JP2021121179A - 調理用酒の製造方法 - Google Patents

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敦士 作田
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隆寛 山内
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Takafumi Kubodera
隆文 窪寺
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Shuji Hirohata
修二 広畑
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Abstract

【課題】食品に求められる風味を損なうことなく食品に旨みを付与し、かつ食品における不快臭を抑制することができる調理用酒の製造方法を提供すること。【解決手段】米発酵液にアルコール含有液を加えることを含む調理用酒の製造方法である。前記米発酵液の酸度及びアミノ酸度が、それぞれ4.0mL以上である態様が好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、調理用酒の製造方法に関する。
調理に用いる酒(以下、「調理用酒」と称することがある。)には、清酒や合成清酒などがある。調理用酒は、含有しているアルコール、香気成分、有機酸、アミノ酸、糖類などによる食品への旨味の付与、味を調える効果、良好な香りの付与、また食品が有する独特な臭いの軽減を期待して使用される。
これまでに、アミノ酸を多く含み食品に旨みを付与できる清酒の製造方法として、清酒に酒粕を混和して酒粕の成分を溶出させ、それを圧搾して高アミノ酸度の清酒を得る方法(例えば、特許文献1参照)、普通の清酒醪を熟成後又はある程度発酵の進んだ時点で加温して品温を30℃前後に上昇させて、醪中に残存する諸酵素により普通ならば清酒粕となるべき高分子成分、特に澱粉質物、蛋白質物を糖分、アミノ酸類に分解させ、更に酵母の自己消化によって生成される核酸物質も醪中に移行させ、これによって調味効果の多い清酒を醸造する方法(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
しかし、アミノ酸を多く含む清酒は食品に旨みを付与できるが、酒粕臭や独特の発酵臭があり、食品本来の香りに干渉する場合があるという問題がある。前記問題に対しては、清酒独特の香りが食品に求められる風味を損なわないように、清酒の使用量を減らす方法が挙げられるが、その場合、食品への旨みの付与と食品の不快臭を抑制する効果が損なわれてしまうという問題がある。
したがって、食品に求められる風味を損なうことなく食品に旨みを付与し、かつ食品における不快臭を抑制することができる調理用酒を製造する方法は未だ提供されておらず、その速やかな開発が強く求められているのが現状である。
特開2000−23655号公報 特開昭58−149672号公報
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、食品に求められる風味を損なうことなく食品に旨みを付与し、かつ食品における不快臭を抑制することができる調理用酒の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するべく鋭意検討を行った結果、米発酵液にアルコール含有液を加えることで得られる米発酵液独特の香りが抑えられた調理用酒を用いて食品を調理すると、食品に求められる風味を損なうことなく食品に旨みを付与し、かつ食品における不快臭を抑制することができることを知見した。
本発明は、本発明者らの前記知見等に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 米発酵液にアルコール含有液を加えることを含むことを特徴とする調理用酒の製造方法である。
<2> 前記米発酵液の酸度及びアミノ酸度が、それぞれ4.0mL以上である前記<1>に記載の調理用酒の製造方法である。
<3> 前記米発酵液に対して、前記アルコール含有液を等量以上加える前記<1>から<2>のいずれかに記載の調理用酒の製造方法である。
<4> 前記米発酵液が清酒である前記<1>から<3>のいずれかに記載の調理用酒の製造方法である。
<5> 前記調理用酒の酸度及びアミノ酸度が、それぞれ0.5〜2.0mLの範囲である前記<1>から<4>のいずれかに記載の調理用酒の製造方法である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、食品に求められる風味を損なうことなく食品に旨みを付与し、かつ食品における不快臭を抑制することができる調理用酒の製造方法を提供することができる。
