JP2021120868A - アンダーディスプレイ型指紋認証用センサモジュールおよびアンダーディスプレイ型指紋認証装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】OLEDをディスプレイとして用いて、その下面に指紋認証センサを置いた場合にも、指紋の認証が可能な指紋認証用センサモジュールおよび指紋認証装置を提供する。【解決手段】アンダーディスプレイ型指紋認証装置10は、指紋を載置するカバーガラス33と、カバーガラス33の下に設けられ、OLED30で構成されたディスプレイと、ディスプレイの下に配置された複数のマイクロレンズ16のアレイと、複数のマイクロレンズのアレイ16によって撮影された画像を形成するイメージセンサ13とを含む。複数のマイクロレンズ16の各々は、指紋の隆線の一部のみを撮影し、アレイを構成する複数のマイクロレンズ16が撮影した指紋の隆線に基づいて、指紋を認証する。【選択図】図1
Description
この発明はアンダーディスプレイ型指紋認証用センサモジュールおよびアンダーディスプレイ型指紋認証装置に関し、特に、解像度が高く、小型のアンダーディスプレイ型指紋認証用センサモジュールおよびアンダーディスプレイ型指紋認証装置に関する。
スマートフォンのような携帯電子機器には、ロック解除やその他の本人認証のため、生体認証は必要不可欠である。特に指紋認証は、コストが安く小型であるため主流を占めている。従って、スマートフォンのベゼルの部分(ディスプレイの周辺)に静電容量型の指紋認証センサを置くのが常であった。しかし、スマートフォンの最近のトレンドとともに、ディスプレイが大きくなりベゼルが無くなり、ディスプレイはスマートフォンの前面を覆うものが主流となってきた。よって、指紋認証センサはディスプレイの下部に設置する必要が出てきた。
しかし、ディスプレイの下に、静電容量型のセンサや温度検知型のセンサを置いても機能はしない。それらは直接触れることにより機能するからである。ディスプレイの下部に置いて、機能する可能性のある指紋認証センサの種類は、光学式指紋認証センサや超音波式指紋認証センサが挙げられる。
一方、ディスプレイは、液晶ディスプレイから、エレクトロ・ルミネッセンスを使用したOLEDに変わりつつあり、OLEDはR・G・Bの発光部以外の箇所は、透過率は40%位ではあるが光は通る。ディスプレイが光を通すと、ディスプレイの上に置いた指の映像はディスプレイを通して、その下にある指紋認証センサに指紋の映像が写ることになる。つまり、指、ディスプレイ、指紋認証センサの順番に構成した指紋認証装置(この構成を「アンダーディスプレイ型」という)で、指紋認証装置のイメージセンサに指の映像が写る事になる。このようにして、OLEDをディスプレイとした場合、ディスプレイの上に置いた指紋を指紋センサが検知し、指紋認証が可能となる。
しかし、ディスプレイの下に、静電容量型のセンサや温度検知型のセンサを置いても機能はしない。それらは直接触れることにより機能するからである。ディスプレイの下部に置いて、機能する可能性のある指紋認証センサの種類は、光学式指紋認証センサや超音波式指紋認証センサが挙げられる。
一方、ディスプレイは、液晶ディスプレイから、エレクトロ・ルミネッセンスを使用したOLEDに変わりつつあり、OLEDはR・G・Bの発光部以外の箇所は、透過率は40%位ではあるが光は通る。ディスプレイが光を通すと、ディスプレイの上に置いた指の映像はディスプレイを通して、その下にある指紋認証センサに指紋の映像が写ることになる。つまり、指、ディスプレイ、指紋認証センサの順番に構成した指紋認証装置(この構成を「アンダーディスプレイ型」という)で、指紋認証装置のイメージセンサに指の映像が写る事になる。このようにして、OLEDをディスプレイとした場合、ディスプレイの上に置いた指紋を指紋センサが検知し、指紋認証が可能となる。
一般のガラスと異なり、OLEDの発光画素の下には、不透明の発光部や配線が設けられ、一般に不透明部分は約60%であり、残りの40%は、不透明ではないが、その透過率は約40%程度である。
このような、OLEDをディスプレイとして用いた携帯端末において、指紋認証装置を用いた例が、例えば、特開2017−194676号公報(「特許文献1」)に開示されている。ここでは、指紋センサとして作動するPINダイオードが、アクティブマトリクス方式有機発光ダイオード(AMOLED)のディスプレイアクティブエリアにおけるピクセル間の間隙内に少なくとも部分的に形成されている。
