JP2021132538A - 野菜除菌システムおよびトレイ - Google Patents

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将一 高山
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匠 中田
秀一 山本
Shuichi Yamamoto
秀一 山本
英昭 古山
Hideaki Furuyama
英昭 古山
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Abstract

【課題】野菜の褐変を抑えながら適切にその野菜の除菌を行うことができる野菜除菌システムを提供する。【解決手段】葉菜類の野菜1を載置するためのトレイ20と、気化された薬剤を発生させる発生部40と、気化された薬剤を気流に乗せて放出する放出部50とを備え、トレイ20は、野菜1が載置される底部21と、それぞれ底部21の周縁から立脚して野菜1を囲うように配置された下側部22、第1側部23a、および第2側部23bとを有し、下側部22は、第1側部23aと第2側部23bとの間に挟まれ、第1側部23aと第2側部23bとの間における、下側部22側の間隔L1は、下側部22と反対側の間隔L2よりも狭く、トレイ20は、底部21における下側部22と反対側の縁21aが、薬剤の気流の上流側に向けられた状態に配置される。【選択図】図3

Description

本開示は、例えば葉菜類の野菜を除菌するためのシステムおよびトレイなどに関する。
従来、薬液を噴霧する薬液噴霧システムが提案されている(特許文献1参照)。このような薬液噴霧システムでは、野菜を栽培するための栽培室内でノズルから薬液が噴霧される。薬剤には、例えば次亜塩素酸水などの除菌剤が用いられる。これにより、その栽培室内の野菜に対して除菌が行われる。したがって、その薬液噴霧システムは、野菜除菌システムとして用いられる。
特開2019−146501号公報
しかしながら、上記特許文献1の薬液噴霧システムでは、野菜が褐変し易い可能性がある。
そこで、本開示は、野菜の褐変を抑えながら適切にその野菜の除菌を行うことができる野菜除菌システムなどを提供する。
本開示の一態様に係る野菜除菌システムは、葉菜類の野菜を載置するためのトレイと、気化された薬剤を発生させる発生部と、気化された前記薬剤を気流に乗せて放出する放出部とを備え、前記トレイは、前記野菜が載置される底部と、それぞれ前記底部の周縁から立脚して前記野菜を囲うように配置された下側部、第1側部、および第2側部とを有し、前記下側部は、前記第1側部と前記第2側部との間に挟まれ、前記第1側部と前記第2側部との間における、前記下側部側の間隔は、前記下側部と反対側の間隔よりも狭く、前記トレイは、前記底部における前記下側部と反対側の縁が、前記薬剤の気流の上流側に向けられた状態に配置される。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、方法などで実現されてもよい。
本開示の野菜除菌システムは、野菜の褐変を抑えながら適切にその野菜の除菌を行うことができる。
図1は、野菜の褐変の一例を示す図である。 図2は、実施の形態における野菜除菌システムに用いられるトレイおよび台車の一例を示す図である。 図3は、実施の形態におけるトレイの外観の一例を示す図である。 図4は、実施の形態におけるトレイと野菜との配置関係を示す図である。 図5は、実施の形態における野菜除菌システムの一例を示す図である。 図6は、実施の形態における、次亜塩素酸の気流を受けるトレイに載置された野菜の一例を示す図である。 図7Aは、次亜塩素酸の気流に対する野菜の向きを示す図である。 図7Bは、実施の形態における野菜除菌システムによる「葉柄下」の野菜に対する除菌結果を、「葉柄上」の野菜に対する除菌結果と比較して示す図である。 図8は、葉柄および葉先における次亜塩素酸の濃度の変化を示す図である。 図9は、実施の形態における野菜除菌システムにおいて褐変の抑制と十分な除菌とが両立していることを示す図である。 図10は、実施の形態の変形例1におけるトレイの外観の一例を示す図である。 図11は、実施の形態の変形例2におけるトレイの外観の一例を示す図である。 図12は、実施の形態の変形例3における台車の側面を示す図である。 図13は、実施の形態の変形例4におけるトレイの外観の一例を示す図である。
(本開示の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した上記特許文献1に関し、以下の課題が生じることを見出した。
従来、サンドイッチなどで使用される業務用のレタスなどの野菜の除菌は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液などによる野菜の水洗いによって行われている。この水洗いによって野菜に付着した水滴は、脱水工程によって除去される。このような水洗いおよび脱水工程は、野菜の硬さを低減させるため、その野菜の食感が落ちてしまう。そこで、上記特許文献1の薬液噴霧システムは、噴霧された次亜塩素酸によって野菜の除菌などを行う。噴霧された次亜塩素酸は、野菜の表面の一般生菌に対して除菌効果を有する。
しかし、上記特許文献1の薬液噴霧システムでは、例えばレタスの除菌によって、そのレタスの葉柄に褐変が生じる場合があるという課題がある。
図1は、レタスの褐変の一例を示す図である。
レタスの葉柄は、株元に近く、緑色が薄い部分である。一方、レタスの葉先は、株元と反対側にあって、緑色が濃い部分である。上記特許文献1の薬液噴霧システムでは、噴霧された次亜塩素酸によって、レタスに褐変が生じ易い。褐変は、野菜の一部の色が褐色に変化する現象であって、特に緑色が薄い部分である葉柄で確認され易い。このような褐変は、野菜の商品価値を低下させてしまう。
