JP2021139587A - 空調装置、及び、それを備えた空調システム - Google Patents

空調装置、及び、それを備えた空調システム Download PDF

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しほり 西山
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務 祖父江
秀文 山岡
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秀文 山岡
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Abstract

【課題】ユーザが触れた際にユーザに不快感を与えにくい空調装置を提供する。【解決手段】空調装置1は、天板40の下方に配置されている熱交換器13と、熱交換器13に接続されている熱媒配管15と、熱交換器13を流通する熱媒により加熱又は冷却された流体により温度調節を行う空調機能部11とを備える。熱媒配管15は、天板40を支持している脚部41の内部に配設され、脚部41は、断熱材で形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、供給された熱媒により加熱又は冷却された空気等の流体を介して、周辺領域における温度調節を行う空調装置、及び、それを用いた空調システムに関する。
従来、テーブル等の家具の内部に設置されている空調装置がある。この種の空調装置としては、テーブルの内部に熱交換器を配置し、その熱交換器により冷却された空気を介して、テーブルの足元の空間における温度調節を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平4−327751号公報
ところで、特許文献1に記載のような空調装置では、熱交換器に熱媒を供給するための熱媒配管も、テーブルの脚部又は側板の内部に配置されている。そのため、この空調装置では、温度調節を実行しているときに、熱媒配管を流通する熱媒からの影響によって、その脚部又は側板も意図せず加熱又は冷却されてしまう場合がある。
そのような場合に、その脚部又は側板にユーザの身体(例えば、足)が触れると、ユーザに不快感を与えてしまうおそれがあった。
また、脚部又は側板が意図せず冷却されてしまう場合に、熱媒配管又は熱交換器の周囲(例えば、テーブルの表面など)に結露水が発生して、その結露水によってテーブルの天板、側板又は脚部が濡れてしまい、そのテーブルを使用しているユーザに不快感を与えてしまうおそれがあった。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、ユーザが触れた際にユーザに不快感を与えにくい空調装置、及び、それを用いた空調システムを提供することを目的とする。
本発明の空調装置は、
温度調節された流体を介して、所定の領域における温度調節を行う空調装置であって、
天板の上方又は下方に配置されている熱交換器と、
前記熱交換器に接続されている熱媒配管と、
前記熱交換器を流通する熱媒により加熱又は冷却された流体により、前記所定の領域の温度調節を行う空調機能部とを備え、
前記熱媒配管は、前記天板を支持している脚部、及び、前記熱交換器を所定の高さに支持している支柱の少なくとも一方の内部に配設され、
前記熱媒配管を流通する熱媒と、前記熱媒配管が配設されている前記脚部又は前記支柱の外部との間には、熱媒配管用断熱層が形成されていることを特徴とする。
このように、本発明の空調装置は、熱媒配管を流通する熱媒と、熱媒配管が配設されている脚部又は支柱の外部との間に、熱媒配管用断熱層が形成されている。
これにより、天板を支持している脚部、及び、熱交換器を所定の高さに支持している支柱の少なくとも一方の内部に熱媒配管が配設されている場合であっても、その熱媒配管の配置されている脚部又は支柱がその熱媒配管を流通する熱媒からの影響によって加熱又は冷却されてしまうことを、その熱媒配管用断熱層によって抑制することができる。
したがって、本発明によれば、熱媒配管が配設されている脚部又は支柱の加熱又は冷却が防止されるので、それに触れたユーザに不快感を与えてしまうことを抑制することができる。また、本発明によれば、脚部又は支柱の表面で結露水が発生して、その結露水によって脚部又は支柱の表面が濡れてしまうことが防止されるので、その結露水によってユーザに不快感を与えてしまうことも抑制することができる。
