JP2021134446A - 下半身用衣類 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゾッキ編みの長所と交編編みの長所とを併せ持ち、美しい透け感を備えつつ履きムラになりにくく(最適置寸設計)、フィット性が高く(高回復性および動的着用圧設計)、横縞になりにくい(ゾッキ調に見せる)タイツを提供する。【解決手段】このタイツは、第1のカバリング糸SCYにウーリーナイロン双糸WNを添え糸した第1の編糸と、第1のカバリング糸SCYとは伸縮特性が異なる第2のカバリング糸DCYを第2の編糸とを用いて、これらが交互に編成されたプレーン編み組織を備える。伸縮特性が異なる2種類のサポート糸でバランスを取って、最適な置寸、高い伸縮性(高回復性)による高いフィット性、および、編み目の大きさを異ならせて着用するとゾッキ編みと同じように1種類の編糸で編成されたように均一な編み目を実現することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、タイツまたはパンティストッキングに代表される下半身用衣類(パンティストッキング型およびレッグ部のみのタイツまたはストッキング、ショートストッキング、靴下、フットカバー、スパッツ等)に関し、特に、ゾッキ編み(カバリング糸のみで編成)の長所と、交編編み(カバリング糸とナイロン糸とで編成)の長所とを併せ持ち、美しい透け感を備えつつ履きムラになりにくく(最適置寸設計)、フィット性が高く(高回復性および動的着用圧設計)、横縞になりにくい(ゾッキ調に見せる)タイツに代表される下半身用衣類に関する。
近年の生活習慣上、人が靴を履くときに足に装着する衣類としての靴下を多くの人々が使用している。そのような衣類の中で、特に、女性の下半身を覆うタイツおよびストッキングは、外出時における女性の脚部の保護および保温さらには脚線美の向上の観点等から、広く世間に浸透している。
現在市販されているほとんどのタイツおよびストッキングは、ポリウレタン糸、または、ナイロン糸を含んで編まれている。使用している糸の種類により、「ゾッキ」および「交編」の2種類に大別される。
ゾッキ(ゾッキ編み)は、一般的には、サポート糸(ポリウレタン糸にナイロン糸を巻き付けた1種類のカバリング糸)だけで編成されている。1種類の糸のみで編成されているために横縞が目立ちにくく、サポート糸のみで編成されているためにフィット性が高いという長所を備えるとともに、置寸(平台に平置きした時の寸法)が小さく大きく伸ばして着用する必要があり(伸縮率:大)伸ばしムラが出やすいという短所がある。
交編(交編編み)は、一般的には、ナイロン糸(非弾性糸)とサポート糸(ポリウレタン糸にナイロン糸を巻き付けたカバリング糸)とを交互に使用して編成する。置寸が大きいために伸ばして着用する必要がなく(伸縮率:小)生地なりに着用しやすく伸ばしムラが出にくく美しい透け感を得やすいという長所を備えるとともに、2種類の糸で編成されているために横縞が目立ちやすく、2種類の糸のうちサポート糸は半分(1種類)のみで編成されているためにフィット性がやや低いという短所がある。
このように大別される2種類の「ゾッキ編み」と「交編編み」とでは、互いに長所と短所とを備え、タイツに要求される商品仕様に合致させて採用される。ところで、このような商品仕様として、編み目構造が乱れにくくムラが目立ちにくい薄手(商品における厚み表記として30デニール〜40デニール程度)で透明感のあるタイツ(このような透明感のあるタイツはシアータイツと呼ばれる場合がある)が求められることがある。本願出願人により開発された、編み目構造が乱れにくく履きムラが目立ちにくいために透明感がある薄手のタイツに代表される下半身用衣類が、特開2017−155361号公報(特許文献1)に開示されている。
この特許文献1に開示された下半身用衣類は、第1の編糸および第2の編糸を含んで編成した下半身用衣類であって、前記第1の編糸は、ウレタン系弾性糸の芯糸に非弾性糸の捲糸を巻着させたカバリング糸であって、前記第2の編糸は、非弾性糸と非弾性糸のウーリー糸とが添え糸編みにより形成された糸であることを特徴とする。
