JP2021123406A - ベース材、フィルム、および、それらを備える包装体 - Google Patents

ベース材、フィルム、および、それらを備える包装体 Download PDF

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Abstract

【課題】環境中で分解され、生態系に影響を与えにくいベース材、フィルム、および、それらを備える包装体を提供する。【解決手段】スキンパック可能なフィルム30とにより、内容物100をスキンパックする包装体10を構成するベース材20であって、ベース材20は、生分解性プラスチックを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、生分解性を備えるベース材、フィルム、および、それらを備える包装体に関する。
台紙の上に物品を乗せ、台紙とフィルムとを感熱接着剤で接合することにより、台紙上の物品を包装して密閉するスキンパック包装体が知られている。特許文献1は、従来のスキンパック包装体の構成の一例を開示する。
特開2019−51944号公報
上記のスキンパック包装体では、包装体の使用後に適切な処理がなされない場合に環境中に大部分が残留してしまう。環境中に残留した包装体は、生態系に影響を与える可能性がある。例えば野生動物による誤飲や包装体が含む化学物質による土壌汚染である。
本発明は上記課題に基づいた発明であり、環境中で分解され、生態系に影響を与えにくいベース材、フィルム、および、それらを備える包装体を提供することを目的とする。
本発明に従うベース材は、スキンパック可能なフィルムとにより、内容物をスキンパックする包装体を構成するベース材であって、前記ベース材は、生分解性プラスチックを備える。
このベース材によれば、ベース材が生分解性プラスチックを含む。ベース材が環境中に残留した場合でも環境中の微生物等の働きにより少なくとも一部分が分解され、生態系に影響を与えにくい。
前記ベース材の一例によれば、前記ベース材は、最内層、ガスバリア層、および、最外層を含み、前記最内層、前記ガスバリア層、および、前記最外層の少なくとも1つが生分解性プラスチックを備える。
このベース材によれば、ベース材を構成する複数の層の少なくとも1つが生分解性プラスチックで構成される。ベース材が環境中に残留した場合でも環境中の微生物等の働きにより少なくとも一部分が分解され、生態系に影響を与えにくい。
前記ベース材の一例によれば、前記ベース材は、紙層をさらに含む。
このベース材によれば、ベース材が紙層を含む。紙層の存在によりベース材を構成する生分解性プラスチックの分解が促進されるため、より生態系に影響を与えにくい。
本発明に従うフィルムは、スキンパック可能なベース材とにより、内容物をスキンパックする包装体を構成するフィルムであって、前記フィルムは、生分解性プラスチックを備える。
このフィルムによれば、フィルムが生分解性プラスチックを含む。ベース材が環境中に残留した場合でも環境中の微生物等の働きにより少なくとも一部分が分解され、生態系に影響を与えにくい。
前記フィルムの一例によれば、前記フィルムは、最内層、ガスバリア層、および、最外層を含み、前記最内層、前記ガスバリア層、および、前記最外層の少なくとも1つが生分解性プラスチックを備える。
このフィルムによれば、フィルムを構成する複数の層の少なくとも1つが生分解性プラスチックで構成される。フィルムが環境中に残留した場合でも環境中の微生物等の働きにより少なくとも一部分が分解され、生態系に影響を与えにくい。
本発明に従う包装体は、前記ベース材と、前記フィルムと、前記内容物と、を備える。
この包装体によれば、少なくとも一部分が生分解性プラスチックで構成される。包装体が環境中に残留した場合でも環境中の微生物等の働きにより少なくとも一部分が分解され、生態系に影響を与えにくい。
前記包装体の一例によれば、前記ベース材と前記フィルムとは、イージーピール構造により結合される。
この包装体によれば、包装体から内容物を取り出す場合にユーザが容易にとりだすことができる。
本発明に関するベース材、フィルム、および、それらを備える包装体によれば、環境中で分解され、生態系に影響を与えにくい。
実施形態の包装体の斜視図。 図1のD2−D2線に沿う断面図。 図1のベース材の層構成を示す断面図。 図1のフィルムの層構成を示す断面図。 実施例および比較例の包装体の比較試験結果を表す表。
