見た模式図である。 図4は、図1の保持テーブルを拡大した斜視図である。 図5は、実施形態1に係る加工方法の流れを示すフローチャートである。 図6は、加工ステップの状態を示す模式図である。 図7は、液体供給ステップの状態を示す模式図である。 図8は、液体除去ステップの状態を示す模式図である。 図9は、変形例1に係る加工装置を上から見た模式図である。 図10は、変形例1に係る液体供給装置を示す斜視図である。 図11は、実施形態2に係る加工装置を上から見た模式図である。 図12は、図11の保護シート装置を示す斜視図である。 図13は、実施形態2に係る加工方法の流れを示すフローチャートである。 図14は、実施形態2に係る上面保護ステップの状態を示す模式図である。 図15は、変形例2に係る加工装置を上から見た模式図である。 図16は、図15のインスペクションステージを示す斜視図である。 図17は、変形例2に係る上面保護ステップの状態を示す模式図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る加工装置を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る加工装置の構成例を示す斜視図である。図2は、図1に示された加工装置の保持ユニットと撮像カメラを示す斜視図である。
実施形態1に係る加工装置1は、実施形態1に係る加工方法に用いられる加工装置であって、被加工物200を切削(加工に相当する)する切削装置である。図1に示された加工装置1の加工対象の被加工物200は、シリコン、サファイヤ、ガリウムヒ素、又はSiC(炭化ケイ素)等などを基板201とする円板状の半導体ウェーハや光デバイスウェーハ等のウェーハである。被加工物200は、基板201の表面202に複数のストリート203によって格子状に区画された領域にデバイス204が形成されている。
デバイス204は、例えば、IC(Integrated Circuit)、又はLSI(Large Scale Integration)等の集積回路、CCD(Charge Coupled Device)、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサである。実施形態1では、被加工物200は、基板201の表面202の裏側の裏面205に金属膜206が形成されている。被加工物200は、裏面205に金属膜206が形成されているので、裏面205側から赤外線カメラで撮像しても、ストリート203を検出することができないものである。
実施形態1において、被加工物200は、外周縁に環状フレーム210が装着されたテープ211に表面202が貼着されて、環状フレーム210に支持されて、裏面205側の金属膜206を上方に向けている。なお、実施形態1では、被加工物200は、基板201の裏面205に金属膜206が形成されているが、本発明では、金属膜206が形成されていなくても良く、テープ211に裏面205が貼着されて、表面202側を上方に向けていても良い。
図1に示された加工装置1は、被加工物200を保持ユニット10の保持テーブル12で保持しストリート203に沿って切削ブレード21で切削して、個々のデバイス204に分割する切削装置である。加工装置1は、図1に示すように、保持ユニット10と、切削ユニット20と、移動ユニット30と、上方カメラ40と、検出用カメラ60と、制御ユニット100とを備える。
保持ユニット10は、図2に示すように、移動ユニット30のX軸移動ユニット31により水平方向と平行なX軸方向に移動される筐体11と、筐体11上に鉛直方向に沿うZ軸方向と平行な軸心回りに回転可能に設けられた保持テーブル12と、保持テーブル12の保持面124の周囲に複数設けられたフレーム固定部13と、保持テーブル12の上に液体を供給する液体供給装置14と、保持テーブル12の上の液体を除去する液体除去装置15と、を備える。
実施形態1では、筐体11は、X軸移動ユニット31によりX軸方向に移動されかつ水平方向と平行な下板111と、下板111の外縁から立設した側板112と、外縁が側板112の上端に連なりかつ下板111と平行な上板113とを備える。
保持テーブル12は、被加工物200を保持面124上に保持するとともに上板113に軸心回りに回転自在に支持されている。保持テーブル12は、上板113にZ軸方向と平行な軸心回りに回転自在に支持された円環状の支持部材121と、支持部材121上に設けられた円環状の枠体122と、枠体122の内側に嵌め込まれた円板状の保持部123とを有する。保持テーブル12は、支持部材121と、枠体122と、保持部123とが互いに同軸となる位置に配置されている。
保持部123は、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、サファイヤ、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム等の透明体から形成され、上面が被加工物200を保持する保持面124である。保持面124は、吸引溝125が複数形成され、実施形態1では、複数の吸引溝125は、保持面124の外縁部に同心円上に配置された互い直径が異なる円形に形成されている。保持テーブル12は、保持面124上にテープ211を介して被加工物200の表面202側が載置される。実施形態1では、保持テーブル12は、保持面124の全体に保持部123を有するが、本発明では、少なくとも保持面124の一部に保持部123を有しても良い。
