JP2021131292A - 光ファイバ歪み・温度測定装置及び光ファイバ歪み・温度測定方法 - Google Patents

光ファイバ歪み・温度測定装置及び光ファイバ歪み・温度測定方法 Download PDF

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健吾 小泉
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Abstract

【課題】基準区間の温度変化によって、基準区間のBFSが変化した場合であっても,より誤差の小さい歪み又は温度の測定を行う。【解決手段】光源部は、プローブ光を生成する。検波部は、プローブ光により測定対象となる光ファイバで発生する後方ブリルアン散乱光を検波して、後方ブリルアン散乱光の周波数シフト量を取得する。信号処理部は、周波数シフト量から、光ファイバの温度又は歪みを取得する。信号処理部は、周波数シフト量算出手段と、温度取得手段及び歪み取得手段のいずれか一方又は双方とを有する。周波数シフト量算出手段は、基準区間に対して得られる周波数シフト量と、測定区間に対して得られる周波数シフト量との差分を取得する。温度取得手段は、差分を用いて、測定区間の温度を取得する。歪み取得手段は差分を用いて、測定区間の歪みを取得する。【選択図】図2

Description

この発明は、ブリルアン散乱光を用いた、光ファイバ歪み・温度測定装置及び光ファイバ歪み・温度測定方法に関する。
光ファイバ通信の発展とともに、光ファイバ自体をセンシング媒体とする光ファイバセンシングが盛んに研究されている。特に、散乱光を利用する光ファイバセンシングは、点ごとに計測する電気センサを用いる場合と違い、長距離の分布的なセンシングが可能である。このため、測定対象全体の物理量を計測することができる。
分布的なセンシングを行う分布型光ファイバセンシングでは、光ファイバの片端から光パルスを入射し、光ファイバ中で後方散乱された光を時間に対して測定する時間領域リフレクトメトリ(OTDR:Optical Time Domain Reflectometry)が代表的である。光ファイバ中の後方散乱には、レイリー散乱、ブリルアン散乱及びラマン散乱がある。この中で自然ブリルアン散乱を測定するものはBOTDR(Brillouin OTDR)と呼ばれる(例えば、非特許文献1参照)。
ブリルアン散乱は、光ファイバに入射される光パルスの中心周波数に対して、ストークス側及び反ストークス側にGHz程度周波数シフトした位置に観測され、そのスペクトルはブリルアン利得スペクトル(BGS:Brillouin Gain Spectrum)と呼ばれる。BGSの周波数シフト及びスペクトル線幅は、それぞれブリルアン周波数シフト(BFS:Brillouin Frequency Shift)及びブリルアン線幅と呼ばれる。BFS及びブリルアン線幅は、光ファイバの材質および入射光波長によって異なる。例えば、石英系のシングルモード光ファイバの場合、波長1.55μmにおけるBFSの大きさ及びブリルアン線幅は、それぞれ約11GHz及び約30MHzとなることが知られている。また、非特許文献1からシングルモードファイバ中の歪み、温度の変化に伴うBFSの大きさは波長1.55μmにおいて、それぞれ0.049MHz/με、1.0MHz/℃である。
このように、BFSは歪みと温度に対して依存性を持つため、BOTDRは橋梁やトンネルなどに代表される大型建造物や、地滑りが発生する恐れのある箇所などの監視目的で利用可能として注目されている。
T.Kurashima et al.,"Brillouin Optical−fiber time domain reflectometry",IEICE Trans. Commun., vol.E76−B, no.4, pp.382−390 (1993)
一般に、BOTDRで測定されるBFSからは、基準となるファイバ区間に対する測定対象となるファイバ区間の相対的な温度差及び歪みが測定可能である。そして、例えば、別途測定した基準となるファイバ区間の温度と、測定された温度差から、測定対象となるファイバ区間の温度が取得される。
