以下、本発明を実施するための例示的な実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施形態において説明する寸法、材料、形状及び構成要素の相対的な位置は任意に設定でき、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、特別な記載がない限り、本発明の範囲は、以下に具体的に記載された実施形態に限定されない。
図1に示すように、物理的な遊戯媒体を用いてプレイするゲームを提供するゲームシステム100は、ゲームサーバとしてのサーバ20と、物理的な遊戯媒体を用いてプレイする複数のゲーム機30と、出力装置としてのカードベンダ10とを備える。当該ゲームシステム100のサーバ20は、サーバ装置として機能する。また、ゲーム機30及びカードベンダ10は、サーバ20に所定のネットワーク50を介して接続可能であり、クライアント装置として機能する。一例として、ゲーム機30及びカードベンダ10は、店舗等の所定の施設に設置されている。
カードベンダ10は、ゲーム機30から離間して設置されており、かつ物理的な遊戯媒体を出力する出力装置の一例である。ゲーム機30から離間して設置されているため、ゲーム機30を利用する複数のユーザが、一台のカードベンダ10を共用できる。遊戯媒体は、カード、フィギュア、あみぐるみ、及びメダル等の有体物を含む。例えば、カードベンダ10は、所定の対価の支払いと引き換えに、遊戯媒体に所定の印刷を施すとともに、筐体に形成された払出口から遊戯媒体を排出する。
また、カードベンダ10は、遊戯媒体を排出するとともに、所定の印刷が施されたシール等の貼付物を排出してもよい。この貼付物は、ユーザが遊戯媒体に貼り付けることができる。さらに、出力装置は、3Dプリントによって遊戯媒体を形成する3Dプリンタであってもよい。代替的に、カードベンダ10は、予め印刷を施した遊戯媒体を払出口から排出する遊戯媒体の払出ユニットであってもよい。なお、以下では、カードベンダ10が予め準備されたカードに、ゲームキャラクタの画像等を印刷して、物理的な遊戯媒体として出力する場合を例に挙げて説明する。
サーバ20は、複数のコンピュータとしてのサーバユニット21が組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、単一のサーバユニット21によりサーバ20が構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して論理的にサーバ20が構成されてもよい。サーバ20は、ゲーム機30又はゲーム機30のユーザに対して、ゲーム機用の各種サービスを提供する。また、カードベンダ10は、カードベンダ10又はカードベンダ10のユーザに対して、カード印刷用の各種サービスを提供する。これらのサービスは、ネットワーク50を介してプログラム或いはデータを配信し、更新する配信サービスを含んでいる。サーバ20は、この配信サービスを通じて、各ゲーム機30又は各カードベンダ10に、サービスの提供に必要な各種のプログラム或いはデータを適宜に配信する。
また、サーバ20は、ゲーム機30又はカードベンダ10からユーザ識別情報を受け取って、そのユーザを認証するサービスを提供してもよい。さらに、サーバ20は、認証したユーザのプレイデータをゲーム機30から受け取って保存するサービスを提供してもよい。加えて、サーバ20は、サーバ20が保存するプレイデータを、ゲーム機30に提供するサービスを提供してもよい。その他に、サーバ20は、ネットワーク50を介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際に、ユーザ同士をマッチングするサービスを提供してもよい。また、サーバ20は、ユーザから料金を徴収して決済するサービスを提供してもよい。
ネットワーク50は、サーバ20に対してゲーム機30及びカードベンダ10をそれぞれ接続できるように構成されている。一例として、ネットワーク50は、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成されている。具体的には、LAN52が、サーバ20、ゲーム機30及びカードベンダ10のそれぞれと、インターネット51とを接続している。そして、WANとしてのインターネット51とLAN52とが、ルータ53を介して接続されている。カードベンダ10も、インターネット51に接続されるように構成されている。代替的に、ゲーム機30及びカードベンダ10と、店舗のルータ53との間にローカルサーバが設置されていてもよい。ゲーム機30及びカードベンダ10は、当該ローカルサーバを介して、サーバ20と通信可能に接続できる。サーバ20のサーバユニット21は、LAN52に代えて又は加えてインターネット51により、相互に接続されていてもよい。
ゲーム装置の一例であるゲーム機30は、所定の対価の支払いと引き換えに、対価に対応した範囲でユーザにゲームを提供する商業用(業務用)ゲーム装置である。このゲーム機30は、アーケードゲーム機と呼ばれることがある。また、ゲーム機30はコンピュータ装置であり、多数のユーザにゲームを繰り返しプレイさせて収益を上げることを主たる目的として、店舗に設置される。ゲーム機30は、遊戯媒体の一例としてカードを使用するアクションゲームを提供する。また、ゲーム機30は、音楽ゲーム、ダンスゲーム、及びボードゲーム等の他のゲームを提供してもよい。
また、ゲーム機30は、ネットワーク接続が可能でありかつユーザの個人用途に供されるコンピュータ装置であってもよい。例えば、このようなゲーム機30は、据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ、及び携帯電話(スマートフォンを含む)のようなモバイル端末装置を含む。その他にも、据置型の家庭用ゲーム機、携帯型ゲーム機、及び携帯型タブレット端末装置等の各種のコンピュータ装置が、このようなゲーム機30に含まれる。これらのコンピュータ装置は、各種のコンピュータソフトウェアを実装することにより、サーバ20が提供する種々のサービスをユーザに享受させることが可能である。
さらに、ゲーム機30は、物理的な遊戯媒体を出力する出力ユニットを備えていてもよい。一例として、当該出力ユニットは、遊戯媒体であるカードに所定の印刷を施して排出するプリントユニットである。プリントユニットは、ゲーム機30の筐体に形成された払出口から、印刷されたカードを排出する。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る発明の概要を説明する。ユーザがゲーム機30においてゲームをプレイする場合、ユーザはゲーム機30からログインをして、サーバ20によるユーザ認証を受ける。そして、ゲーム機30は、ユーザのユーザ識別情報としてユーザ識別IDを取得する。ユーザ認証が完了すると、サーバ20は、ユーザの媒体情報をゲーム機30に送信する。当該媒体情報は、ユーザが所有する仮想媒体と、当該仮想媒体に付与された基礎要素及び追加要素とが関連付けられた情報である。一例として、基礎要素は、キャラクタ、名称、及びアイテム等のゲームにおいて使用される遊戯媒体の種類を識別するための要素である。また、一例として、追加要素は、レアリティ、能力、及びパラメータ等の、ゲーム内において利用される仮想媒体の属性である。また、追加要素は、基礎要素と関連しており、基礎要素に基づいて出力される遊戯媒体に対して付加される。例えば、追加要素がレアリティである場合、レアリティが抽選された時点で、抽選されたレアリティに対応する能力を変化させてもよい。この場合、レアリティが高いほど能力が高くなるように、能力を変化させてもよい。
