JP2021142651A - エアロゲル含有高通気性積層シート - Google Patents

エアロゲル含有高通気性積層シート Download PDF

Info

Publication number
JP2021142651A
JP2021142651A JP2020040804A JP2020040804A JP2021142651A JP 2021142651 A JP2021142651 A JP 2021142651A JP 2020040804 A JP2020040804 A JP 2020040804A JP 2020040804 A JP2020040804 A JP 2020040804A JP 2021142651 A JP2021142651 A JP 2021142651A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airgel
batting
layer
laminated sheet
highly breathable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020040804A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6782478B1 (ja
Inventor
令璽 孔
ling xi Kong
令璽 孔
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Cosette Co Ltd
Original Assignee
Cosette Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Cosette Co Ltd filed Critical Cosette Co Ltd
Priority to JP2020040804A priority Critical patent/JP6782478B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6782478B1 publication Critical patent/JP6782478B1/ja
Publication of JP2021142651A publication Critical patent/JP2021142651A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bedding Items (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】 保温性に優れ、軽量で嵩張らず、かつ高い通気性を備えたエアロゲル含有高通気性積層シート及びその製造方法を提供する。【解決手段】化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第一中綿層と、エアロゲル含有中間層と、熱可塑性樹脂フィルム層と、化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第二中綿層とが、この順で配置されて一体化されてなり、前記エアロゲル含有中間層は、エアロゲルと熱可塑性ポリウレタン樹脂及び発泡剤を含み、全体が熱融着により一体化してなるエアロゲル含有高通気性積層シート。【選択図】 図1

