JP2021139928A - 光学基板、電気光学装置、電子機器、及び光学基板の製造方法 - Google Patents

光学基板、電気光学装置、電子機器、及び光学基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光の利用効率を向上させることが可能な光学基板、電気光学装置、電子機器、及び光学基板の製造方法を提供する。【解決手段】光学基板としての素子基板10は、第1基材10aと、第1透光層45と、の間に、レンズ42を含むレンズ層41を備え、第1基材10aとレンズ層41との間に、第1空気層S1が設けられ、レンズ層41と第1透光層45との間に、第2空気層S2が設けられている。【選択図】図5

Description

本発明は、光学基板、電気光学装置、電子機器、及び光学基板の製造方法に関する。
電気光学装置として、画素にスイッチング素子を備えたアクティブ駆動型の液晶装置が知られている。このような液晶装置は、例えば、電子機器としてのプロジェクターのライトバルブとして用いられる。
液晶装置には、光量ロスを抑制するために、複数のマイクロレンズを備える光学基板が用いられる。例えば、特許文献1には、凹部を有する基板と、基板の屈折率よりも高い屈折率のレンズ材料を凹部に埋めることで得られたマイクロレンズを含むレンズ層と、が密着した構成の電気光学装置用基板が開示されている。このように、基板に対してレンズ層の屈折率を大きくすることにより、レンズ性能を高めることができる。
特開2015−11090号公報
しかしながら、レンズ層の屈折率を大きくするほど光の透過率が低下する傾向があり、光の透過率の低下を抑制しつつ、レンズの性能を向上させることが難しいという課題がある。
光学基板は、基材と、透光層と、の間に、レンズを含むレンズ層を備え、前記基材と前記レンズ層との間に、第1空気層が設けられ、前記レンズ層と前記透光層との間に、第2空気層が設けられている。
電気光学装置は、上記に記載の光学基板と、前記光学基板と対向配置された対向基板と、前記光学基板と前記対向基板との間に配置された電気光学層と、を備える。
電子機器は、上記に記載の電気光学装置を備える。
光学基板の製造方法は、透光性を有する基材を形成する工程と、前記基材上に、第1空気層と、レンズ層と、第2空気層と、第1透光層と、第2透光層と、を順に形成する工程と、を有し、前記レンズ層を形成する工程は、前記レンズ層を厚さ方向に貫通する第1貫通孔を形成し、前記第1透光層を形成する工程は、前記第1透光層を厚さ方向に貫通する、前記第1貫通孔と平面視で重なる第2貫通孔を形成するとともに、前記第2貫通孔と平面視で重ならない第3貫通孔を形成し、前記第1透光層を形成する工程と前記第2透光層を形成する工程との間に、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔を用いてエッチングすることにより前記レンズ層と前記基材との間に前記第1空気層を形成し、前記第3貫通孔を用いてエッチングすることにより前記レンズ層と前記第1透光層との間に前記第2空気層を形成し、前記第2透光層を形成する工程は、前記第2透光層により前記第1貫通孔と、前記第2貫通孔と、前記第3貫通孔と、を塞ぐ。
第1実施形態の電気光学装置としての液晶装置の構成を示す概略平面図。 図1に示す液晶装置のH−H’線に沿う概略断面図。 液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図。 液晶装置の画素の構造を示す拡大断面図。 液晶装置を構成する光学基板としての素子基板の構造を示す断面図。 素子基板の一部の構造を示す平面図。 素子基板の一部の構造を示す平面図。 光学基板としての素子基板の製造方法を示すフローチャート。 素子基板の製造方法のうち一部の工程を説明するための断面図。 素子基板の製造方法のうち一部の工程を説明するための平面図。 素子基板の製造方法のうち一部の工程を説明するための断面図。 素子基板の製造方法のうち一部の工程を説明するための断面図。 素子基板の製造方法のうち一部の工程を説明するための断面図。 素子基板の製造方法のうち一部の工程を説明するための平面図。 素子基板の製造方法のうち一部の工程を説明するための断面図。 素子基板の製造方法のうち一部の工程を説明するための断面図。 素子基板の製造方法のうち一部の工程を説明するための断面図。 素子基板の製造方法のうち一部の工程を説明するための断面図。 素子基板の製造方法のうち一部の工程を説明するための断面図。 素子基板の製造方法のうち一部の工程を説明するための断面図。 素子基板の製造方法のうち一部の工程を説明するための平面図。 素子基板の製造方法のうち一部の工程を説明するための断面図。 素子基板の製造方法のうち一部の工程を説明するための断面図。 電子機器としてのプロジェクターの構成を示す概略図。 第2実施形態の液晶装置の画素の構造を示す断面図。 第3実施形態の液晶装置の画素の構造を示す断面図。
第1実施形態
図1及び図2に示すように、本実施形態の液晶装置100は、対向配置された素子基板10及び対向基板20と、これら一対の基板によって挟持された電気光学層としての液晶層15とを有する。素子基板10を構成する基材としての第1基材10a、及び対向基板20を構成する第2基材20aは、例えば、ガラス又は石英などである。
素子基板10は対向基板20よりも大きく、両基板は、対向基板20の外周に沿って配置されたシール材14を介して接合されている。その隙間に、正または負の誘電異方性を有する液晶が封入されて液晶層15を構成している。
シール材14は、例えば、熱硬化性又は紫外線硬化性のエポキシ樹脂などの接着剤が採用されている。シール材14には、例えば、一対の基板の間隔を一定に保持するためのスペーサーが混入されている。
シール材14の内側には、表示に寄与する複数の画素Pを配列した表示領域Eが設けられている。表示領域Eの周囲には、表示に寄与しない周辺回路などが設けられた周辺領域E1が配置されている。
