JP2021133268A - 軟水化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】弱酸性陽イオン交換樹脂でも生活水として使用可能な軟水を生成することができ、かつ、自動再生が可能であり硬度成分に起因する固着物の付着を防止する軟水化装置を提供する。【解決手段】硬度成分を含む原水を弱酸性陽イオン交換樹脂10により軟水化する軟水化槽3と、軟水化槽3を通過した軟水のpHを炭酸カルシウムの徐放により中和する中和槽4と備え、中性の水を生成する軟水化装置1であって、電解槽12によって生成した酸性電解水によって弱酸性陽イオン交換樹脂10を再生する再生装置6を備え、再生装置6は、再生時に軟水化槽3から排出される硬度成分と電解槽12によって生成したアルカリ性電解水とを反応させる処理槽13と、弱酸性陽イオン交換樹脂10の再生時の水を循環させる循環流路を形成し、弱酸性陽イオン交換樹脂10の再生の初期に、開閉弁の切り替えによって、弱酸性陽イオン交換樹脂10を通して原水を処理槽13に蓄える。【選択図】図1
Description
本発明は、生活水を得る軟水化装置に関するものである。
従来、この種の軟水化装置としては、陽イオン交換樹脂を用いたものが数多く提案されている。例えば、ナトリウムイオンを官能基として有する陽イオン交換樹脂(強酸性陽イオン交換樹脂)を用い、原水中に含まれる硬度成分であるカルシウムイオンやマグネシウムイオンをナトリウムイオンにイオン交換して軟水を得るものが知られている。
陽イオン交換樹脂は、使用を続けるとイオン交換能力が低下又は消失する。すなわち、陽イオン交換樹脂の官能基であるナトリウムイオンすべてが、硬度成分であるカルシウムイオンやマグネシウムイオンと交換された後は、イオン交換ができなくなる。そのため、再びイオン交換を可能とするために、陽イオン交換樹脂の再生を行う必要がある。再生処理としては、飽和食塩水等の再生水を陽イオン交換樹脂に通水するといった処理が行われる。そのような再生処理は、軟水の使用量に応じて定期的に食塩を補充する必要があり、食塩の補充に手間がかかる。また、多量の食塩を用いるため環境問題の原因となっている。
そこで、食塩を使用しない陽イオン交換樹脂の再生方法として、電気分解で生成した酸性電解水により陽イオン交換樹脂を再生する方法(弱酸性陽イオン交換樹脂)が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。これは官能基の末端にプロトンを有しており、原水中に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンを水素イオンに交換して軟水得ることができる。電解水により再生可能なため、自動再生が可能になる。
このような、水の電気分解を用いてpHの低下を抑制する軟水化装置では、軟水化時にも電気分解が必要であり、流量が少なく、生活用水としては水量が不足して不便である。
そこで、本発明は、陽イオン交換樹脂の交換をせずに、長期に渡り、水中の硬度成分であるカルシウムイオンとマグネシウムイオンを除去が可能であり、中性の生活用水として流量を確保することができる軟水化装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の態様に係る軟水化装置は、硬度成分を含む原水を弱酸性陽イオン交換樹脂により軟水化する軟水化槽と、軟水化槽と通過した軟水のpHを炭酸カルシウムの徐放により中和する中和槽と備え、中性の水を生成する軟水化装置であって、前記弱酸性陽イオン交換樹脂を再生するための酸性電解水を生成する電解槽と、前記電解槽によって生成した酸性電解水によって前記弱酸性陽イオン交換樹脂を再生する再生装置を備え、前記再生装置は、再生時に軟水化槽から排出される硬度成分と前記アルカリ性電解水を反応させる処理槽と、前記電解槽から酸性水を引き出し前記軟水化槽の上流側へ送水可能とする第一供給流路と、前記軟水化槽の下流側を前記処理槽の上流側に接続可能とした回収流路と、前記処理槽の下流側を前記電解槽の上流側に接続する供給流路と、前記電解槽からアルカリ性水を引き出して前記処理槽へ送水可能とする第二供給流路と、前記弱酸性陽イオン交換樹脂の再生時の水を循環させる循環流路を形成し、前記弱酸性陽イオン交換樹脂の再生の初期に、開閉弁の切り替えによって、前記弱酸性