JP2021122502A - 浮遊物除去具 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源の確保や防水性の担保を必要とすることなく、簡便に浴槽の水面の浮遊物を除去すると共に、使用後にフィルタ部に残留した浮遊物の処理を容易とする。【解決手段】上面が開放された容器10を備え、容器の下面を貫通する流通孔11にフィルタ部20を設置して、流通孔を通過する水を濾過する。また、容器の周辺には、容器の上端を浴槽の水面よりも上方に突出させる浮力を発生させる浮力部12を設ける。そして、浮力部の浮力によって、フィルタ部を浴槽の水面よりも上方に位置させることを可能とする。こうすれば、手動で容器を浴槽の水中に沈めて浮遊物を取り込むと、浮力部の浮力で浮き上がった容器内の水面と浴槽の水面との間に水位差が生じる。この水位差を解消するように容器内の水が下面の流通孔から流れ出るため、フィルタ部で濾過することができる。そして、フィルタ部を浴槽の水面よりも上方に位置させることで、水切りすることができる。【選択図】図2

Description

本発明は、浴槽の水面に浮かぶ浮遊物を除去する浮遊物除去具に関する。
入浴の際に、浴槽の水面に髪の毛や垢などのゴミが浮遊物として浮いていると、不快に感じる。そこで、こうした浮遊物を除去する技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載された風呂垢取り器では、浴槽の水面に浮かべた状態で、モーターの駆動によって水面付近の水を浮遊物とともに吸い込み、フィルタ部で濾過することで浮遊物を除去するようになっている。
特開2013−111450号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、モーターを駆動するために電池などの電源を確保したり、モーターや電源が水に濡れないように防水性を担保したりする必要があるのに加えて、使用後にフィルタ部に残留した浮遊物を処理するのに手間がかかるという問題があった。
この発明は、従来の技術が有する上述した課題に対応してなされたものであり、電源の確保や防水性の担保を必要とすることなく、簡便に浴槽の水面の浮遊物を除去すると共に、使用後にフィルタ部に残留した浮遊物の処理を容易とすることが可能な技術の提供を目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の浮遊物除去具は次の構成を採用した。すなわち、
浴槽の水面に浮かぶ浮遊物を除去する浮遊物除去具において、
上面が開放された容器と、
前記容器の下面を貫通する流通孔に設けられて、該流通孔を通過する水を濾過するフィルタ部と、
前記容器の周辺に設けられて、該容器の上端を前記浴槽の水面よりも上方に突出させる浮力を発生させる浮力部と
を備え、
前記浮力部による浮力は、前記フィルタ部を前記浴槽の水面よりも上方に位置させることが可能である
ことを特徴とする。
このような本発明の浮遊物除去具では、使用者が手動で浴槽の水中に沈めることで、容器の上端外縁から浴槽の水面付近の水を浮遊物とともに容器内に取り込み、使用者が手を離すと浮力部の浮力で浮き上がって容器内の水面と浴槽の水面との間に水位差が生じる。この水位差を解消するように容器内の水が下面の流通孔から流れ出てフィルタ部で濾過される。そのため、電源の確保や防水性の担保を必要とすることなく、浴槽の水面に浮かぶ浮遊物を簡便に除去することができる。そして、浮力部の浮力で浮遊物除去具が完全に浮き上がると、フィルタ部は浴槽の水面よりも上方に位置して水切りされるので、フィルタ部が水に浸かったままである場合に比べて、使用後にフィルタ部に残留した浮遊物の処理が容易となる。
上述した本発明の浮遊物除去具では、容器内に上下動可能に設けられた可動部材と、可動部材を上方に向けて付勢する付勢部とを備えることとして、可動部材が上方からの押圧を受けて下方に移動すると、フィルタ部を覆い、押圧が解除されると、付勢部の付勢力によって可動部材が上方へと戻るようにしてもよい。
このようにすれば、浮遊物除去具を浴槽の水中に沈める際に使用者が可動部材を上方から押圧すると、下方に移動した可動部材でフィルタ部が覆われることにより、容器の下面の流通孔から浴槽の水が容器内に流入することが抑制されるので、容器の上端外縁からの水の流入量を増やして浴槽水面の浮遊物を容器内に効率良く取り込むことが可能となる。一方、使用者が可動部材の押圧を解除すると、付勢部の付勢力によって可動部材が上方へと戻り、フィルタ部を開放するので、容器内に取り込んだ水が流通孔から流れ出てフィルタ部で濾過されるのを妨げない。そして、容器内の水が少なくなっても、付勢部の付勢力で可動部材が上方に保持されるので、フィルタ部の水切りを妨げることもない。
また、前述した本発明の浮遊物除去具では、容器内に上下動可能に設けられ、流通孔を内側に位置させて容器内を内側と外側とに隔てる隔離壁と、隔離壁を上方に向けて付勢する付勢部とを備えることとして、隔離壁が上方からの押圧を受けて下方に移動すると、隔離壁の下端が容器の底面に当接し、押圧が解除されると、付勢部の付勢力によって隔離壁が上方へと戻るようにしてもよい。
