[第1実施形態]
図1に示されるように、本実施形態の遊技機10は、ぱちんこ遊技機であって、前面枠10Zを備え、その前面枠10Zの内側に設けられたガラス窓10Wを通して、遊技盤11の前面に形成された遊技領域R1が視認可能になっている。
前面枠10Zのうちガラス窓10Wより下方には、上皿26と下皿27が上下2段にして設けられ、下皿27の右側には、発射ハンドル28が備えられている。そして、発射ハンドル28が回動操作されると、上皿26に収容された遊技球が遊技領域R1に向けて弾き出される。なお、前面枠10Zのうち、ガラス窓10Wの左右には、サイドランプ22,22が設けられていると共に、ガラス窓10Wの上方にはスピーカ24(図7参照)が設けられている。また、上皿26の上部には、遊技者が押し下げ操作可能な操作ボタン29と、前後左右に操作可能な十字キー25とが設けられている。
遊技領域R1には、表示装置13が備えられている。表示装置13は、長方形状の表示画面13Gを前面に有し、表示画面13Gには、遊技に関する種々の演出が表示される。
遊技領域R1のうち表示画面13Gの下方には、第1の始動入賞部14A、第2の始動入賞部14B及びアウト口16が、上から順に間隔を開けて並べて設けられている。また、表示画面13Gの右側には、始動ゲート18が設けられ、始動ゲート18の下方には、大入賞部15が設けられている。また、遊技領域R1には、図示しない複数の一般入賞部が設けられている。なお、遊技領域R1には、各種入賞部14A,14B,15や始動ゲート18等の役物以外に、遊技球の流下方向を変化させる障害釘や風車等が配置されている。
始動ゲート18を遊技球が通過すると、普通図柄当否判定(以下、適宜、普図判定という。)が行われる。普図判定の判定結果は、普通図柄表示装置18X(図7参照)にて、普通図柄が変動表示された後に、停止表示されることで、報知される。
第1の始動入賞部14Aは、遊技盤11から突出した部材の上面に第1始動入賞口を備えている。また、第2の始動入賞部14Bは、遊技盤11から突出した部材の上面に第2始動入賞口を備えている。第2の始動入賞部14Bには、第2始動入賞口を開閉する1対の開閉部材14C,14Cが備えられている。開閉部材14C,14C、通常は、起立して第2の始動入賞口を閉塞する一方で、上述した普図判定が当りとなったときには、横倒しになって第2の始動入賞口を開放し、これにより、遊技球が第2の始動入賞部14Bに入球可能となる。
各始動入賞部14A,14Bに遊技球が入球すると、所定個数の遊技球が賞球として上皿26に払い出されると共に、特別図柄当否判定(以下、適宜、特図判定という。)が行われる。この特図判定の判定結果は、特別図柄表示装置14X(図7参照)にて表示されると共に、表示装置13の表示画面13Gにおいて図柄の組み合わせで表示される。具体的には、表示画面13Gでは、特別図柄13A,13B,13C(図1参照)が、変動表示後に、特図判定の判定結果を示す組合せで停止表示され、その組み合わせによって判定結果が報知される判定報知演出が行われる。なお、詳細には、各特別図柄13A,13B,13Cには、例えば、「0」〜「9」の数字を表記した複数種類のものが設けられ、特図判定結果が当り(大当り)の場合には、各特別図柄13A,13B,13Cが大当りに対応する特別図柄(例えば、図1に示すように全て同じ図柄(ゾロ目))が停止表示され、遊技が「大当り遊技」に移行する。特図判定結果が外れの場合には、大当りに対応する特別図柄以外の組み合わせの特別図柄が停止表示され、「大当り遊技」ではない通常遊技が続く。
大入賞部15は、横長矩形の大入賞口を有し、大入賞口は、通常は、可動扉15Tにて閉塞されている。そして、「大当り遊技」が実行されると、可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒されて大入賞口が開放し、可動扉15Tを案内にして、大入賞口に多くの遊技球が入賞可能となる。大入賞部15(大入賞口)に遊技球が入賞すると、例えば、1個の入賞につき所定個数の遊技球が賞球として上皿26に払い出される。
さて、本実施形態の遊技機10では、遊技に関する種々の設定を、遊技者が選択、変更することが可能になっている。具体的には、本実施形態の遊技機10では、客待ち状態のときに、例えば操作ボタン29が操作されると、表示画面13Gが客待ち画像から遊技に関する種々の設定を行うことが可能な遊技カスタム画像に切り替わる(具体的には、遊技カスタム画像のうちメインメニュー画像31に切り替わる。図2(A)参照)。
図2(A)に示されるように、遊技カスタム画像のメインメニュー画像31では、種々の設定に対応する選択用アイコン41〜45が表示される。これら選択用アイコン41〜45のうち、何れか1つのアイコンには、カーソル40が合わされる。カーソル40は、上述の十字キー25が例えば前後に操作されることで移動し、これにより、カーソル40が合わされる選択用アイコン41〜45が順番に切り替わる。そして、操作ボタン29が操作されると、カーソル40が合わされている選択用アイコンに対応する設定項目が選択決定され、その設定項目の設定画像に表示画面13Gが切り替わる。なお、カーソル40は、表示画面13Gが客待ち画像からメインメニュー画像31に切り替わった時には、自動的に「呼ばれ方カスタム」と表示された選択用アイコン41に合わされる。
メインメニュー画像31の選択用アイコン41に対応する「呼ばれ方カスタム」が選択決定されると、図2(B)に示されるように、表示画面13Gの画像が、呼ばれ方カスタム画像32に切り替えられる。なお、メインメニュー画像31の他の選択用アイコン42〜45が選択決定されると、例えば以下のように表示画面13Gが切り替わる。選択用アイコン42(「主役馬カスタム」と表示されている。)が選択決定されると、例えば、特図判定の変動表示中に表示画面13Gで行われる馬レース演出に出場する主役馬の選択画面に切り替わる。選択用アイコン43(「その他カスタム」と表示されている。)が選択決定されると、遊技に関するその他の設定の選択画面に切り替わる。選択用アイコン44(「カスタム初期化」と表示されている。)が選択決定されると、遊技に関する設定が初期化される。選択用アイコン45(「戻る」と表示されている。)が選択決定されると、客待ち画像に戻る。なお、遊技カスタム画像は、上述のように、「戻る」表示の選択用アイコン45が選択決定されたときに終了するが、それ以外にも、例えば、発射ハンドル28が操作されたときや、客待ち画像から遊技カスタム画像(メインメニュー画像31)に切り替わってから所定時間が経過したときにも終了するようになっていてもよい。
