JP2021128112A - パラメータ取得装置とパラメータ取得方法 - Google Patents

パラメータ取得装置とパラメータ取得方法 Download PDF

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Abstract

【課題】サンプリングモアレ法に用いるパラメータの精度を保証して、信頼性の高い変位計測を行うこと。【解決手段】パラメータ取得装置200は、カメラ101が設置された可動部201と、可動部201を所定方向にパラメータ取得用の制御距離だけ移動させるパラメータ取得用制御を駆動装置203に対して行う制御部205とを備える。パラメータ取得用制御の前後での計測点に関する変位量を求め、この変位量とパラメータ取得用の制御距離とに基づいてパラメータを求めるパラメータ算出部207と、可動部201を検査用の制御距離だけ所定方向に移動させる検査用制御を駆動装置203に対して行う。当該検査用制御により可動部201が実際に移動した距離を計測する距離計測センサ209と、距離計測センサ209が計測した移動距離と、検査用の制御距離との違いを示す指標値を求め、求めた指標値を出力する指標値算出部211とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、サンプリングモアレ法を用いて計測対象の物体における対象表面の変位を計測する技術に関する。より詳しくは、対象表面の変位を計測するのに用いるパラメータを求め、パラメータの信頼性を検査する装置と方法に関する。
サンプリングモアレ法では、規則性のある模様(例えば格子模様)を計測対象の物体の表面(以下で対象表面という)に貼り付け又は投影し、格子模様の画像データに基づいて、対象表面の変位を計測する。すなわち、格子模様の画像データにおいて、一定の周期で画素を間引く処理を行い、この処理を、画素の間引き開始点を変えて複数回だけ行うことにより、複数のモアレ縞画像を取得する。これらのモアレ縞画像により生じるモアレ縞の位相の変化に基づいて、対象表面の変位を求める。
このようにサンプリングモアレ法を用いて対象表面の変位を計測する装置は、例えば特許文献1、2に記載されている。
特開2019−11984号公報 特開2019−124561号公報
特許文献1では、対象表面における規則性のある模様を撮像するカメラを移動可能なステージに設置している。対象表面の面内変位又は面外変位を求めるのに用いるパラメータ(補正係数)を、次のように予め求める。初期状態の基準時に、ステージを、対象表面に対して移動させる。ステージの移動距離による対象表面の面内変位又は面外変位を計測する。当該計測値とステージの移動距離に基づいて、補正係数を求める。その上で、実際の計測時には、サンプリングモアレ法により計測した面内変位又は面外変位と、補正係数とに基づいて、誤差の影響を取り除いた補正後の面内変位又は面外変位を求める。
特許文献2では、対象表面を撮像するカメラと、規則性のある模様を対象表面に投影する投影装置を、移動可能なステージに設置している。特許文献2では、対象表面の面外変位を求めるのに用いるパラメータ(比率)を、次のように予め求める。ステージを、対象表面に対して移動させる。ステージの移動距離による対象表面における計測点での模様の位相変化量を計測する。当該位相変化量とステージの移動距離に基づいて、比率を求める。その上で、基準時と実際の計測時との各々で、サンプリングモアレ法により対象表面における計測点での模様の位相を求め、計測時の位相と基準時での位相と差を求め、この差と上記比率に基づいて面外変位を求める。
サンプリングモアレ法で対象表面の変位を計測する装置において上記のようなパラメータを用いる場合に、計測される対象表面の変位の信頼性を向上させることが望まれる。
本発明の発明者は、信頼性の高い変位計測値を得るために、パラメータ(例えば上記の補正係数又は比率)の精度を保証することに着目した。すなわち、本発明の目的は、パラメータの精度を保証することにより、信頼性の高い変位計測値が得られるようにすることにある。
上述の目的を達成するため、本発明によるパラメータ取得装置は、
物体の対象表面における規則性のある模様を撮像して画像データを生成するカメラと、
前記画像データに基づいてサンプリングモアレ法により前記対象表面上の計測点に関する変位量を求めるデータ処理部と、
求めた変位量と予め求めたパラメータとに基づいて計測点の面内変位と面外変位の一方または両方を算出する変位算出部と、を備える変位取得装置に設けられるパラメータ取得装置であって、
前記カメラが設置され所定方向に移動可能な可動部と、
前記可動部を前記所定方向に移動させる駆動装置と、
前記可動部を前記所定方向にパラメータ取得用の制御距離だけ移動させるパラメータ取得用制御を前記駆動装置に対して行う制御部と、を備え、
前記パラメータ取得用制御の前後での前記計測点に関する変位量が前記カメラと前記データ処理部により求められ、
当該変位量と前記パラメータ取得用の制御距離とに基づいて前記パラメータを求めるパラメータ算出部と、
前記可動部を検査用の制御距離だけ前記所定方向に移動させる検査用制御を前記駆動装置に対して行った場合に、当該検査用制御により前記可動部が実際に移動した距離を計測する距離計測センサと、
前記距離計測センサが計測した移動距離と、前記検査用の制御距離との違いを示す指標値を求め、求めた指標値を出力する指標値算出部と、を備える。
上述の目的を達成するため、本発明によるパラメータ取得方法は、物体の対象表面における規則性のある模様を撮像して画像データを生成するカメラと、
前記画像データに基づいてサンプリングモアレ法により前記対象表面上の計測点に関する変位量を求めるデータ処理部と、
求めた変位量と予め求めたパラメータとに基づいて計測点の面内変位と面外変位の一方または両方を算出する変位算出部と、を備える変位取得装置に対するパラメータ取得方法であって、
(A)前記カメラが設置され所定方向に移動可能な可動部と、前記可動部を前記所定方向に移動させる駆動装置とを設け、
(B)前記可動部を前記所定方向にパラメータ取得用の制御距離だけ移動させるパラメータ取得用制御を制御部により前記駆動装置に対して行い、
(C)前記パラメータ取得用制御の前後での前記計測点に関する変位量を、前記カメラと前記データ処理部により求め、
(D)当該変位量と前記パラメータ取得用の制御距離とに基づいて、パラメータ算出部により前記パラメータを求め、
(E)前記可動部を検査用の制御距離だけ前記所定方向に移動させる検査用制御を前記制御部により前記駆動装置に対して行い、
(F)当該検査用制御により前記可動部が実際に移動した距離を距離計測センサにより計測し、
(G)前記距離計測センサが計測した移動距離と、前記検査用の制御距離との違いを示す指標値を、指標値算出部により求めて出力する。
本発明によると、制御部が、可動部を前記所定方向に所定距離だけ移動させるパラメータ取得用制御を行い、これによる計測点に関する変位量を計測し、当該変位量とパラメータ取得用の制御距離とに基づいてパラメータを求める。このパラメータの信頼性を保証するために、本発明では、検査用制御により前記可動部が実際に移動した距離を計測し、当該距離と検査用の制御距離との違いを示す指標値を求めて出力する。
したがって、出力された指標値に基づいて、パラメータの精度の信頼性を評価できる。例えば、指標値が許容範囲内であれば、パラメータの信頼性が高く、信頼性の高い変位計測値が得られる判断できる。
一方、指標値が許容範囲外であれば、例えば、パラメータの値を補正し、又は、制御部のパラメータ取得用制御による駆動装置の駆動量を補正してパラメータを再び求めるなどにより、信頼性の高い変位計測値が得られるように校正を行うことができる。
本発明の第1実施形態によるパラメータ取得装置が適用可能な変位取得装置の構成を示す。 パラメータである面内補正係を取得する処理の説明図である。 パラメータである面内補正係を取得する処理の別の説明図である。 パラメータである面外補正係を取得する処理の説明図である。 パラメータである面外補正係を取得する処理の別の説明図である。 初期状態(基準時)の処理を示すフローチャートである。 z方向移動の処理を示すフローチャートである。 x方向移動の処理を示すフローチャートである。 変位取得処理のフローチャートである。 パラメータ検査処理のフローチャートである。 本発明の第2実施形態によるパラメータ取得装置が適用可能な変位取得装置の構成を示す。 パラメータである比率を取得する処理の説明図である。 パラメータ取得処理と変位取得処理とを示すフローチャートである。 可動部のレーザ照射面に設けた的を示す。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
[第1実施形態]
(変位取得装置の構成)
図1は、本発明の第1実施形態によるパラメータ取得装置200が適用可能な変位取得装置100の構成を示す。変位取得装置100は、計測対象の物体1の表面(以下で単に対象表面1aともいう)の変位を計測する。この変位は、例えば、物体1に荷重が作用したことによる変位、または、物体1の振動による変位であってよいが、これらに限定されない。対象表面1aは、平面であってもよいし、曲面であってもよい。一例では、物体1は、ロケットモータのモータケースであり、対象表面1aは、モータケースの外周面である。変位取得装置100は、カメラ101とデータ処理部103と変位算出部105と記憶部107を備える。
カメラ101は、対象表面1aにおける規則性のある模様を撮像することにより、この模様の画像データを取得する。ここで、規則性のある模様は、例えば格子模様であるが、後述するモアレ縞画像データを生成できれば、他の模様であってもよい。また、この模様は、対象表面1aに予め設けられていてよい。
データ処理部103は、カメラ101が生成した画像データに基づいてサンプリングモアレ法により対象表面1a上の計測(以下で単に計測点ともいう)点に関する変位量を計測する。本実施形態では、計測点に関する変位量は、計測点の補正前の面内変位と面外変位である。面内変位は、対象表面1aに沿った方向の変位である。面外変位は、対象表面1aと交差(例えば直交)する方向の計測点の変位である。当該面内変位及び面外変位を、以下において、それぞれ、単に面内変位及び面外変位ともいう。
変位算出部105は、データ処理部103が求めた変位量(補正前の面内変位と面外変位)と、予め求めたパラメータとに基づいて、計測点の補正後の面内変位と面外変位の一方または両方を算出する。本実施形態では、カメラ101から見た方向を設定方向(以下で単に設定方向ともいう)として、設定方向(例えば複数の設定方向の各々)について、当該設定方向に存在する計測点の変位を求める。
カメラ101が取得した画像データの輝度分布I(x,y)は、次の式(1)で表わされる。ここで、xとyは、カメラ101に固定されたxyz座標系におけるx座標とy座標を示す。このxyz座標系は、そのz軸がカメラ101の光軸C(カメラ101の向き)と平行な3次元座標であってよい。以下において、x方向とy方向とz方向は、上述のxyz座標系におけるx軸と平行な方向とy軸に平行な方向とz軸に平行な方向を意味する。
Figure 2021128112
式(1)において、I(x,y)は、対象表面1a内の1点の座標(x,y)の輝度を示す。φ(x、y)は初期位相である。Qは、上述の画像データにおける格子模様のx方向のピッチQ(x,y)である。また、Iは輝度の振幅であり、Iは背景輝度である。
データ処理部103は、上述の画像データに対して間引き処理と輝度補間処理を行う。本実施形態では、データ処理部103は、x方向について、間引き処理と輝度補間処理を行う。間引き処理では、データ処理部103は、x方向について、所定のサンプリング周期(この例では模様の周期に近い周期T)で、画像データの画素をサンプリングして維持し、他の位置にある画素を間引いて削除する。輝度補間処理では、データ処理部103は、間引いた画素の輝度を、この画素の周囲に存在する画素の輝度に基づいて補間(例えば線形補間)する。
データ処理部103は、このような間引き処理と輝度補間処理を複数回行う。複数回の間引き処理の間で、サンプリング周期Tは同じであるが、間引きの開始点(サンプリングする画素の開始点)を変えている。データ処理部103は、複数回の間引き処理と輝度補間処理を上述の画像データに行うことにより、複数回のそれぞれに対応する複数枚のモアレ縞画像データを生成する。
この例では、データ処理部103は、x方向の間引き処理と輝度補間処理によりT枚のモアレ縞画像データを生成する。これらのモアレ縞画像データは、次の式(2)で表わされる。
Figure 2021128112
式(2)において、kはx方向における間引きの開始点を示す。kは、0、1、2、・・・、T−1の値をとる。
データ処理部103は、式(2)に離散フーリエ変換を適用して、次の式(3)により、モアレ縞の位相φ(x,y)を求める。
Figure 2021128112
<補正前の面内変位>
データ処理部103は、このモアレ縞の位相φ(x,y)の変化Δφ(x,y)を求めることにより、対象表面1aの面内変位を求める。すなわち、格子模様はx方向においてピッチ(一定の間隔)で繰り返される模様であるとして、データ処理部103は、面内変位U(x,y)を、U(x,y)=Δφ(x,y)・p(x,y)/2πにより求める。以下で、格子模様のピッチp(x,y)を単にpとも記載し、U(x,y)をUとも記載し、Δφ(x,y)をΔφとも記載する。Uは、xyz座標系におけるx方向に沿った面内変位であり、言い換えると、xyz座標系におけるxz平面に平行な平面又はxz平面における面内変位である。
ここで、初期状態の基準時において求められたφ(x,y)をφm0(x,y)とし、計測時において求められたφ(x,y)をそのままφ(x,y)とした場合に、Δφは、補正前の面内変位であり、Δφ=φ(x,y)−φm0(x,y)で表わされる。
<補正前の面外変位>
カメラ101の焦点距離をfとし、対象表面1aに設けた格子模様の実際のピッチを上記のpとし、画像データにおける格子のピッチを上記のQとし、カメラ101の光軸C方向におけるカメラ101(カメラ101の対物レンズの中心)から格子模様(対象物体1の表面)までの距離をZとした場合に、次の式(4)が成り立つ。