この場合、基準となるファイバ区間の温度が一定に保たれていることが好ましいが、外部環境の影響により温度変化が生じてしまう。特に、基準となるファイバ区間と測定対象となるファイバ区間とで、光ファイバの温度換算係数が異なる場合、BFSから換算される温度や歪みに誤差が生じてしまう。
この発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものである。この発明の目的は、基準となるファイバ区間のBFSが温度変動によって変化した場合でも,基準となるファイバ区間の温度換算係数を考慮した換算式を適用することで,測定結果の誤差を補正できる、光ファイバ歪み・温度測定装置及び光ファイバ歪み・温度測定方法を提供することにある。
上述した目的を達成するために、この発明の光ファイバ歪み・温度測定装置は、光源部と、検波部と、信号処理部とを備えて構成される。
光源部は、プローブ光を生成する。検波部は、プローブ光により測定対象となる光ファイバで発生する後方ブリルアン散乱光を検波して、後方ブリルアン散乱光の周波数シフト量を取得する。信号処理部は、周波数シフト量から、光ファイバの温度又は歪みを取得する。ここで、光ファイバは、温度又は歪みの測定対象となる箇所に設けられる測定区間と、それ以外の区間に設けられる基準区間とに区分けされる。
信号処理部は、周波数シフト量算出手段と、温度取得手段及び歪み取得手段のいずれか一方又は双方とを有する。周波数シフト量算出手段は、基準区間に対して得られる周波数シフト量と、測定区間に対して得られる周波数シフト量との差分を取得する。温度取得手段は、差分を用いて測定区間の温度を取得する。歪み取得手段は差分を用いて測定区間の歪みを取得する。
また、この発明の、光ファイバ歪み・温度測定方法は、プローブ光を生成する過程と、プローブ光により測定対象となる光ファイバで発生する後方ブリルアン散乱光を検波して、後方ブリルアン散乱光の周波数シフト量を取得する過程と、周波数シフト量から、光ファイバの温度又は歪みを取得する過程とを備える。
光ファイバの温度又は歪みを取得する過程は、基準区間に対して得られる周波数シフト量と、測定区間に対して得られる周波数シフト量との差分を取得する過程と、差分を用いて測定区間の温度を取得する過程、及び、差分を用いて測定区間の歪みを取得する過程のいずれか一方又は双方を有する。
上述した、光ファイバ歪み・温度測定装置及び光ファイバ歪み・温度測定方法の好適な実施形態によれば、基準区間の温度換算係数CνT_ref、測定区間の温度換算係数CνT_fut、基準区間の初期状態の温度Tref及び測定時の温度Tref´、並びに、測定区間のBFSと基準区間のBFSとの差分BFSから、以下の式(1)を用いて、測定区間の温度Tfutを取得するのが良い。
Figure 2021131292
また、基準区間の温度換算係数CνT_ref、測定区間の歪み換算係数Cνε_fut、基準区間の初期状態の温度とTref及び測定時の温度Tref´、並びに、測定区間のBFSと基準区間のBFSとの差分BFSから、以下の式(2)を用いて、測定区
間の歪みSfutを取得するのが良い。
Figure 2021131292
この発明の、光ファイバ歪み・温度測定装置及び光ファイバ歪み・温度測定方法によれば、基準区間の温度変化によって、基準区間のBFSが変化した場合であっても,基準区間の温度換算係数を考慮した式を用いることで,より誤差の小さい測定を行うことができる。
測定装置の模式的なブロック図である。 測定装置が備える信号処理部の模式的なブロック図である。 取得されるBFS及び温度を説明するための模式図である。 BGSを示す模式図である。 基準区間の温度に対して、測定される測定区間の温度の関係を示す図である。 温度及び歪みを取得するアルゴリズムを説明するための模式図である。
以下、図を参照して、この発明の実施の形態について説明するが、各図は、この発明が理解できる程度に概略的に示したものに過ぎない。また、以下、この発明の好適な構成例につき説明するが、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の構成の範囲を逸脱せずにこの発明の効果を達成できる多くの変更又は変形を行うことができる。
図1及び図2を参照して、この発明の一実施形態に係る光ファイバ歪み・温度測定装置(以下、単に測定装置とも称する。)及び光ファイバ歪み・温度測定方法(以下、単に測定方法とも称する。)について説明する。図1は、測定装置の模式的なブロック図である。図2は、測定装置が備える信号処理部の模式的なブロック図である。
