JP2021134024A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】先行シートと後続シートの間隔を従来よりも正確に維持すること。【解決手段】画像形成装置は、決定手段により決定された給紙タイミングにしたがってそれぞれシートを給紙する複数の給紙口を有する。画像形成装置は、画像形成部に先行シートと後続シートとを搬送する際に、先行シートにかかるバックテンションと後続シートにかかるバックテンションとを考慮して、後続シートの給紙タイミングを決定する。【選択図】 図4

Description

本発明は画像形成装置に関する。
種類の異なるシートへの印刷および両面印刷を効率よく実現するには、複数の給送口を画像形成装置に設けることが有効である。一方、画像形成装置において生産性を向上するには先行シートと後続シートとの間隔を一定にすることが有効である。したがって、複数の給送口を有する画像形成装置では、各給送口から画像形成部までの搬送距離を考慮してシートの給送タイミングが決定される(特許文献1、2)。
特許第4574528号公報 特開2008−273684号公報
シートの搬送タイミングに対して画像形成のタイミングを調整するために、レジストレーションローラとレジストレーションセンサとが使用される。後続シートの給送口からの給送タイミングは、先行シートがレジストレーションセンサに検知されタイミングを基準に決定される。この際に、レジストレーションローラから画像形成部(転写部)まで搬送されるシートの搬送速度は一定であることが前提とされてきた。しかし、シートに付与されるバックテンションの大きさが各給送口ごとに異なることが、従来考慮されていなかった。給送カセットや手差トレイの給送口にはシートを一枚ずつ分離するための分離ローラや分離パッドなどが採用されるが、分離機構の構造に依存してバックテンションが異なる。両面印刷の際に第一面に画像が形成されたシートを再び画像形成部に給送する給送口にはそもそも分離機構がない。したがって、先行シートにかかるバックテンションと後続シートにかかるバックテンションが異なる場合、シート間隔を一定に維持することが困難であった。そこで、本発明は、先行シートと後続シートの間隔を従来よりも正確に維持することを目的とする。
本発明は、たとえば、
シートの給送タイミングを決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された給送タイミングにしたがってそれぞれシートを給送する複数の給送口と、
前記複数の給送口のうち第一給送口から延在する第一搬送路と、
前記複数の給送口のうち第二給送口から延在する第二搬送路と、
前記第一搬送路および前記第二搬送路に接続された共通搬送路と、
前記共通搬送路においてシートを搬送する搬送手段と、
前記共通搬送路を搬送されるシートに画像を形成する画像形成部と、を有し、
前記決定手段は、前記画像形成部に先行シートと後続シートとを搬送する際に、前記先行シートにかかるバックテンションと前記後続シートにかかるバックテンションとを考慮して、前記後続シートの給送タイミングを決定することを特徴とする画像形成装置を提供する。
本発明によれば、先行シートと後続シートの間隔を従来よりも正確に維持することが可能となる。
画像形成装置を示す断面図 ローラとモータとの関係を示す図 コントローラを示すブロック図 給送タイミングの制御方法を示すフローチャート 給送口ごとの搬送速度を示す図 第一給送口についての搬送位置と搬送速度を示す図 第二給送口についての搬送位置と搬送速度を示す図 シートの種別と搬送速度の対応関係を示すテーブル 第一搬送路における搬送状態を示す図 第一給送口についての搬送位置と搬送速度とを示す図 タイミング決定部を説明する図 遅れ時間演算部を説明する図
以下、添付図面を参照して実施形態が詳しく説明される。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一または同様の構成に同一の参照番号が付され、重複した説明は省略される。
<実施例1>
[画像形成装置]
図1が示すように画像形成装置100は電子写真方式のプリンタである。交換可能なカートリッジ120は、感光ドラム122、帯電ローラ123、現像ローラ121を有している。感光ドラム122は、時計方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転する。帯電ローラ123は感光ドラム122の周面を一様に帯電させる。露光装置108は画像信号に応じた光を感光ドラム122に照射して静電潜像を形成する。現像ローラ121はトナーを用いて静電潜像を現像してトナー画像を形成する。
画像形成装置100は三つの給送口を有している。第一給送口は給送カセット131に記載されたシートP1を給送する給送口である。ピックアップローラ102は給送カセット131から搬送路へシートP1を給送する。第一給送口の分離機構は給送ローラ140と分離ローラ141とを有している。給送ローラ140はシートP1の搬送方向に沿ってシートP1を搬送するように回転している。分離ローラ141は、シートP1の搬送方向とは反対方向に他のシートを戻すように回転する。これにより、複数枚のシートP1がピックアップローラ102によって供給されたとしても、最も上に位置している一枚のシートP1だけが第一搬送路Pt1へ送り出される。分離ローラ141はリタードローラと呼ばれることもある。ところで、シートP1の先端が給送ローラ140に到達するタイミングになると、ピックアップローラ102は停止する。これは、重送を防止するためである。
第二給送口は、手差トレイ132に積載されたシートP2を給送する給送口である。給送ローラ143は手差トレイ132に積載されたシートP2を第二搬送路Pt2へ供給する。分離パッド144は、給送ローラ143に対抗するように配置された分離機構である。分離パッド144の表面の摩擦係数はシートP2の裏面の摩擦係数よりも大きい。そのため、シート束のうち最も上に位置するシートP2だけが第二搬送路Pt2へ搬送される。給送ローラ143は、シートP2の先端がレジストレーションローラ104を通過するタイミングで、停止する。これにより、重送が防止される。
第一給送口は普通紙や薄紙を供給することが想定されている。一方、第二給送口は、それらに加えて厚紙や封筒を供給することが想定されている。シートの坪量が多くなればなるほど、分離に必要となるニップ圧力が高くなる。そのため、第一給送口でシートP1に付与されるバックテンションは、第二給送口でシートP2に付与されるバックテンションよりも小さい。