特開2017−155361号公報
特許文献1に開示された下半身用衣類は、編み目構造が乱れにくく履きムラが目立ちにくく透明感がある薄手のタイツとして好評を得ているのであるが、交編編みで編成されているために、その短所を完全に克服することができない。このため、本願出願人は、美しい透け感を備えつつ履きムラになりにくく(最適置寸設計)、フィット性が高く(高回復
性および動的着用圧設計)、横縞になりにくい(ゾッキ調に見せる)という、ゾッキ編みの長所と交編編みの長所とを併せ持つタイツに代表される下半身用衣類を鋭意開発した。
本発明は、従来技術の上述の問題点に鑑みて開発されたものであり、その目的とするところは、ゾッキ編みの長所と交編編みの長所とを併せ持ち、美しい透け感を備えつつ履きムラになりにくく(最適置寸設計)、フィット性が高く(高回復性および動的着用圧設計)、横縞になりにくい(ゾッキ調に見せる)というタイツに代表される下半身用衣類を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る下半身用衣類は以下の技術的手段を講じている。
すなわち、本発明に係る下半身用衣類は、第1の編糸および第2の編糸を含んで編成した下半身用衣類であって、前記第1の編糸は、ウレタン系弾性糸である第1の芯糸に非弾性糸である第1の捲糸を巻着させた第1のカバリング糸(SCY)を含み、前記第2の編糸は、ウレタン系弾性糸である第2の芯糸に非弾性糸である第2の捲糸を巻着させた第2のカバリング糸(DCY)を含み、前記第1のカバリング糸と前記第2のカバリング糸とで伸縮特性が異なることを特徴とする。
好ましくは、前記第1の編糸は、前記第1のカバリング糸(SCY)と非弾性糸のウーリー糸とが添え糸編みにより形成された糸であるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記第2の編糸(DCY)により形成される編み目が、前記第1の編糸(SCY+WN)により形成される編み目よりも小さいように構成することができる。
さらに好ましくは、前記第1のカバリング糸はシングルカバリング糸であって、前記第2のカバリング糸はダブルカバリング糸であって、前記ウーリー糸はナイロン双糸であるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記下半身用衣類は、タイツ、ストッキングおよびパンティストッキングのいずれかであるように構成することができる。
本発明に係る下半身用衣類によれば、ゾッキ編みの長所と交編編みの長所とを併せ持ち、美しい透け感を備えつつ履きムラになりにくく(最適置寸設計)、フィット性が高く(高回復性および動的着用圧設計)、横縞になりにくい(ゾッキ調に見せる)というタイツに代表される下半身用衣類を提供することができる。
本発明の実施の形態に係るタイツの概略正面図である。 図1のタイツを編成するカバリング糸を説明するための図である。 図1のタイツの編み組織を示す図面代用写真(A)およびその構成を模式的に示す図(B)である。 図1のタイツの作用効果を説明するための図(その1)である。 図1のタイツの作用効果を説明するための図(その2)である。
以下、本発明の実施の形態として、下半身用衣類の一例であるタイツ1を、図面に基づき詳しく説明する。なお、本発明は、このタイツ1のレッグ部2に好適に適用される。
[下半身用衣類]
図1に、本実施の形態に係るタイツ1の概略正面図を示す。このタイツ1は、腹部および臀部を被覆するパンティ部3と、脚を被覆するレッグ部2とを備えるものである。このタイツ1は、筒状に編成された1対の編地を用い、パンティ部3に相当する部分に切れ目を入れて裁断縁どうしをつき合わせて股部4を縫着して一体化することにより製造される。また、足部の爪先部は周知の手段により、袋状に縫着することにより製造される。