また、本実施形態では、遊技カスタム画像(メインメニュー画像31、呼ばれ方カスタム画像32、後述の特別呼び名選択画像34等)においては、遊技に関するキャラクターの画像であるキャラクター画像30も表示される。そして、例えば、遊技者による入力に応じて、キャラクターが発言をする演出が表示や音声で行われる。
図2(B)に示されるように、呼ばれ方カスタム画像32では、例えば、遊技者が操作ボタン29と十字キー25を使用することで、ひらがなで任意の文字を入力することが可能となっている。本実施形態では、表示画面13Gの画像が呼ばれ方カスタム画像32に切り替わると、例えば、スピーカ24からの音声又は表示画面13Gの表示等により、「お名前教えてくださいね!」というセリフが出力され、遊技者が名前を入力するように促される。なお、このようにセリフが出力されることで、上記キャラクターに声をかけられているように遊技者に感じさせることができ、趣向性を高めることが可能となる。
呼ばれ方カスタム画像32には、多数の文字アイコン51、入力文字表示欄52の他、選択用アイコン55〜59が表字されると共に、上述のキャラクター画像30が表示される。各文字アイコン51は、それぞれ別のひらがなを表し、何れか1つの文字アイコン51に、カーソル50が合わされる。カーソル50は、呼ばれ方カスタム画像32に切り替わった時には、自動的にひらがなの「あ」を表す文字アイコン51に合わされ、遊技者により十字キー25が操作されることで、任意のひらがなに対応する文字アイコン51を選択することが可能となっている。そして、操作ボタン29が操作されると、その時にカーソル50が合わされている文字アイコン51(選択決定されたアイコン51)に対応するひらがなが、入力文字表示欄52内に表示される。そして、所定数(本実施形態の例では、5回)まで操作ボタン29が操作されるごとに、選択決定された文字アイコン51が、入力文字表示欄52内に、左から順に表示される。即ち、遊技者により入力される入力文字列は、最大で上記所定数まで(本実施形態の例では5文字まで)となっている。なお、遊技者が入力できる文字は、ひらがなに限定されるものではなく、カタカナ、漢字、英字等の外国語の文字、又は、数字等が含まれていてもよい。
なお、詳細には、呼ばれ方カスタム画像32の選択用アイコン55〜57にカーソル50があっているときに操作ボタン29が操作された(選択決定された)場合には、例えば以下のようになる。選択用アイコン55(「1文字削除」と表示されている。)が選択決定されると、入力文字表示欄52内の文字又は文字列(それまで選択決定された文字又は文字列)のうち最後に選択決定された文字(即ち、最も右側の文字)が削除される。選択用アイコン57(「決定」と表示されている。)が選択決定されると、その時に入力文字表示欄52内に表示された文字又は文字列が、遊技者による入力(遊技者により入力された入力文字又は入力文字列)として確定される。選択用アイコン56(「やめる」と表示されている。)が選択決定されると、選択用アイコン58,59(図2(B)の例では、表示画面13Gのうち右下に表示されている。)に、カーソル50を合わせることができるようになる。選択用アイコン58(「特別」と表示されている。)が選択決定されると、表示画面13Gの画像が後述の特別呼び名選択画像34(図6(A)参照)に切り替わる。選択用アイコン59(「戻る」と表示されている。)が選択決定されると、前述のメインメニュー画像31(図2(A)参照)に戻る。なお、呼ばれ方カスタム画像32において「やめる」表示の選択用アイコン56が選択決定された時には、「特別」表示の選択用アイコン58にカーソル50が自動的に合わされ、例えば十字キー25を前後操作することで、この選択用アイコン58と「戻る」表示の選択用アイコン59を交互に選択することができる。
さて、本実施形態の遊技機10では、呼ばれ方カスタム画像32において、遊技者により入力された入力文字列に応じて、遊技者に対する呼び名を決定できるようになっている。具体的には、上述のようにして入力文字列が確定されると(図3(A)参照)、遊技者に対する呼び名が決定され、その呼び名が、表示画面13Gの呼び名決定画像33において表示される(図3(B)参照)。この際、遊技機10の前にいる遊技者は、スピーカ24からの音声又は表示画面13Gの表示等により、呼び名で呼びかけられるようになっている。例えば、図3(B)に示されるように、呼び名が「あいちゃん」と決定された場合には、「じゃあ、「あいちゃん」だね。よろしく!」というセリフが出力される。即ち、キャラクターが呼び名で呼びかける演出が実行される。このように呼び名で呼びかけるようなセリフが出力されることで、上記キャラクターに声をかけられているように遊技者に感じさせることができ、趣向性を高めることが可能となる。なお、この演出におけるキャラクターのセリフを、遊技者が選択できるようにしてもよい。
ここで、本実施形態の遊技機10では、遊技者による入力文字列とは異なる文字列を、呼び名として決定可能に構成されている。例えば、入力文字列が「あいざわ」で確定された場合(図3(A)参照)、「あいちゃん」が呼び名として設定される(図3(B)参照)。遊技機10では、このような呼び名の決定により、例えば遊技者が苗字を入力したときに、その苗字とは異なる呼び名(例えばあだ名)で呼びかけられることが可能となるので、遊技者に、遊技や上記キャラクターに対する親しみを感じさせることが可能となる。これにより、遊技者の遊技に対するモチベーションをアップさせることが可能となり、遊技に対する趣向性を向上させることが可能となる。なお、入力文字列によっては、入力文字列と決定される呼び名とが、同じになる場合があってもよい(例えば「あいちゃん」と入力された場合等)。
本実施形態の遊技機10では、呼び名の決定は、以下のようにして行われる。遊技機10には、図8及び図9に示される呼び名記憶テーブル100が備えられている。呼び名記憶テーブル100には、呼び名に決定され得る複数種類の呼び名候補102が記憶されている。呼び名候補102は、入力文字列と対応付けられていて、遊技者により入力された入力文字列に対応する呼び名候補102は、呼び名として決定される。
