JP2021130748A - ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体、及びその製造方法 - Google Patents

ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体、及びその製造方法 Download PDF

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Hiroki Fukutome
裕樹 福留
宗弘 長谷川
Munehiro Hasegawa
宗弘 長谷川
秀明 安藤
Hideaki Ando
秀明 安藤
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Abstract

【課題】安全かつ容易に、効率良く、ビニルエーテル基を有するビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体を製造する方法を提供する。【解決手段】ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類を含む単量体成分を、下記一般式(1)で表される重合開始剤の存在下で重合する工程を含むことを特徴とするビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体の製造方法。(式中、R1は、水素原子、又はアルキル基、アリール基若しくはヘテロアリール基を表す。M1は、電子吸引性基を表す。mは1〜3の整数を表し、l+m=3である。R2、R3、R4及びR5は、水素原子、又は、置換されていてもよい炭素数1〜15のアルキル基、アリール基若しくはヘテロアリール基を表す。M2は、窒素原子、又は、リン原子を表す。)【選択図】なし

Description

本発明は、ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体、及びその製造方法に関する。より詳しくは、安全かつ容易に、効率良くビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体を製造することができる方法に関する。
ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類は、ラジカル重合性基とイオン重合性基を分子内に併せ持つ異種重合性モノマーとして工業的に汎用性が高く有用であり、プリンター用インクをはじめとする各種用途において広く使用されている。
ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類は、モノマー内にビニルエーテル基と(メタ)アクリロイル基の2種の重合性基を有するため、ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類を重合する場合、所望の重合体を得るためには最適な重合方法を選択する必要がある。
ところで、(メタ)アクリロイル基を重合させる方法の一つとして、アニオン重合が知られている。アニオン重合を行う場合、有機リチウムを開始剤として使用する方法が広く知られているが、有機リチウムは発火性試薬であり、安全性の点から、−70℃程度の極低温条件で反応を行う必要があった。更に、アニオン重合の場合、重合開始剤や中間体であるカルボアニオンと水との反応性が非常に高く、反応系内の水分量を厳密に制御する必要もあった。そのため、重合工程の厳密な管理が必要となり、特別な設備が必要になるといった問題もあった。
一方、金属フリーの試薬を用いて、アルキル(メタ)アクリレートをアニオン重合する方法も研究されている。例えば、非特許文献1には、テトラブチルアンモニウムジエチル2−エチルマロネートを使用してメタクリル酸メチルをアニオン重合する方法が記載されており、非特許文献2には、ジエチルフェニルマロネート−テトラブチルアンモニウム塩を使用してアルキル(メタ)アクリレートをアニオン重合する方法が記載されている。
Designed Monomers and Polymers, 1998, Vol.1,No.3,pp.285−303 Macromolecules,1999,32,2865−2871
ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の(メタ)アクリロイル基のみを重合させた、末端に反応性のビニルエーテル基を有する重合体は工業的に有用であり、様々な用途での使用が期待される。このため、そのような重合体を安全かつ容易に、効率良く製造することができる方法が求められる。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、安全かつ容易に、効率良く、ビニルエーテル基を有するビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の(メタ)アクリロイル基のみを重合させる方法について種々検討したところ、特定のカチオン種とアニオン種とからなる重合開始剤の存在下でビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類を重合することにより、安全かつ容易に、効率良くビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体を製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類を含む単量体成分を、下記一般式(1)で表される重合開始剤の存在下で重合する工程を含むことを特徴とするビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体の製造方法である。
Figure 2021130748
(式(1)中、Rは、同一又は異なって、水素原子、又は、置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、アリール基若しくはヘテロアリール基を表す。Mは、同一又は異なって、電子吸引性基を表す。mは1〜3の整数を表し、l+m=3である。R、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、又は、置換されていてもよい炭素数1〜15のアルキル基、アリール基若しくはヘテロアリール基を表す。Mは、窒素原子、又は、リン原子を表す。)
上記ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類は、下記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021130748
(式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R及びRは、同一又は異なって、水素原子又は有機基を表す。Rは、水素原子又は有機基を表す。nは、1以上の整数を表す。)
上記重合工程において使用される溶媒は、エーテル系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、及び、非プロトン性極性溶媒からなる群より選択される少なくとも一種の溶媒を含むことが好ましい。
