JP2021127289A - 縮合ピリミジン誘導体 - Google Patents
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Abstract
【課題】キサンチンオキシダーゼ阻害活性を有する縮合ピリミジン誘導体を提供。【解決手段】キサンチンオキシダーゼ阻害活性を有する次の一般式(I)で表される化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。(式中、R1は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のハロゲン原子で置換されたアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基、ホルミル基、カルボキシル基、ハロゲン原子から選ばれる基又は原子を示し、R2はシアノ基又はニトロ基を示し、R3及びR4は水酸基又は炭素数1〜8のアルコキシ基を示し、Xは酸素原子又は−S(O)n−を示し、nは0〜2の整数を示し、Yは酸素原子又は硫黄原子を示す)【選択図】なし
Description
本発明は、キサンチンオキシダーゼ阻害活性を有する縮合ピリミジン誘導体またはその医薬的に許容される塩に関する。
近年、高カロリー食の摂取やストレス等の増加により高尿酸値を示す患者が増加している(高尿酸血症)。高尿酸血症は、「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第2版」によると、尿酸塩沈着症(痛風関節炎、腎障害など)の病因であり、血清尿酸値が7.0mg/dlを超えるものと定義されている。高尿酸血症は痛風、腎不全をきたし、また冠動脈疾患の危険因子と考えられている。高血圧症をはじめとする生活習慣病の発症進展とも密接な関わりが指摘されている。従って、高尿酸血症の治療は単に痛風の治療ばかりでなく、高齢化に伴う種々の生活習慣病の予防につながる。
現在、高尿酸血症の治療には、主にアロプリノール、トピロキソスタット及びフェブキソスタットのキサンチンオキシダーゼ阻害剤が用いられている。
一方、慢性腎疾患(CKD)は、糸球体濾過量で表される腎機能の低下、あるいは腎臓の障害が慢性的(3カ月以上)に持続することと定義づけられ、国内での患者数は1,330万人(20歳以上の成人の8人に1人)と考えられている。その障害としては、微量アルブミン尿を含む蛋白尿などの尿異常、尿沈渣の異常等が例示されている(非特許文献1)。慢性腎疾患は尿酸値と密接に関係していることから高尿酸血症との関連性について報告されており、前記アロプリノール、トピロキソスタット及びフェブキソスタットについて、慢性腎疾患患者における腎機能及びアルブミン尿への有効性が報告されている(例えば、非特許文献2〜4)。従って、キサンチンオキシダーゼ阻害剤は、慢性腎疾患に対する治療・予防効果が期待される。
現在、高尿酸血症の治療には、主にアロプリノール、トピロキソスタット及びフェブキソスタットのキサンチンオキシダーゼ阻害剤が用いられている。
一方、慢性腎疾患(CKD)は、糸球体濾過量で表される腎機能の低下、あるいは腎臓の障害が慢性的(3カ月以上)に持続することと定義づけられ、国内での患者数は1,330万人(20歳以上の成人の8人に1人)と考えられている。その障害としては、微量アルブミン尿を含む蛋白尿などの尿異常、尿沈渣の異常等が例示されている(非特許文献1)。慢性腎疾患は尿酸値と密接に関係していることから高尿酸血症との関連性について報告されており、前記アロプリノール、トピロキソスタット及びフェブキソスタットについて、慢性腎疾患患者における腎機能及びアルブミン尿への有効性が報告されている(例えば、非特許文献2〜4)。従って、キサンチンオキシダーゼ阻害剤は、慢性腎疾患に対する治療・予防効果が期待される。
キサンチンオキシダーゼ阻害活性を有する化合物として、国際公開番号WO2005/121153号パンフレット(特許文献1)記載の化合物が報告されている。当該発明化合物は、高いキサンチンオキシダーゼ阻害活性を示すことが開示されている。しかし、本発明者らは、これらの化合物は代謝安定性が十分ではないことを見出した。一般的に化合物が薬として効果を十分に発揮するためには、化合物が生体内である程度安定に存在する必要がある。従って、薬効を発揮する前に代謝を受けてしまう化合物は、通常代謝安定性の改善が必要となる。
CKD診療ガイド2012(社団法人 日本腎臓学会 編)
Clin J Am Soc Nephrol, 5(8) , 1388−1393,2010
Clin Exp Nephrol, 18, 876−884,2014
Am J Kidney Dis.66(6),945−50,2015
本発明は、斯かる実情に鑑みなされたもので、高いキサンチンオキシダーゼ阻害活性を有し、かつ代謝安定性に優れた化合物又はその医薬的に許容される塩及びこれを含有する医薬組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、特許文献1記載の化合物を基に安定性の改善について種々検討を行った結果、下記一般式(1)の化合物が優れた活性及び代謝安定性を有し、キサンチンオキシダーゼ阻害剤として有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
