(全体構成)
まず、発明の一形態に係る媒体提供システムの一例として設けられたゲームシステムの全体構成の一例を説明する。図1に示すように、ゲームシステム1は、サーバ2と、そのサーバ2のクライアントとして機能することが可能な複数のゲーム機3A、3B、3C、3D(以下、ゲーム機3と表記することがある。)及びカードベンダ4とを含んでいる。また、ゲームシステム1では、ユーザ端末5もサーバ2のクライアントとして利用可能である。サーバ2は単一のコンピュータ装置を用いた物理的な一台のサーバとして構成されてもよいし、複数のコンピュータ装置を組み合わせた論理的なサーバとして構成されてもよい。
ゲーム機3A〜3Dは、互いに種類が異なるゲームをユーザに提供するゲーム装置の一例であって、ゲームに関連付けられた各種のサービス(ゲームのプレイを含む。)をユーザに提供するサービス装置の一例に相当する。図1では4種類のゲーム機3A〜3Dが示されているが、ゲーム機3の種類は適宜でよい。各ゲーム機3で提供されるゲームの内容は適宜でよい。例えば、音楽ゲーム、ダンスゲーム、麻雀等のボードゲーム、その他の各種のゲームがゲーム機3にて提供されてよい。ゲームの種類は適宜の観点で区別されてよい。例えばゲームのジャンル、タイトル、バージョンその他の適宜の観点からゲームの種類が区別されてよい。ゲーム機3は、料金の支払いと引き換えにユーザにゲームをプレイさせ、あるいはゲームに関連したサービスをユーザに提供する業務用のゲーム機として設けられている。ゲーム機3は、ゲーム機3を利用した収益事業を営む施設の一例としての店舗6に設置される。図1では単一の店舗6が示されているが、実際には複数の店舗6が存在し、各店舗6に少なくとも一台のゲーム機3が設置される。なお、業務用のゲーム機は、ゲームをプレイさせるごとにユーザにプレイ料金を課金するタイプに限らない。入場料、会費といった形態でユーザから包括的な料金を受け取り、それと引き換えに所定の範囲内でゲームを自由にプレイさせる用途に供されるゲーム機も業務用のゲーム機の範疇に含まれる。料金は、サービスの対価の一例であって、その支払いは現金決済によるものであってもよいし、電子通貨等を用いたいわゆるキャッシュレス決済であってもよい。さらに、対価の少なくとも一部がメダル、トークン等の代替通貨、あるいはポイントその他の遊技価値の消費によって支払われてもよい。
カードベンダ4は、ゲームと関連付けられたカードを印刷してユーザに出力する媒体出力装置の一例である。各店舗6には少なくとも一台のカードベンダ4が設置される。カードは物理的媒体の一例である。カードベンダ4は、料金(対価)の支払いと引き換えにカードを印刷出力する業務用の媒体出力装置の一例である。料金の支払いに関してはゲーム機3と同様に適宜の決済方法が採用されてよい。ユーザ端末5は、ユーザの個人的な利用に供される情報通信装置である。例えば、スマートフォン等の携帯型の情報通信端末装置がユーザ端末5として利用されてよい。モバイル型のPC、携帯型のゲーム機といった情報通信装置がユーザ端末5として利用されてもよい。
サーバ2と、ゲーム機3、カードベンダ4及びユーザ端末5とはネットワーク7を介して情報通信可能である。ネットワーク7は、同一店舗6内のゲーム機3とカードベンダ4とを収容するように構成された店舗6ごとのLAN7aと、LAN7aとサーバ2とを接続するWAN7bとを含む。WAN7bは一例としてインターネットである。LAN7aは店舗6ごとに設置されたルータ7cを介してWAN7bに接続される。ユーザ端末5は通信会社等が用意するアクセスポイント7dを介してWAN7bに接続される。サーバ2も適宜の構成でWAN7bに接続されてよい。
ゲームシステム1では、カードベンダ4等の画面に表示される仮想的なカードと、カードベンダ4によりユーザに対して印刷出力される物理的な存在としてのカードとが存在する。以下では、前者を仮想カードと、後者を実カードと読んで両者を区別することがある。
(カード印刷処理の概要)
図2は、カードベンダ4にて実カードを印刷出力するために行われる処理の概要を示している。カードベンダ4では、まずタイトル画面等を表示しつつユーザの開始操作を待つ待機処理が行われる(ステップS1)。ユーザがカードベンダ4に対して所定の開始操作を行うと、サーバ2がカードベンダ4を介してユーザを認証するユーザ認証処理が行われる(ステップS2)。ユーザ認証が完了すると、いずれの種類のゲームに関する実カードを印刷すべきかをユーザに選択させるためのコンテンツセレクトの処理が行われる(ステップS3)。ゲームの種類が選択されると、印刷すべき実カードのタイプ(又は種類)をユーザに選択させるコンテンツホームへと処理が移行する(ステップS4)。コンテンツホームの処理では、抽選プリント、プロフィールプリント及びメモリアルプリントの3種類のタイプからいずれか一つのタイプが選択可能とされる。実カードのタイプが選択されると、選択されたタイプに対応したカードの印刷条件(出力条件の一例に相当する。)をユーザの指示に基づいて設定する処理が行われる(ステップS5〜S7)。
抽選プリント、プロフィールプリント、又はメモリアルプリントにて印刷条件が設定されると、印刷に必要な料金が決済され(ステップS8)、その後に印刷が開始される(ステップS9)。印刷開始後はコンテンツホームへと処理が戻される。コンテンツホームにてユーザが再び抽選プリント、プロフィールプリント及びメモリアルプリントの3種類のタイプからいずれか一つのタイプを選択すると、選択されたタイプに対応して印刷条件を設定する処理が行われる(ステップS5〜S7)。なお、印刷開始後にコンテンツセレクトへと処理が直接戻されてもよい。その場合には、先に選択したゲームの種類とは異なる種類のゲームをユーザに提示してその選択の機会を与えることが可能である。コンテンツホームにてタイプの選択がなければ印刷完了まで待機する印刷待機の処理が行われ(ステップS10)、印刷が完了すると一回のプレイを終了させてユーザ認証を解除する処理が行われる(ステップS11)。その後、カードベンダ4はステップS1の待機処理へと復帰する。なお、ユーザの指示により、ステップS4のコンテンツホームからステップS3のコンテンツセレクトへと処理を戻すことも可能とされている。また、ユーザの指示により、ステップS3のコンテンツセレクトからステップS10の印刷待機へと処理が進む場合もある。
以上のように、カードベンダ4では、コンテンツホームから印刷対象の実カードが選択されてその印刷が開始されると、印刷完了を待つことなくコンテンツホームへと処理が戻される。そのため、印刷が進行している間に、ユーザが実カードのタイプを選択して印刷条件を指示することが可能である。したがって、印刷完了を待ってから次の印刷条件の設定に移行する場合と比較して、カードベンダ4を効率的に稼働させることができる。カードベンダ4は複数種類のゲーム間で共用されるため、一人のユーザが一種類のゲームに関して実カードの印刷を指示した後、続けて別種類のゲームに関する実カードの印刷を希望することも少なくない。あるいは、実カードに関しても抽選プリント、プロフィールプリント、メモリアルプリントの3種類が用意されているため、同一のゲームであっても、一つの種類の実カードの印刷を指示した後に、同一ユーザが別種類の実カードの印刷を続けて希望する場合も想定される。このような場合に、印刷条件の設定を効率よく処理して、一人のユーザがカードベンダ4を占有する時間を短縮することができる。一人のユーザが長時間に亘ってカードベンダ4を占有する場合には、他のユーザがカードベンダ4の利用を断念して実カードの販売機会が失われるおそれがあるが、図2の手順にて占有時間の短縮を図ることにより、販売機会の損失を最小限に留めることが可能である。なお、カードベンダ4には、ユーザの占有時間の長時間化を抑え、あるいは店舗6の営業時間を超えて印刷が続けられることを回避する、といった目的で、実カードの印刷を所定の制限基準に従って制限する機能も実装されている。この点は後に詳しく説明する。
次に、図2のステップS5〜S7にて行われる抽選プリント、プロフィールプリント、及びメモリアルプリントのそれぞれの具体例を順に説明する。
(抽選プリントについて)
抽選プリントの処理(図2のステップS5)は、ゲームと関連付けられた仮想カードを複数の選択候補から抽選により選択し、選ばれた仮想カードに対応する実カードを印刷する処理である。図3は抽選プリントにてカードが印刷される手順の一例を示す。抽選プリントでは、カードベンダ4に対するユーザの指示に基づいて、仮想カードCvに関する1回又は複数回の抽選が実施される。図3では、1回目からN回目まで抽選が繰り返される例が示されている。抽選回数には適宜の上限が設定されてもよい。1回の抽選では、各種の仮想カードCvを含んだ選択肢の一例としての選択候補群GCから1枚の仮想カードCvが抽選により選択される。
1回の抽選で仮想カードCvが選択されると、ユーザは、選ばれた仮想カードCvを実カードCrとして印刷するか、又は印刷出力が保留された仮想カードCvとして保持するか、を選択することができる。印刷が保留された場合、今回の抽選で選ばれた仮想カードCvは印刷が保留されたカードとして保持され、次の抽選が行われる。2回目以降の抽選でも、ユーザは、選択された仮想カードCvの印刷を保留して新たな抽選を選択することが可能である。ただし、抽選回数に上限が設定されている場合、上限に到達した後、新たな抽選を選択することはできない。印刷が保留されている仮想カードCvは、ユーザの指示に基づいてその保留を解除し、仮想カードCvに対応する実カードCrを印刷することができる。図3の例では、N回目の抽選後、2枚の仮想カードCvの保留解除がユーザによって指示され、それらの仮想カードCvに対応する実カードCrが印刷出力される。
抽選プリントでは、抽選及び印刷のそれぞれに対してユーザに所定の料金が課金される。一例として1回目(初回)の抽選に対して基本料が、2回目以降の抽選に対して追加抽選料がそれぞれ課金される。基本料は、一例として初回抽選単価と印刷単価とを合計した額として設定される。初回抽選単価は初回の抽選に対して適用される単価であり、印刷単価は1枚(初期値の一例である。)としての実カードCrの印刷に対して適用される単価である。追加抽選料は、2回目以降の抽選に対して適用される抽選1回あたりの単価である。印刷に関しては、1枚の実カードCrのみを印刷する場合には新たな課金が発生しない。一方、2枚以上の実カードCrを印刷する場合には印刷加算料が付加的に課金される。すなわち、1回目の抽選に対応する基本料は1枚の実カードCrを印刷するための印刷単価を含んでいるため、2枚以上の実カードCrを印刷する場合に加算料として、印刷枚数から1を減算した値に印刷の追加単価を乗算した額が印刷加算料として課金される。実カードCrの印刷にあたって特別の処理をユーザが選択できるようにしてもよく、その選択に対応して付加的な料金がさらに課金されてもよい。特別の処理としては、例えば光沢感を付加する加工、ホログラム加工、高品質な印刷台紙の選択といった選択肢が用意されてよい。
基本料、追加抽選料、印刷加算料、及びこれらの料金を算出するための単価は処理に要するコスト、利益、あるいはユーザの負担感といった各種の要素を考慮して設定されてよい。例えば、初回抽選単価と、追加抽選料とは、1回の抽選に対応する単価であるが、必ずしも同額に設定することを要しない。基本料に含まれる印刷単価、及び印刷加算料を算出するための追加単価に関しても、1枚の実カードCrの印刷に対応する単価であるが、必ずしも同額に設定することを要しない。基本料、及び追加抽選料は図2のステップS5内における決済として処理される。一方、印刷加算料は図2のステップS8における決済として処理される。つまり、基本料及び追加抽選料は、抽選プリントにて印刷すべきカードを確定させる前の段階で適宜に課金される料金であり、印刷加算料は印刷すべきカードが確定した後に、印刷に必要な対価として課金される料金である。
選択候補群GCには価値が異なる複数種類の仮想カードCvが含まれてよい。カードの価値は、カードに設定されたパラメータの値の高低等によって定まる客観的な価値と、ユーザからみた主観的な価値とを含む。客観的な価値及び主観的な価値のいずれもが高いカードもあれば、いずれか一方の価値が高く他方の価値が低いカードもあり、いずれの価値も低いカードもある。カードの客観的な価値は抽選の確率と関連付けられる。客観的な価値が高いカードは抽選で出現する確率が相対的に低く、客観的な価値が低いカードは抽選で出現する確率が相対的に高い。確率が顕著に低いカードは希少性が高く、レアカードと呼ばれることがある。レアカードが抽選で選択される確率をレアカードの出現率とした場合、図3の例ではその出現率が抽選の回数に応じて差別化されている。すなわち、1回目の抽選におけるレアカードの出現率をPb1、2回目の抽選におけるレアカードの出現率をPb2、N回目の抽選におけるレアカードの出現率をPbNとした場合、出現率Pb2は出現率Pb1よりも高く、出現率PbNは出現率Pb2と同一か又は出現率Pb2よりもさらに高く設定される。なお、1回の抽選ごとにレアカードの出現率を高めることは必ずしも必須ではない。レアカードの出現率は抽選が繰り返されるに従って徐々に高められていればよい。出現率に上限が設定されてもよい。あるいは、抽選回数が所定値に達したときに出現率が100%となり、レアカードの出現が確定するように出現率が制御されてもよい。
以上のように、抽選プリントでは、抽選で選択された仮想カードCvを、印刷保留状態として残しつつ、次の抽選を選択することができる。したがって、ユーザが必ずしも必要としない仮想カードCvが抽選で選択された場合、ユーザはその仮想カードCvに対応する実カードCrの印刷を一旦保留して次の抽選を選択することができる。次の抽選でも所望の仮想カードCvが選択されなかった場合、ユーザは1回目及び2回目で選ばれた仮想カードCvから少なくとも1枚の仮想カードCvの保留を解除して実カードCrを印刷させてもよいし、さらなる抽選を選択してもよい。このように、抽選プリントでは、抽選を繰り返すことによって印刷候補の仮想カードCvを増加させ、それらの候補からユーザが印刷を希望する仮想カードCvを適宜に選んで実カードCrを印刷することが可能である。それにより、ユーザが必ずしも必要としないカードが印刷される無駄を抑え、あるいはその印刷に要する手間、時間等の負担を軽減することができる。
抽選プリントでは、抽選ごとに料金が設定されているため、希望するカードが得られるまで制限なく抽選が繰り返されるおそれを抑制し、あるいは解消することができる。その一方、抽選が繰り返されるにつれてレアカードの出現率が上昇するため、印刷を保留して抽選を選択する動機付けをユーザに与えることもできる。さらに、印刷に関しては、必要最低限の枚数(一例として1枚)を超える印刷枚数ごとに印刷加算料を課金する構成としているため、必要がないか又は低いカードまで印刷される無駄を抑えつつ、印刷に要するユーザの費用面での負担感を軽減することが可能である。
なお、抽選プリントにて印刷される実カードCrは、一例として、ゲーム機3にて読み込まれることにより、ゲームの制御に反映させることが可能なパラメータ等の情報が記録されたカードであってよい。この種のカードとしては、例えば、ゲームにてユーザが使用するアイテムの価値を変化させるパラメータの値が記録されたカードがある。ただし、実カードCrは必ずしもゲーム機3にて読み取り可能な態様で情報が記録される例に限られない。例えば、実カードCrを利用して、ゲーム機3におけるゲームと関連付けられたカードゲームをオフラインでプレイする場合、そのカードゲームでデッキ等に組み込まれて利用されるカードが実カードCrとして印刷出力されてもよい。さらに、実カードCrは、ユーザの収集を主たる目的としたカードとして印刷されてもよい。したがって、ゲーム機3は、実カードCrの情報を読み取る機能を有する例に限定されない。