図1は、試験例7の味覚センサーによるあさり食品の汁の分析結果を示す図である。
(調理用酒の製造方法)
本発明の調理用酒の製造方法は、米発酵液にアルコール含有液を加える工程(以下、「添加工程」と称することがある。)を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
<添加工程>
前記添加工程は、米発酵液にアルコール含有液を加える工程である。
−米発酵液−
前記米発酵液は、米、米こうじ、及び水を原料として酵母により発酵したものであり、例えば、清酒などが挙げられる。前記清酒の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、純米酒、吟醸酒、本醸造酒、普通酒などが挙げられる。
前記米発酵液は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記米発酵液の製造方法としては、特に制限はなく、公知の酒類の製造方法を適宜選択することができる。
前記米発酵液の酸度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、食品における不快臭抑制効果及び食品への旨み増強効果がより優れ、総合的な調理効果にも優れる点で、4.0mL以上が好ましい。前記米発酵液の酸度の上限値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10.0mL以下が好ましい。
前記米発酵液のアミノ酸度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、食品に旨みをより付与することができる点で、4.0mL以上が好ましい。前記米発酵液のアミノ酸度の上限値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10.0mL以下が好ましい。
前記米発酵液は、食品における不快臭抑制効果及び食品への旨み増強効果がより優れ、総合的な調理効果にも優れる点で、酸度及びアミノ酸度が、それぞれ4.0mL以上であり、酸度とアミノ酸度は同程度の量であることが好ましい。
前記米発酵液の日本酒度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、−20〜+50の範囲が挙げられる。
前記米発酵液のアルコール度数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1〜35%の範囲が挙げられる。
前記米発酵液の酸度、アミノ酸度、日本酒度、及びアルコール度は、国税庁所定分析法にしたがって、分析することができる。
前記酸度は、試料10mLをpH7.2に中和するのに必要な0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液の滴定量である。
前記アミノ酸度は、試料10mLを0.1N水酸化ナトリウム水溶液でpH8.2に中和した後、中性ホルマリン液を5mL加え、再度0.1Nの水酸化ナトリウムでpH8.2に中和するのに要する0.1N水酸化ナトリウム水溶液の滴定量である。前記中性ホルマリン液は、ホルムアルデヒド液50mLをとり、フェノールフタレイン指示薬数滴を加え、0.1Nの水酸化ナトリウム溶液で淡桃色を呈するまで中和したものに水を加えて100mLに調製したものである。
前記日本酒度は、温度15℃の試料に浮秤(日本酒度計又はボーメ計)を浮かべ、静止した状態で浮秤の試料と空気の境目の目盛りを読み取ったものである。
前記アルコール度数は、温度15℃において、試料中のエタノールの体積百分率(%)を表示したものである。
−アルコール含有液−
前記アルコール含有液は、アルコールと、水とを少なくとも含み、必要に応じて更に糖類などのその他の成分を含む。
本発明において、アルコール含有液とは、米発酵液に添加される液体の混合物のことをいう。前記アルコール含有液の態様としては、米発酵液に添加されるアルコール水溶液からなる態様、米発酵液に添加されるアルコール水溶液と水とからなる態様などが挙げられる。
前記アルコール含有液のアルコール濃度としては、特に制限はなく、製造する調理用酒のアルコール度数などに応じて適宜調整することができ、例えば、1〜40体積%などが挙げられる。
前記アルコール水溶液としては、例えば、醸造アルコールなどを使用することができる。
前記アルコール水溶液のアルコール濃度としては、特に制限はなく、アルコール含有液のアルコール濃度などに応じて適宜選択することができる。
−添加−
前記米発酵液に添加するアルコール含有液の量(体積)としては、特に制限はなく、米発酵液独特の香りの強度、アルコール含有液の濃度や製造する調理用酒のアルコール度数などに応じて適宜調整することができるが、前記米発酵液の量(体積)に対して、前記アルコール含有液を等量(体積)以上加えることが好ましい。