素子基板10の1辺部に沿ったシール材14と1辺部との間には、データ線駆動回路22が設けられている。また、1辺部に対向する他の1辺部に沿ったシール材14と表示領域Eとの間には、検査回路25が設けられている。さらに、1辺部と直交し互いに対向する他の2辺部に沿ったシール材14と表示領域Eとの間には、走査線駆動回路24が設けられている。1辺部と対向する他の1辺部に沿ったシール材14と検査回路25との間には、2つの走査線駆動回路24を繋ぐ複数の配線29が設けられている。
対向基板20側における額縁状に配置されたシール材14の内側には、同じく額縁状に遮光膜18が設けられている。遮光膜18は、例えば、光反射性を有する金属あるいは金属酸化物などからなり、遮光膜18の内側が複数の画素Pを有する表示領域Eとなっている。遮光膜18としては、例えば、タングステンシリサイド(WSi)を用いることができる。
これらデータ線駆動回路22、走査線駆動回路24に繋がる配線は、1辺部に沿って配列した複数の外部接続用端子70に接続されている。以降、1辺部に沿った方向をX方向とし、1辺部と直交し互いに対向する他の2辺部に沿った方向をY方向として説明する。また、Z方向から見ることを平面視という。
図2に示すように、第1基材10aの液晶層15側の表面には、画素Pごとに設けられた光反射性を有する画素電極27と、スイッチング素子である薄膜トランジスター(以降、「トランジスター30」と呼称する)と、データ線(図示せず)と、これらを覆う第1配向膜28とが形成されている。
画素電極27は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜で形成されている。本発明における素子基板10は、少なくとも画素電極27、トランジスター30、第1配向膜28を含むものである。
対向基板20の液晶層15側の表面には、遮光膜18と、これを覆うように成膜された絶縁層33と、絶縁層33を覆うように設けられた対向電極31と、対向電極31を覆う第2配向膜32とが設けられている。本発明における対向基板20は、少なくとも遮光膜18、対向電極31、第2配向膜32を含むものである。
遮光膜18は、図1に示すように表示領域Eを取り囲むと共に、平面的に走査線駆動回路24、検査回路25と重なる位置に設けられている。これにより対向基板20側からこれらの駆動回路を含む周辺回路に入射する光を遮光して、周辺回路が光によって誤動作することを防止する役目を果たしている。また、不必要な迷光が表示領域Eに入射しないように遮光して、表示領域Eの表示における高いコントラストを確保している。
絶縁層33は、例えば、酸化シリコンなどの無機材料からなり、光透過性を有して遮光膜18を覆うように設けられている。このような絶縁層33の形成方法としては、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法などを用いて成膜する方法が挙げられる。
対向電極31は、例えば、ITOなどの透明導電膜からなり、絶縁層33を覆うと共に、図1に示すように対向基板20の四隅に設けられた上下導通部26により素子基板10側の配線に電気的に接続されている。
画素電極27を覆う第1配向膜28および対向電極31を覆う第2配向膜32は、液晶装置100の光学設計に基づいて選定される。第1配向膜28及び第2配向膜32としては、気相成長法を用いてSiOx(酸化シリコン)などの無機材料を成膜して、負の誘電異方性を有する液晶分子に対して略垂直配向させた無機配向膜が挙げられる。
このような液晶装置100は、透過型であって、電圧が印加されない時の画素Pの透過率が電圧印加時の透過率よりも大きいノーマリーホワイトや、電圧が印加されない時の画素Pの透過率が電圧印加時の透過率よりも小さいノーマリーブラックモードの光学設計が採用される。光の入射側と射出側とにそれぞれ偏光素子が光学設計に応じて配置されて用いられる。
図3に示すように、液晶装置100は、少なくとも表示領域Eにおいて互いに絶縁されて直交する複数の走査線3aおよび複数のデータ線6aと、容量線3bとを有する。例えば、走査線3aが延在する方向がX方向であり、データ線6aが延在する方向がY方向である。
走査線3aとデータ線6aならびに容量線3bと、これらの信号線類により区分された領域に、画素電極27と、トランジスター30と、容量素子16とが設けられ、これらが画素Pの画素回路を構成している。
走査線3aはトランジスター30のゲートに電気的に接続され、データ線6aはトランジスター30のソース領域に電気的に接続されている。画素電極27は、トランジスター30のドレイン領域に電気的に接続されている。
データ線6aは、データ線駆動回路22(図1参照)に接続されており、データ線駆動回路22から供給される画像信号D1,D2,…,Dnを画素Pに供給する。走査線3aは、走査線駆動回路24(図1参照)に接続されており、走査線駆動回路24から供給される走査信号SC1,SC2,…,SCmを各画素Pに供給する。
データ線駆動回路22からデータ線6aに供給される画像信号D1〜Dnは、この順に線順次で供給してもよく、互いに隣り合う複数のデータ線6a同士に対してグループごとに供給してもよい。走査線駆動回路24は、走査線3aに対して、走査信号SC1〜SCmを所定のタイミングでパルス的に線順次で供給する。
液晶装置100は、スイッチング素子であるトランジスター30が走査信号SC1〜SCmの入力により一定期間だけオン状態とされることで、データ線6aから供給される画像信号D1〜Dnが所定のタイミングで画素電極27に書き込まれる構成となっている。そして、画素電極27を介して液晶層15に書き込まれた所定レベルの画像信号D1〜Dnは、画素電極27と液晶層15を介して対向配置された対向電極31との間で一定期間保持される。
保持された画像信号D1〜Dnがリークするのを防止するため、画素電極27と対向電極31との間に形成される液晶容量と並列に容量素子16が接続されている。容量素子16は、2つの容量電極の間に容量膜としての誘電体層を有するものである。
図4に示すように、液晶装置100の画素Pは、素子基板10と、これに対向配置される対向基板20と、を備えている。図4は、図2に示す液晶装置100のA部を拡大して示す図である。素子基板10は、複数のマイクロレンズを有するレンズ体40と、配線層50と、画素電極27と、第1配向膜28と、を備えている。素子基板10を構成する第1基材10aは、例えば、石英である。
