JP2021132754A - 光ファイバプローブ及び光ファイバプローブの製造方法 - Google Patents

光ファイバプローブ及び光ファイバプローブの製造方法 Download PDF

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将人 瀧ヶ平
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Abstract

【課題】発熱を抑制した光ファイバプローブおよび光ファイバプローブの製造方法を提供する。【解決手段】コアおよびクラッドを有する光ファイバ10と、基端20aが前記光ファイバ10の出射端10aに接続されたコアレスファイバ20と、を備え、前記コアレスファイバ20は、基材21と前記基材21内に分散された散乱部22とを有し、前記基材21の屈折率と前記散乱部22の屈折率とが異なり、かつ、前記基材21と前記散乱部22とが、同一の元素で形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバプローブ及び光ファイバプローブの製造方法に関する。
例えば、前立腺肥大症治療法である前立腺レーザ蒸散術、早期肺がん等の治療法である光線力学治療、アレルギー性鼻炎治療法である下甲介粘膜レーザ治療、等では、医療用レーザ発振器に接続した光ファイバを利用して患部にレーザ光を照射することが行なわれている。
光ファイバから患部へのレーザ光照射は、照射範囲の増大、患部への確実なレーザ光照射等を目的に、光ファイバ先端からその光軸方向に沿った前方への照射よりも、光ファイバの先端部から側方への照射が有効とされている。そのため、光ファイバの先端に、内部に散乱媒体が収容された散乱チップアセンブリが接続された光線治療装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の光線治療装置では、散乱媒体内に散乱粒子が分散して配置され、光ファイバから散乱チップアセンブリに入射した光は、散乱粒子により散乱し、側方から出射される。
特表平10−504989号公報
特許文献1の光線治療装置では、散乱媒体内の散乱粒子は、アルミナ、シリカ、チタン化合物等から形成されている。このため、散乱粒子は、光ファイバから散乱チップアセンブリに入射した光を吸収し、発熱してしまい、その結果、散乱チップアセンブリ全体が発熱し、周辺患部だけでなく正常組織の熱変質を引き起こすという問題が生じる。
本発明はこのような事情を考慮してなされ、発熱を抑制した光ファイバプローブおよび光ファイバプローブの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第一態様に係る光ファイバプローブは、コアおよびクラッドを有する光ファイバと、基端が前記光ファイバの出射端に接続されたコアレスファイバと、を備え、前記コアレスファイバは、基材と前記基材内に分散された散乱部とを有し、前記基材の屈折率と前記散乱部の屈折率とが異なり、かつ、前記基材と前記散乱部とが、同一の元素で形成されている。
上記態様によれば、基材の屈折率と散乱部の屈折率とが異なり、かつ基材と散乱部とが同一の元素で形成されている。従って、基材を伝搬する光は、基材と屈折率の異なる散乱部を透過する過程で屈折し、散乱されコアレスファイバの側面から出射される。この時、基材と散乱部は同一の元素であるため、光が散乱部を透過する際に光の吸収されるのを抑えることができる。これにより、光ファイバプローブの発熱を抑えることができる。
前記散乱部の密度が、前記コアレスファイバの前記基端側から前記コアレスファイバの先端側に向かって増加してもよい。
前記コアレスファイバの前記基端側では、前記コアレスファイバの径方向における外周部での前記散乱部の密度が中央部より高く、前記径方向における前記散乱部の密度の高い領域が、前記コアレスファイバの前記基端から前記コアレスファイバの先端に向かうに従って、前記外周部から前記中央部に向かって変位してもよい。
前記コアレスファイバの外周面に凹凸が形成されていてもよい。
前記コアレスファイバの外周面には光を透過する被覆層が設けられ、前記被覆層の外周面に凹凸が形成されていてもよい。