このような課題を解決するために、本開示の一態様に係る野菜除菌システムは、葉菜類の野菜を載置するためのトレイと、気化された薬剤を発生させる発生部と、気化された前記薬剤を気流に乗せて放出する放出部とを備え、前記トレイは、前記野菜が載置される底部と、それぞれ前記底部の周縁から立脚して前記野菜を囲うように配置された下側部、第1側部、および第2側部とを有し、前記下側部は、前記第1側部と前記第2側部との間に挟まれ、前記第1側部と前記第2側部との間における、前記下側部側の間隔は、前記下側部と反対側の間隔よりも狭く、前記トレイは、前記底部における前記下側部と反対側の縁が、前記薬剤の気流の上流側に向けられた状態に配置される。
これにより、トレイにおける下側部側の間隔が、下側部と反対側の間隔よりも狭いため、そのトレイに載置される葉菜類の野菜の向きを適切に規定することができる。つまり、野菜の葉柄を下側部側に向けて、かつ、野菜の葉先を下側部と反対側に向けて、その野菜がトレイに載置されるように、その野菜の向きを規定することができる。また、そのトレイは、底部における下側部と反対側の縁が薬剤の気流の上流側に向けられた状態で配置されるため、野菜の葉先をその気流の上流側に向け、かつ、野菜の葉柄をその気流の下流側に向けることができる。その結果、野菜の葉先にはその気流を受け易くし、野菜の葉柄にはその気流を受け難くすることができる。その結果、野菜の褐変を抑えながら適切にその野菜の除菌を行うことができる。
また、前記底部、前記下側部、前記第1側部、および前記第2側部のうちの少なくとも1つは、網目状に構成されていてもよい。
これにより、トレイの少なくとも一部が網目状に構成されているため、薬剤の気流をトレイに通し易くすることができる。その結果、複数のトレイが配置される場合であっても、何れか1つのトレイが他のトレイに対する気流の妨げとなってしまうことを低減することができ、薬剤を適切に拡散させることができる。
また、前記薬剤の気流が前記トレイの底部に流れ込むように、前記底部における前記下側部と反対側の縁は開放されていてもよい。
これにより、薬剤の気流がトレイの底部に流れ込み易くすることができ、トレイに載置されている野菜の葉先が薬剤の気流を受け易くすることができる。その結果、薬剤の気流による除菌を効率的に行うことができる。
また、前記底部は、略台形板状であって、前記下側部は、前記底部の周縁のうち、台形の互いに平行な2つの対辺のうちの短い方の対辺に相当する縁に沿って配置され、前記第1側部は、前記底部の周縁のうち、台形の2つの脚のうちの一方の脚に相当する縁に沿って配置され、前記第2側部は、前記底部の周縁のうち、前記2つの脚のうちの他方の脚に相当する縁に沿って配置されていてもよい。
これにより、トレイに載置される野菜の向きを簡単な構成で規定することができる。
また、前記底部は、略矩形板状であって、前記下側部は、前記底部の周縁のうち、矩形の一辺に相当する縁に沿って配置され、前記第1側部は、前記底部の周縁のうち、矩形の前記一辺に隣接する2つの対辺のうちの一方の対辺に相当する縁に沿って配置され、前記第2側部は、前記底部の周縁のうち、前記2つの対辺のうちの他方の対辺に相当する縁に沿って配置され、前記第1側部における前記下側部側の端には、前記第2側部側に突出する第1凸部が形成され、前記第2側部における前記下側部側の端には、前記第1側部側に突出する第2凸部が形成されていてもよい。
これにより、トレイに載置される野菜の向きを、第1凸部および第2凸部によって適切に規定することができる。
また、前記第1凸部および第2凸部のそれぞれは、略三角柱状であってもよい。
これにより、第1凸部および第2凸部のそれぞれの側面によって、第1側部と第2側部との間における間隔を、下側部側からその下側部と反対側に向かって連続的に広げることができる。その結果、トレイ内に尖った部分が存在する可能性を抑えて、載置される野菜に傷が付き難くすることができる。
また、前記第1凸部および第2凸部のそれぞれは、曲面を有してもよい。
これにより、第1凸部および第2凸部のそれぞれの曲面によって、第1側部と第2側部との間における間隔を、下側部側からその下側部と反対側に向かって連続的かつ滑らかに広げることができる。その結果、トレイ内に尖った部分が存在する可能性を抑えて、載置される野菜に傷が付き難くすることができる。
また、前記野菜除菌システムは、さらに、それぞれ前記トレイである複数のトレイを載せて運搬するための台車を備え、前記複数のトレイのそれぞれは、当該トレイの前記底部における前記下側部と反対側の縁が、前記薬剤の気流の上流側に向けられた状態で、前記台車に支持されてもよい。
これにより、多くのトレイを台車に載せて、放出部が設置されている部屋に運び込むことによって、多くの野菜の褐変を抑えながらそれらの野菜の適切な除菌を簡単に行うことができる。
また、本開示の一態様に係るトレイは、葉菜類の野菜を載置するためのトレイであって、前記野菜が載置される底部と、それぞれ前記底部の周縁から立脚して前記野菜を囲うように配置された下側部、第1側部、および第2側部とを備え、前記下側部は、前記第1側部と前記第2側部との間に挟まれ、前記第1側部と前記第2側部との間における、前記下側部側の間隔は、前記下側部と反対側の間隔よりも狭い。
これにより、トレイにおける下側部側の間隔が、下側部と反対側の間隔よりも狭いため、そのトレイに載置される葉菜類の野菜の向きを適切に規定することができる。つまり、野菜の葉柄を下側部側に向けて、かつ、野菜の葉先を下側部と反対側に向けて、その野菜がトレイに載置されるように、その野菜の向きを規定することができる。したがって、野菜の向きを規定することが望まれるシステムにおいて、そのトレイを有効に利用することができる。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。また、以下の実施の形態において、略台形板状または略矩形板状などの表現を用いている。例えば、略台形板状は、完全に台形板状であることを意味するだけでなく、実質的に台形板状である、すなわち、例えば数%程度の誤差を含むことも意味する。また、略台形板状は、本開示による効果を奏し得る範囲において台形板状という意味である。他の「略」を用いた表現についても同様である。
