JP2021123879A - トイレ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベースプレートの位置ずれを抑制すること。【解決手段】実施形態に係るトイレ装置は、大便器の上面に取り付けられるベースプレートと、ベースプレートを介して大便器の上面に取り付けられる本体部とを備える。ベースプレートは、プレート本体と、位置決め部材と、固定部材とを備える。プレート本体は、大便器の上面に形成された取付孔よりも開口面積が大きく、取付孔の上方に位置する開口部と、開口部の周囲に広がる載置面を介して開口部を取り囲む固定枠部とを有する。位置決め部材は、開口部よりも開口面積が小さい挿通孔を有し、載置面に載置される。固定部材は、挿通孔、開口部および取付孔に挿通され、位置決め部材を介してプレート本体を大便器の上面に固定する。そして、固定枠部の内周面と位置決め部材の外周面との当接により、大便器の前後方向へのプレート本体の移動を規制する。【選択図】図5

Description

開示の実施形態は、トイレ装置に関する。
従来、トイレ装置を大便器に固定するためのベースプレートが知られている。ベースプレートには、大便器に設けられた一対の取付孔に対応する位置に一対の開口部が設けられている。そして、ベースプレートは、開口部および取付孔を介して大便器にボルト締めされることにより、大便器に固定される。
具体的には、ベースプレートが有する一対の開口部は、前後方向に沿って延在する長孔であり、長辺から開口部の内方に向かって突出する段差部を有し、その上面には、大便器の左右方向に沿って延在する多数の溝が形成されている。トイレ装置は、開口部の溝に対応する複数の溝が下面に形成された位置決め部材をさらに有しており、位置決め部材の溝と開口部の溝とを係合させた状態で、位置決め部材に形成された挿通孔に上記ボルトを締結して大便器と位置決め部材とでベースプレートを挟み込むことで、大便器にベースプレートが固定される(特許文献1参照)。
かかるトイレ装置によれば、位置決め部材と開口部との係合位置を適宜変更することで、大便器に対するベースプレートの前後方向における取付位置を調整することが可能である。
特開2018−28200号公報
しかしながら、上述した従来技術には、ベースプレートの位置ずれを抑制するという点でさらなる改善の余地がある。
すなわち、上述した従来技術では、たとえばベースプレートに前後方向の力が働いた場合に、位置決め部材の溝と開口部の溝との係合が外れて係合位置がずれることで、ベースプレートの取付位置が所望の位置からずれてしまうおそれがある。
実施形態の一態様は、ベースプレートの位置ずれを抑制することができるトイレ装置を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係るトイレ装置は、大便器の上面に取り付けられるベースプレートと、前記ベースプレートを介して前記大便器の上面に取り付けられる本体部とを備え、前記ベースプレートは、前記大便器の上面に形成された取付孔よりも開口面積が大きく、前記取付孔の上方に位置する開口部と、前記開口部の周囲に広がる載置面を介して前記開口部を取り囲む固定枠部とを有するプレート本体と、前記開口部よりも開口面積が小さい挿通孔を有し、前記載置面に載置される位置決め部材と、前記挿通孔、前記開口部および前記取付孔に挿通され、前記位置決め部材を介して前記プレート本体を前記大便器の上面に固定する固定部材とを備え、前記固定枠部の内周面と前記位置決め部材の外周面との当接により、前記大便器の前後方向への前記プレート本体の移動を規制する。
位置決め部材の外周面と固定枠の内周面との当接により、大便器の前後方向へのプレート本体の移動が規制されるため、ベースプレートの取付位置が所望の位置からずれてしまうことを抑制することができる。
また、前記位置決め部材は、平面視において、前記開口部よりも大きい。これにより、位置決め部材の外周面と固定枠の内周面とが比較的近い位置にあることから、位置決め部材の外周面と固定枠の内周面とを当接させることが容易である。
また、前記位置決め部材は、平面視において、前記固定枠部と縦横比が実質的に同一である。位置決め部材の外周面と固定枠の内周面とが比較的近い位置にあることから、位置決め部材の外周面と固定枠の内周面とを当接させることが容易である。
また、前記位置決め部材は、複数の挿通孔を有する。これにより、位置決め部材が固定枠部とほぼ同じ大きさに形成される場合であっても、たとえば挿通孔の位置が異なる複数種類の位置決め部材を用意することなく、大便器に対するベースプレートの取付位置を複数段階で調整することができる。
また、前記位置決め部材は、平板状であり、前記複数の挿通孔のうち少なくとも2つ以上は、前記位置決め部材を表裏反転させたときに互いの中心軸が重ならない位置に配置される。これにより、位置決め部材に設けられた挿通孔の数よりも多い段数にてベースプレートの前後位置を調整することができる。
また、前記プレート本体は、前記大便器に設けられた一対の前記取付孔の各上方に位置する一対の前記開口部と、一対の前記開口部の各々を取り囲む一対の前記固定枠部とを有し、一対の前記固定枠部のそれぞれに前記位置決め部材が載置され、前記位置決め部材は、一対の前記固定枠部に対して一対の前記位置決め部材が左右対称に載置されていることを認識させる認識部を有する。これにより、一対の位置決め部材の組付ミスを抑制することができる。
また、前記認識部は、前記位置決め部材の四隅のうち他の3つと異なる態様の角部である。これにより、一対の位置決め部材の組付ミスを抑制することができる。また、たとえば認識部が面取された角部である場合には、面取された角部に指をかけることで、位置決め部材を固定枠部から容易に取り出すことができる。
