JP2021118279A - 抵抗器 - Google Patents

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陽平 常盤
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智史 野口
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Abstract

【課題】小型化を実現しつつ従来にはないさらなる低抵抗を実現可能な抵抗器を提供する。【解決手段】抵抗体10と、抵抗体10に接続された一対の電極(第1電極体11、第2電極体12)と、を備えた抵抗器1であって、抵抗体10の端面と、電極(第1電極体11、第2電極体12)の端面とが、突き合わせて接合される。電極(第1電極体11、第2電極体12)は、胴体部21,31と胴体部21,31から実装面に突出した脚部22,32と、を含む。抵抗器1の長さ寸法は、3.2mm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、抵抗器に関する。
特許文献1は、小型で大電流測定に適した電流検出用の抵抗器として、抵抗体の下面に一対の電極を接合した抵抗器を開示している。
特開2002−57009号公報
ところで、自動車の電動化、自動運転化に伴い、車載関連部品としての抵抗器には、小型化と低抵抗化の両立が求められている。しかし、特許文献1に係るタイプの抵抗器では、抵抗体の寸法がそのまま抵抗器の寸法であり、抵抗値も抵抗器の寸法に大きく依存するため、抵抗器の寸法から予測できる抵抗値よりもさらに低抵抗にすることは困難であった。
そこで本発明は、小型化を実現しつつ従来にはないさらなる低抵抗を実現可能な抵抗器を提供することを目的とする。
本発明の1つの態様によれば、抵抗体と、抵抗体に接続された一対の電極と、を備えた抵抗器であって、抵抗体の端面と、電極の端面とが、突き合わせて接合され、電極は、胴体部と胴体部から実装面に突出した脚部と、を含み、抵抗器の長さ寸法は、3.2mm以下である。
本発明の1つの態様によれば、抵抗体と抵抗体に接続された一対の電極により胴体部から実装面に突出した脚部が構成されるので小型の抵抗器が実現できる。また、抵抗体の両端に電極が接合された形態であり、抵抗体の寸法は抵抗器の寸法よりも小さくなるので、抵抗体の下面に一対の電極を接合したタイプの抵抗器よりも低抵抗な抵抗器を実現できる。以上より、小型化(3.2mm以下)を実現しつつ従来にはないさらなる低抵抗(2mΩ以下)を実現可能な抵抗器となる。
図1は、第1実施形態に係る抵抗器の斜視図である。 図2は、第1実施形態に係る抵抗器を回路基板への実装面側から見た斜視図である。 図3は、第2実施形態の抵抗器の側面図である。 図4は、第3実施形態の抵抗器の側面図である。 図5は、第4実施形態の抵抗器の斜視図である。 図6は、第5実施形態の抵抗器の側面図である。 図7は、第6実施形態の抵抗器の側面図である。 図8は、第7実施形態の抵抗器の側面図である。 図9は、第8実施形態の抵抗器の側面図である。 図10は、第9実施形態の抵抗器の側面図である。 図11は、第10実施形態の抵抗器の側面図である。 図12は、第11実施形態の抵抗器の側面図である。 図13は、本実施形態の抵抗器の製造方法を説明する模式図である。 図14は、図13に示す工程(c)に用いられるダイスを引き抜き方向Fの上流側から見た正面図である。 図15は、図14のB−B線断面図であって、本実施形態の抵抗器の製造方法における形状を加工する工程を説明する模式図である。
[抵抗器の説明]
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る抵抗器1について、図1、図2を用いて詳細に説明する。図1は、第1実施形態に係る抵抗器1の斜視図である。図2は、第1実施形態に係る抵抗器1を回路基板への実装面側から見た斜視図である。
抵抗器1は、抵抗体10と、第1電極体11(電極)と、第2電極体12(電極)とを備え、第1電極体11と抵抗体10と第2電極体12とが、この順に接合されたものである。抵抗器1は、図1には示されていない回路基板等に実装される。例えば、抵抗器1は、回路基板のランドパターン上に形成された一対の電極の上に配置される。本実施形態では、抵抗器1は、電流検出用抵抗器(シャント抵抗器)として用いられる。
なお、本実施形態では、第1電極体11と第2電極体12が並ぶ方向(抵抗器1の長手方向)をX方向(第1電極体11側を+X方向、第2電極体12側を−X方向)とし、抵抗器1の幅方向をY方向(図1の紙面手前側を+Y方向、図1の紙面奥側を−Y方向)とし、抵抗器1の厚み方向をZ方向(回路基板に向かう方向を−Z方向、回路基板から離れる方向を+Z方向)とし、X方向、Y方向、Z方向は互いに直交するものとする。また、抵抗器1の実装面とは、回路基板に抵抗器1を実装する際に抵抗器1が回路基板に対向する面を意味し、第1電極体11、抵抗体10、第2電極体12の回路基板に対向する面を含む。
本実施形態においては、抵抗体10は、直方体(または立方体)形状に形成されている。
