JP2021135225A - レーダ装置およびレーダ装置の動作方法 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、バンパーの表面に着氷または着雪が生じると、その氷または雪によってレーダ波が減衰するため、レーダ装置は、車両の周囲の物標(他の車両、自転車、人等)を正しく検出できないおそれがある。
前記レーダ装置は、制御部、演算処理部、温度制御部およびクロック生成部を備え、
前記クロック生成部は、前記制御部および前記演算処理部が動作する動作周波数を決定し、
前記温度制御部は、温度情報を受信し、受信した前記温度情報と所定温度とを比較し、
前記温度情報が前記所定温度以下の場合、前記クロック生成部は、動作周波数を基本周波数から上昇させる。
前記レーダ装置の制御部および演算処理部が動作する動作周波数を決定するステップと、
温度情報を受信するステップと、
受信した温度情報と所定温度とを比較するステップと、
受信した温度情報が前記所定温度以下の場合、動作周波数を基本周波数から上昇させるステップと、
を含む。
前記ブロッケージが存在する場合、前記ブロッケージが減衰型のブロッケージであるか、または、反射型のブロッケージであるかを判定するステップと、
をさらに含み、
前記ブロッケージが減衰型のブロッケージである場合、前記受信するステップ、前記比較するステップおよび前記上昇させるステップを行い、
前記ブロッケージが存在しない場合、および、前記ブロッケージが反射型のブロッケージである場合、動作周波数を前記基本周波数に戻すステップを行うことが好ましい。
レーダ装置1は、例えば、車両Cの後部のバンパーB内の左右に配置されている。これらのレーダ装置1は、車両Cの周囲の物標(例えば、車両Cの斜め後方の他の車両、自転車、人等)を検出し、車両Cが車線変更する際、または、車両Cがバックで進行する際に、この物標が車両Cに衝突するおそれがあると、ドライバに警告する。
図1の拡大図に示すように、バンパーBの表面には、着氷または着雪Sが生じている。この状態では、レーダ装置1は、車両Cの周囲の物標を正しく検出することができない。そこで、本発明では、レーダ装置1により、着氷または着雪を除去することを検討する。
レーダ装置1aは、マイコン(MPU:Micro Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、発振部、温度センサ、ADC(Analog to Digital Converter)、MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)、アンテナ送信部TXおよびアンテナ受信部RXを基板上に有する。
発振部は所定のクロック信号をマイコンに入力する。通常時(着氷または着雪が生じていないとき)、レーダ装置1aは、このクロック信号を基本動作周波数として用いる。基本周波数は、レーダ装置1が使用される最高雰囲気温度(一般的には85℃)で電子機器(マイコン等)が動作保証温度を超えないように設定される周波数である。なお、発振部は、発振子および発振器を含むものである。
温度センサは、サーミスタ等であり、高周波部品の温度補正のために用いられる。
アンテナ送信部TXからレーダ波を送信し、物標で反射したレーダ波をアンテナ受信部RXで受信し、MMIC、ADCおよびFPGAにて処理した後、マイコンに入力される。
これらの動作は周知であるので詳細な説明を省略する。
受信した温度情報が所定温度以下の場合、温度制御部は、以下に説明するように、クロック生成部に対して動作周波数を基本周波数から上昇させるように指示する。
クロック生成部は、クロック信号の周波数を上昇させ、内部クロック信号を生成し、この内部クロック信号を制御部およびFPGAの演算処理部に送信する。すると、FPGAの演算処理部およびマイコンの制御部は、内部クロック信号を動作周波数として用いて動作する。このように、FPGAの演算処理部およびマイコンの制御部は、基本周波数より高い動作周波数で動作するため、消費電力が増加し、発熱量も増加する。この増加した発熱量により、バンパーBの表面の着氷または着雪を溶かすことができる。