測定装置は、光源部10、サーキュレータ20、光増幅器30、光バンドパスフィルタ32、自己遅延ヘテロダイン干渉計40、タイミング制御器88及び信号処理部90を備えて構成される。
光源部10は、プローブ光を生成する。光源部10は、連続光を生成する光源12と、連続光から光パルスを生成する光パルス発生器14を備えて構成される。
ここで、測定装置は、周波数変化に応じた位相差を測定する。このため、光源12の周波数揺らぎ及び周波数スペクトル線幅(以下、単に線幅とも称する。)は、ブリルアンシフトよりも十分に小さくなければならない。そこで、光源12として周波数安定化狭線幅光源が用いられる。例えば、測定対象となる光ファイバ(以下、被測定光ファイバとも称する。)100の歪みを0.008%としたとき、ブリルアンシフトは4MHzに相当する。このため、0.008%程度の歪みを測定するには、光源12の周波数揺らぎ及び線幅は4MHzより十分に小さく、数10kHz以下であることが望ましい。なお、周波数揺らぎ及び線幅が10kHz程度若しくはそれ以下の狭線幅レーザが、既製品として一般
に入手可能である。
光パルス発生器14は、任意好適な従来周知の、音響光学(AO:Acoust Optical)変調器又は電気光学(EO:Electric Optical)変調器を用いて構成される。光パルス発生器14は、タイミング制御器88で生成された電気パルスに応じて、連続光から光パルスを生成する。この光パルスの繰り返し周期は、被測定光ファイバ100を光パルスが往復するのに要する時間よりも長く設定される。この光パルスが、プローブ光として、光源部10から出力される。
この光源部10から出力されたプローブ光は、サーキュレータ20を経て、被測定光ファイバ100に入射される。なお、サーキュレータ20に換えて、光カプラを用いても良い。
ここで、被測定光ファイバ100は、温度又は歪みの測定対象となる箇所に設けられる測定区間100bと、それ以外の区間に設けられる基準区間100aとに区分けされる。基準区間と測定区間とが、それぞれ異なる光ファイバが接続されている場合がある。測定区間には、耐熱被覆が施されるなど、基準区間と測定区間とでは、温度換算係数や歪み換算係数が異なることが多い。
基準区間には、基準区間の光ファイバの温度を測定する温度測定手段が設けられている。温度測定手段は、熱電対など任意好適なものを用いることができる。温度測定手段が取得した、基準区間の温度の情報は、信号処理部90に送られる。
被測定光ファイバ100からの後方散乱光は、サーキュレータ20を経て、例えば、エルビウム添加光ファイバ増幅器(EDFA)などで構成される光増幅器30に送られる。光増幅器30で増幅された後方散乱光は、光バンドパスフィルタ32に送られる。光バンドパスフィルタ32は、10GHz程度の透過帯域を有しており、自然ブリルアン散乱光のみを透過する。この自然ブリルアン散乱光は、自己遅延ヘテロダイン干渉計40に送られる。
自己遅延ヘテロダイン干渉計40は、分岐部42、光周波数シフタ部43、遅延部46、合波部48、コヒーレント検波部50及び電気信号生成部70を備えて構成される。
電気信号生成部70の局発電気信号源72は、周波数fAOMの電気信号を生成する。
分岐部42は、プローブ光により被測定光ファイバ100で発生する後方ブリルアン散乱光を、光バンドパスフィルタ32を経て受け取り、第1光路及び第2光路に2分岐する。
光周波数シフタ部43は、第1光路に設けられている。光周波数シフタ部43は、局発電気信号源72で生成された周波数fAOMの電気信号を用いて、第1光路を伝播する光に対して、周波数fAOMの周波数シフトを与える。
また、この構成例では、第2光路に遅延部46が設けられている。遅延部46は、第2光路を伝播する光に時間τの遅延を与える。
合波部48は、第1光路及び第2光路を伝播する光を合波して合波光を生成する。
コヒーレント検波部50は、合波光をヘテロダイン検波してビート信号を生成する。コヒーレント検波部50は、例えば、バランス型フォトダイオード(PD)52とFET増
幅器54を備えて構成される。
コヒーレント検波部50で生成されたビート信号は,アナログ・ディジタル変換器(ADC:Analog−to−Digital Converter)55に送られる。ADC55は、アナログ信号であるビート信号を、ディジタル信号に変換して、第1電気信号としてミキサー部56に送る。
