JP2021136745A - 状態推定装置、状態推定プログラム、状態推定方法 - Google Patents

状態推定装置、状態推定プログラム、状態推定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021136745A
JP2021136745A JP2020030114A JP2020030114A JP2021136745A JP 2021136745 A JP2021136745 A JP 2021136745A JP 2020030114 A JP2020030114 A JP 2020030114A JP 2020030114 A JP2020030114 A JP 2020030114A JP 2021136745 A JP2021136745 A JP 2021136745A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nodes
state
value
total value
tidal current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020030114A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7480523B2 (ja
Inventor
章弘 大井
Akihiro Oi
章弘 大井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP2020030114A priority Critical patent/JP7480523B2/ja
Publication of JP2021136745A publication Critical patent/JP2021136745A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7480523B2 publication Critical patent/JP7480523B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】解を安定して得られる状態推定装置を提供する。【解決手段】配電系統において、複数のノードと接続した区間における状態推定を行う状態推定装置であって、前記区間における潮流測定値を取得する取得部と、前記複数のノードにおける各負荷の合計値に対する相対量を推定し、前記複数のノードにおける各重み量として取得する推定処理部と、前記各重み量及び前記潮流測定値を用いて、前記合計値に関する潮流方程式を立式する立式部と、前記潮流方程式の解を得ることにより前記合計値を求め、前記合計値及び前記各重み量を用いて前記複数のノードにおける各状態値を取得する状態取得部と、を備えることを特徴とする状態推定装置。【選択図】図4

Description

本発明は、状態推定装置、状態推定プログラム、及び状態推定方法に関する。
例えば、電力系統の状態を、計測された系統情報に基づいて推定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−246683号公報
上記従来技術においては、センサ開閉器間の合計負荷を算出するステップと、合計負荷を各ノードに展開するステップと、展開した負荷による潮流計算結果と合計負荷による値とでの誤差を修正するステップの3つの計算ステップが含まれるため、そのたびにデータ異常処理や補正処理が行われ、処理が複雑化してしまう。またパラメータ設定やしきい値設定の労力が必要となる。センサ開閉器と分岐線の位置関係によって、分岐線から末端までの再計算を行う必要があり、処理が複雑化し、系統の定義、パラメータの設定が必要となる。そのため、従来技術には、保守が困難であるという課題がある。
また、負荷按分後の詳細潮流計算結果と簡易潮流計算結果の誤差の修正を行っているが、負荷に自由度があり、解が収束せず、解が一意に決定できなくなる虞がある。解を一意に決定できない場合にはそれぞれの時間断面で解が大きく変化することが考えられる。その結果を用いて上位システムで制御を行う場合、制御出力のハンチングが発生する懸念がある。
上記課題を鑑み、本発明は、解を安定して得られる状態推定装置を提供することを目的とする。
前述した課題を解決する主たる本発明は一態様として、配電系統において、複数のノードと接続した区間における状態推定を行う状態推定装置であって、前記区間における潮流測定値を取得する取得部と、前記複数のノードにおける各負荷の合計値に対する相対量を推定し、前記複数のノードにおける各重み量として取得する推定処理部と、前記各重み量及び前記潮流測定値を用いて、前記合計値に関する潮流方程式を立式する立式部と、前記潮流方程式の解を得ることにより前記合計値を求め、前記合計値及び前記各重み量を用いて前記複数のノードにおける各状態値を取得する状態取得部と、を備えることを特徴とする状態推定装置を提供する。
