JP2004016407A - 画像検出装置および携帯機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】指紋認証に必要な要素や部品を増大させることなく、携帯機器で本人認証用の指紋検出を可能とする。
【解決手段】表示パネル25の2次元状に配置された有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子から発する光を指28の指紋面に照射し、指28の指紋面からの反射光を発光した有機EL素子またはその周辺の有機EL素子を受光素子として機能する表示パネル25の有機EL素子で検出する。指の指紋面に照射される光は、2次元状に配置された1つの有機EL素子或いはブロック状の複数の有機EL素子を単位としてフィールドスキャンすることによって発せられる。
【選択図】 図3
【解決手段】表示パネル25の2次元状に配置された有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子から発する光を指28の指紋面に照射し、指28の指紋面からの反射光を発光した有機EL素子またはその周辺の有機EL素子を受光素子として機能する表示パネル25の有機EL素子で検出する。指の指紋面に照射される光は、2次元状に配置された1つの有機EL素子或いはブロック状の複数の有機EL素子を単位としてフィールドスキャンすることによって発せられる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像検出装置に関し、特に、モバイル機器に搭載される指紋検出装置に好適に用いられる画像検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、本人認証には、指紋、網膜、虹彩、顔、音声、手形、掌紋、筆跡、打鍵等を用いて認証が行われている。そのなかでも指紋は、本人を区別する上で強力な認証法となっている。しかし、指紋を検出できない人が全体の3%程度は居ると言われており、これが指紋検出の普及にマイナスとなっている。現に職業によって指紋が薄れることが知られている。
【0003】
指紋を検出する方式には、大別して静電容量測定方式、光学方式及び圧力検知方式がある。静電容量測定方式は、指と指紋を検出するパネルとの間の容量を測定して指紋を検出する方式である。この方式は指の汚れ等には強いものの、指の状態によっては導電率が変化するため、必ずしも検出率が高いわけではない。
【0004】
また光学方式はCCDやCMOSセンサによって光学的に指紋を検出する方式である。この方式は画像処理技術によって指紋の特徴や特異点を検出して指紋を検出するため検出率が高い。しかし、指が汚れている場合には誤った検出をする恐れある。また、検出プリズムに指を接触させて検出する場合には、プリズムの表面が指紋によって汚れるため、検出率が徐徐に悪化する。また、上記の3つの指紋検出方式(静電容量測定方式、光学方式及び圧力検知方式)の中では装置の作製に比較的コストがかかる方式である。
【0005】
圧力検知方式は解像度には難があるものの、タッチパネル等で検出するので入力技術としては多くの技術的蓄積がある技術である。
【0006】
これらの指紋検出方式を用いた指紋検出システムは、マウスや家の玄関のエントランスをはじめとして多くの分野で既に実用化が始まっている。しかし、eコマースを段表とするモバイル機器、携帯電話等にはそのシステムはこれから搭載が始まるところである。
【0007】
例えば、携帯電話にはCMOSセンサ等に代表される撮像素子を用いたカメラが搭載されているものもあるが、普及している数は決して多い数ではない。また携帯情報通信端末(Personal Digital Assistant:PDA)など他のモバイル機器においても表示体である液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)は搭載されているが、カメラは全ての機種に搭載されているわけではない。
【0008】
液晶ディスプレイ(LCD)パネルにはタッチパネルが全面に貼り付けられていることが多く、それは付属するペンなどを用いて入力が可能である。
【0009】
モバイル機器にも、CMOSセンサを用いたカメラによる光学式の指紋検出装置、またはタッチパネル等を用いた圧力検知式の指紋検出装置を搭載させることが可能であり、あるいは容量測定用の電極を例えばITO(Indium・Tin・Oxide)基板等で作成し、モバイル機器に貼り付けることによって静電容量測定方式の指紋検出装置を搭載することが可能である。
【0010】
また、指紋パターンは容易にコピー複写が可能であるため、指紋検出の際に生体情報を検出することも合わせて行うこともある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、携帯電話やモバイル機器に搭載されるカメラは比較的低解像度のカラーカメラであり指紋の検出には向かないものである。しかも、カメラが全ての携帯電話やモバイル機器に搭載されることは考えにくく、そのために光学方式はモバイル機器等に搭載されるeコマース用個人認証の本命であるとは考えにくい。
【0012】
またモバイル機器等の使用される環境は幅広く、一般には照明を持たないモバイル機器等のカメラが鮮明に撮像できる環境はそれほど多くはないものと考えられる。
【0013】
また表示装置上に形成されたタッチパネルは、指紋検出の際の指の押す圧力が弱いため、付属するペンとの共用が困難である。またその解像度も弱い圧力のために低下しがちである。弱い圧力で鮮明な指紋を入力するためには、パネルの脆性、たわみが必要であり、それはモバイル機器等の表示体には許されない特性である。
【0014】
また圧力検知や静電容量測定用の基板を表示体とは別の場所に設ける方法は、モバイル機器等の表面レイアウトを阻害し、面積増大の原因となる。また重量や価格も増大することになる。
【0015】