なお、本発明において、対象をタイツとしているが、部分的にその機能を備えたスパッツ等を含むこと、および、タイツよりも一般的に薄手のストッキングを含むこと、その他の下半身用衣類を含むことは、技術分野で上述した通りである。
[編地]
本実施の形態に係るタイツ1を構成する編地は、図2(A)に示す第1のカバリング糸(ここではシングルカバリング糸(SCY:Single Covered Yarn))51(編み組織を示す図3におけるSCY)にウーリーナイロン双糸WN(編み組織を示す図3におけるWN)を添え糸編みにより形成された第1の編糸として用いて、かつ、図2(B)に示す第2のカバリング糸(ここではダブルカバリング糸(DCY:Double Covered Yarn))52(編み組織を示す図3におけるDCY)を第2の編糸として用いて、編み組織として図3に示すように平編ループで編成された編地8(伸縮性平編地(プレーン編地))で構成される。より具体的には、第1の編糸のカバリング糸として、ウレタン系弾性糸(たとえばポリウレタン弾性糸61)の芯糸に非弾性糸(たとえばナイロン糸71)の捲糸を巻着させた第1のカバリング糸51を用いて、第2の編糸のカバリング糸として、ウレタン系弾性糸(たとえばポリウレタン弾性糸62)の芯糸に非弾性糸(たとえばナイロン糸72Aおよびナイロン糸72B)の捲糸を二重に巻着させた第2のカバリング糸52を用いて、第1の編糸の添え糸としてウーリーナイロン双糸WNを用いた、という特徴を有する編地であれば特に制限されるものではなく、平編地、ゴム編地、パール編地等の編地を好適に用いることができ、その変化組織として、タック編、浮編、パイル編、レース編とすることもできる。ここで、ウーリーナイロン双糸WNは任意的構成に過ぎない。
ここで、ダブルカバリング糸は、ポリウレタン弾性糸62の芯糸に、非弾性糸の一例である2本のナイロン糸72Aおよびナイロン糸72Bが、その巻着方向が逆方向(S撚りおよびZ撚り)になるように二重に巻着されている。捲糸であるナイロン糸は、下撚りの捲糸であるナイロン糸72Aおよび上撚りの捲糸であるナイロン糸72Bで構成される。このように巻着方向が逆方向(S撚りおよびZ撚り)になるように二重に巻着されたダブルカバリング糸は、撚り(方向性)が存在しないので下半身用衣類を編成したときの斜行段が発生しない点で好ましい。
なお、第1の編糸を形成する第1のカバリング糸51はSCYであって、第2の編糸を形成する第2のカバリング糸52はDCYであるために、これらの第1のカバリング糸51と第2のカバリング糸52とでは伸縮特性が異なり、このタイツ1においては、この伸縮特性は、第2のカバリング糸52(DCY)が第1のカバリング糸51(SCY)よりも伸びにくい。
さらに、図3に示すように、第2の編糸(第2のカバリング糸52(DCY))により形成される編み目が、第1の編糸(第1のカバリング糸51(SCY)+ウーリーナイロン双糸WN)により形成される編み目よりも小さい。
なお、図3における全ての繊維の繊度および相対的な繊度は、現実のものと異なる場合がある(編み目の大きさの差異は現実のものと同じ)。また、図3(B)は、軽く伸張させた状態の編み組織を模式的に表した理想的な図である。このため、図3(B)は、図3(A)の現実の編み組織の理解を容易にするためのものであり、あくまでも理想的(模式的、対称的)に記載されたものであって、平編ループからなる編地8における第1の編糸(第1のカバリング糸51およびそれに添え糸されるウーリーナイロン双糸WN)、および、平編ループからなる編地8における第2の編糸(第2のカバリング糸52)の状態は、現実のものと異なっている。また、図3(A)および図3(B)に示すように、第1のカバリング糸51およびそれに添え糸されるウーリーナイロン双糸WN(第1の編糸)により形成されるループ(編み目)と第2のカバリング糸52(第2の編糸)により形成されるループ(編み目)とは大きさが明確に異なる。これらの図に示すように、第1のカバリング糸51およびそれに添え糸されるウーリーナイロン双糸WN(第1の編糸)により形成されるループ(編み目)の大きさと、第2のカバリング糸52(第2の編糸)により形成されるループ(編み目)の大きさとは、第2の編糸(DCY)による編み目の大きさが、第1の編糸(第1のカバリング糸51(SCY)+ウーリーナイロン双糸WN)により形成される編み目の大きさよりも小さい。これは、たとえば、ステッチ差を付けて(編成条件を異ならせて)編成することにより実現される。
