JP2021134906A - 流体圧駆動ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】流体圧駆動ユニットを小型化する。【解決手段】流体圧駆動ユニット100は、ロッド側室16及びボトム側室15内の作動油の流体圧によって駆動する油圧シリンダ10と、ロッド側ポート20B及びボトム側ポート20Aから選択的に作動油を吐出するポンプ20と、油圧シリンダ10のボトム側室15及びロッド側室16とポンプ20のボトム側ポート20A及びロッド側ポート20Bとを接続するボトム側通路1及びロッド側通路2と、ボトム側通路1及びロッド側通路2とタンクTとの連通を制御する切換弁60を有するバルブユニット30と、を備え、切換弁60によって生じる流路抵抗は、それぞれロッド側室16及びボトム側室15とバルブユニット30とを接続する第1シリンダ側通路1C及び第2シリンダ側通路2Cの流路抵抗以下である。【選択図】図2

Description

本発明は、流体圧駆動ユニットに関するものである。
特許文献1には、正逆回転モータにより作動流体を正逆双方向に圧送する流体圧ポンプと、作動流体により作動し駆動力を発生させる片ロッド複動型シリンダと、作動流体を貯留するタンクと、流体圧ポンプと片ロッド複動型シリンダとの間の作動流体の正逆双方向の流れを制御するオペレートチェック弁と、流体圧ポンプとタンクとの間の正逆双方向の作動流体の流れを制御する切換弁と、を備える流体圧駆動ユニットが開示されている。
また、この流体圧駆動ユニットでは、複動型シリンダのボトム側室に連結されるボトム側管路にタンクからの作動流体の流入を許容する負圧防止用チェック弁が設けられる。複動シリンダに伸び方向の過大外力が作用した場合に、負圧防止用チェック弁を介してタンクからボトム側管路に作動流体を流入させることで、外力によってピストン位置が変動した後も、負圧になることなく作動流体が充填され、安定した位置保持機能を発揮することができる。
特開2008−267575号公報
特許文献1に開示される流体圧駆動ユニットでは、流体圧シリンダに伸び方向への過大外力が作用した際タンクからボトム側室に作動流体を吸い込むために、ボトム側管路に接続されタンクと連通する流路を設け、当該流路に負圧防止用チェック弁を設けている。このため、装置構成が大型化し、製造コストの増加を招くおそれがある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、流体圧駆動ユニットの構成を小型化することを目的とする。
本発明は、第1流体圧室及び第2流体圧室の作動流体の流体圧によって駆動する流体圧シリンダと、第1ポート及び第2ポートを有し、第1ポート及び第2ポートから選択的に作動流体を吐出するポンプと、作動流体を貯留するタンクと、流体圧シリンダの第1流体圧室とポンプの第1ポートとを接続する第1メイン通路と、流体圧シリンダの第2流体圧室とポンプの第2ポートとを接続する第2メイン通路と、流体圧シリンダとポンプとの間の作動流体の流れを制御するバルブユニットと、を備え、バルブユニットは、第1メイン通路の流体圧によって切り換えられ第1メイン通路とタンクとの連通を制御する切換弁を有し、切換弁は、第1メイン通路の流体圧の低下によって第1メイン通路とタンクとを連通するように切り換えられ、第1メイン通路は、第1流体圧室とバルブユニットとを接続するシリンダ側通路を有し、切換弁によって生じる流路抵抗は、シリンダ側通路の流路抵抗以下であることを特徴とする。
この発明では、第1流体圧室が拡大するような過大外力が流体圧シリンダに作用すると、切換弁が切り換えられて第1メイン通路はタンクに連通する。これにより、第1流体圧室には、タンクから切換弁及び第1シリンダ側通路を通じて作動流体が吸い込まれる。この際、作動流体を吸い込む流路中の切換弁の流路抵抗が、第1シリンダ側通路の流路抵抗よりも大きいと、タンクから作動流体が充分に吸い込まれず、第1流体圧室に作動流体を充分に供給することが困難となる。これに対し、この発明では、通常の作動時において作動流体を導く第1メイン通路の一部である第1シリンダ側通路の流路抵抗よりも切換弁の流路抵抗が小さい。このため、ポンプの作動停止中に第1流体圧室が拡大するような過大外力が流体圧シリンダに作用しても、第1流体圧室には、通常の作動時と同等又はそれ以上の吸込性能によってタンクから作動流体が吸い込まれる。このようにして第1流体圧室に充分な量の作動流体を供給できるため、切換弁を介さずに第1流体圧室をタンクTに接続する流路やチェック弁を廃止することができる。
また、本発明は、第1メイン通路が、ポンプの第1ポートとバルブユニットとを接続するポンプ側通路を有し、切換弁によって生じる流路抵抗は、ポンプ側通路の流路抵抗以下であることを特徴とする。
この発明では、流体圧シリンダの伸縮作動時において、ポンプがタンクから吸い込む作動流体の流れの圧力損失が低減されるため、ポンプ効率を向上させることができる。
また、本発明は、切換弁を収容する収容孔が形成されるバルブハウジングと、タンクに連通し切換弁に接続されるタンク通路と、をさらに備え、タンク通路は、収容孔に開口する円環状の溝部を通じて収容孔に連通することを特徴とする。
この発明では、円環状の溝部が設けられるため、溝部を通じて収容孔の全周にわたり収容孔をタンク通路に連通させることができる。これにより、切換弁を通じた作動流体の吸込性能を向上させることができ、タンクの作動流体がタンク通路から収容孔内に向けて吸い込まれる際に生じる流路抵抗を小さくすることができる。したがって、切換弁において生じる流路抵抗を第1メイン通路の流路抵抗以下とすることが容易となる。