一例として、遊戯媒体の基礎要素を抽選する一次抽選においては、ユーザがゲーム中に使用できるキャラクタの仮想媒体を抽選する。この仮想媒体に付加される追加要素は、予め定められており、一例として最低のレアリティに限定されている。一次抽選によって抽選されたキャラクタに関しては、異なるレアリティが付加された複数の遊戯媒体が用意されている。そして、遊戯媒体の追加要素を抽選する二次抽選においては、当該複数の遊戯媒体の中から、いずれかを抽選する。その後、カードベンダ10は、抽選結果に基づいて遊戯媒体を出力する。なお、遊戯媒体が出力された場合、一次抽選によって抽選されたキャラクタの仮想媒体は、ユーザがゲーム中に使用できる態様で残されてもよい。また、当該仮想媒体は、遊戯媒体が出力された場合に、ユーザがゲーム中に使用できないように消去されてもよい。
また、一次抽選において仮想媒体を抽選し、二次抽選においては、一次抽選によって抽選された仮想媒体に付加される追加要素を抽選してもよい。例えば、一次抽選においてキャラクタの仮想媒体を抽選し、二次抽選においては、一次抽選によって抽選されたキャラクタに付加されるパラメータを抽選する。この場合、二次抽選において抽選された追加要素が付加された後も、一次抽選において抽選された仮想媒体の媒体識別情報を、そのまま使用してもよい。一方、二次抽選において仮想媒体を抽選する場合は、二次抽選において抽選された仮想媒体に対して、新たな媒体識別情報が関連付けられることが望ましい。
ユーザがゲームを開始すると、ゲーム機30とサーバ20とを含む基礎要素抽選システムは、遊戯媒体の基礎要素を抽選する一次抽選を行う。具体的に、ゲーム機30はサーバ20に一次抽選要求を送信し、サーバ20は一次抽選を行う。一次抽選は、ゲームの開始直後、ゲーム中にユーザが一次抽選を選択したタイミング、又はゲーム終了直前のタイミング等の任意のタイミングに実行されてもよい。そして、一次抽選を行うと、サーバ20は、一次抽選によって得られた基礎要素を識別する識別情報を含む一次抽選結果を、ゲーム機30に送信する。例えば、サーバ20は、一次抽選結果として、予め定められたレアリティが付加されたキャラクタの仮想媒体を識別する媒体識別IDをゲーム機30に送信する。ゲーム機30は、抽選によって得られた基礎要素を、抽選結果としてユーザに通知する。例えば、ゲーム機30は、抽選の結果として、キャラクタの画像を表示させる。代替的に、ゲーム機30は、スピーカによる音声の出力、又は振動装置による振動の出力によって、抽選結果をユーザに通知してもよい。なお、基礎要素抽選システムによる一次抽選は、ゲーム機30において実行されてもよい。
基礎要素抽選システムは、任意の態様で一次抽選を行うことができる。一例として、基礎要素抽選システムは、予め定められた複数種類の基礎要素の中から一種類以上の基礎要素をランダムで選択する。複数種類の基礎要素のそれぞれには、抽選確率が設定されていてもよい。例えば、希少価値が高いキャラクタの抽選確率が相対的に低く設定されており、希少価値が低いキャラクタの抽選確率が相対的に高く設定さていてもよい。
また、ゲーム機30は、抽選によって得られた基礎要素を識別する識別情報として媒体識別IDをサーバ20から取得する。サーバ20は、一次抽選結果に従って、ユニークな媒体識別IDを生成して送信するか、予め基礎要素ごとに設定されている媒体識別IDを読み出して送信する。当該媒体識別IDは、基礎要素の他に、追加要素、仮想媒体、及びゲームの種類等の遊戯媒体に関連する他の情報を識別するために用いることもできる。一例として、媒体識別IDに基づいて、仮想媒体を識別することによって、当該仮想媒体に付加されている基礎要素及び追加要素を識別できる。代替的に、識別情報は、キャラクタ名等であってもよい。一次抽選処理において、サーバ20は、ユーザを識別するためのユーザ識別IDと媒体識別IDとを関連付けて、カードデータDCを生成する。その後、ゲーム機30は、ユーザにゲームを提供する。ゲームが終了すると、ゲーム機30は、ユーザがゲームをして得られた結果を示すプレイデータをサーバ20に送信する。
サーバ20は、一次抽選処理後にカードデータDCをサーバメモリ23に記憶させる。このとき、サーバ20は、一次抽選結果に基づいて、媒体情報にユーザが所有する仮想媒体を新たに追加する。ここで、新たに追加される仮想媒体の基礎要素は、一次抽選によって決定された要素である。また、新たに追加される仮想媒体の追加要素(第1追加要素)は、予め設定されている要素である。第1追加要素が予め設定されている場合、当該第1追加要素は仮想媒体に予め設定されていてもよい。例えば、第1追加要素は、最も低いレアリティが設定されている。代替的に、第1追加要素は一次抽選においてランダムに決定されてもよい。なお、仮想媒体を用いない場合、サーバ20は、媒体情報に基礎要素を特定する情報を追加する。例えば、サーバ20は、基礎要素を特定するキャラクタ名等を追加する。
なお、ゲーム機30において一次抽選を行う場合、ゲーム機30は、一次抽選が終了したときに、ユーザ識別IDと媒体識別IDとを関連付けてカードデータDCを生成し、生成したカードデータDCをサーバ20に送信してもよい。また、ゲーム機30は、所定のタイミングで、例えば、一日に数回程度定められた送信タイミングで、カードデータDCをサーバ20に送信してもよい。
遊戯媒体を出力する場合、ユーザはカードベンダ10からログインをして、サーバ20からユーザ認証を受ける。そして、カードベンダ10は、ユーザのユーザ識別情報としてユーザ識別IDを取得する。ユーザ認証が完了すると、サーバ20は、認証したユーザのユーザ識別IDに関連付けられた仮想媒体の識別情報として、媒体識別IDを含むカードデータDCをカードベンダ10に送信する。続いて、カードベンダ10は、ユーザが出力を望むカードに対応するゲームの種類を選択させるためのコンテンツセレクト画面を表示させる。ユーザが、ゲームの種類を選択すると、カードベンダ10は、出力するカードのタイプをユーザに選択させるホーム画面を表示させる。
ユーザが、出力するカードのタイプを選択すると、カードベンダ10とサーバ20とを含む追加要素抽選システムは、媒体識別IDに対応する遊戯媒体の追加要素を抽選する二次抽選を行う。具体的に、カードベンダ10はサーバ20に二次抽選要求を送信し、サーバ20は二次抽選を行う。なお、複数の抽選候補がある場合、カードベンダ10は、二次抽選の対象をユーザに選択させてもよい。二次抽選は、ユーザ認証の直後、媒体識別IDを取得したタイミング、ユーザが対価の支払いを選択したタイミング、ユーザが二次抽選を選択したタイミング、又は印刷直前のタイミング等の任意のタイミングで実行されてもよい。なお、出力するカードのタイプを選択する際に、ユーザが媒体識別IDを入力してもよい。この場合、カードベンダ10は、サーバ20からカードデータDCを取得することに代えて又は加えて、ユーザが入力した媒体識別IDを取得する。
二次抽選を行うと、サーバ20は、二次抽選によって得られた追加要素(第2追加要素)が付加された基礎要素を識別する識別情報を含む二次抽選結果を、カードベンダ10に送信する。例えば、サーバ20は、二次抽選結果として、抽選されたレアリティが付加された仮想媒体を識別する媒体識別IDをカードベンダ10に送信する。カードベンダ10は、抽選によって得られた追加要素(第2追加要素)を、抽選結果としてユーザに通知する。例えば、カードベンダ10は、抽選の結果として、キャラクタのレアリティを表示させる。あるいは、カードベンダ10は、キャラクタのレアリティを含む媒体画像(例えばカードに印刷される画像)を表示してもよい。代替的に、カードベンダ10は、カードに追加要素を印刷する印刷出力、又はスピーカによる音声の出力によって、抽選結果をユーザに通知してもよい。