[1]次の一般式(I)
[1]次の一般式(I)
[2]また本発明は、前記一般式中、R1が水素原子又はハロゲン原子である[1]記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物に関するものである。
[3]また本発明は、前記一般式中、R2がシアノ基である[1]又は[2]記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物に関するものである。
[4]また本発明は、前記一般式中、Xが酸素原子である[1]〜[3]記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物に関するものである。
[5]また本発明は、前記一般式中、Yが硫黄原子である[1]〜[4]記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物に関するものである。
[6]また本発明は、 前記一般式中、R3及びR4が水酸基である[1]〜[5]記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物に関するものである
[7]また本発明は、[1]〜[6]記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する医薬に関するものである。
[8]また本発明は、[1]〜[6]記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物及び薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物に関するものである。
[9]また本発明は、[1]〜[6]記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有するキサンチンオキシダーゼ阻害剤に関するものである。
[10]また本発明は、[1]〜[6]記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する高尿酸血症治療剤に関するものである。
[11]また本発明は、[1]〜[6]記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する腎機能障害の予防又は治療剤に関するものである。
[12]また本発明は、腎機能障害が腎不全又は慢性腎臓病である[11]記載の腎機能障害の予防又は治療剤に関するものである。
[13]また本発明は、腎機能障害が糸球体ろ過量の低下を伴う疾患である[11]又は[12]記載の腎機能障害の予防又は治療剤に関するものである。
本発明の縮合ピリミジン誘導体は、高い代謝安定性とキサンチンオキシダーゼ阻害活性を示すことから、高尿酸血症の治療薬として、また、慢性腎疾患に対する治療及び予防に有用である。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
R1で示される炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のハロゲン原子で置換されたアルキル基における炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基が挙げられる。
R1で示される炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のハロゲン原子で置換されたアルキル基における炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基が挙げられる。
R1で示される炭素数1〜8のハロゲン原子で置換されたアルキル基としては、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,1-ジフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基等が挙げられ、好ましくはフルオロメチル基、トリフルオロメチル基が挙げられる。
R1、R3又はR4で示される炭素数1〜8のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基等が挙げられ、好ましくはメトキシ基が挙げられる。
R1で示される炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基等が挙げられ、好ましくはメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基が挙げられる。
R1で示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、好ましくはフッ素原子、塩素原子が挙げられる。
R2はシアノ基及びニトロ基を示すが、シアノ基が好ましい。
Xは酸素原子又は硫黄原子を示すが、酸素原子が好ましい。
Yは酸素原子又は硫黄原子を示すが、硫黄原子が好ましい。
nは0〜2の整数を表すが、0が好ましい。
本発明の縮合ピリミジン誘導体は、特許文献1記載の方法等を参照することにより製造することができるが、例えば下記の合成法により得ることができる。