第一搬送路Pt1と第二搬送路Pt2はレジストレーションローラ104の付近で合流し、共通搬送路Ptcに接続される。シートの搬送方向でレジストレーションローラ104の下流側にはレジストレーションセンサ105が設けられている。露光装置108は、レジストレーションセンサ105がシートの先端を検知したタイミングを基準として画像形成を開始する。
転写ローラ106は感光ドラム122とともに転写部を形成している。転写ローラ106は感光ドラム122に担持されているトナー画像をシートに転写する。転写ローラ106および感光ドラム122はシートを挟持しながら定着装置130へ搬送する。
定着装置130は、定着フィルム133と加圧ローラ134を有し、シートおよびトナー画像に熱と圧力を加えることでトナー画像をシート上に定着させる。シートの搬送方向で定着装置130の下流側には排出センサ109が設けられている。排出センサ109は、シートのジャムを検知したり、両面印刷のためにシートを反転するタイミングを決定したりするために、利用される。
フラッパ112は、シートをFDローラ111に搬送するか、反転ローラ110に搬送するかを制御する誘導部材である。片面印刷では、フラッパ112は、第一面に画像が形成されたシートをFDローラ111に誘導する。両面印刷では、フラッパ112は、第一面に画像が形成されたシートを反転ローラ110に誘導する。さらに、フラッパ112は、第一面および第二面の両方に画像が形成されたシートをFDローラ111に誘導する。FDローラ111はシートをFDトレイ113に排出する。FDはフェイスダウンの略称である。
両面印刷で、反転ローラ110は正転することでシートを共通搬送路Ptcから引き抜く。さらに、反転ローラ110は逆転することでシートを第三搬送路Pt3へ送り込む。第三搬送路Pt3も、第一搬送路Pt1および第二搬送路Pt2とともに共通搬送路Ptcに接続されている。搬送ローラ142は、第三搬送路Pt3においてシートをレジストレーションローラ104に向けて搬送する。搬送ローラ142は第三給紙口からシートを給送する給送ローラとして機能する。なお、シートセンサ145がシートの先端を検知すると、搬送ローラ142は停止する。これは、先行シートと後続シートとの間隔を調整するためである。第三搬送路Pt3には分離機構が設けられていない。
[駆動力の伝達機構]
図2が示すようにモータ201は、ピックアップローラ102、給送ローラ140、分離ローラ141、給送ローラ143、レジストレーションローラ104、帯電ローラ123、感光ドラム122、および、現像ローラ121を駆動する。さらに、モータ201は、定着フィルム133、加圧ローラ134、FDローラ111、反転ローラ110、および、搬送ローラ142を駆動している。
クラッチ203は、モータ201から反転ローラ110に供給される駆動力によって反転ローラ110を正転と逆転のどちらの方向に駆動するかを切り替えるクラッチである。クラッチ204は、モータ201から搬送ローラ142に供給される駆動力をオン/オフするクラッチである。クラッチ205は、モータ201からピックアップローラ102に供給される駆動力をオン/オフするクラッチである。クラッチ206は、モータ201から給送ローラ143に供給される駆動力をオン/オフするクラッチである。これらのクラッチを採用することで、モータなどの駆動源の数を削減しつつ、シートの給送タイミングが調整可能となる。
[コントローラ]
図3は画像形成装置100を制御するコントローラ300を示している。コントローラ300は、CPU(中央演算処理装置)、ASIC(特定用途集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)および記憶装置などを有していてもよい。プリント制御部301は、露光制御回路305を介して露光装置108の発光強度および走査速度を制御する。プリント制御部301は、高圧発生回路306を制御して、帯電電圧、現像電圧および転写電圧を目標電圧に維持する。プリント制御部301は、ヒータ307を制御して定着装置130の定着温度を目標温度に維持する。
設定管理部303は、設定入力部304を通じて印刷モード(片面/両面)の指定と、給送口ごとのシートのサイズおよび種別(坪量、厚み、コートの有無、材質など)の指定を受け付けて設定情報を作成して保持する。設定入力部304は、画像形成装置100に接続されたホストコンピュータであってもよいし、画像形成装置に設けられたタッチパネルディスプレイであってもよい。
搬送制御部302は、設定情報と、レジストレーションセンサ105、排出センサ109およびシートセンサ145の検知結果とに基づき、モータ201およびクラッチ203ないし206を制御する。これにより、シートが適切に搬送される。タイマ320は給送タイミングを管理するために利用される。
[フローチャート]
図4は搬送制御部302が実行する給送制御を示すフローチャートである。
・S401で搬送制御部302はモータ201を起動する。
・S402で搬送制御部302はプリント制御部301により設定された給送条件が成立したかどうかを判定する。給送条件とは、たとえば、定着装置130の温度が目標温度に達したこと、高圧発生回路306により生成される高電圧が目標電圧に達したこと、露光装置108の準備が完了したことを含む。給送条件が成立すると、搬送制御部302はS403に進む。
・S403で搬送制御部302はプリント制御部301により指定された給送口から一枚目のシートの給送を実行する。給送口が第一給送口であれば、搬送制御部302はクラッチ205を一時的にONにすることで、ピックアップローラ102によりシートP1の給送を実行する。給送口が第二給送口であれば、搬送制御部302はクラッチ206を一時的にONにすることで、給送ローラ143によりシートP2の給送を実行する。
・S404で搬送制御部302はプリント制御部301により後続シートの給送を指示されたかどうかを判定する。後続シートが存在しない場合、搬送制御部302はS409に進む。一方、後続シートが存在する場合、搬送制御部302はS405に進む。
・S405で搬送制御部302は、プリント制御部301により指定された後続シートの給送口などに基づき後続シートの給送タイミングを決定する。ここで、給送タイミングは、先行シートがレジストレーションセンサ105により検知されたタイミングを基準とした経過時間として管理される。実施例1では、給送口ごとにことなるバックテンションが考慮されて、後続シートの給送タイミングが決定される。
・S406で搬送制御部302は、先行シートがレジストレーションセンサ105により検知されたかどうかを判定する。先行シートがレジストレーションセンサ105により検知されると、搬送制御部302はS407に進む。
・S407で搬送制御部302は、タイマ320をスタートさせる。