二次抽選後、カードベンダ10は、出力処理を実行してカードを印刷し、排出口から印刷したカードを排出する。また、カードベンダ10は、出力結果として、出力された仮想媒体を識別する媒体識別IDをサーバ20に送信する。二次抽選処理において、サーバ20は、抽選によって得られた第2追加要素を媒体識別IDと関連付け、媒体情報を更新して記憶する。例えば、サーバ20は、媒体情報における仮想媒体の第1追加要素を、第2追加要素に置き換えて更新する。なお、更新は、二次抽選後に行ってもよく、カードベンダ10から出力結果を受信した後に行ってもよい。また、カードの印刷が終わると、カードベンダ10は、ホーム画面を再び表示させて、次の処理まで待機する状態に戻る。
追加要素抽選システムは、任意の態様で二次抽選を行うことができる。一例として、追加要素抽選システムは、予め定められた複数種類の追加要素の中から一種類以上の追加要素をランダムで選択する。複数種類の追加要素のそれぞれには、抽選確率が設定されていてもよい。例えば、希少価値が高いレアリティの抽選確率が相対的に低く設定されおり、希少価値が低いレアリティの抽選確率が対的に高く設定されていてもよい。
カードベンダ10は、二次抽選後に自動的にカードを出力してもよく、二次抽選後にユーザがカードを印刷するか否かの印刷選択画面を表示させてもよい。印刷を選択しなかった場合、ユーザは、二次抽選によって得られた追加要素が付与された仮想媒体を所有する。さらに、カードベンダ10は、カードを印刷する際に、特別な処理を実行してもよい。この場合、カードベンダ10は、印刷のタイプを選択する画面を表示させる。特別な処理は、例えば光沢感を付加する加工処理、ホログラム加工処理、及び高品質な印刷台紙の選択処理を含む。
また、カードベンダ10は、ホーム画面において、ユーザが所有する他の仮想媒体のカードを印刷するための印刷ボタンを表示させてもよい。ユーザは、印刷ボタンを選択して、自らが所有する仮想媒体のカードを、カードベンダ10に印刷させることができる。また、二次抽選に対しては、抽選回数に応じた所定の料金がユーザに課金され、当該料金は印刷料金を含んでいる。代替的に、二次抽選に対する対価は、支払いを要しないように設定されていてもよい。さらに、二次抽選によって得られたカードの印刷に対する対価として、印刷枚数に応じた所定の料金がユーザに課金されるように設定されていてもよい。
このように、一次抽選によって獲得された仮想媒体の基礎要素(例えば、キャラクタ)に対応するカードの追加要素(例えばレアリティ)は、二次抽選によって決定される。そして、カードベンダ10が、追加要素をユーザに通知するため、ユーザは、最終的に出力可能な物理的な遊戯媒体の価値を、カードベンダ10において確認する。そのため、ユーザがカードベンダ10を利用して追加要素の抽選結果を確認するという利用動機を、ユーザに与えることができる。その結果、カードベンダ10の利用が促進される。
二次抽選を経て遊戯媒体を出力する前後を比較した場合に、ユーザによる仮想媒体の利用形態が変わってもよい。例えば、遊戯媒体を出力する前において、ゲーム機30又はサーバ20は、一次抽選結果に基づく仮想媒体、すなわち一次抽選によってユーザが獲得した基礎要素が付加された仮想媒体の使用を許容する。一方、遊戯媒体を出力した後において、ゲーム機30又はサーバ20は、当該仮想媒体の使用を制限する。具体的に、遊戯媒体を出力する前は、カードデータDCに基づいて、ユーザは、獲得した基礎要素が付加された仮想媒体をゲーム中に使用できる。一方、遊戯媒体を出力した後は、ユーザは、出力された遊戯媒体を使用した場合に限り、当該仮想媒体をゲーム中に使用できる。これにより、一次抽選から遊戯媒体の出力までの間であっても、ユーザは、一次抽選結果に基づく仮想媒体を使用してゲームをプレイできる。
[ゲームシステムの制御系]
次に、図3を参照して、ゲームシステム100の制御系について説明する。ゲームシステム100は、カードベンダ10、サーバ20、及びゲーム機30を有している。そして、カードベンダ10は、ベンダ制御部12と、ベンダメモリ13と、ベンダモニタ14と、ベンダ読取部15と、出力部16とを有している。また、サーバ20は、サーバ制御部22と、サーバメモリ23とを有している。さらに、ゲーム機30は、制御手段の一例であるゲーム機制御部32と、ゲーム機メモリ33と、ゲーム機モニタ34と、ゲーム機読取部35と、ゲーム機操作部37とを有している。
ベンダ制御部12、サーバ制御部22、及びゲーム機制御部32は、所定のプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサと、プロセッサの動作に必要な内部メモリと、その他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。また、ベンダメモリ13、サーバメモリ23、及びゲーム機メモリ33は、ハードディスク及び半導体記憶装置等の不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な非一時的記憶媒体)を含んだ外部記憶装置である。一例として、プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro-Processing Unit)であり、ベンダメモリ13、サーバメモリ23、及びゲーム機メモリ33のそれぞれに記憶されたプログラムに基づいて、各装置全体を制御すると共に、各種処理についても統括的に制御する。
また、ベンダ制御部12、サーバ制御部22、及びゲーム機制御部32には、所定の指令及びデータを入力するキーボード若しくは各種スイッチを含む操作部が、有線接続又は無線接続されている。また、ベンダ制御部12、サーバ制御部22、及びゲーム機制御部32には、装置の入力状態、設定状態、計測結果、及び各種情報を表示する表示部が、有線接続又は無線接続されている。操作部及び表示部は、タッチパネルであってもよく、この場合ベンダモニタ14及びゲーム機モニタ34は、操作部及び表示部として機能させることができる。さらに、ベンダ制御部12、サーバ制御部22、及びゲーム機制御部32は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、CF(Compact Flash)カード、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬記録媒体、又はインターネット上のサーバ等の外部記憶媒体に記憶されたプログラムに従って制御を行うこともできる。
ベンダメモリ13、サーバメモリ23、及びゲーム機メモリ33は、プロセッサが動作するためのシステムワークメモリであるRAM(Random Access Memory)、並びにプログラム及びシステムソフトウェアを格納するROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)及びSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を含む。ベンダメモリ13、サーバメモリ23、及びゲーム機メモリ33は、一の記憶ユニット上に全てのデータを保持してもよいし、複数の記憶ユニットにデータを分散して記憶してもよい。本実施形態では、CPUが、ROM又はHDDに記憶されたプログラムに従って、種々の演算、制御、及び判別等の処理動作を実行する。
[カードベンダ]
ベンダメモリ13は、コンピュータプログラムであるベンダプログラムPG1を記憶している。また、ベンダ制御部12は、そのハードウェアとベンダプログラムPG1との組み合わせによって実現される論理的装置として、識別情報取得部112、及び制限部113を有している。識別情報取得部112は、サーバ20から基礎要素を識別する識別情報を取得する取得手段として機能する。ベンダ制御部12は、識別情報取得部112が取得した識別情報に基づいて、カードの印刷を選択するための画面を表示させる。
