JP2021127610A - 駐車システム - Google Patents

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【課題】特別な機器を備えていない車両を収容するときでも車内に人等が残っていないかを検出できる駐車システムを提供することを目的とする。【解決手段】駐車システム140は、車両進入口が形成された乗降室102と、乗降室102内の車両Vを搬送する搬送機構110と、乗降室102への車両進入口を閉じる区画扉118と、区画扉118が閉じられた後の乗降室102内の生体サインを検知する生体センサ142とを備える。このような構成によれば、特別な機器を備えていない車両を収容するときでも車内に人等が残っていないかを検出できる。【選択図】図3

Description

本発明は駐車システムに関する。
従来、自動車等の車両内に赤外線センサを配置し、車両のECUにより車内に人等が残っていないかを検出する技術が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載されたシステムは、車両のECU及び車内の赤外線センサを用いて車内の状態を検出し、ECUが機械式駐車場側のシステムと通信して車内の状態を機械式駐車場側に通知することとしている。
特開2006−307495号公報
しかしながら、車両内のECUを用いて車内の状態を検出しようとすると、車両毎に赤外線センサを配置する必要があった。従って、特許文献1に記載された技術は汎用性が低いという問題があった。
本発明は上記課題を解決するためのものであり、特別な機器を備えていない車両を収容するときでも車内に人等が残っていないかを検出できる駐車システムを提供することを目的とする。
本発明のある態様は、車両進入口が形成された乗降区画と、乗降区画内の車両を搬送する搬送機構と、乗降区画への車両進入口を閉じる区画扉と、区画扉が閉じられた後の乗降区画内の生体サインを検知する生体センサとを備える。
このような構成によれば、特別な機器を備えていない車両を収容するときでも車内に人等が残っていないかを検出できる。
機械式駐車場の正面図である。 機械式駐車場の乗降室の周囲を示す平面図である。 実施形態による駐車システムが適用された駐車場の概略構成図である。 乗降室の概略側面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。駐車システムは、降車後に車内に人等が残っていないかを検知することで機械式駐車場の乗降室内の安全性を高めるシステムである。
図1は、機械式駐車場の正面図である。機械式駐車場100は、乗降室102に進入した自動車などの車両Vを格納棚104へ格納する。以下、XYZ直交座標系をもとに説明する。Z軸方向は乗降室102内への車の進入方向であり、X軸はZ軸と同一平面上でZ軸と直交する方向に対応する。Y軸方向は鉛直な上下方向に対応する。Y軸方向およびZ軸方向はそれぞれX軸方向に直交する。
まず、機械式駐車場100の全体構成を説明する。機械式駐車場100は、地上に設けられた建物106の地下に地下3階まで設けられた、いわゆる地下式の機械式駐車場である。機械式駐車場100は、乗降室102と、パレット108と、格納棚104と、を備える。格納棚104は建物106の地下1階〜3階それぞれに設けられる駐車室である。
機械式駐車場100は、搬送機構110により、車両Vが搭載された状態のパレット108を乗降室102と格納棚104との間で移送する。機械式駐車場100は、昇降装置を用いてこのパレット108を昇降させる。機械式駐車場100は、搬送機構110を使用してパレット108を面方向に移動させたりする。これらの動作により、機械式駐車場100は格納棚104に車両Vを駐車させるように構成される。なお、パレット108を用いることは必須ではない。
図2は乗降室の周囲を示す平面図である。図2は、車両Vが乗降室102に入る前に前庭112に停止した状態を示している。乗降室102は、機械式駐車場100へ車両Vを入れたり機械式駐車場100から車両Vを取り出したりするために建物106内に設けられている。乗降室102は、建物106内において、例えば昇降路114の上端に設けられる。機械式駐車場100では、入庫の際、車両Vは前進して乗降室102に入場する。乗降室102に入場した車両Vは、その状態で格納棚104に格納される。