(実施の形態)
図2は、本実施の形態における野菜除菌システムに用いられるトレイおよび台車の一例を示す図である。
本実施の形態における野菜除菌システムは、台車10と、その台車10に載せられる複数のトレイ20とを備える。なお、図2の(a)は、台車10およびトレイ20の正面を示し、図2の(b)は、台車10およびトレイ20の側面を示す。
なお、本実施の形態において、鉛直方向をZ軸方向と称し、水平方向において互いに直交する2つの方向をX軸方向およびY軸方向と称す。例えば、X軸方向は、台車10の幅方向であって、Y軸方向は、台車10の奥行き方向である。また、Z軸方向正側を、上向き、上または上側ともいい、Z軸方向負側を、下向き、下または下側ともいう。また、Y軸方向正側を、奥または奥側ともいい、Y軸方向負側を、手前または手前側ともいう。
台車10は、複数のタイヤ11と、ベース12と、複数の支柱13と、複数の棚板14と、複数の第1ポール15aと、複数の第2ポール15bとを備える。
ベース12は、X軸方向に長く形成され、台車10を移動させるための複数のタイヤ11が取り付けられている。
複数の支柱13は、ベース12の長手方向に沿って配列され、それぞれZ軸方向に沿った状態でベース12に取り付けられている。
複数の棚板14は、Z軸方向に沿って配列され、それぞれ水平方向に沿った状態で複数の支柱13に固定されている。つまり、複数の支柱13は、複数の棚板14のそれぞれのY軸方向の略中央をZ軸方向に貫通した状態で、その複数の棚板14を支える。
複数の第1ポール15aのそれぞれは、棚板14の上面に、X軸方向に沿った状態で固定される。例えば、複数の棚板14のそれぞれには2本の第1ポール15aが固定される。2本の第1ポール15aのうちの1つは、その棚板14の手前側の縁に沿うように固定され、残りの1つは、その棚板14の奥側の縁に沿うように固定される。
複数の第2ポール15bのそれぞれは、X軸方向に沿った状態で複数の支柱13に固定される。例えば、図2の(b)に示すように、2つの第2ポール15bからなる組が、支柱13における所定の高さの位置に取り付けられる。その2つの第2ポール15bのうちの1つは、支柱13の手前側に取り付けられ、残りの1つは、支柱13の奥側に取り付けられる。そして、このような組は、支柱13における複数の高さの位置のそれぞれに取り付けられている。
複数のトレイ20は、棚板14の手前側と奥側のそれぞれで、X軸方向に沿ってその棚板14上に配置される。具体的には、トレイ20は、図2の(a)に示すように、略台形板状の底部を有し、図2の(b)に示すように、その底部を水平方向から傾斜させた状態で棚板14に配置される。つまり、トレイ20は、斜めに起こされた状態で棚板14上に配置される。このとき、第1ポール15aおよび第2ポール15bは、そのトレイ20が上述の起こされた状態から倒れないように、そのトレイ20を支持する。
また、トレイ20は、その底部を4方のうちの3方から囲う3つの側部を有するが、その底部の4方のうちの残り1方は、開放されている。トレイ20は、この開放されている部分が上方に向くように棚板14に載せられる。
そして、このような複数のトレイ20のそれぞれに、葉菜類の野菜1が載置される。本実施の形態では、その野菜1は例えばレタスである。
図3は、本実施の形態におけるトレイ20の外観の一例を示す図である。なお、図3の(a)は、トレイ20の斜視図であり、図3の(b)は、トレイ20の上面図であり、図3の(c)は、トレイ20の側面図である。
トレイ20は、野菜1が載置される底部21と、それぞれ底部21の周縁から立脚して野菜1を囲うように配置された下側部22、第1側部23a、および第2側部23bとを有する。下側部22は、図3の(a)および(b)に示すように、第1側部23aと第2側部23bとの間に挟まれている。
具体的には、本実施の形態における底部21は、略台形板状である。下側部22は、底部21の周縁のうち、台形の互いに平行な2つの対辺のうちの短い方の対辺に相当する縁に沿って配置されている。第1側部23aは、底部21の周縁のうち、台形の2つの脚のうちの一方の脚に相当する縁に沿って配置され、第2側部23bは、底部21の周縁のうち、その2つの脚のうちの他方の脚に相当する縁に沿って配置されている。
したがって、第1側部23aと第2側部23bとの間における、下側部22側の間隔L1は、下側部22と反対側の間隔L2よりも狭い。言い換えれば、その間隔L2は、間隔L1よりも広い。
さらに、底部21における下側部22と反対側の縁21aは、開放されている。つまり、その縁21aには、下側部22、第1側部23a、および第2側部23bのような部材、すなわち底部21の縁から立脚する部材が配置されていない。したがって、トレイ20における縁21a側の端を、以下、開放端ともいい、上述の下側部22と反対側を、開放端側ともいう。
このような構成によって、本実施の形態におけるトレイ20は、載置される葉菜類の野菜1の向きを規定することができる。その結果、図2に示すように、トレイ20に野菜1が適切な向きで載置される。具体的には、本実施の形態では、トレイ20における下側部22側の間隔L1が、下側部22と反対側の間隔L2よりも狭いため、そのトレイ20に載置される葉菜類の野菜1の向きを適切に規定することができる。つまり、野菜1の葉柄を下側部22側に向けて、かつ、野菜1の葉先を下側部22と反対側に向けて、その野菜1がトレイ20に載置されるように、その野菜1の向きを規定することができる。
また、本実施の形態では、底部21を単に略台形板状に形成することよって、間隔L1が間隔L2よりも狭くされている。したがって、トレイ20に載置される野菜1の向きを簡単な構成で規定することができる。