・S408で搬送制御部302は、後続シートの給送タイミングが到来したかどうかを判定する。たとえば、搬送制御部302は、タイマ320により計測された経過時間が後続シートの給送タイミングに到達したかどうかを判定する。後続シートの給送タイミングが到来すると、搬送制御部302は、S403に進み、後続シートの給送を実行する。給送口が第一給送口であれば、搬送制御部302はクラッチ205を一時的にONにすることで、ピックアップローラ102によりシートP1の給送を実行する。給送口が第二給送口であれば、搬送制御部302はクラッチ206を一時的にONにすることで、給送ローラ143によりシートP2の給送を実行する。給送口が第三給送口であれば、搬送制御部302はクラッチ204を一時的にONにすることで、搬送ローラ142により第三搬送路Pt3からのシートの給送を実行する。その後、搬送制御部302はS404以降の処理を実行する。S404で後続シートが存在しない(プリントジョブが完了した)場合、搬送制御部302はS409に進む。
・S409で搬送制御部302はFDローラ111によるシートの排出が完了したかどうかを判定する。排出完了の判定は、排出センサ109によりシートの後端が検知されてから所定時間が経過したことに基づき実行されてもよい。あるいは、FDローラ111の近くに設けられる、不図示のシートセンサがシートの後端の通過を検知したことに基づき、排出完了が判定されてもよい。シートの排出が完了すると、搬送制御部302は、S410に進む。
・S410で搬送制御部302は、モータ201を停止する。
[後続シートの給送タイミングの決定方法]
後続シートの給送タイミングTpickは、先行シートと後続シートとの間隔が一定となるように、決定される。
Figure 2021134024
ここでLp_preは、設定管理部303から取得される先行シートのシート長である。vpsは、バックテンションが発生しない場合のプロセススピードである。プロセススピードは、画像形成速度と呼ばれることもあり、レジストレーションローラ104、感光ドラム122、定着フィルム133、加圧ローラ134、FDローラ111、反転ローラ110、および搬送ローラ142の周速度である。Tintrvlは、レジストレーションセンサ105よりシートの搬送方向で下流側の区間において最低限確保されるべき紙間時間である。紙間時間とは、シート間隔を搬送速度で除算してえられる時間である。レジストレーションセンサ105および排出センサ109は、構造上の限界(性能限界)によって、ある距離よりも短いシート間隔を検知できない。レジストレーションセンサ105の性能限界に相当する時間はTregである。排出センサ109の性能限界に相当する時間はToutである。この場合、Tintrvlは、TregとToutとのうちのいずれか長いほうである。Tpick_minは、後続シートの給送を開始してから、レジストレーションセンサ105に後続シートが到達するまでに必要となる搬送時間の最小値である。Tpick_minは、給送口ごとに、予め実験またはシミュレーションを実行することで求められる。
(1)式では、シートの先端がレジストレーションセンサ105に到達した後は、シートがvpsで搬送されることが前提とされている。しかし、先行シートの給送口が第一給送口または第二給送口である場合、シートにはバックテンションが作用する。つまり、先行シートの給送が開始されてから先行シートの後端が給送部を抜けるまでの期間では、先行シートの搬送速度がvpsよりも遅くなる。この場合、先行シートの搬送遅れが発生し、先行シートと後続シートとの間のシート間隔が想定範囲内に収まらなくなる。
図5は給送口ごとのシートの先端位置を示すグラフである。ここでは、図5が参照されながらバックテンションに起因した搬送遅れが説明される。図5ではレジストレーションセンサ105がシートの先端を検知したタイミングが基準とされている。横軸は搬送時間を示す縦軸は搬送距離を示す。図6(A)は第一搬送路Pt1を搬送されるシートP1の搬送速度v11を示している。図6(B)はレジストレーションローラ104と給送ローラ140により搬送されるシートP1の搬送速度v12を示している。図6(C)は第一給送口によるバックテンションから解放されたシートP1の搬送速度vpsを示している。
図5の実線と図6(A)が示すように、第一給送口から供給されたシートP1は、給送ローラ140と分離ローラ141によって搬送速度v11でレジストレーションローラ104まで搬送される。ここで、v11は給送ローラ140の周速度と分離ローラ141のバックテンションの設定に依存した速度であり、vpsよりも遅い速度である。シートP1の先端がレジストレーションローラ104に到達する。これにより、シートP1はレジストレーションローラ104、給送ローラ140および分離ローラ141によって搬送される。シートP1はレジストレーションローラ104によって搬送方向に引っ張られる。図6(B)が示すように、シートP1の搬送速度は、v11とvpsの中間であるv12となる。シートP1の後端が分離ローラ141を抜けると、分離ローラ141によるバックテンションがシートP1にかからなくなる。よって、図6(C)が示すように、シートP1の搬送速度はvpsとなる。
図5の一点鎖線と図7(A)が示すように、第二給送口から搬送されるシートP2がレジストレーションローラ104に突入するまでの期間では、シートP2は給送ローラ143によって搬送速度v21で搬送される。シートP2の先端がレジストレーションローラ104に到達すると、シートP2はレジストレーションローラ104と給送ローラ143とによって搬送される。図7(B)が示すようにこのときの搬送速度はv22である。給送ローラ143を駆動したままシートP2の後端が分離パッド144を抜けると次のシートP2が給送されてしまう。そのため、シートP2の先端がレジストレーションセンサ105に到達すると、クラッチ206をOFFになり、給送ローラ143が停止する。クラッチ206がOFFした後は分離パッド144によるバックテンションがシートP2にかかったまま、シートP2はレジストレーションローラ104のみで搬送される。図7(C)が示すように、このときのシートP2の搬送速度は、vpsより遅いv23である。図7(D)が示すように、シートP2の後端が分離パッド144を抜けると、シートP2はバックテンションから解放される。よって、シートP2の搬送速度はvpsとなる。
図5の破線が示すように、両面印刷のための第三搬送路Pt3から供給されるシートの搬送速度はvpsである。このシートは、搬送ローラ142とレジストレーションローラ104によって常に搬送速度vpsで搬送される。
このように、レジストレーションセンサ105でシートの先端が検知されてから排出センサ109にシートの先端が到達するまでに要する時間は、給送口に依存して異なる。そこで、実施例1では、給送口が考慮されて、給送タイミングが決定される。
