JP2021134434A - 機能性マスク - Google Patents

機能性マスク Download PDF

Info

Publication number
JP2021134434A
JP2021134434A JP2020029090A JP2020029090A JP2021134434A JP 2021134434 A JP2021134434 A JP 2021134434A JP 2020029090 A JP2020029090 A JP 2020029090A JP 2020029090 A JP2020029090 A JP 2020029090A JP 2021134434 A JP2021134434 A JP 2021134434A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask
functional
ear hook
ear
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020029090A
Other languages
English (en)
Inventor
奈津子 今井
Natsuko Imai
奈津子 今井
泰人 斉田
Yasuhito Saida
泰人 斉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2020029090A priority Critical patent/JP2021134434A/ja
Publication of JP2021134434A publication Critical patent/JP2021134434A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Respiratory Apparatuses And Protective Means (AREA)

Abstract

【課題】顔に対する保持性と耳への負担軽減とを両立させることが可能な機能性マスクに関する。【解決手段】着用者の口及び鼻を覆うマスク本体と、前記マスク本体の幅方向両端部に設けられた一対の耳掛け部と、前記マスク本体に設けられる機能材とを備える機能性マスクであって、前記耳掛け部は、装着時に耳に対して付与される装着時荷重が0.2N以上0.6N以下であり、該装着時荷重と、前記耳掛け部の引張時に指に対して付与される引張時荷重との差が0.1N以上2.5N以下である機能性マスク。【選択図】図1

