JP2021144052A - マーカー、ヒト精巣上体タンパク質4(he4)に基づく肺腺癌の再発を検出する方法および関連する使用 - Google Patents

マーカー、ヒト精巣上体タンパク質4(he4)に基づく肺腺癌の再発を検出する方法および関連する使用 Download PDF

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Abstract

【課題】マーカー、ヒト精巣上体タンパク質4(HE4)および場合によってサイトケラチン−19断片(Cyfra21−1)に基づいて、個体における肺腺癌の再発を検出する方法、ならびに肺腺癌の再発のin vitro評価におけるマーカーを提供する。【解決手段】個体において、肺腺癌の再発を検出する方法であって、a)個体から得た試料において、マーカー分子、ヒト精巣上体タンパク質4(HE4)の量または濃度を測定し、そしてb)工程(a)において測定した量または濃度を、対照において確立された量または濃度に比較することによって、再発を検出する。ここで対照に対して増加したHE4の値は、再発の指標である工程を含む方法。【選択図】図1

Description

本発明は、マーカー、ヒト精巣上体タンパク質4(HE4)および場合によってサイトケラチン−19断片(Cyfra21−1)に基づいて、個体における肺腺癌の再発を検出する方法、ならびに肺腺癌の再発のin vitro評価におけるマーカーの使用に関する。
肺癌は、世界中で最も一般的な癌であり、2012年には、約180万の新規症例および160万の死亡例があった。肺癌の治療は、癌の特定の細胞タイプ、どのくらい蔓延しているか、そして患者の一般状態に依存する。一般的な治療には、緩和ケア、手術、化学療法、および放射線療法が含まれる。肺癌のターゲット療法は、進行した肺癌に関して重要性を増してきている。療法が成功した後、患者は再発に関して注意深く監視されなければならない。NSCLCの予後要因には、肺症状の存在または非存在、腫瘍サイズ、細胞タイプ(組織学)、蔓延の度合い(病期)および多数のリンパ節への転移、ならびに血管浸潤が含まれる。NSCLCに関しては、病期IA疾患の完全外科切除で最適な予後が達成され、最大70%の5年生存率が得られる。
再発を検出するための、切除後の肺腺癌(ACL)患者の監視のための標準治療は、高度画像化、大部分の場合、コンピュータ断層撮影である。今日まで、in vitro試験、例えばマーカータンパク質に基づく血液試験は、再発の早期検出において、ルーチンに用いられてはいない。
サイトケラチン−19断片(Cyfra21−1)は、肺癌において、再発を検出するためのマーカーとして示唆されてきている。再発を伴う少数の患者(n=15)において、再発の前または再発時に、Cyfra21−1レベルが増加することが示されてきている。しかし、患者は組織学によっては区別されず、そしてまた、臨床決定実行を導く指針(例えば再発を検出する画像化)もない(Niklinskiら, 1995, J Cardiovasc Surg (Torino) 36(5): 501−514)。この知見は、やはりCyfra21−1を用い、同様に患者の小規模コホート(n=15)において、再発時のCyfra21−1のレベルの増加を記載した、別の研究グループによって確認された(Stieberら, 1999, Anticancer Research 19: 2665−2668)。しかし、この論文もまた、ACL(肺腺癌)対非ACLの間を区別していない。さらに、Cyfra21−1は、なお、再発の早期診断における確立された監視マーカーとはなっていない。
したがって、かなりのサイズの腫瘍に関してのみ適切であり、高価であり、そして放射線曝露と関連する、上記の画像化法に対する必要性を回避するかまたは最小限にする、適切なin vitro試験法に関する必要性がなお存在する。
驚くべきことに、ヒト精巣上体タンパク質4(HE4)は、場合によってCyfra21−1と組み合わせて、再発の早期検出に適切であることが見出された。実施例および図1に示すように、HE4は、Cyfra21−1よりわずかに優れていることが見出され、そしてHE4およびCyfra21−1の組み合わせは、感度および曲線下面積(AUC)に関して、再発の早期検出の最適結果を生じた。
図1は、アデノNSCLCの患者における再発検出を例示する(再発:42;非再発:639)。該図は、Cyfra21−1、HE4およびこれらのマーカーの組み合わせに関して、実施例において本明細書に記載する実験で得られた、ROC(受信者動作特性)曲線データの曲線下面積(AUC)分析の要約を示す。
したがって、第一の側面において、本発明は、個体において、肺腺癌の再発を検出する方法であって
a)個体から得た試料において、マーカー分子、ヒト精巣上体タンパク質4(HE4)の量または濃度を測定し、そして
b)工程(a)において測定した量または濃度を、対照において確立された量または濃度に比較することによって、再発を検出する、ここで対照に対して増加したHE4の値は、再発の指標である
工程を含む、前記方法に関する。
場合によって、工程(a)は、個体から得た試料において、マーカー分子、サイトケラチン−19断片(CYFRA21−1)の量または濃度を測定することをさらに含む、ここで対照に対して増加したCYFRA21−1の値は、再発の指標である。
第二の側面において、本発明は、個体において、肺腺癌の再発を検出する方法であって
a)個体から得た試料において、マーカー分子、HE4およびCYFRA21−1の量または濃度を測定し、そして
b)工程(a)において測定したマーカーに関する組み合わせ値を、対照において確立された組み合わせ値に比較することによって、再発を検出する、ここで対照に対して増加した組み合わせ値は、再発の指標である
工程を含む、前記方法に関する。
HE4は、非常に保存されたWAP(ホエー酸性タンパク質)ドメイン含有タンパク質(13kD)をコードし、該タンパク質は、推定上のセリンプロテアーゼ阻害剤活性を持つことが示唆されている。該タンパク質は、成熟グリコシル化型ではおよそ20〜25kDであり、そして2つのWFDC(ホエー酸性4ジスルフィドコア)ドメインを含有する単一ペプチドからなる。該タンパク質は、精子成熟に関与し、そして潜在的に、自然免疫において役割を有するが、HE4の生物学的機能は知られていない。興味深いことに、HE4は、イヌの線維性腎臓において、最も上方制御されている遺伝子と同定された。HE4はまた、マウスの線維性腎臓においても有意に上方制御されていると報告されており、そしてヒト腎臓移植片生検における転写物レベルは、低い概算糸球体濾過量と強く相関することが見出された。これらの観察にもかかわらず、腎線維症におけるHEの役割およびその推定上のセリンプロテアーゼ活性は探究されていないままである。