フレーム固定部13は、支持部材121の外縁部に配置され、上面に環状フレーム210が載置されるフレーム支持部131と、フレーム支持部131の上面に載置された環状フレーム210を吸引保持するバキュームパッド132とを備える。
保持テーブル12は、吸引溝125及びバキュームパッド132が図示しない真空吸引源と接続され、真空吸引源により吸引されることで、保持面124に載置された被加工物200を保持面124に吸引保持するとともにフレーム支持部131の上面に載置された環状フレーム210をフレーム固定部13に吸引保持する。実施形態1では、保持テーブル12は、テープ211を介して被加工物200の表面202側を保持面124に吸引保持するとともに、テープ211を介して環状フレーム210をフレーム固定部13に吸引保持する。また、実施形態1では、保持ユニット10は、筐体11の上板113に円形の貫通穴114を設けている。貫通穴114は、保持テーブル12の支持部材121と枠体122と保持部123と互いに同軸となる位置に配置されている。
移動ユニット30は、図2に示す加工送りユニットであるX軸移動ユニット31と、図1に示す割り出し送りユニットであるY軸移動ユニット32と、図1に示す切り込み送りユニットであるZ軸移動ユニット33と、図2に示す保持テーブル12をZ軸方向と平行な軸心回りに回転する回転移動ユニット34とを備える。
X軸移動ユニット31は、保持ユニット10の筐体11の下板111をX軸方向に移動させることで、保持テーブル12と切削ユニット20とをX軸方向に相対的に移動させるものである。X軸移動ユニット31は、保持テーブル12に被加工物200が搬入出される搬入出領域4と、被加工物200に保持された被加工物200が切削加工される加工領域5とに亘って保持テーブル12をX軸方向に移動させる。Y軸移動ユニット32は、切削ユニット20を水平方向と平行でかつX軸方向に直交するY軸方向に移動させることで、保持テーブル12と切削ユニット20とをY軸方向に相対的に移動させるものである。Z軸移動ユニット33は、切削ユニット20をZ軸方向に移動させることで、保持テーブル12と切削ユニット20とをZ軸方向に相対的に移動させるものである。
X軸移動ユニット31、Y軸移動ユニット32及びZ軸移動ユニット33は、軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじ、ボールねじを軸心回りに回転させる周知のモータ及び保持テーブル12又は切削ユニット20をX軸方向、Y軸方向又はZ軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレールを備える。
回転移動ユニット34は、保持テーブル12をZ軸方向と平行な軸心回りに回転するものである。回転移動ユニット34は、保持テーブル12を軸心回りに180度を超え、360度未満の範囲で回転する。回転移動ユニット34は、筐体11の側板112に固定されたモータ341と、モータ341の出力軸に連結されたプーリ342と、保持テーブル12の支持部材121の外周に巻回されかつプーリ342により軸心回りに回転されるベルト343とを備えている。回転移動ユニット34は、モータ341を回転すると、プーリ342及びベルト343を介して保持テーブル12を軸心回りに回転する。また、実施形態1では、回転移動ユニット34は、軸心回りの一方向と、一方向の逆方向の他方向との双方において、保持テーブル12を220度回転させることが可能である。
切削ユニット20は、保持テーブル12で保持された被加工物200に切削ブレード21で切削を施す加工ユニットである。切削ユニット20は、保持テーブル12に保持された被加工物200に対して、Y軸移動ユニット32によりY軸方向に移動自在に設けられ、かつ、Z軸移動ユニット33によりZ軸方向に移動自在に設けられている。切削ユニット20は、Y軸移動ユニット32及びZ軸移動ユニット33などを介して、装置本体2から立設した支持フレーム3に設けられている。
切削ユニット20は、Y軸移動ユニット32及びZ軸移動ユニット33により、保持テーブル12の保持面124の任意の位置に切削ブレード21を位置付け可能となっている。切削ユニット20は、切削ブレード21と、Y軸移動ユニット32及びZ軸移動ユニット33によりY軸方向及びZ軸方向に移動自在に設けられたスピンドルハウジング22と、スピンドルハウジング22に軸心回りに回転自在に設けられかつモータにより回転されるとともに先端に切削ブレード21が装着されるスピンドル23と、切削水ノズル24とを備える。
切削ブレード21は、保持テーブル12で保持された被加工物200を切削するものであって、略リング形状を有する極薄の切削砥石である。実施形態1において、切削ブレード21は、円環状の円形基台と、円形基台の外周縁に配設されて被加工物200を切削する円環状の切り刃とを備える所謂ハブブレードである。切り刃は、ダイヤモンドやCBN(Cubic Boron Nitride)等の砥粒と、金属や樹脂等のボンド材(結合材)とからなり所定厚みに形成されている。なお、本発明では、切削ブレード21は、切り刃のみで構成された所謂ワッシャーブレードでもよい。
スピンドル23は、モータにより軸心回りに回転することで、切削ブレード21を軸心回りに回転させる。なお、切削ユニット20の切削ブレード21及びスピンドル23の軸心は、Y軸方向と平行である。切削水ノズル24は、スピンドルハウジング22の先端に設けられ、切削ブレード21による被加工物200の切削中に被加工物200及び切削ブレード21に切削水を供給するものである。