レンズ体40は、第1基材10aとの間に介在する第1空気層S1と、複数の第1レンズ42a及び第2レンズ42bを有するレンズ集合体43を含むレンズ層41と、レンズ層41と第1透光層45との間に介在する第2空気層S2と、第1透光層45と、第2透光層46と、第3透光層48と、を有する。
第1レンズ42aは、レンズ層41において第1空気層S1側に突出するように形成されている。第2レンズ42bは、レンズ層41において第2空気層S2側に突出するように形成されている。第1レンズ42a及び第2レンズ42bは、凸曲面を有する凸レンズで構成されている。また、第1レンズ42a及び第2レンズ42bは、それぞれ半球状をなしている。また、第1レンズ42a及び第2レンズ42bを含むレンズ42は、隣り合うレンズ42と互いに密接して配置される。
第1レンズ42a及び第2レンズ42bを含むレンズ42は、例えば、酸化シリコン(SiO2)で構成されている。言い換えれば、レンズ層41は、例えば、酸化シリコンで構成されている。なお、酸化シリコンに限定されることなく、例えば、酸窒化シリコン(SiON)で構成されていてもよい。酸化シリコンの屈折率は、例えば、1.61である。酸窒化シリコンの屈折率は、例えば、1.46である。第1空気層S1及び第2空気層S2の屈折率は、例えば、1.0である。
このように、第1基材10a側から第1空気層S1、第1レンズ42a、第2レンズ42b、第2空気層S2が配置されていることにより、第1基材10a側から入射した光Lを、効率的に収束させるように屈折させることが可能となり、光の利用効率を向上させることができる。
第1透光層45、第2透光層46、及び第3透光層48は、レンズ42を透過する光Lの光路長を調整する。第1透光層45、第2透光層46、及び第3透光層48は、例えば、酸化シリコンで構成される。
第3透光層48の上には、配線層50が配置される。配線層50は、遮光層51と、トランジスター30と、走査線3aと、容量線3bと、データ線6a等の各種配線と、絶縁層56と、を有する。
絶縁層56は、例えば、酸化シリコンで構成されており、第1絶縁層56aと、第2絶縁層56bと、第3絶縁層56cと、第4絶縁層56dと、第5絶縁層56eと、を有する。例えば、第1絶縁層56aには、遮光層51が配置されている。第2絶縁層56bには、トランジスター30が配置されている。第3絶縁層56cには、走査線3aが配置されている。第4絶縁層56dには、容量線3bが配置されている。第5絶縁層56eには、データ線6aが配置されている。
上記した配線層50は、光Lが透過する透光領域A11と、各種配線が配置され光Lを遮断する遮光領域A12と、を有する。透光領域A11は、平面視で略四角形状となっており、行列状に配置される。遮光領域A12は、平面視で格子状となっている。すなわち、遮光領域A12は、平面視で透光領域A11を囲むように配置されている。
配線層50上には、画素電極27が配置されている。1つの画素電極27と1つの透光領域A11とは、平面視で重なっている。
画素電極27及び絶縁層56の上には、酸化シリコンなどの無機材料を斜方蒸着した第1配向膜28が設けられている。第1配向膜28の上には、シール材14により囲まれた空間に液晶等が封入された液晶層15が配置されている。
一方、対向基板20の絶縁層33上(液晶層15側)には、例えば、その全面に渡って対向電極31が設けられている。対向電極31上には、酸化シリコンなどの無機材料を斜方蒸着した第2配向膜32が設けられている。対向電極31は、例えばITO膜等の透明導電性膜からなる。
液晶層15は、画素電極27と対向電極31との間で電界が生じていない状態で配向膜28,32によって所定の配向状態をとる。後述するプロジェクター1000の光Lは、素子基板10側から入射する。
図5は、光学基板としての素子基板10の全体の構造を示す模式断面図である。図5に示すように、第1基材10aには、表示領域E及びその外側に相当する部分に亘って凹部10a1が設けられている。
素子基板10のレンズ層41には、第1空気層S1に連通する第1貫通孔40aが設けられている。第1透光層45には、第1貫通孔40aと平面視で重なる位置に第2貫通孔40bが設けられている。更に、第1透光層45には、第2貫通孔40bと平面視で重ならない位置に第3貫通孔40cが設けられている。第1貫通孔40a、第2貫通孔40b、及び第3貫通孔40cは、第1透光層45の上に配置された第2透光層46の一部によって塞がれている。
具体的には、第2透光層46は、第1貫通孔40a及び第2貫通孔40bを通じて第1基材10aの凹部10a1に接続される第1接続部46aを備えている。また、第2透光層46は、第3貫通孔40cを通じてレンズ層41に接続される第2接続部46bを備えている。第1接続部46a及び第2接続部46bを備えていることで、第1基材10aとレンズ層41との間の第1空気層S1の状態、及びレンズ層41と第1透光層45との間の第2空気層S2の状態を良好に維持することができる。
第1空気層S1及び第2空気層S2は、空気などの気体で構成されている。なお、第1空気層S1及び第2空気層S2は、真空で構成されていてもよい。また、第1空気層S1及び第2空気層S2は、気密空間でもよいし、気密空間でなくてもよい。
レンズ層41と第1基材10aとの間に第1空気層S1が設けられていることにより、レンズ層41のレンズ集合体43は、第1基材10aの凹部10a1の底面と離間して配置されている。レンズ層41は、平面視でレンズ集合体43よりも外側の部分が第1基材10aに接触している。
一方、レンズ層41と第1透光層45との間に第2空気層S2が設けられていることにより、レンズ集合体43は、第1透光層45と離間して配置されている。
第2透光層46と第3透光層48との間には、遮光性を有する遮光膜47が配置されている。遮光膜47は、平面視で四角形の枠状に形成されている(図7参照)。
図6は、素子基板10のうち第1基材10aから第1透光層45までの構造を示す概略平面図である。図7は、素子基板10のうち第1基材10aから第3透光層48までの構造を示す概略平面図である。なお、図6及び図7に示す方向から見ることを平面視という。
