JP2021117415A - 光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】あおり動作を駆動する電動アクチュエータの小型化と消費電力の低減を図る。【解決手段】光学機器2は、光学系の複数のあおり動作が可能であり、該複数のあおり動作の駆動を行う複数の駆動手段124,127,130,133と、光学系を駆動前のあおり状態から目標あおり状態に駆動するように複数の駆動手段を制御する制御手段109と、光学機器に対する重力方向を検出する検出手段120とを有する。制御手段は、検出された重力方向に応じて、複数の駆動手段の駆動順序および駆動方向を設定する。【選択図】図1

Description

本発明は、電動アクチュエータにより駆動されるあおり動作が可能な光学機器に関する。
あおり動作として、レンズを傾けるティルト、レンズを並進させるシフトおよびレンズを回転させるレボルビングが可能な交換レンズ等の光学機器には、各あおり動作を電動アクチュエータにより駆動するものがある。特許文献1には、レンズの光軸を変位させるアクチュエータを、検出した像の情報に応じて制御する光学機器が開示されている。
特開2011−59283号公報
しかしながら、電動アクチュエータを用いてレンズを現在のあおり状態から目標あおり位置まで駆動する際に、目標あおり状態でどのように駆動するかによって電動アクチュエータに必要な駆動力や電力が変化する。目標あおり位置までの駆動のし方によっては、電動アクチュエータを大型化する必要が生じたり、消費電力を増加させたりする。
本発明は、あおり動作の駆動を行う電動アクチュエータの小型化と消費電力の低減が可能な光学機器を提供する。
本発明の一側面としての光学機器は、光学系の複数のあおり動作が可能であり、該複数のあおり動作の駆動を行う複数の駆動手段と、光学系を駆動前のあおり状態から目標あおり状態に駆動するように複数の駆動手段を制御する制御手段と、光学機器に対する重力方向を検出する検出手段とを有する。制御手段は、検出された重力方向に応じて、複数の駆動手段の駆動順序および駆動方向を設定することを特徴とする。
また本発明の他の一側面としての制御方法は、光学系の複数のあおり動作が可能であり、複数のあおり動作の駆動を行う複数の駆動手段を有する光学機器において、光学系を駆動前のあおり状態から目標あおり状態に駆動するように複数の駆動手段を制御する方法である。該制御方法は、光学機器に対する重力方向を検出するステップと、検出された重力方向に応じて、複数の駆動手段の駆動順序および駆動方向を設定するステップとを有することを特徴とする。なお、上記光学機器のコンピュータに、上記制御方法に従う処理を実行させるコンピュータプログラムも、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、あおり動作の駆動を行う駆動手段を小型化し、消費電力も低減することができる。
本発明の実施例1である撮像装置の構成を示す断面図。 実施例1におけるあおり駆動制御処理を示すフローチャート。 実施例1におけるあおり機構の駆動順序、駆動方向および駆動量を示す図。 実施例1におけるあおり機構の駆動順序、駆動方向および駆動量を示す別の図。 実施例1におけるあおり機構の駆動順序、駆動方向および駆動量を示すさらに別の図。 本発明の実施例2である撮像装置の構成を示す断面図。 実施例2におけるあおり機構の駆動順序、駆動方向および駆動量を示す図。 実施例2におけるあおり機構の駆動順序、駆動方向および駆動量を示す別の図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施例1である交換レンズ(光学機器)2と該交換レンズ2が着脱可能に装着される撮像装置としての一眼レフデジタルカメラ本体(以下、単にカメラという)1の構成を示す。以下の説明では、交換レンズ2の光軸OAに沿った光軸方向をZ方向とし、光軸OAに対して直交する方向であって撮像面に平行な2方向のうち横方向をX方向、縦方向をY方向とする。なお、本実施例では、後述するシフト素子およびピント補正素子を有する光学機器が交換レンズである場合について説明するが、レンズと撮像素子を備えたレンズ一体型の撮像装置であってもよい。