一例として、識別情報取得部112は、サーバ20から取得したカードデータDCから基礎要素を識別する識別情報として媒体識別IDを取得する。そして、ベンダ制御部12は、ユーザにカードの出力を選択させるために、識別情報取得部112が取得した媒体識別IDに基づいて、ベンダモニタ14にホーム画面を表示させる。当該ホーム画面から、ユーザが出力するカードのタイプを選択すると、ベンダ制御部12は、ユーザが選択したカードに対応する媒体識別IDを含む二次抽選要求をサーバ20に送信する。なお、サーバ20においては、カードベンダ10から二次抽選要求を受信した後に二次抽選が実行される。そして、ベンダ制御部12は、二次抽選結果をサーバ20から受信し、二次抽選によって得られた追加要素を抽選結果としてベンダモニタ14に表示させる。
制限部113は、識別された基礎要素に関連する追加要素の抽選回数を制限する制限手段として機能する。一例として、ベンダメモリ13には、媒体識別IDに関連付けられている上限回数が予め記憶されている。または、サーバ20から取得したカードデータDCに、上限回数が含められている。そして、制限部113は、これらの上限回数を取得して、追加要素の抽選回数が上限回数に到達した場合には、追加要素の抽選を制限する。具体的に、上限回数が一回である場合、制限部113は、レアリティの抽選が一回行われた後には、再度の抽選ができないように二次抽選をできなくするように構成されている。一例として、制限部113はホーム画面を消して、ベンダ制御部12は印刷選択画面を表示させる。代替的に、ベンダ制御部12は、ユーザが二次抽選の対象となる遊戯媒体を選択できないように、コンテンツセレクト画面等の他の画面を表示させてもよい。
もしくは、制限部113は、識別された基礎要素に関連する追加要素の特定情報が付加された遊戯媒体の出力回数を制限する。一例として、制限部113は、上述した上限回数を取得して、二次抽選によって得られた追加要素の特定情報が付加された遊戯媒体の印刷回数が上限回数に到達した場合には、遊戯媒体の印刷を制限する。具体的に、上限回数が一回である場合、制限部113は、二次抽選によって得られたレアリティが付加されたカードの印刷が一回行われた後には、同じレアリティが付加されたカードの印刷を、ユーザが選択できないように制限する。そのために、制限部113は、印刷の選択が一回行われた後には、再度印刷を選択できなくするように構成されている。なお、制限部113はサーバ20に設けられていてもよい。
制限部113によって制限されるため、ゲーム機30を利用して抽選された基礎要素に関連する追加要素をカードベンダ10を利用して抽選する場合であっても、一次抽選において得られた抽選結果が無制限に利用されることを抑制できる。例えば、二次抽選をした後に、カードを出力せずにユーザが処理を終了させた場合、抽選回数の制限がなければ、ユーザは再度二次抽選を行うことができる。そして、再度の二次抽選を許容してしまうと、ユーザは、自らが望む抽選結果が得らえるまで二次抽選を繰り返すことができる。その結果、ユーザによるカードベンダ10の占有時間が長くなってしまう。そのため、制限部113によって制限をすることで、ユーザによるカードベンダ10の占有を抑制できる。また、二次抽選の繰り返しを許容した場合、高いレアリティを獲得できる可能性が高くなってしまうため、興趣を低下させてしまう。そのため、制限部113によって制限をすることで、興趣の低下を抑制できる。
ベンダモニタ14は、追加要素の抽選結果を通知する追加要素通知手段として機能する。当該ベンダモニタ14は、タッチパネル、及び液晶ディスプレイ等の表示装置である。一例として、ベンダモニタ14は、二次抽選によって得られたレアリティを表示させる。また、ベンダモニタ14がタッチパネルである場合、ベンダモニタ14は、カードベンダ10に対するユーザの操作を受け入れる操作装置としても機能する。代替的に、カードベンダ10は、ベンダモニタ14に代えて又は加えて、ボタン、キーボード、及びテンキー等の操作装置を有していてもよい。さらに、ベンダモニタ14は、追加要素通知手段として機能する他の装置として、スピーカ等の音声出力装置を備えていてもよい。
ベンダ読取部15は、ICカード等の認証用媒体に保持されたユニークなユーザ認証情報を読み取る。当該認証用媒体は、一例として磁気ストライプ、及びRFID等の記憶部を含んだカード等である。また、出力部16は、追加要素を特定するための特定情報を遊戯媒体に付加する付加手段として機能する。一例として、出力部16は、二次抽選結果に基づく遊戯媒体を出力する処理を実行する。具体的に、サーバ20は、二次抽選結果に応じた媒体識別IDに基づいて、カードの出力用データをカードベンダ10に送信する。そして、出力部16は、サーバ20から受信した出力用データを取得し、追加要素を特定する画像、文字及び二次元コード等を、特定情報としてカードに印刷する。代替的に、出力部16は、予めカードベンダ10に記憶されている出力用データを媒体識別IDに基づいて読み出してもよい。さらに、出力部16は、媒体識別IDと対応付けられた固有のパターンをカードの所定個所に印刷する。なお、追加要素を特定する特定情報は、媒体識別IDと対応付けられた固有のパターンに含まれていてもよい。代替的に、カードベンダ10は、特定情報を付加する付加手段として、出力部16に代えて又は加えて、ICカード等の遊戯媒体の記憶部に特定情報を記憶させる装置を備えていてもよい。
カードベンダ10は、抽選又は印刷に必要な対価を徴収する対価徴収装置をさらに備えていてもよい。この対価徴収装置は、現金、代替硬貨、メダル、又は電子通貨(仮想通貨及びポイントを含む)等を利用して、ユーザから抽選又は印刷の対価の少なくとも一部を徴収する。対価徴収装置は、電子通貨の残量を記録するカード媒体を介して、対価を徴収してもよい。
[サーバ]
サーバ20のサーバメモリ23は、コンピュータプログラムであるサーバプログラムPG2と、ゲーム用データDGと、カードデータDCを含む出力用データDOとを記憶している。また、サーバ制御部22は、そのハードウェアとサーバプログラムPG2との組み合わせによって実現される論理的装置として、ゲーム制御部24、出力制御部25、ユーザ認証部26、決済処理部27、基礎要素抽選部28、及び追加要素抽選部29を有している。
ゲーム用データDGは、プレイデータと、ゲーム機30において使用される画像データ、及び音声データ等の各種のデータとを含む。例えば、プレイデータは、ユーザのプレイ履歴等を含んでおり、ユーザが所有する仮想媒体の媒体情報をさらに含んでいてもよい。出力用データDOは、媒体識別IDを含むカードデータDCと、カードベンダ10において使用される画像データ、及び音声データ等の各種のデータとを含む。さらに、出力用データDOは、遊戯媒体の印刷レイアウト、印刷フォーマット、及びテンプレートといった印刷時に参照されるデータを含んでいる。
ゲーム制御部24は、ゲーム機30においてプレイされるゲームに関連した各種のサービスをゲーム機30に提供する。例えば、ゲーム制御部24は、ユーザ認証が完了した後に、ゲーム用データDGに含まれるプレイデータをゲーム機30へ提供する。また、出力制御部25は、カードベンダ10におけるカードの印刷に関連した各種のサービスをカードベンダ10に対して提供する。代替的に、ゲーム機30において遊戯媒体の出力が可能である場合、出力制御部25は、カードベンダ10と同様に、各種のサービスをゲーム機30に対して提供する。