Description

本発明は、高い保温性を有し薄くて軽量で嵩張らず、かつ高い通気性を備えるエアロゲル含有高通気性積層シート及びその製造方法に関する。
保温性が求められる衣料品や寝装具には、アヒルやガチョウなどの鳥のダウン(羽毛)やフェザー(羽根)(以下、「羽毛」とする。)が広く使われている。羽毛は軽量で保温性が高く吸湿発散性に優れ、羽毛を詰めた衣服や布団はとても温かいという特徴を備える。
一般に、羽毛を使った衣料品や寝装品などの羽毛製品は、側生地の間に羽毛が詰められ、その羽毛の膨らみにより嵩高となり空気の層ができ、保温性を高めている。
しかし、羽毛は軽量で一つ一つが非常に細かいことから、側生地の繊維の隙間や、キルティング加工時に縫い合わせた針穴から羽毛が吹き出してしまうという問題がある。羽毛の吹き出しは、アレルギー性の皮膚炎、気管支喘息や鼻炎の原因にもなっている。
そこで、この問題を解決するために、高密度の生地をローラーで挟んで高圧力と熱を加えて、糸と糸の隙間を潰して狭めて羽毛が吹き出すのを防止したり、糸と糸の隙間を樹脂などで埋めてコーティングするダウンプルーフ加工を施した生地を側生地に使用したりして、羽毛の吹き出しを防止している。
一方、羽毛以外の衣料品や寝装具に用いられる保温性の高い材料として、エアロゲルが挙げられる。エアロゲルは、極めて軽量の固体であり、熱伝導率が、空気の熱伝導率よりも極めて低いため、高い断熱特性を有するものである。
エアロゲルを衣料品や寝装具に用いられる例としては、羽毛に比べて多くはないものの、特許6641061号などにエアロゲルを用いた衣料品が記載されており、具体的には、「化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第一中綿層と、第一熱可塑性樹脂フィルム層と、エアロゲル含有中間層と、第二熱可塑性樹脂フィルム層と、化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第二中綿層とが、この順で配置されて一体化してなるエアロゲル含有積層シートであって、前記エアロゲル含有中間層は、ポリエステル複合繊維を含むポリエステル複合繊維層と、エアロゲル層とを含む、エアロゲル含有積層シート。」が記載されている(特許文献1)
これは、エアロゲルの極めて軽量でかつ高い断熱特性をポリエステル複合繊維、さらに羽毛やキュプラ繊維と組み合わせることで、その効果をより発揮させたものであり、薄くて軽量で嵩張らず、高い断熱特性を備え、かつ各層を熱溶着で一体化しているので、全体が高い接着性で接着され、上下方向にも左右方向にも弾力性を備えたものとなっている。
特許6641061号
羽毛を使った場合には、保温性は高いものの、上記のような加工を施した気密性の高い生地を使わざるを得ないので、通気性が悪いうえ、吸湿性や発散性がよくない。また、コーティング剤の影響で硬くて重いという問題があった。
一方、特許文献1に記載のエアロゲル含有積層シートは、断熱性が高く保温性が高いうえ軽量であり、上記のような問題を解決し冷寒地でも十分な効果を発揮するものであり、このエアロゲル含有積層シートを衣服に利用した場合、その高い保温性は、外気が寒くても衣服の内側が暑くなって汗をかいてしまうほどの効果がある。
そこで、本発明ではより快適性を向上させるべく、高い保温性を備えつつ、汗をかいても衣服内が蒸れるようなことのない、水分や蒸気、熱が内部に溜まらない通気性の高いものを提供することを課題とする。
そして、本願発明者は、鋭意研究の結果、エアロゲルに熱可塑性ポリウレタン樹脂と発泡剤を混合することで通気性を高めることを見いだし、エアロゲルの特性を生かしつつ高い通気性を備えたエアロゲル含有した積層シートに到達した。
すなわち、本発明者は上記課題を下記の手段により解決した。
〔1〕化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第一中綿層と、エアロゲル含有中間層と、熱可塑性樹脂フィルム層と、化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第二中綿層とが、この順で配置されて一体化してなるエアロゲル含有高通気性積層シートであって、前記エアロゲル含有中間層は、エアロゲルと熱可塑性ポリウレタン樹脂及び発泡剤を含み、全体が熱融着により一体化してなることを特徴とするエアロゲル含有高通気性積層シート。
〔2〕前記エアロゲル含有中間層が、前記化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第一中綿層と第二中綿層の間に複数積層されてなることを特徴とする前記〔2〕に記載のエアロゲル含有高通気性積層シート。
〔3〕前記エアロゲル含有中間層は、粉粒状のエアロゲルと、熱可塑性ポリウレタン樹脂及び発泡剤を混合し加熱してなるエアロゲル含有発泡体を含むことを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載のエアロゲル含有高通気性積層シート。
〔4〕前記エアロゲル含有中間層に含まれるエアロゲル含有発泡体の直径が、0.05〜5.0mmであることを特徴とする前記〔3〕に記載のエアロゲル含有高通気性積層シート。
〔5〕前記エアロゲル含有高通気性積層シートの全体の厚さが2〜20mmであることを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のエアロゲル含有高通気性積層シート。
〔6〕前記第一及び第二中綿層の目付は、20〜200g/mであることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載のエアロゲル含有高通気性積層シート。
〔7〕前記エアロゲル含有中間層の目付は、10〜200g/mであることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載のエアロゲル含有高通気性積層シート。
〔8〕前記〔1〕乃至〔7〕のいずれか一項に記載のエアロゲル含有高通気性積層シートを、少なくとも一部に用いてなることを特徴とする衣料品。
〔9〕前記〔1〕乃至〔7〕のいずれか一項に記載のエアロゲル含有高通気性積層シートを、少なくとも一部に用いてなることを特徴とする寝装品。
〔10〕化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第一中綿層と、エアロゲル含有中間層と、熱可塑性樹脂フィルム層と、化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第二中綿層とが、この順で配置されて一体化されてなり、前記エアロゲル含有中間層が、エアロゲルと熱可塑性ポリウレタン樹脂及び発泡剤を含み、全体が熱融着により一体化してなるエアロゲル含有高通気性積層シートの製造方法であって、
(1)基台上に化学繊維綿をシート状に配置し第一中綿層を配置する工程と、