まず、カメラ1の構成について説明する。メインミラー3は、図1に示すように交換レンズ2からの光束の光路上に配置された状態で、該光束の一部を反射してファインダ光学系(7,8)に導き、残りの光束を透過させる。メインミラー3の背後(撮像面側)に配置されたサブミラー4は、メインミラー3を透過した光束を反射して焦点検出ユニット5に導く。メインミラー3およびサブミラー4は、不図示の駆動機構により光路上から退避することができる。
焦点検出ユニット5は、位相差検出方式により交換レンズ2の焦点状態の検出(焦点検出)を行う。撮像素子6は、CCDセンサまたはCMOSセンサにより構成される。撮像素子6の受光面(撮像面)上には交換レンズ2からの光束による物体像(光学像)が形成される。撮像素子6は、物体像を光電変換して撮像信号を出力する。デイスプレイパネル9は、撮像信号から不図示の信号処理部により生成された画像や様々な撮像に関する情報を表示する。
なお、本実施例では、カメラ1として、メインミラー3、サブミラー4および焦点検出ユニット5を有する一眼レフカメラであるが、メインミラー3、サブミラー4および焦点検出ユニット5を持たない、いわゆるミラーレスカメラであってもよい。また、焦点検出ユニット5を設ける代わりに、撮像素子6からの撮像信号を用いて撮像面位相差検出方式での焦点検出を行ってもよい。また、撮像素子6から得られる撮像信号を用いてコントラスト検出方式による焦点検出を行ってもよい。
交換レンズ2は、回転、並進および倒れを含む複数のあおり動作が可能な撮像光学系を有する。撮像光学系は、物体側から撮像面側に順に、第1レンズユニット101、第2レンズユニット102、第3レンズユニット103、絞りユニット105および第4レンズユニット104を有する。交換レンズ2において、後述する案内筒20とカム筒21との光軸OA回りでの相対回転により、第1、第2および第3レンズユニット101〜103が光軸方向に移動する。
第1レンズユニット101は第1レンズ保持枠111により保持され、第2レンズユニット102は第2レンズ保持枠112により保持されている。第3レンズユニット103は第3レンズ保持枠113により保持され、第4レンズユニット104は第4レンズ保持枠114により保持されている。
第2レンズユニット102は、後述する振れ補正手段としての防振ユニット106からの駆動力を受けて、光軸OAに対して直交する面内でシフトする。なお、第2レンズユニット102を光軸OA上の1点を中心として回動させるようにシフトさせてもよい。
絞りユニット105は、カメラ1に入射する光量を調節する。絞りユニット105と制御手段109とは不図示のフレキシブルプリント基板により電気的に接続されている。
防振ユニット106は、マグネットとコイルにより構成されたボイスコイルモータであり、コイルに通電されることによって生じる推力によりシフトレンズとしての第2レンズユニット102をシフトさせる。防振ユニット106と制御手段としての制御部109は、不図示のフレキシブルプリント基板により電気的に接続されている。制御部109は、角速度センサ等により構成される振れ検出部110を通じて検出されたカメラ振れ量に応じて第2レンズユニット102のシフト駆動量を算出する。そして、その算出結果に応じて防振ユニット106の駆動を制御する。振れ検出部110は、連絡環22に取り付けられ、制御部109と不図示のフレキシブルプリント基板を介して電気的に接続されている。
第1、第2および第3レンズ保持枠111,112,113は連絡環22に取り付けられており、連絡環22は直進筒23に固定されている。
直進筒23に設けられた第1カムフォロワ25および第4レンズ保持枠114に設けられた第4カムフォロワ26はそれぞれ、カム筒21に設けられたフォーカスカム溝部および第4レンズカム溝部に対して係合し、さらにこれら第1および第4カムフォロワ25、26は、案内筒20に設けられた直進溝部と係合している。フォーカス操作環24は、マニュアルで焦点調節を行うユーザによって回転操作され、カム筒21に回転操作力を伝達する。