図6に示すように、第1基材10aには、平面視で四角形状の凹部10a1が設けられている。レンズ集合体43は、凹部10a1の中に包含されるように配置されている。レンズ集合体43を構成する複数のレンズ42は、例えば、X方向及びY方向に行列状に配置されている。
第1透光層45のレンズ集合体43の周囲には、第1貫通孔40a及び第2貫通孔40bと、第3貫通孔40cと、が形成されている。具体的には、第1貫通孔40a及び第2貫通孔40bは、凹部10a1の中に包含されるように、凹部10a1のX方向の両端側にそれぞれ形成されている。第3貫通孔40cは、凹部10a1の中に包含されるように、凹部10a1のY方向の両端側にそれぞれ形成されている。
言い換えれば、レンズ集合体43を囲むように、第1接続部46a及び第2接続部46bが配置されている。例えば、第1貫通孔40a及び第2貫通孔40bのY方向の長さと、レンズ集合体43のY方向の長さとは、ほぼ同じ長さである。また、例えば、第3貫通孔40cのX方向の長さと、レンズ集合体43のX方向の長さとは、ほぼ同じ長さである。
図7に示すように、遮光膜47は、例えば、レンズ集合体43を囲むように形成されている。言い換えれば、遮光膜47は、第1接続部46a及び第2接続部46bと重なるように形成されている。次に、光学基板としての素子基板10の製造方法を、図8〜図23を参照しながら説明する。
図8〜図10に示すように、ステップS11では、第1基材10aに凹部10a1を形成する(図9及び図10参照)。凹部10a1を形成する方法としては、例えば、石英である第1基材10aに、エッチング処理を施すことにより形成する。図10に示すように、凹部10a1は、例えば、平面視で四角形状である。
次に、ステップS12では、犠牲層61,62,63を形成する。具体的には、まず、図11に示すように、第1基材10aの表面に、例えば、CVD(chemical vapor deposition)法等の蒸着法により第1犠牲層61を形成する。第1犠牲層61は、例えば、シリコンである。
次に、図12に示すように、第1犠牲層61の上に、例えば、CVD法などの蒸着法を用いて第2犠牲層62を形成する。その後、第1犠牲層61及び第2犠牲層62を含む第1基材10a上を、CMP(chemical mechanical polishing)法等の研磨処理を行って平坦化する。第2犠牲層62は、例えば、酸化シリコンである。なお、第2犠牲層62は、第1犠牲層61とは異なる材料であることが好ましい。
次に、図13に示すように、第2犠牲層62に、半球状のレンズ用凹部62aを、例えば、エッチング処理により形成する。その後、第2犠牲層62の表面から第1基材10aの一部に亘って、例えば、CVD法やエッチング法を用いて第3犠牲層63を形成する。レンズ用凹部62aは、図14に示すように、平面視で行列状に形成される。第3犠牲層63は、例えば、シリコンであり、第1犠牲層61と同一材料であることが好ましい。
ステップS13では、公知の製造方法を用いてレンズ層41を形成する。具体的には、まず、図15に示すように、第3犠牲層63の上に、CVD法などの蒸着法を用いてレンズ層前駆体層41aを形成する。レンズ層前駆体層41aは、上記したように、酸化シリコンや酸窒化シリコンである。その後、レンズ層前駆体層41aの上面を、CMP法などを用いて平坦化処理する。
次に、図16に示すように、レンズ層前駆体層41aの上に、CVD法などの蒸着法を用いてレンズ層前駆体層41bを形成する。レンズ層前駆体層41bは、例えば、酸化シリコンである。具体的には、図示しないレジスト層を形成し、第2レンズ42bの位置に対応して、エッチング処理や、リフロー処理などの加熱処理を施して、曲面状のレジスト層を形成する。次に、レジスト層をマスクとして、レンズ層前駆体層41bにドライエッチング法などの異方性エッチングを施す。これにより、レンズ層前駆体層41aの上に、レンズ用凹部62aの位置に対応して、凸状の第2レンズ42bが形成される。以上により、第1レンズ42a及び第2レンズ42bを有するレンズ層41が完成する。
ステップS14では、残りの犠牲層64,65,66を形成する。まず、図16に示すように、レンズ層41の上に、CVD法などの蒸着法やエッチング法を用いて、第4犠牲層64を形成する。第4犠牲層64は、例えば、シリコンである。
次に、図17に示すように、レンズ層41及び第4犠牲層64の上に、CVDなどの蒸着法を用いて第5犠牲層65を形成する。その後、第5犠牲層65の上を、CMP法等の研磨処理を行って平坦化する。第5犠牲層65は、例えば、酸化シリコンである。その後、第5犠牲層65に成膜用孔65aを形成する。成膜用孔65aは、レンズ集合体43の外側における第4犠牲層64と平面視で重なる位置に形成する。
次に、図18に示すように、第5犠牲層65の上、及び成膜用孔65aの中に、公知の蒸着法及びエッチング法を用いて第6犠牲層66を形成する。第6犠牲層66は、例えば、シリコンである。
ステップS15では、図19に示すように、第5犠牲層65及び第6犠牲層66の上に、第1透光層45を形成する。具体的には、CVD法などの蒸着法を用いて第1透光層45を成膜し、その後、第1透光層45の上面を、CMP法などを用いて平坦化処理する。
ステップS16では、図20に示すように、第7犠牲層67を形成する。具体的には、まず、第1透光層45に第2貫通孔40b、第5犠牲層65に第2貫通孔40b、及びレンズ層41に第1貫通孔40aを形成する。次に、第1透光層45に、第3貫通孔40cを形成する。なお、第3貫通孔40cの形成は、第1貫通孔40a及び第2貫通孔40bと同時に形成するようにしてもよい。
第1貫通孔40a及び第2貫通孔40bは、例えば、図21に示すように、レンズ集合体43を挟んでX方向の2か所に形成されている。また、第3貫通孔40cは、例えば、図21に示すように、レンズ集合体43を挟んでY方向の2か所に形成されている。
次に、第1透光層45の上、及び第1貫通孔40a、第2貫通孔40b、第3貫通孔40cの内壁に、CVDなどの蒸着法を用いて第7犠牲層67を成膜する。第7犠牲層67は、例えば、シリコンである。