本発明の目的は、いたずらに指紋認証に必要な要素や部品を増大させることなく、携帯電話やモバイル機器等において本人認証用の指紋検出を可能とすることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、基板上に2次元状に配置された表示画素から発する光を被写体に照射し、該被写体からの反射光を該基板上に2次元状に配置された受光素子によって検出することを特徴とする。前記表示画素は前記受光素子を兼ねていることが好ましい。
【0017】
本発明は、指、バーコード等の被写体を表示装置の基板上の2次元状に配置された表示画素から発する光で照射し、その反射光を基板上に設けた受光素子によって検出するものである。そして、表示画素が受光素子を兼ねることで、高画素化、高精細化に対応できるようにしたものである。
【0018】
携帯電話、PDA等の携帯機器に搭載される表示装置には、自発光素子である有機EL素子が用いられつつある。有機EL素子は高速駆動が可能であるため、発光する画素の切り替えを非常に速く行なうことが可能である。
【0019】
本発明では、例えば、自発光する1つの画素或いはブロック状の複数の画素を単位として、表示装置内に2次元状に配置された画素アレー内をx、yスキャン(フィールドスキャン)することによって表示装置の上に位置する指を照らす。表示装置から指を離すことで指からの表示装置表面の汚染(指紋、汗)を防止することができ、長期間に渡って発光受光光学系の検出率を良好に保つことができる。
【0020】
指からの反射光は指紋情報はもちろんのこと、発光する色によっては指のわずか内方にも侵入するため、指の表面だけでなく血管の配置等の内部の情報をも含んでいる。各種情報を含んだ反射光は、表示装置内に存在する受光素子によって検出される。これにより徒に表面レイアウトを阻害することなく、受光素子を搭載することができる。
【0021】
フィールドスキャンと受光素子による検出を同期することによって、指の各種情報から指の特性(指紋等)を抽出することができる。また、受光素子は、表示装置の画素内に設けることによって、反射光の空間的な分布2次元情報を得ることができる。
【0022】
また有機EL素子は、元々太陽電池の研究の際に発見された素子であるので、大なり小なり光応答性を有している。発光素子である有機EL素子の光応答性を受光素子として利用すれば、素子によって光の発光と光の受光が両方ともに可能となる。また光の発光と受光を単色毎、色毎に行なうことによって、照射光の指への侵入深さが一義的に定まるため、指の内方の情報がより簡単な形で得られることになり解析容易となる。勿論、有機EL素子以外にも光に対して反応する発光素子であれば他の素子を用いてよい。
【0023】
また、指紋を検出不能な本人に対しては、検出不能である結果と、それに代替する例えば前記指の内方の情報とを合わせて、指紋情報の代替とすることもできる。本発明によれば3%程度の指紋検出不能な本人においても、指紋検出が果たす例えば本人認証等の機能、役割に関しても、検出可能な本人と同様にその機能、役割を果たすことができる。
【0024】
また、本発明に用いる表示装置は、指紋検出を行なわない際には、通常の映像を表示する表示装置としても用いることができる。また表示装置は、指紋検出の際に必要な出力装置としても使用することができ、装置はガイド、ヘルプ機能の実現や、指紋検出の可否や検出結果や他の機能、例えば本人認証の結果等を表示することができる。
【0025】
指紋検出モードと映像表示モードとの切り替えは、指紋検出装置内に設けたスイッチで切り替えを行なう。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の実施形態には、同一基板上にEL素子等の発光素子とホトダイオード等の受光素子とを単位として2次元状に作り込んだもの、EL素子(有機ELの他に無機ELも含む)等の発光素子が光敏感であることを利用して発光素子と受光素子とを兼用させたもの等を用いることができる。表示画素は自発光素子で構成することが好ましいが、非発光素子であっても例えば透過側液晶表示装置のようにバックライトからの光を用いて光を放出できるものは本発明に適用することができる。
【0027】
(実施形態1)
図1は本発明の第1実施形態の指紋検出装置のブロック図である。
【0028】
図1において、11は映像信号を表示部16に提供する映像信号回路であり、スイッチ12を介して表示部16を駆動する駆動回路15に接続されている。13は指紋検出装置全体を制御するためのCPUであり、映像表示モードと指紋検出モードを切り替えるために、スイッチ12を制御している。映像表示モードではスイッチ12は導通し、映像信号は映像信号回路11から駆動回路15を通して表示部16に導かれる。それに対して、指紋検出モードでは駆動回路15を駆動するための信号は、CPU13から直接与えられる。
【0029】
14はCPU13により実行されるプログラムと指紋検出用のデータと指紋検出に必要なワークスペースを提供するメモリであり、バスを介してCPU13に接続されている。
【0030】
15は単純マトリクスからなる表示部16を駆動するための駆動回路であり、主にx、yアドレッシングを行なうシフトレジスタと、画素の発光強度を決める電流源と電圧源からなる。
【0031】
16は画素数320×200のQVGAの有機EL表示パネルからなる表示部であり、各画素の大きさは100μm角であり、単純マトリクスで駆動されている。画素には緑の有機EL発光素子が各々1個形成されている。有機EL発光素子の縦構造をガラス基板から近いほうから並べると、ITO1500Å、正孔輸送層(a’−NPD (N、N’−ジフェニル−N、N’−ビス(1−ナフチル)−1、1’−ビフェニル−4、4’−ジアミン))500Å、Alq(アルミキノリン)500Å、Al−Li100Å、Al1500Åである。
【0032】
EL素子は例えば、4V程度で発光する以外に、1Vから8Vの領域では光照射によって駆動電流が増加し、9Vから11Vの領域では逆に駆動電流が減少するという特徴的な光電流特性を有している。従って、駆動電流をモニタリングすることによってEL素子に光が当たっているかどうかを検出可能である。
【0033】
