JP2020025480A - 植物栽培装置の整風構造および整風用アタッチメント - Google Patents

植物栽培装置の整風構造および整風用アタッチメント Download PDF

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典明 平山
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Abstract

【課題】植物栽培領域の全域に均等に空気を供給できる植物栽培装置の整風構造を提供する。【解決手段】本発明は、植物Pが植えられる栽培槽15を設置するための載置部10と、載置部10の上方に設けられ、かつ栽培槽15の植物Pに人工光を照射するための照明ユニット2と、載置部10の上方に設けられ、かつ栽培槽15の植物Pに空気を供給するための送風機3とを備えた植物栽培装置の整風構造を対象とする。送風機3は、下向きに開口した送風口32を有するケーシング31と、ケーシング31に設けられ、かつ送風口を32介して下向きに空気を供給する送風機本体30とを備える。送風口32にその送風口32を下側から覆うように整風用アタッチメント4が設けられるとともに、整風用アタッチメント4に多数の通気孔7が形成されている。【選択図】図3A

Description

この発明は、施設内で人工光を照射して植物を栽培するようにした植物工場等の植物生産システムに採用される植物栽培装置の整風構造および整風用アタッチメントに関する。
従来、植物工場等の植物生産システムに採用される植物栽培装置は例えば、載置部が上下方向に間隔をおいて多段に配置された栽培ラックを備え、その栽培ラックの各載置部に、植物が植えられた栽培槽が載置されるとともに、栽培槽の上方に植物に人工光を照射するための照明ユニットが取り付けられている。そして照明ユニットから人工光を植物に照射して植物の成長を促進するようにしている。
一方、このような植物生産システムにおいては、植物の栽培を効果的に行うには、人工光の他に、温度、湿度、空気の流れ等を細かく正確に制御する必要がある。例えば空気の流れ等が滞ってしまうと、チップバーンが発生してしまう。チップバーンとは、植物体の新葉の末端部分等が茶色に変色する現象であり、栽培物がレタスのような葉そのものを食用とする作物である場合、チップバーンの発生によりその作物の商品価値を著しく低下させることになる。
そこで、植物生産システムの植物栽培装置において、チップバーンの発生等を防止するために、空気の流れを適切に制御するようにした整風構造が種々提案されている。
例えば下記特許文献1に示す植物栽培装置においては、栽培ラックの周囲や内部に送風ダクトを張り巡らせて、載置部上方に設置されたダクト部から植物栽培領域の全域に空気を供給している。
また下記特許文献2に示す植物生産システムにおいては、栽培ラックの載置部における間口方向の一側端部に送風ファン(送風機)を配置して、その送風ファンによって載置部の一側端部から他端部に向けて空気を供給するようにしている。
特開2014−14285号公報 特開2011−78350号公報
しかしながら、上記特許文献1に示す従来の植物栽培装置の整風構造においては、栽培ラックの周囲や内部に送風ダクトを張り巡らすものであるため、構造が複雑であり、採用すること自体が困難であるとともに、コストの増大も来すという課題があった。
また上記特許文献2に示す従来の植物栽培装置の整風構造においては、載置部の側方から空気を供給するものであるため、載置部上における風上側の植物によって空気の供給が遮られて、風下側の植物に空気が供給されない場合があり、栽培領域の全域に均等に空気を供給することが困難であるという課題があった。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、植物栽培領域の全域に均等に空気を供給できる上さらに、構造が簡単でコストも削減することができる植物栽培装置の整風構造および整風用アタッチメントを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の手段を備えるものである。
[1]植物が植えられる栽培槽を設置するための載置部と、前記載置部の上方に設けられ、かつ栽培槽の植物に人工光を照射するための照明ユニットと、前記載置部の上方に設けられ、かつ栽培槽の植物に空気を供給するための送風機とを備えた植物栽培装置の整風構造であって、
前記送風機は、下向きに開口した送風口を有するケーシングと、前記ケーシングに設けられ、かつ前記送風口を介して下向きに空気を供給する送風機本体とを備え、
前記送風口にその送風口を下側から覆うように整風用アタッチメントが設けられるとともに、
その整風用アタッチメントに多数の通気孔が形成されていることを特徴とする植物栽培装置の整風構造。
[2]前記整風用アタッチメントは、椀状に形成されており、下壁部と、その下壁部の外周縁部から前記送風口の開口縁部にかけて配置される周壁部とを備えている前項1に記載の植物栽培装置の整風構造。
[3]前記周壁部の前記通気孔による開口面積が、前記下壁部の前記通気孔による開口面積に対し多くなるように設定されている前項2に記載の植物栽培装置の整風構造。
[4]表面積に対する前記通気孔による開口面積の比率を開口率として、