陽イオン交換樹脂を通して原水を前記処理槽に蓄えるものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、硬度成分を含む原水を弱酸性陽イオン交換樹脂により軟水化する軟水化槽と、軟水化槽と通過した軟水のpHを炭酸カルシウムの徐放により中和する中和槽と備え、中性の水を生成する軟水化装置であって、前記弱酸性陽イオン交換樹脂を再生するための酸性電解水を生成する電解槽と、前記電解槽によって生成した酸性電解水によって前記弱酸性陽イオン交換樹脂を再生する再生装置を備え、前記再生装置は、再生時に軟水化槽から排出される硬度成分と前記アルカリ性電解水を反応させる処理槽と、前記電解槽から酸性水を引き出し前記軟水化槽の上流側へ送水可能とする第一供給流路と、前記軟水化槽の下流側を前記処理槽の上流側に接続可能とした回収流路と、前記処理槽の下流側を前記電解槽の上流側に接続する供給流路と、前記電解槽からアルカリ性水を引き出して前記処理槽へ送水可能とする第二供給流路と、前記弱酸性陽イオン交換樹脂の再生時の水を循環させる循環流路を形成し、前記弱酸性陽イオン交換樹脂の再生の初期に、開閉弁の切り替えによって、前記弱酸性陽イオン交換樹脂を通して原水を前記処理槽に蓄える構成にしたことにより、軟水化によって水のpH低下を中和でき、流量も確保することができるので、生活水として使用可能な軟水を生成することができ、かつ、長期にわたり性能を維持することができる軟水化装置を提供することができる。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る軟水化装置は、硬度成分を含む原水を弱酸性陽イオン交換樹脂により軟水化する軟水化槽と、軟水化槽と通過した軟水のpHを炭酸カルシウムの徐放により中和する中和槽と備え、中性の水を生成する軟水化装置であって、前記弱酸性陽イオン交換樹脂を再生するための酸性電解水を生成する電解槽と、前記電解槽によって生成した酸性電解水によって前記弱酸性陽イオン交換樹脂を再生する再生装置を備え、前記再生装置は、再生時に軟水化槽から排出される硬度成分と前記アルカリ性電解水を反応させる処理槽と、前記電解槽から酸性水を引き出し前記軟水化槽の上流側へ送水可能とする第一供給流路と、前記軟水化槽の下流側を前記処理槽の上流側に接続可能とした回収流路と、前記処理槽の下流側を前記電解槽の上流側に接続する供給流路と、前記電解槽からアルカリ性水を引き出して前記処理槽へ送水可能とする第二供給流路と、前記弱酸性陽イオン交換樹脂の再生時の水を循環させる循環流路を形成し、前記弱酸性陽イオン交換樹脂の再生の初期に、開閉弁の切り替えによって、前記弱酸性陽イオン交換樹脂を通して原水を前記処理槽に蓄えるものである。
これにより、軟水化槽と中和槽の作用により、生活水として使用可能な軟水を生成することができ、かつ、再生装置の作用により長期にわたり性能を維持することができる軟水化装置を提供することができる。
また、請求項2に係る軟水化装置は、前記処理槽と前記電解槽との間に、前記処理槽を通過した水の硬度成分との反応生成物を分離するろ過部をさらに備えるものである。
処理槽内では、陽イオンを含む酸性電解水と、陰イオンを含むアルカリ性電解水とが混合される。このとき、処理槽内において、酸性電解水中の陽イオンである硬度成分がアルカリ性電解水と反応する。例えば、酸性電解水中の硬度成分がカルシウムイオンである場合、アルカリ性電解水により水酸化カルシウムが生じたり、水中に常在する炭酸イオンと結合したりして炭酸カルシウムが生じる反応が起こる。これら水酸化カルシウムと炭酸カルシウムをろ過部で分離することにより、電極内での析出が起こることを抑制し、長期にわたり電極性能を維持することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施形態の軟水化装置の各要素を概念的に示している。
図1は、本実施形態の軟水化装置の各要素を概念的に示している。
図1に示すように、軟水化装置1は、原水の流入口2と、軟水化槽3と、中和槽4と、処理後の水の取水口5と再生装置6を備えている。流入口2は市水に接続されている。軟水化装置1は、市水の圧力で取水口5から軟水化処理後の水を取り出すことができるものである。
