JP2021117914A - 送信機、システム、受信機、方法、及び送信処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】緊急性の高い情報への対応を可能にする送信機、システム、受信機、方法及び送信処理装置を提供する。【解決手段】走行支援システムにおいて、送信機は、道路上の物体の挙動に応じたセンサデータを出力するよう構成された路側センサと、センサデータから、道路上の物体の挙動を示す情報を含む送信データを生成するよう構成されたデータ処理部500と、物体の挙動を示す前記情報を用いて、送信データの緊急度を判定するよう構成された緊急度判定部600と、緊急度に基づいて、送信データの送信を制御するよう構成された送信部230と、を備える。【選択図】図3
Description
本開示は、送信機、システム、受信機、方法、及び送信処理装置に関する。
特許文献1は、情報を運転者に提示して、運転操作を支援する装置を開示している。
車両の走行支援には、支援される車両(サービス対象車両)の周辺車両又はその他道路上の物体の検知が必要となる。周辺車両等の物体は路側センサによって検知される。センサによって検知された物体に関するデータは、車両へ送信される。データを受信した車両では、そのデータを利用して、車両の走行支援が行われる。
道路上の物体に関するデータには、緊急性の高いものが含まれることが多い。このため、道路上の物体に関するデータの送信は、センサによる検出時点からできるだけ少ない遅延で送信されるべきである。例えば、道路上の物体に関するデータが、周期的に車両へ送信される場合、送信周期は、できるだけ短いのが望ましい。
一方で、センサから出力されたセンサデータから、車両が利用可能な送信データを全て生成するには、相応の時間を要する。したがって、そのような送信データを少ない遅延で送信するのは容易でないことがある。
したがって、緊急性の高い情報への対応が可能な送信データの送信制御が望まれる。
本開示のある側面は、送信機である。開示の送信機は、道路上の物体の挙動に応じたセンサデータを出力するよう構成された路側センサと、前記センサデータから、前記道路上の前記物体の挙動を示す情報を含む送信データを生成するよう構成されたデータ処理部と、前記物体の挙動を示す前記情報を用いて、前記送信データの緊急度を判定するよう構成された判定部と、前記緊急度に基づいて、前記送信データの送信を制御するよう構成された送信部と、を備える。
本開示の他の側面は、システムである。開示のシステムは、前記送信機と、前記送信機から送信された前記送信データを受信するための受信機と、を備え、前記受信機は、前記送信データを用いて、前記受信機が搭載された車両の走行支援処理を実行するよう構成されている。
本開示の更に他の側面は、方法である。開示の方法は、路側センサから、道路上の物体の挙動に応じたセンサデータを取得し、前記センサデータから、前記道路上の前記物体の挙動を示す情報を含む送信データを、データ処理部が生成する工程と、前記物体の挙動を示す前記情報を用いて、前記送信データの緊急度を判定部が判定する工程と、前記緊急度に基づいて、前記送信データの送信を送信部が制御する工程と、を含む。
本開示の更に他の側面は、送信処理装置である。開示の送信処理装置は、路側センサから、道路上の物体の挙動に応じたセンサデータを取得し、前記センサデータから、前記道路上の前記物体の挙動を示す情報を含む送信データを生成するよう構成されたデータ処理部と、前記物体の挙動を示す前記情報を用いて、前記送信データの緊急度を判定するよう構成された判定部と、前記緊急度に基づいて、前記送信データの送信を制御するよう構成された送信部と、を備える。
本開示によれば、緊急性の高い情報への対応が可能になる。
[本開示の実施形態の説明]
(1)実施形態に係る送信機は、道路上の物体の挙動に応じたセンサデータを出力するよう構成された路側センサと、前記センサデータから、前記道路上の前記物体の挙動を示す情報を含む送信データを生成するよう構成されたデータ処理部と、前記物体の挙動を示す前記情報を用いて、前記送信データの緊急度を判定するよう構成された判定部と、前記緊急度に基づいて、前記送信データの送信を制御するよう構成された送信部と、を備える。送信データの緊急度に応じて、送信データの送信が制御されることで、緊急性の高い情報への対応が可能になる。
(2)前記物体は、車両を含むことができる。前記緊急度の判定に用いられる前記情報は、前記車両の位置、前記車両の速度、前記車両の加速度、及び前記車両の向きからなる群から選択される少なくとも一つを含むのが好ましい。この場合、車両の挙動に基づいて、送信データの緊急度を判定できる。
(3)前記緊急度は、サービス対象車両に関する情報を用いることなく、前記物体の挙動を示す前記情報を用いて判定される非個別緊急度を含むことができる。前記サービス対象車両は、前記送信データを受信し、前記送信データを用いた走行支援処理を実行するよう構成された車両である。この場合、サービス対象車両に関係なく前記物体の挙動を示す情報に応じて、送信データの緊急性を示す非個別緊急度が判定される。なお、サービス対象車両に関する情報は、例えば、サービス対象車両が存在する場所又は存在し得る場所の位置情報である。
(4)前記緊急度は、サービス対象車両にとっての前記送信データの緊急性を示す個別緊急度を含むことができる。前記サービス対象車両は、前記送信データを受信し、前記送信データを用いた走行支援処理を実行するよう構成された車両である。この場合、サービス対象車両にとっての個別緊急度が判定されて、送信機における送信が制御されるため、送信データを受信するサービス対象車両にとって適切な送信制御になる。
(5)前記個別緊急度は、非緊急レベル及び緊急レベルを含む複数のレベルを有することができる。前記判定部は、前記サービス対象車両が存在する場所又は前記サービス対象車両が存在し得る場所へ接近している前記物体の挙動に変化が生じたことを、前記物体の挙動を示す前記情報が示した場合に、前記個別緊急度が緊急レベルであると判定するよう構成されているのが好ましい。物体の挙動の変化は、例えば、車両の速度の変化、すなわち、加速又は減速の発生である。物体の挙動の変化は、車両の向きの変更であってもよい。物体の挙動に変化が生じると、緊急性が高いことが多いため、そのような場合には、緊急レベルであると判定するのが好適である。
(6)前記個別緊急度は、非緊急レベル及び緊急レベルを含む複数のレベルを有することができる。前記判定部は、前記サービス対象車両が存在する場所又は前記サービス対象車両が存在し得る場所への接近の可能性を、前記物体の挙動を示す前記情報が示した場合に、前記緊急度が前記緊急レベルであると判定するよう構成されている。物体の接近は、緊急性が高いことが多いため、そのような場合には、緊急レベルであると判定するのが好適である。物体の接近の有無は、前記サービス対象車両が存在する場所又は前記サービス対象車両が存在し得る場所へ物体が到達するまでの予想時間が閾値よりも短いか否かによって判定できる。