Z=f・p/Q ・・・(4)
この式(4)に基づいて、データ処理部103は、計測点の補正前の面外変位Oを次の式(5)により求める。

O=f・p/Q−f・p/Q ・・・(5)

ここで、Qは、初期状態(基準時)の対象表面1aをカメラ101が撮像して得た画像データにおける格子模様のx方向のピッチであり、Qは、計測時に対象表面1aをカメラ101が撮像して得た画像データにおける格子模様のx方向のピッチである。
Qは次のように求められる。まず、上述の式(2)から次の式(6)が成り立つ。
この式から、データ処理部103はQを求める。例えば、式(6)を次の式(7)で近似し、データ処理部103は、式(7)を変形した次の式(8)によりQを求める。
Figure 2021128112
式(8)において、φ(x+1,y)のx+1は、Qを求めるために注目する画素(x座標)にx軸方向に隣接する画素のx座標であり、φ(x−1,y)のx−1は、当該注目する画素にx軸方向にx座標x+1と反対側で隣接する画素のx座標である。Qの場合と同じ方法で、データ処理部103はQを求める。
変位算出部105は、データ処理部103が求めた面内変位及び面外変位と、変位取得装置100に設けた記憶部107に記憶されているパラメータとに基づいて、補正後の面内変位と面外変位の一方又は両方を算出する。ここで、パラメータは、補正前の面内変位と面外変位に含まれる誤差の影響を除くための補正係数である。当該誤差には、カメラ101の光軸と垂直な平面に対する対象表面1aの傾きによる計測誤差、カメラ101から見た計測点の方向に依存する計測誤差、カメラ101に固有の誤差(レンズ収差や画角など)、格子模様の実際のピッチの誤差などがある。また、対象表面1aが曲面である場合には、当該曲面による誤差も、補正前の面内変位と面外変位に含まれる。補正係数は、これらの誤差を除去できるものである。
(パラメータ取得装置)
本実施形態によるパラメータ取得装置200は、上述したパラメータ(補正係数)を取得するための装置である。パラメータ取得装置200は、可動部201、駆動装置203、制御部205、パラメータ算出部207、距離計測センサ209、指標値算出部211、判断部213、及び補正部215を備える。
可動部201には、カメラ101が設置されている。可動部201は、所定方向に移動可能である。本実施形態では、所定方向としてx方向とz方向がある。
駆動装置203は、可動部201を所定方向に移動させる。図1の例では、駆動装置203は、移動台203aと第1駆動部203bと第2駆動部203cを有する。移動台203aには、可動部201がx方向に移動可能に設けられている。第1駆動部203bは、移動台203aに設けられ、可動部201を移動台203a(すなわち対象表面1a)に対してx方向に駆動する。第2駆動部203cは、静止構造物に設けられ、移動台203aを静止構造物(すなわち対象表面1a)に対してz方向に駆動する。
制御部205は、可動部201を所定方向にパラメータ取得用の制御距離だけ移動させるパラメータ取得用制御を前記駆動装置203に対して行う。この時、パラメータ取得用制御の前後での計測点に関する変位量(本実施形態では補正前の面内変位と面外変位)が、カメラ101とデータ処理部103の処理により求められる。
パラメータ算出部207は、当該変位量とパラメータ取得用の制御距離とに基づいてパラメータ(本実施形態では補正係数)を求める。パラメータ算出部207は、算出したパラメータを記憶部107に記憶する。
また、制御部205は、可動部201を検査用の制御距離だけ所定方向に移動させる検査用制御を前記駆動装置203に対して行う。検査用の制御距離と上述のパラメータ取得用の制御距離は、制御部205に予め設定されていてもよいし、外部から制御部205に入力されてもよい。
距離計測センサ209は、検査用制御により可動部201が実際に所定方向に移動した距離を計測し、計測した距離を指標値算出部211に出力する。距離計測センサ209は、レーザ変位センサであってよい。レーザ変位センサは、可動部201に向けて所定方向にレーザ光を射出して可動部201で反射させ、反射した当該レーザ光に基づいて、所定方向における可動部201の移動距離を計測する。一例では、レーザ変位センサは、レーザ光の射出方向と交差する方向に戻ってきた反射レーザ光を受光レンズで結像(集光)させ、検査用制御による当該結像位置の変化に基づいて、可動部201の移動距離を求める。別の例では、レーザ変位センサは、レーザ光を射出した時点から上記反射レーザ光を受光するまでの時間を計測し、検査用制御による当該時間の変化に基づいて可動部201の移動距離を計測する。あるいは、レーザ変位センサは他の方式で可動部201の移動距離を計測するものであってもよい。
図1の例では、距離計測センサ209として、z方向における可動部201の移動距離を計測する距離計測センサ209aと、x方向における可動部201の移動距離を計測する距離計測センサ209bとが設けられている。
指標値算出部211は、距離計測センサ209が計測した移動距離と、検査用の制御距離との違いに関する指標値を算出して出力する。この指標値は、距離計測センサ209が計測した移動距離と、検査用の制御距離との差又は比率であってよい。検査用の制御距離は、指標値算出部211に予め設定されていてもよいし、制御部205から指標値算出部211に入力されてもよい。
判断部213は、指標値算出部211が出力した指標値が許容範囲内であるかどうかを判断し、当該判断の結果が否定である場合には、判断結果を補正部215に出力する。
補正部215は、指標値算出部211が出力した指標値が許容範囲内でないという上記判断結果を判断部213から受けると、記憶部107に記憶されているパラメータ(補正係数)を補正する。
(補正係数の求め方)
<面内補正係数>
上述したパラメータとしての補正係数には、面内変位を補正するための面内補正数がある。図2と図3は、面内補正係数Kを取得する処理の説明図である。図2と図3において、xyz座標系は、カメラ101に固定された3次元座標系であって、上述したx軸とy軸とz軸を有する。
図2と図3において、角度θ(x,y)は、カメラ101から見た上述の設定方向を示す。すなわち、角度θ(x,y)は、光軸Cと設定方向とのなす角度である。角度α(x,y)は、対象表面1aの傾きを示す。すなわち、角度α(x,y)は、x方向と対象表面1aとのなす角度を示す。
z方向に関する面内補正係数Kux(x,y),Δzを求めるために、カメラ101(すなわち可動部201)を、対象表面1aに対して駆動装置203により図2のようにz方向に所定距離Δzだけ変化させる。
この時、xz平面に平行な平面における、Δzによる面内変位U0x(x,y),Δzは、図3のように、θ(x,y)が十分に小さいとして、次の式(9)で近似できる。