このタイツ1の特徴的な構成は、大略的には、ウレタン系弾性糸の芯糸に非弾性糸の捲糸を巻着させた第1のカバリング糸51(第1の編糸)と、ウレタン系弾性糸の芯糸に非弾性糸の捲糸を二重に巻着させた第2のカバリング糸52(第2の編糸)とを交互に用いて(さらに第1のカバリング糸51にウーリーナイロン双糸WNを添え糸して第1の編糸として)編成したことである。このように、第1のカバリング糸51(第1の編糸)と第2のカバリング糸52(第2の編糸)とでは伸縮特性が異なり、さらに、伸びにくい第2のカバリング糸52を含む第2の編糸により形成されるによる編み目の大きさが、第1の編糸(第2のカバリング糸52よりも伸びやすい第1のカバリング糸51(SCY)+ウーリーナイロン双糸WN)により形成される編み目の大きさよりも小さい。この場合において、伸縮特性が異なるとはカバリング糸としての糸の太さ(繊度)、芯糸であるポリウレタン弾性糸の太さ(繊度)および/またはフィラメント数、捲糸であるナイロン糸の太さ(繊度)および/またはフィラメント数が異なることを意味しており、特に、芯糸の糸の太さ(繊度)が代表的に挙げられる。
また、これらに加えて/替えて、第1のカバリング糸51にウーリーナイロン双糸WNを添え糸した第1の編糸と第2のカバリング糸52(第2の編糸)とで、編み機に仕掛ける条件(編成条件)が異なるようにしても構わない。特に、編成条件として、第1の編糸(SCY+WN)のループ(編み目)の大きさと第2の編糸(DCY)のループ(編み目)の大きさとで、第2の編糸(DCY)のループ(編み目)が小さくなるように(ステッチ差を付けて)編成することが代表的に挙げられる。
このように、このタイツ1は、サポート糸(カバリング糸)のみを用いている点でゾッキ編みに似ているが1種類のサポート糸ではない点でゾッキ編みと異なり、サポート糸とナイロン糸とを組み合わせて編成していない点で交編編みとも異なる。すなわち、2種類のサポート糸を組み合わせて編成している点で、ゾッキ編み(1種類のサポート糸のみで編成)とも異なり、交編編み(サポート糸とナイロン糸とを組み合わせて編成)とも異なる。上述したように、第1のカバリング糸51と、この第1のカバリング糸51とは伸縮特性が異なる第2のカバリング糸52とを組み合わせて、さらに第1のカバリング糸51にウーリーナイロン双糸WNを添え糸して、さらに編成条件を異ならせて伸びにくい第2のカバリング糸52を含む第2の編糸による編み目(ループ)が、伸びやすい第1のカバリング糸51にウーリーナイロン双糸WNが添え糸された第1の編糸による編み目(ループ)よりも、小さくなるように(DCY側がSCY側よりも小さくなるように)編成するために、伸縮特性が異なる2種類のサポート糸でバランスを取って最適な置寸を実現することができる(最適置寸設計)。
図4(A)および図4(B)に示すように、実施例(タイツ1)と比較例1(ゾッキ)および比較例2(交編)とを比較した置寸は、タイツ1は比較例1(ゾッキ)ほどに小さくなく、比較例2(交編)ほどに大きくない。このため、最適な置寸を実現できて履きやすく、履いた直後から履きムラが生じにくい。比較例1であるゾッキ編みのタイツと比較した具体的な着用伸縮率を図4(C)に示す。この図4(C)に示すように生地伸長率が比較例1(ゾッキ)よりも小さく、ゾッキ編みのタイツに比較して伸びやすく縮みやすく(少ない力で伸びてしっかり戻る)、着用者の動きに高く追従する高いフィット性を実現する。
さらに、このように2種類のサポート糸を組み合わせて(さらに編成条件を異ならせるようにして)編成することにより、高い伸縮性(高回復性)により高いフィット性を実現することができる(高回復性および動的着用圧設計)。比較例2である交編編みのタイツと比較した具体的な回復性(フィット性)を示すヨコ伸び定伸長回復について、図5を参照して説明する。なお、この図5は、測定部位はニー部(大腿部)であって、設定周長は元周長15cm、最大60cm、中間(想定される太腿周長)50cmで、試験速度は300mm/分である。