フォーカス操作環24を介してカム筒21が回転されると、第1〜第3レンズユニット101〜103は直進筒23および連絡環22とともに光軸方向に一体的に移動する。また、これとともに第4レンズユニット104は、第1〜第3レンズユニット101〜103とは独立して光軸方向に移動する。フォーカス操作環24、案内筒20、カム筒21および直進筒23等によってマニュアルフォーカス機構が構成される。
なお、第1〜第3レンズユニット101〜103をモータ等の電動アクチュエータによって駆動するようにしてもよい。また、フォーカス操作環24の回転量および回転方向を電気的に検出し、その電気信号に基づいてカム筒21を駆動するアクチュエータを制御するようにしてもよい。
次に、交換レンズ2における上述した複数のあおり動作を可能とするあおり機構について説明する。あおり機構は、全体回転部122、シフト機構としてのシフト部125、TS回転部128およびティルト機構としてのティルト部131により構成されている。
全体回転部122は、カメラ1と接続されるマウント27に固定された固定部材30に光軸OA回りで回転可能に連結されている。第2の駆動手段としての全体回転駆動ユニット124は、電動アクチュエータであり、固定部材30に取り付けられている。全体回転駆動ユニット124が駆動されると、不図示の連結機構により交換レンズ2のうち全体回転部122よりも物体側の部分(第2の部分:以下、全体回転可能部分という)が光軸OA回りで回転される。全体回転部122による全体回転可能部分の回転量(角度)は、全体回転センサ123によって検出され、検出された角度は全体回転駆動ユニット124の駆動の制御に用いられる。制御部109、全体回転センサ123および全体回転駆動ユニット124は、不図示のフレキシブルプリント基板を介して電気的に接続されている。
シフト部125は、全体回転部122に対して光軸OAに直交するシフト方向にシフト(並進)可能に連結されている。第1の駆動手段であるシフト駆動ユニット127は、電動アクチュエータであり、シフト部125に取り付けられている。シフト駆動ユニット127が駆動されると、不図示の連結機構により交換レンズ2のうちシフト部125よりも物体側の部分(第1の部分:以下、シフト可能部分という)がシフト方向にシフトされる。シフト部125によるシフト可能部分のシフト量は、シフトセンサ126によってシフト方向とともに検出され、検出されたシフト量はシフト駆動ユニット127の駆動の制御に用いられる。制御部109、シフトセンサ126およびシフト駆動ユニット127は不図示のフレキシブルプリント基板を介して電気的に接続されている。
本実施例におけるシフト部125は、全体回転部122を回転させていない初期状態においてX方向に移動可能に保持されている。全体回転部122は、−180度から+180度の角度範囲で回転することが可能であるため、全体回転部122の回転とシフト部125のシフトとを組み合わせることにより、シフト可能部分を光軸に直交するXY平面内でシフトさせることが可能である。
TS回転部128は、シフト部125に対するティルト部131の回転(以下、TS回転という)が可能となるようにシフト部125とティルト部131を連結する。第4の駆動手段であるTS回転駆動ユニット130は、、電動アクチュエータであり、シフト部125に取り付けられている。TS回転駆動ユニット130が駆動されると、不図示の連結機構により交換レンズ2のうちTS回転部128とTS回転部128よりも物体側の部分(第4の部分:以下、まとめてTS回転可能部分という)が光軸OA回りで回転される。TS回転部128によるTS回転可能部分の回転量(角度)は、TS回転センサ129によって検出され、検出された角度はTS回転駆動ユニット130の駆動の制御に用いられる。制御部109、TS回転センサ129およびTS回転駆動ユニット130は、不図示のフレキシブルプリント基板を介して電気的に接続されている。
ティルト部131は、交換レンズ2のうちティルト部131とティルト部131よりも物体側の部分(第3の部分:以下、まとめてティルト可能部分という)を、光軸OAに直交する軸回りで傾斜(ティルト)させる。具体的には、TS回転部128に設けられた凹面とティルト部131に設けられた凸面とが、同一の中心軸(ティルト中心)と同一の半径を有する半円筒面として形成されて互いに当接している。ティルト部131に設けられた凸面がTS回転部128に設けられた凹面に対して摺動することでティルト可能部分がティルト方向に回転する。