上記重合工程の温度は−30℃〜30℃であることが好ましい。
本発明はまた、下記一般式(3)で表される主鎖末端構造、及び、下記一般式(4)で表される構成単位を有することを特徴とするビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体である。
Figure 2021130748
(式(3)中、Rは、同一又は異なって、水素原子、又は、置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、アリール基若しくはヘテロアリール基を表す。Mは、同一又は異なって、電子吸引性基を表す。mは1〜3の整数を表し、l+m=3である。
式(4)中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R及びRは、同一又は異なって、水素原子又は有機基を表す。Rは、水素原子又は有機基を表す。nは、1以上の整数を表す。)
本発明のビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体の製造方法は、上述の構成からなるため、安全かつ容易に、ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体を製造することができる。得られるビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体は、工業的に汎用性が高く、粘・接着剤、印刷用インク組成物、レジスト用組成物、コーティング、成形材等の用途に広く使用することができる。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
また、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸」と「メタクリル酸」を包含し、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」と「メタクリレート」を包含する。
1.ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体の製造方法
本発明のビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体の製造方法は、ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類を含む単量体成分を、下記一般式(1)で表される重合開始剤の存在下で重合する工程を含むことを特徴とする。
Figure 2021130748
(式(1)中、Rは、同一又は異なって、水素原子、又は、置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、アリール基若しくはヘテロアリール基を表す。Mは、同一又は異なって、電子吸引性基を表す。mは1〜3の整数を表し、l+m=3である。R、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、又は、置換されていてもよい炭素数1〜15のアルキル基、アリール基若しくはヘテロアリール基を表す。Mは、窒素原子、又は、リン原子を表す。)
上記の特定の重合開始剤を使用することでビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の(メタ)アクリロイル基のみのアニオン重合を効率的に進行させることができるのは、ビニルエーテル基は、電子供与性を有する酸素原子と隣接した炭素−炭素二重結合であるため、一般的なカチオン重合条件及びラジカル重合条件において高い反応性を有する一方で、アニオン重合条件では反応性が低いのに対し、(メタ)アクリロイル基は、強い電子求引性を有するエステル基と隣接した炭素−炭素二重結合であるために、金属フリーの温和なアニオン重合開始剤とも容易に反応が進行することによると考えられる。
<重合開始剤>
本発明の製造方法において使用される重合開始剤は、上記一般式(1)で表される化合物である。上記一般式(1)で表される化合物は、
Figure 2021130748
で表されるアニオンと、
Figure 2021130748
で表されるカチオンとからなる。
上記一般式(1)において、Rは、水素原子、又は、置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、アリール基若しくはヘテロアリール基を表す。
上記アルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、2,2−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、3−エチルペンチル基、2,2,3−トリメチルブチル基、オクチル基、メチルヘプチル基、ジメチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、トリメチルペンチル基、3−エチル−2−メチルペンチル基、2−エチル−3−メチルペンチル基、2,2,3,3−テトラメチルブチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基等が挙げられる。
上記アリール基としては、例えば、フェニル基等が挙げられる。
上記ヘテロアリール基としては、例えば、フリル基、チエニル基等の複素環基が挙げられる。
上記アルキル基、アリール基、及び、ヘテロアリール基は、これらの基を構成する少なくとも1の水素原子が他の原子や基に置換されていてもよい。すなわち、上記アルキル基、アリール基、及び、ヘテロアリール基は、置換基を有していてもよい。上記置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基等が挙げられる。
上記アルキル基は、炭素数が1〜8であることが好ましく、2〜8であることがより好ましい。
上記アリール基は、炭素数が1〜10であることが好ましく、5〜7であることがより好ましい。
上記ヘテロアリール基は、炭素数が1〜10であることが好ましく、5〜7であることがより好ましい。
なかでも、Rは、アルキル基、又は、アリール基であることが好ましく、炭素数1〜8のアルキル基、又は、フェニル基であることがより好ましい。
上記一般式(1)において、Mは、電子吸引性基を表す。上記電子吸引性基としては、例えば、ハロゲノ基(フルオロ基、クロロ基、ブロモ基等)、ハロゲノアルキル基、シアノ基、カルボキシ基(カルボン酸基)、カルボン酸エステル基(−COOR)、カルボン酸アミド基(−CONR)、スルホ基(スルホン酸基)、ニトロ基等が挙げられる。なかでも、所望の重合体をより一層効率良く製造することができる点で、カルボン酸エステル基、及びその等価体であるシアノ基、カルボン酸アミド基が好ましく、カルボン酸エステル基、シアノ基がより好ましく、カルボン酸エステル基が更に好ましい。
mは1〜3の整数を表し、l+m=3である。従って、lは0〜2の整数を表す。
lが2である場合、Rは同一又は異なっていてもよい。mが2又は3である場合、Mは同一又は異なっていてもよい。
なかでも、mは2の整数を表し、l+m=3であることが好ましい。
上記アニオンとしては、下記一般式(1−1)で表されるものが好ましく挙げられる。