本実施形態において、抵抗体10は、大電流を精度よく検出する観点から、比抵抗が小さく、且つ抵抗温度係数(TCR)が小さい抵抗体材料であることが好ましい。一例として、銅・マンガン・ニッケル系合金、銅・マンガン・スズ系合金、ニッケル・クロム系合金、銅・ニッケル系合金等を使用することができる。
第1電極体11は、抵抗体10に接合する胴体部21と、胴体部21と一体に形成され回路基板側に延びる脚部22とを備える。また、第2電極体12は、抵抗体10に接合する胴体部31と、胴体部31と一体に形成され回路基板側に延びる脚部32と、を備える。
第1電極体11(胴体部21、脚部22)及び第2電極体12(胴体部31、脚部32)は、安定した検出精度を確保する観点から、電気伝導性及び熱伝導性の良好な導電性材料であることが好ましい。一例として、第1電極体11及び第2電極体12として、銅、銅系合金等を使用することができる。銅の中では、無酸素銅(C1020)を使用することが好ましい。第1電極体11と第2電極体12とは、互いに同一のものを使用できる。
第1電極体11における胴体部21は、抵抗体10の+X方向の端面と略同形状の端面を有し、この端面において抵抗体10の+X方向の端面と突き合わされた態様で接合している。胴体部21と抵抗体10との接合部13では、抵抗体10と胴体部21との境界に段差がなく平坦であり、抵抗体10と胴体部21とは滑らかに連続している。すなわち、接合部13の表面は、抵抗体10と胴体部21との境界全周に亘って平坦(段差がない状態)に形成されている。
第2電極体12における胴体部31は、抵抗体10の−X方向の端面と略同形状の端面を有し、この端面において抵抗体10の−X方向の端面と突き合わされた態様で接合している。胴体部31と抵抗体10との接合部14では、抵抗体10と胴体部31との境界に段差がなく平坦であり、抵抗体10と胴体部31とは滑らかに連続している。すなわち、接合部14の表面は、抵抗体10と胴体部31との境界全周に亘って平坦(段差がない状態)に形成されている。
脚部22は、抵抗器1の実装面、即ち胴体部21の回路基板に対向する面から−Z方向に向けて延出した部材である。脚部22は、胴体部21よりもX方向の長さが短くなっているが、+X方向の側面は胴体部21の+X方向の側面と同一平面を形成している。
脚部32は、抵抗器1の実装面、即ち胴体部31の回路基板に対向する面から−Z方向に向けて延出した部材である。脚部32は、胴体部31よりもX方向の長さが短くなっているが、−X方向の側面は胴体部31の−X方向の側面と同一平面を形成している。
本実施形態において、抵抗体10と第1電極体11との接合部13における接合面、及び抵抗体10と第2電極体12との接合部14における接合面の各々は、互いにクラッド接合(固相接合)にて接合している。すなわち、接合面の各々は、抵抗体10と第1電極体11の金属原子が互いに拡散した拡散接合面、抵抗体10と第2電極体12の金属原子が互いに拡散した拡散接合面、となっている。
抵抗器1は、脚部22及び脚部32が回路基板側に突出するように回路基板上に実装されることにより、抵抗体10を回路基板から浮かせた状態で回路基板に実装される。
胴体部21は、脚部22のX方向の長さ分よりも−X方向側に突出した突出部211を含み、突出部211が抵抗体10に接合している。同様に、胴体部31は、脚部32のX方向の長さ分よりも+X方向側に突出した突出部311を含み、突出部311が抵抗体10に接合している。
抵抗器1の長手方向(X方向)の長さ(L、図1参照)を一定としたとき、突出部211のX方向の長さ(胴体部21の長さL1、図1参照)、又は突出部311のX方向の長さ(胴体部31のX方向の長さL2、図1)を任意に調整し、抵抗体10のX方向の長さ(L0、図1参照)をL0=L−(L1+L2)として調整することができる。したがって、抵抗器1の寸法(L)を変更することなく、また脚部22,32の形状を変更することなく、抵抗器1の抵抗値を任意に調整することができる。または、抵抗器1の寸法(L)を変更することなく、突出部211,311の突出量を大きくしても、脚部22と脚部32との距離を確保することができるため、ランドパターン間距離を確保しつつ、抵抗器1の設計自由度を高くすることができる。
ここで、抵抗体10の長手方向(X方向)における抵抗体10の長さL0と、第1電極体11のX方向の長さL1と、第2電極体12のX方向の長さL2の比は、任意に設定することができる。ただし、TCR(抵抗温度係数[ppm/℃])の増加を抑制しつつ、抵抗値を小さくする観点から、L1:L0:L2=1:2:1、若しくは1:2:1近傍であることが好ましい。
更に、放熱性を高めるとともに、抵抗値を小さくする観点から、抵抗器1の長さL(=L1+L0+L2)に対する抵抗体10の長さL0の比率は、50%以下であることが好ましい。
本実施形態において、抵抗器1は、表面に、筋状凹凸15(図1の拡大図、図2の拡大図参照)を有する。本実施形態においては、筋状凹凸15は、抵抗器1の+Y方向に対向する側面、及び−Y方向に対向する側面以外の側面においてY方向に沿って延びるように形成されている。
筋状凹凸15の凹部と凸部による表面粗さは、算術平均粗さ(Ra)で約0.2〜0.3μmとすることができる。
