JP2021134737A - コンプレッサ装置及びターボチャージャ - Google Patents

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Abstract

【課題】スラストベアリングが回転軸と共に回転可能なように回転軸に取り付けられたコンプレッサ装置において、コンプレッサホイールがバーストした場合に、回転軸がタービン装置側へ飛び出すおそれのないコンプレッサ装置を提供する。【解決手段】一態様に係るコンプレッサ装置は、回転軸が、スラストベアリングが取り付けられる小径部と、小径部より回転軸の他端側に形成された大径部と、小径部と大径部との間に形成された段差面であって、スラストベアリングの他面が当接するように構成された段差面と、を含み、スラストベアリングの一面は、コンプレッサホイールの背面側に形成される端面と当接するように構成され、コンプレッサ装置は、回転軸の一端側から他端側に作用する軸方向力を、端面を介さずに、スラストベアリングに伝達する軸方向力伝達手段をさらに備える。【選択図】図2

Description

本開示は、コンプレッサ装置及び該コンプレッサ装置を備えたターボチャージャに関する。
ターボチャージャに組み込まれたコンプレッサ装置には、スラストベアリングが回転軸と共に回転可能なように回転軸に取り付けられた構造のものがある。
このようなコンプレッサ装置は、例えば、回転軸の先端に装着されるロックナットを締め付けることで、コンプレッサホイールと回転軸とが一体化されている。コンプレッサホイールの背面側にはスリーブ部材が取り付けられており、ロックナットを締め付けることで、コンプレッサホイールの背面と当接するスリーブ部を介して、スラストベアリングに軸方向力が付与される。そして、スラストベアリングは、スリーブ部材と回転軸に形成された段差面との間に挟持されることで回転軸に取り付けられている。
このようなコンプレッサ装置では、仮にコンプレッサホイールがバーストした場合に、ロックナットによる締付力が効かなくなるので、回転軸がタービン装置側へ飛び出すおそれがある。
特許文献1には、コンプレッサホイールとスラストカラーとの間の回転軸にリング部材を締付け固定する構成が開示されている。特許文献1には、該リング部材が隣接するスラストカラーの側面に当接することで、シャフトの軸方向移動を阻止し、これによって、回転軸のタービン装置側への飛び出しを防止することが記載されている。
実開平1−102439号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されている発明は、スラストベアリングがハウジング側に固定される構造のものであり、後述する本発明とはその基本的な構造が異なっている。また、リング部材よりもスラストカラー側にはロックナットの締付力が伝達されないため、スラストカラーの軸方向位置が安定しないという課題がある。
本開示は、上述する課題に鑑みてなされたもので、スラストベアリングが回転軸と共に回転可能なように回転軸に取り付けられたコンプレッサ装置において、コンプレッサホイールがバーストした場合に、回転軸がタービン装置側へ飛び出すおそれのないコンプレッサ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示に係るコンプレッサ装置は、回転軸と、前記回転軸の一端側の端部に取り付けられたコンプレッサホイールと、前記回転軸と共に回転可能なように前記回転軸に取り付けられたスラストベアリングであって、前記回転軸が挿通される挿通孔を有するスラストベアリングと、を備えるコンプレッサ装置であって、前記回転軸は、前記スラストベアリングが取り付けられる小径部と、前記小径部より前記回転軸の他端側に形成された大径部と、前記小径部と前記大径部との間に形成された段差面であって、前記スラストベアリングの他面が当接するように構成された段差面と、を含み、前記スラストベアリングの一面は、前記コンプレッサホイールの背面側に形成される端面と当接するように構成され、前記コンプレッサ装置は、前記回転軸の前記一端側から前記他端側に作用する軸方向力を、前記端面を介さずに、前記スラストベアリングに伝達する軸方向力伝達手段をさらに備える。