(2)前記第一中綿層の上に、エアロゲルと熱可塑性ポリウレタン樹脂及び発泡剤を撹拌混合し加熱してなるエアロゲル含有発泡体を散布してエアロゲル含有中間層を形成する工程と、
(3)前記エアロゲル含有中間層の上に、熱可塑性樹脂フィルム層を形成する工程と、
(4)前記熱可塑性樹脂フィルム層の上に、化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第二中綿層を載せる工程と、
(5)前記第一中綿層と、前記エアロゲル含有中間層、前記熱可塑性フィルム層及び前記第二中綿層が順に積層された積層体を熱融着により一体化する工程、
を含むことを特徴とするエアロゲル含有高通気性積層シートの製造方法。
本発明によれば、下記の効果が発揮される。
本発明のエアロゲル含有高通気性積層シートは、化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第一中綿層と、エアロゲル含有中間層と、熱可塑性樹脂フィルム層と、化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第二中綿層とが、この順で配置されて一体化してなり、前記エアロゲル含有中間層は、エアロゲルと熱可塑性ポリウレタン樹脂及び発泡剤を含むため、羽毛繊維を使用せず、したがって、羽毛繊維が縫い目から吹き出したり偏ったりすることがないにも関わらず、羽毛繊維を使用している場合よりはるかにエアロゲルの断熱特性による保温効果が高く、さらにエアロゲル含有中間層を構成するエアロゲル含有発泡体により通気性に優れ軽量なものとなっている。
また、前記化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第一中綿層と第二中綿層の間に配置されるエアロゲル含有中間層を複数積層すれば、より断熱効果が高まり、通気性を備えた上に保温性が向上する。
さらに本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シートは、エアロゲル含有中間層が化学繊維綿の中綿層で覆われた構造となっていて、さらにエアロゲル含有中間層に熱可塑性ポリウレタン樹脂が混合されているので湿気や水気に強く、衣料品や寝装具の充填素材に好適である。
また極めて薄いシート状に一体化されているので加工もしやすい。
さらに本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シートは、第一中綿層、エアロゲル含有中間層、熱可塑性樹脂フィルム層、第二中綿層が順に積層され熱融着によって接着され一体化してなり、エアロゲル含有積層シート全体の厚さが2〜20mm程度で構成されるので、あたかも一枚の生地のように扱え、衣料品や寝装具の中綿として使いやすく、そのまま裁断、縫製でき、製造作業もしやすく、裁断時や縫製時に含有物が飛び散ることもなく、作業環境を良好に維持することができる。
そして、厚さ2〜20mm程度という薄さにより、エアロゲル含有高通気性積層シートは嵩張ることがなく、コンパクトに畳むことができ、流通においては運搬しやすく保管もしやすい。
また、各層を熱溶着で一体化したことで、上下方向にも左右方向にも弾力性を備え、衣料品に使用した場合には高い通気性や保温性だけでなく、着やすさ動きやすさも備える。
そして、含有されているエアロゲルは、極めて軽量で、かつ高い断熱特性を有するため、本発明のエアロゲル含有高通気性積層シートも、軽くて断熱性が高いものとなる。
さらに、本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シートは、
(1)基台上に化学繊維綿をシート状に配置し第一中綿層を配置する工程と、
(2)前記第一中綿層の上に、エアロゲルと熱可塑性ポリウレタン樹脂及び発泡剤を撹拌混合し加熱してなるエアロゲル含有発泡体を散布してエアロゲル含有中間層を形成する工程と、
(3)前記エアロゲル含有中間層の上に、熱可塑性樹脂フィルム層を形成する工程と、
(4)前記熱可塑性樹脂フィルム層の上に、化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第二中綿層を載せる工程と、
(5)前記第一中綿層と、前記エアロゲル含有中間層、前記熱可塑性フィルム層及び前記第二中綿層が順に積層された積層体を熱融着により一体化する工程、
で製造できるので、作業工程が少なくダウンプルーフ加工やキルティング加工など特殊な縫製や加工を必要とせず製造が容易である。
そして、第一中綿層と第二中綿層をポリエステルの綿とした場合は、第一中綿層、エアロゲル中間層に含まれる熱可塑性ポリウレタン樹脂、熱可塑性樹脂フィルム層及び第二中綿層の三層のポリエステルが加熱により溶け互いに接着するので、しっかりと接着され、別途接着剤の塗布の必要がなく製造しやすい。
本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シートの説明用断面図である。 本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シートの製造方法の概要説明図である。 本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シートのエアロゲル含有中間層を構成するエアロゲル含有発泡体の製造方法の概要説明図である。 本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シートのエアロゲル含有中間層を構成するエアロゲル含有発泡体の顕微鏡による拡大画像の一例である。 本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シートの断面拡大画像の一例である。 本発明に係るエアロゲル含有高通気性積層シートの上面からみた画像の一例である。
本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シート及び該エアロゲル含有高通気性積層シートの製造方法を実施するための形態を、実施例の図に基づいて説明する。
図1は本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シートの説明用断面図であり、図2は本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シートの製造方法の概要説明図であり、図3は本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シートのエアロゲル含有中間層を構成するエアロゲル含有発泡体の製造方法の概要説明図である。
図において、1はエアロゲル含有高通気性積層シート、2は第一中綿層、3はエアロゲル含有中間層、4は熱可塑性樹脂フィルム層、5は第二中綿層、10は積層体である。
