JP2023010452A - 電力推定装置、電力推定装置の制御方法及びプログラム - Google Patents

電力推定装置、電力推定装置の制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】配電系統に設けられる電力消費装置による電力消費量をより正確に求める。【解決手段】配電系統の電力消費装置による所定区間内の電力消費量を推定する電力推定装置であって、所定区間の端部の潮流測定値と複数のノードにおける有効電力測定値とを取得する測定値取得部と、潮流測定値及び有効電力測定値を用いて第1方程式を計算することにより、複数のノードの有効電力算出値と所定区間における無効電力算出値とを算出する第1算出部と、各ノードの電力消費装置の容量比率を表す第1容量係数と太陽光発電設備の容量比率を表す第2容量係数とを取得する容量係数取得部と、太陽光発電設備の運転力率を取得する運転力率取得部と、有効電力算出値と無効電力算出値と第1容量係数と第2容量係数と運転力率とを用いて第2方程式を計算することにより、電力消費装置による電力消費量を算出する第2算出部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、電力推定装置、電力推定装置の制御方法及びプログラムに関する。
例えば、配電系統の状態を、計測された系統情報に基づいて推定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2017/203611号
しかしながら近年、配電系統には数多くの太陽光発電設備が連系しており、工場や家庭などで使用される照明やモータなどの電力消費装置によって消費される電力の一部がこれらの太陽光発電設備からの発電量によって賄われているため、電力消費装置による真の電力消費量が分かりにくくなっている。
そのため、配電系統に設けられる電力消費装置による電力消費量をより正確に求めることを可能にする技術が求められている。
本発明はこのような課題を鑑みてなされたものであり、配電系統に設けられる電力消費装置による電力消費量をより正確に求めることが可能な電力推定装置、電力推定装置の制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
前述した課題を解決する一態様は、配電系統に接続された電力消費装置による所定区間内の電力消費量を推定する電力推定装置であって、前記所定区間の端部における潮流測定値と、前記所定区間内に設定される複数のノードにおける有効電力測定値と、を取得する測定値取得部と、前記潮流測定値及び前記有効電力測定値を用いて所定の第1方程式を計算することにより、前記複数のノードにおける有効電力算出値と、前記所定区間における無効電力算出値と、を算出する第1算出部と、前記複数のノードにおける前記電力消費装置の容量の比率を表す第1容量係数と、前記複数のノードにおける太陽光発電設備の容量の比率を表す第2容量係数と、を取得する容量係数取得部と、前記所定区間内の前記太陽光発電設備の運転力率を取得する運転力率取得部と、前記複数のノードにおける有効電力算出値と、前記所定区間における無効電力算出値と、前記第1容量係数と、前記第2容量係数と、前記運転力率と、を用いて所定の第2方程式を計算することにより、前記所定区間内の前記電力消費装置による前記電力消費量を算出する第2算出部と、を備える。
本発明によれば、配電系統に設けられる電力消費装置による電力消費量をより正確に求めることが可能になる。
電力推定装置の構成を示す図である。 記憶装置の構成を示す図である。 配電系統及び電力推定装置を説明するための図である。 配電系統を説明するための図である。 配電系統を説明するための図である。 電力推定装置の機能構成を示す図である。 電力推定装置で実行される処理の一例を示すフローチャートである。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
<<<電力推定装置200の構成>>>
図1は、本発明の一実施形態である電力推定装置200の構成を示す図である。電力推定装置200は、図3~図5等に示す配電系統1000に設けられる電力消費装置(不図示)による電力消費量を推定する装置であり、CPU(Central Processing Unit)210、メモリ220、通信装置230、記憶装置240、入力装置250、出力装置260、及び記録媒体読取装置270を有するコンピュータである。