また、本発明では、第1メイン通路に設けられてポンプの第1ポートから第1流体圧室へ向かう作動流体の流れのみを許容すると共に、ポンプの第2ポートから吐出される作動流体がパイロット圧として導かれることで開弁するオペレートチェック弁をさらに備え、切換弁は、収容孔内に移動自在に設けられるスプールを有し、オペレートチェック弁は、切換弁のスプールの一端部に対向してバルブハウジングの収容孔内に設けられるスリーブと、スリーブに収容される弁体と、スリーブに形成されるシート部に向けて弁体を付勢する付勢部材と、を有し、オペレートチェック弁のスリーブは、弁体を収容する弁体収容孔と、弁体収容孔に連通し弁体収容孔との間にシート部を形成する連通孔と、を有し、切換弁のスプールは、連通孔を通じて弁体を付勢部材の付勢力に抗して押圧してシート部から離間させる突起部を有し、スプールの突起部とスリーブの連通孔との間に形成される流路の流路抵抗は、第1メイン通路の流路抵抗以下であることを特徴とする。
この構成によれば、切換弁によって生じる流路抵抗を第1メイン通路の流路抵抗以下とすることが容易となる。
本発明によれば、流体圧駆動ユニットを小型化できる。
本発明の実施形態に係る流体圧駆動ユニットの油圧回路図である。 本発明の実施形態に係る流体圧駆動ユニットの構成を示す断面図であり、切換弁が中立ポジションにある状態を示す図である。 図2におけるIII−III線に沿った断面図である。 本発明の実施形態に係る流体圧駆動ユニットの構成を示す断面図であり、切換弁が第1ポジションにある状態を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る流体圧駆動ユニット100について説明する。
まず、図1の油圧回路図を参照して、流体圧駆動ユニット100の全体構成について説明する。
流体圧駆動ユニット100は、作動流体としての作動油の給排によって伸縮作動する流体圧シリンダとしての油圧シリンダ10と、一対のポンプポート20A,20Bを有し、一対のポンプポート20A,20Bから選択的に作動油を吐出するポンプ20と、ポンプ20を駆動する電動モータ25と、作動油を貯留するタンクTと、油圧シリンダ10とポンプ20との間の作動油の流れを制御するバルブユニット30と、を備える。
油圧シリンダ10は、円筒状のシリンダチューブ11と、シリンダチューブ11内に挿入されるピストンロッド12と、ピストンロッド12の端部に設けられシリンダチューブ11の内周面に沿って摺動するピストン13と、を備える。
シリンダチューブ11の内部は、ピストン13によってボトム側室15とロッド側室16とに仕切られる。ボトム側室15及びロッド側室16には、作動油が充填される。
油圧シリンダ10は、ボトム側室15に作動油が供給されると共にロッド側室16から作動油が排出されることでピストンロッド12が伸長方向に移動して、伸長作動する。油圧シリンダ10は、ロッド側室16に作動油が供給されると共にボトム側室15から作動油が排出されることでピストンロッド12が収縮方向に移動して、収縮作動する。
ポンプ20は、例えば、ギアポンプである。ポンプ20は、電動モータ25の回転軸25Aに連結されており、電動モータ25の回転駆動力に基づいて駆動される。ポンプ20は、電動モータ25の回転軸25Aが正転する場合にはポンプポート20B(以下、「ロッド側ポート20B」とも称する。)から吸い込んだ作動油をポンプポート20A(以下、「ボトム側ポート20A」とも称する。)から吐出し、電動モータ25の回転軸25Aが逆転する場合にはボトム側ポート20Aから吸い込んだ作動油をロッド側ポート20Bから吐出する。このように、ポンプ20から吐出される作動油の吐出方向は、電動モータ25の回転方向に応じて選択的に切り換えられる。
ポンプ20のボトム側ポート20Aは、ボトム側通路1を通じて油圧シリンダ10のボトム側室15に接続される。ポンプ20のロッド側ポート20Bは、ロッド側通路2を通じて油圧シリンダ10のロッド側室16に接続される。
バルブユニット30は、ボトム側通路1に設けられボトム側室15へ供給される作動油の流れのみを許容する第1オペレートチェック弁40と、ロッド側通路2に設けられロッド側室16へ供給される作動油の流れのみを許容する第2オペレートチェック弁50と、ポンプ20とタンクTとの連通を制御する切換弁60と、を備える。
第1オペレートチェック弁40は、第2オペレートチェック弁50の上流側の圧力、つまり、ロッド側ポート20Bから吐出される作動油の圧力がパイロット圧として導かれることで開弁し、ボトム側室15から排出される作動油の流れを許容する。同様に、第2オペレートチェック弁50は、第1オペレートチェック弁40の上流側の圧力、つまり、ボトム側ポート20Aから吐出される作動油の圧力がパイロット圧として導かれることで開弁し、ロッド側室16から排出される作動油の流れを許容する。
また、ボトム側通路1における第1オペレートチェック弁40とボトム側室15との間には、タンクTに連通する第1リリーフ通路1Aが接続される。第1リリーフ通路1Aには、ボトム側室15の圧力が所定のリリーフ圧に達すると開弁してボトム側室15の圧力をタンクTに逃がす第1リリーフ弁70が設けられる。ロッド側通路2における第2オペレートチェック弁50とロッド側室16との間には、タンクTに連通する第2リリーフ通路2Aが接続される。第2リリーフ通路2Aには、ロッド側室16の圧力が所定のリリーフ圧に達すると開弁してロッド側室16の圧力をタンクTに逃がす第2リリーフ弁71が設けられる。