Description

本発明は、機能性マスクに関する。
近年、マスクの機能を向上させるために水蒸気発生体等の機能材を設けた機能性マスクが提案されている。例えば、特許文献1には、着用者の口と鼻とを覆う被覆部と、被覆部の横方向両端部に接合され、被覆部を前記着用者の顔に保持させる保持部と、被覆部の着用者側の面に保持される水蒸気発生体とを備える蒸気温熱具が記載されている。
特開第2018−117908号公報
しかしながら、特許文献1に記載の水蒸気発生体を備える蒸気温熱具では、水蒸気発生体の重みで耳掛け部が伸び切ったり、ズレ落ちたりするおそれがある。また、耳掛け部の剛性を高めた場合には、耳に負担が掛かるおそれがある。このため、特許文献1に記載の蒸気温熱具には、顔に対する保持性と耳への負担軽減とを両立させる観点において、改善の余地がある。
本発明は、顔に対する保持性と耳への負担軽減とを両立させることが可能な機能性マスクに関する。
本発明は、着用者の口及び鼻を覆うマスク本体と、前記マスク本体の幅方向両端部に設けられた一対の耳掛け部と、前記マスク本体に設けられる機能材とを備える機能性マスクであって、前記耳掛け部は、装着時に耳に対して付与される装着時荷重が0.2N以上0.6N以下であり、該装着時荷重と、前記耳掛け部の引張時に指に対して付与される引張時荷重との差が0.1N以上2.5N以下である機能性マスクに関する。
本発明に係る機能性マスクは、顔に対する保持性と耳への負担軽減とを両立させることができる。
本発明の一実施形態に係る機能性マスクを示す図である。 本実施形態に係る機能性マスクにおけるマスク本体の展開状態を示す展開図である。 図2のI−I´線に沿った断面図である。 本実施形態に係る機能性マスクの折り畳み状態を示す図である。 水蒸気発生量を測定する装置を示す模式図である。 図6(a)は、耳掛け部を開いた状態を示す図であり、図6(b)は、耳掛け部を折り込んだ状態を示す図である。 図7(a)は、耳掛け部の引張時の状態を示す図であり、図7(b)は、耳掛け部の装着時の状態を示す図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[機能性マスクの全体構成]
本実施形態に係る機能性マスク1は、図1に示すように、着用者の口及び鼻を覆うことが可能なマスク本体2と、マスク本体2の幅方向両端部に設けられた一対の耳掛け部30と、マスク本体2の内部空間に蒸気を発生可能な機能材3とを備えている。
なお、本明細書では、マスク本体2の閉塞側の端部を「閉塞側端部6」といい、閉塞側端部6の反対側に位置する開放側の端部を「開口側端部5」という。さらに、本明細書では、「開口側端部5」及び「閉塞側端部6」が左右方向に整列するよう配置したマスク本体2を平面方向から見た状態(すなわち、図4の状態)における上側の縁部を「上縁部7」といい、同状態における下側の縁部を「下縁部8」という。ここで、「上縁部7」は、マスク本体2で着用者の口及び鼻を覆った際に、鼻側に位置する縁部であり、「下縁部8」は、同状態において顎側に位置する縁部である。
さらに、本明細書において、「幅方向」とは、「開口側端部5」及び「閉塞側端部6」が左右方向に整列するよう配置したマスク本体2における該左右方向をいう。また、「マスク本体の幅方向両端部」とは、立体状となった際の内面が上を向くようマスク本体2を展開させた状態(すなわち、図2の状態)におけるマスク本体2の幅方向の両端部、すなわち、同状態における第1パネル部10Aの開口側端部5と第2パネル部10Bの開口側端部5とを意味する。
[マスク本体の構成]
マスク本体2は、図1に示すように、装着時に立体状となるように形成されており、該マスク本体2の半周面を形成する第1パネル部10Aと、残りの半周面を形成する第2パネル部10Bとを備えている。図2は、立体状となった際の内面が上を向くようマスク本体2を展開させた状態における平面図であり、図3は、図2におけるI−I´線に沿った断面図であり、図4は、マスク本体2の縦中心線100を中心として二つ折りした状態を示す図である。
マスク本体2は、図1及び図2に示すように、立体状となった際の内面が上を向くようマスク本体2を展開させた状態(すなわち、図2の状態)におけるマスク本体2の幅方向の中央部に、該幅方向と直交する方向に延びる縦中心線100を有している。本実施形態に係るマスク本体2においては、縦中心線100を境とした幅方向の一方側が第1パネル部10Aを構成し、幅方向の他方側が第2パネル部10Bを構成している。
第1パネル部10A及び第2パネル部10Bは、図2に示すように、縦中心線100において一体的に連続しており、かつ、両パネル部10A,10Bの縦中心線100を境として左右対称の形状を有している。換言すれば、マスク本体2は、同形同大の第1パネル部10A及び第2パネル部10Bを左右対称に配したシート状部材からなる。
マスク本体2は、シート状であり、さらに具体的には、一枚のシートから形成されている。マスク本体2を形成する一枚のシートとは、単一の構造でもよく、或いは複数枚のシートが積層されて一体的な多層構造でもよい。複数枚のシートを用いることにより、各シートに別個の機能を付与することで、マスク本体2に種々の機能を付与することができる点から多層構造とすることが好ましい。複数枚のシートを用いる場合には、各シート同士は、全面接合されたラミネート状態でもよく、シート間が離間した状態でもよい。また、各シート間が離間した状態の場合の各シート同士の接合は、マスク本体2の形状に沿って各シートの縁をシールしてもよく、縁の一部をポイントシールにより結合するのみでもよい。
以下、本実施形態では、マスク本体2は、図3に示すように、多層構造の一枚のシートを有している場合について説明する。すなわち、マスク本体2は、立体状となった際の内面を形成する内面シート14と、立体状となった際の外面を形成する外面シート16とを備えている。内面シート14及び外面シート16は、同形同大に形成されており、これら内面シート14及び外面シート16の間に機能材3が配された多層構造の一枚のシートとなっている。
機能材3は、第1パネル部10A及び第2パネル部10Bの双方に、閉塞側端部6を境として左右対称となるように配されている。具体的には、マスク本体2によって着用者の口及び鼻を覆った際に、着用者の口、鼻及び頬と機能材3とで囲まれた空間を生じさせ、例えば、機能材3が水蒸気を発生させる場合、水蒸気発生を抑制せずに機能性マスク1内の温度と絶対湿度を高める観点、並びに、機能材3が肌に触れることを抑制する観点から、図2及び図3に示すように、マスク本体2の閉塞側端部6近傍に、左右対称に配されることが好ましい。
外面シート16には、接着剤(図示せず)が塗布されており、該接着剤を介して、内面シート14が接着され一枚のシートとなっている。接着剤としては、ホットメルト型接着剤を用いることが好ましいが、これに限定されず、種々の公知の固定手段を用いることができる。なお、外面シート16に接着剤を塗布する構成に代えて、又はこれに加えて、内面シート14に接着剤を塗布する構成を採用することも可能である。
内面シート14及び外面シート16に用いられ得るシート材は、一般的にマスクに用いられるシート材であればよい。これらの通気性、透湿性、風合い、伸縮性、強度や、発熱シート及び発熱組成物の構成材料の漏れ出し防止等の性質を考慮して適宜決定すればよく、例えば不織布、織布、紙などの繊維シート、樹脂発泡シート、金属シート又はこれらの組み合わせ等が用いられる。なかでも、加工のしやすさや経済性の観点から不織布を用いることが好ましい。不織布の繊維素材としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のポリエステル;PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、エチレンプロピレン共重合体等のポリオレフィン;レーヨン;コットン等から選択される1種又は2種以上の繊維で構成されるものが好ましい。
シート材の加工方法としては、メルトブローン加工、エアスルー加工、サーマルボンド加工、スパンボンド加工、スパンレース加工、ニードルパンチ加工、ケミカルボンド等が挙げられる。なかでも伸縮性の観点からは、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成繊維を含むエアスルー加工不織布やスパンボンド加工不織布、サーマルボンド不織布加工等が好ましい。また、強度を付与する観点からは、スパンボンド加工不織布やスパンレース加工不織布、ニードルパンチ加工不織布、ケミカルボンド加工不織布が好ましい。上述した不織布に加えて、不織布をシリコーンや界面活性剤等で表面処理したものを用いたり、ポリエチレンやポリウレタン等の熱可塑性樹脂を原料とする発泡シート等を用いたりすることができる。また、これらのシート材は、繊維の原料、繊維径、繊維の捲縮の度合い等が異なる繊維を複数混合して用いたり、シート材を複数組み合わせたりして、所望の性質を発現させることもできる。内面シート14及び外面シート16は、単層及び多層を問わない一枚のシート材のみからなる単層の構造であってもよく、二種以上のシート材を重ね合わせた多層の構造であってもよい。また、マスク本体2が多層構造を取る場合、着用した際に着用者側とは反対側の面(外側)に配されるマスク本体2の構成材料と、着用した際に内側に配されるマスク本体2の構成材料とが異なる方が好ましい。具体的には、着用した際に外側に配されるマスク本体2の構成材料はマスクに保形性を与える上で適した構成材料を選択する事が好ましく、また、着用した際に内側に配されるマスク本体2の構成材料は肌あたり改善を目的とした構成材料を選択する事が好ましい。
マスク本体2の坪量は、機能材が透けて外観が損なわれることを防止する観点や保温性、柔軟性、厚み、シート強度をバランスよく高める観点から、坪量が5g/m以上であることが好ましく、10g/m以上であることがより好ましく、30g/m以上であることがさらに好ましく、また、200g/m以下であることが好ましく、150g/m以下であることがより好ましく、120g/m以下であることがさらに好ましい。このように、機能性マスクでは機能材の重さに加え、外観を損なわれないようにするため、マスク本体2が必然的に重くなる。
また、機能性マスク1が機能材3を備える場合、機能材3は例えばマスク本体2の内側面に貼り付けたり、マスク本体2に、例えば袋状の機能材収容部を設けるなどの方法でマスク本体2に保持することが好ましい。この場合マスク本体2を多層構造とすることができる。機能材3を保持した状態であっても、マスク本体2の形状を安定に保ち、機能材3を安定に保持し、更にマスク1内の空間を十分に保持する保形性を持たせる観点から、マスク本体2はやや硬めの構造である事が好ましく、例えばマスク本体2を構成するシート全体としての坪量が40g/m以上である事が好ましく、60g/m以上である事がより好ましく、70g/m以上である事がより好ましい。また、装着感の観点から、マスク本体2を構成するシート全体としての坪量が200g/m以下である事が好ましく、180g/m以下である事がより好ましく、150g/m以下である事が更に好ましい。