(7)前記判定部は、前記路側センサの種類を示す情報を更に用いて、前記送信データの緊急度を判定するよう構成されているのが好ましい。この場合、路側センサの種類に応じた適切な緊急度判定が可能である。
(8)前記路側センサの種類は、前記物体の挙動に応じた第1センサデータを出力する電波センサ、及び、前記物体の挙動に応じた第2センサデータを出力する画像センサを含むことができる。前記緊急度は、非緊急レベル及び緊急レベルを含む複数のレベルを有することができる。前記判定部は、前記路側センサが前記電波センサである場合には、前記第1センサデータから生成された前記物体の挙動を示す第1情報が、前記物体の加速又は減速を示したときに、前記緊急度が前記緊急レベルであると判定するよう構成されている。前記判定部は、前記路側センサが前記画像センサである場合には、前記第2センサデータから生成された前記物体の挙動を示す第2情報が、前記物体の車線変更を示したときに、前記緊急度が前記緊急レベルであると判定するよう構成されている。
(9)前記路側センサは、前記物体の挙動に応じた第1センサデータを出力する電波センサを含むことができる。前記緊急度は、非緊急レベル及び緊急レベルを含む複数のレベルを有することができる。前記判定部は、前記第1センサデータから生成された前記物体の挙動を示す第1情報が、前記物体の加速又は減速を示したときに、前記緊急度が前記緊急レベルであると判定するよう構成されていてもよい。
(10)前記路側センサは、前記物体の挙動に応じた第2センサデータを出力する画像センサを含むことができる。前記緊急度は、非緊急レベル及び緊急レベルを含む複数のレベルを有することができる。前記判定部は、前記第2センサデータから生成された前記物体の挙動を示す第2情報が、前記物体の車線変更を示したときに、前記緊急度が前記緊急レベルであると判定するよう構成されていてもよい。
(11)前記送信部が前記送信データの送信を制御することは、前記送信データの送信タイミングを制御することを含むことができる。この場合、緊急度に応じて、送信データの送信タイミングが調整される。
(12)前記緊急度は、非緊急レベル及び緊急レベルを含む複数のレベルを有することができる。前記送信データの送信タイミングを制御することは、前記緊急度が前記緊急レベルである送信データを、前記緊急度が前記非緊急レベルである送信データのための送信期間よりも早く送信することを含むのが好ましい。この場合、非緊急レベルである送信データのための送信期間よりも早く、緊急レベルである送信データを送信できる。
(13)前記緊急度は、非緊急レベル及び緊急レベルを含む複数のレベルを有することができる。前記送信データの送信タイミングを制御することは、前記送信データのための送信期間において、前記緊急度が緊急レベルである送信データを、前記緊急度が前記非緊急レベルである送信データよりも早く送信することを含むのが好ましい。この場合、送信期間において、緊急レベルである送信データを先に送信することができる。
(14)前記緊急度は、非緊急レベル及び緊急レベルを含む複数のレベルを有することができる。前記送信データの送信タイミングを制御することは、前記送信データの前記緊急度が緊急レベルであると判定された場合に、前記送信データのための周期的な送信期間の周期を短くすることを含むのが好ましい。この場合、緊急レベルである送信データの送信頻度が高くなり、受信側の受信機会が増える。この結果、受信側において、緊急レベルである送信データへの対処が容易になる。
(15)前記送信部が前記送信データの送信を制御することは、前記緊急度を示す情報を含む前記送信データを送信することを含むのが好ましい。この場合、受信側において、緊急度の判別が可能となり、緊急レベルである送信データへの対処が容易になる。
(16)実施形態に係るシステムは、(1)から(14)のいずれか1項に記載の送信機と、前記送信機から送信された前記送信データを受信するための受信機と、を備える。前記受信機は、前記送信データを用いて、前記受信機が搭載された車両の走行支援処理を実行するよう構成されている。
(17)実施形態に係る受信機は、(1)から(14)のいずれか1項に記載の送信機から送信された前記送信データを受信するための受信機であって、受信した前記送信データに基づいて、前記受信機が搭載された車両にとっての前記送信データの緊急性を示す個別緊急度を判定するよう構成されているのが好ましい。この場合、車両にとっての個別緊急度が判定され、送信データへの適切な対処が可能になる。
(18)実施形態に係る方法は、路側センサから、道路上の物体の挙動に応じたセンサデータを取得し、前記センサデータから、前記道路上の前記物体の挙動を示す情報を含む送信データを、データ処理部が生成する工程と、前記物体の挙動を示す前記情報を用いて、前記送信データの緊急度を判定部が判定する工程と、前記緊急度に基づいて、前記送信データの送信を送信部が制御する工程と、を含む。
(19)実施形態に係る送信処理装置は、路側センサから、道路上の物体の挙動に応じたセンサデータを取得し、前記センサデータから、前記道路上の前記物体の挙動を示す情報を含む送信データを生成するよう構成されたデータ処理部と、前記物体の挙動を示す前記情報を用いて、前記送信データの緊急度を判定するよう構成された判定部と、前記緊急度に基づいて、前記送信データの送信を制御するよう構成された送信部と、を備える。
送信処理装置において行われる処理は、例えば、コンピュータプログラムを実行するコンピュータによって行われる。コンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な、非一時的な記憶媒体に格納される。
[本開示の実施形態の詳細]
図1は、実施形態に係るシステム10を示している。システム10は、車両12の走行支援に用いられる。システム10は、車両12へ送信データを送信する送信機200を備える。送信データは、車両12に搭載された受信機400(車載器)によって受信される。
図1には、第1道路110と、第1道路110に接続された第2道路120と、が示されている。図1に示す第1道路110は、第1車線111及び第2車線112の2本の車線111,112を含むが、3以上の車線を含んでもよい。第1道路110は、例えば、幹線道路である。なお、図1に示す第1道路110は、一方向の道路であるが、双方向の道路であってもよい。第2道路120は、例えば、第1道路110よりも細い道路であり、第1道路110の第1車線111側に接続されている。ここでは、第1道路110を走行する車両を第1車両11A,11B、11Cといい、第2道路120を走行する車両を第2車両12という。第2車両12は、第2道路120上ではなく、第1道路110の道路脇に設けられた駐車場等の車両が走行し得る場所に存在していてもよい。