化合物1の酸ハロゲン化反応は一般公知の方法により行うことができ、例えば塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンのような芳香族炭化水素類等の不活性溶媒中、ハロゲン化剤を反応させることにより得ることができ、ハロゲン化剤としては一般公知のフッ素化剤、塩素化剤、臭素化剤等が挙げられ、塩化チオニル、オキシ塩化リン、塩化オキサリル等の塩素化剤を使用するのが望ましく、室温〜150℃の反応温度で30分〜12時間反応させることにより行うことができる。また、必要に応じて触媒量のピリジン、ジメチルホルムアミドなどを加えることもできる。
化合物3は、前記酸ハロゲン化物を前記と同様の溶媒中、0.9〜1.0当量の化合物2と室温〜60℃の反応温度で5〜24時間反応させることにより得ることができる。また、必要に応じてN,N−ジエチルアニリンなどの塩基を加えることもできる。
化合物3のチオカルボニル化反応及び環化反応は、化合物3に五硫化リンやローソン試薬0.5〜3.0当量を、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の炭化水素類;ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類等の不活性溶媒中、室温〜150℃の反応温度で5〜24時間反応させることにより得ることができる。また、必要に応じてトリ−n−ブチルアミンなどの塩基を加えることもできる。
化合物6は、例えば水素化ナトリウム、水素化リチウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、ナトリウムアルコラート、tert−ブトキシカリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基1.0〜1.1当量の存在下、例えばN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非プロトン性極性溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、モノグライム、ジグライム等のエーテル類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類等の溶媒中、化合物4と化合物5を室温〜100℃の反応温度で10時間〜40時間反応させることにより得ることができる。
化合物7は、化合物6の脱アルキル化反応により得ることができ、例えば0.5〜1.0当量の三臭化ホウ素の存在下、ジクロロメタン、THF等の溶媒中、室温〜80℃の反応温度で、1〜150時間反応させることにより得ることができる。また、酢酸/濃塩酸の混液(0.5:1.0〜1.0〜0.5)中、80℃〜加熱還流温度で1〜10時間反応させることにより得ることもできる。
また、上記中間体6は以下の方法でも合成できる。
化合物8はWO2007/004688号パンフレット等に記載の公知の方法に準じて合成することができ、その他の反応については、前述の反応と同様にして行うことができる。
前記一般式(I)で表される縮合ピリミジン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物は、ヒトに対して非経口投与、固形若しくは液体形態での経口投与等のための製薬上許容し得る担体とともに組成物を処方することができる。
経口投与のための固形製剤としてはカプセル剤、錠剤、丸剤、散剤及び顆粒剤等が挙げられる。この固形製剤の調製にあたっては賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、色素などを用いることができる。ここで、賦形剤としては、乳糖、D−マンニトール、結晶セルロース、ブドウ糖などが、崩壊剤としては、デンプン、カルボキシメチルセルロースカルシウム(CMC−Ca)などが、滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどが、結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)などが挙げられる。カプセル剤、錠剤及び丸剤の場合には、更に、緩衝剤を用いてもよい。錠剤及び丸剤には腸溶性被膜を施してもよい。
注射剤のための本発明組成物の形態としては、製薬上許容し得る無菌水若しくは非水溶液、懸濁液若しくは乳濁液が挙げられる。適当な非水担体、希釈剤、溶媒又はビヒクルの例としては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、例えばオリーブ油及び注射可能な有機エステル、例えばオレイン酸エチルが挙げられる。このような組成物は補助剤、例えば防腐剤、湿潤剤、乳化剤、無痛化剤、緩衝剤、保存剤及び分散剤をも含有することができる。
これら組成物は、例えば細菌保持フィルターによる濾過により、又は使用直前に減菌剤あるいは若干の他の減菌注射可能な媒質に溶解し得る無菌固形組成物の形態で減菌剤を混入することにより減菌することができる。
これら組成物は、例えば細菌保持フィルターによる濾過により、又は使用直前に減菌剤あるいは若干の他の減菌注射可能な媒質に溶解し得る無菌固形組成物の形態で減菌剤を混入することにより減菌することができる。
点眼投与のための製剤は、好ましくは本発明化合物に加えて、溶解補助剤、保存剤、等張化剤及び増粘剤等を加えることができる。