Figure 2021130748
(式(1−1)中、Rは、水素原子、又は、置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、アリール基もしくはヘテロアルキル基を表す。R1’及びR1’’は、同一又は異なって、置換されていてもよい炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
上記一般式(1−1)において、Rとしては、上記一般式(1)のRと同じ基が挙げられる。
1’及びR1’’は、同一又は異なって、置換されていてもよい炭素数1〜8のアルキル基を表す。上記R1’及びR1’’で表される、置換されていてもよい炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、上述したRで表されるアルキル基のうち炭素数1〜8のものと同様の基が挙げられる。
なかでも、R1’及びR1’’は、同一又は異なって、炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましく、メチル基又はエチル基であることがより好ましい。
上記一般式(1)において、R、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、又は、置換されていてもよい炭素数1〜15のアルキル基、アリール基若しくはヘテロアリール基を表す。
上記置換されていてもよい炭素数1〜15のアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基としては、例えば、上述したRで表されるものと同様の基等が挙げられる。
、R、R及びRで表されるアルキル基は、同一又は異なって、炭素数1〜12であることが好ましく、炭素数1〜8であることがより好ましく、炭素数2〜8であることが更に好ましい。
、R、R及びRで表されるアリール基は、同一又は異なって、炭素数6〜12であることが好ましく、炭素数6〜10であることがより好ましい。
、R、R及びRで表されるヘテロアリール基は、同一又は異なって、炭素数5〜12であることが好ましく、炭素数5〜10であることがより好ましい。
なかでも、R、R、R及びRは、重合工程で使用する溶媒に対する溶解度が高い点で、アルキル基であることがより好ましい。
上記一般式(1)において、Mは、窒素原子、又は、リン原子を表す。すなわち、上記一般式(1)のカチオンは、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオンであることが好ましく、第四級アンモニウムカチオン、第四級ホスホニウムカチオンであることがより好ましい。
上記アンモニウムカチオンとしては、テトラメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン、テトラプロピルアンモニウムカチオン、テトラブチルアンモニウムカチオン、テトラオクチルアンモニウムカチオン、エチルトリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルメチルアンモニウムカチオン、ジエチルジメチルアンモニウムカチオン、トリエチルメチルアンモニウムカチオン、メチルトリ−n−プロピルアンモニウムカチオン、トリ−n−ブチルメチルアンモニウムカチオン等のアルキルアンモニウムカチオンや、ベンジルジメチルテトラデシルアンモニウムカチオン、トリメチルベンジルアンモニウムカチオン、ベンジルジメチルフェニルアンモニウムカチオン等が挙げられる。
上記ホスホニウムカチオンとしては、ジ−tert−ブチル(メチル)ホスホニウムカチオン、メチルトリフェニルホスホニウムカチオン、エチルトリフェニルホスホニウムカチオン、イソプロピルトリフェニルホスホニウムカチオン、(2−ヒドロキシベンジル)トリフェニルホスホニウムカチオン等のホスホニウムカチオンが挙げられる。
なかでも、上記カチオンとしては、アンモニウムカチオンが好ましく、アルキルアンモニウムカチオンがより好ましく、テトラエチルアンモニウムカチオン、テトラプロピルアンモニウムカチオン、テトラブチルアンモニウムカチオン、テトラオクチルアンモニウムカチオンが更に好ましい。
上記一般式(1)で表される化合物としては、具体的には、例えば、ジエチルフェニルマロネート−テトラブチルアンモニウム塩、ジエチル2−エチルマロネート−テトラブチルアンモニウム塩、2−ニトロプロパネート−テトラブチルアンモニウム塩等が好ましく挙げられる。なかでも、ジエチルフェニルマロネート−テトラブチルアンモニウム塩、ジエチル2−エチルマロネート−テトラブチルアンモニウム塩がより好ましい。
上記重合開始剤は、公知の方法で調製したものであってもよいし、市販品であってもよい。上記重合開始剤の調製方法の一例として、マロン酸アンモニウム塩の調製方法を下記に説明する。
(マロン酸アンモニウム塩の調製方法)
マロン酸アンモニウム塩は、例えば、ジエチルフェニルマロネート等のマロン酸アルキルと、水酸化テトラブチルアンモニウム等の水酸化アルキルアンモニウム塩とを溶媒中で混合し、0〜100℃で10分間〜24時間攪拌して反応させることにより得ることができる。上記マロン酸アルキルと、上記水酸化アルキルアンモニウム塩との混合比は、例えば、上記マロン酸アルキル100質量部に対して、上記水酸化アルキルアンモニウム塩50〜300質量部であることが好ましい。
上記混合物を攪拌した後、減圧乾燥等により溶媒を除去することで、マロン酸アンモニウム塩を固形物として得ることができる。また、得られた固形物は、溶媒で洗浄し、再度溶媒を除去することにより、精製してもよい。
上記重合開始剤の使用量は、使用する単量体成分総量に対して、0.0001〜20モル%であることが好ましく、0.005〜10モル%であることがより好ましく、0.01〜5モル%であることが更に好ましい。
上記重合開始剤の添加方法は、特に限定されず、公知の方法から適宜選択して行うとよく、使用する全量を一度に添加してもよいし、少量ずつ連続的に添加してもよいし、複数回に分けて添加してもよい。
上記重合において、上記重合開始剤と単量体成分との混合は、上記重合開始剤に対して単量体成分を添加する方法により行ってもよいし、単量体成分に対して上記重合開始剤を添加する方法により行ってもよい。
<単量体成分>
本発明の製造方法において使用する単量体成分について説明する。
(ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類)
本発明において使用するビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類は、下記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021130748
(式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R及びRは、同一又は異なって、水素原子又は有機基を表す。Rは、水素原子又は有機基を表す。nは、1以上の整数を表す。)
上記R及びRで表される有機基としては、例えば、炭素数1〜20の鎖状若しくは環状の1価の炭化水素基、又は、これらの炭化水素基を構成する原子の少なくとも一部を、ハロゲン原子、酸素原子、窒素原子又は硫黄原子に置換したもの等が挙げられる。