本実施形態においては、高密度回路基板に適合させる観点から、X方向における抵抗器1の長さLが、3.2mm以下、Y方向における抵抗器1の長さ(幅)Wが1.6mm以下(製品規格3216サイズ)とすることができる。よって、本実施形態の抵抗器1のサイズとしては、製品規格2012サイズ(L:2,0mm、W:1.2mm)、製品規格1608サイズ(L:1.6mm,W:0.8mm)、製品規格1005サイズ(L:1.0mm、W:0.5mm)にも適用可能である。本実施形態の抵抗器1の長さLは、後述する製造方法における取り扱い性、例えば抵抗器1の基となる抵抗器母材100(図15参照)の破断防止の観点から、上記の製品規格1005サイズ以上のサイズとすることができる。
本実施形態においては、抵抗器1の抵抗値は、小型且つ低抵抗を実現する観点から上記のいずれのサイズにおいても2mΩ以下となるように調整可能であり、例えば0.5mΩ以下となるように調整可能である。ここでの低抵抗とは、一般的な抵抗器(例えば、上記の特開2002−57009号公報のタイプの抵抗器)の寸法から想定される抵抗値よりも低い抵抗値を含む概念である。
本実施形態において、抵抗器1のY方向に延びる縁辺である角部分Pは、いずれも面取り形状を有している。本実施形態では、角部分Pの曲率半径は、R=0.1mm以下であることが好ましい。
<第1実施形態の効果>
第1実施形態の抵抗器1によれば、抵抗体10と、抵抗体10に接続された一対の電極(第1電極体11、第2電極体12)と、を備えた抵抗器1であって、抵抗体10の端面と、電極の端面(第1電極体11、第2電極体12)とが、突き合わせて接合され、電極(第1電極体11、第2電極体12)は、胴体部21,31と胴体部21,31から実装面に突出した脚部22,32と、を含み、抵抗器1の長辺の長さは、3.2mm以下である。
上記構成により、抵抗体10と抵抗体10に接続された一対の電極(第1電極体11、第2電極体12)により胴体部21,31から実装面に突出した脚部22,32が構成され、検出端子からの引き出しが脚部22,32間で行えるため、小型の抵抗器1が実現できる。また、抵抗体10の両端に電極(第1電極体11、第2電極体12)が接合された形態であり、抵抗体10の(X方向の)寸法は抵抗器1の(X方向の)寸法よりも小さくなるので、抵抗体10の下面に一対の電極を接合したタイプの抵抗器よりも低抵抗な抵抗器1を実現できる。以上より、小型化(長辺寸法3.2mm以下、3216サイズ以下)を実現しつつ従来にはないさらなる低抵抗(2mΩ以下)を実現可能な抵抗器1となる。
なお、抵抗体と電極体とを例えば電子ビームにより溶接して形成された抵抗器であれば、このサイズでは抵抗値に当該溶接によるビードの影響を考慮する必要があるが、本実施形態に係る抵抗器1は、後述のように、抵抗体10と第1電極体11、及び抵抗体10と第2電極体12とがそれぞれ拡散接合により接合可能であるため、このように小型に設計しても抵抗値等の特性を安定させることができる。
本実施形態において、抵抗器1の実装面のうち、抵抗体10と胴体部21,31との境界部位(接合部13,14)は平坦である。電子ビームなどの溶接による溶接ビードを有していないことにより、抵抗体10と胴体部21,31との境界が明確になり、良否判断を容易に行うことができる。また、抵抗器1をシャント抵抗器として用いた場合、抵抗体10と胴体部21,31との境界(接合部13,14)で段差が生じることにより発生する電流の検出精度の低下を抑制できる。さらに、抵抗値、熱特性の安定性を向上させることができる。
本実施形態において、抵抗体10と胴体部21,31とは固相接合により接合されている。これにより、抵抗体10と第1電極体11、及び抵抗体10と第2電極体12とが互いに強固に接合されるため、良好な電気的特性が得られる。また、抵抗器1では、抵抗体10と第1電極体11、及び抵抗体10と第2電極体12との接合には例えば電子ビームによる溶接が用いられていないため、接合部13,14には溶接ビード(凹凸形状の溶接痕)がない。したがって、抵抗器1の表面にワイヤーボンディング等を施す場合にボンディング性を損なうことがない。
本実施形態において、胴体部21,31は、脚部22,32の長さ(X方向)分よりも抵抗体側に突出した突出部211,311を有する。これにより、抵抗器1の長手方向(X方向)の長さLを一定としたとき、突出部211のX方向の長さL1(胴体部21のX方向の長さ)、又は突出部311のX方向の長さL2(胴体部31のX方向の長さ)を任意に調整し、抵抗体10のX方向の長さL0をL0=L−(L1+L2)として調整することができる。したがって、脚部22,32の形状を変更することなく、抵抗器1の抵抗値を任意に調整することができる。
本実施形態において、抵抗器1の抵抗体10及び電極(第1電極体11、第2電極体12)の並び方向(X方向)における脚部22,32の実装面側の端部は、面取り形状となっている。
従来の抵抗器では、面取りされていない角部分において電流密度が大となり、エレクトロマイグレーションと呼ばれる現象が発生したり、同様にして角部分に熱応力が集中したりすることにより、抵抗器の欠損が発生しやすくなっていた。また、このエレクトロマイグレーションは、回路サイズが微小化するにつれて無視できない影響を及ぼすため、抵抗器が小型になるほど、エレクトロマイグレーションが顕著化することが懸念されていた。