また、前記複数の挿通孔は、前後方向に沿って配列されるとともに、左右方向に沿って少なくとも2列に配列される。これにより、一対の取付孔のピッチが異なる複数種類の大便器に対してベースプレートを取り付けることが可能となる。
また、前記固定枠部は、前記内周面のうち左右方向の面に複数の第1突起を有し、前記位置決め部材は、前記外周面のうち左右方向の面に複数の第2突起を有し、前記固定枠部の内周面に設けられた前記第1突起と前記位置決め部材の外周面に設けられた前記第2突起との当接により、前記大便器の前後方向への前記プレート本体の移動を規制する。
位置決め部材の外周面と固定枠の内周面との当接により、大便器の前後方向へのプレート本体の移動が規制されるため、ベースプレートの取付位置が所望の位置からずれてしまうことを抑制することができる。
また、前記挿通孔は、左右方向に延在する。これにより、一対の取付孔のピッチが異なる複数種類の大便器に対してベースプレートを取り付けることが可能となる。
実施形態の一態様によれば、ベースプレートの位置ずれを抑制することができるトイレ装置を提供することができる。
図1は、第1実施形態にかかるトイレ装置が設置されたトイレ空間を示す斜視図である。 図2は、トイレ装置の取り付け手順を示す斜視図である。 図3は、トイレ装置の取り付け手順を示す斜視図である。 図4は、トイレ装置の本体部の分解斜視図である。 図5は、トイレ装置の本体部の分解斜視図である。 図6は、第1実施形態に係るプレート本体の平面図である。 図7は、第1実施形態に係る位置決め部材の平面図である。 図8は、位置決め部材の固定枠部への載置パターンのうち第1の載置パターンを示す図である。 図9は、位置決め部材の固定枠部への載置パターンのうち第2の載置パターンを示す図である。 図10は、位置決め部材の固定枠部への載置パターンのうち第3の載置パターンを示す図である。 図11は、位置決め部材の固定枠部への載置パターンのうち第4の載置パターンを示す図である。 図12は、第1の載置パターンにおける位置決め部材に対して、第2〜第4の載置パターンにおける挿通孔の位置を重畳させた図である。 図13は、第2実施形態に係るベースプレートの分解斜視図である。 図14は、第2実施形態に係るベースプレートの平面図である。 図15は、第2実施形態に係る固定枠部の拡大図である。 図16は、第2実施形態に係る固定枠部および位置決め部材の拡大図である。 図17は、第3実施形態に係るベースプレートの平面図である。 図18は、第3実施形態に係る固定枠部の拡大図である。 図19は、第3実施形態に係る位置決め部材の平面図である。 図20は、第3実施形態に係る位置決め部材の載置パターンの一例を示した図である。 図21は、第3実施形態に係る位置決め部材の載置パターンの一例を示した図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示するトイレ装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
(第1実施形態)
<トイレ装置の全体構成>
まず、トイレ装置の全体構成について図1〜図4を参照して説明する。図1は、第1実施形態にかかるトイレ装置が設置されたトイレ空間を示す斜視図である。図2および図3は、トイレ装置の取り付け手順を示す斜視図である。図4は、トイレ装置の本体部の分解斜視図である。
なお、本明細書においては、鉛直上向き方向を「上方」、鉛直下向き方向を「下方」と記載する。また、大便器5に正対した使用者からみて大便器5の手前側を「前方」、奥側を「後方」、右側を「右側方」、左側を「左側方」と記載する。
図1に示すように、トイレ装置1は、トイレ空間100に配置された大便器5の上部に設けられる。大便器5は、洋式の水洗大便器であり、たとえばトイレ装置1よりも後方にタンク6を有する。
図2に示すように、大便器5の上面52には、ボウル部51よりも後方側に、一対の第1取付孔53,53と、第2取付孔54とが形成される。
一対の第1取付孔53,53は、トイレ装置1を取り付けるための取付孔であり、大便器5の左右方向に沿って並べて配置される。
第2取付孔54は、トイレ装置1に接続される給水ホース232および給電コード233を通すための取付孔であり、一対の第1取付孔53,53よりも外側に配置される。具体的には、第2取付孔54は、一対の第1取付孔53,53のうち、例えば左側方の第1取付孔53の左側方に当該第1取付孔53に近接して配置される。第2取付孔54は、一対の第1取付孔53よりも大径である。
トイレ装置1は、本体部2と、本体部2を大便器5に取り付けるためのベースプレート3とを備える。図4に示すように、本体部2は、便蓋21と、便座22と、機能部23とを備える。便蓋21および便座22は、機能部23に対して開閉自在に軸支される。便座22は、使用者の臀部を暖めるための図示しない加熱部を内蔵する。
機能部23は、各種の機能部品を内蔵する。例えば、機能部23は、機能部品として洗浄ノズル231を内蔵する。洗浄ノズル231は、機能部23の内部からボウル部51へ向けて進出して使用者の局部に水を吐出することにより、使用者の局部を洗浄する。
なお、機能部23は、洗浄ノズル231以外の機能部品として、例えば、ボウル部51内の空気を吸い込み、フィルタや触媒などを介して臭気成分を低減させる脱臭機能部や、使用者の臀部等に向けて温風を吹き付ける温風乾燥機能部等を内蔵していてもよい。
機能部23には、例えば洗浄ノズル231で使用される水をトイレ装置1へ供給するための給水ホース232と、機能部23に内蔵される各種の機能部品や便座22に内蔵される図示しない加熱部への給電を行うための給電コード233とが接続される。給水ホース232および給電コード233は、例えば、機能部23の左側方に配置される。