17は有機EL素子の任意の行電極と列電極間に流れる電流を検出できる8チャネルの電流計からなる検出回路である。
【0034】
EL素子が定電流で駆動される場合には、光の入射によって画素に印加される電圧に増減が生じる。それに対して、EL素子が定電圧で駆動される場合には、画素に印加される電流に増減が生じる。発光(点灯)を行なう画素に関しては、定電流で駆動するのが通常である。しかし発光を行なわない素子(画素)では定電圧でバイアス保持されているのが通常であるので、画素に流れる電流を検出することで光信号を検出することが可能となる。その光検出結果はCPU13へと送られる。18は指紋検出結果を出力するための出力回路18である。
【0035】
図2は、上記指紋検出装置を有する携帯電話の平面図である。携帯電話の他にPDAに上記指紋検出装置を搭載してもよい。本実施形態の携帯電話は、キー21と、送信する音声を取り込む送話部22と、受信した音声を出力する受話部23と、画像を表示するとともに指の指紋を検出するパネル25と、パネル25を保護する表示窓24と、パネル25が搭載される本体基板26と、筐体27とから構成されている。あらかじめ設定されたキー21を押すとパネル25で指28の指紋を検出する。基板26上に映像信号回路11、CPU13、メモリ14、駆動回路15、検出回路17、出力回路18が搭載されている。
【0036】
図3はパネル上に指を配置した場合の状態を説明する図である。図3に示すように、パネル25の画素から放出された光30bは、表示窓24に設けられた透明板29を透過して指28に照射され、指紋面を反射して反射光31bとして透明板29を介して光を放出した画素あるいはその画素の周辺の画素に入射する。画素に流れる電流を検出することで指紋情報が検知される。なお、光30a、反射光31aは光30b、反射光31bよりも波長が長く、指の内部まで光が入射する状態を示している。
【0037】
以下に上記指紋検出装置の動作を説明する。
【0038】
まずCPU13にて指紋検出モードに切り替えるため、スイッチ12をオフにする。次いで駆動回路15に単純マトリクスを左上から右下まで順にアドレッシングするための信号を入力する。その際、輝度信号はすべて同一とする。駆動回路15はCPU13からの信号を受けて、表示部16をx、yシフトレジスタで画素選択し、一定な輝度信号から定電流駆動波形を形成し、画素に定電流を印加する。駆動波形は周波数640kHzであり、ここでは、1画素の点灯時間は1.56μsecとした。画素の発光は、2次元状に配置された1つの画素或いはブロック状(ライン状も含む)の複数の画素を単位としてフィールドスキャンすることによって行われる。
【0039】
定電流が印加された画素は発光し、表示部16の約1mm上方に配置された指を0.1秒で左上から右下まで順次照明する。発光する光は等方的ではなく、ある程度の指向性を有しており、発光画素の直上の指の部分に多くの光が当たる。指紋の山の部分では多くの光が反射され、また谷の部分ではさほどでもない。また山の部分は白い色を反射し、谷の部分は赤い色を反射するので、使用する光の波長によっても指紋の山谷は区別が可能である。また、波長の長い光ほど指の内部に侵入するので、指紋以外の、より指の内部情報(血管の配置等の指情報)を含んだものとなっている。
【0040】
指からの反射光は表示部16の320×200の各画素に入射する。入射光は、発光を行なっている1画素以外では容易に電流の変化として検出される。即ち、EL素子は発光受光素子として働く。
【0041】
図4に発光している画素周辺のバイアス状態を示す。行電極41と列電極42とにそれぞれ印加される電圧の差が画素(EL素子)40に印加される。現在l行m列の画素が発光しているとすると、バイアス状態は図に示す通りである(ここでは10Vが印加されている)。(l−1)行(m−1)列の画素と(l−1)行(m+1)列の画素、(l+1)行(m−1)列の画素と(l+1)行(m+1)列の画素の計4つ(セカンドニアレスト)の画素には逆バイアス−8Vが印加されている。また、l行(m−1)列の画素とl行(m+1)列の画素(ファーストニアレスト)にはバイアス2Vが印加される。それに対して、(l−1)行m列の画素と(l+1)行m列の画素(ファーストニアレスト)にはバイアスが印加されていない(ゼロバイアス)。
【0042】
前述したように、ここで用いるEL素子は1Vから8Vの領域では光照射によって駆動電流が増加するので、セカンドニアレストの画素とl行(m−1)列の画素とl行(m+1)列の画素(ファーストニアレスト)とに流れる電流を行電極と列電極を用いて検出回路17で検出すれば、どの程度の光が入射しているかを知ることができる。
【0043】
CPU13は検出回路17からの出力を受け、メモリ14中に内蔵する解析プログラムを用いて検出回路17の出力結果から指からの反射光の強度とその分布を計算する。それにより発光画素の直上にある指の山谷を判定し、その結果をメモリ14中にビットマップの形で格納する。
【0044】
以後は指紋パターンから指紋に該当する本人を探し、本人認証等の指紋検出結果を出力回路18に出力する。
【0045】
(実施形態2)
図5に本発明の第2の実施形態の指紋検出装置の画素部レイアウトを示す。
【0046】
本実施形態の指紋検出装置は102×100画素の単純マトリクスEL表示パネルの表示部を有している。各画素は有機EL素子50から構成されており、行電極51と列電極52でアドレッシングされる。
【0047】
表示パネルはカラー型であり、緑(G)赤(R)青(B)が3列ごとに繰り返す画素アレーとなっている。
【0048】
緑色を発光する有機EL素子の構成は、発光層がAlqで構成されている。また赤色を発光する素子は、Alqに(コダックの)DCM(4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジエチルアミノスチリル)−4H−ピラン)がドープされている。また青色を発光する素子は、(出光興産の)DPVBi(4、4’−ビス(2、2’−ジフェニルビニル)ビフェニル)にベリレンがドープされている。
【0049】