図3において、仮想カードCvの保留、及び仮想カードCvに対応する実カードCrの印刷は店舗6ごとに区別して管理され、実カードCrの印刷は、対応する仮想カードCvが取得された店舗6内のカードベンダ4に限って印刷可能とされてよい。つまり、仮想カードCvの抽選、印刷保留、及び実カードCrの印刷は同一店舗6内に限って行えるように管理されてよい。抽選及び印刷は課金を伴うものであり、それらの課金は店舗6の売上として計上される。したがって、仮に抽選と印刷とが異なる店舗6にて実施されるものとすれば、例えば初回の抽選に伴う基本料を売上として計上する店舗6と、その基本料に対応して行われる印刷コストを負担する店舗6とが相違することとなり、両店舗6間において印刷単価の精算が必要となる、といった経理上の手間が生じる。こうした手間を省くためには、抽選、印刷保留及び印刷を同一店舗6内に限ることが好適である。ただし、そのような精算が問題とならない事情が存在する場合には、抽選が行われた店舗6と、印刷が行われる店舗6との相違が許容されてもよい。
図3では、ユーザが、印刷保留の状態で保持できる仮想カードCvの全てが抽選で選択された例を示している。しかしながら、抽選プリントでは、一のユーザが印刷を保留した仮想カードCvを他のユーザが取得した仮想カードCvと交換し、あるいは印刷保留とした仮想カードCvを他のユーザが取得可能な仮想カードCvとして譲渡することも可能である。図4はその仕組みの一例を示している。図4では、複数のユーザを対象とした仮想ボードVBが用意されている。仮想ボードVBはユーザ間で共用される仮想カードCvの置き場として用意されるものであって、例えばサーバ2上に仮想的に設定される。
図4において、例えばユーザA、Bのそれぞれは、印刷を保留した少なくとも1枚の仮想カードCvを仮想ボードVBに移動させることができる。その移動と引き換えに、他の仮想カードCvを仮想ボードVBから自己の仮想カードCvとして取得することにより、各ユーザA、Bは、自己が取得した仮想カードCvを他のユーザが取得した仮想カードCvと交換することができる。また、ユーザが仮想カードCvを仮想ボードVBに移動させ、仮想ボードVBからいずれの仮想カードCvも取得しない場合には、仮想カードCvを他のユーザに譲渡することができる。仮想ボードVBから取得された仮想カードCvは、これを取得したユーザが印刷保留の状態で保持する仮想カードCvとして追加される。したがって、ユーザが保留設定した仮想カードCvと同様に、保留を解除して印刷対象として選択することが可能である。なお、仮想ボードVBにおける仮想カードCvの保管期間を有限とし、保管期間が経過した仮想カードCvは消去してもよい。
以上のように、仮想ボードVBを設けた場合には、ユーザが必ずしも必要としない仮想カードCvがユーザに付与されたときに、これを印刷することなく、他のユーザに譲渡し、あるいは他のユーザと交換することが可能となる。そのため、ユーザが必要としない実カードCrが印刷される無駄を抑制し、又は解消することができる。抽選の繰り返しによって印刷候補を増加させる手法に必ずしも依存せずに、ユーザが所望の実カードCrを取得する機会を提供することができる。一方、抽選の繰り返しによって不必要な仮想カードCvが増えた場合でも、これを処分する場として仮想ボードVBを利用することができる。なお、複数の仮想カードCvの一部が出力対象カードとして選択されて実カードCrが印刷された場合、印刷保留状態で残された仮想カードCvは消去されてもよい。
仮想ボードVBも店舗6ごとに区別して設置されてよい。例えばユーザが特定の店舗6のカードベンダ4にて取得した仮想カードCvは、その店舗6に対応する仮想ボードVBのみに移動させることが可能であり、かつ仮想ボードVBから取得された仮想カードCvの印刷も同一店舗6に限られるものとしてよい。このように店舗6ごとに仮想ボードVBを運用する理由は、図3の例と同じく抽選が行われた店舗6と、印刷が行われる店舗6とが相違することによる精算の手間を生じさせないためである。ただし、精算の手間が問題とならない事情が存在する場合に、仮想ボードVBが店舗6の枠を超えて設置されてもよい。また、仮想ボードVBは店舗6に一つ設定される例に限らない。同一店舗6でもゲームごとに区別して仮想ボードVBが設置されてもよい。この場合には、仮想ボードVBを利用した仮想カードCvの交換、及び譲渡は同一ゲームの範囲内で行われる。一方、複数種類のゲームに関して共通に仮想ボードVBが設置されてもよい。その場合、異なるゲーム間で仮想カードCvを交換することも可能である。一方、仮想ボードVBはユーザごとに区別して設置されてもよい。この場合、仮想カードCvの交換を希望するユーザは、他のユーザの仮想ボードVBを閲覧して、交換対象の仮想カードCvを探すことになる。したがって、仮想ボードVBの閲覧の許可又は制限(あるいは禁止)をユーザ単位で制御する上で好都合である。
仮想ボードVBに置かれた仮想カードCvには、これを仮想ボードVBに提供したユーザを所有者のユーザとして識別する所有者情報が対応付けられてもよい。一例として、仮想ボードVB内の仮想カードCvには、所有者のユーザを識別するユーザ識別情報(例えばユーザID)が所有者情報として対応付けられてもよい。この場合には、仮想カードCvの所有者を明確にした交換又は譲渡を実現する場として仮想ボードVBを機能させることができる。例えば、所有者情報を手がかりとして、仮想カードCvの交換や譲渡を希望するユーザを判別し、そのユーザ間で合意を形成するためのコミュニケーションの機会を提供する、といった機能を設けることにより、ユーザ間で相手方を特定した取り引きを実現することができる。仮想ボードVBへの仮想カードCvの提供にあたって交換条件を設定し、条件が満たされたユーザ間で仮想カードCvを交換させるといった双方向的な取り引きを実現することもできる。一方、仮想ボードVBの仮想カードCvには所有者を示す情報が対応付けられなくてもよい。この場合、仮想ボードVBに置かれた仮想カードCvは所有者がいない状態となる。したがって、仮想ボードVBは、各ユーザが不要と判断した仮想カードCvを、他のユーザに取得させるための置き場として位置付けることが可能である。仮想ボードVBから仮想カードCvを取得するユーザは元の所有者のユーザを意識する必要もなければ、知ることもできない。そのため、仮想ボードVBを気軽に利用することが可能である。
仮想ボードVBを介した仮想カードCvの交換は、交換元の仮想カードCvと交換先のカードCvとが同時的に入れ替わる態様に限られない。例えば、ユーザが特定の仮想カードCvを仮想ボードVBに移動させた後、いずれかの仮想カードCvを仮想ボードVBから取り込む権利を留保し、その後の適当な時期に権利を行使して、希望する仮想カードCvを仮想ボードVBから取り込むといった時間差のある交換が可能であってもよい。仮想ボードVBに置かれる仮想カードCvは変動するため、ユーザが仮想ボードVBに仮想カードCvを移動させる時点では、交換を希望する仮想カードCvが必ずしも存在しないことがある。時間差のある交換を許容すれば、仮想ボードVBへの仮想カードCvの移動、及び仮想ボードVBからの仮想カードCvの取り込みのそれぞれをユーザの都合に応じた適宜のタイミングで行うことが可能となり、ユーザの希望に沿った仮想カードCvを取得できる可能性が高まる。
仮想ボードVBの利用に関しては何らかの利用条件が設定されてもよい。例えば、少なくとも1枚の仮想カードCvを仮想ボードVBに移動させることが利用条件として設定されてもよい。このような条件を設定すれば、仮想ボードVBに取り入れられる仮想カードCvの枚数と、仮想ボードVBから取り出される仮想カードCvの枚数との間のずれを抑え、仮想ボードVB内における仮想カードCvの枚数の顕著な増加又は減少を防ぐことができる。なお、サーバ2のプリント管理部21、例えば仮想ボード管理部24の判断により、仮想ボードVBに対して仮想カードCvが適宜に追加されてもよい。例えば、仮想ボードVBの仮想カードCvの枚数が不足していると判断された場合、仮想ボード管理部24が仮想カードCvを適宜に発生させて仮想ボードVBに配置する処理が行われてもよい。そのような仮想カードCvは、例えば仮想のユーザの所有とされてもよい。
(プロフィールプリントについて)
プロフィールプリントの処理(図2のステップS6)は、ユーザ間でゲームに関連した所定の関係を設定するために使用可能なカード(実カード)を印刷する処理である。所定の関係は、ゲームの制御に反映される関係であって、例えばフレンド、グループ、ライバルといった関係が該当する。ユーザ間の関係がゲームの制御に与える影響としては、例えばフレンドの関係が設定されているユーザ間でゲームのプレイを協力し合ったり、キャラクタその他のアイテムを貸し借りするといったようにゲームが制御されてよい。あるいは、フレンドの関係が設定されているユーザ間でのみゲーム中にチャットが可能となるといった制御が行われてもよい。ユーザ間の関係は1対1に限定されず、例えばユーザが同一のグループやコミュニティに参加するといった態様で実現されてもよい。
図5は、プロフィールプリントにおけるカードの印刷及び利用の手順の一例を示している。プロフィールプリントでカードを印刷するためには、まずカードの印刷を希望するユーザ(対象ユーザ)がゲーム機3又はユーザ端末5にて所定の予約操作を行ってサーバ2に対してプロフィールプリントにおけるカード(以下、プロフィールカードと呼ぶことがある。)の印刷を予約する(図5(a))。予約操作は、プロフィールカードの印刷内容を指定する操作であり、サーバ2には予約内容に対応したプロフィールカードを印刷するための印刷予約の情報が保存される。サーバ2に保存されたプロフィールカードの印刷予約の情報を対象ユーザがユーザ端末5にて閲覧し、印刷内容の加工、修正、追加といった調整を施すことを可能としてもよい。
印刷予約がゲーム機3にて行われる場合、印刷予約の情報は、そのゲーム機3にて提供されるゲームに対応したプロフィールカードを印刷するためのものとなる。ゲーム機3からの予約は、ゲームのプレイに関するユーザの操作とは明確に区別された予約操作に基づいて行われてもよいし、ゲーム機3におけるゲームのプレイと関連付けて自動的に行われるものであってもよい。例えば、ゲームのプレイが終了した時点でゲーム機3がユーザの明示的な指示を求めることなく、サーバ2に対して自動的に印刷を予約してもよい。この場合、例えばゲーム機3におけるユーザのプレイ終了操作等をトリガとして印刷を自動的に予約してもよい。つまり、ゲームにおける何らかの操作を、印刷予約に関する黙示的な操作とみなしてもよい。なお、ユーザの明示的な指示を得ることなくゲーム機3からサーバ2に対して印刷を予約した場合、ユーザはその予約の存在を直ちには把握できないおそれがある。ゲーム機3におけるプレイと、カードベンダ4によるカードの印刷との間には時間差が存在し、ユーザがカードの印刷予約を知った時点で相当の時間が経過し、ゲーム機3やカードベンダ4のアップデートにより、古い印刷予約を取り扱えないおそれが生じ、あるいはそのような古い印刷予約を活かすようにアップデート内容を構成する必要が生じるといった不都合を招くおそれがある。このような不都合を回避するためには、例えば自動的に印刷を予約した場合にユーザにゲーム機3又はユーザ端末5を介して印刷予約を通知し、あるいは印刷予約に関して有効期限を設定し、有効期限が経過した予約に関してはサーバ2が自動的に消去するようにしてもよい。
一方、ユーザ端末5による印刷予約では、プロフィールカードの印刷対象となるゲームの種類がユーザ端末5の操作によって選択され、選択された種類のゲームに関してサーバ2側にユーザID等のユーザ識別情報と対応付けて保存されているユーザのプレイデータが呼び出される。そして、呼び出されたプレイデータに基づいてプロフィールカードの印刷内容がユーザの操作に従って指定され、指定された印刷内容に従ってプロフィールカードの印刷予約の情報がサーバ2に保存される。
サーバ2に保存されている対象ユーザの印刷予約の情報は、その対象ユーザの指示に基づいてカードベンダ4に提供される。対象ユーザがカードベンダ4にてプロフィールプリントを選択することにより、与えられた印刷予約の情報に基づいて、実カードとしてのプロフィールカードCpが対象ユーザに対して印刷出力される(図5の(b))。プロフィールカードCpには、対象ユーザと他のユーザ(相手方ユーザ)との間に上述した所定の関係を設定するために必要な設定情報が埋め込まれた二次元コード100と、対象ユーザを象徴する可視的な象徴情報101とが記録される。「可視的」とは、看者が視覚を通じて意味内容を把握できるように表現されていることを意味する。
印刷されたプロフィールカードCpは、対象ユーザがフレンド等の関係を設定したい相手方ユーザに対して提供される(図5の(c))。プロフィールカードCpの提供は、相手方ユーザが少なくとも一時的にプロフィールカードCpを利用できるように行われるものであれば足り、譲渡、貸与といった各種の態様で実現されてよい。プロフィールカードCpを取得した相手方ユーザが、プロフィールカードCpの二次元コード100をゲーム機3又はユーザ端末5のカメラ等の撮影装置にかざして設定情報をゲーム機3又はユーザ端末5に取得させると、これを取得したゲーム機3又はユーザ端末5からサーバ2に対して設定情報を添えてフレンド等の関係の設定が要求される。これを受けてサーバ2が設定情報に基づいて対象ユーザと相手方ユーザとの間にフレンド等の関係を設定する(図5の(d))。なお、相手方ユーザは、例えばゲーム機3又はユーザ端末5を介したユーザ認証を利用して特定することが可能である。フレンド等の関係の設定は、対象ユーザによる承認を必要するものとしてもよい。つまり、二次元コード100が読み込まれた後の関係の設定は、通常のフレンド申請等と同様に処理されてよい。
以上のように、プロフィールカードCpには、フレンド等の関係の設定に必要な情報が記録されているので、そのプロフィールカードCpの二次元コード100等の設定情報をゲーム機3又はユーザ端末5に読み取らせるだけで関係を設定することができる。フレンドを設定したい対象ユーザは、相手方ユーザに対してプロフィールカードCpを渡すだけでよく、それらのユーザ間でユーザIDを教え合うといった手作業的な対策も不要である。したがって、例えば店舗6外で知り合ったユーザをフレンドに加えたい場合のように、ゲーム機3が直ちに利用できないような状況であっても、プロフィールカードCpを渡すことによって後日に確実にフレンド等の関係を設定することができる。さらに、プロフィールカードCpには、対象ユーザの象徴情報101が記録されているので、プロフィールカードCpを受け取ったユーザが象徴情報101を介して対象ユーザを容易に想起することができる。したがって、相手方ユーザが対象ユーザを失念するおそれを軽減し、あるいは解消することも可能である。
図6はプロフィールカードCpの一例を示す。図6のプロフィールカードCpは、ダンスゲームに関連付けて印刷出力されるカードである。プロフィールカードCpの表面には、プレイ中の対象ユーザを撮影したプレイ画像101a、対象ユーザのゲームにおける名前101b、プレイ時間101cが対象ユーザを象徴する象徴情報101の一例として記録される。プロフィールカードCpの裏面には、二次元コード100と、ゲームタイトルを象徴する画像102とが記録される。なお、「表面」及び「裏面」はプロフィールカードCpの両面を区別するために用いる用語であって、各面の主従関係といった他の概念を含むことを意図したものではない。図6において、プレイ画像101aはユーザを白抜きの状態で示しているが、実際にはユーザを撮影した画像がプレイ画像101aとして記録される。名前101bは、本名に限らず、ゲームにて使用しているハンドル名その他の別名であってもよい。
二次元コード100には、プロフィールカードCpを印刷した対象ユーザと相手方ユーザとの間にフレンドの関係を設定するために必要な設定情報が埋め込まれている。例えば、対象ユーザを識別するためのユーザ識別情報としてのユーザIDが二次元コード100に埋め込まれている。ユーザIDはフレンドの関係を設定するために必要な設定情報の一例に相当する。対象ユーザが何らかのグループに所属している状態で、他のユーザを同一グループに所属させる関係を設定したい場合には、そのグループを識別するための情報、例えばグループIDを設定情報として二次元コード100に埋め込んでもよい。所定の関係を設定するための一時的な識別コードを、その関係を設定するために行わるべき処理と対応付けてサーバ2に保存し、発行された識別コードを設定情報として二次元コード100に埋め込んでもよい。なお、フレンド等の関係が同一種類のゲーム内に限って設定される場合、二次元コード100には、対象となるゲームの種類を判別するための情報が設定情報として追加されてもよい。