なお、図示は省略するが、ボトム側通路1における第1オペレートチェック弁40とポンプ20との間にも、タンクTに連通するリリーフ通路が接続され、当該リリーフ通路にはリリーフ弁が設けられる。ロッド側通路2も同様に、ロッド側通路2における第2オペレートチェック弁50とポンプ20との間にも、タンクTに連通するリリーフ通路が接続され、当該リリーフ通路には、リリーフ弁が設けられる。第1オペレートチェック弁40及び第2オペレートチェック弁50の上流側(ポンプ20側)に設けられるこれらの図示しないリリーフ弁によって、ポンプ20から吐出される圧力が制限される。つまり、ポンプ20から吐出される圧力の上限は、これらの図示しないリリーフ弁のリリーフ圧によって設定される。
切換弁60には、ボトム側ポート20Aと第1オペレートチェック弁40との間においてボトム側通路1に接続される第1サブ通路3と、ロッド側ポート20Bと第2オペレートチェック弁50との間においてロッド側通路2に接続される第2サブ通路4と、タンクTに連通するタンク通路5と、が接続される。
切換弁60は、第1サブ通路3及び第2サブ通路4のそれぞれに対するタンク通路5の連通を遮断する中立ポジション60Aと、第1サブ通路3とタンク通路5とを連通し第2サブ通路4とタンク通路5との連通を遮断する第1ポジション60Bと、第2サブ通路4とタンク通路5とを連通し第1サブ通路3とタンク通路5との連通を遮断する第2ポジション60Cと、を有する。
切換弁60は、一対の付勢部材としてのスプリング61A,61Bの付勢力によって中立ポジション60Aに保持される。中立ポジション60Aでは、油圧シリンダ19への作動油の給排が遮断され、油圧シリンダ10は負荷保持状態となる。
切換弁60は、ポンプ20のロッド側ポート20Bから吐出される作動油の圧力(ロッド側通路2の油圧)がパイロット圧として導かれることで、後述するスプール61が一方のスプリング61Aに抗して移動して、第1ポジション60Bに切り換えられる。切換弁60は、ポンプ20のボトム側ポート20Aから吐出される作動油の圧力(ボトム側通路1の油圧)がパイロット圧として導かれることで、スプール61が他方のスプリング61Bに抗して移動して、第2ポジション60Cに切り換えられる。また、切換弁60は、通過する作動油の流れに付与する流路抵抗が、ボトム側通路1及びロッド側通路2のそれぞれで生じる流路抵抗以下に設定される。切換弁60を含む流体圧制御装置の具体的な構成については、後に詳細に説明する。
次に、流体圧駆動ユニット100の作動について説明する。
電動モータ25が回転せずポンプ20の作動が停止した状態では、切換弁60は中立ポジション60Aに位置し、油圧シリンダ10への作動油の給排は遮断される。よって、油圧シリンダ10は、作動せずに負荷を保持する負荷保持状態となる。
油圧シリンダ10を伸長作動させる場合には、電動モータ25を正転させる。
電動モータ25が正転すると、ポンプ20は、ロッド側ポート20Bから作動油を吸い込み、ボトム側ポート20Aから吐出する。ポンプ20のボトム側ポート20Aから吐出される作動油は、ボトム側通路1に導かれて第1オペレートチェック弁40を開弁し、油圧シリンダ10のボトム側室15に供給される。また、ボトム側ポート20Aから吐出される作動油の圧力がパイロット圧として第2オペレートチェック弁50に導かれて、第2オペレートチェック弁50が開弁する。これにより、油圧シリンダ10のロッド側室16から排出される作動油は、ロッド側通路2に導かれ第2オペレートチェック弁50を通過してポンプ20のロッド側ポート20Bに吸い込まれる。このようにして、油圧シリンダ10は、伸長作動する。
また、ポンプ20のボトム側ポート20Aから吐出される作動油は、パイロット圧として切換弁60に導かれて、切換弁60は第2ポジション60Cに切り換えられる。第2ポジション60Cでは、ロッド側通路2が切換弁60を通じてタンクTに連通する。これにより、伸長作動の際、シリンダチューブ11から退出するピストンロッド12の体積分に相当する作動油が、タンクTからロッド側ポート20Bに吸い込まれて、ボトム側室15とロッド側室16との容積差が補償される。
油圧シリンダ10を収縮作動させる場合には、電動モータ25を逆転させる。
電動モータ25が逆転すると、ポンプ20は、ボトム側ポート20Aから作動油を吸い込み、ロッド側ポート20Bから吐出する。ポンプ20のロッド側ポート20Bから吐出される作動油は、ロッド側通路2に導かれて第2オペレートチェック弁50を開弁し、油圧シリンダ10のロッド側室16に供給される。また、ロッド側ポート20Bから吐出される作動油の圧力がパイロット圧として第1オペレートチェック弁40に導かれて、第1オペレートチェック弁40が開弁する。これにより、油圧シリンダ10のボトム側室15から排出される作動油は、ボトム側通路1に導かれ第1オペレートチェック弁40を通過してポンプ20のボトム側ポート20Aに吸い込まれる。このようにして、油圧シリンダ10は、収縮作動する。
また、ポンプ20のロッド側ポート20Bから吐出される作動油は、パイロット圧として切換弁60に導かれて、切換弁60は第1ポジション60Bに切り換えられる。第1ポジション60Bでは、ボトム側通路1が切換弁60を通じてタンクTに連通する。これにより、収縮作動の際、シリンダチューブ11に進入するピストンロッド12の体積分に相当する作動油が、ボトム側室15からタンクTに排出されて、ロッド側室16とボトム側室15との容積差が補償される。