なお、機能材3は、第1パネル部10A及び第2パネル部10Bに内包される構成に限定されず、マスク本体2の内面にポケット状の収納部を設け、該収納部に機能材3を着脱させる構成としても良いし、粘着剤等の固定手段を用いてマスク本体2の内面に機能材3を固定する構成としても良い。また、外面シート16と内面シート14とを局所的に非接着とすることにより、外面シート16と内面シート14との間に機能材3を挿脱可能な開口及び収納空間を形成する構成としても良い。
また、第1パネル部10A及び第2パネル部10Bは、図4に示すように、内面シート14が内側となるよう、縦中心線100を中心として第1パネル部10A及び第2パネル部10Bが二つ折りにされた状態で、縦中心線100の上縁部7近傍に形成された上側結合部4aと、縦中心線100の下縁部8側に形成された下側結合部4bとにより互いに結合されている。すなわち、第1パネル部10A及び第2パネル部10Bの一体連続部分である縦中心線100と、縦中心線100よりも上方側(鼻側)を事後的に結合する上側結合部4aと、縦中心線100よりも下方側(顎側)を事後的に結合する下側結合部4bとにより、マスク本体2の閉塞側端部6が形成されている。
具体的には、上側結合部4aは、図4に示すように、マスク本体2の上縁部7近傍に形成されているが、上縁部7までは到達しないことが好ましい。すなわち、図2に示す閉塞側端部6の縦中心線100とマスク本体2の上縁部7が交わる領域には上側結合部4aが形成されていない。これにより、着用者の鼻部から目元にかけてマスク本体2が密着しやすくなり、フィット性が向上するにも関わらず、上側結合部4aの端部が顔に接触しないので肌あたりを良好にできる。
また、下側結合部4bは、マスク本体2の中央部やや下方から、マスク本体2の下縁部8に向かって形成されている。下側結合部4bも上側結合部4aと同様な理由から、マスク本体2の下縁部8までは到達していない。すなわち、結合部4(上側結合部4a及び下側結合部4b)はマスク本体2の上縁部7および下縁部8に到達していないものである。
そして、第1パネル部10A及び第2パネル部10Bが互いに重ね合された状態で、第1パネル部10Aの上側結合部4a及び下側結合部4bと第2パネル部10Bの上側結合部4a及び下側結合部4bとが、シールされている。結合部4は、マスク本体2の一部を圧着することで形成することができる。上側結合部4a及び下側結合部4bは、形成領域全面が圧着されたものでもよいが、機能性マスク1の着用時に耳掛け部30及びマスク本体2が引っ張られる場合などに過度な力が掛かった場合であっても結合部4の強度を十分に担保する観点から、形成領域においてマスク本体2がストライプ模様を形成するように配置されたものであることが好ましい。
なお、本明細書における「結合」には、熱溶着、超音波溶着、高周波溶着及び接着剤等の任意の手段によって第1パネル部10A及び第2パネル部10Bを事後的に接着させる構成に加え、例えば第1パネル部10A及び第2パネル部10Bが当初から一体として形成されている構成も含むものとする。このため、例えば、本実施形態における縦中心線100は、第1パネル部10A及び第2パネル部10Bが一体的に連続した構成であるため、当初より閉塞されているが、本明細書では、このような閉塞状態についても「結合」に含まれる。
マスク本体2の開口側端部5、閉塞側端部6、上縁部7および下縁部8の形状は、着用者の顔にフィットしやすくなるよう適宜調整されるものであり、それぞれ、直線、円弧状、局所的に凸部や曲線部を有する形状等の種々の任意の形状を採用することが可能である。
一例として、本実施形態に係るマスク本体2では、第1パネル部10A及び第2パネル部10Bの各上縁部7は、図4に示すように、閉塞側端部6側においては上方に向けて凸状となるように緩やかに湾曲しており、開口側端部5側においては下方に凹状となるように緩やかに湾曲している。このような形状により、鼻及び頬に対するフィット性を向上させることが可能であるが、これに限定されず、種々の任意の形状を採用可能である。
また、本実施形態において、第1パネル部10A及び第2パネル部10Bの閉塞側端部6は、縦中心線100が直線形状を有し、縦中心線100よりも上方の領域が上縁部7に向けて僅かに傾斜した形状を有し、縦中心線100よりも下方の領域が下方に向けて凸状となるように緩やかに湾曲した円弧形状を有している。さらに、本実施形態において、第1パネル部10A及び第2パネル部10Bの各下縁部8は、開口側端部5の下端から閉塞側端部6の下端に向けて下方に傾斜した直線形状を有している。このような形状により、着用時において着用者の顔との間に十分な空間を形成することが可能となると共に、顎及び頬に対するフィット性を向上させることが可能であるが、これに限定されず、例えば閉塞側端部6の全体が円弧形状を有する構成等の種々の任意の形状を採用可能である。
マスク本体2は、使用前においては、第1パネル部10A及び第2パネル部10Bが縦中心線100に沿って二つ折りされることで、平面状に折り畳まれている。なお、この状態において、後述するように耳掛け部30をマスク本体2の内側に折り込んで収納することで、コンパクト化することが可能である。一方、マスク本体2は、使用時に縦中心線100とは反対側の縁部(開口側端部5)から開かれ、マスク本体2が折り畳まれていた内側の面が着用者側の面となるようにして、着用される。すなわち、マスク本体2は、第1パネル部10A及び第2パネル部10Bの開口側端部5、上縁部7及び下縁部8は互いに結合されておらず、使用時にこれら第1パネル部10A及び第2パネル部10Bの開口側端部5、上縁部7及び下縁部8が互いに引き離されることにより、縦中心線100を中心として閉塞側端部6がマスク本体2の前方へ突出し、中空の保形立体形状となるよう構成されている。このような立体状に形成されたマスク本体2では、縦中心線100によりマスク本体2の上部が鼻の形状に沿って密接するため、着用者の顔とマスク本体2との間の隙間が生じにくくなるという利点がある。
[耳掛け部の構成]
耳掛け部30は、マスク本体2の各開口側端部5に接合され、該マスク本体2を着用者の顔に保持するものである。本実施形態において、耳掛け部30は、マスク本体2の左右方向(幅方向)の左右端部に一対で設けられている。耳掛け部30は、耳掛け部本体31と、着用者の耳が挿通可能な耳掛け孔32と、マスク本体2と耳掛け部本体31を接合するシール部39(図6(b)参照)とを有している。
耳掛け部本体31は、上辺31aと、下辺31bと、マスク本体2に接合されていない耳掛け部30の開放側の開放縁31cと、マスク本体2の開口側端部5に接合されている接合縁31dとを有している。本実施形態において、耳掛け部本体31は平面状であり、角丸略四角形状をしている。具体的には、上辺31aと下辺31bは、接合縁31dから解放縁31cに向かうに従って先細りとなっており、開放縁31cと連結する部分においては、湾曲している。
耳掛け部30は、図6(a)及び図6(b)に示すように、マスク本体2の内側に折り込むことが可能に構成されており、これにより、耳掛け部30の全体がマスク本体2内に収納可能となっている。そして、機能性マスク1は、このように耳掛け部30をマスク本体2の内側に折り込んだ状態において、耳掛け部30が内側となるよう縦中心線100を中心として折り畳むことで、コンパクト化できる。
本実施形態において、第1パネル部10A及び第2パネル部10Bの幅方向に平行な長さ(mm)D1は、耳掛け部30の開放縁31cの中央点と開口側端部5の中央点とを結んだ長さ(mm)D2より大きく形成されていることが好ましい。これにより、機能性マスク1を縦中心線100で二つ折りにした際に、耳掛け部30がマスク本体2と重なり、マスク本体2の内部で不自然に折りたたまれ、厚みが増したり、耳掛け部30どうしが絡まる事を抑制し、機能性マスク1をよりコンパクトにまとめることができる。また、耳掛け部30がマスク本体2の内側に折り畳まれる場合は、耳掛け部30が汚染されにくくなり、さらに衛生面を向上できる。
耳掛け部30の長さD2(図2参照)は、使用時に機能性マスク1を簡便に装着できる点から、50mm以上であることが好ましく、60mm以上であることがより好ましく、70mm以上であることが更に好ましく、また、機能性マスク1をコンパクト化する観点から、90mm以下であることが好ましく、85mm以下であることがより好ましく、80mm以下であることが更に好ましい。なお、「耳掛け部30の長さD2」とは、図2に示すように、開口側端部5の中央点から開放縁31cの中央点を結んだ直線の初期の長さをいう。なお、本明細書において、「初期の長さ」とは、耳掛け部30を伸縮させる外力が付与される前の伸縮前の長さのことをいう。
第1パネル部10A及び第2パネル部10Bの長さD1に対する耳掛け部30の長さD2の比は、0.60以上であることが好ましく、0.70以上であることがより好ましく、0.80以上であることが更に好ましい。また、1.00以下であることが好ましく、0.95以下であることがより好ましく、0.90以下であることが更に好ましい。
このような比にすることで、相対的にマスク本体2が大きくなり、結果的に機能性マスク1を着用する際にマスク本体2が鼻と口の前に形成する空間がゆったりと広いものになる。そのため、後述するようにマスク本体2が加湿機能を有する機能体を有する場合には、十分に加湿した空気を吸入しつつ、加湿による息苦しさを低減する事ができる。このような効果は、特に積極的に暖かい湿度を放出する機能体、例えば被酸化性金属の酸化反応により温熱蒸気を発生する場合により顕著に得られる。
耳掛け部30を構成する材料は、マスク本体2と同じであってもよく、異なる材料であってもよいが、マスク本体2のフィット感を良好にする観点から、伸縮性を有することが好ましく、マスク本体2の幅方向に伸長しやすいものがよい。本実施形態においては、耳掛け部30は不織布からなることが好ましく、伸縮性を有する不織布であることがより好ましい。マスク本体2との結合性の観点から、構成繊維として熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。更に、加工のし易さの観点から、ポリプロピレンを含むことがより好ましい。なお、耳掛け部30は、ポリプロピレン以外の熱可塑性樹脂を更に含んでも良く、例えば、ウレタン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれる一種以上を更に含むことが好ましく、ウレタンからなる合成繊維を用いることがより好ましい。このような構成となっていることによって、耳掛け部30の柔軟性及びフィット性を効率良く発現させることができるとともに、機能性マスク1の使用時に十分な強度を発現できる。
耳掛け部30におけるポリプロピレンの含有割合は、例えば、他部位との熱融着性を向上させる観点から、20%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましく、40%以上であることが更に好ましく、また、柔軟性を向上させる観点から、80%以下であることが好ましく、70%以下であることがより好ましく、60%以下であることが更に好ましい。