従来のOLEDをディスプレイとして用いた携帯端末において指紋認証装置においては、OLEDに不透明部分が約60%存在し、また、透明部分もその透過率が約40%しかなく、OLEDの上面にある指の指紋をOLEDの下面にある指紋センサモジュールで撮影するのは極めて困難であった。一方で、OLEDをディスプレイとして用いた場合は、指の照明としてOLEDが使用できるため、別途の照明装置が不要である、というメリットはあった。
したがって、OLEDの下に光学式指紋認証センサを設置する場合は、OLEDは完全な透明体ではなく、概ね40μm四方の発光部などの黒い不透明部分が点在し、指紋認証センサの映像には指紋の映像の前に多くの不透明な黒い部分が写りこむという問題があった。
一方で、指紋の隆線の間隔は概ね250μmと広く、上記の不透明部分の大きさは、概ね40μmと小さい。よって、指紋認証センサの映像を後段の画像処理装置で、例えばローパスフィルタを通すことにより、指紋の隆線だけを残すことが可能であるが、この場合も指紋映像の解像度は低下するという問題があった。
したがって、OLEDの下に光学式指紋認証センサを設置する場合は、OLEDは完全な透明体ではなく、概ね40μm四方の発光部などの黒い不透明部分が点在し、指紋認証センサの映像には指紋の映像の前に多くの不透明な黒い部分が写りこむという問題があった。
一方で、指紋の隆線の間隔は概ね250μmと広く、上記の不透明部分の大きさは、概ね40μmと小さい。よって、指紋認証センサの映像を後段の画像処理装置で、例えばローパスフィルタを通すことにより、指紋の隆線だけを残すことが可能であるが、この場合も指紋映像の解像度は低下するという問題があった。
この発明は上記した問題点に鑑みてなされたもので、OLEDをディスプレイとして用いて、その下面に指紋認証センサを置いた場合も、指紋の認証が可能な指紋認証用センサモジュールおよび指紋認証装置を提供することを目的とする。
この発明に係る指紋認証用センサモジュールは、指紋を載置するカバーガラスと、カバーガラスの下に設けられたOLEDで構成されたディスプレイと、ディスプレイの下に配置された複数のマイクロレンズのアレイと、複数のマイクロレンズのアレイによって撮影された画像を形成するイメージセンサと、を含み、複数のマイクロレンズの各々は、指紋の一部のみを撮影し、アレイを構成する複数のマイクロレンズが撮影した指紋に基づいて、指紋を認証する。
好ましくは、カバーガラスからイメージセンサに入射する光を制限するための絞り手段を含む。
絞り手段は、マイクロレンズアレイの周囲に設けられ、カバーガラスからマイクロレンズアレイへの光を絞るように構成された遮光ダムを含ンでもよいし、絞り手段は、カバーガラスとディスプレイとの間に設けられ、マイクロレンズへ入射される指紋からの光を絞る、複数の絞りを含ンでもよい。
絞り手段は、マイクロレンズアレイの周囲に設けられ、カバーガラスからマイクロレンズアレイへの光を絞るように構成された遮光ダムを含ンでもよいし、絞り手段は、カバーガラスとディスプレイとの間に設けられ、マイクロレンズへ入射される指紋からの光を絞る、複数の絞りを含ンでもよい。
この発明の一実施の形態によれば、絞り手段は、指紋と、OLEDの不透明部分との両方にピントが合う被写界深度を有する。
この発明の他の局面においては、アンダーディスプレイ型指紋認証装置は、上記いずれかに記載のアンダーディスプレイ型指紋認証用センサモジュールを含む。
この発明の他の局面においては、アンダーディスプレイ型指紋認証装置は、上記いずれかに記載のアンダーディスプレイ型指紋認証用センサモジュールを含む。
この発明のアンダーディスプレイ型指紋認証用センサモジュールにおいては、指紋からの光を、複数のマイクロレンズのアレイによって撮影された画像をイメージセンサで形成したため、複数のマイクロレンズの各々は指紋の一部のみを撮影し、アレイを構成する複数のマイクロレンズからの画像を合わせることによって、指紋の全体の画像が得られる。
その結果、OLEDをディスプレイとして用いて、その下面に指紋認証センサを置いた場合も、指紋の認証が可能な指紋認証用センサモジュールを提供できる。
その結果、OLEDをディスプレイとして用いて、その下面に指紋認証センサを置いた場合も、指紋の認証が可能な指紋認証用センサモジュールを提供できる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施の形態に係るOLEDをディスプレイとして用いた場合のアンダーディスプレイ型指紋認証装置の概略断面図であり、図2(A)は図1に示したOLEDをディスプレイとして用いた場合のアンダーディスプレイ型指紋認証装置の概略平面図であり、図2(B)はアンダーディスプレイ型指紋認証装置の要部の具体的な寸法関係を示す模式図である。