初めに、先行シートの搬送遅れが考慮される。先行シートの後端がレジストレーションセンサ105を抜けるまでに発生する遅れ時間Td_preは(2)式から求められる。
Figure 2021134024
ここで、Ld_preは、レジストレーションセンサ105と、その上流に配置された先行シートの給送口のローラとの間の距離である。
先行シートが第一給送口から給送される場合、Ld_preは、給送ローラ140からレジストレーションセンサ105までの距離である。先行シートが第二給送口から給送される場合、Ld_preは、給送ローラ143からレジストレーションセンサ105までの距離である。先行シートが第三給送口から給送される場合、Ld_preは、不図示の再給送位置からレジストレーションセンサ105までの距離である。vpreは、先行シートの先端がレジストレーションセンサ105に到達してから、先行シートの後端が給送口のローラを抜けるまでに適用される搬送速度である。先行シートが第一給送口から給送される場合、vpreはv12である。先行シートが第二給送口から給送される場合、vpreはv23である。先行シートが第三給送口から給送される場合、vpreはvpsである。これらの搬送速度はあらかじめ実験またはシミュレーションにより求められる。
後続シートの先端がレジストレーションセンサ105に到達するまでに、先行シートの搬送がTd_preだけ遅れている。レジストレーションセンサ105が先行シートの先端を検知したタイミングを基準とした後続シートの給送タイミングTpick_regは(3)式から求められる。これにより、レジストレーションセンサ105において先行シートと後続シートとの間のシート間隔が目標値となる。
Figure 2021134024
後続シートの先端が排出センサ109に到達するまでに生じる遅れ時間Td_nextは(4)式から求められる。
Figure 2021134024
ここでLreg_outは、レジストレーションセンサ105から排出センサ109までの距離である。vnextはvpreと同様に、後続シートの先端がレジストレーションセンサ105に到達してから後続シートの後端が給送口のローラを抜けるまでの期間における搬送速度である。Lp_nextは設定管理部303から取得される、シートの搬送方向における後続シートのシート長である。Ld_nextは、Ld_preと同様に、レジストレーションローラ104と後続シートの給送口のローラとの間の距離である。
後続シートの先端が排出センサ109に到達するまでに、先行シートの搬送がTd_preだけ遅れるとともに、後続シートの搬送がTd_nextだけ遅れる。そこで、レジストレーションセンサ105が先行シートの先端を検知したタイミングを基準とした、後続シートの給送タイミングTpick_outは、(5)式から求められる。これにより、排出センサ109において適切なシート間隔が確保される。
Figure 2021134024
したがって、Tpick_regとTpick_outのうち大きい値が、S408で後続シートの給送タイミングとして採用される。これにより、先行シートと後続シートとの間のシート間隔が、レジストレーションセンサ105と排出センサ109で検知可能な間隔に維持される。
実施例1では、レジストレーションセンサ105と排出センサ109とに関連したシート間隔の制約が取り上げられた。しかし、画像形成部におけるシート間隔の制約や両面印刷のためにシートを反転するために必要となるシート間隔に制約が課される場合もあろう。この場合、Tpick_outと同様に、考慮対象となる位置での後続シートの先端について遅れ時間を算出することで、後続シートの給送タイミングが決定されてもよい。
ここでは、シートの搬送速度として、vpre、vnextおよびvpsのみが考慮されている。しかし、他の搬送ローラの影響で搬送速度がさらに変化する場合、すべての搬送速度が考慮されて搬送遅れが算出されてもよい。
ここでは、vpreとvnextは給送口に応じた一意の値と仮定されている。しかし、実際にはシートにかかるバックテンションが、ローラと分離部材のニップ圧や、シートと分離部材との間の摩擦係数に依存して変化する。したがって、シートの厚みや表面性に依存して、vpreとvnextは変動する。そこで、搬送制御部302は、ユーザにより指定されたシートの種別、または、メディアセンサ310によって検知されたシートの種別に依存して、搬送遅れを演算してもよい。たとえば、搬送制御部302は、記憶装置に図8が示すようなテーブル800を記憶していてもよい。テーブル800は、シートの種別ごとのvpreとvnextの値を保持している。搬送制御部302は、テーブル800を参照することで、シートの種別に対応するvpreとvnextの値を取得し、上述の遅れ時間の算出に使用する。
実施例1ではレジストレーションセンサ105で先行シートの先端を検知したタイミングを基準とした、後続シートの給送タイミングが決定されている。代替案として、先行シートの給送タイミングが基準とされてもよい。あるいは、先行シートの画像形成の開始タイミングが基準とされてもよい。
実施例1では給送部で発生するバックテンションに起因したシートの搬送速度の低下が考慮されて給送タイミングが決定されている。これにより、連続プリントにおいて先行シートの給送口と後続シートの給送口とが異なる場合であっても、シート間隔のバラツキが低減される。また、シート間隔をシートセンサが検知できないことで発生するジャムが削減される。これにより画像形成装置100の生産性が向上しよう。
<実施例2>
実施例1ではシートの搬送速度が、レジストレーションローラ104にシートの先端が到達したタイミングで、切り替わるものとして説明された。しかし、搬送路の構成によっては、このタイミングで搬送速度が変化しないことがある。たとえば、レジストレーションローラ104にシートの先端が到達したタイミングでは、シートが撓んでいることがある。この場合、撓みが存在すると、シートにはバックテンションが付与されない。よって、バックテンションが解消されるまで、搬送速度が変化しない。そこで、実施例2は、撓みを考慮して給送タイミングを決定する方法を採用する。とりわけ、実施例2では、撓みを考慮するために、(2)式と(4)式とが変更される。実施例2において、実施例1と共通または類似する事項の説明は省略される。
図9(A)が示すように、第一搬送路Pt1は内側ガイド901と外側ガイド902を有している。シートP1は内側ガイド901と外側ガイド902との間を搬送される。第一搬送路Pt1は曲がっているため、内側ガイド901の長さ(搬送距離)は外側ガイド902の長さよりも短い。
図9(B)が示すように、シートP1の先端がレジストレーションローラ104に到達するまでは、シートP1は外側ガイド902に沿って搬送される。このときの搬送速度はv11である。このとき、シートP1は外側に撓んでいるため、シートP1にはバックテンションが付与されていない。