このようにすれば、浮遊物除去具を浴槽の水中に沈める際に使用者が隔離壁を上方から押圧すると、下方に移動した隔離壁の下端が容器の底面に当接して流通孔を囲むことにより、流通孔から浴槽の水が容器内に流入しても、隔離壁が内側から外側への水の流れを妨げるので、フィルタ部に溜まっていた浮遊物が水とともに隔離壁の外側に戻るのを阻むことができる。結果として、浮遊物除去具を沈める動作を繰り返しても、フィルタ部に収集した浮遊物が容器の上端外縁から浴槽水面に戻ってしまうことを抑制できる。一方、使用者が隔離壁の押圧を解除すると、付勢部の付勢力によって隔離壁が上方へと戻るため、容器と隔離壁との間に取り込んだ水が流通孔から流れ出てフィルタ部で濾過されるのを妨げない。このとき、水は隔離壁の外側から内側に向けて流れるので、フィルタ部に溜まっていた浮遊物は隔離壁の外側に戻り難い。そして、容器内の水が少なくなっても、付勢部の付勢力で隔離壁が上方に保持されるので、フィルタ部の水切りを妨げることもない。
また、上述した本発明の浮遊物除去具では、隔離壁の上面を塞ぐこととして、隔離壁の下端が容器の底面に当接した状態で、隔離壁の内側に空気を溜めることを可能としてもよい。
このようにすれば、浮遊物除去具を浴槽の水中に沈める際に、使用者が隔離壁を上方から押圧して隔離壁の下端が容器の底面に当接した状態において、上述したようにフィルタ部の浮遊物が隔離壁の外側に戻るのを阻む効果が得られるのに加えて、上面が塞がれた隔離壁で流通孔が覆われることにより、隔離壁の内側に溜められた空気に阻まれて流通孔からの水の流入が抑制されるので、容器の上端外縁からの水の流入量を増やして浴槽水面の浮遊物を効率良く容器内に取り込むことが可能となる。
第1実施例の浮遊物除去具1を分解した状態を示した斜視図である。 第1実施例の浮遊物除去具1を用いて、浴槽の水面に浮かぶ浮遊物を除去する動作を示した説明図である。 第2実施例の浮遊物除去具1を分解した状態を示した斜視図である。 第2実施例の浮遊物除去具1を用いて、浴槽の水面に浮かぶ浮遊物を除去する動作を示した説明図である。 第2実施例の浮遊物除去具1に対する第1の変形例を示した断面図である。 第2実施例の浮遊物除去具1に対する第2の変形例を示した断面図である。 第3実施例の浮遊物除去具1を分解した状態を示した斜視図である。 第3実施例の浮遊物除去具1を用いて、浴槽の水面に浮かぶ浮遊物を除去する動作を示した説明図である。 第4実施例の浮遊物除去具1を分解した状態を示した斜視図である。 第4実施例の浮遊物除去具1を用いて、浴槽の水面に浮かぶ浮遊物を除去する動作を示した説明図である。 第4実施例の浮遊物除去具1に対する第1の変形例を示した断面図である。 第4実施例の浮遊物除去具1に対する第2の変形例を示した断面図である。 第4実施例の浮遊物除去具1に対する第3の変形例を示した断面図である。
図1は、第1実施例の浮遊物除去具1を分解した状態を示した斜視図である。図示されるように浮遊物除去具1は、上面が開放された円い桶状の容器10を備えており、容器10には、下面の中央を貫通して円形の流通孔11が設けられている。そして、この流通孔11には、フィルタ部20が着脱可能に設置される。
フィルタ部20は、円板形状で大きな網目が形成された上篩21と、上篩21の外径よりも大きい円形の外枠を有して下面に大きな網目が形成された下篩23との間に、円形の細かいメッシュ22を挟んで構成される。上篩21は、外周に外向きの溝21aが等間隔に複数(図示した例では3つ)形成されており、容器10の流通孔11に嵌めて回転させると、流通孔11の内周に等間隔に複数形成された内向きの突条11aが溝21aに嵌って固定される。また、上篩21を反対に回転させれば、突条11aが溝21aから外れて取り外すことができる。
下篩23は、外枠に複数(図示した例では3つ)の係合孔23aが等間隔に形成されており、上篩21の外周から外向きに突出して等間隔に複数形成された係合爪21bが係合孔23aに係合することで固定される。そして、上篩21と下篩23との間に挟まれるメッシュ22には、例えばメッシュ数が50〜100のものが用いられる。
また、容器10の周辺には、円環形状の空気室12が、下面が開放された状態で設けられている。この空気室12は、半径方向に立設されたパーティション12aを等間隔に複数(図示した例では8つ)備えることによって、複数に仕切られている。尚、空気室12は、本発明の「浮力部」に相当している。
図2は、第1実施例の浮遊物除去具1を用いて、浴槽の水面に浮かぶ浮遊物を除去する動作を示した説明図である。図では、容器10の流通孔11の中心を通る垂直な平面で切断した浮遊物除去具1の断面を示している。また、図中の一点鎖線は、水面を表しており、図中の菱形や長四角形は、浴槽の水面に浮かぶ垢や髪の毛などの浮遊物を模式的に表している。
まず、図2(a)に示されるように浮遊物除去具1の空気室12は、容器10の側面から外側に張り出した後に下方に垂設された円筒状の外周壁12bと、容器10の下面から下方に垂設された円筒状の内周壁12cとに挟まれて構成されている。そして、浮遊物除去具1は、湯水を溜めた浴槽の水面に放たれると、空気室12の下面が浴槽水面で塞がれ、空気室12内に溜められた空気の浮力で浴槽水面に浮かぶことによって、容器10の上端が浴槽水面よりも上方に突出した状態となる。
また、空気室12の外周壁12bおよび内周壁12cは、下端が容器10の下面のフィルタ部20よりも下方まで延設されており、空気室12内の空気の浮力で浮遊物除去具1が完全に浮き上がると、フィルタ部20が浴槽水面よりも上方に位置するようになっている。尚、前述したように空気室12はパーティション12aで複数に仕切られており、空気室12内における空気の片寄りが抑制されることから、浴槽水面に浮かぶ浮遊物除去具1の姿勢を安定させることができる。