図1に示すエアロゲル含有高通気性積層シートの実施例の形態において、図1(a)に示す実施例では、エアロゲル含有高通気性積層シート1は、化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第一中綿層2、同様に化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第二中綿層5、前記第一中綿層2及び前記第二中綿層5の間にエアロゲル含有中間層3を備え、エアロゲル含有中間層3は、熱可塑性樹脂フィルム層4により第二中綿層5に接着されている。
そして、エアロゲル含有中間層3は、エアロゲルと熱可塑性ポリウレタン樹脂と発泡剤とを含む。
図1(b)は、(a)に示すエアロゲル含有高通気性積層シート1を加熱して熱融着により一体化する前の積層体10である。
また、図1(c)は、他の実施例を示すものであり、この実施例にかかるエアロゲル含有高通気性積層シート1aは、化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第一中綿層2、同様に化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第二中綿層5、前記第一中綿層2及び前記第二中綿層5の間に熱可塑性フィルム層4を介してエアロゲル含有中間層3を2層備えて構成されている。
前記複数のエアロゲル含有中間層3は互いに熱可塑性樹脂フィルム層4により接着され、第二中綿層5にも熱可塑性フィルム層4により接着され、第一中綿層2と第二中綿層5の間に複数のエアロゲル含有中間層3を配置した状態で積層されて一体化される。
図1に示す実施例において、第一中綿層2及び第二中綿層5は、化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される。化学繊維綿は、化学繊維から製造される綿(わた)であり、化学繊維綿の化学繊維としては、再生繊維、半合成繊維、合成繊維、無機質繊維などが挙げられる。特にポリエステル、ナイロン、ポリプロピレンなどの合成繊維が好適であり、複数の素材の繊維を複合したものであってもよい。本実施例では、ポリエステルの綿をシート状に形成して中綿としたものを使用している。
また、本実施例において、第一中綿層2及び第二中綿層5は、目付(平方メートルあたりの重量)が10〜200g/mであり、使用用途によってエアロゲル含有高通気性積層シート1全体をより薄く軽量にする場合には、目付が20〜40g/m程度となるように薄い中綿を使って第一中綿層2及び第二中綿層5とする。逆にエアロゲル含有高通気性積層シート1全体を厚く重量感を持たせて保温性をより高めるには、目付150〜200g/m程度にして厚さを持たせて、第一中綿層2及び第二中綿層5をそれぞれ構成する。
第一中綿層2及び第二中綿層5の目付を10g/m以下とすると、薄すぎて満足する保温性が期待できず、目付200g/m以上だと、厚くなりすぎ重くなり、特に衣料品に使用される場合には動きにくいという問題が生じる。
なお、第一中綿層2及び第二中綿層5はそれぞれ、同じ素材、例えばポリエステルの中綿であってもよく、異なった素材からなる中綿であってもよい。また、目付も第一中綿層2及び第二中綿層5は同じであっても、一方を軽く他方を重くしてもよい。
本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シート1は、第一中綿層2及び第二中綿層5の間に1又は複数のエアロゲル含有中間層3を有する。
エアロゲル含有中間層3は、エアロゲルと熱可塑性ポリウレタン樹脂及び発泡剤を含む。
エアロゲル含有中間層3を構成するエアロゲルとしては、シリカエアロゲル、カーボンエアロゲル、アルミナエアロゲルなどが挙げられるが、本発明では、特にシリカエアロゲルが好適に用いることができる。
本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シート1におけるエアロゲル31の材料の形状としては、細かい粒状(粉体状)のもの(例えば、1〜5μm)が好ましく用いられる。本実施例で使用されるエアロゲル31は、非常に低密度な個体で、液体中で調製した多孔体、即ちゲルを、超臨界乾燥を用いて空隙を維持して乾燥多孔体としたもので、エアロゲル31を用いることにより、加熱後も、あたかも中空層を形成するように機能する。また、エアロゲル31は極めて軽量の固体である。
そして、前記エアロゲル31の熱伝導率は、極めて低いため、高い断熱特性を有する。
従来より、高空隙率のエアロゲルは非常に脆弱であり、破砕しやすく、粉砕されて粉塵を生じやすい傾向があり、シート状に成形すると割れや崩壊を生じやすく、使用用途が大きく制限されている。また、細かい粒状のものであると、扱いが難しく、中綿に均一に配置することが極めて難しい。
そこで、本発明では、上記のような衣服品用の生地に使うのは難しいとされるエアロゲルの問題点を、本実施例の構成にすることにより解消している。
すなわち、エアロゲル含有中間層3は、エアロゲル31と熱可塑性ポリウレタン樹脂32及び発泡剤33を含み、加熱により複合体にすることにより構成する。
熱可塑性ポリウレタン樹脂32は、強度、耐摩耗性、耐屈折性や耐屈曲性能に優れていることから、エアロゲル31を熱可塑性ポリウレタン樹脂32と複合化することにより、エアロゲル31の強度を高め、衝撃に強く、摩耗性、屈折性や屈曲性能を向上させ、粉砕されにくくする。また、柔軟性、弾力性があり、衣服に使用した場合にしなやかな動きに対応できる。
さらに熱可塑性であるため、溶融しやすくエアロゲル31と絡まりやすく、第一中綿層2と強固に接着する効果を発揮する。
発泡剤33は、エアロゲル31と熱可塑性ポリウレタン樹脂32に混合し加熱すると、エアロゲル31と熱可塑性ポリウレタン樹脂32と混ざった状態で分解し気体を発生させエアロゲル含有発泡体34を形成する。本発明においては、発泡により、発泡剤33の成分を含む外側の層とそれに内包される熱可塑性ポリウレタン樹脂32及びエアロゲル31から構成される混合物又は複合体とを形成し、エアロゲル31を粉砕されにくくするとともに、扱いやすくなる。それにより、エアロゲル31の高い通気性を維持した状態で第一中綿層2と第二中綿層5の間に配置しやすくなる。
発泡剤33としては、加熱により分解して炭酸ガス、窒素等の気体を発生するものであれば特に制限されず、例えば、N−ジニトロソテレフタルアミド等のニトロソ化合物、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソプチロニトリル等のアゾ系化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド系化合物、重炭酸ナトリウム等の無機系発泡剤などが挙げられ、これらの混合物や、これに適した発泡助剤を組み合わせたものも使用できる。