具体的には、呼び名記憶テーブル100には、入力文字列の少なくとも一部の文字又は文字列に対応する参照文字部101が記憶されていて、その参照文字部101に呼び名候補102が対応付けされている。詳細には、本実施形態では、参照文字部101は、入力文字列の頭文字、又は頭文字を含む連続する文字列となっている。例えば、図8に示されるように、「あ」から始まる入力文字列に対しては、参照文字部は「あ」、「あい」、「あお」、「あき」等となっている。なお、図8及び図9では、参照文字部101は、灰色の欄内に配置されていて、参照文字部101に対応付けされた呼び名候補102は、その参照文字部101の右隣の白色の欄に配置されている。例えば、参照文字部101が「あ」である場合には、それに対応する呼び名候補102は「あっちゃん」である。
遊技者により入力文字列が入力されると、まず、その入力文字列の全体が、呼び名記憶テーブル100の参照文字部101として記憶されているか否かが判断され、記憶されている場合には、その参照文字部101に対応付けされた呼び名候補102が、呼び名として決定される。例えば、図8及び図9に示されるように、入力文字列と呼び名の対応の例としては、「すずき」の場合「すーさん」、「なかじま」の場合「なかじー」、「やまぐち」の場合「ぐっさん」、「やまざき」の場合「ざっきー」、「やまもと」の場合「もっちゃん」、「わたなべ」の場合「なべちゃん」等である。
次に、入力文字列のうち最後の文字を除いた先頭側の文字列が、呼び名記憶テーブル100の参照文字部101として記憶されているか否かが判断され、記憶されている場合には、その参照文字部101に対応付けされた呼び名候補102が、呼び名として決定される。この先頭側の文字列が、参照文字部101として記憶されていない場合には、その先頭側の文字列の最後の文字をさらに除いた文字列が、参照文字部101として記憶されているか否かが判断される。そして、この手順が、入力文字列の頭文字が参照文字部101と一致するか否か判断されるまで繰り返される。入力文字列の頭文字は、呼び名記憶テーブル100に参照文字部101として必ず記憶されているので、以上の手順を繰り返すことにより、入力文字列に対応付けされた呼び名候補102が、呼び名として決定されることになる。
このように、本実施形態では、文字数が多い参照文字部101に対応する呼び名候補102ほど、呼び名の決定に優先される。例えば、入力文字列が「やまぐち」、「やまざき」、「やまもと」である場合、入力文字列は、参照文字部101として記憶された「やま」と「や」を両方含むが、それぞれ「ぐっさん」、「ざっきー」、「もっちゃん」という呼び名候補102が呼び名として優先して決定される。また、入力文字列が、例えば「やまだ」である場合、参照文字部101として記憶された「やま」と「や」を両方含むが、文字数の多い参照文字部101である「やま」と対応付けされた呼び名候補102「やまちゃん」が、「や」と対応付けされた呼び名候補102「やっちゃん」よりも優先して呼び名として決定される。
また、呼び名記憶テーブル100には、参照文字部101として、所定の頭文字から始まる文字列(例えば、「あい」、「しゅう」、「すぎ」等)が記憶されているが、このような参照文字部101に対応する呼び名候補102としては、上記所定の頭文字を含む文字列に、「ちゃん」、「くん」、敬称その他の接尾辞を付した接尾辞付き文字列からなるものが含まれている。例えば、入力文字列「あいざわ」に対して呼び名「あいちゃん」が決定される。なお、敬称としては、「さん」、「さま(様、サマ)」、「せんせい(先生)」、「ししょう(師匠)」、「かっか(閣下)」、「でんか(殿下)」等が含まれてもよい。また、上記接尾辞としては、「ぽん」(入力文字列「つよし」に対して呼び名「つよぽん」等)、「たん」、「しゃん」、「にゃん」、「ちん」、「ぴょん」、「りん」等が含まれてもよい。
また、呼び名記憶テーブル100に、入力文字列の頭文字のみしか参照文字部101として記憶されていない場合には、入力文字列の頭文字の後に、促音(「っ」)、長音(「−」等)又は撥音(「ん」)を付したものに、さらに上記接尾辞を付した第2接尾辞付き文字列が、呼び名として決定可能となっていてもよい。例えば、本実施形態では、入力文字列「あくたがわ」、「そりまち」に対しては、それぞれ呼び名として「あっちゃん」、「そーちゃん」が決定される。
ところで、本実施形態の遊技機10では、入力文字列として受け付けられない所定の禁止文字列が予め設定されている。そして、呼ばれ方カスタム画像32における入力文字列が、この禁止文字列と一致する場合には、呼び名の決定が行われないようになっている。禁止文字列としては、例えば、放送禁止用語や、下品な言葉等を設定することが挙げられ、1種類でも複数種類でもよい。なお、本実施形態では、呼び名記憶テーブル100の呼び名候補102は、禁止文字列とは異なるものに設定されている。
図4(A)には、呼ばれ方カスタム画像32において、遊技者に入力文字列として禁止文字列(同図の例では「ばか」)が入力されて選択決定された(操作ボタン29が操作された)場合が示されている。この場合、本実施形態の遊技機10では、図4(B)に示されるように、この入力文字列は受け入れられず、再度の入力を促す画面が表示される。また、このように入力文字列として禁止文字列が入力された場合には、キャラクターに否定的な発言をさせる否定演出が実行される。具体的には、図4(B)に示されるように、表示画面13Gに、キャラクターが恥ずかしがっている画像、怒っている画像、又は軽蔑している画像等をキャラクター画像30として表示すると共に、否定的なセリフが表示画面13Gの表示又は音声により出力される。
詳細には、否定演出でキャラクターが発するセリフとして、1種類のものが用意されていてもよいし、複数種類のものが用意されていてもよい。本実施形態の例では、このようなセリフとして複数種類のものが用意されている。そして、例えば、呼ばれ方カスタム画像32の一続きの表示期間内に、禁止文字列である入力文字列に対して操作ボタン29が、1回操作された場合には「や、やめてください」、2回操作された場合には「そういうのはいけないと思いますよ」、3回操作された場合には「さいてーですね」、4回以上操作された場合には「うわぁー、ひくわー」といったようにセリフが出力される。このように、否定演出でのセリフにバリエーションがあるので、趣向性の向上を図ることができる。
