JP2021128438A - マッチングシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】金型を活用できるマッチングシステムを提供する。【解決手段】マッチングシステムを構築するサーバは、発注者及び受注者のマッチングを支援するマッチング処理を含む各種処理を実行する制御部と、加工のための金型について、金型を使用してできる加工を示す情報を含む各種情報を金型情報として記憶する記憶部とを備えている。制御部は、ユーザがマッチングの相手方に対して設定する条件を提示する条件提示ステップを実行している。また、制御部は、条件提示ステップで提示する条件として金型情報を反映させた条件をユーザが設定できるように、金型の検索要求を受信すると(ステップS31)、記憶部に記憶している金型情報から金型情報を抽出し(ステップS32)、ユーザに対してステップS32で抽出した金型情報を送信する(ステップS33)、情報提供ステップを実行している。【選択図】図11

Description

本発明は、マッチングシステムに関する。
特許文献1に示されるように、発注者となる要求元の企業が提示する条件とあった受注者となる企業を選定するように、発注者企業及び受注者企業のビジネス上のマッチングを行うシステムが知られている。
特開2018−180671号公報
上記マッチングするビジネスの分野として、例えば、原材料を加工することによって製品を生産や提供する製造業の分野が想定される。この製造業の分野では、何かしら加工を行おうとすれば、例えば、プレス加工のためのプレス金型等、各種の加工のための金型が必要になるところ、現在は使用されずに倉庫等に保管だけされているような金型が存在する。このような保管だけされている金型には、条件があえばまだ加工に使用して利用できるものが含まれている。このため、保管だけされている金型を活用できるような仕組みの構築が望まれている。
本発明の目的は、金型を活用できるマッチングシステムを提供することにある。
上記目的を達成しうるマッチングシステムは、原材料を加工することによって製品を生産や提供する製造業の分野を対象とし、加工の条件を提示する発注者及び当該発注者が提示する条件を満たす加工を請け負う受注者のマッチングを支援するマッチング処理を含む各種処理を実行する制御部と、前記加工のための金型について、当該金型を使用してできる加工を示す情報を含む各種情報を金型情報として記憶する記憶部と、を備え、前記制御部は、前記発注者及び前記受注者であるユーザがマッチングの相手方に対して設定する条件を提示する条件提示ステップと、前記条件提示ステップで提示する条件として前記金型情報を反映させた条件を前記ユーザが設定できるように、前記ユーザに対して前記記憶部に記憶している前記金型情報を提供する情報提供ステップと、を含むようにしている。
上記構成によれば、金型情報を反映させた条件をマッチングの相手方に対して提示する結果、当該金型情報を反映させた条件でマッチングが成立すれば、当該金型情報に関わる金型が使用される機会を作り出すことができるようになる。これにより、マッチングシステムの機能を通じて、例えば、現在は使用されずに保管だけされている金型が使用される機会を作り出す等、金型の活用を図ることができる。
上記マッチングシステムにおいて、上記条件提示ステップでは、前記発注者が加工を発注するための料金の見積もりを依頼する際に当該発注者がマッチングの相手方に対して設定する条件を提示し、上記情報提供ステップでは、前記条件提示ステップで提示する条件として前記金型情報を反映させた条件を前記発注者が設定できるように、前記発注者に対して前記記憶部に記憶している前記金型情報を提供することが好ましい。
上記構成によれば、例えば、発注者が見積もりを依頼する際に、マッチングシステムにより提供される金型情報に基づいて、今回依頼する加工に利用できる金型が存在するか検討し、当該金型が存在すれば、金型の製作にかかる料金を除いた料金で見積もりを依頼することができるようになる。この場合、受注者は、金型の製作にかかる料金を除いた料金で見積もりをすることができ、発注者が加工を発注するための予算の範囲内に見積もりの料金が収まりやすくなるため、マッチングを促進することができるようになる。
上記マッチングシステムにおいて、上記条件提示ステップでは、前記受注者が加工を請け負うための料金の見積もりを提示する際に当該受注者がマッチングの相手方に対して設定する条件を提示し、上記情報提供ステップでは、前記条件提示ステップで提示する条件として前記金型情報を反映させた条件を前記受注者が設定できるように、前記発注者に対して前記記憶部に記憶している前記金型情報を提供することが好ましい。
上記構成によれば、例えば、受注者が料金の見積もりを提示する際に、マッチングシステムにより提供される金型情報に基づいて、今回依頼される加工を金型情報として提供される金型での加工に変更できないか検討し、当該変更できる場合には金型の製作にかかる料金を除いた料金で見積もりをすることができるようになる。この場合、受注者は、発注者が提示する条件だと見積もりの料金が高くなるところ、加工を変更して金型の製作にかかる料金を除いた料金での見積もりを代替案として発注者に提示することができ、料金の見積もりの交渉を行うことのできる機能をマッチングシステムに付加することができる。
上記マッチングシステムにおいて、各種情報をネットワークを介して通信により送受信するネットワーク通信部を備え、前記制御部は、前記金型情報を前記ネットワーク通信部の通信により収集し、当該収集した前記金型情報を前記記憶部に記憶して前記金型を登録する登録ステップと、前記登録ステップでの前記金型の登録に先立って、当該金型の他者の使用を許諾することを前記金型の所有者が承認するか否かを確認する使用許諾確認ステップと、を含むことが好ましい。
上記構成では、登録ステップでの金型の登録に先立って、金型の他者の使用を許諾することを金型の所有者が承認するか否かを確認することで、情報提供ステップにおいて金型情報を提供する際に都度金型の他者の使用を許諾することを金型の所有者が承認するか否かを確認する必要がなくなる。これにより、提供した金型情報に関わる金型を実際に他者が使用することが決まってから当該金型の使用を許諾する承認を得る必要があることに起因して、作業になかなかとりかかることができず納期が延びたりしてしまう事態の発生を抑制することができる。
上記マッチングシステムにおいて、上記制御部は、上記登録ステップで登録した前記金型の所有者に対して、当該金型を登録したことに対する対価を与えるべく、当該対価を決定するために用いられる対価情報を生成する情報生成ステップと、前記情報生成ステップで生成された前記対価情報に応じて、前記金型の所有者に対して前記対価を与えるべく機能する対価付与機能部に対して前記対価情報を提供する対価情報提供ステップと、を含むことが好ましい。