上記鎖状の炭化水素基としては、直鎖状又は分岐状の脂肪族炭化水素基が挙げられる。
上記脂肪族炭化水素基としては、アルキル基等の飽和炭化水素基、アルケニル基等の不飽和炭化水素基が挙げられ、好ましくは飽和炭化水素基が挙げられる。
上記脂肪族炭化水素基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、2,2−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、3−エチルペンチル基、2,2,3−トリメチルブチル基、オクチル基、メチルヘプチル基、ジメチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、トリメチルペンチル基、3−エチル−2−メチルペンチル基、2−エチル−3−メチルペンチル基、2,2,3,3−テトラメチルブチル基、ノニル基、メチルオクチル基、3,7−ジメチルオクチル基、ジメチルヘプチル基、3−エチルヘプチル基、4−エチルヘプチル基、トリメチルヘキシル基、3,3−ジエチルペンチル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等のアルキル基;ビニル基、n−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、2−メチル−1−ブテニル基、2−メチル−2−ブテニル基、3−メチル−1−ブテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、1−ヘプテニル基、2−ヘプテニル基、1−オクテニル基又2−オクテニル基等のアルケニル基;等が挙げられる。
上記環状の炭化水素基としては、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基が挙げられる。
上記脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロドデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。
上記芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニレル基、メトキシフェニル基、トリクロロフェニル基、エチルフェニル基、トリル基、キシリル基、ベンジル基等の芳香族炭化水素基が挙げられる。
上記ハロゲン原子としては、塩素、臭素、又はフッ素が好ましく、フッ素がより好ましい。
なかでも、上記有機基としては、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数1〜5のハロゲン化アルキル基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜5のハロゲン化アルキル基、又は炭素数6〜11の芳香族炭化水素基がより好ましく、炭素数1〜2のアルキル基、炭素数1〜2のハロゲン化アルキル基、炭素数6〜8の芳香族炭化水素基がより好ましい。
上記Rで表される有機基としては、例えば、上述したR及びRで表される有機基と同じものが挙げられる。なかでも、上記Rで表される有機基は、炭素数1〜11の鎖状又は環状の炭化水素基であることが好ましく、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜11の芳香族炭化水素基であることがより好ましく、炭素数1〜3のアルキル基であることが更に好ましい。
上記一般式(1)で表されるビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類としては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル等を好ましく挙げることができる。
上記ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類は、1種のみ用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(他の重合性単量体)
上記単量体成分は、上記ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類以外の、他の重合性単量体を含んでいてもよい。
上記他の重合性単量体としては、例えば、電子不足二重結合を有する重合性単量体が挙げられ、これらは製造する重合体の目的、用途に応じて適宜選択することができる。
上記電子不足二重結合を有する重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸2−(アセトアセトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸アリル、アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、カプロラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチル等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル等の環状エーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸オクタフルオロペンチル、(メタ)アクリル酸ヘプタドデカフルオロデシル、(メタ)アクリル酸パーフロロオクチルエチル等のハロゲン含有(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸N,N’−ジメチルアミノエチル、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン等の窒素原子含有重合性単量体類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の多官能性重合性単量体類;2−(メタ)アクロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクロイルイソシアネート等のイソシアネート基含有重合性単量体類;4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等の紫外線安定性重合性単量体類;メチレンブチロラクトン、メチルメチレンブチロラクトン等の重合性環状ラクトン単量体類;(メタ)アクリロニトリル;無水マレイン酸;等が挙げられる。
上記他の重合性単量体は、炭素数が1〜22であることが好ましく、1〜18であることがより好ましく、3〜15であることが更に好ましい。
上記他の重合性単量体は、1種のみ用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
単量体成分として、上記ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類と上記他の重合性単量体を含む場合、それぞれの成分の含有量は、得ようとする重合体の目的・用途に応じて適宜設計することができる。