ステップS17では、第1空気層S1及び第2空気層S2を形成する。具体的には、まず、図20に示すように、レンズ層41に第1空気層用孔63aを形成し、第1透光層45に第2空気層用孔66aを、例えば、エッチング処理によって形成する。上記したように、第7犠牲層67、第6犠牲層66、第3犠牲層63を同一材料にすることにより、第7犠牲層67、第6犠牲層66、及び第3犠牲層63を同時に除去することができる。
なお、図21に示すように、第1空気層用孔63aは、平面視で第1貫通孔40a及び第2貫通孔40bよりも小さい大きさで形成される。同様に、第2空気層用孔66aは、平面視で第3貫通孔40cよりも小さい大きさで形成される。
次に、第1貫通孔40a、第2貫通孔40b、第1空気層用孔63a、第3貫通孔40c、第2空気層用孔66aを用いてエッチング処理を行うことにより、図20に示すように、第2犠牲層62及び第5犠牲層65の一部を除去する。第2犠牲層62及び第5犠牲層65を除去するため、上記したように、第1犠牲層61、第3犠牲層63、第4犠牲層64、第6犠牲層66、第7犠牲層67の材料は、第2犠牲層62及び第5犠牲層65の構成材料と異なることが好ましい。
具体的には、第2犠牲層62及び第5犠牲層65を除去する際に用いられる、エッチングガスに対する第1犠牲層61、第3犠牲層63、第4犠牲層64、第6犠牲層66、及び第7犠牲層67のエッチングレートは、エッチングガスに対する第2犠牲層62及び第5犠牲層65のエッチングレートよりも遅いことが好ましい。このように、第1犠牲層61、第3犠牲層63、第4犠牲層64、第6犠牲層66、及び第7犠牲層67は、第1基材10a、レンズ層41、第5犠牲層65の一部、及び第1透光層45を保護する保護層として機能する。
次に、図22に示すように、第1貫通孔40a、第2貫通孔40b、第3貫通孔40cを用いて、第1犠牲層61、第3犠牲層63、第4犠牲層64、第6犠牲層66、及び第7犠牲層67をエッチング処理により除去する。なお、第1犠牲層61、第3犠牲層63、第4犠牲層64、第6犠牲層66、及び第7犠牲層67を同一材料にすることにより、同一のエッチング処理によって除去することができる。これにより、レンズ層41のレンズ集合体43と、第1基材10aの凹部10a1との間に、第1空気層S1が形成される。また、レンズ集合体43と第1透光層45との間に、第2空気層S2が形成される。以降、第5犠牲層65の一部も第1透光層45として説明する。
ステップS18では、第2透光層46を形成する。具体的には、図23に示すように、第1透光層45の上に、例えば、CVD法などの蒸着法を用いて第2透光層46を形成する。これにより、第1透光層45における第2貫通孔40b及び第3貫通孔40c、レンズ層41における第1貫通孔40aの中に第2透光層46の一部が埋め込まれるとともに、第1接続部46a及び第2接続部46bが形成される。
言い換えれば、第1接続部46aは、第1貫通孔40a及び第2貫通孔40bを通じて第1基材10aの凹部10a1に接触する。一方、第2接続部46bは、第3貫通孔40cを通じてレンズ層41に接触する。第2透光層46は、例えば、酸化シリコンである。その後、第2透光層46の上面を平坦化処理することにより完成する。
ステップS19では、遮光膜47を形成する。具体的には、図5に示すように、第2透光層46の上に、例えば、CVD法などの蒸着法、及びエッチング処理によって遮光膜47を形成する。
ステップS20では、第3透光層48を形成する。具体的には、第2透光層46及び遮光膜47を覆うように、例えば、CVD法などの蒸着法を用いて第3透光層48を形成する。その後、第3透光層48の上面を平坦化することにより完成する。第3透光層48は、例えば、酸化シリコンである。
ステップS21では、各種配線を含む配線層50、及び絶縁層56を、公知の成膜法やパターニング法などを用いて形成する。続いて、ステップS22では、絶縁層56の上にITOなどからなる画素電極27を形成する。続いて、ステップS23では、例えば、斜方蒸着法などを用いて第1配向膜28を形成する。以上により、素子基板10が完成する。
図24に示すように、本実施形態のプロジェクター1000は、システム光軸Lに沿って配置された偏光照明装置1100と、光分離素子としての2つのダイクロイックミラー1104,1105と、3つの反射ミラー1106,1107,1108と、5つのリレーレンズ1201,1202,1203,1204,1205と、3つの光変調手段としての透過型の液晶ライトバルブ1210,1220,1230と、光合成素子としてのクロスダイクロイックプリズム1206と、投写レンズ1207とを備えている。
偏光照明装置1100は、超高圧水銀灯やハロゲンランプなどの白色光源からなる光源としてのランプユニット1101と、インテグレーターレンズ1102と、偏光変換素子1103とから概略構成されている。
ダイクロイックミラー1104は、偏光照明装置1100から射出された偏光光束のうち、赤色光(R)を反射させ、緑色光(G)と青色光(B)とを透過させる。もう1つのダイクロイックミラー1105は、ダイクロイックミラー1104を透過した緑色光(G)を反射させ、青色光(B)を透過させる。
ダイクロイックミラー1104で反射した赤色光(R)は、反射ミラー1106で反射した後にリレーレンズ1205を経由して液晶ライトバルブ1210に入射する。ダイクロイックミラー1105で反射した緑色光(G)は、リレーレンズ1204を経由して液晶ライトバルブ1220に入射する。ダイクロイックミラー1105を透過した青色光(B)は、3つのリレーレンズ1201,1202,1203と2つの反射ミラー1107,1108とからなる導光系を経由して液晶ライトバルブ1230に入射する。
液晶ライトバルブ1210,1220,1230は、クロスダイクロイックプリズム1206の色光ごとの入射面に対してそれぞれ対向配置されている。液晶ライトバルブ1210,1220,1230に入射した色光は、映像情報(映像信号)に基づいて変調されクロスダイクロイックプリズム1206に向けて射出される。
このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が合成される。合成された光は、投写光学系である投写レンズ1207によってスクリーン1300上に投写され、画像が拡大されて表示される。