上記構成では、対価情報の提供を通じて対価付与機能部によって金型の使用を許諾した、すなわち金型を登録した金型の所有者に対して対価が与えられることで、金型の所有者に対して金型を登録することの動機を抱かせることができるようになる。これにより、金型情報の収集を促進し、当該金型情報の充実化を図ることができ、金型の活用をより促進することができる。
上記マッチングシステムにおいて、前記制御部と、各種情報を記憶する記憶部と、前記制御部が各種情報を収集及び提供することができるように当該各種情報をネットワークを介して通信により送受信するネットワーク通信部とを備えたサーバシステムにより構築されていることが好ましい。
上記構成によれば、上述の如く、金型情報を提供するための処理の実行を通じて、金型を活用できるような仕組みを構築したマッチングシステムをサーバシステムの機能により実現することができる。マッチングシステムをサーバシステムの機能により実現することで、金型を活用できるような仕組みを構築したマッチングシステムを、単一の発注者や受注者のみを対象として提供するのではなく、多数の発注者や受注者を対象として提供することができ、事業規模の拡大が容易である。したがって、マッチングシステムを用いた新たなビジネスモデルの仕組みの構築に寄与することができる。
本発明のマッチングシステムによれば、金型を活用できる。
マッチングシステムの概略構成を示す図。 サーバシステムの概略構成を示すブロック図。 マッチングシステムのホーム画面を説明する模式図。 マッチングシステムのログイン画面を説明する模式図。 マッチングシステムでの発注者及び受注者がマッチングされるまでの流れを説明する模式図。 マッチングシステムのログイン後画面を説明する模式図。 マッチングシステムの金型登録画面を説明する模式図。 マッチングシステムが金型を登録するための処理の流れを示すフローチャート。 決済会社端末が対価情報に応じた対価を付与する処理の流れを示すフローチャート。 マッチングシステムの発注依頼画面を説明する模式図。 マッチングシステムが金型情報を提供する処理の流れを示すフローチャート。 マッチングシステムの発注依頼画面を説明する模式図。 金型の運搬についての処理の流れを説明する図。
以下、マッチングシステムの一実施形態について説明する。
図1に示すように、マッチングシステム10は、インターネット等のネットワークを介して情報を送受信するように互いに接続された、サーバシステム(以下、「サーバ」という。)20と、管理者端末30と、発注者端末40と、受注者端末50と、決済会社端末60とを備えている。本実施形態のマッチングシステム10は、原材料を加工することによって製品を生産や提供する製造業の分野を対象としており、発注者と受注者とのマッチングを行うシステムである。サーバ20は、発注者と受注者とのマッチングを行うシステムを管理運営する管理会社である管理者が保有する、所謂、サーバコンピュータにより実現されるものであり、設置型サーバ又はネットワーク上に仮想的に構築されたクラウドサーバ等のことである。管理者端末30は、管理者が保有するコンピュータやタブレット端末等のことである。管理者は、管理者端末30を用いてサーバ20にアクセスすることによって、マッチングを行うシステムを管理運営している。発注者端末40は、原材料に対する加工の条件を提示する発注者が保有するコンピュータやタブレット端末等のことである。受注者端末50は、発注者が提示する条件を満たす加工を請け負う受注者が保有するコンピュータやタブレット端末等のことである。決済会社端末60は、マッチングシステム10における料金の決済を代行する決済会社が保有するコンピュータやタブレット端末等のことである。本実施形態において、マッチングシステム10は、発注者として複数の発注者を対象として提供されるものであり、発注者端末40として複数の端末が存在する。また、マッチングシステム10は、受注者として複数の受注者を対象として提供されるなかで、一の発注者端末40に対して受注者端末50として複数の端末が存在する。以下の説明では、発注者及び受注者をまとめて説明する場合に「ユーザ」といい、発注者端末40及び受注者端末50をまとめて説明する場合に「ユーザ端末70」という。
図2に示すように、サーバ20は、制御部21を備えている。制御部21は、例えば、図示しない中央処理装置(CPU(Central Processing Unit))及びメモリをそれぞれ備えており、メモリに記憶されたプログラムをCPUが実行することによって、発注者及び受注者のマッチングを支援するマッチング処理を含む各種処理が実行される。マッチングシステム10を管理運営するために制御部21が実行する各種処理については後で詳しく説明する。
制御部21には、記憶部22と、上記ネットワークによる通信を可能にするネットワーク通信部23とが接続されている。ネットワーク通信部23は、上記ネットワークを通じて、管理者端末30、発注者端末40、受注者端末50、及び決済会社端末60との間で各種情報を送受信する通信機能を有している。制御部21は、ネットワーク通信部23を通じて、ユーザ端末70からの各種要求に伴い、当該ユーザ端末70を通じて得られる各種情報を取得し、RAMやROM等が採用される記憶部22の所定の格納領域に記憶する。
管理者端末30、発注者端末40、受注者端末50、及び決済会社端末60は、例えば上記ネットワークを通じて、サーバ20との間で各種情報を送受信する通信機能を有している。管理者端末30、発注者端末40、受注者端末50、及び決済会社端末60は、マッチングシステム10を利用するためのアプリケーションがインストールされている他、表計算ソフト等の他のアプリケーションがインストールされていてもよく、汎用又は専用の端末である。本実施形態において、マッチングシステム10を利用するためのアプリケーションは、例えばネットワーク上のURL(ユニフォームリソースロケータ)に示される場所に保存等されているホームページを表示するためのブラウザである。なお、マッチングシステム10を利用するためのアプリケーションは、専用のアプリケーションであってもよい。
以下、マッチングシステム10を管理運営するために実行する各種処理について説明する。
ユーザは、ユーザ端末70を操作することによって、マッチングシステム10を利用するべくサーバ20が提供するマッチングシステム10のホームページにブラウザを通じてアクセスする。そして、サーバ20は、上記ネットワークを通じて、アクセスのあったユーザ端末70に対して、マッチングシステム10のホームページを画像表示するための各種情報を送信する。
この場合、図3に示すように、ユーザ端末70は、マッチングシステム10についてのホーム画面をユーザ端末70の表示画面に画像表示させる。ユーザ端末70の表示画面には、ホーム画面として、「製造業マッチングサービス」の文字画像を含む各種の画像が画像表示される。各種の画像として、マッチングシステム10を利用できるユーザとなるために登録するためメニュー画像や、既に登録が済んでいるユーザがマッチングシステム10へログインするためのメニュー画面が画像表示される。