また、底部21、下側部22、第1側部23a、および第2側部23bのそれぞれは、網目状に構成さている。例えば、トレイ20は、メッシュの樹脂成型品として構成されている。なお、本実施の形態では、トレイ20の全てが網目状に構成されているが、底部21、下側部22、第1側部23a、および第2側部23bのうちの少なくとも1つが、網目状に構成されていてもよい。
これにより、トレイ20の少なくとも一部が網目状に構成されているため、後述の次亜塩素酸の気流をトレイ20に通し易くすることができる。その結果、複数のトレイ20が配置される場合であっても、何れか1つのトレイ20が他のトレイ20に対する気流の妨げとなってしまうことを低減することができ、その次亜塩素酸を適切に拡散させることができる。
また、このようなトレイ20は、図3の(a)〜(c)に示すように、下側部22が下側に向けられ、開放端が上側に向けられた状態で、図2に示す台車10に配置される。
図4は、本実施の形態におけるトレイ20と野菜1との配置関係を示す図である。
上述のように、本実施の形態におけるトレイ20は、載置される葉菜類の野菜1の向きを規定することができる。
例えば、図4に示す番号1のケースでは、トレイ20の開放端が上方に向けられ、そのトレイ20に載置される野菜1の葉柄が下方に向けられる。このケースでは、野菜1は、トレイ20の下側部22、第1側部23a、および第2側部23bに囲まれた状態で、そのトレイ20に保持される。
しかし、図4に示す番号2〜4のケースでは、野菜1はトレイ20に適切に載置されない。具体的には、番号2のケースでは、トレイ20の開放端が上方に向けられ、そのトレイ20に載置される野菜1の葉柄が上方に向けられる。このケースでは、野菜1の広い葉先が、トレイ20の下側部22側に向けられる。ここで、上述のように、トレイ20の第1側部23aと第2側部23bとの間における下側部22側の間隔L1は、狭い。したがって、野菜1の葉先がトレイ20からはみ出す可能性が高い。したがって、番号2のケースでは、野菜1をトレイ20に適切に載置することが難しい。
また、番号3のケースでは、トレイ20の開放端が下方に向けられ、そのトレイ20に載置される野菜1の葉柄が下方に向けられる。このケースでは、野菜1の広い葉先が、トレイ20の下側部22側に向けられるため、番号2のケースと同様に、野菜1の葉先がトレイ20からはみ出す可能性が高い。さらに、トレイ20の開放端が下方に向けられているため、野菜1がトレイ20から落下する可能性が高い。したがって、番号3のケースでは、野菜1をトレイ20に適切に載置することができない。
また、番号4のケースでは、トレイ20の開放端が下方に向けられ、そのトレイ20に載置される野菜1の葉柄が上方に向けられる。このケースでは、トレイ20の開放端が下方に向けられているため、野菜1がトレイ20から落下する可能性が高い。したがって、番号4のケースでは、野菜1をトレイ20に適切に載置することができない。
このように、本実施の形態では、図4に示す番号1のケースのように、トレイ20の開放端は上方に向けられ、そのトレイ20に載置される野菜1の葉柄は下方に向けられる。したがって、本実施の形態におけるトレイ20は、載置される葉菜類の野菜1の向きを適切に規定することができる。
図5は、本実施の形態における野菜除菌システムの一例を示す図である。
本実施の形態における野菜除菌システム100は、除菌室30と、複数の台車10と、複数のトレイ20と、発生部40と、配管60と、放出部50とを備える。
除菌室30は、密閉された空間である。複数の台車10のそれぞれは、その除菌室30に運ばれて設置される。また、これらの台車10には、図2および図5に示すように、複数のトレイ20が置かれている。これらの複数のトレイ20のそれぞれには、野菜1が適切な向きに載置されている。
発生部40は、気化された薬剤を発生させる。つまり、発生部40は、薬剤である次亜塩素酸水を気化することによって、その気体の次亜塩素酸を発生させる。このような気体の次亜塩素酸は、配管60を介して放出部50に導かれる。
放出部50は、気化された薬剤である気体の次亜塩素酸を気流に乗せて放出する。例えば、放出部50は、モータとファンとを備え、モータによるファンの回転によって、気流を発生させ、その気流に気体の次亜塩素酸を乗せて放出する。また、放出部50は、除菌室30の天井などの台車10よりも高い位置に取り付けられ、その位置から気流を下側に向けて流す。気体の次亜塩素酸の密度は、空気の密度の1.8倍であるため、その次亜塩素酸は気流に乗って除菌室30の上方から下方まで略均一に拡散される。
図6は、本実施の形態における、次亜塩素酸の気流を受けるトレイ20に載置された野菜1の一例を示す図である。
上述のように、トレイ20は、下側部22が下側に向けられ、開放端が上側に向けられた状態で、図2に示す台車10に配置される。つまり、トレイ20は、底部21における下側部22と反対側の縁21aが、次亜塩素酸の気流の上流側に向けられた状態に配置される。したがって、台車10の各トレイ20に載置されている野菜1は、葉柄を次亜塩素酸の気流の下流側に向け、葉先をその気流の上流側に向けた状態に配置される。ここで、トレイ20における気流の上流側の縁21aは、開放されている。したがって、次亜塩素酸の気流がトレイ20の底部21に流れ込み易くすることができ、トレイ20に載置されている野菜1の葉先が次亜塩素酸の気流を受け易くすることができる。その結果、次亜塩素酸の気流による除菌を効率的に行うことができる。
また、野菜1が上述の向きに配置されるため、上方から下方に流れる次亜塩素酸の気流は、トレイ20に載置されている野菜1のうち、まず、葉先に当たる。その結果、その次亜塩素酸の気流の勢いは、野菜1の葉先で弱められ、その弱まった気流が野菜1の葉柄に当たる。
図7Aは、次亜塩素酸の気流に対する野菜1の向きを示す図である。
図7Aの(a)に示すように、「葉柄上」は、野菜1の葉柄が次亜塩素酸の気流の上流側に配置される状態である。また、図7Aの(b)に示すように、「葉柄下」は、野菜1の葉柄が次亜塩素酸の気流の下流側に配置される状態である。本実施の形態における野菜除菌システム100では、野菜1は「葉柄下」の状態に配置される。
