JP2021122940A - フィルム製剤の製造装置及び空気吹付装置 - Google Patents

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正巳 兼平
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淳一 寺内
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隆人 戸島
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Abstract

【課題】貫通孔が形成されたドラムに基材フィルムを押し付けて薬物含有液のドットを印刷するフィルム製剤の製造装置において、印刷後に貫通孔に残った薬物含有液を除去する。【解決手段】製造装置は、貫通孔が形成されたドラム34と、薬物含有液の供給手段35と、スキージ36と、プレスローラ38と、ドラム34の外部に設けられて貫通孔に空気を吹き付ける空気吹付部50と、ドラム34の内部に設けられて除去された薬物含有液を受け入れる回収部60とを有している。印刷終了後、ドラム34を低速回転しながら空気吹付部50から空気を噴射する。貫通孔から除去された薬物含有液は回収部60に回収される。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の貫通孔が形成されて回転するドラムに基材フィルムを供給し、ドラム内の薬物含有液を貫通孔から供給して薬物含有液のドットを基材フィルムに印刷するフィルム製剤の製造装置に係り、特に貫通孔に残った薬物含有液が乾燥して正常な印刷を妨げることがないように、印刷後の貫通孔から薬物含有液を除去することができる機能を備えたフィルム製剤の製造装置に関するものである。また、本発明は、ドラムに形成された複数個の貫通孔から印刷液を供給し、媒体に転移させて印刷を行なう印刷装置に適用され、貫通孔に残った印刷液が乾燥して正常な印刷を妨げることがないように、印刷後の貫通孔から印刷液を除去する機能を備えた空気吹付装置に関するものである。
下記特許文献1に記載されたフィルム製剤の製造装置1は、基材フィルム2を挟持搬送するドラム3とプレスローラ21を有する。ドラムの周壁6には、凹部e,Dと、凹部e内に形成された孔25の印刷パターン7が形成され、ドラムの内部には周壁とスキージ13と堰板15により液20を貯める貯蔵空間Sが構成されている。印刷時、各孔に充填された薬物含有液は円滑に孔から抜け、所定量の液からなる円形の薬物ドットとして基材フィルムの上に安定的に転移する。この発明によれば、基材フィルムへの塗布量が十分に確保され、ドット間の塗布量のばらつきが少なくなり、連続生産が可能となる効果が得られる。なお、以上の説明及び次項「発明が解決しようとする課題」の説明(図9を含む)では、下記特許文献1の参照符号をそのまま使用している。
特開2019−64974号公報
上記特許文献1に記載されたフィルム製剤の製造装置によれば、印刷を停止あるいは中断している間に、ドラム3に設けられた印刷パターンの孔25が、薬物含有液によって塞がれてしまうことがあるという問題があった。すなわち、図9中に符合Aで例示するように印刷後に孔25の内壁に薬物含有液が残り、また符合Bで例示するように孔25の出口に続くドラム3の外周面に薬物含有液が残った状態で印刷を停止あるいは中断すると、孔25及びその付近に残ったこれら薬物含有液が徐々に乾燥し、孔25の一部を膜状に塞いでしまう。このような膜状の残渣(析出物)がドラム3の孔25の内壁等に生じると(図9の符号A参照)、次に印刷を始めた際には、基材フィルム2に転写される薬物含有液のドットの重量が変化するため、フィルム製剤の1単位である印刷パターンの薬剤重量(乾燥重量)にばらつきが生じてしまう。また、薬物含有液がドラム3の外周面に突出した状態で乾燥すると(図9の符号B参照)、次の基材フィルム2に薬物含有液が転写される際に、その突出して乾燥した薬物含有液の固形物が、基材フィルム2に転写された薬物含有液のドットの形状を崩してしまう。
このように、ドラムに設けられた印刷パターンの孔に薬物含有液が残り、これが乾燥すると、フィルム製剤の正常な印刷を妨げることになるため、予定した印刷工程が終了してドラムを所定時間停止させる度に、ドラムを洗浄して残った薬物含有液を孔から除去する必要が発生する。しかしながら、ドラムの洗浄は煩雑で手間がかかるため、この手間を軽減する手段が望まれるところである。