本実施形態において、ユーザは、マッチングシステム10を利用するにあたり、当該マッチングシステム10への所定の登録行為を必要としている。
制御部21に接続された記憶部22には、ユーザの登録行為によりユーザ毎に専用の登録情報であるログイン情報とともに、専用の記憶領域(以下「個別領域」という)が割り振られるとともに、個別領域で登録行為の対象となる使用者に関する各種情報が記録され、管理される。所定の登録行為の際は、ユーザの企業名、担当者の名前、及び住所やメールアドレス等の連絡先を含む各種情報の提供を必要とする。なお、受注者については、上記各種情報の他、請け負える加工の情報の提供を必要とする。これら各種情報は、所定の登録行為の完了に伴いユーザ毎にそれぞれ設定する登録名及びセキュリティ用のパスワードであるログイン情報とともにユーザの登録行為により確保された個別領域に対して記録され、管理される。
ユーザは、所定の登録行為の完了後、ユーザ端末70の表示画面に画像表示されるマッチングシステム10のホームページの表示にしたがって、ログイン情報として、上記所定の登録行為時に設定したメールアドレス及びセキュリティ用のパスワードを入力する。
この場合、図4に示すように、ユーザ端末70は、マッチングシステム10についてのログイン画面をユーザ端末70の表示画面に画像表示させる。ユーザ端末70の表示画面には、ログイン画面として、メールアドレスを入力操作するためのスペースを示す画像や、セキュリティ用のパスワードを入力操作するためのスペースを示す画像や、ログイン操作するためのメニュー画像が画像表示される。
そして、ユーザ端末70は、ログイン操作された場合、入力されたログイン情報をサーバ20に対して送信する。サーバ20は、ユーザ端末70が送信したログイン情報を受信すると、当該受信したログイン情報が登録されているログイン情報と一致するか否かを判断する。サーバ20は、受信したログイン情報が登録されているログイン情報と一致する場合、マッチングシステム10にログインしたことを示すログイン後画面であるユーザ毎のマイページへの切り替えを許可し、当該マイページを画像表示するための各種情報を送信する。
こうしたマッチングシステム10を利用しては、加工の条件を提示する発注者及び当該発注者が提示する条件を満たす加工を請け負う受注者のマッチングを支援することができる。
具体的には、図5に示すように、発注者は、発注者端末40の表示画面の表示にしたがって、当該発注者端末40への入力を通じて加工の条件を設定し、当該加工を発注するための料金の見積もりの依頼を、ホームページに対して行う(図中、「1」の工程)。この場合、発注者は、加工の条件として、発注する加工品を示す図面を添付したり、加工品の原材料を含む情報を入力したりして設定する。また、発注者は、加工の条件と合わせて、加工を発注するための希望の料金を入力して設定する。そして、ホームページを通じて発注者端末40へ入力や添付されて設定された内容である発注情報は、発注者の料金の見積もりの依頼としてサーバ20へと送信される。
発注者が行う料金の見積もりの依頼が行われ発注情報を受信すると、サーバ20の制御部21は、発注情報に基づき発注者が発注する加工を請け負うことができる候補となる受注者を抽出する。続いて、制御部21は、当該抽出した受注者を対象に発注者から料金の見積もりの依頼があった旨を示す見積もりの依頼の通知を、対象になった受注者端末50に対してそれぞれ行う(図中、「2」の工程)。この場合、制御部21は、記憶部22に記憶されている上記所定の登録行為時に受注者により提供された請け負える加工の情報に基づき候補となる受注者を抽出する。そして、サーバ20が受信した発注情報は、受注者への料金の見積もりの通知としてそれぞれの受注者端末50へと送信される。本実施形態において、制御部21が実行する「2」の工程は、条件提示ステップに相当する。
サーバ20から料金の見積もりの依頼の通知が行われ発注情報を受信すると、受注者は、受注者端末50の表示画面に表示される当該発注情報に基づき加工を請け負うことができるか検討する。そして、受注者は、加工を請け負うことができる場合には受注者端末50の表示画面の表示にしたがって、当該受注者端末50への入力を通じて、加工を請け負うための料金の見積もりを設定し、当該料金の見積もりの提示を、ホームページに対して行う(図中、「3」の工程)。この場合、受注者は、加工を請け負うための料金の見積もりとして、発注者の希望する料金で請け負うことができることの回答を入力して設定する。また、受注者は、例えば、寸法を変更したり、原材料を変更したり、加工の条件を変更すれば発注者の希望する料金で請け負うことができることの提案を入力して設定する。そして、ホームページを通じて受注者端末50へ入力や添付されて設定された内容である受注情報は、受注者の料金の見積もりの提示としてサーバ20へと送信される。
受注者が行う料金の見積もりの提示が行われ受注情報を受信すると、サーバ20の制御部21は、受注者から料金の見積もりの提示があった旨を示す料金の見積もりの提示の通知を、発注者端末40に対してそれぞれ行う(図中、「4」の工程)。この場合、制御部21は、複数の受注者から料金の見積もりの提示があれば、各受注者から提示があった料金の見積もりについてそれぞれ見積もりの提示の通知を行う。そして、サーバ20が受信した受注情報は、料金の見積もりの提示の通知として発注者端末40へと送信される。本実施形態において、制御部21が実行する「4」の工程は、条件提示ステップに相当する。
サーバ20から料金の見積もりの提示の通知が行われ受注情報を受信すると、発注者は、発注者端末40の表示画面に表示される当該受注情報に基づき加工を発注することができるか検討する。そして、発注者は、加工を発注することができると判断できる料金の見積もりの提示があった場合には発注者端末40の表示画面の表示にしたがって、当該発注者端末40への入力を通じて加工を発注することができると判断できる料金の見積もりを提示した受注者に対する加工の正式発注を、ホームページに対して行う(図中、「5」の工程)。この場合、発注者は、受注者が提示した料金の見積もりで発注することができることの回答を入力して設定する。そして、ホームページを通じて発注者端末40へ入力されて設定された内容である正式発注情報は、発注者の加工の正式発注としてサーバ20へと送信される。なお、発注者は、加工を発注することができると判断できる料金の見積もりの提示がなかった場合には発注者端末40の表示画面の表示にしたがって、加工の条件を変更する等して再度の料金の見積もりの依頼(図中、「1」の工程)を再度行ったり、発注自体を取り止めたりすることができる。