次に、空気室12内の空気の浮力に抗して使用者が手動で浮遊物除去具1を浴槽の水中に沈めていき、図2(b)に示されるように容器10の上端が浴槽水面よりも下方に没すると、容器10の上端外縁から浴槽の水面付近の水が浮遊物とともに容器10内に流れ込む。このとき、内周壁12cの内側は、空気が流通孔11から抜けていき浴槽の水で満たされることにより、容器10の下面の流通孔11からもフィルタ部20を通って浴槽の水が容器10内に流れ込むものの、フィルタ部20では細かなメッシュ22による抵抗があるため、容器10の上端外縁からの水の流入が優先される。また、容器10の上端外縁から水が流れ込む勢いで攪拌されるため、浮遊物が水中に拡散する。
こうして容器10内に水を取り込んだ後、使用者が浮遊物除去具1から手を離すと、空気室12内の空気の浮力で浮遊物除去具1が浮き上がり、図2(c)に示されるように容器10内の水面が浴槽水面よりも高くなって水位差が生じる。尚、図2(c)の例では、容器10内に取り込まれた水の重みがあるため、空気室12内の空気の浮力でも浮遊物除去具1が完全には浮き上がっておらず、浴槽水面よりもフィルタ部20が下方に位置している。こうして生じた水位差を解消するように容器10内の水が容器10の下面の流通孔11から流れ出て浴槽へと戻る。その際、流通孔11から流れ出る水がフィルタ部20で濾過されることにより、浮遊物が除去される。
そして、浮遊物除去具1は、容器10内の水が流通孔11から流出するに連れて軽くなることから、空気室12内の空気の浮力によって更に浮き上がり、図2(d)に示されるように容器10内の水の排出が完了すると、図2(a)の場合と同様にフィルタ部20が浴槽水面よりも上方に位置した状態へと戻る。結果として、内周壁12cの内側は、流通孔11から供給される空気で置換される。尚、容器10の下面は、外縁から中央の流通孔11に向かって下方に傾斜しているため、この傾斜に沿って容器10内の水が流通孔11へと流れることにより、排水が促進されると共に、浮遊物がフィルタ部20に溜まり易くなっている。
その後、使用者が再び浮遊物除去具1を浴槽の水中に沈めて図2(b)〜図2(d)の動作を繰り返すことにより、浴槽の水面に浮かぶ浮遊物をフィルタ部20に収集することができる。こうしてフィルタ部20に浮遊物を収集したら、最終的には浮遊物除去具1を浴槽水面から引き上げ、前述したようにフィルタ部20は取り外して掃除が可能であるため、フィルタ部20に溜まった浮遊物を処理することができる。
以上に説明したように第1実施例の浮遊物除去具1では、使用者が手動で浴槽の水中に沈めることで、容器10の上端外縁から浴槽の水面付近の水を浮遊物とともに容器10内に取り込み、使用者が手を離すと空気室12内の空気の浮力で浮き上がって容器10内の水面と浴槽水面との間に水位差が生じる。そして、この水位差を解消するように容器10内の水が下面の流通孔11から流れ出てフィルタ部20で濾過される。そのため、電源の確保や防水性の担保を必要とすることなく、浴槽水面に浮かぶ浮遊物を簡便に除去することができる。
そして、空気室12内の空気の浮力で浮遊物除去具1が完全に浮き上がると、フィルタ部20は浴槽水面よりも上方に位置して水切りされるので、フィルタ部20が水に浸かったままである場合に比べて、使用後にフィルタ部20に残留した浮遊物の処理が容易となる。
図3は、第2実施例の浮遊物除去具1を分解した状態を示した斜視図である。尚、上述した第1実施例と同様の構成については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。図示されるように第2実施例の浮遊物除去具1では、第1実施例の浮遊物除去具1に対して、円板形状の可動板30が追加されている。この可動板30は、緩衝素材(例えば、発泡スチロール、発泡ゴム、スポンジなど)で形成された当接体31が下面側に取り付けられていると共に、上面の中央から上方に向けて摺動軸32が立設されている。尚、第2実施例の可動板30および当接体31は、本発明の「可動部材」に相当している。
また、容器10内には、摺動軸32が挿通される挿通孔13aを中央に有する軸受13が設けられている。この軸受13は、容器10の下面から延設された複数(図示した例では3つ)の脚部13bに支持されて流通孔11の上方に位置している。
可動板30は、外径が流通孔11の内径よりも小さくなっており、流通孔11を通して容器10内に設置する際に、摺動軸32が軸受13の挿通孔13aに挿通される。そして、摺動軸32が挿通孔13aに沿って摺動することにより、容器10内での可動板30の上下動が案内される。尚、摺動軸32の外周面には、軸方向に延びた外向きの突条32aが複数(図示した例では6つ)設けられており、突条32aの突端が挿通孔13aの内周面に線接触することで面接触に比べて円滑な摺動が可能である。
また、摺動軸32を軸受13の挿通孔13aに挿通した状態で、更にコイルバネ35の内側に摺動軸32を挿通すると共に、円板形状の押圧板33が摺動軸32の先端に取り付けられる。こうして軸受13と押圧板33との間に挟まれたコイルバネ35の弾性力により、摺動軸32を介して可動板30が上方に向けて付勢される。尚、第2実施例のコイルバネ35は、本発明の「付勢部」に相当している。
このように可動板30を容器10内に設置した状態で、前述した第1実施例と同様に流通孔11にフィルタ部20が取り付けられる。そして、可動板30が下方に移動すると、当接体31がフィルタ部20の上篩21に当接する。当接体31の外径は、上篩21の大きな網目が形成された部分(網目部分)の外径と略同一であり、当接体31が上篩21に当接することで、フィルタ部20を塞ぐようになっている。
図4は、第2実施例の浮遊物除去具1を用いて、浴槽の水面に浮かぶ浮遊物を除去する動作を示した説明図である。尚、図4では、浮遊物の図示を省略している。まず、図4(a)には、空気室12内の空気の浮力で浮遊物除去具1が浴槽水面に浮かんだ状態が示されており、フィルタ部20が浴槽水面よりも上方に位置している。また、可動板30は、コイルバネ35によって流通孔11の上方に保持され、フィルタ部20から当接体31が離れている。