前記アルコール含有液は、前記米発酵液に全量を1回で添加してもよいし、複数回に分けて添加してもよい。
また、製造する調理用酒のアルコール度数の調整のため、アルコール含有液に使用する水の一部、または全量を前記米発酵液に分けて添加してもよい。即ち、アルコール水溶液の添加に加えて、水を添加する処理を含んでいてもよい。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、糖類添加工程などが挙げられる。
−糖類添加工程−
前記糖類添加工程は、前記米発酵液に糖類を添加する工程である。前記糖類を添加することにより、製造される調理用酒におけるエキス分を調整することができる。
前記糖類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グルコース、フルクトース、ガラクトース、キシロース、スクロース、マルトース、イソマルトース、マルトトリオース、イソマルトトリオース、オリゴ糖、水飴、糖アルコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記糖類の添加量としては、特に制限はなく、製造する調理用酒におけるエキス分などに応じて適宜調整することができる。
前記糖類添加工程を行う時期としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記米発酵液にアルコール含有液を加える際に、併せて糖類を添加するなどが挙げられる。
<調理用酒>
本発明の製造方法により得られる調理用酒の酸度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、食品に求められる風味を損なうことなく食品に旨みを付与し、かつ食品における不快臭を抑制することができる点で、0.5〜2.0mLの範囲であることが好ましく、0.7〜1.4mLの範囲であることがより好ましい。
前記調理用酒のアミノ酸度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、食品に求められる風味を損なうことなく食品に旨みを付与し、かつ食品における不快臭を抑制することができる点で、0.5〜2.0mLの範囲であることが好ましく、0.7〜1.4mLの範囲であることがより好ましい。
前記調理用酒は、食品に求められる風味を損なうことなく食品に旨みを付与し、かつ食品における不快臭を抑制することができる点で、酸度及びアミノ酸度が、それぞれ0.5〜2.0mLの範囲であることが好ましく、0.7〜1.4mLの範囲であることがより好ましい。
前記調理用酒の日本酒度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、食品に求められる風味を損なうことなく食品に旨みを付与し、かつ食品における不快臭を抑制することができる効果がより優れる点で、+3超が好ましく、+5超がより好ましい。前記調理用酒の日本酒度の上限値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、+60以下が好ましい。
前記調理用酒のアルコール度数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、5〜20%の範囲が挙げられる。
前記調理用酒の酸度、アミノ酸度、日本酒度、及びアルコール度数は、上記した−米発酵液−の項目に記載したものと同様にして分析することができる。
本発明の製造方法により得られた調理用酒によれば、調理用酒由来の香りが食品に残ることを抑制することができ、食品に求められる風味を損なうことなく食品に旨みを付与し、かつ食品における不快臭を抑制することができる。
前記調理用酒の使用方法としては、特に制限はなく、公知の料理用酒と同様にして使用することができる。
−食品−
前記食品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、鶏肉などの肉類又は肉類由来の成分を含む食品、魚介類又は魚介類由来の成分を含む食品が好ましい。前記食品は、1種の原材料からなるものであってもよいし、複数の原材料を含むものであってもよい。
前記肉類又は肉類由来の成分を含む食品の具体例としては、肉類の丼、煮込み料理、焼肉、カレー、照り焼きなどが挙げられる。
前記魚介類又は魚介類由来の成分を含む食品の具体例としては、魚介類の酒蒸し、すり身を用いた料理、焼魚、照り焼き、煮込み料理などが挙げられる。
以下に製造例、試験例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの製造例、試験例に何ら限定されるものではない。
(製造例1)
米発酵液として、下記の一般分析値を有する清酒(1)を用意した。
[清酒(1)の一般分析値]
・ 日本酒度 ・・・ −15.1
・ アルコール度数 ・・・ 20.3%
・ 酸度 ・・・ 5.1mL
・ アミノ酸度 ・・・ 4.4mL