前記周壁部の開口率が前記下壁部の開口率に対し高く設定されている前項2または3に記載の植物栽培装置の整風構造。
[5]前記周壁部の開口率を「A」、前記下壁部の開口率を「B」として、開口率の比「A/B」が1.2〜6に設定されている前項2〜4のいずれか1項に記載の植物栽培装置の整風構造。
[6]前記周壁部の前記通気孔の大きさが、前記下壁部の前記通気孔の大きさに対し異なるように設定されている前項2〜5のいずれか1項に記載の植物栽培装置の整風構造。
[7]前記多数の通気孔は、均等に分散した状態に配置されている前項1〜6のいずれか1項に記載の植物栽培装置の整風構造。
[8]前記通気孔が円形に形成されている前項1〜7のいずれか1項に記載の植物栽培装置の整風構造。
[9]前記通気孔の孔径が1mm〜10mmに設定されている前項8に記載の植物栽培装置の整風構造。
[10]前記整風用アタッチメントは、逆角錐台形状〜逆円錐台形状に形成されている前項1〜9のいずれか1項に記載の植物栽培装置の整風構造。
[11]前記整風用アタッチメントは、逆四角錐台形状または逆六角錐台形状に形成されている前項10に記載の植物栽培装置の整風構造。
[12]植物が植えられる栽培槽を設置するための載置部と、前記載置部の上方に設けられ、かつ栽培槽の植物に人工光を照射するための照明ユニットと、前記載置部の上方に設けられ、かつ栽培槽の植物に空気を供給するための送風機とを備え、前記送風機は、下向きに開口した送風口を有するケーシングと、前記ケーシングに設けられ、かつ前記送風口を介して下向きに空気を供給する送風機本体とを備えた植物栽培装置における前記送風口に着脱自在に取り付けられる整風用アタッチメントであって、
前記送風口を下側から覆うように設けられるとともに、
多数の通気孔が形成されていることを特徴とする植物栽培装置の整風用アタッチメント。
発明[1][2]の植物栽培装置の整風構造によれば、送風機の送風口に、多数の通気孔を有する整風用アタッチメントを取り付けているため、送風口を通過した空気は、アタッチメントの多数の通気孔を通過することによって、周囲に分散して放出される。このため送風機からの空気が、載置部の栽培槽上における栽培植物が植設される領域(植物栽培領域)の全域に偏りなく均等に供給されるため、空気の流れが良好な生育環境を形成できて、チップバーンの発生等を確実に防止することができる。その上さらに本発明は、送風機の送風口にアタッチメントを取り付けるだけの簡単な構造で実現できるため、コストも大幅に削減することができる。
発明[3]の植物栽培装置の整風構造によれば、アタッチメントの下壁部の開口面積よりも、周壁部の開口面積を大きくしているため、アタッチメントの下壁部を通過して供給される空気よりも、周壁部を通過して供給される空気の方が多くなる。つまり送風機から直下に向かう空気を適度に制限できて、送風機直下の栽培領域に空気が過度に供給されるのを防止しつつ、周囲方向に向けて多くの空気を供給できて、より確実に空気を栽培領域全域に偏りなく均等に供給することができる。
発明[4]の植物栽培装置の整風構造によれば、アタッチメントの下壁部の開口率よりも、周壁部の開口率を高く設定しているため、上記発明[3]と同様に、送風機から直下に向かう空気を適度に制限しつつ、周囲方向に向けて多くの空気を供給できて、より一層確実に空気を栽培領域全域に偏りなく均等に供給することができる。
発明[5]の植物栽培装置の整風構造によれば、周壁部および下壁部の開口率の比を特定の範囲に設定しているため、なお一層空気を栽培領域全域に偏りなく均等に供給することができる。
発明[6]〜[11]の植物栽培装置の整風構造によれば、上記の効果をより一層確実に得ることができる。
発明[12]の植物栽培装置の整風用アタッチメントによれば、上記と同様に、植物栽培領域の全域に偏りなく均等に空気を供給できるとともに、構造が簡単でコストも削減することができるという効果を得ることができる。
図1はこの発明の実施形態である整風構造が適用された植物栽培装置を概略的に示す正面図である。 図2は実施形態の植物栽培装置を概略的に示す側面図である。 図3Aは実施形態の植物栽培装置における照明ユニットを示す下面図である。 図3Bは図3Aの照明ユニットにおいて整風用アタッチメントを取り外した状態の下面図である。 図4は実施形態の植物栽培装置に適用された整風用アタッチメントを示す図であって、図(a)は下面図、図(b)は断面図である。 図5は実施形態の植物栽培装置に適用可能な逆四角錐台タイプの変形例を示す下面図であって、図(a−1)〜図(a−3)は第1〜第3変形例の下面図、図(b−1)〜図(b−3)は第4〜第6変形例の下面図である。 図6は実施形態の植物栽培装置に適用可能な逆六角錐台タイプの変形例を示す下面図であって、図(a−1)および図(a−2)は第1および第2変形例の下面図、図(b−1)および図(b−2)は第3および第4変形例の下面図、図(c)は第5変形例の下面図である。 図7は実施形態の植物栽培装置に適用可能な第1変形例としてのボウルタイプの整風用アタッチメントを示す図であって、図(a)は下面図、図(b)は断面図である。 図8は実施形態の植物栽培装置に適用可能な第2変形例としてのボウルタイプの整風用アタッチメントを示す下面図である。