図5に示すように、比較例2である交編編みのタイツに対して実施例であるタイツ1は、伸長方向(右上への上がり方向)の応力曲線が緩やかであることから、伸ばしやすい、よく伸びることがわかる。また、である交編編みのタイツに対して実施例であるタイツ1は、回復方向(左下への下がり方向)の応力値が高いことから高回復であって高フィット性を実現できることがわかる。
また、このように伸縮特性が異なる2種類のサポート糸(SCY、DCY)を組み合わせて(さらにSCYにウーリーナイロン双糸WNを添え糸して、さらに編成条件を異ならせるようDCYによる編み目をSCYによる編み目を小さくして)編成することにより、2種類の交互編みであるにも関わらず、着用するとゾッキ編みと同じように1種類の編糸で編成されたように均一な編み目を実現することができる(ゾッキ調に見える特殊交編)。編み目の大きさを異ならせるステッチ差を設けると、小さな編み目の方の編糸(カバリング糸)が(大きな編み目の編糸(カバリング糸)よりも着用時に見えにくくなり、1種類の編糸で編成されたように見える。
これらにより、タイツ1は、着用しやすく、ムラがなく、脚を美しく見せることができる。
上述したように、着用時に見えやすい大きい編目(ループ)を形成する(より伸びやすい)第1のカバリング糸51は生地の「透け感」および/または「置寸」を調整する糸として作用して、着用時に見えにくい小さい編目(ループ)を形成する(より伸びにくい)第2のカバリング糸52は生地の「フィット感」および/または「パワー感」を調整する糸として作用する。そして、このような2種類のサポート糸(ウレタン系弾性糸を含む糸)を用いて、最適な伸縮性と外観とに調整することにより、「履きムラになりにくい美しい透け感」と「フィット感」とを両立することを実現している。
[編糸]
以下において、第1の編糸である第1のカバリング糸51および添え糸ならびに第2の編糸である第2のカバリング糸52について詳しく説明する。
まず、第1のカバリング糸51および第2のカバリング糸52を構成する、芯糸であるウレタン系弾性糸(ポリウレタン弾性糸61およびポリウレタン弾性糸62)および捲糸である非弾性糸(ナイロン糸71ならびにナイロン糸72Aおよびナイロン糸72B)について詳しく説明する。
第1のカバリング糸51および第2のカバリング糸52の芯糸を構成するウレタン系弾性糸としては、エーテル結合を持つエーテルタイプであってもエステル結合を持つエステルタイプであっても構わない。その繊度は、パワー(緊縛力)が強すぎることなく、タイツ1が上述した作用効果を発現する最適なパワーとなる範囲のものであれば特に限定されない。
なお、このポリウレタン弾性糸61およびポリウレタン弾性糸62のフィラメント数はモノフィラメントおよびマルチフィラメントのいずれでもよく、さらに、このポリウレタン弾性糸61およびポリウレタン弾性糸62の繊度およびフィラメント数は、(最適なパワーとなる範囲のものであれば)特に限定されるものではなく、タイツ1が上述した作用効果を発現する繊度であれば構わない。
第1のカバリング糸51および第2のカバリング糸52の捲糸を構成する非弾性糸としては、ポリウレタン弾性糸61およびポリウレタン弾性糸62の周囲に被覆される非弾性糸として好適に使用できる糸であればよいが、このような非弾性糸としては、ナイロン糸71ならびにナイロン糸72Aおよびナイロン糸72Bが代表的に使用できる。
なお、これらのナイロン糸71ならびにナイロン糸72Aおよびナイロン糸72Bのフィラメント数はモノフィラメントおよびマルチフィラメントのいずれでもよく、さらに、これらのナイロン糸71ならびにナイロン糸72Aおよびナイロン糸72Bの繊度は、特に限定されるものではなく、タイツ1が上述した作用効果を発現する繊度であれば構わない。
[具体例]