なお、上述したように、一般的な車載用のレーダ装置は、雰囲気温度が85℃まで動作可能である。バンパーの表面に着氷または着雪が生じるということは、雰囲気温度が0℃程度と考えられるため、温度を85℃程度上昇させることができる。また、雰囲気温度の上限が85℃ということは、基板温度(温度センサからの測定値)の上限は、例えば100℃とすることができる。
ステップS0において、マイコンのクロック生成部は、マイコンの制御部およびFPGAの演算処理部が動作する動作周波数を決定する。例えば、クロック生成部は、動作周波数を基本周波数に設定する。
ステップS1において、マイコンの温度制御部は、温度センサから温度情報を受信する。
ステップS2において、温度制御部は、受信した温度情報と所定温度(例えば、100℃)とを比較する。
受信した温度情報が所定温度以下の場合(ステップS2でNO)、ステップS3において、クロック生成部は、動作周波数を基本周波数から上昇させる。すると、FPGAおよびマイコンの発熱量が増加し、バンパーBの表面の着氷または着雪を溶かすことができる。
これらのステップS1〜S3を、受信した温度情報が所定温度を超えるまで繰り返す。
受信した温度情報が所定温度を超えた場合(ステップS2でYES)、ステップS4において、クロック生成部は、動作周波数を基本周波数に戻す。
このように、温度情報を監視することにより、基板上の電子部品が損傷するのを防ぐことができる。
また、雰囲気温度が異なると、上昇可能な周波数が異なるため、温度センサからの温度情報に基づいて、動作周波数を可変に制御することもできる。
第2実施形態に係るレーダ装置1bでは、マイコンがブロッケージ判定部をさらに有する点以外、第1実施形態に係るレーダ装置1aと同一である。
ブロッケージ判定部は、定期的に(例えば50ms周期で)ブロッケージ判定を行い、バンパーBの表面にレーダ波の送受信を妨害するブロッケージが存在するかを判定する。ブロッケージには、着氷または着雪のような減衰型のブロッケージおよびステッカーのような反射型のブロッケージが含まれる。
ステップS10において、図3のステップS0と同様に、マイコンのクロック生成部は、マイコンの制御部およびFPGAの演算処理部が動作する動作周波数を決定する。
ステップS11において、マイコンのブロッケージ判定部は、バンパーBの表面にブロッケージが存在するか否かを判定する。
ブロッケージが存在する場合(ステップS11でYES)、ステップS12において、ブロッケージ判定部は、ブロッケージが着氷または着雪のようなレーダ波が減衰される減衰型のブロッケージであるか、または、ステッカーのようなレーダ波が反射される反射型のブロッケージであるかを判定する。
ブロッケージが減衰型のブロッケージである場合、ステップS13に進む。
ステップS13〜S16は、図3のステップS1〜S4と同一である。
ステップS11において、ブロッケージ判定部が、バンパーBの表面にブロッケージが存在しないと判定した場合(ステップS11でNO)、ステップS16に進む。
ステップS12において、ブロッケージ判定部が、ブロッケージが反射型のブロッケージであると判定した場合にもまた、ステップS16に進む。ブロッケージが例えばステッカーである場合、動作周波数を上昇させても、ステッカーを除去することはできないからである。
第2実施形態では、ブロッケージの有無およびブロッケージの種類を判定することにより、不必要に動作周波数を上昇させることがなく、それゆえ、不必要に消費電力を増加させることがなくなる。
第3実施形態に係るレーダ装置1cでは、FPGAに発振部が外付けされている。また、FPGAは、マイコンと同様に、クロック入力部およびクロック生成部を有する。
レーダ装置1cでは、FPGAは、マイコンから周波数を上昇させるべきという指示を受信すると、FPGAのクロック生成部が、クロック信号の周波数を上昇させる。すなわち、FPGAは、マイコンから内部クロックを受信するのではなく、マイコンからの指示に基づいて、外付けの発振部からのクロック信号の周波数を上昇させる。
第4実施形態に係るレーダ装置1dでは、マイコンが、高速演算機能を実施する演算処理部を有するため、FPGAが設けられていない。レーダ装置1dでも上述した実施形態と同様に、クロック生成部が上昇させた内部クロック信号を、制御部および演算処理部が動作周波数として用いて動作する。