また、本開示に係るターボチャージャは、上述のコンプレッサ装置と、前記回転軸の前記他端側の端部に取り付けられたタービンホイールを含むタービン装置と、を備える。
本開示に係るコンプレッサ装置及びターボチャージャによれば、コンプレッサホイールがバーストした場合に、スラストベアリングによって回転軸の軸方向移動を阻止されるため、回転軸がタービン装置側へ飛び出すおそれをなくすことができる。また、スラストベアリングは回転軸と共に安定して回転できる。
一実施形態に係るターボチャージャの縦断面図である。 一実施形態に係るコンプレッサ装置の一部拡大縦断面図である。 一実施形態に係るコンプレッサ装置の一部拡大縦断面図である。 一実施形態に係るリング部材の正面図である。 一実施形態に係るコンプレッサ装置の一部拡大縦断面図である。 図5中のB―B線に沿う断面図である。 一実施形態に係るスラストベアリングの一部切欠き斜視図である。 一実施形態に係るコンプレッサ装置の一部拡大縦断面図である。 図8中のC―C線に沿う断面図である。 一実施形態に係るコンプレッサ装置の組立時を示す斜視図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、これらの実施形態に記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状及びその相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一つの構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、一実施形態に係るターボチャージャの縦断面図である。図1において、ターボチャージャ10は、回転軸12の軸方向一端側の端部にコンプレッサ装置20が設けられ、回転軸12の軸方向他端側の端部にタービン装置30が設けられている。ここで、「回転軸12の一端側」とは、コンプレッサ装置20が設けられた側を言い、「回転軸12の他端側」とは、タービン装置30が設けられた側を言う。また、各部材において、「一面」とはコンプレッサ装置20側の面を言い、「他面」とはタービン装置30側の面を言う。
コンプレッサ装置20は、回転軸12の一端側端部に取り付けられたコンプレッサホイール22と、コンプレッサホイール22の外周面に取り付けられた複数のコンプレッサ翼24とを含む。タービン装置30は、回転軸12の他端側端部に取り付けられたタービンホイール32と、タービンホイール32の外周面に取り付けられた複数のタービン翼34とを含む。コンプレッサ装置20とタービン装置30との間の回転軸12には、スラストベアリング40が取り付けられている。スラストベアリング40は、半径方向中心部に挿通孔40aが形成され、挿通孔40aに回転軸12が挿通される。
回転軸12は、コンプレッサ装置20側に形成された小径部12aと、小径部12aより回転軸12の他端側に形成された大径部12bとを含む。小径部12aにスラストベアリング40が取り付けられる。小径部12aと大径部12bとの間には段差面12cが形成され、スラストベアリング40は、他面40c(タービン装置30側の面)が段差面12cに当接し、一面40b(コンプレッサ装置20側の面)がコンプレッサホイール22の背面22a側に形成される端面と当接するように、回転軸12に取り付けられる。
一実施形態では、スラストベアリング40の一面40bはコンプレッサホイール22の背面22aに形成された端面22a1に当接するように取り付けられる。別な実施形態では、図1に示すように、コンプレッサホイール22とスラストベアリング40との間にスリーブ42などの介在物が設けられ、スラストベアリング40の一面40bは、該介在物の他端側端面42bに当接するように取り付けられる。従って、コンプレッサホイール22の背面側に形成される端面とは、例えば、ある実施形態では、コンプレッサホイール22の背面22aの端面22a1であり、別な実施形態では、スリーブ42などの介在物の他端側の端面42bを言う。