CPU210は、メモリ220や記憶装置240に記憶された電力推定装置制御プログラム700を実行することにより、電力推定装置200が有する様々な機能を実現する。
メモリ220は、例えばRAM(Random-Access Memory)等であり、様々なプログラムやデータ等の一時的な記憶領域として用いられる。
記憶装置240は、CPU210によって実行または処理される各種データを格納する非一時的な(例えば不揮発性の)記憶装置である。
記憶装置240に電力推定装置制御プログラム700及び系統情報テーブル600が記憶されている様子を図2に示す。
記憶装置240に記憶されている電力推定装置制御プログラム700や系統情報テーブル600等の各種のデータがメモリ220に読み出されてCPU210によって実行あるいは処理されることにより、電力推定装置200の各種機能が実現される。
また電力推定装置制御プログラム700は、本実施形態に係る電力推定装置200が有する機能を実現するためのプログラムを総称しており、例えば、電力推定装置200上で動作するアプリケーションプログラムやOS(Operating System)、種々のライブラリ等を含む。
系統情報テーブル600は、配電系統1000の構成や配電系統1000を構成する機器の電気的特性などを記録したテーブルである。例えば、系統情報テーブル600には、配電系統1000に連系する太陽光発電設備(不図示)や電力消費装置の位置や容量、スマートメータSMやセンサー付き開閉器SW、変圧器等の位置や仕様、配電線1200の亘長やインピーダンスなどのような、配電系統1000を状態方程式や潮流方程式のような方程式を用いて模擬する際に必要なデータが記録されている。
詳細は後述するが、電力推定装置200は、センサ付き開閉器SWから取得した潮流の測定値と、スマートメータSMから取得した有効電力測定値を取得した状態で、系統情報テーブル600を用いて、以下に詳述する電力推定処理を実行する。電力推定処理では、配電系統1000に設けられている電力消費装置が実際に消費する電力消費量が算出される。電力消費装置は、電力需要家が有する電力設備であり、例えば照明やモータなどである。電力推定装置200は、この電力消費量を算出することにより、配電系統1000の状態をより正確に推定することが可能となる。
図1に戻って、入力装置250は、ユーザによるコマンドやデータの入力を受け付ける装置であり、キーボード、タッチパネルディスプレイ上でのタッチ位置を検出するタッチセンサなどの入力インタフェースを含む。
出力装置260は、例えばディスプレイやプリンタなどの装置である。
通信装置230は、ネットワーク500を介して、他のコンピュータと各種プログラムやデータの受け渡しを行う。
記録媒体読取装置270は、SDカードやDVD、CDROM等の記録媒体800に記録された電力推定装置制御プログラム700や系統情報テーブル600等の様々なデータを読み取り、記憶装置240に格納する。
<<<配電系統1000の一例>>>
図3~図5は、配電系統1000の一例を示す図である。配電系統1000は、例えば、6.6kVの高圧系統であり、配電変電所1100、配電線1200、センサ付き開閉器SW、スマートメータSMを含む。また図示されていないが、配電系統1000には、電力消費装置や太陽光発電設備が設けられている。
センサ付き開閉器SWは、配電系統1000の一つの区間Kの端部に配置される。つまり、センサ付き開閉器SWは、配電系統1000を複数の区間Kに区切る。センサ付き開閉器SWは、測定点(区間Kの端部)の電圧、電流及び位相、または有効電力及び無効電力を計測可能な計測器である。以下では、センサ付き開閉器SWによって測定された電圧電流及び位相、または有効電力および無効電力を、包括的に「潮流測定値」または「潮流の測定値」と称する。
スマートメータSMは、配電系統1000に接続されている需要家が消費した有効電力を計測可能な計測器である。
需要家は、それぞれ電力の負荷となる。需要家には、配電線1200から供給される電力を消費する不図示の電力消費装置(例えば、工場)が含まれ得るとともに、配電線1200に対し、電力を供給する太陽光発電設備(不図示)も含まれる。このため、配電線1200には、配電線1200からの電力を消費する設備と、配電線1200に電力を供給する設備と、が接続されていることになる。ここでは、消費、供給の別を問わず、包括して負荷と称する。