前記コアレスファイバの先端に反射膜が設けられていてもよい。
本発明の第二態様に係る光ファイバプローブの製造方法は、光ファイバの出射端に接続されたコアレスファイバの内部に、フェムト秒レーザを照射することにより、前記コアレスファイバを構成する基材の屈折率と異なる屈折率を有する散乱部を形成する。
上記態様によれば、光ファイバの出射端に接続されたコアレスファイバの内部に、フェムト秒レーザを照射することにより、コアレスファイバの内部に周囲(基材)と異なる屈折率を有する散乱部を形成する。このような製造方法によれば、フェムト秒レーザを用いることにより、散乱部の外径を所望の大きさで所望の位置に形成することができる。
本発明の上記態様によれば、発熱を抑制した光ファイバプローブおよび光ファイバプローブの製造方法を提供することができる。
第1実施形態に係る光ファイバプローブを示す断面図である。 第1実施形態に係る光ファイバプローブの製造方法を示す図である。 第1実施形態に係る光ファイバプローブの変形例1を示す断面図である。 第1実施形態に係る光ファイバプローブの変形例2を示す断面図である。 第2実施形態に係る光ファイバプローブを示す断面図である。 第3実施形態に係る光ファイバプローブを示す断面図である。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態に係る光ファイバプローブの構成を、図1及び図2を参照しながら説明する。
図1に示すように、光ファイバプローブ1Aは、光ファイバ10と、コアレスファイバ20と、を備えている。コアレスファイバ20は、光ファイバ10の先端側に設けられており、コアレスファイバ20の基端20aが、光ファイバ10の出射端10aに接続されている。
(方向定義)
ここで本実施形態では、光ファイバプローブ1Aの長手方向を単に長手方向といい、光ファイバプローブ1Aの中心軸線を中心軸線Oという。また、中心軸線Oに直交する断面を横断面という。横断面視で、中心軸線Oに交差する方向を径方向という。
(光ファイバプローブ)
光ファイバ10は、横断面視において中央部に設けられたコア11と、コア11の外周を覆うクラッド12とを有している。クラッド12の屈折率はコア11の屈折率よりも低い。本実施形態では、光ファイバ10の材質として、コア−クラッド構造の石英ガラスファイバを用いる。
光ファイバ10及びコアレスファイバ20は、横断面視において、それぞれ円形状に形成され、径方向の寸法は同一である。光ファイバ10とコアレスファイバ20とは、同軸に接続されている。光ファイバ10の出射端10aとコアレスファイバ20の基端20aとは、融着により接続されている。これにより、コアレスファイバ20の基端20aが光ファイバ10の出射端10aと連続するように、コアレスファイバ20は、光ファイバ10に一体化されている。
コアレスファイバ20の外径は、光ファイバ10のコア11の外径と同じ、または、光ファイバ10のコア11の外径よりも大きくてもよい。ただし、コアレスファイバ20を光ファイバ10に接続する際の作業性の観点から、コアレスファイバ20の外径は光ファイバ10の外径の1.5倍以下であることが好ましい。
なお、コアレスファイバ20の光ファイバ10の出射端10aへの融着接続は、市販の融着接続機等を用いるなど公知の方法を利用することができる。
コアレスファイバ20は、基材21と基材21内に分散された散乱部22とを有している。基材21の屈折率と散乱部22の屈折率とは異なり、かつ、基材21と散乱部22とは同一の元素で形成されている。具体的には、基材21の屈折率をn1とし、散乱部22の屈折率をn2とすると、屈折率n2は、屈折率n1より大きい。このように、基材21と散乱部22との屈折率が異なるため、基材21を伝搬し、散乱部22に入射した光は屈折、散乱し、コアレスファイバ20の側面20cから出射される。
また、本実施形態では、長手方向及び径方向における散乱部22の分散は、略均一である。
本実施形態では、コアレスファイバ20の材質として、石英ガラスを用いる。また、コアレスファイバ20の長さ(長手方向に沿う寸法)は、例えば、10〜100mm程度である。