なお、耳掛け部30は、上述した平面状の耳掛け部に限定されず、マスクに通常用いることが可能なものを任意に用いることが可能であり、例えば、ゴム紐状の耳掛け部等の種々の構成を採用可能である。また、耳掛け部30は、マスク本体2の幅方向両端部に接合される別部材の構成に限定されず、マスク本体2と一体的に形成された構成であっても良い。
耳掛け孔32は、スリット32aを有し、スリット32aに着用者の耳を挿入して、使用される。本実施形態において、スリット32aとは、耳掛け部本体31を貫通するための開口を実質的に有さないものであるが、開口を有していても良い。なお、実質的とは、着用者の耳を挿入するために設けられたものを意図する。耳掛け孔32は、スリット32aによって耳を挿通できるよう開口しており、耳掛け部本体31との結合部位32bを有する。結合部位32bを有することで、着用者の各々の耳のサイズに合ったフィット性を提供することが出来る。
耳掛け孔32の最大の長さLa(図2参照)は、着用のしやすさの観点から、30mm以上であることが好ましく、40mm以上であることがより好ましく、45mm以上であることが更に好ましく、また、耳への荷重軽減の観点から、75mm以下であることが好ましく、70mm以下であることがより好ましく、65mm以下であることが更に好ましい。なお、本明細書において、耳掛け孔32の最大の長さLaとは、スリット32a及び結合部位32bにより形成される仮想円又は仮想楕円における最大径をいう。
耳掛け孔32の周囲長は、着用のしやすさの観点から、90mm以上であることが好ましく、110mm以上であることがより好ましく、130mm以上であることが更に好ましく、また、耳への荷重軽減の観点から、180mm以下であることが好ましく、160mm以下であることがより好ましく、140mm以下であることが更に好ましい。なお、本明細書において、耳掛け孔32の周囲長とは、スリット32aと結合部位32bを足した長さのことをいう。
また、シール部39は、例えば、熱融着によってマスク本体2の開口側端部5近傍に接合されている。融着させる観点から、耳掛け部30と、内面シート14及び外面シート16は、同種の材料(ポリプロピレン)を含有していることが好ましい。
耳掛け部30は、引張時に指に対して付与される引張時荷重は、子供や力の弱い着用者でも簡単に装着できるよう、0.1N以上であり、また、男性や力の強い着用者でも破断せず使用できるよう、5.0N以下であることが好ましい。更に、上述したように、コンパクト化した耳掛け部30でも少しの力で伸縮性をもたせる観点から、0.5N以上、4.0N以下がより好ましく、0.7N以上、3.0N以下が更に好ましく、0.9N以上、2.0N以下がより更に好ましい。ここで、引張時荷重とは、機能性マスク1を装着する際に着用者が耳掛け部30を引っ張る荷重を意味し、以下の方法で測定される。
[引張時荷重の測定方法]
本実施形態において、耳掛け部30における伸長時の応力(N)は、JIS L1913を参考にした方法により測定することができる。具体的には、耳掛け部30の初期の長さを75±10mmとし、当該試料を引張り試験器での引張り長さを55±10mmに設定し、引張速度300mm/minにて、開放縁31c側に引張り長さ(55±10mm)を伸長させた際の引張強さを測定し、これを引張時荷重とする。ここで、「引張り長さ」とは、伸長させた際の全長から、初期の長さを引いた長さのことをいう。
また、耳掛け部30は、装着時に耳に対して付与される装着時荷重が、機能性マスク1を支え緩まない様にする点から、0.20N以上であることが好ましく、0.25N以上であることがより好ましく、0.30N以上であることが更に好ましい。また、装着時に耳裏への痛みを軽減する点から、0.60N以下であることが好ましく、0.50N以下であることがより好ましく、0.45N以下であることが更に好ましい。ここで、装着時荷重とは、機能性マスク1を装着した直後に耳裏にかかる荷重を意味し、以下の方法で測定される。
[装着時荷重の測定方法]
本実施形態において、耳掛け部30における伸長時の応力(N)は、JIS L1913を参考にした方法により測定することができる。耳掛け部30の初期の長さを75±10mmとし、当該試料を引張り試験器での引張り長さを55±10mmに設定し、引張速度300mm/minにて、開放縁31c側に引張り長さ(55±10mm)を伸長させる。その後、引張り試験器で15±10mm戻し、当該試料が40±10mmとなるようにする。その際の戻り時の応力(N)を測定し、これを装着時荷重とする。
さらに、耳掛け部30は、装着してから所定時間経過後に耳に対して付与される装着後荷重が、所定時間経過しても機能性マスク1を支え緩まない様にする点から、0.10N以上であることが好ましく、0.15N以上であることがより好ましく、0.20N以上であることが更に好ましい。また、装着終了時まで耳裏への痛みを軽減し持続させる点から、0.60N以下であることが好ましく、0.45N以下であることがより好ましく、0.40N以下であることが更に好ましい。ここで、装着後荷重とは、機能性マスク1を装着して2時間後をいい、以下の方法で測定される。なお、本実施形態において、所定時間とは機能体3が2時間機能することを前提としているが、この限りではない。
[装着後荷重の測定方法]
本実施形態において、耳掛け部30における伸長時の応力(N)は、JIS L1913を参考にした方法により測定することができる。耳掛け部30の初期の長さを70±10mmとし、当該試料を引張り試験器での引張り長さを70±10mmに設定し、引張速度300mm/minにて、開放縁31c側に引張長さ(70±10mm)伸長させる。その後、引張り試験器で30±10mm戻し、当該試料が40±10mmとなるようにする。その際の戻り時の応力(N)を測定し、これを装着後荷重とする。
加えて、耳掛け部30は、引張時荷重と装着時荷重との差が、機能材3を有し、その重みがあっても機能性マスク1がズレない点から、2.5N以下であることが好ましく、2.0N以下であることがより好ましく、1.5N以下であることが更に好ましく、1.0N以下であることがより更に好ましい。また、引張時荷重と装着時荷重との差は、着用時の痛みを軽減する点から、0.1N以上であることが好ましく、0.4N以上であることがより好ましく、0.6N以上であることが更に好ましく、0.7N以上であることがより更に好ましい。なお、「引張時荷重と装着時荷重との差」に関する上記数値は、絶対値で表した数値である。
また、耳掛け部30は、引張時荷重と装着後荷重との差が、機能材3を有し、その重みがあっても長時間機能性マスク1がズレない点から2.5N以下であることが好ましく、2N以下であることがより好ましく、1.5N以下であることが更に好ましく、1.0N以下であることがより更に好ましい。また、引張時荷重と装着後荷重との差は、着用中の痛みを軽減する観点から、0.1N以上であることが好ましく、0.3N以上であることがより好ましく、0.5N以上であることが更に好ましく、0.6N以上であることがより更に好ましい。なお、「引張時荷重と装着後荷重との差」に関する上記数値は、絶対値で表した数値である。
これらの荷重は、例えば、以下の(1)〜(3)の方法によって実現することができる。
(1)耳掛け部30自体の物性を調整する方法。
(2)耳掛け部30に対する機械的加工により調整する方法。
(3)上記(1)及び上記(2)を組み合わせた方法。
[(1)耳掛け部30自体の物性を調整する方法]
上記(1)耳掛け部30自体の物性を調整する方法としては、例えば、耳掛け部30に用いる不織布の坪量等の物性を調整することで、装着時荷重、引張時荷重及び装着後荷重を所望の荷重とする方法が例示される。
耳掛け部30の坪量は、頑丈性を向上させる点から、35g/m以上であることが好ましく、45g/m以上であることがより好ましく、55g/m以上であることがさらに好ましく、また、軽量化の観点から、85g/m以下であることが好ましく、75g/m以下であることがより好ましく、65g/m以下であることが更に好ましい。
[(2)耳掛け部30に対する機械的加工により調整する方法]
上記(2)耳掛け部30に対する機械的加工により調整する方法としては、例えば、耳掛け部30に用いる不織布に対して凹凸加工を施す方法や、該不織布に対して微細な開口を多数形成する方法等が例示される。これらの加工によれば、不織布の伸縮性を向上させることができるため、装着時荷重、引張時荷重及び装着後荷重を所望の荷重とすることができる。
[(3)上記(1)及び上記(2)を組み合わせた方法]
上記(1)耳掛け部30自体の物性を調整する方法と、上記(2)耳掛け部30に対する機械的加工により調整する方法とを任意に組み合わせることにより、装着時荷重、引張時荷重及び装着後荷重を所望の荷重に調整することも可能である。
[機能材の構成]
機能材3としては、例えば、蒸気発生体、加湿体、芳香体等を用いることができる。これら蒸気発生体、加湿体、芳香体は、機能性マスクに通常用いることが可能なものを任意に用いることが可能である。
機能性マスク1による良好な使用感により、フィット性が向上し効果的に保湿および加湿できる観点から、機能材3が加湿機能を有することが好ましい。また、機能性マスク1による良好な使用感により、フィット性が向上し効果的に加温できる観点から、機能材3が加温機能を有することが好ましい。蒸気効果を得る観点からは、機能材3は一対であり、着用者の鼻部を左右から覆う領域に配置されることが好ましい。さらには、機能材3が加湿と加温機能を兼ね備え、被酸化性金属の酸化反応により温熱蒸気を発生することが好ましい。これにより機能性マスク1の利便性、軽量性を維持しつつ、加温および加湿効果が得られる。以下、機能材3として蒸気発生体を備える機能性マスク1について、詳述する。
マスク本体2に設置する機能材3の個数に制限はないが、機能材3は、例えば、マスク本体2に1個乃至2個以上をパネル部10A,10B内に設置することが好ましく、左右の両パネル部10A,10Bの双方に設置することがより好ましい。機能材3が蒸気を発生させる蒸気発生体である場合、蒸気効果を得る観点から、機能材3は、着用者の鼻部を左右から覆う領域に配置されることが好ましい。具体的には、機能材3は、マスク本体2によって着用者の口及び鼻を覆った際に、着用者の口、鼻及び頬と機能材3とで囲まれた空間を生じさせ、蒸気発生を抑制せずに機能性マスク1内の温度と絶対湿度を高める観点、並びに、機能材3が肌に触れることを抑制する観点から、図2及び図3に示すように、第1パネル部10A及び第2パネル部10Bの双方に、縦中心線100を境として左右対称となるように一対配されることが好ましい。なお、2つの機能材3の発熱特性は同じであっても、異なってもよいが、同じであることがより好ましい。
マスク本体2に設置される機能材3の総重量は、機能性マスク1のズレ落ち及び着用者の耳への負荷を抑制する観点から、15g以下であることが好ましく。12g以下であることがより好ましく、10g以下であることが更に好ましい。ここで、「機能材3の総重量」とは、マスク本体2に設置される機能材3の数が1つである場合には、該機能材3の重量をいい、マスク本体2に設置される機能材3の数が複数である場合には、設置される全ての機能材3の重量を合算させた総重量をいう。