上記表示パネルにおいて指紋を検出する場合には、各色の発光は各色毎に分かれて行なわれる。まず緑色の発光が34列100行分行なわれ、次いで赤色の発光が34列100行分、最後に青色の発光が34列100行分行なわれる。
【0050】
緑色の発光では主に指紋の検出が行なわれ、第1の実施形態で説明した動作により上方に配置された指の2次元的な指紋構造が検出される。それに対して赤色の発光では、赤色光は緑色光よりも指の内方まで侵入するため、指の表面に形成された指紋構造以外の情報を拾い、緑色光で得られた指紋構造とは異なる2次元情報を有するのが通常である。特にEL素子の赤色発光は波長分布がブロードであるため、指の透過率が高い赤外領域までを含む発光光を容易に得ることができる。図3の光30a、反射光31aは赤色光を示し、光30b、反射光31bは緑色光を示す。
【0051】
本実施形態の指紋検出装置も図1に示したものと同様な構成を有する。図6に本実施形態の駆動アルゴリズムを示す。
【0052】
まず、緑色発光用のEL素子から緑色光が放出され、指を反射した緑色光を緑色、赤、青発光用のEL素子で受光し(ステップS61)、緑色に関する2次元光情報を取得する(ステップS62)。次に、赤色発光用のEL素子から赤色光が放出され、指を反射した赤色光を緑色、赤、青発光用のEL素子で受光し(ステップS63)、赤色に関する2次元光情報を取得する(ステップS64)。次に、青色発光用のEL素子から青色光が放出され、指を反射した青色光を緑色、赤、青発光用のEL素子で受光する(ステップS65)。
【0053】
メモリ中に蓄積された緑色の2次元光情報(指紋情報)と赤色の2次元光情報との差分が取られ(ステップS66)、それが予め決められている差分の大きさよりも大きな場合には、正しく生体検出が行なわれたと判断し(ステップS67)、正常終了とする。それとは対照的に、前記差分の大きさが小さい場合には生体ではないと判断し(ステップS67)、異常終了とする。
【0054】
本実施形態によれば人物の指紋を白黒コピー複写したような偽りの指紋パターンに対しては、それが指紋であると誤って検出される恐れは無くなる。
【0055】
また、本実施形態においては、青色の発光光においても2次元光情報を取得し、それを他の2つのそれと比較することもできる。また生体の検出、判定方法も、大きさの比較だけでなく、公知の画像処理技術を用いてその画像の特徴を抽出して、生体であるとの判定を行なうこともできる。
【0056】
(実施形態3)
図7に本発明の第3の実施形態である指紋検出装置のブロック図を示す。
【0057】
図7において、58は比較されるべき指紋情報が格納されているファイル部である。CPU53、メモリ54、駆動回路55、表示部56、検出回路57はそれぞれCPU13、メモリ14、駆動回路15、表示部16、検出回路17に対応する。その動作については説明を省略する。図1の本実施形態においては前述のように緑色光と赤色光により指の2次元光情報が取得される。本実施形態の駆動アルゴリズムを図8に示す。
【0058】
まず、緑色発光用のEL素子から緑色光が放出され、指を反射した緑色光を緑色、赤、青発光用のEL素子で受光し(ステップS71)、緑色に関する2次元光情報を取得する(ステップS72)。それが予め決められた指紋としての特徴を有している場合には(ステップS73)、その情報がファイル部58中に格納されている指紋情報と対比され、本人認証等が行なわれる(ステップS74)。それに対して、検出された2次元光情報(G)が予め決められた指紋としての特徴を有していない場合には(ステップS73)、赤色発光用のEL素子から赤色光が放出され、指を反射した赤色光を緑色、赤、青発光用のEL素子で受光し(ステップS75)、赤色に関する2次元光情報を取得する(ステップS76)。検出された2次元情報(R)を以って指紋に相当する情報とし、ファイル部58中に格納されている指紋情報との比較が行なわれる(ステップS77)。
【0059】
本実施形態によれば、指紋を有していない指においても、指の内方まで侵入可能な比較的波長の長い赤色光を用いて2次元光情報を取得することによって、指紋情報に代用することができる。
【0060】
また指紋の検出だけでなく、指紋の登録の際にも同様にして指紋を有さない指に関しても指紋情報の登録が可能となる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、表示装置を指紋検出に用いることによって、小型軽量安価に指紋検出装置を得ることができる。また、指紋を検出不能な人や指に関しても、それに代替する情報を検出、登録することができ、指紋検出率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の指紋検出装置のブロック図である。
【図2】上記指紋検出装置を有する携帯電話の平面図である。
【図3】パネル上に指を配置した場合の状態を説明する図である。
【図4】発光している画素周辺のバイアス状態を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態の指紋検出装置の画素部レイアウト図である。
【図6】本発明の第2の実施形態の駆動アルゴリズムを示す図である。
【図7】本発明の第3の実施形態である指紋検出装置のブロック図である。
【図8】本発明の第3の実施形態の駆動アルゴリズムを示す図である。
【符号の説明】
11 映像信号回路
12 スイッチ
13,53 CPU
14,54 メモリ
15,55 駆動回路
16,56 表示部
17,57 検出回路
18 出力回路
58 ファイル部
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像検出装置に関し、特に、モバイル機器に搭載される指紋検出装置に好適に用いられる画像検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、本人認証には、指紋、網膜、虹彩、顔、音声、手形、掌紋、筆跡、打鍵等を用いて認証が行われている。そのなかでも指紋は、本人を区別する上で強力な認証法となっている。しかし、指紋を検出できない人が全体の3%程度は居ると言われており、これが指紋検出の普及にマイナスとなっている。現に職業によって指紋が薄れることが知られている。