図1および図2を参照して、OLEDをディスプレイとして用いた場合のアンダーディスプレイ型指紋認証装置10は、指紋認証用センサモジュール11および指紋認証用センサモジュール11の上に載置されたOLED30、OLED30の上に載置された指を載置するカバーガラス33を含む。指紋認証用センサモジュール11は、FPC(Flexible Print Circuit)基板20と、その上にランド13aを介して接続された指紋の画像を撮像するイメージセンサ13と、イメージセンサ13の上に載置された透明ガラス14(第1のガラス)と、透明ガラス14の上に載置され、カバーガラス33上の指から指紋を表す光を集光する結像部19を含む。結像部19は、複数のマイクロレンズ16のアレイと、複数のマイクロレンズ16の周囲を囲む、薄い遮光フィルム18を含む。
ここでは、個々のマイクロレンズ16を囲む、所定の高さを有する遮光部材(以下、「遮光ダム」という)17が遮光フィルム18の周囲に設けられている。ここで、遮光ダム17の上端部はOLED30に接触してもよいし、しなくてもよい。
ここでは、個々のマイクロレンズ16を囲む、所定の高さを有する遮光部材(以下、「遮光ダム」という)17が遮光フィルム18の周囲に設けられている。ここで、遮光ダム17の上端部はOLED30に接触してもよいし、しなくてもよい。
図2(B)に示すように、マイクロレンズ16は縦横方向に相互に270μm離れて配置され、遮光ダム17によって形成される開口部15の径は約40μmであり、マイクロレンズ16の径は約29.6μmである。
イメージセンサ13とその上に載置された透明ガラス14とは同一平面寸法を有する直方体状であり(検出モジュール12という)、OLEDをディスプレイとして用いた場合の指紋認証用センサモジュール11は、さらに、この直方体状の検出モジュール12をFPC基板20の上で所定の位置に位置決めするために固定されたホルダー基板21を含む。なお、FPC基板20は、ランド13aでハンダ付けされてイメージセンサ13に付着されている。
この位置決めの具体的な方法について説明する。透明ガラス14の上端部の4辺は角部14aを有する。一方、ホルダー基板21は、中央にイメージセンサ13と透明ガラス14とを収容可能な直方体状の空洞を有する形状であり、その空洞部は上部と下部とを分離する段部22を有する構造であり、上部の空洞の開口面積が下部の空洞の開口面積より小さく、この段部22が透明ガラス14の角部14aを押すことによって、イメージセンサ13と透明ガラス14とがホルダー基板21によって位置決めされる。
ホルダー基板21は、4つの辺を有するため、便宜上、左右と上下とを21a〜21dで表す。ホルダー基板21の上端部24は、透明ガラス14の上に設けられた遮光ダム17と同じ高さにある。したがって、この実施の形態においては、ホルダー基板21内で透明ガラス14の上の部分とOLED30との間には空気を含む空間が設けられている。
このホルダー基板21の上端部24の上に、OLED30と人の指を載置するカバーガラス33が設けられる。
なお、OLED30は、発光能力を有するため指の指紋に光を照射する照明装置は有さない。
なお、OLED30は、発光能力を有するため指の指紋に光を照射する照明装置は有さない。
次に結像部19について説明する。図2(A)および(B)に示すように、複数のマイクロレンズ16がアレイ状に配置され、その周囲を遮光フィルム18、および円筒状の内壁面を有する遮光ダム17で囲んでいるため、遮光ダム17は上から見るとアレイ状になった複数の円形の開口部15を有する。この詳細を、図3を参照して具体的に説明する。
図3は、図2に示した指紋認証装置の1つのマイクロレンズ16の周囲の詳細を示す平面図である。図3を参照して、マイクロレンズ16は、遮光ダム17の円形の開口部15の中心に位置し、遮光ダム17の内壁面17aとマイクロレンズ16との間は、遮光フィルム18によって覆われている。
次に、OLED30について説明する。図1では省略しているが、OLEDの断面図である図4に示すように、OLED30には、各画素を構成するRGBのLEDや、RGBのLEDを選択するための、行列方向に配置された配線の交点に配置されたTFTのような、多くの素子31a,31b,31cが含まれている。これらの素子31a〜31cは、カバーガラス33上に載置された指からの反射光を複数のマイクロレンズを介してイメージセンサ13に照射するのに妨げになる。すなわち、OLED30の素子31a〜31cの存在する領域は、指からの反射光が十分透過しない、不透明部分になる。