(実施形態)
図1〜図4を参照して、実施形態の包装体10について説明する。図1に示される包装体10は、種々の内容物100を包装可能に構成される。内容物100は、ユーザにより任意に選択される。第1例では、内容物100は食料品である。食料品は、例えば生鮮食品および加工食品である。第2例では、内容物100は物品である。物品は、例えば文房具および日用品である。図1に示される例では、内容物100は食料品である。
包装体10を構成する主な要素は、ベース材20およびフィルム30である。ベース材20は、内容物100が配置されることに適した構成を備える。フィルム30は、ベース材20に配置された内容物100を包装することに適した構成を備える。包装体10の包装形態は、任意の包装形態が選択される。第1例では、フィルム30を熱で温めることで、ベース材20、フィルム30、および、内容物100を密接させて包装するスキンパック包装である。第2例では、ベース材20およびフィルム30で構成される内部空間の空気を抜いて包装する真空パック包装である。スキンパック包装では、フィルム30のうち内容物100と密着していない部分とベース材20との間に実質的に空間が形成されない。真空パック包装では、フィルム30のうち内容物100と密着していない部分とベース材20との間に若干の空間が形成される。図1に示される例では、包装体10の包装形態はスキンパック包装である。スキンパック包装によれば、内部空間が形成されないため内容物100が食料品である場合に、食料品から生じた液体が流出しにくい。このため、食料品の鮮度および見た目を長期間好適な状態に維持できる。さらに、内容物100がベース材20に対して移動しないため、包装体10の陳列方法の制限が少ない。
ベース材20の形状は、内容物100の種類および大きさに応じて任意に選択される。図1に示される例では、ベース材20の形状は内容物100である食料品を置くことに適した長方形状である。ベース材20の形状は、三角形状、正方形状、五角形以上の多角形状、円形状、および、楕円形状であってもよい。ベース材20の大きさは、内容物100に応じて設定される。好ましくは、ベース材20を平面視したときの面積が、内容物100を平面視したときの面積の2倍以上の大きさとなることが好ましい。
ベース材20は、複数の層構成を含む。図3に示されるベース材20は、最内層21、バリア層22、接合層23、紙層24、および、最外層25を含む。ベース材20を構成する各層は、任意の手段により積層される。一例では、ベース材20を構成する各層はドライラミネート製法により積層される。
最内層21は、ベース材20のうちの最も内側、換言すれば、内容物100に最も近い位置に積層される。最内層21には、内容物100が載せられる。好ましくは、最内層21は防水機能を含む材料によって構成される。このため内容物100から流出した水分が漏れにくい。最内層21を構成する材料は例えば、生分解性プラスチックである。最内層21の厚さは、防水機能に十分な厚さが選択される。最内層21の厚さは、例えば10μm以上である。最内層21の厚さは、例えば100μm以下である。最内層21の厚さは例えば、55μmである。
生分解性プラスチックは、分解環境中に存在する微生物等の働きにより最終的に水および二酸化炭素に分解されるプラスチックである。分解環境は、例えば高温多湿でありコンポストが形成されるコンポスター内環境および土壌環境である。生分解性プラスチックは、コンポスター内環境および土壌環境において分解され、ユーザの生活環境において分解されないまたは分解の速度が遅いことが好ましい。ユーザの生活環境は、たとえば住宅および包装体10を保存する倉庫である。
生分解性プラスチックは、例えばポリビニルアルコール(PVA)、ポリブチレンアジベード/テレフタレート(PBAT)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、ポリヒドロキシブチレート/ヘキサノエート(PHBH)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリヒドロキシアルカンサン(PHA)、グルコース、および、セルロースの少なくとも1つを含むように構成される。生分解性プラスチックを構成する材料は、例えば石油材料由来およびバイオマス材料由来である。生分解性プラスチックは、各材料の備える耐熱性、ガスバリア性、水分バリア性、剛性、透明性、耐油性、耐湿性、靱性、耐摩耗性、および、弾力性を考慮して選択される。最内層21を構成する生分解性プラスチックの一例は、PBSである。