次に、使用者が押圧板33を上方から押圧する。押圧板33の下面に形成された凹部33aには摺動軸32の先端を嵌め込んで接合されており、押圧板33を押圧すると、コイルバネ35が圧縮されて可動板30が下方に移動する。そして、図4(b)に示されるように当接体31がフィルタ部20(上篩21)に当接することにより、フィルタ部20が塞がれた状態となる。
こうして当接体31がフィルタ部20に当接した状態で、押圧板33を更に押圧すると、押圧が容器10に伝わり、空気室12内の空気の浮力に抗して浮遊物除去具1が浴槽の水中に沈んでいく。そして、図4(c)に示されるように容器10の上端が浴槽水面よりも下方に没すると、容器10の上端外縁から浴槽の水面付近の水が浮遊物とともに容器10内に流れ込む。
このとき、フィルタ部20が当接体31で塞がれていることから、容器10の下面の流通孔11からフィルタ部20を通って浴槽の水が容器10内に流れ込むことが阻止され、前述した第1実施例に比べて、容器10の上端外縁からの水の流入量が増えるため、浴槽水面に浮かぶ浮遊物を容器10内に効率良く取り込むことができる。尚、当接体31は、フィルタ部20を完全に塞いでいなくてもよく、フィルタ部20(上篩21の網目部分)の少なくとも一部を覆うことにより、流通孔11からの水の流入が抑制されるので、容器10の上端外縁からの水の流入を促進することができる。
こうして容器10内に水を取り込んだ後、使用者が押圧板33から手を離して押圧を解除すると、図4(d)に示されるように、コイルバネ35の弾性力で可動板30が上方に移動し、当接体31がフィルタ部20から離れることにより、フィルタ部20が開放された状態となる。尚、当接体31が水に浮く素材で形成されていれば、可動板30を上方へと戻す復元力として、コイルバネ35の弾性力だけでなく、当接体31の浮力も用いることができる。
また、空気室12内の空気の浮力で浮遊物除去具1が浴槽水面に浮き上がり、容器10内の水面が浴槽水面よりも高くなって水位差が生じる。この水位差を解消するように容器10内の水が容器10の下面の流通孔11から流れ出てフィルタ部20で濾過されるので、浮遊物が除去された水が浴槽へと戻る。
そして、容器10内の水の排出が完了すると、フィルタ部20が浴槽水面よりも上方に位置して、図4(a)の状態に復帰する。また、容器10内の水がなくなることで当接体31に浮力が作用しなくなっても、可動板30は、コイルバネ35によって流通孔11の上方に保持されている。
以上に説明したように第2実施例の浮遊物除去具1では、前述した第1実施例と同様に、電源の確保や防水性の担保を必要とすることなく、浴槽水面に浮かぶ浮遊物を簡便に除去することが可能である。そして、浮遊物除去具1を浴槽の水中に沈める際に使用者が押圧板33を上方から押圧すると、可動板30が下方に移動して当接体31がフィルタ部20を塞ぐことにより、容器10の下面の流通孔11から浴槽の水が容器10内に流入することが抑制されるので、容器10の上端外縁からの水の流入量を増やして浴槽水面の浮遊物を効率良く容器10内に取り込むことが可能となる。
一方、使用者が押圧板33から手を離して押圧を解除すると、コイルバネ35の弾性力で可動板30が上方へと戻り、フィルタ部20を開放するので、容器10内に取り込んだ水が流通孔11から流れ出てフィルタ部20で濾過されるのを妨げない。そして、容器10内の水が少なくなっても、コイルバネ35によって可動板30が流通孔11の上方に保持されるので、フィルタ部20の水切りを妨げることもない。
また、第2実施例の浮遊物除去具1には、以下のような変形例も存在する。図5は、第2実施例の浮遊物除去具1に対する第1の変形例を示した断面図である。上述した第2実施例の浮遊物除去具1では、コイルバネ35の弾性力によって可動板30を上方に向けて付勢するようになっていた。これに対して、図5に示されるように第1の変形例では、コイルバネ35に代えて、軸受13の上面側に挿通孔13aを中心として等間隔に埋め込まれた複数(例えば、軸受13が脚部13bに支持された三方)の軸受磁石14を備えると共に、押圧板33の下面側に軸受磁石14と対向して埋め込まれた複数の押圧板磁石36を備えている。
軸受磁石14および押圧板磁石36は、互いに同じ磁極同士を向かい合わせて設置されている。図5に示されるように当接体31がフィルタ部20に当接した状態では、軸受13と押圧板33とが近接して軸受磁石14と押圧板磁石36との間に斥力が働き、この斥力によって摺動軸32を介して可動板30が上方に向けて付勢される。そのため、使用者が押圧板33から手を離して押圧を解除すると、可動板30は上方へと戻り、フィルタ部20が解放される。そして、軸受磁石14と押圧板磁石36との斥力によって可動板30は流通孔11の上方に保持されるので、前述した第2実施例と同様に、フィルタ部20の水切りを妨げない。尚、第1の変形例における軸受磁石14および押圧板磁石36は、本発明の「付勢部」に相当している。
図6は、第2実施例の浮遊物除去具1に対する第2の変形例を示した断面図である。図示されるように第2の変形例では、軸受13の下面側に挿通孔13aを中心として等間隔に埋め込まれた複数(例えば、軸受13が脚部13bに支持された三方)の軸受磁石15を備えると共に、可動板30の上面側に軸受磁石15と対向して埋め込まれた複数の可動板磁石37を備えている。