散乱部22は、直径10nm以上10μm以下の略球状であることが好ましい。散乱部22が略球状でないか、直径が10nm未満の場合、回折限界によりコアレスファイバ20内部に散乱部22を形成することが難しく、また、散乱部22を形成する装置が高価になるため、製造コストが上がってしまう。また、散乱部22の直径が10μmを超えると、散乱部22内で光の反射が行われ、散乱部22内に光閉じ込める効果が優位となり、光ファイバプローブの側方から出射される光の強度が低下してしまう。従って、散乱部22の直径を上記範囲とすることにより、コストを抑えつつ、効率よく光を屈折させることが可能となる。
なお、散乱部22の直径は、すべて同じであってもよく、上記範囲内でバラツキがあってもよい。
(反射膜)
第1実施形態に係る光ファイバプローブは反射膜をさらに有していてもよい。反射膜30は、コアレスファイバ20の先端20b全体に層状に形成された部材である。
光ファイバ10は、コアレスファイバ20が接続された出射端10aとは反対側の入射端から入射された光Lを出射端10aに向かって導光する。すなわち、光ファイバ10は、入射端から導光された光Lを光ファイバ10の出射端10aからコアレスファイバ20内へ出射する。
コアレスファイバ20は、光ファイバ10から出射された光を基端20aから先端20bに向かって伝搬する。
反射膜30は、光を反射する材料から構成される。すなわち、反射膜30は、光ファイバ10によって導光され、光ファイバ10の出射端10aから出射され、コアレスファイバ20内を伝搬し先端20bに到達した光を基端20aの方向に反射する。
反射膜30は、光ファイバ10及びコアレスファイバ20を伝搬する光を反射可能なものであれば特に限定されない。
光ファイバ10の入射端から入射させる光が、前立腺レーザ蒸散術、光線力学治療、下甲介粘膜レーザ治療等のために人体の患部へ照射するレーザ光である場合、反射膜30は、その反射特性の安定維持等の点で金属膜や誘電体多層膜を採用することが好ましい。
反射膜30は、例えば、コアレスファイバ20の先端20bに形成された無電解めっき層を好適に採用できる。また、反射膜30は、コアレスファイバ20の先端20bに形成された金属蒸着膜等であってもよい。反射膜30の材質は、例えばニッケル、錫、金、銀やこれらから選択される2以上を含む合金等を挙げることができる。
(被覆層)
コアレスファイバ20の側面(外周面)20cには、被覆層40が設けられていてもよい。被覆層40は、光透過性を有する樹脂被覆層である。被覆層40は、コアレスファイバ20の側面20c全面を覆っている。被覆層40は、コアレスファイバ20と同等かコアレスファイバ20よりも高い屈折率を有する。被覆層40は、コアレスファイバ20内を伝搬する光を透過させて被覆層40から出射することができる。
被覆層40は、コアレスファイバ20の側面20cに塗布した硬化性の液状樹脂材料の硬化等によって形成できる。硬化性の液状樹脂材料は、例えば、熱硬化性樹脂、反応硬化型樹脂、紫外線硬化樹脂等を用いることができる。
光ファイバ10の側面(外周面)10bは、ファイバコート層41が設けられていてもよい。ファイバコート層41は、ポリイミドによって形成されていることが好ましい。ポリイミドは、耐熱性に優れているため、ファイバコート層41をポリイミドによって作製することにより、光ファイバ10に入射したレーザ光のエネルギによって光ファイバ10が発熱しても、光ファイバ10の側面10bを覆った状態を安定に保つことができる。
(製造方法)
次に、光ファイバプローブ1Aの製造方法の一例について図2を用いて説明する。
まず、使用目的に応じた長さのコアレスファイバ20の先端20bに、反射膜30を作製する。そして、光ファイバ10の出射端10aに、反射膜30を有するコアレスファイバ20の基端20aを融着接続する。