【0003】
指紋を検出する方式には、大別して静電容量測定方式、光学方式及び圧力検知方式がある。静電容量測定方式は、指と指紋を検出するパネルとの間の容量を測定して指紋を検出する方式である。この方式は指の汚れ等には強いものの、指の状態によっては導電率が変化するため、必ずしも検出率が高いわけではない。
【0004】
また光学方式はCCDやCMOSセンサによって光学的に指紋を検出する方式である。この方式は画像処理技術によって指紋の特徴や特異点を検出して指紋を検出するため検出率が高い。しかし、指が汚れている場合には誤った検出をする恐れある。また、検出プリズムに指を接触させて検出する場合には、プリズムの表面が指紋によって汚れるため、検出率が徐徐に悪化する。また、上記の3つの指紋検出方式(静電容量測定方式、光学方式及び圧力検知方式)の中では装置の作製に比較的コストがかかる方式である。
【0005】
圧力検知方式は解像度には難があるものの、タッチパネル等で検出するので入力技術としては多くの技術的蓄積がある技術である。
【0006】
これらの指紋検出方式を用いた指紋検出システムは、マウスや家の玄関のエントランスをはじめとして多くの分野で既に実用化が始まっている。しかし、eコマースを段表とするモバイル機器、携帯電話等にはそのシステムはこれから搭載が始まるところである。
【0007】
例えば、携帯電話にはCMOSセンサ等に代表される撮像素子を用いたカメラが搭載されているものもあるが、普及している数は決して多い数ではない。また携帯情報通信端末(Personal Digital Assistant:PDA)など他のモバイル機器においても表示体である液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)は搭載されているが、カメラは全ての機種に搭載されているわけではない。
【0008】
液晶ディスプレイ(LCD)パネルにはタッチパネルが全面に貼り付けられていることが多く、それは付属するペンなどを用いて入力が可能である。
【0009】
モバイル機器にも、CMOSセンサを用いたカメラによる光学式の指紋検出装置、またはタッチパネル等を用いた圧力検知式の指紋検出装置を搭載させることが可能であり、あるいは容量測定用の電極を例えばITO(Indium・Tin・Oxide)基板等で作成し、モバイル機器に貼り付けることによって静電容量測定方式の指紋検出装置を搭載することが可能である。
【0010】
また、指紋パターンは容易にコピー複写が可能であるため、指紋検出の際に生体情報を検出することも合わせて行うこともある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、携帯電話やモバイル機器に搭載されるカメラは比較的低解像度のカラーカメラであり指紋の検出には向かないものである。しかも、カメラが全ての携帯電話やモバイル機器に搭載されることは考えにくく、そのために光学方式はモバイル機器等に搭載されるeコマース用個人認証の本命であるとは考えにくい。
【0012】
またモバイル機器等の使用される環境は幅広く、一般には照明を持たないモバイル機器等のカメラが鮮明に撮像できる環境はそれほど多くはないものと考えられる。
【0013】
また表示装置上に形成されたタッチパネルは、指紋検出の際の指の押す圧力が弱いため、付属するペンとの共用が困難である。またその解像度も弱い圧力のために低下しがちである。弱い圧力で鮮明な指紋を入力するためには、パネルの脆性、たわみが必要であり、それはモバイル機器等の表示体には許されない特性である。
【0014】
また圧力検知や静電容量測定用の基板を表示体とは別の場所に設ける方法は、モバイル機器等の表面レイアウトを阻害し、面積増大の原因となる。また重量や価格も増大することになる。
【0015】
本発明の目的は、いたずらに指紋認証に必要な要素や部品を増大させることなく、携帯電話やモバイル機器等において本人認証用の指紋検出を可能とすることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、基板上に2次元状に配置された表示画素から発する光を被写体に照射し、該被写体からの反射光を該基板上に2次元状に配置された受光素子によって検出することを特徴とする。前記表示画素は前記受光素子を兼ねていることが好ましい。
【0017】
本発明は、指、バーコード等の被写体を表示装置の基板上の2次元状に配置された表示画素から発する光で照射し、その反射光を基板上に設けた受光素子によって検出するものである。そして、表示画素が受光素子を兼ねることで、高画素化、高精細化に対応できるようにしたものである。
【0018】
携帯電話、PDA等の携帯機器に搭載される表示装置には、自発光素子である有機EL素子が用いられつつある。有機EL素子は高速駆動が可能であるため、発光する画素の切り替えを非常に速く行なうことが可能である。
【0019】
本発明では、例えば、自発光する1つの画素或いはブロック状の複数の画素を単位として、表示装置内に2次元状に配置された画素アレー内をx、yスキャン(フィールドスキャン)することによって表示装置の上に位置する指を照らす。表示装置から指を離すことで指からの表示装置表面の汚染(指紋、汗)を防止することができ、長期間に渡って発光受光光学系の検出率を良好に保つことができる。
【0020】
指からの反射光は指紋情報はもちろんのこと、発光する色によっては指のわずか内方にも侵入するため、指の表面だけでなく血管の配置等の内部の情報をも含んでいる。各種情報を含んだ反射光は、表示装置内に存在する受光素子によって検出される。これにより徒に表面レイアウトを阻害することなく、受光素子を搭載することができる。
【0021】
フィールドスキャンと受光素子による検出を同期することによって、指の各種情報から指の特性(指紋等)を抽出することができる。また、受光素子は、表示装置の画素内に設けることによって、反射光の空間的な分布2次元情報を得ることができる。
【0022】