図1および図2はこの発明の実施形態である整風構造が適用された植物栽培装置を概略的に示す正面図および側面図である。両図に示すように本実施形態の植物栽培装置は、栽培植物Pが植設された栽培槽15を載置する複数の載置部10が上下方向に間隔をおいて設けられた栽培ラック1を備えている。この栽培ラック1における各載置部10の上方には照明ユニット2が配置されるとともに、照明ユニット2の下面側中央には送風機3(図3B等参照)が設けられている。
栽培ラック1は、前後左右の四隅に立設された支柱11と、左右に隣合う支柱11間に架け渡され、かつ上下方向に間隔をおいて配置される第1横桟12と、前後に隣合う支柱11間に架け渡され、かつ上下方向に間隔をおいて配置される第2横桟13とを備えている。対応する第1および第2横桟12,13は互いに同じ高さ位置に配置されている。
本実施形態においては、上端の第1および第2横桟12,13の除く、同一高さの第1および第2横桟12,13によって載置部10が構成されている。例えば前後に隣合う第1横桟12間に、前後方向に延びる複数の受け部材(図示省略)が左右方向に間隔をおいて配置されることにより、棚状の載置部10が形成されている。
なお本実施形態においては、栽培ラック1の構成部品としての支柱11、横桟12,13および受け部材、さらに後述の灯具支持材11および送風機支持材25は、アルミニウムまたはその合金製の押出型材等によって形成されている。
図3Aは実施形態の植物栽培装置に適用された照明ユニット2を下側から見上げた下面図、図3Bは図3Aの照明ユニット2において整風用アタッチメント4を取り外した状態の下面図である。両図に示すように、照明ユニット2は、矩形状の外枠21を備えている。この外枠21の左右両側には、前後方向に延びる灯具支持材22が外枠21の前後両側枠部間に架け渡されるように取り付けられている。さらに左右方向に延びるLED灯具20が前後方向に所定の間隔をおいて配置された状態で、各LED灯具20の両端部が灯具支持材22に着脱自在に取り付けられている。
この照明ユニット2は図1および図2に示すように、栽培ラック1における各載置部10の上方に着脱自在に取り付けられるとともに、必要に応じて高さ調整可能に取り付けられている。そして各載置部10に載置された栽培槽15の栽培植物Pに対し、照明ユニット2のLED灯具22から人工光が照射されて、栽培植物Pの育成が促進されるようになっている。
なお照明ユニット2にはLED灯具22の上側を覆うように反射板(図示省略)が設けられており、LED灯具22から放射される人工光が効率良く、下方の栽培植物Pに向けて照射されるよう構成されている。
図3Aおよび図3Bに示すように、照明ユニット2における外枠21の前後方向のほぼ中間位置において、左右方向に延びる一対の送風機支持材25が左右両側の上記灯具支持材22間に架け渡されるように取り付けられている。
この一対の送風機支持材25の左右方向中間位置に送風機(送風ファン)3が取り付けられている。図3Bに示すように送風機3は、枠状のケーシング31と、そのケーシング31内に収容される送風機本体としての羽根(プロペラ)30とを備えている。ケーシング31には、下向きに開口する送風口32が形成されており、羽根30の回転駆動によって発生した空気は、送風口32を通って下向きに放出されるように構成されている。
さらに図1〜図3Aに示すように、送風機3のケーシング31には、その送風口32を下側から覆うようにして椀状の整風用アタッチメント4が着脱自在に取り付けられている。
図4は本実施形態の植物栽培装置に適用された整風用アタッチメント4を示す図である。同図に示すように、このアタッチメント4は、矩形状の平坦な下壁部5と、周囲四側面を閉塞し、かつ下壁部5の外周縁部から送風機3の送風口32の開口縁部にかけて配置される周壁部6とを備えている。周壁部6は、下方に向かうに従ってそれぞれ軸心に近づくように傾斜する4つの壁部6a,6bによって構成されており、アタッチメント4が全体として逆四角錐台形状に形成されている。
本実施形態において、周壁部6の周囲4つの壁部は、植物栽培装置(栽培ラック1)の左右方向(間口方向)に対向して配置される2つの左右対向壁部6aと、植物栽培装置の前後方向(奥行き方向)に対向して配置される2つの前後対向壁部6bとに区分けされている。そして本実施形態においては以下に説明するように、下壁部5に形成される通気孔7と、左右対向壁部6aに形成される通気孔7と、前後対向壁部6bに形成される通気孔7とはそれぞれ構成が異なっている。
すなわち、下壁部5に形成される通気孔7と、前後対向壁部6bに形成される通気孔7とは、共に円形に形成され、各孔単独の大きさ(孔径)は同じであるものの、単位面積あたりの孔数(孔密度)は、前後対向壁部6bの方が下壁部5よりも多くなっている。換言すると、前後対向壁部6bにおける通気孔7による総開口面積は、下壁部5における通気孔7による総開口面積に比べて大きくなっており、さらに前後対向壁部6bにおいて表面積に対する通気孔7による開口面積の比率(開口率)は、下壁部5において表面積に対する通気孔7による開口面積の比率(開口率)よりも高くなっている。