上述のように、呼ばれ方カスタム画像32において(図5(A)参照)、「やめる」表示の選択用アイコン56が選択決定されると、選択用アイコン58,59が選択可能となる(図5(B)参照)。ここで、「特別」表示の選択用アイコン58が選択決定されると、図6(A)に示されるように、表示画面13Gの画像が特別呼び名選択画像34に切り替わる。ここでは、遊技者に対する呼び名として、入力文字列によらない呼び名が選択できる。本実施形態の例では、苗字とは関係ない呼び名の選択肢が表示され、具体的には、「プレイヤーさん」、「ジョッキーさん」、「お兄ちゃん」、「先輩」、「あなた」といった選択用アイコン61〜65が表示される。これら選択用アイコン60〜65へは、例えば、十字キー25を前後操作することでカーソル60を合わせることができる。そして、選択用アイコン61〜65のうち何れかの選択用アイコンにカーソル60が合っているときに、操作ボタン29が操作されると、その選択用アイコンに対応する呼び名が、遊技者に対する呼び名として決定される。そして、図6(B)に示されるように、その呼び名が設定されたことが表示画面13Gに表示されると共に、その呼び名をキャラクターが呼び掛ける呼びかけ演出が、表示画面13Gの表示又は音声により実行される(例えば、「じゃあ、「プレイヤーさん」だね。よろしく!」というセリフが出力される。)。なお、本実施形態の例では、呼ばれ方カスタム画像32に切り替わった時には、カーソル60は「プレイヤーさん」と表示された選択用アイコン61に合わせられる。また、選択用アイコン61〜65の何れかにカーソル60が合っているときに、例えば十字キー25が左右操作されると、「戻る」と表示された選択用アイコン66にカーソル60が合わせられ、この状態で操作ボタン29が操作されると、図2(B)に示される呼ばれ方カスタム画像32に戻る。
なお、遊技者に対する呼び名は、客待ち画像が表示されてから(即ち、遊技者が遊技しなくなってから)所定時間経過した場合に、初期設定の呼び名(例えば、「ジョッキーさん」)に戻るようになっていてもよい。
次に、遊技機10の電気的な構成について説明する。図7に示されるように、符号80は、主制御基板80であって、CPU81AとRAM81B及びROM81C、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、このマイクロコンピュータとサブ制御基板82を結ぶ入出力回路を備えると共に、第1始動入賞センサ71、第2始動入賞センサ72、ゲートセンサ73、一般入賞センサ、センター大入賞センサ、サイド大入賞センサ等が接続された中継回路、及び、発射ハンドル28のタッチセンサ28Sや払出される賞球を検出する払出センサ等が接続された払出制御基板、と接続される入出力回路も備え、遊技に関わる主制御を行う。CPU81Aは、当否判定部、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、特別図柄当りや普通図柄当りに関する乱数等も生成し、制御信号をサブ制御基板82等へ出力(送信)可能に構成されている。RAM81Bは、CPU81Aで生成される各種乱数値用の記憶領域、各種データを一時的に記憶する記憶領域やフラグ、CPU81Aの作業領域を備える。ROM81Cには、CPU81Aが実行するメインプログラムや、制御データ等が書き込まれている他、特別図柄当り及び普通図柄当りの判定値や確変移行抽選の判定値が書き込まれている。
サブ制御基板82は、主制御基板80と同様に、CPU82AとRAM82B、ROM82C、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータ82Mを備える。マイクロコンピュータ82Mには、呼び名記憶テーブル100が記憶されたフラッシュメモリ82Fも備えられている。また、サブ制御基板82は、マイクロコンピュータ82Mと主制御基板80を結ぶ入出力回路を備えると共に、表示制御基板84、ランプ制御回路、操作ボタン29等を結ぶ入出力回路を備えている。CPU82Aは、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ、タイマー等を備え、演算制御を行う他、制御信号を表示制御基板84及びランプ制御回路、音声制御回路等へ出力(送信)可能に構成されている。RAM82Bは、各種データの記憶領域とCPU82Aによる作業領域を有している。ROM82Cには、CPU82Aが実行するメインプログラムや、各種演出の制御データ等が記憶されている。
ここで、RAM82Bには、遊技者に対する呼び名が決定されたときに、その呼び名としての文字列を記憶する呼び名記憶領域も設けられている。そして、CPU82Aが、呼び名記憶領域に記憶された文字列を呼び名として、所定の演出が実行されるタイミング等で、表示画面13Gやスピーカ24等により、表示又は音声等で出力する。例えば、このような出力のタイミングとしては、呼び名決定画面像33でキャラクターの呼びかけ演出が実行される際や、スピーカ24から音楽を流す際等が挙げられる。後者の例としては、スピーカ24から流す歌の歌詞の一部として音声で呼び名を出力する歌演出を実行する構成等が挙げられる。なお、決定された呼び名は、遊技機10と連動したサーバやスマートフォン等にも記憶されてもよい。
なお、遊技機10の電源が最初に投入されるときには、例えばROM82又はフラッシュメモリ82F(呼び名記憶領域とは異なる記憶領域)に記憶された呼び名(初期呼び名)が、フラッシュメモリ82Fの呼び名記憶領域に読み出されてコピーされる。遊技機10の電源投入の度に、呼び名(初期呼び名)がROM82から読みだされてもよいし、2回目以降の電源投入の際には、呼び名がフラッシュメモリ82Fの呼び名記憶領域から読みだされてもよい。本実施形態では、例えば、初期呼び名は「ジョッキーさん」に設定されている。
表示制御基板84は、表示装置13に設けられていて、サブ制御基板82からの制御信号に基づきCPUがROMから所定の表示制御データを読み出し、RAMの記憶領域で制御用データを生成してVDP(図示せず)に出力する。VDPは、CPUからの指令に基づいてROMから必要なデータを読み出し、表示画面13Gで表示する表示画像(特別図柄、大当り遊技演出を含む各種演出、及び確変遊技状態への移行の有無の表示画像等)のマップデータを作成し、VRAMに格納する。VRAMに格納記憶された画像データは、入出力回路に備えるD/A変換回路にてRGB信号に変換されて表示画面13Gに出力される。
なお、主制御基板80、サブ制御基板82、表示制御基板84及びその他の回路(音声制御回路、ランプ制御回路等)は、電源基板85からの電源供給を受けて作動する。
以上が、本実施形態の遊技機10の制御フロー以外の構成についての説明である。制御フローに関しては後に詳説することとし、次に遊技機10の作用効果について説明する。