HE4 cDNAは、ヒト精巣上体から最初に単離され(Kirchhoffら, 1991 Biol. Reprod. 45:350−357)、そして後に、HE4 cDNAは、卵巣癌から構築されたcDNAライブラリーにおいて、高頻度で検出された(Wangら, 1999 Gene 229:101; Schummerら, 1999 Gene 238:375)。HE4aの修正配列は、Hellstromら, 2003, Cane. Res. 63:3695−3700および米国特許7,270,960に開示された。HE4aは、以前の刊行物においてHE4と称された分子の推定配列と非常に類似であるが、異なるアミノ酸配列を示す。本開示の目的のため、HE4またはHE4aは同義と見なされ、そして本明細書において、同義的にHE4と称される。HE4のアミノ酸配列および修正配列HE4aは、それぞれ、Kirchhoffら、上記およびUS 7,270,960より知られる。
これまで、HE4は、予後マーカーとして示唆されてきたが、監視マーカーとしては示唆されてこなかった。腫瘍バイオマーカーは、異なるタイプに分けられうる。予後マーカーは、客観的に測定可能であり、そして癌疾患のありうる転帰に関する情報を提供する、臨床的または生物学的特性である。予後マーカーは、疾患経過中、患者がどのくらいよくなる可能性があるか(例えばより侵襲性の疾患および短い生存を有するかどうかなど)、そして任意の時点で、疾患がどのように振る舞う可能性があるかを教える。これは、患者の全体の転帰、例えば標準治療後の癌再発の可能性を客観的に評価することを目的とする。典型的には、診断時に予後バイオマーカーを測定し、そして評価する。予後マーカーの存在または非存在は、治療に関する患者選択に有用でありうる。対照的に、監視マーカーは、癌再発時の情報を提供し、そして癌が戻ってくるかまたは戻って来たのはいつかを予測するかまたは示す、臨床的または生物学的特性である。監視マーカーは、特定の臨床介入が必要となる時点を客観的に評価することを目的とする。重要なことに、予後因子は、患者転帰に関する患者または腫瘍特性の影響を定義する一方、監視因子は、疾患再発時点を定義する。したがって、監視マーカーは、治療後に測定される。測定は、患者を監視するために、例えばしばしば(少なくとも3、4または5回)、固定した間隔で(例えば3または6ヶ月ごと)またはあらかじめ決定した時点等で(例えば治療から3、6または9ヶ月、あるいは治療後1年ごと)反復可能である。
本発明の前に、HE4発現は、より劣った予後に関連し、そして肺腺癌のありうる予後因子であることが見出された(Yamashitaら, 2011, Tumor Biol. 32: 265−271; Yamashitaら, 2012, J Thoracic Oncology 7(6), Suppl. 1, S44)。したがって、HE4は、予後価値を有すると示唆された。HE4は、いまだに監視マーカーとしては知られておらず、肺腺癌に関してはさらにより知られていない。
Cyfra21−1は、サイトケラチンファミリーに属する。サイトケラチンは、細胞骨格の主要構成要素である上皮中間径フィラメントのサブユニットを形成する構造タンパク質である。これまでに、40〜70キロダルトン(kD)の範囲の分子量を持つ20の異なるサイトケラチンポリペプチドが同定されてきている。細胞によって合成されるサイトケラチンのタイプはまた、増殖および分化率によっても影響を受ける。特定の分布パターンのため、これらは、腫瘍病理における分化マーカーとして使用するために非常に適している。CYFRA21−1は、上皮細胞の細胞骨格の一部であるサイトケラチン19の断片であり、そして上皮起源の腫瘍において、過剰発現される方式で見出されうる。損なわれていない(intact)サイトケラチンポリペプチドは、ほとんど溶解性がないが、可溶性の断片が血清において検出可能である(Bodenmuellerら, 1994, Int. J. Biol. Markers 9: 75−81)。CYFRA21−1は、非小細胞肺癌(NSCLC)に関するよく確立されたマーカーである。CYFRA21−1が主に示すのは、非小細胞肺癌(NSCLC)の経過の監視である(Sturgeon, 2001, Clinical Chemistry 48: 1151−1159)。一次診断において、高血清レベルのCYFRA21−1は、非小細胞肺癌患者において、進行した腫瘍病期および劣った予後を示す(van der Gaastら, 1994, Br. J. Cancer 69: 525−528)。正常値またはわずかにのみ上昇した値は、腫瘍の存在を排除しない。療法成功は、正常範囲へのCYFRA21−1血清レベルの迅速な低下によって立証される。一定のCYFRA21−1値あるいはわずかなまたは緩慢でしかないCYFRA21−1値の減少は、対応する療法および予後結果が伴う、腫瘍の不完全な除去または多数の腫瘍の存在を示す。
肺癌はまた、肺癌腫または肺性癌腫としても知られ、そして肺組織中の制御されない細胞増殖によって特徴付けられる悪性肺腫瘍である。未治療のまま放置されると、この増殖
は近傍組織または体の他の部分内への転移のプロセスによって、肺を超えて蔓延しうる。原発性肺癌として知られる、肺で始まる癌の大部分は、上皮細胞由来の癌腫である。肺癌の主な4つの組織学的タイプは、扁平上皮細胞癌、腺癌、大細胞癌および小細胞癌(SCLC)である。最初の3つのサブタイプは、一般的に、非小細胞癌(NSCLC)と称され、そして肺癌のおよそ80%を占める。肺腫瘍の診断は、一般的に、画像化法および生検試料の分析に基づく。肺腫瘍の2004年世界保健機構(WHO)計画が肺癌分類の基礎となっている。これは、肺癌の不均一性の認識、いくつかの神経内分泌腫瘍のルーチン診断のための診断免疫組織化学染色(IHC)技術の導入、ならびに胎児腺癌、嚢胞性粘液性腫瘍、および大細胞神経内分泌癌などの新規に記載された実体の認識を含む、多くの発展を取り込んだ。