図7Bは、本実施の形態における野菜除菌システム100による「葉柄下」の野菜1に対する除菌結果を、「葉柄上」の野菜1に対する除菌結果と比較して示す図である。図7Bの(a)は、N個(Nは2以上の整数)の野菜1のうちの褐変が生じなかった野菜1の数M1(M1は1以上の整数)の割合P1を除菌結果として示す。その割合は、P1=N/M1である。図7Bの(b)は、N個の野菜1のうちの十分に除菌された野菜1の数M2(M2は1以上の整数)の割合P2を除菌結果として示す。その割合P2は、N/M2である。
図7Bの(a)に示すように、N個の「葉柄上」の野菜1に対して除菌が行われた場合、その除菌によって褐変が生じなかった野菜1の割合P1は、P1=0.4である。一方、本実施の形態における野菜除菌システム100では、N個の「葉柄下」の野菜1に対して除菌が行われる。この場合には、褐変が生じなかった野菜1の割合P1は、P1=1である。このように、本実施の形態では、除菌された全ての野菜1において褐変が生じていないことを確認することができた。なお、野菜1において褐変が生じているか否かの判定は、目視で行われる。例えば、野菜1に対する除菌処理から7日間、その野菜1を温度8℃の環境で保管した後の葉柄部分に対する目視によって、褐変が生じているか否かが判定される。
図7Bの(b)に示すように、N個の「葉柄上」の野菜1に対して除菌が行われた場合、菌数が閾値以下になった野菜1、すなわち菌数OKの野菜1の割合P2は、P1=0.6である。一方、本実施の形態における野菜除菌システム100では、N個の「葉柄下」の野菜1に対して除菌が行われる。この場合には、菌数が閾値以下になった野菜1、すなわち菌数OKの野菜1の割合P2は、P2=1である。このように、本実施の形態では、除菌された全ての野菜1において、その野菜1に付着している菌数が閾値以下に抑えられていることを確認することができた。なお、野菜1に対する菌数OKか否かの判定は、野菜1の単位質量(例えば1g)あたりの一般生菌数が、1000未満であるか否かによって行われる。より具体的には、その一般生菌数は、野菜1に対する除菌処理から7日間、その野菜1を温度8℃の環境で保管した後の菌数である。野菜1の一般生菌数が1000未満であれば、その野菜1に対して菌数OKと判定される。
このように、本実施の形態では、褐変の抑制と除菌効果の向上とを両立させることができる。
このような本実施の形態における効果は、図8および図9に示すメカニズムによって得られる。
図8は、葉柄および葉先における次亜塩素酸の濃度の変化を示す図である。
図8の(a)に示すように、「葉柄上」の場合、すなわち、野菜1の葉柄が次亜塩素酸の気流の上流側に向けられ、葉先が下流側に向けられる場合には、野菜1の葉柄に次亜塩素酸の気流が当たる。ここで、葉柄の除菌によって、その次亜塩素酸の一部は消費されるが、残りの次亜塩素酸を乗せた気流は、その葉柄よりも幅広の葉先に当たる。
一方、図8の(b)に示すように、「葉柄下」の場合、すなわち、野菜1の葉柄が次亜塩素酸の気流の下流側に向けられ、葉先が上流側に向けられる場合には、野菜1の葉先には、次亜塩素酸の気流が直接当たる。しかし、その葉先よりも幅狭の葉先には、次亜塩素酸の気流は直接当たらない。したがって、この場合には、葉先の周囲よりも葉柄の周囲の方が、次亜塩素酸の濃度が低くなる傾向がある。
つまり、図8の(c)に示すグラフC2のように、気流の上流側にある葉先の周囲の次亜塩素酸の濃度は、時間が経過しても殆ど低下しないが、グラフC4のように、下流側にある葉柄の周囲の次亜塩素酸の濃度は、時間の経過にしたがって低下する。なお、図8の(c)に示すグラフの横軸は、時間を示し、縦軸は、次亜塩素酸の濃度を示す。
例えば、次亜塩素酸の気流がない場合、すなわち、無風の状態では、図8の(c)に示すグラフC5のように、野菜1の周囲の次亜塩素酸の濃度は、時間の経過にしたがって大きく低下する。これは、野菜1の除菌によって、その周囲の次亜塩素酸が消費され、新たな次亜塩素酸が補充されないからである。一方、次亜塩素酸の気流がある場合には、野菜1の周囲の次亜塩素酸が消費されても、新たな次亜塩素酸が気流に乗ってその周囲に補充される。したがって、次亜塩素酸の気流がある場合には、野菜1の周囲の次亜塩素酸の濃度低下を抑えることができる。この次亜塩素酸の濃度低下の抑制の度合いは、野菜1における各部位において、その部位が受ける気流の勢いによって異なる。
つまり、図8の(c)に示すグラフC1およびC2のように、気流の上流側に葉柄が向けられても、葉先が向けられても、その葉柄または葉先には、次亜塩素酸の気流が勢いよく当たり続ける。したがって、それらの周囲の次亜塩素酸の濃度低下は抑えられる。しかし、その気流の勢いは、野菜1の上流側の部位によって抑えられるため、野菜1の下流側の部位には弱い気流があたる。したがって、図8の(c)に示すグラフC3およびC4のように、野菜1の下流側の部位が、葉先であっても葉柄であっても、その下流側の部位の周囲における次亜塩素酸の濃度は、時間の経過にしたがって低下する。また、野菜1の下流側の部位が葉柄である場合には、野菜1の下流側の部位が葉先である場合よりも、その葉柄に当たる気流の勢いは弱い。これは、野菜1の上流側の葉先が、下流側の葉柄よりも幅広であって、その葉先によって気流の勢いが大きく抑えられるからである。その結果、図8の(c)に示すグラフC3およびC4のように、気流の下流側にある葉柄の周囲の次亜塩素酸の濃度は、気流の下流側にある葉先の周囲の次亜塩素酸の濃度よりも、大きく低下する。
したがって、本実施の形態では、野菜1の葉先が気流の上流側に向けられ、葉柄が気流の下流側に向けられるため、葉先の周囲における次亜塩素酸の濃度を高めるとともに、葉柄の周囲における次亜塩素酸の濃度を低めることができる。