経口投与のための液体製剤には、当業者間で普通に使用される不活性希釈剤、例えば水を含む製薬上許容し得る乳剤、溶液、懸濁剤、シロップ剤及びエリキシール剤が挙げられる。かかる不活性希釈剤に加えて、組成物には補助剤例えば湿潤剤、乳化、懸濁剤、ならびに甘味、調味及び香味剤も配合することができる。
経直腸投与のための製剤は、好ましくは本発明化合物に加えて賦形剤例えばカカオ脂若しくは坐剤ワックスを含有していてもよい。
投与量は、通常成人においては、有効成分である上記一般式(I)で表される縮合ピリミジン誘導体、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を、注射剤においては、0.01μg〜1g/日、好ましくは0.0001〜200mg/日、経口投与においては、0.1μg〜10g/日、好ましくは0.001〜2000mg/日投与されるが、年齢、症状等により増減することができる。また、所望によりこの一日量を2〜4回に分割して投与することもできる。
次に、参考例、実施例及び試験例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(参考例1)
4−クロロ−N−(4−クロロ−2,6−ジメトキシピリミジン−5−イル)−3−シアノベンズアミドの合成
4−クロロ−3−シアノ安息香酸(2.40g,13.2mmol)を乾燥ベンゼン(24mL)に懸濁し、一度に塩化チオニル(1.25mL,17.2mmol)を加え、7時間加熱還流した。原料の消失を確認後、減圧下過剰の塩化チオニルをベンゼンと共に留去した。残渣に、4−クロロ−2,6−ジメトキシピリミジン−5−アミン(2.59g,13.2mmol)及びジクロロメタン(48mL)を加え、20時間加熱撹拌した。室温まで冷却後、析出した結晶を濾取し、ジクロロメタン(24mL)で洗浄した。得られた結晶を水(12mL)に懸濁し、飽和炭酸水素ナトリウムをpH7になるまで加え、結晶を濾取した。水( 30mL)で洗浄後、減圧下室温で乾燥して、表題化合物( 3.29g,純度 89.2% ,収率63%)を白色結晶として得た。
4−クロロ−N−(4−クロロ−2,6−ジメトキシピリミジン−5−イル)−3−シアノベンズアミドの合成
4−クロロ−3−シアノ安息香酸(2.40g,13.2mmol)を乾燥ベンゼン(24mL)に懸濁し、一度に塩化チオニル(1.25mL,17.2mmol)を加え、7時間加熱還流した。原料の消失を確認後、減圧下過剰の塩化チオニルをベンゼンと共に留去した。残渣に、4−クロロ−2,6−ジメトキシピリミジン−5−アミン(2.59g,13.2mmol)及びジクロロメタン(48mL)を加え、20時間加熱撹拌した。室温まで冷却後、析出した結晶を濾取し、ジクロロメタン(24mL)で洗浄した。得られた結晶を水(12mL)に懸濁し、飽和炭酸水素ナトリウムをpH7になるまで加え、結晶を濾取した。水( 30mL)で洗浄後、減圧下室温で乾燥して、表題化合物( 3.29g,純度 89.2% ,収率63%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(CDCl3,400MHz):δ=4.03(3H,s),4.04(3H,s),7.68(1H,d,J=8Hz),8.07(1H,dd,J=2,8Hz),8.21(1H,d,2Hz).
(参考例2)
2−クロロ−5−(5,7−ジメトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)ベンゾニトリルの合成
上記の4−クロロ−N−(4−クロロ−2,6−ジメトキシピリミジン−5−イル)−3−シアノベンズアミド(3.20g,純度 89.2% ,8.08mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(80mL)に懸濁し、ローソン試薬(2.43g,6.01mmol)を加え、20時間加熱還流した。減圧下溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)により精製し、得られた結晶を酢酸エチル:ヘキサン=1:2混合溶媒で洗浄して、表題化合物(1.16g,収率43%)を淡黄色結晶として得た。
2−クロロ−5−(5,7−ジメトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)ベンゾニトリルの合成
上記の4−クロロ−N−(4−クロロ−2,6−ジメトキシピリミジン−5−イル)−3−シアノベンズアミド(3.20g,純度 89.2% ,8.08mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(80mL)に懸濁し、ローソン試薬(2.43g,6.01mmol)を加え、20時間加熱還流した。減圧下溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)により精製し、得られた結晶を酢酸エチル:ヘキサン=1:2混合溶媒で洗浄して、表題化合物(1.16g,収率43%)を淡黄色結晶として得た。
1H−NMR(CDCl3,400MHz):δ=4.10(3H,s),4.25(3H,s),7.64(1H,d,J=8Hz),8.17(1H,dd,J=2,8Hz),8.37(1H,d,2Hz).