第2道路120を走行する第2車両12が、第1道路110に左折進入する場合、第1道路110を走行する車両11A,11B,11C、特に第1道路110において第2道路120側である第1車線111を走行する車両11A,11Bを避ける必要がある。また、第2車両12が、第1道路110脇の駐車場から、第1道路110に進入する場合も同様である。
したがって、第2道路120から第1道路110に進入しようとする第2車両12にとって、第1道路110を走行する第1車両11A,11Bの挙動に関する情報は重要である。第2車両12が、第1道路110に進入する場合、第1車両11A,11Bの位置及び速度から、第1車両11A,11Bが第2道路との交差点に到達する時間を計算することで、第2車両12が第1道路110に進入するための走行計画を生成できる。このとき、第2道路120との交差点付近に存在する第1車両11Aが、加速又は減速すると、その走行計画が成り立たなくなるおそれがある。したがって、第1車両11Aが加速又は減速したという情報は、他の車両挙動情報に比べて緊急度が高い。また、第2車両12が、第1車両11Aと第1車両11Bとの間に進入しようとしている場合、第1車両11Aの後方にある第1車両11Bが加速又は減速したという情報も、比較的緊急度が高い。また、第2車線112を走行している第1車両11Cが、第1車線111に車線変更したという情報も、第2車両12にとって緊急度が高い。
実施形態の送信機200は、第2車両12が、第1道路110に進入するのを支援するための情報を含む送信データを送信するよう構成されている。実施形態においては、第2車両12が、走行支援のサービス対象車両である。なお、サービス対象車両は、第1道路110を走行する第1車両11A,11B,11Cであってもよい。第1車両11A,11B,11Cは、車線変更する場合、送信データを活用できる。
送信データは、第1道路110を走行する車両及びその他の物体の挙動を示す情報を含む。また、実施形態の送信機200は、緊急度が高い情報については、優先的に送信されるように、送信を制御する。
第2車両12に搭載された受信機400(車載器)は、第1道路110へ進入する前に、送信データを受信する。受信機400は、受信した送信データを用いて、第2車両12が第1道路110へ進入する際の走行支援データ(例えば、走行計画データなど)を生成するよう構成されている。走行支援データは、第2車両12の運転者に提示される。また、第2車両12が自動運転車両であれば、走行支援データは、自動運転制御に用いられる。
送信機200は、第1道路110上の第1車両11A,11B、11Cなどの物体を検出するための1又は複数の路側センサ310,320を備える。路側センサ310,320によって検出される物体は、第1車両以外に、第1道路110の倒木、土砂、氾濫した水流、事故車両、又は道路工事のための設備などであってもよい。
実施形態の送信機200は、第1路側センサ310及び第2路側センサ320を備える。路側センサ310,320は、道路上又は道路近傍に設置される道路インフラストラクチャとしての設備である。路側センサ310,320は、道路近傍に設置された支柱などに取り付けられる。
第1路側センサ310は、電波センサであり、より具体的には、ミリ波レーダである。ミリ波レーダは、物体の検出が必要とされるエリア200A(検出エリア)へ向けて、送信波を周期的(例えば、20msec周期)で放射し、エリア200Aからの反射波を受信する。電波センサ310は、受信波のデータを、第1センサデータとして出力する。第1センサデータは、後述の送信処理装置250(図2参照)に与えられる。
検出エリア200Aは、第1道路110を含む範囲に設定され、例えば、100mから200m程度の長さを有する。ミリ波レーダは、例えば、FMCW(周波数連続変調)方式によって物体を検出する。FMCW方式では、物体までの距離、物体の速度、物体の存在する方向を検出できる。
ミリ波レーダは、ドップラーシフトを測定することで、車両などの物体の速度を瞬時に測定できる。ドップラーシフトを測定する電波センサは、速度を瞬時に測定できることから、物体の加速又は減速の検出も瞬時に行える。
第2路側センサ320は、画像センサ(カメラ)である。画像センサ320は、検出エリア200Aの画像データを、第2センサデータとして出力する。第2センサデータとしての画像データは、画像フレーム周期毎に出力される。第2センサデータは、送信処理装置250に与えられる。
画像センサ320を用いた物体検出の場合、物体の速度は、複数の時刻における各画像から検出される物体の位置の差から算出される。このため、画像センサ320を用いた速度の測定は、電波センサ310を用いた速度の測定よりも遅れが生じ易い。
ただし、画像センサ320を用いた検出では、車両11A,11Bの形状の画像認識が可能であるため、車両11A,11Bの向きを検出することが容易である。また、画像センサ320を用いた検出では、道路上の物体以外に、車線111,112を区切る路面標示113(白線など)を画像認識することが可能である。したがって、画像センサ320を用いると、車両11A,11Bが、路面標示113を跨いで走行したこと、つまり車線変更、を検出できる。一方、電波センサ310では、車両の向き及び路面標示113の検出は困難である。このように、電波センサ310は、車両11A,11Bの向きの検出、及び、車線変更の発生の検出においては、電波センサ310よりも有利である。
実施形態の送信機200は、複数の路側センサ310,320の種類に応じた検出処理を行うことで、両路側センサ310,320の特性を活かすことができる。この点については後述する。なお、送信機200は、電波センサ310及び画像センサ320のいずれか一方だけを備えていてもよい。また、送信機200が備える路側センサは、レーダセンサ(例えばLiDAR)など、他の方式のセンサを含んでもよい。
図2に示すように、実施形態の送信機200は、路側センサ310,320に接続された送信処理装置250を備える。送信処理装置250は、プロセッサ210及びメモリ220を備える。送信処理装置250は、さらに、送信部及び受信部として機能する送受信部230を備える。送受信部230は、第2道路120を走行する第2車両12への送信データを送信する。図1に示すように、第2車両12への送信データの送信を容易にするため、送受信部230は、ITSスポットとして、第2道路120の近傍に設置されている。なお、プロセッサ210及びメモリ220は、送受信部230の設置場所に設けられていてもよいし、路側センサ310,320の設置場所に設けられていてもよい。つまり、プロセッサ210及びメモリ220と、送受信部230とは、離れて設置されていてもよい。