上記重合反応は、溶媒を使用せずに行うことができるが、溶媒を使用することが好ましい。使用する溶媒としては、上記単量体成分、重合開始剤を溶解させることのできる溶媒であれば限定されないが、アニオン重合を停止させる可能性のあるヒドロキシル基、カルボキシル基等の活性プロトンを有さない点で、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、テトラヒドロピラン(THP)、アニソール、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)、ジエチレングリコールエチルエーテル(カルビトール)、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)等のエーテル系溶媒;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非プロトン性極性溶媒;等の有機溶媒が好ましく挙げられる。これらの溶媒は、1種のみ使用されてもよいし、2種以上混合して使用されてよい。
上記重合反応の系内は、後述するように水分量が少ない方が好ましい。そのため、重合で使用する溶媒も含水量が少ない方が好ましく、上記溶媒は、脱水されたものであることが好ましい。上記溶媒を脱水する方法としては、特に限定されず、脱水剤を使用する等の公知の方法が挙げられる。
上記溶媒の使用量は、使用する単量体成分総量100質量%に対して、1〜90質量%であることが好ましく、10〜80質量%であることがより好ましく、20〜75質量%であることが更に好ましい。
上記重合においては、本発明の効果に影響を与えない範囲において、上述した成分以外に、更に他の成分を使用してもよい。上記他の成分としては、例えば、アニオン重合反応において通常使用される重合開始剤、連鎖移動剤、触媒、重合禁止剤等の公知の添加剤等が挙げられる。これらは、必要に応じて適宜選択することができる。またその使用量も適宜設定することができる。
上記重合において、重合温度は、工業化が容易である点で、−30〜30℃であることが好ましく、−20〜30℃であることがより好ましく、0〜30℃であることが更に好ましい。本発明の製造方法は、−70℃等の極低温条件で重合を行う必要はなく、比較的制御が容易な温度範囲で重合を行うことができるので、容易に重合体を得ることができる。
重合時間は、特に限定されないが、10分〜24時間が好ましく、20分〜8時間がより好ましく、30分〜5時間が更に好ましい。
上記重合における反応雰囲気下は、大気下でもよいが、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下であることが好ましい。
上記重合においては、反応系内の水分量が1000ppm以下であることが好ましい。重合開始時の溶媒中の水分量が上述の範囲であると、重合反応がより良好に進行し、所望の重合体をより効率良く製造することができる。上記水分量は、500ppm以下であることがより好ましく、300ppm以下であることが更に好ましい。
上記水分量は、カールフィッシャー水分測定法により測定することができる。
本発明の製造方法は、上記重合反応工程以外の他の工程を含んでいてもよい。上記他の工程としては、例えば、熟成工程、中和工程、重合開始剤や連鎖移動剤の失活工程、希釈工程、乾燥工程、濃縮工程、精製工程等が挙げられる。これらの工程は、公知の方法により行うことができる。
本発明の製造方法によれば、重合に使用する単量体成分の転化率が非常に高く、残存モノマー量が非常に少ない。そのため、(メタ)アクリロイル基のみを重合させた、ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体を効率良く製造することができる。上記転化率は、90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましく、99%以上であることが更に好ましい。
上記転化率は、H−NMRやガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより残存モノマー量を測定して、使用した単量体成分総量に対する重合したモノマー量の割合を算出することにより求めることができ、具体的には、後述する実施例に記載の方法で求めることができる。
2.重合体
本発明の製造方法により得られるビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体の好ましい一例について説明する。本発明の製造方法を用いれば、下記一般式(3)で表される主鎖末端構造、及び、下記一般式(4)で表される構成単位を有するビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体を、安全かつ容易に製造することができる。このようなビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体も本発明の一つである。
Figure 2021130748
(式(3)中、Rは、同一又は異なって、水素原子、又は、置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、アリール基若しくはヘテロアリール基を表す。Mは、同一又は異なって、電子吸引性基を表す。mは1〜3の整数を表し、l+m=3である。
式(4)中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R及びRは、同一又は異なって、水素原子又は有機基を表す。Rは、水素原子又は有機基を表す。nは、1以上の整数を表す。)
本発明のビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体は、上記一般式(3)で表される主鎖末端構造を有する。上記主鎖末端構造は、上述した一般式(1)で表される化合物を重合開始剤として使用することに由来する構造である。
上記一般式(3)において、R、Mとしては、上記一般式(1)におけるR、Mとそれぞれ同様のものが挙げられる。
上記一般式(3)において、mは1〜3の整数を表し、l+m=3である。lは0〜2の整数を表す。好ましくは、mは2であり、l+m=3である。
なかでも、上記一般式(3)で表される主鎖末端構造としては、下記一般式(3−1)で表される構造が好ましい。
Figure 2021130748
(式(3−1)中、Rは、水素原子、又は、置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、アリール基もしくはヘテロアルキル基を表す。R1’及びR1’’は、同一又は異なって、置換されていてもよい炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
上記一般式(3−1)で表される主鎖末端構造は、上述した一般式(1−1)で表される化合物を重合開始剤として使用することに由来する構造である。
上記一般式(3−1)において、R、R1’、R1’’としては、上記一般式(1−1)におけるR、R1’、R1’’とそれぞれ同様のものが挙げられる。
本発明のビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体は、更に、上記一般式(4)で表される構成単位を有する。上記構成単位は、上述した一般式(2)で表されるビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類由来の構成単位である。