本発明は、以上説明した従来の技術及びその課題に鑑みてなされたものであり、貫通孔が形成されたドラムに基材フィルムを押し付けて薬物含有液のドットを印刷するフィルム製剤の製造装置において、印刷後に貫通孔に残った薬物含有液を除去することができるようにすることを第1の目的とし、また、貫通孔が形成されたドラムに媒体を押し付けて印刷を行なう印刷装置に適用され、印刷後に貫通孔に残った印刷液を除去することができる空気吹付装置を提供することを第2の目的としている。
請求項1に記載されたフィルム製剤の製造装置は、
複数の貫通孔が形成され、内面に薬物含有液が供給され、所定方向に回転駆動されるドラムと、
前記ドラムの外部に設けられて前記貫通孔に空気を吹き付ける空気吹付部と、
前記ドラムの内部に設けられて前記空気吹付部によって除去された前記薬物含有液を受け入れる回収部と、
を有することを特徴としている。
請求項1に記載されたフィルム製剤の製造装置によれば、
回転するドラムに基材フィルムを供給してドラムの回転力によって基材フィルムを搬送し、ドラムの内部の薬物含有液を貫通孔から外に押し出して基材フィルムに転移させ、薬物含有液のドットを印刷する。印刷を停止し、そのまま放置すれば、貫通孔の内面や、貫通孔に近いドラムの外面に残った薬物含有液が乾燥して固化してしまう可能性があるが、このフィルム製剤の製造装置によれば、印刷終了後に、空気吹付部がドラムの外側から貫通孔に空気を吹き付け、貫通孔及びその近傍に残った薬剤含有液をドラムの内部に吹き飛ばすことができる。吹き飛ばされた薬剤含有液は、ドラム内にある回収部に回収されるため、一度使用された薬物含有液がドラム内に戻って再利用されるおそれはない。
実施形態の製造装置の断面図である。 実施形態の製造装置の斜視図である。 分図(a)は実施形態の製造装置に設けられた空気吹付部の縦断面図(同図(b)のY−Y切断線における断面図)であり、分図(b)は同空気吹付部の正面図である。 実施形態の製造装置に設けられた空気吹付部の横断面図(図3(a)のX−X切断線における断面図)である。 実施形態の製造装置に設けられた空気吹付部において、一部の低摩擦部材を分離して示す斜視図である。 実施形態の製造装置において、ドラムの貫通孔の外に残った薬剤含有液が空気吹付部の空気吹付けによって吹き飛ばされ、一部が低摩擦部材の外に出た状態を示す斜視図である。 実施形態の製造装置において、印刷後、空気吹付部による処理を行なう前のドラムの貫通孔を示す写真である。 実施形態の製造装置において、印刷後に空気吹付部による処理を行なった後のドラムの貫通孔を示す写真である。 フィルム製剤の製造装置において、印刷後に印刷パターンの孔に薬物含有液が残存した状態を示するドラムの断面図である。
本実施形態に係るフィルム製剤の製造装置1を、図1〜図8を参照して説明する。
図1及び図2に示すフィルム製剤の製造装置30は、印刷液である薬物含有液31を媒体である基材フィルム32に転移させ、フィルム製剤を製造する印刷装置である。この製造装置30は、図示しない複数の貫通孔(図9に示した貫通孔25と同一)からなる矩形の印刷パターン33が縦横に並べて形成されたドラム34を有している。本例では、図2に示すように、印刷パターン33は、ドラム34の軸方向について6個が所定間隔で並んだ列を構成しており、この列がドラム34の周方向について複数並んだ配置となっている。
なお、ドラム34の印刷パターン33は、図1及び図2に示すように、ドラム34の外面に形成された矩形の凹部の中に、多数の貫通孔が矩形の配置で並べられた構成となっているが、図1及び図2には凹部は示しているが、凹部に開口した個々の貫通孔は図示していない。また、矩形の凹部はドラム34の外面に形成されているものとしたが、従来の課題を説明した図9に示した構成と同様、矩形の凹部はドラムの内面に設けられていてもよい。すなわち、製造装置30の停止中に貫通孔に残った薬物含有液31が乾燥して固化する問題は、矩形の凹部がドラム34の内面にあっても外面にあっても同様に起こりうるものであり、本実施例では何れの場合であってもその問題を解消することができる。