一方、プロフィールカードCpの象徴情報101は、看者が対象ユーザを想起できる程度に対象ユーザを象徴する内容を含んでいればよい。言い換えれば、象徴情報101を観察することにより、対象ユーザがどのような者であったかをゲームと関連付けて想起させる具体的な表現を含むものであれば象徴情報101として利用可能である。例えば、上述したプレイ画像101a、名前101bは対象ユーザを想起させるに十分な事項であるが、これらの事項に代えて、又は加えて、対象ユーザのゲームにおける称号、対象ユーザが固有的に使用するゲームキャラクタ(アバター等)といったように、対象ユーザによるゲームのプレイと関連付けて得られるプレイ関連情報に基づく事項が象徴情報101として用いられてよい。この場合、プレイ関連情報は、ゲームにおける成績、進行状況、達成状況、何らかの条件の成否といったように、プレイと関連付けて収集することが可能な各種の情報を含んでよい。ゲームのスコア、ランキング、ステータスといった事項は、それ自体では特定のユーザを想起させることが一般に困難であるものの、例えば顕著に高いスコア、ランキングの上位、あるいは限られたユーザしか獲得できないステータスといったように、顕著性を有する事項であれば対象ユーザを想起できる象徴として利用されてよい。
対象ユーザを想起できるか否かは、ゲームの全てのユーザ、あるいは一般的なユーザを基準とすることを要しない。プロフィールカードCpは、対象ユーザと相手方ユーザとの間に所定の関係を設定するために利用されるものであって、どのような範囲のユーザにプロフィールカードCpを渡すかは対象ユーザの判断によるものである。したがって、対象ユーザが、プロフィールカードCpを配布したい対象として想定しているユーザの範囲内で、対象ユーザを象徴する表現として通用する事項であれば象徴情報101としてプロフィールカードCpに記録されてよい。
プレイ関連情報として、プレイ中の画像が象徴情報101として利用されてもよい。上述したプレイ画像101aはプレイ中の画像の一例であるが、これに代えて対象ユーザがゲームをプレイしている途中に取得されるゲーム画像のスクリーンショット等も、対象ユーザを想起させ得る事項を含む限りにおいて、プレイ中の画像として用いられてよい。あるいは、ユーザを撮影した画像をプレイ中の画像として用いる場合でも、ユーザの顔を含んだ画像を用いることは必ずしも必要ではない。例えば、ゲーム機3を操作するユーザの手元を撮影した画像、ダンスゲームをプレイするユーザのステップのように、ユーザの顔以外の部分を撮影した画像であっても、ユーザに特有の印象的な表現、あるいは顕著性を有する表現を含む場合には、その画像を通じてユーザを想起することが可能であって、象徴情報101の少なくとも一部として利用することが可能である。
フレンド等の関係を設定するための設定情報は二次元コード100に埋め込まれた態様でプロフィールカードCpに記録されることを必ずしも要しない。例えば、設定情報はバーコードのような一次元コードに記録されてもよいし、その他にも各種のフォーマットで記録されてよい。プロフィールカードCpに用いられる台紙がRFIDや磁気ストライプ層のような記憶領域を含む場合には、設定情報がその記憶領域に電子的に又は電磁的に記録されてもよい。つまり、設定情報は、光学的な読取手段にて読み取り可能な態様で記録されることを必ずしも要せず、電子的又は電磁的な読取手段を介して読み取り可能な態様で設定情報が記録されてもよい。
(メモリアルプリントについて)
メモリアルプリントの処理(図2のステップS7)は、ユーザがゲームをプレイした記念としてのカード(実カード)を印刷出力する処理である。図7はメモリアルプリントにてカードが印刷される手順の一例を示す。メモリアルプリントでカードを印刷するためには、まずユーザがゲーム機3又はユーザ端末5にて所定の予約操作を行ってサーバ2に対してメモリアルプリントにおけるカード(以下、メモリアルカードと呼ぶことがある。)の印刷を予約する(図7(a))。予約操作は、メモリアルカードの印刷内容を指定する操作であり、サーバ2には予約内容に対応したメモリアルカードを印刷するための印刷予約の情報が保存される。対象ユーザは、サーバ2に保存されたメモリアルカードの印刷予約の情報をユーザ端末5にて閲覧し、印刷内容の加工、修正、追加といった調整操作を行うこともできる。ゲーム機3からの予約、及びユーザ端末5からの予約に関しては、プロフィールプリントと同様でよい。
サーバ2に保存されているユーザの印刷予約の情報は、その対象ユーザの指示に基づいてカードベンダ4に提供される。対象ユーザがカードベンダ4にてメモリアルプリントを選択することにより、印刷予約の情報に基づいて、実カードとしてのメモリアルカードCmがユーザに対して印刷出力される(図7の(b))。メモリアルカードCmには、ゲームにてユーザがゲームをプレイした記念として残したいと希望する記念情報110が記録される。記念情報110は、ユーザが達成した成果、プレイの記録といったプレイ内容に関する事項を看者に想起させる程度にゲームのプレイ内容を表現する内容を含んでいればよい。言い換えれば、記念情報110を観察することにより、ユーザのプレイ内容を想起させる具体的な表現を含むものであれば記念情報110として利用されてよい。記念情報110にて表現されるべきプレイ内容はゲームと関連付けられる限りにおいて適宜に選択されてよい。例えば、ユーザがゲームにて所定のレベルに到達した場合、所定の称号を得た場合、所定のアイテムを獲得した場合、所定の技を決めた場合、所定の役を形成して勝利した場合等、ユーザが一定の成果を達成した場合、それらの成果に対応する記念情報110がメモリアルカードCmに記録されてよい。あるいは、ユーザが特定の店舗6にてプレイした場合、例えば来店記念のような記念情報110がメモリアルカードCmに記録されてもよい。言い換えれば、ゲームに関してユーザが実カード上に記録として残したい事項を記念情報110として捉えることが可能である。
記念情報110は、画像、テキストといった各種の表現要素を用いて記録されてよい。例えば、ユーザが達成した成果、ゲーム中の進行状態等を示すテキスト、ゲーム画面のスナップショット、プレイ中のユーザを撮影した画像等を単独で又は適宜に組み合わせた記念情報110がメモリアルカードCmに記録されてよい。さらに、ユーザが何らかの成果を達成したことを示す認定証、証明書といった画像が記念情報110としてメモリアルカードCmに記録されてもよい。
プロフィールカードCpの象徴情報101と、メモリアルカードCmの記念情報110とは互いに排他的であることを必ずしも要しない。象徴情報101の少なくとも一部と同一の内容が記念情報110としてメモリアルカードCmに記録されてもよいし、記念情報110の少なくとも一部と同一の内容が象徴情報101としてプロフィールカードCpに記録されてもよい。要するに、プロフィールカードCpとメモリアルカードCmとは、二次元コード100の有無によって区別されてよい。
図8はダンスゲームに関連付けて出力されるメモリアルカードCmの一例を示している。図8のメモリアルカードCmでは、表面に、ユーザのプレイ中の画像110aが記念情報として記録され、裏面にユーザの名前及びプレイの日時を示すテキスト110bが記念情報として記録されている。さらに、図8のメモリアルカードCmでは、画像110aを装飾するオブジェクト111、及びゲームのタイトル等を示す背景画像112も併せて記録されている。これらのオブジェクト111及び背景画像112は例えばゲーム機3にてユーザが指定し、あるいはユーザ端末5を介してユーザが指定するものとしてよい。
また、図9は麻雀ゲームに関連付けて出力されるメモリアルカードCmの一例を、図10は麻雀ゲームに関連付けて出力されるメモリアルカードCmの他の一例をそれぞれ示している。図9のメモリアルカードCmでは、ユーザが特定の役で上がったときのスクリーンショット110cが記念情報として記録されている。一方、図10のメモリアルカードCmでは、麻雀ゲームの大会でユーザが第1位を獲得したことを証明する証明書の画像110dが記念情報として記録されている。図8〜図10の画像110a〜110dは記念情報110の一例であり、上述したようにユーザがカード上に記録として残したい各種の情報が記念情報110としてメモリアルカードCmに記録されてよい。図10のメモリアルカードCmは、ユーザがゲームにて予め設定されている条件を満たしたことを示すものである。このようなメモリアルカードCmは、対応する条件が満たされた場合に限ってその予約及び出力が許可されるものである。条件は適宜に設定されてよく、条件を満たしたときにこれを達成した記念としてメモリアルカードCmを出力させてよい。
上述したプロフィールプリント及びメモリアルプリントは、いずれもゲーム機3とは別に設置されたカードベンダ4にてカードCp、Cmを印刷するため、それらの印刷に要する設備的負担、あるいは時間的負担といった各種の負担からゲーム機3を開放することができる。しかも、カードの印刷内容の少なくとも一部、例えば象徴情報101、あるいは記念情報110をゲーム機3側で取得して印刷を予約し、カードベンダ4では予約に従ってカードCp、Cmを印刷するため、カードCp、Cmの内容を各ユーザのゲームのプレイに応じて動的に変化させることができる。そのため、予め内容が定められた画一的なカードをカードベンダ4にて印刷出力する場合と比較して、多種多様なカードを出力可能とし、それによりカード印刷に関する興趣を高めることができる。
ゲーム機3とカードベンダ4とが互いに異なる装置として区別されているため、例えばゲーム機3にてゲームをプレイしている間に、ユーザがカードを欲しいと考えた場合には、その時点でゲーム機3で予約操作して印刷に備えておくことができる。その後、ユーザは予約されたカードの印刷をカードベンダ4にて指示するだけで、所望するカードを取得することができる。カードの印刷に必要な操作の全てをカードベンダ4にて行うものとすれば、ゲームのプレイ中にカードの要求が生じても、その要求に応じた操作をゲーム機3で行うことはできない。しかも、カードベンダ4にてゲームの種類の選択、印刷内容の指定といった印刷に必要な全ての操作を行うものとすれば、カードベンダ4の操作の負担感も増す。そうした負担感は、ゲームのプレイ中に生じたカードの要求を削ぐ要因にもなりかねない。カードベンダ4が空いていない、あるいは離れているといった事情が存在する場合には特にそのおそれが高まる。これに対して、ゲームのプレイ中にカードの要求が生じた時点でその印刷を予約しておけば、カードベンダ4の操作に対するユーザの負担感も小さく、ユーザのカード取得の要求に適切に応えることができる。
(ゲームシステムの制御系)
次に、上述した各種のカードを印刷するためのゲームシステム1の制御系の構成の一例を図11及び図12により説明する。図11は、サーバ2における制御系の要部の一例を示している。サーバ2は、制御ユニット10及び記憶ユニット11を含む。制御ユニット10は、マイクロプロセッサ、及びその動作に必要な内部記憶装置を含んだコンピュータユニットとして構成されている。記憶ユニット11は、磁気ディスク等を用いた記憶保持が可能な記憶装置であって、制御ユニット10に対する外部記憶装置として機能する。データベースサーバが記憶ユニット11の少なくとも一部として用いられてもよい。
記憶ユニット11には、サーバ2にて参照されるべきデータとして、例えばゲームデータDg、プレイデータDp及び仮想ボードデータDvが記録される。ゲームデータDgはゲーム機3にてプレイされるゲームで使用されるべき画像データ、音声データといった各種のデータを含む。仮想カードCvを表示し、あるいは実カードCrを印刷するために必要なレイアウト、フォーマット、テンプレートといったカードCv、Crの基本となるデータもゲームデータDgに含まれる。プレイデータDpは、ユーザによるゲームのプレイに関連した情報が保存されるユーザごとのデータである。図11では1人のユーザに対応するプレイデータDpを示している。カードベンダ4にてユーザが取得した仮想カードCvの情報、ゲーム機3でユーザが予約したプロフィールカードCp、メモリアルカードCmの情報もプレイデータDpに保存される。仮想ボードデータDvは仮想ボードVBに置かれている仮想カードCvを判別するためのデータである。
制御ユニット10には、そのハードウエアと所定のサーバプログラムPGsとの組み合わせによって実現される論理的装置として、ゲーム管理部20及びプリント管理部21が設けられる。ゲーム管理部20は、ゲーム機3にてプレイされるゲームに関連した各種のサービスをゲーム機3に提供する。例えば、ゲーム管理部20は、ゲーム機3へのプレイデータDpの提供、ゲーム機3にて更新されたプレイデータDpの保存、ユーザ同士のマッチングといったサービスを提供する。ゲーム管理部20には、上述したユーザ間のフレンド等の関係を管理するための関係管理部22がさらなる論理的装置として設けられる。
一方、プリント管理部21は、カードベンダ4におけるカードの印刷に関連した各種のサービスをゲーム機3、カードベンダ4及びユーザ端末5に対して提供する。それらのサービスを提供するため、プリント管理部21には、抽選プリント処理部23、仮想ボード管理部24、プロフィールプリント処理部25、及びメモリアルプリント処理部26がさらなる論理的装置として設けられる。抽選プリント処理部23は、抽選プリントにおける仮想カードCvの抽選、あるいは保留、仮想カードCvに対応する実カードCrを印刷するために必要なデータの生成といった抽選プリントに関連した処理を担当する。仮想ボード管理部24は、仮想ボードデータDvの管理に関連した処理を担当する。プロフィールプリント処理部25は、プロフィールカードCpに関する印刷の予約、印刷に必要なデータの生成といったプロフィールプリントに関連した処理を担当する。メモリアルプリント処理部26は、メモリアルカードCmに関する印刷の予約、印刷に必要なデータの生成といったメモリアルプリントに関連した処理を担当する。
サーバ2の制御ユニット10には、さらなる論理的装置として、ユーザ認証部27及び決済処理部28が設けられる。ユーザ認証部27は、クライアントとしてのゲーム機3、カードベンダ4及びユーザ端末5のそれぞれからの求めに応じてユーザを認証する。決済処理部28は、ゲーム機3、カードベンダ4及びユーザ端末5のそれぞれからの求めに応じてユーザから料金を徴収するための決済処理を実行する。決済処理は、例えば電子通貨による決済、クレジットカードによる決済、金融機関が提供するオンライン決済等、ネットワーク7を利用した各種の決済処理が利用されてよい。ただし、ゲーム機3及びカードベンダ4における決済に関しては、ネットワーク7を利用した決済に代えて、又は加えて、通貨を利用した現金決済が利用されてもよい。
図12は、ゲーム機3、カードベンダ4及びユーザ端末5のそれぞれにおける制御系の要部の一例を示している。ゲーム機3は、マイクロプロセッサ、及びその動作に必要な内部記憶装置を含んだコンピュータユニットとして構成された制御ユニット30を含む。制御ユニット30には、入力装置として、カードリーダ31、カメラ32、操作検出装置33が、出力装置として表示装置34がそれぞれ接続されている。カードリーダ31は、ユーザ認証に必要なユーザ識別情報をユーザが所持する認証用媒体から読み取るために設けられている。認証用媒体は、一例として磁気ストライプ、RFID等の記憶部を含んだカード等が利用される。ここでいうカードはカードベンダ4が印刷する実カードCrとは異なる。カメラ32はゲーム中のユーザの画像の取得、あるいはプロフィールカードCpの二次元コード100の読み取りに利用される。操作検出装置33はユーザの操作を検出する。例えば、表示装置34の画面上に配置されたタッチパネルが操作検出装置33の少なくとも一部として用いられてよい。表示装置34はゲーム画面等の表示に用いられる。
制御ユニット30には、そのハードウエアと所定のゲーム機プログラムPGgとの組み合わせによって実現される論理的装置としてゲーム制御部35及びプリント管理部36が設けられる。ゲーム制御部35は、操作検出装置33の出力を参照しつつユーザがプレイするゲームの進行を制御する。プリント管理部36は、カードベンダ4による実カードCrの印刷と関連付けられた処理をサーバ2の指示に従って実行する。例えば、プリント管理部36は、プロフィールカードCp及びメモリアルカードCmの印刷を予約するために必要な情報を取得してサーバ2に提供する。つまり、プリント管理部36は、実カードCrの印刷に関連した制御機能をゲーム機3に付与する論理的装置である。