2011年、国際肺癌研究連合(IASLC)、米国胸部学会(ATS)、および欧州呼吸器学会(ERS)を代表する学際的専門家委員会は、分類系の大きな改変を提唱した。これらの変化は、主に、腺癌の分類および扁平上皮細胞癌からの区別に影響する。腫瘍学者および病理学者による、腫瘍分類のための現在の国際的な標準は、「肺、胸膜、胸腺および心臓の腫瘍のWHO分類」によって提供される(Travisら, 2015, WHO Classification of Tumours, 第7巻, 第4版)。本発明の背景に疑問がある場合は、上記の標準が適用されるものとする。
腺癌は、肺癌症例のおよそ半分を占める、現代の一連の肺癌の最も一般的なタイプである。腺癌の発症率増加は、1960年代の低タールフィルターつきタバコの導入によると考えられるが、こうした因果関係は証明されていない。肺腺癌は、体全体の粘液分泌腺において形成される肺癌のタイプである。肺腺癌病期IおよびIIの一般的に認められた治療は、外科切除であり、亜肺葉(sublobar)切除よりも完全肺葉またはより大きな切除が好ましい(以下もまた参照されたい)。系統的縦隔リンパ節切除の実行は、病期決定の正確性を改善し、そして療法的な利益も有しうる。これらの患者の少なくとも50%は、局所再発または遠隔転移を発展させるであろう。したがって、再発の早期検出が、肺腺癌には非常に適切である。
本明細書に詳述するように、本発明は再発検出に関する。再発は、過去の医学的状態、ここでは肺腺癌の再発生である。状態の徴候および症状が寛解後に再出現する。癌再発は、治療後および癌が検出不能である期間後の癌の再出現と定義される。癌が最初に見られたのと同じ場所または非常に近傍に、同じ癌が再度現れる。
再発は、個体において検出されるものとする。本発明記載の個体は、任意のヒトまたは非ヒト動物、特に哺乳動物であってもよい。したがって、本明細書記載の方法および組成物は、ヒトおよび獣医学的疾患の両方に適用可能である。明らかに、特定の関心対象の非ヒト哺乳動物には、家畜、ペット、および商業的価値がある動物(例えばウマなどの家畜)または個人的価値がある動物(例えばペット、例えばイヌ、ネコ)が含まれる。
該方法は、特に、再発監視を含む診断法が一般的に使用される、ヒト被験体で好ましい。したがって、特に好ましい態様において、個体はヒトである。あるいはまたはさらに、個体は、肺腺癌に関して、特に切除および/または化学療法によって成功裡に治療されたと見なされる。肺腺癌に関して「成功裡に治療された」は、治療後の患者が、肺腺癌のいかなる医学的徴候および症状ももはや示さないことを意味する。しかし、検出されない癌細胞が、治療後の体内に留まり、後に癌の再出現の原因となる可能性もある(再出現または再発と称される)。
「切除」は、損傷を受けた臓器または構造の一部またはすべての外科的除去、特に腫瘍の除去である。肺切除は、肺のすべてまたは一部の外科的除去である。切除タイプは、腫
瘍の位置、サイズ、およびタイプ、ならびに全身の健康状態および診断前の肺機能に基づくであろう。右側では、肺は3つの肺葉を有し、そして左側には2つの肺葉がある。通常、癌の手術は肺葉を除去することを伴い、これは肺葉切除術と呼ばれる。楔状切除または区域切除は、肺葉より小さい肺領域、通常、腫瘍およびその周囲の健康な肺組織の小さな領域の除去を指す。これは、初期段階の癌に用いられる治療であり、そしてときに、癌があると推測されるが証明されていない肺の小片を除去する。肺葉切除術において、外科医は、肺葉を除去する。これは、すべての癌性組織を除去し、そして癌が再発する可能性を減少させる最適な可能性を有するため、肺葉切除術は肺癌に行われる一般的な手術である。肺全摘術は、肺全体の除去である。このオプションは、腫瘍が特に大きいか、あるいは到達が困難であるかまたは肺の中心部にある場合に考慮される。肺全摘術は、機能のかなりの喪失を生じうるが、多くのヒトは1つの肺のみでも別状なく生活できる。
「化学療法」は、癌のための薬剤治療である。これは通常、全身性であり、つまり、全身を循環し、そして全身に影響を及ぼす。薬剤は血流に進入し、そして異常な細胞を殺すかまたはその分裂を停止させる。これらはしばしば、静脈内(IV)注入によって、カテーテルを通じて静脈内に、または経口で投与される。癌のタイプ、病期、および位置によって、化学療法の特定の薬剤(単数または複数)、強度、および頻度が決定されるであろう。手術または放射線療法と組み合わされることもある。化学療法を術前に(ときに放射線療法とともに)適用して、腫瘍を縮小するように試みることも可能である(ネオアジュバント療法)し、術後に(ときに放射線療法とともに)適用して、残っている可能性があるいかなる癌細胞も殺すように試みることも可能である(アジュバント療法)し、あるいはより進行した癌に関して、または手術を受けるには十分に健康ではないヒトに関して、主要治療として(ときに放射線療法とともに)適用することも可能である。通常、治療期間(通常1〜3日間)後、体が回復することを可能にする休止期間を含むサイクルで投与される。しかし、いくつかの化学療法剤は毎日投与される。サイクルは、一般的に、約3〜4週間続く。化学療法剤の例には、シスプラチン、カルボプラチン、パクリタキセル(タキソール(登録商標))、アルブミン結合パクリタキセル(ナブ−パクリタキセル、アブラキサン(登録商標))、ドセタキセル(タキソテール(登録商標))、ゲムシタビン(ゲムザール(登録商標))、ビノレルビン(ナベルビン(登録商標))、イリノテカン(カンプトサール(登録商標))、エトポシド(VP−16(登録商標))、ビンブラスチンまたはペメトレキセド(アリムタ(登録商標))が含まれる。最も頻繁には、NSCLCの治療は、2つの化学療法剤の組み合わせを用いる。研究によって、第三の薬剤を添加してもそれほど大きな利益は付け加えられず、そしてより多くの副作用を引き起こす可能性が高いことが示されている。併用化学療法にうまく耐えられない人、例えば全体の健康状態が劣っているかまたは高齢である患者には、単剤化学療法がときに用いられる。組み合わせを用いる場合、これにはしばしばシスプラチンまたはカルボプラチンに加え1つの他の薬剤が含まれる。ときに、これらの薬剤を含まない組み合わせ、例えばゲムシタビンとビノレルビンまたはパクリタキセルが用いられることもある。進行した肺癌を持ち、特定の基準を満たす個体では、ターゲット療法薬剤、例えばビバシズマブ(アバスチン(登録商標))またはセツキシマブ(エルビタックス(登録商標))もまた治療に加えることも可能である。