5−(5,7−ジメトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−2−(4−フルオロフェノキシ)ベンゾニトリル(化合物1)の合成
4−フルオロフェノール(0.46g,4.10mmol)を乾燥ジメチルスルホキシド(11mL)に溶解し、55%水素化ナトリウム(0.18g,4.13mmol)を加え、50℃で30分間撹拌した。次に上記の2−クロロ−5−(5,7−ジメトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)ベンゾニトリル(1.15g,3.46mmol)を加え、70℃で31時間攪拌後、室温まで冷却した。氷水(33mL)を加え、析出した結晶を濾取し、クロロホルム(50mL)に溶解した、不溶物を濾過により除去後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→メタノール:クロロホルム=1:100)により精製し、表題化合物(1.13g,収率68%)を淡黄色結晶として得た。
4−フルオロフェノール(0.46g,4.10mmol)を乾燥ジメチルスルホキシド(11mL)に溶解し、55%水素化ナトリウム(0.18g,4.13mmol)を加え、50℃で30分間撹拌した。次に上記の2−クロロ−5−(5,7−ジメトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)ベンゾニトリル(1.15g,3.46mmol)を加え、70℃で31時間攪拌後、室温まで冷却した。氷水(33mL)を加え、析出した結晶を濾取し、クロロホルム(50mL)に溶解した、不溶物を濾過により除去後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→メタノール:クロロホルム=1:100)により精製し、表題化合物(1.13g,収率68%)を淡黄色結晶として得た。
1H−NMR(CDCl3,400MHz):δ=4.09(3H,s),4.23(3H,s),6.88(1H,d,J=9Hz),7.1−7.2(4H,m),8.10(1H,dd,J=2,9Hz),8.36(1H,d,2Hz).
5−(5,7−ジヒドロキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−2−(4−フルオロフェノキシ)ベンゾニトリル(化合物2)の合成
上記の5−(5,7−ジメトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−2−(4−フルオロフェノキシ)ベンゾニトリル(500mg,7.40mmol)を乾燥ジクロロメタン(18mL)に懸濁し、三臭化ホウ素(0.70mL,3.17mmol)を加え、45℃で139時間撹拌した。反応溶液を氷冷し、氷水(5mL)を加え、結晶を濾過後、ジクロロメタン(5mL)およびエタノール(5mL)で洗浄した。得られた結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→メタノール:クロロホルム=1:10)により精製し、粗結晶を得た。得られた粗結晶を水(6mL)に懸濁し、30分加熱還流後、室温まで冷却した。結晶を濾取し、水(20mL)で洗浄後、減圧下室温で乾燥して、表題化合物(192mg,収率41%)を白色結晶として得た。
上記の5−(5,7−ジメトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−2−(4−フルオロフェノキシ)ベンゾニトリル(500mg,7.40mmol)を乾燥ジクロロメタン(18mL)に懸濁し、三臭化ホウ素(0.70mL,3.17mmol)を加え、45℃で139時間撹拌した。反応溶液を氷冷し、氷水(5mL)を加え、結晶を濾過後、ジクロロメタン(5mL)およびエタノール(5mL)で洗浄した。得られた結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→メタノール:クロロホルム=1:10)により精製し、粗結晶を得た。得られた粗結晶を水(6mL)に懸濁し、30分加熱還流後、室温まで冷却した。結晶を濾取し、水(20mL)で洗浄後、減圧下室温で乾燥して、表題化合物(192mg,収率41%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(CDCl3,400MHz):δ=6.99(1H,d,J=9Hz),7.3−7.4(4H,m),8.16(1H,dd,J=2,9Hz),8.40(1H,d,2Hz),11.39(1H,s),12.13(1H,s).
IR(KBr,cm−1):2860,2779,2706,2229,1603,1435,1390,1167,1122,1093,1041,1003,908,868,820,849,818,760,717,710,656,640,596,512,449.
MS(m/e):381(M+1).
m.p.:320℃以上.
IR(KBr,cm−1):2860,2779,2706,2229,1603,1435,1390,1167,1122,1093,1041,1003,908,868,820,849,818,760,717,710,656,640,596,512,449.
MS(m/e):381(M+1).
m.p.:320℃以上.