第3の駆動手段であるティルト駆動ユニット133は、、電動アクチュエータであり、TS回転部128に取り付けられている。ティルト駆動ユニット133が駆動されると、不図示の連結機構によりティルト可能部分が回転(ティルト)する。ティルト部131によるティルト可能部分の回転量(角度)は、ティルトセンサ132によって検出され、検出された角度はティルト駆動ユニット133の駆動の制御に用いられる。制御部109、ティルトセンサ132およびティルト駆動ユニット133は、不図示のフレキシブルプリント基板を介して電気的に接続されている。
本実施例では、ティルト部131は、全体回転部122とTS回転部128を回転させない初期状態においてY軸回りでティルト可能に保持されている。TS回転部128は、−180度から+180度の角度範囲で回転可能であるため、TS回転部128の回転とティルト部131のティルトとを組み合わせることにより、ティルト可能部分をZ方向に直交する任意の軸回りでティルトさせることが可能である。
以上説明した全体回転部122、シフト部125、TS回転部128およびティルト部131を含むあおり機構により、交換レンズ2の物体側の部分であるティルト可能部分をあらゆる方向にシフトおよびティルトさせることができる。ティルト可能部分における案内筒20は、ティルト部131に固定されている。全体回転部122、シフト部125、TS回転部128およびティルト部131にはそれぞれ不図示の操作部が取り付けられており、各部の操作部がユーザにより操作されることで各駆動ユニットの駆動が行われる。
重力検出部(検出手段)120は、固定部材30に取り付けられており、交換レンズ2に重力が作用する方向である重力方向を検出する。重力検出部120と制御部109は、不図示のフレキシブルプリント基板を介して電気的に接続されている。
設定手段としての設定部121は、ティルト部131に取り付けられている。設定部121と制御部109は不図示のフレキシブルプリント基板を介して電気的に接続されている。設定部121は、そのプリセットボタンがユーザにより長押し操作されることにより、その時点でのあおり状態を記憶(プリセット)する。プリセットボタンがON操作されることにより、全体回転駆動ユニット124、シフト駆動ユニット127、TS回転駆動ユニット130およびティルト駆動ユニット133の駆動が制御部109により制御され、交換レンズ2(全体回転部122、シフト部125、TS回転部128およびティルト部131)がプリセットされたあおり状態に駆動される。またイニシャルボタンがON操作されることにより各駆動ユニットの駆動が制御部109により制御され、交換レンズ2のあおり状態が複数のあおり動作が行われていない初期状態に戻される。さらにオブジェクトボタンがON操作されることにより各駆動ユニットの駆動が制御部109により制御され、交被レンズ2のあおり状態が被写体(例えば、ビル等の建物)に合わせて設定されたあおり状態に駆動される。
このように構成された交換レンズ2が装着されたカメラ1において、不図示のレリーズボタンがユーザにより操作されると、オートフォーカス処理および自動露出処理が行われ、その後も撮像素子6の露光および撮像画像の生成と記録が行われる。
図2のフローチャートは、コンピュータにより構成される制御部109がコンピュータプログラムに従って実行するあおり駆動制御処理(制御方法)を示している。ここでは、設定部121にてプリセットされた位置にあおり駆動する場合について説明する。
ステップS1において、制御部109は、プリセットボタンがON操作されたか否かを確認し、ON操作された場合はステップS2に進み、ON操作されていない場合は本ステップでの確認を繰り返す。
ステップS2では、制御部109は、全体回転センサ123、シフトセンサ126、TS回転センサ129およびティルトセンサ132を通じて現在(あおり駆動前)のあおり状態、すなわち全体回転可能部分の回転位置、シフト可能部分のシフト位置、TS回転可能部分の回転位置およびティルト可能部分のティルト位置により示されるあおり状態(以下、単に現在位置という)Pを取得する。また制御部109は、設定部121にプリセットされた目標となるあおり状態(以下、単に目標位置という)Dを読み出す。さらに制御部109は、重力検出部120を通じて重力方向Gを検出する。