次に、OLED30について説明する。図1では省略しているが、OLEDの断面図である図4に示すように、OLED30には、各画素を構成するRGBのLEDや、RGBのLEDを選択するための、行列方向に配置された配線の交点に配置されたTFTのような、多くの素子31a,31b,31cが含まれている。これらの素子31a〜31cは、カバーガラス33上に載置された指からの反射光を複数のマイクロレンズを介してイメージセンサ13に照射するのに妨げになる。すなわち、OLED30の素子31a〜31cの存在する領域は、指からの反射光が十分透過しない、不透明部分になる。
そこで、この実施の形態では、このような状態でも、指紋からの反射光をできるだけ多く、かつ、有効に受光することにより、少しでも指紋の映像を解像度良く、綺麗に写しだすための構成を有する。そのような構成について、図5を参照して説明する。図5(A)は、この実施の形態における、指紋認証装置の第1の実施の形態の具体的構成を示す図であり、基本的に図1の中央部分を示す図と同じである。ここでは、ホルダー基板21は図示を省略している。
図5(A)を参照して、第1の実施の形態では、個々のマイクロレンズ16の周りを遮光ダム17で囲み、さらにマイクロレンズ16の周囲を薄膜で覆っているため、余分な光がマイクロレンズ16に入射しない、と共に個々のマイクロレンズの周囲からイメージセンサへの光の透過を防ぐ。したがって、指紋からの反射光のみがイメージセンサ13の光電変換部へ入射される。
次に、第2の実施の形態について説明する。図5(B)は第2の実施の形態を示す図である。図5(B)を参照して、この実施の形態においては、OLED30とその上のカバーガラス33の間に、指紋からマイクロレンズ16に入射する光を制限するための絞り34が設けられている。この絞りは、マトリックス状に配置されたマイクロレンズ16のそれぞれに対応した位置に設けられている。
この実施の形態においては、遮光ダム17に加えて絞り34によっても入射光が制限されるため、より必要でない入射光を制限できる。
この実施の形態においては、遮光ダム17に加えて絞り34によっても入射光が制限されるため、より必要でない入射光を制限できる。
次に、第3の実施の形態について説明する。図5(C)および図5(D)は第3の実施の形態を示す図である。図5(C)は、図5(A)や図5(B)と同様の概略を示す断面図であり、図5(D)は図5(C)において、○で囲んだ部分の拡大図である。図5(C)および(D)を参照して、この実施の形態においては、イメージセンサ13が構成されるFPC基板20に、光電変換部13bを囲む突起部13cを設ける。これによって、突起部13cで囲まれた底部に設けられる光電変換部13bに入射される光を制限する。なお、この突起部13cは、個々の光電変換部13bに対応した位置に設けられる。
この実施の形態においては、遮光ダム17に加えて突起部13cによっても入射光が制限されるため、より不用な入射光を制限できる。
なお、ここで、13cの高さは数μmが好ましく、1つの光電変換部13bの幅bに対して、突起部13cの高さcの比は、c/b≧1が好ましい。
なお、ここで、13cの高さは数μmが好ましく、1つの光電変換部13bの幅bに対して、突起部13cの高さcの比は、c/b≧1が好ましい。
次に、OLED30を通った画像を得る具体的方法について説明する。
図6は、図4で説明したOLED30に設けられた複数の素子(LEDの発光部や不透明なTFTなど)31a〜31cの配置状態を示す平面の式図である。図6を参照して、この実施の形態においては、イメージセンサ13はOLEDの不透明部分を含めて、指紋を撮影する。イメージセンサ13には指紋の映像の上にOLEDの不透明部分31a〜31cの映像が発光部の周期に合わせてゴミのように点在することになる。
図6は、図4で説明したOLED30に設けられた複数の素子(LEDの発光部や不透明なTFTなど)31a〜31cの配置状態を示す平面の式図である。図6を参照して、この実施の形態においては、イメージセンサ13はOLEDの不透明部分を含めて、指紋を撮影する。イメージセンサ13には指紋の映像の上にOLEDの不透明部分31a〜31cの映像が発光部の周期に合わせてゴミのように点在することになる。
この不透明部分の1つ1つは指紋の隆線間隔に比べて十分小さいので、イメージセンサ13の指紋の映像に、例えば図示のない、ローパスフィルタをかければ、OLEDの不透明部分は消え、指紋の隆線だけ残ることになる。つまり、OLEDの不透明部分の1つ1つの大きさは、周波数で言えば指紋の隆線の周波数に比べて十分低いので、ローパスフィルタ等で、分離することが可能である。