また、配電系統1000の区間K内には複数のノードNが設けられているが、ノードNは、区間Kをさらに細かく区分した各範囲を表し、区間Kに設置されている変圧器や配電線1200の分岐点などのような、適宜定められた配電系統1000上の位置により特定される。そして本実施形態では、区間K内の各ノードNには、1以上の需要家のスマートメータSMによって計測された測定値が集約されているものとする。
以下では、スマートメータSMによって測定され、各ノードNに集約された有効電力を、包括的に「有効電力測定値」と称する。
配電変電所1100は、送電線(不図示)から供給される電圧を変圧し、6.6kVの電圧を配電線1200へと出力する。電力は、ノードNを介して需要家(不図示)に供給される。
なお配電系統1000には、その他にも様々な設備やセンサ等が含まれているが、便宜上、ここでは簡素化した配電系統1000を一例として図示している。
例えば、図4の例を参照しながら配電系統1000について説明する。
配電系統1000には、配電変電所1100を起点(送り出しノード)とし、配電線1200が放射状に接続されている。配電線1200にはセンサ付き開閉器SW1~SW5が設置され、これらのセンサ付き開閉器SW1~SW5で分割された区間が区間K1~区間K4として定められている。
ただし、区間K4のように配電系統1000の末端側にセンサ付き開閉器SWが設置されていない場合には、送り出し側のセンサ付き開閉器SWから末端ノードまでを区間として定める。
また、配電線1200上にはノードNを定義する。ノードNは柱上変圧器単位や指定された需要家単位で管理されている集約単位である。複数の需要家のスマートメータSMからの計測値は各ノードNごとに集約され、状態推定で用いられる。各ノードNには負荷設備および太陽光発電設備が連系されており、それらの容量がノードNごとに系統情報テーブル600に設備データとして定義されているものとする。
センサ付き開閉器(SW1~SW5)では、定周期Ts1(例えば1分)で設置点の電圧、電流、位相が計測される。これらの計測値は、データベース(例えば記憶装置240に構築される)に格納される。
この時、電圧、電流、位相から有効電力潮流、無効電力潮流には一意に変換することができるものとし、以降、センサ付き開閉器SWからの測定値は、電圧、有効電力潮流、無効電力潮流として取り扱う。
スマートメータSMでは、各ノード(N1~N12)単位で、定周期Ts2(例えば30分)で需要家の電力使用量(有効電力)が測定される。これらの測定値は、データベース(例えば記憶装置240に構築される)に格納される。
周期毎の電力使用量を測定周期で割ることで、有効電力量の平均値を計算することができるため、スマートメータSMからの測定値は有効電力平均値として取り扱う。
<<<情報処理装置の機能ブロック>>>
図6は、電力推定装置200の機能ブロックを示す図である。電力推定装置200は、測定値取得部201、第1算出部202、容量係数取得部203、運転力率取得部204、及び第2算出部205の各機能を有する。
これらの各機能は、電力推定装置200のハードウェアによって本実施形態に係る電力推定装置制御プログラム700が実行されることにより実現される。
測定値取得部201は、配電系統1000の所定区間Kの端部における潮流測定値、及び所定区間K内の複数のノードNにおける有効電力測定値を取得する。上述したように、本実施形態では測定値取得部201は、センサー付き開閉器SWから1分毎に潮流測定値を取得し、スマートメータSMから30分毎に有効電力測定値を取得する。
第1算出部202は、潮流測定値及び有効電力測定値を用いて所定の第1方程式を計算することにより、複数のノードNにおける有効電力算出値と、所定区間Kにおける無効電力算出値と、を算出する。
容量係数取得部203は、所定区間K内の複数のノードNにおける電力消費装置の容量の比率を表す第1容量係数と、複数のノードNにおける太陽光発電設備の容量の比率を表す第2容量係数と、を取得する。例えば容量係数取得部203は、系統情報テーブル600を参照し、これらの複数のノードNにおける電力消費装置及び太陽光発電設備の容量に関するデータを元に、各ノードNの容量係数を算出する。