バリア層22は、最内層21に対して内容物100とは反対側に積層される。このため、内容物100が水分を含む場合、内容物100から染み出した水分が紙層24に浸透しにくい。このため、ベース材20の強度が維持される。以下では、任意の層に対して内容物100とは反対側を外側と称する場合がある。バリア層22は、ガスバリア性および水分バリア性の少なくとも一方に優れた材料によって構成される。このため、内容物100の品質が長期間にわたり良好に維持される。バリア層22は例えば生分解性プラスチックにより構成される。バリア層22を構成する生分解性プラスチックの一例は、グルコースが重合したデンプンである。バリア層22は、透明な無機薄膜が蒸着されることによりガスバリア性および水分バリア性を備える。無機薄膜を構成する材料は例えば、酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素である。バリア層22によって透過が抑制されるガスは例えば、酸素である。バリア層22の厚さは、ガスバリア性および水分バリア性に十分な厚さが選択される。バリア層22の厚さは例えば、10μm以上である。バリア層22の厚さは例えば、30μm以下である。バリア層22の厚さは例えば、12μmである。
接合層23は例えば、バリア層22に対して外側に積層される。接合層23は、バリア層22と紙層24とを接合できる材料によって構成される。接合層23の厚さは、バリア層22と紙層24とを接合するための十分な厚さが選択される。接合層23を構成する材料は例えば、生分解性プラスチックである。接合層23を構成する生分解性プラスチックの一例は、PBSである。接合層23の厚さは例えば、10μm以上である。接合層23の厚さは例えば、30μm以下である。接合層23の厚さは例えば、20μmである。
紙層24は例えば、接合層23の外側に積層される。紙層24を構成する材料は例えば、非再生紙である。紙層24の厚さに寄与する坪量は任意に選択可能である。紙層24の坪量は好ましくは、ベース材20とフィルム30とが接合されるときのベース材20の反りにくさと、包装体10の厚さとの関係に基づいて決められる。紙層24の坪量の最大値の好ましい一例は、1000g/mである。紙層24の坪量が1000g/m以下である場合、包装体10の厚さが厚くなりすぎない。このため、包装体10の陳列スペースを少なくできる。また、包装体10のコストを低減できる。紙層24の坪量が1000g/m以下である場合、水蒸気が通過する程度の微細な隙間が形成される。紙層24の坪量の最小値の好ましい一例は、100g/mである。紙層24の坪量が100g/m以上である場合、ベース材20とフィルム30とが接合されるときにベース材20が反りにくい。紙層24の坪量が取り得る好ましい範囲の一例は、100g/m以上〜1000g/m以下である。一例では、紙層24の坪量は450g/mである。
最外層25は、紙層24の外側に積層される。最外層25は、防水機能を含む材料によって構成される。このため、結露が発生した場合であっても紙層24に水が浸透しにくい。このため、ベース材20の強度が維持される。最外層25を構成する材料は例えば、生分解性プラスチックである。最外層25を構成する生分解性プラスチックの一例は、PBSである。最外層25の厚さは、紙層24に水が浸透しないための十分な厚さが選択される。最外層25の厚さは、例えば、10μm以上である。最外層25の厚さは、例えば、100μm以下である。最外層25の厚さは、例えば、20μmである。
フィルム30は、複数の層構成を含む。好ましくは、複数の層は透明な材料により構成され、内容物100が視認できるように構成される。図4に示されるフィルム30は、最内層31、第1接着層32、バリア層33、第2接着層34、中間層35、および、最外層36を含む。フィルム30の各層は、任意の手段により積層される。一例では、フィルム30を構成する各層は共押出製法により積層される。
最内層31は、フィルム30のうちの最も内側、換言すれば、内容物100にもっとも近い位置に積層される。包装体10の包装形態がスキンパックの場合、図2に示されるように最内層31のうちの内容物100と面する部分は内容物100と密着する。最内層31は、例えば生分解性プラスチックにより構成される。最内層31を構成する生分解性プラスチックの一例は、PBSである。最内層31の厚さは例えば、10μm以上である。最内層31の厚さは例えば、100μm以下である。最内層31の厚さは例えば、30μmである。