これに対して、抵抗器1は、角部分Pが面取りされていることにより、角部分Pにおける電流密度の偏りが緩和される。これにより、エレクトロマイグレーションの発生を抑制することができる。また、同様にして、熱応力集中が緩和できるため、ヒートサイクル耐性を向上することができる。
本実施形態において、抵抗器1の抵抗体10及び電極(第1電極体11、第2電極体12)の並び方向(X方向)及び抵抗器1の実装方向に垂直な方向(Z方向)を幅方向(Y方向)とし、抵抗体10の表面、及び/又は、電極(第1電極体11、第2電極体12)の表面には幅方向(Y方向)に沿って延びる筋状の凹凸面(筋状凹凸15)が形成されている。これにより、抵抗器1の表面積を大きくして放熱性を高めることができ、また電極(第1電極体11、第2電極体12)に形成した場合は抵抗器1を回路基板に固定する半田の接合強度を高めることができる。
本実施形態において、抵抗体10は、直方体(または立方体)に形成されている。抵抗体10が直方体(または直方体)であると、抵抗体10の端面と略同形状に形成され、抵抗体10の端面に接合された第1電極体11及び第2電極体12から抵抗体10を流れる電流の経路が直線的になるため抵抗値を安定にすることができる。また、抵抗器1では、抵抗体10が第1電極体11と第2電極体12の間に接合されているため、抵抗体10の体積を必要最小限にして抵抗値を調整することが可能である。
<第2実施形態>
図3は、第2実施形態の抵抗器1の側面図である。なお、以後の実施形態及び変形例において、第1実施形態と共通する構成要素には同一の番号を付し、必要な場合を除いてその説明を省略する。
第2実施形態の抵抗器1は、例えば長手方向(X方向)の長さLを一定としたとき、長手方向(X方向)における抵抗体10の長さL0と第1電極体11の長さL1との比率(L0/L1)が第1実施形態の抵抗器1における比率(L0/L1)よりも小さくなっており、また抵抗体10の長さL0と第2電極体12の長さL2との比率(L0/L2)が第1実施形態の抵抗器1における比率(L0/L2)よりも小さくなっており、ここでは、L0がL1またはL2よりも小さくなるように形成されている。
また、抵抗器1のZ方向の長さをT(例えば一定とする)とすると、抵抗体10、胴体部21及び胴体部31の長さT1と、脚部22及び脚部32の長さT2の比率(T2/T1)が第1実施形態の抵抗器1の当該比率よりも小さくなっている。さらに、脚部22のX方向の長さL11は、第1実施形態の抵抗器1の脚部22の長さよりも小さくなっており、脚部32のX方向の長さL21も、第1実施形態の抵抗器1の脚部32のX方向の長さよりも小さく形成されている。すなわち、突出部211,311のX方向の長さが第1実施形態の突出部211,311のX方向の長さよりも大きく、つまり長くなっている。
このような構成にすることにより、抵抗体10における電流が流通する方向(X方向)の長さが短くなり、且つX方向を法線とする断面の断面積が大きくなるので、抵抗器1全体の寸法を維持しつつ、回路基板と抵抗体10の実装面と距離を確保し、抵抗器1の低抵抗化を実現できる。また、脚部22,32や突出部211,311のX方向の長さを任意に設計できるので、抵抗器1が実装される回路基板の設計の自由度を向上させることができる。
上記と同様に、抵抗器1の長手方向(X方向)の長さLを一定とした場合において、突出部211のX方向に突出する長さ(L1−L11)が、抵抗体10のX方向の長さL0よりも長く、同様に突出部311のX方向に突出する長さ(L2−L21)が、抵抗体10のX方向の長さL0よりも大きく、つまり長くなっている。これにより、抵抗体10のX方向の長さが小さく、つまり短くなるので、抵抗器1の抵抗値を大幅に小さくすることができる。
<第3実施形態>
図4は、第3実施形態の抵抗器1の側面図である。第3実施形態の抵抗器1は、第2実施形態の抵抗器1と同様に、抵抗体10、第1電極体11(胴体部21、脚部22)、及び第2電極体12(胴体部31、脚部32)の寸法の比率を変化させたものである。
第3実施形態の抵抗器1において、抵抗器1のZ方向の長さをT(例えば一定とする)とすると、上記の比率(T2/T1)が第1実施形態の当該比率よりも大きくなるように設定されており、特に脚部22,32の長さT2が突出部211,311の長さ方向(Z方向)の長さT1よりも大きくなるように(突出部211,311のZ方向の長さ(高さ方向の幅)は、脚部22,32のZ方向の長さよりも短くなるように)設定されている。
また、比率(L0/L1)及び比率(L0/L2)も第1実施形態の抵抗器1の当該比率よりもそれぞれ高くなるように設定されている。
これにより、抵抗体10の電流が流通する方向(X方向)の長さL0が第1実施形態の抵抗体10よりも長くなり、且つX方向を法線とする断面の断面積も第1実施形態の抵抗体10の当該断面積よりも小さくなるので抵抗器1の抵抗値を第1実施形態の抵抗器1よりも高く設計することができる。また、脚部22,32の長さT2が第1実施形態、及び第2実施形態よりも大きく、つまり高く設定されているので、リフロー工程における半田の抵抗体10への這い上がりを低減できる。さらに、抵抗体10、脚部22、脚部32により大きな空間を形成できるので、例えば、当該空間に回路基板上の配線を配置する等、回路基板の設計の自由度を向上させることができる。特に、T2をT1よりも大きく設定することで、半田の這い上がりの抑制の効果、及び回路設計の自由度が大幅に向上する。