運転力率取得部204は、所定区間K内の太陽光発電設備の運転力率を取得する。例えば運転力率取得部204は、系統情報テーブル600を参照し、所定区間K内に設置されている太陽光発電設備の運転力率に関するデータを元に所定区間K内の平均運転力率を算出する。太陽光発電設備の運転力率は、例えば0.95に定められている場合が多い。
第2算出部205は、複数のノードNにおける有効電力算出値と、所定区間Kにおける無効電力算出値と、第1容量係数と、第2容量係数と、運転力率と、を用いて所定の第2方程式を計算することにより、所定区間K内の電力消費装置による電力消費量を算出する。
このような態様により、電力推定装置200は、配電系統1000に設けられる電力消費装置による電力消費量をより正確に求めることが可能になる。これにより、例えば、配電系統1000の電圧分布等の状態をより精度よく推定することも可能になる。あるいは、例えば配電系統1000が停電等の事故から復旧する際に、太陽光発電設備が解列したままの状態であっても、電力消費装置が必要とする電力を配電変電所1100から供給することが可能となる。
また第2算出部205は、さらに、所定区間K内の電力消費装置による電力消費量を、第1容量係数を用いて複数のノードNに分配することで、各ノードNにおける電力消費量を算出するようにしてもよい。
このような態様により、ノードN毎に電力消費量が算出できるので、詳細に電力消費装置による電力消費量を算出することが可能となる。
また第2算出部205は、上記の第2方程式を計算することにより、所定区間K内の電力消費装置による電力消費量だけでなく、所定区間K内の太陽光発電設備の発電量を算出するようにしてもよい。
このような態様により、電力消費装置による電力消費量だけでなく、太陽光発電設備からの発電量も算出可能になるので、配電系統1000の状態をより詳しく把握することが可能となる。
さらに第2算出部205は、所定区間K内の太陽光発電設備の発電量を、第2容量係数を用いて複数のノードNに分配することで、各ノードNにおける発電量を算出するようにしてもよい。
このような態様により、ノードN毎により詳細に太陽光発電設備による発電量を算出することが可能となる。
また第2算出部205は、上記の第2方程式を計算することにより、所定区間K内の電力消費装置による電力消費量だけでなく、所定区間K内の電力消費装置の平均負荷力率を算出するようにしてもよい。平均負荷力率は、所定区間K内の各電力消費装置の負荷力率の平均値である。
区間K内の平均負荷力率と電力装置設備による電力消費量とが算出できれば、これらを用いて、所定区間K内で生じる無効電力のうち、電力消費装置に起因する無効電力を容易に算出することが可能となる。
なお、上述したように、測定値取得部201は、センサー付き開閉器SWから1分毎に潮流測定値を取得し、スマートメータSMから30分毎に有効電力測定値を取得している。このため第1算出部202は、所定時間毎(例えば1分毎)に、最新の潮流測定値及び最新の有効電力測定値を用いて第1方程式を計算することにより、複数のノードにおける最新の有効電力算出値と、所定区間Kにおける最新の無効電力算出値と、を繰り返し算出している。そして第2算出部205は、最新の複数のノードにおける有効電力算出値と、最新の所定区間Kにおける無効電力算出値と、第1容量係数と、第2容量係数と、運転力率と、を用いて、繰り返し(例えば1分毎に)第2方程式を計算している。
このような態様により、所定区間K内の最新の電力消費装置の電力消費量を所定時間ごとに算出することができ、配電系統1000に設けられる電力消費装置による電力消費量をより詳細に求めることが可能になる。
図3を参照しながらもう少し詳しく説明する。
図3は、電力推定装置200が、前処理(実負荷推定1)、メイン処理(実負荷推定2)及びノード展開処理(実負荷推定3)の各処理を行う様子を示している。
前処理では、電力推定装置200は、センサ付き開閉器SWから電圧、電流、位相に関する定周期(例えば1分)の測定値(潮流測定値)を取得し、スマートメータSMから電力使用量に関する定周期(例えば30分)の測定値(有効電力測定値)を取得し、記憶装置240内のデータベースに格納済みの系統情報テーブル600(系統設備データ)を取得して、第1方程式を用いて潮流計算を行うことで、事前に定義したノードN単位の有効電力値(有効電力算出値)と、事前に定義した区間Kのノードの無効電力合計値(無効電力算出値)を算出する。