また左右対向壁部6aに形成される通気孔7は、円形に形成されるものの、前後対向壁部6bに形成される通気孔7よりも孔単独の大きさ(孔径)は大きくなっている。さらに左右対向壁部6aにおける通気孔7による総開口面積は、前後対向壁部6bの総開口面積よりも大きくなっており、左右対向壁部6aにおいて表面積に対する通気孔7による開口面積の比率(開口率)は、前後対向壁部6bにおいて表面積に対する通気孔7による開口面積の比率(開口率)よりも高くなっている。
この構成の整風用アタッチメント4が、既述した通り、照明ユニット2における送風機3の送風口32を下方側から覆うように着脱自在に取り付けられている。
以上のように構成された本実施形態の植物栽培装置において、送風機3の羽根30を回転駆動することによって、送風機3から空気が栽培槽15の栽培植物Pに供給されて、栽培植物Pにとって良好な空気の流れが形成されるものである。
ここで本実施形態においては、送風機3の送風口32に装着されるアタッチメント4に多数の通気孔7を分散した状態に形成しているため、送風口32を通過した空気は、アタッチメント4の多数の通気孔7を通過することによって、周囲に均等に分散して放出される。このため送風機3からの空気が、載置部10の栽培槽15上における栽培植物Pが植設される領域(植物栽培領域)の全域に偏りなく均等に供給される。従って部分的に空気の流れが滞ったり、空気が一部に集中して供給されるような不具合を防止することができ、空気の流れが良好な生育環境を形成できて、チップバーンの発生等を確実に防止することができる。
特に本実施形態においては、アタッチメント4の下壁部5の開口率よりも、周壁部6の開口率を高く設定して、下壁部5の開口面積を周壁部6の開口面積よりも大きくしているため、アタッチメント4の下壁部5を通過して供給される空気よりも、周壁部6を通過して供給される空気の方が多くなる。つまり送風機3から直下に向かう空気を適度に制限できて、送風機直下の栽培領域に空気が過度に集中して供給されるのを防止しつつ、周囲方向に向けて多くの空気を供給することにより、より確実に空気を栽培領域全域に均等に供給でき、空気の流れが良好な最適な生育環境をより確実に形成することができる。
その上さらに、本実施形態においては、アタッチメント4の周壁部6のうち、左右対向壁部6aの開口率を、前後対向壁部6bの開口率よりも高く設定しているため、より一層確実に空気を栽培領域全域に均等に供給することができる。すなわち本実施形態のような植物栽培装置において、栽培槽15が載置される載置部10は通常、前後方向の長さよりも左右方向の長さが長く設定されているため、載置部10上の植物栽培領域も載置部10と同様に前後方向の長さよりも左右方向の長さが長くなっている。そのため、送風機3から供給される空気のうち、前後方向に向かう空気よりも、左右方向に向かう空気を多く確保するのが好ましい。そこで本実施形態においては、既述した通り、アタッチメント4の左右対向壁部6aの開口率を、前後対向壁部6bの開口率に比べて、高く設定しているため、アタッチメント4の周壁部6から周囲に供給される空気のうち、左右方向に向かう空気が前後方向に向かう空気よりも多くて強くなる。従って、より一層確実に空気を植物栽培領域全域に均等に供給することができて、最適な生育環境をより一層確実に形成することができる。
また本実施形態においては、送風機3から供給される空気が植物栽培領域の一部に集中して、過度の強風が発生するのを防止できるため、部分的に発生する過度の強風により、植物Pが変形する等の不具合も有効に防止することができる。
また本実施形態の植物栽培装置は、送風機3にアタッチメント4を取り付けるだけの簡単な構造で実現できるため、小型コンパクト化および構造の簡素化を図ることができるとともに、コストも大幅に削減することができる。
さらに本実施形態の植物栽培装置は、上記特許文献2のように載置部の一側端部から他側端部に向けて空気を供給する植物栽培装置とは異なり、各載置部10の植物栽培領域の上方から空気が供給されるため、栽培植物Pが成長したとしても、植物Pによって空気の供給が遮られることがなく、空気を植物栽培領域の全域に不具合なく確実に供給することができる。
ここで本実施形態では、植物栽培領域に空気を供給するに際して、植物栽培領域の全域において風速を0.15m/sec〜1,8m/secに調整するのが好ましい。すなわち風速がこの特定範囲よりも小さい場合には、空気の供給量が不足して、栽培植物Pの生育スピードが低下したり、チップバーンが発生するおそれがあり、好ましくない。逆に風速が上記の特定範囲よりも大きい場合には、風圧が高くなり、栽培植物Pの形状異常や倒壊が生じて、栽培植物Pを適切に生育できないおそれがあり、好ましくない。
また本実施形態において、アタッチメント4に形成される通気孔7の孔径を1mm〜10mmに設定するのが好ましい。すなわち通気孔7の孔径を上記特定の範囲に設定した場合には、アタッチメント4から放出される空気を周囲方向に確実に分散させることができ、空気をより確実に植物栽培領域の全域に均等に分散させることができる。
さらに本実施形態においては、周壁部6の開口率を10%〜50%に設定するのが好ましく、下壁部5の開口率を1%〜30%に設定するのが好ましい。すなわちこれらの開口率を上記特定の範囲に設定した場合には、アタッチメント4から放出される空気を周囲方向に確実に分散させることができ、空気をより確実に植物栽培領域の全域に均等に分散させることができる。