0x(x,y),Δz=Δz・tanθ(x,y)/cosα(x,y) ・・・(9)

式(9)に基づいて、Δzに対する面内変位U0x(x,y),Δzの変動率としての面内補正係数Kux(x,y),Δzを次の式(10)で表わす。

ux(x,y),Δz=tanθ(x,y)/cosα(x,y) ・・・(10)

式(10)においてθ(x,y)とα(x,y)が未知であるので、Kux(x,y),Δzはθ(x,y)とα(x,y)からは求められないが、Δzは既知であり、U0x(x,y),Δzは補正前の面内変位として上述のように求められる。したがって、本実施形態では、Kux(x,y),Δzを、次の式(11)により求める。

ux(x,y),Δz=U0x(x,y),Δz/Δz ・・・(11)
x方向に関する面内補正係数Kux(x,y),Δxを求めるために、カメラ101(すなわち可動部201)を、対象表面1aに対して駆動装置203により図3のようにx方向に変化量Δxだけ変化させる。
この時、xz平面に平行な平面における、Δxによる面内変位U0x(x,y),Δxは、図3のように、次の式(12)で表わされる。

0x(x,y),Δx=Δx/cosα(x,y) ・・・(12)

式(12)に基づいて、Δxに対する面内変位U0x(x,y),Δxの変動率としての面内補正係数Kux(x,y),Δxを次の式(13)で表わす。

ux(x,y),Δx=1/cosα(x,y) ・・・(13)

式(13)においてα(x,y)が未知であるので、Kux(x,y),Δxはα(x,y)からは求められないが、Δxは既知であり、U0x(x,y),Δxは、補正前の面内変位として上述のように求められる。したがって、本実施形態では、Kux(x,y),Δxを、次の式(14)により求める。

ux(x,y),Δx=U0x(x,y),Δx/Δx ・・・(14)
<面外補正係数>
上述したパレメータとしての補正係数には、面外変位を補正するための面外補正数がある。図4と図5は、面外補正係数Kを取得する処理の説明図である。図4と図5において、xyz座標系と角度θ(x,y)と角度α(x,y)は、図2と図3の場合と同じである。
z方向に関する面外補正係数Ko(x,y),Δzを求めるために、カメラ101と対象表面1aとの相対位置を、図4のように、z方向に所定距離Δzだけ変化させる。
この時、Δzによる面外変位O0(x,y),Δzは、図4のように、θ(x,y)が十分に小さいとして、次の式(15)で近似できる。

0(x,y),Δz=Δz・{1+tanθ(x,y)・tanα(x,y)}/cos{α(x,y)+θ(x,y)} ・・・(15)

式(15)に基づいて、Δzに対する面外変位O0(x,y),Δzの変動率としての面外補正係数Ko(x,y),Δzを、次の式(16)で表わす。

o(x,y),Δz={1+tanθ(x,y)・tanα(x,y)}/cos{α(x,y)+θ(x,y)} ・・・(16)

式(16)においてθ(x,y)とα(x,y)が未知であるので、K0zはθ(x,y)とα(x,y)からは求められないが、Δzは既知であり、O0(x,y),Δzは、補正前の面外変位として上述のように求められる。したがって、本実施形態では、Ko(x,y),Δzを、次の式(17)により求める。

o(x,y),Δz=O0(x,y),Δz/Δz ・・・(17)
x方向に関する面外補正係数Ko(x,y),Δxを求めるために、カメラ101と対象表面1aとの相対位置を、図5のように、x方向に変化量Δxだけ変化させる。
この時、面外変位O0(x,y),Δxは、図5のように、次の式(18)で表わされる。

0(x,y),Δx=Δx・tanα(x,y)/cos{α(x,y)+θ(x,y)} ・・・(18)

式(18)に基づいて、Δxに対する面外変位O0(x,y),Δxの変動率としての面外補正係数Ko(x,y),Δxを、次の式(19)で表わす。

o(x,y),Δx=tanα/cos{α+θ(x,y)} ・・・(19)
式(19)においてα(x,y)が未知であるので、Ko(x,y),Δxはα(x,y)からは求められないが、Δxは既知であり、O0(x,y),Δxは、補正前の面外変位として上述のように求められる。したがって、本実施形態では、Ko(x,y),Δxを、次の式(20)により求める。