上記一般式(4)において、R、R、R及びRとしては、上記一般式(2)におけるR、R、R及びRとそれぞれ同様のものが挙げられる。
上記重合体は、上記一般式(4)で表される構成単位の他に、他の構成単位を有していてもよい。上記他の構成単位としては、上述の製造方法において記載した他の重合性単量体由来の単量体単位が挙げられる。
上記一般式(4)で表される構成単位や上記他の構成単位の含有割合は、本発明の重合体の目的・用途に応じて適宜設定することができる。
本発明の重合体の重量平均分子量は、2000〜2000000であることが好ましい。上記重合体の重量平均分子量が上述の範囲であると、粘・接着剤等の用途に好適に用いることができる。上記重合体の重量平均分子量は、3000以上であることがより好ましく、4000以上であることが更に好ましく、5000以上であることが特に好ましく、1500000以下であることがより好ましく、1000000以下であることが更に好ましく、800000以下であることが特に好ましい。
上記重合体の数平均分子量は、2000〜2000000であることが好ましい。上記重合体の数平均分子量が上述の範囲であると、粘・接着剤、印刷用インク組成物、レジスト用組成物、コーティング、成形材等の各種用途に好適に用いることができる。上記重合体の数平均分子量は、3000以上であることがより好ましく、4000以上であることが更に好ましく、5000以上であることが特に好ましく、1500000以下であることがより好ましく、1000000以下であることが更に好ましく、800000以下であることが特に好ましい。
本明細書において、上記重量平均分子量と数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により、後述の実施例に記載した方法にて求めることができる。
上記重合体は、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が5以下であることが好ましい。分子量分布が5以下であると、重合体の諸物性のばらつきを抑制することができる。上記分子量分布は、3.5以下であることがより好ましく、2.5以下であることが更に好ましい。下限値は、通常1.0以上である。
上記分子量分布は、重量平均分子量を数平均分子量で除することにより求めることができる。
<用途>
本発明の重合体は、ラジカル硬化性、カチオン硬化性、光硬化性等の特性を有する。また、ビニルエーテル基を起点としラジカル重合やカチオン重合を行うことでグラフトポリマーを得たり、ビニルエーテル基を酸や求電子剤と反応させることで各種官能基を導入することができたりする。本発明の重合体は、粘・接着剤、印刷用インク組成物、レジスト用組成物、コーティング、成形材等に好適に使用することができる。
3.重合体組成物
本発明の製造方法により、上述したビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体を含む重合体組成物を得ることができる。本発明の製造方法によれば、重合に使用する単量体成分の転化率が非常に高く、残存モノマー量が非常に少ない。
上記重合体組成物における残存モノマーの含有量は、重合体組成物中の重合体100質量%に対して10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることが更に好ましい。
残存モノマーの含有量は、H−NMRやガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定することができる。
本発明の重合体組成物として、上述した製造方法により得られた重合体を含む重合体組成物をそのまま用いることができる。
また、上述の製造方法により得られた、ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体を含む重合体組成物について、精製等を行って、残存モノマーの量を適宜調整してもよい。
上記重合体組成物における、上記ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体の含有量は、特に限定されず、重合体組成物の目的、用途に応じて適宜設計すればよいが、例えば、固形分総量100質量%に対して1〜99質量%、好ましくは2〜98質量%、より好ましくは3〜97質量%である。
なお、本明細書において、「固形分総量」とは、硬化物を形成する成分(硬化物の形成時に揮発する溶媒等を除く)の総量を意味する。
上記重合体組成物は、上記ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体以外に、必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。
上記他の成分としては、例えば、溶媒、重合開始剤、連鎖移動剤、分散剤、酸化防止剤、レベリング剤、無機微粒子、カップリング剤、硬化剤、硬化助剤、可塑剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、消泡剤、帯電防止剤、酸発生剤、樹脂、重合性化合物等の1種又は2種以上の任意の成分が挙げられる。これらは、重合体組成物の目的、用途に応じて、公知のものから適宜選択するとよい。また、その使用量も適宜設計することができる。
上記重合体組成物は、上述したビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体を含むので、ラジカル硬化性、カチオン硬化性、光硬化性等の特性を有する。そのため、本発明の重合体組成物は、例えば、粘・接着剤、印刷用インク組成物、レジスト用組成物、コーティング、成形材等に好適に使用することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を、それぞれ意味するものとする。
製造例で得られた重合体の各種物性は以下の方法で測定した。
H−NMR測定>
装置:アジレント・テクノロジー社製核磁気共鳴装置(600MHz)
測定溶媒:重クロロホルム
サンプル調製:得られた重合体の数mg〜数十mgを測定溶媒に溶解した。
<重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、及び、分子量分布(Mw/Mn)>
得られた重合体を、テトラヒドロフランで溶解・希釈し、孔径0.45μmのフィルターで濾過したものを、下記ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)装置、及び条件で測定した。
・装置:HLC−8020GPC(東ソー社製)
・溶出溶媒:テトラヒドロフラン
・標準物質:標準ポリスチレン(東ソー社製)
・分離カラム:TSKgel SuperHM−M、TSKgel SuperH−RC(東ソー社製)
<転化率測定>
得られた反応溶液約0.1gと基準物質アニソール約0.02gを、酢酸エチル5mLで希釈した溶液を、下記ガスクロマトグラフ(GC)分析装置及び条件で測定し、サンプルと基準物質とのピーク面積比から、使用した総モノマー量に対する、重合したモノマー量の割合をモノマーの転化率(%)として求めた。
装置:GC−2010(島津製作所製)
(条件A)