実施形態の送信機200は、路側センサ310,320から出力されたセンサデータから、送信データを生成する処理を実行するコンピュータを備えている。プロセッサ210及びメモリ220は、このコンピュータに備わっている。プロセッサ210は、メモリ220に接続されている。メモリ220には、センサデータから送信データを生成する処理をプロセッサ210に実行させるコンピュータプログラム221が格納されている。プロセッサ210は、メモリ220に格納されたコンピュータプログラム221を読み出して実行する。コンピュータプログラム221は、センサデータから生成データを生成する処理、及び、送信データの緊急度を判定する処理に関するプログラムコードを有している。なお、実施形態のメモリ220は、一次記憶装置及び二次記憶装置を含む。
送受信部230は、プロセッサ210から送信データを取得し、その送信データを無線送信する。また、送受信部230は、送信データの送信タイミングの制御などの送信制御を行う。送受信部230は、車載器400との無線通信を担う。送受信部230は、第2車両12に搭載された車載器400又は他の機器から送信された無線データを受信することもできる。
送信データの受信機として動作する車載器400は、プロセッサ410及びメモリ420を備える。プロセッサ410は、メモリ420に接続されている。メモリ420には、受信した送信データを用いた第2車両12の走行支援処理を、プロセッサ410に実行させるコンピュータプログラム421が格納されている。プロセッサ410は、メモリ420に格納されたコンピュータプログラム421を読み出して実行する。コンピュータプログラム421は、走行支援処理に関するプログラムコードを有している。なお、実施形態のメモリ420は、一次記憶装置及び二次記憶装置を含む。また、車載器400は、送信データの受信及び他のデータの送信を行う送受信部430を備える。送受信部430は、送信機200との無線通信を担う。
図3は、送信処理装置250が備える第1モジュール500及び第2モジュール600を示している。これらのモジュール500,600は、コンピュータプログラム221が有するプログラムコードによって構成されたソフトウェアモジュールであり、プロセッサ210によって実行される。
第1モジュール500は、センサデータから送信データを生成するデータ処理部としてプロセッサ210を動作させるよう構成されている。第2モジュール600は、送信データの緊急度を判定する判定部としてプロセッサ210を動作させるよう構成されている。
データ処理部500として動作する第1モジュール500は、センサデータの1次処理モジュール510と、センサデータの本処理モジュール520と、を備える。また、第1モジュール500は、緊急データ生成モジュール530を備える。
図4に示すように、1次処理モジュール510は、周期的(例えば、20msec周期)に出力されるセンサデータD1,D2,D3,D4,D5を、逐次処理(1次処理)して、送信データに含まれるべき情報又はその情報の元になる情報P1,P2,P3,P4,P5を生成する。1次処理モジュール510は、センサデータの周期と同じ周期で情報P1,P2,P3,P4,P5を生成し得る。なお、電波センサ310の場合、センサデータの発生周期は、受信波の受信周期に一致し、画像センサ320の場合、センサデータの発生周期は、画像フレーム周期に一致する。
1次処理モジュール510は、電波センサ310から出力された第1センサデータD1,D2,D3,D4,D5に対する1次処理において、電波センサ310から物体までの距離、物体の速度、物体の存在する方向を検出し、検出結果を示す情報P1,P2,P3,P4,P5を1次処理結果として出力する。また、1次処理においては、物体の速度の変化から、物体の加速度も検出される。
また、1次処理モジュール510は、画像センサ320から出力された画像データD1,D2,D3,D4,D5に対する1次処理において、物体の位置等を1次処理結果P1,P2,P3,P4,P5として出力する。
本処理モジュール520は、異なる時刻における複数の1次処理結果P1,P2,P3,P4,P5を用いて、定常データとしての送信データTに含まれるべき情報を生成する(本処理Mの実行)。生成された定常データTは、送信部230に渡される。送信部230は、定常データTを無線送信する。
本処理Mでは、複数の時刻におけるセンサデータD1,D2,D3,D4,D5からの1次処理結果P1,P2,P3,P4,P5に基づいて、第2車両12が利用可能な形式の送信データTが生成される。本処理Mでは、車両の動きを追跡するなどの処理を行うことで、1次処理結果を補正して、より信頼性の高い情報が生成される。また、本処理Mでは、1次処理結果から、他の情報を生成することもできる。
送信データTには、第1道路110に存在する第1車両11A,11Bの位置、速度、車両の数などの車両の挙動を示す情報が含まれる。第1車両11A,11Bの位置を示す情報は、いずれの車線111,112を走行しているかの情報も含む。なお、送信データTは、倒木の発生、土砂崩れの発生、川などの氾濫、事故の発生、又は道路工事に関する情報を含んでもよい。
本処理Mは、複数の1次処理結果P1,P2,P3,P4,P5を用いるため、1次処理よりも1回あたりの処理時間が長く、1次処理の実行周期よりも長い周期で実行される。本処理Mは、例えば、100msec周期で実行される。したがって、本処理Mによって生成される送信データTの生成周期も100msecである。したがって、第2車両12へ提供される送信データの送信周期も100msecである。このように、送信データTの送信周期は、センサデータD1,D2,D3,D4,D5の発生周期よりも長い。以下では、100msecで送信される送信データを、「定常データ」という。
図4におけるセンサデータD1,D2,D3のタイミングにおいて、前述のような緊急度の高い事象(第1車両11Aの加速又は減速など)が生じた場合でも、送信データが定常データとして送信される場合、センサデータD1,D2,D3の出力から送信データの送信まで100msec近い遅延が生じる。緊急度が高い場合、100msec程度の遅延でも問題になる場合がある。そこで、実施形態の送信部230は、例えば、緊急度が高い情報を含む送信データ(緊急データ)が、優先的に送信されるように、送信データの送信を制御する。