o(x,y),Δx=O0(x,y),Δx/Δx ・・・(20)
(パラメータ取得方法)
本実施形態によるパラメータ取得方法を説明する。パラメータ取得方法は、初期状態の処理と、z方向移動の処理と、x方向移動の処理を含む。
<初期状態の処理>
図6は、初期状態(基準時)の処理を示すフローチャートである。初期状態での処理は、ステップS1〜S5を含む。
ステップS1において、基準位置にあるカメラ101は、対象表面1aの格子模様を撮像することにより、画像データを取得する。
ステップS2において、データ処理部103は、ステップS1で得た画像データに対して、上述した間引き処理と輝度補間処理を複数回だけ行うことにより、複数枚のモアレ縞画像データを生成する。
ステップS3において、データ処理部103は、ステップS2で得た複数枚のモアレ縞画像データに基づいて、上述の式(3)により、計測点(x,y)におけるモアレ縞の位相φ(x,y)を求める。このφ(x,y)を以下でφm0(x,y)と記載する。
一方、ステップS4において、データ処理部103は、ステップS1で得た画像データにおいて、カメラ101から見た設定方向に存在する格子模様のx方向のピッチQ(x,y)を、上述の式(6)〜(8)に従って該設定方向に対応する該画像データの領域に基づいて特定する。この時、式(6)〜(8)においてQをQ(x,y)に置き換える。
ステップS5において、ステップS4で特定したピッチQ(x,y)と、カメラ101の焦点距離fと、x方向における格子模様の実際のピッチp(x,y)とに基づいて、データ処理部103は、設定方向に存在する計測点のz方向の位置z=f・p(x,y)/Q(x,y)を求める。なお、fとp(x,y)は既知である。なお、z軸の原点がカメラ101にあるとする(以下同様)。
上述したステップS4,S5は、複数の設定方向の各々について行われてよい。すなわち、ステップS4では、各設定方向に存在する格子模様のx方向のピッチQ(x,y)を特定し、ステップS5では、各設定方向についての計測点の位置zを、該設定方向に対応するQ(x,y)に基づいて求めてよい。
<z方向移動の処理>
図7は、z方向移動の処理を示すフローチャートである。z方向移動の処理は、ステップS6〜S15を有する。
ステップS6において、ステップS1の状態から、制御部205は、可動部201(すなわち、基準位置のカメラ101)をz方向にパラメータ取得用の制御距離Δzだけ移動させるパラメータ取得用制御を前記駆動装置203に対して行う。Δzは、上述のp(x,y)の1/500以上であってピッチp(x,y)以下であってよい。Δzは、例えば1mm程度の大きさである。
ステップS7において、カメラ101は、対象表面1aの格子模様を撮像することにより、画像データを取得する。
ステップS8において、データ処理部103は、ステップS7で得た画像データに対して、上述した間引き処理と輝度補間処理を複数回だけ行うことにより、複数枚のモアレ縞画像データを生成する。
ステップS9において、データ処理部103は、ステップS8で得た複数枚のモアレ縞画像データに基づいて、上述の式(3)により、設定方向に存在する計測点(x,y)におけるモアレ縞の位相φ(x,y)を求める。このφ(x,y)を以下でφmz(x,y)と記載する。
ステップS10において、Δzによる、補正前の面内変位U0x(x,y),Δzを求める。ステップS10は、ステップS10aとステップS10bを有する。ステップS10aでは、データ処理部103は、Δφ(x,y)=φmz(x,y)−φm0(x,y)により、Δφ(x,y)を求める。ステップS10bでは、データ処理部103は、U0x(x,y),Δz=p(x,y)・Δφ(x,y)/2πにより、Δzによる、面内変位U0x(x,y),Δzを求める。ここで、Δφ(x,y)はステップS10aで求めたものである。なお、この面内変位U0x(x,y),Δzは、設定方向に存在する計測点(x,y)の面内変位(以下で設定方向に対応する面内変位U0x(x,y),Δzともいう)であり、φmz(x,y)とφm0(x,y)は、当該設定方向に対応する位相である。
ステップS11において、ステップS6での制御距離Δzと、ステップS10で求めたU0x(x,y),Δzとに基づいて、パラメータ算出部207は、設定方向についての面内補正係数Kux(x,y),Δzを、Kux(x,y),Δz=U0x(x,y),Δz/Δzにより算出する。制御距離Δzは、制御部205からパラメータ算出部207へ入力されてもよいし、パラメータ算出部207に予め設定されていてもよい。
上述したステップS10,S11は、複数の設定方向の各々について行われてよい。すなわち、ステップS10では複数の設定方向にそれぞれ存在する複数の計測点(x,y)の面内変位U0x(x,y),Δzを求め、ステップS11では、各設定方向についての面内補正係数Kux(x,y),Δzを、該設定方向に対応する面内変位U0x(x,y),Δzに基づいて算出して記憶部107に記憶してよい。
一方、ステップS12において、データ処理部103は、ステップS7で得た画像データにおいて、設定方向に存在する格子模様のx方向のピッチQを、上述の式(6)〜(8)に従って該設定方向に対応する該画像データの領域に基づいて特定する。この時、(6)〜(8)においてQをQに置き換える。
ステップS13において、データ処理部103は、ステップS12で特定したピッチQと、カメラ101の焦点距離fと、格子模様の実際のピッチp(x,y)とに基づいて、設定方向に存在する計測点のz方向の位置z=f・p(x,y)/Qを求める。
ステップS14において、データ処理部103は、ステップS5で求めたzとステップ13で求めたzとに基づいて、O0(x,y),Δz=z−zにより、Δzによる面外変位O0(x,y),Δzを求める。
ステップS15において、ステップS6での制御距離Δzと、ステップS14で求めたO0(x,y),Δzとに基づいて、パラメータ算出部207は、補正前の面外補正係数Ko(x,y),Δzを、Ko(x,y),Δz=O0(x,y),Δz/Δzにより算出して記憶部107に記憶する。
上述したステップS12〜S15は、画像データ内の設定方向の各々について行われる。すなわち、ステップS13では各設定方向に存在する計測点(x,y)のz方向の位置zを、該設定方向に対応するQに基づいて求め、ステップS14では、各設定方向についての面外変位O0(x,y),Δzを、該設定方向に対応する位置zと位置zに基づいて算出し、ステップS15では、各設定方向についての面外補正係数Ko(x,y),Δzを、該設定方向に対応する面外変位O0(x,y),Δzに基づいて算出して記憶部107に記憶する。
<x方向移動の処理>
図8は、x方向移動の処理を示すフローチャートである。x方向移動の処理は、ステップS16〜S25を有する。
ステップS16において、制御部205は、可動部201(すなわち、基準位置のカメラ101)をx方向にパラメータ取得用の制御距離Δxだけ移動させるパラメータ取得用制御を前記駆動装置203に対して行う。z方向移動の処理の後に引き続き行う場合は、z方向にカメラ101を−Δzだけ移動させてカメラ101の位置をステップS1の状態に戻し、次いで、カメラ101をx方向に制御距離Δxだけ移動させる。これにより、ステップS1の状態から、カメラ101と対象表面1aとの相対位置を、x方向に制御距離Δxだけ変化させる。Δxは、上述のp(x,y)の1/500以上であってピッチp(x,y)以下であってよい。Δxは、例えば1mm程度の大きさである。
ステップS17において、カメラ101は、対象表面1aの格子模様を撮像することにより、画像データを取得する。
ステップS18において、データ処理部103は、ステップS17で得た画像データに対して、上述した間引き処理と輝度補間処理を複数回だけ行うことにより、複数枚のモアレ縞画像データを生成する。
ステップS19において、データ処理部103は、ステップS18で得た複数枚のモアレ縞画像データに基づいて、上述の式(3)により、設定方向に存在する計測点(x,y)におけるモアレ縞の位相φ(x,y)を求める。このφ(x,y)を以下でφmx(x,y)と記載する。
ステップS20において、Δxによる、補正前の面内変位U0x(x,y),Δxを求める。ステップS20は、ステップS20aとステップS20bを有する。ステップS20aでは、データ処理部103は、Δφ(x,y)=φmx(x,y)−φm0(x,y)により、Δφ(x,y)を求める。ステップS20bでは、データ処理部103は、U0x(x,y),Δx=p(x,y)・Δφ(x,y)/2πにより、Δxによる面内変位U0x(x,y),Δxを求める。ここで、Δφ(x,y)はステップS20aで求めたものである。この面内変位U0x(x,y),Δxは、設定方向に存在する計測点(x,y)の面内変位(以下で設定方向に対応する面内変位U0x(x,y),Δxともいう)であり、φmx(x,y)とφm0(x,y)は、この設定方向に対応する位相である。
ステップS21において、ステップS16での制御距離Δxと、ステップS20で求めたU0x(x,y),Δxとに基づいて、パラメータ算出部207は、面内補正係数Kux(x,y),Δxを、Kux(x,y),Δx=U0x(x,y),Δx/Δxにより算出する。制御距離Δxは、制御部205からパラメータ算出部207へ入力されてもよいし、パラメータ算出部207に予め設定されていてもよい。
上述したステップS20,S21は、複数の設定方向の各々について行われてよい。すなわち、ステップS20では複数の設定方向にそれぞれ存在する複数の計測点(x,y)の面内変位U0x(x,y),Δxを求め、ステップS21では、各設定方向についての面内補正係数Kux(x,y),Δxを、該設定方向に対応する面内変位U0x(x,y),Δxに基づいて算出してよい。
一方、ステップS22において、データ処理部103は、ステップS17で得た画像データにおいて、設定方向に存在する格子模様のx方向のピッチQを、上述の式(6)〜(8)に従って該設定方向に対応する該画像データの領域に基づいて特定する。この時、式(6)〜(8)においてQをQに置き換える。
ステップS23において、データ処理部103は、ステップS22で特定したピッチQと、カメラ101の焦点距離fと、x方向における格子模様の実際のピッチp(x,y)とに基づいて、設定方向に存在する計測点のz方向の位置z=f・p(x,y)/Qを求める。
ステップS24において、パラメータ算出部207は、ステップS5で求めたzとステップ23で求めたzとに基づいて、O0(x,y),Δx=z−zにより、Δxによる面外変位O0(x,y),Δxを求める。
ステップS25において、ステップS16での制御距離Δxと、ステップS24で求めたO0(x,y),Δxとに基づいて、パラメータ算出部207は、面外補正係数Ko(x,y),Δxを、Ko(x,y),Δx=O0(x,y),Δx/Δxにより算出して記憶部107に記憶する。
上述したステップS22〜S25は、画像データ内の設定方向の各々について行われてよい。すなわち、ステップS23では各設定方向に存在する計測点(x,y)のz方向の位置zを、該設定方向に対応するQに基づいて求め、ステップS24では、各設定方向についての面外変位O0(x,y),Δxを、該設定方向に対応する位置zと位置zに基づいて算出し、ステップS25では、各設定方向についての面外補正係数Ko(x,y),Δxを、該設定方向に対応する面外変位O0(x,y),Δxに基づいて算出して記憶部107に記憶してよい。
(変位取得処理)
図9は、上述の初期状態の基準時から時間が経過した計測時に行われる変位取得処理のフローチャートである。この変位取得処理は、ステップS26〜S33を有する。
ステップS26において、上述の基準位置にあるカメラ101は、対象表面1aの格子模様を撮像することにより、画像データを取得する。
ステップS27において、データ処理部103は、ステップS26で得た画像データに対して、上述した間引き処理と輝度補間処理を複数回だけ行うことにより、複数枚のモアレ縞画像データを生成する。
ステップS28において、データ処理部103は、ステップS27で得た複数枚のモアレ縞画像データに基づいて、上述の式(3)により、設定方向に存在する計測点(x,y)におけるモアレ縞の位相φ(x,y)を求める。
ステップS29において、データ処理部103は面内変位Uを求める。ステップS29は、ステップS29aとステップS29bを有する。ステップS29aでは、データ処理部103は、Δφ(x,y)=φ(x,y)−φm0(x,y)によりΔφ(x,y)を求める。ここで、φ(x,y)はステップS28で求めたものであり、φm0(x,y)は、ステップS3で求めたφ(x,y)であるが、他の基準時に予め求めたφ(x,y)であってもよい。ステップS29bでは、データ処理部103は、U=p(x,y)・Δφ(x,y)/2πにより、面内変位Uを求める。ここで、Δφ(x,y)はステップS29aで求めたものである。
上述したステップS28,S29は、複数の設定方向の各々について行われる。すなわち、ステップS28では複数の設定方向にそれぞれ存在する複数の計測点(x,y)の位相φ(x,y)を求め、ステップS29では、各設定方向についての面内変位Uを、該設定方向に対応するφ(x,y)とφm0(x,y)に基づいて算出する。
一方、ステップS30において、データ処理部103は、ステップS26で得た画像データにおいて、設定方向に存在する格子模様のx方向のピッチQを、設定方向に存在する該画像データの領域に基づいて特定する。
ステップS31において、ステップS30で特定したピッチQと、カメラ101の焦点距離fと、x方向における格子模様の実際のピッチp(x,y)とに基づいて、データ処理部103は、設定方向に存在する計測点(x,y)のz方向の位置z=f・p(x,y)/Qを求める。
ステップS32において、データ処理部103は、ステップS31で求めたzに基づいて、O=z−zにより、設定方向について面外変位Oを求める。ここで、zは、ステップS5で求めたzであるが、上記他の基準時に予め求めた初期状態のzであってもよい。
上述したステップS30〜S32は、複数の設定方向の各々について行われる。すなわち、ステップS31では各設定方向に存在する計測点(x,y)のz方向の位置zを、該設定方向に対応するQに基づいて求め、ステップS32では、各設定方向についての面外変位Oを、該設定方向に対応する位置zと位置zに基づいて算出する。
ステップS33では、変位算出部105は、ステップS29で求めた計測変位としての面内変位Uと、ステップS32で求めた計測変位としての面外変位Oと、記憶部107に記憶されている補正係数Kux(x,y),Δz,Kux(x,y),Δx,Ko(x,y),Δz,Ko(x,y),Δxとに基づいて、z方向における補正後の面外変位Δzとx方向における補正後の面内変位Δxを、次の式(21)(22)により算出する。