また、このように構成すると、熱媒配管用断熱層によって、その熱媒配管を流通する熱媒に対する周辺環境(例えば、外気温)による影響を小さくすることができる。したがって、本発明によれば、空調装置を屋外に配置した場合であっても、冬季等に熱媒が凍結してしまうことを抑制して、温度調節をスムーズに開始することができる。
なお、脚部又は支柱とその内部を通る熱媒配管との間に間隙がある場合には、その間隙に配置した断熱材で熱媒配管用断熱層を形成してもよいし、その間隙に存在する空気等の気体を熱媒配管用断熱層としてもよい。また、脚部又は支柱そのものを断熱材で形成して、脚部又は支柱そのものを熱媒配管用断熱層としてもよい。また、熱媒配管そのものを断熱材で形成して、熱媒配管そのものを熱媒配管用断熱層としてもよい。
また、本発明の空調装置においては、
前記熱交換器で発生した結露水を排出する排水管を備え、
前記排水管は、前記脚部及び前記支柱の少なくとも一方の内部に配設されていることが好ましい。
熱交換器で発生した結露水を適切に処理しないと、空調装置を設置したテーブル等の想定外の部分が、その結露水によって濡れてしまうおそれがある。ひいては、その結露水によって、ユーザに不快感を与えてしまうおそれがある。
そこで、このように構成して、結露水を積極的に排出する機構を設けると、そのように想定外の部分が結露水によって濡れてしまうことを防止することができる。ひいては、その結露水によってユーザに不快感を与えてしまうことを抑制することができる。また、排水管が外部に露出しないので、排水管によって美観を損ねることも抑制することができる。
また、本発明の空調装置においては、
前記脚部及び前記支柱の少なくとも一方は、上下方向に伸縮自在に構成されていることが好ましい。
このように構成すると、脚部に支持されている天板、又は、支柱に支持されている熱交換器の高さを、設置者が任意に調節することができる。これにより、様々な場所、条件に適した高さ(例えば、空調装置を設置するテーブルの高さ)で、容易に、空調装置を設置することができる。
また、本発明の空調装置は、
温度調節された流体を介して、所定の領域における温度調節を行う空調装置であって、
天板の上方又は下方に配置されている熱交換器と、
前記熱交換器で発生した結露水を排出する排水管と、
前記熱交換器により加熱又は冷却された流体により、前記所定の領域の温度調節を行う空調機能部とを備え、
前記排水管は、前記天板を支持している脚部、及び、前記熱交換器を所定の高さに支持している支柱の少なくとも一方の内部に配設されていることを特徴とする。
熱交換器で発生した結露水を適切に処理しないと、空調装置を設置したテーブル等の想定外の部分が、その結露水、又は、その結露水によって冷却された部材に発生した結露水によって、濡れてしまうおそれがある。ひいては、その結露水によって、ユーザに不快感を与えてしまうおそれがある。
そこで、このように、本発明の空調装置は、排水管を、天板を支持している脚部、及び、熱交換器を所定の高さに支持している支柱の少なくとも一方の内部に配設している。すなわち、結露水を積極的に排出する機構を設けている。これにより、結露水によって想定外の部分が濡れてしまうことが防止される。
したがって、本発明によれば、その結露水によってユーザに不快感を与えてしまうことを抑制することができる。また、本発明によれば、排水管が外部に露出しないので、排水管によって美観を損ねることも抑制することができる。
また、本発明の空調装置においては、排水管を備えている構成の場合、
前記排水管の内部を流通する排水と、前記排水管が配設されている前記脚部又は前記支柱の外部との間には、排水管用断熱層が形成されていることが好ましい。
空調装置の目的とする温度、空調装置の周辺環境等によっては、熱交換器で発生した結露水を排出するための排水管を流れる排水からの影響によって、脚部又は支柱が冷却されてしまうことがある。
そこで、このように構成すると、その排水管の配置されている脚部又は支柱がその排水管を流通する排水からの影響によって冷却されてしまうことを、その排水管用断熱層によって抑制することができる。
これにより、排水管が配設されている脚部又は支柱の冷却が抑制されるので、それに触れたユーザに不快感を与えてしまうことを防止することができる。また、脚部又は支柱の表面で結露が生じてしまうことを抑制できるので、その結露によって美観を損ねてしまうことも抑制することができる。