流入口2から取水口5までは、流路7、流路8、流路9によって接続されている。流路7は、流入口2から軟水化槽3へ接続した流路である。流路8は、軟水化槽3と中和槽4を接続した流路である。流路9は、中和槽4から取水口5までを接続した流路である。
軟水化槽3には弱酸性陽イオン交換樹脂10が、中和槽4には炭酸カルシウム11が充填されている。
軟水化槽3は、弱酸性陽イオン交換樹脂10により、硬度成分を含む原水を軟水化する。軟水化槽3には、流路7から硬度成分を含む水が通水され、弱酸性陽イオン交換樹脂を通過することで軟水として流路8から中和槽4へ通水される。弱酸性陽イオン交換樹脂としては、特に制限はなく、汎用的なものを使用することができる。例えば、カルボキシル基(−COOH)を交換基とするものが挙げられる。また、カルボキシル基の対イオンである水素イオン(H+)が、金属イオン、アンモニウムイオン(NH4+)等の陽イオンとなっているものでもよい。
中和槽4は、炭酸カルシウム11の作用により、酸性化した水を中性水に変換するものである。中和槽4では、炭酸カルシウム11を通過することで軟水化槽から出てきた酸性の水と炭酸カルシウムによって徐放される炭酸イオンとが反応することにより、緩衝作用により中和され中性の軟水として流路9から外部へ通水される。中和槽4は炭酸を徐放できるものであれば良く、炭酸カルシウムの他、炭酸ナトリウムなどでも良い。それぞれの薬品の形状としては、粉末状、タブレット状などがあげられる。また炭酸カルシウムとしては、自然界に存在する珊瑚や貝殻等でも良い。
流路7は、硬度成分を含む原水を軟水化槽3に導く流路である。また、流路8は、軟水化槽3で軟水化された原水を中和槽4に導く流路である。流路9は、中和された原水を取水口5へ導く流路である。
再生装置6は、弱酸性陽イオン交換樹脂10を再生させるものである。そのために、電解槽12と処理槽13と送水ポンプ14と循環流路15を備えている。そして、再生装置6は、流入口2から取水口5までの流路7、流路8、流路9に対して、第一供給流路16、第一回収流路17によって接続されている。
電解槽12は、入水した水を電気分解して、酸性電解水とアルカリ性電解水として、それぞれを排出させることができる。酸性電解水は軟水化槽3へ供給され、アルカリ性電解水は処理槽13へ供給される。
処理槽13は、空気弁29を備えたタンクまたは容器である。また、弱酸性陽イオン交換樹脂10を再生するときに循環流路15内を循環させる水を確保し、貯留できるものである。また、軟水化槽3を通過した硬度成分を含む酸性電解水と、電解槽12から排出されるアルカリ性電解水とを混合するものである。硬度成分をアルカリ性電解水と反応させることで希釈するものである。
処理槽13には、軟水化槽3内の弱酸性陽イオン交換樹脂を再生した後における、硬度成分が含まれる酸性電解水が第一回収流路17を介して通水される。また、処理槽13には、陰イオンが含まれるアルカリ性電解水が第二供給流路18を介して通水される。
そして、処理槽13において、硬度成分を含む酸性電解水と、陰イオンを含むアルカリ性電解水とを混合し、希釈及び硬度成分がアルカリ性電解水と反応する。例えば、酸性電解水中の硬度成分がカルシウムイオンの場合、アルカリ性電解水と混合されることにより、炭酸カルシウムが生じたり、水酸化カルシウムが生じる反応が起こったりする。そして、反応によって硬度成分を除去することが可能となる。
なお、「硬度成分が反応する」とは、硬度成分すべてが反応することのみならず、処理槽13に反応しない成分もしくは溶解度積を超えない成分が含まれている状態も含むものとする。
処理槽13により、硬度成分が反応して得られた処理水は、電解槽12に通水され、電解槽12において電気分解され、酸性電解水及びアルカリ性電解水が生成される。そして、酸性電解水及びアルカリ性電解水は、それぞれ、軟水化槽3において再利用された後、処理槽13へ通水(回収)される。従って、従来であれば廃棄していた、弱酸性陽イオン交換樹脂10の再生に使用した酸性電解水を、本実施形態においては再利用することができる。しかも、処理槽13でアルカリ性電解水と反応させることで硬度成分を除去した水として再利用するため、弱酸性陽イオン交換樹脂を再生する際の再生効率の低減を抑えることができる。
処理槽13から電解槽12へ繋がる送水流路19の前段に、ろ過部20を備えている。