また、局発電気信号源72で生成された電気信号は第2電気信号としてミキサー部56に送られる。
ミキサー部56は、第1電気信号と、第2電気信号とをホモダイン検波して、ホモダイン信号を生成する。ミキサー部56で生成されたホモダイン信号は、ローパスフィルタ(LPF)58を経て、信号処理部90に送られる。ここで、ミキサー部56及びLPF58は、検波部を構成する。信号処理部90に送られる信号には、BGSの情報が含まれる。
信号処理部90は、例えば、CPU(Central Processing Unit)190、ROM(Read Only Memory)92、RAM(Random
Access Memory)94及び記憶部200を備えて構成される。CPU190がROM92に格納されているプログラムを実行することにより、BFS算出手段192、温度取得手段194、及び、歪み取得手段196が実現される。各機能手段での処理結果は、RAM94に格納される。記憶部には、測定区間の温度換算係数202、基準区間の温度換算係数204、測定区間の歪み換算係数206が格納されている。
図3を参照して、基準区間の温度がTrefで一定であり、光ファイバの全長にわたって、温度換算係数CνTが共通である場合について、取得されるBFS及び温度について説明する。図3(A)〜(C)は、取得されるBFS及び温度を説明するための模式図であり、横軸にファイバ長[単位:m]を取って示している。縦軸に、図3(A)及び(B)ではBFS[単位:MHz]を取って示し、図3(C)では温度[単位:℃]を取って示している。
BFS算出手段192は、検波部から送られた、図3(A)に示す、BFSの情報から、各ファイバ位置におけるBFSの、基準区間のBFSからの差分を取得する(図3(B)参照)。図3では、光ファイバの基準区間以外のある区間で温度変化が生じ、その結果としてBFSがΔf変化した状態を示している。基準区間のBFSをBFとし、温度変化が生じた部分のBFSをBFとしている。
図3(B)では、各ファイバ位置におけるBFSの、基準区間のBFSであるBF
からの差分を示しているので、基準区間と同じ温度の部分のBFSは、0[MHz]となり、温度変化があった部分のBFSはBF−BF(=Δf)となる。
このΔfを用いると、温度変化が生じた部分の温度Tは、T=1/CνT×Δf+Trefで与えられる。
次に、図4を参照して、基準区間と測定区間とで、温度換算係数や歪み換算係数が異なる場合を説明する。図4(A)〜(F)は、BGSを示す模式図である。図4(A)〜(F)では、基準区間のBGSを網掛けで示し、測定区間のBGSを白抜きで示している。図4(A)〜(C)は、測定区間の温度が変化した場合を示し、図4(D)〜(F)は、測定区間で歪みが生じた場合を示している。また、図4(A)及び(D)は、基準区間の温度がTrefで一定の場合を示し、図4(B)及び(E)は、基準区間の温度がTre
からTref´に低下した場合を示し、図4(C)及び(F)は、基準区間の温度がTrefからTref´に上昇した場合を示している。
基準区間の初期状態の温度がTrefのときのBGSの周波数をfref、測定区間の温度がTfut又は歪みがSfutのときのBGSの周波数がffutであるとする。また、測定区間の温度換算係数をCνT_fut、歪み換算係数をCνε_futとする。この場合、測定区間の温度Tfut及び歪みSfutは、それぞれ、以下の式(a)及び(b)で与えられる。
Figure 2021131292
Figure 2021131292
ここで、BFSは、frefとffutの差分である。
次に、図4(B)、(C)、(E)又は(F)に示すように、基準区間の温度が初期状態のTrefからTref´に変化した場合を考える。BFS算出手段は、基準区間からの差分をBFSとして算出する。このため、BFS(=BFS−BFS)が得られる計算結果となる。
しかしながら、BFSは、基準区間の温度変化に由来する周波数シフトである。このため、上記式(a)及び(b)と同様に、測定区間の温度換算係数と歪み換算係数を用いると、以下の式(c)及び(d)となり、等式が成立しない。
Figure 2021131292
Figure 2021131292