第1接着層32は、例えば、最内層31に対して外側に積層される。第1接着層32は最内層31とバリア層33とを接着する。第1接着層32を構成する材料は例えば、接着性のある官能基を重合した接着性樹脂で構成される。第1接着層32の厚さは、最内層31とバリア層33との接着に適した厚さが選択される。第1接着層32の厚さは例えば、5μmである。
バリア層33は、例えば、第1接着層32に対して内容物100とは反対側に積層される。バリア層33は好ましくは、ガスバリア性、耐油性、および、耐湿性の少なくとも1つに優れた材料によって構成される。バリア層33によって透過が抑制されるガスは例えば、酸素である。バリア層33の厚さは、ガスバリア性、耐油性、および、耐湿性の少なくとも1つを実施するのに適した厚さが選択される。バリア層33を構成する材料は例えば、生分解性プラスチックである。バリア層33を構成する生分解性プラスチックの一例は、グルコースが重合したデンプンである。バリア層33の厚さは例えば、10μm以上である。バリア層33の厚さは例えば、50μm以下である。バリア層33の厚さは例えば、30μmである。
第2接着層34は、バリア層33に対して外側に積層される。第2接着層34はバリア層33と中間層35とを接着する。第2接着層34を構成する材料は例えば、接着性のある官能基を重合した接着性樹脂で構成される。第2接着層34の厚さは、バリア層33と中間層35との接着に適した厚さが選択される。第2接着層34の厚さは例えば、5μmである。
中間層35は、第2接着層34に対して外側に積層される。中間層35は好ましくは、靱性および耐摩耗性の少なくとも一方に優れた材料によって構成される。中間層35を構成する材料は例えば、生分解性プラスチックである。中間層35を構成する生分解性プラスチックの一例は、PBSである。中間層35の厚さは、靱性および耐摩耗性の少なくとも一方を実現するのに適した厚さが選択される。中間層35の厚さは例えば、10μm以上である。中間層35の厚さは例えば、50μm以下である。中間層35の厚さは例えば、30μmである。
最外層36は、中間層35に対して外側に積層される。最外層36は好ましくは、耐熱性、ガスバリア性、防湿性、強度、および、透明性の少なくとも1つに優れた材料によって構成される。最外層36を構成する材料は例えば、生分解性プラスチックである。最外層36を構成する生分解性プラスチックの一例は、PBSである。最外層36の厚さは、耐熱性、ガスバリア性、防湿性、強度、および、透明性の少なくとも1つに適した厚さが選択される。最外層36の厚さは例えば、10μm以上である。最外層36の厚さは例えば、100μm以下である。最外層36の厚さは例えば、50μmである。
ベース材20とフィルム30とは、任意の手段により結合される。一例では、ベース材20とフィルム30とは、ヒートシールによって接着される。ベース材20の最内層21およびフィルム30の最内層31の少なくとも一方にホットメルト接着剤が塗布される。ホットメルト接着剤の一例は、エチレン酢酸ビニル(EVA)系、または、エチレンメタクリル酸メチル(EMMA)系のホットメルト接着剤である。
実施形態の包装体10によれば、以下に記載の作用および効果が得られる。
包装体10は、使用後に例えばコンポスター内環境または土壌環境に配置された場合、包装体10を構成する要素が生分解能を備えるプラスチックにより分解される。このため、包装体10は環境中で分解され、生態系に影響を与えにくい。
(実施例)
本願発明者は、本願の包装体10が備える生分解性を評価する比較試験を実施した。比較試験の試験内容について説明する。生分解能を備える微生物を含んだコンポストが入ったコンポスター内に各実施例の包装体10および比較例の包装体10を入れ、分解率を所定時間ごとに評価した。所定時間は、1週間ごとまたは2週間ごとである。試験中のコンポスター内は、温度が60度、pHが7〜9の間となるように管理された。試験中のコンポスターは、直接日光が当たらない暗所に配置された。各実施例および比較例の包装体10は、10gの試験用サンプルとしてコンポスター内に入れた。試験用サンプルは、超音波洗浄によりコンポスター内における付着物を取り除き、重量を測定した。所定時間ごとの試験用サンプルの重量を開始時の試験用サンプルの重量で除し、分解率を算出した。本願発明者は、分解率が10週目までに100%に達した包装体10を「〇」と判定した。分解率が11週目以降に100%に達した包装体10を「△」と判定した。試験終了時まで分解率が100%に達しなかった包装体10を「×」と判定した。