図1及び図2に示すドラム34は、その構造の一部については図示を省略しているが、装置の本体フレーム(図示せず)に取り付けられた中心軸(図示せず)に所定間隔をおいて回動自在に取り付けられた一対の円板型のフランジ(図示せず)と、このフランジの外周に巻き付けて円筒状に固定した周壁からなるドラム34とを有している。ドラム34の周壁の両端は突き合わせて結合されており、この結合箇所を含む回転方向について所定長さの領域には印刷パターン33は設けられておらず、非印刷領域となっている。印刷を停止する場合には、ドラム34に貫通孔のない当該非印刷領域を真下にした状態でドラム34を停止し、印刷パターン33から薬物含有液31が漏出しないようにしている。
図1及び図2に示すように、ドラム34の内部には、薬物含有液31の供給手段35と、薬物含有液31を貫通孔からドラム34の外に押し出す印刷手段としてのスキージ36と、ドラム34の軸方向(図1において紙面垂直方向)の両端に設けられた扇状の堰板37が設けられている。スキージ36はドラム34の軸方向を長手方向とする板状部材であり、一対の堰板37,37の間に設けられて下縁をドラム34の内面に接触させている。また、堰板37の下縁部は周状とされており、この下縁部はドラム34の内面に液密状態で接している。供給手段35から供給された薬物含有液31は、一対の堰板37,37とスキージ36によって区画された貯蔵空間Sに貯蔵される。
図1に示すように、ドラム34の下方には、印刷手段であるプレスローラ38が設けられている。プレスローラ38は、回転駆動されるドラム34との間に供給された連続帯状の基材フィルム32をドラム34に押し付け、ドラム34と協働して基材フィルム32を搬送する。図1に示すように、ドラム34とプレスローラ38に挟持されて搬送されていく基材フィルム32の上面には、矩形の印刷パターン33に対応した薬物パターン40が形成されていく。図1では、便宜上、基材フィルム32の上面に形成された薬物パターン40は、矩形の印刷パターン33と略同一形状(すなわち凹部と略同一形状)であるように表現しているが、実際の薬物パターン40は、印刷パターン33に開口した多数の貫通孔に対応した薬物ドットの集合体である。
図1に示すように、プレスローラ38とドラム34の上流には、案内ローラ39が設けられており、そのさらに上流に配置された基材フィルム32のロール(図示せず)から送り出される連続帯状の基材フィルム32を案内し、ドラム34とプレスローラ38の間に導くようになっている。
図1及び図2に示すように、ドラム34の外部には空気吹付部50が設けられている。空気吹付部50は、印刷終了後に、印刷パターン33の貫通孔にドラム34の外側から空気を吹き付け、貫通孔とその近傍に残存した薬物含有液31を、ドラム34の内部に吹き飛ばす清掃手段である。空気吹付部50は、ドラム34の頂上の位置から、図1中に矢印で示す回転方向(図1において反時計回り方向)と反対方向に30度程度ほど移動した位置に配置されている。空気吹付部50は、ドラム34の軸線の方向をその長手方向とし、ドラム34の軸線に直交する切断面での形状が扇形である箱型の装置である。空気吹付部50の下面はドラム34の外面の曲率に対応した周形状となっている。
図3に示すように、空気吹付部50の本体の内部には、ドラム34の軸線に平行な長手方向に沿って、6個の空気室51が並んで設けられている。これら空気室51の配置は、ドラム34に設けられた印刷パターン33の軸方向の配置(図2参照)に対応している。空気室51の下面には略楕円形の噴射口52がある。この噴射口52には、ドラム34と接触した状態での摩擦を低減するため、及び隙間漏れによる吐出圧力損失防止のために、楕円形の開口53を有する低摩擦部材54が設けられている。低摩擦部材54の材質はフッ素ゴム(例えば硬度50°)等の摩擦係数の少ない材質、もしくは独立発泡ポリウレタン(硬度ASKER10程度)が適切である。噴射口52及び低摩擦部材54の開口53の大きさは、その内部にドラム34の印刷パターン33を十分に収納できる程度である。空気吹付部50は、ドラム34の軸方向に並んだ6個の空気室51及び低摩擦部材54が、ドラム34の軸方向に並んだ6つの印刷パターン33と対応しており、かつ各低摩擦部材54の下面がドラム34の外面に接触するような配置となっている。このような配置で空気吹付部50がドラム34の外面に向き合う位置を、空気吹付部50の清掃位置と称する。