次に、流体圧駆動ユニット100の作用について説明する。なお、以下では、ボトム側通路1を構成する通路のうち、バルブユニット30と油圧シリンダ10のボトム側室15との間の通路を「第1シリンダ側通路1B」、バルブユニット30とポンプ20のボトム側ポート20Aとの間の通路を「第1ポンプ側通路1C」とも称する。同様に、ロッド側通路2を構成する通路のうち、バルブユニット30と油圧シリンダ10のロッド側室16との間の通路を「第2シリンダ側通路2B」、バルブユニット30とポンプ20のロッド側ポート20Bとの間の通路を「第2ポンプ側通路2C」とも称する。第1シリンダ側通路1B及び第2シリンダ側通路2Bが、シリンダ側通路に相当する。第1ポンプ側通路1C及び第2ポンプ側通路2Cが、ポンプ側通路に相当する。
一般に、流体圧駆動ユニットでは、ポンプの作動を停止して油圧シリンダが負荷を保持している状態で油圧シリンダのピストンロッドに外力が作用することがある。例えば、ピストンロッドを伸長方向(言い換えれば、ボトム側室が拡大する方向)に移動させるような外力が作用した場合、ロッド側室の圧力が急激に増加すると共に、ボトム側室の圧力は急激に低下する。これにより、油圧シリンダ、ポンプ、タンクなどに高負荷がかかってしまう。
これに対し、ピストンロッド12に伸長方向の外力が作用した場合を例に説明すると、流体圧駆動ユニット100では、ロッド側室16の圧力が増加して、第2リリーフ弁71のリリーフ圧に達すると、第2リリーフ弁71が開弁してロッド側室16の圧力をタンクTに逃がす。
また、ボトム側室15の圧力が低下すると、ボトム側通路1の圧力も低下し、ボトム側通路1とロッド側通路2との圧力差によって切換弁60は中立ポジション60Aから第1ポジション60Bに切り換えられる。よって、ボトム側室15には、タンクTからタンク通路5、バルブユニット30(切換弁60、第1オペレートチェック弁40)、及び第1シリンダ側通路1Bを通じて作動油が吸い込まれる。これにより、急激に拡大するボトム側室15に作動油を充分に供給できる。
この際、作動油を吸い込む流路中の切換弁の流路抵抗が、第1シリンダ側通路の流路抵抗よりも大きいと、タンクから作動油が充分に吸い込まれず、ボトム側室に作動油を充分に供給することが困難となる。
そこで、流体圧駆動ユニット100では、切換弁60の流路抵抗が第1シリンダ側通路1Bの流路抵抗以下に構成される。言い換えれば、切換弁60における最小流路断面積は、第1シリンダ側通路1Bにおける最小流路断面積よりも大きい。このため、ポンプ20の作動停止中にボトム側室15が拡大するような過大外力が油圧シリンダ10に作用しても、ボトム側室15には、通常の作動時と同等又はそれ以上の吸込性能によってタンクTから切換弁60を通じて作動油が吸い込まれる。このようにして、負荷保持状態の油圧シリンダ10に過大外力が作用してボトム側室15が急激に拡大しようとしても、タンクTからボトム側室15に充分な量の作動油を供給できる。したがって、タンクTからボトム側室15に作動油を吸い込むための流路やチェック弁を別途設ける必要がなく、流体圧駆動ユニット100の小型化及び低コスト化を図ることができる。
なお、流体圧駆動ユニット100の作用について、伸長方向の外力が作用する場合を例に説明したが、収縮方向の外力が作用した場合も同様である。つまり、切換弁60の流路抵抗は、第2シリンダ側通路2Bの流路抵抗以下に構成されており、これにより、収縮方向の外力が作用した場合でも、伸長方向の外力が作用した場合と同様の作用効果を奏する。
また、切換弁60の流路抵抗は、第1ポンプ側通路1C及び第2ポンプ側通路2Cの流路抵抗以下に構成される。これにより、油圧シリンダ10の伸縮作動時において、ポンプ20がタンクTから吸い込む作動油の流れの圧力損失が低減されるため、ポンプ効率を向上させることができる。さらに言えば、本実施形態では、切換弁60の流路抵抗は、ボトム側通路1及びロッド側通路2の流路抵抗以下に構成されている。
次に、バルブユニット30の具体的構成について説明する。より詳細には、切換弁60によって生じる流路抵抗をボトム側通路1及びロッド側通路2の流路抵抗以下とするための特徴的構成について説明する。
図2に示すように、バルブユニット30の切換弁60、第1オペレートチェック弁40、及び第2オペレートチェック弁50は、それぞれバルブハウジング31に形成される収容孔31Aに収容される。言い換えれば、切換弁60、第1オペレートチェック弁40、及び第2オペレートチェック弁50は、互いに共通のバルブハウジング31に収容される。収容孔31Aは、円形断面を有し、バルブハウジング31の両端面に開口する。バルブハウジング31の端面に対する収容孔31Aの開口は、プラグ32A,32Bによって封止される。
バルブハウジング31には、ポンプ20のボトム側ポート20Aに連通する第1バルブポート33Aと、ポンプ20のロッド側ポート20Bに連通する第2バルブポート33Bと、油圧シリンダ10のボトム側室15に連通する第3バルブポート33Cと、油圧シリンダ10のロッド側室16に連通する第4バルブポート33Dと、タンクTに連通する溝部としてのタンクポート34と、が形成される。第1バルブポート33A、第2バルブポート33B、第3バルブポート33C、第4バルブポート33D、及びタンクポート34は、それぞれ収容孔31Aの内周面に開口する円環状の溝である。また、バルブハウジング31には、タンクTに連通するタンク通路5が形成される。タンク通路5は、タンクポート34を通じて収容孔31Aに連通する。
切換弁60は、収容孔31Aの軸方向に沿って収容孔31Aに移動自在に挿入されるスプール61を有する。スプール61は、移動方向に垂直な断面が略三角形状に形成される軸部62と、軸部62の両端部にそれぞれ形成され収容孔31Aの内周面に摺接するフランジ部63A,63Bと、フランジ部63A,63Bから収容孔31Aの軸方向に突出する突起部64A,64Bと、を有する。