次に、フェムト秒レーザ50を用いて、コアレスファイバ20の側面20c側からコアレスファイバ20に向かってレーザ光を照射する。このとき、フェムト秒レーザ50とコアレスファイバ20との間にレンズ51を配置し、レンズ51によりレーザ光を集光させてコアレスファイバ20内にレーザ光を照射する。フェムト秒レーザ50をコアレスファイバ20に近づけたり、離したりする(フェムト秒レーザ50を上下方向に移動させる)ことで、散乱部22の径方向の位置を制御することができる。また、フェムト秒レーザ50を長手方向に移動させることで、散乱部22の長手方向における位置を制御することができる。このようにして、コアレスファイバ20内部の所望の位置に散乱部22を形成することができる。
本実施形態では、コアレスファイバ20内の散乱部22が、径方向及び長手方向に均一となるようにレーザ光を照射する。これにより、図1に示す光ファイバプローブ1Aが製造される。
次に、光ファイバプローブ1Aの作用について説明する。
図1に示すように、光ファイバ10の入射端から導光された光(伝送光)Lは、光ファイバ10の出射端10aからコアレスファイバ20内に出射され、コアレスファイバ20内に入射した光Lは、基材21を伝搬し、コアレスファイバ20の先端20b側に向かう。
コアレスファイバ20を伝搬する光Lのうち、光L1は、基材21を伝搬して、基材21と屈折率の異なる散乱部22に入射し、散乱部22から基材21に出射される過程で屈折し入射時とは異なる方向に伝搬していく。光L1は少なくとも1回以上散乱部22で屈折することで散乱し、反射膜30に到達せずに、コアレスファイバ20の側面20cからコアレスファイバ20の外側へ出射される。
また、コアレスファイバ20内に入射した光Lのうち、反射膜30まで到達した光L2は、反射膜30にて反射し、コアレスファイバ20の基端20a側に向かって伝搬する。反射膜30にて反射した光L2は、光L1と同じく散乱部22で屈折し、コアレスファイバ20の側面20cからコアレスファイバ20の外側へ出射される。
本実施形態では、散乱部22は、基材21と同一の元素で形成されているため、光が散乱部22で屈折する過程で、散乱部22において光はほとんど吸収されない。
このほか、コアレスファイバ20内に入射した光Lのうち、散乱部22で屈折せずにそのままコアレスファイバ20の側面20cから外側へ出射される光L3も存在する。
コアレスファイバ20の外側へ放出される光L1,L2,L3は、被覆層40が形成されている場合、被覆層40を透過して被覆層40の外周面から外部へ出射される。
このようにして、光ファイバ10の入射端から光を入射させることにより、コアレスファイバ20の側面20cから光L1,L2,L3を出射させ、これらの光L1,L2,L3をコアレスファイバ20の周囲の照射対象物に照射する。
以上説明したように、本実施形態の光ファイバプローブ1Aは、光ファイバ10と、基端20aが光ファイバ10の出射端10aに接続されたコアレスファイバ20と、を備えている。そして、コアレスファイバ20は、基材21と基材21内に分散された散乱部22とを有し、基材21の屈折率n1と散乱部22の屈折率n2とが異なり、かつ、基材21と散乱部22とが、同一の元素で形成されている。
このような光ファイバプローブ1Aによれば、基材21の屈折率n1と散乱部22の屈折率n2とが異なり、かつ基材21と散乱部22とが同一の元素(本実施形態では、石英ガラス)で形成されているため、基材21を伝搬する光Lは散乱部22において屈折することで散乱し、光ファイバプローブ1Aの側面から照射される。さらに散乱部22において光の吸収を抑えることができるため、光ファイバプローブ1Aの発熱を抑えることができる。
光ファイバプローブ1Aの製造方法は、光ファイバ10の出射端10aに接続されたコアレスファイバ20の内部に、フェムト秒レーザ50を照射することにより、コアレスファイバ20の内部に周囲(基材21)と異なる屈折率を有する散乱部22を形成する。
このような製造方法によれば、フェムト秒レーザ50を用いることにより、散乱部22を所望の大きさ、例えば、10nm以上10μm以下の略球状にすることができる。また、コアレスファイバ20の材質として、石英ガラスを用いることにより、フェムト秒レーザ50によりコアレスファイバ20内に散乱部22を作りやすいという効果を得ることができる。
なお、光ファイバ10の材質及びコアレスファイバ20の材質は、石英ガラスに限定されず、適宜変更してもよい。