また、機能材3が蒸気発生体である場合、蒸気発生体は、空気中の酸素と反応することにより、発熱すると共に水蒸気を発生し、温められた水蒸気を着用者に供給することが可能に構成されている。このような機能材3の形態としては、例えば、粉体の混合物、抄造シート等のシート状、又は基材に分散液等を塗布した塗工シート等を採用可能である。また、機能材3は、被酸化性金属、炭素成分及び水を含んでいることが好ましい。水蒸気発生体が空気と接触すると、それに含まれている被酸化性金属の酸化反応が起こり、熱が発生する。この熱によって水蒸気発生体に含まれている水が加熱されて所定温度の水蒸気となり、外部へ放出される。これにより、簡便な方法で蒸気を得ることができる。
被酸化性金属は、酸化反応熱を発する金属であり、例えば、鉄、アルミニウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム、及びカルシウムから選ばれる1種又は2種以上の粉末や繊維が挙げられる。中でも、取扱い性、安全性、製造コスト、保存性及び安定性の点から鉄が好ましく、特に鉄粉が好ましい。鉄粉としては、例えば、還元鉄粉、及びアトマイズ鉄粉などが挙げられる。被酸化性金属の粒子の粒径は、例えば0.1〜300μm程度とすることができる。
炭素成分は、保水能、酸素供給能及び触媒能の少なくとも1つの機能を有するものであり、この3つを兼ね備えているものが好ましい。炭素成分として、例えば、活性炭、アセチレンブラック、及び黒鉛から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、湿潤時に酸素を吸着しやすいことや、発熱体中の水分を一定に保つ観点から、活性炭がより好ましく用いられる。
蒸気発生体は、更に保水材を含んでおり、蒸気放散性に優れたものであることが好ましい。保水材としては、高吸収性ポリマー(SAP)、でんぷん、ゼオライト、パーライト、バーミュキュライト等が挙げられる。
蒸気発生体の平面形状は、特に限定されず、円形、多角形等であってもよい。製造効率、取り扱い易さ、加温加湿効果の観点から、長方形、略正方形等の四角形が好ましく、取り扱いやすさの観点から略正方形がより好ましい。また、機能材3は、例えば、機能性マスクに1個乃至2個以上を、好ましくはパネル内に設置することが好ましく、左右の両パネルに設置することがより好ましい。2つの機能性マスクの発熱特性は同じであっても、異なってもよいが、同じであることがより好ましい。
また、蒸気発生体は、機能性マスク1による香りによるリラックス効果、快適性などが得られる観点から、香料組成物により賦香されていてもよい。香料組成物は、天然香料又は合成香料のいずれであってもよく、これらが混合されたものでもよい。香料組成物としては、例えば、テルペン系炭化水素、モノテルペンアルコール類、セスキテルペンアルコール類、芳香族アルコール、酢酸エステル類、カルボニル基を有する化合物、ジヒドロジャスモン酸メチル、及びヨノン等の香気成分、ならびに精油等を含むものが挙げられる。これらは、1種又は2種以上を混合して用いられてもよい。また、香料組成物には、上記香料成分及び精油に加え、例えば「合成香料 化学と商品知識」(印藤元一著 化学工業日報社)に記載の香料成分や、溶剤を含むことができる。溶剤としては、ジプロピレングリコール、エチルジグリコール、イソプロピルミリステート、ベンジルベンゾエート、トリエチルシトレート及びジエチルフタレートの1種又は2種以上を含有することができる。
香料組成物の含有量は、その種類や機能性マスク1の具体的な用途等に応じ適切に選定することができる。香料組成物の種類にもよるが、一般的な範囲として、香料組成物の含有量は、機能材3の被酸化性金属100質量部に対して、0.5以上6.0以下質量部であることが好ましく、0.7以上4.5以下質量部であることがより好ましい。
蒸気発生体を賦香する方法は、香料組成物が液体である場合は、機能材3に対して香料組成物をスプレー等で直接添加する方法がある。また、機能材3の構成材料(シートや原料等)等に賦香して賦香シートや粉末香料やペースト状の賦香物とする方法もある。香料組成物が固体である場合は、機能材3に対して香料組成物を吸着させたり、機能材3内に収容する等して添加する方法がある。
さらに、蒸気発生体は、それぞれ、水蒸気発生開始から10分間に放出される累積水蒸気発生量(以下、「10分間蒸気発生量」という)が50mg以上であることが好ましく、100mg以上であることがより好ましく、200mg以上であることが更に好ましく、450mg以上であることがより更に好ましく、また、800mg以下であることが好ましく、750mg以下であることがより好ましく、700mg以下であることが更に好ましく、このような蒸気発生量とすることにより、機能性マスク1の装着を開始した最初の10分間に適切な量の水蒸気を供給することが可能となるため、より効果的に蒸気による効果を与えることができる。また、最初の10分間において蒸気による効果が印象づけられることで、その後においても効果が持続し、リラックス感や鼻・喉の潤い感を与えられるようになる。
[水蒸気発生量測定法]
ここで、蒸気発生体の10分間蒸気発生量は、図5に示す装置40を用いて、次のように測定される数値である。図5に示す装置40は、アルミニウム製の測定室(容積2.1L)41と、測定室41の下部に除湿空気(湿度2%未満、流量2.1L/分)を流入させる流入路42と、測定室41の上部から空気を流出させる流出路43と、流入路42に設けられた入口温湿度計44及び入口流量計45と、流出路43に設けられた出口温湿度計46及び出口流量計47と、測定室41内に設けられた温度計(サーミスタ)48とを備えている。温度計48としては、温度分解能が0.01℃程度のものを装着する。
蒸気発生体の肌側に位置する面(マスク本体2の内面側の面)の表面温度の測定は、測定環境温度30℃(30±1℃)において蒸気発生体を酸素遮断袋から取り出し、蒸気発生体の肌側に位置する面、すなわち水蒸気放出面を上にして測定室41に載置し、金属球(4.5g)をつけた温度計48をその上に載せて計測する。また、この状態で下部より除湿空気を流し、入口温湿度計44と出口温湿度計46で計測される温度及び湿度から測定室41に空気が流入する前後の絶対湿度の差を求め、さらに入口流量計45と出口流量計47で計測される流量から蒸気発生体が放出した水蒸気量を算出する。そして、蒸気発生体を酸素遮断袋から取り出した時点を起点とし、10分後までに測定された水蒸気量の総量を、10分間蒸気発生量とする。
以下、蒸気発生体を包むシートについて説明する。本実施形態において、シート等の通気度は、以下のようにして計測することができる。通気度はJIS P8117(2009年改正版)によって測定される値であり、一定の圧力のもとで100mlの空気が6.42cm2の面積を通過する時間として定義される。したがって、通気度の数値が大きいことは空気の通過に時間がかかること、即ち通気性が低いことを意味している。逆に、通気度の数値が小さいことは通気性が高いことを意味している。このように、通気度の数値の大小と通気性の高低とは逆の関係を示す。通気度は、王研式通気度計で計測することができる。なお、本発明において、この通気度が30000秒/100ml以上となるものを「難通気」、80000秒/100ml以上となるものを「非通気」とする。
蒸気発生体の着用者側に位置する面は内側シートとなり、以下、「蒸気発生体内側シート」という。ここで、蒸気発生体内側シートの通気度は、7000秒/100ml以下である。蒸気発生体内側シートの通気度は、蒸気発生体と鼻部及び頬部の間の顔の窪みで囲まれた空間を保持し、通気性を確保すると共に、蒸気発生体からの水蒸気を袋体で包まれた蒸気発生体から外部に多量に放出しやすくする観点から、好ましくは5000秒/100ml以下でありより好ましくは2500秒/100ml以下であり、さらに好ましくは1000秒/100ml以下であり、さらに好ましくは600秒/100ml以下であり、さらに好ましくは10秒/100ml以下であり、さらに好ましくは5秒/100ml以下であり、ことさらに好ましくは0秒/100mlである。このような通気度を有する蒸気発生体内側シートとしては、例えば透湿性は有するが透水性を有さない合成樹脂製の多孔性シートを用いることが好適である。具体的には、ポリエチレンに炭酸カルシウム等を含有させ延伸したフィルムを用いることができる。かかる多孔性シートを用いる場合には、多孔性シートの外面にニードルパンチ不織布、エアスルー不織布、及び、スパンボンド不織布から選択される1種又は2種以上の不織布を始めとする各種の繊維シートをラミネートして、蒸気発生体内側シートの風合いを高めてもよい。また、蒸気発生体内側シートは、上記の通気度を満足すれば、その一部が通気性を有しない非通気性シートであってもよい。
蒸気発生体の着用者側に位置する面は外側シートとなり、以下、「蒸気発生体外側シート」という。蒸気発生体外側シートは、その一部が通気性を有する通気性シートであってもよいし、通気性を有しない非通気性シートであってもよいが、全体としては通気性の低いシートが採用される。具体的にはこの蒸気発生体外側シートの通気度として8000秒/100ml超の条件が採用されるが、効果的に機能性マスク1のマスク本体2内を安定的に加温加湿できる観点から、非通気性シートであることが好ましい。
蒸気発生体外側シートは、上記の通気度を満足すれば、用途に応じ、一層又は多層の合成樹脂製のフィルムや、該一層又は多層の合成樹脂製のフィルムの外面にニードルパンチ不織布、エアスルー不織布、及びスパンボンド不織布から選択される1種又は2種以上の不織布を始めとする各種の繊維シートをラミネートして、蒸気発生体外側シートの風合いを高めることもできる。具体的には、ポリエチレンフィルムとポリエチレンテレフタレートフィルムからなる2層フィルム、ポリエチレンフィルムと不織布とからなるラミネートフィルム、ポリエチレンフィルムとパルプシートからなるラミネートフィルムなどが用いられるが、ポリエチレンフィルムとパルプシートからなるラミネートフィルムが殊更に好ましい。
蒸気発生体外側シートは、上述の通気度の値を満足すれば、蒸気発生体内側シートと同様の素材を用いることができるし、あるいは、異なる素材を用いることができる。また、蒸気発生体外側シートの通気性は、10000秒/100ml以上であることが好ましく、30000秒/100ml以上とすることがより好ましく、80000秒/100ml以上とすることがより好ましい。蒸気発生体外側シートの通気性をこのように設定することで、蒸気発生体で発生した蒸気を蒸気発生体外側シート側から効率よく放出することができ、蒸気発生体の膨張を抑制することができる。なかでも、被酸化性金属の酸化反応を良好とし、蒸気発生体内側シート側から多量の水蒸気を発生し易くする観点から、蒸気発生体内側シートの通気度を2500秒/100ml以下とし、蒸気発生体外側シートの通気度を80000秒/100ml以上とすると殊更に好ましい。
この場合、蒸気発生体の着用者側に位置する面と反対側の面上、すなわち蒸気発生体の着用者とは反対側の最外層までの間に、非通気性又は難通気性のシート、より好ましくは、非通気性のシートが配置されている。これにより、蒸気発生体により発生した水蒸気が、機能性マスク1の外部に漏れることを抑制し、機能性マスク1内部、すなわち着用者側に、水蒸気を付与することができる。また、機能材が加湿体の場合も同じである。