液晶ライトバルブ1210は、上述した液晶装置100が適用されたものである。液晶装置100は、色光の入射側と射出側とにおいてクロスニコルに配置された一対の偏光素子の間に隙間を置いて配置されている。他の液晶ライトバルブ1220,1230も同様である。
なお、液晶装置100が搭載される電子機器としては、プロジェクター1000の他、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、スマートフォン、EVF(Electrical View Finder)、モバイルミニプロジェクター、電子ブック、携帯電話、モバイルコンピューター、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ディスプレイ、車載機器、オーディオ機器、露光装置や照明機器など各種電子機器に用いることができる。
以上述べたように、第1実施形態の光学基板としての素子基板10は、第1基材10aと、第1透光層45と、の間に、レンズ42を含むレンズ層41を備え、第1基材10aとレンズ層41との間に、第1空気層S1が設けられ、レンズ層41と第1透光層45との間に、第2空気層S2が設けられている。
この構成によれば、空気層S1,S2が無く、第1基材10aとレンズ層41とが密着した場合の屈折率の差よりも、屈折率1の第1空気層S1とレンズ層41との間における屈折率の差の方が大きくなる。同様に、レンズ層41と第1透光層45とが密着した場合の屈折率の差よりも、レンズ層41と屈折率1の第2空気層S2との間における屈折率の差の方が大きくなる。よって、従来のように、レンズ層41の屈折率を高くしなくても、第1空気層S1及び第2空気層S2を利用することにより屈折率を高められるので、レンズ層41における光Lの透過率の低下を抑制しつつ、レンズ性能を高めることができる。加えて、レンズ層41を挟んで第1空気層S1と第2空気層S2とを有するので、光Lを効率的に曲げることが可能となり、光Lの利用効率を向上させることができる。
また、素子基板10は、第1基材10a側から第1透光層45と、第2透光層46と、を備え、レンズ層41は、第1貫通孔40aを有し、第1透光層45は、第1貫通孔40aと平面視で重なる第2貫通孔40bと、第2貫通孔40bと平面視で重ならない第3貫通孔40cと、を有し、第2透光層46は、第1貫通孔40aと、第2貫通孔40bと、第3貫通孔40cと、を塞いで配置されている。
この構成によれば、例えば、製造時において、第1貫通孔40a、第2貫通孔40b、第3貫通孔40cを用いてエッチング処理を行うことが可能となり、第1基材10aとレンズ層41との間、及びレンズ層41と第1透光層45との間に容易に第1空気層S1及び第2空気層S2をつくることができる。
また、第2透光層46は、第1貫通孔40a及び第2貫通孔40bを通じて第1基材10aに接続される第1接続部46aと、第3貫通孔40cを通じてレンズ層41に接続される第2接続部46bと、を備える。
この構成によれば、第1基材10aに接続される第1接続部46aと、レンズ層41に接続される第2接続部46bと、を備えるので、第1基材10aとレンズ層41との間の第1空気層S1、レンズ層41と第1透光層45との間の第2空気層S2がある場合でも、それぞれに接触する面積を増やすことが可能となり、レンズ層41が撓むことを抑えることができる。
また、液晶装置100は、上記に記載の光学基板としての素子基板10と、素子基板10と対向配置された対向基板20と、素子基板10と対向基板20との間に配置された液晶層15と、を備える。
この構成によれば、表示品質を向上させることが可能な液晶装置100を提供することができる。
また、プロジェクター1000は、上記に記載の液晶装置100を備えるので、表示品質を向上させることが可能なプロジェクター1000を提供することができる。
また、光学基板としての素子基板10の製造方法は、透光性を有する第1基材10aを形成する工程と、第1基材10a上に、第1空気層S1と、レンズ層41と、第2空気層S2と、第1透光層45と、第2透光層46と、を順に形成する工程と、を有し、レンズ層41を形成する工程は、レンズ層41を厚さ方向に貫通する第1貫通孔40aを形成し、第1透光層45を形成する工程は、第1透光層45を厚さ方向に貫通する、第1貫通孔40aと平面視で重なる第2貫通孔40bを形成するとともに、第2貫通孔40bと平面視で重ならない第3貫通孔40cを形成し、第1透光層45を形成する工程と第2透光層46を形成する工程との間に、第1貫通孔40a及び第2貫通孔40bを用いてエッチングすることによりレンズ層41と第1基材10aとの間に第1空気層S1を形成し、第3貫通孔40cを用いてエッチングすることによりレンズ層41と第1透光層45との間に第2空気層S2を形成し、第2透光層46を形成する工程は、第2透光層46により第1貫通孔40a、第2貫通孔40b、第3貫通孔40cを塞ぐ。
この方法によれば、第1基材10aとレンズ層41との間に第1空気層S1を形成し、レンズ層41と第1透光層45との間に第2空気層S2を形成する。よって、空気層S1,S2が無く、第1基材10aとレンズ層41とが密着した場合の屈折率の差よりも、屈折率1の第1空気層S1とレンズ層41との間における屈折率の差の方が大きくなる。同様に、レンズ層41と第1透光層45とが密着した場合の屈折率の差よりも、レンズ層41と屈折率1の第2空気層S2との間における屈折率の差の方が大きくなる。よって、従来のように、レンズ層41の屈折率を高くしなくても、第1空気層S1及び第2空気層S2を利用することにより屈折率を高められるので、レンズ層41における光Lの透過率の低下を抑制しつつ、レンズ性能を高めることができる。加えて、レンズ層41を挟んで第1空気層S1と第2空気層S2とを有するので、光Lを効率的に曲げることが可能となり、光Lの利用効率を向上させることができる。
第2実施形態
第2実施形態の液晶装置200は、図25に示すように、配線層50と画素電極27との間に第2レンズ体240を備えている部分が、第1実施形態の液晶装置100と異なっている。その他の構成については概ね同様である。このため第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分について詳細に説明し、その他の重複する部分については適宜説明を省略する。