シートP1の先端がレジストレーションローラ104に到達すると、シートP1のうち、レジストレーションローラ104のニップ部よりもシート搬送方向で下流側の部分は搬送速度vpsで搬送される。その一方で、シートP1の後端は搬送速度v11で搬送される。搬送速度vpsは搬送速度v11よりも高速である。そのため、図9(C)が示すように、シートP1の撓みが徐々に解消され、最終的にシートP1は内側ガイド901に沿って搬送される。撓みが解消すると、シートP1にはバックテンションが付与される。また、撓みがなくなってからシートP1の後端が分離ローラ141を抜けるまで期間において、シートP1は搬送速度v12で搬送される。図10は第一給送口から給送されるシートP1の搬送時間と搬送位置を示している。第一給送口から搬送されるシートP1について撓みが考慮される場合、(2)式と(3)式が変更される。
図9(B)が示すように、外側ガイド902に沿った搬送路の搬送路長はLd_pre_lと定義される。これは、給送ローラ140からレジストレーションローラ104までの搬送路長である。図9(C)が示すように、内側ガイド901に沿った搬送路の搬送路長は、Ld_pre_tと定義される。これらの値は基本的に定数である。シートP1の先端がレジストレーションローラ104に到達したタイミングを基準として、シートP1の後端の搬送速度がv11からv12に切り替わるタイミングTchg1は(6)式から求められる。
Figure 2021134024
ここで、Ld_pre_l ― Ld_pre_tは撓み量を示している。撓みが解消する速度は、給送ローラ140の周速度とレジストレーションローラ104の周速度との速度差(vps ― v11)である。
シートP1の先端がレジストレーションローラ104に到達した時点で、シートP1はすでにLd_pre_lだけ搬送されている。よって、シートP1の後端が給送ローラ140を抜けるタイミングTchg2は(7)式から求められる。
Figure 2021134024
第一給送口から給送された先行シートの後端がレジストレーションセンサ105を抜けるまで搬送速度vpsで搬送されたと仮定されたケースに対する実際のケースの遅れ時間は、(8)式から求められる。
Figure 2021134024
(8)式は(2)式に代えて使用される。第一給送口から給送された後続シートの先端が排出センサ109に到達するまでに生じる遅れ時間は(9)式から求められる。
Figure 2021134024
ここでLreg_rol_snsは、レジストレーションローラ104からレジストレーションセンサ105までの搬送距離である。(9)式は(4)式に代えて使用される。
先行シートの給送口が第一給送口である場合、(3)式および(5)式について、Td_preとTd_nextの代わりにTd_pre’とTd_next’が使用される。このように、シートの撓みに起因した搬送速度の変化を考慮することで、遅れ時間がより正確に算出可能となる。これにより、シートP1に撓みが発生するケースでも、後続シートの給送タイミングが適切に決定され、シート間隔が適切な間隔に維持される。
実施例2では第一給送口について説明された。しかし、他の給送口についても、シートの撓みとバックテンションが発生する場合、同様の計算手法により遅れ時間が演算可能である。
<実施例から導き出される技術思想>
図11は後続シートの給送タイミングを決定するタイミング決定部1100を示している。タイミング決定部1100は、搬送制御部302に実装される。設定管理部303は、シートの種別と給送口に関する情報に基づき、給送タイミングの決定に必要となるパラメータを特定して、タイミング決定部1100に供給する。
実施例1で説明されたように、遅れ時間演算部1101aは、先行シートの長さ、先行シートの搬送距離、先行シートの搬送速度および画像形成速度に基づき、先行シートの遅れ時間Td_preを演算する。たとえば、遅れ時間演算部1101aは、(2)式を用いて先行シートの遅れ時間Td_preを求めて第一決定部1102aと第二決定部1102bとに出力する。
第一決定部1102aは、先行シートの長さ、画像形成速度、先行シートの遅れ時間、レジストレーションセンサ105についてのシート間隔および後続シートについての最短搬送時間に基づき、給送タイミングTpick_regを演算する。たとえば、第一決定部1102aは、(3)式を用いて給送タイミングTpick_regを演算してもよい。
遅れ時間演算部1101bは、センサ間距離、後続シートの搬送速度、画像形成速度、後続シートの長さ、および、後続シートの搬送距離に基づき、後続シートの遅れ時間Td_nextを演算する。遅れ時間演算部1101bは、たとえば、(4)式を用いて後続シートの遅れ時間Td_nextを演算してもよい。
第二決定部1102bは、先行シートの長さ、画像形成速度、先行シートの遅れ時間、後続シートの遅れ時間、排出センサ109でのシート間隔および最短搬送時間に基づき、給送タイミングTpick_outを演算する。第二決定部1102bは、たとえば、(5)式を用いて給送タイミングTpick_outを演算してもよい。
選択部1103は、給送タイミングTpick_regと給送タイミングTpick_outとのうちいずれか大きい値を選択する。選択部1103により選択された給送タイミングが後続シートの給送タイミングとして搬送制御部302により採用される。
図12はシートの撓みを考慮した遅れ時間の演算部を示している。この演算部は、搬送路が曲率を有している第一給送口からシートが供給される場合に、利用されてもよい。
実施例2で説明されたように、タイミング演算部1201aは、シートの撓み量を考慮して変化タイミングTchg1を演算する。この際に、内側ガイド901の長さ、外側ガイド902の長さ、シートの搬送速度および画像形成速度が考慮されてもよい。タイミング演算部1201aは、たとえば、(6)式を用いて変化タイミングTchg1を演算してもよい。
タイミング演算部1201bはシートの撓み量を考慮して変化タイミングTchg2を演算する。この際に、先行シートの長さ、外側ガイド902の長さ、変化タイミングTchg1、バックテンションが付与される前のシートの搬送速度およびバックテンションが付与されているときのシートの搬送速度が考慮されてもよい。タイミング演算部1201bは、たとえば、(7)式を用いて、変化タイミングTchg2を演算してもよい。
遅れ時間演算部1101cは、シートの撓み量を考慮して遅れ時間Td_pre’を演算する。この際に、変化タイミングTchg1、Tchg2、バックテンションが付与されているときのシートの搬送速度および画像形成速度が考慮されてもよい。遅れ時間演算部1101cは、たとえば、(8)式を用いて遅れ時間Td_pre’を演算してもよい。