発注者が行う加工の正式発注が行われ正式発注情報を受信すると、サーバ20の制御部21は、発注者から加工の正式発注があった旨を示す正式発注の通知を、当該正式発注の対象になった受注者端末50に対してそれぞれ行う(図中、「6」の工程)。そして、サーバ20が受信した正式発注情報は、正式発注の通知として当該正式発注の対象になった受注者端末50へと送信される。マッチングシステム10は、上記「1」〜「6」の工程を経て正式発注となるように各工程を支援することで、加工の条件を提示する発注者及び当該発注者が提示する条件を満たす加工を請け負う受注者のマッチングを完了させることになる。
本実施形態のマッチングシステム10では、上記工程「1」及び上記工程「3」において、発注者及び受注者のマッチングの完了を促進するべく、ユーザが所有している金型のうち、現在は使用されずに倉庫等に保管だけされているような金型を考慮した料金の見積もりの交渉を行うことができるようになっている。
例えば、発注者が料金の見積もりを依頼する際に、今回依頼する加工に利用できる金型として、現在は使用されずに倉庫等に保管だけされているような金型が存在し、当該金型を提供することができれば、金型の製作にかかる料金を除いた料金で見積もりを依頼することができる。また、受注者が料金の見積もりを提示する際に、今回依頼される加工を現在は使用されずに倉庫等に保管だけされているような金型での加工に変更することができれば、金型の製作にかかる料金を除いた料金で見積もりを提示することができる。この場合、発注者及び受注者間では、なるべく低い料金の見積もりとなるように、料金の見積もりの交渉が行われるようになる。
このように、本実施形態のマッチングシステム10は、ユーザが所有している金型のうち、現在は使用されずに倉庫等に保管だけされているような金型を、料金の見積もりの交渉で用いることができるように、登録できる機能を有している。
具体的には、図6に示すように、発注者端末40の表示画面には、マイページが画像表示され、マイページの初期画面に戻るための「マイページTOP」や、見積もりの依頼をするための「新規見積依頼」や、発注前及び発注済みの案件を特定するための「発注前の案件」及び「発注済みの案件」のメニュー画像を含む各種画像が画像表示される。本実施形態において、各種画像には、ユーザが所有している金型のうち、現在は使用されずに倉庫等に保管だけされているような金型をマッチングシステム10に登録するための「金型登録」のメニュー画像が含まれている。これは、受注者端末50の表示画面においても同様であり、発注に関する情報が受注に関する情報に替わっている以外はほぼ同一である。
そして、ユーザは、ユーザ端末70の表示画面に表示される「金型登録」のメニュー画像をクリックする等、当該ユーザ端末70への入力を通じて金型の登録申請を、ホームページに対して行うことができるようになっている。
図7に示すように、ユーザが金型の登録申請を行うと、ユーザ端末70の表示画面には、金型登録画面として、金型についての金型情報の各種情報を入力したりするための画像を含む各種画像が画像表示される。本実施形態において、各種画像には、いつどこで製造されたか等を含む金型の型番、加工種別、使用用途、保管場所、及び備考の登録申請する金型についての個体情報を入力するためのスペースを示す画像が含まれている。また、各種画像には、登録申請する金型の図面を入力するためのスペースを示す画像が含まれている。なお、登録申請する金型の図面を入力するためのスペースには、その中に説明文として、例えば、「ここにファイルをドロップまたはファイル選択」等のメッセージ画像が画像表示される。また、各種画像には、登録申請する金型の他者の使用を許諾することを承認するか否かを入力するためのスペースを示す画像が含まれている。なお、登録申請する金型の他者の使用を許諾することを承認するか否かを入力するためのスペースには、チェックを入れるためのボタンが画像表示されるとともに、その隣に説明文として、例えば、「登録した金型の使用を許諾します。」等のメッセージ画像が画像表示される。また、各種画像には、金型の登録申請を確定するための「登録」のメニュー画像が含まれている。
そして、ユーザは、ユーザ端末70の表示画面の表示にしたがって、登録する金型についての金型情報を入力し、表示される「登録」のメニュー画像をクリックする等、当該ユーザ端末70への入力を通じて金型の登録申請の確定を、ホームページに対して行うことができるようになっている。そして、ホームページを通じてユーザ端末70へ入力された内容である金型情報は、金型の登録申請としてサーバ20へと送信される。
次に、金型をマッチングシステム10に登録するためにサーバ20の制御部21が実行する各種処理について説明する。
図8に示すように、サーバ20において、制御部21は、金型の登録申請を受信すると(ステップS11)、金型情報のうち登録申請する金型の他者の使用を許諾する承認が入力されているか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12において、制御部21は、金型の登録申請時に、上記ボタンをユーザがチェックしていて、登録申請する金型の他者の使用の許諾が承認されていることを示す情報が含まれているか否かを判定する。本実施形態において、登録申請する金型の他者の使用の許諾が承認されている場合には、他者に対して登録申請する金型を公開することを許諾したことになり、実際に金型を他者に使用させることを許諾したことになる。なお、登録申請する金型の他者の使用を許諾する承認に関しては、例えば、特定の者に対しては使用を許諾する承認をしないことや、他者に対する金型の公開については使用を許諾する承認をするものの実際の金型の使用については都度に別途承認を必要にすること等、条件を付加できるようにすることもできる。本実施形態において、制御部21が実行するステップS12の処理は、使用許諾確認ステップに相当する。
ステップS12において、制御部21は、登録申請する金型の他者の使用を許諾する承認が入力されていないことを判定する場合(ステップS12:NO)、登録申請する金型の登録に関わる図8の処理を終了し、登録申請のあった金型についての金型情報を記憶しない(ステップS13)。ステップS13にて、制御部21は、登録申請のあった金型についての金型情報を記憶部22に記憶しないことで今回登録申請のあった金型を登録しない。なお、この場合、制御部21は、金型の登録申請時に、上記ボタンをユーザがチェックし忘れていないかユーザに問い合わせをする処理を有していてもよい。これは、金型の登録申請の確定をユーザがホームページに対して行うタイミングで実施してもよい。例えば、上記ボタンをユーザがチェックをしないで登録申請を確定しようとする場合には、「金型の使用の許諾が承認されていません」等のメッセージ画像を画像表示させたり、そもそも登録申請を確定させることができないようにしたりしてもよい。