第2実施形態の液晶装置200は、第1実施形態と同様に、第1基材10aから絶縁層56まで形成されている。第1実施形態と異なる部分として、絶縁層56の上に第2レンズ体240が形成されている。第2レンズ体240の上には、保護膜250が形成されており、保護膜250の上には、画素電極27及び第1配向膜28が形成されている。
第2レンズ体240は、第2レンズ基材210aと、第2レンズ層241と、を備えており、例えば、画素Pごとに光Lの広がり角度を調整するレンズとして機能する。第2レンズ基材210aは、例えば、酸化シリコンで構成されている。第2レンズ基材210aには、凹部が形成されており、凹部を覆うように第2レンズ層241が配置されている。
第2レンズ層241は、例えば、第2レンズ基材210aの屈折率よりも大きい材料であり、例えば、酸窒化シリコンで構成されている。第2レンズ層241のレンズ242は、第2レンズ基材210aに向かって突出する凸レンズで構成されている。また、レンズ242は、半球状に形成されている。第2レンズ層241の各レンズ242は、配線層50の下側に配置されたレンズ層41の各レンズ42に対応して配置されている。
保護膜250は、例えば、素子基板110の製造時における第2レンズ体240のクラックなどの発生を低減するために用いられており、酸化シリコンなどで構成されている。
このように、対向基板20は、表示領域Eに遮光膜を有していない。すなわち、対向基板20は、平面視で素子基板110の画素電極27と画素電極27との間に対応する位置に、遮光膜であるブラックマトリクスを有していない。よって、対向基板20から出射する光Lは、対向基板20を透過する際に、ブラックマトリクスによる回析により位相差が生じて、偏光状態に乱れを生じさせることがない。したがって、コントラストの低下を抑制することができる。また、対向基板20と素子基板110とを組み合わせた際に、対向基板20のブラックマトリクスと素子基板110の遮光体との位置がずれてしまう、所謂、組ずれが生じないため、画素Pの開口率が低下して、明るさが低下することがない。
また、素子基板110は、画素電極27と、画素電極27と第2透光層46との間に配置されたトランジスター30と、画素電極27とトランジスター30との間に配置された第2レンズ層241と、を備える。
この構成によれば、第2レンズ層241を有する第2レンズ体240と、画素電極27やトランジスター30を備える素子基板110と、を一体化にして使用することができる。
第3実施形態
第3実施形態の液晶装置300は、図26に示すように、配線層50と画素電極27との間に第3レンズ体340を備えている部分が、第1実施形態の液晶装置100と異なっている。その他の構成については概ね同様である。このため第3実施形態では、第1実施形態と異なる部分について詳細に説明し、その他の重複する部分については適宜説明を省略する。
第3実施形態の液晶装置300は、第1実施形態と同様に、第1基材10aから絶縁層56まで形成されている。第1実施形態と異なる部分として、絶縁層56の上に第3レンズ体340が形成されている。第3レンズ体340の上には、保護膜250が形成されており、保護膜250の上には、画素電極27及び第1配向膜28が形成されている。
第3レンズ体340は、第3レンズ基材310aと、第3レンズ層341と、透光層345と、を備えており、例えば、画素Pごとに光Lの広がり角度を調整するレンズとして機能する。第3レンズ基材310aは、例えば、酸化シリコンで構成されている。第3レンズ基材310aには、凹部が形成されており、空気層S3を挟んで第3レンズ集合体343が配置されている。
第3レンズ層341は、例えば、酸化シリコンや酸窒化シリコンなどで構成されている。第3レンズ層341のレンズ342は、第3レンズ基材310aに向かって突出する凸レンズで構成されている。また、レンズ342は、半球状に形成されている。第3レンズ層341の各レンズ342は、配線層50の下側に配置されたレンズ層41の各レンズ42に対応して配置されている。この構成によれば、光Lの透過する方向を調整することが可能となり、更に光の利用効率を向上させることができる。
なお、上記実施形態に記載したレンズ42は、凸曲面を有する凸レンズ2つで構成されるが、凹曲面を有する凹レンズ2つであってもよい。また、レンズ42は、凸レンズと凹レンズの組み合わせでもよい。同様に、第2実施形態のレンズ242は、凸曲面を有する凸レンズで構成されるが、凹曲面を有する凹レンズであってもよい。また、第3実施形態のレンズ342は、凸レンズでなく凹レンズであってもよい。
上記実施形態に記載した第1レンズ42a及び第2レンズ42bを有するレンズ層41を含むレンズ体40は、素子基板10に配置されることに限定されず、対向基板20に配置されるようにしてもよい。また、素子基板10と対向基板20との両方にレンズ体40が配置されるようにしてもよい。
上記実施形態に記載したレンズ体40は、第1基材10aに凹部10a1を設けることにより、第1基材10aとレンズ集合体43との間に第1空気層S1を形成しているが、この構造に限定されず、例えば、第1基材10aに凹部10a1を設けず、レンズ層41に凹部を設けることにより、第1基材10aとレンズ集合体43との間に第1空気層S1を形成するようにしてもよい。なお、第2空気層S2の製造方法も、上記した製造方法に限定されない。
上記実施形態に記載した第1貫通孔40a及び第2貫通孔40bは、図21に示すように、素子基板10のX方向、具体的には、表示領域Eを挟んでX方向の両側に配置することに限定されず、例えば、素子基板10のY方向に配置するようにしてもよい。一方、第3貫通孔40cは、表示領域Eを挟んでY方向に配置することに限定されず、X方向に配置するようにしてもよい。また、第1貫通孔40a、第2貫通孔40b、第3貫通孔40c全てをX方向に配置したり、Y方向に配置したりしてもよい。更に、第1貫通孔40a及び第2貫通孔40bは、2個所に形成することに限定されず、2個所以上に配置するようにしてもよい。第3貫通孔40cについても同様である。