上方カメラ40は、切削ユニット20と一体的に移動するように、切削ユニット20に固定されている。上方カメラ40は、保持テーブル12に保持された被加工物200を上方から撮像する撮像素子を複数備えている。撮像素子は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)撮像素子又はCMOS(Complementary MOS)撮像素子である。上方カメラ40は、保持テーブル12に保持された被加工物200を撮像して、得た画像を制御ユニット100に出力する。
実施形態1では、検出用カメラ60は、搬入出領域4に位置付けられた保持テーブル12の上方に配置されている。検出用カメラ60は、保持テーブル12の保持部123を上方から撮像する撮像素子を備えている。撮像素子は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)撮像素子又はCMOS(Complementary MOS)撮像素子である。検出用カメラ60は、保持テーブル12の保持部123を撮像して、得た画像を制御ユニット100に出力する。
なお、実施形態1では、検出用カメラ60は、搬入出領域4に位置付けられた保持テーブル12の保持面124を1度に撮像可能な視野を有しているが、本発明では、これに限定されずに、保持テーブル12の保持面124よりも視野が狭く、保持面124を複数回に分けて撮像してもよい。また、本発明では、検出用カメラ60は、搬入出領域4に位置付けられた保持テーブル12の上方に限らずX軸移動ユニット31による移動範囲内のいずれかに位置付けられた保持テーブル12の保持部123を撮像可能な範囲に配置されていれば良い。
また、検出用カメラ60が撮像して得た画像は、撮像素子の各画素が受光した光の強さを複数段階(例えば256段階)の階調で規定している。即ち、検出用カメラ60が撮像して得た画像は、各画素の受光した光の強さに応じた段階で光の強弱が示された画像、即ち、濃淡を有する画像となっている。検出用カメラ60は、保持テーブル12の保持部123を撮像して保持部123上の異物を検出するものである。なお、本発明でいう異物とは、検出用カメラ60で保持部123を撮像した際に、撮像して得た画像の保持部123の他の部分との光に強さの差が所定値以上であるものをいい、例えば、保持部123の汚れ又は保持部123に形成された傷をいう。
また、加工装置1は、図2に示すように、保持テーブル12で保持された被加工物200の被保持面である表面202を保持部123を介して撮像する撮像カメラ50を更に有する。撮像カメラ(撮像ユニット)50は、保持テーブル12に保持された被加工物200の表面202側を保持部123越しに被加工物200の下方から撮像するものである。撮像カメラ50が保持部123越しに被加工物200の下方から撮像するものであるため、検出用カメラ60は、保持テーブルを挟んで撮像カメラ50と反対側に配置される。
実施形態1では、撮像カメラ50は、保持ユニット10のY軸方向の隣りに配置されている。また、撮像カメラ50は、装置本体2に設けられた第2Y軸移動ユニット35によりY軸方向に移動自在に配置され、第2Y軸移動ユニット35によりY軸方向に移動される移動プレート36から立設した立設柱37に設けられた第2Z軸移動ユニット38によりZ軸方向に移動自在に配置されている。実施形態1では、撮像カメラ50は、第2Z軸移動ユニット38によりZ軸方向に移動自在な昇降部材に一端が取り付けられた水平延在部材39の他端に取り付けられている。
第2Y軸移動ユニット35及び第2Z軸移動ユニット38は、軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじ、ボールねじを軸心回りに回転させる周知のモータ、移動プレート又は撮像カメラ50をY軸方向又はZ軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレールを備える。
撮像カメラ50は、保持テーブル12に保持された被加工物200を保持部123越しに下方から撮像する撮像素子を備えている。撮像素子は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)撮像素子又はCMOS(Complementary MOS)撮像素子である。撮像カメラ50は、保持テーブル12に保持された被加工物200を撮像して、得た画像を制御ユニット100に出力する。
また、加工装置1は、保持テーブル12のX軸方向の位置を検出するためX軸方向位置検出ユニット51(図2に示す)と、切削ユニット20のY軸方向の位置を検出するための図示しないY軸方向位置検出ユニットと、切削ユニット20のZ軸方向の位置を検出するためのZ軸方向位置検出ユニットとを備える。X軸方向位置検出ユニット51及びY軸方向位置検出ユニットは、X軸方向、又はY軸方向と平行なリニアスケールと、読み取りヘッドとにより構成することができる。Z軸方向位置検出ユニットは、モータのパルスで切削ユニット20のZ軸方向の位置を検出する。X軸方向位置検出ユニット51、Y軸方向位置検出ユニット及びZ軸方向位置検出ユニットは、保持テーブル12のX軸方向、切削ユニット20のY軸方向又はZ軸方向の位置を制御ユニット100に出力する。