[機能性マスクの装着方法]
次に、本実施形態に係る機能性マスク1の装着方法について、機能材3が蒸気発生体である場合を例として説明する。
なお、本実施形態においては、機能材3(蒸気発生体)がマスク本体2と一体となっているため、機能性マスク1全体が酸素遮断袋に封入された状態で保管されている。この保管状態において、マスク本体2は、耳掛け部30が内側に折り込まれた状態において、縦中心線100を中心として折り畳まれている。
まず、着用者は、装着時に酸素遮断袋を開封し、機能性マスク1を酸素遮断袋から取り出す。これにより、機能材3が空気と接触し、機能材3に含まれている被酸化性金属の酸化反応により、機能材3が発熱を開始する。
酸素遮断袋から機能性マスク1を取り出した後、着用者は、図7(a)に示すように、耳掛け部30を指で引張り、耳掛け孔32に耳を挿通させる。これにより、図7(b)に示すように、耳掛け部30が耳に掛かった状態とすることができる。
そして、このようにマスク本体2によって口及び鼻が覆われた状態において機能材3が発熱することで、この熱によって機能材3に含まれている水が加熱されて所定温度の水蒸気(温熱蒸気)となり、マスク本体2の内面シート14を介してマスク本体2の内部空間へ放出され、着用者の口や鼻に供給される。この際、機能材3は賦香されているため、水蒸気と共に香気成分も着用者に吸引される。このように、本実施形態に係る機能性マスク1によれば、簡便な方法で温熱蒸気及び香気成分を着用者に供給することができる。
以上説明したとおり、本実施形態に係る機能性マスク1は、図1に示すように、着用者の口及び鼻を覆うことが可能なマスク本体2と、マスク本体2の幅方向両端部に設けられた一対の耳掛け部30と、マスク本体2の内部空間に蒸気を発生可能な機能材3とを備えており、耳掛け部30は、装着時に耳に対して付与される装着時荷重が0.2N以上0.6N以下であり、装着時荷重と、耳掛け部30の引張時に指に対して付与される引張時荷重との差が0.1N以上2.5N以下である。これにより、本実施形態に係る機能性マスク1は、耳が痛くなりにくく、耳への負担が軽減されるとともに、機能材3の重みによるズレ落ちを抑制できる。すなわち、顔に対する保持性と耳への負担軽減とを両立させることができる。
また、耳掛け部30は、装着してから2時間後に耳に対して付与される装着後荷重が0.1N以上0.6N以下であり、装着後荷重と引張時荷重との差が0.1N以上2.5N以下であることにより、長時間使用しても耳が痛くなりにくく、装着時の耳掛け部30の形状を保持することができる。特に、本実施形態における機能性マスク1は、耳掛け部30が高伸縮性を有することにより、耳当たりが柔らかく、優れた装着感を得ることができる。
さらに、耳掛け部30をマスク本体2の内側に折り込むことにより収納可能であるため、包装をコンパクト化できる。
以上、本発明の好適な実施形態を例示して説明したが、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に記載の範囲には限定されない。上記各実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
[変形例]
上述した実施形態では、マスク本体2が折り畳み可能な構成であるものとして説明したが、これに限定されず、予め保形されていても良い。
上述した実施形態では、マスク本体2が、第1パネル部10A及び第2パネル部10Bが縦中心線100において一体的に連続した一枚物のシート状部材を折り畳み、結合部4(上側結合部4a及び下側結合部4b)を結合することにより形成されるものとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、マスク本体2は、互いに分離された第1パネル部10A及び第2パネル部10Bを重ね合わせ、閉塞側端部6全域を事後的に結合することにより形成されても良い。
上述した実施形態では、機能材3が第1パネル部10A及び第2パネル部10Bのそれぞれに1つずつ設けられるものとして説明したが、これに限定されず、例えば、第1パネル部10A及び第2パネル部10Bのそれぞれに複数個設けられる構成としても良いし、第1パネル部10A及び第2パネル部10Bのいずれか一方にのみ設けられる構成としても良い。また、機能材3が第1パネル部10A及び第2パネル部10Bをまたがって1つ設けられている構成とされていても良い。加えて、機能材3が第1パネル部10A及び第2パネル部10Bに内包される構成に限定されず、マスク本体2の内面にポケット状の収納部を設け、該収納部に機能材3を着脱させる構成としても良いし、粘着剤等の固定手段を用いてマスク本体2の内面に機能材3を固定する構成としても良い。さらに、このように、機能材3をマスク本体2に対して後付けするタイプにおいては、機能材3のみを酸素遮断袋に封入させた状態で保管しても良い。機能材3が複数設けられる場合、それぞれの蒸気特性や形状は同じであっても異なってもよいが、着用者に対して蒸気や香りを均一に供給する観点から、同一形状で同一の蒸気特性を有することが好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、これらは本発明の目的を限定するものではない。
[実施例1〜5]
実施例1〜5に係る機能性マスクを以下の手順に従い作製した。
〔機能性マスクの作製〕
内面シート14は、ポリプロピレン製不織布(スパンボンド法、坪量25g/m2)
、外面シート16は、ポリプロピレン製不織布(SMS法、坪量52g/m2)を用い、図3に示すように、両袋体シートの間に、温熱蒸気を発生させる機能材3(坪量470g/m)を2つ挟んだ。その後周縁部および縦中心線近傍において内面シート14、外面シート16どうしを接合し、マスク本体2を作成した。さらに、内面シート14の外側面に、ポリプロピレンとウレタン製不織布(スパンボンド法、坪量60g/m2、ポリプロピレン50%)を用いて耳掛け部30を取り付け、図1に示すような機能性マスク1を得た。なお、以上の各操作は、酸素が存在しない雰囲気下で行った。
耳掛け部30のLaは55mm、D1は85mm、D2は75mm、耳掛け孔32の周囲長は132mmであった。なお、既述のとおり、Laは、耳掛け孔32の最大の長さであり、D1は、第1パネル部10A及び第2パネル部10Bの幅方向に平行な長さであり、D2は、耳掛け部30の開口側端部5の中央点から開放縁31cの中央点を結んだ直線の初期の長さである。
[比較例1〜3]
耳掛け部30の不織布を変更した以外は実施例1と同様にして、機能性マスク1を得た。不織布については表1及び2に示す。
[物性の評価]
これら実施例1〜5並びに比較例1〜3のそれぞれについて、上述した測定方法及び下記手順により耳掛け部30の荷重評価を行った。
まず、機能性マスク1から一対の耳掛け部30を剥離(展開)した。次に、一方の耳掛け部30を、La方向が鉛直方向となるように、開放縁31c側を上にし、下記測定装置の基盤につけた耳形状のプラスチック(直径31mm、幅10mm)に耳掛け孔32を通し、基盤端部及び耳掛け部30の接合縁31d中心点を下記測定装置にてチャックにより挟み、固定した。
その後、引張時荷重については、上述した[引張時荷重の測定方法]のとおり、開放縁31c側に規定の長さ(55±10mm)を伸長させることで、La方向に応力を加えて、測定を行った。
一方、装着時荷重については、上述した[装着時荷重の測定方法]のとおり、開放縁31c側に規定の長さ(55±10mm)を伸長させることで、La方向に応力を加えた後、接合縁31d側に規定の長さ(15±10mm)戻し、その際の戻り時の応力(N)を測定した。
また、装着後荷重については、上述した[装着後荷重の測定方法]のとおり、開放縁31c側に規定の長さ(70±10mm)を伸長させることで、La方向に応力を加えた後、接合縁31d側に規定の長さ(30±10mm)戻し、その際の戻り時の応力(N)を測定した。
なお、耳形状のプラスチックは、最新のAIST人体寸法データに記載された成人の耳幅平均値(31mm)を参考に制作したものである。
装置名:「テンシロン万能試験機」
製造元:「株式会社オリエンテック」
耳掛け部の長さD2(mm)、耳掛け孔の周囲長(mm)、並びに、第1パネル部及び第2パネル部の長さD1に対する耳掛け部の長さD2の比をそれぞれ測定した。また、実施例1〜5並びに比較例1〜3のそれぞれについて、上述した測定方法により、引張時荷重、装着時荷重及び装着後荷重をそれぞれ測定すると共に、引張時荷重と装着時荷重との差(N)及び引張時荷重と装着後荷重との差(N)を算出した。これらの結果を表1及び表2に示す。
Figure 2021134434
Figure 2021134434
表1及び表2より、実施例1〜5の機能性マスクは、比較例1〜3と比較して、耳掛け部の装着時荷重が好適な範囲(0.2N以上0.6N以下)であり、かつ、引張時荷重と装着後荷重との差が小さい(0.1N以上2.5N以下)ことが分かった。また、装着から2時間後においても、耳掛け部の装着後荷重が好適な範囲(0.1N以上0.6N)であり、かつ、引張時荷重と装着後荷重との差が小さい(0.1N以上2.5N以下)ことが分かった。即ち、実施例1〜5の機能性マスクは、耳当たりがよく、耳に負担をかけないとともに、マスク本体のズレを防ぐことができ、また、長時間経過した後も同様に、耳に負担をかけないとともに、マスク本体のズレを防ぐことができることが明らかとなった。
[耳掛け部の評価]
実施例1〜5並びに比較例1〜3のそれぞれについて、装着時における耳への負荷と、装着してから2時間後における耳への負荷とを、下記1〜5の5段階で評価した。この評価にあたっては、成人男女計4名(男性2名、女性2名)の平均値を四捨五入し、耳の負荷に関する評価値とした。点数が高い程、耳当たりに優れることを示す。これらの結果を表3及び表4に示す。
5:耳にとてもフィットし痛みを伴わない。
4:耳に問題ない程度にフィットし痛みを伴わない。
3:わずかに痛みを伴う。
2:やや痛みを伴う。
1:とても痛みを伴う。
また、実施例1〜5並びに比較例1〜3のそれぞれについて、装着時におけるマスク本体のズレと、装着してから2時間後におけるマスク本体のズレとを、下記1〜5の5段階で評価した。この評価にあたっては、成人男女計4名(男性2名、女性2名)の平均値を四捨五入し、マスク本体のズレに関する評価値とした。点数が高い程、顔に対する保持性に優れることを示す。これらの結果を表3及び表4に示す。
5:ズレなし
4:わずかなズレ
3:気になるほどのズレ
2:鼻頭が出るほどのズレ
1:鼻が出るほどのズレ
Figure 2021134434
Figure 2021134434
表3及び表4に示す結果より、実施例1〜5の機能性マスクは、比較例1〜3と比較して、耳が痛くなく、マスク本体がズレないことが分かる。
1 :機能性マスク
2 :マスク本体
3 :機能材
4a :上側結合部
4b :下側結合部
5 :開口側端部
6 :閉塞側端部
7 :上縁部
8 :下縁部
10A :第1パネル部
10B :第2パネル部
14 :内面シート
16 :外面シート
30 :耳掛け部
32 :耳掛け孔
39 :シール部