軸受磁石15および可動板磁石37は、互いに異なる磁極を向かい合わせて設置されており、軸受磁石15と可動板磁石37との間に働く引力によって、図6に示されるように可動板30は軸受13に引き付けられ、流通孔11の上方に保持される。使用者が押圧板33を上方から押圧すると、軸受磁石15と可動板磁石37との引力に抗して可動板30が下方に移動し、当接体31がフィルタ部20に当接する。尚、第2の変形例における軸受磁石15および可動板磁石37は、本発明の「付勢部」に相当している。
そして、容器10内に水を取り込んだ後、使用者が押圧板33から手を離して押圧を解除すると、当接体31が水に浮く素材であれば、当接体31の浮力で可動板30が上方に戻ると共に、軸受磁石15と可動板磁石37との間に引力が働く。このように当接体31の浮力を利用することで、軸受磁石15や可動板磁石37には強力な磁石を用いなくてもよい。また、可動板30が一旦上方に戻れば、その後に容器10内の水が排出されて当接体31に浮力が作用しなくなっても、軸受磁石15と可動板磁石37との引力によって可動板30は流通孔11の上方に保持されるので、前述した第2実施例と同様に、フィルタ部20の水切りを妨げない。
図7は、第3実施例の浮遊物除去具1を分解した状態を示した斜視図である。尚、前述した第1実施例と同様の構成については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。また、図7では、容器10の流通孔11にフィルタ部20が既に取り付けられている。図示されるように第3実施例の浮遊物除去具1では、第1実施例の浮遊物除去具1に対して、上面および下面の何れも開放された円筒状の隔離壁40と、容器10内で隔離壁40を上下動可能に支持する支持部材50とが追加されている。
隔離壁40の内径は、容器10の下面の流通孔11よりも大きくなっている。また、隔離壁40の外側には、外径が容器10の内径よりも小さい円環状に形成された枠体41が設けられており、等間隔で放射状に配置された複数(図示した例では6つ)のスポーク42によって隔離壁40と枠体41とが連結されている。
支持部材50は、外径が容器10の内径と略同一である円環状の外環51と、内径が隔離壁40の外径よりも大きい円環状の内環52とを有している。外環51の内側に内環52が位置しており、等間隔で放射状に配置された複数(図示した例では6つ)の連結リブ53によって外環51と内環52とが連結されている。
そして、支持部材50は、内環52の内側に隔離壁40を下から挿通した状態で、外環51を容器10の内側に圧入することで固定される。これにより、容器10内は、隔離壁40の内側と外側とに隔てられ、隔離壁40の内側に流通孔11が位置する。また、隔離壁40は、内環52の内側で上下動が可能であり、隔離壁40が上方に移動すると、スポーク42が内環52に当接することにより、隔離壁40が抜け止めされる。また、隔離壁40が傾くと、枠体41が支持部材50の連結リブ53に当接することから、隔離壁40が大きく傾くことを抑制することができる。
さらに、一つ置きのスポーク42(図示した例では6つのスポーク42のうち3つ)の下面側には、細いコイルバネ45を収容する円筒状の上収容部42aが下方に垂設されている。一方、容器10の底面からは、上収容部42aと対向してコイルバネ45を収容する円筒状の下収容部10aが上方に立設されている。上収容部42aの内径は、下収容部10aの外形よりも大きくなっており、隔離壁40が容器10内に設置された状態では、上収容部42aが下収容部10aに対して緩く外嵌して上下動が可能である。そして、上収容部42aおよび下収容部10aの内部に収容されたコイルバネ45の弾性力により、隔離壁40が上方に向けて付勢される。尚、第3実施例のコイルバネ45は、本発明の「付勢部」に相当している。
図8は、第3実施例の浮遊物除去具1を用いて、浴槽の水面に浮かぶ浮遊物を除去する動作を示した説明図である。尚、図8では、浮遊物の図示を省略している。また、図8の右半分は、スポーク42の部分で浮遊物除去具1を切断した断面を表しており、図8の左半分は、スポーク42のない部分で浮遊物除去具1を切断した断面を表している。まず、図8(a)には、空気室12内の空気の浮力で浮遊物除去具1が浴槽水面に浮かんだ状態が示されており、フィルタ部20が浴槽水面よりも上方に位置している。また、隔離壁40は、上収容部42aおよび下収容部10aの内部のコイルバネ45によって、下端が容器10の底面から離れた状態に保持されている。
次に、使用者が隔離壁40を上方から押圧すると、コイルバネ45が圧縮されて隔離壁40が下方に移動し、これに伴って、下収容部10aに対する上収容部42aの外嵌の重なりが増加する。そして、図8(b)に示されるように隔離壁40の下端が容器10の底面に当接すると、前述したように隔離壁40の内径は流通孔11よりも大きいため、隔離壁40が流通孔11(フィルタ部20)を囲んだ状態となる。
こうして隔離壁40の下端が容器10の底面に当接した状態で、隔離壁40を更に押圧すると、押圧が容器10に伝わり、空気室12内の空気の浮力に抗して浮遊物除去具1が浴槽の水中に沈んでいく。そして、図8(c)に示されるように、隔離壁40の上端が浴槽水面よりも上方に突出した状態で、容器10の上端が浴槽水面よりも下方に没すると、容器10の上端外縁から浴槽の水面付近の水が浮遊物とともに容器10と隔離壁40との間に流れ込む。
このとき、容器10の下面の流通孔11からもフィルタ部20を通って浴槽の水が容器10内に流れ込む。ただし、フィルタ部20では細かなメッシュ22による抵抗があるため、容器10の上端外縁からに比べて流通孔11からの水の流入量は少ない。また、容器10の上端外縁から水が流入するよりも前に流通孔11から水が流入しても、隔離壁40が流通孔11を囲んでいるため、隔離壁40の内側から外側への水の流れを妨げ、フィルタ部20に溜まっていた浮遊物が隔離壁40の外側に戻るのを阻むことができる。