上記実施形態に記載したレンズ体40の製造方法は、上記製造方法に限定されず、例えば、空気層S1,S2が形成されるように、第1基材10aとレンズ層41と第1透光層45とを貼り合わせるようにしてもよい。また、レンズ体40として第1接続部46a及び第2接続部46bを設けたが、第1接続部46a及び第2接続部46bを設けない構成でもよい。
上記した第2実施形態や第3実施形態の液晶装置200,300は、保護膜250を配置しているが、第1実施形態の液晶装置100のように、保護膜250が無く、絶縁層56の上に画素電極27が配置されるようにしてもよい。
また、電気光学装置として上記したような液晶装置100を適用することに限定されず、例えば、有機EL装置、プラズマディスプレイ、電子ペーパー(EPD)等に適用するようにしてもよい。
3a…走査線、3b…容量線、6a…データ線、10,110…光学基板としての素子基板、10a1…凹部、10a…基材としての第1基材、14…シール材、15…電気光学層としての液晶層、16…容量素子、18…遮光膜、20…対向基板、20a…第2基材、22…データ線駆動回路、24…走査線駆動回路、25…検査回路、26…上下導通部、27…画素電極、28…第1配向膜、29…配線、30…トランジスター、31…対向電極、32…第2配向膜、33…絶縁層、40…レンズ体、40a…第1貫通孔、40b…第2貫通孔、40c…第3貫通孔、41…レンズ層、41a,41b…レンズ層前駆体層、42…レンズ、42a…第1レンズ、42b…第2レンズ、43…レンズ集合体、45…第1透光層、46…第2透光層、46a…第1接続部、46b…第2接続部、47…遮光膜、48…第3透光層、50…配線層、51…遮光層、56…絶縁層、56a…第1絶縁層、56b…第2絶縁層、56c…第3絶縁層、56d…第4絶縁層、56e…第5絶縁層、61…第1犠牲層、62…第2犠牲層、62a…レンズ用凹部、63…第3犠牲層、63a…第1空気層用孔、64…第4犠牲層、65…第5犠牲層、65a…成膜用孔、66…第6犠牲層、66a…第2空気層用孔、67…第7犠牲層、70…外部接続用端子、100,200,300…電気光学装置としての液晶装置、210a…第2レンズ基材、240…第2レンズ体、241…第2レンズ層、242…レンズ、250…保護膜、310a…第3レンズ基材、340…第3レンズ体、341…第3レンズ層、342…レンズ、343…第3レンズ集合体、345…透光層、1000…電子機器としてのプロジェクター、1100…偏光照明装置、1101…ランプユニット、1102…インテグレーターレンズ、1103…偏光変換素子、1104,1105…ダイクロイックミラー、1106,1107,1108…反射ミラー、1201,1202,1203,1204,1205…リレーレンズ、1206…クロスダイクロイックプリズム、1207…投写レンズ、1210,1220,1230…液晶ライトバルブ、1300…スクリーン。

Claims (8)

  1. 基材と、透光層と、の間に、レンズを含むレンズ層を備え、
    前記基材と前記レンズ層との間に、第1空気層が設けられ、
    前記レンズ層と前記透光層との間に、第2空気層が設けられていることを特徴とする光学基板。
  2. 請求項1に記載の光学基板であって、
    前記透光層は、前記基材側から第1透光層と、第2透光層と、を備え、
    前記レンズ層は、第1貫通孔を有し、
    前記第1透光層は、前記第1貫通孔と平面視で重なる第2貫通孔と、前記第2貫通孔と平面視で重ならない第3貫通孔と、を有し、
    前記第2透光層は、前記第1貫通孔と、前記第2貫通孔と、前記第3貫通孔と、を塞いで配置されていることを特徴とする光学基板。
  3. 請求項2に記載の光学基板であって、
    前記第2透光層は、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔を通じて前記基材に接続される第1接続部と、前記第3貫通孔を通じて前記レンズ層に接続される第2接続部と、を備えることを特徴とする光学基板。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の光学基板であって、
    画素電極と、前記画素電極と前記透光層との間に配置されたトランジスターと、前記画素電極と前記トランジスターとの間に配置された第2レンズ層と、を備えることを特徴とする光学基板。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の光学基板と、
    前記光学基板と対向配置された対向基板と、
    前記光学基板と前記対向基板との間に配置された電気光学層と、
    を備えることを特徴とする電気光学装置。
  6. 請求項5に記載の電気光学装置であって、
    前記対向基板は、表示領域に遮光膜が無いことを特徴とする電気光学装置。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
  8. 透光性を有する基材を形成する工程と、
    前記基材上に、第1空気層と、レンズ層と、第2空気層と、第1透光層と、第2透光層と、を順に形成する工程と、を有し、
    前記レンズ層を形成する工程は、前記レンズ層を厚さ方向に貫通する第1貫通孔を形成し、
    前記第1透光層を形成する工程は、前記第1透光層を厚さ方向に貫通する、前記第1貫通孔と平面視で重なる第2貫通孔を形成するとともに、前記第2貫通孔と平面視で重ならない第3貫通孔を形成し、
    前記第1透光層を形成する工程と前記第2透光層を形成する工程との間に、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔を用いてエッチングすることにより前記レンズ層と前記基材との間に前記第1空気層を形成し、前記第3貫通孔を用いてエッチングすることにより前記レンズ層と前記第1透光層との間に前記第2空気層を形成し、
    前記第2透光層を形成する工程は、前記第2透光層により前記第1貫通孔と、前記第2貫通孔と、前記第3貫通孔と、を塞ぐことを特徴とする光学基板の製造方法。
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