乗降室102は、床面102gと、壁部102wと、出入口116と、区画扉118と、を備える。乗降室102は、4方の壁部102wによって画定された略直方体空間を囲む部屋である。乗降室102の一方の壁部102wに、車両Vが出入りするための出入口116が設けられている。出入口116には上下方向に開閉可能な区画扉118が設けられている。
区画扉118は、待機時には閉じられており、車両Vが入るときに開かれる。区画扉118は、車両Vを格納するときには閉じられる。区画扉118は、車両Vが退出するときには開かれ、車両Vが退出した後は閉じられる。区画扉118の開閉動作は、後述する制御部によって制御される。
乗降室102の床面102gには、乗降室102と昇降路114とを連通するパレット出庫口120が設けられている。このパレット出庫口120の大きさは、パレット108がパレット出庫口120の周面と干渉することなく通過できるように、平面視でのそのパレット108の大きさに十分な量のマージンを加えた大きさとされる。
搬送機構110は、車両Vを載せたパレット108を乗降室102と格納棚104との間で移送して格納または搬出する機構である。搬送機構110は第1移載装置122と、第2移載装置124と、複数(例えば、2本または4本)のマスト126と、リフトフレーム128と、昇降装置130と、を含む。第2移載装置124は複数設けられる。1階〜3階の格納棚104はそれぞれ複数の駐車スペースを含む。それら複数の駐車スペースは、平面視した場合に移載方向(図のX軸方向)に5行、移載方向と実質的に直交する交差方向(図のZ軸方向)に3列のマトリクス状に配列される。駐車スペースはパレットと共に車両Vが駐車されうる格納棚104内の一つの駐車領域(駐車の1単位)である。1階〜3階の格納棚104それぞれは、格納棚104の床を画定するフレーム132を含む。それぞれのフレーム132には第2移載装置124が固定される。
各マスト126は断面が略矩形の昇降路114の隅に設けられる支柱である。リフトフレーム128は、平面視で略矩形状に形成され、複数のマスト126に昇降自在に支持される。リフトフレーム128の上部には第1移載装置122が搭載される。昇降装置130は昇降路114に沿ってリフトフレーム128を昇降させる。第1移載装置122の上部にはパレット108が搭載される。第1移載装置122は、移載方向にパレット108を移動可能に構成される。パレット108はいずれも平板状の部材である。パレット108の上面には、車両Vを誘導するための2本の誘導路134が設けられている。誘導路134の幅は、車両Vの車輪の幅よりも大きい。パレット108の車両Vが搭載される上面すなわち車両V搭載面は略矩形である。パレット108は画一的な大きさを有する。
図3は、実施形態による駐車システムが適用された駐車場の概略構成図である。図3では、機械式駐車場の構成を一部省略している。図3に示すように、駐車システム140は、生体センサ142と、制御部144とを備える。生体センサ142は、乗降室102内に配置され、乗降室102内の生体サインを検知し検知結果を制御部144に有線方式又は無線方式で送信する。ここでいう乗降室102内の生体サインとは、乗降室102内及び乗降室102内に停車している車両Vの車室内の生体サインを含む。生体センサ142により検知する生体サインとしては、人又はペット等(以下、「人等」ということがある)の心拍、呼吸、体動、体温等がある。生体センサ142としては非接触型の生体センサを用いることが好ましい。非接触型の生体センサとしては、例えば周波数30GHz以上のミリ波又は周波数10〜24GHzのマイクロ波を照射し、反射波を受信する非接触型のバイタルセンサを用いることができる。生体センサ142は、駐車システム140の電源に接続されてもよいし、電池等を用いて独立して駆動するものであってもよい。
制御部144は、生体センサ142の検知結果を受信し、受信した検知結果を解析する。制御部144は、機械式駐車場の管理システムの一部に組み込まれていてもよい。この場合、制御部144は、搬送機構110、区画扉118、及び機械式駐車場100の操作パネル146とも通信する。制御部144は異常検知部に相当し、反射波の解析結果に基づいて乗降室102内の異常を検知する。乗降室102内の異常とは、区画扉118を閉じる操作が行われた後に乗降室102内に人等が居ることである。