なお、脚部又は支柱とその内部を通る排水管との間に間隙がある場合には、その間隙に配置した断熱材で排水管用断熱層を形成してもよいし、その間隙に存在する空気等の気体を排水管用断熱層としてもよい。また、脚部又は支柱そのものを断熱材で形成して、脚部又は支柱そのものを排水管用断熱層としてもよい。また、排水管そのものを断熱材で形成して、排水管そのものを排水管用断熱層としてもよい。
また、本発明の空調システムは、
上記いずれかの空調装置と、
前記空調装置の熱媒配管を流れる熱媒を加熱又は冷却する熱源装置と、
前記空調装置と前記熱源装置との間で、前記熱媒が循環する熱媒循環路とを備え、
前記熱媒配管は、前記熱媒循環路に対し、接続自在に構成されていることを特徴とする。
第1実施形態に係る空調システムの概略構成を模式的に示す平面図。 図1の空調システムの空調装置の構成を模式的に示す断面図。 第2実施形態に係る空調システムの空調装置の構成を模式的に示す断面図。 図3の空調装置の支柱の伸縮構造の模式図。 第3実施形態に係る空調システムのテーブル及び空調装置の構成を模式的に示す断面図。 図5の空調装置の配置位置の変形例を模式的に示す断面図。
[第1実施形態]
以下、図1及び図2を参照して、第1実施形態に係る空調システムSについて説明する。なお、以下の説明においては、空調システムSは、例えば、レストラン、カフェの屋外のテラス等に設置されたテーブル席を利用しているユーザの足元の温度調節を行うためのものとして構成されている。ただし、本発明の空調システムは、そのような構成に限定されるものではなく、屋内等の他の周辺環境においても使用可能なものである。
まず、図1を参照して、空調システムSの全体構成について説明する。
図1に示すように、空調システムSは、温度調節を行う複数の空調装置1と、熱媒を加熱又は冷却する熱源装置2と、各々の空調装置1と熱源装置2との間で、熱媒が循環する熱媒循環路3とを備えている。
空調装置1の各々は、その空調装置1の設置されているテーブル4及びそのテーブル4の周囲に配置されているイス5を利用しているユーザの足元を、暖房又は冷房するために使用される。
熱源装置2は、冷凍機、吸収冷温水機、ボイラー等である。空調システムSでは、複数の空調装置1に対して、1つの熱源装置2が設置されている。これにより、熱源装置2を操作することによって、複数の空調装置1を一括で操作することができるようになっている。
なお、本発明の空調システムは、このような構成に限定されるものではない。例えば、1つの空調装置に対して1つの熱源装置を設置してもよいし、複数の空調装置に対して複数の熱源装置(例えば、冷房用の熱源装置と暖房用の熱源装置の2つの熱源装置)を設置してもよい。
熱媒循環路3は、設置スペースの地下に埋設されている。なお、空調システムSでは、熱媒循環路3は、複数の空調装置1の各々と熱源装置2とのみを接続しているが、空調装置1同士を接続してもよい。
次に、図2を参照して、空調装置1の構成について、詳細に説明する。
図2に示すように、空調装置1は、テーブル4の天板40の下面中央に固定されている第1筐体10と、第1筐体10の内部に配置され、テーブル4の下方領域の温度調節を行う空調機能部11と、第1筐体10の下方に連設されている第2筐体12と、第2筐体12の内部に配置されている熱交換器13及びドレン機構14と、熱媒循環路3に接続されている熱媒配管15と、ドレン機構14に接続され、熱交換器13で発生した結露水を排水として排出する排水管16とを備えている。
第1筐体10の断面形状は、下方が凸となるような台形形状となっている。第1筐体10の傾斜している部分(周縁部)には、送風口10aが設けられている。第1筐体10の天板は、テーブル4の天板40と一体となっている。すなわち、空調システムSでは、空調装置1は、テーブル4と一体の装置として構成されている。
空調機能部11は、第1筐体10の内部に配置されているファン11aと、第1筐体10の送風口10aに設けられているルーバー(不図示)とで構成されている。空調機能部11は、熱交換器13によって温度調節された空気(流体)を送風することによって、対象領域(空調システムSでは、テーブル4及びその周辺に配置されているイス5のユーザの足元)の温度調節を行う。なお、図2における白抜きの矢印は、送風口10aから送風された温風又は冷風の流れる方向を示している。
第2筐体12は、第1筐体10の下面中央部の平面部分に、下方に向かって連設されている。第2筐体12の上方部分の側面には、熱交換器13が加熱又は冷却する空気を吸い込むための吸込口12aが設けられている。なお、図2において黒で塗りつぶされている矢印は、吸込口12aから吸い込まれる空気の流れる方向を示している。