本発明は、解を安定して得られる状態推定装置を提供することができる。
情報処理装置10の構成を示す図である。 電力系統30を説明するための図である。 情報処理装置10を説明するための図である。 情報処理装置10で実行される処理の一例を示すフローチャートである。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
<<<情報処理装置10の構成>>>
図1は、本発明の一実施形態である情報処理装置10の構成を示す図である。情報処理装置10は、例えば、図2に示す電力系統30後述の状態を推定する装置であり、CPU(Central Processing Unit)20、メモリ21、記憶装置22、入力装置23、表示装置24、及び通信装置25を含むコンピュータである。なお、情報処理装置10は、「状態推定装置」に相当する。
CPU20は、メモリ21や記憶装置22(記憶部)に格納されたプログラムを実行することにより、情報処理装置10における様々な機能を実現する。
メモリ21は、例えばRAM(Random-Access Memory)等であり、プログラムやデータ等の一時的な記憶領域として用いられる。
記憶装置22は、CPU20によって、実行または処理される各種データを格納する不揮発性の記憶装置である。
入力装置23は、ユーザによるコマンドやデータの入力を受け付ける装置であり、キーボード、タッチパネルディスプレイ上でのタッチ位置を検出するタッチセンサなどの入力インタフェースを含む。
表示装置24は、例えばディスプレイなどの装置であり、通信装置25は、ネットワーク(不図示)を介して、他のコンピュータと各種プログラムやデータの受け渡しを行う。
<<<電力系統30の一例>>>
図2は、情報処理装置10が状態推定を行う電力系統30の一例を示す図である。電力系統30は、例えば、6.6kV系の配電線系統であり、変圧器40、配電線41、ノードN1〜N4、各センサ付き開閉器S1〜S2を含む。各センサ付き開閉器S1、S2は、電力系統30の一つの区間31の両端部に配置される。センサ付き開閉器S1、S2は、配電線41のこれは電圧および電流、または電圧および潮流を計測する計測器である。なお、一般的な電力系統には、他にも配電線、需要家、センサ等が含まれているが、便宜上、ここでは簡素化した電力系統30を一例として図示している。また以下では、センサ付き開閉器S1、S2によって測定された電圧および電流、または電圧および潮流を、包括的に「潮流測定値」または「潮流の測定値」と称する。
変圧器40は、送電線(不図示)から供給される電圧を変圧し、6.6kVの電圧を配電線41へと出力する。電力は、ノードN1〜N4を介して需要家に供給される。
需要家は、ノードN1〜N4に接続されており、それぞれ負荷L1〜L4として表される。需要家には、配電線41から供給される電力を消費する設備(例えば、工場)が含まれ得るとともに、配電線41に対し、電力を供給するインバータ等の発電設備(不図示)も含まれる。このため、配電線41には、配電線41からの電力を消費する設備と、配電線41に電力を供給する発電設備と、が接続されていることになる。ここでは、消費、供給の別を問わず、包括して負荷と称する。
<<<情報処理装置の機能ブロック>>>
図3は、情報処理装置10の第1実施形態である、情報処理装置10の機能ブロック等を示す図である。情報処理装置10の記憶装置22には、系統モデル60が記憶されている。また、CPU20が所定のプログラムを実行することにより、情報処理装置10には、状態推定部70が実現される。
系統モデル60は、例えば、状態方程式で表される電力系統30を模擬したモデルである。詳細は後述するが、各センサ付き開閉器S1、S2の潮流の測定値が取得された状態で、系統モデル60を用いて、以下に詳述する状態推定処理が実行される。状態推定処理では、区間31をはじめとする電力系統30の状態、つまり、電力系統30における電圧、電流、電力等の状態値が得られる。
==状態推定部70==
状態推定部70は、各センサ付き開閉器S1、S2より取得した潮流測定値を用いて、電力系統30の状態を推定する機能、すなわち状態推定処理機能を備える。状態推定部70は、取得部71、合計負荷定義部72、推定処理部73、立式部74、及び状態取得部75を備える。