本実施形態は、回転軸12の一端側(コンプレッサ装置20側)から他端側(タービン装置30側)に作用する軸方向力を、背面22a側に形成される端面を介さずに、スラストベアリング40に伝達する軸方向力伝達手段を備えている。この軸方向力伝達手段によって、回転軸12にコンプレッサ装置20側からタービン装置30側へ作用する軸方向力は、スラストベアリング40に伝達される。図1に示すように、スラストベアリング40の他面40cの外周側領域は、ベアリングハウジング14に当接しており、スラストベアリング40の矢印F方向移動はベアリングハウジング14によって阻止される。従って、コンプレッサホイール22がバーストした場合、回転軸12の矢印F方向移動も阻止されるため、回転軸12の抜け出しを防止できる。
従来のコンプレッサ装置では、スラストベアリングは、回転軸の段差面とコンプレッサホイールの背面側に形成される端面との間に挟持されることで回転軸に固定されていた。つまり、回転軸12にコンプレッサ装置20側からタービン装置30側へ作用する軸方向力が背面22a側に形成される端面を介さずにスラストベアリング40に伝達するようには構成されていなかった。従って、コンプレッサホイール22がバーストした場合、回転軸12は矢印F方向へ飛び出す危険性があった。
また、本実施形態によれば、ターボチャージャ10の稼働中、スラストベアリング40は、段差面12cと背面22a側に形成される端面とで両側から挟持されるため、回転軸12と共に安定して回転できる。
一実施形態では、図1に示すように、タービン装置30側において、ベアリングハウジング14に対向する回転軸12の外周面にガスシールリング18が設けられる。また、ベアリングハウジング14又はインサート部材16と対向するスリーブ42の外周面にガスシールリング44が設けられる。
一実施形態では、図1に示すように、コンプレッサホイール22は、軸線CA上に回転軸12が挿入される貫通孔22bが形成されている。回転軸12はコンプレッサホイール22の背面22a側から貫通孔22bに挿入され、コンプレッサホイール22の一端側に突出し、突出部に形成されたネジ部にロックナット26が螺合している。いわゆるボアスルー構造を有している。上記実施形態は、ボアスルー構造のコンプレッサ装置に適用された場合であっても、コンプレッサホイール22のバースト時に、スラストベアリング40がベアリングハウジング14などに当たることで、回転軸12の飛び出しを抑制できる。
他方、背面22aに開口する有底の挿入穴がコンプレッサホイール22の軸線CA上に形成され、該挿入穴に回転軸12が挿入されるいわゆるボアレス構造のコンプレッサ装置がある。ボアレス構造のコンプレッサ装置であっても、上記実施形態を適用することで、コンプレッサホイール22のバースト時における回転軸12の飛び出しを有効に抑制できる。
図2〜図11は、上記軸方向力伝達手段の幾つかの実施形態を示す。図2は、軸方向力伝達手段の一実施形態を示し、図1のA部拡大図に相当する図である。図2に示す軸方向力伝達手段は、スラストベアリング40の挿通孔40aを形成する内周面に形成された締まり嵌め部46を含む。締まり嵌め部46を形成する工程において、スラストベアリング40が加熱される前、挿通孔40aの直径は回転軸12の直径より小さい。スラストベアリング40を加熱することで、直径が大きくなった挿通孔40aに回転軸12を挿入する。そのため、締まり嵌め部46は、挿通孔40aを形成する内周面と回転軸12の小径部12bの外周面との間で強い摩擦力を有している。
このように、回転軸12にコンプレッサ装置20側からタービン装置30側へ作用する軸方向力が、背面22a側に形成される端面を介さずに、締まり嵌め部46を介してスラストベアリング40に伝達されるようになる。従って、コンプレッサホイール22がバーストした場合でも、回転軸12の抜け出しを防止できる。また、締まり嵌め部46の形成によって、スラストベアリング40を回転軸12に容易に固定できる。
図3及び図4は、軸方向力伝達手段の別な実施形態を示す。図3は、図1のA部拡大図に相当する図であり、図4はリング部材52の正面図である。この実施形態に係る軸方向力伝達手段では、スラストベアリング40に対して回転軸12の一端側に環状溝50が形成され、環状溝50にリング部材52が嵌合される。リング部材52は、環状溝50に嵌合された状態で小径部12aの外周面より外側に突出する突出部52aを有する。
図4に示すように、突出部52aは、周方向の一端面52bと他端面52cとが互いに対向するように構成され、合口部を形成する。リング部材52は、例えば、一般にスナップリングと称されるものを含む。