なおノードNは、配電系統1000の所定区間Kを配電線1200に沿って複数のグループに分類することで定義される。同一グループ内の電力消費装置や太陽光発電設備は、同一ノードNにおける電力消費装置及び太陽光発電設備とされる。また各ノードNの位置は、例えば柱上変圧器や需要家の位置を元に定められる。また区間Kは、配電系統1000をセンサ付き開閉器SWで区切ることにより定義される。
そして電力推定装置200は、前処理を定周期(例えば1分周期)で演算し、センサー付き開閉器SWやスマートメータSMから得られる測定データから一意に抽出可能な各ノードNの有効電力値(有効電力算出値)と区間Kの全ノードNの無効電力合計値(無効電力算出値)を計算する。
続いてメイン処理では、電力推定装置200は、前処理で得られた各ノードNの有効電力値と、各区間K内のノードNの無効電力合計値と、系統情報テーブル600(系統設備データ)で定義される各ノードNにおける負荷設備容量の比率(第1容量係数)と、各ノードNにおける太陽光発電設備容量の比率(第2容量係数)と、区間K内の太陽光発電設備の平均運転力率と、を用いて第2方程式を計算することで、区間Kの実負荷有効電力(電力消費装置による電力消費量)を計算する。本実施形態では電力推定装置200は、区間Kの実負荷有効電力(電力消費装置による電力消費量)と共に、区間Kの太陽光発電有効電力(太陽光発電設備の発電量)と、区間Kの実負荷平均力率(電力消費装置の平均負荷力率)と、を計算する。電力推定装置200は、メイン処理も定周期(例えば1分周期)で演算する。
そしてノード展開処理では、電力推定装置200は、メイン処理で得られた区間Kの実負荷有効電力と、系統情報テーブル600(系統設備データ)で定義される各ノードNにおける負荷設備容量の比率(第1容量係数)と、から、区間K内の各ノードNの実負荷有効電力を計算する。
また合わせて、電力推定装置200は、メイン処理で得られた区間Kの太陽光発電有効電力と、系統情報テーブル600(系統設備データ)で定義される各ノードNにおける太陽光発電設備容量の比率(第2容量係数)と、から、区間K内の各ノードNの太陽光発電有効電力も計算する。電力推定装置200は、ノード展開処理も定周期(例えば1分周期)で演算する。
<<<処理の詳細>>>
続いて、電力推定装置200が実行する電力推定処理の第1の具体例を、図7の処理フローを用いて説明する。
Figure 2023010452000002
Figure 2023010452000003
Figure 2023010452000004
Figure 2023010452000005
Figure 2023010452000006
ただし、センサ付き開閉器SWからの測定値は、例えば電圧、電流、位相を想定し、その値から電圧、有効電力潮流、無効電力潮流に変換が可能とする。また、スマートメータSMからの測定値は使用電力量を想定し、その値から、有効電力平均値に変換が可能とする。また、スマートメータSMからの測定値は事前に設定したノード単位に集約され、その集約された値を用いる。
そして電力推定装置200は、前処理(実負荷推定1)、メイン処理(実負荷推定2)及びノード展開処理(実負荷推定3)の各処理を行う。
Figure 2023010452000007
Figure 2023010452000008
Figure 2023010452000009
Figure 2023010452000010
Figure 2023010452000011
ただし、センサ付き開閉器SWとスマートメータSMからの測定周期が異なる場合には、測定周期が長い測定値に関しては、短い測定値を用いた値の補間を行うことで短い周期に合わせた測定および実負荷推定が可能となる。
続いて電力推定装置200は、メイン処理を行う。
メイン処理では、電力推定装置200は、前処理で得られた各ノードの有効電力と各区間の各ノードの無効電力合計値を入力とし、各区間の実負荷有効電力(電力消費装置の電力消費量)と、太陽光発電有効電力(太陽光発電設備の発電量)および実負荷平均力率(電力消費装置の力率の平均値)を推定し、出力する(S1030)。実負荷平均力率は各ノードの負荷力率(電力消費装置の力率)を平均した値である。
この時、電力推定装置200は、系統情報テーブル600を参照して、各ノードの実負荷設備(電力消費装置)の容量と、各ノードの太陽光発電設備の容量および太陽光発電設備の運転力率を設定する。太陽光発電設備の運転力率は指定された区間での平均値を用いる。