前記清酒(1)に対して、アルコール水溶液(濃度:40体積%)を0.825倍量(体積)添加した。次いで、アルコール濃度(アルコール度数)が10.5%になるように水を前記清酒(1)の体積に対して3.25倍量(体積)添加して調整し、製造例1の調理用酒を得た。なお、アルコール含有液(添加したアルコール水溶液と水の混合物)におけるアルコール濃度は、8.1体積%である。
前記調理用酒の一般分析値は、下記のとおりであった。
[製造例1の調理用酒の一般分析値]
・ 日本酒度 ・・・ +8.6
・ アルコール度数 ・・・ 10.5%
・ 酸度 ・・・ 1.0mL
・ アミノ酸度 ・・・ 0.9mL
(比較製造例1)
米発酵液として、前記製造例1と同じ清酒(1)を用意した。
前記清酒(1)のアルコール濃度(アルコール度数)が4.0%になるように水を加え、比較製造例1の調理用酒を得た。前記調理用酒の一般分析値は、下記のとおりであった。
[比較製造例1の調理用酒の一般分析値]
・ 日本酒度 ・・・ −1.2
・ アルコール度数 ・・・ 4.0%
・ 酸度 ・・・ 1.0mL
・ アミノ酸度 ・・・ 0.9mL
(試験例1)
食品の一例として鶏肉食品を用いて、各調理用酒の効果を検証した。
<試験例1−1>
ビニール袋に、皮付き鶏もも肉200gを入れ、製造例1で製造した調理用酒10mLと塩2.4gを入れ、1分間揉み込み、冷蔵庫内に4時間置いた後、ビニール袋から皮付き鶏もも肉を取り出し、沸騰湯中で5分間茹で、鶏肉食品とした。
<試験例1−2>
前記試験例1−1における調理用酒を、比較製造例1で製造した調理用酒に代えた以外は、前記試験例1−1と同様の方法で調理し、鶏肉食品とした。
<試験例1−3>
前記試験例1−1における調理用酒を、市販の料理用清酒(白鶴酒造株式会社製)に代えた以外は、前記試験例1−1と同様の方法で調理し、鶏肉食品とした。なお、前記市販の料理用清酒は、米発酵液にアルコール含有液を加える工程を行わないで製造されたものであり、その一般分析値は、下記のとおりであった。
[市販の料理用清酒の調理用酒の一般分析値]
・ 日本酒度 ・・・ +3
・ アルコール度数 ・・・ 13.5%
・ 酸度 ・・・ 1.1mL
・ アミノ酸度 ・・・ 1.4mL
<試験例1−4>
前記試験例1−1における調理用酒を、水に代えた以外は、前記試験例1−1と同様の方法で調理し、鶏肉食品とした。
<評価>
各鶏肉食品について、前記試験例1−4で調理した鶏肉食品を対照として、以下の評価項目について、以下の評価基準により評価した。なお、評価は、訓練された官能検査員6名で行った。下記の表1に、官能検査員6名の評価結果を平均値で示す。
[評価項目及び評価基準]
−鶏肉の不快臭−
−3 : 鶏肉の臭みを対照よりかなり感じる。
−2 : 鶏肉の臭みを対照より感じる。
−1 : 鶏肉の臭みを対照よりやや感じる。
0 : 鶏肉の臭みを対照と同等に感じる。
+1 : 鶏肉の臭みを対照よりやや感じない。
+2 : 鶏肉の臭みを対照より感じない。
+3 : 鶏肉の臭みを対照よりかなり感じない。
−肉の旨み−
−3 : 肉の旨みを対照よりかなり感じない。
−2 : 肉の旨みを対照より感じない。
−1 : 肉の旨みを対照よりやや感じない。
0 : 肉の旨みを対照と同等に感じる。
+1 : 肉の旨みを対照よりやや感じる。
+2 : 肉の旨みを対照より感じる。
+3 : 肉の旨みを対照よりかなり感じる。
−発酵臭−
−3 : 発酵臭を対照よりかなり感じる。
−2 : 発酵臭を対照より感じる。
−1 : 発酵臭を対照よりやや感じる。
0 : 発酵臭を対照と同等に感じる。
+1 : 発酵臭を対照よりやや感じない。
+2 : 発酵臭を対照より感じない。
+3 : 発酵臭を対照よりかなり感じない。
−総合評価−
総合評価では、素材の肉の味の分かりやすさ、肉らしい香りの感じやすさなどの料理全体としての総合的な美味しさを評価した。
−3 : 対照よりかなり悪い。
−2 : 対照より悪い。
−1 : 対照よりやや悪い。
0 : 対照と同等。
+1 : 対照よりやや良い。
+2 : 対照より良い。
+3 : 対照よりかなり良い。
Figure 2021121179
表1の結果から、本発明の製造方法で得られた調理用酒を用いて製造した鶏肉食品(試験例1−1)では、鶏肉の不快臭が抑制され、また、肉の旨みも向上していた。市販の料理用清酒を用いた試験例1−3では、鶏肉の不快臭の低減効果はあったものの試験例1−1より低く、発酵臭を感じる結果となった。したがって、本発明の製造方法で得られた調理用酒を用いると、食品に求められる風味を損なうことなく、食品に旨みを付与し、鶏肉の不快臭を低減できることが確認された。
米発酵液のアルコール濃度が4%になるように水を加えた調理用酒を用いて製造した鶏肉食品(試験例1−2)では、鶏肉の不快臭の低減効果が試験例1−1よりも低く、総合評価も試験例1−1より低い結果となった。したがって、米発酵液を水で希釈しただけでは、本発明の製造方法で得られた調理用酒と同等の調理効果は得られなかった。