カードベンダ4は、マイクロプロセッサ、及びその動作に必要な内部記憶装置を含んだコンピュータユニットとして構成された制御ユニット40を含む。制御ユニット40には、入力装置として、カードリーダ41、及び操作検出装置42が、出力装置として表示装置43及びプリンタ44がそれぞれ接続されている。カードリーダ41は、ユーザ認証に必要なユーザ識別情報をユーザが所持する認証用媒体から読み取るために設けられている。認証用媒体は、上述した通りである。操作検出装置42はユーザの操作を検出する。例えば、表示装置43の画面上に配置されたタッチパネルが操作検出装置42の少なくとも一部として用いられてよい。操作検出装置42は、カードの印刷条件に関するユーザの指示を受け付ける入力手段の一例として機能する。ただし、入力手段はカードベンダ4に一体的に設けられることを必須とせず、無線接続等を利用した適宜の入力装置が印刷条件の指示に利用されてよい。ユーザ端末5が入力手段として用いられてもよい。表示装置43は、カードベンダ4における案内画面等を表示するために用いられる。プリンタ44は、実カードCrを印刷し、出力することにより、媒体出力装置の一例として機能する。
制御ユニット40には、そのハードウエアと所定のベンダプログラムPGvとの組み合わせによって実現される論理的装置として、プリント管理部45、プリンタ制御部46及びテスト制御部47が設けられる。プリント管理部45は、カードベンダ4による実カードCrの印刷と関連付けられた処理をサーバ2の指示に従って実行する。例えば、プリント管理部45は、サーバ2の指示に従って、抽選プリント、プロフィールプリント、及びメモリアルプリントのサービスをユーザに提供するために必要な情報を取得してサーバ2に提供する。つまり、プリント管理部45は実カードCrの印刷に関連したユーザインターフェース機能をカードベンダ4に付与する論理的装置である。プリンタ制御部46は、サーバ2から提供される情報に従ってプリンタ44を制御する。テスト制御部47は、カードベンダ4の動作をテストするために用意されたテストモードの制御を担当する。テストモードについては後述する。
ユーザ端末5は、マイクロプロセッサ、及びその動作に必要な内部記憶装置を含んだコンピュータユニットとして構成された制御ユニット50を含む。制御ユニット50には、入力装置として、カメラ51及び操作検出装置52が、出力装置として表示装置53がそれぞれ接続されている。カメラ51、操作検出装置52及び表示装置53のそれぞれは、スマートフォン等の情報通信端末に設けられた汎用的なハードウエアである。
制御ユニット50には、そのハードウエアと所定のユーザ端末プログラムPGuとの組み合わせによって実現される論理的装置としてサービス管理部55が設けられる。サービス管理部55は、ゲーム機3のゲームに関連したサービス、及びカードベンダ4における実カードCrの印刷に関連したサービスをユーザ端末5のユーザに提供するために必要なインターフェース機能をユーザ端末5に付与する論理的装置である。例えば、サービス管理部55は、ユーザがゲーム機3にて予約したプロフィールカードCp又はメモリアルカードCmの内容に対して加工、修正等の調整を行うためのインターフェース機能、あるいはプロフィールカードCpの二次元コード100を利用してフレンド等の関係を設定するためのインターフェース機能を提供する。
ゲーム機3、カードベンダ4及びユーザ端末5のそれぞれには、制御ユニット30、40、50に対する外部記憶装置として機能する記憶ユニット、スピーカ等の出力装置といった各種のハードウエアが適宜に設けられてよいが、それらの図示は省略した。また、制御ユニット30、40、50のそれぞれには、図示した以外の論理的装置が適宜に設けられてよい。図11及び図12に示したプログラムPGs、PGg、PGv、PGuは所定の記憶媒体に記録された状態で提供されてインストールされる。ただし、クライアントとしてのゲーム機3、カードベンダ4及びユーザ端末5のそれぞれに向けられたプログラムPGg、PGv、PGuはサーバ2からネットワーク7を介して配信されてもよい。
図13は、プレイデータDpの構成の一例を示す。上述したように、プレイデータDpは、ユーザごとに区別して設けられるデータである。図13の例において、プレイデータDpは、ユーザID、コンテンツID、プレイ記録、フレンド情報、及びプリント関連情報を含んでいる。ユーザIDはユーザを識別するユーザ識別情報の一例であって、ユーザごとにユニークに設定される。コンテンツIDはゲームの種類を識別するためのゲーム識別情報の一例であって、ゲームの種類ごとにユニークに設定される。ユーザID及びコンテンツIDにより、プレイデータDpがどのユーザのどのゲームに関するデータであるかが特定される。プレイ記録は、コンテンツIDに対応したゲームに関するユーザのプレイの記録である。プレイ記録は、ゲームを前回の終了時から継続するために必要な各種の情報を含み、いわゆるゲームのセーブデータと呼ばれるデータに相当する。例えば、ゲームの進行状態、成績等を判別するための各種の情報がプレイ記録として保存される。フレンド情報は、ユーザに対してフレンドの関係が設定されている他のユーザを識別するためのものであって、例えばフレンドのユーザのユーザIDがフレンド情報として記録される。
プリント関連情報は、カードベンダ4によるカードの印刷と関連付けられたデータであって、保留カードの情報と印刷予約の情報とを含む。保留カードの情報は、抽選プリントにおいてユーザが印刷を保留した仮想カードCvを判別するための情報である。例えば、保留カードの情報は、印刷が保留されている仮想カードCvを識別するためのカード識別情報の一例としてのカードID、仮想カードCvがユーザによって取得された日時、仮想カードCvが取得された店舗6を識別するための店舗識別情報の一例としての店舗IDを含む。カードIdは仮想カードCvごとにユニークに設定される。店舗IDは店舗6ごとにユニークに設定される。店舗IDは例えば店舗6のゲーム機3又はルータ7cにユニークな識別情報(一例としてMACアドレス)と対応付けたテーブルを予めサーバ2側に用意し、ゲーム機3からの情報取得時に店舗6側からゲーム機3又はルータ7cの識別情報を手がかりに判別することができる。
印刷予約の情報は、ゲーム機3にて予約されたプロフィールカードCp又はメモリアルカードCmの内容を判別するための情報である。例えば、印刷予約の情報は、カードID、予約日時、店舗ID、タイプ及びコンテンツの情報を含む。カードIDは、印刷すべきプロフィールカードCp又はメモリアルカードCmに対してユニークに設定される識別情報である。店舗IDはプロフィールカードCp又はメモリアルカードCmの印刷が予約された店舗6に対応する店舗IDである。タイプの情報は、印刷予約されたカードがプロフィールカードCp又はメモリアルカードCmのいずれのタイプかを識別するための情報である。コンテンツは、予約されたプロフィールカードCp又はメモリアルカードCmに記録されるべき二次元コード100、象徴情報101、あるいは記念情報110を特定するための情報である。例えば、コンテンツの情報には、ゲームデータDgに含まれているカードのレイアウト、フォーマット、カードの背景画像等を指定する情報、あるいはゲーム機3にて取得されるスクリーンショット、あるいはユーザの画像等がカードCp、Cmに記録される場合には、それらの画像をサーバ2に画像の識別番号と対応付けて保存し、その画像の識別番号をコンテンツの情報に含めるようにしてもよい。サーバ2にて仮想カードCvのイメージデータを生成し、そのイメージデータを印刷予約の情報に含めるようにしてもよい。
図14は、仮想ボードデータDvに1枚の仮想カードCvに対応した1件のレコードRDvの構成を示している。仮想ボードデータDvは仮想カードCvごとに作成されるレコードRDvの集合である。図14に例示したレコードRDvは、店舗ID、コンテンツID、カードID、保管日時、所有者及び交換条件の情報を含んでいる。店舗IDは、仮想カードCvが置かれた仮想ボードVBが適用される店舗6の店舗IDである。コンテンツIDは、仮想カードCvに対応するゲームの種類に対して割り当てられたコンテンツIDである。カードIDは仮想カードCvごとにユニークに設定される識別情報である。保管日時はカードIDによって特定される仮想カードCvが仮想ボードVBに置かれた日時を示す情報である。所有者は、カードIDによって特定される仮想カードCvを仮想ボードVBに置いたユーザを示す情報であって、例えばユーザのユーザIDが所有者の情報として記録される。交換条件は、所有者のユーザが仮想カードCvに関して何らかの交換条件を設定した場合、その交換条件の内容を示す情報である。なお、仮想ボードVBの仮想カードCvに関して所有者の概念を適用しない場合には、所有者の情報及び交換条件の情報が省略されてもよい。所有者の概念を適用する場合でも交換条件の情報を設けることは必ずしも必要ではない。
(ゲームシステムの処理)
次に、図15〜図33を参照してカードの印刷に関連してゲームシステム1にて行われる各種の処理の具体例を説明する。
(進行の管理)
図15は、図2のステップS2〜S11に従ってカードベンダ4における進行を管理するために、サーバ2のプリント管理部21がカードベンダ4のプリント管理部45と協働して実行するプリント管理処理の手順の一例を示す。カードベンダ4が待機処理を繰り返している間に、ユーザがカードベンダ4に対して処理の開始を指示すると、プリント管理部45からサーバ2に対して図15の処理の開始が要求される。図15の処理を開始すると、サーバ2のプリント管理部21はカードベンダ4のプリント管理部45に対してユーザ認証に必要な情報の取得を要求し、得られた情報をユーザ認証部27に提供してユーザ認証を実施する(ステップS101)。この場合、カードベンダ4のプリント管理部45は、例えば、ユーザ認証に必要な情報として、カードリーダ41を介してユーザIDを、操作検出装置42を介してパスワードを取得し、得られた情報をサーバ2に提供する。
ユーザ認証が完了すると、プリント管理部21はコンテンツセレクト処理を開始し(ステップS102)、続いて、ユーザ認証で取得したユーザIDと、カードベンダ4が設置された店舗6の店舗IDとに対応するプレイデータDpを取得する(ステップS103)。その後、プリント管理部21は、コンテンツセレクト画面を表示装置43に表示させる(ステップS104)。例えば、図16に示したコンテンツセレクト画面200が表示される。コンテンツセレクト画面200は、選択候補としてのゲームタイトルT1、T2、T3のリスト201を含む。ステップS103にて取得されたプレイデータDpに印刷予約の情報が存在する場合には、コンテンツセレクト画面200にて、印刷予約が存在するゲームタイトルに対して指標202が付加されることにより、印刷予約があることがユーザに示されてよい。さらに、コンテンツセレクト画面200には、コンテンツセレクトの処理を終了して印刷待機(図2のステップS10)へと進むための終了ボタン204も表示される。また、コンテンツセレクト画面200が表示されている段階で、既にカードの印刷が開始されている場合には、印刷中であることを伝えるメッセージ205が、残りの印刷枚数を含むようにして表示される。
図15に戻って、プリント管理部21は、ユーザがコンテンツセレクト画面200のリスト201からいずれかのゲームタイトル(ゲームの種類)を選択したか否かを判別する(ステップS105)。いずれかのゲームタイトルが選択された場合、プリント管理部21は、ステップS103にて取得したプレイデータDpに、選択されたゲームタイトルのコンテンツIDに対応したデータが含まれているか否かを判別する(ステップS106)。データがあると判断した場合、プリント管理部21はコンテンツホームの処理へ進む(ステップS107)。
図17はコンテンツホームの処理の手順の一例を示している。コンテンツホームの処理が開始されると、プリント管理部21は、まず閉店設定がオンか否かを判別する(ステップS121)。閉店設定は、店舗6の閉店時刻、言い換えればカードベンダ4の稼働時間帯の終了時刻までの残り時間が所定の時間長未満となる範囲を終了時間帯としたときに、その終了時間帯では新規の印刷の受け付けを終了する機能である。閉店設定がオンであればプリント管理部21は現在時刻を取得し(ステップS122)、得られた時刻が終了時間帯であるか否かを判別する(ステップS123)。現在時刻が終了時間帯でなければ、プリント管理部21は、図15のステップS101にてユーザ認証が完了してから現在に至るまでのカードの印刷枚数を集計する(ステップS124)。続いて、プリント管理部21は、集計された印刷枚数が予め設定された上限値以上か否かを判別する(ステップS125)。印刷枚数が上限値未満であれば、プリント管理部21は、表示装置43の画面をコンテンツセレクト画面200からコンテンツホーム画面へと切り替える(ステップS125)。例えば、図18に示すコンテンツホーム画面210が表示装置43にて表示される。コンテンツホーム画面210は、抽選プリント、プロフィールプリント、又はメモリアルプリントのいずれかをユーザに選択させるために表示される。例えば、コンテンツホーム画面210には、各プリントに対応したタブ211a、211b、211cが設けられる。なお、コンテンツホーム画面210には、さらに「あとからプリント」と表記されたタブ211dも設けられている。そのタブ211dは抽選プリントにて抽選を経ることなく保留カードを印刷する場合に選択されるタブである。
コンテンツホーム画面210にて、ユーザがいずれかのタブを選択してその開始を指示することにより、カードのタイプが選択される。図18は抽選プリントのタブ211aが選択されている状態を示す。なお、プロフィールプリント又はメモリアルプリントに関して予約情報が存在する場合、コンテンツホーム画面210において、予約情報が存在するタイプのタブ211b又は211cに対して指標212が表示されてもよい。
抽選プリントのタブ211aが選択された場合、コンテンツホーム画面210には、抽選プリントの説明等を目的とした情報部214が表示されるとともに、抽選を指示するための抽選ボタン215、及びコンテンツセレクト画面200に戻るための戻るボタン217が表示される。抽選ボタン215がユーザによって操作されると、抽選プリントの開始が指示される。プロフィールプリントのタブ211b、又はメモリアルプリントのタブ211cが選択された場合には、例えば情報部214に相当する部分に予約内容を表示し、抽選ボタン215に相当する部分に、印刷を指示するボタンを表示し、これが操作された場合にプロフィールプリント又はメモリアルプリントの開始が指示されるものとすればよい。
さらに、コンテンツホーム画面210には、コンテンツホームの処理を終了して印刷待機(図2のステップS10)へと進むための終了ボタン218も表示される。また、コンテンツホーム画面210が表示されている段階で、既にカードの印刷が開始されている場合には、印刷中であることを伝えるメッセージ218が、残りの印刷枚数を含むようにして表示される。
図17に戻って、コンテンツホーム画面210が表示されると、プリント管理部21はユーザが抽選プリント、プロフィールプリント又はメモリアルプリントのいずれかのタイプを選択したか否かを判別する(ステップS127)。タイプが選択されると、プリント管理部21はユーザが選択したタイプに応じて、抽選プリント処理部23、プロフィールプリント処理部25又はメモリアルプリント処理部26に処理を指示する(ステップS128)。それらの処理が実行されることにより、カードの印刷内容が決定される。該当する処理が終了するとステップS121へと処理が戻される。
ステップS127にてタイプが選択されない場合、プリント管理部21は、例えば図18の戻るボタン217が操作されてコンテンツセレクト画面200への復帰が指示されたか否かを判別する(ステップS129)。復帰が指示された場合、プリント管理部21は図15のステップS104に戻ってコンテンツセレクト画面200を表示させる。これは、別のゲームを選択してカードを印刷する機会をユーザに与えるためである。一方、コンテンツセレクト画面200への復帰が一定時間以上指示されない場合、プリント管理部21は、例えば図18の終了ボタン218が操作されてコンテンツホームの処理の終了が指示されたか否かを判別する(ステップS130)。終了が指示された場合、プリント管理部21は図17のコンテンツホームの処理を終えて印刷待機の処理へと移行する(ステップS131)。これにより、プリント管理部21は図15の印刷待機の処理へと進む(ステップS108)。
