JP2021138515A - 媒体検知装置及び媒体検知方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】透明部を有する媒体の検知感度に優れた媒体検知装置及び媒体検知方法を提供する。【解決手段】搬送路の第1面側に配置され、かつ前記搬送路内において光軸が前記搬送路に直交する方向と所定の角度で交差するように前記搬送路に向けて光を照射する第1発光部と、前記搬送路の第2面側に配置され、かつ前記第1発光部から照射された光が前記媒体を透過した光を受光する第1受光部と、前記搬送路の前記第1面側に配置され、かつ前記第1発光部から照射された光が前記媒体で反射された光を受光する第2受光部と、前記第1発光部から照射されて前記媒体を透過した光を受光したときの前記第1受光部の検出値と、前記第1発光部から照射されて前記媒体で反射した光を受光したときの前記第2受光部の検出値とを用いて演算を行う演算処理部と、前記演算の結果に基づいて、前記媒体を検知する検知部と、を備える媒体検知装置である。【選択図】図6
Description
本発明は、媒体検知装置及び媒体検知方法に関する。より詳しくは、透明な媒体、特に、クリアウインドウ等の透明部を備えた紙幣等の媒体を光学的に検知するのに好適な媒体検知装置及び媒体検知方法に関する。
媒体検知装置は、媒体処理装置等の装置内で搬送される媒体を検知する装置であり、通常、透過型の光学センサが用いられる。
搬送される媒体としては、例えば紙幣(銀行券)や商品券、小切手等の紙葉類が挙げられる。紙幣等の紙葉類に用いられる紙は、植物繊維を素材にした紙が主流だが、耐久性、耐水性、セキュリティ性等の向上を目的として、合成繊維を素材とした紙を用いたり、合成樹脂のシートであるポリマーシートを用いたりすることがある。ポリマーシートから作られた紙幣は、ポリマー紙幣と呼ばれる。紙葉類には様々なセキュリティ特徴が付与されることがあり、例えば、偽造防止のために、ポリマー紙幣にクリアウインドウ(透明の窓)が設けられることがある。
透明部を有する媒体の通過を検知する技術として、例えば、特許文献1には、媒体が搬送される搬送路に、搬送路に直交する方向に対して60°以上、90°未満の角度をなす方向から光を照射し、媒体を通過した光のS波成分を受光することにより、媒体で反射する光の反射率を大きくし、透明部を有する媒体の検知能力に向上させた媒体通過検知装置が開示されている。
また、紙葉類を読み取る光センサを備え、光センサ上に残留する微小媒体の検知が可能な紙葉類読取装置として、例えば、特許文献2には、紙葉類の透過像を得る光透過センサ及び紙葉類の反射像を得る光反射センの両方の光センサを備え、残留媒体が除去された場合に、休止状態から自動復旧する紙葉類読取装置が開示されている。
特許文献2では、媒体が無い状態から有る状態へ変化したときの透過光成分の差分及び反射光成分の差分をそれぞれ検出し、少なくとも一方の差分が規定値を超えた場合に媒体が有ると判定している。しかしながら、透明な媒体では透過光、反射光ともに差分の変化は小さい。すなわち透明な媒体の検知感度が低い。そのため、外的要因(ノイズ、温度変動、ほこり等)の影響を受け易い。
特許文献1では、透明な媒体での反射率を増加させて透過光の減衰量を確保することを目的としているが、検知感度を更に向上するという点で改善の余地があった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、透明部を有する媒体の検知感度に優れた媒体検知装置及び媒体検知方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、搬送路内を搬送される媒体を光学的に検知する媒体検知装置であって、前記搬送路の第1面側に配置され、かつ前記搬送路内において光軸が前記搬送路に直交する方向と所定の角度で交差するように前記搬送路に向けて光を照射する第1発光部と、前記搬送路の前記第1面側の反対側である第2面側に配置され、かつ前記第1発光部から照射された光が前記媒体を透過した光を受光する第1受光部と、前記搬送路の前記第1面側に配置され、かつ前記第1発光部から照射された光が前記媒体で反射された光を受光する第2受光部と、前記第1発光部から照射されて前記媒体を透過した光を受光したときの前記第1受光部の検出値と、前記第1発光部から照射されて前記媒体で反射した光を受光したときの前記第2受光部の検出値とを用いて演算を行う演算処理部と、前記演算の結果に基づいて、前記媒体を検知する検知部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記媒体検知装置は、前記第1発光部の照射光に含まれるS波成分を抽出するS波抽出部を更に備え、前記第1受光部は、前記媒体を透過し、かつ前記S波抽出部で抽出されたS波成分を受光し、前記第2受光部は、前記媒体で反射され、かつ前記S波抽出部で抽出されたS波成分を受光することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記第1発光部は、赤外光を照射することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記媒体検知装置は、前記搬送路の前記第2面側に配置され、かつ前記搬送路内の所定の箇所を交点として、前記第1発光部から照射された光の光軸と交差するように前記搬送路に向けて光を照射する第2発光部を更に備え、前記第1発光部及び前記第2発光部は、前記所定の箇所に対して、互いに異なるタイミングで光を照射することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記演算は、第1の演算であり、前記演算処理部は、前記第1の演算とともに、前記第2発光部から照射されて前記媒体を透過した光を受光したときの前記第2受光部の検出値と、前記第2発光部から照射されて前記媒体で反射した光を受光したときの前記第1受光部の検出値とを用いて第2の演算を行い、前記検知部は、前記第1の演算の結果及び前記第2の演算の結果に基づいて、前記媒体を検知することを特徴とする。
また、本発明は、搬送路内を搬送される媒体を光学的に検知する媒体検知装置であって、前記搬送路の第1面側に配置され、かつ前記搬送路内において光軸が前記搬送路に直交する方向と所定の角度で交差するように前記搬送路の所定の箇所に向けて光を照射する第1発光部と、前記搬送路の前記第1面側の反対側である第2面側に配置され、かつ前記所定の箇所を交点として、前記第1発光部から照射された光の光軸と交差するように前記搬送路に向けて、前記第1発光部と異なるタイミングで光を照射する第2発光部と、前記搬送路の前記第2面側に配置され、かつ前記第1発光部から照射された光が前記媒体を透過した光と、前記第2発光部から照射された光が前記媒体で反射された光とを受光する第1受光部と、前記第1発光部から照射されて前記媒体を透過した光を受光したときの前記第1受光部の検出値と、前記第2発光部から照射されて前記媒体で反射した光を受光したときの前記第1受光部の検出値とを用いて演算を行う演算処理部と、前記演算の結果に基づいて、前記媒体を検知する検知部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記媒体検知装置は、前記第1発光部の照射光に含まれるS波成分を抽出するとともに、前記第2発光部の照射光に含まれるS波成分を抽出するS波抽出部を更に備え、前記第1受光部は、前記媒体を透過し、かつ前記S波抽出部で抽出されたS波成分と、前記媒体で反射され、かつ前記S波抽出部で抽出されたS波成分とを受光することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記第1発光部及び前記第2発光部は、赤外光を照射することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記媒体検知装置は、前記搬送路の前記第1面側に配置され、かつ前記第1発光部から照射された光が前記媒体で反射された光と、前記第2発光部から照射された光が前記媒体を透過した光とを受光する第2受光部を更に備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記演算は、第1の演算であり、前記演算処理部は、前記第1の演算とともに、前記第2発光部から照射されて前記媒体を透過した光を受光したときの前記第2受光部の検出値と、前記第1発光部から照射されて前記媒体で反射した光を受光したときの前記第2受光部の検出値とを用いて第2の演算を行い、前記検知部は、前記第1の演算の結果及び前記第2の演算の結果に基づいて、前記媒体を検知することを特徴とする。
また、本発明は、搬送路内を搬送される媒体を光学的に検知する媒体検知方法であって、前記搬送路の第1面側に配置された第1発光部が、前記搬送路内において光軸が前記搬送路に直交する方向と所定の角度で交差するように前記搬送路に向けて光を照射するステップと、前記搬送路の前記第1面側の反対側である第2面側に配置された第1受光部が、前記第1発光部から照射された光が前記媒体を透過した光を受光するステップと、前記搬送路の前記第1面側に配置された第2受光部が、前記第1発光部から照射された光が前記媒体で反射された光を受光するステップと、前記第1発光部から照射されて前記媒体を透過した光を受光したときの前記第1受光部の検出値と、前記第1発光部から照射されて前記媒体で反射した光を受光したときの前記第2受光部の検出値とを用いて演算を行うステップと、前記演算の結果に基づいて、前記媒体を検知するステップと、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、搬送路内を搬送される媒体を光学的に検知する媒体検知方法であって、前記搬送路の第1面側に配置された第1発光部が、前記搬送路内において光軸が前記搬送路に直交する方向と所定の角度で交差するように前記搬送路の所定の箇所に向けて光を照射するステップと、前記搬送路の前記第1面側の反対側である第2面側に配置された第2発光部が、前記搬送路内の前記所定の箇所を交点として、前記第1発光部から照射された光の光軸と交差するように前記搬送路に向けて、前記第1発光部と異なるタイミングで光を照射するステップと、前記搬送路の前記第2面側に配置された第1受光部が、前記第1発光部から照射された光が前記媒体を透過した光と、前記第2発光部から照射された光が前記媒体で反射された光とを受光するステップと、前記第1発光部から照射されて前記媒体を透過した光を受光したときの前記第1受光部の検出値と、前記第2発光部から照射されて前記媒体で反射した光を受光したときの前記第1受光部の検出値とを用いて演算を行うステップと、前記演算の結果に基づいて、前記媒体を検知するステップと、を備えることを特徴とする。
本発明の媒体検知装置及び媒体検知方法によれば、透明部を有する媒体の検知能力を優れたものとすることができる。
(実施形態1)