(試験例2)
食品の一例としてあさり食品を用いて、各調理用酒の効果を検証した。
<試験例2−1>
耐熱容器に、砂抜きをしたあさり300gと、製造例1で製造した調理用酒100mLとを入れ、レンジで加熱(500W、5分間)し、あさり食品とした。
<試験例2−2>
前記試験例2−1における調理用酒を、比較製造例1で製造した調理用酒に代えた以外は、前記試験例2−1と同様の方法で調理し、あさり食品とした。
<試験例2−3>
前記試験例2−1における調理用酒を、前記試験例1−3で用いた市販の料理用清酒に代えた以外は、前記試験例2−1と同様の方法で調理し、あさり食品とした。
<試験例2−4>
前記試験例2−1における調理用酒を、水に代えた以外は、前記試験例2−1と同様の方法で調理し、あさり食品とした。
<評価>
各あさり食品について、前記試験例2−4で調理したあさり食品を対照として、以下の評価項目について、以下の評価基準により評価した。なお、評価は、訓練された官能検査員6名で行った。下記の表2に、官能検査員6名の評価結果を平均値で示す。
[評価項目及び評価基準]
−あさりの不快臭−
−3 : あさりの臭みを対照よりかなり感じる。
−2 : あさりの臭みを対照より感じる。
−1 : あさりの臭みを対照よりやや感じる。
0 : あさりの臭みを対照と同等に感じる。
+1 : あさりの臭みを対照よりやや感じない。
+2 : あさりの臭みを対照より感じない。
+3 : あさりの臭みを対照よりかなり感じない。
−あさりの旨み−
−3 : あさりの旨みを対照よりかなり感じない。
−2 : あさりの旨みを対照より感じない。
−1 : あさりの旨みを対照よりやや感じない。
0 : あさりの旨みを対照と同等に感じる。
+1 : あさりの旨みを対照よりやや感じる。
+2 : あさりの旨みを対照より感じる。
+3 : あさりの旨みを対照よりかなり感じる。
−まろやかさ−
−3 : まろやかさを対照よりかなり感じない。
−2 : まろやかさを対照より感じない。
−1 : まろやかさを対照よりやや感じない。
0 : まろやかさを対照と同等に感じる。
+1 : まろやかさを対照よりやや感じる。
+2 : まろやかさを対照より感じる。
+3 : まろやかさを対照よりかなり感じる。
−発酵臭−
−3 : 発酵臭を対照よりかなり感じる。
−2 : 発酵臭を対照より感じる。
−1 : 発酵臭を対照よりやや感じる。
0 : 発酵臭を対照と同等に感じる。
+1 : 発酵臭を対照よりやや感じない。
+2 : 発酵臭を対照より感じない。
+3 : 発酵臭を対照よりかなり感じない。
−総合評価−
総合評価では、素材のあさりの味の分かりやすさ、あさりらしい香りの感じやすさなどの料理全体としての総合的な美味しさを評価した。
−3 : 対照よりかなり悪い。
−2 : 対照より悪い。
−1 : 対照よりやや悪い。
0 : 対照と同等。
+1 : 対照よりやや良い。
+2 : 対照より良い。
+3 : 対照よりかなり良い。
Figure 2021121179
表2の結果から、本発明の製造方法で得られた調理用酒を用いて製造したあさり食品(試験例2−1)では、あさりの不快臭が抑制され、また、あさり食品の旨みも向上していた。市販の料理用清酒を用いた試験例2−3では、あさりの不快臭の低減効果はあったものの試験例2−1より低く、発酵臭を感じる結果となった。したがって、本発明の製造方法で得られた調理用酒を用いると、食品に求められる風味を損なうことなく、食品に旨みを付与し、あさりの不快臭を低減できることが確認された。
米発酵液のアルコール濃度が4%になるように水を加えた調理用酒を用いて製造したあさり食品(試験例2−2)では、あさりの不快臭の低減効果が試験例2−1よりも低く、発酵臭を試験例2−1より感じ、総合評価も試験例2−1より低い結果となった。したがって、米発酵液を水で希釈しただけでは、本発明の製造方法で得られた調理用酒と同等の調理効果は得られなかった。
(試験例3)
食品の一例として魚肉食品を用いて、各調理用酒の効果を検証した。
<試験例3−1>
市販のタラ400gと、塩2.0gと、片栗粉11.2gとを混ぜてミキサーですり身にした。すり身100gに製造例1で製造した調理用酒5mLを混ぜて蒸し、魚肉食品とした。
<試験例3−2>
前記試験例3−1における調理用酒を、比較製造例1で製造した調理用酒に代えた以外は、前記試験例3−1と同様の方法で調理し、魚肉食品とした。
<試験例3−3>
前記試験例3−1における調理用酒を、前記試験例1−3で用いた市販の料理用清酒に代えた以外は、前記試験例3−1と同様の方法で調理し、魚肉食品とした。
<試験例3−4>
前記試験例3−1における調理用酒を、水に代えた以外は、前記試験例3−1と同様の方法で調理し、魚肉食品とした。
<評価>