<第4実施形態>
図5は、第4実施形態の抵抗器1の斜視図である。第4実施形態の抵抗器1は、Y方向の長さを第1実施形態乃至第3実施形態の抵抗器1よりも長くしたものであり、Y方向の長さWをX方向の長さLよりも長くすることもできる。第4実施形態における上記の比率(L0/L1)、比率(L0/L2)、比率(T2/T1)は第1実施形態乃至第3実施形態のように任意に設定可能である。
第4実施形態では、Y方向の長さが長くなるので、回路基板における実装面積は大きくなる。しかし、抵抗体10のY方向の長さも長くなるので、その分、抵抗器1の抵抗値を小さくすることができる。また、例えば、前記の比率(L0/L1)、比率(L0/L2)、比率(T2/T1)を一定にしたまま長さWを任意に設定できるので製品のバリエーションを増やすことができ、回路基板に応じて任意に設計することがきる。
<第5実施形態、第6実施形態>
図6は、第5実施形態の抵抗器1の側面図である。図7は、第6実施形態の抵抗器1の側面図である。
第5実施形態及び第6実施形態の抵抗器1は、第1電極体11及び第2電極体12の上にワイヤーボンディングを行うことを想定したものであり、第1電極体11の胴体部21の上面(実装面の反対面であって、+Z側の面)に凸部23が形成され、第2電極体12の胴体部31にも凸部33が形成されている。
図6に示すように、第5実施形態の凸部23は、Y方向に延びる部材であって、+X方向の端部で胴体部21と同一平面を形成し、胴体部21の上面で段差を形成している。凸部33は、Y方向に延びる部材であって、−X方向の端部で胴体部31と同一平面を形成し、胴体部31の上面で段差を形成している。
凸部23のX方向の長さは、胴体部21のX方向の長さよりも短ければよく、脚部22のX方向の長さと同じでも異なってもよい。同様に、凸部23のX方向の長さは、胴体部31のX方向の長さよりも短ければよく、脚部32のX方向の長さと同じでも互いに異なってもよい。
また、凸部23のZ方向の長さは、脚部22の長さと同じであっても互いに異なってもよく、同様に、凸部23のZ方向の長さは、脚部32の長さと同じであっても互いに異なってもよい。さらに、凸部23及び凸部33については、X方向の長さ及びZ方向の長さは、同じであっても互いに異なってもよい。
第5実施形態では、ワイヤーボンディング可能な位置が、凸部23,33の上面、または胴体部21,31の上面であって凸部23,33がない部分に限定される。これにより、ワイヤーボンディングの取り付け位置を限定して製品ばらつきを低減できる。また、上下面に凸部(凸部23,33、脚部22,32)を有するので、表面、裏面の区分がなく、どちらでも実装が可能である。
図7に示すように、第6実施形態の凸部23,33は、図6に示した第5実施形態の凸部23,33と同様の配置となるが、凸部23,33はY方向から見て三角形状となっており、三角形の頂点がY方向に延びる稜線となっている。凸部23の三角形の底辺の角であって+X方向の角は、胴体部21の+X方向の上端部と一致している。凸部33の三角形の底辺の角であって−X方向の角は、胴体部31の−X方向の上端部と一致している。
したがって、第6実施形態では、凸部23,33に対するワイヤーボンディングが禁止される。これにより、ワイヤーボンディングの取り付け位置を第5実施形態よりもさらに限定して製品ばらつきを低減できる。
<第7実施形態>
図8は、第7実施形態の抵抗器1の側面図である。第7実施形態の抵抗器1は第5実施形態の抵抗器1と構成が共通するが、凸部23にスリット231が形成され、凸部33にスリット331が形成されている。
スリット231は、凸部23の上端から−Z方向に所定の深さを備え、Y方向に凸部23を貫通する溝形状を有している。スリット331は、凸部33の上端から−Z方向に所定の深さを備え、Y方向に凸部33を貫通する溝形状を有している。スリット231の幅及び深さは任意に設定可能である。
このように第7実施形態では、スリット231,331を形成することにより、凸部23,33の表面積が拡大し、ヒートシンクとしての機能を発揮することができる。またスリット231,331には例えば放熱板を挟み込むことができるので、この場合には放熱性能をさらに高めることができる。
<第8実施形態>
図9は、第8実施形態の抵抗器1の側面図である。第8実施形態の抵抗器1は、第1実施形態の抵抗器1において、抵抗体10の上部に凸部101が形成されたものである。なお、凸部101は、他の実施形態の抵抗器1にも適用可能である。
凸部101のX方向の長さは、抵抗体10のX方向の長さよりも短くなっているが、同じ幅であってもよい。
抵抗器1において抵抗体10が最も発熱する部分であるが、当該部分に凸部101を形成することにより放熱性を高めることができる。また凸部101に対して、図8のようにスリットを多数設けることで放熱性をさらに高めることができる。また、凸部101により抵抗器1の上面には段差が形成され、段差の下段がワイヤーボンディング可能な位置で、上段がワイヤーボンディング禁止となる位置が視認できるので、ワイヤーボンディングの取り付け位置の取り付けミスを回避できる。