こうして容器10と隔離壁40との間に水を取り込んだ後、使用者が隔離壁40から手を離して押圧を解除すると、図8(d)に示されるように、コイルバネ45の弾性力で隔離壁40が上方に移動し、隔離壁40の下端が容器10の底面から離れる。これにより、隔離壁40の内側と外側とで水位が一致するように、容器10と隔離壁40との間の水が、隔離壁40の下端をくぐって隔離壁40の内側に流れる。この水の流れは、専ら隔離壁40の外側から内側に向けてであるので、フィルタ部20に溜まっていた浮遊物は隔離壁40の外側に戻り難い。
また、空気室12内の空気の浮力で浮遊物除去具1が浴槽水面に浮き上がり、容器10内の水面が浴槽水面よりも高くなって水位差が生じる。この水位差を解消するように容器10内の水が容器10の下面の流通孔11から流れ出てフィルタ部20で濾過されるので、浮遊物が除去された水が浴槽へと戻る。
そして、容器10内の水の排出が完了すると、フィルタ部20が浴槽水面よりも上方に位置して、図8(a)の状態に復帰する。また、隔離壁40は、コイルバネ45によって上方に向けて付勢されており、下端が容器10の底面から離れた状態で保持される。尚、コイルバネ45を収容する下収容部10aの底面には、容器10の下面を貫通して排水孔10bが設けられており、下収容部10a内に浸入した水は、排水孔10bから排出される。
以上に説明したように第3実施例の浮遊物除去具1では、前述した第1実施例と同様に、電源の確保や防水性の担保を必要とすることなく、浴槽水面に浮かぶ浮遊物を簡便に除去することが可能である。そして、浮遊物除去具1を浴槽の水中に沈める際に使用者が隔離壁40を上方から押圧すると、下方に移動した隔離壁40の下端が容器10の底面に当接して流通孔11を囲むことにより、流通孔11から浴槽の水が容器10内に流入しても、隔離壁40が内側から外側への水の流れを妨げるので、フィルタ部20に溜まっていた浮遊物が水とともに隔離壁40の外側に戻るのを阻むことができる。結果として、浮遊物除去具1を沈める動作を繰り返しても、フィルタ部20に収集した浮遊物が容器10の上端外縁から浴槽水面に戻ってしまうことを抑制できる。
一方、使用者が隔離壁40から手を離して押圧を解除すると、コイルバネ45の弾性力で隔離壁40が上方へと戻るため、容器10と隔離壁40との間に取り込んだ水が流通孔11から流れ出てフィルタ部20で濾過されるのを妨げない。このとき、水は隔離壁40の外側から内側に向けて流れるので、フィルタ部20に溜まっていた浮遊物は隔離壁40の外側に戻り難い。そして、容器10内の水が少なくなっても、コイルバネ45によって隔離壁40が上方に保持されるので、フィルタ部20の水切りを妨げることもない。
図9は、第4実施例の浮遊物除去具1を分解した状態を示した斜視図である。尚、上述した第3実施例と同様の構成については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。図示されるように第4実施例の浮遊物除去具1は、第3実施例と基本的には同様であり、容器10と、フィルタ部20と、隔離壁40と、支持部材50と、コイルバネ45とを備えている。
ただし、第4実施例の隔離壁40は、上面が塞がれている点で異なっており、下面が解放されているため、上下逆さまにした桶状になっている。以下では、第3実施例の上面が解放された隔離壁40と区別するため、第4実施例の上面が塞がれた隔離壁40を「内桶43」と称する。また、内桶43の上面は、上に凸の球面状に形成されて外縁よりも中央が高くなっている。
図10は、第4実施例の浮遊物除去具1を用いて、浴槽の水面に浮かぶ浮遊物を除去する動作を示した説明図である。尚、図10では、浮遊物の図示を省略している。また、図10の右半分は、スポーク42の部分で浮遊物除去具1を切断した断面を表しており、図10の左半分は、スポーク42のない部分で浮遊物除去具1を切断した断面を表している。まず、図10(a)には、空気室12内の空気の浮力で浮遊物除去具1が浴槽水面に浮かんだ状態が示されており、フィルタ部20が浴槽水面よりも上方に位置している。また、内桶43は、上収容部42aおよび下収容部10aの内部のコイルバネ45によって、下端が容器10の底面から離れた状態に保持されている。尚、第4実施例のコイルバネ45は、本発明の「付勢部」に相当している。
次に、使用者が内桶43を上方から押圧すると、コイルバネ45が圧縮されて内桶43が下方に移動する。そして、図10(b)に示されるように内桶43の下端が容器10の底面に当接すると、内桶43の内径は流通孔11よりも大きいため、流通孔11(フィルタ部20)が内桶43で覆われた状態となる。
こうして内桶43の下端が容器10の底面に当接した状態で、内桶43を更に押圧すると、押圧が容器10に伝わり、空気室12内の空気の浮力に抗して浮遊物除去具1が浴槽の水中に沈んでいく。そして、図10(c)に示されるように容器10の上端が浴槽水面よりも下方に没すると、容器10の上端外縁から浴槽の水面付近の水が浮遊物とともに容器10と内桶43との間に流れ込む。