特に本実施形態においては、周壁部6の開口率を「A」、下壁部5の開口率を「B」として、下壁部5の開口率に対する周壁部6の開口率の比「A/B」を1.2〜6に設定するのが好ましい。すなわちこの開口率比を上記の特定範囲に設定した場合には、植物栽培領域の全域において風速を上記の好適範囲(0.15m/sec〜1,8m/sec)できて、栽培植物Pにとって良好な生育環境を提供することができる。
なお本実施形態の植物栽培装置においては、各載置部10に対し1台ずつ送風機3を設置するようにしているが、載置部10上の植物栽培領域の大きさや形状に応じて、各載置部10に対する送風機3の設置台数や設置位置を決定するようにすれば良い。例えば本実施形態において、植物栽培領域全体に均等に空気を供給するには、植物栽培領域の0〜1.5m当たりに送風機3を1台設置するのが良い。
ところで本発明において、アタッチメント4における単位面積当たりの通気孔7の数(孔密度)や、通気孔7の大きさ、通気孔7による開口率、通気孔7の配列位置、通気孔7の形状等は特に限定されるものではなく、栽培領域の形状や大きさ、アタッチメント4(送風機3)の取付位置、送風機3の性能等に応じて適宜設定すれば良い。
例えば上記実施形態のように逆四角錐台タイプのアタッチメント4においては、以下の構成のものも採用することができる。すなわち図5(a−1)に示すアタッチメント4は、下壁部5および周壁部6に小径で同じサイズの通気孔7が形成されるとともに、下壁部5の通気孔7の孔密度に対し、周壁部6の通気孔7の孔密度が高く設定されている。
また図5(a−2)に示すアタッチメント4は、下壁部5、周壁部6の前後対応壁部6bおよび左右対向壁部6aに小径で同じサイズの通気孔7が形成されるとともに、下壁部5の通気孔7の孔密度に対し、左右対向壁部6aの通気孔7の孔密度が高く設定され、さらに下壁部5の通気孔7の孔密度に対し、前後対向壁部6bの孔密度が低く設定されるとともに、一方の前後対向壁部6bの孔密度に対し他方の前後対向壁部6bの孔密度が低く設定されている。なおこのように孔構造が左右〜前後に非対称形状となっているアタッチメント4は、載置部10(栽培槽15)上における前後または左右の位置に配置する場合や、コーナー部に配置する場合等に、栽培槽15上に効果的に空気を供給することができる。以下に説明する図5(a−3)、図5(b−2)、図5(b−3)、図6(a−2)、図6(b−2)等においても同じである。
図5(a−3)に示すアタッチメント4は、下壁部5と周壁部6の前後対向壁部6bとに小径で同じサイズの通気孔7が形成されるとともに、左右対向壁部6aのうち、一方の左右対向壁部6aに小径で同じサイズの通気孔7が形成されるとともに、他方の左右対向壁部6aには通気孔7が形成されていない。同図のアタッチメント4においては、下壁部5の孔密度に対し前後対向壁部6bの孔密度が高く設定されるとともに、下壁部5の孔密度と一方の左右対向壁部6aの孔密度とはほぼ同じに設定されている。
図5(b−1)に示すアタッチメント4は、下壁部5および周壁部6に大径で同じサイズの通気孔7が形成されるとともに、下壁部5の通気孔7の孔密度に対し、周壁部6の通気孔7の孔密度が高く設定されている。また図5(b−2)に示すアタッチメント4は、下壁部5、周壁部6の前後対応壁部6bおよび左右対向壁部6aに小径で同じサイズの通気孔7が形成されるとともに、下壁部5の通気孔7の孔密度に対し、左右対向壁部6aの通気孔7の孔密度が高く設定され、さらに下壁部5の通気孔7の孔密度に対し、前後対向壁部6bの孔密度が低く設定されるとともに、一方の前後対向壁部6bに対し他方の前後対向壁部6bの孔密度が低く設定されている。
また図5(b−3)に示すアタッチメント4は、下壁部5と周壁部6の前後対向壁部6bとに小径で同じサイズの通気孔7が形成されるとともに、左右対向壁部6aのうち、一方の左右対向壁部6aには通気孔7が形成されず、他補の左右対向壁部6aには、小径で同じサイズの通気孔7が形成されるとともに、他方の左右対向壁部6aには通気孔7が形成されていない。同図のアタッチメント4においては、下壁部5の孔密度に対し前後対向壁部6bの孔密度が高く設定されるとともに、下壁部5の孔密度と他方の左右対向壁部6aの孔密度とはほぼ同じに設定されている。

また本発明においては、アタッチメント4としては、逆四角錐台タイプに限定されずに、他の形状のものを採用するようにしても良く、例えば図6に示すように逆六角錐台タイプのものも好適に採用することができる。逆六角錐台タイプのアタッチメント4は、正六角形状の平坦な下側壁5と、下壁部5の外周縁部に設けられ、かつ周囲六側面を閉塞する6つの壁部6a,6bによって構成された周壁部6とを備え、全体として逆六角錐台形状に形成されている。さらにこのアタッチメント4において周壁部6は、植物栽培装置の左右方向に対向して配置される2つの左右対向壁部6aと、植物栽培装置の略前後方向に対向して配置される4つの前後対向壁部6bとに区分けされている。そして図6(a−1)に示すアタッチメント4は、下壁部5および周壁部6に小径で同じサイズの通気孔7が形成されるとともに、下壁部5の通気孔7の孔密度に対し、周壁部6の通気孔7の孔密度が高く設定されている。