遅れ時間演算部1101dは、シートの撓み量を考慮して遅れ時間Td_next’を演算する。この際に、変化タイミングTchg1、Tchg2、バックテンションが付与されているときのシートの搬送速度および画像形成速度、センサ間距離およびローラセンサ間距離が考慮されてもよい。遅れ時間演算部1101dは、たとえば、(9)式を用いて遅れ時間Td_next’を演算してもよい。
[観点1]
コントローラ300は、シートの給送タイミングを決定する決定手段として機能する。第一給送口、第二給送口および第三給送口は、決定手段により決定された給送タイミングにしたがってそれぞれシートを給送する複数の給送口の一例である。第一搬送路Pt1は、複数の給送口のうち第一給送口から延在する第一搬送路の一例である。第二搬送路Pt2は、複数の給送口のうち第二給送口から延在する第二搬送路の一例である。共通搬送路Ptcは、第一搬送路および第二搬送路に接続された共通搬送路の一例である。レジストレーションローラ104は、共通搬送路においてシートを搬送する搬送手段の一例である。感光ドラム122および転写ローラ106は、共通搬送路を搬送されるシートに画像を形成する画像形成部として機能する。コントローラ300は、画像形成部に先行シートと後続シートとを搬送する際に、先行シートにかかるバックテンションと後続シートにかかるバックテンションとを考慮して、後続シートの給送タイミングを決定する。コントローラ300は、レジストレーションセンサ105がシートの先端を検知したタイミングを基準として後続シートの給送タイミングを決定する。つまり、レジストレーションセンサ105がシートの先端を検知したタイミングから後続シートの給送タイミングまでの待ち時間を決定する。この待ち時間がバックテンションに応じて調整される。このようにバックテンションが考慮されるため、先行シートと後続シートの間隔を従来よりも正確に維持することが可能となる。
[観点2]
コントローラ300は、先行シートの搬送に関する遅れ時間と、後続シートの遅れ時間とを考慮して、後続シートの給送タイミングを決定してもよい。先行シートの搬送に関する遅れ時間は、先行シートにかかるバックテンションに起因したものである。後続シートの搬送に関する遅れ時間は、後続シートにかかるバックテンションに起因したものである。
[観点3]
レジストレーションセンサ105は、搬送手段にシートの先端が到着したことを検知する第一検知手段の一例である。コントローラ300は、先行シートの遅れ時間を演算するために、いくつかのパラメータを考慮してもよい。たとえば、先行シートの搬送方向における長さと、第一検知手段から複数の給送口のうち先行シートを給送した給送口までの搬送距離が考慮されてもよい。さらに、先行シートにバックテンションが付与されているときの先行シートの搬送速度と、先行シートが画像形成部を通過する際の搬送速度が考慮されてもよい。
[観点4]
コントローラ300は、(2)式を用いて先行シートの遅れ時間を演算してもよい。コントローラ300は、先行シートの搬送方向における長さと、第一検知手段から複数の給送口のうち先行シートを給送した給送口までの搬送距離との差分(第一差分)を演算する。コントローラ300は、先行シートにバックテンションが付与されているときの先行シートの搬送速度の逆数と、先行シートが画像形成部を通過する際の搬送速度の逆数との差分(第二差分)を演算する。さらに、コントローラ300は、第一差分と第二差分を乗算することで、先行シートの遅れ時間を演算してもよい。
[観点5]
先行シートにバックテンションが付与されているときの先行シートの搬送速度は、ユーザにより設定された先行シートの種別またはメディアセンサにより検知された先行シートの種別に応じて決定されてもよい。この決定は、設定管理部303により実行されてもよい。
[観点6]
コントローラ300は、いくつかのパラメータを考慮して、後続シートの第一給送タイミングを演算してもよい。たとえば、先行シートの搬送方向における長さと、先行シートが画像形成部を通過する際の搬送速度と、先行シートの遅れ時間が考慮されてもよい。さらに、先行シートと後続シートとについての第一検知手段を通過する際の目標シート間隔と、後続シートの給送が開始されてから後続シートが第一検知手段に到着するまでに必要となる最短時間が考慮されてもよい。
[観点7]
コントローラ300は、(3)式を用いて第一給送タイミングを演算してもよい。先行シートの搬送方向における長さが、先行シートが画像形成部を通過する際の搬送速度で除算されることで、搬送時間が求められる。この搬送時間に、先行シートの遅れ時間と目標シート間隔が加算されるとともに、最短時間が減算されて、第一給送タイミングを演算されてもよい。
[観点8]
排出センサ109は、共通搬送路においてシートの搬送方向において第一検知手段よりも下流側に配置された第二検知手段の一例である。コントローラ300は、後続シートの遅れ時間として、後続シートの先端が第二検知手段に到達するタイミングを基準とした遅れ時間を演算してもよい。コントローラ300は、当該遅れ時間を考慮して後続シートの第二給送タイミングを決定してもよい。
[観点9]
コントローラ300は、後続シートに付与されるバックテンションを考慮して後続シートについての遅れ時間を演算してもよい。この際に、後続シートにバックテンションが付与されているときの後続シートの搬送速度と、後続シートが画像形成部を通過する際の搬送速度と、第一検知手段から第二検知手段までの距離が考慮されてもよい。
[観点10]
コントローラ300は、(4)式を用いて後続シートの遅れ時間を演算してもよい。コントローラ300は、後続シートの搬送速度の逆数と、後続シートが画像形成部を通過する際の搬送速度の逆数との差分を求める。コントローラ300は、この差分に、第一検知手段から第二検知手段までの距離を乗算することで、後続シートについての遅れ時間を演算してもよい。ただし、後続シートの長さが、後続シートの給紙口に設けられた給送ローラから排出センサ109よりも長いことが条件とされてもよい。
[観点11]
コントローラ300は、後続シートに付与されるバックテンションを考慮して後続シートについての遅れ時間を演算してもよい。この際に、後続シートにバックテンションが付与されているときの後続シートの搬送速度と、後続シートが画像形成部を通過する際の搬送速度が考慮されてもよい。さらに、後続シートの搬送方向における長さと、搬送手段から後続シートの給送口までの搬送距離が考慮されてもよい。
[観点12]