図15のステップS108(図2のステップS10に相当)へと処理が進むと、プリント管理部21は、コンテンツホームの処理で指示された印刷が完了するまで待機する。この場合、例えばユーザにミニゲームをプレイさせる、ゲームに関するコンテンツを観賞させるといった適宜の処理が行われてよい。印刷が完了すると、プリント管理部21は所定の終了処理(図2のステップS11に相当)を実行して図15の処理を終える。ステップS108にて印刷が完了していないカードが存在しない場合には、待機をすることなくステップS109へと直ちに処理が進められる。ステップS109の終了処理は、ユーザによるカードベンダ4でのプレイを終了させる処理であって、ユーザ認証を解除してユーザ認証で取得された情報を破棄する、いわゆるログアウト処理を含む。また、カードの印刷に用いられた情報等を破棄する処理がステップS109と並行してカードベンダ4にて実行されてもよい。ステップS109の終了処理により、ユーザの一回のプレイが終了し、ユーザによるカードベンダ4の占有が解除される。ただし、占有の解除はログアウト処理の有無によって判別される例に限らない。例えば、カードベンダ4を操作しているユーザを画像等で識別し、ユーザがカードベンダ4を継続して操作している限り占有が続いていると判断する、といった処理が行われてもよい。
ステップS106にてプレイデータDpが存在しないと判断された場合、プリント管理部21は、例えば図18の戻るボタン217が操作されて、コンテンツセレクト画面200への復帰が指示されたか否かを判別する(ステップS110)。その処理は図17のステップS129と同様である。戻る操作があればステップS104へと処理が戻され、戻る操作がなければステップS108へと処理が進められる。ステップS105にてタイトルが選択されないと判断された場合、プリント管理部21は例えば図16の戻るボタン203が操作されて、ユーザ認証への復帰が指示されたか否かを判別する(ステップS111)。ステップS111にて戻る操作があった場合、プリント管理部21はステップS101の処理へと戻ってユーザ認証から処理をやり直す。一方、ステップS111にて戻る操作がなければ、プリント管理部21は例えば図16の終了ボタン204が操作されて、コンテンツセレクトの終了が指示されたか否かを判別する(ステップS112)。終了が指示されていればステップS108へと処理が進められ、指示されていなければステップS105へと処理が戻される。
なお、図17のステップS123にて終了時間帯であると判断され、又はステップS125にて印刷枚数が上限値以上であると判断された場合、プリント管理部21は新たな印刷指示の受け付けが不可能であることをユーザに通知し(ステップS132)、その後にステップS131へと進む。つまり、閉店設定がオンの状態で閉店時間が近付き、あるいは図15のステップS101にてユーザ認証を済ませた後、同一ユーザがカードベンダ4にてプレイしている間の印刷枚数の合計値が所定の上限値以上になると新規な印刷の指示が不可能となり、その後は完了していないカードの印刷のみが続けられる。
次に、図17のステップS128におけるプリント管理部21の処理を説明する。
(抽選プリントの処理)
図19は、抽選プリントの開始が指示された場合に、サーバ2のプリント管理部21が、抽選プリント処理部23を主体として実行する抽選プリント処理の手順の一例を示している。抽選プリントが指示された場合、抽選プリント処理部23は、まず抽選1回目に対応した料金、つまり図3の基本料を決済し(ステップS201)、決済が完了するとユーザに付与すべき仮想カードCvを抽選する(ステップS202)。決済は、例えば決済処理部28と協働して実行される。ただし、現金による決済の場合には、課金された料金がカードベンダ4にて支払われたか否かをカードベンダ4のプリント管理部45を介して判別すればよい。抽選プリント処理部23は、カードベンダ4のプリント管理部45を介してユーザに決済処理や抽選処理の実行を確認する適宜の画面をカードベンダ4の表示装置43に表示させてよい。
抽選が完了すると、抽選プリント処理部23は、抽選で選択された仮想カードCvを保留カードとして設定する(ステップS203)。例えば、選択された仮想カードCvのカードID等の情報を、プレイデータDpにユーザID及び店舗IDと対応付けて記録することにより、選択された仮想カードCvを保留カードとして追加すればよい。続いて、抽選プリント処理部23は、抽選で選択された仮想カードCvをカードベンダ4のプリント管理部45に通知し、これを表示装置43に表示させる(ステップS204)この場合、例えば、図20に示した抽選結果画面220が表示される。抽選結果画面220は、例えば、抽選された仮想カードCvと、再抽選ボタン221及び印刷ボタン222とを含むように表示される。
抽選結果画面220の表示後、抽選プリント処理部23は、抽選回数が上限値に達しているか否かを判別する(図19のステップS205)。上限値に達していなければ、抽選プリント処理部23は、ユーザが再抽選を選択したか否かを判別する(ステップS206)。例えば、図20の抽選結果画面220にて再抽選ボタン221が操作された場合に、再抽選が選択されたと判断される。
ユーザが再抽選を選択すると、抽選プリント処理部23は2回目以降の抽選に対応した料金、つまり図3の追加抽選料の決済を実行し(ステップS207)、抽選確率を抽選回数に応じた値に設定する(ステップS208)。その後、抽選プリント処理部23はステップS202の処理へと戻って仮想カードCvを抽選する。ステップS202〜S208の処理が繰り返されることにより、抽選回数が上限値に達するまで抽選が繰り返され、抽選された仮想カードCvが保留カードとしてプレイデータDpに順次記録される。
ステップS205で抽選回数が上限値に達していると判断された場合、又はステップS206でユーザが再抽選を選択しなかったと判断された場合(例えば、図20の印刷ボタン222が操作された場合)、抽選プリント処理部23は印刷カード選択処理へと進む(ステップS210)。印刷カード選択処理は、保留カードを一覧表示して、印刷対象の仮想カードCvをユーザに選択させる処理である。印刷カード選択処理の詳細は後述する。
印刷カードの選択が確定すると、抽選プリント処理部23は印刷対象として選択された仮想カードCvの枚数を計数し(ステップS211)、その後、枚数に応じた料金、つまり図3の印刷加算料を決済する(ステップS212)。この場合の決済も、決済処理部28と協働して実行されてよいし、カードベンダ4のプリント管理部45を介して実行されてもよい。なお、印刷枚数が1枚である場合、その印刷料は基本料に含まれているため、ステップS212は無課金として処理されてよい。ただし、ユーザが印刷に関する光沢加工等の特別の処理を選択した場合には、その処理に応じた付加的な料金がステップS212で決済されてもよい。
決済が完了すると、抽選プリント処理部23はカードベンダ4に対して印刷開始を指示する(ステップS213)。この場合、印刷対象として選択された仮想カードCvに対応する実カードCrの印刷に必要な印刷情報、例えば印刷データの少なくとも一部が、印刷に必要な媒体情報として、サーバ2からカードベンダ4に提供される。実カードCrを印刷するためのレイアウト、フォーマット、あるいはテンプレート等のデータがカードベンダ4に対して既に提供されている場合には、それらのレイアウト等で未指定のパラメータの値を印刷情報としてサーバ2からカードベンダ4に提供してもよい。カードベンダ4では、サーバ2から取得した印刷情報がプリンタ制御部46に提供され、プリンタ制御部46の指示に従ってプリンタ44が制御されて実カードCrが印刷される。実カードCrの印刷が進行している間、カードベンダ4のプリント管理部45は進行状況を示す適宜の画面を表示装置43に表示させてよい。例えば、図16のメッセージ205、図18のメッセージ219が表示される。図15のステップS108の印刷待機中においても同様に進行状況が表示されてよい。
サーバ2の抽選プリント処理部23は、ステップS213で印刷開始を指示すると、続いて保留カードの情報を更新する(ステップS214)。この場合、プレイデータDpから、印刷対象として選択された仮想カードCvが削除されるように保留カードの情報が更新される。その後、抽選プリント処理部23は図19の処理を終える。これにより、図17のステップS128の処理が終了し、コンテンツホームの処理がステップS121へと戻される。
図21は、抽選プリント処理部23が主体となって実行される印刷カード選択処理(図19のステップS210)のより具体的な手順の一例を示している。図21の印刷カード選択処理は、保留設定された仮想カードCvから印刷対象の仮想カードCvを選択するための処理であるが、仮想ボードVBを利用した仮想カードCvの交換も想定して手順が定められている。
図21の印刷カード選択処理において、抽選プリント処理部23は、プレイデータDpに記録されている保留カードの情報に基づいて保留カードを確認し(ステップS231)、続いて、保留カードを特定する情報をカードベンダ4に提供して、印刷カードをユーザに選択させるための選択画面を表示装置43に表示させる(ステップS232)。例えば、図22に示したカード選択画面230が表示される。カード選択画面230は、例えば、印刷が保留されている仮想カードCvが並べて表示されるカード表示部231と、確定ボタン232及び仮想ボードボタン233とを含む。仮想カードCvの近傍、一例として下側には、印刷対象として選択するためのチェックボックス234が付されている。ユーザがチェックボックス234を操作することにより、チェックボックス234に対応する仮想カードCvが印刷対象として選択される。ただし、チェックボックス234に代えて、仮想カードCvを直接に選択するようにしてもよい。
印刷カード選択画面230が表示された後、抽選プリント処理部23は、ユーザが仮想ボードVBの利用を選択したか否かを判別する(ステップS233)。例えば、図22の仮想ボードボタン233が操作された場合に仮想ボードVBの利用が選択されたものと判断されてよい。仮想ボードVBの利用が選択された場合、抽選プリント処理部23はユーザに仮想ボードVBへ移動させるべき仮想カードCvを交換元カードとして選択させる(ステップS234)。この場合、例えば図23に示す交換元カード選択画面240を表示させてよい。交換元カード選択画面240は、図22の印刷カード選択画面230と同様に、印刷が保留されている仮想カードCvが並べて表示されるカード表示部241、及び確定ボタン242を含む。仮想ボードVBの利用をキャンセルするための戻るボタン243がさらに含まれてよい。仮想カードCvの近傍、一例として下側には、交換対象として選択するためのチェックボックス244が付されている。ユーザがチェックボックス244を操作することにより、チェックボックス244に対応する仮想カードCvが交換元カードとして選択される。ただし、チェックボックス244に代えて、仮想カードCvを直接に選択するようにしてもよい。
図21に戻って、ユーザによって交換元カードが選択されると、抽選プリント処理部23は、ユーザの指示に基づいて、交換元カードに関する交換条件を設定する(ステップS235)。ただし、交換条件を付さない場合にはステップS235の処理がスキップされてよい。次に、抽選プリント処理部23は、仮想ボード管理部24に対して交換可能な仮想カードCvの抽出を要求し、これを受けて仮想ボード管理部24はユーザが交換元カードと交換可能なカードを交換先カードの候補として抽出する(ステップS236)。この場合、仮想ボード管理部24は、仮想ボードデータDvから、カードベンダ4が設置されている店舗6の店舗IDに対応付けられた仮想カードCvのレコードDRv(図14参照)を抽出し、得られた仮想カードCvを交換先カードの候補としてよい。仮想ボードVBの仮想カードCvに交換条件が設定されている場合には、交換条件を満たす場合に限って交換先カードの候補として抽出されてもよい。
仮想ボード管理部24にて交換対象の候補としての仮想カードCvが抽出されると、抽選プリント処理部23はその情報を受け取って交換先カードの候補をユーザに提示し、ユーザの指示に基づいて交換対象の仮想カードCvを交換先カードとして選択する(ステップS237)。この場合、図23の交換元カード選択画面240と同様の画面が表示されてよい。ただし、ステップS237においては、必ずしも交換先カードが選択されることを要しない。つまり、ユーザが自己の保留カードを仮想ボードVBに移動させるカードとして選択し、交換先カードを求めないか、あるいは現時点では交換先カードを指定しないものとしてもよい。ユーザがカードの選択を終了すると、抽選プリント処理部23は交換内容を確定し(ステップS238)、仮想ボード管理部24と協働して交換を実行する(ステップS239)。なお、交換先カードとして選択可能な仮想カードCvの枚数は、ユーザが交換元カードとして選択した仮想カードCvの枚数以下に制限されてよい。
ステップS239における交換は、例えば次のようにして実行されてよい。まず、ユーザが交換先カードを選択した場合には、その交換先カードがユーザのプレイデータDpに保留カードとして記録されるようにプレイデータDpが更新される。併せて、仮想ボードデータDvから交換先カードのレコードRDvが削除されることにより、仮想ボードVBから交換先カードが除去される。交換先カードが選択されなかった場合には、それらの処理は行われない。一方、交換元カードについては、まずその交換元カードがユーザのプレイデータDpに記録されている保留カードから削除されるようにプレイデータDpが更新される。併せて、仮想ボードデータDvに、交換元カードに関する情報が記録される。これにより、交換元カードが仮想ボードVBに移動し、以降はいずれかのユーザによる交換先カードとしての選択が可能となる。
ステップS237にてユーザが交換先カードを選択しなかった場合には、交換元カードがユーザの保留カードから削除されて仮想ボードVBに移動するだけである。その代わりとしての交換先カードが今回の処理でユーザの保留カードに追加されることはない。この場合には、交換元カードが仮想ボードVBに移動するようにステップS239の処理が実行されるのみである。例えば、ユーザが印刷不要と判断したカードを、第三者による利用のために無条件で仮想ボードVBに提供する場合にこのような処理が適用可能である。あるいは、ユーザが交換元カードに関して何らかの交換条件を設定した状態で仮想ボードVBにカードを移動させ、その後に他のユーザが交換条件を満たすようにして交換を指定した場合に、それらのユーザ間で仮想ボードVBを介してカードが交換されるようにステップS239の処理が実行されてもよい。この場合、交換元カードを保留カードの情報に記録する処理は、交換の当事者双方のプレイデータDpに関して行われることになる。なお、交換条件がカードに設定されていない場合でも、一のユーザがひとまず自己の保留カードを仮想ボードVBに移動させ、その後に、他のユーザがそのカードを選択して交換を指示した場合に、仮想ボードVBを介してカードが相互に交換されるものとしてもよい。
ステップS239にてカードの交換が処理されると、抽選プリント処理部23は、図22に示したカード選択画面230の表示に戻り、ユーザの指示に基づいて印刷対象のカードを選択する(ステップS240)。ステップS240では、最低でも1枚のカードを選択させる。その理由は、抽選プリントでは、初回の抽選時に1枚の実カードCrの印刷単価を含めて基本料が徴収されており、ユーザには1枚のカードを印刷する権利が発生しているため、これを抽選プリントの処理中に消費させることにある。つまり、仮想カードCvを印刷保留状態に設定することは、カードCrを印刷する権利を留保させていることを意味する。その権利を消費させないまま抽選プリントが終了しないように、ステップS240では最低でも1枚のカードを印刷対象として選択させる。したがって、ステップS237にて交換先カードを選択する場合、ステップS239の処理によってユーザが所持する保留カードが0枚とならないようにステップS237にて交換先カードの枚数を制限する必要がある。