ろ過部20は処理水中における硬度成分との反応生成物を分離が可能であればその形態は問わない。例えば、粒状濾材を用いた濾過層、サイクロン型の固液分離機、中空糸膜等を用いる形態が挙げられる。
粒状濾材を用いた濾過層に用いられる粒状濾材は、硬度成分を捕捉して除去することを目的としているが、粒状濾材に吸着するような表面電位を持つ粒子や、原水中のイオン等の存在状態によっては粒子径約1〜10マイクロメートルの粒子や色度も除去可能となる。粒状濾材には、濾過砂をはじめ、ペレット状の繊維濾材等、除去対象物に適した濾材を用いることができる。粒状濾材の材質は、例えば、砂、アンスラサイト、ガーネット、セラミックス、粒状活性炭、オキシ水酸化鉄、マンガン砂など、水中で沈降し、圧力で変形しにくい硬度をもつものであればよい。粒子径は、例えば0.3〜5.0ミリメートル、均等係数1.2〜2.0などのものを用いるとよい。
また、比重が異なる複数の種類の濾材を混合して使用する複層濾過法は、濾過を行う層としてサイズの異なる粒子を小さい粒子から順に下から積層する方法である。複層濾過法では、比重が大きくサイズが小さい粒子と、比重が小さくサイズが大きい粒子を混合して多層構造にするのが一般的である。複層濾過法は、単一の種類の濾材を用いるのに比べて、単位体積あたりの濾過効率が高く、一方で損失水頭が低く抑えられるなどのメリットがあるため好ましい。粒状濾材としては、例えば、ガーネットの0.3ミリメートルと、砂の0.6ミリメートル、アンスラサイトの1.0ミリメートルのものを、2:1:1で混合して使用するが、濁質の粒子特性に応じて混合比率や粒子径を調整することが好ましい。
一方、サイクロン型の固液分離機は、重力の代わりに遠心力を利用して、処理槽13から流出する硬度成分を含む水を、小サイズの結晶を含む原水と、大サイズの結晶を含む原水とに分級分離する装置である。
再生が終了した後には、開閉弁21を開放することで、空気弁29の作用により、循環水が排水される。
説明が重複するが、軟水化装置1において、再生装置6は、流入口2から取水口5までの流路7、流路8、流路9に対して、第一供給流路16、第一回収流路17、第二供給流路18によって接続されている。
第一供給流路16は、電解槽12から軟水化槽3へ酸性電解水を供給する流路である。第一供給流路16には、開閉弁22を備えている。
第一回収流路17は、軟水化槽3を通過した硬度成分を含む水を処理槽13へ回収する流路である。第一回収流路17には、開閉弁23を備えている。
処理槽13と電解槽12は、送水流路19と第二供給流路18によって接続されている。送水流路19には送水ポンプ14が配置されている。
第二供給流路18は、電解槽12から処理槽13へアルカリ性電解水を供給する流路である。第二供給流路18には、開閉弁24を備えている。
これにより、図2において点線で示すように、処理槽13から電解槽12、軟水化槽3、処理槽13へ水を循環させることができる循環流路15を構成することができる。
そのために、軟水化槽3へ原水を供給する流路7には、流入口2の下流側に開閉弁25を設けている。開閉弁25を閉止して、開閉弁22を開放することで、軟水化槽3の上流側に第一供給流路16が接続される。また、流路8には、開閉弁26を設けている。軟水化槽3の下流側で開閉弁26の上流側に第一回収流路17を接続することができる。開閉弁26を閉じて開閉弁23を開放することで、軟水化槽3と通過した水を処理槽13へ回収することができる。また、流路9には、開閉弁27を設けている。開閉弁27を開くことで、取水口5から軟水化された水を取り出すことできる。
また、電解槽12のアルカリ性電解水排出口の下流側に配置された開閉弁24を開放することで第二供給流路18が接続されている。
なお、図1に示すように、送水ポンプ14は、電解槽12の上流側で処理槽13の下流側に配置することが好ましい。
また、開閉弁21、開閉弁22、開閉弁23、開閉弁24、開閉弁25、開閉弁26、開閉弁27、および、送水ポンプ14は、図3に示すように、制御部28(図示せず)によって切り替えられることが望ましい。
上記構成において、図1に示す軟水化装置1は、制御部28からの信号により開閉弁の切り替えにより4つの動作パターンを行う。ここでは、動作パターンと開閉弁の動きについて説明する。動作パターンは図3の表に示すように、軟水化時、水注入時、再生時、排水時に分けられる。図3において、開閉弁の動きは開放を「ON」、閉止を「OFF」としている。