各魚肉食品について、前記試験例3−4で調理した魚肉食品を対照として、以下の評価項目について、以下の評価基準により評価した。なお、評価は、訓練された官能検査員8名で行った。表3に、官能検査員8名の評価結果を平均値で示す。
[評価項目及び評価基準]
−魚肉の不快臭−
−3 : 魚肉の臭みを対照よりかなり感じる。
−2 : 魚肉の臭みを対照より感じる。
−1 : 魚肉の臭みを対照よりやや感じる。
0 : 魚肉の臭みを対照と同等に感じる。
+1 : 魚肉の臭みを対照よりやや感じない。
+2 : 魚肉の臭みを対照より感じない。
+3 : 魚肉の臭みを対照よりかなり感じない。
−魚肉の旨み−
−3 : 魚肉の旨みを対照よりかなり感じない。
−2 : 魚肉の旨みを対照より感じない。
−1 : 魚肉の旨みを対照よりやや感じない。
0 : 魚肉の旨みを対照と同等に感じる。
+1 : 魚肉の旨みを対照よりやや感じる。
+2 : 魚肉の旨みを対照より感じる。
+3 : 魚肉の旨みを対照よりかなり感じる。
−発酵臭−
−3 : 発酵臭を対照よりかなり感じる。
−2 : 発酵臭を対照より感じる。
−1 : 発酵臭を対照よりやや感じる。
0 : 発酵臭を対照と同等に感じる。
+1 : 発酵臭を対照よりやや感じない。
+2 : 発酵臭を対照より感じない。
+3 : 発酵臭を対照よりかなり感じない。
−総合評価−
総合評価では、素材の魚肉の味の分かりやすさ、魚肉らしい香りの感じやすさなどの料理全体としての総合的な美味しさを評価した。
−3 : 対照よりかなり悪い。
−2 : 対照より悪い。
−1 : 対照よりやや悪い。
0 : 対照と同等。
+1 : 対照よりやや良い。
+2 : 対照より良い。
+3 : 対照よりかなり良い。
Figure 2021121179
表3の結果から、本発明の製造方法で得られた調理用酒を用いて製造した魚肉食品(試験例3−1)では、魚肉の不快臭が抑制され、また、魚肉食品の旨みも向上していた。市販の料理用清酒を用いた試験例3−3では、魚肉の不快臭の低減効果はあったものの試験例3−1より低い結果となった。したがって、本発明の製造方法で得られた調理用酒を用いると、食品に求められる風味を損なうことなく、食品に旨みを付与し、魚肉の不快臭を低減できることが確認された。
米発酵液のアルコール濃度が4%になるように水を加えた調理用酒を用いて製造した魚肉食品(試験例3−2)では、魚肉の不快臭の低減効果が試験例3−1よりも低く、総合評価も試験例3−1より低い結果となった。したがって、米発酵液を水で希釈しただけでは、本発明の製造方法で得られた調理用酒と同等の調理効果は得られなかった。
試験例1〜3結果から、本発明の製造方法で得られた調理用酒を用いて調理することにより、各種食品において、調理用酒由来の香りが食品に残ることを抑制することができ、食品に求められる風味を損なうことなく旨みを付与し、食品における好ましくない独特の臭いを抑制できることが確認された。
(製造例2)
米発酵液として、下記の一般分析値を有する清酒(2)を用意した。
[清酒(2)の一般分析値]
・ 日本酒度 ・・・ −13.0
・ アルコール度数 ・・・ 17.1%
・ 酸度 ・・・ 1.3mL
・ アミノ酸度 ・・・ 5.3mL
前記清酒(2)に対して、アルコール水溶液(濃度:40体積%)を1.069倍量(体積)添加した。次いで、水を前記清酒(2)の体積に対して3.631倍量(体積)添加し、前記製造例1の調理用酒と同様のアルコール度数及びアミノ酸度に調整し、製造例2の調理用酒を得た。なお、アルコール含有液(添加したアルコール水溶液と水の混合物)におけるアルコール濃度は、9.1体積%である。
前記調理用酒の一般分析値は、下記のとおりであった。
[製造例2の調理用酒の一般分析値]
・ 日本酒度 ・・・ +13.8
・ アルコール度数 ・・・ 10.3%
・ 酸度 ・・・ 0.2mL
・ アミノ酸度 ・・・ 0.9mL
(試験例4)
食品の一例として鶏肉食品を用いて、各調理用酒の効果を検証した。
<試験例4−1>
ビニール袋に、皮付き鶏もも肉200gを入れ、製造例1で製造した調理用酒10mLと塩2.4gを入れ、1分間揉み込み、冷蔵庫内に4時間置いた後、ビニール袋から皮付き鶏もも肉を取り出し、沸騰湯中で5分間茹で、鶏肉食品とした。
<試験例4−2>
前記試験例4−1における調理用酒を、製造例2で製造した調理用酒に代えた以外は、前記試験例4−1と同様の方法で調理し、鶏肉食品とした。
<試験例4−3>
前記試験例4−1における調理用酒を、水に代えた以外は、前記試験例4−1と同様の方法で調理し、鶏肉食品とした。
<評価>
各鶏肉食品について、前記試験例4−3で調理した鶏肉食品を対照として、以下の評価項目について、以下の評価基準により評価した。なお、評価は、訓練された官能検査員10名で行った。下記の表4に、官能検査員10名の評価結果を平均値で示す。
[評価項目及び評価基準]
−鶏肉の不快臭−