また、加工装置1は、撮像カメラ50のY軸方向の位置を検出する第2Y軸方向位置検出ユニット55(図2に示す)を備える。第2Y軸方向位置検出ユニット55は、Y軸方向と平行なリニアスケールと、読み取りヘッドとにより構成することができる。第2Y軸方向位置検出ユニット55は、撮像カメラ50のX軸方向、切削ユニット20のY軸方向又はZ軸方向の位置を制御ユニット100に出力する。なお、各位置検出ユニット51,55が検出した各軸方向の保持テーブル12、切削ユニット20及び撮像カメラの位置は、加工装置1の予め定められた基準位置を基準として定められる。即ち、実施形態1に係る加工装置1は、予め定められた基準位置を基準として各位置が定められる。
また、加工装置1は、切削前後の被加工物200を複数枚収容するカセット90が載置されかつカセット90をZ軸方向に移動させるカセットエレベータ91と、切削後の被加工物200を洗浄する洗浄ユニット92と、カセット90に被加工物200を出し入れするとともに被加工物200を搬送する図示しない搬送ユニットとを備える。
図3は、図1を上から見た模式図である。図4は、図1の保持テーブルを拡大した斜視図である。
液体供給装置14は、保持テーブル12の上に液体140を供給し、保持部123の上面である保持面124を液体140で覆う。液体供給装置14は、保持テーブル12に対してX2側に位置する。液体供給装置14は、上方から見てX2側に凸の円弧形状を有する。液体供給装置14は、ノズル支持台141と、第1のノズル142と、第2のノズル143と、第3のノズル144と、高さ調整ネジ145と、を備える。
ノズル支持台141は、上方から見てX2側に凸の円弧形状を有する。ノズル支持台141の上側には、第1のノズル142、第2のノズル143及び第3のノズル144が設けられる。第1のノズル142、第2のノズル143及び第3のノズル144は、Y方向に3つに分割されており、それぞれに噴射穴146が複数に設けられる。第1のノズル142、第2のノズル143及び第3のノズル144は一体に形成されており、全体として上方から見てX2側に凸の円弧形状を有する。噴射穴146からの液体140の噴射方向は、保持部123に向いている。第1のノズル142は、3つのノズルのうちで最もY2側に位置し、第2のノズル143は、3つのノズルのうちでY方向の中央側に位置し、第3のノズル144は、3つのノズルのうちで最もY1側に位置する。高さ調整ネジ145は、2つ設けられる。高さ調整ネジ145は、ノズル支持台141と第1のノズル142との間、及び、ノズル支持台141と第3のノズル144との間に設けられる。高さ調整ネジ145を回動することにより、保持テーブルに保持される被加工物の厚さに対応して第1のノズル142、第2のノズル143および第3のノズル144の高さ位置を適宜調整することができる。これにより、噴射穴146の高さ位置も適宜調整できる。
液体除去装置15は、図1に示すように、支持本体151と、支持プレート152と、吸水体153と、を備える。液体除去装置15は、図外の昇降機構を介して液体除去装置15を上下方向(Z方向)に移動することができる。支持本体151は、上下方向(Z方向)に延びる板状部材である。支持プレート152は、支持本体151の下端から下側(Z2側)に延びる板状部材であり、支持本体151よりも薄い。吸水体153は、内部に細かな孔が無数に空いた多孔質の柔らかい物質であり、例えば、スポンジである。吸水体153は、液体140を吸収する機能を有する。吸水体153は、Y方向に延びる円柱状の部材であり、支持プレート152の下端に固定されている。
なお、制御ユニット100は、加工装置1の上述した各構成要素をそれぞれ制御して、被加工物200に対する加工動作を加工装置1に実施させるものである。なお、制御ユニット100は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータである。制御ユニット100の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理装置が演算処理を実施して、加工装置1を制御するための制御信号を入出力インターフェース装置を介して加工装置1の上述した構成要素に出力する。
また、加工装置1は、制御ユニット100に接続されかつ加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される図示しない表示ユニットと、制御ユニット100に接続されかつオペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる入力ユニットとに接続されている。実施形態1において、入力ユニットは、表示ユニットに設けられたタッチパネルと、キーボード等の外部入力装置とのうち少なくとも一つにより構成される。
次に、実施形態1に係る加工方法を図面に基づいて説明する。図5は、実施形態1に係る加工方法の流れを示すフローチャートである。図6は、加工ステップの状態を示す模式図である。図7は、液体供給ステップの状態を示す模式図である。図8は、液体除去ステップの状態を示す模式図である。
まず、オペレータが、加工内容情報を制御ユニット100に登録し、切削加工前の被加工物200を複数収容したカセット90をカセットエレベータ91に設置する。その後、加工装置1は、オペレータからの加工動作の開始指示を制御ユニット100が受け付けると実施形態1に係る加工方法を開始する。実施形態1に係る加工方法は、図5に示すように、保持ステップ1001と、撮像ステップ1002と、加工ステップ1003と、液体供給ステップ1005と、液体除去ステップ1006と、を備える。