図22の確定ボタン232が操作されてステップS240における印刷対象の選択が確定すると、抽選プリント処理部23は図19のステップS211の処理へと進む。なお、図21のステップS233において仮想ボードの利用が選択されなかった場合、抽選プリント処理部23はステップS234〜S239の処理をスキップしてステップS240の処理へと進む。
以上のように、抽選プリントに関する各種の処理によれば、ユーザが必ずしも希望しない仮想カードCvが抽選で選択された場合、ユーザはその仮想カードCvを印刷が保留された状態に保持しつつ、さらなる抽選を選択して印刷候補の仮想カードCvを増加させることができる。したがって、ユーザが希望するか否かに関わりなく、仮想カードCvに対応した実カードCrが印刷される無駄を抑え、あるいは解消することが可能である。加えて、仮想ボードVBを利用して印刷保留状態の仮想カードCvを他のユーザが取得した仮想カードCvと交換し、あるいは他のユーザによる印刷のために仮想カードCvを譲渡することができるので、ユーザ間で仮想カードCvの有効活用を促し、不必要なカードが印刷される無駄をさらに抑制することが可能である。
なお、上述したように仮想ボードVBにおける仮想カードCvの保管には有効期間が設定されてもよい。例えば、仮想ボード管理部24により、仮想ボードデータDvに記録されている仮想カードCvの保管日時を定期的に確認し、有効期間を経過した仮想カードCvのレコードRDvを仮想ボード管理部24が削除してもよい。
上記の説明では、仮想ボードVBを利用した仮想カードCvの譲渡、又は交換が、抽選プリントの処理の一部として行われるものとしたが、仮想ボードVBの利用はそのような例に限らなくてよい。例えば、図21のステップS234〜S239の処理を、抽選プリントの処理とは切り離して実行可能な処理として用意し、仮想ボードVBの利用をユーザが指示したときにこれを実行して仮想カードCvの譲渡、交換を抽選プリントから独立して行えるようにしてもよい。この場合、仮想ボードVBの利用はカードベンダ4に限らず、他の端末装置で行えるものとしてもよい。例えば、ユーザ端末5から仮想ボードVBにアクセスして仮想カードCvの譲渡、あるいは交換が行えるようにしてもよい。ユーザ端末5から仮想ボードVBを利用させる場合には、店舗6をユーザに選択させてもよい。さらに、保留状態の仮想カードCvを出力対象に設定し、これに対応する実カードCrを印刷する処理を、抽選プリントとは別に、カードベンダ4からのユーザの指示に基づいて実行できるようにしてもよい。この場合には、仮想カードCvの抽選が省略されるので、初回の抽選に対する課金に代えて、印刷に要する料金を課金すればよい。
なお、図18のコンテンツホーム画面210にて「あとからプリント」のタブ211dが選択された場合には、図19の抽選に関する処理(ステップS201〜S208)を省略し、ステップS210の印刷対象カードの選択からステップS214の印刷開始の指示までを同様に処理すればよい。
(プロフィールプリントの処理)
次に、図24〜図26を参照して、プロフィールプリントに関連した処理の具体例を説明する。プロフィールプリントについては、まず、その予約、プロフィールカードCpの印刷、及びプロフィールカードCpの利用の段階が存在するため、以下順に説明する。
図24は、プロフィールプリントを予約するためにゲーム機3のプリント管理部36とサーバ2のプリント管理部21とが協働して実行するプロフィールプリント予約処理の手順の一例を示している。なお、図24の処理は、ユーザがゲーム機3にてゲームをプレイする機会に付随的に実行される処理である。したがって、ユーザの特定に必要なユーザ認証処理はゲームの開始時点でゲーム機3とサーバ2との間で既に実行され、サーバ2はユーザIDを取得済であるものとする。
ゲーム機3では、ユーザによるゲームのプレイと関連付けられた所定のタイミングでプリント管理部36を主体として図24の処理が開始される。例えば、ゲームのプレイが終了したタイミングで図24の処理が開始される。あるいは、ゲームのプレイが複数のステージに分けて順次進められる場合、一つのステージが終了した段階で図24の処理が開始されてもよい。
図24の処理を開始すると、プリント管理部36はまず表示装置34に所定の案内画面を表示して、ユーザにプロフィールカードCpの印刷内容を選択させる(ステップS301)。例えば、プロフィールカードCpとして、複数のレイアウト、テンプレート等がカードの選択肢として用意されている場合にはユーザにいずれかの選択肢を選択させる。また、プリント管理部36は、プロフィールカードCpに記録すべき象徴情報101をユーザに選択させる。例えば、ユーザがゲームをプレイしている場合には、ゲームのプレイデータDpがゲーム機3に保持されているため、そのプレイデータDpを参照してユーザの名前、現在の成績、進行状態等を判別し、これらを象徴情報101としてユーザに適宜に選択させてよい。ゲーム機3がゲームの進行中のゲーム画面のスクリーンショット、あるいはユーザのプレイ中の画像を適宜に取得している場合には、得られた画像をユーザに提示し、象徴情報101として利用する画像をユーザに選択させてもよい。
印刷内容が選択されると、プリント管理部36は印刷内容を指定する情報を添えてサーバ2に印刷の予約を指示する(ステップS302)。これにより、ゲーム機3側の処理は終了する。印刷の予約が指示されると、サーバ2のプロフィールプリント処理部25は、図25の予約管理処理を開始する。その処理において、プロフィールプリント処理部25は、サーバ2に既に取得されているユーザIDを確認し(ステップS251)、ユーザIDが設定情報として埋め込まれた二次元コード100を生成する(ステップS252)。続いて、プロフィールプリント処理部25は、ゲーム機3から送られた印刷予約の情報と、ステップS252で生成した二次元コード100とに基づいて、プロフィールカードCpを印刷するために必要な印刷予約の情報を生成し(ステップS253)、得られた情報をユーザのユーザIDとゲーム機3が設置された店舗6の店舗IDとに対応付けてプレイデータDpに記録する(ステップS254)。その後、プロフィールプリント処理部25は図24の処理を終える。なお、印刷予約の完了をゲーム機3側に通知してユーザに予約完了の旨が表示されてもよい。
ステップS253で生成される印刷予約の情報は、ステップS301にて選択された印刷内容と、ステップS252で生成された二次元コード100とを含むプロフィールカードCpをカードベンダ4のプリンタ44に印刷させるために必要な情報であれば、適宜のフォーマットで生成されてよい。例えば、ステップS301で選択された印刷内容と、ステップS252で生成された二次元コード100とが、図13に示した印刷予約の情報におけるコンテンツとして含まれるように印刷予約の情報が生成されてよい。ステップS301で選択された印刷内容に二次元コード100を付加したイメージデータがステップS253で生成されてプレイデータDpに記録されてもよい。
図24では、印刷予約をゲーム機3から行うものとして説明したが、プロフィールプリントの予約はユーザ端末5から行われてもよい。その場合には、ユーザ端末5とサーバ2との間でユーザ認証を実施し、ユーザIDと対応付けられているプレイデータに基づいてステップS301、S302と同様に処理を進めて印刷予約を行えばよい。この場合、印刷出力の対象を希望する店舗6をユーザに指定させてもよい。
図25は、カードベンダ4にてプロフィールプリントの開始が指示された場合に、サーバ2のプリント管理部21が、図15のステップS109の処理として、プロフィールプリント処理部25を主体として実行するプロフィールプリント処理の手順の一例を示している。プロフィールプリントが指示された場合、プロフィールプリント処理部25は、まず、カードベンダ4を操作するユーザのユーザID(図15のステップS101にて取得されたユーザIDである。)と、カードベンダ4が置かれた店舗6の店舗IDに対応するプレイデータDpからプロフィールカードCpに関する印刷予約の情報を、プロフィールカードCpの印刷に必要な媒体情報として取得する(ステップS261)。
次に、プロフィールプリント処理部25は、取得された印刷予約の情報に基づいて、プロフィールカードCpの印刷候補を表示装置43に表示させ、ユーザに、印刷対象のカードを選択させる(ステップS262)。この場合の画面は、例えば図22に例示した画面230、240と同様でよい。
ユーザが印刷対象のカードを選択すると、プロフィールプリント処理部25は印刷枚数をユーザに指定させる(ステップS263)。印刷枚数の指定が終了すると印刷条件が確定する。続いて、プロフィールプリント処理部25は印刷枚数に応じた料金を決済する(ステップS264)。この場合は、1枚当たりの印刷単価に印刷枚数を乗算して料金を決定し、その料金を決済処理部28による決済、又はカードベンダ4における現金決済によって処理すればよい。なお、プロフィールカードCpの印刷単価は、抽選プリントにおける基本料の印刷単価、あるいは印刷加算料における追加単価と同一に設定されてもよいし、異なっていてもよい。特別な加工処理がユーザによって指定された場合に付加料が加算されてもよい。ステップS263で印刷枚数に上限が設定されてもよい。
決済処理が完了すると、プロフィールプリント処理部25は、ステップS262で選択された印刷対象のカードに対応する印刷予約の情報をカードベンダ4に提供して印刷開始を指示する(ステップS265)。これを受けて、カードベンダ4では、プリント管理部45からプリンタ制御部46に印刷予約の情報が渡され、選択されたプロフィールカードCpの印刷が開始される。印刷開始を指示すると、サーバ2のプロフィールプリント処理部25は、印刷対象として選択されたカードに関する印刷予約の情報を削除する(ステップS266)。その後、プロフィールプリント処理部25は図25の処理を終える。これにより、図17のステップS128の処理が終了し、コンテンツホームの処理がステップS121へと戻される。
図26は、プロフィールカードCpを利用してユーザ間に所定の関係を設定するためにゲームシステム1にて行われる処理の手順の一例を示している。なお、図26では、ユーザ間にフレンドの関係を設定する例を示すが、ユーザ間の関係はフレンドに限らないことは上述した通りである。また、ゲーム機3又はユーザ端末5のいずれを利用しても関係を設定することが可能であり、図26ではゲーム機3が利用される場合、及びユーザ端末5が利用される場合を併記する。実際にはゲーム機3又はユーザ端末5のいずれか一方が利用される。
まず、ゲーム機3を利用して関係を設定する場合について説明する。ユーザがゲーム機3に対して関係の設定を要求すると、ゲーム機3のゲーム制御部35はフレンド設定処理を開始し、まずユーザからユーザ認証に必要な情報を取得し、これをサーバ2に通知する(ステップS311)。この場合のユーザは、図5の相手方ユーザである。これに応じてサーバ2の関係管理部22は、ユーザ認証部27を利用してユーザ認証を実施する(ステップS271)。なお、図26の処理を開始する以前にユーザ認証が完了していれば、ユーザ認証は省略されてよい。
次に、ゲーム機3のゲーム制御部35は、ユーザのプロフィールカードCpをカメラ32で撮影してその二次元コード100を取得し(ステップS312)、得られた二次元コード100の情報を添えてサーバ2にフレンド関係の設定を要求する(ステップS313)。これを受けて、サーバ2の関係管理部22は、二次元コード100の情報に基づいて、フレンドの関係を設定すべきユーザ、すなわち図5の対象ユーザのユーザIDを確認する(ステップS272)。その後、関係管理部22は、ステップS271のユーザ認証で取得したユーザIDと、ステップS272で確認したユーザIDとの間にフレンドの関係が設定されるように、両ユーザIDに対応するプレイデータDpを更新する(ステップS273)。これにより、図5の対象ユーザと相手方ユーザとの間にフレンドの関係が設定される。フレンドの関係が設定されると、関係管理部22はゲーム機3に対して設定結果を通知し(ステップS274)、これを受けてゲーム機3のゲーム制御部35は設定結果をユーザに対して通知する(ステップS314)。以上により、図26の処理が終了する。
なお、フレンドの関係をゲームの種類(ゲームタイトル)別に独立して設定する場合、二次元コード100に図13のコンテンツIDが埋め込まれるように二次元コード100を生成し(図24のステップS252)、図26のステップS272で対象ユーザに加えてコンテンツIDを確認し、ステップS273で対応するコンテンツIDに限ってフレンドの関係を記録すればよい。この場合、プロフィールカードCpの象徴情報101等で示されたゲームの種類に限ってフレンドの関係を設定することができる。二次元コード100にコンテンツIDを埋め込むためには、例えば図13の処理において、サーバ2がゲーム機3からコンテンツID又はこれを特定するための情報を取得すればよい。
一方、ユーザ端末5を利用してフレンドの関係を設定する場合も同様の手順でよい。すなわち、図26のステップS311〜S314に相当するステップS401〜S404の処理をユーザ端末5のサービス管理部55に実行させ、あるいはサーバ2の関係管理部22がサービス管理部55をユーザインターフェースの制御に利用しつつ、ステップS401〜ステップS404の処理を実行すればよい。
以上のように、プロフィールカードCpを利用してフレンド関係を設定させる仕組みによれば、ユーザは、プロフィールカードCpの二次元コード100をゲーム機3又はユーザ端末5にて読み取らせることにより、対象ユーザとの間にフレンドの関係を設定することができる。したがって、ユーザ間でユーザIDを教え合ってこれを書き留めるといった手作業的な手法を用いる必要がない。ゲーム機3やユーザ端末5が直ちに利用できない状況であっても確実にフレンドの関係を設定することができる。プロフィールカードCpには対象ユーザの象徴情報101が記録されているので、対象ユーザがどのような者であったかを失念する可能性を軽減し、あるいは解消することも可能である。
(メモリアルプリントの処理)
次に、図27及び図28を参照して、メモリアルプリントに関連した処理の具体例を説明する。メモリアルプリントについては、その予約、及びメモリアルカードCmの印刷の段階が存在するため、以下順に説明する。
図27は、メモリアルプリントを予約するためにゲーム機3のプリント管理部36とサーバ2のプリント管理部21とが協働して実行するメモリアルプリントプロフィールプリント予約処理の手順の一例を示している。なお、図27の処理は、ユーザがゲーム機3にてゲームをプレイする機会に付随的に実行される処理である。したがって、ユーザの特定に必要なユーザ認証処理はゲームの開始時点でゲーム機3とサーバ2との間で既に実行され、サーバ2はユーザIDを取得済であるものとする。
ゲーム機3では、ユーザによるゲームのプレイと関連付けられた所定のタイミングでプリント管理部36を主体として図27の処理が開始される。例えば、ゲームのプレイが終了したタイミングで図27の処理が開始される。あるいは、ゲームのプレイが複数のステージに分けて順次進められる場合、一つのステージが終了した段階で図27の処理が開始されてもよい。ただし、ゲームにて所定の条件が満たされた場合にメモリアルカードCmの印刷を可能とする場合には、その条件が満たされた時点以降の適宜のタイミングで図27の処理が開始されてよい。
図27の処理を開始すると、プリント管理部36はまず表示装置34に所定の案内画面を表示して、ユーザにメモリアルカードCmの印刷内容を選択させる(ステップS331)。例えば、メモリアルカードCmとして、複数のレイアウト、テンプレート等がカードの選択肢として用意されている場合にはユーザにいずれかの選択肢を選択させる。また、プリント管理部36は、メモリアルカードCmに記録すべき記念情報110をユーザに選択させる。例えば、ユーザの成績に応じた記念情報110の選択肢、例えば証明書等が用意されている場合には、選択肢をユーザに提示して選択させてよい。記念情報110にユーザの成績等を含める場合には、プレイデータDpから記念情報110に含めるべき情報をユーザに指定させてもよい。ゲーム機3がゲームの進行中のゲーム画面のスクリーンショット、あるいはユーザのプレイ中の画像を適宜に取得している場合には、得られた画像をユーザに提示し、記念情報110として利用する画像をユーザに選択させてもよい。