Claims (6)

  1. 着用者の口及び鼻を覆うマスク本体と、前記マスク本体の幅方向両端部に設けられた一対の耳掛け部と、前記マスク本体に設けられる機能材とを備える機能性マスクであって、
    前記耳掛け部は、装着時に耳に対して付与される装着時荷重が0.2N以上0.6N以下であり、
    該装着時荷重と、前記耳掛け部の引張時に指に対して付与される引張時荷重との差が0.1N以上2.5N以下である
    機能性マスク。
  2. 前記耳掛け部は、装着してから2時間後に耳に対して付与される装着後荷重が0.1N以上0.6N以下であり、
    該装着後荷重と、前記引張時荷重の差が0.1N以上2.5N以下である
    請求項1に記載の機能性マスク。
  3. 前記マスク本体は、該マスク本体の半周面を形成する第1パネル部と、残りの半周面を形成する第2パネル部とを備え、
    前記一対の耳掛け部は、一方が前記第1パネル部の幅方向端部に設けられ、他方が前記第2パネル部の幅方向端部に設けられており、
    前記第1パネル部及び第2パネル部の各幅方向の長さに対する前記耳掛け部の前記幅方向の初期長さの比が0.60以上1.00以下である
    請求項1又は2に記載の機能性マスク。
  4. 前記耳掛け部は、着用者の耳が挿通可能な耳掛け孔を有し、
    前記耳掛け孔の周囲長が、80mm以上160mm以下である
    請求項1〜3いずれか1項に記載の機能性マスク。
  5. 前記耳掛け部は、ポリプロピレンを含有する
    請求項1〜4いずれか1項に記載の機能性マスク。
  6. 前記耳掛け部は、ウレタン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートの群から選ばれる一種以上を更に含有する
    請求項5いずれか1項に記載の機能性マスク。
JP2020029090A 2020-02-25 2020-02-25 機能性マスク Pending JP2021134434A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020029090A JP2021134434A (ja) 2020-02-25 2020-02-25 機能性マスク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020029090A JP2021134434A (ja) 2020-02-25 2020-02-25 機能性マスク