本実施形態の遊技機10によれば、遊技者により入力される入力文字列に応じて、入力文字列とは異なる文字列が遊技者に対する呼び名として決定され、その呼び名が表示又は音声により出力されるという、今までにない斬新な遊技機を提供することが可能となる。本実施形態によれば、遊技者の入力に応じて遊技者に対する呼び名が決定されるので、呼び名の決定に自らが関与しているように感じさせることが可能となり、趣向性の向上を図ることが可能となる。また、遊技者により入力される入力文字列に応じて、入力文字列とは異なる文字列を呼び名として決定可能となっているので、呼び名が入力文字列と同じものにしか決定されない構成に比べて、呼び名についての趣向性を高めることが可能となる。
また、入力文字列が予め設定された禁止文字列と一致する場合には、呼び名を決定せず出力しない。従って、呼び名を決定したい遊技者が、禁止文字列を入力することを抑制可能となる。さらに、入力文字列が禁止文字列と一致する場合には、入力文字列を再入力するための入力画像が表示されるので、遊技者が別な入力文字列を入力する機会が与えられ、遊技者の意欲の低下を抑制可能となる。
本実施形態では、複数種類の呼び名が用意されているので、1種類の呼び名しかない場合に比べて、呼び名についての趣向性を高めることが可能となる。また、文字数が多い参照文字部に対応する呼び名候補102ほど優先して呼び名として決定されるので、同じ頭文字の入力文字列同士が全て同じ呼び名になることを防ぐことが可能となる。
また、入力文字列が所定の先頭文字を含む場合に、その先頭文字から始まる文字列の後に、ちゃん、くん、その他の敬称からなる接辞を付した接辞付き文字列が、呼び名として決定されてもよい。本実施形態では、呼び名に入力文字列の文字が残されることで、呼び名に入力文字列の文字が含まれない場合に比べて、入力文字列と呼び名との関連性がでるので、入力文字列の入力意欲を高めることが可能となる。
本実施形態では、入力文字列が予め設定された特定文字列と一致する場合に、特定の呼び名候補102を、遊技者に対する呼び名として決定できる。従って、入力文字列に対する呼び名が、単調になり難くなり、呼び名に対する趣向性の向上が図られる。また、入力文字列の先頭文字列に接辞を付した第1接辞付き文字列を、呼び名として決定してもよい。また、入力文字列の先頭文字の後に、促音、長音又は撥音を付したものに、さらに接辞を付した第2接辞付き文字列を、呼び名として決定してもよい。このように、呼び名に入力文字列の文字が残されることで、呼び名に入力文字列の文字が含まれない場合に比べて、入力文字列と呼び名との関連性がでるので、入力文字列の入力意欲を高めることが可能となる。また、本実施形態では、特別呼び名を選択することができるので、呼び名の選択肢が増え、呼び名に対する興味をより持たせることが可能となる。
本実施形態では、決定された呼び名でキャラクターが呼びかける演出が、表示又は音声により実行される。また、入力文字列が禁止文字列である場合に、キャラクターに否定的な発言をさせる否定演出が実行される。これらの構成によれば、文字列の入力によるキャラクターのリアクションを見たい遊技者に対して、文字列入力の意欲を高めさせることが可能となり、趣向性向上を図ることが可能となる。また、遊技者に対する呼び名を、歌の歌詞の一部として音声出力する歌演出を実行すれば、歌が流れる演出に対しての趣向性向上を図ることが可能となる。
次に、本実施形態の遊技機10における呼び名決定に関しての制御フローについて、図10〜図15を参照しつつ詳説する。具体的には、呼び名決定の制御は、サブ制御基板82により行われる。上述のように、遊技機10のサブ制御基板82のフラッシュメモリ82Fには、呼び名記憶テーブル100が記憶されている(図10参照)。呼び名記憶テーブル100には、入力文字列に対応する呼び名候補102が予め記憶されている。そして、サブ制御基板82のCPU82Aは、呼び名記憶テーブル100を参照して、呼ばれ方カスタム画像32が表示されている際に確定された入力文字列に対応する呼び名候補102を選び出し、それを遊技者に対する呼び名として決定し、例えばRAM82Bの呼び名記憶領域に格納する。そして、上述のように、サブ制御基板82のCPU82Aが、呼び名記憶領域に記憶された呼び名を、所定のタイミングで、表示画面13Gやスピーカ24等により、表示又は音声等で出力する。
サブ制御基板82は、図10に示されるサブ制御基板メインプログラムPG2を実行する図10に示されるように、サブ制御基板82のCPU82Aで実行されるサブ制御基板メインプログラムPG2では、まず初期設定(S21)を行ってから、割込禁止(S24)、乱数カウンタ更新処理(S25)及び割込許可(S26)を繰り返して行うループに入る。そして、そのループに対して、受信割込処理(S27)、2msタイマ割込処理(S28)、10msタイマ割込処理(S29)を割り込んで実行する。
初期設定(S21)に次いで、後述する割込処理(S27〜S29)を実行するまでの残余時間には、以下のステップS24〜S26の各処理をループして行う。まず、割り込みを禁止し(S24)、タイマ割り込みが入って来ても割り込み許可となるまで割り込み処理を行わないようにする。続いて、乱数カウンタ更新処理(S25)を実行する。この処理(S25)では、各種乱数カウンタを1加算して更新する。更新したカウンタ値はRAM82Bの更新値記憶領域に逐一記憶する。乱数カウンタ更新処理(S25)が終了すると、割り込みを許可し(S26)、割込処理(S27〜S29)を実行可能とする。
受信割込処理(S27)では、図11に示されるように、ストローブ信号をチェックし(S31)、ストローブ信号がオンでなければ(S31でNo)、直ちに受信割込処理(S27)を抜け、ストローブ信号がオンであれば(S31でYes)、主制御基板80からサブ制御基板82に送られたコマンドや制御データを取り込んでRAM82Bに格納してから(S32)、受信割込処理(S27)を抜ける。
2msタイマ割込処理(S28)は、図12(A)に示されており、2msecの周期で割り込み実行され、先ずは出力処理(S41)で、次述する10msタイマ割込処理(S29)で作成した制御データを表示制御基板84に出力する。次いで、入力処理(S42)で、遊技機10の各種スイッチの状態を読み込んでスイッチデータを作成する。入力処理(S42)が終了すると、ウォッチドックタイマをリセットする処理(S43)等が実行され、2msタイマ割込処理(S28)が終了する。入力処理(S42)については、後に詳説する。