熱交換器13は、第2筐体12の内部の上方側に配置されている。熱交換器13は、第2筐体12の吸込口12aから吸い込まれた空気を、熱媒配管15を流れる熱媒と熱交換をさせることによって加熱又は冷却する。加熱又は冷却された空気を上方に位置する空調機能部11へと送られる。
ドレン機構14は、第2筐体12の内部の下方側に配置されている。ドレン機構14は、熱交換器13の下方に配置され、排水管16が接続されているドレン受け14aと、排水管16に介装されているポンプ14bとで構成されている。ドレン受け14aは、熱交換器13で発生した結露水を受け止める。ポンプ14bは、ドレン受け14aに溜まった結露水を吸い上げて排水管16へと送るように駆動する。
熱媒配管15は、往配管と戻配管とからなる。それらの管はいずれも熱交換器13から、第1筐体10を通過するように上方に延び、その後、テーブル4の天板40、及び、天板40を支持する複数の脚部41のうちの1つの内部を通るように配設されている。
ここで、天板40及び脚部41は、いずれも熱媒配管15よりも断熱性の高い材料で構成されている。すなわち、熱媒配管15の周りでは、天板40及び脚部41が、熱媒配管15を流通する熱媒と、天板40及び脚部41の外部との間における断熱層(熱媒配管用断熱層)となっている。
また、熱媒配管15は、前述の熱媒循環路3(図1参照)に対して、接続自在となっている。これにより、空調システムSでは、空調装置1の設置及び撤去を、容易に行うことができるようになっている。なお、本発明の空調システムは、このような構成に限定されるものではなく、熱媒配管と熱媒循環路を接続自在に構成しなくてもよい。
排水管16は、ドレン機構14から、第1筐体10を通過するように上方に延び、その後、テーブル4の天板40、及び、天板40を支持する複数の脚部41のうちの熱媒配管15を通る脚部41とは異なる脚部41の内部を通るように配設されている。
ここで、天板40及び脚部41は、いずれも排水管16よりも断熱性の高い材料で構成されている。すなわち、排水管16の周りでは、天板40及び脚部41が、排水管16を流通する排水と、天板40及び脚部41の外部との間における断熱層(排水管用断熱層)となっている。
以上説明したように、空調装置1では、天板40、及び、天板40を支持している脚部41の内部に熱媒配管15及び排水管16が配設されており、その天板40及び脚部41は、熱媒配管15及び排水管16よりも断熱性の高い材料で形成されている。すなわち、熱媒配管15を流通する熱媒及び排水管16を流通する排水と、天板40及び脚部41の外部との間に、断熱層が形成されている。
これにより、熱媒配管15又は排水管16の配置されている天板40及び脚部41が熱媒配管15を流通する熱媒、又は、排水管16を流通する排水の影響によって加熱又は冷却されてしまうことが、その断熱層によって抑制されている。
したがって、空調システムSの備えている空調装置1によれば、熱媒配管15又は排水管16が配設されている脚部41の加熱又は冷却が防止されるので、それに触れたユーザに不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
また、この空調装置1によれば、脚部41の表面で結露水が発生して、その結露によって想定外の部分(例えば、脚部41の表面)が濡れてしまうことが防止されるので、その結露水によってユーザに不快感を与えてしまうことも抑制することができる。
また、このように構成すると、断熱層によって、熱媒配管15を流通する熱媒に対する周辺環境(例えば、外気温)による影響を小さくすることができる。これにより、本発明によれば、空調装置1を屋外に配置した場合であっても、冬季等に熱媒が凍結してしまうことを抑制して、温度調節をスムーズに開始することができる。
また、このように構成すると、空調装置1を支持するための支柱等を省略することができるので、空調装置1を設置しても、テーブルの形状を従来とあまり変わらない形状のままに維持することができる。
ところで、熱交換器13で発生した結露水を適切に処理しないと、空調装置1を設置したテーブル4の想定外の部分(例えば、第2筐体12の下面等)が、その結露水、又は、その結露水によって冷却された部材に発生した結露水によって、濡れてしまうおそれがある。ひいては、その結露水によって、ユーザに不快感を与えてしまうおそれがある。
そこで、空調装置1では、排水管16を、天板40を支持している脚部41の内部に配設している。すなわち、結露水を積極的に排出する機構を設けている。これにより、結露水によって想定外の部分が濡れてしまうことが防止されている。