以下、図面を参照して、本発明に係る媒体検知装置及び媒体検知方法の好適な実施形態を詳細に説明する。本実施形態は、紙葉類を検知するために利用される紙葉類検知装置及び紙葉類検知方法である。本実施形態に係る紙葉類検知装置は、紙葉類処理装置に搭載され、紙葉類処理装置内の搬送路を短手方向に搬送される紙葉類を検知するために利用される。
以下、図面を参照して、本発明に係る媒体検知装置及び媒体検知方法の好適な実施形態を詳細に説明する。本実施形態は、紙葉類を検知するために利用される紙葉類検知装置及び紙葉類検知方法である。本実施形態に係る紙葉類検知装置は、紙葉類処理装置に搭載され、紙葉類処理装置内の搬送路を短手方向に搬送される紙葉類を検知するために利用される。
本実施形態に係る紙葉類検知装置の検知対象となる紙葉類の種類は、特に限定されず、例えば、紙幣や商品券、小切手、有価証券、カード状媒体等が挙げられる。また、紙幣に用いられる紙は、植物繊維を素材にした紙が主流だが、耐久性や耐水性、セキュリティ性等の向上を目的として、合成繊維を素材とした紙や、合成樹脂のシートであるポリマーシートが用いられてもよい。ポリマーシートから作られた紙幣は、ポリマー紙幣と呼ばれる。
また、検知対象の紙葉類は、光を遮光する不透明部のみから構成されるものであってもよいが、可視域の光(可視光)及び/又は赤外光を少なくとも透過する透明部を少なくとも一部に有するものが好適であり、検知対象の紙葉類は、ポリマーシートから形成されたものであることが好ましい。更に、検知対象の紙葉類は、透明部がポリマーシートから形成され、不透明部が植物繊維又は合成繊維を素材にした紙から形成されたもの(ハイブリッド紙葉類)であってもよい。また、検知対象の紙葉類は、反射面を有する、レインボーホログラム等の鏡面反射部が部分的に形成されたものであってもよい。
図1を用いて、本実施形態に係る紙葉類検知装置の検知対象として好適な紙葉類の一例について説明する。図1(a)に示すように、この紙葉類(媒体)Sの左下部及び右側部には、それぞれ、可視光及び赤外光を透過する透明部Saとして、クリアウインドウSa1及びSa2が形成されている。クリアウインドウSa1は、島状に設けられ、周囲を光が遮光される不透明部Sbに囲まれているが、クリアウインドウSa2は、帯状に設けられ、紙葉類Sの一端から他端の全体に設けられている。クリアウインドウSa2は、本実施形態では、図1(a)に示したように、搬送方向に対応する短手方向に設けられているが、図1(b)に示すように、長手方向に設けられていてもよい。また、帯状のクリアウインドウSa2は、図1(c)に示すように、紙葉類Sの一端から他端の手前まで設けられてもよい。
図2に示すように、本実施形態に係る紙葉類検知装置(媒体検知装置)1は、検知対象の媒体としての紙葉類Sが通過する搬送路11の第1面側(例えば上側)に配置された第1発光部21と、搬送路11の第1面側の反対側である第2面側(例えば下側)に配置された第1受光部31と、搬送路11の第2面側に配置された第2発光部22と、搬送路11の第1面側に配置された第2受光部32と、を備えている。搬送路11は、互いに平行に配置された1対の搬送ガイド12間の隙間であり、搬送路11の高さH、すなわち、1対の搬送ガイド12間の距離は、例えば4mmとすることができる。
搬送路11内を紙葉類Sが移動できるように、紙葉類処理装置には、図3に示す複数のローラ90等の搬送手段と、搬送手段を駆動するモータ等の駆動手段(図示せず)とが設けられている。搬送手段が駆動装置で駆動されることによって、紙葉類Sは、搬送路11内をX軸正方向又はX軸負方向に搬送されて、紙葉類検知装置1が設けられた地点を通過する。すなわち、紙葉類Sは、図2では、紙面手前から紙面奥、又は、紙面奥から紙面手前に向かって、搬送路11内を搬送される。
第1発光部21及び第2発光部22は、紙葉類Sに光を照射するものであり、それぞれ、発光ダイオード(LED)等の発光素子を有している。また、図2に示すように、第1発光部21及び第2発光部22は、搬送路11に対して斜め方向から、搬送路11内の所定の箇所(地点)に光を照射するように、それぞれの発光素子の向きが設定されている。この所定の箇所は、紙葉類検知装置1によって紙葉類Sが検知されるポイント(以下、検知ポイントとも言う)Pである。第1発光部21から照射された光の光軸A1は、検知ポイントPにおいて、第2発光部22から照射された光と交差しており、第2発光部22から照射された光の光軸A2は、検知ポイントPにおいて、第1発光部21から照射された光と交差している。光軸A1は、検知ポイントPにおいて、光軸A2と交差しており、検知ポイントPに光軸A1及びA2の交点が設定されている。
なお、後述するように、第1発光部21及び第2発光部22は、交互に発光するように制御され、第1発光部21から照射された光が第2発光部22から照射された光と交差することは通常はない。
光軸A1及びA2は、検知ポイントPにおいて、それぞれ、搬送路11に直交する方向Dに所定の角度θ1及びθ2で交差している。角度θ1及びθ2は、適宜設定可能であるが、60°以上、90°未満であることが好ましい。角度θ1及びθ2は、実質的に同じ角度(例えば70°)に設定されている。第1発光部21及び第1受光部31と、第2発光部22及び第2受光部32とは、同一平面(例えば、搬送方向に直交する平面、すなわちYZ平面)上に配置されており、光軸A1及びA2もその平面上に存在している。
なお、本明細書において「直交」又は「垂直」とは、完全な直交又は垂直だけでなく、本発明の効果を奏する範囲において、略直交又は略垂直である場合も含む。
同様に、「平行」とは、完全な平行だけでなく、本発明の効果を奏する範囲において、略平行である場合も含む。
第1発光部21及び第2発光部22が発する光の種類(波長)は、特に限定されないが、埃の影響を低減し、かつ製造コストを抑制する観点から、第1発光部21及び第2発光部22は、赤外光を照射することが好ましい。第1発光部21及び第2発光部22は、通常、同一種類の発光素子(例えばLED)を備え、実質的に同一の波長帯の光を紙葉類Sに照射する。
第1受光部31は、受光素子を有し、第1受光部31とその受光素子は、第1発光部21から照射された光の光軸A1上に配置されている。これにより、第1受光部31は、検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合は、第1発光部21から照射された光をそのまま受光する。他方、検知ポイントPに紙葉類Sの透明部Saが存在する場合は、図4に示すように、第1受光部31は、第1発光部21から照射され、紙葉類S(透明部Sa)を通過した光を受光するとともに、第2発光部22から照射され、紙葉類S(透明部Sa)で反射した光を受光する。
第2受光部32は、受光素子を有し、第2受光部32とその受光素子は、第2発光部22から照射された光の光軸A2上に配置されている。これにより、第2受光部32は、検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合は、第2発光部22から照射された光をそのまま受光する。他方、検知ポイントPに紙葉類Sの透明部Saが存在する場合は、図4に示したように、第2受光部32は、第2発光部22から照射され、紙葉類S(透明部Sa)を通過した光を受光するとともに、第1発光部21から照射され、紙葉類S(透明部Sa)で反射した光を受光する。
第1受光部31及び第2受光部32の受光素子は、光を受光し、受光した光の受光量に応じた電流を出力するものである。受光素子の具体例は特に限定されず、例えばフォトダイオード(PD)、フォトトランジスタ(PTr)、太陽電池等が挙げられる。第1受光部31及び第2受光部32は、通常、同一種類の受光素子(例えばPD)を備え、実質的に同じ感度特性を有する。
紙葉類検知装置1は、第1発光部21及び第2発光部22の発光及び消灯を制御する光源制御部(図示せず)を備えており、第1発光部21及び第2発光部22の発光及び消灯のタイミングは、光源制御部によって制御されている。具体的には、光源制御部によって、第1発光部21及び第2発光部22は、交互に発光するように制御されている。すなわち、第1発光部21の発光中、第2発光部22は消灯し、第2発光部22の発光中、第1発光部21は消灯する。また、第1発光部21及び第2発光部22の発光強度は、略同一、かつ略一定に設定されており、第1発光部21による発光の周期は、第2発光部22による発光の周期と同一となるように制御されている。
また、紙葉類検知装置1は、図5に示すように、第1発光部21、例えばLED21Dに接続された電源、例えば定電流源41と、第1受光部31、例えばフォトトランジスタ31Tに接続された抵抗42と、抵抗42に接続された増幅器43と、第2発光部22、例えばLED22Dに接続された電源、例えば定電流源51と、第2受光部32、例えばフォトトランジスタ32Tに接続された抵抗52と、抵抗52に接続された増幅器53と、増幅器43及び53に接続されたA/D変換回路61と、A/D変換回路61の出力信号に基づいて演算処理を行う演算処理部70と、検知部62と、を備えている。なお、第1発光部21及び第1受光部31側の電子部品と、第2発光部22及び第2受光部32側の電子部品とにおいて、対応するもの同士は、通常、同一種類のものであり、実質的に同じ特性を有する。
フォトトランジスタ31T及び32Tは、検出値、すなわち受光量に応じた光電流(電流信号)を出力する。抵抗42及び52は、それぞれ、フォトトランジスタ31T及び32Tからの入力信号を電圧信号に変換して出力する。増幅器43及び53は、それぞれ、抵抗42及び52からの入力信号を増幅して出力する。A/D変換回路61は、増幅器43及び53からの入力信号をそれぞれデジタル信号に変換して出力する。
このようにして、第1受光部31及び第2受光部32による検出値は、それぞれデジタル信号に変換されて演算処理部70にて演算される。すなわち、演算処理部70は、デジタル処理による演算を行う。
演算処理部70では、具体的には、各発光部21、22の発光タイミングに同期して、紙葉類Sを透過した透過光を受光した第1受光部31の検出値から、紙葉類Sを反射した反射光を受光した第2受光部32の検出値を減算する第1の演算を行うとともに、紙葉類Sを透過した透過光を受光した第2受光部32の検出値から、紙葉類Sを反射した反射光を受光した第1受光部31の検出値を減算する第2の演算を行う。すなわち、第1発光部21が発光し、かつ第2発光部22が消灯した時は、第1受光部31の検出値(第1発光部21が発光時の第1受光部31の出力)から第2受光部32の検出値(第1発光部21が発光時の第2受光部32の出力)を減算する第1の演算を行い、第2発光部22が発光し、かつ第1発光部21が消灯した時は、第2受光部32の検出値(第2発光部22が発光時の第2受光部32の出力)から第1受光部31の検出値(第2発光部22が発光時の第1受光部31の出力)を減算する第2の演算を行う。