10msタイマ割込処理(S29)は、10msecの周期で割り込み実行される。図13に示すように、この処理(S29)では、主に、スイッチ状態取得処理(S61)と受信コマンド解析処理(S62)とが実行される。まず、スイッチ状態取得処理(S61)では、2msタイマ割込処理(S28)で作成したスイッチデータを10msタイマ割込処理用のスイッチデータとして取り込む。なお、このスイッチデータには、操作ボタン29や十字キー25の操作データも含まれている。
なお、受信コマンド解析処理(S62)では、まず、サブ制御基板82が主制御基板80からコマンドを受信しているかどうかを判定する。そして、コマンドを受信していた場合には、受信したコマンド(受信コマンド)の種類を判定し、その内容に基づいて処理を実行する。
図12(B)に示されるように、上述の2msタイマ割り込み処理(S28)の入力処理(S42)では、まず、表示画面13Gに呼ばれ方カスタム画像32が表示されているか否かが判断される(S51)。呼ばれ方カスタム画像32が表示されていれば(S51でYes)、後述の呼ばれ方カスタム処理(S52)が実行されてから、その他の処理(S52)が実行され、その後、入力処理(S42)が終了する。呼ばれ方カスタム画像32が表示されていない場合には(S51でNo)、その他の処理(S53)が実行され、その後、入力処理(S42)が終了する。
図15に示されるように、呼ばれ方カスタム処理(S52)では、まず、呼ばれ方カスタム画像32の終了条件が成立しているか否かが判断され(S71)、終了条件が成立している場合には(S71でYes)、呼ばれ方カスタム画像32の終了コマンドを設定する(S72)。呼ばれ方カスタム画像32の終了条件が成立していない場合には(S71でNo)、ステップS73にて、特別呼び名画像34への切替操作が行われているか否かが判断される(即ち、呼ばれ方カスタム画像32において、「特別」表示の選択用アイコン58が選択決定されているか否かが判断される)。この切替操作が行われていない場合には(S73でNo)、入力文字列の決定操作が行われているか否かが判断される(即ち、呼ばれ方カスタム画像32において、入力文字列が入力されて、「決定」表示の選択用アイコン57が選択決定されているか否かが判断される)。入力文字列の決定操作が行われていない場合には(S74でYes)、呼ばれ方カスタム処理(S52)が終了する。入力文字列の決定操作が行われている場合には(S74でNo)、後述の呼び名決定処理(S75)が実行されてから、呼び名決定処理(S52)が終了する。一方、ステップS73において、特別呼び名画像34への切替操作が行われている場合には(S73でYes)、特別呼び名が選択決定されているか否かが判断される(S76)。特別呼び名(「プレイヤーさん」等)が選択決定されている場合には(S76でYes)、その特別呼び名を出力バッファにセットする。この特別呼び名は、上述の入力処理(S42)で、例えば表示制御基板84等に出力される。特別呼び名が選択決定されていない場合には(S76でNo)、呼ばれ方カスタム処理S52が終了する。
図15に示されるように、上述の呼び名決定処理(S75)では、まず、入力文字列が禁止文字列か否かが判断される(S81)。入力文字列が禁止文字列である場合(S81でYes)、呼ばれ方カスタム画像32が表示されている一続きの期間内に禁止文字列が入力された回数が4回未満か否かが判断される(S82)。この回数が4回未満である場合(S82でYes)、当該回数が1回から3回である場合にそれぞれ対応する否定演出でキャラクターに発言させる否定的なセリフ(第1〜第3セリフ)が出力バッファにセットされる(S83)。その後、再入力させるための画像の設定処理(S85)が実行されてから、呼び名決定処理(S75)が終了する。禁止文字列の入力回数が4回以上である場合(S82でNo)、否定演出でキャラクターに発言させる否定的な第4セリフが出力バッファにセットされる。その後、再入力させるための画像の設定処理(S85)が実行されてから、呼び名決定処理(S75)が終了する。なお、出力バッファにセットされたセリフは、上述の入力処理(S42)で、例えば表示制御基板84等に出力される。
一方、ステップS81において、入力文字列が禁止文字列ではない場合(S81でNo)、まず、入力文字列が4文字以上が否かが判断される(S86)。入力文字列が4文字以上の場合には(S86でYes)、入力文字列の先頭から4文字の文字列が、呼び名記憶テーブル100に参照文字部101として記憶されているか否かが判断される(S87)。これは、本実施形態では、呼び名記憶テーブル100に記憶されている参照文字部101のうち最も長い参照文字部101の文字数が、4文字だからである。なお、呼び名記憶テーブル100に、5文字の参照文字部101が記憶されている場合には、入力文字列が禁止文字列でない場合に(S81でNo)、まず入力文字列が5文字か否かが判断され、5文字である場合には、入力文字列の全体と一致する参照文字部101が記憶されているか否かが判断される。入力文字列が5文字未満である場合には、図15のS86以降と同様の制御フローを行えばよい。
ステップS87において、入力文字列の先頭から4文字の文字列が参照文字部101として記憶されている場合(S87でYes。例えば入力文字列が「やまざき」、「わたなべ」の場合等)、出力バッファにその参照文字部101に対応する呼び名候補102(例えば「ざっきー」、「なべちゃん」等)がセットされる(S88)。出力バッファにセットされたこの呼び名候補102は、上述の入力処理(S42)で、例えばフラッシュメモリ82Fの呼び名記憶領域に格納される(即ち、呼び名として決定される)。ステップS88の後には、呼び名決定画像設定処理(S89)が実行され、表示画面13Gの画像を、呼び名決定画像33に切り替えるコマンドがセットされる。その後、呼び名決定処理(S75)が終了する。
ステップS87において、入力文字列の先頭4文字の文字列が、参照文字部101として記憶されていない場合には(S87でNo)、後述のステップS91へと進む。
ステップS86において、入力文字列が4文字未満である場合には(S86でNo)、入力文字列が3文字であるか否かが判断され(S90)、3文字である場合には(S90でYes)、ステップS91に進む。ステップS91では、入力文字列の先頭から3文字の文字列が、参照文字部101として記憶されているか否かが判断される。これら3文字の文字列が、参照文字部101として記憶されている場合には(S91でYes。例えば、「すずき」)、その参照文字部101に対応する呼び名候補102(例えば「すーさん」。図8参照)を、出力バッファにセットし(S92)、その後、呼び名決定画像設定処理(S89)を実行してから、呼び名決定処理(S75)が終了する。入力文字列の先頭から3文字の文字列が、参照文字部101として記憶されていない場合には(S91でNo)、後述のステップS94へと進む。