生体センサ142としてバイタルセンサを用いた場合、制御部144は反射波の波形を解析し波形の周波数変化、振幅変化等を検出する。例えば乗降室102内又は車両V内に人が残っている状態で乗降室102内又は車両Vに向けてマイクロ波を照射すると、呼吸や心拍等の人等の僅かな動作により反射波に周波数変化、振幅変化等のずれが生じる。制御部144は、反射波を解析することで人等の心拍、呼吸、体動を検知し乗降室102内に人がいるかを判断する。また制御部144は、検知された心拍、呼吸、体動から温度を推定してもよい。この場合、制御部144は推定された温度が人等の体温に近い例えば35〜39℃の温度を検知したときに、乗降室102内に人等がいると判断する。温度範囲を設定することで停止直後のエンジン等の誤検知を抑制できる。このように人等の心拍、呼吸、体動、又は温度の少なくともいずれか1つを検知することで、人等が赤外線を横切る動作をしなくても人等の存在を検知できる。
制御部144は、乗降室102に人がいると判断した場合、異常が発生したとして搬送機構110の駆動を停止させる。制御部144は、異常が発生した場合、区画扉118が閉じる動作を停止させるか、区画扉118を開いてもよい。制御部144は、異常が発生した場合に操作パネル12等を介して運転者にその旨を報知してもよい。
図4は、乗降室の概略側面図である。図2に示すように、生体センサ142は、車両をパレット108上に停車させたときに車両VのフロントウィンドウW1,W2と対向する側壁に設けられている。生体センサ142は、フロントウィンドウW1,W2の高さ方向中央よりも高い位置からパレット108に停車している車両VのフロントウィンドウW1,W2に向けてマイクロ波を照射できる高さに設置される。車両VのフロントウィンドウW1,W2が例えば床面から500〜2000mmの高さ範囲にあると仮定すると、生体センサ142は例えば床面から1250mmよりも高い位置に配置される。このように生体センサ142をフロントウィンドウW1,W2側から車両に向けて照射することで、車高が高い車両V1及び車高が低い車両V2の両方に対して、ボディに遮られることなくマイクロ波を確実に車室内に到達させられる。またマイクロ波は車室内のシート等に対して透過性を有しているため、フロントウィンドウW1,W2から視認できない後部座席等に人等がいるのを正確に検知できる。また生体センサ142は、パレットの幅方向中心の線の延長線上に設置されることが好ましい。生体センサ142の数は、1個に限らず複数であってもよい。複数個の生体センサ142を配置する場合、制御部144は複数の生体センサ142の検出結果を総合的に加味して乗降室102内に人等がいるかを判断する。これにより、判断の精度を高められる。
また、生体センサ142から拡散性のマイクロ波を照射させることで、1つの生体センサ142を用いて車室内と車室外の両方の空間を検知するようにしてもよい。
次に駐車システム140の作用について説明する。車両Vを駐車するとき運転者は、車両Vを運転して車両Vをパレット108上の定位置で停車させる。運転者は、車両Vのエンジンを停止させ乗降室102から出る。その後、運転者は操作パネル146を操作し、区画扉118を閉じる操作を行う。制御部144は、操作パネル146により区画扉118が閉じられる操作が行われたのに応じて生体センサ142を起動し、マイクロ波の照射を開始する。次いで制御部144はマイクロ波の反射波の解析を開始する。区画扉118が完全に閉じた後、制御部144は生体センサ142を停止させる。区画扉118が閉じた後は、搬送機構110が作動して生体センサ142が誤検知をする可能性がある。従って、区画扉118が閉じた後に生体センサ142を停止させておくことが好ましい。
反射波の解析を開始してから反射波の周波数又は振幅に変化が生じた場合、制御部144は区画扉118が閉じる動作を停止させる。制御部144は、運転者等に異常が発生したことを報知する。区画扉118を閉じているときに、搬送機構110が作動している場合には制御部144は搬送機構110も停止させる。
以上のように駐車システムによれば、区画扉118を閉じ始めてから乗降室102又は車室内に人等がいるのかを検知できる。これにより機械式駐車場内の安全性をさらに高められる。