一方、制御部21は、登録申請する金型の他者の使用を許諾する承認がされていることを判定する場合(ステップS12:YES)、記憶部22において金型毎に割り振られる専用の記憶領域(以下「金型個別領域」という)に登録申請のあった金型についての金型情報を記憶する(ステップS14)。ステップS14にて、制御部21は、登録申請のあった金型についての金型情報を記憶部22の金型個別領域に記憶することで金型の登録申請を受け付けて金型を登録する。本実施形態において、制御部21が実行するステップS14の処理は、登録ステップに相当する。
続いて、制御部21は、上記ステップS14の処理を通じて金型を登録すると、当該金型の登録申請をしたユーザに対して、金型を登録したことに対する対価を与えるべく、当該対価を決定するために用いられる対価情報を生成する(ステップS15)。その後、制御部21は、上記ネットワークを通じて、決済会社端末60に対して上記ステップS15で生成した対価情報を送信し(ステップS16)、図8の処理を終了する。本実施形態において、対価情報としては、マッチングシステム10を利用するための利用料の割引である。なお、金型の登録申請は、マッチングシステム10のユーザが登録申請の対象となる金型の所有者であることを想定しているが、マッチングシステム10のユーザが登録申請の対象となる金型の実際の所有者の承認を得た代理者、例えば、マッチングシステム10の管理者であってもよい。本実施形態において、制御部21が実行するステップS15の処理は、情報生成ステップに相当する。また、本実施形態において、制御部21が実行するステップS16の処理は、対価情報提供ステップに相当する。
そして、図9に示すように、決済会社端末60は、サーバ20が生成する対価情報を受信すると(ステップS21)、当該対価情報に応じた対価を付与する(ステップS22)。ステップS22にて、決済会社端末60は、対価を付与する対象となるユーザに対してマッチングシステム10の利用料を請求する際、対価情報に応じた割引を適用した利用料を請求することで対価の付与を実施する。本実施形態において、ステップS21、S22に相当する処理を実行する決済会社端末60は、対価付与機能部に相当する。
上述のようにして、マッチングシステム10に登録された金型は、発注者が料金の見積もりを依頼する際に用いられる。
具体的には、発注者は、発注者端末40の表示画面に表示される図6に示したマイページの「新規見積依頼」のメニュー画像をクリックする等、当該発注者端末40への入力を通じて料金の見積もりの依頼を、ホームページに対して行うことができるようになっている。
図10に示すように、発注者が料金の見積もりを依頼する際、発注者端末40の表示画面には、発注依頼画面として、発注情報を入力したりするための画像を含む各種画像が画像表示される。本実施形態において、各種画像には、加工の条件を入力するためのスペースを示す画像が含まれている。なお、加工の条件を入力するためのスペースのうち発注する加工の図面を入力するためのスペースには、その中に説明文として、例えば、「ここにファイルをドロップまたはファイル選択」等のメッセージ画像が画像表示される。また、各種画像には、マッチングシステム10に登録された金型を検索するための「加工種別」、「加工形状」、及び「検索」のメニュー画像や、料金の見積もりの依頼を確定するための「入力した条件で依頼」のメニュー画像が含まれている。
発注者は、発注者端末40の表示画面の表示にしたがって、金型を検索する際、「加工種別」及び「加工形状」のメニュー画像をクリックする等、金型の絞り込みに用いる抽出条件を入力し、「検索」のメニュー画像をクリックする等、当該発注者端末40への入力を通じて金型の検索を、ホームページに対して行うことができるようになっている。そして、ホームページを通じて発注者端末40へ入力された金型の検索は、金型の検索要求としてサーバ20へと送信される。
図11に示すように、サーバ20の制御部21は、金型の検索要求を受信すると(ステップS31)、記憶部22に記憶している金型情報から当該検索要求の抽出条件と一致する金型情報を抽出する(ステップS32)。なお、制御部21は、抽出条件が何も入力されない金型の検索要求を受信する場合、記憶部22に記憶している全ての金型情報を抽出する。その後、制御部21は、上記ネットワークを通じて、発注者端末40に対して上記ステップS32で抽出した金型情報を送信し(ステップS33)、図11の処理を終了する。本実施形態において、制御部21が実行するステップS31〜S33の処理は、情報提供ステップに相当する。
上記ステップS31〜S33の処理を経る結果、図12に示すように、発注者端末40の表示画面には、金型の検索の結果画面として、発注者が先に入力した抽出条件と一致する金型情報を、一度に把握することができるようにリスト化した一覧として作成した画像が画像表示される。
そして、発注者は、発注者端末40の表示画面の表示にしたがって、金型を検索した結果、今回依頼する加工に利用できる金型が存在するか検討し、当該金型が存在すれば加工の条件を入力するためのスペースのうち備考を入力するためのスペースに利用可能な金型の情報を入力することができる。この場合、発注者は、発注者端末40の表示画面の表示にしたがって、加工の条件を入力するためのスペースのうち希望料金を入力するためのスペースに、今回依頼する加工に利用できる金型が存在することを考慮し、当該金型の製作にかかる料金を除いた料金を希望料金として入力することができる。金型の検索の結果、サーバ20の記憶部22に記憶している金型情報を条件に反映した発注情報の入力後、発注者は、発注者端末40の表示画面の表示にしたがって、「入力した条件で依頼」のメニュー画像をクリックする等、当該発注者端末40への入力を通じて料金の見積もりの依頼を、ホームページに対して行うことができるようになっている。なお、金型の検索は、加工を発注することができると判断できる料金の見積もりの提示がなく、発注者が加工の条件を変更する等して再度の料金の見積もりの依頼を行う場合でも同様に行うことができるようになっている。そして、ホームページを通じて発注者端末40へ入力された、上述の如くサーバ20の記憶部22に記憶している金型情報を条件に反映した発注情報は、料金の見積もりの依頼としてサーバ20へと送信される。
また、こうしたマッチングシステム10に登録された金型は、発注者が料金の見積もりを依頼する際の他、受注者が料金の見積もりを提示する際にも用いられる。
具体的には、受注者は、受注者端末50の表示画面に表示される図示しないマイページの料金の見積もりを提示するための「見積提示」のメニュー画像をクリックする等、当該受注者端末50への入力を通じて料金の見積もりの提示を、ホームページに対して行うことができるようになっている。