Figure 2023010452000012
Figure 2023010452000013
Figure 2023010452000014
Figure 2023010452000015
Figure 2023010452000016
Figure 2023010452000017
Figure 2023010452000018
Figure 2023010452000019
Figure 2023010452000020
Figure 2023010452000021
Figure 2023010452000022
実負荷設備容量は、例えば電力消費装置の定格消費電力とすることができる。またPV設備容量は、例えば太陽光発電設備の定格出力とすることができる。
この時、(6)の連立方程式(第2方程式)は、変数の数が3つであるのに対し、方程式の数がN+1になる。このため、ノード数Nが2の場合には方程式の数と変数の数が同じになるので、解を一意に計算することが可能となる。そしてノード数Nが3以上の場合には、変数の数よりも方程式の数の方が多くなるため、最小二乗推定等を行うことで、解を一意に計算する事が可能となる。
Figure 2023010452000023
ノードNの数を区間内の需要家の数と同一にした場合には、需要家毎に、実負荷(電力消費装置の電力消費量)と、PVの有効電力(太陽光発電設備の発電量)と、負荷力率平均値と、を計算することができる。ただしこの場合、連立方程式の式の数が需要家の数+1となり、膨大になるので、計算量は増加する。
一方、ノードNの数を2、3程度に減らせば、計算量を減らすことができるので、電力推定装置200は、短時間で実負荷(電力消費装置の電力消費量)と、PVの有効電力(太陽光発電設備の発電量)と、負荷力率平均値と、を計算することができる。
このように電力推定装置200は、ノードNの数を自由に設定することができるので、電力推定処理を行う目的に応じて適切な数に設定すれば良い。
次に、式(6)についてもう少し詳細に説明する。
Figure 2023010452000024
Figure 2023010452000025
Figure 2023010452000026
Figure 2023010452000027
Figure 2023010452000028
Figure 2023010452000029
Figure 2023010452000030
Figure 2023010452000031
Figure 2023010452000032
次に、電力推定装置200はノード展開処理を行う。
Figure 2023010452000033
Figure 2023010452000034
Figure 2023010452000035
Figure 2023010452000036
以上のような態様により、電力推定装置200は、配電系統1000に設けられる電力消費装置による電力消費量をより正確に求めることが可能になる。これにより、例えば、配電系統1000の電圧分布等の状態をより精度よく推定することも可能になる。あるいは、例えば配電系統1000が停電等の事故から復旧する際に、太陽光発電設備が解列したままの状態であっても、電力消費装置が必要とする電力を配電変電所1100から供給することが可能となる。
なお本実施形態では、単一の区間K内で処理を行う場合の例を示したが、複数の区間Kについて処理を行う場合でも同様である。
次に、電力推定装置200が行う電力推定処理の第2の具体例について説明する。
第2の具体例においても、電力推定装置200は、前処理(実負荷推定1)、メイン処理(実負荷推定2)及びノード展開処理(実負荷推定3)の各処理を行う。
なお電力推定装置200は、配電系統1000全体の区間Kを一括してモデル化して計算を実施するが、説明の簡易化のため、図5に示す配電系統1000の区間Kにおける電力推定処理を第2の具体例として説明する。
図5に示す配電系統1000は、2台のセンサ付き開閉器SW、3つのノードN、1つの区間Kを有して構成され、各ノードNおよびセンサ付き開閉器SWは、配電線1200で接続されている。
また、ノードN毎にスマートメータSMの測定値(有効電力測定値)は集約され、記憶装置240のデータベースに格納され、状態推定に用いられる。
以下に示す物理量は、規格化されたpu単位を用いる。時刻tは離散化された値を用いる。