図9は、本実施の形態における野菜除菌システム100において褐変の抑制と十分な除菌とが両立していることを示す図である。なお、図9の(a)は、除菌室30の平均的な累積次亜塩素酸量が500未満のときの、葉柄および葉先のそれぞれの周囲の累積次亜塩素酸量を示す。図9の(b)は、除菌室30の平均的な累積次亜塩素酸量が500以上5000未満のときの、葉柄および葉先のそれぞれの周囲の累積次亜塩素酸量を示す。図9の(c)は、除菌室30の平均的な累積次亜塩素酸量が5000以上のときの、葉柄および葉先のそれぞれの周囲の累積次亜塩素酸量を示す。また、累積次亜塩素酸量は、次亜塩素酸の濃度(ppb)と時間(min)との積によって表される。図9に示すグラフの縦軸は、その累積次亜塩素酸量を示す。
野菜1のうち、この累積次亜塩素酸量が多い部位ほど、その部位に対する除菌効果が高まり、その部位に対する褐変発生の可能性が高まる。具体的には、累積次亜塩素酸量が量Th1以上であれば、十分な除菌、すなわち上述の菌数OKが得られる。また、累積次亜塩素酸量が閾値Th2(Th2>Th1)以下であれば、葉柄に褐変が生じず、累積次亜塩素酸量が閾値Th3(Th3>Th2)以下であれば、葉先に褐変が生じない。
図9の(a)に示す例では、除菌室30における平均的な累積次亜塩素酸量が少ない。したがって、野菜1の状態が葉柄上流であっても、葉先上流であっても、野菜1の下流側の部位において除菌不足が生じる。なお、葉柄上流は、野菜1の葉柄が気流の上流側に向けられた状態であって、葉先上流は、野菜1の葉先が気流の上流側に向けられた状態である。本実施の形態における野菜除菌システム100では、葉先上流の状態で野菜1が配置される。
図9の(c)に示す例では、除菌室30における平均的な累積次亜塩素酸量が多い。したがって、葉柄上流であっても、葉先上流であっても、野菜1の葉柄に褐変が生じる。
一方、図9の(b)に示す例では、除菌室30における平均的な累積次亜塩素酸量は適量である。この場合には、野菜1の状態が葉柄上流であっても、葉先上流であっても、葉柄および葉先のそれぞれの周囲における累積次亜塩素酸量は、量Th1以上である。したがって、野菜1の除菌を十分に行うことができる。
しかし、野菜1の状態が葉柄上流の場合には、葉柄の周囲における累積次亜塩素酸量は、閾値Th2によりも多い。したがって、葉柄に褐変が生じる。一方、本実施の形態における野菜除菌システム100では、野菜1は葉先上流の状態で配置される。したがって、その葉柄の周囲における累積次亜塩素酸量を、閾値Th2以下に抑えることができる。その結果、葉柄における褐変の発生を抑えることができる。
これにより、本実施の形態における野菜除菌システム100では、除菌室30の平均的な累積次亜塩素酸量を適量に保つことによって、褐変の抑制と十分な除菌との両立を容易に図ることができる。
以上のように、本実施の形態における野菜除菌システム100では、トレイ20における下側部22側の間隔L1が、下側部22と反対側の間隔L2よりも狭いため、そのトレイ20に載置される葉菜類の野菜1の向きを適切に規定することができる。つまり、野菜1の葉柄を下側部22側に向けて、かつ、野菜1の葉先を下側部22と反対側に向けて、その野菜1がトレイ20に載置されるように、その野菜1の向きを規定することができる。また、そのトレイ20は、底部21における下側部22と反対側の縁21aが次亜塩素酸の気流の上流側に向けられた状態で配置されるため、野菜1の葉先をその気流の上流側に向け、かつ、野菜1の葉柄をその気流の下流側に向けることができる。その結果、野菜1の葉先にはその気流を受け易くし、野菜1の葉柄にはその気流を受け難くすることができる。その結果、野菜1の褐変を抑えながら適切にその野菜1の除菌を行うことができる。
また、本実施の形態における野菜除菌システム100は、複数のトレイ20を載せて運搬するための台車10を備える。そして、その複数のトレイ20のそれぞれは、そのトレイ20の底部21における下側部22と反対側の縁21aが、次亜塩素酸の気流の上流側に向けられた状態で、その台車10に支持される。これにより、多くのトレイ20を台車10に載せて、放出部50が設置されている除菌室30に運び込むことによって、多くの野菜1の褐変を抑えながらそれらの野菜1の適切な除菌を簡単に行うことができる。
(変形例1)
図10は、本実施の形態の変形例1におけるトレイの外観の一例を示す図である。
上記実施の形態におけるトレイ20は、略台形板状の底部21を有する。しかし、本開示におけるトレイの底部の形状は、略台形板状に限定されない。本変形例におけるトレイ20Aは、図10に示すように、略矩形板状の底部21と、互に略平行な第1側部23aおよび第2側部23bとを有する。なお、図10の(a)は、トレイ20Aの斜視図であり、図10の(b)は、トレイ20Aの上面図であり、図10の(c)は、トレイ20Aの側面図である。また、図10の(d)は、(a)とは異なる視点から見たトレイ20Aの斜視図であり、図10の(e)は、野菜1が載置されたトレイ20Aの上面図である。
つまり、本変形例におけるトレイ20Aの底部21は、略矩形板状であって、下側部22は、その底部21の周縁のうち、矩形の一辺に相当する縁に沿って配置されている。第1側部23aは、その底部21の周縁のうち、矩形の上記一辺に隣接する2つの対辺のうちの一方の対辺に相当する縁に沿って配置され、第2側部23bは、その底部21の周縁のうち、上記2つの対辺のうちの他方の対辺に相当する縁に沿って配置されている。
さらに、本変形例におけるトレイ20Aでは、第1側部23aにおける下側部22側の端には、第2側部23b側に突出する第1凸部24aが形成され、第2側部23bにおける下側部22側の端には、第1側部23a側に突出する第2凸部24bが形成されている。本変形例では、その第1凸部24aおよび第2凸部24bによって、第1側部23aと第2側部23bとの間における、下側部22側の間隔L1が、下側部22と反対側の間隔L2よりも狭く設定されている。