このとき、容器10の下面の流通孔11からもフィルタ部20を通って浴槽の水が容器10内に流れ込む。ただし、流通孔11が内桶43で覆われているため、内桶43の下面が容器10内の水面で塞がれると、内桶43内に溜められた空気に阻まれて流通孔11からの水の流入が抑制される。これにより、容器10の上端外縁からの水の流入量が増えるため、浴槽水面に浮かぶ浮遊物を容器10内に効率良く取り込むことができる。また、容器10の上端外縁から水が流入するよりも前に流通孔11から水が流入しても、内桶43が内側から外側への水の流れを妨げるので、フィルタ部20に溜まっていた浮遊物が内桶43の外側に戻るのを阻むことができる。
こうして容器10と内桶43との間に水を取り込んだ後、使用者が内桶43から手を離して押圧を解除すると、図10(d)に示されるように、内桶43内の空気の浮力およびコイルバネ45の弾性力で内桶43が上方に移動し、内桶43の下端が容器10の底面から離れることにより、流通孔11(フィルタ部20)が内桶43で覆われていない状態となる。尚、前述したように内桶43の上面は、上に凸の球面状に形成されているので、内桶43が上方に戻る際に、容器10内の水が内桶43の上面に残り難く、容器10と内桶43との間に流れ落ちる。
また、空気室12内の空気の浮力で浮遊物除去具1が浴槽水面に浮き上がり、容器10と内桶43との間の水面が浴槽水面よりも高くなって水位差が生じる。この水位差を解消するように容器10内の水が容器10の下面の流通孔11から流れ出てフィルタ部20で濾過されるので、浮遊物が除去された水が浴槽へと戻る。
そして、容器10内の水の排出が完了すると、フィルタ部20が浴槽水面よりも上方に位置して、図10(a)の状態に復帰する。また、容器10内の水が少なくなって内桶43内の空気の浮力が消失しても、内桶43は、コイルバネ45によって上方に向けて付勢されており、下端が容器10の底面から離れた状態で保持される。
以上に説明したように第4実施例の浮遊物除去具1では、前述した第1実施例と同様に、電源の確保や防水性の担保を必要とすることなく、浴槽水面に浮かぶ浮遊物を簡便に除去することが可能である。そして、浮遊物除去具1を浴槽の水中に沈める際に使用者が内桶43を上方から押圧すると、内桶43が下方に移動して流通孔11を覆うことにより、内桶43内に溜められた空気に阻まれて流通孔11からの水の流入が抑制されるので、第2実施例と同様に、容器10の上端外縁からの水の流入量を増やして浴槽水面の浮遊物を効率良く容器10内に取り込むことが可能となる。また、流通孔11から浴槽の水が容器10内に流入しても、内桶43が内側から外側への水の流れを妨げるので、第3実施例と同様に、フィルタ部20に溜まっていた浮遊物が内桶43の外側に戻るのを阻むことができる。結果として、浮遊物除去具1を沈める動作を繰り返しても、フィルタ部20に収集した浮遊物が容器10の上端外縁から浴槽水面に戻ってしまうことを抑制できる。
一方、使用者が内桶43から手を離して押圧を解除すると、内桶43内の空気の浮力およびコイルバネ45の弾性力で内桶43が上方へと戻るため、容器10と内桶43との間に取り込んだ水が流通孔11から流れ出てフィルタ部20で濾過されるのを妨げない。そして、容器10内の水が少なくなっても、コイルバネ45によって内桶43が上方に保持されるので、フィルタ部20の水切りを妨げることもない。
また、第4実施例の浮遊物除去具1には、以下のような変形例も存在する。図11は、第4実施例の浮遊物除去具1に対する第1の変形例を示した断面図であり、内桶43の下端付近を拡大している。図示されるように第1の変形例における内桶43の下端には、ゴムなどの弾性素材で形成された環状のパッキン44が取り付けられている。そして、使用者が内桶43を上方から押圧すると、パッキン44が容器10の底面に密着した状態になる。これにより、内桶43の内側から外側への水の流れが遮断されるので、浮遊物除去具1を浴槽の水中に沈める際に、流通孔11から浴槽の水が容器10内に流入することを一層抑制することができると共に、フィルタ部20に溜まっていた浮遊物が内桶43の外側に戻るのを確実に阻止することが可能となる。
尚、第3実施例の浮遊物除去具1においても、隔離壁40の下端にパッキン44を取り付けておくことにより、浮遊物除去具1を浴槽の水中に沈める際にパッキン44が容器10の底面に密着するため、流通孔11から浴槽の水が容器10内に流入しても、フィルタ部20に溜まっていた浮遊物が隔離壁40の外側に戻るのを確実に阻止することが可能となる。
図12は、第4実施例の浮遊物除去具1に対する第2の変形例を示した断面図であり、スポーク42の部分で浮遊物除去具1を切断した断面の右半分を拡大している。前述した第4実施例の浮遊物除去具1では、上収容部42aおよび下収容部10aの内部に収容されたコイルバネ45の弾性力によって内桶43を上方に向けて付勢するようになっていた。これに対して、図12に示されるように第2の変形例では、内桶43の複数のスポーク42にそれぞれ形成された内桶側収納部42bに内桶磁石46が収納されていると共に、容器10の底面に内桶側収納部42bと対向して形成された容器側収納部10cに容器磁石16が収納されている。
内桶磁石46および容器磁石16は、互いに同じ磁極同士を向かい合わせて設置されている。図12に示されるように内桶43の下端が容器10の底面に当接し、流通孔11(フィルタ部20)が内桶43で覆われた状態では、内桶側収納部42bと容器側収納部10cとが近接して内桶磁石46と容器磁石16との間に斥力が働き、この斥力によって内桶43が上方に向けて付勢される。そのため、使用者が内桶43から手を離して押圧を解除すると、内桶43は上方へと戻り、流通孔11(フィルタ部20)が内桶43で覆われていない状態となる。そして、内桶磁石46と容器磁石16との斥力によって内桶43が上方に保持されるので、前述した第4実施例と同様に、フィルタ部20の水切りを妨げない。尚、第2の変形例における内桶磁石46および容器磁石16は、本発明の「付勢部」に相当している。