Δz=(Kux(x,y),Δx・O−Ko(x,y),Δz・U)/(Kux(x,y),Δx・Ko(x,y),Δz−Kux(x,y),Δz・Ko(x,y),Δx) ・・・(21)

Δx=(Ko(x,y),Δz・U−Kux(x,y),Δz・O)/(Kux(x,y),Δx・Ko(x,y),Δz−Kux(x,y),Δz・Ko(x,y),Δx) ・・・(22)
式(21)と式(22)は、次の関係式(23)と関係式(24)から導かれるものである。

=Kux(x,y),Δx・Δx+Kux(x,y),Δz・Δz ・・・(23)

O=Ko(x,y),Δx・Δx+Ko(x,y),Δz・Δz ・・・(24)
ステップS33は、各設定方向について行われる。すなわち、各設定方向について、該設定方向に対応する面内変位Uと面外変位Oと補正係数Kux(x,y),Δz,Kux(x,y),Δx,Ko(x,y),Δz,Ko(x,y),Δxとに基づいて、補正後変位ΔzとΔxが算出される。
なお、記憶部107において、各設定方向毎に、補正係数Kux(x,y),Δz,Kux(x,y),Δx,Ko(x,y),Δz,Ko(x,y),Δxは、データ処理部103により該設定方向に対応づけられて記憶されている。
(パラメータ検査処理)
図10は、記憶部107に記憶されている補正係数を検査するパラメータ検査処理のフローチャートである。パラメータ検査処理は、ステップS41〜S45を有する。なお、本実施形態によるパラメータ取得方法は、パラメータ検査処理を含んでいてよい。
ステップS41において、制御部205が、可動部201を検査用の制御距離だけ所定方向(z方向又はx方向)に移動させる検査用制御を駆動装置203に対して行う。
ステップS42において、ステップS41の検査用制御により可動部201が実際に移動した距離を、距離計測センサ209により計測する。
ステップS43において、ステップS42で計測した移動距離とステップS41における検査用の制御距離との違いを示す指標値(例えば両者の差又は比率)を指標値算出部211により求め、求めた差を指標値算出部211により出力する。
ステップS44において、ステップS43で出力された指標値が許容範囲内であるかどうかを判断部213により判断し、当該判断の結果が否定である場合には、当該結果を出力して、ステップS45へ移行する。当該判断の結果が肯定である場合には、すなわち、ステップS43で出力された差が許容範囲内である場合には、パラメータ検査処理の処理を終了する。
ステップS45において、ステップS41での検査用の制御距離とステップS42で計測した移動距離とに基づいて、補正部215により補正係数を補正する。
ステップS41で可動部201を移動させた所定方向がz方向である場合には、ステップS41での検査用の制御距離をΔzαとし、ステップS42で計測した移動距離をΔzβとして、ステップS45において、補正係数Kux(x,y),ΔzにΔzα/Δzβを乗算することにより、Kux(x,y),Δzを補正し、補正係数Ko(x,y),ΔzにΔzα/Δzβを乗算することにより、Ko(x,y),Δzを補正する。
ステップS41で可動部201を移動させた所定方向がx方向である場合には、ステップS41での検査用の制御距離をΔxαとし、ステップS42で計測した移動距離をΔxβとして、ステップS45において、補正係数Kux(x,y),ΔxにΔxα/Δxβを乗算することにより、Kux(x,y),Δxを補正し、補正係数Ko(x,y),ΔxにΔxα/Δxβを乗算することにより、Ko(x,y),Δxを補正する。
ステップS41で可動部201を移動させる所定方向がz方向である場合と、ステップS41で可動部201を移動させる所定方向がx方向である場合の各々について、上述のステップS41〜S45が行われてよい。
以上は、xz平面に平行な各平面(すなわち、xy座標の値毎の当該平面)に関する処理(xz処理という)である。ただし、xz平面に平行な1つの平面(xz平面を含む)についてxz処理が行われてもよい。
[yz処理]
上述したxz処理に加えて、yz平面と平行な各平面に関する処理(yz処理という)も行われてもよい。yz処理は、上述したxz処理において、xをyに読み替えyをxに読み替えた(すなわちxとyを互いに入れ替えた)内容と同じであるので、その詳しい説明を省略する。ただし、xz処理とyz処理とで重複する内容(例えば面外変位Oを求める処理や補正係数Kozを求める処理)は、xz処理とyz処理のいずれかで行われればよい。また、xy座標を表わす(x,y)を読み替えると(y,x)となるが、これは(x,y)と同じであるので、(x,y)については読み替えない。
xz処理において、上述のように、補正係数Kux(x,y),Δz,Kux(x,y),Δx,Ko(x,y),Δz,Ko(x,y),Δxを予め求めて記憶部107に記憶させる。
さらに、yz処理において、xz処理と同様に、補正係数Kuy(x,y),Δz,Kuy(x,y),Δy,Ko(x,y),Δyを予め求めて記憶部107に記憶させる。
ステップS33において、変位算出部105は、記憶部107に記憶された各補正係数に基づいて、補正後変位として、z方向の面外変位Δzとx方向の面内変位Δxとy方向の面内変位Δyを求める。すなわち、変位算出部105は、次の式(25)〜(27)で表わされる3元連立方程式の解としてΔzとΔxとΔyを求める。

=Kux(x,y),Δx・Δx+Kux(x,y),Δy・Δy+Kux(x,y),Δz・Δz ・・・(25)

=Kuy(x,y),Δx・Δx+Kuy(x,y),Δy・Δy+Kuy(x,y),Δz・Δz ・・・(26)