なお、この実施形態では、FPGAが含まれたマイコンを例に説明したが、マイコンが含まれたFPGAを用いることもできる。
レーダ装置1は、バンパーB側からレドームと、マイコンおよびFPGA等の電子部品が配置された基板と、放熱板と、ブラケットと、を備える。ブラケットはナットを介してバンパーBに接続されている。
電子部品からの熱は、レドーム側からバンパーBに伝わるとともに、ブラケット側からナットを介してバンパーBに伝わる。ブラケットおよびナットは金属製であることが多いため、ブラケットおよびナットを介してバンパーBに伝わる熱も大きい。
例えば、レーダ装置は、車両の後部のバンパー内だけではなく、車両の前部のバンパー内等、車両の任意の位置に配置することができる。
また、現在のレーダ装置は、24GHz帯を使用しているが、79GHz帯を使用する場合、79GHz帯のレーダ波がバンパーを透過できないため、レーダ装置を露出して配置することがある。この場合、電子部品による発熱により、レーダ装置の表面に生じた着氷または着雪をより効率よく溶かすことができる。
また、上述した実施形態では、制御部および演算処理部の両方が、基本周波数より高い動作周波数で動作するものとして記載したが、クロック生成部は、制御部および演算処理部の動作周波数を個別に決定することができる。すなわち、制御部および演算処理部の一方が基本周波数で動作し、他方が基本周波数より高い動作周波数で動作してもよい。これにより、着氷または着雪の状態や雰囲気温度に応じて、最適な動作条件の設定が容易となる。
Claims (6)
- 車両に搭載され、前記車両の周囲の物標を検出するレーダ装置であって、
前記レーダ装置は、制御部、演算処理部、温度制御部およびクロック生成部を備え、
前記クロック生成部は、前記制御部および前記演算処理部が動作する動作周波数を決定し、
前記温度制御部は、温度情報を受信し、受信した前記温度情報と所定温度とを比較し、
前記温度情報が前記所定温度以下の場合、前記クロック生成部は、動作周波数を基本周波数から上昇させる、
レーダ装置。 - 前記クロック生成部は、前記制御部および前記演算処理部の動作周波数を個別に決定する、
請求項1に記載のレーダ装置。 - 前記レーダ装置は、前記レーダ装置の表面または前記レーダ装置が配置されたバンパーの表面にブロッケージが存在するか、および、前記ブロッケージが、減衰型のブロッケージであるか、または、反射型のブロッケージであるかを判定するブロッケージ判定部をさらに備える、
請求項1または2に記載のレーダ装置。 - 車両に搭載され、前記車両の周囲の物標を検出するレーダ装置を動作する方法であって、
前記レーダ装置の制御部および演算処理部が動作する動作周波数を決定するステップと、
温度情報を受信するステップと、
受信した温度情報と所定温度とを比較するステップと、
受信した温度情報が前記所定温度以下の場合、動作周波数を基本周波数から上昇させるステップと、
を含む、
方法。 - 前記制御部および前記演算処理部の動作周波数は、個別に決定される、
請求項4に記載の方法。 - 前記レーダ装置の表面または前記レーダ装置が配置されたバンパーの表面にブロッケージが存在するか否かを判定するステップと、
前記ブロッケージが存在する場合、前記ブロッケージが減衰型のブロッケージであるか、または、反射型のブロッケージであるかを判定するステップと、
をさらに含み、
前記ブロッケージが減衰型のブロッケージである場合、前記受信するステップ、前記比較するステップおよび前記上昇させるステップを行い、
前記ブロッケージが存在しない場合、および、前記ブロッケージが反射型のブロッケージである場合、動作周波数を前記基本周波数に戻すステップを行う、
請求項4または5に記載の方法。
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KR20230061840A (ko) * | 2021-10-29 | 2023-05-09 | 주식회사 다윈에어로테크 | 가상현실을 이용한 aesa 레이더 운용교육 시스템 및 방법 |
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