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021134434A true JP2021134434A (ja) 2021-09-13

Family

ID=77660405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020029090A Pending JP2021134434A (ja) 2020-02-25 2020-02-25 機能性マスク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021134434A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6393832B2 (ja) 蒸気温熱マスク
JP5317589B2 (ja) 発熱具
JP6742374B2 (ja) 蒸気温熱マスク
JP7229049B2 (ja) 温熱具
JP6997545B2 (ja) 蒸気温熱具及びその使用方法
JP3901660B2 (ja) 水蒸気発生具
JP2019189989A (ja) マスク、包装体及び包装方法
EP1147752B1 (en) Steam generating unit, mask and eye pillow respectively containing the same, and use thereof
WO2020240906A1 (ja) 蒸気発生具
JP5290716B2 (ja) 目用温熱具
JP7321706B2 (ja) マスク
JP2021134434A (ja) 機能性マスク
WO2021250802A1 (ja) マスク及びマスクの使用方法
JP4451048B2 (ja) 水蒸気発生体
JP2020114957A (ja) 蒸気温熱マスク
WO2022118501A1 (ja) 蒸気発生具
JP2019189988A (ja) マスク
WO2022168435A1 (ja) マスク
WO2023199708A1 (ja) マスク収容体
JP2022089749A (ja) 蒸気発生具
JP7325958B2 (ja) マスク
WO2022102347A1 (ja) マスク
WO2003103444A1 (ja) 水蒸気発生具
JP2024068776A (ja) 温熱具
JP2022119177A (ja) マスク

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230818

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230829

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20240312