したがって、本変形例におけるトレイ20Aであっても、上記実施の形態と同様に、載置される葉菜類の野菜1の向きを適切に規定することができる。
また、本実施の形態における第1凸部24aおよび第2凸部24bのそれぞれは曲面を有する。具体的には、第1凸部24aの露出されている面は、円柱の一部の側面である。言い換えれば、第1凸部24aは、円柱が底部21、下側部22および第1側部23aのそれぞれによって切り取られた一部からなる。同様に、第2凸部24bの露出されている面は、他の円柱の一部の側面である。言い換えれば、第2凸部24bは、他の円柱が底部21、下側部22および第2側部23bのそれぞれによって切り取られた一部からなる。
これにより、第1凸部24aおよび第2凸部24bのそれぞれの曲面によって、第1側部23aと第2側部23bとの間における間隔を、下側部22側からその下側部22と反対側に向かって連続的かつ滑らかに広げることができる。その結果、トレイ20A内に尖った部分が存在する可能性を抑えて、載置される野菜1に傷が付き難くすることができる。
(変形例2)
図11は、本実施の形態の変形例2におけるトレイの外観の一例を示す図である。
本変形例におけるトレイ20Bは、変形例1と同様、図11に示すように、略矩形板状の底部21と、互に略平行な第1側部23aおよび第2側部23bとを有する。なお、図11の(a)は、トレイ20Bの斜視図であり、図11の(b)は、トレイ20Bの上面図であり、図11の(c)は、トレイ20Bの側面図である。また、図11の(d)は、野菜1が載置されたトレイ20Bの上面図である。
また、本変形例におけるトレイ20Bでも、変形例1におけるトレイ20Aと同様、第1側部23aにおける下側部22側の端には、第2側部23b側に突出する第1凸部25aが形成され、第2側部23bにおける下側部22側の端には、第1側部23a側に突出する第2凸部25bが形成されている。したがって、本変形例でも、変形例1と同様、その第1凸部25aおよび第2凸部25bによって、第1側部23aと第2側部23bとの間における、下側部22側の間隔L1が、下側部22と反対側の間隔L2よりも狭く設定されている。
したがって、本変形例におけるトレイ20Bであっても、上記実施の形態および変形例1と同様に、載置される葉菜類の野菜1の向きを適切に規定することができる。
しかし、本変形例における第1凸部25aおよび第2凸部25bは、変形例1における第1凸部24aおよび第2凸部24bと形状が異なる。つまり、本変形例における第1凸部25aおよび第2凸部25bのそれぞれは、略三角柱状である。具体的には、第1凸部25aおよび第2凸部25bのそれぞれでは、2つの面が露出され、その2つの面は、三角柱における上面と側面に相当する。その三角柱における上面は、略直角二等辺三角形であり、その三角柱における側面は、その略直角二等辺三角形の最も長い辺を有する面である。
これにより、第1凸部25aおよび第2凸部25bのそれぞれの側面によって、第1側部23aと第2側部23bとの間における間隔L1を、下側部22側からその下側部22と反対側に向かって連続的に広げることができる。その結果、トレイ20B内に尖った部分が存在する可能性を抑えて、載置される野菜1に傷が付き難くすることができる。
(変形例3)
図12は、本実施の形態の変形例3における台車の側面を示す図である。
本変形例における台車10Aは、複数のトレイ20を段違いに支持する。つまり、台車10Aが有する複数の棚板14は、Z軸方向負側に近いほど、支柱13からY軸方向正側および負側に長く張り出すように形成されている。そして、このような複数の棚板14のそれぞれでは、その棚板14におけるY軸方向正側および負側のそれぞれの端に、トレイ20が置かれる。したがって、複数のトレイ20は、上記実施の形態とは異なり、Y軸方向にずれて配置される。なお、本変形例においても上記実施の形態と同様、複数のトレイ20のそれぞれの開放端は、次亜塩素酸の気流の上流側に向けられる。
これにより、本変形例では、Z軸方向負側にあるトレイ20に対しても、次亜塩素酸の気流を適切に当てることができる。その結果、台車10Aに置かれる複数のトレイ20において、次亜塩素酸の気流の当たり方のばらつきを抑えることができる。したがって、台車10Aにある何れのトレイ20の野菜1に対しても、褐変の抑制と十分な除菌との両立を容易に図ることができる。
(変形例4)
図13は、本実施の形態の変形例4におけるトレイの外観の一例を示す図である。
上記実施の形態および変形例1〜3におけるトレイは、網目状に構成されている。しかし、本開示におけるトレイは網目状に限定されない。例えば、本変形例におけるトレイ20Cは、クロス状の底部21を備える。なお、図13は、トレイ20Cの上面図であって、トレイ20CをY軸方向負側から見た状態を示す。つまり、本変形例におけるトレイ20Cの底部21は、X軸方向に沿う横バー21xと、その横バー21xと略垂直に交わる縦バー21zとを備える。このような底部21であっても、野菜1を支持することができる。さらに、本変形例におけるトレイ20Cにおいて、下側部22、第1側部23aおよび第2側部23bによって囲まれる面積は、上記実施の形態におけるトレイ20と同じであっても、底部21を構成する部材の面積は、上記実施の形態におけるトレイ20と異なる。すなわち、本変形例におけるトレイ20Cにおける底部21の垂直方向から見たその部材の面積は、上記実施の形態における底部21を構成する部材の面積よりも小さい。したがって、本変形例におけるトレイ20Cでは、次亜塩素酸の気流を底部21により通し易くすることができる。その結果、上下に複数のトレイ20Cが配列されていても、Z軸方向の正側から負側に流れる気流が、上側のトレイ20Cによって妨げられることを抑えて、その気流を下側のトレイ20Cに当てることができる。
(その他の変形例)