Figure 2023010452000037
Figure 2023010452000038
Figure 2023010452000039
Figure 2023010452000040
このとき電力推定装置200は、まず前処理を行う。
Figure 2023010452000041
Figure 2023010452000042
Figure 2023010452000043
Figure 2023010452000044
Figure 2023010452000045
Figure 2023010452000046
次に電力推定装置200は、メイン処理を行う。
Figure 2023010452000047
なお、(19)は入力yt、(20)は出力xtである。
Figure 2023010452000048
Figure 2023010452000049
Figure 2023010452000050
Figure 2023010452000051
Figure 2023010452000052
Figure 2023010452000053
Figure 2023010452000054
Figure 2023010452000055
Figure 2023010452000056
Figure 2023010452000057
Figure 2023010452000058
Figure 2023010452000059
続いて電力推定装置200は、ノード展開処理を行う。
Figure 2023010452000060
Figure 2023010452000061
Figure 2023010452000062
Figure 2023010452000063
以上のような態様によっても、電力推定装置200は、配電系統1000に設けられる電力消費装置による電力消費量をより正確に求めることが可能になる。これにより、例えば、配電系統1000の電圧分布等の状態をより精度よく推定することも可能になる。あるいは、例えば配電系統1000が停電等の事故から復旧する際に、太陽光発電設備が解列したままの状態であっても、電力消費装置が必要とする電力を配電変電所1100から供給することが可能となる。
以上、本実施形態に係る電力推定装置200、電力推定装置200の制御方法、及びプログラム700について詳細に説明したが、本実施形態によれば、配電系統1000に設けられる電力消費装置による電力消費量をより正確に求めることが可能になる。
なお上述した実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
例えば、第1方程式は、最小二乗法、重み付き最小二乗法、負荷修正型状態推定法といった各時間断面で独立した状態推定手法の他に、カルマンフィルタのような時系列で遂次処理を行う状態推定手法においても本発明の適用が可能である。
200 電力推定装置
201 測定値取得部
202 第1算出部
203 容量係数取得部
204 運転力率取得部
205 第2算出部
210 CPU
220 メモリ
230 通信装置
240 記憶装置
250 入力装置
260 出力装置
270 記録媒体読取装置
500 ネットワーク
600 系統情報テーブル
700 電力推定装置制御プログラム
800 記録媒体
1000 配電系統
1100 配電変電所
1200 配電線
SW センサ付き開閉器
SM スマートメータ
N ノード
K 区間

Claims (8)

  1. 配電系統に接続された電力消費装置による所定区間内の電力消費量を推定する電力推定装置であって、
    前記所定区間の端部における潮流測定値と、前記所定区間内に設定される複数のノードにおける有効電力測定値と、を取得する測定値取得部と、
    前記潮流測定値及び前記有効電力測定値を用いて所定の第1方程式を計算することにより、前記複数のノードにおける有効電力算出値と、前記所定区間における無効電力算出値と、を算出する第1算出部と、
    前記複数のノードにおける前記電力消費装置の容量の比率を表す第1容量係数と、前記複数のノードにおける太陽光発電設備の容量の比率を表す第2容量係数と、を取得する容量係数取得部と、
    前記所定区間内の前記太陽光発電設備の運転力率を取得する運転力率取得部と、
    前記複数のノードにおける有効電力算出値と、前記所定区間における無効電力算出値と、前記第1容量係数と、前記第2容量係数と、前記運転力率と、を用いて所定の第2方程式を計算することにより、前記所定区間内の前記電力消費装置による前記電力消費量を算出する第2算出部と、