エアロゲル含有中間層3の目付(平方メートルあたりの重量)は、10〜200g/m程度となるように調整される。これ以下だとエアロゲル31を含有している効果が少なく保温性を損なう。またこれ以上だと、厚く重くなり衣服等には向かなくなる。
また、本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シート1におけるエアロゲル含有中間層3に含まれるエアロゲル含有発泡体34は発泡により様々な形状に形成されるが、粒径が均一なエアロゲル31を使用することで、その大きさを、直径0.05〜5.0mm程度に均一な大きさに形成することができる。この範囲の大きさであれば高い通気性を備えたエアロゲル含有高通気性積層シート1となる。これ以下だと高い通気性が確保できず、またこれ以上だと保温性を損なう。
図4は、本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シートのエアロゲル含有中間層3を構成するエアロゲル含有発泡体の顕微鏡による拡大画像の一例である。
また、前記エアロゲル含有中間層3は、前記エアロゲル含有中間層3の総重量に対してエアロゲルが2〜5重量%であることが好ましく、熱可塑性ポリウレタン樹脂は60〜80重量%、発泡剤は15〜40重量%であることが好ましく、特にエアロゲル31が2〜3重量%、熱可塑性ポリウレタン樹脂32が70〜75重量%、発泡剤が20〜30%であるとエアロゲル含有発泡体34の強度、通気性に優れ好適である。
このように、エアロゲル中間層3は、エアロゲル含有高通気性積層シート1の使用用途にあわせて、適宜混合するエアロゲル31、発泡剤33の量を調整して混合することで、より用途に適したエアロゲル含有高通気性積層シート1を提供できるものとなっている。
本発明においてエアロゲル含有高通気性積層シート1は、化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第一中綿層2と、エアロゲル含有中間層3と、熱可塑性樹脂フィルム層4と、化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第二中綿層5とが、この順で配置されて一体化してなる。
また、他の実施例としては、図1(c)に示すように、化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第一中綿層2と、第一のエアロゲル含有中間層3と、熱可塑性樹脂フィルム層4、そして第二のエアロゲル含有中間層3と熱可塑性フィルム層4と、化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第二中綿層5とが、この順で配置されて一体化して構成される。
前記熱可塑性樹脂フィルム層4を構成する成分は、熱可塑性樹脂であれば特に限定されるものではないが、本発明の代表的な態様としては、熱可塑性ポリウレタンフィルムを用いる。
熱可塑性樹脂フィルム層4を構成する成分としては、酢酸ビニル樹脂系、ポリビニルアセタール系、エチレン酢酸ビニル樹脂系(EVA)、塩化ビニル樹脂(PVC)系、アクリル樹脂系(ACR)、ポリアミド系(PA)、ポリエチレン系(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)系、ポリプロピレン(PP)系、ポリスチレン(PS)系、セルロース系、α−オレフィン系、合成ゴム系(SR)などが挙げられるが、ポリアミド樹脂(PA)や熱可塑性ポリウレタン樹脂(TPU)が好ましい。これらのエラストマータイプも好ましい。これらは接着性、伸縮性に優れ好適である。
上記熱可塑性樹脂フィルム層4の成分は、単独で構成されていてもよいし、2種以上混合して構成してもよい。
そして、本発明にかかる前記エアロゲル含有高通気性積層シート1は、その全体の厚さαを2.0〜20.0mmとし、あたかも一枚の生地のように構成する。これは、薄すぎると保温性を確保できず、また20.0mm以上になると、厚くなりすぎて嵩張る上に、軽量感がなくなり、裁断、縫製等の製造作業がしにくくなるためである。
したがって、さらに好ましくは、エアロゲル含有高通気性積層シート1の厚さαが2.0〜6.0mm程度になるよう第一中綿層、第二中綿層の目付及びエアロゲル含有中間層3の構成材料の混合比率を調整すると、高い通気性を備え、軽量で嵩張らず、あたかも一枚の生地のように扱え、衣料品や寝装具の中綿として使いやすく、裁断、縫製等の製造作業がしやすくなり好適である。
図5は、本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シートの断面拡大画像の一例であり、図6は、本発明に係るエアロゲル含有高通気性積層シートの上面からみた画像の一例である。エアロゲル含有中間層に均一かつ緊密にエアロゲル含有発泡体が散布されている。
そして、本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シート1は、上記のようにあたかも一枚の生地のように構成されて保温用の素材として取り扱うことができるので、ジャケットやズボン、スカート、シャツ、防寒用インナーや帽子などの衣料品、掛け布団や敷ぶとんなどの寝装具など、任意の保温用の製品を製造するために用いることができる。具体的には、羽毛などの代わりに、衣料品や寝装具の中に入れることができる。
また、各種衣料品や寝装具の一部に本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シート1を用いることもできる。例えば、ジャケットの前身頃と後身頃だけエアロゲル含有高通気性積層シート1を用いつつ、袖部を既存の薄手の生地を用いるなど組み合わせると、デザイン性の高い衣料品を製造することもできる。
同様に、寝装品についても側生地内の一部に本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シート1を用いることもできる。
本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シート1は、保温用の素材として完成したシート体なので、衣料品、寝装品いずれに用いる場合においても、側生地の種類を問わずに充填、介装ができる。側生地は、例えば、綿、ウール、麻等の天然繊維、レーヨン等の再生繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリル系繊維等の合成繊維、天然あるいは合成の皮革等、任意の素材の生地を使用できる。
さらに、ほどよい弾力性も備え、かつ湿潤強度も高いので、バッグなどのクッション材として使用することも可能である。
次に、本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シート1の製造方法を図2、図3に基づいて説明する。
本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シート1の製造方法の一例としては、