印刷内容が選択されると、プリント管理部36は印刷内容を指定する情報を添えてサーバ2に印刷の予約を指示する(ステップS332)。これにより、ゲーム機3側の処理は終了する。印刷の予約が指示されると、サーバ2のメモリアルプリント処理部26は、図27の予約管理処理を開始する。その処理において、メモリアルプリント処理部26は、ゲーム機3から送られた印刷予約の情報に基づいて、メモリアルカードCmを印刷するために必要な印刷予約の情報を生成し(ステップS281)、得られた情報をユーザのユーザIDとゲーム機3が設置された店舗6の店舗IDとに対応付けてプレイデータDpに記録する(ステップS282)。その後、メモリアルプリント処理部26は図27の処理を終える。なお、印刷予約の完了をゲーム機3側に通知してユーザに予約完了の旨が表示されてもよい。
ステップS281で生成される印刷予約の情報は、ステップS331にて選択された印刷内容を含むメモリアルカードCmをカードベンダ4のプリンタ44に印刷させるために必要な情報であれば、適宜のフォーマットで生成されてよい。例えば、ステップS331で選択された印刷内容が、図13に示した印刷予約の情報におけるコンテンツとして含まれるように印刷予約の情報が生成されてよい。ステップS331で選択された印刷内容に対応するイメージデータがステップS281で生成されてプレイデータDpに記録されてもよい。
図27では、印刷予約をゲーム機3から行うものとして説明したが、メモリアルプリントの予約についてもユーザ端末5から行われてもよい。その場合には、ユーザ端末5とサーバ2との間でユーザ認証を実施し、ユーザIDと対応付けられているプレイデータに基づいてステップS331、S332と同様に処理を進めて印刷予約を行えばよい。この場合、印刷出力の対象を希望する店舗6をユーザに指定させてもよい。
図28は、カードベンダ4にてメモリアルプリントの開始が指示された場合に、サーバ2のプリント管理部21が、図15のステップS109の処理として、メモリアルプリント処理部26を主体として実行するメモリアルプリント処理の手順の一例を示している。メモリアルプリントが指示された場合、メモリアルプリント処理部26は、まず、カードベンダ4を操作するユーザのユーザID(図15のステップS101にて取得されたユーザIDである。)と、カードベンダ4が置かれた店舗6の店舗IDに対応するプレイデータDpからメモリアルカードCmに関する印刷予約の情報を、メモリアルカードCmの印刷に必要な媒体情報として取得する(ステップS291)。
次に、メモリアルプリント処理部26は、取得された印刷予約の情報に基づいて、メモリアルカードCmの印刷候補を表示装置43に表示させ、ユーザに、印刷対象のカードを選択させる(ステップS292)。この場合の画面も、例えば図22あるいは図23に例示した画面230、240と同様でよい。
ユーザが印刷対象のカードを選択すると、メモリアルプリント処理部26は印刷枚数をユーザに指定させる(ステップS293)。印刷枚数の指定が終了すると印刷条件が確定する。続いて、メモリアルプリント処理部26は、印刷枚数に応じた料金を決済する(ステップS294)。この場合は、1枚当たりの印刷単価に印刷枚数を乗算して料金を決定し、その料金を決済処理部28による決済、又はカードベンダ4における現金決済によって処理すればよい。なお、メモリアルカードCmの印刷単価は、抽選プリントにおける基本料の印刷単価、あるいは印刷加算料における追加単価と同一に設定されてもよいし、異なっていてもよい。メモリアルカードCmの印刷単価は、プロフィールカードCpの印刷単価と同一でもよいし、異なってもよい。特別な加工処理がユーザによって指定された場合に付加料が加算されてもよい。ステップS293で印刷枚数に上限が設定されてもよい。
決済処理が完了すると、メモリアルプリント処理部26は、ステップS292で選択された印刷対象のカードに対応する印刷予約の情報をカードベンダ4に提供して印刷開始を指示する(ステップS295)。これを受けて、カードベンダ4では、プリント管理部45からプリンタ制御部46に印刷予約の情報が渡され、選択されたメモリアルカードCmの印刷が開始される。印刷開始を指示すると、サーバ2のメモリアルプリント処理部26は、印刷対象として選択されたカードに関する印刷予約の情報を削除する(ステップS296)。その後、メモリアルプリント処理部26は図28の処理を終える。これにより、図17のステップS128の処理が終了し、コンテンツホームの処理がステップS121へと戻される。
以上の説明から明らかなように、プロフィールカードCpの予約及び印刷に関する処理と、メモリアルカードCmの予約及び印刷に関する処理とは、カード上に記録される情報が象徴情報101であるか、記念情報110であるかで相違し、かつ二次元コード100が印刷されるか否かで相違するものである。象徴情報101と記念情報110とは排他的ではないため、例えば、プロフィールプリント処理部25とメモリアルプリント処理部26とを統合し、プロフィールカードCpの印刷が指定された場合に限り、印刷内容に二次元コード100が含まれるように印刷処理の手順を区別してもよい。
図5及び図7に示したように、サーバ2に印刷予約されたカードはユーザ端末5にて閲覧、あるいは加工等の調整が可能とされてもよい。そのような調整を実現する処理の一例を図29に示す。図29は、例えばサーバ2がユーザ端末5のサービス管理部55をユーザインターフェースの制御に利用しつつ実行する処理である。例えば、ユーザ端末5にてユーザがサーバ2にアクセスを要求すると、サーバ2のプリント管理部21はユーザ端末5からユーザ認証に必要な情報を取得し、これをユーザ認証部27に提供してユーザを認証する(ステップS501)。次に、プリント管理部21は、ユーザのユーザIDと対応付けてプレイデータDpに保存されている印刷予約の情報に基づいて、ユーザが印刷予約したカードを判別し、そのカードをユーザ端末5の表示装置53に表示させて調整対象のカードを選択させる(ステップS502)。この場合、特定のゲームタイトル又は特定の店舗6に対応する印刷予約の情報をユーザの指示に従って絞り込み、得られたカードのみをユーザに提示してもよい。
ユーザがカードを選択すると、プリント管理部21はカードの印刷内容をユーザに調整させる(ステップS503)。例えば、ユーザ端末5の表示装置53上にカードの印刷内容を加工、修正等するためのツールを表示させ、そのツールを利用してカードの内容を調整できるようにしてもよい。調整内容としては、例えばフレームやスタンプの追加、テキストの追加、エフェクト加工等が可能とされてよい。ユーザによる印刷内容の調整が完了すると、プリント管理部21は調整後の印刷内容に従って印刷予約の情報を更新し(ステップS504)、その後に図29の処理を終える。
以上に説明したように、プロフィールプリント及びメモリアルプリントに関しては、カードCp、Cmに印刷されるべき象徴情報101又は記念情報110がゲーム機3側で取得され、その情報101、110を印刷内容に含むようにしてサーバ2に印刷予約の情報が保存される。そして、カードベンダ4側では、保存された印刷予約の情報に従ってカードCp、Cmが印刷される。したがって、ゲーム機3側でカードCp、Cmを印刷する場合に要する設備的負担、あるいは時間的負担といった各種の負担からゲーム機3を開放することができる。カードCp、Cmの内容を各ユーザのゲームのプレイに応じて動的に変化させることができ、しかもカードベンダ4は複数種類のゲームに対応しているため、多種多様なカードを出力可能とし、それによりカード印刷に関する興趣を高めることができる。
以上の処理によれば、コンテンツホームの処理(図17)にてユーザが抽選プリント、プロフィールプリント又はメモリアルプリントを選択することによりカードの印刷条件が指定されて印刷開始が指示される(図19のステップS213、図25のステップS265、又は図28のステップS295)。印刷開始の指示後は、印刷完了を待たずに図17のステップS121へと処理が戻されることにより、ユーザは再び抽選プリント、プロフィールプリント又はメモリアルプリントを選択して印刷条件を指示することができる。したがって、印刷条件をユーザの指示に従って設定するために必要な時間と、設定された印刷条件に従ってカードを印刷するために必要な時間とを、少なくとも部分的に重複させ、それにより、カードベンダ4を効率的に稼働させることができる。したがって、ユーザによるカードベンダ4の占有時間を短縮し、カードベンダ4をより多くのユーザに利用させてカードの販売機会の損失を最小限にとどめることが可能である。
抽選プリント、プロフィールプリント及びメモリアルプリントのそれぞれでは複数枚のカードの印刷が指定可能であり、場合によっては光沢加工、ホログラム印刷といった印刷に時間を要する処理が指定されることもあるため、印刷完了を待たずに新たな印刷条件の指定を可能としたことにより、カードベンダ4の稼働効率を大きく改善することが可能である。さらに、カードベンダ4はゲーム機3にて提供される複数種類のゲームに対応し、かつコンテンツセレクトの処理(図15のステップS102〜S105)にて、一つの種類のゲームを指定させて印刷条件の設定に進むため、ユーザが一種類のゲームを選択してカードの印刷を指示した後、続けて、別の種類のゲームに関してカードの印刷を希望することが想定される。そのような場合に、一種類のゲームに対応するカードの印刷完了を待たずに次の種類のゲームに対応するカードの印刷条件を設定する処理に進むことができ、かつ新たな印刷条件を設定している間にも印刷が進行するため、ユーザが感じる待ち時間を短縮し、各種のカードの印刷をユーザに手際よく続けて指定させてユーザの操作感を向上させることも可能である。
一方、一人のユーザが続けて印刷可能な枚数に上限値が設定され、印刷枚数の合計値が上限値に達すると図17のステップS125が肯定判断されて新たな印刷の受け付けが不可能となる。したがって、一人のユーザがカードベンダ4を無制限に占有するおそれを排除し、カードの印刷を希望する他のユーザがカードベンダ4を利用する機会を適切に確保して販売機会の損失を回避することが可能である。さらに、店舗6の閉店間際の終了時間帯では図17のステップS123が肯定判断されて新たな印刷の受け付けが不可能となる。そのため、閉店間際の時間帯に印刷未完了のカードが多数枚存在して店舗6の営業終了に支障を来すといった不都合が生じるおそれを低減し、あるいは解消することができる。また、印刷枚数の上限を制限することにより、閉店時刻に基づく制限の設定を適切に管理できる利点が生じる。例えば、閉店時刻に基づく制限のみでは、一人のユーザの占有時間が大きくばらつく可能性があり、占有時間を大きく見積もって終了時間帯(制限が生じる時間帯)を設定すれば、実態よりも早期に制限が課せられて販売機会を損失するおそれが生じる。これに対して、印刷枚数の上限に基づく制限を設定すれば、ユーザ一人当たりの占有時間の最大値を過度に見積もるおそれがなくなり、閉店時刻に基づく制限を適切な時期に開始させて販売機会の損失を抑えることが可能である。
以上の処理では、図17のステップS124、S125にて、印刷の上限値に基づく印刷出力の制限を制御したが、その制御は抽選プリント、プロフィールプリント又はメモリアルプリントの処理中に実行されてもよい。例えば、図15の処理が開始された以降にユーザが印刷対象として選択したカードの枚数を逐次集計し、その集計値と上限値とを図19のステップS210、図25のステップS263、図28のステップS293にて大小比較し、上限値に達した場合には、さらなる印刷対象カードの追加や印刷枚数の増加を不可能として印刷条件を確定させ、その後に決済処理等を経て図15のステップS108の印刷待機へと処理を進めるようにしてもよい。いずれにしても、ユーザが図16の終了ボタン204や図18の終了ボタン218を操作する等してプレイ終了を指示し、あるいは閉店時刻や印刷上限値に基づく制限が発生すると印刷待機へと処理が進み、それ以降の新たな印刷条件を設定することは不可能となる。そして、印刷が完了すると図15のステップS109にてプレイが終了し、ユーザ認証が解除される。ただし、印刷枚数が0の場合には図17のステップS108にて印刷完了まで待機することなくプレイが直ちに終了する。印刷待機中は、上述したようにミニゲームをユーザにプレイさせ、あるいは広告効果等を有する各種のコンテンツをユーザに視聴させてもよく、その機会を通じて、ゲームのプレイやカードの印刷に関してユーザのさらなる興味を惹き付けることも可能である。
(閉店時刻及び印刷上限値の設定)
次に、上述した閉店時刻及び印刷上限値の設定に関して説明する。それらの設定は、カードベンダ4をテストモードで動作させることによって実現される。テストモードは、店舗6に設置されたゲーム機3やカードベンダ4の管理者としてのオペレータが、カードベンダ4の各部の動作をチェックし、あるいは動作条件を設定するといったカードベンダ4の管理に関わる事項を処理するためにカードベンダ4に実装されているモードである。テストモードは、図12に示したテスト制御部47により実現される。テストモードは、例えばカードベンダ4を起動する際に特定の手順でカードベンダ4を操作し、あるいは所定のコマンドを入力することにより開始される。テストモードを呼び出す権限を有するオペレータが、カードベンダ4にてユーザ認証を受けた場合に限ってテストモードを開始させることが可能であってもよい。いずれにしても、テストモードは、店舗6の来場者としてのユーザが呼び出し得ないモードであり、そのような制限が実現される限りにおいてテストモードの開始条件は適宜に定められてよい。
図30はテストモードが開始された場合にカードベンダ4の表示装置43に表示される初期画面の一例としてのメインメニュー画面250を示している。メインメニュー画面250には、オペレータが選択可能なテスト項目を一覧表示する項目選択部251と、メインメニュー画面250における操作を案内するガイダンス部252とが含まれている。項目選択部251に表示されるテスト項目はカードベンダ4の構成に応じて適宜に設定されてよいが、本形態のカードベンダ4では、ゲームに関連した各種のパラメータの値を設定するための「ゲーム設定」が選択肢の一つとして用意されている。その他にも、例えばカードリーダ41、操作検出装置42、表示装置43等の入出力装置の動作をチェックし、あるいはネットワーク7への接続をチェックするための適宜の項目が項目選択部251に含まれてよい。
オペレータが「ゲーム設定」を選択して所定の決定操作を行うと、表示装置43には図31に示したゲーム設定画面260が表示される。ゲーム設定画面260には、オペレータが選択可能な項目を一覧表示する項目選択部261と、ゲーム設定画面260における操作を案内するガイダンス部262とが含まれている。項目選択部261に表示される項目も、プリンタ44の構成等に応じて適宜に設定されてよいが、その選択肢として「閉店設定」及び「印刷上限」が用意されている。オペレータが「閉店設定」を選択して所定の決定操作を行うと閉店時刻に関する設定が可能となり、「印刷上限」を選択して所定の決定操作を行うと印刷枚数の上限値の設定が可能となる。
図32は、「閉店設定」が選択された場合にテスト制御部47が実行する閉店設定処理の手順の一例を示している。テスト制御部47は、図32の閉店設定処理を開始すると、まず閉店設定をオンにするか否かをオペレータの指示に基づいて判別する(ステップS401)。閉店設定のオンが指示された場合、テスト制御部47はオペレータの指示に基づいて閉店時刻を設定する(ステップS402)。その後、テスト制御部47は、閉店時刻がオンであること、及びその閉店時刻を閉店設定の状態として保存する(ステップS403)。一方、ステップS401にて閉店設定のオフが指示された場合にはステップS402の処理がスキップされ、ステップS403にて閉店設定がオフである旨が設定状態として保存される。図17のステップS121〜S123の処理がサーバ2にて実行される場合には、ステップS403にて、閉店設定の状態がサーバ2に提供されて店舗6又はカードベンダ4の識別情報と対応付けて保存される。ステップS403にて設定状態が保存されると、テスト制御部47は図32の処理を終える。