図3に示す判定部600は、送信データを緊急データとして送信することを可能にするため、送信データの緊急度を判定する。判定部600による緊急度判定は、1次処理結果P1,P2,P3,P4,P5が発生する度に、1次処理結果P1,P2,P3,P4,P5を用いて行われる。つまり、緊急度判定は、センサデータD1,D2,D3,D4,D5の発生周期と同じ周期で実行される。したがって、緊急度の高い情報の発生を、迅速に検出できる。
判定部600において、緊急度が高いと判断された情報は、緊急データ生成部として動作する緊急データ生成モジュール530に渡される。緊急データ生成部530は、判定部600において、緊急度が高いと判断された情報から緊急データとなる送信データを生成する。緊急データは、送信部230に渡される。送信部230は、緊急データを無線送信する。
実施形態の判定部600は、路側センサ310,320の種類毎に異なる緊急度判定するように構成されている。具体的には、判定部600は、電波センサ310から出力された第1センサデータのための緊急度判定(図5参照)と、画像センサ320から出力された第2センサデータのための緊急度判定(図6参照)と、を実行可能に構成されている。判定部600は、両緊急度判定のいずれを実行するかを、センサデータを発生した路側センサ310,320の種類を示す情報K(センサ種類情報)に基づいて、選択する。ここでのセンサ種類情報は、路側センサが電波センサ310であるか、画像センサ320であるかを示す。例えば、1次処理結果の元になった第1センサデータが、電波センサ310のセンサデータである場合、図5に示す緊急度判定が選択される。また、1次処理結果の元になった第2センサデータが、画像センサ320である場合、図6に示す緊急度判定が選択される。
なお、図5及び図6において判定される緊急度は、非緊急レベル及び緊急レベルを含む複数のレベルを有する。実施形態において、緊急レベルは、第1緊急レベル及び第2緊急レベルを含む複数のレベルを有する。ここでは、第1緊急レベルよりも第2緊急レベルの方が、緊急性が高いものとする。また、図5及び図6において判定される緊急度は、第2道路120から第1道路110に進入しようとする第2車両12にとっての緊急性を示す個別緊急度である。
図5に示す緊急度判定では、図7に示すように、サービス対象車両である第2車両12付近に到達する時刻が早い車両11A,11Bが検知された場合に、個別緊急度が緊急レベルであると判定される。すなわち、判定部600は、サービス対象車両12が存在する場所又はサービス対象車両12が存在し得る場所への接近の可能性を、物体である車両11A,11Bの挙動を示す情報が示した場合に、個別緊急度が緊急レベルであると判定する。また、早期に第2車両12に接近する車両11A,11Bが、加速又は減速を行ったことが検知された場合には、さらに緊急性が高いと判断される。すなわち、判定部600は、サービス対象車両12が存在する場所又はサービス対象車両12が存在し得る場所へ接近している物体である車両11A,11Bの挙動に変化(ここでは、加速又は減速)が生じたことを、物体である車両11A,11Bの挙動を示す情報が示した場合に、個別緊急度が緊急レベルであると判定する。
より具体的には、まず、緊急度判定部600は、1次処理結果に含まれる情報のうち、第1道路110を走行する車両の位置及び車両の速度を用いて、第1道路110の各走行車両が、第2車両12付近に到達するまでの時間tを算出する(ステップS11)。ここで、第2車両12付近とは、第2車両12が現に存在する場所であってもよいし、第2車両12が近い将来存在し得る場所であってもよい。ここでは、時間tは、第1道路110上の各走行車両が、第2車両12による第1道路110への進入場所へ到達するまでの所要時間として算出される。
図7に示すように、第1車両11Aが第2車両12付近に到達するまでの時間tはt1であり、第1車両11Bが第2車両12付近に到達するまでの時間tはt2である。
続いて、緊急度判定部600は、各車両11A,11Bについての時間t1,t2を、閾値αと比較する(ステップS12)。時間t1,t2が閾値αよりも小さい場合、緊急度判定部600は、その車両11A,11Bの位置及び速度など車両の挙動を示す情報を含む送信データの緊急度(個別緊急度)を第1緊急レベルに設定する(ステップS13)。なお、時間t1,t2に応じて、緊急レベルを異ならせてもよい。すなわち、時間t1が短い場合、緊急性をより高くすることができる。時間tが閾値αよりも大きい場合、緊急度判定部600は、その車両11A,11Bの送信データの緊急度を非緊急レベルに設定する(ステップS14)。
緊急度判定部600は、第1緊急レベルに設定された車両11A,11Bが、加速又は減速を行ったことを検知すると(ステップS15)、その車両11A,11Bの送信データの緊急度(個別緊急度)を、より緊急性の高い第2緊急レベルに設定する(ステップS16)。図5の緊急度判定では、電波センサ310のセンサデータが用いられるため、加速又は減速の発生を迅速に検知できる。
図5の緊急度判定で緊急レベルにあると判定された場合、生成される緊急データは、車両が加速又は減速をしたことを示す情報を含む。緊急データが、車両が加速又は減速をしたことを示す情報を含むことで、緊急データを受信した車両は、適切な走行計画を生成できる。
なお、図5の緊急度判定では、サービス対象車両である第2車両12との位置関係を考慮して、第2車両12にとっての送信データの緊急度を判定したが、特定の車両12との位置関係を考慮することなく、送信データの緊急度(非個別緊急度)を判定してもよい。つまり、図5のステップS11からステップS14を省略し、ステップS15の加速又は減速の検知がなされたら、その車両の挙動を示す情報を含む送信データの緊急度を緊急レベルであると判定するだけでもよい。この場合、緊急データが、第2車両12にとって緊急であるか否かは、緊急データを受信した第2車両12が、第2車両12の位置等を考慮して、自ら決定すればよい。
図6に示す緊急度判定では、図8に示すように、第2車線112から第1車線111へ車線変更する第1車両11Cが検知された場合に、緊急レベルであると判定される。
より具体的には、まず、緊急度判定部600は、1次処理結果に含まれる情報のうち、第1道路110を走行する車両の向きを用いて車両の向きの変更を検出する(ステップS21)。車両の向きの変更の検出は、例えば、車両が、車線112に沿った向きに対して、所定角度以上の向きになった場合に検出される。また、緊急度判定部600は、車両と路面標示113との位置関係から、車線変更を検出する(ステップS21)。図8の例では、第1車両11Cが、第1車線111へ向きを変え、路面標示113を跨いだため、車線変更が検出される。