<第9実施形態、第10実施形態>
図10は、第9実施形態の抵抗器1の側面図である。図11は、第10実施形態の抵抗器1の側面図である。第9実施形態の抵抗器1、第10実施形態の抵抗器1は、例えば第1実施形態(他の実施形態でもよい)の抵抗器1において、抵抗体10の上部に凹部102,103を形成したものである。
図10に示すように、第9実施形態の凹部102は、Y方向から見て下に凸な円弧形状を有しY方向に延びるシリンドリカルな曲面を有している。
図11に示すように、第10実施形態の凹部013は、Y方向から見て矩形形状を有しY方向に延びる形状を有している。
第9実施形態、第10実施形態のように、凹部102,103を形成することで、抵抗体10の電流が流れる方向(X方向)において凹部102,103が電流経路のボトルネックとなる。このようにX方向を法線とした当該ボトルネック部分の断面積を小さくすることで抵抗器1の抵抗値を高く設定することができる。また、抵抗値の調整は抵抗体10をレーザ等を用いたトリミングにより行うことができるが、凹部102,103を予め形成することで、トリミング加工の負担を軽減できる。さらに、第9実施形態のように凹部102を曲面形状とすることにより、抵抗体10中のエレクトロマイグレーションを低減できる。
<第11実施形態>
図12は、第11実施形態の抵抗器1の側面図である。第11実施形態の抵抗器1は、第1実施形態の抵抗器1において、抵抗体10全体が波型形状を有している。なお、波型形状は他の実施形態の抵抗器1にも適用可能である。また、波型形状は、抵抗体10のみならず第1電極体11の一部、第2電極体12の一部にまで形成されてもよい。
波型形状は、抵抗体10の実装面及び上面(反対面)において三角溝104を複数設けることで形成される。
三角溝104は、抵抗体10の実装面及び上面においてZ方向に対してV字に切り込まれ且つY方向に延びる溝であり、X方向に略等間隔で並ぶように複数形成されている。
抵抗体10の実装面に形成された三角溝104と、抵抗体10の上面に形成された三角溝104は、三角溝104のX方向の幅の略半分の幅だけ互いにずれた態様で配置されている。これにより、抵抗体10には、Z方向に振幅する波型形状が形成される。
第11実施形態では、抵抗体10にこのような波型形状を形成することにより、抵抗体10における放熱特性を向上させることができる。
[抵抗器の製造方法の説明]
図13は、本実施形態の抵抗器1の製造方法を説明する模式図である。ここで説明する製造方法は、第1実施形態乃至第11実施形態のいずれの実施形態でも適用可能である。
本実施形態の抵抗器1の製造方法は、材料を準備する工程(a)と、材料を接合する工程(b)と、形状を加工する工程(c)と、個々の抵抗器1に切断(個片化)する工程(d)と、レーザを用いて抵抗器1の抵抗値を調整する工程(e)とを備える。
材料を準備する工程(a)では、抵抗体10の母材となる抵抗体母材10Aと、第1電極体11の母材である電極体母材11Aと、第2電極体12の母材である電極体母材12Aを準備する。抵抗体母材10Aと、電極体母材11A,12Aは平角状の長尺の線材である。本実施形態では、抵抗器1のサイズ、抵抗値及び加工性の観点から、抵抗体母材10A(抵抗体10)の材料として銅・マンガン・スズ系合金、または銅・マンガン・ニッケル合金を使用し、電極体母材11A,12A(第1電極体11、第2電極体12)の材料として無酸素銅(C1020)を使用することが好ましい。
材料を接合する工程(b)では、電極体母材11Aと抵抗体母材10Aと電極体母材12Aとを、この順で重ね、重ね方向に圧力を加えて接合して抵抗器母材100を形成する。
すなわち、工程(b)では、いわゆる異種金属材料間におけるクラッド接合(固相接合)が行われる。クラッド接合された電極体母材11Aと抵抗体母材10Aとの接合面、及び電極体母材12Aと抵抗体母材10Aとの接合面は、双方の金属原子が互いに拡散した拡散接合面となっている。
これにより、従来のような、電子ビームによる溶接を行うことなく、抵抗体母材10Aと電極体母材11Aとの接合面、及び抵抗体母材10Aと電極体母材12Aとの接合面を互いに強固に接合することができる。また、抵抗体母材10A(抵抗体10)と電極体母材11A(第1電極体11)との接合面及び抵抗体母材10A(抵抗体10)と電極体母材12A(第2電極体12)との接合面において、良好な電気的特性が得られる。
図14は、図13に示す工程(c)に用いられるダイス300を引き抜き方向Fの上流側から見た正面図である。図15は、図14のB−B線断面図であって、本実施形態の抵抗器1の製造方法における形状を加工する工程を説明する模式図である。本実施形態では、工程(c)において、ダイス300が用いられる。工程(c)では、クラッド接合によって得られた抵抗器母材100をダイス300に通過させる。本実施形態の抵抗器1を製造するにあたっては、一例として、図14に示すダイス300を用いることができる。