受注者が料金の見積もりを提示する際、受注者端末50の表示画面には、見積提示画面として、受注情報を入力したりするための画像を含む各種画像が画像表示される。本実施形態において、各種画像には、発注者の希望する料金で請け負うことができることの回答を入力するためのスペースを示す画像が含まれている。また、各種画像には、例えば、寸法を変更したり、原材料を変更したり、加工の条件を変更すれば発注者の希望する料金で請け負うことができることの提案を入力するためのスペースを示す画像が含まれている。また、各種画像には、料金の見積もりの提示を確定するための「見積提示」のメニュー画像が含まれている。また、各種画像には、図12に示したのと同様、マッチングシステム10に登録された金型を検索するための「加工種別」、「加工形状」、及び「検索」のメニュー画像が含まれている。
受注者は、受注者端末50の表示画面の表示にしたがって、金型を検索する際、「加工種別」及び「加工形状」のメニュー画像をクリックする等、金型の絞り込みに用いる抽出条件を入力し、「検索」のメニュー画像をクリックする等、当該受注者端末50への入力を通じて金型の検索を、ホームページに対して行うことができるようになっている。そして、ホームページを通じて受注者端末50へ入力された金型の検索は、金型の検索要求としてサーバ20へと送信される。
この場合、上記図11に示したのと同様、サーバ20の制御部21が上記ステップS31〜ステップS33の処理を実行する結果、図12に示したのと同様、受注者端末50の表示画面には、金型の検索の結果画面が画像表示される。
そして、受注者は、受注者端末50の表示画面の表示にしたがって、金型を検索した結果、今回依頼する加工に利用できる金型が存在するか検討し、当該金型が存在すれば所定のスペースに加工の条件の変更の提案を入力することができる。この場合、受注者は、今回依頼される加工に利用できる金型が存在することを考慮し、今回依頼される加工の条件の変更を提案として入力することができる。金型の検索の結果、サーバ20の記憶部22に記憶している金型情報を条件に反映した受注情報の入力後、受注者は、受注者端末50の表示画面の表示にしたがって、「見積提示」のメニュー画像をクリックする等、当該受注者端末50への入力を通じて料金の見積もりの提示を、ホームページに対して行うことができるようになっている。そして、ホームページを通じて受注者端末50へ入力された、上述の如くサーバ20の記憶部22に記憶している金型情報を条件に反映した受注情報は、料金の見積もりの提示としてサーバ20へと送信される。
次に、サーバ20の記憶部22に記憶している金型情報を条件に反映した結果、発注者及び受注者のマッチングが完了した場合の条件に反映した金型情報の金型を実際に使用することができるようにするまでの流れについて説明する。
例えば、条件に反映した金型情報の金型は、マッチングの対象の受注者により使用されることになるが、当該マッチングの対象のユーザとは別のユーザが所有者の場合がある。
図13に示すように、発注者の正式発注を請け負った受注者を受注者Bとするとき、マッチングが完了した場合の条件に反映した金型情報の金型の所有者が受注者Bではない他のユーザである受注者Aの場合がある。この場合、サーバ20の制御部21は、マッチングが完了した場合の条件に反映した金型情報を用いて、受注者Aから受注者Bへの金型の受け渡しを支援する。具体的には、制御部21は、マッチングが完了した場合の条件に反映した金型情報に基づいて、当該金型情報に含まれる受注者Aの連絡先として、例えば、メールアドレスを特定し、上記ネットワークを通じて、当該受注者Aの受注者端末50aのメールアドレス宛に金型の運搬依頼を送信する。金型の運搬依頼は、保管場所から受注者Bの加工を行う場所である工場等へと、金型を運搬することを受注者Aに対して依頼するものである。この場合、制御部21は、金型を運搬するための業者や車等の手配を支援するようになっていてもよい。また、サーバ20の制御部21は、発注者の正式発注を請け負った受注者Bの連絡先として、例えば、メールアドレスを特定し、上記ネットワークを通じて、当該受注者Bの受注者端末50bのメールアドレス宛に金型の受領依頼を送信する。金型の受領依頼は、受注者Aから運搬される金型を、受注者Bの加工を行う場所である工場等にて受領することを受注者Bに対して依頼するものである。これらを通じて金型が運搬される結果、受注者Aから受注者Bへの金型の受け渡しが完了する。
本実施形態の作用を説明する。
本実施形態によれば、発注者及び受注者であるユーザがマッチングの相手方に対して条件を提示する際に、金型情報を反映させた条件を設定できるように、サーバ20において、制御部21は、ステップS31〜S33の処理を実行するようにしている。制御部21は、ステップS33において、上記ネットワークを通じて、発注者端末40に対してステップS32で抽出した金型情報を送信し、発注者に対して金型情報を提供している。これにより、発注者は、マッチングシステム10により提供される金型情報に基づいて、今回依頼する加工に利用できる金型が存在するか検討し、当該金型が存在すれば当該金型の製作にかかる料金を除いた料金の見積もりを依頼することができるようになる。また、制御部21は、発注者に対する場合と同様に、ステップS33において、上記ネットワークを通じて、受注者端末50に対してステップS32で抽出した金型情報を送信し、受注者に対して金型情報を提供している。これにより、受注者は、マッチングシステム10により提供される金型情報に基づいて、今回依頼する加工に利用できる金型が存在するか検討し、当該金型が存在すれば加工の条件の変更を提案することができるようになる。サーバ20の記憶部22に記憶している金型情報を反映させた条件をマッチングの相手方に対して提示する結果、当該金型情報を反映させた条件でマッチングが成立すれば、当該金型情報に関わる金型が使用される機会を作り出すことができるようになる。
本実施形態の効果を説明する。
(1)本実施形態によれば、マッチングシステム10の機能を通じて、例えば、現在は使用されずに保管だけされている金型が使用される機会を作り出す等、金型の活用を図ることができる。
(2)本実施形態によれば、例えば、発注者が料金の見積もりを依頼する際に、マッチングシステム10により提供される金型情報に基づいて、今回依頼する加工に利用できる金型が存在するか検討し、当該金型が存在すれば、金型の製作にかかる料金を除いた料金で見積もりを依頼することができるようになる。この場合、受注者は、金型の製作にかかる料金を除いた料金で見積もりをすることができ、発注者が加工を発注するための予算の範囲内に見積もりの料金が収まりやすくなるため、マッチングを促進することができるようになる。
(3)本実施形態によれば、例えば、受注者が料金の見積もりを提示する際に、マッチングシステム10により提供される金型情報に基づいて、今回依頼される加工に利用できる金型が存在するか検討し、当該金型が存在すれば加工の条件の変更を提案することができるようになる。この場合、受注者は、発注者が提示する条件だと見積もりの料金が高くなるところ、加工を変更して金型の製作にかかる料金を除いた料金での見積もりを代替案として発注者に提示することができ、料金の見積もりの交渉を行うことのできる機能をマッチングシステム10の機能に付加することができる。