図2および図3に示すように、ベースプレート3は、大便器5の上面に取り付けられる。ベースプレート3は、ベースプレート3を大便器5に取り付けるための一対の開口部31,31と、本体部2をベースプレート3に取り付けるための取付部32とを有する。一対の開口部31,31は、大便器5の上面52に形成された一対の第1取付孔53,53に対応する位置に形成される。具体的には、一対の開口部31,31は、一対の第1取付孔53,53の上方に位置する。一対の開口部31,31の開口面積は、一対の第1取付孔53,53よりも大きい。取付部32は、かかる第1取付孔53,53よりも内側に形成される。言い換えれば、取付部32は、一対の開口部31,31よりも内側に形成される。
ここで、トイレ装置1の大便器5への取り付け手順について説明する。まず、大便器5の上面52にベースプレート3が取り付けられる。具体的には、ベースプレート3の一対の開口部31,31および大便器5の一対の第1取付孔53,53に後述する一対の位置決め部材42,42(ここでは図示せず)を介してボルト41,41等の締結部材(固定部材の一例)を挿通する。そして、ボルト41,41をドライバー等で回し込むことで、ベースプレート3を大便器5に締結固定する。ベースプレート3は、長手方向を左右方向に向けた状態で、大便器5の上面52に取り付けられる。
つづいて、本体部2に接続された給水ホース232および給電コード233を大便器5の第2取付孔54に通して大便器5の後方から取り出す。これにより、給水ホース232および給電コード233が外部から視認され難くなることから、トイレ空間100の意匠性を高めることができる。給水ホース232および給電コード233は、それぞれ給水源および電源に接続される。
つづいて、本体部2がベースプレート3に取り付けられる。具体的には、本体部2の下面には、ベースプレート3の取付部32と係合する図示しない被取付部が形成されている。本体部2は、ベースプレート3の前方側から後方側へ向けて水平にスライドされる。これにより、本体部2の被取付部がベースプレート3の取付部32と係合して、本体部2がベースプレート3に取り付けられた状態となる。
このように、トイレ装置1の本体部2は、大便器5の上面52に取り付けられたベースプレート3を介して大便器5に取り付けられる。
<ベースプレートの構成>
次に、第1実施形態に係るベースプレート3の構成について図5を参照して説明する。図5は、第1実施形態に係るベースプレート3の分解斜視図である。
図5に示すように、第1実施形態に係るベースプレート3は、長板形状のプレート本体30と、一対のボルト41,41と、一対の位置決め部材42,42と、一対のブッシュ44,44とを備える。
プレート本体30は、例えば樹脂で形成される。プレート本体30は、上述した一対の開口部31,31と取付部32とを有する。プレート本体30の構成については後述する。
位置決め部材42は、プレート本体30に設けられる開口部31よりも大きい平板状の部材であり、たとえば金属で形成される。位置決め部材42には、ボルト41を挿通させるための挿通孔421が複数設けられている。各挿通孔421の開口面積は、開口部31の開口面積よりも小さく、大便器5に設けられる第1取付孔53の開口面積よりも小さい。なお、位置決め部材42は、樹脂で形成されてもよい。位置決め部材42の構成については後述する。
ボルト41は、プレート本体30を大便器5に固定するための締結部材である。ボルト41は、プレート本体30の上方から位置決め部材42を介して開口部31に挿通される。
ブッシュ44,44には、ブッシュ44を締結するための一対のナット45,45が設けられている。ブッシュ44は、プレート本体30を大便器5に締結固定するための固定部材であり、開口部31に挿通されたボルト41,41に対してプレート本体30の下方から取り付けられる。ブッシュ44は、例えばゴムで形成される。
一対の開口部31,31に取り付けられたボルト41,41、ブッシュ44,44およびナット45,45を大便器5の一対の第1取付孔53,53に挿通し、ドライバー等を用いてボルト41,41を回す。そうすると、ボルト41,41とナット45,45との締め付けによってブッシュ44,44が縮み上げられる。これにより、ブッシュ44,44により第1取付孔53,53が塞がれた状態で、プレート本体30が大便器5に固定される。このようにして、ベースプレート3は、大便器5の上面に取り付けられる。
次に、プレート本体30の構成について図6を参照して説明する。図6は、第1実施形態に係るプレート本体30の平面図である。
図6に示すように、一対の開口部31,31は、プレート本体30の長手方向両端部に形成される。開口部31は、前後方向に沿って延在する長孔であり、周囲を固定枠部35によって囲われている。
固定枠部35は、載置面351と、内周面352とを有する。載置面351は、固定枠部35の底面に相当する。具体的には、載置面351は、プレート本体30の上面よりも一段低い位置に設けられた段差部の上面に相当する。載置面351は、開口部31を取り囲むように設けられる。載置面351には、大便器5の左右方向に沿って延在する多数の溝が形成される。ただし、第1実施形態において、載置面351は、必ずしもこれらの溝を有することを要しない。
内周面352は、固定枠部35の内周面に相当し、プレート本体30と載置面351との間に位置する。内周面352は、載置面351の基端部(開口部31側の端部とは反対側の端部)からプレート本体30の上面に向かって上方に延びる。
このように、固定枠部35は、開口部31の周囲に広がる載置面351を介して開口部35を取り囲んでいる。
取付部32は、一対の開口部31,31よりも内側に形成される。取付部32は、たとえば、本体部2の取付方向(すなわち、前後方向)に沿って延在する一対の条溝320,320と、本体部2の取付方向と直交する方向(すなわち、左右方向)に沿って延在する一対の鉤溝330,330とを有する。