次にステップS3では、制御部109は、現在位置Pと目標位置Dとの差分から、全体回転可能部分、シフト可能部分、TS回転可能部分およびティルト可能部分(すなわち全体回転駆動ユニット124、シフト駆動ユニット127、TS回転駆動ユニット130およびティルト駆動ユニット133)のそれぞれの駆動方向Wを決定し、該駆動方向Wと重力方向Gとを比較する。
例えば、シフト可能部分を目標位置Dに駆動する場合について説明する。前述したように、シフト部125は±X方向にシフト可能部分をシフトさせることが可能であり、全体回転部122は−180度から+180度の範囲で全体回転可能部分を回転させることが可能である。このため、シフト可能部分を目標位置に駆動するためのシフト部125によるシフトと全体回転部122による回転の組み合わせは2つ存在する。例えば、シフト部125によりシフト可能部分を+10mmシフトさせ、全体回転部122により全体回転可能部分を+90度回転させたあおり状態と、シフト部125によりシフト可能部分を−10mmシフトさせ、全体回転部122により全体回転可能部分を−90度回転させたあおり状態とでは、シフト可能部分の光軸OAからのシフト位置は同じになる。しかし、撮像光学系は前者のあおり状態と後者のあおり状態とではX軸回りで180度回転した状態となるため、厳密には同じあおり状態ではない。
これらを区別するために、図3に示すように、現在位置P(図ではP1)と目標位置D(図ではD1)においてシフト部125によるシフト可能部分のシフト方向が+側か−側かを示している。現在位置Pは現在のシフト部125によるシフト位置と全体回転部122による回転位置を示すので+か−かは一意に決まる。一方、目標位置Dは、制御部109によって+か−のうちどちらかが設定される。例えば、設定部121にてプリセットされた目標位置でのシフト部125によるシフト可能部分のシフト位置が+側である場合は、次回、目標位置が読み出されたときに制御部109が同じシフト位置に対してもう一方(−側)を設定することも可能である。ただし、上述したように厳密には撮像光学系のあおり状態が異なることになるので、部品のばらつきやガタ等による製品性能の再現性を考慮した場合、元と同じあおり状態に戻ることが望ましいが、現在位置に近い側のあおり状態を目標位置に設定してもよい。
次のステップS4では、制御部109は、駆動方向Wと重力方向Gとの関係に応じて、後述するアルゴリズムに従って全体回転駆動ユニット124、シフト駆動ユニット127、TS回転駆動ユニット130およびティルト駆動ユニット133の駆動順序、駆動方向および駆動量を決定(設定)する。
そしてステップS5では、制御部109は、ステップS4での決定に従って全体回転駆動ユニット124、シフト駆動ユニット127、TS回転駆動ユニット130およびティルト駆動ユニット133の駆動を制御する。
次に、図3〜図5を用いて、ステップS4における全体回転可能部分、シフト可能部分、TS回転可能部分およびティルト可能部分の駆動順序、駆動方向および駆動量の決定方法について説明する。ここでは、まず図3および図4を用いてシフト可能部分を目標位置に駆動する際の駆動順序、駆動方向および駆動量について説明し、図5を用いてティルト可能部分を目標位置に駆動する際の駆動順序、駆動方向および駆動量について説明する。
図3において、横軸はX方向を、縦軸はY方向を示している。またシフト可能部分の現在位置をP1とし、目標位置をD1として示している。各位置において、シフト部125によるシフト可能部分のシフト方向は+側である。さらに図3において、重力検出部120により検出した重力方向をG1として示している。
前述したように、シフト可能部分の動きは全体回転部122による全体回転可能部分の回転とシフト部125によるシフト可能部分のシフトとが合成された動きである。シフト可能部分は、図3に破線で示す円の半径方向にはシフト駆動ユニット127の駆動によりシフトし、周方向には全体回転駆動ユニット124の駆動により回転する。図3には、現在位置P1と目標位置D1を結ぶ最短経路をR11で示しているが、経路R11で駆動するためにはシフト駆動ユニット127と全体回転駆動ユニット124とが同時に駆動される必要がある。