図3に示すように、空気吹付部50の本体の内部には、各空気室51の上方に、長手方向に沿って空気経路55が設けられている。前述した各空気室51の上側は、空気経路55に連通している。空気経路55の中央には、外部に連通する導入口56が設けられている。導入口56は、図示しない圧搾空気源に接続されている。使用する薬物含有液31の粘度が18〜30Pa・s程度である場合、圧搾空気源の空気圧を、空気室51の噴射口52において概ね0.65Mpaの空気圧が得られるように設定することにより、貫通孔及びその付近に残存した薬物含有液31を空気圧で除去することができる。
図4に示すように、空気吹付部50の各空気室51の内部の下半部には、複数の板状の構造で構成されたスリット57からなるノズル58が設けられている。一つのノズル58を構成するスリット57の数は6であり、各ノズル58は空気吹付部50の長手方向(すなわちドラム34の軸方向)に平行である。従って、圧搾空気源から空気吹付部50に空気を供給すれば、各ノズル58では6つのスリット57から面状の空気流がエアカーテンのように噴射されるので、一つの空気室51にドラム34の一つの印刷パターン33を対応させ、空気を噴射しながらドラム34を回転させて空気室51が印刷パターン33を通過するようにすれば、6つのエアカーテンが印刷パターン33を次々と通過しながら貫通孔に圧搾空気を繰り返し吹き付けて、貫通孔とその付近に残存した薬物含有液31をドラム34の内部に吹き飛ばすことができる。
図1及び図2に示すように、回収部60は、ドラム34を挟んで空気吹付部50と反対側に設けられている。回収部60の上面は開放されており、開放された上面側の形状は、ドラム34の内面の曲率に対応した周形状となっている。回収部60の開放された上面側は、ドラム34の内面と離れており、一定の微小な隙間をおいてドラム34の内面に対面している。図示はしないが、回収部60はドラム34を回動自在に支えているフレームに取り付けられており、回転するドラム34に対して常に所定の位置にある。また、回収部60をフレームから外してドラム34の外に引き出せば、内部に溜まった薬物含有液31を廃棄することができる。この回収部60によれば、空気吹付部50が空気を噴射して貫通孔に残存した薬物含有液31をドラム34の内部に吹き飛ばした際に、この吹き飛ばされた薬物含有液31をドラム34内に飛散させることなく回収して廃棄することができる。
次に、このフィルム製剤の製造装置30の作用を説明する。
ドラム34を回転させ、プレスローラ38とドラム34の間に基材フィルム32を供給し、プレスローラ38とドラム34の間に基材フィルム32を挟持させる。基材フィルム32はドラム34の回転力によって搬送され、ドラム34の内部の薬物含有液31がスキージ36によって貫通孔から外に押し出され、基材フィルム32に転移して薬物含有液31のドットからなる薬物パターン40が印刷される。この実施形態では、基材フィルム32に印刷された薬物パターン40の大きさは例えば14mm×20mmであり、その中に約1271個の薬剤のドットが含まれており、印刷後に基材フィルム32を切断して各薬物パターン40を分離して製剤フィルムの製品とする。
印刷を停止した後、貫通孔の内面や、貫通孔に近いドラム34の外面に残った薬物含有液31が乾燥して固化する前に、空気吹付部50によって空気を噴射して、貫通孔及びその周辺に残存した薬物含有液31を除去する清掃作業を行なう。薬物含有液31は、例えば含水率が50%程度であると、印刷動作の終了後、10分程度で固化してしまうため、その前に清掃作業を開始することが望ましい。また、清掃作業を行なうタイミングは、所定の印刷回数だけ印刷を行なった後、又は所定の時間だけ印刷動作を行った後とすればよい。若しくは印刷中にも可能である。
空気吹付部50による具体的な空気噴射の態様としては、まずドラム34を連続的に低速で回転させながら、空気吹付部50を連続的に噴射する態様がある。ドラム34の回転速度と、ドラム34を何回回転させるか、すなわち空気室51に印刷パターン33を何回通過させるかは、予め効果的な条件を経験的に定めておくとよい。このような空気噴射の態様であれば、空気室51のノズル58から噴射される6つのエアカーテンが移動しながら印刷パターン33の各貫通孔に吹き付けられる動作が複数回行なわれるので、貫通孔の内面及び貫通孔に近いドラム34の外周面に残存した薬物含有液31を、ドラム34内に確実に吹き飛ばすことができる。ドラム34の内部に吹き飛ばされた薬物含有液31は回収部60に回収されるので、ドラム34内の未使用の薬物含有液31と混合することがなく間違いなく廃棄することができる。すなわち、一度使用された薬物含有液31がドラム34内に戻って再利用されるおそれがないため、フィルム製剤の製造で求められる高い品質を維持することができる。