(参考例3)
N−(4−クロロ−2,6−ジメトキシピリミジン−5−イル)−3−シアノ−4−フェノキシベンズアミドの合成
3−シアノ−4−フェノキシ安息香酸(3.78g,15.8mmol)をトルエン(56.7mL)に懸濁し、加熱還流下、トルエン(19mL)を常圧で留去した。撹拌下、残渣を80℃に冷却し、一度に塩化チオニル(1.51mL,20.8mmol)を加えた。10時間加熱還流し、原料の消失を確認後、加熱還流下、過剰の塩化チオニルをトルエン(15mL)と共に常圧で留去した。内温50℃まで冷却後、4−クロロ−2,6−ジメトキシピリミジン−5−アミン(3.0g,15.8mmol)及びN,N−ジエチルアニリン(3.81mL,23.7mmol)を加え、80℃で5時間加熱撹拌した。減圧下溶媒を留去後、得られた残渣に水を加えクロロホルムで抽出した。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧下溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1→1:4、及びクロロホルム)により精製し、表題化合物(5.14g,収率79%)を薄緑白色結晶として得た。
N−(4−クロロ−2,6−ジメトキシピリミジン−5−イル)−3−シアノ−4−フェノキシベンズアミドの合成
3−シアノ−4−フェノキシ安息香酸(3.78g,15.8mmol)をトルエン(56.7mL)に懸濁し、加熱還流下、トルエン(19mL)を常圧で留去した。撹拌下、残渣を80℃に冷却し、一度に塩化チオニル(1.51mL,20.8mmol)を加えた。10時間加熱還流し、原料の消失を確認後、加熱還流下、過剰の塩化チオニルをトルエン(15mL)と共に常圧で留去した。内温50℃まで冷却後、4−クロロ−2,6−ジメトキシピリミジン−5−アミン(3.0g,15.8mmol)及びN,N−ジエチルアニリン(3.81mL,23.7mmol)を加え、80℃で5時間加熱撹拌した。減圧下溶媒を留去後、得られた残渣に水を加えクロロホルムで抽出した。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧下溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1→1:4、及びクロロホルム)により精製し、表題化合物(5.14g,収率79%)を薄緑白色結晶として得た。
1H−NMR(CDCl3,400MHz):δ=
4.01(3H,s),4.02(3H,s),6.90(1H,d,J=9Hz),7.14(2H,d,J=7Hz),7.2−7.4(2H,m),7.4−7.5(2H,m),8.01(1H,dd,J=2,9Hz),8.23(1H,d,2Hz).
4.01(3H,s),4.02(3H,s),6.90(1H,d,J=9Hz),7.14(2H,d,J=7Hz),7.2−7.4(2H,m),7.4−7.5(2H,m),8.01(1H,dd,J=2,9Hz),8.23(1H,d,2Hz).
5−(5,7−ジメトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−2−フェノキシベンゾニトリル(化合物3)の合成
上記のN−(4−クロロ−2,6−ジメトキシピリミジン−5−イル)−3−シアノ−4−フェノキシベンズアミド(5.14g,12.5mmol)及び五硫化二リン(5.70g,25.6mmol)を1,2−ジメトキシエタン(154mL)に懸濁し、トリ−n−ブチルアミン(8.14mL,34.3mmol)を加え、内温66−70℃で53.5時間撹拌した。反応溶液を氷冷後、0.5mol/L水酸化ナトリウム水溶液(146mL)を加え、室温で1時間攪拌した。その後、40−45℃に昇温し、さらに1時間加熱撹拌した。析出した結晶を濾取し、水(31mL)及び1,2−ジメトキシエタン(31mL)で洗浄した。得られた結晶を1,2−ジメトキシエタン(16mL)に懸濁し、1時間加熱還流した。室温まで放冷後、濾取し、1,2−ジメトキシエタン(5.1mL)で洗浄した。得られた結晶を減圧下、室温で一晩乾燥することで表題化合物(3.96g,収率81%)を薄黄色結晶として得た。
上記のN−(4−クロロ−2,6−ジメトキシピリミジン−5−イル)−3−シアノ−4−フェノキシベンズアミド(5.14g,12.5mmol)及び五硫化二リン(5.70g,25.6mmol)を1,2−ジメトキシエタン(154mL)に懸濁し、トリ−n−ブチルアミン(8.14mL,34.3mmol)を加え、内温66−70℃で53.5時間撹拌した。反応溶液を氷冷後、0.5mol/L水酸化ナトリウム水溶液(146mL)を加え、室温で1時間攪拌した。その後、40−45℃に昇温し、さらに1時間加熱撹拌した。析出した結晶を濾取し、水(31mL)及び1,2−ジメトキシエタン(31mL)で洗浄した。得られた結晶を1,2−ジメトキシエタン(16mL)に懸濁し、1時間加熱還流した。室温まで放冷後、濾取し、1,2−ジメトキシエタン(5.1mL)で洗浄した。得られた結晶を減圧下、室温で一晩乾燥することで表題化合物(3.96g,収率81%)を薄黄色結晶として得た。
1H−NMR(CDCl3,400MHz):δ=4.09(3H,s),4.23(3H,s),6.91(1H,d,J=9Hz),7.15(2H,d,J=8Hz),7.2−7.4(1H,m),7.4−7.5(2H,m),8.08(1H,dd,J=2,9Hz),8.36(1H,d,2Hz).