一般的に使用されている機械式駐車場では、運転手が降車して操作パネルを操作し、乗降室の扉を閉める操作を行うと、例えば赤外線センサにより乗降室内に人等が残っていないかを検知する。赤外線センサは、人等が赤外線の照射経路を横切った場合に限り人等を検知できる。従って、人等が静止しており赤外線センサの照射経路を横切らない場合には反応しない。また、赤外線センサは停車した車の外周を検知するものであり、車内に人等が残っている場合にはこれを検知できない。これに対して実施形態による駐車システムは、乗降室内で人等が静止していたり車内に人等が静止していたりする場合でも人等を検知できる。
また非接触型の生体センサ142をフロントウィンドウW1,W2から照射することで、車室内の状況をより確実に検知できる。また乗降室102内に生体センサ142を配置し生体センサ142を機械式駐車場の制御部144の一部として作動させることで、車両V側に特殊な機器を搭載させずに駐車場を利用する全ての車両Vの安全性を高められる。また、機械式駐車場側に生体センサ142を配置することで、車両V側のバッテリ等の状態や通信環境に関わらずより確実に生体センサ142を作動させられる。また、機械式駐車場側に生体センサ142を配置することで生体センサ142のメンテナンスを行い易くなり、機械式駐車場の安全性を高められる。
本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、各構成は本発明の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更できる。
例えば、制御部144はマイクロ波の反射波を検知することで、車両Vのエンジンの切り忘れ等を検知してもよい。この場合、アイドリング状態の車両にマイクロ波を照射したときの反射波の波形を制御部144に記憶させておけばよい。また、生体センサ142を乗降室102内に複数個配置し、車室内を検知する生体センサと、車室外を検知する生体センサとを使いわけてもよい。
また、屋外の機械式駐車場等に駐車システムを適用する場合、車両がいないときに定期的に生体センサ142をオンにして周囲の状況を検出及び記憶しておき、周囲の雑音をフィルタリングできるようにしてもよい。
また、生体センサ142を車両Vのサイドウィンドウ、又はリアウィンドウに照射してもよい。この場合、小型車と大型車の大凡のサイドウィンドウの位置、又はリアウィンドウの位置を加味して生体センサ142を配置する。
また、生体センサ142を起動させるタイミングは、区画扉118が閉じ始めたとき、区画扉118が閉じ終えたとき、運転者の退出を検知したときであってもよい。また、生体センサ142を停止させるタイミングは、昇降装置130の作動が開始したとき、起動してから所定時間経過したときであってもよい。
102 乗降室、110 搬送機構、118 区画扉、140 駐車システム、142 生体センサ、144 制御部

Claims (9)

  1. 車両進入口が形成された乗降区画と、
    前記乗降区画内の車両を搬送する搬送機構と、
    前記乗降区画への前記車両進入口を閉じる区画扉と、
    前記区画扉が閉じられた後の前記乗降区画内の生体サインを検知する生体センサとを備える、駐車システム。
  2. 前記生体センサは、非接触センサである、請求項1に記載の駐車システム。
  3. 前記非接触センサは、マイクロ波を照射し反射波を受信する、請求項2に記載の駐車システム。
  4. 前記非接触センサは、前記乗降区画内に停車された車両のウィンドウに向けてマイクロ波を照射する、請求項3に記載の駐車システム。
  5. 前記ウィンドウはフロントウィンドウである、請求項4に記載の駐車システム。
  6. 前記区画扉を閉じるための操作パネルと、
    前記操作パネルの操作に応じて、前記生体センサの検出結果に基づいて前記乗降区画内の異常を検知する異常検知部とを備える、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の駐車システム。
  7. 前記異常検知部は、前記生体センサの検出結果に基づいて、心拍、呼吸、又は体動の少なくとも何れか1つの有無に基づいて異常を検知する、請求項6に記載の駐車システム。
  8. 前記異常検知部は、前記生体センサの検出結果に基づいて温度を推定し、推定された温度が所定範囲内にある場合に異常を検知する、請求項6又は7に記載の駐車システム。
  9. 前記異常検知部により異常が検知された場合、前記搬送機構を停止させる、請求項6乃至8のいずれか1項に記載の駐車システム。
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