また、各空気室51の低摩擦部材54はドラム34の外周面に密着しているため、低摩擦部材54の外側においてドラム34の外周面に薬物含有液31が付着している場合、ドラム34の回転により、図6に示すように、低摩擦部材54の前端側がこの薬物含有液31を掻き取り、低摩擦部材54の側面に沿って薬物含有液31を後方に誘導する。この薬物含有液31は、基材フィルム32に印刷される薬物パターン40の範囲(例えば14mm×20mm)よりも外側に相当する範囲にあるため、仮に後の印刷において基材フィルム32に転移しても、その位置は薬物パターン40の範囲よりも外側であるため、後に基材フィルム32を薬物パターン40ごとに切断して得られる製剤フィルムには含まれず、製品として問題はない。
空気吹付部50による具体的な空気噴射の他の態様としては、ドラム34の回転を制御して印刷パターン33を空気吹付部50に対応する位置で停止させ、そこで空気吹付部50を適当な回数だけ作動させる態様がある。このような空気噴射の態様であると、空気室51のノズル58から噴射される6つのエアカーテンが一カ所に止まって印刷パターン33の各貫通孔に吹き付けられる動作を複数回行なうため清掃効果が高い。
図7は、本実施形態の製造装置30を用いてフィルム製剤を製造した後に停止させ、ドラム34の印刷パターン33を拡大して撮影した写真を示している。印刷パターン33を構成する複数の貫通孔の中には、薬物含有液31が完全に基材フィルム32に転移したために内部に全く残っていないものもあれば(符号Cで示す)、内面に残存した薬物含有液31が白っぽく写っているものある(符号Dで示す)。
図8は、図7に示したフィルム製剤を製造した後のドラム34を、空気吹付部50によって清掃した後に図7と同様の構図で撮影した写真を示している。図7において貫通孔の内面に見られた残存した薬物含有液31が見られず、ドラム34の内部に押し戻されたことが分かる。
このように本実施形態の製造装置30によれば、印刷を停止した後に放置すれば、貫通孔の内面や、貫通孔に近いドラム34の外面に残って固化しやすい薬物含有液31を、ドラム34の外側から貫通孔に空気を吹き付けることでドラム34の内部に吹き飛ばすことができるため、貫通孔を初期状態に戻して常に最良の状態でフィルム製剤の製造を行なうことができる。また、吹き飛ばされた薬剤含有液は、ドラム34内で回収部60に回収されるため、一度使用された薬物含有液31がドラム34内に戻って再利用されることはなく、フィルム製剤の製造おいて求められる高い品質を維持できる。
以上説明した実施形態では、空気吹付部50は、ドラム34の外面に向き合って外周面と接触する清掃位置に固定されていたが、空気吹付部50を可動式とすることもできる。例えば、空気吹付部50を、前記清掃位置と、前記清掃位置以外の他の位置との間で移動できるようにし、印刷中は他の位置に配置しておき、印刷後の清掃時に清掃位置に移動させてドラム34に接触させるようにしてもよい。
以上説明した実施形態は、空気吹付部50を有するフィルム製剤の製造装置30に関するものであったが、この空気吹付部50の適用範囲はフィルム製剤の製造装置30に限らない。貫通孔を有する回転するドラムの内面側に印刷液を供給し、ドラムの外側に媒体を接触させて貫通孔から出た印刷液によって媒体に印刷を行なう原理の印刷装置であれば、貫通孔及びその近傍に付着した印刷液の除去に使用できる。印刷液の種類や用途には、特に限定はないが、放置により乾燥・固化が進みやすい液であれば、本発明は特に有効である。
例えば、食品に装飾的な印刷を施すために使用される可食インクを印刷液として使用する場合に、本発明は有用である。可食インクで食品に印刷する具体例としては、例えば、ラーメン店でラーメンのトッピングであるのりに店名をプリントする場合、またケーキ店でチョコレートのプレートにメッセージをプリントする場合、さらにせんべいやクッキー等の焼き菓子にデザインをプリントする場合等が考えられるが、これらの例においても、前記製造装置30と同様の印刷装置を使用することができる。
《実施形態における各態様のフィルム製剤の製造装置30の構成とその効果について》