検知部62は、演算処理部70による第1及び第2の演算の結果に基づいて紙葉類Sを検知する、具体的には紙葉類Sの有無を判定する。より詳細には、第1及び第2の演算の結果を所定の閾値と比較し、第1及び第2の演算の結果がいずれも当該閾値以上である場合は紙葉類Sが存在しないと判定し、第1及び第2の演算の結果の少なくとも一方が当該閾値未満である場合は紙葉類Sが存在すると判定することによって、紙葉類Sを検知する。
次に、紙葉類検知装置1の動作(紙葉類検知方法)について説明する。まず、光源制御部により第1発光部21及び第2発光部22の発光及び消灯を制御し、第1発光部21及び第2発光部22を交互に発光させる(光照射ステップ)。
検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合は、図6の上段及び中段の左側に示すように、第1発光部21及び第2発光部22から照射された光は、それぞれ、搬送路11を通過し、紙葉類Sによる減衰なく第1受光部31及び第2受光部32に受光される(受光ステップ)。
続いて、演算処理部70が、第1受光部31の検出値と、第2受光部32の検出値とを用いて演算を行う(演算ステップ)。検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合、第1受光部31及び第2受光部32は、それぞれ、第1発光部21及び第2発光部22から照射された光をそのまま受光することから、図6の下段の左側に示すように、演算処理部70による第1及び第2の演算結果、すなわち(透過光の検出値−反射光の検出値)の値は、透過光の検出値(100%)とほぼ等しくなる。
そして、検知部62が、演算処理部70による第1及び第2の演算結果を所定の閾値と比較し、紙葉類Sの有無を判定する(検知ステップ)。例えば、閾値を検知ポイントPに紙葉類Sが存在しないときの透過光の検出値の70%とすると、第1及び第2の演算結果(=略100%)がいずれも閾値以上であるため、検知部62によって紙葉類Sが存在しないと判定される。
検知ポイントPに紙葉類Sの透明部Saが存在する場合、第1発光部21及び第2発光部22から照射された光は、紙葉類S(透明部Sa)を斜めに横切る。そのため、図6の上段及び中段の右側に示すように、第1発光部21から照射された光の一部(例えば70%)が紙葉類S(透明部Sa)を通過し、第1受光部31に受光され、その残りの光のほとんど(例えば30%)が紙葉類S(透明部Sa)で反射し、第2受光部32に受光される(受光ステップ)。同様に、第2発光部22から照射された光の一部(例えば70%)が紙葉類S(透明部Sa)を通過し、第2受光部32に受光され、その残りの光のほとんど(例えば30%)が紙葉類S(透明部Sa)で反射し、第1受光部31に受光される(受光ステップ)。
この場合、第1受光部31が紙葉類S(透明部Sa)を透過した透過光を受光するときは第2受光部32が紙葉類Sで反射した反射光を受光する。また、第2受光部32が紙葉類S(透明部Sa)を透過した透過光を受光するときは第1受光部31が紙葉類Sで反射した反射光を受光する。したがって、図6の下段の右側に示すように、演算ステップにおいて、演算処理部70による第1及び第2の演算結果、すなわち(透過光の検出値−反射光の検出値)の値は、検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合に比べて、大幅に減少する。例えば、上述のように、透明部Saの透過率を70%、透明部Saの反射率を30%とすると、(透過光の検出値−反射光の検出値)=70%−30%=40%となり、演算処理部70による第1及び第2の演算結果は、検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合に比べて、60%も減少することになる。
そして、この場合も、検知部62が、演算処理部70による第1及び第2の演算結果を所定の閾値と比較し、紙葉類Sの有無を判定する(検知ステップ)。例えば、上述の通り、閾値を透過光の検出値の70%とすると、第1及び第2の演算結果(=40%)がいずれも閾値未満であるため、検知部62によって紙葉類Sが存在すると判定される。
なお、演算処理部70による演算処理を行わず、紙葉類Sを透過する透過光の受光レベルの変化のみから紙葉類Sを検知する場合は、上記の例では、透過光の検出値は、検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合は100%であり、検知ポイントPに紙葉類Sの透明部Saが存在する場合は70%であるため、減少幅は30%となり、演算処理部70による演算処理を行う場合の減少幅(=60%)に比べて大きく低下してしまう。
以上より、演算処理部70による演算結果に基づいて紙葉類Sの透明部Saを検知することによって、透明部Saの検知感度を向上することができる。また、その結果として、外的要因の影響を受け難くなるため、透明部Saの検知に対するロバスト性が向上する。
更に、2つの第1受光部31及び第2受光部32の照射光の2つの光軸A1及びA2が搬送路11内において逆の角度で交差している。これにより、検知ポイント1個所あたり2つの光軸A1及びA2で紙葉類Sの有無を判定することが可能となる。具体的には、上述したように、第1及び第2の演算の結果の少なくとも一方が当該閾値未満である場合は紙葉類Sが存在すると判定する。その結果、折れ曲がっている等の理由により紙葉類Sが傾いた状態で搬送される場合であっても、光の減衰がより大きい方の演算の結果により紙葉類Sの有無を判定することができる。
なお、検知ポイントPに紙葉類Sの不透明部Sbが存在する場合は、第1発光部21及び第2発光部22から照射された光の大部分は、不透明部Sbに遮光されるか、又は反射されるため、不透明部Sbを透過する光は大きく減衰する。したがって、第1受光部31及び第2受光部32が受光する透過光の光量は、検知ポイントPに紙葉類Sの透明部Saが存在する場合よりも検知ポイントPに紙葉類Sの不透明部Sbが存在する場合の方がより小さくなり、演算処理部70による第1及び第2の演算結果は、前者の場合よりも後者の場合の方がより小さくなる、すなわち閾値よりも小さくなる。このため、検知ポイントPに紙葉類Sの不透明部Sbが存在する場合も検知部62によって紙葉類Sが存在すると判定される。
紙葉類検知装置1の用途は特に限定されないが、例えば、紙幣識別装置等の紙葉類識別装置のタイミングセンサ、すなわち紙葉類識別装置の識別処理のタイミングを決定するためのセンサが挙げられる。この場合、紙葉類識別装置が透明部Saを有する紙葉類Sの識別処理を誤ったタイミングで実行することを防止することができる。他の用途としては、紙幣入出金装置等の紙葉類処理装置内を搬送される紙葉類Sを検知するセンサが挙げられる。この場合、紙葉類処理装置内における偽ジャム等の不具合の発生を防止することができる。また、紙葉類検知装置1は、紙葉類Sの通過、到来、及び、有無の少なくとも一つを検知するものであることが好ましい。なお、偽ジャムとは、紙葉類Sが実際に詰まらなくても、光学センサ自体の異常等により、紙葉類処理装置がジャムと判断して停止する現象である。
紙葉類識別装置の識別処理の内容は特に限定されず、例えば、紙葉類Sの種類(紙幣の場合は金種)の識別、紙葉類Sの真偽や正損の判定、紙葉類Sに印字された数字、文字等の記号の読み取りといった各種機能が挙げられる。
(実施形態2)
本実施形態は、第1受光部31及び第2受光部32の検出値を処理する回路が異なることを除いて、実施形態1と実質的に同じであるので、重複する内容については説明を省略する。また、本実施形態と実施形態1とにおいて、同一又は同様の機能を有する部材には同一の符号を付し、本実施形態において、その部材の説明は省略する。実施形態1では、演算処理部70が一方の受光部31又は32の透過光の検出値(透過光検出時の出力)から他方の受光部31又は32の反射光の検出値(反射光検出時の出力)を減算することを主な特徴としていたが、本実施形態では、2つの演算処理部71及び72がそれぞれ対応する受光部31又は32の検出値(透過光及び反射光検出時の出力)の直流成分を除去することを主な特徴としている。
本実施形態は、第1受光部31及び第2受光部32の検出値を処理する回路が異なることを除いて、実施形態1と実質的に同じであるので、重複する内容については説明を省略する。また、本実施形態と実施形態1とにおいて、同一又は同様の機能を有する部材には同一の符号を付し、本実施形態において、その部材の説明は省略する。実施形態1では、演算処理部70が一方の受光部31又は32の透過光の検出値(透過光検出時の出力)から他方の受光部31又は32の反射光の検出値(反射光検出時の出力)を減算することを主な特徴としていたが、本実施形態では、2つの演算処理部71及び72がそれぞれ対応する受光部31又は32の検出値(透過光及び反射光検出時の出力)の直流成分を除去することを主な特徴としている。
図7に示すように、本実施形態の紙葉類検知装置2は、抵抗42に接続された演算処理部71、例えば直流カット回路71Cと、演算処理部71に接続された増幅器43と、増幅器43に接続された半波整流器44と、抵抗52に接続された演算処理部72、例えば直流カット回路72Cと、演算処理部72に接続された増幅器53と、増幅器53に接続された半波整流器54と、半波整流器44及び54に接続されたA/D変換回路61と、検知部62と、を備えている。なお、第1発光部21及び第1受光部31側の電子部品と、第2発光部22及び第2受光部32側の電子部品とにおいて、対応するもの同士は、通常、同一種類のものであり、実質的に同じ特性を有する。
本実施形態では、第1受光部31及び第2受光部32による検出値(電流信号)は、それぞれ抵抗42及び52にて電圧信号に変換された後、アナログ信号のまま演算処理部71及び72にて演算される。すなわち、演算処理部71及び72は、アナログ回路による演算を行う。
演算処理部71では、第1発光部21及び第2発光部22の発光タイミングに関わらず、第1受光部31の検出値から直流成分を除去する演算を行う。同様に、演算処理部72では、第1発光部21及び第2発光部22の発光タイミングに関わらず、第2受光部32の検出値から直流成分を除去する演算を行う。より具体的には、直流カット回路71C及び72Cがそれぞれ、常時、抵抗42及び52から入力された第1受光部31及び第2受光部32の検出値(電圧信号)の直流成分(オフセット電圧)をカットする。すなわち、直流カット回路71C及び72Cは、それぞれ、第1受光部31及び第2受光部32の検出値(電圧信号)の交流成分を出力する。増幅器43及び53は、それぞれ、演算処理部71及び72からの入力信号を増幅して出力する。半波整流器44及び54は、それぞれ、増幅器43及び53からの入力信号の負の成分をカットすることにより、増幅器43及び53からの入力信号からA/D変換回路61で取り扱える正の成分のみを抽出して出力する。A/D変換回路61は、半波整流器44及び54からの入力信号をそれぞれデジタル信号に変換して出力する。