(保持ステップ)
保持ステップ1001は、保持テーブル12で被加工物200を保持するステップである。保持ステップ1001では、加工装置1は、制御ユニット100が搬送ユニットを制御してカセット90から被加工物200を1枚取り出し、搬入出領域4に位置付けられた保持テーブル12の保持面124に載置する。保持ステップ1001では、加工装置1は、制御ユニット100が真空吸引源を制御して、保持面124にテープ211を介して被加工物200を吸引保持するとともに、フレーム支持部131上にテープ211を介して環状フレーム210を吸引保持して、撮像ステップ1002に進む。
(撮像ステップ)
実施形態1において、撮像ステップ1002では、加工装置1は、制御ユニット100がX軸移動ユニット31及び第2Y軸移動ユニット35を制御して、保持テーブル12の下方に撮像カメラ50を位置付ける。撮像ステップ1002では、加工装置1は、制御ユニット100が撮像カメラ50で透明な保持部123越しに下方から被加工物200の所定箇所を撮像し、被加工物200と切削ブレード21との位置合わせを行なうアライメントを遂行するため等の画像を取得する。撮像ステップ1002では、加工装置1は、制御ユニット100が撮像カメラ50が取得した画像に基づいてアライメントを遂行し、加工ステップ1003に進む。
(加工ステップ)
図6は、加工ステップの状態を示す模式図である。加工ステップ1003は、保持テーブル12で保持された被加工物200を切削ブレード21で切削するステップである。加工ステップ1003では、加工装置1は、制御ユニット100がX軸移動ユニット31を制御して、保持テーブル12を加工領域5まで移動し、制御ユニット100が移動ユニット30及び切削ユニット20を制御して、保持テーブル12と切削ユニット20の切削ブレード21とをストリート203に沿って相対的に移動させながら切削水を切削水ノズル24から供給しながらストリート203に切削ブレード21をテープ211に到達するまで切り込ませて切削溝を形成する。
加工ステップ1003では、加工装置1は、切削ユニット20が保持テーブル12で保持された被加工物200の全てのストリート203を切削して切削溝を形成すると、制御ユニット100がX軸移動ユニット31をして保持テーブル12を搬入出領域4まで移動し、搬送ユニットを制御して被加工物200を洗浄ユニット92に搬送し、洗浄ユニット92で洗浄した後、カセット90に収容して、実施形態1に係る加工ステップ1003を終了する。加工装置1は、カセット90内の全ての被加工物200を切削するまで切削作業を繰り返したのち、液体供給ステップ1005に進む。
(液体供給ステップ)
図7は、液体供給ステップの状態を示す模式図である。液体供給ステップ1005は、図3及び図4に示す液体供給装置14で保持テーブル12に液体を供給して保持部123の上面である保持面124を液体140で覆うステップである。実施形態1において、液体供給ステップ1005では、加工装置1は、制御ユニット100が制御して、図3及び図4に示す液体供給装置14から保持テーブル12に向けて液体140を噴射する。具体的には、前述した高さ調整ネジ145をオペレータが回動することにより、保持テーブル12に保持される被加工物の厚さに対応して第1のノズル、第2のノズルおよび第3のノズルの高さ位置を適宜調整する。その後、制御ユニット100の制御により、第1のノズル、第2のノズルおよび第3のノズルにそれぞれ設けられた噴射穴146から液体140を保持テーブル12に向けて噴射する。これにより、図7に示すように、保持面124上が液体140で覆われる。こののち、液体除去ステップ1006に進む。
(液体除去ステップ)
図8は、液体除去ステップの状態を示す模式図である。液体除去ステップ1006は、保持面124に付着した液体140を液体除去装置15の吸水体153が除去するステップである。実施形態1において、液体除去ステップ1006では、加工装置1は、制御ユニット100がX軸移動ユニット31を制御して保持テーブル12を搬入出領域4に位置付けた後、図外の昇降機構を制御して液体除去装置15を下降させる。液体除去ステップ1006では、加工装置1は、制御ユニット100がX軸移動ユニット31を制御して保持テーブル12をX2側からX1側に向けて加工領域5まで移動する。すると、図8に示すように、液体除去装置15の吸水体153が保持テーブル12の移動とともに保持面124上を転動して、保持面124に付着した液体を吸水体153が除去する。
その後、液体除去ステップ1006では、制御ユニット100が液体除去装置15を上昇させて退避位置に位置付け、X軸移動ユニット31を制御して保持テーブル12を搬入出領域4まで移動させた後、実施形態1に係る加工方法を終了する。加工装置1は、カセット90内の全ての被加工物200を切削するまで図5に示された加工方法を繰り返す。なお、液体除去ステップ1006の後に、保持ステップ1001に進んで、再度、実施形態1に係る加工方法を繰り返してもよい。