この実施形態によれば、環状溝50に突出部52aを有するリング部材52を嵌合することで、回転軸12にコンプレッサ装置20側からタービン装置30側へ作用する軸方向力が、背面22a側に形成される端面を介さずに、リング部材52を介してスラストベアリング40に伝達されるようになる。従って、コンプレッサホイール22がバーストした場合でも、回転軸12の抜け出しを防止できる。また、リング部材52の弾性を利用してリング部材52の直径を可変とすることで、リング部材52の回転軸12への着脱は容易である。
一実施形態では、図3に示すように、スラストベアリング40とコンプレッサホイール22との間にスリーブ42が設けられる。スリーブ42の一面42aがコンプレッサホイール22の背面22aと当接し、他面42bがスラストベアリング40の一面40bと当接するように構成されている。また、スリーブ42の内周側に環状凹部54が形成され、リング部材52は環状凹部54に収容されている。この実施形態によれば、スリーブ42の他面42bがスラストベアリング40の一面40bに当接しているため、コンプレッサ装置20の稼働中、スラストベアリング40は回転軸12と共に安定して回転できる。
図3に示す例示的な実施形態では、リング部材52の突出部52aは環状凹部54に配置されている。環状凹部54において、突出部52aとスリーブ42の壁面との間に隙間が存在しているので、スリーブ42の他面42bは、常にスラストベアリング40の一面40bに当接している。従って、ターボチャージャ10の運転中、ロックナット26の締付力はスリーブ42の他面42bを介してスラストベアリング40に付加されるため、スラストベアリング40は安定して回転できる。
図5〜図7は、軸方向力伝達手段の別な実施形態を示す。図5は、図1のA部拡大図に相当する図であり、図6は、図5中のB−B線に沿う断面図であり、図7は、スラストベアリング40の一部を切り欠いた斜視図である。スラストベアリング40の挿通孔40aを形成する内周面に第1キー溝60が形成されている。第1キー溝60は、スラストベアリング40の一方の面40bから他方の面40bに向かって、回転軸12及びスラストベアリング40の回転方向Rの下流側に向かって延在する。即ち、延在方向が軸線CAに対して傾斜している。一方、小径部12aの外周面に第2キー溝62が形成されている。第2キー溝62は、回転軸12の一端側から他端側に向かって回転方向Rの下流側に向かって、第1キー溝60と同一方向に延在する。第1キー溝60と第2キー溝62とは互いに対向すうように配置され、これら両キー溝間で段差を形成しないキー溝を形成する。そして、第1キー溝60と第2キー溝62とで形成されるキー溝にキー部材64が挿入される。
このような構成によれば、回転軸12にコンプレッサ装置20側からタービン装置30側へ作用する軸方向力が、背面22a側に形成される端面を介さずに、キー部材64を介してスラストベアリング40に伝達されるようになる。従って、コンプレッサホイール22がバーストしたときでも、回転軸12の抜け出しを防止できる。また、第1キー溝60及び第2キー溝62は、スラストベアリング40の回転方向Rに対して下流側に延在するので、ターボチャージャ10の稼働中に、キー部材64がキー溝60及び62から抜け出すのを防止できる。第1キー溝60及び第2キー溝62に対するキー部材64の着脱は容易であるため、回転軸12に対するスラストベアリング40の着脱は容易である。
なお、第1キー溝60、第2キー溝62及びこれらの溝に嵌合するキー部材64の横断面形状は、任意に選択できる。
図8〜図10は、軸方向力伝達手段のさらに別な実施形態を示す。図8は、図1のA部拡大図に相当する図であり、図9は、図8中のC―C線に沿う断面図であり、図10は、回転軸12とスラストベアリング40との組立時を示す斜視図である。
この実施形態は、小径部12aの外周面に凸部70が形成され、スラストベアリング40側では、挿通孔40aを形成する内周面に凸部70に嵌合する凹部が形成される。該凹部は第1凹部72及び第2凹部74を含み、第1凹部72は凸部70が回転軸12の軸方向に沿って挿通可能であり、第2凹部74は第1凹部72に接続されている。第2凹部74は、第1凹部72に対して回転軸12の回転方向Rの下流側に延在している。