取得部71は、電力系統30に配置された、各センサ付き開閉器S1、S2をはじめとする各センサで測定された電流、電力、電圧などを含む潮流を取得する機能を備える。合計負荷定義部72は、ノードの負荷合計値のベクトルを設定する機能を備える。推定処理部73は、ノード負荷の負荷合計値に対する相対量を推定し、重み量を設定する機能を備える。立式部74は、測定値、重み量を用いて合計値に関する潮流方程式を立式する機能を備える。また、状態取得部75は、潮流方程式の解を求め、合計値及び各ノードにおける状態値(後述)を取得する機能を備える。
==処理の詳細==
情報処理装置10の実行する状態推定処理の具体例として、電力系統30の区間31における状態推定処理について、図4の処理フローを用いて説明する。状態推定処理においては、ある時刻tにおけるノードN1〜N4それぞれの負荷推定値を取得する。ノードN1〜N4それぞれにおける負荷電力推定値(状態値)は、(1)式のように表され、ノードN1〜N4の有効電力及び無効電力を推定することにより得られる。以下の状態推定処理では、ノードN1〜N4において推定すべき状態値を、状態値ベクトルとして(2A)式に定義し、この状態値ベクトルを取得することを目的とする。状態値ベクトルは(2A)式に示すように、ノードN1〜N4それぞれにおける有効電力及び無効電力を要素として持つ。
Figure 2021136745
ここで、S * i,t は、皮相電力であり、P * i ,t は、有効電力であり、Q* i ,t は、無効電力である。また、iは、ノード番号であり、 tは、時刻であり、*は、推定値であることを表す。
Figure 2021136745
また、(2B)式において、kは、センサ番号であり、pは、有効電力潮流測定値であり、qは、無効電力潮流測定値であり、vは、電圧測定値である。

Figure 2021136745
まずStep1において、取得部71は、各センサ付き開閉器S1、S2から潮流測定値を取得する。各センサにおいて、潮流測定値として有効電力、無効電力、及び電圧が得られる。各センサ付き開閉器S1、S2から取得される潮流測定値は、(2B)式のようにベクトル(測定値ベクトルyt)として表される。
次に、合計負荷定義部72は、ノードN1〜N4における負荷電力の合計値ベクトルを定義する(Step2)。時刻tにおいて、ノード1からノード4の負荷電力の合計値(推定値)は(3)式のように表される。(3)式に基づき、区間31における推定合計値は、(4)式のようにベクトル(合計値ベクトル)として定義される。合計値ベクトルの各要素は、センサ付き開閉器S1、S2間の負荷における、有効電力の和と無効電力の和を表しており、センサ付き開閉器S1、S2間で一組のみが与えられる。換言すれば、合計値ベクトルの各要素は、センサ付き開閉器S1、S2間の、有効電力及び無効電力の概ねの差をそれぞれ示すともいえる。
Figure 2021136745
Figure 2021136745
ここでS * total ,tは、区間における合計皮相電力であり、P * total,tは、区間における合計有効電力であり、Q* total.tは、区間における合計無効電力であり、iは、ノード番号であり、*は、推定値である
次に、推定処理部73は、ノードN1〜N4における負荷の、負荷合計値に対する相対量を推定する(Step3)。負荷の推定には、ノードN1〜N4への負荷配分を表す変換行列Mが用いられる((5)式)。
Figure 2021136745
なお、(5)式において、1〜4は、ノード番号であり、r1〜r4は、各ノードにおける比率であり、C1〜C4は、各ノード負荷の設備容量である。すなわち、推定処理部73は、ノードN1〜N4における各設備容量C1〜C4を取得する処理と、ノードN1〜N4における設備容量の合計である合計設備容量(C1+C2+C3+C4)を取得する処理と、ノードN1〜N3それぞれに対して合計設備容量に対する各設備容量C1〜C4の比率r1〜r4を、各重み量として取得する処理と、を実行することにより、(5)式を得る。
また、変換行列Mの各要素は、ノードN1〜N4への負荷配分の重み量を示し、本実施形態においては、ノードN1〜N4に接続される設備容量の、合計設備容量に対する比率r1〜r4によって表される。行列Mを合計値ベクトルに掛けることにより、(6)式に示すように、ノードN1〜N4の状態値を示す状態値ベクトルが得られる。このように、変換行列Mを用いることにより、状態値は可観測化される。
Figure 2021136745
なお、変換行列Mの算定にあたり、過去データを用いた推定を加えてもよい。例えば過去1日間の状態推定処理を行った場合のデータより、最も測定値と推定測定値の誤差が小さい時刻または時間帯における変換行列Mを取得してもよい。ただし、各時間帯ですべて異なる変換行列Mを与えた場合、従来の負荷修正型の状態推定と同様に、毎回比率r1〜r4が変化する虞がある。これを防ぐ方法として、一定時間(例えば1時間)比率r1〜r4を固定することが考えられる。