以上説明した実施形態1において、加工装置1は、被加工物200を保持する透明体から形成された保持部123を有する保持テーブル12と、保持部123を通して保持テーブル12に保持された被加工物200を撮像する撮像カメラ(撮像ユニット)50と、を有する。実施形態1に係る加工方法は、被加工物200を保持部123に保持する保持ステップ1001と、被加工物200を保持部123を介して撮像し加工位置を検出して被加工物200を加工する加工ステップ1003と、加工ステップ1003の実施後に、保持テーブル12上から被加工物200を搬出する搬出ステップ1004と、搬出ステップ1004の実施後に、保持テーブル12上に液体140を供給し、保持部123の上面を液体140で覆う液体供給ステップ1005と、次の被加工物200を保持テーブル12に保持する前に液体140を除去する液体除去ステップ1006と、を備える。
被加工物200を切削装置等を用いて加工する際に、カセット90内の被加工物200の加工が終了し、オペレータがカセット交換をする間など、次の被加工物200が保持テーブル12に置かれるまでに長時間を要することがある。その間保持テーブル12の上面は露出しているため、加工室内の加工屑が付着して乾燥することで、保持テーブル12の上面が汚れるおそれがある。ここで、本実施形態では、液体供給ステップ1005と液体除去ステップ1006とを備えるため、保持テーブル12の上面への汚れの付着を防止することができる。
なお、液体供給ステップ1005は、1つのカセット90の被加工物200を連続して加工している間は行わずに、1つのカセット90の被加工物200の加工が終了し、オペレータがカセット90を交換している間の時間で行うことが好ましい。また、液体供給ステップ1005は、搬出ステップ1004の後には限定されず、例えば、事前に設定された所定時間(例えば5分間)を超えても保持テーブル12に被加工物200が保持されない場合に液体供給ステップ1005に進むようにしてもよい。
〔変形例1〕
次に、変形例1を説明する。図9は、変形例1に係る加工装置を上から見た模式図である。図10は、変形例1に係る液体供給装置を示す斜視図である。
実施形態1に係る加工装置1では、保持テーブル12の上に液体を供給する装置として液体供給装置14を適用したが、変形例1に係る加工装置1Aでは、液体供給装置14Aを適用する。以下に、液体供給装置14Aについて詳述する。
図9に示すように、液体供給装置14Aは、保持テーブル12のX1側に位置する。具体的には、液体供給装置14Aは、搬入出領域4と、加工領域5との間に位置する。液体供給装置14Aは、Y方向に沿って延びている。図10に示すように、液体供給装置14Aは、支持板141A,142Aと、液体供給管143Aと、を備える。支持板141A,142Aは、矩形状の板部材であり、上下方向(Z方向)に延びる。支持板141A,142Aには、円形の貫通孔144Aが設けられる。液体供給管143Aは、円筒形状を有し、内部を液体140が流通する。液体供給管143Aは、中央部145Aと、端部147Aと、端部148Aとが一体で構成される。液体供給管143Aは、Y方向に延びている。中央部145Aの側面には、Y方向に沿って等間隔に噴射穴146Aが複数設けられる。液体供給管143AのY1側の端部148Aは、支持板141Aの貫通孔144Aに挿入され、液体供給管143AのY2側の端部147Aは、支持板142Aの貫通孔144Aに挿入されている。貫通孔144Aの内径は、端部147A,148Aの外径よりも大きいため、液体供給管143Aは矢印のように支持板141A,142Aに回転可能に支持される。液体供給管143Aの内部を流通する液体140は、複数の噴射穴146Aから噴射される。従って、液体供給装置14Aは、保持テーブル12の上に液体140を供給し、保持部123の上面である保持面124を液体140で覆うことができる。
以上説明した変形例1において、液体供給管143Aは矢印のように回転するため、液体供給管143Aの回転角度位置を適切な位置に設定することができる。例えば、回転角度に保持テーブル12の上に液体を供給する際に、保持テーブル12上の部位のうち最も液体140を供給する必要がある部位に向けて集中的に液体140を供給することができる。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係る加工装置を図面に基づいて説明する。図11は、実施形態2に係る加工装置を上から見た模式図である。図12は、図11の保護シート装置を示す斜視図である。図13は、実施形態2に係る加工方法の流れを示すフローチャートである。図14は、実施形態2に係る上面保護ステップの状態を示す模式図である。
実施形態2に係る加工装置1Bは、実施形態1に係る加工装置1に対して、保護シート装置400を更に備える。保護シート装置400は、図11及び図12に示すように、保持テーブル12に設置されている。保護シート装置400は、支持台410で嵩上げされることにより、液体供給装置14の上側に位置する。
保護シート装置400は、支持台410と、シャフト保持体420と、支持台421と、シャフト430と、シャフト保持部材440と、回転ロール450と、保護シート460と、把持部材470と、を備える。支持台410は、保持テーブル12の上に載置され、支持台410の上にシャフト保持体420が載置される。シャフト保持体420は、支持台410の上に固定される。シャフト保持体420からX1側に向けてX方向にシャフト430が延びている。スライド部材441は貫通孔を有し、その貫通孔にシャフト430が摺動可能に挿通される。シャフト保持部材440は、シャフト430の端部に固定される。回転ロール450は、Y方向に延びる。回転ロール450のY2側の端部は、支持台410に回転可能に軸支され、回転ロール450のY1側の端部は、支持台421に軸支される。回転ロール450には、保護シート460が巻回される。保護シート460のX1側の端部には、把持部材470が固定される。従って、オペレータが把持部材470を把持してX1側に引っ張ることにより、保護シート460で保持テーブル12の上が覆われる。