カラム:キャピラリーカラムInertCap Pure−WAX(ジーエルサイエンス社製、カラム長:30m、カラム内径:0.25mm、キャピラリー内フィルム厚:0.25μm)
キャリアガス:窒素
カラム温度 :40℃で3分保持、8℃/分で昇温、220℃で5分間保持
注入口温度 :300℃
検出器温度 :300℃(FID)
検出される物質と保持時間:アニソール(10.9分)、VEEA(19.7分)
(条件B)
カラム:キャピラリーカラムInertCap Pure−WAX(ジーエルサイエンス社製、カラム長:29.2m、カラム内径:0.25mm、キャピラリー内フィルム厚:0.25μm)
キャリアガス:窒素
カラム温度 :40℃で3分保持、8℃/分で昇温、220℃で5分間保持
注入口温度 :150℃
検出器温度 :300℃(FID)
検出される物質と保持時間:アニソール(7.8分)、VEEA(11.6分)、VEEM(11.8分)
(製造例1)
(ジエチルフェニルマロネート−テトラブチルアンモニウム塩の製造)
300mLのナスフラスコ中、ジエチルフェニルマロネート(5.00g、21.2mmol)とトルエン(86mL)の混合物に37質量%水酸化テトラブチルアンモニウム/メタノール溶液(12.3g、17.6mmol)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応溶液を終夜減圧濃縮して得られた固体をヘキサンで洗浄してから減圧乾燥することで、淡褐色固体の、ジエチルフェニルマロネート−テトラブチルアンモニウム塩(6.27g、13.1mmol、収率75%)を得た。
(製造例2)
(ジエチル2−エチルマロネート−テトラブチルアンモニウム塩の製造)
200mLのナスフラスコ中に、37質量%水酸化テトラブチルアンモニウム/メタノール溶液(17.5g、25.0mmol)とエタノール(15mL)を加えて、減圧濃縮を行う操作を2回行った。次いで、得られた液体にトルエン(15mL)を加えてから減圧濃縮を行う操作を同様に2回行った。得られた液体をトルエン(15mL)で希釈してからジエチル2−エチルマロネート(5.18g、27.5mL)を加えた。混合物を減圧濃縮した後にトルエン(15mL)を用いて減圧共沸操作を3回行った後に固化するまで減圧乾燥した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄してから再度減圧乾燥することで、ジエチル2−エチルマロネート−テトラブチルアンモニウム塩(2.77g、6.45mmol、収率26%)を白色固体として得た。
(実施例1)
50mLのシュレンクフラスコに、脱水テトラヒドロフラン(8mL)、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(以下、「VEEA」と称する。)(3.67g、20mmol)を入れ、窒素気流下、0℃(外温)で攪拌しながら、ジエチルフェニルマロネート−テトラブチルアンモニウム塩(99.2mg、0.21mmol)の脱水テトラヒドロフラン溶液(1mL)を3分間かけて滴下した。滴下終了後、室温に戻した反応溶液を5時間撹拌した。反応溶液をシリカゲルカラム(シリカゲル60(球状)、関東化学社製)に通し、上述した方法でガスクロマトグラフィー(GC)にて上記(条件A)で分析したところ、VEEAの転化率は89%であった。
得られた溶液を濃縮することでVEEA重合体を得た。得られた重合体の重量平均分子量は14000、数平均分子量は7300であり、分子量分布(Mw/Mn)は、1.8であった。
(実施例2)
50mLのシュレンクフラスコに、脱水テトラヒドロフラン(8mL)、ジエチルフェニルマロネート−テトラブチルアンモニウム塩(95.5mg、0.20mmol)、を入れ、窒素気流下、−5℃(外温)で攪拌しながら、VEEA(3.66g、20mmol)を15分間かけて滴下した。滴下終了後、同条件にて5時間攪拌した。室温に戻した反応溶液をシリカゲルカラムに通し、GC(条件A)にて分析したところVEEAの転化率は95%であった。
得られた溶液を濃縮することでVEEA重合体を得た。得られた重合体の重量平均分子量は12000、数平均分子量は7200であり、分子量分布(Mw/Mn)は、1.7であった。
(実施例3)
ジエチルフェニルマロネート−テトラブチルアンモニウム塩(190.9mg、0.40 mmol)、VEEA(3.64g、20mmol)を用いたこと以外は実施例2と同様の方法にて、反応溶液を得た。得られた反応溶液をシリカゲルカラムに通し、GC(条件A)にて分析したところ、VEEAの転化率は96%であった。
得られた溶液を濃縮することでVEEA重合体を得た。得られた重合体の重量平均分子量は9100、数平均分子量は5500であり、分子量分布(Mw/Mn)は、1.7であった。
(実施例4)
ジエチルフェニルマロネート−テトラブチルアンモニウム塩(95.6mg、0.20mmol)、VEEA(3.72g、20mmol)を用いて−25℃(外温)条件で攪拌したこと以外は実施例2と同様の方法にて、反応溶液を得た。得られた反応溶液をシリカゲルカラムに通し、GC(条件A)にて分析したところ、VEEAの転化率は96%であった。
得られた溶液を濃縮することでVEEA重合体を得た。得られた重合体の重量平均分子量は30000、数平均分子量は13000であり、分子量分布(Mw/Mn)は、2.3であった。
(実施例5)
脱水テトラヒドロフランの代わりに脱水トルエン(8mL)を用い、ジエチルフェニルマロネート−テトラブチルアンモニウム塩(96.4mg、0.20mmol)、VEEA(3.82g、21mmol)を用いて20℃(外温)条件で攪拌したこと以外は実施例2と同様の方法にて、反応溶液を得た。得られた反応溶液をシリカゲルカラムに通し、GC(条件A)にて分析したところ、VEEAの転化率は91%であった。
得られた溶液を濃縮することでVEEA重合体を得た。得られた重合体の重量平均分子量は9300、数平均分子量は5800であり、分子量分布(Mw/Mn)は、1.6であった。
(実施例6)
脱水テトラヒドロフランの代わりに脱水1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(8mL)を用い、ジエチルフェニルマロネート−テトラブチルアンモニウム塩(95.4mg、 0.20mmol)、VEEA(3.74g、20mmol)を用いて10℃(外温)条件で攪拌したこと以外は実施例2と同様の方法にて、反応溶液を得た。得られた反応溶液をシリカゲルカラムに通し、GC(条件A)にて分析したところ、VEEAの転化率は95%であった。
得られた溶液を濃縮することでVEEA重合体を得た。得られた重合体の重量平均分子量は13000、数平均分子量は7600であり、分子量分布(Mw/Mn)は、1.7であった。
(実施例7)
脱水テトラヒドロフランの代わりに脱水1,2−ジメトキシエタン(DME)(8mL)を用い、ジエチルフェニルマロネート−テトラブチルアンモニウム塩(95.6mg、0.20mmol)、VEEA(3.88g、21mmol)を用いて−25℃(外温)条件で攪拌したこと以外は実施例2と同様の方法にて、反応溶液を得た。得られた反応溶液をシリカゲルカラムに通し、GC(条件A)にて分析したところ、VEEAの転化率は94%であった。