ステップS90において、入力文字列が3文字でなく2文字以下である場合には(S90でNo)、入力文字列が2文字か否かが判断される(S93)。入力文字列が2文字である場合には(S93でYes)、ステップS94に進む。ステップS94では、入力文字列の先頭から2文字の文字列が参照文字部101として記憶されているか否かが判断され、記憶されている場合には(S94でYes)、その参照文字部101に対応する呼び名候補102が出力バッファにセットされる(S95)。その後、呼び名決定画像設定処理(S89)を実行してから、呼び名決定処理(S75)が終了する。
ステップS94において、2文字の入力文字列が参照文字部101として記憶されていない場合には(S94でNo)、ステップS96へと進む。また、ステップS93において、入力文字列が2文字ではない場合にも(S93でNo)、ステップS96へと進む。ステップS96では、呼び名記憶テーブル100において、入力文字列の頭文字と同じ参照文字部101に対応付けされている呼び名候補102が、出力バッファにセットされる。ここで、上述のように、呼び名記憶テーブル100には、入力文字列の頭文字に対応する呼び名候補102が必ず存在する(例えば図8における最も左側の参照文字部101及び呼び名候補102を参照)。その後、呼び名決定画像設定処理(S89)を実行してから、呼び名決定処理(S75)が終了する。以上が、サブ制御基板82が実行するサブ制御基板メインプログラムPG2の説明である。
[他の実施形態]
(1)上記実施形態では、本発明の遊技機が、ぱちんこ遊技機であったが、スロットマシンであってもよいし、ゲーム機であってもよい。
(2)上記実施形態では、遊技カスタム画像(メインメニュー画像31)への移行可能なときが、客待ち状態のときであったが、他の状態のときであってもよい。例えば、遊技機10が、大当たり遊技後の遊技状態が、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも特図判定又は普図判定で当たりとなる確率が高い高確率遊技状態と、の何れかに設定されるように構成され、遊技カスタム画像への移行可能なときが、高確率遊技状態になったときであってもよい。
(3)上記実施形態の遊技機10では、呼ばれ方カスタム画像32での入力文字列が禁止文字列と一致する場合には、遊技者に対する呼び名が決定されなかったが、決定されてもよい。この場合、入力文字列(即ち、禁止文字列)とは異なる文字列が呼び名として決定されればよい。
(4)上記実施形態では、予め定められた文字もしくは文字列を先頭に含む入力文字列に対して、共通の呼び名が決定されたが、予め定められた文字もしくは文字列を最後尾に含む入力文字列に対して、共通の呼び名が決定されてもよい(例えば、入力文字列「いながき」、「あらがき」等に対して、呼び名「がっきー」。)
<付記>
以下、上述した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下では、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下の特徴群は、遊技機に関し、「特許文献A(特開2006−238934号(段落[0043]、[0051]、[0062]等))の遊技機のように、表示画面への表示やスピーカによる音声等の出力を行う出力手段を有する遊技機が知られている」という背景技術について、「今までにない斬新な遊技機が求められている。」という課題をもってなされたものと考えることができる。
[特徴1]
遊技者により入力される入力文字列に応じて、前記入力文字列とは異なる文字列を遊技者に対する呼び名として決定し、前記呼び名を表示又は音声により出力する呼び名決定出力手段(サブ制御基板82、表示装置13及びスピーカ24)を備える遊技機(遊技機10)。
[特徴2]
前記呼び名決定出力手段は、予め定められた文字もしくは文字列を先頭に含む前記入力文字列同士、または、予め定められた文字もしくは文字列を最後尾に含む前記入力文字列同士に対して、共通の前記呼び名を決定する、特徴1に記載の遊技機。
[特徴3]
前記呼び名決定出力手段は、決定された前記呼び名をキャラクターに言わせる呼び名演出を実行する、特徴1又は2に記載の遊技機。
[特徴4]
前記呼び名決定出力手段は、前記入力文字列が予め設定された禁止文字列と一致する場合には、前記呼び名を決定しない、特徴1から3の何れか1の特徴に記載の遊技機。
[特徴5]
遊技者による入力中の文字列が含まれる入力画像を表示する入力表示手段(表示装置13)を備え、
前記入力表示手段は、前記入力文字列が前記禁止文字列と一致する場合には、前記入力文字列の再入力のための前記入力画像を表示する、特徴4に記載の遊技機。
[特徴6]
前記入力文字列が予め設定された禁止文字列と一致する場合に、キャラクターに前記入力文字列に対する否定的な発言をさせる否定演出を実行する否定演出実行手段(サブ制御基板82、表示装置13)を備えている、特徴1から5の何れか1の特徴に記載の遊技機。
[特徴7]
複数種類の呼び名候補がそれぞれ前記入力文字列と対応付けられて予め記憶された記憶部を備え、
前記呼び名決定出力手段は、前記入力文字列が入力されたときに、その入力文字列に対応する前記呼び名候補を、前記呼び名として決定する、特徴1から6の何れか1の特徴に記載の遊技機。
[特徴8]
前記記憶部には、前記入力文字列内の文字又は文字列と一致しているか否かが判定される参照文字部と、前記呼び名候補とが対応付けられ、
前記呼び名決定出力手段は、文字数が多い前記参照文字部に対応する前記呼び名候補ほど優先して前記呼び名として決定する、特徴7に記載の遊技機。
[特徴9]
前記記憶部に記憶された前記呼び名候補として、所定の頭文字から始まる文字列に、ちゃん、くん、敬称その他の接尾辞を付した接尾辞付き文字列からなるものが含まれ、
前記呼び名決定出力手段は、前記入力文字列が前記所定の頭文字を含む場合に、その入力文字列に対応する前記接尾辞付き文字列からなる前記呼び名候補を前記呼び名として決定可能に構成されている、特徴7又は8に記載の遊技機。
[特徴10]