一対の条溝320,320および一対の鉤溝330,330は、プレート本体30の前方側(すなわち、取付方向手前側)および上方に開口しており、本体部2における機能部23の下部に設けられた被取付部である、一対の突条部および一対のフック部と係合する。これにより、本体部2がベースプレート3に取り付けられた状態となる。
たとえば、本体部2を大便器5の前方側から後方側へ向けてスライドさせると、フック部がベースプレート3の鉤溝330,330に接触し、フック部に設けられたバネ部材が縮むことによってフック部が左右方向に移動して鉤溝330,330に嵌まり込む。これにより、本体部2の前後方向の位置ずれが防止される。また、本体部2をスライドさせると、一対の突条部が、ベースプレート3の一対の条溝320,320に嵌まり込む。これにより、本体部2の左右方向の位置ずれが防止される。
次に、位置決め部材42の構成について図7を参照して説明する。図7は、第1実施形態に係る位置決め部材42の平面図である。
図7に示すように、位置決め部材42の平面形状は、固定枠部35の内周面352の平面形状(図6参照)とほぼ同じである。具体的には、平面視における位置決め部材42の縦横比(長辺と短辺との比)は、固定枠部35の内周面352の平面形状の縦横比と実質的に同一である。なお、本明細書において「実質的に同一」とは、たとえば製造精度、設置精度等に起因する誤差は許容されることを意味する。
位置決め部材42は、固定枠部35の載置面351に載置されることにより、固定枠部35に嵌め合わされる。このとき、位置決め部材42と固定枠部35の内周面352との間には前後方向および左右方向に僅かな隙間が形成され得るが、この隙間は、あくまで嵌め合わせのために設けられるものであり、嵌め合わせに支障が生じない範囲で可及的に小さく設定される。位置決め部材42と固定枠部35の内周面352との間の隙間のうち、前後方向の隙間の大きさと左右方向の隙間の大きさは実質的に同一である。
このように、位置決め部材42は、固定枠部35とほぼ同じ形状、同じ大きさに形成される。かかる構成とすることで、ベースプレート3に力が働いた場合であっても、位置決め部材42の外周面425が固定枠部35の内周面352に当接することで、ベースプレート3の位置ずれを好適に抑制することができる。
具体的に説明すると、ベースプレート3に前後方向の力が働いた場合には、位置決め部材42の外周面425のうち短辺側の面が固定枠部35の内周面352のうち短辺側の面と当接することにより、ベースプレート3の前後方向における位置ずれが抑制される。また、ベースプレート3に左右方向の力が働いた場合には、位置決め部材42の外周面425のうち長辺側の面が固定枠部35の内周面352のうち長辺側の面と当接することにより、ベースプレート3の左右方向における位置ずれが抑制される。
このように、第1実施形態に係るトイレ装置1によれば、位置決め部材42の外周面425と固定枠部35の内周面352との当接により、ベースプレート3の前後方向および左右方向への位置ずれを抑制することができる。これにより、ベースプレート3の取付位置が所望の位置からずれてしまうことを抑制することができる。
位置決め部材42は、複数の挿通孔421を有する。各挿通孔421の平面形状は、たとえば円形である。
図示の例において、位置決め部材42には、合計6つの挿通孔421a〜421fが設けられている。
これら6つの挿通孔421a〜421fのうち3つの挿通孔421a〜421cは、位置決め部材42を2等分する直線L1,L2のうち、位置決め部材42の長辺と平行な直線L1と位置決め部材42の一方の長辺(図7では、左側方の長辺)との間に配置される。すなわち、挿通孔421a〜421cは、位置決め部材42を左右に2等分する直線L1よりも左側に配置される。
一方、残り3つの挿通孔421d〜421fは、直線L1と位置決め部材42の他方の長辺(図7では、右側方の長辺)との間に配置される。すなわち、挿通孔421d〜421fは、位置決め部材42を左右に2等分する直線L1よりも右側に配置される。
挿通孔421a〜421cの中心軸422a〜422cおよび直線L1間の距離と、挿通孔421d〜421fの中心軸422d〜422fおよび直線L1間の距離とは、いずれもh1で同一である。
なお、中心軸422a〜422fは、挿通孔421a〜421fの中心を通り、上下方向に延在する仮想的な軸である。
6つの挿通孔421a〜421fのうち3つの挿通孔421a,421b,421dの中心軸422a,422b,422dは、位置決め部材42を2等分する直線L1,L2のうち、位置決め部材42の短辺と平行な直線L2と位置決め部材42の一方の短辺(図7では、後方の短辺)との間に配置される。すなわち、挿通孔421a,421b,421dの中心軸422a,422b,422dは、位置決め部材42を前後に2等分する直線L2よりも後方に配置される。
また、挿通孔421c,421fの中心軸422c,422fは、直線L2と位置決め部材42の他方の短辺(図7では、前方の短辺)との間に配置される。すなわち、挿通孔421c,421fの中心軸422c,422fは、位置決め部材42を前後に2等分する直線L2よりも前方に配置される。また、残りの挿通孔421eの中心軸422eは、直線L2上に配置される。
第1実施形態において、挿通孔421a〜421fの中心軸422a〜422fおよび直線L2間の距離v1〜v6は、全て異なっている(挿通孔421eの中心軸422eおよび直線L2間の距離v5は0であり、図示を省略している)。距離v1〜v6の大小関係は、v1>v6>v4>v3>v2>v5(図示せず)である。
平板状に形成された位置決め部材42は、プレート本体30の固定枠部35に対し、左右反転および前後反転させて載置することができる。位置決め部材42は、固定枠部35への載置パターンとして合計4パターンを有する。