図3に示すように、軸部62は、収容孔31Aの周方向に離間し収容孔31Aの内周面に摺接する3つの曲部62Aと、隣り合う曲部62A同士を接続する3つの平面部62Bと、を有する。各平面部62Bと収容孔31Aの内周との間には、作動油が導かれる圧力室65が形成される。3つの圧力室65は、それぞれ円環状のタンクポート34を通じてタンク通路5に連通する。
フランジ部63A,63Bは、それぞれ円板状に形成され、円筒面状の外周面が収容孔31Aの内周面に摺接する。図2に示すように、フランジ部63A,63Bのそれぞれにおける一方の端面に軸部62の端部が接続され、その反対側(他方側)の端面に突起部64A,64Bが接続される。突起部64A,64Bは、フランジ部63A,63Bよりも外径が小さい円柱状に形成される。
第1オペレートチェック弁40は、スプール61の一端部に対向して収容孔31Aに設けられるスリーブ41と、スリーブ41に収容される弁体45と、を有する。
スリーブ41は、円筒状の本体部42と本体部42の一端部に設けられる底部43とを有する有底筒状に形成される。スリーブ41は、収容孔31Aの段部とプラグ32Aとの間で収容孔31Aの軸方向に位置決めされる。収容孔31Aの内側には、スリーブ41とスプール61の一端部とによって第1パイロット圧室61Cが形成される。第1パイロット圧室61Cには、第1バルブポート33Aを通じて、ポンプ20のボトム側ポート20Aから吐出された作動油がパイロット圧として導かれる。
スリーブ41の本体部42には、弁体45を収容する弁体収容孔41Aがその中心軸に沿って設けられる。本体部42には、内周面と外周面とを連通する複数の貫通孔41Bが径方向に沿って放射状に形成される。貫通孔41Bによって、弁体収容孔41Aと第3バルブポート33Cとが連通する。
スリーブ41の底部43には、スプール61の突起部64Aが通過可能な連通孔41Cが形成される。連通孔41Cの内径は、弁体収容孔41Aの内径よりも小さく形成される。スリーブ41の内側に面する底部43の端面(底面)と貫通孔41Bの内周面との間に、弁体45が離着座するシート部44が形成される。つまり、シート部44は、弁体収容孔41Aと連通孔41Cとの内径差によって底部43に形成される。
弁体45は、スリーブ41の本体部42の内周面に摺接する摺接部46と、摺接部46よりも外径が小さく本体部42の内周面との間に空間が形成される円筒状の筒部47と、シート部44に接触する円錐面状の接触面を有する接触部48と、を有する。
弁体45とプラグ32Aとの間には、スプリング49が圧縮状態で設けられる。これにより、スプリング49の付勢力によって、弁体45の接触部48の接触面がスリーブ41のシート部44に押し付けられる。図2におけるスプリング49は、図1に示す油圧回路における切換弁60のスプリング61Aに相当する。
第2オペレートチェック弁50は、第1オペレートチェック弁40と同様に、スリーブ51と、弁体55と、を有する。
スリーブ51は、円筒状の本体部52と本体部52の一端部に設けられる底部53とを有する有底筒状に形成される。収容孔31Aの内側には、スリーブ51とスプール61の一端部とによって第2パイロット圧室61Dが形成される。第2パイロット圧室61Dには、第2バルブポート33Bを通じて、ポンプ20のロッド側ポート20Bから吐出された作動油がパイロット圧として導かれる。
本体部52には、弁体55を収容する弁体収容孔51Aが中心軸に沿って形成され、内周面と外周面とを連通する複数の貫通孔51Bが径方向に沿って放射状に形成される。貫通孔51Bによって、弁体収容孔51Aと第4バルブポート33Dとが連通する。底部53には、スプール61の突起部64Aが通過可能な連通孔51Cが形成される。シート部54は、弁体収容孔51Aと連通孔51Cとの内径差によって底部53に形成される。
弁体55は、スリーブ51の本体部52の内周面に摺接する摺接部56と、摺接部56よりも外径が小さく本体部52の内周面との間に空間が形成される円筒状の筒部57と、シート部54に接触する円錐面状の接触面を有する接触部58と、を有する。
弁体55とプラグ32Aとの間には、スプリング59が圧縮状態で設けられる。スプリング59の付勢力によって、弁体55の接触部58の接触面がスリーブ51のシート部54に押し付けられる。図2におけるスプリング59は、図1に示す油圧回路における切換弁60のスプリング61Bに相当する。
油圧シリンダ10を伸長作動させる場合には、上述のようにポンプ20のボトム側ポート20Aから作動油が吐出される。ボトム側ポート20Aから吐出された作動油は、第1パイロット圧室61Cに導かれ、図4に示すように、スプリング49の付勢力に抗して弁体45を移動させて第1オペレートチェック弁40を開弁する。これにより、ボトム側ポート20Aから吐出された作動油が、スリーブ41の連通孔41C、弁体収容孔41A、及び第3バルブポート33Cを通じて油圧シリンダ10のボトム側室15に導かれる。
また、ボトム側ポート20Aから吐出され第1パイロット圧室61Cにパイロット圧として導かれた油圧によって、スプール61は第2オペレートチェック弁50に向けて図中右方向に移動する。このようなスプール61の移動により、スプール61の突起部64Bがスリーブ51の貫通孔51Bを通じて弁体55に当接する。この状態からスプール61がさらに移動することで、弁体55は突起部64Bによりスプリング59の付勢力に抗して押し下げられ、弁体55の接触部58がスリーブ51のシート部54から離間する。このようにして、ボトム側ポート20Aから吐出される作動油がパイロット圧として導かれて、第2オペレートチェック弁50が開弁される。