また図6(a−2)に示すアタッチメント4は、周壁部6の2つの前後対応壁部6bのうち一方の前後対応壁部6bには通気孔7が形成されず、他方の前後対応壁部6bと、下壁部5と、4つの左右対向壁部6aに小径で同じサイズの通気孔7が形成される。さらに下壁部5の通気孔7の孔密度に対し、左右対向壁部6aの通気孔7の孔密度が高く設定されるとともに、下壁部5の通気孔7の孔密度と、他方の前後対向壁部6bの通気孔7の孔密度とがほぼ同じに設定されている。
また図6(b−1)に示すアタッチメント4は、下壁部5および周壁部6に大径で同じサイズの通気孔7が形成されるとともに、下壁部5の通気孔7の孔密度に対し、周壁部6の通気孔7の孔密度が高く設定されている。
また図6(b−2)に示すアタッチメント4は、周壁部6の2つの前後対応壁部6bのうち一方の前後対応壁部6bには通気孔7が形成されず、他方の前後対応壁部6bと、下壁部5と、4つの左右対向壁部6aに大径で同じサイズの通気孔7が形成される。さらに下壁部5の通気孔7の孔密度に対し、左右対向壁部6aの通気孔7の孔密度と、他方の前後対向壁部6bの通気孔7の孔密度とは高く設定されている。
また図6(c)に示すアタッチメント4は、下壁部5および周壁部6の前後対向壁部6bには小径で同じサイズの通気孔7が形成されるとともに、左右対向壁部6aには大径の通気孔7が形成され、さらに下壁部5、左右対向壁部6aおよび前後対向壁部6bの通気孔7の孔密度はそれぞれ異なっている。
また上記実施形態等においては、アタッチメント4としては、逆四角錐台および逆六角錐台等の逆角錐台タイプのものを例に挙げて説明したが、本発明はそれだけに限られず、逆円錐台形状〜略半球形状(ボウル形状)のものも好適に採用することができる。
例えば図7に示すアタッチメント4は、平面視円形の平坦な下壁部5と、下壁部5の外周縁部に設けられ、かつ断面円弧状の周壁部6とを備えた略半球形状〜ボウル形状に形成されている。このアタッチメント4は、下壁部5および周壁部6に小径で同じサイズの矩形状(帯状)の通気孔7が形成されるとともに、下壁部5および周壁部6の全域において孔密度が等しく設定されており、全域において開口率も等しくなっている。このアタッチメント4は全域において開口率が等しいため、送風機3からほぼ直下に向けて供給される空気のうち、下壁部5を通過して下方に向けて放出される空気が、周壁部6を通過して周囲に放出される空気よりも多くなり易い。このため空気が栽培領域の中心部に集中して供給される可能性が高くなる。
そこで本発明においては、下壁部5の空気の通過量が多くなる傾向が高いようなアタッチメント4に対しては、下壁部5の空気の通過量を制限するための邪魔板を設けるようにしても良い。邪魔板はその平面形状がアタッチメント4の下壁部5の平面形状に対応して略円形に形成されており、アタッチメント4の下壁部5上に取り外し可能な状態に配置されている。邪魔板には、多数の円形の通気孔が形成されている。邪魔板において表面積に対する通気孔による開口面積の比率(開口率)は、アタッチメント4の開口率よりも低く設定されている。従って邪魔板によって空気の通過が制限されることによって、下壁部5を通過する空気の量を低減させて、その分、多くの空気を周壁部6の通気孔7に通過させて、空気を周囲に分散させて供給することができる。このためこの邪魔板付きのアタッチメント4を使用した場合であっても、上記実施形態と同様に、送風機3から直下に向かう空気が適度に制限されるとともに、周囲方向に向けて多くの空気が供給されることにより、空気を栽培領域全域に均等に供給することができる。
また言うまでもなく本発明においては、図4〜図6に示すような逆角錐台タイプのアタッチメント4に、邪魔板を設置するようにしても良い。
なお半球状〜逆円錐台形状のアタッチメント4(図7等参照)においても、下壁部5と、周壁部6とにおいて、通気孔7の大きさ(孔径)や開口率を異ならせるようにしても良いし、周壁部6における周囲方向の一部とそれ以外の部分とにおいて、通気孔7の大きさや開口率を異ならせるようにしても良い。このように通気孔7の大きさや開口率を適宜変更して、空気の流れを制御すれば、邪魔板を使用しなくても良い。
例えば図8に示すように略半球形状〜ボウル形状のアタッチメント4において、平面視円形の平坦な下壁部5に円形の多数の通気孔7を形成するとともに、断面円弧状の周壁部6に、図7のアタッチメント4と同様な矩形状(臣状)の通気孔7を形成するようにしても良い。こうして通気孔7の大きさや開口率を異ならせることによって、空気の流れを適切に制御することができる。
また上記実施形態等によれば、アタッチメント4に形成される通気孔7や邪魔板に形成される通気孔の形状を円形や矩形状(帯状)に形成しているが、これらの通気孔の形状は、円形に限られず、どのような形状に形成しても良い。例えば通気孔を、三角形や五角形以上等の多角形状に形成したり、楕円形や長円形に形成したり、スリット状や波形状に形成したり、異形状に形成するようにしても良い。さらに形状の異なる複数種類の通気孔を一つのアタッチメント4に混合して形成するようにしても良い。
また上記実施形態においては、アタッチメントとして逆角錐台形状、逆円錐台形状〜半球形状のものを例に挙げて説明しているが、それだけに限られず、本発明においては、送風機3の送風口32を下方から覆うことができる形状であれば、どのような形状のアタッチメントも採用することができる。例えばキューブ状等の角柱形状、円盤状等の円柱形状、略全球形状のアタッチメントも採用することができる。