放射線療法は、しばしば、化学療法と一緒に投与され、そして手術に耐えられないNSCLC患者において治癒目的で使用可能である。この型の高強度放射線療法は、根治的放射線療法と称される。この技術の改良型が連続多分割加速放射線療法(CHART)であり、短期間で高線量の放射線療法を投与する。術後胸部放射線療法は、一般的に、NSCLCの治癒目的手術後には用いられるべきではない。癌増殖が、気管支の短い部分を封鎖している場合、小線源療法(局所放射線療法)を、気道内部に直接行い、通路を開放してもよい。外部ビーム放射線療法に比較して、小線源療法は、治療時間の減少および医療スタッフの放射線曝露の減少が可能である。しかし、小線源療法に関する証拠は、外部ビー
ム放射線療法に関するものよりも少ない。
再発を検出するため、試料を個体から得る。試料は、本発明にしたがったマーカー(単数または複数)を測定するために適した任意の試料であってもよく、そしてin vitroでの評価目的のために得られた生物学的試料を指す。試料は、個体に特異的に関連可能であり、そして個体に関する特定の情報を決定し、計算しまたは推測することが可能な物質を含む。試料は、患者由来の生物学的物質のすべてまたは一部で構成されてもよい(例えば肺生検から得られた固形組織試料)。試料はまた、個体に関する情報を提供する試料に対して試験を行うことが可能である方式で、患者と接触している物質であってもよい(例えば気管支洗浄液)。試料は、好ましくは、任意の体液を含んでもよい。例示的な試験試料には、血液、血清、血漿、尿、唾液、および例えば気管支鏡または気管支洗浄によって得られた肺由来の液体(例えば上皮層液)が含まれる。試料を個体から採取して、そして直ちに用いるかまたは測定工程a)の前にプロセシングしてもよい。プロセシングには、精製(例えば遠心分離のような分離)、濃縮、希釈、細胞構成要素の溶解、凍結、酸性化、保存等が含まれてもよい。好ましい試料は、全血、血清、血漿または肺由来の上皮層液であり、血漿、血清または全血が、試料の最も好適なタイプに相当する。
典型的には、本発明の背景で使用するには、血液関連試料が好ましい試験試料である。このため、血液を、静脈から、通常、肘の内側または手の甲から抜き取ってもよい。特に、乳児または幼児では、ランセットと称される鋭い道具を用いて、皮膚を穿刺し、そして出血させてもよい。血液を、例えばピペット内に、あるいはスライドまたは試験片上に収集してもよい。したがって、本発明の好ましい態様において、個体から得られる試料は血液試料、特に血清、血漿、および全血からなる群より選択される血液試料である。
試料において、マーカー分子(単数または複数)の量または濃度を測定する。マーカー分子(特にHE4および/またはCyfra21−1)を測定するための多様な方法が当該技術分野に知られ、そしてこれらのいずれを用いてもよい。
好ましくは、マーカー(単数または複数)を、特異的結合剤を使用することによって、液体試料から特異的に測定する。
特異的結合剤は、例えば、マーカーの受容体またはマーカーに対する抗体、あるいはマーカータンパク質に関連する核酸に相補的な核酸(例えばマーカーmRNAまたはその適切な部分に相補的な核酸)である。好ましくは、マーカー分子(単数または複数)をタンパク質レベルで測定する。
タンパク質またはポリペプチドと特異的に相互作用するタンパク質を同定し、そして得るための多くの既知の方法のいずれか、例えば米国特許第5,283,173号および米国特許第5,468,614号に記載されるような酵母2ハイブリッドスクリーニング系、またはその同等物を用いて、マーカーポリペプチドの結合パートナーとしてのタンパク質の決定を行ってもよい。特異的結合剤は、好ましくは、対応するターゲット分子に対して、少なくとも10l/molのアフィニティを有する。特異的結合剤は、好ましくは、そのターゲット分子に対して、10l/molのアフィニティ、またはさらにより好ましくは、10l/molのアフィニティを有する。当業者は、用語、特異的が、試料中に存在する他の生体分子が、マーカーに特異的な結合剤に有意には結合しないことを示すために用いられることを認識するであろう。好ましくは、ターゲット分子以外の生体分子への結合のレベルは、それぞれ、ターゲット分子へのアフィニティのわずか10%またはそれ未満、より好ましくはわずか5%またはそれ未満の結合アフィニティを生じる。好ましい特異的結合剤は、アフィニティに関する、そして特異性に関する、上記の最低限の基準を満たすであろう。
特異的結合剤は、好ましくは、マーカー、特にHE4またはCyfra21−1と反応性である抗体である。用語、抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、こうした抗体の抗原結合断片、一本鎖抗体、ならびに抗体の結合ドメインを含む遺伝子構築物を指す。
用語「抗体」には、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、その断片、例えばF(ab’)2、およびFab断片、ならびに任意の天然存在または組換え的に産生される結合パートナーが含まれ、これらはHE4ポリペプチドに特異的に結合する分子である。特異的結合剤の上記基準を保持する任意の抗体断片が使用可能である。抗体は、最新技術の方法によって、例えばTijssen(Tijssen, P., Practice and theory of enzyme immunoassays, Elsevier Science Publishers B.V., Amsterdam (1990)、該書籍全体、特に43〜78ページ)に記載されるように生成される。さらに、当業者は,抗体の特異的単離に使用可能な免疫吸着剤に基づく方法をよく知っている。これらの手段によって、ポリクローナル抗体の品質、そしてしたがってイムノアッセイにおけるその性能を高めることができる(Tijssen, P.、上記、108〜115ページ)。
本発明に開示するような達成のため、例えばヤギにおいて作製されたポリクローナル抗体が使用可能である。しかし、明らかに、異なる種、例えばラット、ウサギまたはモルモット由来のポリクローナル抗体、ならびにモノクローナル抗体もまた使用可能である。モノクローナル抗体は、一定の特性を伴って、必要とされる任意の量で産生可能であるため、これらは臨床的ルーチンのためのアッセイの開発において、理想的なツールに相当する。