比較試験に供した実施例および比較例の包装体10の構成について説明する。
実施例1の包装体10は、ベース材20を構成する最内層21、接合層23、および、最外層25がPBSで構成される。ベース材20を構成するバリア層22がPLAで構成される。ベース材20を構成する紙層24は、非再生紙で構成される。フィルム30を構成する最内層31、中間層35、および、最外層36がPBSで構成される。第1接着層32および第2接着層34は、接着性のある官能基を重合した接着性樹脂で構成される。接着性樹脂は、極性基が導入されたポリオレフィンである。フィルム30を構成するバリア層33は、グルコースが重合したデンプンで構成される。
実施例2の包装体10は、ベース材20を構成する最内層21およびフィルム30を構成する最内層31がPBSとPLAとを含む。その他の構成は、実施例1の包装体10と同様である。
実施例3の包装体10は、ベース材20を構成する最内層21およびフィルム30を構成する最内層31がPBSとデンプンとを含む。その他の構成は、実施例1の包装体10と同様である。
実施例4の包装体10は、フィルム30を構成する最内層31がPLAとデンプンとを含む。その他の構成は、実施例1の包装体10と同様である。
実施例5の包装体10は、ベース材20を構成するバリア層22がデンプンを含む。フィルム30を構成する最内層31がPLAとデンプンとを含む。その他の構成は、実施例1の包装体10と同様である。
実施例6の包装体10は、ベース材20を構成する最内層21、接合層23、および、最外層25がPHBHで構成される。フィルム30を構成する最内層31、中間層35、および、最外層36がPHBHで構成される。その他の構成は、実施例1の包装体10と同様である。
実施例7の包装体10は、ベース材20を構成する最内層21がPLAで構成される。ベース材20を構成するバリア層22がセルロースを含むセロファンで構成される。フィルム30を構成する最内層31、中間層35、および、最外層36がPLAで構成される。その他の構成は、実施例1の包装体10と同様である。
実施例8の包装体10は、ベース材20を構成する最内層21がPLAとPBSを含む。その他の構成は、実施例1の包装体10と同様である。
実施例9の包装体10は、ベース材20を構成する紙層24がガスバリア性および水分バリア性を備える。一例では、紙層24を構成する紙に対して撥水加工が施される。ベース材20を構成するバリア層22が省略される。フィルム30を構成する最内層31、中間層35、および、最外層36は、それぞれPBSの層およびPLAの層を含む。その他の構成は、実施例1の包装体10と同様である。
実施例10の包装体10は、ベース材20を構成する最内層21がPLAで構成される。ベース材20を構成するバリア層22がセルロースを含むセロファンで構成される。フィルム30を構成する中間層35および最外層36は、それぞれPBSの層とPLAの層とを含む。その他の構成は、実施例1の包装体10と同様である。
実施例11の包装体10は、ベース材20を構成する紙層24がガスバリア性および水分バリア性を備える。紙層24の外側に無機薄膜が透明蒸着されたPBSがコーティングされる。バリア層22および最外層25が省略される。フィルム30を構成する中間層35および最外層36は、PLAで構成される。その他の構成は、実施例1の包装体10と同様である。
実施例12の包装体10は、フィルム30を構成する最内層31がPBSおよびPLAを含む。フィルム30を構成する中間層35および最外層36は、PLAで構成される。その他の構成は、実施例1の包装体10と同様である。
実施例13の包装体10は、フィルム30を構成する最内層31がPLAで構成される。フィルム30を構成する中間層35および最外層36は、PBSとデンプンとを含む。その他の構成は、実施例1の包装体10と同様である。
実施例14の包装体10は、ベース材20を構成する最内層21がPBSとPLAとを含む。フィルム30を構成する最内層31がPLAで構成される。フィルム30を構成する中間層35および最外層36は、PLAとデンプンとを含む。その他の構成は、実施例1の包装体10と同様である。