(1)基台上に化学繊維綿をシート状に配置し第一中綿層を配置する工程と、
(2)前記第一中綿層の上に、エアロゲルと熱可塑性ポリウレタン樹脂及び発泡剤を混合し加熱してなるエアロゲル含有発泡体を散布してエアロゲル含有中間層を形成する工程と、
(3)前記エアロゲル含有中間層の上に、熱可塑性樹脂フィルム層を形成する工程と、
(4)前記熱可塑性樹脂フィルム層の上に、化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第二中綿層を載せる工程と、
(5)前記第一中綿層と、前記エアロゲル含有中間層、前記熱可塑性フィルム層及び前記第二中綿層が順に積層された積層体を熱融着により一体化する工程と、
を含む。
図2においては、基台上(図示せず)に、エアロゲル含有中間層3を積層する側が上面になるように第一中綿層2がセットされる(第1工程)。第一中綿層2の目付は、10〜200g/mで、使用用途を考慮して目付を調整する。
次いで、第一中綿層2の上に、エアロゲル含有中間層4を形成する(第2工程)。エアロゲル含有中間層4は、エアロゲル31と熱可塑性ポリウレタン樹脂32及び発泡剤33を撹拌混合し加熱してなる粒状のエアロゲル含有発泡体34を均一に散布して形成する。
エアロゲル含有発泡体34は、図3のエアロゲル含有中間層の製造方法の概要説明図に示すように、粉粒状のエアロゲル31と熱可塑性ポリウレタン樹脂32に発泡剤33を混合し(第A工程)、加熱し(第B工程)、エアロゲル含有発泡体34を形成(第C工程)する。
その際、まず第B工程で、発泡剤33の分解温度より低温度で加熱をし、エアロゲル31と熱可塑性ポリウレタン樹脂32を十分に融解混合し、その後発泡剤33の分解温度より高い温度で加熱し発泡させると、図3(b)に示すように内部にエアロゲル31と熱可塑性ポリウレタン樹脂32の混合物又はその複合体を内包し、その周囲にエアロゲル31と熱可塑性ポリウレタン樹脂32と発泡剤33の成分を含む層が形成され、形状が安定した複合体であるエアロゲル含有発泡体34が形成される。
したがって、例えば発泡剤33の分解温度が150〜200℃であれば、まず100〜150℃で加熱し、その後150〜200℃の高温で加熱する。
なお、エアロゲル含有発泡体34は、第一中綿層2の上に満遍にムラなく散布すると通気性が均一で形状安定性が高まる。
散布・配置方法については、特に限定されるものではないが、3D積層プリンターを使用して、配置することにより、第一中綿層2の上に均一に配置することができる。エアロゲル含有発泡体34は一定の大きさを有する粒状なので、第一中綿層2の繊維間に入り込み、バランスよく配置できる。
次いで、前記エアロゲル含有中間層3の上に、熱可塑性樹脂フィルムを配置し、熱可塑性樹脂フィルム層4を形成する(第3工程)。熱可塑性樹脂フィルムは、熱可塑性樹脂から構成されるフィルム状のものであれば特に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂のフィルムを用いることで、簡便に配置できつつ、密着性を高めることができる。
図示しないが、エアロゲル含有中間層3を複数積層する場合には、前記熱可塑性フィルム層4の上に第2工程と同じようにエアロゲル含有中間層3を形成し、その上に熱可塑性フィルムを配置して熱可塑性フィルム層4を形成する。さらにエアロゲル含有中間層3を積層する場合は、同様の工程を行う。
そして、熱可塑性樹脂フィルム層4の上に、第二中綿層5を形成する(第4工程)。第二中綿層5は、第一中綿層2と同じであっても異なっていてもよい。第二中綿層5の目付も、10〜200g/mで、用途を考慮して量を調整する。なお、第二中綿層5の目付は、第一中綿層2の目付に依存するものではなく、限定されるものではない。
第二中綿層5を形成して得られる積層体10を加熱し熱融着により一体化し(第7工程)、その後冷却しエアロゲル含有高通気性積層シート1を形成する(第8工程)。
本実施例にかかるエアロゲル含有高通気性積層シート1は、第一中綿層2及び第二中綿層5にポリエステル綿を使用し、さらに、エアロゲル含有中間層3及び第二中綿層5の間には熱可塑性樹脂フィルム層4を用いて、エアロゲル含有中間層3を第一中綿層2と第二中綿層5の間に挟み込む。この状態で加熱すると、第一中綿層2及び第二中綿層5にポリエステル綿及び、熱可塑性樹脂フィルム層4の熱可塑性樹脂が溶けそれぞれが混ざり合って接着する。こうすることにより、中間のエアロゲル含有発泡体34が第一中綿層2及び第二中綿層8にしっかり固着され、加熱により溶けたポリエステル樹脂により全体が熱融着し一体化し、積層体10をあたかも1層のごとく構成する。
本発明において、加熱の際、必要以上に圧力はかけないことで、全体として硬化せず柔らかさ、柔軟性を持たしている。
また、第一中綿層2、第二中綿層5の目付及びエアロゲル含有中間層3の構成材料の混合比率を調整し、エアロゲル含有高通気性積層シート1を、2.0〜20.0mmの厚さにし、軽量で嵩張らず、高通気性を発揮させている。
なお、第一中綿層2にエアロゲル含有発泡体34を均一に散布することで、第一中綿層2にエアロゲル含有発泡体34が入り込み、より通気性を高める効果を発揮するが、第一中綿層2と第二中綿層5の接着力を高める場合には、例えば、第一中綿層2とエアロゲル含有中間層3の間に、接着剤等を塗布して確実に熱溶着する構成としてもよい。
また、上記したように、エアロゲル含有中間層3は一層としても、複数層としてもよく、用途によって、エアロゲル含有中間層3を重ねて配置し、より厚みを持たせることもできる。その場合でも、エアロゲル含有中間層3の通気性は損なわないので、高い保温性に加えて、高い通気性も発揮する。なお二層以上とする場合に、エアロゲル含有中間層3とエアロゲル含有中間層3の間に熱可塑性樹脂フィルム層4を介在させずに加熱によりエアロゲル含有中間層3内の熱可塑性ポリウレタン樹脂32の接着性を利用して接着するとより柔らかさを備えたものとなる。
本発明のエアロゲル含有高通気性積層シート1の製造は、上記の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることができる。
本発明にかかるエアロゲル含有高通気性積層シート1は、薄くて軽量で嵩張らず断熱性を備え、さらに高い通気性があるので、汗や熱、蒸気で蒸れることがなく、羽毛布団やダウンジャケットなどはもちろん、シャツやズボン、スカート、インナーや帽子、手袋、ブーツのアッパー部やバッグ、布団、毛布、シーツなど、保温性とともに通気性が求められる布製品一般に使用することができる。
1、1a エアロゲル含有高通気性積層シート
2 第一中綿層
3 エアロゲル含有中間層
4 熱可塑性樹脂フィルム層
5 第二中綿層
10 積層体
31 エアロゲル
32 熱可塑性ポリウレタン樹脂
33 発泡剤
34 エアロゲル含有発泡体
α エアロゲル含有高通気性積層シートの厚さ