立式部74は、ノードの負荷を計算するとともに、これを用いて潮流方程式を立式する(Step4)。ここで、hは、各ノード負荷を与えた場合にセンサ箇所の電圧と潮流を得ることができる潮流方程式である。そして、(7)式に示すように、測定値は、合計値ベクトルの関数として表される。
Figure 2021136745
また、(7)式は、線形近似により(8)式の行列式に変形できる。ここで、(8)式のHは、関数hの線形近似関数行列である。
Figure 2021136745
状態取得部75は、Step5において、(8)式の潮流方程式を解き、解を取得する。具体的には、(9A)式に示す二乗和誤差に関する評価関数Eを最小とすることで最適解を得る。(9B)式において関数Eの偏微分を計算し、この式の右辺をゼロとすると(9C)式を得ることができる。なおここでは、このような最小二乗法を用いる方法に限定されず、重み付き最小二乗法など、その他任意の方法を適用することが可能である。
Figure 2021136745
Figure 2021136745
Figure 2021136745
(9C)式において、右辺は2行2列の行列となり、最大ランクは2となる。これは左辺の状態値の次元(すなわち2)と一致するため、一意に合計値ベクトルを計算することができる。重み付き最小二乗法や最尤推定法といった、状態値に対し測定値が多く、冗長性を利用した状態推定方法でも同様に、一意に状態値を計算することが可能である。
(9C)式において合計値ベクトルが得られたため、状態値ベクトルを(6)式によって得ることが可能となる。また、ノードN1〜N4の電圧を得たい場合、(10)式のように電圧に関する潮流方程式を解くことにより、取得することができる。ただし、ここで、gは、各ノードの電圧に関する潮流方程式であり、vは、電圧である。
Figure 2021136745
==従来技術との比較==
本実施形態による電力系統30(図1)に対し、従来技術を適用した場合の課題について以下に説明する。取得すべき状態値ベクトル、及び、時刻tにおけるセンサ付き開閉器S1、S2の潮流測定値より得られる測定値ベクトルは、(11)式、(12)式のように表される。これらは、(2A)式及び(2B)式と同様である。
Figure 2021136745
Figure 2021136745
この測定値ベクトルと状態値ベクトルを用いて、潮流方程式を立式すると(13A)式のように表される。これに対し、(9A)〜(9C)式と同様の処理を行った結果、(13B)式が得られる。(13B)式では、左辺における測定値の数(測定値ベクトルの要素数、次元)は6つであることに対し、状態値の数(状態値ベクトルの要素数、次元)は8つとなる。そのため、関数Hのサイズは6行8列となり、最大でも行列のランクは6となる。一方、(13B)式の右辺においてHHは8行8列の行列である。これが正則行列であるためにはランクが8必要だが、HのランクからHHのランクは最大でも6となり正則行列にはならない。このように測定値の数に比べて状態値の数が多く、状態推定問題は不可観測となり、状態値を一意に計算することができない。
Figure 2021136745
Figure 2021136745
また、負荷修正型の状態推定では,必ずしも冗長性が必要とはせず,ノード負荷の修正を行うことで実際の測定値と、計算で得た測定値との偏差を最小化することで状態値を得る。例えば,(14)式の最適化計算を行うことで状態値の計算を行う。ただし、ここで、fは、評価関数であり、Wは重み行列である。
Figure 2021136745
(14)式に用いられる評価関数は複数の局所解を含むため、探索手法によっては状態値の初期値に依存する。また、オンラインの状態推定により時刻tを更新した場合,測定値に大きな変化がない場合でも局所解を複数含む。そのため、時刻間で大きく異なる状態値が得られる場合がある。その結果、状態値としての電圧解を上位システムで制御に用いる場合、制御出力が時刻ごとに大きく変化し、制御出力のハンチングが発生することが懸念される。
上述のとおり、従来技術ではセンサの数が少ない配電系統において、特徴的な課題が存在する。また、最尤推定法など、状態値に対し測定値が多い、冗長性を利用した状態推定方法でも、課題がある。
==まとめ==
従来技術と異なり、本実施形態の情報処理装置10においては、行列Mを用いて潮流方程式を立式し、合計値ベクトルを求めている。その結果として状態値ベクトルを得ている。合計値ベクトルの次元数は2であるため、本実施形態の情報処理装置10では、解を一意に得ることができる。センサ数が少ない場合や、一部のセンサからの測定値が得られなかった場合などにおいても、状態値を可観測化し、常に解を安定して得ることができる。また、負荷修正型の状態推定手法においても、解が一意に得られる。そのため、変換行列Mが一定とした場合、測定値に大きな変化がない場合には、状態値には時刻間での大きな変動が起きない。また従来の状態推定手法と異なり、本発明では、変換行列の作成のみが追加され、状態推定自体の処理は大きく変化しない。そのため、状態推定を行うために、各時間断面での潮流計算を複数回行い、収束計算を行うような処理が発生せず、状態推定を行うためのシステム管理・保守が容易である。