また有機EL素子は、元々太陽電池の研究の際に発見された素子であるので、大なり小なり光応答性を有している。発光素子である有機EL素子の光応答性を受光素子として利用すれば、素子によって光の発光と光の受光が両方ともに可能となる。また光の発光と受光を単色毎、色毎に行なうことによって、照射光の指への侵入深さが一義的に定まるため、指の内方の情報がより簡単な形で得られることになり解析容易となる。勿論、有機EL素子以外にも光に対して反応する発光素子であれば他の素子を用いてよい。
【0023】
また、指紋を検出不能な本人に対しては、検出不能である結果と、それに代替する例えば前記指の内方の情報とを合わせて、指紋情報の代替とすることもできる。本発明によれば3%程度の指紋検出不能な本人においても、指紋検出が果たす例えば本人認証等の機能、役割に関しても、検出可能な本人と同様にその機能、役割を果たすことができる。
【0024】
また、本発明に用いる表示装置は、指紋検出を行なわない際には、通常の映像を表示する表示装置としても用いることができる。また表示装置は、指紋検出の際に必要な出力装置としても使用することができ、装置はガイド、ヘルプ機能の実現や、指紋検出の可否や検出結果や他の機能、例えば本人認証の結果等を表示することができる。
【0025】
指紋検出モードと映像表示モードとの切り替えは、指紋検出装置内に設けたスイッチで切り替えを行なう。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の実施形態には、同一基板上にEL素子等の発光素子とホトダイオード等の受光素子とを単位として2次元状に作り込んだもの、EL素子(有機ELの他に無機ELも含む)等の発光素子が光敏感であることを利用して発光素子と受光素子とを兼用させたもの等を用いることができる。表示画素は自発光素子で構成することが好ましいが、非発光素子であっても例えば透過側液晶表示装置のようにバックライトからの光を用いて光を放出できるものは本発明に適用することができる。
【0027】
(実施形態1)
図1は本発明の第1実施形態の指紋検出装置のブロック図である。
【0028】
図1において、11は映像信号を表示部16に提供する映像信号回路であり、スイッチ12を介して表示部16を駆動する駆動回路15に接続されている。13は指紋検出装置全体を制御するためのCPUであり、映像表示モードと指紋検出モードを切り替えるために、スイッチ12を制御している。映像表示モードではスイッチ12は導通し、映像信号は映像信号回路11から駆動回路15を通して表示部16に導かれる。それに対して、指紋検出モードでは駆動回路15を駆動するための信号は、CPU13から直接与えられる。
【0029】
14はCPU13により実行されるプログラムと指紋検出用のデータと指紋検出に必要なワークスペースを提供するメモリであり、バスを介してCPU13に接続されている。
【0030】
15は単純マトリクスからなる表示部16を駆動するための駆動回路であり、主にx、yアドレッシングを行なうシフトレジスタと、画素の発光強度を決める電流源と電圧源からなる。
【0031】
16は画素数320×200のQVGAの有機EL表示パネルからなる表示部であり、各画素の大きさは100μm角であり、単純マトリクスで駆動されている。画素には緑の有機EL発光素子が各々1個形成されている。有機EL発光素子の縦構造をガラス基板から近いほうから並べると、ITO1500Å、正孔輸送層(a’−NPD (N、N’−ジフェニル−N、N’−ビス(1−ナフチル)−1、1’−ビフェニル−4、4’−ジアミン))500Å、Alq(アルミキノリン)500Å、Al−Li100Å、Al1500Åである。
【0032】
EL素子は例えば、4V程度で発光する以外に、1Vから8Vの領域では光照射によって駆動電流が増加し、9Vから11Vの領域では逆に駆動電流が減少するという特徴的な光電流特性を有している。従って、駆動電流をモニタリングすることによってEL素子に光が当たっているかどうかを検出可能である。
【0033】
17は有機EL素子の任意の行電極と列電極間に流れる電流を検出できる8チャネルの電流計からなる検出回路である。
【0034】
EL素子が定電流で駆動される場合には、光の入射によって画素に印加される電圧に増減が生じる。それに対して、EL素子が定電圧で駆動される場合には、画素に印加される電流に増減が生じる。発光(点灯)を行なう画素に関しては、定電流で駆動するのが通常である。しかし発光を行なわない素子(画素)では定電圧でバイアス保持されているのが通常であるので、画素に流れる電流を検出することで光信号を検出することが可能となる。その光検出結果はCPU13へと送られる。18は指紋検出結果を出力するための出力回路18である。
【0035】
図2は、上記指紋検出装置を有する携帯電話の平面図である。携帯電話の他にPDAに上記指紋検出装置を搭載してもよい。本実施形態の携帯電話は、キー21と、送信する音声を取り込む送話部22と、受信した音声を出力する受話部23と、画像を表示するとともに指の指紋を検出するパネル25と、パネル25を保護する表示窓24と、パネル25が搭載される本体基板26と、筐体27とから構成されている。あらかじめ設定されたキー21を押すとパネル25で指28の指紋を検出する。基板26上に映像信号回路11、CPU13、メモリ14、駆動回路15、検出回路17、出力回路18が搭載されている。
【0036】
図3はパネル上に指を配置した場合の状態を説明する図である。図3に示すように、パネル25の画素から放出された光30bは、表示窓24に設けられた透明板29を透過して指28に照射され、指紋面を反射して反射光31bとして透明板29を介して光を放出した画素あるいはその画素の周辺の画素に入射する。画素に流れる電流を検出することで指紋情報が検知される。なお、光30a、反射光31aは光30b、反射光31bよりも波長が長く、指の内部まで光が入射する状態を示している。
【0037】
以下に上記指紋検出装置の動作を説明する。
【0038】