この実施形態では、まず、回転軸12とスラストベアリング40とを軸線CA方向に沿って相対移動させることで、凸部70と第1凹部72とが嵌合する。次に、回転軸12とスラストベアリング40とを軸線CA方向に沿ってさらに相対移動させることで、凸部70が第2凹部74に挿入される。次に、回転軸12を回転方向R側へ回転させることで、凸部70を第2凹部74に嵌合させることができる。これによって、回転軸12にコンプレッサ装置20側からタービン装置30側へ作用する軸方向力が、背面22a側に形成される端面を介さずに、互いに嵌合した凹凸部を介してスラストベアリング40に伝達されるようになる。従って、コンプレッサホイール22がバーストしたときでも、回転軸12の抜け出しを防止できる。また、これら凹凸部の着脱は容易であるため、スラストベアリング40と回転軸12との着脱は容易である。さらに、凸部70を第2凹部74まで挿入した後、回転軸12を回転させるだけで、自然に凸部70と第2凹部74とが嵌合して組立が完了する。
図8〜図10に示す例示的な実施形態では、凸部70は、回転軸12の周方向に等間隔に形成された複数の凸部70(70a、70b、70c)で構成され、第1凹部72及び第2凹部74は、夫々凸部70の数に相当する数の第1凹部72(72a、72b,72c)及び第2凹部74(74a、74b、74c)がスラストベアリング40の挿通孔40aを形成する内周面に等間隔に形成される。
なお、凸部70は、例えば、削り出し加工で形成してもよいし、回転軸12と別体の部品を回転軸12に取り付けるようにしてもよい。
上記実施形態は、コンプレッサ装置20の適用先としてターボチャージャを例示しているが、コンプレッサ装置20の適用先は、ターボチャージャに限られない。例えば、ターボチャージャ以外の産業用遠心圧縮機や送風機等にも適用可能である。
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
1)一態様に係るコンプレッサ装置(10)は、回転軸(12)と、前記回転軸の一端側の端部に取り付けられたコンプレッサホイール(22)と、前記回転軸と共に回転可能なように前記回転軸に取り付けられたスラストベアリングであって、前記回転軸が挿通される挿通孔(40a)を有するスラストベアリング(40)と、を備えるコンプレッサ装置であって、前記回転軸は、前記スラストベアリングが取り付けられる小径部(12a)と、前記小径部より前記回転軸の他端側に形成された大径部(12b)と、前記小径部と前記大径部との間に形成された段差面であって、前記スラストベアリングの他面(40c)が当接するように構成された段差面(12c)と、を含み、前記スラストベアリングの一面(40b)は、前記コンプレッサホイールの背面(22a)側に形成される端面(22a1)と当接するように構成され、前記コンプレッサ装置は、前記回転軸の前記一端側から前記他端側に作用する軸方向力を、前記端面を介さずに、前記スラストベアリングに伝達する軸方向力伝達手段をさらに備える。
このような構成によれば、上記軸方向力伝達手段によって、コンプレッサホイール側から回転軸に作用する回転軸の軸方向力は、スラストベアリングに伝達されるため、コンプレッサホイールがバーストした場合、スラストベアリングがベアリングハウジングなどの壁面に当たることで、回転軸の軸方向移動を阻止できる。これによって、回転軸の抜け出しを防止できる。また、スラストベアリングは、回転軸に形成された段差面とコンプレッサホイールの背面側に形成される端面とで両側から挟持されるため、回転軸と共に安定して回転できる。
2)別な態様に係るコンプレッサ装置は、1)に記載のコンプレッサ装置であって、前記軸方向力伝達手段は、前記スラストベアリングの前記挿通孔を形成する内周面に形成された締まり嵌め部(46)を含む。
このような構成によれば、上記締まり嵌め部を形成することで、コンプレッサホイール側から回転軸に作用する回転軸の軸方向力は、スラストベアリングに伝達されるため、コンプレッサホイールがバーストした場合、回転軸の抜け出しを防止できる。また、スラストベアリングを締まり嵌めによる簡易な手段で回転軸に容易に固定できる。