情報処理装置10(推定処理部73)は、合計設備容量に対するノードN1〜N4の設備容量の比率に基づいて重み量を計算し、合計値を分配する。重み量を設備容量に比例させるため、実態に近い推定を行うことができる。そのため、状態値を容易に可観測化し、正確な状態値を安定して得ることが可能となる。
また、情報処理装置10(推定処理部73)は、ノードN1〜N4の線路長に比例するように、重み量を設定することができる。重み量を線路長に比例させるため、実態に近い推定を行うことができる。そのため、状態値を容易に可観測化し、正確な状態値を安定して得ることが可能となる。
情報処理装置10は、変換行列Mを用いて潮流方程式を解く。そのため、迅速に安定した解を得ることができる。
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。
上記実施形態ではセンサ付き開閉器S1、S2に囲まれた1区間のみの状態推定だが、複数区間がある場合の推定を同時に行うことも同様に可能であり、同様の効果が得られる。また、センサ付き開閉器S1、S2では、電圧、有効電力、無効電力が潮流測定値として得られるが、電圧と電流のみが測定される場合でも、上記と同様の状態推定を行うことが可能である。例えばノードの負荷合計値としての電圧および電流の合計値を測定し、ノードの状態値の推定を行うことができる。
あるセンサから末端ノードまでセンサがない場合にも、その区間において同様に状態推定を行うことが可能である。また、センサ付き開閉器S1、S2間のノードから分岐線がある場合に関しても、分岐線上のノードの負荷分布を変換行列Mに与えることで、状態推定により一意に状態値が計算可能である。
ノードに分散電源のような電力を供給する要素が接続された場合には、負荷における設備容量から発電容量を減じることで、設備容量の分布及び比率r1〜r4を求めることができる。
上記実施形態において状態推定を行う際、各センサ付き開閉器間の合計の負荷は潮流方程式を経由しているため、線路損失が考慮されている。また、各ノードの設備容量が不明な場合,上記において比率r1〜r4を算出する際、需要家が線路上に均等に分布していると仮定し,比率r1〜r4はノード間の線路長に対して比例させることも可能である。この場合の変換行列Mは、(15)式のように表される。なお、ここで、1〜4は、ノード番号であり、r1〜r4は、各ノードにおける比率であり、m1〜m4は、隣接ノード間の線路長である。すなわち、推定処理部73は、ノードN1〜N4における隣接ノード間の線路長m1〜m4を取得する処理と、ノードN1〜N4における線路長の合計である合計線路長(m1+m2+m3+m4)を取得する処理と、ノードN1〜N4それぞれに対して合計線路長に対する各線路長m1〜m4の比率r1〜r4を、各重み量として取得する処理と、を実行することにより、(15)式を得る。
Figure 2021136745
オンラインでの推定を行う際には、最小二乗法、重み付き最小二乗法、負荷修正型状態推定法といった各時間断面で独立した状態推定手法の他に、カルマンフィルタのような時系列で遂次処理を行う状態推定手法においても本発明の適用が可能である。
10 情報処理装置
20 CPU
21 メモリ
22 記憶装置
23 入力装置
24 表示装置
25 通信装置
30 電力系統
40 変圧器
41 配電線
60 系統モデル
70 状態推定部
S1〜S2 センサ付き開閉器

Claims (6)

  1. 配電系統において、複数のノードと接続した区間における状態推定を行う状態推定装置であって、
    前記区間における潮流測定値を取得する取得部と、
    前記複数のノードにおける各負荷の合計値に対する相対量を推定し、前記複数のノードにおける各重み量として取得する推定処理部と、
    前記各重み量及び前記潮流測定値を用いて、前記合計値に関する潮流方程式を立式する立式部と、
    前記潮流方程式の解を得ることにより前記合計値を求め、前記合計値及び前記各重み量を用いて前記複数のノードにおける各状態値を取得する状態取得部と、を備えることを特徴とする状態推定装置。
  2. 前記推定処理部は、
    前記複数のノードそれぞれにおける前記各重み量を、前記複数のノードそれぞれに接続される設備の設備容量に比例するように計算する処理、を実行する請求項1に記載の状態推定装置。
  3. 前記推定処理部は、