したがって、空調装置1によれば、その結露水によってユーザに不快感を与えてしまうことを抑制することができる。また、空調装置1によれば、排水管16が外部に露出しないので、排水管16によって美観を損ねることも抑制することができる。
[第2実施形態]
以下、図3及び図4を参照して、第2実施形態に係る空調システムについて説明する。
なお、本実施形態の空調システムは、空調装置を支柱が備え、その支柱がテーブルの脚部にもなっていることを除き、第1実施形態の空調システムSと同様の構成を備えている。そのため、以下の説明においては、空調装置の構成のみを詳細に説明する。また、第1実施形態の空調システムと同一の構成又は対応する構成については、詳細な説明は省略する。
図3に示すように、空調装置1は、テーブル4の天板40の下面中央に固定されている第1筐体10と、第1筐体10の内部に配置され、テーブル4の下方領域の温度調節を行う空調機能部11と、第1筐体10の下方に連設されている第2筐体12と、第2筐体12の内部に配置されている熱交換器13及びドレン機構14と、熱媒循環路3に接続されている熱媒配管15と、ドレン機構14に接続されている排水管16と、第2筐体12の下面から下方に延設されている支柱17とを備えている。
熱媒配管15及び排水管16は、支柱17の内部を通るように配設されている。ここで、支柱17は、熱媒配管15及び排水管16よりも断熱性の高い材料で構成されている。すなわち、支柱17が、熱媒配管15を流通する熱媒及び排水管16を流通する排水と、支柱17の外部との間における断熱層となっている。
ところで、支柱17は、上下方向(すなわち、支柱17の軸線方向)に伸縮自在に構成されている。そこで、図4を参照して、その伸縮のための機構について説明する。
図4に示すように、支柱17は、第2筐体12の下方部に固定されている円筒状の第1部材17aと、第1部材17aに下方から挿入され、第1部材17aに対して摺動自在な円筒状の第2部材17bと、第1部材17aに対する第2部材17bの位置を固定するための固定ピン17cとで構成されている。
第1部材17aには、複数の第1固定孔17dが、軸線方向にずれた位置に形成されている。また、第2部材17bには、第1固定孔17dに対応するようにして、複数の第2固定孔17eが、軸線方向にずれた位置に形成されている。
支柱17を設置する際には、第1固定孔17dのいずれかに対して第2固定孔17eを一致させた後、それらに固定ピン17cを挿通することによって、第1部材17aと第2部材17bとの軸線方向及び周方向における相対的な位置が固定される。
すなわち、支柱17は、固定ピン17cを挿通する第1固定孔17dと第2固定孔17eとを変更することによって、軸線方向に伸縮自在に構成されている。これにより、空調装置1の設置位置等に応じて、支柱17の長さを適宜変更することができるようになっている。
このように構成されている第2実施形態の空調装置1によっても、第1実施形態の空調装置1と同様の効果を奏することができる。また、第2実施形態の空調装置1は、第1実施形態の空調装置とは異なり、テーブル4の脚部41を省略することができるので、テーブル4の下方のスペースを確保しやすくなっている。
また、支柱17は、軸線方向に伸縮自在に構成されている。すなわち、この空調システムでは、支柱17に支持されている熱交換器13の高さを、設置者が任意に調節することができる。これにより、様々な場所、条件に適した高さ(例えば、テーブル4として要求される高さ)で、容易に、空調装置1を設置することができるようになっている。
[第3実施形態]
以下、図5及び図6を参照して、第3実施形態に係る空調システムについて説明する。
なお、本実施形態の空調システムは、空調装置とテーブルとが独立していることを除き、第2実施形態の空調システムと同様の構成を備えている。そのため、以下の説明においては、空調装置の構成のみを詳細に説明する。また、第2実施形態の空調システムと同一の構成又は対応する構成については、詳細な説明は省略する。
図5に示すように、空調装置1は、テーブル4の天板40の下方に配置されることを想定して構成されたものである。なお、そのため、本発明における天板は、第1筐体10の天板となる。
空調装置1は、第1筐体10と、第1筐体10の内部に配置され、テーブル4の下方領域の温度調節を行う空調機能部11と、第1筐体10の下方に連設されている第2筐体12と、第2筐体12の内部に配置されている熱交換器13及びドレン機構14と、熱媒循環路3に接続されている熱媒配管15と、ドレン機構14に接続されている排水管16と、第2筐体12の下面から下方に延設されている支柱17とを備えている。