位置決め部材42には、一対の固定枠部35,35に対して一対の位置決め部材42,42が左右対称に載置されていることを作業者等に認識させるための認識部として、4つの角部のうち1つが他の3つの角部と異なる態様の面取部427が設けられている。図示において、面取部427は、C面形状を有するが、面取部427の形状は、たとえばR面形状であってもよい。また、認識部は、必ずしも面取部であることを要しない。たとえば、認識部は、位置決め部材42の4つの角部のうち1つの角部の周辺に設けられた取付孔または凹部(反対面から見た場合には凸部)等であってもよい。また、位置決め部材42の4つの角部のうち1つの角部に色彩を付けたものを認識部としてもよい。
このように、位置決め部材42に認識部を設けることで、一対の位置決め部材42,42の組付ミスを抑制することができる。
図8〜図11には、位置決め部材42の固定枠部35への載置パターンとして、それぞれ第1〜第4の載置パターンを示している。
図8には、左側方に配置された位置決め部材42の面取部427が左前方に位置し、右側方に配置された位置決め部材42の面取部427が右前方に位置する第1の載置パターンを示している。
図8に示す第1の載置パターンにおいて、複数の挿通孔421a〜421fのうち挿通孔421a〜421cは、第1取付孔53,53(図2参照)間のピッチが第1のピッチの大便器5にベースプレート3を取り付ける際に使用される。すなわち、第1の載置パターンにおいて、一方の位置決め部材42の挿通孔421a〜421cの中心軸422a〜422c(図7参照)と、他方の位置決め部材42の挿通孔421a〜421cの中心軸422a〜422cとの距離は第1のピッチに対応する。
また、図8に示す第1の載置パターンにおいて、複数の挿通孔421a〜421fのうち挿通孔421d〜421fは、第1取付孔53,53間のピッチが第2のピッチの大便器5にベースプレート3を取り付ける際に使用される。すなわち、第1の載置パターンにおいて、一方の位置決め部材42の挿通孔421d〜421fの中心軸422d〜422f(図7参照)と、他方の位置決め部材42の挿通孔421d〜421fの中心軸422d〜422fとの距離は第2のピッチに対応する。
このように、複数の挿通孔421a〜421fは、前後方向に沿って配列されるとともに、左右方向に沿って2列に配列されることから、第1実施形態に係るトイレ装置1によれば、一対の第1取付孔53,53のピッチが異なる2種類の大便器5に対してベースプレート3を取り付けることが可能となる。なお、ここでは、複数の挿通孔421が左右2列に配列される場合の例を示したが、複数の挿通孔421は、左右に3列以上で配列されてもよい。
図9には、左側方に配置された位置決め部材42の面取部427が右前方に位置し、右側方に配置された位置決め部材42の面取部427が左前方に位置する第2の載置パターンを示している。第2の載置パターンにおける位置決め部材42は、たとえば図8に示す位置決め部材42を直線L1(図7参照)を中心に表裏反転させたものである。
図9に示す第2の載置パターンにおいて、複数の挿通孔421a〜421fのうち挿通孔421a〜421cは、第2のピッチの大便器5にベースプレート3を取り付ける際に使用される。また、残りの挿通孔421d〜421fは、第1のピッチの大便器5にベースプレート3を取り付ける際に使用される。
図10には、左側方に配置された位置決め部材42の面取部427が右後方に位置し、右側方に配置された位置決め部材42の面取部427が左後方に位置する第3の載置パターンを示している。第3の載置パターンにおける位置決め部材42は、たとえば図9に示す位置決め部材42を直線L2(図7参照)を中心に表裏反転させたものである。
図10に示す第3の載置パターンにおいて、複数の挿通孔421a〜421fのうち挿通孔421a〜421cは、第2のピッチの大便器5にベースプレート3を取り付ける際に使用される。また、残りの挿通孔421d〜421fは、第1のピッチの大便器5にベースプレート3を取り付ける際に使用される。
図11には、左側方に配置された位置決め部材42の面取部427が左後方に位置し、右側方に配置された位置決め部材42の面取部427が右後方に位置する第4の載置パターンを示している。第4の載置パターンにおける位置決め部材42は、たとえば図10に示す位置決め部材42を直線L1(図7参照)を中心に表裏反転させたものである。
図11に示す第4の載置パターンにおいて、複数の挿通孔421a〜421fのうち挿通孔421a〜421cは、第1のピッチの大便器5にベースプレート3を取り付ける際に使用される。また、残りの挿通孔421d〜421fは、第2のピッチの大便器5にベースプレート3を取り付ける際に使用される。
図12は、第1の載置パターンにおける位置決め部材42に対して、第2〜第4の載置パターンにおける挿通孔421a〜421fの位置を重畳させた図である。なお、図12には、第1の載置パターンにおける一対の位置決め部材42のうち、プレート本体30の左側方に配置される位置決め部材42を示している。
図12には、第1の載置パターンにおける挿通孔421a〜421fの位置を実線で、第2の載置パターンにおける挿通孔421a〜421fの位置を破線で示している。また、図12には、第3の載置パターンにおける挿通孔421a〜421fの位置を一点鎖線で、第4の載置パターンにおける挿通孔421a〜421fの位置を二点鎖線で示している。