まずCPU13にて指紋検出モードに切り替えるため、スイッチ12をオフにする。次いで駆動回路15に単純マトリクスを左上から右下まで順にアドレッシングするための信号を入力する。その際、輝度信号はすべて同一とする。駆動回路15はCPU13からの信号を受けて、表示部16をx、yシフトレジスタで画素選択し、一定な輝度信号から定電流駆動波形を形成し、画素に定電流を印加する。駆動波形は周波数640kHzであり、ここでは、1画素の点灯時間は1.56μsecとした。画素の発光は、2次元状に配置された1つの画素或いはブロック状(ライン状も含む)の複数の画素を単位としてフィールドスキャンすることによって行われる。
【0039】
定電流が印加された画素は発光し、表示部16の約1mm上方に配置された指を0.1秒で左上から右下まで順次照明する。発光する光は等方的ではなく、ある程度の指向性を有しており、発光画素の直上の指の部分に多くの光が当たる。指紋の山の部分では多くの光が反射され、また谷の部分ではさほどでもない。また山の部分は白い色を反射し、谷の部分は赤い色を反射するので、使用する光の波長によっても指紋の山谷は区別が可能である。また、波長の長い光ほど指の内部に侵入するので、指紋以外の、より指の内部情報(血管の配置等の指情報)を含んだものとなっている。
【0040】
指からの反射光は表示部16の320×200の各画素に入射する。入射光は、発光を行なっている1画素以外では容易に電流の変化として検出される。即ち、EL素子は発光受光素子として働く。
【0041】
図4に発光している画素周辺のバイアス状態を示す。行電極41と列電極42とにそれぞれ印加される電圧の差が画素(EL素子)40に印加される。現在l行m列の画素が発光しているとすると、バイアス状態は図に示す通りである(ここでは10Vが印加されている)。(l−1)行(m−1)列の画素と(l−1)行(m+1)列の画素、(l+1)行(m−1)列の画素と(l+1)行(m+1)列の画素の計4つ(セカンドニアレスト)の画素には逆バイアス−8Vが印加されている。また、l行(m−1)列の画素とl行(m+1)列の画素(ファーストニアレスト)にはバイアス2Vが印加される。それに対して、(l−1)行m列の画素と(l+1)行m列の画素(ファーストニアレスト)にはバイアスが印加されていない(ゼロバイアス)。
【0042】
前述したように、ここで用いるEL素子は1Vから8Vの領域では光照射によって駆動電流が増加するので、セカンドニアレストの画素とl行(m−1)列の画素とl行(m+1)列の画素(ファーストニアレスト)とに流れる電流を行電極と列電極を用いて検出回路17で検出すれば、どの程度の光が入射しているかを知ることができる。
【0043】
CPU13は検出回路17からの出力を受け、メモリ14中に内蔵する解析プログラムを用いて検出回路17の出力結果から指からの反射光の強度とその分布を計算する。それにより発光画素の直上にある指の山谷を判定し、その結果をメモリ14中にビットマップの形で格納する。
【0044】
以後は指紋パターンから指紋に該当する本人を探し、本人認証等の指紋検出結果を出力回路18に出力する。
【0045】
(実施形態2)
図5に本発明の第2の実施形態の指紋検出装置の画素部レイアウトを示す。
【0046】
本実施形態の指紋検出装置は102×100画素の単純マトリクスEL表示パネルの表示部を有している。各画素は有機EL素子50から構成されており、行電極51と列電極52でアドレッシングされる。
【0047】
表示パネルはカラー型であり、緑(G)赤(R)青(B)が3列ごとに繰り返す画素アレーとなっている。
【0048】
緑色を発光する有機EL素子の構成は、発光層がAlqで構成されている。また赤色を発光する素子は、Alqに(コダックの)DCM(4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジエチルアミノスチリル)−4H−ピラン)がドープされている。また青色を発光する素子は、(出光興産の)DPVBi(4、4’−ビス(2、2’−ジフェニルビニル)ビフェニル)にベリレンがドープされている。
【0049】
上記表示パネルにおいて指紋を検出する場合には、各色の発光は各色毎に分かれて行なわれる。まず緑色の発光が34列100行分行なわれ、次いで赤色の発光が34列100行分、最後に青色の発光が34列100行分行なわれる。
【0050】
緑色の発光では主に指紋の検出が行なわれ、第1の実施形態で説明した動作により上方に配置された指の2次元的な指紋構造が検出される。それに対して赤色の発光では、赤色光は緑色光よりも指の内方まで侵入するため、指の表面に形成された指紋構造以外の情報を拾い、緑色光で得られた指紋構造とは異なる2次元情報を有するのが通常である。特にEL素子の赤色発光は波長分布がブロードであるため、指の透過率が高い赤外領域までを含む発光光を容易に得ることができる。図3の光30a、反射光31aは赤色光を示し、光30b、反射光31bは緑色光を示す。
【0051】
本実施形態の指紋検出装置も図1に示したものと同様な構成を有する。図6に本実施形態の駆動アルゴリズムを示す。
【0052】
まず、緑色発光用のEL素子から緑色光が放出され、指を反射した緑色光を緑色、赤、青発光用のEL素子で受光し(ステップS61)、緑色に関する2次元光情報を取得する(ステップS62)。次に、赤色発光用のEL素子から赤色光が放出され、指を反射した赤色光を緑色、赤、青発光用のEL素子で受光し(ステップS63)、赤色に関する2次元光情報を取得する(ステップS64)。次に、青色発光用のEL素子から青色光が放出され、指を反射した青色光を緑色、赤、青発光用のEL素子で受光する(ステップS65)。
【0053】
メモリ中に蓄積された緑色の2次元光情報(指紋情報)と赤色の2次元光情報との差分が取られ(ステップS66)、それが予め決められている差分の大きさよりも大きな場合には、正しく生体検出が行なわれたと判断し(ステップS67)、正常終了とする。それとは対照的に、前記差分の大きさが小さい場合には生体ではないと判断し(ステップS67)、異常終了とする。
【0054】
本実施形態によれば人物の指紋を白黒コピー複写したような偽りの指紋パターンに対しては、それが指紋であると誤って検出される恐れは無くなる。