以上、一つまたは複数の態様に係る野菜除菌システムおよびトレイについて、実施の形態およびその変形例に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態およびその変形例に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を、上記実施の形態およびその変形例に施したものも、本開示の範囲内に含まれてもよい。
例えば、上記実施の形態およびその変形例における野菜除菌システム100およびトレイでは、レタスを野菜1の例として挙げたが、野菜1は、レタス以外の葉菜類の野菜であってもよい。レタス以外の葉菜類の野菜であっても、上記実施の形態およびその変形例と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施の形態およびその変形例では、野菜除菌システム100は、台車10、10Aを備えているが、その台車10、10Aを備えていなくてもよい。野菜除菌システム100は、トレイを斜めに傾斜させて支持できるものであれば、台車以外の台を備えてもよく、台車および台以外の他の構造物を備えていてもよい。
また、上記実施の形態およびその変形例では、薬剤として次亜塩素酸を用いたが、薬剤は、その次亜塩素酸に限定されない。除菌効果を有する薬剤であれば、どのような薬剤を用いてもよい。
また、上記実施の形態およびその変形例における台車およびトレイの材質は、野菜1を支持または保持し得る材質であれば、合成樹脂であっても、木材であって、金属であってもよい。
また、上記実施の形態およびその変形例におけるトレイの水平方向からの傾きは、例えば45°以上であってもよい。
本開示は、野菜の褐変を抑えながら適切にその野菜の除菌を行うことができ、例えばレタスなどの野菜を除菌するシステムまたは装置に利用可能である。
1 野菜
10 台車
11 タイヤ
12 ベース
13 支柱
14 棚板
15a 第1ポール
15b 第2ポール
20、20A、20B、20C トレイ
21 底部
21a 縁
21x 横バー
21z 縦バー
22 下側部
23a 第1側部
23b 第2側部
24a、25a 第1凸部
24b、25b 第2凸部
30 除菌室
40 発生部
50 放出部
60 配管
100 野菜除菌システム
L1、L2 間隔

Claims (9)

  1. 葉菜類の野菜を載置するためのトレイと、
    気化された薬剤を発生させる発生部と、
    気化された前記薬剤を気流に乗せて放出する放出部とを備え、
    前記トレイは、前記野菜が載置される底部と、それぞれ前記底部の周縁から立脚して前記野菜を囲うように配置された下側部、第1側部、および第2側部とを有し、
    前記下側部は、前記第1側部と前記第2側部との間に挟まれ、
    前記第1側部と前記第2側部との間における、前記下側部側の間隔は、前記下側部と反対側の間隔よりも狭く、
    前記トレイは、前記底部における前記下側部と反対側の縁が、前記薬剤の気流の上流側に向けられた状態に配置される、
    野菜除菌システム。
  2. 前記底部、前記下側部、前記第1側部、および前記第2側部のうちの少なくとも1つは、網目状に構成されている、
    請求項1に記載の野菜除菌システム。
  3. 前記薬剤の気流が前記トレイの底部に流れ込むように、前記底部における前記下側部と反対側の縁は開放されている、
    請求項1または2に記載の野菜除菌システム。
  4. 前記底部は、略台形板状であって、
    前記下側部は、前記底部の周縁のうち、台形の互いに平行な2つの対辺のうちの短い方の対辺に相当する縁に沿って配置され、
    前記第1側部は、前記底部の周縁のうち、台形の2つの脚のうちの一方の脚に相当する縁に沿って配置され、
    前記第2側部は、前記底部の周縁のうち、前記2つの脚のうちの他方の脚に相当する縁に沿って配置されている、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の野菜除菌システム。
  5. 前記底部は、略矩形板状であって、
    前記下側部は、前記底部の周縁のうち、矩形の一辺に相当する縁に沿って配置され、
    前記第1側部は、前記底部の周縁のうち、矩形の前記一辺に隣接する2つの対辺のうちの一方の対辺に相当する縁に沿って配置され、
    前記第2側部は、前記底部の周縁のうち、前記2つの対辺のうちの他方の対辺に相当する縁に沿って配置され、
    前記第1側部における前記下側部側の端には、前記第2側部側に突出する第1凸部が形成され、
    前記第2側部における前記下側部側の端には、前記第1側部側に突出する第2凸部が形成されている、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の野菜除菌システム。
  6. 前記第1凸部および第2凸部のそれぞれは、略三角柱状である、
    請求項5に記載の野菜除菌システム。
  7. 前記第1凸部および第2凸部のそれぞれは、曲面を有する、
    請求項5に記載の野菜除菌システム。
  8. 前記野菜除菌システムは、さらに、
    それぞれ前記トレイである複数のトレイを載せて運搬するための台車を備え、
    前記複数のトレイのそれぞれは、当該トレイの前記底部における前記下側部と反対側の縁が、前記薬剤の気流の上流側に向けられた状態で、前記台車に支持される、
    請求項1〜7の何れか1項に記載の野菜除菌システム。
  9. 葉菜類の野菜を載置するためのトレイであって、
    前記野菜が載置される底部と、
    それぞれ前記底部の周縁から立脚して前記野菜を囲うように配置された下側部、第1側部、および第2側部とを備え、
    前記下側部は、前記第1側部と前記第2側部との間に挟まれ、
    前記第1側部と前記第2側部との間における、前記下側部側の間隔は、前記下側部と反対側の間隔よりも狭い、
    トレイ。
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