3)さらに別な態様に係るコンプレッサ装置は、1)に記載のコンプレッサ装置であって、前記軸方向力伝達手段は、前記スラストベアリングに対して前記回転軸の前記一端側に形成された環状溝(50)と、前記環状溝に嵌合された状態において前記小径部の外周面よりも外側に突出する突出部(52a)を有するリング部材であって、周方向の一端面(52b)と他端面(52c)とが互いに対向するように構成されたリング部材(52)と、を含む。
このような構成によれば、上記環状溝に嵌合されたリング部材によって、コンプレッサホイール側から回転軸に作用する回転軸の軸方向力は、スラストベアリングに伝達される。これによって、コンプレッサホイールがバーストした場合、回転軸の抜け出しを防止できる。また、リング部材は取付け及び取外しが容易であるため、スラストベアリングは回転軸への着脱が容易になる。
4)さらに別な態様に係るコンプレッサ装置は、3)に記載のコンプレッサ装置であって、前記コンプレッサ装置は、一面(42a)が前記コンプレッサホイールの背面と当接し、他面(42b)が前記スラストベアリングの前記一面と当接するように構成されたスリーブ部材(42)をさらに備え、前記スリーブ部材は、前記スリーブ部材の内周側に形成された凹部であって、前記リング部材を収容する凹部(54)を有する。
この態様では、「コンプレッサホイールの背面側に形成される端面」とは、スリーブ部材の他面となる。このような構成によれば、コンプレッサ装置の稼働中、上記スリーブ部材がスラストベアリングを一方側から支持するため、スラストベアリングは回転軸と共に安定して回転できる。
5)さらに別な態様に係るコンプレッサ装置は、1)に記載のコンプレッサ装置であって、前記軸方向力伝達手段は、前記スラストベアリングの前記挿通孔を形成する内周面に形成された第1キー溝であって、前記スラストベアリングの前記一面から前記他面に向かって、回転方向の下流側に向かって延在する第1キー溝(60)と、前記小径部の外周面に形成された第2キー溝であって、前記回転軸の前記一端側から前記他端側に向かって前記回転方向の下流側に向かって延在する第2キー溝(62)と、前記第1キー溝および前記第2キー溝に嵌合されるキー部材(64)と、を含む。
このような構成によれば、上記第1キー溝及び上記第2キー溝に嵌合されるキー部材によって、コンプレッサホイール側から回転軸に作用する回転軸の軸方向力は、スラストベアリングに伝達される。これによって、コンプレッサホイールがバーストした場合、回転軸の抜け出しを防止できる。また、第1キー溝及び第2キー溝は、スラストベアリングの回転方向下流側に延在するので、コンプレッサ装置の稼働中、キー部材がこれらキー溝から抜け出すのを防止できる。さらに、キー部材の着脱可能が容易であるため、スラストベアリングの回転軸に対する着脱が容易である。
6)さらに別な態様に係るコンプレッサ装置は、1)に記載のコンプレッサ装置であって、前記軸方向力伝達手段は、前記小径部の外周面に形成された凸部(70)と、前記スラストベアリングの前記挿通孔を形成する内周面に形成された凹部であって、前記凸部を前記回転軸の軸方向に沿って挿通可能な第1凹部(72(72a、72b、72c))、及び前記第1凹部に接続された第2凹部であって、前記第1凹部に対して回転方向の下流側に延在する第2凹部(74(74a、74b、74c))を有する凹部と、を含む。
このような構成によれば、上記凸部を上記第1凹部及び上記第2凹部に順々に嵌合させることで、コンプレッサホイール側から回転軸に作用する回転軸の軸方向力は、スラストベアリングに伝達される。これによって、コンプレッサホイールがバーストした場合、回転軸の抜け出しを防止できる。また、上記凹凸部は着脱が容易であるため、スラストベアリングの回転軸に対する着脱が容易である。
7)一態様に係るターボチャージャは、上述のコンプレッサ装置と、前記回転軸の前記他端側の端部に取り付けられたタービンホイールを含むタービン装置と、を備える。
このような構成によれば、コンプレッサ装置が上記軸方向力伝達手段を備えるため、コンプレッサホイールがバーストした場合、スラストベアリングが回転軸の軸方向移動を阻止するため、回転軸の抜け出しを防止できる。また、スラストベアリングは、回転軸に形成された段差面とコンプレッサホイールの背面側に形成される端面とで両側から挟持されるため、回転軸と共に安定して回転できる。
10 ターボチャージャ
12 回転軸
12a 小径部
12b 大径部
12c 段差面
14 ベアリングハウジング