以下に、第1の編糸(第1のカバリング糸51、添え糸)および第2の編糸(第2のカバリング糸52)の具体例を示す。なお、以下は、タイツ1自体の繊度(商品における厚み表記)が40デニールである場合の一例に過ぎす、タイツ1自体の繊度は若年層に着用率が高い透け感のある40デニール〜80デニール程度であることが好ましい。
・第1の編糸
カバリング糸(SCY)
・芯糸:ポリウレタン弾性糸
20デシテックス
・捲糸:ナイロン糸(非弾性糸)
11デシテックス
添え糸
・ウーリーナイロン双糸WN
21デシテックス
・第2の編糸
カバリング糸(DCY)
・芯糸:ポリウレタン弾性糸
33デシテックス
・捲糸:ナイロン糸(非弾性糸)
11デシテックス
[効果検証]
(1)履きムラになりにくく綺麗に透ける
上述したように(図4(A)および図4(B)に示すように)、このタイツ1は、置寸がゾッキ編みほどに小さくなく、交編編みほどに大きくならない。このため、最適な置寸を実現できて履きやすく、履いた直後から履きムラが生じにくい。
(2)高いフィット性で着用者の動きに高く追従
上述したように(図5に示すように)、タイツ1においては、少ない力で伸びてしっかり戻る伸縮回復率を実現する。図5に示していないが比較例1であるゾッキ編みのタイツは、伸びにくく(履きにくく履いた直後から履きムラが目立つ)バックパワーが(比較例2よりも)強く(回復性が高く)、図5に示すように比較例2である交編編みのタイツは、伸びやすいが(履きやすく履いた直後から履きムラが目立ちにくい)バックパワーが弱い(回復性が低い)。実施例であるタイツ1は、比較例1であるゾッキ編みのタイツのようにバックパワーが(比較例2よりも)強く(回復性が高く)、かつ、比較例2である交編編みのタイツのように伸びやすく(履きやすく)履いた直後から履きムラが目立ちにくい)。
以上のようにして、本実施の形態に係るタイツによると、ゾッキ編みの長所と交編編みの長所とを併せ持ち、美しい透け感を備えつつ履きムラになりにくく(最適置寸設計)、フィット性が高く(高回復性および動的着用圧設計)、横縞になりにくい(ゾッキ調に見せる)というタイツを実現することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、下半身用衣類に好適であり、ゾッキ編みの長所と交編編みの長所とを併せ持ち、美しい透け感を備えつつ履きムラになりにくく(最適置寸設計)、フィット性が高く(高回復性および動的着用圧設計)、横縞になりにくい(ゾッキ調に見せる)というタイツ等の下半身用衣類に特に好適である。
1 タイツ
2 レッグ部
3 パンティ部
4 股部
51 第1のカバリング糸(SCY)
52 第2のカバリング糸(DCY)
61 (第1のカバリング糸51を構成する)ポリウレタン弾性糸
62 (第2のカバリング糸52を構成する)ポリウレタン弾性糸
71 (第1のカバリング糸51を構成する)ナイロン糸
72A、72B (第2のカバリング糸52を構成する)ナイロン糸
8 平編ループ

Claims (3)

  1. 第1の編糸および第2の編糸を含んで編成した下半身用衣類であって、
    前記第1の編糸は、ウレタン系弾性糸である第1の芯糸に非弾性糸である第1の捲糸を巻着させた第1のカバリング糸を含み、
    前記第2の編糸は、ウレタン系弾性糸である第2の芯糸に非弾性糸である第2の捲糸を巻着させた第2のカバリング糸を含み、
    前記第1のカバリング糸と前記第2のカバリング糸とで伸縮特性が異なることを特徴とする下半身用衣類。
  2. 前記第1の編糸は、前記第1のカバリング糸と非弾性糸のウーリー糸とが添え糸編みにより形成された糸であることを特徴とする、請求項1に記載の下半身用衣類。
  3. 前記第2の編糸により形成される編み目が、前記第1の編糸により形成される編み目よりも小さいことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の下半身用衣類。
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