第2オペレートチェック弁50が開弁すると、弁体55とシート部54との間に流路が形成されると共に、スプール61の突起部64Bとスリーブ51の連通孔51Cとの間に環状の流路Pが形成される。よって、ロッド側室16から排出される作動油は、第4バルブポート33D、弁体55とシート部54との間の流路、スプール61の突起部64Bと連通孔51Cとの間に形成される環状の流路P、及び第2バルブポート33Bを通じてポンプ20のロッド側ポート20Bに導かれる。
また、第2バルブポート33Bは、スプール61の軸部62と収容孔31Aとの間に形成される圧力室65、タンクポート34、及びタンク通路5を通じてタンクTにも連通する。よって、伸長作動時にピストンロッド12が伸長方向へ移動する外力が生じた場合には、タンクTの作動油がタンク通路5、タンクポート34、圧力室65、及び第4バルブポート33Dを通じてポンプ20のロッド側ポート20Bに吸い込まれる。
ここで、本実施形態では、円環状のタンクポート34が設けられるため、スプール61の周方向にわたって設けられる3つの圧力室65(図3参照)のすべてをタンク通路5に連通させることができる。これにより、切換弁60を通じた作動油の吸込性能を向上させることができ、タンクTの作動油がタンク通路5から収容孔31A内の圧力室65に吸い込まれる際に生じる流路抵抗を小さくすることができる。したがって、切換弁60において生じる流路抵抗(タンクポート34から圧力室65へ向かう作動油の流れに対する流路抵抗)をボトム側通路1の第1シリンダ側通路1Bの流路抵抗以下とすることが容易となる。
また、切換弁60のスプール61の突起部64Bの外径と第2オペレートチェック弁50のスリーブ51の連通孔51Cの内径との径差(突起部64Bと連通孔51Cとで形成される環状の流路Pの流路面積)は、通過する作動油の流れに対して、ボトム側通路1の流路抵抗以下の流路抵抗を生じるように設定される。つまり、突起部64Bと連通孔51Cとの間の環状の流路P(図4参照)において生じる流路抵抗は、ボトム側通路1の流路抵抗以下に設定される。これにより、切換弁60によって生じる流路抵抗を、ボトム側通路1の第1シリンダ側通路1Bの流路抵抗以下に設定することが容易となる。
なお、油圧シリンダ10が伸長作動する場合を例に説明したが、油圧シリンダ10が収縮作動する場合についても同様の作用効果を奏する。油圧シリンダ10が伸長作動する場合又はピストンロッド12に伸長方向の外力が作用する場合には、ボトム側室15が第1流体圧室、ボトム側通路1が第1メイン通路、ボトム側ポート20Aが第1ポート、ロッド側室16が第2流体圧室、ロッド側通路2が第2メイン通路、ロッド側ポート20Bが第2ポートとしてそれぞれ機能する。これに対し、油圧シリンダ10が収縮作動する場合又はピストンロッド12に収縮方向の外力が作用する場合には、ロッド側室16が第1流体圧室、ロッド側通路2が第1メイン通路、ロッド側ポート20Bが第1ポート、ボトム側室15が第2流体圧室、ボトム側通路1が第2メイン通路、ボトム側ポート20Aが第2ポートとしてそれぞれ機能する。このように、油圧シリンダ10の作動方向(又は外力の作用する方向)によって、ロッド側の構成とボトム側の構成との機能が入れ替わる。
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
流体圧駆動ユニット100では、切換弁60の流路抵抗は、ボトム側通路1の第1シリンダ側通路1B及びロッド側通路2の第2シリンダ側通路2Bの流路抵抗以下である。このため、ポンプ20の作動停止中にボトム側室15又はロッド側室16が拡大するような過大外力がピストンロッド12に作用しても、通常の作動時と同等又はそれ以上の吸込性能によってタンクTから切換弁60を通じてボトム側室15又はロッド側室16に作動油が吸い込まれる。したがって、タンクTからボトム側室15又はロッド側室16に作動油を吸い込むための流路やチェック弁を別途設ける必要がなく、流体圧駆動ユニット100を小型化及び低コスト化することができる。
また、流体圧駆動ユニット100では、切換弁60の流路抵抗は、第1ポンプ側通路1C及び第2ポンプ側通路2Cの流路抵抗以下に構成される。これにより、油圧シリンダ10の伸縮作動時において、ポンプ20がタンクTから吸い込む作動油の流れの圧力損失が低減されるため、ポンプ効率を向上させることができる。
また、流体圧駆動ユニット100の切換弁60では、円環状のタンクポート34が設けられるため、タンクポート34を通じて3つの圧力室65のすべてをタンク通路5に連通させることができる。これにより、切換弁60を通じた作動油の吸込性能を向上させることができ、タンクTの作動油がタンク通路5から収容孔31A内の圧力室65に向けて吸い込まれる際に生じる流路抵抗を小さくすることができる。したがって、切換弁60において生じる流路抵抗をボトム側通路1の第1シリンダ側通路1B及びロッド側通路2の第2シリンダ側通路2Bの流路抵抗以下とすることが容易となる。
また、切換弁60のスプール61の突起部64A,64Bの外径と第1及び第2オペレートチェック弁40,50のスリーブ41,51の連通孔41C,51Cの内径との径差(突起部64A,64Bと連通孔41C,51Cとで形成される環状の流路Pの流路面積)は、通過する作動油の流れに対して、それぞれボトム側通路1の第1シリンダ側通路1B及びロッド側通路2の第2シリンダ側通路2Bの流路抵抗以下の流路抵抗を生じるように設定される。これにより、切換弁60によって生じる流路抵抗をボトム側通路1の第1シリンダ側通路1B及びロッド側通路2の第2シリンダ側通路2Bの流路抵抗以下とすることが容易となる。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