Claims (10)

  1. 化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第一中綿層と、
    エアロゲル含有中間層と、
    熱可塑性樹脂フィルム層と、
    化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第二中綿層とが、この順で配置されて一体化してなるエアロゲル含有高通気性積層シートであって、
    前記エアロゲル含有中間層は、エアロゲルと熱可塑性ポリウレタン樹脂及び発泡剤を含み、全体が熱融着により一体化してなることを特徴とするエアロゲル含有高通気性積層シート。
  2. 前記エアロゲル含有中間層が、前記化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第一中綿層と第二中綿層の間に複数積層されてなることを特徴とする請求項1に記載のエアロゲル含有高通気性積層シート。
  3. 前記エアロゲル含有中間層は、粉粒状のエアロゲルと、熱可塑性ポリウレタン樹脂及び発泡剤を混合し加熱してなるエアロゲル含有発泡体を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のエアロゲル含有高通気性積層シート。
  4. 前記エアロゲル含有中間層に含まれるエアロゲル含有発泡体の直径が、0.05〜5.0mmであることを特徴とする請求項3に記載のエアロゲル含有高通気性積層シート。
  5. 前記エアロゲル含有高通気性積層シートの全体の厚さが2〜20mmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のエアロゲル含有高通気性積層シート。
  6. 前記第一及び第二中綿層の目付は、20〜200g/mであることを特徴とする請求項1又は2に記載のエアロゲル含有高通気性積層シート。
  7. 前記エアロゲル含有中間層の目付は、10〜200g/mであることを特徴とする請求項1又は2に記載のエアロゲル含有高通気性積層シート。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載のエアロゲル含有高通気性積層シートを、少なくとも一部に用いてなることを特徴とする衣料品。
  9. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載のエアロゲル含有高通気性積層シートを、少なくとも一部に用いてなることを特徴とする寝装品。
  10. 化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第一中綿層と、エアロゲル含有中間層と、熱可塑性樹脂フィルム層と、化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第二中綿層とが、この順で配置されて一体化されてなり、前記エアロゲル含有中間層が、エアロゲルと熱可塑性ポリウレタン樹脂及び発泡剤を含み、全体が熱融着により一体化してなるエアロゲル含有高通気性積層シートの製造方法であって、
    (1)基台上に化学繊維綿をシート状に配置し第一中綿層を配置する工程と、
    (2)前記第一中綿層の上に、エアロゲルと熱可塑性ポリウレタン樹脂及び発泡剤を撹拌混合し加熱してなるエアロゲル含有発泡体を散布してエアロゲル含有中間層を形成する工程と、
    (3)前記エアロゲル含有中間層の上に、熱可塑性樹脂フィルム層を形成する工程と、
    (4)前記熱可塑性樹脂フィルム層の上に、化学繊維綿をシート状に形成した中綿で構成される第二中綿層を載せる工程と、
    (5)前記第一中綿層と、前記エアロゲル含有中間層、前記熱可塑性フィルム層及び前記第二中綿層が順に積層された積層体を熱融着により一体化する工程、
    を含むことを特徴とするエアロゲル含有高通気性積層シートの製造方法。
JP2020040804A 2020-03-10 2020-03-10 エアロゲル含有高通気性積層シート Active JP6782478B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020040804A JP6782478B1 (ja) 2020-03-10 2020-03-10 エアロゲル含有高通気性積層シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020040804A JP6782478B1 (ja) 2020-03-10 2020-03-10 エアロゲル含有高通気性積層シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6782478B1 JP6782478B1 (ja) 2020-11-11
JP2021142651A true JP2021142651A (ja) 2021-09-24