測定のため、個体から得た試料を、結合剤マーカー複合体の形成に適した条件下で、問題のマーカーに対する特異的結合剤とインキュベーションする。こうした条件は、明記される必要はなく、これは当業者はいかなる独創性がある努力も伴わずに、容易にこうした適切なインキュベーション条件を同定可能であるためである。結合剤マーカー複合体の量を測定し、そして本発明の方法および使用において用いる。当業者が認識するであろうように、適切な教科書にすべて詳細に記載される、特異的結合剤マーカー複合体の量を測定する多くの方法がある(cf.、例えば、Tijssen P.、上記、またはDiam
andis, E.P.およびChristopoulos, T.K.(監修), Immunoassay, Academic Press, ボストン(1996))。
特に、マーカー(単数または複数)(HE4および場合によってCyfra21−1)に対するモノクローナル抗体を定量的(マーカーの量または濃度を決定する)イムノアッセイにおいて用いる。
好ましくは、サンドイッチ型アッセイ形式でマーカーを検出する。こうしたアッセイにおいて、第一の特異的結合剤を用いて、一方の側に問題のマーカーを捕捉し、そして直接または間接的に検出可能であるように標識された第二の特異的結合剤(例えば第二の抗体)をもう一方の側に用いる。第二の特異的結合剤は、検出可能なレポーター部分または標識、例えば酵素、色素、放射性核種、発光基、蛍光基またはビオチン等を含有してもよい。シグナルが洗浄後に支持体上に残る結合剤の量と直接関連するかまたは比例する限り、任意のレポーター部分または標識を本明細書開示の方法で用いてもよい。次いで、特異的検出可能レポーター部分または標識に適した方法を用いて、固体支持体に結合したままである第二の結合剤の量を決定する。放射性基に関しては、シンチレーションカウンティングまたはオートラジオグラフィー法が一般的に適切である。多様なカップリング技術を用いて、抗体−酵素コンジュゲートを調製してもよい(概説に関しては、例えば、Scouten, W. H., Methods in Enzymology 135:30−65, 1987を参照されたい)。分光法を用いて、色素(例えば酵素反応の発色産物を含む)、発光基および蛍光基を検出してもよい。異なるレポーター基(一般的に放射性または蛍光基あるいは酵素)にカップリングしたアビジンまたはストレプトアビジンを用いて、ビオチンを検出してもよい。酵素レポーター基は、一般的に、基質の添加(一般的に特定の期間)後、分光、分光光度または反応産物の他の分析によって検出可能である。標準および標準添加を用い、周知の技術を用いて、試料中の抗原レベルを決定することも可能である。
上述のように、HE4を測定するための多様な方法がある。HE4を測定するために商業的に入手可能な製品には、HE4酵素イムノアッセイ(EIA)(Fujirebio
Diagnostics Inc、スウェーデン・ヨーテボリ)およびARCHITECT HE4アッセイ(Abbott、ドイツ・ヴィースバーデン)が含まれる。好ましくは、HE4の定量的決定のための電気化学発光イムノアッセイ(ECLIA)である、「Cobas Elecsys(登録商標)HE4」(製品番号05950929 190、Roche Diagnostics, Ltd、スイス・ロートクロイツ)を用いて、HE4を測定する。
Cyfra21−1レベルの測定のためにもまた、多様なアッセイが存在する。「CYFRA21−1」のアッセイは、循環中に存在するようなサイトケラチン19の可溶性断片を特異的に測定する。CYFRA21−1の測定は、典型的には、2つのモノクローナル抗体に基づく(Bodenmuellerら, 1994, Int. J. Biol. Markers 9: 75−81)。Cyfra21−1を測定するための商業的に入手可能な製品には、Enzymum−Test CYFRA 21−1(Boehringer Mannheim、ドイツ・マンハイム)、サイトケラチン19断片(CYFRA 21−1)免疫放射測定アッセイキット(Cisbo Assays、フランス・コドレ)、サイトケラチン断片抗原21−1のELISAキット(Wuhan USCN Business Co., Ltd.、中国)およびARCHITECT Cyfra21−1アッセイ(Abbott、ドイツ・ヴィースバーデン)が含まれる。Roche Diagnostics、ドイツのCYFRA21−1アッセイは、2つの特異的モノクローナル抗体(KS 19.1およびBM 19.21)を用い、そしておよそ30,000ダルトンの分子量を有するサイトケラチン19の可溶性断片を測定する。好ましくは、CYFRA21−1を、製造者の指示にしたがい、Roche製品番号11820966160を用い、Elecsys(登録商標)分析装置上で測定する。
本発明にしたがって、再発を検出するために、マーカーの量または濃度を決定する。物質の量は、基本的実体、例えば原子、分子、電子、および他の粒子の集合体のサイズを測定する、基準によって定義される量である。これはときに、化学量と称される。国際単位系(SI)は、存在する基本的実体の数に比例するように物質量を定義する。物質量に関するSI単位はモルである。単位記号molを有する。物質濃度は、構成要素の量を混合物の総体積で割ったものである。いくつかのタイプの数学的記述:質量濃度、モル濃度、個数濃度、および体積濃度が区別可能である。用語、濃度は、任意の種類の化学的混合物に適用可能であるが、最も頻繁には、溶液中の溶質および溶媒を指す。モル(量)濃度は、規定濃度およびモル浸透圧濃度などの変型を有する。
マーカーレベルを測定する工程は、以下のように実施可能である:試料および場合によって標準物質および/または対照を、マーカーへの剤の結合を可能にする条件下で、結合剤(例えば固相上に固定されていてもよい)と接触させてもよい。分離工程(例えば1またはそれより多い洗浄工程)によって、未結合結合剤を除去することも可能である。第二の剤(例えば標識された剤)を添加して、結合した結合剤を検出し、該結合剤への結合および該結合剤の定量化を可能にすることも可能である。結合していない第二の剤を除去することも可能である。マーカー量に比例する第二の結合剤の量を、例えば標識に基づいて定量化することも可能である。例えば各標準物質の濃度に対して、測定値をプロットすることによって、各アッセイに関して構築した検量線に基づいて、定量化を行うことも可能である。次いで、試料中にマーカーの濃度または量を検量線から読み取ることも可能である。