    前記複数のノードそれぞれにおける前記各重み量を、前記複数のノードのうち隣接するノードとの間の線路長に比例するように計算する処理、を実行する請求項1に記載の状態推定装置。
  4. 前記潮流方程式は、以下の数式として表される請求項1から3のいずれかに記載の状態推定装置。
    Figure 2021136745
  5. 配電系統において、複数のノードと接続した区間における状態推定を行う方法であって、
    前記区間における潮流測定値を取得する処理と、
    前記複数のノードにおける各負荷の合計値に対する相対量を推定し、前記複数のノードにおける各重み量として取得する処理と、
    前記各重み量及び前記潮流測定値を用いて、前記合計値に関する潮流方程式を立式する処理と、
    前記潮流方程式の解を得ることにより前記合計値を求め、前記合計値及び前記各重み量を用いて前記複数のノードにおける各状態値を取得する処理と、を含む状態推定方法。
  6. 配電系統において、複数のノードと接続した区間における状態推定を行うプログラムであって、
    前記区間における潮流測定値を取得する処理と、
    前記複数のノードにおける各負荷の合計値に対する相対量を推定し、前記複数のノードにおける各重み量として取得する推定処理と、
    前記各重み量及び前記潮流測定値を用いて、前記合計値に関する潮流方程式を立式する処理と、
    前記潮流方程式の解を得ることにより前記合計値を求め、前記合計値及び前記各重み量を用いて前記複数のノードにおける各状態値を取得する処理と、をコンピュータに実行させる状態推定プログラム。
JP2020030114A 2020-02-26 2020-02-26 状態推定装置、状態推定プログラム、状態推定方法 Active JP7480523B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020030114A JP7480523B2 (ja) 2020-02-26 2020-02-26 状態推定装置、状態推定プログラム、状態推定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020030114A JP7480523B2 (ja) 2020-02-26 2020-02-26 状態推定装置、状態推定プログラム、状態推定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021136745A true JP2021136745A (ja) 2021-09-13
JP7480523B2 JP7480523B2 (ja) 2024-05-10

Family

ID=77661784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020030114A Active JP7480523B2 (ja) 2020-02-26 2020-02-26 状態推定装置、状態推定プログラム、状態推定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7480523B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021180987A (ja) * 2017-07-07 2021-11-25 株式会社三洋物産 遊技機
JP2021180989A (ja) * 2017-07-07 2021-11-25 株式会社三洋物産 遊技機
JP2021180986A (ja) * 2017-07-07 2021-11-25 株式会社三洋物産 遊技機

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004064969A (ja) 2002-07-31 2004-02-26 Kansai Electric Power Co Inc:The 配電線の区間負荷算出方法、配電線の負荷監視制御システム及びプログラム
JP2006246683A (ja) 2005-03-07 2006-09-14 Toshiba Corp 配電線自動制御方法およびプログラム、ならびにそれを搭載した配電線自動制御システム
JP5159695B2 (ja) 2009-05-11 2013-03-06 中国電力株式会社 配電系統状態推定方法及び配電系統状態推定装置
JP5615785B2 (ja) 2011-09-26 2014-10-29 株式会社日立製作所 電力系統状態推定装置およびそれを用いた電力系統システム