このように構成されている第3実施形態の空調装置1によっても、第2実施形態の空調装置1と同様の効果を奏することができる。また、第3実施形態の空調装置1は、第2実施形態の空調装置とは異なり、テーブル4の天板40と独立して、空調機能部11の高さを調節することができるので、空調装置1とともに設置するテーブル4の高さ、ユーザの体格等に応じて、温度調節する領域を変更しやすくなっている。
なお、この空調装置1は、必ずしも、テーブル4の下方に配置しなければならないものではない。そのため、例えば、図6のように、テーブル4の側方等に配置してもよい。
[その他の実施形態]
以上、図示の実施形態について説明したが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、図2、図3、図5等に示すように、熱媒配管15及び排水管16の配設されている脚部41又は支柱17を、熱媒配管15及び排水管16よりも断熱性の高い素材を用いて構成することによって、その脚部41又は支柱17そのものを断熱層としている。しかし、本発明の空調装置の断熱層は、熱媒配管を流通する熱媒又は排水管を流通する排水と、その熱媒配管又は排水管の外部との間を断熱する構成であればよい。
そのため、例えば、脚部又は支柱とその内部を通る熱媒配管又は排水管との間に間隙がある場合には、その間隙に配置した断熱材で断熱層を形成してもよいし、その間隙に存在する空気等の気体を断熱層としてもよい。また、脚部又は支柱そのものを断熱材で形成して、脚部又は支柱そのものを断熱層としてもよい。また、熱媒配管そのものを断熱材で形成して、熱媒配管そのものを断熱層としてもよい。
なお、空調装置が、熱媒配管及び排水管の両方を備える場合であっても、必ずしも熱媒配管用断熱層及び排水管用断熱層の両方を備える必要はなく、いずれか一方のみを備えるようにしてもよい。
具体的には、熱媒配管及び排水管の両方を備える場合において、熱媒配管を流通する熱媒とその熱媒配管が配設された脚部又は支柱の外部との間の断熱層である熱媒配管用断熱層のみを形成してもよい。このとき、排水管は必ずしも脚部又は支柱の内部に配設されている必要はないので、排水管を脚部又は支柱の外部に配置してもよい。
同様に、熱媒配管及び排水管の両方を備える場合において、排水管を流通する排水とその排水管が配設された脚部又は支柱の外部との間の断熱層である排水管用断熱層のみを形成してもよい。このとき、熱媒配管は必ずしも脚部又は支柱の内部に配設されている必要はないので、熱媒配管を脚部又は支柱の外部に配置してもよい。
また、上記実施形態においては、空調装置1は、所定の領域を加熱又は冷却している。しかし、本発明の空調装置は、そのような構成に限定されるものではなく、加熱又は冷却のみを行うものであってもよい。
また、上記実施形態においては、図2、図3、図5等に示すように、空調装置1は、外部に接続される配管として熱媒配管15と排水管16とを備えている。しかし、本発明の空調装置はそのような構成に限定されるものではない。
そのため、例えば、結露水を処理する構成を別途備えている場合等には、外部に接続される配管として、排水管を省略して、熱媒配管のみを備えるようにしてもよい。また、例えば、空調装置がその内部のみで熱媒が循環するようなものである場合等には、テーブルの外部の熱媒循環路に接続するための熱媒配管を備える必要がないので、外部に接続される配管として、熱媒配管を省略して、排水管のみを備えるようにしてもよい。
また、上記第1実施形態においては、図2に示すように、熱媒配管15の往配管及び戻配管を1つの脚部41の内部に配設し、排水管16を他の脚部41の内部に配設している。しかし、本発明の空調装置はそのような構成に限定されるものではなく、脚部及び支柱に配設する管は適宜設定してもよい。
そのため、例えば、熱媒配管の往配管と戻配管とを別の脚部又は支柱に配設してもよいし、往配管及び戻配管のいずれか一方を排水管が配設されている脚部又は支柱に配設してもよいし、熱媒配管の往配管及び戻配管並びに排水管を1つの脚部又は支柱に配設してもよいし、熱媒配管の往配管及び戻配管並びに排水管の各々をそれぞれ別の脚部又は支柱に配設してもよい。
なお、複数の熱媒配管又は排水管をある程度まとめて脚部又は支柱に配設した場合には、空調装置を設置する床などの設置面等に設ける設置用の孔の数を少なくすることができる。