(4)本実施形態によれば金型個別領域に金型を登録するステップS13の処理に先立って、金型の他者の使用を許諾することを金型の所有者が承認するか否かを確認することで、ステップS31〜S33の処理において金型情報を提供する際に都度金型の使用の許諾を確認する必要がなくなる。これにより、提供した金型情報に関わる金型を実際に他者が使用することが決まってから当該金型の使用を許諾する承認を得る必要があることに起因して、作業になかなかとりかかることができず納期が延びたりしてしまう事態の発生を抑制することができる。
(5)本実施形態によれば、対価情報の提供を通じて決済会社端末60によって金型の使用を許諾した、すなわち金型を登録した金型の所有者に対して対価が与えられることで、金型の所有者に対して金型を登録することの動機を抱かせることができるようになる。これにより、金型情報の収集を促進し、当該金型情報の充実化を図ることができ、金型の活用をより促進することができる。
(6)本実施形態によれば、上述の効果(1)の如く、金型情報を提供するための処理の実行を通じて、金型を活用できるような仕組みを構築したマッチングシステム10をサーバ20の機能により実現することができる。マッチングシステム10をサーバ20の機能により実現することで、金型を活用できるような仕組みを構築したマッチングシステム10を、単一の発注者や受注者のみを対象として提供するのではなく、多数の発注者や受注者を対象として提供することができ、事業規模の拡大が容易である。したがって、マッチングシステム10を用いた新たなビジネスモデルの仕組みの構築に寄与することができる。
なお、上記各実施形態は次のように変更してもよい。また、以下の他の実施形態は、技術的に矛盾しない範囲において、互いに組み合わせることができる。
・上記実施形態において、対価を決定するために用いられる対価情報は、適宜変更可能である。対価情報としては、上記利用料の割引の他、例えば、登録した金型についてのライセンス料の支払いであってもよい。この場合、決済会社端末60は、対価として登録した金型についてのライセンス料を対価を付与する対象となるユーザに対して支払ったり、上記ポイントを対価を付与する対象となるユーザに対して付与したりすることで、対価の付与を実施する。
・上記実施形態において、対価情報に応じた対価をユーザに対して付与するのは、サーバ20、すなわちマッチングシステム10の管理者であってもよい。サーバ20を通じて付与する対価としては、他のユーザの金型情報を閲覧できるようにすることや、マッチングシステム10におけるマッチングを優先的に支援すること等が挙げられる。本変形例において、サーバ20は、対価付与機能部に相当する。また、マッチングシステム10において、料金の決済を代行する決済会社を利用しない場合、サーバ20、すなわちマッチングシステム10の管理者が、対価情報に応じた対価を対象となるユーザに対して付与するようにしてもよい。
・上記実施形態では、金型の登録に対する対価を付与しないようにしてもよい。この場合、図8のステップS15、S16の処理や、図9のステップS21、S22の処理は削除される。
・上記実施形態において、制御部21は、登録ステップとして図8に示すステップS14の処理をステップS12の処理よりも先に実行したり、他のタイミングで実行したりするようにしてもよい。例えば、制御部21は、金型についての登録を完了させた後の所定のタイミングでステップS12に相当する処理を実行する。この場合、ステップS12に相当する処理を実行するタイミングで、金型を登録するユーザに対して当該金型の他者の使用を許諾する承認するか否かの意思を確認するようにすればよい。
・上記実施形態において、記憶部22に記憶される金型情報の内容としては、例えば、使用用途等の項目を割愛したり、金型を使用してできる加工に用いる材料の種類の項目を追加したり、適宜変更可能である。
・上記実施形態において、金型の絞り込みに用いる抽出条件としては、例えば、金型の保管場所を追加したり、金型の寸法を追加したり、適宜変更可能である。なお、金型の保管場所を追加する場合には、金型の運搬に必要な費用も考慮して、見積もりの依頼や見積もりの提示をすることができるようになる。
・上記実施形態において、マッチングシステム10に登録された金型は、上記実施形態で説明した以外の場面として、例えば、発注者からの発注案件を受注中の受注者が、当該受注中の発注案件を途中で完遂することができなくなった場面で活用することができる。受注者が受注中の発注案件を途中で完遂することができない場合としては、例えば、当該受注者の倒産が挙げられる。この場合、発注者は、発注案件を完遂させるべく新たな受注者を探すことになるが、当該新たな受注者が今回の発注案件で使用する金型を新規で用意すると追加費用が発生してしまう。しかし、上記受注中の発注案件の発注者又は当該発注案件を途中で完遂することができなくなった受注者が今回の発注案件で使用する金型をマッチングシステム10に登録していれば、発注案件を引き継いだ新たな受注者が当該金型を使用することができる場合がある。つまり、図13で説明したように、発注案件を途中で完遂することができなくなった受注者を受注者Aとし、発注案件を引き継いだ新たな受注者を受注者Bとし、金型の受け渡しをマッチングシステム10で支援することができる。
・上記実施形態では、マッチングシステム10に登録される金型の管理の方法として、サーバ20の記憶部22で記憶した金型情報の金型と、実際の金型とを紐付けできるようにしてもよい。例えば、金型の登録時にサーバ20の制御部21が管理番号を付与し、当該管理番号に紐付けられたQRコード(登録商標)等の二次元コードを付与するようにしてもよい。この場合、制御部21は、金型の登録時に、ユーザに対して管理番号及びQRコードを送信すればよい。そして、ユーザは、ユーザ端末70を用いて、管理番号を入力したり、金型に貼り付けられたQRコードを読み取ったりすることで、金型についての金型情報を確認することができる。この場合、例えば、金型が他者にどれだけ使用されたかやいつ製造されたか等の情報を容易に把握することができる。このため、ユーザは、金型が長期にわたって使用されていないことを把握すると、マッチングシステム10の管理者が所有する倉庫等での保管を依頼したりすることができる。また、ユーザは、金型を他者に使用させる場合にも必要な金型を容易に見つけることができる。また、ユーザは、金型情報の更新が必要な場合にも容易に更新することができる。
・上記実施形態において、ユーザが入力した抽出条件で抽出した金型情報がユーザに提供されたが、マッチングシステム10の管理者の従業員等が加工に利用できる金型を検索して当該金型の金型情報を発注者に提供するようにしてもよい。その他、サーバ20の制御部21が加工に利用できる金型を機械学習で抽出して当該金型の金型情報をユーザに提供するようにしてもよい。