JP6144611B2 (ja) 2013-12-03 2017-06-07 株式会社日立製作所 配電系統の状態推定装置、状態推定方法、および状態推定プログラム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021180987A (ja) * 2017-07-07 2021-11-25 株式会社三洋物産 遊技機
JP2021180989A (ja) * 2017-07-07 2021-11-25 株式会社三洋物産 遊技機
JP2021180986A (ja) * 2017-07-07 2021-11-25 株式会社三洋物産 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP7480523B2 (ja) 2024-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4705563B2 (ja) 配電系統の状態推定装置、状態推定方法及びそのプログラム
JP2021136745A (ja) 状態推定装置、状態推定プログラム、状態推定方法
JP5159695B2 (ja) 配電系統状態推定方法及び配電系統状態推定装置
JP4972623B2 (ja) 配電系統状態推定装置、方法及びプログラム
NO325888B1 (no) Stabilitetsprediksjon for et elektrisk kraftnett
JP2016224022A (ja) 蓄電池パラメータ推定装置および蓄電池パラメータ推定方法
JP4148208B2 (ja) 配電系統の状態推定装置,方法及びプログラム
JP5915342B2 (ja) 電力系統の状態推定方法
JP6144611B2 (ja) 配電系統の状態推定装置、状態推定方法、および状態推定プログラム
Kumar et al. Genetic algorithm-based meter placement for static estimation of harmonic sources
Onwuachumba et al. New reduced model approach for power system state estimation using artificial neural networks and principal component analysis
US20220292232A1 (en) Method and Apparatus for the State Estimation of an Electrical Grid
Lin et al. Hpt-rl: Calibrating power system models based on hierarchical parameter tuning and reinforcement learning
JP6727156B2 (ja) 電力系統状態推定装置
Menon et al. Towards a commercial-grade tool for disturbance-based model validation and calibration
Ortega et al. Distributed slack bus model formulation for the holomorphic embedding load flow method
Florez et al. Distflow based state estimation for power distribution networks
JP7355333B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法、プログラム
KR102523551B1 (ko) 부하분배계수 기반 배전운영시스템의 실시간 전압/구간부하 관리방법 및 그 운영장치
AU2020406229B2 (en) Data exchange and processing synchronization in distributed systems
CN113381397B (zh) 获取直流电力系统最小状态潮流的节点级分散方法
Haesen et al. Stochastic, computational and convergence aspects of distribution power flow algorithms
JP2023068976A (ja) 状態推定装置、状態推定方法及び状態推定プログラム
JP2023010452A (ja) 電力推定装置、電力推定装置の制御方法及びプログラム
JP2023143319A (ja) 情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240326

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240408