流体圧駆動ユニット100は、第1流体圧室及び第2流体圧室(ロッド側室16、ボトム側室15)内の作動油の流体圧によって駆動する油圧シリンダ10と、第1ポート及び第2ポート(ロッド側ポート20B、ボトム側ポート20A)を有し、第1ポート及び第2ポート(ロッド側ポート20B及びボトム側ポート20A)から選択的に作動油を吐出するポンプ20と、作動油を貯留するタンクTと、油圧シリンダ10の第1流体圧室(ボトム側室15、ロッド側室16)とポンプ20の第1ポート(ボトム側ポート20A、ロッド側ポート20B)とを接続する第1メイン通路(ボトム側通路1、ロッド側通路2)と、油圧シリンダ10の第2流体圧室(ロッド側室16、ボトム側室15)とポンプ20の第2ポート(ロッド側ポート20B、ボトム側ポート20A)とを接続する第2メイン通路(ロッド側通路2、ボトム側ポート20A)と、油圧シリンダ10とポンプ20との間の作動油の流れを制御するバルブユニット30と、を備え、バルブユニット30は、第1メイン通路(ボトム側通路1、ロッド側通路2)の流体圧によって切り換えられ第1メイン通路(ボトム側通路1、ロッド側通路2)と第1ポート(ボトム側ポート20A、ロッド側ポート20B)とタンクTとの連通を制御する切換弁60を有し、切換弁60は、第1メイン通路(ボトム側通路1、ロッド側通路2)の流体圧の低下によって第1メイン通路(ボトム側通路1、ロッド側通路2)とタンクTとを連通するように切り換えられ、第1メイン通路(ボトム側通路1、ロッド側通路2)は、第1流体圧室(ロッド側室16、ボトム側室15)とバルブユニット30とを接続するシリンダ側通路(第1シリンダ側通路1B、第2シリンダ側通路2B)を有し、切換弁60によって生じる流路抵抗は、シリンダ側通路(第1シリンダ側通路1B、第2シリンダ側通路2B)における流路抵抗以下である。
この構成では、第1流体圧室(ボトム側室15、ロッド側室16)が拡大するような過大外力が油圧シリンダ10に作用すると、切換弁60が切り換えられて第1メイン通路(ボトム側通路1、ロッド側通路2)はタンクTに連通する。これにより、第1流体圧室には、タンクTから切換弁60、及びシリンダ通路を通じて作動油が吸い込まれる。この際、作動油を吸い込む流路中の切換弁60の流路抵抗が、第1流体圧室(ボトム側室15、ロッド側室16)に給排される作動油を導く第1メイン通路(ボトム側通路1、ロッド側通路2)の一部であるシリンダ側通路の流路抵抗よりも大きいと、タンクTから作動油が充分に吸い込まれず、第1流体圧室(ボトム側室15、ロッド側室16)に作動油を充分に供給することが困難となる。これに対し、本実施形態では、切換弁60の流路抵抗がシリンダ側通路の流路抵抗よりも小さい。このため、ポンプ20の作動停止中に第1流体圧室(ボトム側室15、ロッド側室16)が拡大するような過大外力が油圧シリンダ10に作用しても、第1流体圧室には、通常の作動時と同等又はそれ以上の吸込性能によってタンクTから作動油が吸い込まれる。このようにして、タンクTから第1流体圧室(ボトム側室15、ロッド側室16)に充分な量の作動油を供給できるため、切換弁60を介さずに第1流体圧室(ボトム側室15、ロッド側室16)をタンクTに接続する流路やチェック弁を廃止することができる。したがって、流体圧駆動ユニット100を小型化できる。
また、流体圧駆動ユニット100では、第1メイン通路(ボトム側通路1、ロッド側通路2)が、ポンプ20の第1ポート(ボトム側ポート20A、ロッド側ポート20B)とバルブユニット30とを接続するポンプ側通路(第1ポンプ側通路1C、第2ポンプ側通路2C)を有し、切換弁60によって生じる流路抵抗は、ポンプ側通路(第1ポンプ側通路1C、第2ポンプ側通路2C)の流路抵抗以下である。
この発明では、油圧シリンダ10の伸縮作動時において、ポンプ20がタンクTから吸い込む作動油の流れの圧力損失が低減されるため、ポンプ効率を向上させることができる。
また、流体圧駆動ユニット100は、切換弁60を収容する収容孔31Aが形成されるバルブハウジング31と、タンクTに連通し切換弁60に接続されるタンク通路5と、をさらに備え、タンク通路5は、収容孔31Aに開口する円環状のタンクポート34を通じて収容孔31Aに連通する。
この構成では、円環状のタンクポート34が設けられるため、タンクポート34を通じて全周にわたって収容孔31Aをタンク通路5に連通させることができる。これにより、切換弁60を通じた作動油の吸込性能を向上させることができ、タンクTの作動油がタンク通路5から収容孔31A内に向けて吸い込まれる際に生じる流路抵抗を小さくすることができる。したがって、切換弁60において生じる流路抵抗を第1メイン通路(ボトム側通路1、ロッド側通路2)の流路抵抗以下とすることが容易となる。