【0055】
また、本実施形態においては、青色の発光光においても2次元光情報を取得し、それを他の2つのそれと比較することもできる。また生体の検出、判定方法も、大きさの比較だけでなく、公知の画像処理技術を用いてその画像の特徴を抽出して、生体であるとの判定を行なうこともできる。
【0056】
(実施形態3)
図7に本発明の第3の実施形態である指紋検出装置のブロック図を示す。
【0057】
図7において、58は比較されるべき指紋情報が格納されているファイル部である。CPU53、メモリ54、駆動回路55、表示部56、検出回路57はそれぞれCPU13、メモリ14、駆動回路15、表示部16、検出回路17に対応する。その動作については説明を省略する。図1の本実施形態においては前述のように緑色光と赤色光により指の2次元光情報が取得される。本実施形態の駆動アルゴリズムを図8に示す。
【0058】
まず、緑色発光用のEL素子から緑色光が放出され、指を反射した緑色光を緑色、赤、青発光用のEL素子で受光し(ステップS71)、緑色に関する2次元光情報を取得する(ステップS72)。それが予め決められた指紋としての特徴を有している場合には(ステップS73)、その情報がファイル部58中に格納されている指紋情報と対比され、本人認証等が行なわれる(ステップS74)。それに対して、検出された2次元光情報(G)が予め決められた指紋としての特徴を有していない場合には(ステップS73)、赤色発光用のEL素子から赤色光が放出され、指を反射した赤色光を緑色、赤、青発光用のEL素子で受光し(ステップS75)、赤色に関する2次元光情報を取得する(ステップS76)。検出された2次元情報(R)を以って指紋に相当する情報とし、ファイル部58中に格納されている指紋情報との比較が行なわれる(ステップS77)。
【0059】
本実施形態によれば、指紋を有していない指においても、指の内方まで侵入可能な比較的波長の長い赤色光を用いて2次元光情報を取得することによって、指紋情報に代用することができる。
【0060】
また指紋の検出だけでなく、指紋の登録の際にも同様にして指紋を有さない指に関しても指紋情報の登録が可能となる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、表示装置を指紋検出に用いることによって、小型軽量安価に指紋検出装置を得ることができる。また、指紋を検出不能な人や指に関しても、それに代替する情報を検出、登録することができ、指紋検出率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の指紋検出装置のブロック図である。
【図2】上記指紋検出装置を有する携帯電話の平面図である。
【図3】パネル上に指を配置した場合の状態を説明する図である。
【図4】発光している画素周辺のバイアス状態を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態の指紋検出装置の画素部レイアウト図である。
【図6】本発明の第2の実施形態の駆動アルゴリズムを示す図である。
【図7】本発明の第3の実施形態である指紋検出装置のブロック図である。
【図8】本発明の第3の実施形態の駆動アルゴリズムを示す図である。
【符号の説明】
11 映像信号回路
12 スイッチ
13,53 CPU
14,54 メモリ
15,55 駆動回路
16,56 表示部
17,57 検出回路
18 出力回路
58 ファイル部
Claims (14)
- 基板上に2次元状に配置された表示画素から発する光を被写体に照射し、該被写体からの反射光を該基板上に2次元状に配置された受光素子によって検出することを特徴とする画像検出装置。
- 前記被写体は指であり、該指からの反射光を前記受光素子で検出することで該指の指紋検出を行うことを特徴とする請求項1記載の画像検出装置。
- 前記表示画素は自発光表示素子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像検出装置。
- 前記自発光表示素子は、有機エレクトロルミネッセンス表示素子であることを特徴とする請求項3記載の画像検出装置。
- 前記表示画素は前記受光素子を兼ねていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像検出装置。
- 前記表示画素は、有機エレクトロルミネッセンス表示素子であることを特徴とする請求項5記載の画像検出装置。
- 前記表示画素から発する光は、前記2次元状に配置された1つの表示画素或いはブロック状の複数の表示画素を単位としてフィールドスキャンすることによって発せられることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像検出装置。
- 前記表示画素から発する光は、前記画素の色毎にまとめられて放出されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像検出装置。
- 前記反射光は、異なる色毎にまとめられて解析されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像検出装置。
- 前記反射光は、指紋以外の指情報を含んでおり、前記指紋以外の指情報をも合わせて抽出することを特徴とする請求項2記載の画像検出装置。
- 前記指情報は、前記指紋検出が不可能であった場合には、その検出不可能結果と前記指情報とを合わせたものを指紋検出の結果に代用することを特徴とする請求項10記載の画像検出装置。
- 前記受光素子によって前記指からの反射光の2次元的な分布を取得し、それに基づいて指紋検出を行なうことを特徴とする請求項2記載の画像検出装置。
- 前記指紋検出のモードと通常の映像を表示するモードとを有し、両者を切り替えるスイッチを有することを特徴とする請求項2記載の画像検出装置。
- 請求項1から13のいずれか1項に記載の画像検出装置を備えた携帯機器。
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