比較例1の包装体10は、ベース材20を構成する最内層21がポリエチレンで構成される。バリア層22が酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素等の無機薄膜が蒸着されたポリエチレンテレフタラートで構成される。接合層23は、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂(EMAA樹脂)で構成される。紙層24は、コードボール紙で構成され、紙層24の外側は撥水加工が施される。コードボール紙の坪量は、310g/mである。フィルム30を構成する最内層31は、アイオノマー樹脂で構成される。第1接着層32および第2接着層34は、接着性のある官能基を重合した接着性樹脂である。バリア層33は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)で構成される。中間層35は、ポリアミドで構成される。最外層36は、ポリエステルで構成される。比較例1の包装体10は、生分解性プラスチックを含まない。
比較例2の包装体10は、ベース材20を構成する紙層24が晒クラフト紙で構成される。晒クラフト紙の坪量は、90g/mである。フィルム30を構成するバリア層33が、ポリアミドが重合したナイロンで構成される。その他の構成は、比較例1の包装体10と同様である。
比較例3の包装体10は、実施例1の包装体10において紙層24の構成が省略される。その他の構成は、実施例1の包装体10と同様である。
比較例4の包装体10は、実施例2の包装体10において紙層24の構成が省略される。その他の構成は、実施例2の包装体10と同様である。
比較例5の包装体10は、実施例6の包装体10において紙層24の構成が省略される。その他の構成は、実施例6の包装体10と同様である。
比較例6の包装体10は、実施例7の包装体10において紙層24の構成が省略される。その他の構成は、実施例7の包装体10と同様である。
図5を参照して、実施例1〜14および比較例1〜6の包装体10の試験結果を説明する。実施例6を除いた実施例の包装体10は、試験開始から9週間で分解率が100%に到達した。実施例6の包装体10は、試験開始から10週間で分解率が100%に到達した。実施例1〜14の包装体10の評価は「〇」である。比較例1および比較例2の包装体10は、13週間経過した場合でも分解率が10%程度であった。比較例1および比較例2の包装体10の評価は「×」である。比較例3〜6の包装体10は、試験開始から11〜12週間で分解率が100%に到達した。比較例3〜6の包装体10の評価は「△」である。
比較例3〜6の包装体10において、分解率が100%に到達するまで試験開始から11〜12週間を要した。これは、比較例3〜6の包装体10において、紙層24が含まれていないことにより分解速度が低下したことを表す。紙層24は、コンポスター内環境において水分を含む。紙層24は、微生物に対して水分を供給し、微生物の活性および微生物の数の少なくとも一方を増大させる。実施例1〜14の包装体10は、紙層24を備えていない比較例3〜6の包装体10より早くコンポスター内環境において分解される。図示しない土壌環境の試験結果においても、実施例1〜14の包装体10は、紙層24を備えていない比較例の包装体10よりも早く分解率が100%に到達した。比較例1および比較例2における分解率は、紙層24を構成する紙の分解分である。
(変形例)
実施形態に関する説明は、本発明に従うベース材、フィルム、および、それらを備える包装体が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に従うベース材、フィルム、および、それらを備える包装体は、実施形態以外に例えば以下に示される実施形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。
・ベース材20を構成する材料の少なくとも1つが生分解性プラスチック以外で構成されていてもよい。最内層21を構成する材料は例えば、ポリエチレンである。バリア層22を構成する材料は例えば、酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素等の無機薄膜が蒸着されたポリエチレンテレフタレートである。接合層23を構成する材料は例えば、EMAA樹脂である。最外層25を構成する材料は例えば、ポリエチレンである。生分解性プラスチックで構成するよりも、より安価に、かつ、用途に応じたベース材20を構成することができる。