前記呼び名決定出力手段は、前記入力文字列が予め定められた特定文字列と一致するという特定条件が満たされる場合には、その入力文字列の頭文字から始まる文字列に、ちゃん、くん、敬称その他の接尾辞を付した接尾辞付き文字列とは異なる特定の前記呼び名候補を、前記呼び名として決定可能に構成されている、特徴7から9の何れか1の特徴に記載の遊技機。
[特徴11]
前記呼び名決定出力手段は、前記特定条件が満たされない場合で、前記入力文字列の先頭文字列が、予め設定された第1文字列と一致するという第1条件が満たされる場合には、前記先頭文字列に前記接尾辞を付した第1接尾辞付き文字列を、前記呼び名として決定可能に構成されている、特徴10に記載の遊技機。
[特徴12]
前記呼び名決定出力手段は、前記特定条件及び前記第1条件が満たされない場合に、前記入力文字列の頭文字の後に、促音、長音又は撥音を付したものに、更に前記接尾辞を付した第2接尾辞付き文字列を、前記呼び名として決定可能に構成されている、特徴11に記載の遊技機。
[特徴13]
前記呼び名決定出力手段は、前記呼び名を歌の歌詞の一部として音声出力する歌演出を実行する、特徴1から12の何れか1の特徴に記載の遊技機。
[特徴14]
遊技者により選択可能な前記呼び名の複数の選択肢を表示する選択肢表示手段と、
遊技者により前記入力文字列が入力されずに前記選択肢が選択された場合に、その選択肢を前記呼び名として決定し、その呼び名を表示又は音声により出力する選択呼び名出力手段(サブ制御基板82、表示装置13)と、を備える、特徴1から13の何れか1の特徴に記載の遊技機。
[特徴15]
遊技者により入力される入力文字列に応じて、遊技者に対する呼び名を決定し、前記呼び名を表示又は音声により出力する呼び名決定出力手段(サブ制御基板82、表示装置13)を備える遊技機(遊技機10)。
[特徴16]
前記呼び名決定出力手段は、前記入力文字列が予め設定された禁止文字列と一致する場合には、前記呼び名を決定しない、特徴15に記載の遊技機。
特徴1によれば、遊技者により入力される入力文字列に応じて、入力文字列とは異なる文字列が遊技者に対する呼び名として決定され、その呼び名が表示又は音声により出力されるという、今までにない斬新な遊技機を提供することが可能となる。本特徴によれば、遊技者の入力に応じて遊技者に対する呼び名が決定されるので、呼び名の決定に自らが関与しているように感じさせることが可能となり、趣向性の向上を図ることが可能となる。また、遊技者により入力される入力文字列に応じて、入力文字列とは異なる文字列を呼び名として決定可能となっているので、呼び名が入力文字列と同じものにしか決定されない構成に比べて、呼び名についての趣向性を高めることが可能となる。
特徴2では、異なる入力文字列に対して共通の呼び名を決定可能となるので、入力文字列の組み合わせの数のよりも、呼び名の数を少なくすることが可能となり、呼び名の記憶容量を小さくすることが可能となる。
特徴3では、決定された呼び名をキャラクターに言わせる呼び名演出が実行される。従って、本特徴によれば、文字列入力の意欲を高めさせることが可能となり、趣向性向上を図ることが可能となる。
特徴4では、入力文字列が予め設定された禁止文字列と一致する場合には、呼び名を決定しない。従って、呼び名を決定したい遊技者が、禁止文字列を入力することを抑制可能となる。
特徴5では、入力文字列が禁止文字列と一致する場合には、入力文字列を再入力するための入力画像が表示されるので、遊技者が別な入力文字列を入力する機会が与えられ、遊技者の意欲の低下を抑制可能となる。
特徴6では、入力文字列が禁止文字列である場合に、キャラクターに入力文字列に対する否定的な発言をさせる否定演出が実行される。従って、文字列の入力によるキャラクターのリアクションを見たい遊技者に対して、文字列入力の意欲を高めさせることが可能となり、趣向性向上を図ることが可能となる。
特徴7では、複数種類の呼び名が用意されているので、1種類の呼び名しか用意されていない場合に比べて、呼び名についての趣向性を高めることが可能となる。また、呼び名として不適当な文字列を、呼び名候補から除外しておけば、このような文字列が呼び名に決定されることを防止可能となる。
特徴8では、文字数が多い参照文字部に対応する呼び名候補ほど優先して呼び名として決定される。これにより、同じ頭文字の入力文字列同士でも呼び名を異ならせることが可能となり、呼び名の趣向性を向上させることが可能となる。
特徴9のように、入力文字列が所定の頭文字を含む場合に、その頭文字から始まる文字列の後に、ちゃん、くん、敬称その他の接尾辞を付した接尾辞付き文字列が、呼び名として決定されてもよい。本特徴では、呼び名に入力文字列の文字が残されることで、呼び名に入力文字列の文字が含まれない場合に比べて、入力文字列と呼び名との関連性がでるので、遊技者に呼び名の決定に自らが関与しているように感じさせることが可能となり、入力文字列の入力意欲を高めることが可能となる。
特徴10では、入力文字列が予め定められた特定文字列と一致する場合に、接尾辞付き文字列とは異なる特定の呼び名候補を、遊技者に対する呼び名として決定できる。従って、入力文字列に対する呼び名が、単調になり難くなり、呼び名に対する趣向性の向上を図ることが可能となる。
特徴11のように、入力文字列の先頭文字列に接尾辞を付した第1接尾辞付き文字列を、呼び名として決定してもよい。また、特徴12のように、入力文字列の頭文字の後に、促音、長音又は撥音を付したものに、さらに接尾辞を付した第2接尾辞付き文字列を、呼び名として決定してもよい。特徴11,12では、呼び名に入力文字列の文字が残されることで、呼び名に入力文字列の文字が含まれない場合に比べて、入力文字列と呼び名との関連性がでるので、入力文字列の入力意欲を高めることが可能となる。
特徴13によれば、歌が流れる演出に対しての趣向性向上を図ることが可能となる。
特徴14によれば、呼び名の選択肢が増えるので、呼び名に対する興味をより持たせることが可能となる。
特徴15によれば、遊技者により入力される入力文字列に応じて、遊技者に対する呼び名が決定され、その呼び名が表示又は音声により出力されるという、今までにない斬新な遊技機を提供することが可能となる。本特徴によれば、遊技者の入力に応じて遊技者に対する呼び名が決定されるので、呼び名の決定に自らが関与しているように感じさせることが可能となり、趣向性の向上を図ることが可能となる。
特徴16では、入力文字列が予め設定された禁止文字列と一致する場合には、呼び名を決定しない。従って、呼び名を決定したい遊技者が、禁止文字列を入力することを抑制可能となる。