検知部62は、演算処理部71及び72による第1及び第2の演算の結果に基づいて紙葉類Sを検知する、具体的には紙葉類Sの有無を判定する。より詳細には、第1発光部21の発光時は、第1の演算の結果に基づく入力信号を所定の閾値と比較し、当該閾値以上である場合は紙葉類Sが存在しないと判定し、当該閾値未満である場合は紙葉類Sが存在すると判定する。また、第2発光部22の発光時は、第2の演算の結果に基づく入力信号を上記閾値と比較し、上記閾値以上である場合は紙葉類Sが存在しないと判定し、上記閾値未満である場合は紙葉類Sが存在すると判定する。このようにして、検知部62は、紙葉類Sを検知する。
次に、紙葉類検知装置2の動作(紙葉類検知方法)について説明する。まず、光源制御部により第1発光部21及び第2発光部22の発光及び消灯を制御し、第1発光部21及び第2発光部22を交互に発光させる(光照射ステップ)。
検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合は、図8の上段の左側に示すように、第1発光部21及び第2発光部22から照射された光は、それぞれ、搬送路11を通過し、紙葉類Sによる減衰なく第1受光部31及び第2受光部32に受光される(受光ステップ)。なお、本実施形態では、第1受光部31側との構成と第2受光部32側の構成とが同様に動作することから、図8では、第1受光部31側の構成による演算処理についてのみ図示し、第2受光部32側の構成による演算処理については省略する。
検知ポイントPに紙葉類Sの透明部Saが存在する場合、第1発光部21及び第2発光部22から照射された光は、紙葉類S(透明部Sa)を斜めに横切る。そのため、図8の上段の右側に示すように、第1発光部21から照射された光の一部(例えば70%)が紙葉類S(透明部Sa)を通過し、第1受光部31に受光され、その残りの光のほとんど(例えば30%)が紙葉類S(透明部Sa)で反射し、第2受光部32に受光される(受光ステップ)。同様に、第2発光部22から照射された光の一部(例えば70%)が紙葉類S(透明部Sa)を通過し、第2受光部32に受光され、その残りの光のほとんど(例えば30%)が紙葉類S(透明部Sa)で反射し、第1受光部31に受光される(受光ステップ)。
続いて、演算処理部71及び72が、それぞれ、第1受光部31及び第2受光部32の検出値から直流成分を除去する演算を行う(演算ステップ)。これにより、図8の中段に示すように、第1受光部31及び第2受光部32の検出値(電圧信号)は、交流成分のみとなる。
続いて、図8の下段に示すように、半波整流器44及び54が、それぞれ、増幅器43及び53によって増幅された演算処理部71及び72の出力(交流信号)から正の成分のみを抽出する。この結果、半波整流前に比べて、第1受光部31及び第2受光部32からの各信号の見た目の振幅が半分に減衰することになる。これらの信号は、図8の上段に示した演算処理部71及び72による演算前の信号から反射光受光時の成分を除去した波形に相当する。
また、演算処理部71及び72による演算前の段階では、図8の上段に示したように、透過光受光時の信号のピーク値は、検知ポイントPに紙葉類Sの透明部Saが存在しない場合と存在する場合とであまり変化せず、例えば、透明部Saの透過率を70%、透明部Saの反射率を30%とすると、100%から70%へと30%しか減衰しない。それに対して、演算処理部71及び72による演算及び半波整流器44及び54による半波整流後では、図8の下段に示すように、透過光受光時の信号のピーク値は、検知ポイントPに紙葉類Sの透明部Saが存在しない場合と存在する場合とで大きく変化し、例えば、透明部Saの透過率を70%、透明部Saの反射率を30%とすると、100%から40%へと60%も減衰することになる。すなわち、各受光部31、32の検出値の直流成分をカットすることによって、透過光受光時の信号の変化率を大きくすることができる。
そして、検知部62が、半波整流された信号を所定の閾値と比較し、紙葉類Sの有無を判定する(検知ステップ)。例えば、閾値を、検知ポイントPに紙葉類Sが存在しないときの半波整流された信号のピーク値の70%とすると、検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合は、半波整流器44及び54によって半波整流された信号のピーク値がいずれも閾値以上であるため、検知部62によって紙葉類Sが存在しないと判定される。検知ポイントPに紙葉類Sが存在する場合は、例えば、上述のように、透明部Saの透過率を70%、透明部Saの反射率を30%とすると、半波整流器44及び54によって半波整流された信号のピーク値は、検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合の40%となり、いずれも閾値未満であるため、検知部62によって紙葉類Sが存在すると判定される。
以上より、本実施形態においても、演算処理部71及び72による演算結果に基づいて紙葉類Sの透明部Saを検知することによって、透明部Saの検知感度を向上することができる。
(実施形態3)
本実施形態は、発光部を第1発光部21のみとし、演算処理部による演算を一系統のみにしていることを除いて、実施形態1と実質的に同じであるので、重複する内容については説明を省略する。すなわち、本実施形態では、演算処理部70が第1受光部31の透過光の検出値(透過光検出時の出力)から第2受光部32の反射光の検出値(反射光検出時の出力)を減算することを主な特徴としている。また、本実施形態と実施形態1とにおいて、同一又は同様の機能を有する部材には同一の符号を付し、本実施形態において、その部材の説明は省略する。
本実施形態は、発光部を第1発光部21のみとし、演算処理部による演算を一系統のみにしていることを除いて、実施形態1と実質的に同じであるので、重複する内容については説明を省略する。すなわち、本実施形態では、演算処理部70が第1受光部31の透過光の検出値(透過光検出時の出力)から第2受光部32の反射光の検出値(反射光検出時の出力)を減算することを主な特徴としている。また、本実施形態と実施形態1とにおいて、同一又は同様の機能を有する部材には同一の符号を付し、本実施形態において、その部材の説明は省略する。
図9に示すように、本実施形態の紙葉類検知装置3は、搬送路11の第1面側に配置された第1発光部21及び第2受光部32と、搬送路11の第2面側に配置された第1受光部31とを備える一方で、搬送路11の第2面側に第2発光部22を備えていない。
第1発光部21及び第1受光部31と、第2受光部32とは、同一平面(例えば、搬送方向に直交する平面、すなわちYZ平面)上に配置されており、第1発光部21から照射された光の光軸A1もその平面上に存在している。
第1受光部31は、検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合は、第1発光部21から照射された光をそのまま受光する。他方、検知ポイントPに紙葉類Sの透明部Saが存在する場合は、第1受光部31は、第1発光部21から照射され、紙葉類S(透明部Sa)を通過した光を受光する。
第2受光部32は、検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合は、第2発光部22から照射された光を受光しない。他方、検知ポイントPに紙葉類Sの透明部Saが存在する場合は、第2受光部32は、第1発光部21から照射され、紙葉類S(透明部Sa)で反射した光を受光する。
本実施形態では、第1発光部21は、紙葉類検知装置3の起動中は、光源制御部によって常時発光するように制御されている。ただし、省電力モード等において紙葉類検知装置3が非動作時に第1発光部21が発光しないように制御してもよい。また、第1発光部21の発光強度は、略一定に設定されている。
図10に示すように、本実施形態の紙葉類検知装置3は、実施形態1と同様に、電源、例えば定電流源41と、抵抗42及び52と、増幅器43及び53と、A/D変換回路61と、演算処理部70と、検知部62と、を備えている。すなわち、第1受光部31及び第2受光部32による検出値は、それぞれデジタル信号に変換されて演算処理部70にて演算され、演算処理部70は、デジタル処理による演算を行う。
本実施形態では、演算処理部70は、具体的には、第1発光部21が発光している間、所定の周期で、紙葉類Sを透過した透過光を受光した第1受光部31の検出値から、紙葉類Sを反射した反射光を受光した第2受光部32の検出値を減算する演算を行う。すなわち、第1発光部21が発光している間、所定の周期で、第1受光部31の検出値から第2受光部32の検出値を減算する演算を行う。
検知部62は、演算処理部70による演算の結果に基づいて紙葉類Sを検知する、具体的には紙葉類Sの有無を判定する。より詳細には、各演算の結果を所定の閾値と比較し、演算の結果が当該閾値以上である場合は紙葉類Sが存在しないと判定し、演算の結果が当該閾値未満である場合は紙葉類Sが存在すると判定することによって、紙葉類Sを検知する。
次に、紙葉類検知装置3の動作(紙葉類検知方法)について説明する。まず、光源制御部により第1発光部21の発光及び消灯を制御し、第1発光部21を常時発光させる(光照射ステップ)。
検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合は、図11の上段の左側に示すように、第1発光部21から照射された光は、搬送路11を通過し、紙葉類Sによる減衰なく第1受光部31に受光される(受光ステップ)。他方、この場合、図11の中段の左側に示すように、第1発光部21から照射された光は、第2受光部32には受光されない。
また、この場合、第1受光部31は、紙葉類Sを透過した透過光のみを受光することから、図11の下段の左側に示すように、演算ステップにおいて、演算処理部70による演算結果、すなわち(透過光の検出値−反射光の検出値)の値は、透過光の検出値(100%)とほぼ等しくなる。
そして、検知部62が、実施形態1と同様に、演算処理部70による演算結果を所定の閾値と比較し、紙葉類Sの有無を判定し(検知ステップ)、紙葉類Sが存在しないと判定される。
検知ポイントPに紙葉類Sの透明部Saが存在する場合、第1発光部21から照射された光は、紙葉類S(透明部Sa)を斜めに横切る。そのため、図11の上段及び中段の右側に示すように、第1発光部21から照射された光の一部(例えば70%)が紙葉類S(透明部Sa)を通過し、第1受光部31に受光され、その残りの光のほとんど(例えば30%)が紙葉類S(透明部Sa)で反射し、第2受光部32に受光される(受光ステップ)。
そのため、図11の下段の右側に示すように、実施形態1と同様に、演算ステップにおいて、演算処理部70による演算結果、すなわち(透過光の検出値−反射光の検出値)の値は、検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合に比べて、大幅に減少する。
そして、この場合も、実施形態1と同様に、検知部62が、演算処理部70による演算結果を上記閾値と比較し、紙葉類Sの有無を判定し(検知ステップ)、紙葉類Sが存在すると判定される。