緊急度判定部600は、車両11Cの向きの変更又は車線変更を検出すると(ステップS22)、その車両11Cの位置及び速度など車両の挙動を示す情報を含む送信データの緊急度を第1緊急レベルに設定する(ステップS23)。向きの変更又は車線変更が検出されない場合、緊急度判定部600は、その車両11A,11Bの送信データの緊急度を非緊急レベルに設定する(ステップS24)。
緊急度判定部600は、図8に示すように、第1緊急レベルに設定された車両11Cが、第1車線へ進入する車線変更を行った場合(ステップS25)、その車両11Cの送信データの緊急度を、より緊急性の高い第2緊急レベルに設定する(ステップS26)。図6の緊急度判定では、画像センサ320のセンサデータが用いられるため、車両の向き変更又は車線変更を迅速に検知できる。
図6の緊急度判定で緊急レベルにあると判定された場合、生成される緊急データは、車両が向きを変更した又は車線変更したことを示す情報を含む。緊急データが、車両が向きを変更した又は車線変更したことを示す情報を含むことで、緊急データを受信した車両は、適切な走行計画を生成できる。
なお、図6の緊急度判定では、サービス対象車両である第2車両12との位置関係を考慮して、第2車両12が進入しようとする第1車線111への車線変更の緊急レベルが高くなるように緊急度が判定されている。つまり、第2車両12にとっての送信データの緊急度が判定されている。ただし、特定の車両12との位置関係を考慮することなく、送信データの緊急度判定が行われてもよい。つまり、図6のステップS25及びステップS26を省略し、単に、車両の向き変更又はいずれかの車線への車線変更が検出されたら、その車両の挙動を示す情報を含む送信データの緊急度を緊急レベルであると判定するだけでもよい。この場合、緊急データが、第2車両12にとって緊急であるか否かは、緊急データを受信した第2車両12が、第2車両12の位置等を考慮して、自ら決定すればよい。
なお、送信機200が、電波センサ310及び画像センサ320の両方を備えている場合、電波センサ310から出力された第1センサデータのための緊急度判定(図5参照)と、画像センサ320から出力された第2センサデータのための緊急度判定(図6参照)と、の両方を実行することができる。両方の緊急度判定を実行した上で、緊急性がより高い結果が生じた判定結果を、総合的な緊急度判定結果として採用してもよい。例えば、電波センサ310を利用した緊急度判定(図5参照)の結果が、第1緊急レベルであり、画像センサ320を利用した緊急度判定(図6参照)の結果が、非緊急レベルであれば、総合的な緊急度判定結果は、第1緊急レベルになる。また、電波センサ310を利用した緊急度判定(図5参照)の結果が、第1緊急レベルであり、画像センサ320を利用した緊急度判定(図6参照)の結果が、第2緊急レベルであれば、総合的な緊急度判定結果は、第2緊急レベルになる。
図9は、緊急データ又は定常データである送信データを受信した第2車両12の受信機400(車載器)における走行支援処理を示している。受信機400は、送信データを受信すると(ステップS31)、その送信データが、緊急データであるか否かを判定する(ステップS32)。送信データが、緊急データであるか否かは、送信データに含まれる緊急度情報を参照して判定される。緊急度情報は、例えば、送信データのヘッダに格納される。緊急度情報については後述する。
受信機400は、緊急データを受信した場合、その緊急データが、受信機400が搭載された第2車両12にとって緊急性のあるものか否かを判定する(ステップS33)。送信データは、無線送信されるため、緊急データを必要としない車両によって受信されることがあるが、ステップS33の判定がなされることで、緊急データの不必要な利用を回避できる。また、第2車両12にとっての緊急度を自ら判定することで、送信データの送信機200が、個々の車両についての緊急度を判断する負荷が軽減される。
受信機400は、第2車両12にとって緊急性のある緊急データを受信した場合、その緊急データを優先的に用いて、第1道路110へ進入するまでの走行計画を生成する。走行計画は、例えば、第1道路110へ進入するまでの走行速度を含む。
受信機400は、定常データを受信した場合、定常データを用いて、走行計画を生成する(ステップS34)
。
。
なお、図8に示す第1車両11Cは、サービス対象車両であってもよい。第1車両11Cは、第1車両11A,11Bの挙動を示す情報を含む送信データ(緊急データ又は定常データ)を受信して、どのタイミングで車線変更すればよいかを、第1車両11A,11Bの挙動を示す情報から決定することができる。第1車両11Cが第1車線111へ車線変更しようとする場合、第1車線111を走行する第1車両11A,11Bの加減速の情報が、第1車両11Cの走行計画を生成する上で有用である。
図10から図14は、緊急データの送信例を示している。図10の例では、センサデータD4に基づく1次処理結果P4を緊急度判定部600が受け取ると、緊急度判定部600は、1次処理結果P4及びそれまでの1次処理結果P1,P2,P3を考慮して、緊急レベルであると判定する。緊急度判定部600は、緊急レベルであると判定された車両の挙動を示す情報と、その緊急度を示す情報を、緊急データ生成モジュール530に渡す。緊急データ生成モジュール530は、緊急レベルであると判定された車両の挙動を示す情報を含む送信データを、緊急データとして生成する。送信部230は、生成された緊急データを、定常データの送信周期に割り込ませて送信する。つまり、緊急データの送信期間は、定常データの送信期間よりも早くなる。この結果、緊急データを、定常データの送信よりも先に送信することができる。非緊急レベルにあるデータは、本処理において定常データとして生成されるため、緊急レベルにある緊急データは、非緊急レベルであるデータよりも早く送信されることになる。なお、定常データは、緊急レベルにあるデータを含んでもよい。
図11の例は、図10の例とほぼ同様であるが、異なる点は、緊急データが送信された場合、その後の定常データの送信期間を遅延させる点にある。緊急データの生成が優先的に行われると、それに伴って本処理が遅延する場合がある。この場合、送信部230は、緊急データ送信後の定常データの送信を、通常の定常データ送信タイミングよりも遅らせるように送信制御する。この結果、緊急データが送信される前の定常データ送信期間から次の定常データ送信機期間までの周期は、100msecよりも大きくなる。
図12の例では、緊急データは、定常データの送信期間において、定常データ(非緊急レベルにある送信データ)よりも早く送信されるよう送信制御される。つまり、図12の例では、定常データを含む送信データの先頭に緊急データが配置される。図12の例では、図10及び図12の例よりも、緊急データの送信が遅れるが、定常データよりは早く送信されるため、その分、遅延を少なくできる。