図33は、「印刷上限」が選択された場合にテスト制御部47が実行する上限設定処理の手順の一例を示している。テスト制御部47は、図33の上限設定処理を開始すると、まず、オペレータの指示に基づいて上限値を取得する(ステップS411)。上限値は0以上の適宜の整数値であってよい。設定可能な上限値に関して最大値が設けられていてもよい。上限値が0の場合は、印刷枚数の上限値が設定されないこと、言い換えれば印刷枚数の上限値に基づく制限が課せられないことを意味する。したがって、上限値が0に設定されている場合、図17のステップS125は必ず否定判断される。上限値が取得されると、テスト制御部47は、得られた上限値を設定値として保存する(ステップS412)。図17のステップS125の処理がサーバ2にて実行される場合には、ステップS412にて、印刷枚数の上限値がサーバ2に提供されて店舗6又はカードベンダ4の識別情報と対応付けて保存される。ステップS412にて上限値が保存されると、テスト制御部47は図33の処理を終える。
なお、印刷上限値による制限が課せられない場合には、例えば図16の終了ボタン204、あるいは図18の終了ボタン218が操作されるといったように、プレイを終了させるためのユーザの明示的な操作がなされるか、又は閉店設定による制限が機能しない限り、ユーザが各種のカードの印刷条件を何度でも繰り返し指示することが可能である。このような設定は、例えば一人のユーザの占有時間を制限するよりも、ユーザが満足するまでカードベンダ4を利用させることを優先したい場合に適用されてよい。その場合には、占有時間の制限を考慮しなくてよいため、印刷待機中であっても、ユーザの指示に従ってコンテンツセレクトの処理(図15のステップS104)、あるいはコンテンツホームの処理(図15のステップS107)に復帰可能としてもよい。これにより、例えば印刷待機中のコンテンツの視聴がきっかけとなってユーザがさらなるカードの印刷を指定するといったように、印刷待機中の処理の広告効果をより直接的にユーザに作用させることが可能である。また、印刷上限値による制限が設定されている場合であっても、印刷枚数が上限値未満の状態で印刷待機(図15のステップS108)に進んだ場合に限って、印刷待機からコンテンツセレクト又はコンテンツホームの処理に復帰可能としてもよい。この場合にもユーザに対して新たなカードの印刷を指示する動機付けを与えることができる。さらに、コンテンツセレクトやコンテンツホームの段階でも、ユーザの選択や指示があるまでは広告効果を有するコンテンツ等を適宜に表示することにより、ユーザに対して種々のカードを印刷する動機付けを与えることができる。例えば、図18のコンテンツホーム画面210の情報部214に各種のコンテンツを表示させてもよい。
以上の形態においては、サーバ2のプリント管理部21が、図17のステップS126〜S128の処理を介して抽選プリント処理部23に図19のステップS201〜ステップS210の処理を実行させて印刷対象の実カードCr及び印刷枚数を設定し、プロフィールプリント処理部25に図25のステップS262及びS263の処理を実行させて印刷対象のプロフィールカードCp及び印刷枚数を設定し、メモリアルプリント処理部26に図28のステップS292及びS293の処理を実行させて印刷対象のメモリアルカードCm及び印刷枚数を設定することにより、条件設定手段の一例として機能する。また、サーバ2の抽選プリント処理部23が図19のステップS213の処理を実行してカードベンダ4に印刷を指示し、プロフィールプリント処理部25が図25のステップS265の処理を実行してカードベンダ4に印刷を指示し、メモリアルプリント処理部26が図28のステップS295の処理を実行してカードベンダ4に印刷を指示することにより、出力制御手段の一例として機能する。さらに、サーバ2のプリント管理部21が、図17のステップS121〜S125の処理を実行することにより出力制限手段の一例として希望し、カードベンダ4のテスト制御部47が図32及び図33の処理を実行することにより制限設定手段として機能する。そして、図32及び図33の処理よって設定される閉店時刻、及び印刷の上限値が制限基準の一例に相当する。
本発明は上述した形態に限定されることなく、適宜の変形又は変更が施された形態にて実施されてよい。例えば、抽選プリント、プロフィールプリント及びメモリアルプリントは、物理的媒体を生成し、出力する例として示したものに過ぎない。媒体出力装置は適宜の形態の物理的媒体を生成し、出力するものであってよく、出力可能な物理的媒体の種類、及びその出力条件を設定するための手順は適宜の変形が可能である。物理的媒体もカードに限らず、サービスと関連付けて生成された媒体状態に基づいて生成され、出力される限りにおいて、カードのような二次元的な印刷物に限らず、例えば三次元的な物品にサービスと関連付けられた特徴的表現が付加されたものであってもよい。
上述した形態では、図15のプリント管理処理、図17のコンテンツホーム処理、図19の抽選プリント処理、図21の印刷カード選択処理、図25のプロフィールプリント処理、図28のメモリアルプリント処理のそれぞれを、サーバ2のプリント管理部21が主体となって実行し、カードベンダ4のプリント管理部45はユーザインターフェースを担当するものとしたが、それらの処理の少なくとも一部をカードベンダ4側で実行するものとしてもよい。
上記の各処理の少なくとも一部をサーバにて実行する場合でも、そのサーバは複数店舗6のゲーム機3及びカードベンダ4に対して共用される例に限らない。例えば、サーバ2に代えて、又は加えて店舗6内にサーバを設置し、上述した処理の少なくとも一部を店舗内のサーバに実行させてもよい。店舗内サーバにて各種の処理を実行する場合には、店舗IDに基づく管理が省略されてもよい。ゲーム機は単一種類のゲームをプレイさせる例に限らず、一台のゲーム機で複数種類のゲームを選択的にプレイできるようにしてもよい。ゲーム機3のゲーム制御部35に代えて、又は加えてサーバ2にゲーム制御部を実装し、ゲームに関連した各種の処理の少なくとも一部をサーバ2に実行させてもよい。ユーザ端末5は必須ではなく、これを用いない態様でゲームシステムが構成されてもよい。
上述した形態では、閉店時刻及び印刷上限値を制限基準として設定し、それらの制限基準に基づいてコンテンツホームの処理における各種のカードの印刷への移行を制限したが、制限基準及び制限の内容は適宜に変更が可能である。例えば、閉店時刻前の時間帯を複数段階に区分し、閉店時刻に近付くに従って印刷枚数の上限値を徐々に減少させ、閉店時刻に対する残り時間が所定値未満まで減少すると新たな印刷の受け付けを禁止するといったように、閉店時刻に基づく制限と印刷上限値に基づく制限とを組み合わせてもよい。印刷の上限値に関しては、オペレータが設定する例に限らず、サーバ2の管理者等が設定してもよい。店舗6が比較的空いている時期又は時間帯には上限値が大きくなり、店舗6が混み合う時期又は時間帯には上限値が小さくなるように印刷の上限値を動的に変化させてもよい。
さらに、印刷の制限は、閉店時刻又は印刷上限値を制限基準とする例に限らない。例えば、一人のユーザが継続してプレイしている時間長に対して制限を設定し、制限を超えると新たな印刷の指定が不可能となるように印刷が制御されてもよい。印刷用の台紙あるいはロールの残量を検出し、残量が所定未満に達すると一人のユーザが指定可能な印刷枚数を減少させる、といったように制限が設定されてもよい。あるいは、ユーザに対する課金額に対して制限基準を設定し、その制限基準に基づいて印刷を制限してもよい。例えば、課金額が一定の上限額に達すると新たな印刷が不可能となるように制限が設定されてもよい。ユーザの年齢層をゲームシステム1が判別できる場合には、例えば未成年のユーザに関して課金額に上限が設定されてもよい。
本発明の媒体提供システムはゲームシステムの少なくとも一部として構成されることを必須とせず、そのサービス装置はゲームをプレイさせるサービスを提供するように構成される例に限らない。本発明は、サービスと関連付けられた物理的媒体を有償で生成し、出力する業務用の媒体出力装置を含む限りにおいて適宜のシステムに適用可能であり、サービス装置はゲーム機に限らない。
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される発明の各種の態様を以下に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する構成要素を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明の一態様に係る媒体提供システムは、サービス装置(3A、3B、3C、3D)にて提供されるサービスと関連付けて生成された媒体情報を取得し、得られた媒体情報に応じた物理的媒体(Cr、Cp、Cm)を、ユーザによる所定の対価の支払いと引き換えに生成し、出力する業務用の媒体出力装置(4)を含んだ媒体提供システム(1)であって、前記物理的媒体の出力条件に関する前記ユーザの指示に従って前記出力条件を設定する条件設定手段(21、23、25、26、S126〜S128、S201〜S210、S262、S263、S292、S293)と、前記出力条件が確定すると、設定された出力条件に対応する前記物理的媒体を前記媒体出力装置に出力させる出力制御手段(23、25、26、S213、S265、S295)と、を備え、前記条件設定手段は、前記出力条件の確定後でかつ前記出力条件に対応した前記物理的媒体の出力が完了する前の段階で、前記ユーザの指示に従って新たな出力条件を設定可能とされたものである。
本発明の一態様に係る媒体提供システムの制御方法は、サービス装置(3A、3B、3C、3D)にて提供されるサービスと関連付けて生成された媒体情報を取得し、得られた媒体情報に応じた物理的媒体(Cr、Cp、Cm)を、ユーザによる所定の対価の支払いと引き換えに生成し、出力する業務用の媒体出力装置(4)を含んだ媒体提供システム(1)に適用される制御方法であって、前記物理的媒体の出力条件に関する前記ユーザの指示に従って前記出力条件を設定する手順(S126〜S128、S201〜S210、S262、S263、S292、S293)と、前記出力条件が確定すると、設定された出力条件に対応する前記物理的媒体を前記媒体出力装置に出力させる手順(S213、S265、S295)と、を含み、前記出力条件を設定する手順では、前記出力条件の確定後でかつ前記出力条件に対応した前記物理的媒体の出力が完了する前の段階で、前記ユーザの指示に従って新たな出力条件を設定可能とされたものである。
本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、サービス装置(3A、3B、3C、3D)にて提供されるサービスと関連付けて生成された媒体情報を取得し、得られた媒体情報に応じた物理的媒体(Cr、Cp、Cm)を、ユーザによる所定の対価の支払いと引き換えに生成し、出力する業務用の媒体出力装置(4)を含んだ媒体提供システム(1)に適用されるコンピュータプログラム(PGs)であって、前記媒体提供システムに含まれるコンピュータ(2)を、前記物理的媒体の出力条件に関する前記ユーザの指示に従って前記出力条件を設定する条件設定手段(21、23、25、26、S126〜S128、S201〜S210、S262、S263、S292、S293)、及び前記出力条件が確定すると、設定された出力条件に対応する前記物理的媒体を前記媒体出力装置に出力させる出力制御手段(23、25、26、S213、S265、S295)、として機能させ、前記条件設定手段は、前記出力条件の確定後でかつ前記出力条件に対応した前記物理的媒体の出力が完了する前の段階で、前記ユーザの指示に従って新たな出力条件を設定可能となるように構成されたものである。
上記態様によれば、ユーザの指示に従って出力条件が設定されて出力条件が確定すると、その出力条件に対応する物理的媒体の生成及び出力が開始される一方で、物理的媒体の出力が完了する前の段階で、ユーザの指示に従って新たな出力条件を設定することが可能となる。したがって、物理的媒体の出力に要する時間と、新たな出力条件の設定に要する時間とを少なくとも部分的に重複させて媒体出力装置を効率的に稼働させることができる。したがって、ユーザによる媒体出力装置の占有時間を短縮し、媒体出力装置をより多くのユーザに利用させて販売機会の損失を最小限にとどめることが可能である。
なお、本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。この記憶媒体を用いれば、例えばコンピュータに本発明に係るコンピュータプログラムをインストールして実行することにより、そのコンピュータを利用して本発明のシステムを実現することができる。コンピュータプログラムを記憶した記憶媒体は、CDROM等の非一過性の記憶媒体であってもよい。
上記態様において、前記条件設定手段は、出力対象の媒体情報の指定、及び当該媒体情報に対応して出力されるべき物理的媒体の数量を含むようにして前記出力条件を設定してもよい。ユーザが特定の媒体情報に対応する物理的媒体の出力を指示し、その後に別の媒体情報を選択してその出力を指示するといったように出力条件の設定を繰り返す可能性がある。このような場合、物理的媒体の数量が増加するに従って一回の設定に対応する物理的媒体の出力に要する時間が長時間化し、出力完了を待って次の出力条件の設定に移行するならば、ユーザの設定操作の間に長い待ち時間が発生し、複数種類の物理的媒体の出力を手際よく進めることが困難となる。このような不都合が存在する場合に、出力完了前の段階で新たな出力条件の設定を可能とすれば、出力条件の設定をユーザに手際よく続けさせてユーザの操作感を向上させることが可能である。
上記態様においては、前記物理的媒体の出力を、所定の制限基準に従って制限する出力制限手段(21、S121〜S125)をさらに備えてもよい。この態様によれば、制限基準を設けて物理的媒体の出力を適宜に制限することにより、媒体出力装置の稼働状況を適切に管理することが可能である。例えば、出力条件の設定に関するユーザの操作性が改善されると、ユーザが出力条件の設定を繰り返して未出力の物理的媒体の数量が過度に増加し、一人のユーザの占有時間が却って長時間化し、あるいは媒体出力装置が管理者の意図した範囲を超えて稼働を続けてその保守管理等に支障を来す、といった不都合が生じるおそれがある。そのようなおそれを制限基準に従って適宜の制限を課すことにより抑制し、あるいは解消することが可能である。
前記出力制限手段は、前記制限基準として設定された上限値に基づいて、一のユーザが前記媒体出力装置の占有を解除することなく出力させることが可能な前記物理的媒体の数量を制限してもよい。これによれば、特定のユーザが長期に亘って媒体出力装置を占有するおそれを低減又は解消し、それにより媒体出力装置を利用する機会を多くのユーザに与えて販売機会の損失を防ぐことができる。
前記出力制限手段は、前記制限基準として設定された稼働終了時刻に基づいて前記物理的媒体の出力を制限してもよい。これによれば、未出力の物理的媒体の数量が、媒体出力装置の稼働時間内では処理不可能又は困難な程度まで増加するおそれを低減し、又は解消することが可能である。
前記媒体出力装置の管理者からの指示に基づいて前記制限基準を設定する制限設定手段(47、S401〜S403、S411、S412)をさらに備えてもよい。これによれば、媒体出力装置の管理者の都合に合わせて制限を設定することが可能である。
上記態様において、媒体提供システムは、サーバ(2)と、前記サーバに対するクライントとして機能する複数の端末装置(3、4、5)とを含み、少なくとも一つの端末装置が前記媒体出力装置として設けられ、他の少なくとも一つの端末装置が前記サービス装置として設けられてもよい。これによれば、サービス装置にて提供されるサービスと関連付けられた媒体情報をサーバの管理下で媒体出力装置に取得させることにより、サービスの提供と、物理的媒体の出力とを異なる端末装置に分担させて各装置の負担を軽減することができる。
さらに、互いに異なる種類のゲームをユーザに提供する複数のゲーム装置が前記サービス装置として設けられ、前記条件設定手段は、前記ゲームの種類ごとに区別して前記出力条件の指示を受け付けるように設けられてもよい。これによれば、ユーザがゲームの種類ごとの物理的媒体の出力条件を、互いに区別しつつ手際よく設定することが可能である。