また、前述した第3実施例の浮遊物除去具1においても、コイルバネ45に代えて、隔離壁40のスポーク42に設置した磁石と、容器10の底面に設置した磁石とを備えることとして、2つの磁石の間に働く斥力によって隔離壁40を上方に向けて付勢するようにしてもよい。
図13は、第4実施例の浮遊物除去具1に対する第3の変形例を示した断面図であり、スポーク42の部分で浮遊物除去具1を切断した断面の右半分を拡大している。図示されるように第3の変形例では、内桶43の複数のスポーク42にそれぞれ形成された内桶側収納部42bに内桶磁石46が収納されていると共に、複数の連結リブ53のそれぞれに内桶側収納部42bと対向して形成されたリブ側収納部53aにリブ磁石55が収納されている。
内桶磁石46およびリブ磁石55は、互いに異なる磁極を向かい合わせて設置されており、内桶磁石46とリブ磁石55との間に働く引力によって、図13に示されるようにスポーク42が連結リブ53に引き付けられ、内桶43は下端が容器10の底面から離れた状態に保持されている。使用者が内桶43を上方から押圧すると、内桶磁石46とリブ磁石55との引力に抗して内桶43が下方に移動し、流通孔11(フィルタ部20)が内桶43で覆われた状態となる。尚、第3の変形例における内桶磁石46およびリブ磁石55は、本発明の「付勢部」に相当している。
そして、容器10と内桶43との間に水を取り込んだ後、使用者が内桶43から手を離して押圧を解除すると、内桶43内の空気の浮力で内桶43が上方に戻ると共に、内桶磁石46とリブ磁石55との間に引力が働く。このように内桶43内の空気の浮力を利用できるため、内桶磁石46やリブ磁石55には強力な磁石を用いなくてもよい。また、内桶43が一旦上方に戻れば、その後に容器10内の水が少なくなって内桶43内の空気の浮力が消失しても、内桶磁石46とリブ磁石55との引力によって内桶43が上方に保持されるので、前述した第4実施例と同様に、フィルタ部20の水切りを妨げない。
以上、各種の実施例(第1実施例ないし第4実施例)や変形例の浮遊物除去具1について説明したが、本発明は上記の実施例や変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
例えば、前述した実施例では、容器10の形状が円形になっていたが、円形に限られず、矩形であってもよい。また、これに対応して、流通孔11や、フィルタ部20や、可動板30や、隔離壁40や、内桶43などの形状も円形に限られず、矩形であってもよい。
また、前述した実施例では、空気室12内や内桶43内が空気を溜めるために空洞になっていたが、これに限らず、水に浮く素材(例えば、発泡スチロール、発泡ゴム、スポンジなど)が詰められていてもよい。
1…浮遊物除去具、 10…容器、 10a…下収容部、
10b…排水孔、 10c…容器側収納部、 11…流通孔、
11a…突条、 12…空気室、 12a…パーティション、
12b…外周壁、 12c…内周壁、 13…軸受、
13a…挿通孔、 13b…脚部、 14…軸受磁石、
15…軸受磁石、 16…容器磁石、 20…フィルタ部、
21…上篩、 21a…溝、 21b…係合爪、
22…メッシュ、 23…下篩、 23a…係合孔、
30…可動板、 31…当接体、 32…摺動軸、
32a…突条、 33…押圧板、 33a…凹部、
35…コイルバネ、 36…押圧板磁石、 37…可動板磁石、
40…隔離壁、 41…枠体、 42…スポーク、
42a…上収容部、 42b…内桶側収納部、 43…内桶、
44…パッキン、 45…コイルバネ、 46…内桶磁石、
50…支持部材、 51…外環、 52…内環、
53…連結リブ、 53a…リブ側収納部、 55…リブ磁石。

Claims (4)

  1. 浴槽の水面に浮かぶ浮遊物を除去する浮遊物除去具において、
    上面が開放された容器と、
    前記容器の下面を貫通する流通孔に設けられて、該流通孔を通過する水を濾過するフィルタ部と、
    前記容器の周辺に設けられて、該容器の上端を前記浴槽の水面よりも上方に突出させる浮力を発生させる浮力部と
    を備え、
    前記浮力部による浮力は、前記フィルタ部を前記浴槽の水面よりも上方に位置させることが可能である
    ことを特徴とする浮遊物除去具。
  2. 請求項1に記載の浮遊物除去具において、
    前記容器内に上下動可能に設けられた可動部材と、
    前記可動部材を上方に向けて付勢する付勢部と
    を備え、
    前記可動部材は、上方からの押圧を受けて下方に移動すると、前記フィルタ部を覆い、前記押圧が解除されると、前記付勢部の付勢力によって上方へと戻る
    ことを特徴とする浮遊物除去具。
  3. 請求項1に記載の浮遊物除去具において、
    前記容器内に上下動可能に設けられ、前記流通孔を内側に位置させて前記容器内を内側と外側とに隔てる隔離壁と、
    前記隔離壁を上方に向けて付勢する付勢部と
    を備え、
    前記隔離壁は、上方からの押圧を受けて下方に移動すると、下端が前記容器の底面に当接し、前記押圧が解除されると、前記付勢部の付勢力によって上方へと戻る
    ことを特徴とする浮遊物除去具。
  4. 請求項3に記載の浮遊物除去具において、
    前記隔離壁は、上面が塞がれており、下端が前記容器の底面に当接した状態で、該隔離壁の内側に空気を溜めることが可能である
    ことを特徴とする浮遊物除去具。
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