また、上記実施形態では、図2、図3、図5等に示すように、熱交換器13及び空調機能部11のいずれも、テーブル4の天板40又は第1筐体10の天板の下方に配置されている。しかし、本発明の空調装置は、そのような構成に限定されるものではなく、熱交換器及び空調機能部のいずれか一方又はその両方を、天板の上方に配置してもよい。
また、上記第1実施形態及び第2実施形態では、図2及び図3に示すように、空調装置1を、テーブル4と一体としている。しかし、本発明の空調装置は、そのような構成に限定されるものではなく、脚部を有する家具であれば一体化可能なものである。そのため、例えば、本発明の空調装置を、ベンチ等に適用してもよい。
また、上記第2実施形態及び第3実施形態では、図3及び図5に示すように、支柱17を上下方向に伸縮自在に構成している。しかし、本発明はこのような構成に限定されるものではない。
例えば、熱媒配管又は排水管を、天板を支持するための脚部の内部に配設した場合には、その脚部に、上下方向に伸縮自在となるような機構(例えば、第2実施形態及び第3実施形態の支柱17の伸縮機構)を採用して、その脚部を上下方向に伸縮自在に構成してもよい。
また、伸縮機構は、第2実施形態及び第3実施形態において例示したものに限定されるものではない。例えば、脚部又は支柱を、筒状のユニットを複数連接して構成されるものとして、そのユニットの数を変更することによって、上下方向の長さを変更可能なもの(すなわち、脚部又は支柱の長さが伸縮自在なもの)としてもよい。
1…空調装置、2…熱源装置、3…熱媒循環路、4…テーブル、5…イス、10…第1筐体、10a…送風口、11…空調機能部、11a…ファン、12…第2筐体、12a…吸込口、13…熱交換器、14…ドレン機構、14a…ドレン受け、14b…ポンプ、15…熱媒配管、16…排水管、17…支柱、17a…第1部材、17b…第2部材、17c…固定ピン、17d…第1固定孔、17e…第2固定孔、40…天板、41…脚部、S…空調システム。

Claims (6)

  1. 温度調節された流体を介して、所定の領域における温度調節を行う空調装置であって、
    天板の上方又は下方に配置されている熱交換器と、
    前記熱交換器に接続されている熱媒配管と、
    前記熱交換器を流通する熱媒により加熱又は冷却された流体により、前記所定の領域の温度調節を行う空調機能部とを備え、
    前記熱媒配管は、前記天板を支持している脚部、及び、前記熱交換器を所定の高さに支持している支柱の少なくとも一方の内部に配設され、
    前記熱媒配管を流通する熱媒と、前記熱媒配管が配設されている前記脚部又は前記支柱の外部との間には、熱媒配管用断熱層が形成されていることを特徴とする空調装置。
  2. 請求項1に記載の空調装置において、
    前記熱交換器で発生した結露水を排出する排水管を備え、
    前記排水管は、前記脚部及び前記支柱の少なくとも一方の内部に配設されていることを特徴とする空調装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の空調装置において、
    前記脚部及び前記支柱の少なくとも一方は、上下方向に伸縮自在に構成されていることを特徴とする空調装置。
  4. 温度調節された流体を介して、所定の領域における温度調節を行う空調装置であって、
    天板の上方又は下方に配置されている熱交換器と、
    前記熱交換器で発生した結露水を排出する排水管と、
    前記熱交換器により加熱又は冷却された流体により、前記所定の領域の温度調節を行う空調機能部とを備え、
    前記排水管は、前記天板を支持している脚部、及び、前記熱交換器を所定の高さに支持している支柱の少なくとも一方の内部に配設されていることを特徴とする空調装置。
  5. 請求項2又は請求項4に記載の空調装置において、
    前記排水管の内部を流通する排水と、前記排水管が配設されている前記脚部又は前記支柱の外部との間には、排水管用断熱層が形成されていることを特徴とする空調装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の空調装置と、
    前記空調装置の熱媒配管を流れる熱媒を加熱又は冷却する熱源装置と、
    前記空調装置と前記熱源装置との間で、前記熱媒が循環する熱媒循環路とを備え、
    前記熱媒配管は、前記熱媒循環路に対し、接続自在に構成されていることを特徴とする空調システム。
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