また、流体圧駆動ユニット100は、第1メイン通路(ボトム側通路1、ロッド側通路2)に設けられてポンプ20の第1ポート(ボトム側ポート20A、ロッド側ポート20B)から第1流体圧室(ボトム側室15、ロッド側室16)へ向かう作動油の流れのみを許容すると共に、ポンプ20の第2ポート(ロッド側通路2、ボトム側通路1)から吐出される作動油がパイロット圧として導かれることで開弁するオペレートチェック弁(第1オペレートチェック弁40、第2オペレートチェック弁50)をさらに備え、切換弁60は、収容孔31A内に移動自在に挿入されるスプール61を有し、オペレートチェック弁(第1オペレートチェック弁40、第2オペレートチェック弁50)は、切換弁60のスプール61の一端部に対向してバルブハウジング31の収容孔31A内に設けられるスリーブ41,51と、スリーブ41,51に収容される弁体45,55と、スリーブ41,51に形成されるシート部44,54に向けて弁体45,55を付勢するスプリング49,59と、を備え、オペレートチェック弁(第1オペレートチェック弁40、第2オペレートチェック弁50)のスリーブ41,51は、弁体45,55を収容する弁体収容孔41A,51Aと、弁体収容孔41A,51Aに連通し弁体収容孔41A,51Aとの間にシート部44、54を形成する連通孔41C,51Cと、を有し、切換弁60のスプール61は、連通孔41C,51Cを通じて弁体45,55をスプリング49,59の付勢力に抗して押圧してシート部44,54から離間させる突起部64A,64Bを有し、スプール61の突起部64A,64Bとスリーブ41,51の連通孔41C,51Cとの間に形成される流路Pの流路抵抗は、第1メイン通路(ボトム側通路1、ロッド側通路2)の流路抵抗以下である。
この構成によれば、切換弁60によって生じる流路抵抗をボトム側通路1及びロッド側通路2の流路抵抗以下とすることが容易となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
100…流体圧駆動ユニット、1…ボトム側通路(第1メイン通路、第2メイン通路)、1B…第1シリンダ側通路(シリンダ側通路)、1C…第1ポンプ側通路(ポンプ側通路)、2…ロッド側通路(第1メイン通路、第2メイン通路)、2B…第2シリンダ側通路(シリンダ側通路)、2C…第2ポンプ側通路(ポンプ側通路)、5…タンク通路、10…油圧シリンダ(流体圧シリンダ)、15…ボトム側室(第1流体圧室、第2流体圧室)、16…ロッド側室(第1流体圧室、第2流体圧室)、20…ポンプ、20A…ボトム側ポート(第1ポート、第2ポート)、20B…ロッド側ポート(第1ポート、第2ポート))、31…バルブハウジング、31A…収容孔、34…タンクポート(溝部)、40…第1オペレートチェック弁(オペレートチェック弁)、50…第2オペレートチェック弁(オペレートチェック弁)、41,51…スリーブ、41A,51A…弁体収容孔、41C,51C…連通孔、44,54シート部、45,55…弁体、49,59…スプリング(付勢部材)、60…切換弁、61…スプール、61A,61B…スプリング(付勢部材)

Claims (4)

  1. 第1流体圧室及び第2流体圧室の作動流体の流体圧によって駆動する流体圧シリンダと、
    第1ポート及び第2ポートを有し、前記第1ポート及び前記第2ポートから選択的に作動流体を吐出するポンプと、
    作動流体を貯留するタンクと、
    前記流体圧シリンダの前記第1流体圧室と前記ポンプの前記第1ポートとを接続する第1メイン通路と、
    前記流体圧シリンダの前記第2流体圧室と前記ポンプの前記第2ポートとを接続する第2メイン通路と、
    前記流体圧シリンダと前記ポンプとの間の作動流体の流れを制御するバルブユニットと、を備え、
    前記バルブユニットは、前記第1メイン通路の流体圧によって切り換えられ前記第1メイン通路と前記タンクとの連通を制御する切換弁を有し、
    前記切換弁は、前記第1メイン通路の流体圧の低下によって前記第1メイン通路と前記タンクとを連通するように切り換えられ、
    前記第1メイン通路は、前記第1流体圧室と前記バルブユニットとを接続するシリンダ側通路を有し、
    前記切換弁によって生じる流路抵抗は、前記シリンダ側通路の流路抵抗以下であることを特徴とする流体圧駆動ユニット。
  2. 前記第1メイン通路は、前記ポンプの前記第1ポートと前記バルブユニットとを接続するポンプ側通路を有し、
    前記切換弁によって生じる流路抵抗は、前記ポンプ側通路の流路抵抗以下であることを特徴とする請求項1に記載の流体圧駆動ユニット。
  3. 前記切換弁を収容する収容孔が形成されるバルブハウジングと、
    前記タンクに連通し前記切換弁に接続されるタンク通路と、をさらに有し、
    前記タンク通路は、前記収容孔に開口する円環状の溝部を通じて前記収容孔に連通することを特徴とする請求項1又は2に記載の流体圧駆動ユニット。
  4. 前記バルブユニットは、
    前記ポンプの前記第1ポートから前記第1流体圧室へ向かう作動流体の流れのみを許容すると共に、前記ポンプの前記第2ポートから吐出される作動流体がパイロット圧として導かれることで開弁するオペレートチェック弁をさらに備え、
    前記切換弁は、前記収容孔内に移動自在に設けられるスプールを有し、
    前記オペレートチェック弁は、
    前記切換弁の前記スプールの一端部に対向して前記バルブハウジングの前記収容孔内に設けられるスリーブと、
    前記スリーブに収容される弁体と、
    前記スリーブに形成されるシート部に向けて前記弁体を付勢する付勢部材と、を有し、
    前記オペレートチェック弁の前記スリーブは、
    前記弁体を収容する弁体収容孔と、
    前記弁体収容孔に連通し前記弁体収容孔との間に前記シート部を形成する連通孔と、を有し、
    前記切換弁の前記スプールは、前記連通孔を通じて前記弁体を前記付勢部材の付勢力に抗して押圧して前記シート部から離間させる突起部を有し、
    前記スプールの前記突起部と前記スリーブの前記連通孔との間に形成される流路の流路抵抗は、前記シリンダ側通路の流路抵抗以下であることを特徴とする請求項3に記載の流体圧駆動ユニット。
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