O=Ko(x,y),Δx・Δx+Ko(x,y),Δy・Δy+Ko(x,y),Δz・Δz ・・・(27)
これらの式において、Uは、xz処理において求めたx方向に沿った面内変位(計測変位)であり、Uは、yz処理においてが求めたy方向に沿った面内変位(計測変位)であり、Kux(x,y),ΔyとKuy(x,y),Δxは、以下のように予め求められ
ux(x,y),Δyは、yz処理における次の追加処理により求められる。追加処理は、下記の(a1)〜(a6)の処理を有する。
(a1)上述のステップS1の状態から、可動部201(カメラ101)をy方向にパラメータ取得用の制御距離Δyだけ移動させる制御を制御部205が行う。この処理(a1)は、yz処理のステップS16であってよい。
(a2)次に、カメラ101は、対象表面1aの格子模様を撮像することにより、画像データを取得する。
(a3)その後、データ処理部103は、この画像データに対して、上述した間引き処理と輝度補間処理を複数回だけ行うことにより、複数枚のモアレ縞画像データを生成する。
(a4)次に、データ処理部103は、これら複数枚のモアレ縞画像データに基づいて、上述の式(6)により、設定方向に存在する計測点(x,y)での、x方向におけるモアレ縞の位相φ(x,y)を求める。このφ(x,y)を以下でφmx(x,y)と記載する。
(a5)その後、データ処理部103は、U0x(x,y),Δy=p(x,y)・{φmx(x,y)−φm0(x,y)}/2πにより、Δyによる、x方向に沿った面内変位U0x(x,y),Δyを求める。ここで、面内変位U0x(x,y),Δyは、設定方向に存在する計測点(x,y)の面内変位であり、φmx(x,y)とφm0(x,y)は、この設定方向に対応する、x方向における位相である。φm0(x,y)は初期状態の位相である。
(a6)上記(a1)での制御距離Δyと、上記(a5)で求めたU0x(x,y),Δyとに基づいて、パラメータ算出部207は、面内補正係数Kux(x,y),Δyを、Kux(x,y),Δy=U0x(x,y),Δy/Δyにより算出して記憶部107に記憶する。制御距離Δyは、パラメータ算出部207に予め設定されており、又は制御部205からパラメータ算出部207に入力される。なお、記憶部107において、各設定方向毎に、Kux(x,y),Δyは、該設定方向に対応づけられて記憶されている。
uy(x,y),Δxは、Kux(x,y),Δyを求める上記追加処理と同様に、xz処理における次の追加処理により求められる。この追加処理は、下記の(b1)〜(b6)の処理を有する。
(b1)ステップS1の状態から、例えば可動部201(カメラ101)をx方向に微小量Δxだけ移動させることにより、カメラ101と対象表面1aとの相対位置を、x方向にパラメータ取得用の制御距離Δxだけ変化させる。この処理(b1)は、xz処理のステップS16であってよい。
(b2)次に、カメラ101は、対象表面1aの格子模様を撮像することにより、画像データを取得する。
(b3)その後、データ処理部103は、この画像データに対して、上述した間引き処理と輝度補間処理を複数回だけ行うことにより、複数枚のモアレ縞画像データを生成する。
(b4)次に、データ処理部103は、これら複数枚のモアレ縞画像データに基づいて、xとyを入れ替えた上述の式(6)により、設定方向に存在する計測点(x,y)での、y方向におけるモアレ縞の位相φ(x,y)を求める。このφ(x,y)を以下でφmy(x,y)と記載する。
(b5)その後、データ処理部103は、U0y(x,y),Δx=p(x,y)・{φmy(x,y)−φm0(x,y)}/2πにより、Δxによる、y方向に沿った面内変位U0y(x,y),Δxを求める。ここで、面内変位U0y(x,y),Δxは、設定方向に存在する計測点(x,y)の面内変位であり、φmy(x,y)とφm0(x,y)は、この設定方向に対応する位相である。φm0(x,y)は初期状態の位相である。
(b6)上記(b1)での制御距離Δxと、上記(b5)で求めたU0y(x,y),Δxとに基づいて、パラメータ算出部207は、面内補正係数Kuy(x,y),Δxを、Kuy(x,y),Δx=U0y(x,y),Δx/Δxにより算出して記憶部107に記憶する。制御距離Δxは、パラメータ算出部207に予め設定されており、又は制御部205からパラメータ算出部207に入力される。なお、記憶部107において、各設定方向毎に、Kuy(x,y),Δxは、該設定方向に対応づけられて記憶されている。
また、上述のパラメータ検査処理は、z方向とx方向とy方向の各々について次のように行われてよい。
z方向については、ステップS41での検査用の制御距離をΔzαとし、ステップS42で計測した移動距離をΔzβとして、ステップS45で、各補正係数Kux(x,y),Δz、Kuy(x,y),Δz、Ko(x,y),ΔzにΔzα/Δzβを乗算することにより当該補正係数を補正する。
x方向については、ステップS41での検査用の制御距離をΔxαとし、ステップS42で計測した移動距離をΔxβとして、ステップS45で、各補正係数Kux(x,y),Δx、Kuy(x,y),Δx、Ko(x,y),ΔxにΔxα/Δxβを乗算することにより当該補正係数を補正する。
ステップS41での検査用の制御距離をΔyαとし、ステップS42で計測した移動距離をΔyβとして、ステップS45で、各補正係数Kux(x,y),Δy、Kuy(x,y),Δy、Ko(x,y),ΔyにΔyα/Δyβを乗算することにより当該補正係数を補正する。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態によると、補正部215により補正されたパラメータ(各補正係数)により、各種の誤差の影響を全体的に補正できる。すなわち、対象面1aの傾き、カメラ101の設置角度の誤差、カメラ101の画角、対象面1aの模様のピッチの誤差、及びカメラ101のレンズ収差等が与える面内変位と面外変位の算出値の誤差の影響分を、全体的に補正することができる。
[第2実施形態]
図11は、本発明の第2実施形態によるパラメータ取得装置200が適用可能な変位取得装置100の構成を示す。第2実施形態において、以下で説明する点が第1実施形態と異なる。第2実施形態について、以下で説明しない点は、第1実施形態の場合と同じであってよい。第2実施形態では、変位取得装置100は、対象表面1aの面外変位を求める。
変位取得装置100は、規則性のある模様を対象表面1aの模様を投影する投影装置202を備える。投影装置202は、可動部201に設けられる。投影装置202から見て同じ投影方向に投影した模様の位相は、当該模様が投影された位置と投影装置202との距離にかかわらず同じになる。
カメラ101は、投影装置202により対象表面1aに投影された模様を撮像し、撮像した画像データを生成する。データ処理部103は、この画像データに基づいてサンプリングモアレ法により前記対象表面1a上の計測点に関する変位量を求める。第2実施形態においても、当該変位量は、計測点での模様に関する位相変化量(モアレ縞の位相の変化量)である。
カメラ101は、対象表面1aに投影された模様を撮像することにより、この模様の画像データを取得する。カメラ101の向き(すなわち光軸C2方向)は、面外変位の計測方向(z方向)と平行であってよいし平行でなくてもよい。カメラ101は、計測方向と交差する方向に投影装置202から間隔をおいて配置される。また、カメラ101の向きは、図3のように、投影装置202の向き(すなわち光軸C1方向)とずれていてもよい。
投影装置202とカメラ101が計測方向と交差する方向に互いに間隔をおいて可動部201に配置され、かつ、投影装置202の向きとカメラ101の向きが互いにずれている状態で、可動部201に取り付けられている。これにより、投影装置202とカメラ101との間隔は一定に保たれ、かつ、投影装置202の向きとカメラ101の向きとは互いに対して固定される。
データ処理部103は、カメラ101が撮像した模様の画像データに基づいてサンプリングモアレ法を用いて対象表面1a上の計測点における模様に関する位相変化量を求める。すなわち、第1実施形態と同様に、対象表面1aにおける計測点(x,y)での位相を上述のφ(x,y)として、データ処理部103は、基準時において求められたφ(x,y)をφm0(x,y)とし、計測時において求められたφ(x,y)をφm2(x,y)として、データ処理部103は、計測点(x,y)での位相変化量Δφ(x,y)を、Δφ(x,y)=φm2(x,y)−φm0(x,y)により求める。
なお、投影装置202およびカメラ101は、計測点(x,y)を含む、xz平面に平行な平面(以下で計測点平面という)上に配置されてもよいし、投影装置202およびカメラ101と対象表面1aとの距離に比べて十分に小さい量だけ計測点平面からずれた位置に配置されてもよい。
変位算出部105は、データ処理部103により求められた変位量Δφ(x,y)と、予め求められ記憶部107に記憶されたパラメータとに基づいて、計測点の面外変位を計測変位として算出する(詳しくは後述する)。このパラメータは、投影装置202およびカメラ101(すなわち可動部201)と対象表面1aとの、計測方向(z方向)の距離の変化量と、計測点(x,y)での模様の位相変化量を表わす値との比率である。
図12は、上記比率を取得する処理の説明図である。図12において、xyz座標系は、図11の場合と同じである。図12において、対象表面1aにおける計測点(x,y)がカメラ101から見た設定方向に位置している。
駆動装置203(第2駆動部203C)で可動部201をz方向に移動させることにより、投影装置202およびカメラ101と対象表面1aとの距離をz方向に変化させる。この距離の変化量をΔZとする。この距離の変化により、図12において、投影装置202およびカメラ101との対象表面1aとの位置関係は、投影装置202およびカメラ101と実線で示す対象表面1aとの位置関係から、投影装置202およびカメラ101と破線で示す対象表面1aとの位置関係に変化する。その結果、投影装置202により対象表面1aに投影される模様は、カメラ101から見て設定方向に存在する計測点(x,y)において、位相がΔφm0(x,y)だけ変化する。このΔφm0(x,y)について、次の近似式(28)が成り立つ。
Figure 2021128112
この式(28)の各記号は次の通りである。θ1は、投影装置202から見た計測点(x,y)の方向(図12の例では光軸C1)と、面外変位の計測方向(図12では光軸C2、すなわち、z方向)とのなす角度である。θ2は、カメラ101から見た計測点(x,y)の方向(設定方向)と、面外変位の計測方向とのなす角度である。ただし、図12において計測点(x,y)の左側と右側のなす角をそれぞれ正と負にするので、θ1は正の値であり、θ2は負の値である。図12は一例を示しているので、θ1とθ2は、正と負のいずれの値であってもよい。Pは、対象表面1aに投影された格子模様のピッチであり、ΔZは、投影装置202およびカメラ101を移動した距離である。なお、なす角度θ1,θ2とピッチPとは、それぞれ、上述のxyz座標系におけるxz平面に平行な1つの平面(計測点平面)における角度とピッチとであってよい。
ここで、投影装置202およびカメラ101と対象表面1aとの距離は、ΔZに対して十分に大きいことにより、なす角度θ1,θ2とピッチPは、投影装置202およびカメラ101を移動させる前と後とで同じであるとみなしている。したがって、ピッチPと(tanθ1−tanθ2)との比率が一定であるとみなせる。当該比率(tanθ1−tanθ2)/Pに2πを乗算したものは、式(28)を変形した次式(29)で表わされる。
Figure 2021128112
式(29)において位相変化量Δφm0(x,y)と移動量ΔZは計測可能であるので、2π(tanθ1−tanθ2)/Pを求めることができる。すなわち、基準時において、投影装置202およびカメラ101を移動した距離ΔZと、これによる計測点(x,y)での位相変化量Δφm0(x,y)を計測し、Δφm0(x,y)/ΔZを2π(tanθ1−tanθ2)/Pとして予め求めることができる。
記憶部107は、このように予め求めたK=Δφm0(x,y)/ΔZを面外変位算出用のパラメータ(比率)として記憶している。したがって、基準時から時間が経過した計測時において、変位算出部105は、比率Kを用いて計測点(x,y)の面外変位ΔZを求めることができる。すなわち、式(29)において、ΔZを面外変位ΔZに置き換え、Δφm0(x,y)を計測時の位相変化量Δφ(x,y)に置き換えて、式(29)を変形した次式(30)により、計測点(x,y)の面外変位ΔZを求めることができる。ここで、Kは、上述のように2π(tanθ1−tanθ2)/Pに等しい。
なお、θ1、θ2、P、Kは、それぞれ、θ1(x,y)、θ2(x,y)、P(x,y)、K(x,y)と表現されるが、これらを、簡単のため、単にθ1、θ2、P、Kと表記している。
Figure 2021128112
制御部205は、対象表面1aの基準時において、可動部201を所定方向(z方向)にパラメータ取得用の制御距離ΔZだけ移動させるパラメータ取得用制御を駆動装置203に対して行う。これにより、駆動装置203は、可動部201をz方向に移動させる。前記パラメータ取得用制御の前後での前記計測点に関する上述の位相変化量Δφm0(x,y)が、カメラ101とデータ処理部103の処理により求められる。
パラメータ算出部207は、パラメータ取得用の制御距離ΔZと、位相変化量Δφm0(x,y)との比率KをK=Δφm0(x,y)/ΔZにより求める。パラメータ算出部207は、このように求めた比率Kを記憶部107に記憶させる。