    を備える、電力推定装置。
  2. 請求項1に記載の電力推定装置であって、
    前記第2算出部は、さらに、前記所定区間内の前記電力消費装置による前記電力消費量を、前記第1容量係数を用いて前記複数のノードに分配することで、前記各ノードにおける電力消費量を算出する、電力推定装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電力推定装置であって、
    前記第2算出部は、前記第2方程式を計算することにより、前記所定区間内の前記電力消費装置による前記電力消費量と共に、前記所定区間内の前記太陽光発電設備の発電量を算出する、電力推定装置。
  4. 請求項3に記載の電力推定装置であって、
    前記第2算出部は、さらに、前記所定区間内の前記太陽光発電設備の前記発電量を、前記第2容量係数を用いて前記複数のノードに分配することで、前記各ノードにおける発電量を算出する、電力推定装置。
  5. 請求項1~4のいずれかに記載の電力推定装置であって、
    前記第2算出部は、前記第2方程式を計算することにより、前記所定区間内の前記電力消費装置による前記電力消費量と共に、前記所定区間内の前記電力消費装置の平均負荷力率を算出する、電力推定装置。
  6. 請求項1~5のいずれかに記載の電力推定装置であって、
    前記第1算出部は、
    最新の前記潮流測定値、及び最新の前記有効電力測定値を用いて、所定時間毎に前記第1方程式を計算することにより、前記複数のノードにおける有効電力算出値と、前記所定区間における無効電力算出値と、を繰り返し算出し、
    前記第2算出部は、
    最新の前記複数のノードにおける有効電力算出値と、最新の前記所定区間における無効電力算出値と、前記第1容量係数と、前記第2容量係数と、前記運転力率と、を用いて、繰り返し前記第2方程式を計算する、電力推定装置。
  7. 配電系統に接続された電力消費装置による所定区間内の電力消費量を推定する電力推定装置の制御方法であって、
    前記電力推定装置が、
    前記所定区間の端部における潮流測定値と、前記所定区間内に設定される複数のノードにおける有効電力測定値と、を取得し、
    前記潮流測定値及び前記有効電力測定値を用いて所定の第1方程式を計算することにより、前記複数のノードにおける有効電力算出値と、前記所定区間における無効電力算出値と、を算出し、
    前記複数のノードにおける前記電力消費装置の容量の比率を表す第1容量係数と、前記複数のノードにおける太陽光発電設備の容量の比率を表す第2容量係数と、を取得し、
    前記所定区間内の前記太陽光発電設備の運転力率を取得し、
    前記複数のノードにおける有効電力算出値と、前記所定区間における無効電力算出値と、前記第1容量係数と、前記第2容量係数と、前記運転力率と、を用いて所定の第2方程式を計算することにより、前記所定区間内の前記電力消費装置による前記電力消費量を算出する、
    電力推定装置の制御方法。
  8. 配電系統に接続された電力消費装置による所定区間内の電力消費量を推定するコンピュータに、
    前記所定区間の端部における潮流測定値と、前記所定区間内に設定される複数のノードにおける有効電力測定値と、を取得する手順と、
    前記潮流測定値及び前記有効電力測定値を用いて所定の第1方程式を計算することにより、前記複数のノードにおける有効電力算出値と、前記所定区間における無効電力算出値と、を算出する手順と、
    前記複数のノードにおける前記電力消費装置の容量の比率を表す第1容量係数と、前記複数のノードにおける太陽光発電設備の容量の比率を表す第2容量係数と、を取得する手順と、
    前記所定区間内の前記太陽光発電設備の運転力率を取得する手順と、
    前記複数のノードにおける有効電力算出値と、前記所定区間における無効電力算出値と、前記第1容量係数と、前記第2容量係数と、前記運転力率と、を用いて所定の第2方程式を計算することにより、前記所定区間内の前記電力消費装置による前記電力消費量を算出する手順と、
    を実行させるためのプログラム。
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