第1態様のフィルム製剤の製造装置30は、
複数の貫通孔が形成され、内面に薬物含有液が供給され、所定方向に回転駆動されるドラム34と、
前記ドラム34の外部に設けられて前記貫通孔に空気を吹き付ける空気吹付部50と、
前記ドラム34の内部に設けられて前記空気吹付部50によって除去された前記薬物含有液31を受け入れる回収部60と、
を有することを特徴としている。
第1態様のフィルム製剤の製造装置30によれば、
回転するドラム34に基材フィルム32を供給してドラム34の回転力によって基材フィルム32を搬送し、ドラムの内部の薬物含有液を貫通孔から外に供給して基材フィルム32に転移させることにより、薬物含有液のドットを印刷することができる。印刷を停止し、そのまま放置すれば、貫通孔の内面や、貫通孔に近いドラム34の外面に残った薬物含有液が乾燥して固化してしまう可能性があるが、このフィルム製剤の製造装置30によれば、印刷終了後に、空気吹付部50がドラム34の外側から貫通孔に空気を吹き付け、貫通孔及びその近傍に残った薬剤含有液をドラム34の内部に吹き飛ばして貫通孔を清浄な状態にすることができる。吹き飛ばされた薬剤含有液は、ドラム34内にある回収部60に回収されるため、一度使用された薬物含有液がドラム34内に戻り、ドラム34内の薬物含有液31に混入して再利用されるおそれはない。
第2態様のフィルム製剤の製造装置30は、
前記ドラム34の内面に接して設けられ、前記ドラム34の回転に伴って前記薬物含有液31を前記貫通孔から外に押し出すスキージ36と、
前記ドラム34の外部に設けられて前記ドラム34との間に供給された基材フィルム32を前記ドラム34に押し付けるプレスローラ38と、
を有することを特徴としている。
第2態様のフィルム製剤の製造装置30によれば、
回転するドラム34とプレスローラ38の間に基材フィルム32を供給してドラム34の回転力によって基材フィルム32を搬送し、ドラム34の内部の薬物含有液をスキージ36によって貫通孔から外に押し出して基材フィルム32に転移させ、薬物含有液のドットを印刷することができる。印刷を停止し、そのまま放置すれば、スキージ36の作用によってドラム34の貫通孔に押し込まれた薬物含有液のうち、貫通孔の内面や、貫通孔に近いドラム34の外面に残った薬物含有液があれば、この薬物含有液は乾燥して固化してしまう可能性があるが、このフィルム製剤の製造装置によれば、第1態様の製造装置と同様に、貫通孔は清掃されて清浄な状態となり、吹き飛ばされた薬剤含有液は、ドラム34内の回収部60に回収されて再利用されることはない。
第3態様のフィルム製剤の製造装置30は、第1態様又は第2態様のフィルム製剤の製造装置30において、
前記空気吹付部50が、前記ドラム34の外面と接触する清掃位置に設けられており、
前記回収部60が、前記ドラム34を挟んで前記空気吹付部50と反対側に設けられていることを特徴としている。
第3態様のフィルム製剤の製造装置30によれば、
空気吹付部50は回転するドラム34と常に接触する状態にあり、ドラム34の外面に開口53した貫通孔に確実に空気を吹き付けることができる。
第4態様のフィルム製剤の製造装置30は、第1態様又は第2態様のフィルム製剤の製造装置30において、
前記空気吹付部50が、前記ドラム34の外面に向き合う清掃位置と前記清掃位置以外の位置との間で移動できるように設けられており、
前記回収部60が、前記ドラム34を挟んで前記清掃位置の前記空気吹付部50と反対側に設けられていることを特徴としている。
第4態様のフィルム製剤の製造装置30によれば、
空気吹付部50はドラム34の回転中はドラム34と離れた待機位置に設定されているのでドラム34と機械的に干渉する恐れが全くなく、清掃時だけにドラム34の外面と向き合って空気を確実にドラム34の貫通孔に吹き付けることができる。
第5態様のフィルム製剤の製造装置30は、第3態様又は第4態様に記載のフィルム製剤の製造装置30において、
前記ドラム34には、複数の前記貫通孔から構成される印刷パターン33が互いに独立して複数形成されており、
前記空気吹付部50は、前記印刷パターン33に対応して形成され前記清掃位置において前記印刷パターン33を囲む複数の空気室51と、前記空気室51に設けられたノズル58を備えていることを特徴としている。
第5態様のフィルム製剤の製造装置30によれば、