基準区間と測定区間の温度換算係数が等しい場合は、上記式(c)及び(d)は等式となるが、実際の測定環境下では、上述の通り、基準区間の光ファイバと、測定区間の光ファイバとが、異種ファイバとなる状況の方が多い。
一例として、図5を参照して、CνT_ref=0.9、CνT_fut=1.0とした時の、基準区間の温度変動の関係を説明する。図5は、基準区間の温度に対して、測定される測定区間の温度の関係を示す図である。図5では、横軸に、基準区間の温度[単位
:℃]を取って示し、縦軸に、測定区間の温度[単位:℃]を取って示している。
測定区間の温度を100℃とした場合、基準区間の温度が0〜50℃の範囲で変動しても、図5において破線で示すように、一定の100℃を示すことが望まれる。しかしながら、この例では、図5において実線で示すように、100℃に対して±2.5℃の誤差が生じることがわかる。
ここで、基準区間の温度換算係数CνT_refを用いると、基準区間の温度が初期状態のTrefからTref´に変化したときの、基準区間における周波数シフトBFSは、以下の式(e)となる。
Figure 2021131292
上記式(e)と、BFS=BFS−BFSの関係を用いると、上記式(a)及び(b)は、上記式(1)及び(2)となる。
図6を参照して、温度及び歪みを取得するアルゴリズムを説明する。図6は、温度及び歪みを取得するアルゴリズムを説明するための模式図である。
そこで、温度取得手段194は、上記式(1)を用いて、記憶部200に格納されている基準区間の温度換算係数CνT_ref、測定区間の温度換算係数CνT_fut、基準区間の、初期状態の温度Tref及び測定時の温度Tref´、並びに、測定区間のBFSと基準区間のBFSとの差分BFSから、測定区間の温度Tfutを取得する。
また、歪み取得手段196は、上記式(2)を用いて、基準区間の温度換算係数CνT_ref、測定区間の歪み換算係数Cνε_fut、基準区間の、初期状態の温度Tref及び測定時の温度Tref´、並びに、測定区間のBFSと基準区間のBFSとの差分BFSから、測定区間の歪みSfutを取得する。
上述した測定装置及び測定方法によれば、基準区間の温度変化によって、基準区間のBFSが変化した場合であっても,基準区間の温度換算係数を考慮した式を用いることで,より誤差の小さい測定を行うことができる。
(他の構成例)
上述した測定装置では、自己遅延ヘテロダイン干渉計40において、光周波数シフタ部43は、2つの光路の一方(第1光路)にのみ設けられている例を示しているが、これに限定されない。
第1光路に第1光周波数シフタ部が設けられ、第2光路に第2光周波数シフタ部と遅延部が設けられる構成にしてもよい。この場合、電気信号生成部70は、第1局発電気信号源、第2局発電気信号源、ミキサー及びローパスフィルタ(LPF)を備えて構成される。
第1光周波数シフタ部は、第1局発電気信号源で生成された第1周波数fの電気信号を用いて、第1光路を伝播する光に対して、第1周波数fの周波数シフトを与える。また、第2光周波数シフタ部は、第2局発電気信号源で生成された第2周波数fの電気信
号を用いて、第2光路を伝播する光に対して、第2周波数fの周波数シフトを与える。そして、ミキサー及びLPFが、第1周波数f及び第2周波数fの差周波数成分fAOM(=f−f)のビート信号を、第2電気信号として出力する。
このように構成すると、合波部48で合波される2つの光の周波数が近い値であるため、ホモダイン検波を行うという観点では、より高精度の測定を行うことができる。
また、自己遅延ヘテロダイン干渉計40を備えない、従来公知のBOTDRにおいても、この発明を適用できる。
10 光源部
20 サーキュレータ
30 光増幅器
32 光バンドパスフィルタ
34、42 分岐部
40 自己遅延ヘテロダイン干渉計
43 光周波数シフタ部
46 遅延部
48 合波部
50 コヒーレント検波部
52 バランス型PD
54 FET増幅器
55 ADC
56 ミキサー部
58 ローパスフィルタ(LPF)
70 電気信号生成部
72 局発電気信号源
88 タイミング制御器
90 信号処理部
100 被測定光ファイバ

Claims (4)

  1. プローブ光を生成する光源部と、
    前記プローブ光により測定対象となる光ファイバで発生する後方ブリルアン散乱光を検波して、前記後方ブリルアン散乱光の周波数シフト量を取得する検波部と、