ダイス300には、開口部301が形成されている。開口部301は、抵抗器母材100が挿入可能な寸法に設定された入口開口302と、抵抗器母材100の外形寸法よりも小さい寸法に設定された出口開口303と、入口開口302から出口開口303に向けてテーパ状に形成された挿通部304とを有する。本実施形態においては、開口部301は、角部分が面取り形状に加工された矩形に形成されている。
このような形状のダイス300に抵抗器母材100を通過させることにより、抵抗器母材100を全方向から圧縮変形させることができる。これにより抵抗器母材100の断面形状はダイス300(出口開口303)の外形に倣った形状となる。
また、本実施形態では、工程(c)において、抵抗器母材100をダイス300に通過させる際、抵抗器母材100をつかみ具400によって引き抜く、引き抜き工法が適用される。
工程(c)では、開口部301のサイズを異ならせた複数のダイス300を用意して、これら複数のダイス300を段階的に通過させる引き抜き加工を施してもよい。
また、工程(c)では、ダイス300の開口部301の形状を変更することにより、第1実施形態乃至第11実施形態の抵抗器1を製造することができる。
抵抗器1を製造するにあたっては、一例として、開口部301(入口開口302、出口開口303)の一の辺における一部に、開口中央に向けて矩形に突出した形状の突出部300aを有するダイス300を適用する。抵抗器母材100には、矩形形状の出口開口303に設けられた突出形状により、引き抜き方向Fに連続する矩形溝105が形成される。
抵抗器母材100を個々に切断した際に、この矩形溝105は、抵抗体10と第1電極体11の胴体部21と脚部22、第2電極体12の胴体部31と脚部32によって囲まれる凹部を構成する。
図13に戻り、工程(c)に続く工程(d)では、設計されたY方向の長さWになるように、抵抗器母材100から抵抗器1を切り出す。また、本実施形態では、工程(d)において、抵抗器母材100において矩形溝105が形成された面100aから反対面100bに向けて切断することが好ましい。これにより、金属のバリ(Burr)は抵抗器1の上面から上方に向けて延びる形に形成され、脚部22,32において−Z方向(図1、図2)に延びるバリ(実装基板に向けて延びるバリ)が発生することはない。これにより、抵抗器1の回路基板への実装を確実に行うことができる。
以上の工程を経ることにより、抵抗器母材100から個片の抵抗器1を得ることができる。さらに、工程(e)では、レーザ照射により抵抗体10のトリミングを行って抵抗器1の抵抗値を所望の抵抗値に設定する。なお、図1、2に示す、角部分Pはダイス300の開口部301の形状に倣って形成され、筋状凹凸15は抵抗器母材100がダイス300の内壁(出口開口303)に圧接した状態で摺動するときに抵抗器母材100の長さ方向に形成される筋状の摺動痕である。
<本実施形態に係る抵抗器1の製造方法の効果>
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態に係る製造方法によれば、電極体母材11Aと抵抗体母材10Aと電極体母材12Aとを並列に重ねて圧力を加えて、クラッド接合(固相接合)により一体化した構造(すなわち並接クラッド構造)の抵抗器母材100(抵抗器1)が得られる。これにより、例えば、電子ビームによる溶接等を用いること無く、抵抗体母材10A(抵抗体10)と電極体母材11A(第1電極体11)の接合強度、及び抵抗体母材10A(抵抗体10)と電極体母材12A(第2電極体12)の接合強度を高めることができる。
また、本実施形態に係る製造方法によれば、抵抗器母材100をダイス300に通して全方向から圧縮することにより、抵抗器母材100の外形状を成型することができる。このため、抵抗器母材100が形成された後は、工程(d)を経るだけで個別の抵抗器1を製造できる。したがって、抵抗器1の製造によって生じる個体差を抑えることができる。また、これに加えて、抵抗器母材100をダイス300に通すことにより、抵抗体10と第1電極体11との接合強度、及び抵抗体10と第2電極体12との接合強度を更に高めることができる。
抵抗器母材100を全方向から圧縮する方法としては、例えば、抵抗器母材100が方形であれば、抵抗器母材100を厚み方向(Z)から加圧する一対のローラによって第一段の圧接を施して、その後、幅方向(Y)から加圧する一対のローラによって第二段の圧接を施す方法がある。
しかし、この方法では、第一段の圧接工程において、抵抗器母材100は、厚み方向(Z)に圧縮されるものの、幅方向(Y)には膨張してしまう。また、続く第二段の圧接工程において、抵抗器母材100は、幅方向(Y)に圧縮されるものの、厚み方向(Z)には膨張してしまう。この結果、寸法精度が低下し、個々の抵抗器のばらつきや抵抗器への電力印加時の温度分布のばらつき等が大きくなってしまう。
これに対して、本発明に係る製造方法によれば、抵抗器母材100をダイス300に通過させる引き抜き工程を行うことにより、抵抗器母材100を長さ方向(X)及び厚み方向(Z)に一様に圧縮できる。
このため、ローラを用いて一方向からの圧縮と他方向からの圧縮とを繰り返すことで得られた抵抗器母材に比べて、抵抗器母材100は、電気的に有利な接合界面が形成されると考えられる。したがって、完成品としての抵抗器1の特性差を抑えることができる。