変位算出部105は、次のように面外変位ΔZを求める。まず、基準時から時間が経過した計測時において、上述のようにカメラ101とデータ処理部103の処理により、計測点(x,y)における模様に関する位相変化量Δφ(x,y)が求められる。この位相変化量Δφ(x,y)は、基準時における計測点(x,y)での模様に関する位相φm0(x,y)と、計測時における当該計測点(x,y)の模様に関する位相φm2(x,y)との差である。すなわちデータ処理部103は、Δφ(x,y)=φm2(x,y)−φm0(x,y)により、Δφ(x,y)を求める。次いで、変位算出部105は、この位相変化量Δφ(x,y)と、記憶部107に記憶されている比率Kとに基づいて、当該計測点(x,y)の面外変位ΔZを、上式(30)、すなわち、ΔZ=Δφ(x,y)/Kにより求める。なお、データ処理部103は、基準時について求めた計測点(x,y)での上記位相φm0(x,y)を記憶している。
図13は、第2実施形態によるパラメータ取得処理と変位取得処理とを示すフローチャートである。パラメータ取得処理は、基準時において行われ、ステップS51〜S55を有する。なお、第2実施形態によるパラメータ取得方法は、当該パラメータ取得処理と後述のパラメータ検査処理を含んでよい。
ステップS51では、次のように、設定方向に存在する対象表面1aの計測点(x,y)において投影された模様に関する位相φm0(x,y)を求める。投影装置202とカメラ101が基準位置にある状態で、投影装置202が対象表面1aに模様を投影し、カメラ101が、投影された模様を撮像することにより画像データを生成する。データ処理部103は、この画像データに対して、上述した間引き処理と輝度補間処理を、複数回行うことにより、複数のモアレ縞画像データを生成する。データ処理部103は、生成した複数のモアレ縞画像データに基づいて、計測点(x,y)におけるモアレ縞の位相φ(x,y)を、模様に関する位相φm0(x,y)として求める。
ステップS52では、制御部205は、対象表面1aの基準時において、可動部201を所定方向(z方向)にパラメータ取得用の制御距離ΔZだけ移動させるパラメータ取得用制御を駆動装置203に対して行う。
ステップS53では、次のように、設定方向に存在する対象表面1aの計測点(x,y)において投影された模様に関する位相φm1(x,y)を求める。投影装置202とカメラ101がステップS52で移動した位置にある状態で、投影装置202が対象表面1aに模様を投影し、カメラ101が、投影された模様を撮像することにより画像データを生成する。データ処理部103は、この画像データに基づいて、ステップS51の場合と同様に、複数のモアレ縞画像データを生成し、複数のモアレ縞画像データに基づいて、計測点(x,y)におけるモアレ縞の位相φ(x,y)を、模様に関する位相φm1(x,y)として求める。なお、ステップS53を終えたら、駆動装置203は、投影装置202およびカメラ101を変更位置から基準位置へ移動させる。
ステップS54では、データ処理部103は、ステップS1で求めた模様の位相φm0(x,y)と、ステップS3で求めた模様の位相φm1(x,y)との差Δφm0(x,y)を、Δφm0(x,y)=φm1(x,y)−φm0(x,y)により位相変化量として求める。
ステップS55では、パラメータ算出部207は、ステップS2におけるパラメータ取得用の制御距離ΔZと、ステップS54で求めた位相変化量Δφm0(x,y)との比率Kを、パラメータとして、K=Δφm0(x,y)/ΔZにより求め、記憶部107に記憶する。制御距離ΔZは、パラメータ算出部207に予め設定され、又は、制御部205からパラメータ算出部207に入力される。
変位取得処理は、基準時から時間が経過した計測時において行われ、ステップS56〜S58を有する。
ステップS56では、次のように、設定方向に存在する対象表面1aの計測点(x,y)において投影された模様に関する位相を求める。投影装置202とカメラ101(可動部201)が、ステップS51で投影と撮像を行った時と同じ基準位置にある状態で、投影装置202が対象表面1aに模様を投影し、カメラ101が、投影された模様を撮像することにより画像データを生成する。データ処理部103は、この画像データに基づいて、ステップS51の場合と同様に、複数のモアレ縞画像データを生成し、複数のモアレ縞画像データに基づいて、計測点(x,y)におけるモアレ縞の位相φ(x,y)を、模様に関する位相φm2(x,y)として求める。
ステップS57では、データ処理部103は、ステップS51で求めた模様の位相φm0(x,y)と、ステップS56で求めた模様の位相φm2(x,y)との差Δφ(x,y)を、Δφ(x,y)=φm2(x,y)−φm0(x,y)により位相変化量として求める。
ステップS58では、変位算出部105は、ステップS55で求められ記憶部107に記憶されている比率Kと、ステップS57で求められた位相変化量Δφ(x,y)とに基づいて、計測点(x,y)の面外変位ΔZを、ΔZ=Δφ(x,y)/Kにより求める。
(パラメータ検査処理)
第2実施形態において上述のパラメータを検査するパラメータ検査処理は、第1実施形態で説明した図10のフローチャートの場合と同様であるので、図10を参照して、第2実施形態の場合のパラメータ検査処理を説明する。このパラメータ検査処理は、ステップS41〜S45を有する。
ステップS41において、制御部205が、可動部201を検査用の制御距離Δzαだけ所定方向(z方向)に移動させる検査用制御を駆動装置203に対して行う。
ステップS42において、ステップS41の検査用制御により可動部201が実際に移動した距離を、距離計測センサ209により計測する。
ステップS43において、ステップS42で計測した移動距離ΔzβとステップS41における検査用の制御距離Δzαとの違いを示す指標(例えば両者の差又は比率)を指標値算出部211により求め、求めた指標を指標値算出部211により出力する。
ステップS44において、ステップS43で出力された指標値が許容範囲内であるかどうかを判断部213により判断し、当該判断の結果が否定である場合には、当該結果を出力して、ステップS45へ移行する。当該判断の結果が肯定である場合には、すなわち、ステップS43で出力された指標値が許容範囲内である場合には、パラメータ検査処理の処理を終了する。
ステップS45において、ステップS41での検査用の制御距離ΔzαとステップS42で計測した移動距離Δzβとに基づいて、補正部215は、記憶部107に記憶されているパラメータ(比率K)を補正する。すなわち、パラメータKにΔzα/Δzβを乗算することにより、当該比率を補正する。補正されたパラメータは、補正後のパラメータとして記憶部107に記憶され、以降に行われる変位取得処理(ステップS58)で使用される。
なお、1つの設定方向について、上述のパラメータ取得処理、変位取得処理、およびパラメータ検査処理が行われてもよいし、複数の設定方向の各々について、上述のパラメータ取得処理、変位取得処理、およびパラメータ検査処理が行われてもよい。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態によると、第1実施形態と同様に、補正部215により補正されたパラメータ(各補正係数)により、各種の誤差の影響を全体的に補正できる。
[レーザ光の照射目標位置を示す的]
上述した各実施形態において、距離計測センサ209がレーザ変位センサである場合に、可動部201には、レーザ光の照射目標位置を示す的301が設けられていてよい。図14は、図1または図11において、所定方向(図1ではz方向又はx方向、図11ではz方向)に見た可動部201のレーザ照射面201aを示す図である。レーザ照射面201aは、レーザ変位センサ209からのレーザ光が当たる面である。
図14のように、可動部201において、レーザ変位センサ209からのレーザ光が当たる箇所には、的301(この図では円)が設けられている。レーザ照射面201aに当たったレーザ光のスポット(図14における黒丸)は、人が視覚的に認識可能である。的301は、レーザ光の照射目標位置を示す。的301は、人が視覚的に認識できるように設けられる。的301は、レーザ変位センサ209のレーザ照射位置から上記所定方向に延びる直線上に位置する。また、的301の周囲には、的301からの位置のずれを示す位置ずれ表示302が設けられている。位置ずれ表示302は、的301からずれている距離を示してよい。図14の例では、位置ずれ表示302は、的301を中心とし半径が既知である複数の同心円の表示である。
このような的301と位置ずれ表示302を設けることにより、可動部201が移動する方向が上記所定方向からずれているかどうかを検査できる。例えば、上述のステップ42を行う前には、静止構造物に取り付けられたレーザ変位センサ209からのレーザ光が的301に当たるようにしておく。その後、上述のステップ41で可動部201が移動した後に、ステップS42においてレーザ変位センサ209によりレーザ光が照射された位置が、的301からずれているかどうかを人が見て確認できる。この時、位置ずれ表示302がある場合には、そのずれの量が容易に得られる。
レーザ光が照射された位置が、的301からずれている場合には、可動部201の移動方向が上記所定方向からずれているので、可動部201の移動方向が正確に上記所定方向となるように駆動装置203を調整できる。
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、以下の変更例1〜3のいずれかを単独で採用してもよいし、変更例1〜3を任意に組み合わせて採用してもよい。この場合、以下で述べない点は、上述と同じである。
(変更例1)
判断部213と補正部215を省略してもよい。この場合、指標値算出部211は、例えば、指標値を表示装置に出力してよい。これにより、表示装置は、指標値を表示する。人は、表示された指標値を見て、指標値が許容範囲内であるかどうかを確認できる。指標値が許容範囲外である場合には、例えば、制御部に設定するパラメータ取得用の制御距離を調節して、再び、パラメータ取得処理を行わせることができる。
(変更例2)
上述では、補正部215は、パラメータを補正したが、距離計測センサ209が計測した移動距離と、検査用の制御距離とに基づいて、制御部205のパラメータ取得用制御による駆動装置203の駆動量を補正してもよい。
例えば、制御部205は、ドライバ(図1又は図11を参照)を制御することにより、当該ドライバから、駆動装置203であるステッピングモータ(例えばステッピングモータ203b又は203c)へ入力されるパルス数が制御され、当該ステッピングモータは、入力されたパルス数に応じた駆動量だけ可動部201を駆動する(移動させる)。この場合、本変更例では、補正部215は、距離計測センサ209が計測した移動距離と、検査用の制御距離とに基づいて、上記ドライバから上記ステッピングモータへ入力させるパルス数を補正する。
(変更例3)
検査用制御は、パラメータ取得用制御であり、検査用の制御距離はパラメータ取得用の制御距離であってもよい。すなわち、検査用制御がパラメータ取得用制御を兼ねている移動制御(以下で単に移動制御という)であり、検査用の制御距離はパラメータ取得用の制御距離と同じ制御距離(以下で共通制御距離という)であってもよい。
移動制御の前後での計測点に関する変位量がカメラ101とデータ処理部103の処理により求められる。次いで、当該変位量と共通制御距離とに基づいて、パラメータ(第1実施形態では上記補正係数であり、第2実施形態では上記比率)が、パラメータ算出部207により求められる。
一方、移動制御により可動部201が実際に所定方向に移動した距離が、距離計測センサ209により計測される。次いで、当該移動距離と、共通制御距離との違いを示す指標値が指標値算出部211により求められ、当該指標値が指標値算出部211により出力される。
出力された指標値が、許容範囲内であるかどうかが判断部213により判断され、当該判断の結果が否定である場合には、当該結果が判断部215により出力されてよい。この判断の結果が否定である場合には、共通制御距離と距離計測センサ209が計測した移動距離に基づいて、パラメータ算出部207により求められたパラメータが、補正部215により補正されてよい。すなわち、移動制御を1回行うことにより、パラメータが求められ、このパラメータが補正されてよい。
したがって、第1実施形態では、同じ移動制御が、上述のステップS6又はS16でのパラメータ取得用制御であるだけでなく、上述のステップS41での検査用制御も兼ねている。当該移動制御を行った後は、パラメータとしての上記補正係数を求める処理(上述のステップS7〜S15又はステップS17〜S25)と、求めた当該パラメータを補正する処理(上述のステップS42〜S45)とが行われてよい。この時、当該ステップS42〜S44は、当該ステップS7〜S15又はステップS17〜S25と並行して行われてよい。
同様に、第2実施形態では、同じ移動制御が、上述のステップS52でのパラメータ取得用制御であるだけでなく、上述のステップS41での検査用制御も兼ねている。当該移動制御を行った後は、パラメータとしての上記比率を求める処理(上述のステップS53〜S55)と、求めた当該パラメータを補正する処理(上述のステップS42〜S45)とが行われてよい。この時、当該ステップS42〜S44は、当該ステップS53〜S55と並行して行われてよい。
1 物体
1a 対象表面
100 変位取得装置
101 カメラ
103 データ処理部
105 変位算出部
107 記憶部
200 パラメータ取得装置
201 可動部
202 投影装置
203 駆動装置
203a 移動台
203b 第1駆動部
203c 第2駆動部
205 制御部
207 パラメータ算出部
209,209a,209b 距離計測センサ
211 指標値算出部
213 判断部
215 補正部
301 的
302 位置ずれ表示