16 インサート部材
18、44 ガスシールリング
20 コンプレッサ装置
22 コンプレッサホイール
22a 背面
22a1 端面
22b 貫通孔
24 コンプレッサ翼
26 ロックナット
30 タービン装置
32 タービンホイール
34 タービン翼
40 スラストベアリング
40a 挿通孔
40b 一面
40c 他面
42 スリーブ
42a 一面
42b 他面
46 締まり嵌め部
50 環状溝
52 ロックナット
52a 突出部
52b 一端面
52c 他端面
54 環状凹部
60 第1キー溝
62 第2キー溝
64 キー部材
70(70a、70b、70c) 凸部
72(72a、72b、72c) 第1凹部
74(74a、74b、74c) 第2凹部
CA 軸線
R 回転方向

Claims (7)

  1. 回転軸と、
    前記回転軸の一端側の端部に取り付けられたコンプレッサホイールと、
    前記回転軸と共に回転可能なように前記回転軸に取り付けられたスラストベアリングであって、前記回転軸が挿通される挿通孔を有するスラストベアリングと、を備えるコンプレッサ装置であって、
    前記回転軸は、
    前記スラストベアリングが取り付けられる小径部と、
    前記小径部より前記回転軸の他端側に形成された大径部と、
    前記小径部と前記大径部との間に形成された段差面であって、前記スラストベアリングの他面が当接するように構成された段差面と、を含み、
    前記スラストベアリングの一面は、前記コンプレッサホイールの背面側に形成される端面と当接するように構成され、
    前記コンプレッサ装置は、
    前記回転軸の前記一端側から前記他端側に作用する軸方向力を、前記端面を介さずに、前記スラストベアリングに伝達する軸方向力伝達手段をさらに備える、
    コンプレッサ装置。
  2. 前記軸方向力伝達手段は、前記スラストベアリングの前記挿通孔を形成する内周面に形成された締まり嵌め部を含む、
    請求項1に記載のコンプレッサ装置。
  3. 前記軸方向力伝達手段は、
    前記スラストベアリングに対して前記回転軸の前記一端側に形成された環状溝と、
    前記環状溝に嵌合された状態において前記小径部の外周面よりも外側に突出する突出部を有するリング部材であって、周方向の一端面と他端面とが互いに対向するように構成されたリング部材と、を含む、
    請求項1に記載のコンプレッサ装置。
  4. 前記コンプレッサ装置は、一面が前記コンプレッサホイールの背面と当接し、他面が前記スラストベアリングの前記一面と当接するように構成されたスリーブ部材をさらに備え、
    前記スリーブ部材は、前記スリーブ部材の内周側に形成された凹部であって、前記リング部材を収容する凹部を有する、
    請求項3に記載のコンプレッサ装置。
  5. 前記軸方向力伝達手段は、
    前記スラストベアリングの前記挿通孔を形成する内周面に形成された第1キー溝であって、前記スラストベアリングの前記一面から前記他面に向かって、回転方向の下流側に向かって延在する第1キー溝と、
    前記小径部の外周面に形成された第2キー溝であって、前記回転軸の前記一端側から前記他端側に向かって前記回転方向の下流側に向かって延在する第2キー溝と、
    前記第1キー溝および前記第2キー溝に嵌合されるキー部材と、を含む、
    請求項1に記載のコンプレッサ装置。
  6. 前記軸方向力伝達手段は、
    前記小径部の外周面に形成された凸部と、
    前記スラストベアリングの前記挿通孔を形成する内周面に形成された凹部であって、 前記凸部を前記回転軸の軸方向に沿って挿通可能な第1凹部、及び前記第1凹部に接続された第2凹部であって、前記第1凹部に対して回転方向の下流側に延在する第2凹部を有する凹部と、を含む、
    請求項1に記載のコンプレッサ装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか一項に記載のコンプレッサ装置と、
    前記回転軸の前記他端側の端部に取り付けられたタービンホイールを含むタービン装置と、
    を備えたターボチャージャ。
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