また上記実施形態においては、各段に載置部10を一つずつ設置するようにしているが、それだけに限られず、本発明においては、各段に載置部10を並列に複数設置するようにしても良い。
<実施例1>
Figure 2020025480
アタッチメント4として、図5(a−1)に示すような逆四角錐台形状であって、全ての通気孔7の大きさ(孔径)が等しく、かつ下壁部5の開口率が7%、周壁部6の開口率が28%のものを準備した。具体的には下壁部5の表面積が5184mm、開口面積が363mm、周壁部6の表面積が5600mm×4、開口面積が1565mm×4のものを準備した。なお周壁部6の開口率「A」に対する下壁部5の開口率「B」の比「A/B」は4である。
このアタッチメント4を上記実施形態と同様な植物栽培装置の送風機3の送風口32に装着した。送風機(送風ファン)3としては、DCファン SANCE120 9s1212L401(山洋電気株式会社製)を用いた。
図9A等に示すように植物栽培領域Rは、載置部10から5cm上方の領域とし、間口寸法(左右寸法)が104cm、奥行き寸法(前後寸法)が67.5cmに設定されている。なお、送風機3は、この植物栽培領域Rの中心位置に対応して配置されている。
また送風ファン3から真下に25cm離れた直下位置と、直下位置から前方に30cm離れた前側位置と、直下位置から後方に30cm離れた後側位置と、直下位置から右側方に30cm離れた右側位置と、直下位置から左側方に30cm離れた左側位置とを、風速の測定箇所に設定し、送風機3を駆動させた状態で、各風速測定箇所において15秒間の風速の平均値を風速値として測定した。表1において、「風速」の項目の「ファン直下」とあるのは、風速測定箇所の直下位置の風速を示し、「周辺部」とあるのは、風速測定箇所のうち前側位置と、後側位置と、右側位置と、左側位置との4つの位置の平均の風速を示している。風速の測定には、風速計クリモマスター6501−B0(日本カノマックス社製)と、クリモマスタープローブ6533−21(日本カノマックス社製)を使用した。なお風速の測定時は、載置部10上に栽培槽15(栽培植物P)を載置しない状態で行った。
その結果、表1に示すようにファン直下位置(中心位置)の風速は0.15m/sec〜0.3m/secであり、周辺部の風速は0.9m/sec〜1.1m/secであった。
<実施例2>
アタッチメント4として、図6(a−1)に示すような逆六角錐台形状であって、全ての通気孔7の大きさ(孔径)が等しく、かつ下壁部5の開口率が9%、周壁部6の開口率が31%のものを準備した。具体的には下壁部5の表面積が3744mm、開口面積が337mm、周壁部6の表面積が2679mm×6、開口面積が830mm×6のものを準備した。なお周壁部6の開口率「A」に対する下壁部5の開口率「B」の比「A/B」は3.4である。
このアタッチメント4を送風機3に取り付けて、上記実施例1と同様に、植物栽培領域Rの風速を測定した。その結果、表1に示すようにファン直下位置(中心位置)の風速は0.3m/sec〜0.45m/secであり、周辺部の風速は1.05m/sec〜1.2m/secであった。
<比較例1>
アタッチメント4を取り付けずに、送風機3の送風口32を開放したままの状態で、上記実施例1と同様に風速を測定した。その結果、表1に示すようにファン直下位置(中心位置)の風速は1.95m/sec〜2.1m/secであり、周辺部の風速は0.6m/sec〜0.9m/secであった。
<比較例2>
送風ファン3の真下に、孔が形成されない平板(開口率0%)を水平に配置した。つまり送風ファン3の下方への開口率(アタッチメントの下壁部の開口率に相当)が0%、周側方向への開口率(周壁部の開口率に相当)が100%となる。そして上記実施例1と同様に風速を測定したところ、表1に示すようにファン直下位置(中心位置)の風速は0.01m/secであり、周辺部の風速は0.3m/sec〜0.4m/secであった。
<参考例>
送風機3を駆動せずに、自然状態(無風状態)で、上記実施例1と同様に風速を測定した。その結果、植物栽培領域Rの全域において、風速が0.1m/sec〜0.2m/secであった。
<実施例3>
Figure 2020025480
アタッチメント4として、図7(a)(b)に示すような略半球形状〜ボウル状であって、全ての通気孔7の大きさが等しく、かつ下壁部5および周壁部6の全域において開口率が共に66%のものを準備した。言うまでもなく周壁部6と下壁部5との開口率の比率「A/B」は1である。
このアタッチメント4を送風機3に取り付けて、上記実施例1と同様に風速を測定した。その結果、表2に示すようにファン直下位置(中心位置)の風速は1.8m/sec〜1.95m/secであり、周辺部の風速は0.45m/sec〜0.6m/secであった。
<実施例4>
アタッチメント4として、図8に示すような略半球形状〜ボウル状であって、下壁部5に円形の多数の通気孔7が形成されるとともに、周壁部6に周方向の長い長孔状の多数の通気孔7が形成されたものを準備した。換言すると、下壁部5の通気孔4の形状が異なる以外は、図7に示す実施例3のアタッチメント4と同様なものを準備した。この実施例4のアタッチメント4における下壁部5の開口率は45%、周壁部の開口率は66%、開口率の比率「A/B」は1.46である。