以上より、本実施形態においても、演算処理部70による演算結果に基づいて紙葉類Sの透明部Saを検知することによって、透明部Saの検知感度を向上することができる。
(実施形態4)
本実施形態は、受光部を第1受光部31のみとし、受光部の検出値の処理を一系統のみにしていることを除いて、実施形態1と実質的に同じであるので、重複する内容については説明を省略する。すなわち、本実施形態では、演算処理部70が第1受光部31の透過光の検出値(透過光検出時の出力)から第1受光部31の反射光の検出値(反射光検出時の出力)を減算することを主な特徴としている。また、本実施形態と実施形態1とにおいて、同一又は同様の機能を有する部材には同一の符号を付し、本実施形態において、その部材の説明は省略する。
本実施形態は、受光部を第1受光部31のみとし、受光部の検出値の処理を一系統のみにしていることを除いて、実施形態1と実質的に同じであるので、重複する内容については説明を省略する。すなわち、本実施形態では、演算処理部70が第1受光部31の透過光の検出値(透過光検出時の出力)から第1受光部31の反射光の検出値(反射光検出時の出力)を減算することを主な特徴としている。また、本実施形態と実施形態1とにおいて、同一又は同様の機能を有する部材には同一の符号を付し、本実施形態において、その部材の説明は省略する。
図12に示すように、本実施形態の紙葉類検知装置4は、搬送路11の第1面側に配置された第1発光部21と、搬送路11の第2面側に配置された第2発光部22及び第1受光部31とを備える一方で、搬送路11の第1面側に第2発光部32を備えていない。第1発光部21と、第2発光部22及び第1受光部31とは、同一平面(例えば、搬送方向に直交する平面、すなわちYZ平面)上に配置されており、第1発光部21から照射された光の光軸A1及び第2発光部22から照射された光の光軸A2もその平面上に存在している。
図13に示すように、本実施形態の紙葉類検知装置4は、実施形態1と同様に、電源、例えば定電流源41及び51と、抵抗42と、増幅器43と、A/D変換回路61と、演算処理部70と、検知部62と、を備えている。すなわち、第1受光部31による検出値は、デジタル信号に変換されて演算処理部70にて演算され、演算処理部70は、デジタル処理による演算を行う。
本実施形態では、演算処理部70は、具体的には、各発光部21、22の発光タイミングに同期して、紙葉類Sを透過した透過光を受光した第1受光部31の検出値から、紙葉類Sを反射した反射光を受光した第1受光部31の検出値を減算する演算を行う。すなわち、第1発光部21が発光し、かつ第2発光部22が消灯した時の第1受光部31の検出値から、第2発光部22が発光し、かつ第1発光部21が消灯した時の第1受光部31の検出値を減算する演算を行う。
検知部62は、演算処理部70による演算の結果に基づいて紙葉類Sを検知する、具体的には紙葉類Sの有無を判定する。より詳細には、各演算の結果を所定の閾値と比較し、演算の結果が当該閾値以上である場合は紙葉類Sが存在しないと判定し、演算の結果が当該閾値未満である場合は紙葉類Sが存在すると判定することによって、紙葉類Sを検知する。
次に、紙葉類検知装置4の動作(紙葉類検知方法)について説明する。まず、実施形態1と同様に、光源制御部により第1発光部21及び第2発光部22の発光及び消灯を制御し、第1発光部21及び第2発光部22を交互に発光させる(光照射ステップ)。
検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合は、図14の上段の左側に示すように、第1発光部21から照射された光は、搬送路11を通過し、紙葉類Sによる減衰なく第1受光部31に受光される(受光ステップ)。
一方、この場合、第2発光部22から照射された光は、搬送路11を通過し、第1受光部31に受光されないことから、図14の下段の左側に示すように、演算ステップにおいて、演算処理部70による演算結果、すなわち(透過光の検出値−反射光の検出値)の値は、透過光の検出値(100%)とほぼ等しくなる。
そして、検知部62が、実施形態1と同様に、演算処理部70による演算結果を所定の閾値と比較し、紙葉類Sの有無を判定し(検知ステップ)、紙葉類Sが存在しないと判定される。
検知ポイントPに紙葉類Sの透明部Saが存在する場合、第1発光部21及び第2発光部22から照射された光は、紙葉類S(透明部Sa)を斜めに横切る。そのため、図14の上段の右側に示すように、第1発光部21から照射された光の一部(例えば70%)が紙葉類S(透明部Sa)を通過し、第1受光部31に受光される(受光ステップ)。また、第2発光部22から照射された光の一部(例えば70%)が紙葉類S(透明部Sa)を通過し、その残りの光のほとんど(例えば30%)が紙葉類S(透明部Sa)で反射し、第1受光部31に受光される(受光ステップ)。
そのため、図14の下段の右側に示すように、実施形態1と同様に、演算ステップにおいて、演算処理部70による演算結果、すなわち(透過光の検出値−反射光の検出値)の値は、検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合に比べて、大幅に減少する。
そして、この場合も、実施形態1と同様に、検知部62が、演算処理部70による演算結果を上記閾値と比較し、紙葉類Sの有無を判定し(検知ステップ)、紙葉類Sが存在すると判定される。
以上より、本実施形態においても、演算処理部70による演算結果に基づいて紙葉類Sの透明部Saを検知することによって、透明部Saの検知感度を向上することができる。
(実施形態5)
本実施形態は、実施形態4で説明したセンサ構成に対して、実施形態2で説明したアナログ回路による演算を適用したものであるので、重複する内容については説明を省略する。すなわち、本実施形態では、演算処理部71が第1受光部31の検出値(透過光及び反射光検出時の出力)の直流成分を除去することを主な特徴としている。また、本実施形態と実施形態1、2及び4とにおいて、同一又は同様の機能を有する部材には同一の符号を付し、本実施形態において、その部材の説明は省略する。
本実施形態は、実施形態4で説明したセンサ構成に対して、実施形態2で説明したアナログ回路による演算を適用したものであるので、重複する内容については説明を省略する。すなわち、本実施形態では、演算処理部71が第1受光部31の検出値(透過光及び反射光検出時の出力)の直流成分を除去することを主な特徴としている。また、本実施形態と実施形態1、2及び4とにおいて、同一又は同様の機能を有する部材には同一の符号を付し、本実施形態において、その部材の説明は省略する。
図15に示すように、本実施形態の紙葉類検知装置5は、実施形態2と同様に、抵抗42に接続された演算処理部71、例えば直流カット回路71Cと、演算処理部71に接続された増幅器43と、増幅器43に接続された半波整流器44と、半波整流器44に接続されたA/D変換回路61と、検知部62と、を備えている。
本実施形態は、アナログ回路による演算を演算処理部71のみで行い、第1受光部31側の構成のみにて紙葉類Sの有無を判定することを除いて、図8に示したように実施形態2と同様に演算処理部71による演算、半波整流器44による半波整流、検知部62による紙葉類Sの有無の判定等を行う。
したがって、本実施形態においても、演算処理部71による演算結果に基づいて紙葉類Sの透明部Saを検知することによって、透明部Saの検知感度を向上することができる。
なお、本実施形態では、検知部62は、演算処理部71による第1の演算の結果のみに基づいて紙葉類Sを検知する。
(実施形態6)
本実施形態は、光軸の設定が異なることを除いて、実施形態1又は2と実質的に同じであるので、重複する内容については説明を省略する。また、本実施形態と実施形態1又は2とにおいて、同一又は同様の機能を有する部材には同一の符号を付し、本実施形態において、その部材の説明は省略する。
本実施形態は、光軸の設定が異なることを除いて、実施形態1又は2と実質的に同じであるので、重複する内容については説明を省略する。また、本実施形態と実施形態1又は2とにおいて、同一又は同様の機能を有する部材には同一の符号を付し、本実施形態において、その部材の説明は省略する。
本実施形態の紙葉類検知装置6では、図16に示すように、搬送路11を平面視した状態において、第1発光部21から照射された光の光軸A1は、第2発光部22から照射された光の光軸A2に所定の角度φで交差している。角度φは、0°より大きく、90°未満であれば適宜設定可能であるが、例えば、0°以上、45°以下であり、好ましくは、0°以上、40°以下である。図16及び17に示すように、第1発光部21及びその光軸A1と、第1受光部31とは、搬送路11に直交する第1の平面上に配置されているが、図16及び18に示すように、第2発光部22及びその光軸A2と、第2受光部32とは、搬送路11に直交する第2の平面(第1の平面と異なる平面)上に配置されている。図16〜18に示した例では、第1及び第2の平面は、搬送方向に直交する平面、すなわちYZ平面と交差しているが、第1及び第2の平面の一方は、搬送方向に直交する平面(YZ平面)と平行であってもよい。
また、紙葉類検知装置6は、図5又は7で示した実施形態1又は2の処理回路を備えており、実施形態1又は2と同様に動作することが可能である。
したがって、本実施形態でも、紙葉類Sの透明部Saの検知感度を向上することができる。
(実施形態7)
本実施形態は、以下で説明する点を除いて、実施形態1又は2と実質的に同じであるので、重複する内容については説明を省略する。また、本実施形態と実施形態1又は2とにおいて、同一又は同様の機能を有する部材には同一の符号を付し、本実施形態において、その部材の説明は省略する。
本実施形態は、以下で説明する点を除いて、実施形態1又は2と実質的に同じであるので、重複する内容については説明を省略する。また、本実施形態と実施形態1又は2とにおいて、同一又は同様の機能を有する部材には同一の符号を付し、本実施形態において、その部材の説明は省略する。
図19に示すように、本実施形態の紙葉類検知装置7は、互いに同じ構造の2つのユニット110を有する。このため、各ユニットで部品の共通化が可能であり、コストダウンが可能である。2つのユニット110は、紙葉類Sが搬送される搬送路11の上下に配置されている。
図20に示すように、各ユニット110は、発光素子111と、発光素子111が実装された基板112と、受光素子113と、受光素子113が実装された基板114と、基板114上に設けられた端子部(コネクタ)115と、搬送路11と発光素子111との間に配置された導光体120A又は120Bと、搬送路11と受光素子113との間に配置された導光体130A又は130Bと、これらを収容して保持する筐体116とを有している。また、筐体116は、基板112及び113の搬送路11と反対側に配置された蓋部117を有している。