得られた溶液を濃縮することでVEEA重合体を得た。得られた重合体の重量平均分子量は25000、数平均分子量は9500であり、分子量分布(Mw/Mn)は、2.7であった。
(実施例8)
50mLのシュレンクフラスコに、脱水テトラヒドロフラン(8mL)、ジエチル2−エチルマロネート−テトラブチルアンモニウム塩(85.9mg、0.20mmol)、を入れ、窒素気流下、22℃(外温)で攪拌しながら、メタクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(以下、「VEEM」と称する。)(4.15g、21mmol)を10.5分間かけて滴下した。滴下終了後、同条件にて5時間攪拌した。室温に戻した反応溶液をシリカゲルカラムに通し、GC(条件B)にて分析したところVEEMの転化率は99%以上であった。
得られた溶液を濃縮することでVEEM重合体を得た。得られた重合体の重量平均分子量は46000、数平均分子量は30000であり、分子量分布(Mw/Mn)は、1.5であった。得られた重合体をH−NMRにて分析したところ、ビニルエーテル由来のピークを確認した一方でモノマーであるVEEMのピークは確認されなかった。
(実施例9)
ジエチル2−エチルマロネート−テトラブチルアンモニウム塩(85.9mg、0.20mmol)、VEEA(3.86g、21mmol)を用いて実施例8と同様の方法にて得られた反応溶液をシリカゲルカラムに通し、GC(条件B)にて分析したところ、VEEAの転化率は93%であった。
得られた溶液を濃縮することでVEEA重合体を得た。得られた重合体の重量平均分子量は8700、数平均分子量は5000であり、分子量分布(Mw/Mn)は、1.7であった。
(比較例1)
50mLのシュレンクフラスコに、1,1−ジフェニルエチレン(102mg、0.56 mmol)、脱水テトラヒドロフラン(19mL)を入れ、−78℃に冷却した。この際の溶媒中の水分量は16ppmであった。これに、sec−ブチルリチウム(1.04M、300 μL、0.3mmol)をゆっくり滴下した。15分同温度で攪拌後、VEEM(1.88g、9.39mmol、水分量12.5ppm)をゆっくり加えた。これを、−78℃を維持しながら12時間攪拌した。少量のメタノールを加えて反応を停止させ、反応溶液を濃縮し、VEEM重合体を得た。
得られた重合体をH−NMRで確認したところ、6.5ppm付近にビニルエーテル由来のピークを確認し、積分値からビニルエーテル基がすべて残存していることが分かった。このことから、VEEMのメタクリロイル基のみが重合した重合体が得られたことが確認された。一方、モノマーであるVEEMのピークは確認されなかった。
また、得られた重合体の重量平均分子量は7000、数平均分子量は5600であった。
(比較例2)
50mLのシュレンクフラスコに、1,1−ジフェニルエチレン(102mg、0.56mmol)、脱水テトラヒドロフラン(19mL)を入れ、−78℃に冷却した。この際の溶媒中の水分量は16ppmであった。これに、sec−ブチルリチウム(1.04M、300μL、0.3mmol)をゆっくり滴下した。15分間同温度で攪拌後、反応溶液を室温まで昇温させた。VEEM(1.88g、9.39mmol、水分量12.5ppm)をゆっくり加えた後、12時間攪拌し、少量のメタノールを加えて反応を停止させ、反応溶液を濃縮し、VEEM重合体を含む重合体組成物を得た。
得られた重合体組成物をH−NMRで確認したところ、6.5ppm付近に重合体のビニルエーテル由来のピークを確認したが、モノマーのピークも同時に確認した。このことから、有機リチウム試薬を用いてアニオン重合を室温で行うとVEEMのメタクリロイル基のみが重合した重合体は得られるが、12時間反応させても、重合が完全には進行せず、転化は不十分であることがわかった。

Claims (5)

  1. ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類を含む単量体成分を、下記一般式(1)で表される重合開始剤の存在下で重合する工程を含む
    ことを特徴とするビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体の製造方法。
    Figure 2021130748
    (式(1)中、Rは、同一又は異なって、水素原子、又は、置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、アリール基若しくはヘテロアリール基を表す。Mは、同一又は異なって、電子吸引性基を表す。mは1〜3の整数を表し、l+m=3である。R、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、又は、置換されていてもよい炭素数1〜15のアルキル基、アリール基若しくはヘテロアリール基を表す。Mは、窒素原子、又は、リン原子を表す。)
  2. 前記ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類は、下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載のビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体の製造方法。
    Figure 2021130748
    (式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R及びRは、同一又は異なって、水素原子又は有機基を表す。Rは、水素原子又は有機基を表す。nは、1以上の整数を表す。)
  3. 前記重合工程において使用される溶媒は、エーテル系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、及び、非プロトン性極性溶媒からなる群より選択される少なくとも一種の溶媒を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体の製造方法。
  4. 前記重合工程の温度は−30℃〜30℃であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体の製造方法。
  5. 下記一般式(3)で表される主鎖末端構造、及び、下記一般式(4)で表される構成単位を有することを特徴とするビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体。
    Figure 2021130748
    (式(3)中、Rは、同一又は異なって、水素原子、又は、置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、アリール基若しくはヘテロアリール基を表す。Mは、同一又は異なって、電子吸引性基を表す。mは1〜3の整数を表し、l+m=3である。
    式(4)中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R及びRは、同一又は異なって、水素原子又は有機基を表す。Rは、水素原子又は有機基を表す。nは、1以上の整数を表す。)
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