清掃時には、ドラム34に形成された個々の印刷パターン33をそれぞれ空気室51で取り囲み、各空気室51においてノズル58からの気流を各印刷パターン33に吹き付けて貫通孔を確実に清掃することができる。
第6態様のフィルム製剤の製造装置30は、第1乃至第5態様のフィルム製剤の製造装置30において、
前記空気吹付部50には、前記ドラム34と接触した場合の摩擦を低減する低摩擦部材54が設けられていることを特徴としている。
第6態様のフィルム製剤の製造装置30によれば、
清掃時には、摩擦低減部材がドラム34の外面に気密状態で接触しながら空気が印刷パターン33の貫通孔に吹き付けられるため、空気の漏れによる空気圧損失が少なく、ドラム34に形成された多数の印刷パターン33の貫通孔を効果的に清掃することができる。
第7態様の空気吹付装置は、
複数の貫通孔が形成されて所定方向に回転駆動されるドラムと、
前記ドラムの内面に印刷液を供給する供給手段と、
前記印刷液を前記ドラムの内面から前記貫通孔を経て外に押し出し、前記ドラムの外面に接する媒体に転移させる印刷手段と、
を有する印刷装置に適用され、
前記ドラムの外面から前記貫通孔に空気を吹き付けて前記貫通孔に付着した印刷液を除去することを特徴としている。
第7態様の空気吹付装置は、
印刷装置のドラムの貫通孔に付着した印刷液を、空気により除去して清浄な状態にすることができる。
25…貫通孔
30…印刷装置であるフィルム製剤の製造装置
31…印刷液である薬物含有液
32…媒体である基材フィルム
33…ドラムの印刷パターン
34…ドラム
35…供給手段
36…印刷手段としてのスキージ
38…印刷手段としてのプレスローラ
50…空気吹付部
51…空気室
54…低摩擦部材
58…ノズル
60…回収部

Claims (7)

  1. 複数の貫通孔が形成され、内面に薬物含有液が供給され、所定方向に回転駆動されるドラムと、
    前記ドラムの外部に設けられて前記貫通孔に空気を吹き付ける空気吹付部と、
    前記ドラムの内部に設けられて前記空気吹付部によって除去された前記薬物含有液を受け入れる回収部と、
    を有することを特徴とするフィルム製剤の製造装置。
  2. 前記ドラムの内面に接して設けられ、前記ドラムの回転に伴って前記薬物含有液を前記貫通孔から外に押し出すスキージと、
    前記ドラムの外部に設けられて前記ドラムとの間に供給された基材フィルムを前記ドラムに押し付けるプレスローラと、
    を有する請求項1に記載のフィルム製剤の製造装置。
  3. 前記空気吹付部は、前記ドラムの外面と接触する清掃位置に設けられており、
    前記回収部は、前記ドラムを挟んで前記空気吹付部と反対側に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルム製剤の製造装置。
  4. 前記空気吹付部は、前記ドラムの外面に向き合う清掃位置と前記清掃位置以外の位置との間で移動できるように設けられており、
    前記回収部は、前記ドラムを挟んで前記清掃位置の前記空気吹付部と反対側に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルム製剤の製造装置。
  5. 前記ドラムには、複数の前記貫通孔から構成される印刷パターンが互いに独立して複数形成されており、
    前記空気吹付部は、前記印刷パターンに対応して形成され前記清掃位置において前記印刷パターンを囲む複数の空気室と、前記空気室に設けられたノズルを備えていることを特徴とする請求項3又は4に記載のフィルム製剤の製造装置。
  6. 前記空気吹付部には、前記ドラムと接触した場合の摩擦を低減する低摩擦部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5に記載のフィルム製剤の製造装置。
  7. 複数の貫通孔が形成されて所定方向に回転駆動されるドラムと、
    前記ドラムの内面に印刷液を供給する供給手段と、
    前記印刷液を前記ドラムの内面から前記貫通孔を経て外に押し出し、前記ドラムの外面に接する媒体に転移させる印刷手段と、
    を有する印刷装置に適用され、
    前記ドラムの外面から前記貫通孔に空気を吹き付けて前記貫通孔に付着した印刷液を除去する空気吹付装置。
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