次に、この実施の形態における絞り手段について説明する。この実施の形態においては、指紋からの反射光をできるだけ多く、かつ、有効に受光することにより、少しでも指紋の映像を解像度良く、綺麗に写しだすための構成として、上記した構成を有するが、これを「絞り手段」という。
すなわち、この実施の形態においては、絞り手段として、カバーガラス33からイメージセンサ13に入射する光を制限するための絞り手段が設けられている。絞り手段は、上記したように、マイクロレンズ16のアレイの周囲に設けられ、カバーガラス33からマイクロレンズ16のアレイへの光を絞るように構成された遮光ダム17を含む。
また、絞り手段は、カバーガラス33とOLEDディスプレイ30との間に設けられ、結像部19へ入射される指紋からの光を絞る、複数の絞り34を含んでもよい。
さらに、イメージセンサ13はFPC基板20の上に設けられた複数の光電変換部13bを含み、複数の光電変換部13bの各々は、FPC基板20の上に設けられた突起部13cで囲まれた凹部に配置され、絞り手段は突起部13cを含む。
これらの絞り手段により、マイクロレンズの絞りを絞ることにより被写界深度を深く取る。マイクロレンズと指紋との距離と、マイクロレンズとOLEDの不透明部分との距離は各々違うが、マイクロレンズの被写界深度を深くとることにより、どちらにもピントが合うことができる。ピントが合わないと映像がボケて大きくなるが、ピントが合うと映像がシャープになり小さくなる。従って、指紋と、OLEDの不透明部分の双方にピントを合わすことにより、削除したいOLEDの不透明部分も映像がシャープになり小さくなる(周波数で言うと高周波になる)。そこで、OLEDの不透明部分をローパスフィルタ等で削除したとき(ローパスフィルタのカットオフ周波数を高くできる為)、指紋の解像度は高く留められる。なお、このような被写界深度を得る絞りの値はf=8.0以上が好ましい。
なお、このように、深い被写界深度の映像を得るには、絞りを絞るだけではなく、マイクロレンズ16を広角レンズにしてもよい。この場合、画角が60°以上が好ましい。
次に、OLEDの不透明部分の影響をより受けないようにするマイクロレンズ16の具体的な他の配置例について説明する。図7は、この実施の形態における複数のマイクロレンズ16からなるマイクロレンズアレイの具体的配置を示す図であり、先の図2に対応する。図7(A)は全体の平面図であり、図7(B)は図7(A)において、VIIBで示すマイクロレンズ16の位置する部分を拡大した断面図である。
図7(A)を参照して、この実施の形態においては、第1ガラス14の上の横5808μm、縦3288μmの面に、縦横共に、ピッチ282μmで、横20、縦11の孔を設け、そこにマイクロレンズ16を配置している。なお、図中、画素中心を十字で示す。
図7(A)を参照して、この実施の形態においては、第1ガラス14の上の横5808μm、縦3288μmの面に、縦横共に、ピッチ282μmで、横20、縦11の孔を設け、そこにマイクロレンズ16を配置している。なお、図中、画素中心を十字で示す。
このように、指紋からの光を、複数のマイクロレンズを有するアレイを用いてイメージセンサで結像するようにしたため、OLEDに含まれる要素によるディスプレイの不透明部分によって、指紋の映像のうちの1つのマイクロレンズによって撮影された部分が検出できなくても、その部分は、他のマイクロレンズによって撮影されるため、OLEDの発光部などによる黒い不透明部分の影響を受けない。また、複数のマイクロレンズで指紋を多重に撮影するため、詳細な映像が得られ、解像度が高くなる。
なお、画素中心とは、イメージセンサ13の画素の中心(中央)である。マイクロレンズ16を配置するときに、イメージセンサ13の画素中心から、上下左右に配置している。つまり、マイクロレンズ16は、画素中心に対して、左右対称、上下対称に配置される。
また、図7(B)を参照して、マイクロレンズ16が設けられる開口部15の径は図2の比べて小さい32μmであり、その深さは30μmであり、径と深さの比はほぼ1対1である。また、マイクロレンズの径は29.6μmである。
次に、この発明の他の実施の形態について説明する。
他の実施の形態においては、OLED30の代わりに、透明ガラス35を使用する、OLED30を有さない指紋認証装置である。この場合は、指紋の照明用のLED36を別途設ける。これは、例えば、ホルダー基板21の上等に凹部を設けて配置してもよい。