また、コアレスファイバ20の先端20bに反射膜30を設けたが、コアレスファイバ20内に入射した光Lの多くは、散乱部22で屈折されて、コアレスファイバ20の側面20cからコアレスファイバ20の外側へ出射されるため、反射膜30は設けられていなくてもよい。
また、フェムト秒レーザ50をコアレスファイバ20に上下方向に移動させることで、径方向における散乱部22の位置を制御したが、フェムト秒レーザ50を上下方向に動かさずに、レンズ51を変えることで、レーザ光を集光させる角度を変え、径方向における散乱部22の位置を制御してもよい。
また、光ファイバ10とコアレスファイバ20とを融着接続した後、フェムト秒レーザ50を用いて、コアレスファイバ20内に散乱部22を形成したが、フェムト秒レーザ50を用いて、コアレスファイバ20内に散乱部22を形成した後、光ファイバ10とコアレスファイバ20とを融着接続してもよい。
[変形例1]
図3に示すように、変形例1の光ファイバプローブ2Aでは、被覆層40の外周面全体に、微小な凹凸を有する粗面部40aが形成されている。粗面部40aは、被覆層40に対してレーザ加工、プラズマ加工、サンドブラスト加工等を施すことによって形成できる。
粗面部40aは、コアレスファイバ20から被覆層40に入射した光を散乱させて、被覆層40から外側へ出射される光の強度を均等化する。
以上説明したように、本実施形態の光ファイバプローブ2Aでは、コアレスファイバ20の側面20cには光を透過する被覆層40が設けられ、被覆層40の外周面に凹凸が形成されている。この構成では、コアレスファイバ20の側面20cから射出された光L1,L2,L3の強度のムラを抑えることができる。
[変形例2]
図4に示すように、変形例2の光ファイバプローブ3Aでは、第1実施形態の被覆層40を備えておらず、コアレスファイバ20の側面20c全体に微小な凹凸を有する粗面部20dが形成されている。粗面部20dは、コアレスファイバ20の側面20cに対してレーザ加工、プラズマ加工、サンドブラスト加工、フッ素エッチング加工等を施すことによって形成できる。
粗面部20dは、コアレスファイバ20から外側に出射する光を散乱させて、コアレスファイバ20から外側へ出射される光を均等化する。この場合も、変形例1と同様の作用効果が得られ、かつ、変形例1よりも構造を簡略化することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について説明するが、第1実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態の光ファイバプローブ4Aでは、図5に示すように、コアレスファイバ60内の散乱部22の配置(分散の仕方)において、第1実施形態と異なる。
本実施形態では、コアレスファイバ60内に存在する散乱部22の密度が、コアレスファイバ60の基端60a側からコアレスファイバ60の先端60b側に向かって増加する。散乱部22の密度とはコアレスファイバ60の長手方向の単位長さあたりに存在する散乱部22の数を表す。基端60a側から先端60b側に向かって密度が増加するとは、例えば、コアレスファイバ60を長手方向に沿って2等分以上に分割した場合に、先端60b側の分割片に存在する散乱部22の数が基端60a側の分割片に存在する散乱部22の数より多いことである。
なお、散乱部22の数の大小は、分割片の一方の端部に光ファイバを光学的に接続し、他方の端部に対向するように光検知器を置き、光ファイバから分割片の一方の端部に光を入射させ、他方の端部から出射される光の強度、すなわち光検知器で検知される光の強度を測定することで判断することができる。散乱部22の数が多ければ、光は散乱され側面から出射されてしまうので、検知される光の強度は低く、散乱部22の数が少なければ光は散乱されず検知される光の強度は高くなる。
また、本実施形態において散乱部22は径方向において略均一に分散していることが好ましい。
次に、光ファイバプローブ4Aの作用について説明する。
図5に示すように、光ファイバ10の入射端から導光された光(伝送光)Lは、コアレスファイバ60の基端60aから先端60bに向かう。