このように、位置決め部材42の載置パターンを上述した第1〜第4の載置パターンで適宜変更することにより、図12に示すように、第1のピッチおよび第2のピッチの各々ついて、ボルト41の前後位置を合計11パターンから選択することが可能となる。つまり、第1実施形態に係るトイレ装置1は、ベースプレート3の大便器5(第1のピッチおよび第2のピッチの何れかのピッチを有する)への取付位置を、前後方向に11段階で調整することが可能である。なお、図12に示すように、各載置パターンにおける挿通孔421a〜421fの位置は、必ずしも全てがずれていることを要さず、一部重複するものが存在していてもよい。たとえば、中心軸422eが直線L2上に配置された挿通孔421eの位置は、複数の載置パターン間(第1の載置パターンおよび第4の載置パターン間、第2の載置パターンおよび第3の載置パターン間)で重複する。
このように、位置決め部材42は、複数の挿通孔421a〜421fのうち少なくとも2つ以上は、位置決め部材42を表裏反転させたときに互いの中心軸422a〜422fが重ならない位置に配置される。これにより、位置決め部材42に設けられた挿通孔421a〜421fの数よりも多い段数にてベースプレート3の前後位置を調整することができる。挿通孔421a〜421fの数を極力少なくすることで、位置決め部材42の強度低下を抑制することが可能である。また、各載置パターンにおける挿通孔421a〜421fの位置は、外縁が互いに交わるように配置される。このため、ベースプレート3の前後位置をより細かく調整することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るベースプレートの構成について図13および図14を参照して説明する。図13は、第2実施形態に係るベースプレートの分解斜視図であり、図14は、第2実施形態に係るベースプレートの平面図である。
図13および図14に示すように、第2実施形態に係るベースプレート3Aは、プレート本体30Aと、一対のボルト41と、一対の位置決め部材42Aとを備える。また、ここでは図示を省略するが、ベースプレート3Aは、図5に示す一対のブッシュ44,44を備える。
プレート本体30Aは、一対の開口部31A,31Aを有する。第2実施形態に係る一対の開口部31A,31Aは、第1実施形態に係る一対の開口部31,31よりも左右方向に広く形成される。たとえば、一対の開口部31A,31Aは、平面視正方形状に形成される(図14参照)。
また、プレート本体30Aは、一対の固定枠部35Aを有する。図15は、第2実施形態に係る固定枠部35Aの拡大図である。図15に示すように、固定枠部35Aは、載置面351Aと、内周面352Aと、複数の第1突起354とを備える。
第1突起354は、載置面351Aと内周面352Aとの角部に設けられており、載置面351Aから上方に向かって、且つ、内周面352Aから側方に向かって突出している。第1突起354は、前後方向に対して直交し且つ左右方向に対して水平な当接面354aを有する。
複数の第1突起354は、前後方向に互いに間隔をあけて配置される。また、複数の第1突起354は、固定枠部35Aの左右両側に設けられる。
第2実施形態に係る位置決め部材42Aは、平板状の部材であり、たとえば金属で形成される。なお、位置決め部材42Aは、樹脂で形成されてもよい。位置決め部材42Aは、左右方向に長い形状を有する。
位置決め部材42Aは、ボルト41を挿通させるための1つの挿通孔421Aを有する。挿通孔421Aは、左右方向すなわちプレート本体30Aの長手方向に沿って延在する長孔である。前後方向における挿通孔421Aの幅は、ボルト41のねじ軸の径よりも大きく、ボルト41のねじ頭部の径よりも小さい。
また、位置決め部材42Aは、複数の第2突起424を有する。第2突起424は、位置決め部材42Aの外周面のうち左右方向の端面すなわち短辺側の面に設けられる。第2突起424は、前後方向に対して直交し且つ左右方向に対して水平な当接面424aを有する。
図16は、第2実施形態に係る固定枠部35Aおよび位置決め部材42Aの拡大図である。図16に示すように、位置決め部材42Aは、固定枠部35Aに設けられた2つの第1突起354の間に、第2突起424が配置された状態で固定枠部35Aの載置面351Aに載置される。
第2実施形態に係るベースプレート3Aは、固定枠部35Aの内周面352Aに設けられた複数の第1突起354と、位置決め部材42Aの外周面に設けられた複数の第2突起424とが係合することで、固定枠部35Aに対する位置決め部材42Aの前後方向の位置が決められる。また、ベースプレート3Aに前後方向の力が働いた場合には、第1突起354と第2突起424とが当接することで、大便器5の前後方向へのプレート本体30Aの移動が規制される。こにより、ベースプレート3Aの前後方向への位置ずれを抑制することができる。
位置決め部材42Aの第2突起424は、位置決め部材42Aの下面から上面にかけて形成される。また、第1突起354の上下方向の長さは、位置決め部材42Aの厚みよりも大きい。したがって、ベースプレート3Aに前後方向の力が働いた場合、位置決め部材42Aは、位置決め部材42Aの下面から上面にかけて形成された第2突起424の当接面424aの全面で、ベースプレート3Aに働く前後方向の力を受けることができる。このため、第2実施形態に係るトイレ装置1によれば、ベースプレート3Aの位置ずれを好適に抑制することができる。
また、第1突起354における第2突起424との当接面354aと、第2突起424における第1突起354との当接面424aとは、ともに垂直面である。このため、ベースプレート3Aは、前後方向の力を当接面354a,424aにおいて垂直に受けることができる。したがって、ベースプレート3Aに前後方向の力が働いた場合であっても、位置決め部材42Aと固定枠部35Aとの係合状態が解除され難い。したがって、ベースプレート3Aの位置ずれをより好適に抑制することができる。
なお、第2実施形態に係るベースプレート3Aでは、ボルト41を挿通孔421Aに沿って左右方向に移動させることができる。そして、図示しないブッシュ44により、左右方向における任意の場所でボルト41を開口部31Aに位置決めすることができる。