また、出力制御部25は、カードベンダ10からカードの出力結果を取得すると、媒体情報を更新してサーバメモリ23に記憶させる。そして、ゲーム機30がゲームを提供する場合、出力制御部25は、サーバメモリ23から更新後の媒体情報を読み出してゲーム機30に送信する。さらに、出力制御部25は、カードデータDCに基づいて、媒体情報を更新してサーバメモリ23に記憶させる。そして、カードベンダ10がカードを出力する場合、出力制御部25は、サーバメモリ23からカードデータDCを読み出して、カードベンダ10へ送信する。
ユーザ認証部26は、ゲーム機30又はカードベンダ10の求めに応じてユーザを認証する。決済処理部27は、ゲーム機30又はカードベンダ10の求めに応じてユーザから料金を徴収するための決済処理を実行する。決済処理は、例えば電子通貨による決済、クレジットカードによる決済、及び金融機関が提供するオンライン決済等の各種の決済処理を含む。ただし、ゲーム機30及びカードベンダ10においては、通貨を利用した現金決済が利用されてもよい。
基礎要素抽選部28は、遊戯媒体の基礎要素を抽選する基礎要素抽選手段として機能する。例えば、基礎要素抽選部28は、一次抽選において、ゲームにおいて使用される仮想媒体のキャラクタを抽選する。なお、基礎要素抽選部28は、ゲーム機30に設けられていてもよい。
追加要素抽選部29は、遊戯媒体の追加要素を抽選する追加要素抽選手段として機能する。例えば、追加要素抽選部29は、二次抽選において、識別されたキャラクタに対して付与可能なレアリティを抽選する。当該レアリティは、ゲームにおいて使用される一次抽選結果の仮想媒体のキャラクタに対して付与される。また、追加要素抽選部29は、既に基礎要素に関連付けられている追加要素が存在する場合には、当該追加要素よりも価値が高い複数の追加要素の中からいずれかの追加要素を抽選する。例えば、追加要素抽選部29は、識別されたキャラクタに対して適用されているレアリティよりも希少価値が高いレアリティ群の中からいずれかが選択されるように、二次抽選を実行する。基礎要素に関連付けられている追加要素は、媒体情報によって特定できる。また、予め一次抽選によって得られる基礎要素に関連する追加要素の価値が定められている場合は、追加要素抽選部29は、当該価値よりも高い価値を有する複数の追加要素の中からいずれかの追加要素を抽選してもよい。代替的に、追加要素抽選部29は、基礎要素に関連付けられている追加要素と同等以下の価値の追加要素を抽選してもよい。なお、追加要素抽選部29は、カードベンダ10に設けられていてもよい。
[ゲーム機]
ゲーム機30のゲーム機メモリ33は、ゲーム機プログラムPG3を記憶している。ゲーム機制御部32は、サーバ20のゲーム制御部24から取得したデータを参照して、ユーザにゲームを提供する。また、ゲーム機制御部32は、基礎要素による効果が反映されるようにゲームを制御する制御手段として機能する。例えば、ゲーム機制御部32は、キャラクタの画像が表示されるように、ゲームを制御する。また、ゲーム機制御部32は、識別された基礎要素に関連する追加要素による効果が反映されるようにゲームを制御する。例えば、ゲーム機制御部32は、特別な演出の処理、レアリティに基づくパラメータの表示の処理、レアリティに基づくパラメータの変動の処理、及びレアリティに応じた影響をゲーム結果に反映させる処理等を実行する。代替的に、サーバ制御部22のゲーム制御部24が、制御手段として機能してもよい。
さらに、ゲーム機制御部32は、追加要素抽選部29が追加要素を抽選した後に、当該追加要素による効果が反映されるようにゲームを制御する。具体的に、ゲーム機制御部32は、二次抽選を経てカードベンダ10が出力したカードをユーザが使用した場合に、二次抽選によって得られた追加要素による効果が反映されるようにゲームを制御する。
例えば、ゲーム機制御部32は、サーバ20から取得した媒体情報を参照して、当該媒体情報に含まれる追加要素による効果が反映されるようにゲームを制御する。ユーザが同一種類の仮想媒体を複数所有している場合であっても、媒体情報においては、二次抽選がなされた仮想媒体と、二次抽選がなされていない仮想媒体とでは、追加要素が異なる。そのため、ゲーム機制御部32は、二次抽選で得られた追加要素の効果を、二次抽選が行われた仮想媒体に対してのみ適用できる。代替機に、ゲーム機制御部32は、サーバ20から、識別した基礎要素に対応するカードが出力されているか否かの情報を取得してもよい。この場合、ゲーム機制御部32は、カードが出力されていると判断した場合に、媒体情報に含まれる追加要素による効果が反映されるようにゲームを制御する。
なお、ゲーム機制御部32は、サーバ20のゲーム制御部24における処理の結果を、基礎要素又は追加要素による効果としてゲームに反映させてもよい。一例として、ゲーム機制御部32は、キャラクタの画像をゲーム制御部24から取得して、ゲーム機モニタ34に表示させる。もしくは、ゲーム機制御部32は、レアリティに応じて実行される演出の内容をゲーム制御部24から取得して、ゲーム機モニタ34に表示させる。
また、ゲーム機制御部32は、追加要素抽選部29による一次抽選の抽選結果に基づく仮想媒体の使用を許容するようにゲームを制御する。さらに、ゲーム機制御部32は、カードベンダ10が遊戯媒体を出力した後は、当該仮想媒体の使用を制限するようにゲームを制御する。例えば、ゲーム機制御部32は、一次抽選によって抽選された基礎要素が付加された仮想媒体に対応するキャラクタの使用を受け入れる。当該キャラクタには、予め第1追加要素が付与されている。そして、ゲーム機制御部32は、カードベンダ10が遊戯媒体を出力した後は、当該仮想媒体の使用を制限する。例えば、ユーザが出力された遊戯媒体を使用すると、ゲーム機制御部32は、二次抽選によって抽選された追加要素が付与された仮想媒体に対応するキャラクタの使用を受け入れる。当該キャラクタには、二次抽選によって抽選された第2追加要素が付与されている。
なお、制限態様として、ゲーム機制御部32は、一次抽選によって抽選された基礎要素が付加された仮想媒体を表示させないことによって、ユーザの使用対象から除外する。一例として、ゲーム機制御部32は、二次抽選後に更新されたカードデータDCを参照することによって、当該仮想媒体を使用対象から除外する。または、ゲーム機制御部32は、ユーザが制限対象である仮想媒体の使用を選択した場合に、当該選択を拒否又は無視してもよい。
ゲーム機モニタ34は、基礎要素の抽選結果を通知する基礎要素通知手段として機能する。当該ゲーム機モニタ34は、タッチパネル、及び液晶ディスプレイ等の表示装置であり、ゲーム画面及び基礎要素の抽選結果を表示する。例えば、ゲーム機モニタ34は、一次抽選によって得られたキャラクタを、抽選結果として表示する。
ゲーム機読取部35は、認証用媒体に保持されたユニークなユーザ認証情報を読み取る。また、ゲーム機操作部37は、ゲームに関するユーザの操作又は指示を受け付けるとともに、ゲームに必要な情報をユーザが入力するための入力装置である。一例として、ゲーム機操作部37は、ゲーム機モニタ34の正面に配置されている。また、ゲーム機操作部37は、コントローラ、ボタン、スイッチ、及びタッチパネル等の入力装置を有している。
また、ゲーム機操作部37は、遊戯媒体から情報を読み取る媒体読取装置を有している。例えば、カードの裏面には、赤外光の波長域でのみ観察可能な読取標識が印刷されている。読取標識は、カードの異同に関わりなく同一パターンによって形成される共通部と、共通部の内周に配置され、カード毎にパターンが異なる固有部とを含んでいる。共通部は、例えば、カードが適正なカードであるか否かの判別、及びカードの位置の判別に利用される。固有部には、媒体識別IDと対応付けられた固有のパターンが含まれている。この識別情報は、カード毎にユニークに設定されており、一例として媒体識別IDを読み取り可能な二次元コードである。固有部のパターンを読み取ることにより、媒体識別IDを特定し、媒体識別IDに対応付けられた仮想媒体を判別できる。なお、カードの表面には、媒体識別IDに対応付けられるべき基礎要素として、キャラクタの画像及び名称等の情報と、追加要素の特定情報として、レアリティ及び能力等の情報が、ユーザが視認可能な態様で印刷されている。