本発明に係る製造方法では、特に、開口部301の異なる複数のダイス300を段階的に用いて、抵抗器母材100のサイズを段階的に小さくなるように圧縮成型することにより、抵抗器母材100やダイス300への負荷を低減しつつ、抵抗器母材100を長さ方向X及び厚み方向Zに一様に圧縮できる。これにより、完成品としての抵抗器1の特性のバラツキを抑えることができる。
また、本実施形態に係る製造方法では、抵抗器母材100をダイス300に通す工程(c)において、引き抜き工程が適用されることにより、押し出し工法に比べて完成品の精度が高められる。この製造方法を用いることにより、抵抗器1としての特性の安定化を実現できる。
特に、ダイス300の開口部301の、少なくとも出口開口303は曲線により連続して形成されている。これにより、抵抗器母材100が開口を通過する際にかかる応力を緩和することができ、抵抗器母材100やダイス300への負荷を低減することができる。これにより、完成品としての抵抗器1の特性のバラツキを抑えることができる。
これに加え、少なくとも出口開口303は曲線により連続して形成されているので、ダイス300を通過して得られた抵抗器1の角部分P(縁辺)は面取りされることになる。これにより、角部分Pにおいて抵抗器1に生じるエレクトロマイグレーションを抑制することができる。また、抵抗器1のヒートサイクル耐性を高めることができる。
また、本実施形態に係る製造方法によれば、第1電極体11と抵抗体10と第2電極体12とが互いに拡散接合(固相接合)により接合されているため、電子ビームなどの溶接による溶接ビードがない。従来の電子ビームなどの溶接による接合では、抵抗器が小型化されるにつれて溶接ビードが抵抗値特性に無視できない影響を与えることがあった。しかし、本実施形態に係る製造方法によって得られた抵抗器1には、その懸念がない。
このように、本実施形態に係る製造方法は、抵抗体母材10A及び電極体母材11A,12Aをクラッド接合(固相接合)して得られる抵抗器母材100をダイス300に通して成型するため、例えば電子ビームによる溶接を用いなくとも材料間の接合強度を高めることが可能であり、高い寸法精度を確保することができるため、小型の抵抗器1の製造に好適である。
抵抗器1を製造するにあたって、工程(d)では、抵抗器母材100において矩形溝105が形成された面100aから反対面100bに向けてスクラップなどにより切断することが好ましい。これにより、切断によって生じるバリを、実装面側である電極の底面に形成させないようにすることができるとともに、第1電極体11及び第2電極体12の実装面側には、スクラップなどにより、前記の角部分Pとは異なる面取り形状の角部分Rを形成することができる。
また、本実施形態に係る製造方法において、形状を加工する工程(c)の前段に、クラッド接合された抵抗器母材100のサイズをダイス300に挿通可能なサイズに調整する工程が含まれていてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。例えば、本実施形態では抵抗器母材100をダイス300に通して個片化した抵抗器1について説明したが、ダイス300を通すことなく抵抗体と電極体とをクラッド接合した抵抗器や、プレス加工により成型された抵抗器にも適用できる。
1 抵抗器
10 抵抗体
11 第1電極体
12 第2電極体
21 胴体部
22 脚部
31 胴体部
32 脚部

Claims (8)

  1. 抵抗体と、前記抵抗体に接続された一対の電極と、を備えた抵抗器であって、
    前記抵抗体の端面と、前記電極の端面とが、突き合わせて接合され、
    前記電極は、胴体部と前記胴体部から実装面に突出した脚部と、を含み、
    前記抵抗器の長さ寸法は、3.2mm以下である抵抗器。
  2. 請求項1に記載の抵抗器であって、
    前記抵抗器の実装面のうち、前記抵抗体と前記胴体部との境界部位は平坦である抵抗器。
  3. 請求項1または2に記載の抵抗器であって、
    前記抵抗体と前記胴体部とは固相接合により接合されている抵抗器。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の抵抗器であって、
    前記胴体部は、前記抵抗体側に突出した突出部を有する抵抗器。
  5. 請求項4に記載の抵抗器であって、
    前記突出部の突出する長さは、前記抵抗体の長さよりも長い抵抗器。
  6. 請求項4に記載の抵抗器であって、
    前記突出部の高さ方向の幅は、前記脚部の長さよりも短い抵抗器。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の抵抗器であって、
    前記抵抗器の前記抵抗体及び前記電極の並び方向における前記脚部の前記実装面側の縁辺は、面取り形状となっている抵抗器。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の抵抗器であって、
    前記抵抗器の前記抵抗体及び前記電極の並び方向及び前記抵抗器の実装方向に垂直な方向を幅方向とし、
    前記抵抗体の表面には前記幅方向に沿って延びる筋状の凹凸面が形成されている抵抗器。
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