コアレスファイバ60の基端60a側において、光Lの強度が高いため、光Lは基端60a側に位置する散乱部22で屈折、散乱することが多くなり、コアレスファイバ60の側面60cの基端60a側から光Laとして出射されやすい。そのため、先端60b側では光の強度が低くなり、先端60b側に位置する散乱部22で屈折、散乱することが基端60a側に比べて少なくなり、コアレスファイバ60の側面60cの先端60b側から光Lbとして出射されにくくなる。従って、光Laの強度と、光Lbの光強とを比較すると、光Lbの強度は、光Laの強度より低下する。
本実施形態では、コアレスファイバ60は、コアレスファイバ60の基端60a側に比べて先端60b側に分散される散乱部22の数が多くなるように構成されているため、先端60b側で屈折される光の数を増加させることで、コアレスファイバ60の側面60cの先端60b側から光Lbとして出射される光を増やすことができる。これにより、コアレスファイバ60の側面60cから出射される光の強度を長手方向においてより均一にすることができる。
以上説明したように、本実施形態の光ファイバプローブ4Aによれば、散乱部22の数がコアレスファイバ60の基端60a側から先端60b側に向かって増加する。これにより、光ファイバ10から出射され、コアレスファイバ60内を伝搬する光が基端60a側で屈折、散乱されにくく、先端60b側で屈折、散乱されやすくなるため、コアレスファイバ60の側面60cから出射される光の強度を長手方向により均一にすることができる。
特に、コアレスファイバ60の長手方向の長さが長い場合に、光ファイバプローブ4Aを用いることが有効である。
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態について説明するが、第1実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態の光ファイバプローブ5Aでは、図6に示すように、コアレスファイバ70内の散乱部22の配置(分散の仕方)において、第1実施形態と異なる。
本実施形態では、コアレスファイバ70の基端70a側では、コアレスファイバ70の径方向における外周部A1での散乱部22の密度が中央部B1より高く、径方向における散乱部22の密度の高い領域が、コアレスファイバ70の基端70aからコアレスファイバ70の先端70bに向かうに従って、外周部A1から中央部(中心軸O)B2に向かって変位する(矢印D)。
散乱部22の密度とはコアレスファイバの単位長さあたりにおいて径方向に存在する散乱部22の数を表す。
具体的には、コアレスファイバ70の基端70a側では、環状の外周部A1の散乱部22の密度が、中央部B1の散乱部22の密度より高い。そして、コアレスファイバ70の長手方向の中央Cでは、径方向における散乱部22の密度は、略均一である。また、コアレスファイバ70の先端70b側では、中央部B2の散乱部22の密度が、環状の外周部A2の散乱部22の密度より高い。
なお、散乱部22の数の大小は、コアレスファイバ70の一方の端部に光ファイバを光学的に接続し、他方の端部に対向するように光検知器を置き、光ファイバから一方の端部に光を入射させる。この時、光が出射する光ファイバのコアのコア径はコアレスファイバ70の径より小さい。例えばコアレスファイバ70のコア径が125μmとした場合、コア径を5〜10μmとする。そして光をコアレスファイバ70の一方の端部に出射しながら、コアをコアレスファイバ70の中央部B1から外周部A1に移動させる。この時、他方の端部から出射される光の強度、すなわち光検知器で検知される光の強度を測定することで径方向のどの部分で散乱部22の数を判断することができる。散乱部22の数が多ければ、光は散乱され側面から出射されてしまうので、検知される光の強度は低く、散乱部22の数が少なければ光は散乱されず検知される光の強度は高くなる。
次に、光ファイバプローブ5Aの作用について説明する。
図6に示すように、光ファイバ10の入射端から導光された光(伝送光)Lは、光ファイバ10の出射端10aからコアレスファイバ70の基端70aに入射し先端70bに向かう。