一例として、ゲーム機操作部37は、その上に載置されたカードを検出するために、照明装置と、撮影装置とを備えている。照明装置は、例えば赤外光照射型のLED照明装置である。撮影装置は、CCD及びCOMS等の撮像素子を有しており、カードの裏面の赤外域の画像を撮影する。また、撮影装置は、撮影した画像を光電変換して、カードの裏面の電子的な画像を出力する。そして、ゲーム機操作部37は、載置されたカードに記録された情報を読み取ることによって、基礎要素及び追加要素として、ゲームに登場させるキャラクタと、そのレアリティとを特定できる。そして、ゲーム機制御部32は、特定されたキャラクタ及びレアリティに応じた効果を、ゲームに反映させる。
媒体読取装置は、カードに印刷された2次元コード、例えばQRコード(登録商標)から情報を読み取ってもよい。例えば、2次元コードがカードの表面に視認可能な状態で印刷されている場合、媒体読取装置は、2次元コードを読み取るカメラである。
ゲーム機30は、ゲームに必要な対価を徴収する対価徴収装置をさらに備えていてもよい。この対価徴収装置は、現金、代替硬貨、メダル、又は電子通貨(仮想通貨及びポイントを含む)等を利用して、ユーザからゲームの対価の少なくとも一部を徴収する。対価徴収装置は、電子通貨の残量を記録するカード媒体を介して、対価を徴収してもよい。
[処理フロー]
次に、図4、図5、図6、及び図7を参照してゲームシステム100のプリント管理処理の一例を説明する。図4は、ゲーム機30における処理を示している。そして、図5及び図7は、サーバ20における処理を示している。また、図6は、カードベンダ10における処理を示している。
図4に示すように、ゲームのプレイを希望するユーザは、ゲームシステム100にログインするために、認証用媒体をゲーム機30のゲーム機読取部35にかざして、ユーザ認証を行う(S401)。このとき、ゲーム機制御部32は、ゲーム機読取部35が読み取った認証用媒体のユーザ識別IDを取得して、ゲーム機メモリ33に記憶させてサーバ20へ送信する。そして、図5に示すように、サーバ20のユーザ認証部26は、サーバメモリ23に記憶されたデータを参照してユーザ認証を行う(S501)。そして、ユーザ認証が完了すると、サーバ20の出力制御部25は、サーバメモリ23から媒体情報を読み出して、ゲーム機30に送信する(S502)。
続いて、図4に示すように、ゲーム機制御部32は、媒体情報を取得して(S402)、ゲーム機メモリ33に記憶させる。その後、ユーザが対価を支払うと、ゲーム機30は対価の支払いを受け付けてゲームを開始する。そして、ゲーム機制御部32は、一次抽選を行うための一次抽選要求をサーバ20に送信する(S403)。このとき、ゲーム機制御部32は、対価の支払いを条件として、一次抽選要求を送信してもよい。そして、ゲーム機制御部32は、一次抽選結果を受信すると、ゲーム機メモリ33に記憶させる。さらに、ゲーム機制御部32は、ゲーム機メモリ33から一次抽選結果を読み出す。そして、ゲーム機制御部32は、ユーザに通知するために、ゲーム機モニタ34に一次抽選結果を表示させる(S404)。
図5に示すように、サーバ20は、ゲーム機30から一次抽選要求を受信する(S503)。一次抽選要求を受信すると、サーバ20の基礎要素抽選部28は、一次抽選を実行する(S504)。そして、基礎要素抽選部28は、一次抽選結果に基づいて、生成した又は読み出した媒体識別IDを、ユーザ識別IDと関連付けてサーバメモリ23に記憶させる。さらに、基礎要素抽選部28は、一次抽選結果をゲーム機30へ送信する(S505)。
ユーザは、ゲーム中、又はゲーム開始前に、自らが保有するカードをゲーム機操作部37上に載置する。そして、ゲーム機制御部32は、ゲーム機操作部37の撮影装置が撮影したカードの画像を抽出し、注出した画像の固有部に基づいてカードの媒体識別IDを取得してゲーム機メモリ33に記憶させる。続いて、ゲーム機制御部32は、ゲーム機メモリ33が記憶している媒体情報を参照して、取得した媒体識別IDに対応するカードの基礎要素及び追加要素を取得する(S405)。代替的に、ゲーム機制御部32は、注出したカードの画像から基礎要素及び追加要素を読み取ってもよい。
ゲーム機制御部32は、取得した基礎要素及び追加要素による効果を反映させる(S406)。そして、ゲーム機制御部32は、効果を反映させた状態でゲームを提供する(S407)。例えば、ゲーム機制御部32は、カードのキャラクタのレアリティに応じた能力をゲーム結果に影響させる。その後、ゲームが終了すると、ゲーム機制御部32は、プレイデータを、サーバ20に送信して(S408)、処理を終了させる。そして、図5に示すように、サーバ20のゲーム制御部24は、ゲーム機制御部32からプレイデータを取得する(S506)。そして、ゲーム制御部24は、プレイデータを、サーバメモリ23に記憶させて処理を終了する。
なお、二次抽選が行われていない仮想媒体をユーザが使用した場合、例えば、ユーザが、ゲーム開始後の一次抽選によって得られた仮想媒体のデータを使用した場合、二次抽選が行われていないため、当該仮想媒体には二次抽選によって得られる追加要素が付与されていない。そのため、二次抽選によって得られる追加要素(第2追加要素)による効果は、ゲームには反映されない。代わりに、ゲーム機制御部32は、一次抽選によって得られた仮想媒体に予め付与されている追加要素(第1追加要素)による効果が反映される状態で、ゲームを提供する。また、ゲーム機制御部32は、二次抽選が行われていない遊戯媒体、例えばゲーム機30が一次抽選の結果に基づいて出力した遊戯媒体の使用を受け入れてもよい。
これにより、ユーザが、ゲーム開始後の一次抽選によって得られた仮想媒体を使用した場合であっても、ゲーム機制御部32はゲームを提供することができる。そのため、二次抽選前であっても、ゲーム機制御部32は、ユーザにゲームを提供することができる。一例として、当該仮想媒体のデータにおいては、基礎要素に対応する仮想媒体に対して適用可能な追加要素の中から、最も価値が低い追加要素が関連付けられている。そして、ゲーム機制御部32は、当該追加要素による効果を反映させてゲームを提供する。
図6に示すように、カードの出力を希望するユーザは、ゲームシステム100にログインするために、認証用媒体をカードベンダ10のベンダ読取部15にかざして、ユーザ認証を行う(S601)。このとき、ベンダ制御部12は、ベンダ読取部15が読み取った認証用媒体のユーザ識別IDを取得して、ベンダメモリ13に記憶させサーバ20に送信する。そして、図7に示すように、サーバ20のユーザ認証部26は、サーバメモリ23に記憶されたデータを参照してユーザ認証を行う(S701)。そして、ユーザ認証が完了すると、サーバ20の出力制御部25は、サーバメモリ23から媒体識別IDを含むカードデータDCを読み出して、ゲーム機30に送信する(S702)。
続いて、図6に示すように、ベンダ制御部12は、カードデータDCを取得して(S602)、ベンダメモリ13に記憶させる。ベンダ制御部12は、ベンダモニタ14にコンテンツセレクト画面を表示させる。そして、コンテンツが選択された場合、識別情報取得部112は、当該コンテンツに対応したカードデータDCがあるか否かを判別する。対応するカードデータDCがある場合、識別情報取得部112は、カードデータDCから基礎要素を識別するとして媒体識別IDを取得する。ベンダ制御部12は、取得された媒体識別IDに基づいて、ベンダモニタ14にホーム画面を表示させる。そして、ユーザが、出力するカードのタイプを選択すると、カードベンダ10のベンダ制御部12は、ユーザが選択したカードに対応する媒体識別IDを含む二次抽選要求をサーバ20に送信する(S603)。