−3 : 鶏肉の臭みを対照よりかなり感じる。
−2 : 鶏肉の臭みを対照より感じる。
−1 : 鶏肉の臭みを対照よりやや感じる。
0 : 鶏肉の臭みを対照と同等に感じる。
+1 : 鶏肉の臭みを対照よりやや感じない。
+2 : 鶏肉の臭みを対照より感じない。
+3 : 鶏肉の臭みを対照よりかなり感じない。
−肉の旨み−
−3 : 肉の旨みを対照よりかなり感じない。
−2 : 肉の旨みを対照より感じない。
−1 : 肉の旨みを対照よりやや感じない。
0 : 肉の旨みを対照と同等に感じる。
+1 : 肉の旨みを対照よりやや感じる。
+2 : 肉の旨みを対照より感じる。
+3 : 肉の旨みを対照よりかなり感じる。
−発酵臭−
−3 : 発酵臭を対照よりかなり感じる。
−2 : 発酵臭を対照より感じる。
−1 : 発酵臭を対照よりやや感じる。
0 : 発酵臭を対照と同等に感じる。
+1 : 発酵臭を対照よりやや感じない。
+2 : 発酵臭を対照より感じない。
+3 : 発酵臭を対照よりかなり感じない。
−総合評価−
総合評価では、素材の肉の味の分かりやすさ、肉らしい香りの感じやすさなどの料理全体としての総合的な美味しさを評価した。
−3 : 対照よりかなり悪い。
−2 : 対照より悪い。
−1 : 対照よりやや悪い。
0 : 対照と同等。
+1 : 対照よりやや良い。
+2 : 対照より良い。
+3 : 対照よりかなり良い。
Figure 2021121179
表4の結果から、酸度及びアミノ酸度が、それぞれ4.0mL以上である米発酵液を用いて製造した調理用酒を使用した鶏肉食品(試験例4−1)は、酸度が4.0mL未満である米発酵液を用いて製造した調理用酒を使用した鶏肉食品(試験例4−2)と比較して、鶏肉の不快臭抑制と旨み増強の効果が高く、発酵臭を感じにくく、総合評価が高かった。
(試験例5)
食品の一例としてあさり食品を用いて、各調理用酒の効果を検証した。
<試験例5−1>
耐熱容器に、砂抜きをしたあさり300gと、製造例1で製造した調理用酒100mLとを入れ、レンジで加熱(500W、5分間)し、あさり食品とした。
<試験例5−2>
前記試験例5−1における調理用酒を、製造例2で製造した調理用酒に代えた以外は、前記試験例5−1と同様の方法で調理し、あさり食品とした。
<試験例5−3>
前記試験例5−1における調理用酒を、水に代えた以外は、前記試験例5−1と同様の方法で調理し、あさり食品とした。
<評価>
各あさり食品について、前記試験例5−3で調理したあさり食品を対照として、以下の評価項目について、以下の評価基準により評価した。なお、評価は、訓練された官能検査員12名で行った。下記の表5に、官能検査員12名の評価結果を平均値で示す。
[評価項目及び評価基準]
−あさりの不快臭−
−3 : あさりの臭みを対照よりかなり感じる。
−2 : あさりの臭みを対照より感じる。
−1 : あさりの臭みを対照よりやや感じる。
0 : あさりの臭みを対照と同等に感じる。
+1 : あさりの臭みを対照よりやや感じない。
+2 : あさりの臭みを対照より感じない。
+3 : あさりの臭みを対照よりかなり感じない。
−あさりの旨み−
−3 : あさりの旨みを対照よりかなり感じない。
−2 : あさりの旨みを対照より感じない。
−1 : あさりの旨みを対照よりやや感じない。
0 : あさりの旨みを対照と同等に感じる。
+1 : あさりの旨みを対照よりやや感じる。
+2 : あさりの旨みを対照より感じる。
+3 : あさりの旨みを対照よりかなり感じる。
−まろやかさ−
−3 : まろやかさを対照よりかなり感じない。
−2 : まろやかさを対照より感じない。
−1 : まろやかさを対照よりやや感じない。
0 : まろやかさを対照と同等に感じる。
+1 : まろやかさを対照よりやや感じる。
+2 : まろやかさを対照より感じる。
+3 : まろやかさを対照よりかなり感じる。
−発酵臭−
−3 : 発酵臭を対照よりかなり感じる。
−2 : 発酵臭を対照より感じる。
−1 : 発酵臭を対照よりやや感じる。
0 : 発酵臭を対照と同等に感じる。
+1 : 発酵臭を対照よりやや感じない。
+2 : 発酵臭を対照より感じない。
+3 : 発酵臭を対照よりかなり感じない。
−総合評価−
総合評価では、素材のあさりの味の分かりやすさ、あさりらしい香りの感じやすさなどの料理全体としての総合的な美味しさを評価した。
−3 : 対照よりかなり悪い。
−2 : 対照より悪い。
−1 : 対照よりやや悪い。
0 : 対照と同等。
+1 : 対照よりやや良い。
+2 : 対照より良い。
+3 : 対照よりかなり良い。
Figure 2021121179
表5の結果から、酸度及びアミノ酸度が、それぞれ4.0mL以上である米発酵液を用いて製造した調理用酒を使用したあさり食品(試験例5−1)は、酸度が4.0mL未満である米発酵液を用いて製造した調理用酒を使用したあさり食品(試験例5−2)と比較して、あさり食品の不快臭抑制と旨みやまろやかさの増強の効果が高く、発酵臭を感じにくく、総合評価が高かった。