図13の例では、緊急レベルの情報がある場合には、定常データの送信周期が短くなるように送信制御される。図13の例では、緊急度判定は、本処理中において行われる。本処理において、定常データとしての送信データを生成する場合に、緊急レベルにあるデータが検出された場合、送信部230は、定常データの送信周期を100msecから、50msecに変更する。これにより、送信頻度が高くなり、車両12が、緊急データを含む送信データを受信できる確率が高くなる。なお、送信周期が短くなるため、本処理では、送信データの生成が間に合わないことがある。その場合、送信部230は、新たな送信データが生成されるまで、同じ送信データの送信を繰り返せばよい。
図14の例では、定常データとしての送信データのヘッダに緊急レベルにあることを示す情報(緊急度情報)が付加されている。緊急度情報は、送信部230によって付加される。図14の例においても、緊急度判定は、本処理中において行われる。緊急度情報は、緊急レベルであるか非緊急レベルであるかを示す。また、緊急レベルが複数のレベルを有する場合には、それらのレベルも示す。送信データに緊急度情報が付加されていることで、受信機400は、送信データの緊急性を把握でき、緊急性の高いデータを優先的に用いて、走行計画を生成することができる。
緊急度情報は、図11から図13の例における緊急データ及び定常データにも付加されてもよい。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 :システム
11A :第1車両
11B :第1車両
11C :第1車両
12 :第2車両
110 :第1道路
111 :第1車線
112 :第2車線
113 :路面標示
120 :第2道路
200 :送信機
200A :検出エリア
210 :プロセッサ
220 :メモリ
221 :コンピュータプログラム
230 :送受信部
250 :送信処理装置
310 :第1路側センサ
320 :第2路側センサ
400 :受信機
410 :プロセッサ
420 :メモリ
421 :コンピュータプログラム
430 :送受信部
500 :データ処理部
510 :1次処理モジュール
520 :本処理モジュール
530 :緊急データ生成モジュール
600 :緊急度判定部
D1 :センサデータ
D2 :センサデータ
D3 :センサデータ
D4 :センサデータ
D5 :センサデータ
K :センサ種類情報
M :本処理
P1 :1次処理結果
P2 :1次処理結果
P3 :1次処理結果
P3 :1次処理結果
P4 :1次処理結果
P5 :1次処理結果
T :送信データ
t :時間
α :閾値
11A :第1車両
11B :第1車両
11C :第1車両
12 :第2車両
110 :第1道路
111 :第1車線
112 :第2車線
113 :路面標示
120 :第2道路
200 :送信機
200A :検出エリア
210 :プロセッサ
220 :メモリ
221 :コンピュータプログラム
230 :送受信部
250 :送信処理装置
310 :第1路側センサ
320 :第2路側センサ
400 :受信機
410 :プロセッサ
420 :メモリ
421 :コンピュータプログラム
430 :送受信部
500 :データ処理部
510 :1次処理モジュール
520 :本処理モジュール
530 :緊急データ生成モジュール
600 :緊急度判定部
D1 :センサデータ
D2 :センサデータ
D3 :センサデータ
D4 :センサデータ
D5 :センサデータ
K :センサ種類情報
M :本処理
P1 :1次処理結果
P2 :1次処理結果
P3 :1次処理結果
P3 :1次処理結果
P4 :1次処理結果
P5 :1次処理結果
T :送信データ
t :時間
α :閾値
Claims (19)
- 道路上の物体の挙動に応じたセンサデータを出力するよう構成された路側センサと、
前記センサデータから、前記道路上の前記物体の挙動を示す情報を含む送信データを生成するよう構成されたデータ処理部と、
前記物体の挙動を示す前記情報を用いて、前記送信データの緊急度を判定するよう構成された判定部と、
前記緊急度に基づいて、前記送信データの送信を制御するよう構成された送信部と、
を備える送信機。 - 前記物体は、車両を含み、
前記緊急度の判定に用いられる前記情報は、前記車両の位置、前記車両の速度、前記車両の加速度、及び前記車両の向きからなる群から選択される少なくとも一つを含む
請求項1に記載の送信機。 - 前記緊急度は、サービス対象車両に関する情報を用いることなく、前記物体の挙動を示す前記情報を用いて判定される非個別緊急度を含み、前記サービス対象車両は、前記送信データを受信し、前記送信データを用いた走行支援処理を実行するよう構成された車両である
請求項1又は2に記載の送信機。 - 前記緊急度は、サービス対象車両にとっての前記送信データの緊急性を示す個別緊急度を含み、前記サービス対象車両は、前記送信データを受信し、前記送信データを用いた走行支援処理を実行するよう構成された車両である
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の送信機。 - 前記個別緊急度は、非緊急レベル及び緊急レベルを含む複数のレベルを有し、
前記判定部は、前記サービス対象車両が存在する場所又は前記サービス対象車両が存在し得る場所へ接近している前記物体の挙動に変化が生じたことを、前記物体の挙動を示す前記情報が示した場合に、前記個別緊急度が緊急レベルであると判定するよう構成されている
請求項4に記載の送信機。 - 前記個別緊急度は、非緊急レベル及び緊急レベルを含む複数のレベルを有し、
前記判定部は、前記サービス対象車両が存在する場所又は前記サービス対象車両が存在し得る場所への接近の可能性を、前記物体の挙動を示す前記情報が示した場合に、前記緊急度が前記緊急レベルであると判定するよう構成されている
請求項4又は請求項5に記載の送信機。 - 前記判定部は、前記路側センサの種類を示す情報を更に用いて、前記送信データの緊急度を判定するよう構成されている
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の送信機。 - 前記路側センサの種類は、前記物体の挙動に応じた第1センサデータを出力する電波センサ、及び、前記物体の挙動に応じた第2センサデータを出力する画像センサを含み、
前記緊急度は、非緊急レベル及び緊急レベルを含む複数のレベルを有し、
前記判定部は、
前記路側センサが前記電波センサである場合には、前記第1センサデータから生成された前記物体の挙動を示す第1情報が、前記物体の加速又は減速を示したときに、前記緊急度が前記緊急レベルであると判定し、