図7に示すように、サーバ20は、カードベンダ10から二次抽選要求を受信する(S703)。そして、サーバ20の追加要素抽選部29は、受信した二次抽選要求に含まれる媒体識別IDによって識別される基礎要素を特定する。そして、追加要素抽選部29は、特定した基礎要素に付加できる追加要素の二次抽選を行う(S704)。そして、二次抽選によって得られた第2追加要素を媒体識別IDと関連付け、サーバメモリ23に記憶させるとともに、抽選結果としてカードベンダ10へ送信する(S705)。なお、コンテンツに対応するカードデータDCがない場合、ベンダ制御部12は、ベンダモニタ14にコンテンツセレクト画面を再表示させる。代替的に、ベンダ制御部12は、コンテンツに対応するカードデータDCがない場合に、対価の支払いを条件として、一次抽選及び二次抽選をサーバ20へ請求する処理を実行してもよい。
二次抽選結果を受信した後、ベンダ制御部12は、二次抽選によって得られた追加要素を、抽選結果としてベンダモニタ14に表示させる(S604)。そして、制限部113は、抽選回数が上限回数に到達しているか否かを判断する(S605)。上限回数に到達してない場合(S605でNO)、二次抽選要求の送信と抽選結果の通知とが繰り返される。一方、上限回数に到達している場合(S605でYES)、制限部113は、二次抽選をできないようにする。そして、ベンダ制御部12は、印刷選択画面を表示させる。その後、ユーザがカードの印刷を選択しない場合(S606でNO)、ベンダ制御部12は処理を終了する。なお、印刷選択画面を表示させることに代えて、出力部16がカードの印刷を実行してもよい。
ユーザがカードの印刷を選択した場合(S606でYES)、ベンダ制御部12は、対価の支払いに必要な決済情報を取得してサーバ20に送信する。例えば、決済情報は、印刷枚数に応じた対価の額を含んでいる。サーバ20の決済処理部27は、取得した決済情報に基づいて決済処理を実行する。代替的に、現金による決済の場合には、課金された料金がカードベンダ10において支払われたか否かを、ベンダ制御部12が判断する。また、決済が完了すると、サーバ20の出力制御部25は、二次抽選結果に応じた媒体識別IDに基づいて、カードの印刷に必要な画像データ等を出力用データDOから読み出して、カードベンダ10に送信する(S706)。
カードベンダ10の出力部16は、サーバ20から取得した出力用データDOに基づいて、特定情報が付加されるようにカードを印刷する(S607)。代替的に、カードベンダ10は、出力制御部25から配信された出力用データDOを予め取得していてもよい。この場合、出力部16は、ベンダメモリ13から出力用データDOを読み出して、カードを印刷する。そして、印刷が完了すると、出力部16は、印刷したカードを排出口から排出する(S608)。なお、カードを印刷している間、ベンダ制御部12は、サーバ20の出力制御部25からの指示に従ってミニゲーム又は映像を提供する画面を、ベンダモニタ14に表示させてもよい。
印刷後、ベンダ制御部12は、出力した遊戯媒体の媒体識別IDを含む出力結果をサーバ20に送信して(S609)、処理を終了する。続いて、図7に示すように、サーバ20の出力制御部25は、出力結果を受信すると(S707)、媒体情報を更新してサーバメモリ23に記憶させて処理を終了する。例えば、出力制御部25は、媒体識別IDに対応する仮想媒体のレアリティを、二次抽選の結果に基づくレアリティに置き換えて記憶させる。なお、出力制御部25は、二次抽選が終了したときに、媒体情報を更新してもよい。また、ベンダ制御部12は、所定のタイミングで、例えば、一日に数回程度定められた送信タイミングで、出力結果をサーバ20に送信してもよい。
以上説明した実施形態によれば、一次抽選によって得られた基礎要素に関連する追加要素の抽選結果は、カードベンダ10においてユーザに通知される。そのため、ユーザは、最終的に出力可能な物理的な遊戯媒体の価値を、カードベンダ10において確認することになる。その結果、ユーザにカードベンダ10の利用動機を与えて、カードベンダ10の利用を促進できる。
[変形形態]
ゲーム機制御部32は、出力装置が遊戯媒体を出力する前において、追加要素による効果の反映を制限するようにゲームを制御してもよい。例えば、一次抽選及び二次抽選の両方について、ゲーム機30からの抽選要求に応じてサーバ20が実行するか、又はゲーム機30が実行してもよい。この場合、遊戯媒体の出力前は、ゲーム機制御部32が、二次抽選によって得られた追加要素の効果を反映させない。そして、ゲーム機制御部32は、当該追加要素に対応する遊戯媒体が出力されて、当該出力された遊戯媒体をユーザが使用した場合に、二次抽選によって得られた追加要素の効果を反映させる。もしくは、ゲーム機制御部32は、サーバ20を介してカードベンダ10からカードを出力したことを示す出力結果を取得する。そして、出力結果を受領した後に、ゲーム機制御部32は、二次抽選によって得られた追加要素の効果を反映させる。これにより、カードベンダ10がカードを出力する前において、ゲーム機制御部32は、二次抽選によって得られた追加要素の効果が反映されないように制限する。そのため、ユーザは、最終的な遊戯媒体の価値を、出力装置において確認することになる。その結果、ユーザに出力装置の利用動機を与えて、出力装置の利用を促進できる。
また、カードベンダ10は、二次抽選後に追加抽選を要求してもよい。一例として、カードベンダ10は、一次抽選によって得られた基礎要素に関連する追加要素を追加的に抽選するための追加抽選画面を表示させる。ユーザが追加抽選を選択すると、対価の支払いを条件として、カードベンダ10は、追加抽選要求をサーバ20に送信する。そして、サーバ20の追加要素抽選部29は、二次抽選を繰り返す。ここで、追加抽選の回数には上限回数が設定されていてもよい。その後、ベンダ制御部12は、追加抽選の抽選結果をサーバ20から受信してベンダモニタ14に表示させる。ここで、追加抽選に対しては、抽選回数に応じた所定の料金がユーザに課金され、当該料金は印刷料金を含んでいない。そのため、追加抽選によって得られたカードの印刷に対する対価は、印刷枚数に応じた所定の料金としてユーザに課金される。代替的に、追加抽選又は印刷に対する対価は、支払いを要しないように設定されていてもよい。
追加抽選を行う場合、抽選回数に応じて抽選確率を変動させてもよい。例えば、希少価値が高いレアリティに対して、二回目の抽選における抽選確率が、一回目の抽選における抽選確率よりも高く設定されてもよい。さらに、抽選回数が多くなるにつれて高くなるように、抽選確率が設定されてもよい。あるいは、抽選回数が所定回数に達したときに、希少価値が高いレアリティの獲得が確定するように、抽選確率が100%に設定されてもよい。さらに、抽選回数に応じて、ゲーム内において使用できるポイント等の特典がユーザに付与されてもよい。
また、カードベンダ10、サーバ20、及びゲーム機30における各処理の順番は、本発明を実施可能な範囲で入れ替えてもよい。一例として、ゲーム機30は、一次抽選要求の送信を、ゲームの終了後に実行してもよい。
以上、各実施形態を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、各実施形態及び各変形形態は、本発明に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