紙葉類検知装置7は、搬送路11の上側のユニット110の発光素子111から構成される第1発光部21と、搬送路11の下側のユニット110の受光素子113から構成される第1受光部31と、搬送路11の下側のユニット110の発光素子111から構成される第2発光部22と、搬送路11の上側のユニット110の受光素子113から構成される第2受光部32と、第1発光部21の照射光に含まれるS波成分を抽出する第1S波抽出部141と、第2発光部22の照射光に含まれるS波成分を抽出する第2S波抽出部142と、を備えている。
なお、図20では、紙面手前から紙面奥、又は、紙面奥から紙面手前に向かって、紙葉類Sが搬送路11内を搬送される。
第1発光部21及び第2発光部22は、紙葉類SにS波成分(S偏光)及びP波成分(P偏光)を含む光(無偏光)を照射する。
導光体120A及び120Bは、それぞれ、第1発光部21及び第2発光部22から照射された光を搬送路11に向けて導光する機能を有する。導光体130Aは、搬送路11から入射した光を第1S波抽出部141及び第1受光部31へ向けて導光する機能を有する。導光体130Bは、搬送路11から入射した光を第2S波抽出部142及び第2受光部32へ向けて導光する機能を有する。
導光体120Aは、一方の端面(平面)が搬送路11と平行に設けられた円柱状の導光部121と、導光部121の他方の端面から発光素子111に向かって突出した柱状の導光部122とを連結した構造を有する。
導光体120Bは、導光体120Aと同じ形状の導光体であり、導光体120Aと同様に、導光部121及び122を備える。
導光体120A及び120Bは、搬送路11に対して対称となるように配置されており、一方の導光部121が搬送路11を介して他方の導光部121に対向している。
導光体130Aは、一方の端面(平面)が搬送路11と平行に設けられた楕円柱状の導光部131と、導光部131の他方の端面から受光素子113に向かって突出した柱状の導光部132とを連結した構造を有する。
導光体130Bは、導光体130Aと同じ形状の導光体であり、導光体130Aと同様に、導光部131及び132を備える。
導光体130A及び130Bは、搬送路11に対して対称となるように配置されており、一方の導光部131が搬送路11を介して他方の導光部131に対向している。
導光体120A、120B、130A及び130Bはそれぞれ、透明材料で形成される。透明材料の具体例としては、例えばアクリル樹脂、ガラス等が挙げられる。
第1発光部21から照射された光は、導光体120Aの導光部122に入射し、導光部122に入射した光は、導光部122の一面に設けられた全反射部151Aで全反射される。全反射部151Aは、平面であり、第1発光部21からの光が全反射するようにその向きが設定されている。導光部122の全反射部151Aで全反射された光は、導光部121を介して搬送路11に到達し、第1発光部21から遠ざかるように搬送路11を斜めに横切り、導光体130Aの導光部131内に入射する。導光体131内に入射した光は、第1S波抽出部141で反射され、導光部132の一面に設けられた全反射部152Aで全反射される。全反射部152Aは、平面であり、第1S波抽出部141からの光が全反射するようにその向きが設定されている。導光部132の全反射部152Aで全反射された光は、導光部132の受光素子113に対向する面(平面)に垂直に入射し、進行方向を維持したまま第1受光部31に入射する。
第2発光部22から照射された光も、第1発光部21から照射された光と同様に、導光体120Bの導光部122に入射し、導光部122に入射した光は、導光部122の一面に設けられた全反射部151Bで全反射される。全反射部151Bは、平面であり、第2発光部22からの光が全反射するようにその向きが設定されている。導光部122の全反射部151Bで全反射された光は、導光部121を介して搬送路11に到達し、第2発光部22から遠ざかるように搬送路11を斜めに横切り、導光体130Bの導光部131内に入射する。導光体131内に入射した光は、第2S波抽出部142で反射され、導光部132の一面に設けられた全反射部152Bで全反射される。全反射部152Bは、平面であり、第2S波抽出部142からの光が全反射するようにその向きが設定されている。導光部132の全反射部152Bで全反射された光は、導光部132の受光素子113に対向する面(平面)に垂直に入射し、進行方向を維持したまま第2受光部32に入射する。
第1S波抽出部141は、第1発光部21の照射光、すなわち第1発光部21から照射されたS波成分及びP波成分を含む光からS波成分を抽出するものである。また、第2S波抽出部142は、第2発光部22の照射光、すなわち第2発光部22から照射されたS波成分及びP波成分を含む光からS波成分を抽出するものである。
本実施形態では、各S波抽出部141、142は、ブリュスター角ではP波成分の反射率が0となることを利用してS波成分を抽出する。より詳細には、各S波抽出部141、142は、屈折率が互いに異なる空気と導光体130A、130Bとの界面140を含んで構成されている。これにより、偏向ビームスプリッタや偏光フィルムといった専用部品を用いる場合に比べて、各S波抽出部141、142を低コストで実現することができる。ここで、界面140は、各導光体130A、130Bの導光部132の表面に相当し、界面140は、平面であり、空気に接している。そして、界面140は、第1発光部21、第2発光部22の照射光の入射角θがブリュスター角αに実質的に等しくなるように配置されている。したがって、第1発光部21、第2発光部22から照射されたS波成分及びP波成分を含む光が界面140に入射すると、界面140で反射及び屈折し、界面140からの反射光にはほぼS波成分のみが含まれることとなる。このようにして、各S波抽出部141、142は、S波成分及びP波成分を含む光からS波成分を分離・抽出する。
なお、入射角θがブリュスター角αに実質的に等しいとは、より具体的にはθがα±5°の範囲内にあることを意味し、好ましくはα±1°の範囲内であり、より好ましくはα±0.5°の範囲内である。
また、界面140を構成する2種類の物質は、特に限定されず、例えば、導光体130A、130Bの表面を導光体130A、130Bとは異なる屈折率の樹脂で被覆し、当該樹脂被覆層と導光体130A、130Bとから界面140を構成してもよい。
更に、界面140を構成する2種類の物質の屈折率差も、特に限定されず、適宜設定することができる。
次に、本実施形態における動作について説明する。図20に示すように、第1発光部21は、搬送路11内において光軸A1が搬送路11に直交する方向Dと所定の角度θ1をなすように搬送路11に向けて光を照射する。詳細には、第1発光部21から照射された光は、導光体120Aの導光部122の表面に対して、角度θ40の入射角、角度θ41の屈折角をもって導光部122へと入射する。導光部122へと入射した光は、導光部122の全反射部151Aに対して、角度θ42の入射角及び反射角で導光部121へと全反射される。ここで、角度θ42は、臨界角以上の大きさであり、例えば45°以上、90°未満に設定される。導光部121へ進行した光は、導光部121と導光部121の接する搬送路11との界面に対して、角度θ43の入射角、角度θ44の屈折角をもって搬送路11へと入射する。ここで、導光部121の搬送路11側の表面は、搬送路11と平行であるため、搬送路11へ入射した光は、搬送路11内において光軸A1が方向Dと角度θ44=θ1をなす。
検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合は、導光体130Aの導光部131の搬送路11側の表面は、搬送路11と平行であるため、搬送路11へ入射した光は、搬送路11内を伝搬し、搬送路11と搬送路11の接する導光体130Aの導光部131との界面に対して、角度θ45=θ1の入射角、角度θ46の屈折角をもって導光体130Aの導光部131へと入射する。導光部131へ入射した光は、導光部132へと進行し、導光部132へと進行した光は、入射角θがブリュスター角αに実質的に等しくなるように配置された、第1S波抽出部141の界面140で反射され、P波成分はほぼ全て導光体130A外の空気中へ進行し、S波成分は導光部132の全反射部152Aへと反射される。反射されたS波成分は、導光部132の全反射部152Aに対して、角度θ47の入射角及び反射角で第1受光部31の受光素子113へと全反射される。ここで、角度θ47は、臨界角以上の大きさであり、例えば45°以上、90°未満に設定される。全反射されたS波成分は、第1受光部31へ入射する。
検知ポイントPに紙葉類Sの透明部Saが存在する場合、搬送路11へ入射した光は、一部(例えば70%)が紙葉類S(透明部Sa)を通過し、上述の経路を辿って第1受光部31へ入射する。その残りの光のほとんど(例えば30%)は紙葉類S(透明部Sa)で反射し、導光体130Bへと進行する。導光体130Bの導光部131の搬送路11側の表面は、搬送路11と平行であるため、紙葉類S(透明部Sa)で反射した光は、搬送路11内を伝搬し、搬送路11と搬送路11の接する導光体130Bの導光部131との界面に対して、角度θ45=θ1の入射角、角度θ46の屈折角をもって導光体130Bの導光部131へと入射する。導光部131へ入射した光は、導光部132へと進行し、導光部132へと進行した光は、入射角θがブリュスター角αに実質的に等しくなるように配置された、第2S波抽出部142の界面140で反射され、P波成分はほぼ全て導光体130B外の空気中へ進行し、S波成分は導光部132の全反射部152Bへと反射される。反射されたS波成分は、導光部132の全反射部152Bに対して、角度θ47の入射角及び反射角で第2受光部32の受光素子113へと全反射される。ここで、角度θ47は、臨界角以上の大きさであり、例えば45°以上、90°未満に設定される。全反射されたS波成分は、第2受光部32へ入射する。
第2発光部22からの照射光についても、第1発光部21からの照射光と同様の光路をたどり、最終的にS波成分として第2受光部32又は第1受光部31へ入射する。第2発光部22から照射されて搬送路11へ入射した光は、搬送路11内において光軸A2が方向Dと角度θ44=θ2をなす。第1発光部21からの照射光の光路と、第2発光部22からの照射光の光路は、搬送路11に平行な直線であって搬送路11の高さ方向の中心を通る直線に対して互いに線対称の関係にあり、第1発光部21からの照射光の光軸A1と、第2発光部22からの照射光の光軸A2とは、検知ポイントPにおいて互いに交差する。したがって、光軸A1及びA2は、搬送路11内において、互いの交差する点を除いて、搬送路11に直交する直線であって検知ポイントPを通る直線に対して反対側に位置することになる。