次に、実施形態2に係る加工方法を図面に基づいて説明する。まず、オペレータが、加工内容情報を制御ユニット100に登録し、切削加工前の被加工物200を複数収容したカセット90をカセットエレベータ91に設置する。その後、加工装置1Bは、オペレータからの加工動作の開始指示を制御ユニット100が受け付けると実施形態2に係る加工方法を開始する。実施形態2に係る加工方法は、図13に示すように、保持ステップ1001と、撮像ステップ1002と、加工ステップ1003と、液体供給ステップ1005と、液体除去ステップ1006と、上面保護ステップ1007と、保護シート除去ステップ1008と、を備える。即ち、実施形態2に係る加工方法は、実施形態1に係る加工方法に対して、上面保護ステップ1007と、保護シート除去ステップ1008と、を更に備えるため、上面保護ステップ1007及び保護シート除去ステップ1008以外は説明を省略する。
まず、保持ステップ1001から液体除去ステップ1006までは、実施形態1と同じである。液体除去ステップ1006では、制御ユニット100が液体除去装置15を上昇させて退避位置に位置付け、X軸移動ユニット31を制御して保持テーブル12を搬入出領域4まで移動させる。その後は、上面保護ステップ1007に進む。
(上面保護ステップ)
上面保護ステップ1007は、液体除去ステップ1006の実施後に、保持テーブル12の上面を保護シート460で覆うステップである。前述したように、回転ロール450のY2側の端部は、支持台410に回転可能に軸支され、回転ロール450のY1側の端部は、支持台421に軸支される。回転ロール450には、保護シート460が巻回される。従って、オペレータが把持部材470を把持してX1側に引っ張ると、把持部材470に固定されたスライド部材441はシャフト430に沿ってX1側にスライド移動する。スライド部材441の移動に伴って、回転ロール450が回転しつつ保護シート460もX1側に向けて広がる。スライド部材441がシャフト保持部材440に当接したときに回転ロール450の回転及び保護シート460の移動も止まる。これにより、図14に示すように、保護シート460で保持テーブル12の上が覆われる。その後は、保護シート除去ステップ1008に進む。
(保護シート除去ステップ)
保護シート除去ステップ1008は、次の被加工物200を保持する前に保護シート460を保持テーブル12の上から除去するステップである。前述したように、回転ロール450のY2側の端部は、支持台410に回転可能に軸支され、回転ロール450のY1側の端部は、支持台421に軸支される。従って、オペレータが把持部材470を把持してX2側に押し戻すと、把持部材470に固定されたスライド部材441はシャフト430に沿ってX2側にスライド移動して保護シート460もX2側に移動する。スライド部材441がシャフト保持体420に当接したときに保護シート460の移動も止まる。これにより、保護シート460が回転ロール450に巻き付けられて、保持テーブル12の上が露出され、実施形態2に係る加工方法を終了する。なお、保護シート除去ステップ1008の後に、保持ステップ1001に進んで、再度、実施形態2に係る加工方法を繰り返してもよい。
以上説明した実施形態2に係る加工方法は、実施形態1に係る加工方法に対して、上面保護ステップ1007と、保護シート除去ステップ1008と、を更に備える。上面保護ステップ1007は、液体除去ステップ1006の実施後に、保持テーブル12の上面を保護シート460で覆うステップである。保護シート除去ステップ1008は、次の被加工物200を保持する前に保護シート460を保持テーブル12の上から除去するステップである。
オペレータが保持テーブル12上で搬送アームの調整などの所定作業を行う場合、誤って保持テーブル12の上面に傷をつけてしまうおそれがある。特に、前述した加工装置1Bの場合、傷や汚れがアライメントの精度に影響を与えるおそれが高い。従って、本実施形態によって、保持テーブル12の上面の傷を防止することができる。特に、本実施形態では、保護シート460を回転ロール450から巻きほぐすため、容易な作業である。
〔変形例2〕
本発明の変形例2に係る加工装置を図面に基づいて説明する。図15は、変形例2に係る加工装置を上から見た模式図である。図16は、図15のインスペクションステージを示す斜視図である。図17は、変形例2に係る上面保護ステップの状態を示す模式図である。
変形例2において、図15に示すカセットエレベータ91が設けられるエリアは、インスペクションステージである。図16に示されるように、カセット90は、カセット載置台905と、カセット載置台905上に載置されるカセット本体907と、を備える。カセット本体907の内側両側面には、環状フレーム210に設けられた被加工物200(図1参照)を載置するための被加工物載置用溝909が複数個形成されている。