基端70aに入射した光Lの強度は、中心軸Oに近い位置の光LB2(L)ほど強度が高くかつ中心軸Oとなす角が小さく、中心軸Oから離れた位置の光LA1(L)ほど強度が弱くかつ軸Oとなす角が大きくなる。したがって、コアレスファイバ70の長手方向に均一な側面発光を実現するには、光LB2(L)をコアレスファイバ70の先端70b近傍で屈折させ、光LA1(L)を基端70a近傍で散乱させる必要がある。本発明によれば、中心軸O近傍の散乱体密度は、基端70aに近いほど低く先端70bに近いほど高くなっているので、光LB2(L)をコアレスファイバ70の先端70b近傍で散乱させることができる。また、コアレスファイバ側面近傍の散乱体密度は、基端70aに近いほど高く先端70bに近いほど低くなっているので、光LA1(L)を基端70a近傍で散乱させることができる。
以上説明したように、本実施形態の光ファイバプローブ5Aによれば、コアレスファイバ70の基端70a側では、コアレスファイバ70の径方向における外周部A1での散乱部22の密度が中央部B1より高く、径方向における散乱部22の密度の高い領域が、コアレスファイバ70の基端70aからコアレスファイバ70の先端70bに向かうに従って、外周部A1から中央部(中心軸O)B2に向かって変位する。これにより、コアレスファイバ70の側面70cから出射される光の強度を長手方向により均一にすることができる。
特に、コアレスファイバ70の長手方向の長さが長い場合や、外径が大きい場合に、光ファイバプローブ5Aを用いることが有効である。
なお、第2,第3実施形態において、第1実施形態の変形例1に示すように、被覆層40に粗面部40aが形成されていてもよい。また、変形例2に示すように、被覆層40を設けず、コアレスファイバ60の側面60c、コアレスファイバ70の側面70cに凹凸が形成されていてもよい。
A1,A2…外周部 B1,B2…中央部 1A,2A,3A,4A,5A…光ファイバプローブ n1…基材の屈折率 n2…散乱部の屈折率 10…光ファイバ 20,60,70…コアレスファイバ 20a,60a,70a…基端 20b,60b,70b…先端 20c…側面(外周面) 21…基材 22…散乱部 30…反射膜 40…被覆層

Claims (7)

  1. コアおよびクラッドを有する光ファイバと、
    基端が前記光ファイバの出射端に接続されたコアレスファイバと、
    を備え、
    前記コアレスファイバは、基材と前記基材内に分散された散乱部とを有し、
    前記基材の屈折率と前記散乱部の屈折率とが異なり、かつ、前記基材と前記散乱部とが、同一の元素で形成されている、光ファイバプローブ。
  2. 前記散乱部の密度が、前記コアレスファイバの前記基端側から前記コアレスファイバの先端側に向かって増加する、請求項1に記載の光ファイバプローブ。
  3. 前記コアレスファイバの前記基端側では、前記コアレスファイバの径方向における外周部での前記散乱部の密度が中央部より高く、
    前記径方向における前記散乱部の密度の高い領域が、前記コアレスファイバの前記基端から前記コアレスファイバの先端に向かうに従って、前記外周部から前記中央部に向かって変位する
    請求項1に記載の光ファイバプローブ。
  4. 前記コアレスファイバの外周面に凹凸が形成されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光ファイバプローブ。
  5. 前記コアレスファイバの外周面には光を透過する被覆層が設けられ、
    前記被覆層の外周面に凹凸が形成されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光ファイバプローブ。
  6. 前記コアレスファイバの先端に反射膜が設けられている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光ファイバプローブ。
  7. 光ファイバの出射端に接続されたコアレスファイバの内部に、フェムト秒レーザを照射することにより、前記コアレスファイバを構成する基材の屈折率と異なる屈折率を有する散乱部を形成する、光ファイバプローブの製造方法。
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