5−(5,7−ジヒドロキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−2−フェノキシベンゾニトリル(化合物4)の合成
上記の5−(5,7−ジメトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−2−フェノキシベンゾニトリル(2.00g,5.12mmol)を酢酸(20mL)に懸濁し、濃塩酸(20mL)を加え、5時間加熱還流した。室温まで冷却後、結晶を濾取した。得られた結晶を酢酸/水(1:1)混合溶媒(20mL)に懸濁し、室温で1時間撹拌後、結晶を濾取した。同混合溶媒(8.2mL)で洗浄後、水(20mL)に懸濁し、室温で1時間撹拌した。結晶を濾取し、水(20mL)で洗浄後、減圧下、50℃で一晩乾燥した。得られた結晶を水(80mL)に懸濁し、4時間加熱還流した。室温まで放冷後、析出した結晶を濾取し、水(80mL)で洗浄した。得られた結晶を減圧下、80℃で一晩乾燥することで表題化合物(1.80g,収率97%)を白色結晶として得た。
上記の5−(5,7−ジメトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−2−フェノキシベンゾニトリル(2.00g,5.12mmol)を酢酸(20mL)に懸濁し、濃塩酸(20mL)を加え、5時間加熱還流した。室温まで冷却後、結晶を濾取した。得られた結晶を酢酸/水(1:1)混合溶媒(20mL)に懸濁し、室温で1時間撹拌後、結晶を濾取した。同混合溶媒(8.2mL)で洗浄後、水(20mL)に懸濁し、室温で1時間撹拌した。結晶を濾取し、水(20mL)で洗浄後、減圧下、50℃で一晩乾燥した。得られた結晶を水(80mL)に懸濁し、4時間加熱還流した。室温まで放冷後、析出した結晶を濾取し、水(80mL)で洗浄した。得られた結晶を減圧下、80℃で一晩乾燥することで表題化合物(1.80g,収率97%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(CDCl3,400MHz):δ=6.90(1H,d,J=9Hz),7.2−7.4(3H,m),7.4−7.6(2H,m),8.15(1H,dd,J=2,9Hz),8.38(1H,d,2Hz),11.4(1H,s),12.1(1H,br s).
IR(KBr,cm−1):3425,3064,2833,2235,1712,1670,1589,1535,1475,1427,1315,1259,1196,1163,1122,1047,1011,858,771,748,712,688,640,596,519,463.
m.p.:300℃以上
IR(KBr,cm−1):3425,3064,2833,2235,1712,1670,1589,1535,1475,1427,1315,1259,1196,1163,1122,1047,1011,858,771,748,712,688,640,596,519,463.
m.p.:300℃以上
[試験例1.ウシミルク由来キサンチンオキシダーゼ阻害活性]
(試験方法)
1.試験化合物溶液の調製
試験化合物をジメチルスルホキシドに溶解後、50mmol/Lリン酸緩衝液(pH7.5)で希釈し、所定濃度の溶液を調製した。
2.評価方法
50mmol/Lリン酸緩衝液(pH7.5)で調製した250μmol/L Xanthine(Sigma−Aldrich)溶液1mLに種々の濃度に調製した試験化合物溶液125μLを添加し、30℃で5分間プレインキュベートした。その後50mmol/Lリン酸緩衝液(pH7.5)で70mU/mLに希釈したウシミルク由来キサンチンオキシダーゼ(Cow milk Xanthine Oxidase)(Roche Diagnostics Deutschland GmbH)125μLを加え、30℃で10分間反応させた後、1mol/L塩酸(200μL)を加えて反応を停止させた。その後、分光光度計(HITACHI U−2910)を用い290nmにおける吸光度を測定し、阻害率を算出した。GraphPad Prism ver. 5.03(GraphPad software Inc.)を用い、得られた阻害率の非線形解析によりIC50を求めた。
なお、阻害率は下記の式より算出した。
阻害率(%)=[1−(B−C)/(A−D)]×100
A: 対照の吸光度
B: 試験化合物を加えた場合の吸光度
C: 試験化合物を加え、ウシミルク由来キサンチンオキシダーゼの代わりに50mmol/Lリン酸緩衝液(pH7.5)を加えた場合の吸光度
D: Blank の吸光度
また、比較化合物として特許文献1開示の表1記載の化合物を選択し比較を行った。
(試験方法)
1.試験化合物溶液の調製
試験化合物をジメチルスルホキシドに溶解後、50mmol/Lリン酸緩衝液(pH7.5)で希釈し、所定濃度の溶液を調製した。
2.評価方法