このアタッチメント4を送風機3に取り付けて、上記実施例1と同様に風速を測定した。その結果、表2に示すようにファン直下位置(中心位置)の風速は1.5m/sec〜1.65m/secであり、周辺部の風速は0.45m/sec〜0.6m/secであった。
<評価結果>
以上の結果から明らかなように、アタッチメント4が取り付けられた実施例1〜4は、アタッチメント4が取り付けられていない比較例と比較して、空気が植物栽培領域Rの広範囲に分散して供給されている。
特に実施例1,2,4では、ファン直下および周辺部の風速のいずれにおいても、上記の好適な風速範囲(0.15m/sec〜1,8m/sec)に含まれており、より効果的に空気を植物栽培領域Rの全域に供給できているのが判る。これは周壁部6と下壁部5との開口率の比率「A/B」が好適範囲(1.2〜6)に含まれるためと考えられる。
また実施例3では、空気の供給位置が植物栽培領域Rの中心付近に集中する傾向はあるものの、比較例と比べると、中心付近での風速が低く、空気供給位置の集中はある程度は軽減されており、分散効果は期待できる。
換言すると実施例1,2,4のように、アタッチメント4の周壁部6の開口率を、下壁部5の開口率よりも高く設定することによって、空気の分散効果をより一層高めることができ、植物栽培領域Rの広範囲に均等に分散させて偏りなく空気を供給できると考えられる。
この発明の植物栽培装置の整風構造は、施設内で植物を栽培するようにした植物工場等の植物生産システムに好適に用いることができる。
1:栽培ラック
10:載置部
11:支柱
15:栽培槽
2:照明ユニット
3:送風機
30:羽根(送風機本体)
31:ケーシング
32:送風口
4:整風用アタッチメント
5:下壁部
6:周壁部
7:通気孔
P:栽培植物
R:植物栽培領域

Claims (12)

  1. 植物が植えられる栽培槽を設置するための載置部と、前記載置部の上方に設けられ、かつ栽培槽の植物に人工光を照射するための照明ユニットと、前記載置部の上方に設けられ、かつ栽培槽の植物に空気を供給するための送風機とを備えた植物栽培装置の整風構造であって、
    前記送風機は、下向きに開口した送風口を有するケーシングと、前記ケーシングに設けられ、かつ前記送風口を介して下向きに空気を供給する送風機本体とを備え、
    前記送風口にその送風口を下側から覆うように整風用アタッチメントが設けられるとともに、
    その整風用アタッチメントに多数の通気孔が形成されていることを特徴とする植物栽培装置の整風構造。
  2. 前記整風用アタッチメントは、椀状に形成されており、下壁部と、その下壁部の外周縁部から前記送風口の開口縁部にかけて配置される周壁部とを備えている請求項1に記載の植物栽培装置の整風構造。
  3. 前記周壁部の前記通気孔による開口面積が、前記下壁部の前記通気孔による開口面積に対し多くなるように設定されている請求項2に記載の植物栽培装置の整風構造。
  4. 表面積に対する前記通気孔による開口面積の比率を開口率として、
    前記周壁部の開口率が前記下壁部の開口率に対し高く設定されている請求項2または3に記載の植物栽培装置の整風構造。
  5. 前記周壁部の開口率を「A」、前記下壁部の開口率を「B」として、開口率の比「A/B」が1.2〜6に設定されている請求項2〜4のいずれか1項に記載の植物栽培装置の整風構造。
  6. 前記周壁部の前記通気孔の大きさが、前記下壁部の前記通気孔の大きさに対し異なるように設定されている請求項2〜5のいずれか1項に記載の植物栽培装置の整風構造。
  7. 前記多数の通気孔は、均等に分散した状態に配置されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の植物栽培装置の整風構造。
  8. 前記通気孔が円形に形成されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の植物栽培装置の整風構造。
  9. 前記通気孔の孔径が1mm〜10mmに設定されている請求項8に記載の植物栽培装置の整風構造。
  10. 前記整風用アタッチメントは、逆角錐台形状〜逆円錐台形状に形成されている請求項1〜9のいずれか1項に記載の植物栽培装置の整風構造。
  11. 前記整風用アタッチメントは、逆四角錐台形状または逆六角錐台形状に形成されている請求項10に記載の植物栽培装置の整風構造。
  12. 植物が植えられる栽培槽を設置するための載置部と、前記載置部の上方に設けられ、かつ栽培槽の植物に人工光を照射するための照明ユニットと、前記載置部の上方に設けられ、かつ栽培槽の植物に空気を供給するための送風機とを備え、前記送風機は、下向きに開口した送風口を有するケーシングと、前記ケーシングに設けられ、かつ前記送風口を介して下向きに空気を供給する送風機本体とを備えた植物栽培装置における前記送風口に着脱自在に取り付けられる整風用アタッチメントであって、
    前記送風口を下側から覆うように設けられるとともに、
    多数の通気孔が形成されていることを特徴とする植物栽培装置の整風用アタッチメント。
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