なお、角度θ1、θ2、θ43、θ44、θ45及びθ46はいずれも、光の光軸A1又はA2が方向Dとなす鋭角側の角度である。また、導光体120A、120B、130A及び130Bの屈折率は、空気の屈折率よりも大きいため、導光体120A及び130A内の光軸A1が方向Dとなす角度θ43及びθ46は、それぞれ、搬送路11(空気)内の光軸A1が方向Dとなす角度θ44及びθ45よりも小さい。同様に、導光体120B及び130B内の光軸A2が方向Dとなす角度θ43及びθ46は、それぞれ、搬送路11(空気)内の光軸A2が方向Dとなす角度θ44及びθ45よりも小さい。
検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合は、第1発光部21及び第2発光部22から照射された光は、搬送路11を通過し、それぞれ、紙葉類Sによる減衰なく第1受光部31及び第2受光部32に受光される。
他方、検知ポイントPに紙葉類Sの透明部Saが存在する場合、第1発光部21及び第2発光部22から照射された光は、紙葉類Sを斜めに横切る。そのため、実施形態1と同様に、第1受光部31及び第2受光部32で受光される光量は、検知ポイントPに紙葉類Sが存在しない場合に比べて減少する。また、第1受光部31及び第2受光部32は、それぞれ、第1S波抽出部141及び第2S波抽出部142で抽出されたS波成分を受光することから、第1受光部31及び第2受光部32で受光される光量は、更に減少することになる。これらの結果、検知ポイントPに紙葉類Sの透明部Saが存在する場合の演算処理部による演算結果、すなわち(透過光の検出値−反射光の検出値)の値は、実施形態1又は2に比べて、更に減少することになる。したがって、本実施形態では、紙葉類Sの透明部Saの検知感度を更に向上することができる。
(変形形態1)
上記実施形態1では、第1受光部31の検出値及び第2受光部32の検出値の一方(透過光に係る検出値)から他方(反射光に係る検出値)を減算する場合について説明したが、それぞれの受光部の検出値について減算処理を行ってもよい。
上記実施形態1では、第1受光部31の検出値及び第2受光部32の検出値の一方(透過光に係る検出値)から他方(反射光に係る検出値)を減算する場合について説明したが、それぞれの受光部の検出値について減算処理を行ってもよい。
この場合、具体的には、例えば、演算処理部70は、各発光部21、22の発光タイミングに同期して、紙葉類Sを透過した透過光を受光した第1受光部31の検出値から、紙葉類Sを反射した反射光を受光した第1受光部31の検出値を減算する第1の演算を行う。すなわち、第1発光部21が発光し、かつ第2発光部22が消灯した時の第1受光部31の検出値から、第2発光部22が発光し、かつ第1発光部21が消灯した時の第1受光部31の検出値を減算する第1の演算を行う。また、演算処理部70は、各発光部21、22の発光タイミングに同期して、紙葉類Sを透過した透過光を受光した第2受光部32の検出値から、紙葉類Sを反射した反射光を受光した第2受光部32の検出値を減算する第2の演算を行う。すなわち、第2発光部22が発光し、かつ第1発光部21が消灯した時の第2受光部32の検出値から、第1発光部21が発光し、かつ第2発光部22が消灯した時の第2受光部32の検出値を減算する第2の演算を行う。
そして、例えば、検知部62は、第1及び第2の演算の結果を所定の閾値と比較し、第1及び第2の演算の結果がいずれも当該閾値以上である場合は紙葉類Sが存在しないと判定し、第1及び第2の演算の結果の少なくとも一方が当該閾値未満である場合は紙葉類Sが存在すると判定することによって、紙葉類Sを検知する。
(変形形態2)
上記実施形態1〜7では、紙葉類Sが、紙葉類処理装置内の搬送路11を短手方向に搬送される場合について説明したが、紙葉類Sが、紙葉類処理装置内の搬送路を長手方向に搬送されてもよい。
上記実施形態1〜7では、紙葉類Sが、紙葉類処理装置内の搬送路11を短手方向に搬送される場合について説明したが、紙葉類Sが、紙葉類処理装置内の搬送路を長手方向に搬送されてもよい。
(変形形態3)
上記各実施形態1〜7では、紙葉類Sが、図中のX軸の正方向又は負方向を搬送される場合について説明したが、紙葉類Sは、図中のY軸の正方向又は負方向を搬送されてもよい。
上記各実施形態1〜7では、紙葉類Sが、図中のX軸の正方向又は負方向を搬送される場合について説明したが、紙葉類Sは、図中のY軸の正方向又は負方向を搬送されてもよい。
(変形形態4)
上記実施形態1〜6では、導光体が設けられない場合について説明したが、実施形態7のように、第1発光部21及び搬送路11の間、第2発光部22及び搬送路11の間、搬送路11及び第1受光部31の間、並びに搬送路11及び第2受光部32の間の少なくとも1箇所に、導光体を設けてもよい。
上記実施形態1〜6では、導光体が設けられない場合について説明したが、実施形態7のように、第1発光部21及び搬送路11の間、第2発光部22及び搬送路11の間、搬送路11及び第1受光部31の間、並びに搬送路11及び第2受光部32の間の少なくとも1箇所に、導光体を設けてもよい。
(変形形態5)
上記実施形態1〜6では、S波抽出部が設けられない場合について説明したが、実施形態7のように、第1発光部21の照射光に含まれるS波成分を抽出するS波抽出部と、第2発光部22の照射光に含まれるS波成分を抽出するS波抽出部との少なくとも一方を設けてもよい。
上記実施形態1〜6では、S波抽出部が設けられない場合について説明したが、実施形態7のように、第1発光部21の照射光に含まれるS波成分を抽出するS波抽出部と、第2発光部22の照射光に含まれるS波成分を抽出するS波抽出部との少なくとも一方を設けてもよい。
例えば、実施形態3において、第1発光部21の照射光に含まれるS波成分を抽出するS波抽出部を設け、第1受光部31が、紙葉類Sを透過し、かつS波抽出部で抽出されたS波成分を受光し、第2受光部32が、紙葉類Sで反射され、かつS波抽出部で抽出されたS波成分を受光してもよい。
また、例えば、実施形態4において、第1発光部21の照射光に含まれるS波成分を抽出するとともに、第2発光部22の照射光に含まれるS波成分を抽出するS波抽出部を設け、第1受光部31が、紙葉類Sを透過し、かつS波抽出部で抽出されたS波成分と、紙葉類Sで反射され、かつS波抽出部で抽出されたS波成分とを受光してもよい。
(変形形態6)
上記実施形態7では、各S波抽出部141、142を構成する界面140に、屈折率が相対的に大きな媒体(透明樹脂)側から光を入射させる場合について説明したが、S波抽出部を構成する界面に、屈折率が相対的に小さな媒体(例えば空気)側から光を入射させてもよい。この場合も、入射角θをブリュスター角αに実質的に等しくすることで、界面からの反射光にはほぼS波成分のみが含まれることとなる。
上記実施形態7では、各S波抽出部141、142を構成する界面140に、屈折率が相対的に大きな媒体(透明樹脂)側から光を入射させる場合について説明したが、S波抽出部を構成する界面に、屈折率が相対的に小さな媒体(例えば空気)側から光を入射させてもよい。この場合も、入射角θをブリュスター角αに実質的に等しくすることで、界面からの反射光にはほぼS波成分のみが含まれることとなる。
(変形形態7)
上記実施形態7では、各S波抽出部141、142を界面140から構成する場合について説明したが、S波抽出部は、偏光フィルム又は偏光ビームスプリッタから構成されてもよい。発光部から照射されたS波成分及びP波成分を含む光が偏光フィルムを透過すると、P波成分は偏光フィルムで吸収又は反射され、S波成分のみが分離・抽出され、最終的にほぼS波成分のみからなる光が受光部で受光される。発光部から照射されたS波成分及びP波成分を含む光が偏光ビームスプリッタに入射すると、P波成分は偏光ビームスプリッタを透過し、S波成分は偏光ビームスプリッタで例えば45°の反射角で反射され、分離・抽出される。そして、最終的にほぼS波成分のみからなる光が受光部で受光される。したがって、いずれの場合も、実施形態7同様、紙葉類Sの透明部Saの検知感度を更に向上することができる。
上記実施形態7では、各S波抽出部141、142を界面140から構成する場合について説明したが、S波抽出部は、偏光フィルム又は偏光ビームスプリッタから構成されてもよい。発光部から照射されたS波成分及びP波成分を含む光が偏光フィルムを透過すると、P波成分は偏光フィルムで吸収又は反射され、S波成分のみが分離・抽出され、最終的にほぼS波成分のみからなる光が受光部で受光される。発光部から照射されたS波成分及びP波成分を含む光が偏光ビームスプリッタに入射すると、P波成分は偏光ビームスプリッタを透過し、S波成分は偏光ビームスプリッタで例えば45°の反射角で反射され、分離・抽出される。そして、最終的にほぼS波成分のみからなる光が受光部で受光される。したがって、いずれの場合も、実施形態7同様、紙葉類Sの透明部Saの検知感度を更に向上することができる。
(変形形態8)
上記実施形態7では、第1S波抽出部141が搬送路11及び第1受光部31の間に配置され、第2S波抽出部142が搬送路11及び第2受光部32の間に配置され、各S波抽出部141、142が紙葉類S(搬送路11)を透過した後に発光部21、22の照射光(S波成分及びP波成分を含む光)からS波成分を抽出する場合について説明したが、S波抽出部は、発光部及び搬送路11の間に配置され、紙葉類S(搬送路11)を透過又は反射する前に発光部の照射光(S波成分及びP波成分を含む光)からS波成分を抽出してもよい。
上記実施形態7では、第1S波抽出部141が搬送路11及び第1受光部31の間に配置され、第2S波抽出部142が搬送路11及び第2受光部32の間に配置され、各S波抽出部141、142が紙葉類S(搬送路11)を透過した後に発光部21、22の照射光(S波成分及びP波成分を含む光)からS波成分を抽出する場合について説明したが、S波抽出部は、発光部及び搬送路11の間に配置され、紙葉類S(搬送路11)を透過又は反射する前に発光部の照射光(S波成分及びP波成分を含む光)からS波成分を抽出してもよい。
例えば、上述のように、実施形態3にS波抽出部を設ける場合、搬送路11及び第1受光部31の間に第1S波抽出部を設けるとともに、搬送路11及び第2受光部32の間に第2S波抽出部を設け、第1受光部31が、紙葉類Sを透過した後に第1S波抽出部で抽出されたS波成分を受光し、第2受光部32が、紙葉類Sで反射した後に第2S波抽出部で抽出されたS波成分を受光してもよい。他方、第1発光部21及び搬送路11の間にS波抽出部を設け、第1受光部31が、S波抽出部で抽出された後に紙葉類Sを透過したS波成分を受光し、第2受光部32が、S波抽出部で抽出された後に紙葉類Sで反射したS波成分を受光してもよい。
同様に、上述のように、実施形態4にS波抽出部を設ける場合、搬送路11及び第1受光部31の間にS波抽出部を設け、第1受光部31が、紙葉類Sを透過した後にS波抽出部で抽出されたS波成分と、紙葉類Sで反射した後にS波抽出部で抽出されたS波成分とを受光してもよい。他方、第1発光部21及び搬送路11の間に第1S波抽出部を設けるとともに、第2発光部22及び搬送路11の間に第2S波抽出部を設け、第1受光部31が、第1S波抽出部で抽出された後に紙葉類Sを透過したS波成分と、第2S波抽出部で抽出された後に紙葉類Sで反射したS波成分とを受光してもよい。