・上記実施形態において、マッチングシステム10に登録された金型を、発注者が料金の見積もりを依頼する際にも、受注者が料金の見積もりを提示する際にも活用したが、いずれか一方の際にのみ活用するようにしてもよい。すなわち、発注者が料金の見積もりを依頼する際にのみ金型情報を提供するようにしてもよいし、受注者が料金の見積もりを提示する際にのみ金型情報を提供するようにしてもよい。
・上記実施形態において、金型情報としては、少なくとも加工種別を含んでいればよく、例えば保管場所を削除したり、金型を使用して加工を行った回数を追加したり、適宜変更可能である。
・上記実施形態において、金型の登録は、マッチングシステム10のユーザが行うのに限らない。金型の登録は、マッチングシステム10のユーザでなくても、金型の活用を目的として、金型の登録のみをする所有者が行ってもよい。
・上記実施形態において、マッチングシステム10を利用するためのアプリケーションは、ホームページを表示するためのブラウザに限らず、ユーザ端末70に入れられた専用のアプリケーションであってもよい。この場合、特許請求の範囲の制御部の機能の一部をユーザ端末70に担わせてもよい。また、ユーザ端末70には、専用のアプリケーションを通じて金型の登録の情報が送信されて、登録の情報をユーザ端末70の記憶部で記憶できるようにしてもよい。この場合、特許請求の範囲の記憶部の機能の一部を、ユーザ端末70に担わせることになる。これらの場合、マッチングシステム10は、サーバ20と、専用のアプリケーションが入れられたユーザ端末70とで構築されることになる。
・上記実施形態において、マッチングシステム10に登録された金型は、上記実施形態で説明した以外の場面として、例えば、発注者が料金の見積もりを依頼する際や、受注者が料金の見積もりを提示する際に関係なく、登録された金型を閲覧だけするような場面で活用することができる。つまり、サーバ20の制御部21は、場面に関係なく、金型情報をユーザに対して提供することができる機能を有するようにしてもよい。
・上記実施形態において、ユーザ端末70で画像表示される具体的なメニュー画像の表現としては、意図が変わらない範囲で適宜変更可能である。また、メニュー画像としては、例えば、加工が完了して過去に発注した案件を表示させることができるようにメニュー画像を追加する等、適宜変更可能である。
・上記実施形態において、サーバ20は、コンピュータプログラムを実行する1つ以上のプロセッサ、あるいは各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する特定用途向け集積回路等の1つ以上の専用ハードウェア回路、あるいは上記プロセッサ及び上記専用ハードウェア回路の組み合わせを含む回路として構成されているコンピュータである。上記コンピュータは、CPU及びメモリを含んでいる。メモリには、RAMやROM等が採用されている。メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリ、言い換えるとコンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体によって構成してもよい。上記コンピュータの構成は、管理者端末30、発注者端末40、受注者端末50、決済会社端末60についても同様である。
10…マッチングシステム
20…サーバシステム
21…制御部
40…発注者端末
50…受注者端末
70…ユーザ端末

Claims (6)

  1. 原材料を加工することによって製品を生産や提供する製造業の分野を対象とし、
    加工の条件を提示する発注者及び当該発注者が提示する条件を満たす加工を請け負う受注者のマッチングを支援するマッチング処理を含む各種処理を実行する制御部と、
    前記加工のための金型について、当該金型を使用してできる加工を示す情報を含む各種情報を金型情報として記憶する記憶部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記発注者及び前記受注者であるユーザがマッチングの相手方に対して設定する条件を提示する条件提示ステップと、
    前記条件提示ステップで提示する条件として前記金型情報を反映させた条件を前記ユーザが設定できるように、前記ユーザに対して前記記憶部に記憶している前記金型情報を提供する情報提供ステップと、を含む
    マッチングシステム。
  2. 前記条件提示ステップでは、前記発注者が加工を発注するための料金の見積もりを依頼する際に当該発注者がマッチングの相手方に対して設定する条件を提示し、
    前記情報提供ステップでは、前記条件提示ステップで提示する条件として前記金型情報を反映させた条件を前記発注者が設定できるように、前記発注者に対して前記記憶部に記憶している前記金型情報を提供する請求項1に記載のマッチングシステム。
  3. 前記条件提示ステップでは、前記受注者が加工を請け負うための料金の見積もりを提示する際に当該受注者がマッチングの相手方に対して設定する条件を提示し、
    前記情報提供ステップでは、前記条件提示ステップで提示する条件として前記金型情報を反映させた条件を前記受注者が設定できるように、前記発注者に対して前記記憶部に記憶している前記金型情報を提供する請求項1または2に記載のマッチングシステム。
  4. 各種情報をネットワークを介して通信により送受信するネットワーク通信部を備え、
    前記制御部は、
    前記金型情報を前記ネットワーク通信部の通信により収集し、当該収集した前記金型情報を前記記憶部に記憶して前記金型を登録する登録ステップと、
    前記登録ステップでの前記金型の登録に先立って、当該金型の他者の使用を許諾することを前記金型の所有者が承認するか否かを確認する使用許諾確認ステップと、を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載のマッチングシステム。
  5. 前記制御部は、
    前記登録ステップで登録した前記金型の所有者に対して、当該金型を登録したことに対する対価を与えるべく、当該対価を決定するために用いられる対価情報を生成する情報生成ステップと、
    前記情報生成ステップで生成された前記対価情報に応じて、前記金型の所有者に対して前記対価を与えるべく機能する対価付与機能部に対して前記対価情報を提供する対価情報提供ステップと、を含む請求項4に記載のマッチングシステム。
  6. 前記制御部と、各種情報を記憶する記憶部と、前記制御部が各種情報を収集及び提供することができるように当該各種情報をネットワークを介して通信により送受信するネットワーク通信部とを備えたサーバシステムにより構築された請求項1〜5のいずれか一項に記載のマッチングシステム。
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