マーカーの量または濃度を決定した後、得た値を、対照(例えば対照試料または対照コホートまたは対照集団または対照群)において確立されたようなそれぞれのマーカーの量または濃度に比較する。表現「対照試料において確立されたような量または濃度に、量または濃度を比較する」は、単に、いずれにせよ当業者には明らかであるものをさらに例示するために用いられる。対照試料は内部または外部対照であってもよい。1つの態様において、内部対照を用い、すなわちマーカーレベル(単数または複数)を試験試料中で、ならびに同じ被験体から採取した1またはそれより多い他の試料中で評価して、前記マーカー(単数または複数)のレベル(単数または複数)に何らかの変化があるかどうかを決定する。別の態様において、外部対照を用いる。外部対照に関しては、個体から得た試料中のマーカーの存在または量を、所定の状態(例えば肺癌または肺癌の再発)を持たないことが知られている個体または個体集団、すなわち「正常個体」における量または濃度と比較する。通常、試料のマーカーレベルは、診断と直接または間接的に相関し、そしてマーカーレベルは、例えば、個体が再発を有するかまたは再発しようとしているところであるかを決定するために用いられる。適切な対照試料/集団/コホート/群およびそこで確立されたマーカーの対照または参照値を選択することは、当業者の技術範囲内である。当業者には、1つの態様において、こうした対照が、年齢がマッチし、そして混同される疾患を持たない参照集団から得られることが認識されるであろう。やはり当業者には明らかであるように、対照中で確立される絶対マーカー値は、用いるアッセイに依存するであろう。好ましくは、適切な参照集団由来の100またはそれより多いよく特徴付けられた個体由来の試料を用いて、対照(参照)値を確立する。やはり好ましくは、少なくとも20、30、50、200、500または1000の個体からなるように参照集団を選択することも可能である。健康な個体は、参照を確立するために好ましい参照集団に相当する。あるいは、参照集団、例えば健康な個体の1つの集団および再発を有することが知られる個体の1つの集団を本発明の方法で使用可能である。
本発明にしたがって、対照に比較して、マーカー(単数または複数)の量または濃度に関する増加した値は、再発の指標となる。値が増加している場合、再発が起こっているかまたは起ころうとしている。それによって同定された個体は、さらなる血液試験、画像化法、化学療法または手術を含む、さらなる診断または療法の対象となりうる。当業者は、一般的な国の医療業務に一致した適切な手段を選択可能であろう。
1つの態様において、値が、対照または参照値に比較して、少なくとも110%、より好ましくは少なくとも120%、より好ましくは少なくとも130%、より好ましくは少なくとも140%、より好ましくは少なくとも150%、より好ましくは少なくとも160%、より好ましくは少なくとも170%、より好ましくは少なくとも180%、さらにより好ましくは少なくとも190%に上るならば、値は増加している。
あるいは、対照群または対照集団において測定されるような、HE4および場合によってCyfra21−1の値は、例えば、カットオフ値または参照範囲を確立するために用いられる。こうしたカットオフ値を超えるかまたは参照範囲およびそのより高い方の端の外側の値は、増加していると見なされる。1つの態様において、固定されたカットオフ値が確立されている。こうしたカットオフ値は、関心対象の診断上の問題とマッチするように選択される。1つの態様において、対照群または対照集団において測定されるような、
HE4および場合によってCyfra21−1の値は、参照範囲を確立するために用いられる。好ましい態様において、HE4および場合によってCyfra21−1の濃度は、測定された値が、参照範囲の90%パーセンタイルを超える場合、増加していると見なされる。さらに好ましい態様において、HE4および場合によってCyfra21−1の値は、測定された値が、参照範囲の95%パーセンタイル、96%パーセンタイル、97%パーセンタイルまたは97.5%パーセンタイルを超える場合、増加していると見なされる。本発明の場合、カットオフ値は、再発を伴わない個体から、再発した個体を区別するために適切な値に相当する。
適切なカットオフ値は、望ましい感度および特異性に応じて選択可能である。感度および特異性は、また、統計において分類関数としても知られる、二項分類検定の性能の統計的測定値である。
感度(真の陽性率とも称される)は、陽性として正しく同定される、陽性の比率(例えば状態を有すると正しく同定される、再発した人々の割合)を測定する。
特異性(真の陰性率とも称される)は、陰性として正しく同定される、陰性の比率(例えば状態を持たないと正しく同定される、再発した人々の割合)を測定する。
いかなる試験に関しても、測定値の間には、通常、トレードオフがある。例えば、安全性に対する潜在的な驚異を試験する空港のセキュリティセッティングにおいて、航空機およびその乗客に対して驚異となる物体を見落とすリスクを減少させる(高感度)ため、スキャナはベルトのバックルおよび鍵のような低リスクのアイテムに対して作動する(低特異性)ように設定されうる。このトレードオフは、受信者動作特性曲線として、グラフで提示可能である(以下を参照されたい)。完全な予測因子は、100%感度(例えばすべての病気が病気と同定される)および100%特異性(例えばすべての健康体が病気と同定されない)と記載されるであろう;しかし、理論的には、いかなる予測因子も、ベイズ誤差率として知られる最小限の誤差限界を所持する。カットオフは、感度または特異性のいずれかを増加させるために設定することも可能である。
統計において、受信者動作特性(ROC)またはROC曲線は、区別の閾値が変化する際の、二項分類子系の性能を示すグラフプロットである。曲線は、多様な閾値セッティングで、偽陽性率(FPR)に対して、真の陽性率(TPR)をプロットすることによって生成される。上に詳述するように、真の陽性率はまた、感度または感度指数d’として知られ、これはシグナル検出および生物医学インフォマティクスにおいて「dプライム」として、または機械学習において再現率(recall)として知られる。偽陽性率はまた、副産物(fall−out)としても知られ、そして(1−特異性)として計算されうる。ROC曲線は、二分法転帰を予測する能力に関して、値の範囲に渡って、特異性に対して感度を比較する。曲線下面積(AUC)は試験性能を比較するための、全体の正確性に相当する(Florkowski CM, 2008, Clin Biochem Rev 29(補遺1): S83−S87)。感度は、試験が、個体が疾患を有することを正しく分類する能力である。試験が、個体が疾患を持たないことを正しく分類する能力は、特異性と称される。公式が実施例1に示される(Fawcett T, 2006, Pattern Recognition Letters 27: 861−874)。