したがって、第2実施形態に係るベースプレート3Aによれば、一対の第1取付孔のピッチとして上述した第1のピッチおよび第2のピッチ以外のピッチを有する大便器5に対しても、挿通孔421Aの幅内であれば取り付けることが可能である。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係るベースプレートの構成について図17を参照して説明する。図17は、第3実施形態に係るベースプレートの平面図である。
図17に示すように、第3実施形態に係るベースプレート3Bは、プレート本体30Bと、一対のボルト41と、一対の位置決め部材42Bとを備える。また、ここでは図示を省略するが、ベースプレート3Bは、図5に示す一対のブッシュ44,44を備える。
プレート本体30Bは、一対の開口部31B,31Bを有する。第3実施形態に係る一対の開口部31B,31Bは、第1実施形態に係る一対の開口部31,31よりも左右方向に広く形成される。
また、プレート本体30Bは、一対の固定枠部35B,35Bを有する。図18は、第3実施形態に係る固定枠部35Bの拡大図である。図18に示すように、固定枠部35Bは、載置面351Bと、内周面352Bと、複数の第1突起354Bとを備える。
第1突起354Bは、載置面351Bと内周面352Bとの角部に設けられており、載置面351Bから上方に向かって、且つ、内周面352Bから側方に向かって突出している。第1突起354Bは、前後方向に対して直交し且つ左右方向に対して水平な当接面354Bbを有する。
第3実施形態において、固定枠部35Bの左側に配置される複数の第1突起354Bと、固定枠部35Bの右側に配置される複数の第1突起354Bとは、互い違いに配置されている。
第3実施形態に係る位置決め部材42Bは、平板状の部材であり、たとえば金属で形成される。なお、位置決め部材42Bは、樹脂で形成されてもよい。位置決め部材42Bは、左右方向に長い形状を有する。位置決め部材42Bは、位置決め部材42Aと同様の挿通孔421Bを有する。
また、位置決め部材42Bは、複数の第2突起424Bを有する。第2突起424Bは、位置決め部材42Bの外周面のうち左右方向の端面すなわち短辺側の面に設けられる。第2突起424は、前後方向に対して直交し且つ左右方向に対して水平な当接面424Baを有する。
図19は、第3実施形態に係る位置決め部材42Bの平面図である。図19に示すように、第3実施形態において、位置決め部材42Bの左端面に設けられる複数の第2突起424Bと、位置決め部材42Bの右端面に設けられる複数の第2突起424Bとは、互い違いに配置されている。
また、複数の第2突起424Bは、いずれも、位置決め部材42Bを前後に2等分する直線L3に対してずれた位置に設けられる。なお、直線L3は、挿通孔421Bを前後に2等分する直線でもある。
図20および図21は、第3実施形態に係る位置決め部材42Bの載置パターンの一例を示している。
上述したように、第3実施形態に係るベースプレート3Bでは、固定枠部35Bの複数の第1突起354Bが左右で互い違いに設けられ、かつ、位置決め部材42Bの複数の第2突起424Bも左右で互い違いに設けられる。このため、図20および図21に示すように、位置決め部材42の前後位置を変えだけでなく、位置決め部材42Bを直線L3を中心に表裏反転させることによっても、プレート本体30Bに対する挿通孔421Bの前後位置を変更することができる。したがって、第3実施形態に係るベースプレート3Bによれば、ベースプレート3Bの前後位置をより細かく調整することができる。
上述してきたように、実施形態に係るトイレ装置(一例として、トイレ装置1)は、大便器(一例として、大便器5)の上面に取り付けられるベースプレート(一例として、ベースプレート3,3A,3B)と、ベースプレートを介して大便器の上面に取り付けられる本体部(一例として、本体部2)とを備える。ベースプレートは、プレート本体(一例として、プレート本体30,30A,30B)と、位置決め部材(一例として、位置決め部材42,42A,42B)と、固定部材(一例として、ボルト41)とを備える。プレート本体は、大便器の上面に形成された取付孔(一例として、第1取付孔53)よりも開口面積が大きく、取付孔の上方に位置する開口部(一例として、開口部31,31A,31B)と、開口部の周囲に広がる載置面(一例として、載置面351,351A,351B)を介して開口部を取り囲む固定枠部(一例として、固定枠部35,35A,35B)とを有する。位置決め部材は、開口部よりも開口面積が小さい挿通孔(一例として、挿通孔421,421A,421B)を有し、載置面に載置される。固定部材は、挿通孔、開口部および取付孔に挿通され、位置決め部材を介してプレート本体を大便器の上面に固定する。そして、固定枠部の内周面と位置決め部材の外周面との当接により、大便器の前後方向へのプレート本体の移動を規制する。
位置決め部材の外周面と固定枠の内周面との当接により、大便器の前後方向へのプレート本体の移動が規制されるため、ベースプレートの取付位置が所望の位置からずれてしまうことを抑制することができる。
また、位置決め部材は、平面視において、開口部よりも大きい。これにより、位置決め部材の外周面と固定枠の内周面とが比較的近い位置にあることから、位置決め部材の外周面と固定枠の内周面とを当接させることが容易である。
また、位置決め部材は、平面視において、固定枠部と縦横比が実質的に同一である。位置決め部材の外周面と固定枠の内周面とが比較的近い位置にあることから、位置決め部材の外周面と固定枠の内周面とを当接させることが容易である。