前記路側センサが前記画像センサである場合には、前記第2センサデータから生成された前記物体の挙動を示す第2情報が、前記物体の車線変更を示したときに、前記緊急度が前記緊急レベルであると判定するよう構成されている
請求項7に記載の送信機。 - 前記路側センサは、前記物体の挙動に応じた第1センサデータを出力する電波センサを含み、
前記緊急度は、非緊急レベル及び緊急レベルを含む複数のレベルを有し、
前記判定部は、前記第1センサデータから生成された前記物体の挙動を示す第1情報が、前記物体の加速又は減速を示したときに、前記緊急度が前記緊急レベルであると判定するよう構成されている
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の送信機。 - 前記路側センサは、前記物体の挙動に応じた第2センサデータを出力する画像センサを含み、
前記緊急度は、非緊急レベル及び緊急レベルを含む複数のレベルを有し、
前記判定部は、前記第2センサデータから生成された前記物体の挙動を示す第2情報が、前記物体の車線変更を示したときに、前記緊急度が前記緊急レベルであると判定するよう構成されている
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の送信機。 - 前記送信部が前記送信データの送信を制御することは、前記送信データの送信タイミングを制御することを含む
請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の送信機。 - 前記緊急度は、非緊急レベル及び緊急レベルを含む複数のレベルを有し、
前記送信データの送信タイミングを制御することは、前記緊急度が前記緊急レベルである送信データを、前記緊急度が前記非緊急レベルである送信データのための送信期間よりも早く送信することを含む
請求項11に記載の送信機。 - 前記緊急度は、非緊急レベル及び緊急レベルを含む複数のレベルを有し、
前記送信データの送信タイミングを制御することは、前記送信データのための送信期間において、前記緊急度が緊急レベルである送信データを、前記緊急度が前記非緊急レベルである送信データよりも早く送信することを含む
請求項11に記載の送信機。 - 前記緊急度は、非緊急レベル及び緊急レベルを含む複数のレベルを有し、
前記送信データの送信タイミングを制御することは、前記送信データの前記緊急度が緊急レベルであると判定された場合に、前記送信データのための周期的な送信期間の周期を短くすることを含む
請求項11に記載の送信機。 - 前記送信部が前記送信データの送信を制御することは、前記緊急度を示す情報を含む前記送信データを送信することを含む
請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の送信機。 - 請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の送信機と、
前記送信機から送信された前記送信データを受信するための受信機と、
を備え、
前記受信機は、前記送信データを用いて、前記受信機が搭載された車両の走行支援処理を実行するよう構成されている
システム。 - 請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の送信機から送信された前記送信データを受信するための受信機であって、
受信した前記送信データに基づいて、前記受信機が搭載された車両にとっての前記送信データの緊急性を示す個別緊急度を判定するよう構成されている
受信機。 - 路側センサから、道路上の物体の挙動に応じたセンサデータを取得し、前記センサデータから、前記道路上の前記物体の挙動を示す情報を含む送信データを、データ処理部が生成する工程と、
前記物体の挙動を示す前記情報を用いて、前記送信データの緊急度を判定部が判定する工程と、
前記緊急度に基づいて、前記送信データの送信を送信部が制御する工程と、
を含む方法。 - 路側センサから、道路上の物体の挙動に応じたセンサデータを取得し、前記センサデータから、前記道路上の前記物体の挙動を示す情報を含む送信データを生成するよう構成されたデータ処理部と、
前記物体の挙動を示す前記情報を用いて、前記送信データの緊急度を判定するよう構成された判定部と、
前記緊急度に基づいて、前記送信データの送信を制御するよう構成された送信部と、
を備える送信処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020012761A JP2021117914A (ja) | 2020-01-29 | 2020-01-29 | 送信機、システム、受信機、方法、及び送信処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020012761A JP2021117914A (ja) | 2020-01-29 | 2020-01-29 | 送信機、システム、受信機、方法、及び送信処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021117914A true JP2021117914A (ja) | 2021-08-10 |
Family
ID=77175088
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020012761A Pending JP2021117914A (ja) | 2020-01-29 | 2020-01-29 | 送信機、システム、受信機、方法、及び送信処理装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021117914A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023148999A1 (ja) * | 2022-02-04 | 2023-08-10 | 日立Astemo株式会社 | サーバ、制御装置、および自動運転支援システム |
-
2020
- 2020-01-29 JP JP2020012761A patent/JP2021117914A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023148999A1 (ja) * | 2022-02-04 | 2023-08-10 | 日立Astemo株式会社 | サーバ、制御装置、および自動運転支援システム |
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