他の実施の形態においては、OLED30の代わりに、透明ガラス35を使用する、OLED30を有さない指紋認証装置である。この場合は、指紋の照明用のLED36を別途設ける。これは、例えば、ホルダー基板21の上等に凹部を設けて配置してもよい。
この実施の形態の構成の図8および図9に示す。図8は、この実施の形態における図1に対応する断面図であり、図9は、図2に対応する平面図である。図8および図9を参照して、この実施の形態においては、図1および図2のOLED30の代わりに透明ガラス35が設けられている。また、指紋を照明するためのLED36を別途設けている。それ以外の部分については、図1および図2と同様であるので、その説明は省略する。なお、この実施の形態においては、指紋認証装置を50で、指紋認証用センサモジュールを51で表す。
この実施の形態においては、OLED30の代わりに、内部に遮光部材となるものがないため、指紋からの十分な反射光が得られる上に、不必要な反射光を排除できるのでより鮮明な指紋の画像を得ることができる。
なお、上記実施の形態では、指紋からの反射光をできるだけ多く、かつ、有効に受光するための構成について第1から第3の3つの実施の形態について、個別に説明したが、これらの実施の形態を任意に組み合わせてもよい。
なお、上記実施の形態においては、OLEDをディスプレイとして用いた場合に、OLEDの不透明部分の影響を受けないようにする構成について説明したが、OLEDと同様に不透明部分を有するディスプレイにも同様に適用できる。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示する実施形態のものに限定されない。図示された実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明による指紋認証装置は、OLEDの下面に指紋センサを置いた場合も、有効に指紋認証が可能な指紋認証装置を得ることができるため、OLEDを有する指紋認証装置として有利に利用される。
10,30 OLED用指紋認証装置、11,51 指紋認証用センサモジュール、12 検出モジュール、13 イメージセンサ、13a ランド、13b 光電変換部、13c 突起部、14 透明ガラス、14a 角部、15 開口部、16 マイクロレンズ、17 遮光ダム、18 遮光フィルム、19 結像部、20 FPC基板、21 ホルダー基板、22 段部、30 OLED、31 素子、33 カバーガラス、34 絞り、35 透明ガラス、41 遮光部材、50 指紋認証装置。
Claims (7)
- 指紋を載置するカバーガラスと、
前記カバーガラスの下に設けられたOLEDで構成されたディスプレイと、
前記ディスプレイの下に配置された複数のマイクロレンズのアレイと、
複数のマイクロレンズのアレイによって撮影された画像を形成するイメージセンサと、を含み、
前記複数のマイクロレンズの各々は、指紋の一部のみを撮影し、
前記アレイを構成する複数のマイクロレンズが撮影した指紋に基づいて、指紋を認証する、指紋認証用センサモジュール。 - 前記カバーガラスから前記イメージセンサに入射する光を制限するための絞り手段を含む、請求項1に記載のアンダーディスプレイ型指紋認証用センサモジュール。
- 前記絞り手段は、前記マイクロレンズアレイの周囲に設けられ、カバーガラスから前記マイクロレンズアレイへの光を絞るように構成された遮光ダムを含む、請求項2に記載のアンダーディスプレイ型指紋認証用センサモジュール。
- 前記絞り手段は、前記カバーガラスと前記ディスプレイとの間に設けられ、前記マイクロレンズへ入射される指紋からの光を絞る、複数の絞りを含む、請求項2に記載のアンダーディスプレイ型指紋認証用センサモジュール。
- 前記イメージセンサは所定の基板の上に設けられた複数の光電変換部を含み、
前記複数の光電変換部の各々は、前記基板の上に設けられた突起部で囲まれた凹部に配置され、
前記絞り手段は前記突起部を含む、請求項2に記載のアンダーディスプレイ型指紋認証用センサモジュール。 - 前記絞り手段は、前記指紋と、前記OLEDの不透明部分との両方にピントが合う被写界深度を有する、請求項2〜5の何れかに記載のアンダーディスプレイ型指紋認証用センサモジュール。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のアンダーディスプレイ型指紋認証用センサモジュールを含むアンダーディスプレイ型指紋認証装置。
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