また、位置決め部材は、複数の挿通孔を有する。これにより、位置決め部材が固定枠部とほぼ同じ大きさに形成される場合であっても、たとえば挿通孔の位置が異なる複数種類の位置決め部材を用意することなく、大便器に対するベースプレートの取付位置を複数段階で調整することができる。
また、位置決め部材は、平板状であり、複数の挿通孔のうち少なくとも2つ以上は、位置決め部材を表裏反転させたときに互いの中心軸が重ならない位置に配置される。これにより、位置決め部材に設けられた挿通孔の数よりも多い段数にてベースプレートの前後位置を調整することができる。
また、プレート本体は、大便器に設けられた一対の取付孔の各上方に位置する一対の開口部と、一対の開口部の各々を取り囲む一対の固定枠部とを有し、一対の固定枠部のそれぞれに位置決め部材が載置される。また、位置決め部材は、一対の固定枠部に対して一対の位置決め部材が左右対称に載置されていることを認識させる認識部(一例として、面取部472)を有する。これにより、一対の位置決め部材の組付ミスを抑制することができる。
また、認識部は、位置決め部材の四隅のうち他の3つと異なる態様の角部である。これにより、一対の位置決め部材の組付ミスを抑制することができる。また、たとえば認識部が面取された角部(一例として、面取部472)である場合には、面取された角部に指をかけることで、位置決め部材を固定枠部から容易に取り出すことができる。
また、複数の挿通孔は、前後方向に沿って配列されるとともに、左右方向に沿って少なくとも2列に配列される。これにより、一対の取付孔のピッチが異なる複数種類の大便器に対してベースプレートを取り付けることが可能となる。
また、固定枠部は、内周面のうち左右方向の面に複数の第1突起(一例として、第1突起354,354B)を有し、位置決め部材は、外周面のうち左右方向の面に複数の第2突起(一例として、第2突起424,424B)を有する。そして、固定枠部の内周面に設けられた第1突起と位置決め部材の外周面に設けられた第2突起との当接により、大便器の前後方向へのプレート本体の移動を規制する。
位置決め部材の外周面と固定枠の内周面との当接により、大便器の前後方向へのプレート本体の移動が規制されるため、ベースプレートの取付位置が所望の位置からずれてしまうことを抑制することができる。
また、挿通孔は、左右方向に延在する。これにより、一対の取付孔のピッチが異なる複数種類の大便器に対してベースプレートを取り付けることが可能となる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 :トイレ装置
2 :本体部
3 :ベースプレート
5 :大便器
30 :プレート本体
31 :開口部
32 :取付部
35 :固定枠部
41 :ボルト
42 :位置決め部材
44 :ブッシュ
45 :ナット
53 :第1取付孔
351 :載置面
352 :内周面
354 :第1突起
354a :当接面
421 :挿通孔
424 :第2突起
424a :当接面
425 :外周面
427 :面取部

Claims (10)

  1. 大便器の上面に取り付けられるベースプレートと、
    前記ベースプレートを介して前記大便器の上面に取り付けられる本体部と
    を備え、
    前記ベースプレートは、
    前記大便器の上面に形成された取付孔よりも開口面積が大きく、前記取付孔の上方に位置する開口部と、前記開口部の周囲に広がる載置面を介して前記開口部を取り囲む固定枠部とを有するプレート本体と、
    前記開口部よりも開口面積が小さい挿通孔を有し、前記載置面に載置される位置決め部材と、
    前記挿通孔、前記開口部および前記取付孔に挿通され、前記位置決め部材を介して前記プレート本体を前記大便器の上面に固定する固定部材と
    を備え、
    前記固定枠部の内周面と前記位置決め部材の外周面との当接により、前記大便器の前後方向への前記プレート本体の移動を規制する、トイレ装置。
  2. 前記位置決め部材は、平面視において、前記開口部よりも大きい、請求項1に記載のトイレ装置。
  3. 前記位置決め部材は、平面視において、前記固定枠部と縦横比が実質的に同一である、請求項2に記載のトイレ装置。
  4. 前記位置決め部材は、複数の挿通孔を有する、請求項2または3に記載のトイレ装置。
  5. 前記位置決め部材は、平板状であり、
    前記複数の挿通孔のうち少なくとも2つ以上は、前記位置決め部材を表裏反転させたときに互いの中心軸が重ならない位置に配置される、請求項4に記載のトイレ装置。
  6. 前記プレート本体は、
    前記大便器に設けられた一対の前記取付孔の各上方に位置する一対の前記開口部と、一対の前記開口部の各々を取り囲む一対の前記固定枠部とを有し、一対の前記固定枠部のそれぞれに前記位置決め部材が載置され、
    前記位置決め部材は、
    一対の前記固定枠部に対して一対の前記位置決め部材が左右対称に載置されていることを認識させる認識部を有する、請求項5に記載のトイレ装置。
  7. 前記認識部は、前記位置決め部材の四隅のうち他の3つと異なる態様の角部である、請求項6に記載のトイレ装置。
  8. 前記複数の挿通孔は、前後方向に沿って配列されるとともに、左右方向に沿って少なくとも2列に配列される、請求項6または7に記載のトイレ装置。
  9. 前記固定枠部は、前記内周面のうち左右方向の面に複数の第1突起を有し、
    前記位置決め部材は、前記外周面のうち左右方向の面に複数の第2突起を有し、
    前記固定枠部の内周面に設けられた前記第1突起と前記位置決め部材の外周面に設けられた前記第2突起との当接により、前記大便器の前後方向への前記プレート本体の移動を規制する、請求項1に記載のトイレ装置。
  10. 前記挿通孔は、左右方向に延在する、請求項9に記載のトイレ装置。
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