ROC分析は、コスト内容またはクラス分布とは独立に(そしてこれらを特定する前に)、ありうる最適モデルを選択し、そして最適以下のものを廃棄するツールを提供する。ROC分析は、直接および自然の方式で、診断決定実行のコスト/利益分析に関連する。
2つのマーカー、すなわちHE4およびCyfra21−1を本発明の方法において用
いる場合、HE4の量/濃度ならびにCyfra21−1の量/濃度を用いて、組み合わせ値を計算してもよい。組み合わせ値を、同じ数学的方法を用いて得られている対照試料の組み合わせ値に比較する。好ましい態様において、試料中のマーカー分子の量または濃度の重み計算によって、組み合わせ値を得る。これは、マーカーの一方に他方よりもより高い重みを与えることを意味する。HE4のレベル(量または濃度)([HE4])およびCyfra21.1のレベル(量または濃度)([Cyfra21.1])に基づいて計算した、組み合わせ値Cを、例えば以下の等式によって得てもよい:
C=a[HE4]+b[Cyfra21.1]
式中、aおよびbは重み係数を示す。好ましくは、重み係数は参照集団を分析することによって得られている。
例えば、ロジスティック回帰分析を、従属変数として再発および再発なし、そして独立変数としてCyfra21−1およびHE4の組み合わせの二項転帰で実行してもよい。分類の正確さは、ROC(受信者動作特性)曲線下面積(AUC)によって評価してもよく、そして感度および特異性を計算してもよい。
第三の側面において、本発明は、肺腺癌の再発のin vitro評価におけるマーカー分子としてのHE4の使用であって、個体から得た試料における対照に比較したHE4の量または濃度の増加の検出は、再発の指標である、前記使用に関する。
第四の側面において、本発明は、肺腺癌の再発のin vitro評価における、マーカーの組み合わせとしてのHE4およびCYFRA21−1の使用であって、対照に比較した際、個体から得た試料におけるマーカー組み合わせ値が増加していることが検出されたならば、再発の指標となる、前記使用に関する。
第三および第四の側面にしたがった使用は、本発明の第一および第二の側面の方法に関して明記するようにさらに定義可能である。特に、本開示の第三および第四の側面で用いる用語に関して、本開示の第一および第二の側面で用いる用語、例および特定の態様が参照され、これらはまた、本開示の第三および第四の側面にも適用可能である。
一般的に、本開示は、本明細書に記載する特定の方法論、プロトコル、および試薬に限定されず、これはこれらが多様でありうるためである。さらに、本明細書で用いる用語は、特定の態様のみを記載する目的のためであり、そして本開示の範囲を限定することは意図されない。本明細書において、そして付随する請求項において、単数形「a」、「an」、および「the」には、文脈が明らかに別に示さない限り、複数の対象物が含まれる。同様に、単語「含む」、「含有する」および「包含する」は、排他的と言うよりも包含的に解釈されるものとする。
別に定義しない限り、すべての技術的および科学的用語、ならびに本明細書で用いる任意の頭字語は、開示の分野の一般的な当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載するものと類似のまたは同等の任意の方法および材料は、本明細書に提示するような実施において使用可能であるが、特定の方法および材料を本明細書に記載する。
本開示は、以下の図および実施例によってさらに例示されるが、図および実施例は、単に例示の目的のために含まれ、そして別に特に示さない限り、開示の範囲を限定することを意図しないことが理解されるであろう。
実施例1:参照集団における対照値および場合によって重み係数の確立
実施例1は、適切な参照コホートにおいて、対照値および場合によって重み係数がどのように得られるかを記載する。
例示的なそして適切な参照コホートには、好ましくは、切除後の初期腺癌NSCLC患者が含まれたであろうが、健康な被験体もまた含まれてもよい。健康な被験体は、再発なしの患者のように処理されたであろう。
NSCLC患者の一部に関して最適には、再発が観察された、そしてその再発が検出された時点で、HE4および場合によってCyfra21−1の濃度レベルが知られる。
A)唯一のマーカーとしてのHE4:カットオフ値の決定
参照コホートから採取された試料において、マーカーHE4のレベルを決定した。再発を有する患者群および場合によって再発を伴わない患者に関して、HE4のレベルを決定した。後に、新規患者の評価に使用可能となる、適切なカットオフ値は、当業者に知られるように決定可能である。カットオフは、試験の適切な感度および特異性を考慮して選択可能である。
B)マーカーの組み合わせとしてのHE4およびCyfra21−1:重み係数の決定
参照コホートから採取された試料において、マーカーHE4およびCyfra21−1のレベルを決定した。重み係数を得るために、ロジスティック回帰モデルを用いてもよい。従属変数は、試料収集時点での再発の存在に関する二項指標である。独立変数は、対応する時点で採取された試料において測定されるCyfra21−1およびHE4のレベルであった。
次いで、回帰係数を重み係数として用いて、参照コホートにおける各患者の組み合わせ値Cを計算することも可能である。
この組み合わせ値Cに基づいて、ここで、後に、新規患者の評価のために使用可能となる参照値を確立してもよい。こうした参照値が有するべき望ましい比率に応じて、検出された再発を伴う患者または再発を伴わない患者に関して、参照値を確立した。
新規患者において、再発を決定するために高い確実性を持ちたい場合、検出される再発を伴う患者の大部分の組み合わせ値Cが、この参照値の上にあるように(例えば患者の90%)参照値を選択した。