    前記周波数シフト量から、前記光ファイバの温度又は歪みを取得する信号処理部と
    を備え、
    前記光ファイバは、温度又は歪みの測定対象となる箇所に設けられる測定区間と、それ以外の区間に設けられる基準区間とに区分けされ
    前記信号処理部は、
    前記基準区間に対して得られる周波数シフト量と、前記測定区間に対して得られる周波数シフト量との差分を取得する周波数シフト量算出手段と、
    前記差分を用いて前記測定区間の温度を取得する温度取得手段、及び、前記差分を用いて前記測定区間の歪みを取得する歪み取得手段のいずれか一方又は双方と
    を有する
    ことを特徴とする光ファイバ歪み・温度測定装置。
  2. 前記温度取得手段は、前記基準区間の温度換算係数CνT_ref、前記測定区間の温度換算係数CνT_fut、前記基準区間の初期状態の温度Tref及び測定時の温度Tref´、並びに、前記測定区間のBFSと基準区間のBFSとの差分BFSから、以下の式(1)を用いて、前記測定区間の温度Tfutを取得し、
    前記歪み取得手段は、前記基準区間の温度換算係数CνT_ref、前記測定区間の歪み換算係数Cνε_fut、前記基準区間の初期状態の温度Tref及び測定時の温度Tref´、並びに、前記測定区間のBFSと基準区間のBFSとの差分BFSから、以下の式(2)を用いて、測定区間の歪みSfutを取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ歪み・温度測定装置。
    Figure 2021131292
    Figure 2021131292
  3. プローブ光を生成する過程と、
    前記プローブ光により測定対象となる光ファイバで発生する後方ブリルアン散乱光を検波して、前記後方ブリルアン散乱光の周波数シフト量を取得する過程と、
    前記周波数シフト量から、前記光ファイバの温度又は歪みを取得する過程と
    を備え、
    前記光ファイバは、温度又は歪みの測定対象となる箇所に設けられる測定区間と、それ以外の区間に設けられる基準区間とに区分けされ
    前記光ファイバの温度又は歪みを取得する過程は、
    前記基準区間に対して得られる周波数シフト量と、前記測定区間に対して得られる周波数シフト量との差分を取得する過程と、
    前記差分を用いて測定区間の温度を取得する過程、及び、前記差分を用いて測定区間の歪みを取得する過程のいずれか一方又は双方
    を有する
    ことを特徴とする光ファイバ歪み・温度測定方法。
  4. 前記温度を取得する過程では、前記基準区間の温度換算係数CνT_ref、前記測定区間の温度換算係数CνT_fut、前記基準区間の初期状態の温度Tref及び測定時の温度Tref´、並びに、前記測定区間のBFSと基準区間のBFSとの差分BFSから、以下の式(1)を用いて、前記測定区間の温度Tfutを取得し、
    前記歪みを取得する過程では、前記基準区間の温度換算係数CνT_ref、前記測定区間の歪み換算係数Cνε_fut、前記基準区間の初期状態の温度Tref及び測定時の温度Tref´、並びに、前記測定区間のBFSと基準区間のBFSとの差分BFSから、以下の式(2)を用いて、前記測定区間の歪みSfutを取得する
    ことを特徴とする請求項3に記載の光ファイバ歪み・温度測定方法。
    Figure 2021131292
    Figure 2021131292
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CN114526683A (zh) * 2022-01-19 2022-05-24 太原理工大学 一种高空间分辨率温度和应变光纤传感系统及测量方法
WO2023053323A1 (ja) * 2021-09-30 2023-04-06 日本電信電話株式会社 光ファイバ設備の位置を特定する装置及び方法
WO2024069867A1 (ja) * 2022-09-29 2024-04-04 日本電信電話株式会社 光ファイバの歪み又は温度を解析する装置及び方法

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