50mmol/Lリン酸緩衝液(pH7.5)で調製した250μmol/L Xanthine(Sigma−Aldrich)溶液1mLに種々の濃度に調製した試験化合物溶液125μLを添加し、30℃で5分間プレインキュベートした。その後50mmol/Lリン酸緩衝液(pH7.5)で70mU/mLに希釈したウシミルク由来キサンチンオキシダーゼ(Cow milk Xanthine Oxidase)(Roche Diagnostics Deutschland GmbH)125μLを加え、30℃で10分間反応させた後、1mol/L塩酸(200μL)を加えて反応を停止させた。その後、分光光度計(HITACHI U−2910)を用い290nmにおける吸光度を測定し、阻害率を算出した。GraphPad Prism ver. 5.03(GraphPad software Inc.)を用い、得られた阻害率の非線形解析によりIC50を求めた。
なお、阻害率は下記の式より算出した。
阻害率(%)=[1−(B−C)/(A−D)]×100
A: 対照の吸光度
B: 試験化合物を加えた場合の吸光度
C: 試験化合物を加え、ウシミルク由来キサンチンオキシダーゼの代わりに50mmol/Lリン酸緩衝液(pH7.5)を加えた場合の吸光度
D: Blank の吸光度
また、比較化合物として特許文献1開示の表1記載の化合物を選択し比較を行った。
[試験例2.in vitro代謝安定性]
(試験方法)
1.試験化合物溶液の調製
試験化合物をジメチルスルホキシドに溶解し、所定濃度の溶液を調製した。
2.評価方法
ポリエチレン製試験管に250mmol/Lリン酸カリウム緩衝液(pH7.4) 200μL、水 222.5μL、ラット肝S9(20mg protein/mL) 25μL及びNADPH生成系混液(β−NADP:25mmol/L、G−6−P:250mmol/L、G−6−P DH:20units/mL、MgCl2:100mmol/L) 50μLを加え、37℃で10分間プレインキュベートした後、試験化合物の200μg/mL溶液(ジメチルスルホキシド)2.5μLを添加して反応を開始した。37℃で60分間インキュベートした後、残存する試験化合物をHPLC−UV法により測定し、0分を基準(残存率100%)として残存率を算出した。
(試験方法)
1.試験化合物溶液の調製
試験化合物をジメチルスルホキシドに溶解し、所定濃度の溶液を調製した。
2.評価方法
ポリエチレン製試験管に250mmol/Lリン酸カリウム緩衝液(pH7.4) 200μL、水 222.5μL、ラット肝S9(20mg protein/mL) 25μL及びNADPH生成系混液(β−NADP:25mmol/L、G−6−P:250mmol/L、G−6−P DH:20units/mL、MgCl2:100mmol/L) 50μLを加え、37℃で10分間プレインキュベートした後、試験化合物の200μg/mL溶液(ジメチルスルホキシド)2.5μLを添加して反応を開始した。37℃で60分間インキュベートした後、残存する試験化合物をHPLC−UV法により測定し、0分を基準(残存率100%)として残存率を算出した。
Claims (13)
- 前記一般式中、R1が水素原子又はハロゲン原子である請求項1記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
- 前記一般式中、R2がシアノ基である請求項1又は2記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
- 前記一般式中、Xが酸素原子である請求項1〜3記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
- 前記一般式中、Yが硫黄原子である請求項1〜4記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
- 前記一般式中、R3及びR4が水酸基である請求項1〜5記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
- 請求項1〜6記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する医薬。
- 請求項1〜6記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物及び薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物。
- 請求項1〜6記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有するキサンチンオキシダーゼ阻害剤。
- 請求項1〜6記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する高尿酸血症治療剤。
- 請求項1〜6記載の化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する腎機能障害の予防又は治療剤。
- 腎機能障害が腎不全又は慢性腎臓病である請求項11記載の腎機能障害の予防又は治療剤。
- 腎機能障害が糸球体ろ過量の低下を伴う疾患である請求項11又は12記載の腎機能障害の予防又は治療剤。
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