Family

ID=73043571

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020040804A Active JP6782478B1 (ja) 2020-03-10 2020-03-10 エアロゲル含有高通気性積層シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6782478B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7401140B2 (ja) 2022-02-28 2023-12-19 中建材科創新技術研究院(山東)有限公司 エアロゲル複合保温防火板及びその製造プロセス

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114804818B (zh) * 2022-05-24 2023-04-11 巩义市泛锐熠辉复合材料有限公司 一种低成本气凝胶复合材料及其制备方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008045013A (ja) * 2006-08-14 2008-02-28 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 光透過性柔軟断熱材および製造方法
JP2013534958A (ja) * 2010-06-30 2013-09-09 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 水分散性ポリウレタンバインダーを有する無機ナノ多孔質粒子
WO2018183225A1 (en) * 2017-03-29 2018-10-04 W.L. Gore & Associates, Inc. Thermally insulative expanded polytetrafluoroethylene articles
JP2019503292A (ja) * 2016-01-27 2019-02-07 ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティドW.L. Gore & Associates, Incorporated 補強エーロゲル複合物を含む積層体
JP6641061B1 (ja) * 2019-11-14 2020-02-05 株式会社コゼットクリエーション エアロゲル含有積層シート及びエアロゲル含有積層シートの製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008045013A (ja) * 2006-08-14 2008-02-28 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 光透過性柔軟断熱材および製造方法
JP2013534958A (ja) * 2010-06-30 2013-09-09 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 水分散性ポリウレタンバインダーを有する無機ナノ多孔質粒子
JP2019503292A (ja) * 2016-01-27 2019-02-07 ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティドW.L. Gore & Associates, Incorporated 補強エーロゲル複合物を含む積層体
JP2019504779A (ja) * 2016-01-27 2019-02-21 アスペン エアロゲルズ,インコーポレイティド 補強されたエーロゲル複合物を含む改善された積層体
WO2018183225A1 (en) * 2017-03-29 2018-10-04 W.L. Gore & Associates, Inc. Thermally insulative expanded polytetrafluoroethylene articles
JP6641061B1 (ja) * 2019-11-14 2020-02-05 株式会社コゼットクリエーション エアロゲル含有積層シート及びエアロゲル含有積層シートの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7401140B2 (ja) 2022-02-28 2023-12-19 中建材科創新技術研究院(山東)有限公司 エアロゲル複合保温防火板及びその製造プロセス

Also Published As

Publication number Publication date
JP6782478B1 (ja) 2020-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6641061B1 (ja) エアロゲル含有積層シート及びエアロゲル含有積層シートの製造方法
CN101208019B (zh) 可伸展及可渗透的非织造防护性手套
JP6782478B1 (ja) エアロゲル含有高通気性積層シート
US20120263910A1 (en) Waterproof/breathable technical apparel
US20090186548A1 (en) Composite Fabrics
US20050214501A1 (en) Waterproof/breathable technical apparel
JP2015134976A (ja) 衣服用の断熱構造
JP6584046B1 (ja) 高保温性衣料品用積層生地及び高保温性衣料品用積層生地の製造方法
JP2013155452A (ja) 防寒衣服
JP6346929B2 (ja) 断熱部材
JP2010221689A (ja) 羽毛抜け防止キルト構成体
US10729194B2 (en) Garment with strategically positioned polymide aerogel panels
JP2020186478A (ja) 羽毛入り製品の製造方法及び羽毛入り製品
JP6310414B2 (ja) 粒状綿シート
JP3756925B1 (ja) 発熱組成物収容用袋およびそれを用いた温熱用具
JP7085052B1 (ja) エアロゲル含有生地及びエアロゲル含有生地の製造方法
JP6268319B1 (ja) 繊維積層体及び繊維積層体の製造方法
JP6434196B1 (ja) 衣服品用積層生地及び衣服品用積層生地の製造方法
JPH115282A (ja) 生 地
JP6656461B1 (ja) 羽毛含有保温用シート及び羽毛含有保温用シートの製造方法
JPH10202808A (ja) 生 地
JP6735407B1 (ja) 複数繊維含有衣料品用積層生地及び複数繊維含有衣料品用積層生地の製造方法
RU207525U1 (ru) Заготовка из теплоизоляционного материала для изготовления текстильного изделия
KR102486831B1 (ko) 작업용 외투 제작방법
CN218804502U (zh) 一种3d冷感面料结构、3d冷感被子和3d冷感枕套

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200310

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20200310

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20200406

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200626

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200821

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201002

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201009

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6782478

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250