ただし、経路R11で駆動する場合には、現在位置P1から目標位置D1まで重力方向G1に作用する重力に逆らってシフト駆動ユニット127を駆動する必要がある。一方、全体回転駆動ユニット124は、光軸回りで全体回転可能部分を回転させるが、この回転する部分の重心が回転の中心軸上にある場合は、重力が回転方向の負荷を生み出さない。このように、重力の影響が大きく現れるのは回転よりもシフトの方である。したがって、シフト可能部分を現在位置P1から目標位置D1に駆動する際に、例えば、経路R12でシフトを重力に逆らわないように行い(すなわち、重力方向とは反対方向の成分を含まない方向にシフトし)、その後、経路R13で回転を行うことで、最も重力に逆らわないようにあおり駆動を行うことができる。これにより、シフト駆動ユニット127と全体回転駆動ユニット124に必要となる駆動力を少なくすることができ、各駆動ユニットの小型化と消費電力の低減を実現することができる。
図3に示したようにシフト後に回転を行うのは一例に過ぎず、他の駆動順序を用いてもよい。例えば、シフト方向が重力方向と同じになるように回転を行った後に、シフトを行い、さらにその後に回転を行うようにしてもよい。また、重力に逆らわないシフトと経路R13と同様の回転とを同時に行って経路R14→R13で移動させるようにしてもよい。
図4は、現在位置が図3と同じ位置P2で、目標位置も図3と同じ位置D2であるが、各位置においてシフト可能部分のシフト方向が−側である場合を示している。この場合、シフト可能部分を目標位置D2に駆動するまでにシフト可能部分を+側から−側にシフトさせる必要がある。このシフト時に重力に逆らわないようにするためには、経路R21に示すように全体回転可能部分122を回転させ、その後、経路22に示すようにシフト可能部分をシフトさせ、最後に経路R23に示すように目標位置D2まで全体回転可能部分を回転させる。このように、シフト可能部分を+側から−側にシフトさせる場合においても、重力に逆らわないあおり駆動が可能である。
なお、設定部121でプリセットされた目標位置に駆動する場合には、現在位置から目標位置が離れていることが多く、迅速さは要求されにくい。このため、現在位置から目標位置まで、最短距離ではなく重力に逆らわないように駆動することで、消費電力を小さくすることが有効である。一方、迅速にあおり駆動を行う際には、重力に逆らっても最短距離で駆動してもよい。このような場合は、現在位置から目標位置が近いことが多いので、問題になりにくい。
図5に示すティルト部131の駆動において、横軸はY軸回りのティルトを、縦軸はX軸回りのティルトを示している。またティルト可能部分の現在位置をP3とし、目標位置をD3として示している。各位置において、シフト可能部分のシフト方向は+側である。さらに図5において、重力検出部120により検出された重力方向をG3(G3’)として示している。
前述したようにティルト可能部分の動きは、全体回転部122の回転とTS回転部128の回転とティルト部131のティルトの合成による動きである。ティルト可能部分は、図5における鎖線で示す円の半径方向にはティルト駆動ユニット133の駆動によりティルトし、周方向には全体回転駆動ユニット124またはTS回転駆動ユニット130の駆動により回転する。全体回転駆動ユニット124はシフト可能部分を回転させるのに駆動することが好ましいので、本実施例においては周方向の回転はTS回転駆動ユニット130の駆動で行う。図5において、重力に逆らわない駆動の例は、経路R31で回転し、その後に経路R32でシフトする。このように、現在位置と目標位置によっては、回転がシフトより先になる場合もある。