例えば、ゲームシステム100において、各機能部は、カードベンダ10、サーバ20、及びゲーム機30のいずれか、これらを任意に組み合わせたユニット、又は外部のコンピュータに、適宜設けることができる。例えば、ゲーム機30のゲーム機制御部32が、追加要素抽選部29を備えていてもよい。また、カードベンダ10のベンダ制御部12が、基礎要素抽選部28を備えていてもよい。さらに、ゲーム機30のゲーム機制御部32が、追加要素抽選部29を備えていてもよい。この場合、カードベンダ10のベンダ制御部12が、サーバ20から又はサーバ20を介して、二次抽選の抽選結果を取得する。そして、ベンダ制御部12は、抽選結果をベンダモニタ14に表示させる。また、サーバ20の決済処理部27は、外部の決済サーバに設けられていてもよい。この場合、決済処理は、カードベンダ10又はゲーム機30と、決済サーバとが協働して実行する。さらに、サーバ20は、基礎要素抽選システムを構成するサーバと、追加要素抽選システムを構成するサーバとに分かれていてもよい。
また、上述した料金設定は一例であって、ユーザへの課金は適宜に変更できる。例えば、二次抽選時に対価を求めないように料金を設定し、印刷時に印刷枚数に応じた料金を徴収してもよい。この場合には、二次抽選時に対価が課金されていないので、少なくとも一枚のカードを印刷する権利をユーザに設定させる必要がない。また、仮想媒体は、ユーザが出力する遊戯媒体を、視覚により把握可能な態様で表現した仮想的あるいは観念的な存在である。したがって、仮想媒体は、カードの態様で表現されていなくともよい。ゲーム画面において、一定の形態で表現されるキャラクタ、又はオブジェクト等のゲーム要素が、ユーザに付与されるべき仮想媒体として用いられてよい。さらに、物理的な遊戯媒体の外観は、仮想媒体と同一でなくともよい。遊戯媒体の外観は、仮想媒体との関連性を看者が認識できる程度に仮想媒体と関連付けられていればよい。
以下、上述した各実施形態及び各変形例から導き出される各種の態様を記載する。なお、各態様の理解を容易にするため、添付図面に図示された参照符号を付記する。ただし、参照符号は、本発明を図示の形態に限定する意図で付記するものではない。
ユーザにゲームを提供するゲーム機30と、前記ゲーム機から離間して設置されており、かつ物理的な遊戯媒体を出力する出力装置10とを備えるゲームシステム100において、前記遊戯媒体の基礎要素を抽選する基礎要素抽選手段28と、前記遊戯媒体の追加要素を抽選する追加要素抽選手段29と、前記基礎要素の抽選結果を通知する基礎要素通知手段34と、前記追加要素の抽選結果を通知する追加要素通知手段14とを備え、前記出力装置は、前記追加要素通知手段を有しており、前記ゲーム機は、前記基礎要素通知手段を有している。
ユーザにゲームを提供するゲーム機30と、前記ゲーム機から離間して設置されており、かつ物理的な遊戯媒体を出力する出力装置10とを備えるゲームシステム100の制御方法において、前記遊戯媒体の基礎要素を抽選し、前記遊戯媒体の追加要素を抽選し、前記ゲーム機において、前記基礎要素の抽選結果を通知し、前記出力装置において、前記追加要素の抽選結果を通知する。
これにより、一次抽選によって得られた基礎要素に関連する追加要素の抽選結果は、カードベンダ10においてユーザに通知される。そのため、ユーザは、最終的に出力可能な物理的な遊戯媒体の価値を、カードベンダ10において確認することになる。その結果、ユーザにカードベンダ10の利用動機を与えて、カードベンダ10の利用を促進できる。
前記追加要素抽選手段29は、前記基礎要素を識別する識別情報に基づいて識別された前記基礎要素に関連する前記追加要素を抽選する。これにより、ユーザは、キャラクタ等のゲームにおいて使用される遊戯媒体の種類を識別するための基礎要素をゲーム機30の利用中に抽選する。また、ユーザは、レアリティ等の基礎要素の属性である追加要素をカードベンダ10の利用中に抽選する。その結果、ユーザにカードベンダ10の利用動機を与えて、カードベンダ10の利用を促進できる。
ゲームシステム100は、前記識別された基礎要素に関連する前記追加要素の抽選回数、又は前記識別された基礎要素に関連する前記遊戯媒体の出力回数を制限する制限手段113をさらに有している。これにより、抽選された基礎要素に関連する追加要素をカードベンダ10の利用中に抽選する場合であっても、一次抽選において得られた抽選結果が無制限に利用されることを抑制できる。
ゲームシステム100は、前記追加要素による効果が反映されるように前記ゲームを制御する制御手段32をさらに備え、前記制御手段は、前記追加要素抽選手段29が前記追加要素を抽選した後に、前記追加要素による効果が反映されるように、前記ゲームを制御する。また、前記制御手段32は、前記出力装置10が出力した前記遊戯媒体を前記ユーザが使用した場合に、前記追加要素による効果が反映されるように、前記ゲームを制御する。また、前記制御手段32は、前記基礎要素抽選手段28による抽選結果に基づく仮想媒体の使用を許容するように前記ゲームを制御するとともに、前記出力装置10が前記遊戯媒体を出力した後は、前記仮想媒体の使用を制限するように前記ゲームを制御する。これにより、ユーザは、二次抽選を経た後又はカードを出力した後でなければ、追加要素による効果を得ることができない。そのため、ユーザにカードベンダ10の利用動機を与えて、カードベンダ10の利用を促進できる。
ゲームシステム100は、前記追加要素による効果が反映されるように前記ゲームを制御する制御手段32をさらに備え、前記制御手段は、前記出力装置10が前記遊戯媒体を出力する前において、前記追加要素による効果の反映を制限するように、前記ゲームを制御する。これにより、ユーザは、カードを出力した後でなければ、追加要素による効果を得ることができない。そのため、ユーザにカードベンダ10の利用動機を与えて、カードベンダ10の利用を促進できる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
[付記1]
ユーザにゲームを提供するゲーム機と、前記ゲーム機から離間して設置されており、かつ物理的な遊戯媒体を出力する出力装置とを備えるゲームシステムにおいて、
前記遊戯媒体の基礎要素を抽選する基礎要素抽選手段と、
前記基礎要素抽選手段による抽選によって得られた前記基礎要素と、前記基礎要素に関連する前記遊戯媒体の第1追加要素とを記憶する記憶手段と、
前記遊戯媒体の第2追加要素を抽選する追加要素抽選手段と、
前記基礎要素の抽選結果を通知する基礎要素通知手段と、
前記追加要素の抽選結果を通知する追加要素通知手段と、
前記基礎要素及び前記第1追加要素による効果が反映されるように、前記ゲームを制御する制御手段とを備え、
前記出力装置は、前記追加要素通知手段を有しており、
前記ゲーム機は、前記基礎要素通知手段を有しており、
前記記憶手段は、前記追加要素抽選手段による抽選によって得られた前記第2追加要素を、前記基礎要素に関連づけるように、前記第1追加要素と置き換えて記憶する、ゲームシステム。
これにより、ユーザが、一次抽選によって得られた基礎要素が付加された仮想媒体を使用した場合であっても、ゲーム機制御部32は第1追加要素による効果が反映されるようにゲームを提供できる。そして、ユーザが、二次抽選によって得られた追加要素が付加された仮想媒体、又は二次抽選後に出力された遊戯媒体を使用した場合には、ゲーム機制御部32は第2追加要素による効果が反映されるようにゲームを提供できる。一例として、サーバメモリ23が上記記憶手段として機能する。さらに、制限部113は、第2追加要素と関連付けられた基礎要素が付加されている仮想媒体について、二次抽選を制限してもよい。この場合、制限部113は、同一の基礎要素が付加された仮想媒体について、ユーザが再度二次抽選を行うことを制限できる。