図3の表における軟水時に示すように、開閉弁26を開放した状態で、取水口5に設けた開閉弁25を開くことで、硬度成分を含む原水が軟水化槽3と中和槽4を通過するので、取水口5から軟水化した水を取り出すことができる。このとき、その他の開閉弁である、開閉弁21、開閉弁22、開閉弁23、開閉弁24と送水ポンプ14はいずれも閉止した状態になっている。
上記の硬度成分を含む原水を軟水化する場合においては、市水の圧力によって、原水は、流入口2から流路7を通って、軟水化槽3に供給される。そして、軟水化槽3内に備えられた弱酸性陽イオン交換樹脂10を通過する。このとき、原水中の硬度成分である陽イオンは、弱酸性陽イオン交換樹脂10の作用により吸着され、水素イオンが放出される(イオン交換がされる)。陽イオンが除去されることで軟水化される。軟水化された水は、さらに流路8を通って、中和槽4へ進む。中和槽4では、炭酸カルシウム11の作用によって、炭酸イオンが徐放され、プロトンが緩衝され、中和される。つまり、生活用水として軟水化した中性水を取水口5から取り出すことができる。
また、図3の表における水注入時に示すように、制御部28の動作によって、所定の時間ごとに再生装置6による軟水化槽3の再生が行われる。
図3の水注入時に示すように、再生装置6による再生の初期において、開閉弁23、開閉弁25を開くことで、市水の圧力によって、流入口2から軟水化槽3を通して原水を処理槽13へ導入することができる。この時、その他の開閉弁である、開閉弁21、開閉弁22、開閉弁24、開閉弁26は閉止しており、送水ポンプ14は停止している。また、空気弁29からは常に空気の出入りができる状態である。処理槽13に所定の量の水を貯留して、再生時の水の量を確保することができる。また、注入された再生水は、軟水化槽3を通過して処理槽13に貯水されるために、硬度が減少した状態となり、硬水のまま循環を行う場合に比べてより効率的に再生を行うことができる。
図3の表における再生時に示すように、開閉弁22、開閉弁23、開閉弁24を開き、このとき、開閉弁21、開閉弁25と開閉弁26を閉じる、引き続き送水ポンプ14と電解槽12を動作させると、処理槽13に貯留した水が循環流路15内を循環することとなり、図2に示す循環流路15が形成される。
電解槽12で生成した酸性電解水は、第一供給流路16を通って、軟水化槽3内に送水され、内部の弱酸性陽イオン交換樹脂10を通過する。すなわち、弱酸性陽イオン交換樹脂10を通過させることで、弱酸性陽イオン交換樹脂10に吸着されている陽イオン(硬度成分)が、酸性電解水に含まれる水素イオンとイオン交換反応を起こす。これにより弱酸性陽イオン交換樹脂10が再生される。弱酸性陽イオン交換樹脂10を通過した酸性電解水は陽イオンを含み、第一回収流路17へ流れ込む。すなわち、弱酸性陽イオン交換樹脂10を通過した陽イオンを含む酸性電解水は第一回収流路17を介して処理槽13内に回収される。
また、電解槽12で生成したアルカリ性電解水は、第二供給流路18を通って、処理槽13に送水される。
処理槽13内では、陽イオンを含む酸性電解水と、陰イオンを含むアルカリ性電解水とが混合される。このとき、処理槽13内において、酸性電解水中の陽イオンである硬度成分がアルカリ性電解水と反応する。例えば、酸性電解水中の硬度成分がカルシウムイオンである場合、アルカリ性電解水により水酸化カルシウムが生じたり、水中に常在する炭酸イオンと結合したりして炭酸カルシウムが生じる反応が起こる。
そして、反応後の処理槽13中の水(処理水)は、電解槽12に通水される。
すなわち、処理槽13中の水が再び電解槽12に通水されることで酸性電解水が生成し、当該酸性電解水は、弱酸性陽イオン交換樹脂10の再生に供される。従って、弱酸性陽イオン交換樹脂10の再生に使用した酸性電解水が、処理槽13において、硬度成分が希釈又は反応生成物に変化し、反応生成物はろ過部20でろ過されることにより、再び電解水として再利用されることとなる。しかも、再利用する電解水は、処理槽13により処理され硬度成分が処理槽13を備えない場合より減少しており、さらに電解槽12の中で電解される時に、陽イオンである硬度成分はアルカリ性電解水へ電解されるため、酸性電解水の硬度は下がり、再生効率の低下を抑えることができる。ひいては、本実施の形態の軟水化装置1は、弱酸性陽イオン交換樹脂10の再生に際し、酸性電解水は、再生効率の低下を抑えつつ、再利用することができる。さらには、軟水化槽3の内部において、硬度成分に起因する固着物の付着を抑制することができる。