(試験例6)
食品の一例として魚肉食品を用いて、各調理用酒の効果を検証した。
<試験例6−1>
市販のタラ400gと、塩2.0gと、片栗粉11.2gとを混ぜてミキサーですり身にした。すり身100gに製造例1で製造した調理用酒5mLを混ぜて蒸し、魚肉食品とした。
<試験例6−2>
前記試験例6−1における調理用酒を、製造例2で製造した調理用酒に代えた以外は、前記試験例6−1と同様の方法で調理し、魚肉食品とした。
<試験例6−3>
前記試験例6−1における調理用酒を、水に代えた以外は、前記試験例6−1と同様の方法で調理し、魚肉食品とした。
<評価>
各魚肉食品について、前記試験例6−3で調理した魚肉食品を対照として、以下の評価項目について、以下の評価基準により評価した。なお、評価は、訓練された官能検査員13名で行った。表6に、官能検査員13名の評価結果を平均値で示す。
[評価項目及び評価基準]
−魚肉の不快臭−
−3 : 魚肉の臭みを対照よりかなり感じる。
−2 : 魚肉の臭みを対照より感じる。
−1 : 魚肉の臭みを対照よりやや感じる。
0 : 魚肉の臭みを対照と同等に感じる。
+1 : 魚肉の臭みを対照よりやや感じない。
+2 : 魚肉の臭みを対照より感じない。
+3 : 魚肉の臭みを対照よりかなり感じない。
−魚肉の旨み−
−3 : 魚肉の旨みを対照よりかなり感じない。
−2 : 魚肉の旨みを対照より感じない。
−1 : 魚肉の旨みを対照よりやや感じない。
0 : 魚肉の旨みを対照と同等に感じる。
+1 : 魚肉の旨みを対照よりやや感じる。
+2 : 魚肉の旨みを対照より感じる。
+3 : 魚肉の旨みを対照よりかなり感じる。
−発酵臭−
−3 : 発酵臭を対照よりかなり感じる。
−2 : 発酵臭を対照より感じる。
−1 : 発酵臭を対照よりやや感じる。
0 : 発酵臭を対照と同等に感じる。
+1 : 発酵臭を対照よりやや感じない。
+2 : 発酵臭を対照より感じない。
+3 : 発酵臭を対照よりかなり感じない。
−総合評価−
総合評価では、素材の魚肉の味の分かりやすさ、魚肉らしい香りの感じやすさなどの料理全体としての総合的な美味しさを評価した。
−3 : 対照よりかなり悪い。
−2 : 対照より悪い。
−1 : 対照よりやや悪い。
0 : 対照と同等。
+1 : 対照よりやや良い。
+2 : 対照より良い。
+3 : 対照よりかなり良い。
Figure 2021121179
表6の結果から、酸度及びアミノ酸度が、それぞれ4.0mL以上である米発酵液を用いて製造した調理用酒を使用した魚肉食品(試験例6−1)は、酸度が4.0mL未満である米発酵液を用いて製造した調理用酒を使用した魚肉食品(試験例6−2)と比較して、魚肉食品の不快臭抑制と旨み増強の効果が高く、発酵臭を感じにくく、総合評価が高かった。
試験例4〜6の結果から、アミノ酸度だけではなく、酸度も高い(それぞれ4.0mL以上)米発酵液にアルコール含有液を加えて製造した調理用酒を用いて調理することにより、各種食品において、食品の不快臭をより抑制し、旨味を付与するより高い調理効果が認められた。
(試験例7)
前記試験例5−1及び5−2で得られたあさり食品の汁について、味覚センサー(味認識装置TS−5000Z、株式会社インテリジェントセンサーテクノロジー)で分析した。分析結果を図1に示した。なお、各分析値は、前記試験例5−3で得られたあさり食品の汁の分析結果を0とした値を示した。
図1に示したように、酸度及びアミノ酸度が、それぞれ4.0mL以上である米発酵液を用いて製造した調理用酒を使用したあさり食品の汁(試験例5−1:図1の実線)は、酸度が4.0mL未満である米発酵液を用いて製造した調理用酒を使用したあさり食品の汁(試験例5−2:図1の点線)に比べ、旨み、酸味、苦味雑味、及び渋味刺激が増加し、塩味が減少した。
以上の結果から、酸度及びアミノ酸度が、それぞれ4.0mL以上である米発酵液を用いて製造した調理用酒は、食品の味を増加し、塩かどを取る調理効果があることが示された。

Claims (5)

  1. 米発酵液にアルコール含有液を加えることを含むことを特徴とする調理用酒の製造方法。
  2. 前記米発酵液の酸度及びアミノ酸度が、それぞれ4.0mL以上である請求項1に記載の調理用酒の製造方法。
  3. 前記米発酵液に対して、前記アルコール含有液を等量以上加える請求項1から2のいずれかに記載の調理用酒の製造方法。
  4. 前記米発酵液が清酒である請求項1から3のいずれかに記載の調理用酒の製造方法。
  5. 前記調理用酒の酸度及びアミノ酸度が、それぞれ0.5〜2.0mLの範囲である請求項1から4のいずれかに記載の調理用酒の製造方法。
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