コントローラ300は、(4)式を用いて後続シートの遅れ時間を演算してもよい。コントローラ300は、後続シートの搬送速度の逆数と、後続シートが画像形成部を通過する際の搬送速度の逆数との差分を求める。さらに、コントローラ300は、後続シートの搬送方向における長さと、搬送手段から後続シートの給送口までの搬送距離との差分を求める。コントローラ300は、これらの差分を乗算することで、遅れ時間を演算してもよい。ただし、後続シートの長さが、後続シートの給紙口に設けられた給送ローラから排出センサ109よりも長くないことが条件とされてもよい。
[観点13]
後続シートにバックテンションが付与されているときの後続シートの搬送速度は、ユーザにより設定された後続シートの種別またはメディアセンサにより検知された後続シートの種別に応じて決定される。この決定は、設定管理部303により実行されてもよい。
[観点14]
(5)式を用いて例示されたように、コントローラ300は、後続シートの第二給送タイミングを決定してもよい。この際に、先行シートの搬送方向における長さと、後続シートが画像形成部を通過する際の搬送速度と、先行シートについて求められた遅れ時間が考慮されてもよい。さらに、後続シートについて求められた遅れ時間と、先行シートと後続シートとについての第二検知手段を通過する際の目標シート間隔と、後続シートの給送が開始されてから後続シートが第一検知手段に到着するまでに必要となる最短時間が考慮されてもよい。さらに、コントローラ300(選択部1103)は、第一給送タイミングと第二給送タイミングとのうちより後のタイミングを後続シートの給送タイミングとして選択してもよい。
[観点15]
コントローラ300は、(5)式を用いて第二給送タイミングを演算してもよい。コントローラ300は、先行シートの搬送方向における長さを、後続シートが画像形成部を通過する際の搬送速度と除算することで搬送時間を求める。コントローラ300は、この搬送時間に、先行シートについて求められた遅れ時間と、後続シートについて求められた遅れ時間を加算する。コントローラ300は、この加算結果に、先行シートと後続シートとについての第二検知手段を通過する際の目標シート間隔を加算しつつ、後続シートの給送が開始されてから後続シートが第一検知手段に到着するまでに必要となる最短時間を減算する。これにより、第二給送タイミングが演算されてもよい。
[観点16]
図9(A)などが示すように、第一搬送路Pt1は、第一ガイドと第二ガイドとを有する湾曲した搬送路であってもよい。第一給送口から給送されたシートは第一ガイド(例:内側ガイド901)と第二ガイド(例:外側ガイド902)との間を通過するように第一搬送路が構成されていてもよい。当該シートの先端が搬送手段に到達するまでシートは撓みを有する。コントローラ300は、当該シートが搬送手段による搬送されることで撓みが解消するために必要となる遅れ時間をさらに考慮して、後続シートが第一給送口から給送される際に後続シートの給送タイミングを決定してもよい。
[観点17]
複数の給送口は、第一面に画像が形成されたシートの第二面に画像を形成するために、当該第一面に画像が形成されたシートを共通搬送路へ搬送する第三搬送路に設けられた第三給送口を有してもよい。第三搬送路から給送されるシートに付与されるバックテンションは第一搬送路から給送されるシートに付与されるバックテンションよりも小さい。さらに、第三搬送路から給送されるシートに付与されるバックテンションは第二搬送路から給送されるシートに付与されるバックテンションよりも小さい。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項が添付される。
300:コントローラ、Pt1、Pt2、Ptc:搬送路、104:レジストレーションローラ、120:カートリッジ

Claims (17)

  1. シートの給送タイミングを決定する決定手段と、
    前記決定手段により決定された給送タイミングにしたがってそれぞれシートを給送する複数の給送口と、
    前記複数の給送口のうち第一給送口から延在する第一搬送路と、
    前記複数の給送口のうち第二給送口から延在する第二搬送路と、
    前記第一搬送路および前記第二搬送路に接続された共通搬送路と、
    前記共通搬送路においてシートを搬送する搬送手段と、
    前記共通搬送路を搬送されるシートに画像を形成する画像形成部と、を有し、
    前記決定手段は、前記画像形成部に先行シートと後続シートとを搬送する際に、前記先行シートにかかるバックテンションと前記後続シートにかかるバックテンションとを考慮して、前記後続シートの給送タイミングを決定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記決定手段は、前記先行シートにかかるバックテンションに起因した前記先行シートの搬送に関する遅れ時間と、前記後続シートにかかるバックテンションに起因した前記後続シートの遅れ時間とを考慮して、前記後続シートの給送タイミングを決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記搬送手段にシートの先端が到着したことを検知する第一検知手段をさらに有し、
    前記決定手段は、
    前記先行シートの搬送方向における長さと、
    前記第一検知手段から前記複数の給送口のうち前記先行シートを給送した給送口までの搬送距離と、
    前記先行シートにバックテンションが付与されているときの前記先行シートの搬送速度と、
    前記先行シートが前記画像形成部を通過する際の搬送速度と、
    に基づき、前記先行シートの遅れ時間を演算することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記決定手段は、
    前記先行シートの搬送方向における長さと、前記第一検知手段から複数の給送口のうち前記先行シートを給送した給送口までの搬送距離との差分である第一差分を演算し、
    前記先行シートにバックテンションが付与されているときの前記先行シートの搬送速度の逆数と、前記先行シートが前記画像形成部を通過する際の搬送速度の逆数との差分である第二差分を演算し、
    前記第一差分と前記第二差分を乗算することで、前記先行シートの遅れ時間を演算することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記先行シートにバックテンションが付与されているときの前記先行シートの搬送速度は、ユーザにより設定された前記先行シートの種別またはメディアセンサにより検知された前記先行シートの種別に応じて決定されることを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置。
  6. 前記決定手段は、
    前記先行シートの搬送方向における長さと、
    前記先行シートが前記画像形成部を通過する際の搬送速度と、
    前記先行シートの遅れ時間と、