図3の表における排水時に示すように、再生が終了した後、電解槽12を停止させ、開閉弁21、開閉弁22、開閉弁23、開閉弁24を開き、開閉弁25と開閉弁26を閉じると、送水ポンプ14により、循環流路15内の水が開閉弁21から排水される。これにより循環流路15に残水がなくなり、配管内が汚染されにくい状態になる。
本発明に係る軟水化装置は、使用場所設置型浄水装置(POU:Point of Use)や建物入口設置型浄水装置(POE: Point of Entry)に適用することが可能である。
1 軟水化装置
2 流入口
3 軟水化槽
4 中和槽
5 取水口
6 再生装置
7 流路
8 流路
9 流路
10 弱酸性陽イオン交換樹脂
11 炭酸カルシウム
12 電解槽
13 処理槽
14 送水ポンプ
15 循環流路
16 第一供給流路
17 第一回収流路
18 第二供給流路
19 送水流路
20 ろ過部
21 開閉弁
22 開閉弁
23 開閉弁
24 開閉弁
25 開閉弁
26 開閉弁
27 開閉弁
28 制御部
29 空気弁
2 流入口
3 軟水化槽
4 中和槽
5 取水口
6 再生装置
7 流路
8 流路
9 流路
10 弱酸性陽イオン交換樹脂
11 炭酸カルシウム
12 電解槽
13 処理槽
14 送水ポンプ
15 循環流路
16 第一供給流路
17 第一回収流路
18 第二供給流路
19 送水流路
20 ろ過部
21 開閉弁
22 開閉弁
23 開閉弁
24 開閉弁
25 開閉弁
26 開閉弁
27 開閉弁
28 制御部
29 空気弁
Claims (2)
- 硬度成分を含む原水を弱酸性陽イオン交換樹脂により軟水化する軟水化槽と、
軟水化槽と通過した軟水のpHを炭酸カルシウムの徐放により中和する中和槽と備え、中性の水を生成する軟水化装置であって、
前記弱酸性陽イオン交換樹脂を再生するための酸性電解水を生成する電解槽と、
前記電解槽によって生成した酸性電解水によって前記弱酸性陽イオン交換樹脂を再生する再生装置を備え、
前記再生装置は、再生時に軟水化槽から排出される硬度成分と前記アルカリ性電解水を反応させる処理槽と、
前記電解槽から酸性水を引き出し前記軟水化槽の上流側へ送水可能とする第一供給流路と、前記軟水化槽の下流側を前記処理槽の上流側に接続可能とした回収流路と、
前記処理槽の下流側を前記電解槽の上流側に接続する供給流路と、
前記電解槽からアルカリ性水を引き出して前記処理槽へ送水可能とする第二供給流路と、
前記弱酸性陽イオン交換樹脂の再生時の水を循環させる循環流路を形成し、
前記弱酸性陽イオン交換樹脂の再生の初期に、開閉弁の切り替えによって、
前記弱酸性陽イオン交換樹脂を通して原水を前記処理槽に蓄えることを特徴とする軟水化装置。 - 前記処理槽と前記電解槽との間に、前記処理槽を通過した水の硬度成分との反応生成物を分離する分離槽をさらに備えた請求項1に記載の軟水化装置。
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JP (1) | JP2021133268A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023145312A1 (ja) * | 2022-01-28 | 2023-08-03 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 軟水化装置 |
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2020
- 2020-02-25 JP JP2020028962A patent/JP2021133268A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023145312A1 (ja) * | 2022-01-28 | 2023-08-03 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 軟水化装置 |
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