しかし、組み合わせ値が参照値よりも高い新規患者が、本当に再発を有し、そして偽陽性ではないという高い確実性を持ちたい場合、再発を伴わない患者の大部分(例えば90%)が参照値よりもより小さい組み合わせ値Cを有するように、参照値を選択した。
実施例2:NSCLC患者コホートにおけるバイオマーカー多変数分析
この分析は、Cyfra21−1およびHE4の血清バイオマーカーレベルに基づいて、再発した患者を同定することを目的とした。
分析集団には、すべて腫瘍切除を経験した130人の早期腺癌NSCLC患者が含まれた。患者は定期的に診察され、そして各受診時、再発が起きているかどうかが記録され、そして血液試料が採取され、そしてCyfraおよびHE4の濃度が測定された。総数681の受診を記録した。これらの681の受診のうち42において、再発が検出された。
従属変数として各受診時の二項転帰である再発および再発なし、そして独立変数として対応する受診時のCyfra21−1およびHE4レベルの組み合わせを伴う、ロジスティック回帰分析を、実施例1に記載するように確立した。
ロジスティック回帰モデルから得られる係数に基づいて、各患者に関して、組み合わせ値Cを計算した。本実施例でのCの式は:
C=−10.472+ln(Cyfra21−1)1.424+ln(HE4)1.525
式中、ln()は自然対数である
である。
続いて、この組み合わせ値Cが再発を伴うまたは伴わない受診の間をどのくらい区別可能であるかを評価した。ROC(受信者動作特性)曲線下面積(AUC)によって分類の正確性を評価するとともに、感度および特性を報告した。
ROC(受信者動作特性)曲線は、区別の閾値が多様であるため、二項分類子系の性能を示すグラフメソッドである。ROC曲線は、二分法転帰を予測する能力に関して、値の範囲に渡って、特異性に対して感度を比較する。AUCは試験性能を比較するための、全体の正確性を表す(Cristopher M F 2008 Clin Biochem Rev)。感度は、試験が、個体が疾患を有することを正しく分類する能力である。試験が、個体が疾患を持たないことを正しく分類する能力は、特異性と称される。式を以下に示す(Fawcett Tom 2006 Pattern Recognition Letters)。
Figure 2021144052
感度=TP/(TP+FN)
特異性=TN/(TN+FP)
Cyfra21−1:
AUC:77.9%
感度(@90.0%特異性):45.2%
特異性(@88.1%感度):33.3%
HE4:
AUC:79.6%
感度(@90.0%特異性):52.4%、カットオフ:113.1pmol/mL
特異性(@88.1%感度):28.3%、カットオフ:58.8pmol/mL
Cyfra+HE4:
AUC:83.6%
感度(@90.1%特異性):57.1%、Cスケール上のカットオフ値:−2.279
特異性(@88.1%感度):64.2%、Cスケール上のカットオフ値:−3.203
実施例3:新規患者の監視
HE4および場合によってCyfra21−1を切除後の新規患者の監視に用いようとする場合、適切な時点で、定期的に血液試料を収集し、そして各試料中のHE4および場合によってCyfra21−1の濃度を測定した。次いで、各試料/受診に関して、実施例1に記載するように確立可能である重み係数を使用して、組み合わせ値Cを計算したか、または実施例2からこれらを使用することも可能であった。新規採取血液試料におけるこの組み合わせ値Cが参照値より高い場合、この患者は再発を有すると仮定される。参照値は実施例1に記載されるように確立可能であったか、または実施例2から得られた。

Claims (13)

  1. 個体において、肺腺癌の再発を検出する方法であって
    a)個体から得た試料において、マーカー分子、ヒト精巣上体タンパク質4(HE4)の量または濃度を測定し、そして
    b)工程(a)において測定した量または濃度を、対照において確立された量または濃度に比較することによって、再発を検出する、ここで対照に対して増加したHE4の値は、再発の指標である
    工程を含む、前記方法。
  2. 工程(a)が、前記個体から得た試料において、マーカー分子、サイトケラチン−19断片(CYFRA21−1)の量または濃度を測定する工程をさらに含み、ここで対照に対して増加したCYFRA21−1の値は、再発の指標である、請求項1の方法。
  3. 個体において、肺腺癌の再発を検出する方法であって
    a)個体から得た試料において、マーカー分子、HE4およびCYFRA21−1の量または濃度を測定し、そして
    b)工程(a)において測定したマーカーに関する組み合わせ値を、対照において確立された組み合わせ値に比較することによって、再発を検出する、ここで対照に対して増加した組み合わせ値は、再発の指標である
    工程を含む、前記方法。
  4. 前記組み合わせ値が、前記試料中のマーカー分子の量または濃度の重み計算によって得られる、請求項3の方法。
  5. 重み係数が、参照集団を分析することによって得られている、請求項4の方法。
  6. 前記試料が、血液試料、特に血清、血漿、および全血からなる群より選択されるものである、請求項1〜5のいずれかの方法。
  7. 前記マーカー分子(単数または複数)をタンパク質レベルで測定する、請求項1〜6のいずれかの方法。
  8. 前記個体がヒトである、請求項1〜7のいずれかの方法。
  9. 前記個体が、肺腺癌に関して、特に切除および/または化学療法によって、成功裡に治療されたと見なされる、請求項1〜8のいずれかの方法。
  10. 肺腺癌の再発のin vitro評価におけるマーカー分子としてのHE4の使用であって、個体から得た試料における対照に比較したHE4の量または濃度の増加の検出は、再発の指標である、前記使用。
  11. 前記使用が、請求項2および6〜9のいずれかに明記するようにさらに定義される、請求項10の使用。
  12. 肺腺癌の再発のin vitro評価における、マーカーの組み合わせとしてのHE4およびCYFRA21−1の使用であって、個体から得た試料における対照に比較したマーカー組み合わせの組み合わせ値の増加の検出は、再発の指標である、前記使用。
  13. 前記使用が、請求項4〜9のいずれかに明記するようにさらに定義される、請求項12
    の使用。
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