    前記先行シートと前記後続シートとについての前記第一検知手段を通過する際の目標シート間隔と、
    前記後続シートの給送が開始されてから前記後続シートが前記第一検知手段に到着するまでに必要となる最短時間と、
    に基づき、前記後続シートの第一給送タイミングを演算することを特徴とする請求項3ないし5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記決定手段は、
    前記先行シートの搬送方向における長さを、前記先行シートが前記画像形成部を通過する際の搬送速度で除算することで搬送時間を求め、
    当該搬送時間に、前記先行シートの遅れ時間と前記目標シート間隔を加算し、かつ、前記最短時間を減算することで、前記第一給送タイミングを演算することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記共通搬送路においてシートの搬送方向において前記第一検知手段よりも下流側に配置された第二検知手段をさらに有し、
    前記決定手段は、前記後続シートの遅れ時間として、前記後続シートの先端が前記第二検知手段に到達するタイミングを基準とした遅れ時間を演算し、当該遅れ時間を考慮して前記後続シートの第二給送タイミングを決定することを特徴とする請求項6または7に記載の画像形成装置。
  9. 前記決定手段は、
    前記後続シートにバックテンションが付与されているときの前記後続シートの搬送速度と、
    前記後続シートが前記画像形成部を通過する際の搬送速度と、
    前記第一検知手段から前記第二検知手段までの距離と、
    に基づき、前記後続シートについての前記遅れ時間を演算することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記決定手段は、
    前記後続シートの搬送速度の逆数と、前記後続シートが前記画像形成部を通過する際の搬送速度の逆数との差分を求め、
    当該差分に、前記第一検知手段から前記第二検知手段までの距離を乗算することで、前記後続シートについての遅れ時間を演算することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記決定手段は、
    前記後続シートにバックテンションが付与されているときの前記後続シートの搬送速度と、
    前記後続シートが前記画像形成部を通過する際の搬送速度と、
    前記後続シートの搬送方向における長さと、
    前記搬送手段から前記後続シートの給送口までの搬送距離と、
    に基づき、前記後続シートについての前記遅れ時間を演算することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  12. 前記決定手段は、
    前記後続シートの搬送速度の逆数と、前記後続シートが前記画像形成部を通過する際の搬送速度の逆数との第一差分を求め、
    前記後続シートの搬送方向における長さと、前記搬送手段から前記後続シートの給送口までの搬送距離との第二差分を求め、
    前記第一差分および前記第二差分を乗算することで、前記遅れ時間を演算することを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記後続シートにバックテンションが付与されているときの前記後続シートの搬送速度は、ユーザにより設定された前記後続シートの種別またはメディアセンサにより検知された前記後続シートの種別に応じて決定されることを特徴とする請求項11または12に記載の画像形成装置。
  14. 前記決定手段は、
    前記先行シートの搬送方向における長さと、
    前記後続シートが前記画像形成部を通過する際の搬送速度と、
    前記先行シートについて求められた遅れ時間と、
    前記後続シートについて求められた遅れ時間と、
    前記先行シートと前記後続シートとについての前記第二検知手段を通過する際の目標シート間隔と、
    前記後続シートの給送が開始されてから前記後続シートが前記第一検知手段に到着するまでに必要となる最短時間と、
    に基づき、前記後続シートの第二給送タイミングを決定し、
    前記第一給送タイミングと前記第二給送タイミングとのうちより後のタイミングを前記後続シートの給送タイミングとして選択することを特徴とする請求項11ないし13のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  15. 前記決定手段は、
    前記先行シートの搬送方向における長さを、前記後続シートが前記画像形成部を通過する際の搬送速度と除算することで搬送時間を求め、
    当該搬送時間に、前記先行シートについて求められた遅れ時間と、前記後続シートについて求められた遅れ時間を加算し、
    当該加算の結果に、前記先行シートと前記後続シートとについての前記第二検知手段を通過する際の目標シート間隔を加算するとともに、前記後続シートの給送が開始されてから前記後続シートが前記第一検知手段に到着するまでに必要となる最短時間を減算することで、前記第二給送タイミングを演算することを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  16. 前記第一搬送路は、第一ガイドと第二ガイドとを有する湾曲した搬送路であり、
    前記第一給送口から給送されたシートは前記第一ガイドと前記第二ガイドとの間を通過するように前記第一搬送路が構成されており、当該シートの先端が前記搬送手段に到達するまで前記シートは撓みを有しており、
    前記決定手段は、当該シートが前記搬送手段による搬送されることで前記撓みが解消するために必要となる遅れ時間をさらに考慮して、前記後続シートが前記第一給送口から給送される際に前記後続シートの給送タイミングを決定することを特徴とする請求項1ないし15のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  17. 前記複数の給送口は、第一面に画像が形成されたシートの第二面に画像を形成するために、当該第一面に画像が形成されたシートを前記共通搬送路へ搬送する第三搬送路に設けられた第三給送口をさらに有し、
    前記第三搬送路から給送されるシートに付与されるバックテンションは、前記第一搬送路から給送されるシートに付与されるバックテンション、および、前記第二搬送路から給送されるシートに付与されるバックテンションよりも小さいことを特徴とする請求項1ないし16のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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