・フィルム30を構成する層の材料の少なくとも1つが生分解性プラスチック以外で構成されていてもよい。最内層31を構成する材料は例えば、ポリエチレンである。バリア層33を構成する材料は例えば、EVOHである。中間層35を構成する材料は例えば、ポリアミドである。最外層36を構成する材料は例えば、ポリエステルである。生分解性プラスチックで構成するよりも、より安価に、かつ、用途に応じたフィルム30を構成することができる。
・ベース材20は、さらに生分解性プラスチックを含む層を備えていてもよい。一例では、紙層24の内側または外側と接触する少なくとも一方にグルコースが重合したデンプンにより構成されるデンプン層をさらに含む。デンプン層を構成するグルコースは、生分解時に微生物のエネルギー源として利用される。紙層24に保持される水分およびデンプン層のグルコースにより、微生物の活性および微生物の数の少なくとも一方が増大する。このため、生分解性プラスチックを備える包装体10の分解がより促進される。
・ベース材20とフィルム30とは、イージーピール構造40により結合されてもよい。イージーピール構造40は、ベース材20の最内層21とフィルム30の最内層31とが容易に剥がれるようにシールされた構造である。イージーピール構造40は、イージーピール構造40が構成可能なベース材20およびフィルム30を加熱条件に基づいて加熱することにより構成される。一例では、最内層21および最内層31の一方がアイオノマー樹脂であるPLAを含み、他方がイージーピールフィルムであるPBSにより構成される。加熱条件は、加熱時間および加熱温度を含む。加熱時間の一例は、20秒である。加熱温度の一例は、150度である。イージーピール構造40部分のシール強度は、ユーザによって容易にはがすことができる程度、かつ、移動時および陳列時に自然に剥がれない程度に設定される。一例では、イージーピール構造40のシール強度は、1.0N/15mm以上である。イージーピール構造40のシール強度が1.0N/15mm以上である場合、移動時および陳列時に包装体10に標準的な応力が作用した場合でも、ベース材20からフィルム30が剥がれにくい。一例では、イージーピール構造40のシール強度は、5.0N/15mm以下である。イージーピール構造40のシール強度は、5.0N/15mm以下である場合、ユーザが包装体10を剥がすために標準的な力を加えることで容易にベース材20からフィルム30を剥がすことができる。イージーピール構造40のシール強度の一例は、2.0N/15mmである。
10 …包装体
20 …ベース材
21 …最内層
22 …ガスバリア層
24 …紙層
25 …最外層
30 …フィルム
31 …最内層
33 …ガスバリア層
36 …最外層
40 …イージーピール構造
100 …内容物

Claims (7)

  1. スキンパック可能なフィルムとにより、内容物をスキンパックする包装体を構成するベース材であって、
    前記ベース材は、生分解性プラスチックを備える
    ベース材。
  2. 前記ベース材は、最内層、ガスバリア層、および、最外層を含み、
    前記最内層、前記ガスバリア層、および、前記最外層の少なくとも1つが生分解性プラスチックを備える
    請求項1に記載のベース材。
  3. 前記ベース材は、紙層をさらに含む
    請求項1または2に記載のベース材。
  4. スキンパック可能なベース材とにより、内容物をスキンパックする包装体を構成するフィルムであって、
    前記フィルムは、生分解性プラスチックを備える
    フィルム。
  5. 前記フィルムは、最内層、ガスバリア層、および、最外層を含み、
    前記最内層、前記ガスバリア層、および、前記最外層の少なくとも1つが生分解性プラスチックを備える
    請求項4に記載のフィルム。
  6. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の前記ベース材と、
    請求項4または5に記載の前記フィルムと、
    前記内容物と、を備える包装体。
  7. 前記ベース材と前記フィルムとは、
    イージーピール構造により結合される
    請求項6に記載の包装体。
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