(変形形態9)
上記実施形態1〜6は、実施形態7と同様に、発光部及び受光部を所定の位置に保持する筐体を設けてもよい。
上記実施形態1〜6は、実施形態7と同様に、発光部及び受光部を所定の位置に保持する筐体を設けてもよい。
(変形形態10)
上記各実施形態では、媒体として紙葉類Sを検知する場合について説明したが、媒体として透明シートや封用等のクリアファイル等を検知することも可能である。
上記各実施形態では、媒体として紙葉類Sを検知する場合について説明したが、媒体として透明シートや封用等のクリアファイル等を検知することも可能である。
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。また、各実施形態の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。
以上のように、本発明は、媒体検知装置による媒体の有無の検知に有用な技術である。
1、2、3、4、5、6、7:紙葉類検知装置(媒体検知装置)
11:搬送路
12:搬送ガイド
21:第1発光部
21D、22D:LED
22:第2発光部
31:第1受光部
31T、32T:フォトトランジスタ
32:第2受光部
41、51:定電流源
42、52:抵抗
43、53:増幅器
44、54:半波整流器
61:A/D変換回路
62:検知部
70、71、72:演算処理部
71C、72C:直流カット回路
90:ローラ
110:ユニット
111:発光素子
112、114:基板
113:受光素子
115:端子部(コネクタ)
116:筐体
117:蓋部
120A、120B、130A、130B:導光体
121、122、131、132:導光部
140:界面
141:第1S波抽出部
142:第2S波抽出部
151A、151B、152A、152B:全反射部
S:紙葉類(媒体)
Sa:透明部
Sa1、Sa2:クリアウインドウ
Sb:不透明部
A1、A2:光軸
D:搬送路に直交する方向
P:搬送路内の所定の箇所(検知ポイント)
11:搬送路
12:搬送ガイド
21:第1発光部
21D、22D:LED
22:第2発光部
31:第1受光部
31T、32T:フォトトランジスタ
32:第2受光部
41、51:定電流源
42、52:抵抗
43、53:増幅器
44、54:半波整流器
61:A/D変換回路
62:検知部
70、71、72:演算処理部
71C、72C:直流カット回路
90:ローラ
110:ユニット
111:発光素子
112、114:基板
113:受光素子
115:端子部(コネクタ)
116:筐体
117:蓋部
120A、120B、130A、130B:導光体
121、122、131、132:導光部
140:界面
141:第1S波抽出部
142:第2S波抽出部
151A、151B、152A、152B:全反射部
S:紙葉類(媒体)
Sa:透明部
Sa1、Sa2:クリアウインドウ
Sb:不透明部
A1、A2:光軸
D:搬送路に直交する方向
P:搬送路内の所定の箇所(検知ポイント)
Claims (12)
- 搬送路内を搬送される媒体を光学的に検知する媒体検知装置であって、
前記搬送路の第1面側に配置され、かつ前記搬送路内において光軸が前記搬送路に直交する方向と所定の角度で交差するように前記搬送路に向けて光を照射する第1発光部と、
前記搬送路の前記第1面側の反対側である第2面側に配置され、かつ前記第1発光部から照射された光が前記媒体を透過した光を受光する第1受光部と、
前記搬送路の前記第1面側に配置され、かつ前記第1発光部から照射された光が前記媒体で反射された光を受光する第2受光部と、
前記第1発光部から照射されて前記媒体を透過した光を受光したときの前記第1受光部の検出値と、前記第1発光部から照射されて前記媒体で反射した光を受光したときの前記第2受光部の検出値とを用いて演算を行う演算処理部と、
前記演算の結果に基づいて、前記媒体を検知する検知部と、を備える
ことを特徴とする媒体検知装置。 - 前記第1発光部の照射光に含まれるS波成分を抽出するS波抽出部を更に備え、
前記第1受光部は、前記媒体を透過し、かつ前記S波抽出部で抽出されたS波成分を受光し、
前記第2受光部は、前記媒体で反射され、かつ前記S波抽出部で抽出されたS波成分を受光する
ことを特徴とする請求項1記載の媒体検知装置。 - 前記第1発光部は、赤外光を照射することを特徴とする請求項1又は2記載の媒体検知装置。
- 前記媒体検知装置は、前記搬送路の前記第2面側に配置され、かつ前記搬送路内の所定の箇所を交点として、前記第1発光部から照射された光の光軸と交差するように前記搬送路に向けて光を照射する第2発光部を更に備え、
前記第1発光部及び前記第2発光部は、前記所定の箇所に対して、互いに異なるタイミングで光を照射する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の媒体検知装置。 - 前記演算は、第1の演算であり、
前記演算処理部は、前記第1の演算とともに、前記第2発光部から照射されて前記媒体を透過した光を受光したときの前記第2受光部の検出値と、前記第2発光部から照射されて前記媒体で反射した光を受光したときの前記第1受光部の検出値とを用いて第2の演算を行い、
前記検知部は、前記第1の演算の結果及び前記第2の演算の結果に基づいて、前記媒体を検知する
ことを特徴とする請求項4記載の媒体検知装置。 - 搬送路内を搬送される媒体を光学的に検知する媒体検知装置であって、
前記搬送路の第1面側に配置され、かつ前記搬送路内において光軸が前記搬送路に直交する方向と所定の角度で交差するように前記搬送路の所定の箇所に向けて光を照射する第1発光部と、
前記搬送路の前記第1面側の反対側である第2面側に配置され、かつ前記所定の箇所を交点として、前記第1発光部から照射された光の光軸と交差するように前記搬送路に向けて、前記第1発光部と異なるタイミングで光を照射する第2発光部と、
前記搬送路の前記第2面側に配置され、かつ前記第1発光部から照射された光が前記媒体を透過した光と、前記第2発光部から照射された光が前記媒体で反射された光とを受光する第1受光部と、
前記第1発光部から照射されて前記媒体を透過した光を受光したときの前記第1受光部の検出値と、前記第2発光部から照射されて前記媒体で反射した光を受光したときの前記第1受光部の検出値とを用いて演算を行う演算処理部と、
前記演算の結果に基づいて、前記媒体を検知する検知部と、を備える
ことを特徴とする媒体検知装置。 - 前記第1発光部の照射光に含まれるS波成分を抽出するとともに、前記第2発光部の照射光に含まれるS波成分を抽出するS波抽出部を更に備え、
前記第1受光部は、前記媒体を透過し、かつ前記S波抽出部で抽出されたS波成分と、前記媒体で反射され、かつ前記S波抽出部で抽出されたS波成分とを受光する
ことを特徴とする請求項6記載の媒体検知装置。 - 前記第1発光部及び前記第2発光部は、赤外光を照射することを特徴とする請求項6又は7記載の媒体検知装置。
- 前記搬送路の前記第1面側に配置され、かつ前記第1発光部から照射された光が前記媒体で反射された光と、前記第2発光部から照射された光が前記媒体を透過した光とを受光する第2受光部を更に備える
ことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の媒体検知装置。 - 前記演算は、第1の演算であり、
前記演算処理部は、前記第1の演算とともに、前記第2発光部から照射されて前記媒体を透過した光を受光したときの前記第2受光部の検出値と、前記第1発光部から照射されて前記媒体で反射した光を受光したときの前記第2受光部の検出値とを用いて第2の演算を行い、
前記検知部は、前記第1の演算の結果及び前記第2の演算の結果に基づいて、前記媒体を検知する
ことを特徴とする請求項9記載の媒体検知装置。 - 搬送路内を搬送される媒体を光学的に検知する媒体検知方法であって、
前記搬送路の第1面側に配置された第1発光部が、前記搬送路内において光軸が前記搬送路に直交する方向と所定の角度で交差するように前記搬送路に向けて光を照射するステップと、
前記搬送路の前記第1面側の反対側である第2面側に配置された第1受光部が、前記第1発光部から照射された光が前記媒体を透過した光を受光するステップと、
前記搬送路の前記第1面側に配置された第2受光部が、前記第1発光部から照射された光が前記媒体で反射された光を受光するステップと、
前記第1発光部から照射されて前記媒体を透過した光を受光したときの前記第1受光部の検出値と、前記第1発光部から照射されて前記媒体で反射した光を受光したときの前記第2受光部の検出値とを用いて演算を行うステップと、
前記演算の結果に基づいて、前記媒体を検知するステップと、を備える
ことを特徴とする媒体検知方法。 - 搬送路内を搬送される媒体を光学的に検知する媒体検知方法であって、
前記搬送路の第1面側に配置された第1発光部が、前記搬送路内において光軸が前記搬送路に直交する方向と所定の角度で交差するように前記搬送路の所定の箇所に向けて光を照射するステップと、
前記搬送路の前記第1面側の反対側である第2面側に配置された第2発光部が、前記搬送路内の前記所定の箇所を交点として、前記第1発光部から照射された光の光軸と交差するように前記搬送路に向けて、前記第1発光部と異なるタイミングで光を照射するステップと、
前記搬送路の前記第2面側に配置された第1受光部が、前記第1発光部から照射された光が前記媒体を透過した光と、前記第2発光部から照射された光が前記媒体で反射された光とを受光するステップと、
前記第1発光部から照射されて前記媒体を透過した光を受光したときの前記第1受光部の検出値と、前記第2発光部から照射されて前記媒体で反射した光を受光したときの前記第1受光部の検出値とを用いて演算を行うステップと、
前記演算の結果に基づいて、前記媒体を検知するステップと、を備える
ことを特徴とする媒体検知方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020039119A JP2021138515A (ja) | 2020-03-06 | 2020-03-06 | 媒体検知装置及び媒体検知方法 |
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JP2020039119A JP2021138515A (ja) | 2020-03-06 | 2020-03-06 | 媒体検知装置及び媒体検知方法 |
Publications (1)
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JP2021138515A true JP2021138515A (ja) | 2021-09-16 |
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