検査用被加工物収納部806には、保護用フレームユニット220が収容される。保護用フレームユニット220は、環状フレーム210と、シート(保護シート)221と、を備える。環状フレーム210の下面にシート221が貼られ、環状フレーム210の内周側の開口にシート221が露出する。シート221の面には、接着用の糊はなく、エンボスやフッ素樹脂コーティングなどの離型処理が施される。シート221の面が平滑面だと、シート221が保持テーブル12の上面と密着して剥がしにくい等の問題が生じるからである。
検査用被加工物収納部806は、カセット90の下部に設けられている。検査用被加工物収納部806は、Y1側に開口する第1の搬入口とY2側に開口する第2の搬入口を有する箱形状の枠体811と、枠体811に対して出し入れ可能な被加工物載置台813と、を有する。
枠体811の天板812には2個の係合突起823が形成されており、カセット90のカセット載置台905の下面には係合突起823に係合する係合凹部が形成されている。係合突起823をカセット載置台905の係合凹部に係合することにより、カセット90は検査用被加工物収納部806上に安定して載置される。
検査用被加工物収納部806の引き出し可能な被加工物載置台813の底面上には互いに平行な二本のフレーム載置レール817が設けられている。これらのフレーム載置レール817上に環状フレーム210が載置される。
被加工物載置台813は、一対の引き出しスライドレール815により枠体811に対して出し入れ可能に取り付けられている。被加工物載置台813を引き出すための取手821が設けられている。
カセットエレベータ91により、カセット90及び検査用被加工物収納部806を同時に昇降することができる。カセットエレベータ91は、支持部材827と、ボールねじ829と、ボールねじ829を回転駆動させるためのモータ831と、モータ831と駆動プーリ835とを連結するベルト833とを備える。
以下に、変形例2に係る上面保護ステップ及び保護シート除去ステップを説明する。
(上面保護ステップ)
上面保護ステップ1007は、液体除去ステップ1006の実施後に、保持テーブル12の上面を保護用フレームユニット220で覆うステップである。即ち、図16に示すように、検査用被加工物収納部806から被加工物載置台813を引き出して保護用フレームユニット220を図示しない搬送手段によって取り出し、保持テーブル12まで搬送して保持テーブル12の上に保護用フレームユニット220を載置する。これにより、図15に示すように、保護用フレームユニット220で保持テーブル12の上が覆われる。バキュームによって、保護用フレームユニット220のシート221が保持テーブル12の上面に吸引されるようにしてもよい。その後は、保護シート除去ステップ1008に進む。
(保護シート除去ステップ)
保護シート除去ステップ1008は、次の被加工物200を保持する前に保護用フレームユニット220を保持テーブル12の上から除去するステップである。即ち、図15に示す保護用フレームユニット220を図示しない搬送手段によって持ち上げて、図16に示す検査用被加工物収納部806の被加工物載置台813まで搬送して保護用フレームユニット220を収納する。これにより、保持テーブル12の上から保護用フレームユニット220が除去される。
以上説明した変形例2においては、上面保護ステップ1007は、液体除去ステップ1006の実施後に、保持テーブル12の上面を保護用フレームユニット220で覆うステップである。保護シート除去ステップ1008は、次の被加工物200を保持する前に保護用フレームユニット220を保持テーブル12の上から除去するステップである。従って、変形例2によって、保持テーブル12の上面の傷を防止することができる。特に、変形例2では、保持テーブル12の上面を保護用フレームユニット220で覆うため、容易な作業である。
1,1A,1B 加工装置
12 保持テーブル
14,14A 液体供給装置
15 液体除去装置
50 撮像カメラ(撮像ユニット)
123 保持部
124 保持面(上面)
140 液体
200 被加工物
221 シート(保護シート)
460 保護シート
1001 保持ステップ
1002 撮像ステップ
1003 加工ステップ
1005 液体供給ステップ
1006 液体除去ステップ
1007 上面保護ステップ
1008 保護シート除去ステップ

Claims (2)

  1. 加工装置を用いて被加工物を加工する加工方法であって、
    該加工装置は、該被加工物を保持する透明体から形成された保持部を有する保持テーブルと、該保持部を通して該保持テーブルに保持された被加工物を撮像する撮像ユニットと、を有し、
    該被加工物を該保持部に保持する保持ステップと、
    該被加工物を該保持部を介して撮像し加工位置を検出して被加工物を加工する加工ステップと、
    該加工ステップの実施後に、該保持テーブル上から該被加工物を搬出する搬出ステップと、
    該搬出ステップの実施後に、該保持テーブル上に液体を供給し、該保持部の上面を液体で覆う液体供給ステップと、
    次の該被加工物を該保持テーブルに保持する前に該液体を除去する液体除去ステップと、
    を備えることを特徴とする加工方法。
  2. 該液体除去ステップの実施後に、
    該被加工物の上面を保護シートで覆う上面保護ステップと、
    次の被加工物を保持する前に該保護シートを除去する保護シート除去ステップと、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の加工方法。
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