Claims (11)

  1. 物体の対象表面における規則性のある模様を撮像して画像データを生成するカメラと、
    前記画像データに基づいてサンプリングモアレ法により前記対象表面上の計測点に関する変位量を求めるデータ処理部と、
    求めた変位量と予め求めたパラメータとに基づいて計測点の面内変位と面外変位の一方または両方を算出する変位算出部と、を備える変位取得装置に設けられるパラメータ取得装置であって、
    前記カメラが設置され所定方向に移動可能な可動部と、
    前記可動部を前記所定方向に移動させる駆動装置と、
    前記可動部を前記所定方向にパラメータ取得用の制御距離だけ移動させるパラメータ取得用制御を前記駆動装置に対して行う制御部と、を備え、
    前記パラメータ取得用制御の前後での前記計測点に関する変位量が前記カメラと前記データ処理部により求められ、
    当該変位量と前記パラメータ取得用の制御距離とに基づいて前記パラメータを求めるパラメータ算出部と、
    前記可動部を検査用の制御距離だけ前記所定方向に移動させる検査用制御を前記駆動装置に対して行った場合に、当該検査用制御により前記可動部が実際に移動した距離を計測する距離計測センサと、
    前記距離計測センサが計測した移動距離と、前記検査用の制御距離との違いを示す指標値を求め、求めた指標値を出力する指標値算出部と、を備える、パラメータ取得装置。
  2. 前記指標値算出部が出力した前記指標値が許容範囲内であるかどうかを判断し、当該判断の結果が否定である場合には、当該結果を出力する判断部を備える、請求項1に記載のパラメータ取得装置。
  3. 前記判断部による前記判断の結果が否定である場合に、前記検査用の制御距離と前記距離計測センサが計測した移動距離に基づいて、前記パラメータを補正する補正部を備える、請求項2に記載のパラメータ取得装置。
  4. 前記判断部による前記判断の結果が否定である場合に、前記距離計測センサが計測した移動距離と、前記検査用の制御距離とに基づいて、制御部のパラメータ取得用制御による駆動装置の駆動量を補正する補正部を備える、請求項3に記載のパラメータ取得装置。
  5. 距離計測センサは、可動部に向けて前記所定方向にレーザ光を射出して可動部で反射させ、反射された当該レーザ光に基づいて、前記所定方向における可動部の移動距離を計測するレーザ変位計である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のパラメータ取得装置。
  6. 前記可動部において、レーザ変位計からのレーザ光が当たる箇所には、当該レーザ光の照射目標位置を示す的が設けられている、請求項5に記載のパラメータ取得装置。
  7. 前記検査用制御は、前記パラメータ取得用制御であり、前記検査用の制御距離は前記パラメータ取得用の制御距離である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のパラメータ取得装置。
  8. 前記データ処理部は、前記変位量として、補正前の面内変位及び面外変位を求め、
    前記変位算出部は、前記データ処理部が求めた面内変位及び面外変位と、前記パラメータとに基づいて、補正後の面内変位と面外変位の一方又は両方を算出する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のパラメータ取得装置。
  9. 前記変位取得装置は、可動部に設けられた投影装置を備え、該投影装置は、前記対象表面の前記模様を投影し、
    前記データ処理部は、前記変位量として、前記模様に関する位相変化量を求め、
    前記パラメータは、前記投影装置および前記カメラと前記対象表面との距離の変化量と、当該距離の変化による前記計測点での前記模様に関する位相変化量を表わす値との比率であり、
    前記変位算出部は、前記データ処理部が求めた前記位相変化量と、前記比率とに基づいて、面外変位を算出する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のパラメータ取得装置。
  10. 物体の対象表面における規則性のある模様を撮像して画像データを生成するカメラと、
    前記画像データに基づいてサンプリングモアレ法により前記対象表面上の計測点に関する変位量を求めるデータ処理部と、
    求めた変位量と予め求めたパラメータとに基づいて計測点の面内変位と面外変位の一方または両方を算出する変位算出部と、を備える変位取得装置に対するパラメータ取得方法であって、
    (A)前記カメラが設置され所定方向に移動可能な可動部と、前記可動部を前記所定方向に移動させる駆動装置とを設け、
    (B)前記可動部を前記所定方向にパラメータ取得用の制御距離だけ移動させるパラメータ取得用制御を制御部により前記駆動装置に対して行い、
    (C)前記パラメータ取得用制御の前後での前記計測点に関する変位量を、前記カメラと前記データ処理部により求め、
    (D)当該変位量と前記パラメータ取得用の制御距離とに基づいて、パラメータ算出部により前記パラメータを求め、
    (E)前記可動部を検査用の制御距離だけ前記所定方向に移動させる検査用制御を前記制御部により前記駆動装置に対して行い、
    (F)当該検査用制御により前記可動部が実際に移動した距離を距離計測センサにより計測し、
    (G)前記距離計測センサが計測した移動距離と、前記検査用の制御距離との違いを示す指標値を、指標値算出部により求めて出力する、パラメータ取得方法。
  11. 前記検査用制御は、前記パラメータ取得用制御であり、前記検査用の制御距離は前記パラメータ取得用の制御距離であり、前記(B)は、前記(E)を兼ねている、請求項10に記載のパラメータ取得方法。
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