次に、図3と図5を用いて、ティルト駆動とシフト駆動を組み合わせる場合について説明する。設定部121にてプリセットされた目標位置に駆動する際には、ティルトとシフトの両方において現在位置と目標位置がある。TS回転部128はティルト部131(ティルト可能部分)のみを回転させるが、全体回転部122はシフト部125とティルト部131の両方(シフト可能部分)を回転させる。このため、先にティルト駆動ユニット133とTS回転駆動ユニット130を駆動し、その後にシフト駆動ユニット127と全体回転駆動ユニット124を駆動する場合には、ティルト駆動ユニット133とTS回転駆動ユニット130の駆動前後での重力方向G3は変わらない。
一方、先にシフト駆動ユニット127と全体回転駆動ユニット124を駆動する場合には、シフト駆動ユニット127と全体回転駆動ユニット124の駆動前後での重力方向がG3からG3’に変わる。先にティルト駆動ユニット133とTS回転駆動ユニット130を駆動する場合の現在位置P3から目標位置D1までの経路は、R31→R32→R12→R13である。一方、先にシフト駆動ユニット127と全体回転駆動ユニット124を駆動する場合は、ティルト駆動ユニット133とTS回転駆動ユニット130の駆動時には経路R13の回転量だけ重力方向が回転してG3’に変わるので、現在位置P1から目標位置D3までの経路はR12→R13→R33→R34となる。
なお、駆動順序は上述したものに限らず、最も重力に逆らわない経路を決定した後にすべての駆動ユニットが同時に駆動されてもよい。その他、先にTS回転駆動ユニット130と全体回転駆動ユニット124をまず駆動し、その後にティルト駆動ユニット133とシフト駆動ユニット127を駆動し、最後にTS回転駆動ユニット130と全体回転駆動ユニット124を駆動してもよい。いずれの駆動順序でも、各駆動ユニットを小型化でき、消費電力も低減することができる。
なお、回転する際の重心が該回転の中心軸上にある場合はその回転に対する重力の影響(負荷)を受けないと先に説明したが、例えば、ティルト可能部分が大きくティルトし、かつ大きくシフトした状態しているあおり状態では、全体回転部122による全体回転可能部分の回転の中心軸と全体回転可能部分の重心とがずれている。これにより、全体回転駆動ユニット124の駆動が重力の影響を受ける。一般的にはその場合においてもシフト部125の方が重力の影響を大きく受けるが、全体回転駆動ユニット124の駆動が重力の影響を極めて大きく受ける場合には、重心と回転の中心軸とのずれ量に応じて、全体回転可能部分が重力に逆らわずに回転するように全体回転駆動ユニット124を駆動してもよい。
以上説明したように、本実施例によれば、全体回転駆動ユニット124、シフト駆動ユニット127、TS回転駆動ユニット130およびティルト駆動ユニット133が重力に逆らう駆動を行わないように(特にシフト駆動ユニット127とティルト駆動ユニット133が重力方向と反対方向の成分を含む方向にシフト駆動とティルト駆動を行わないように)これらの駆動順序を設定する。これにより、あおり動作を駆動する電動アクチュエータの小型化と消費電力の低減を実現することができる。
図6は、本発明の実施例2である交換レンズ2’とカメラ1の構成を示す。実施例1では、ティルト部131とシフト部125がそれぞれ、回転機構と並進機構として構成されていた。これに対して、本実施例におけるティルト部231は、ボールジョイント機構を用いて構成され、並進のみで光軸ОAに直交する任意の軸回りでのティルトを実現する。
ティルト駆動ユニット233はシフト部125に取り付けられており、ティルト駆動ユニット233が駆動されると不図示の連結機構によりティルト可能部分がティルトする。ティルト部231によるティルト可能部分の回転量(角度)は、ティルトセンサ232によって検出され、検出された角度はティルト回転駆動ユニット233の駆動の制御に用いられる。シフト部125の構成は実施例1と同じである。
本実施例において、例えば設定部121のプリセットボタンがON操作されると、制御部109は、ティルト部231とシフト部125によるあおり状態の現在位置、目標位置および重力方向を読み出す。
ここでは、図7および図8を用いて、まず全体回転可能部分を回転させてティルト部231によるティルト駆動が重力に逆らわないようにしてからティルト可能部分をティルトさせ、その後にシフト可能部分をシフトさせる場合について説明する。図7はティルト可能部分の現在位置P4と目標位置D4を示し、図8はシフト可能部分の現在位置P5と目標位置D5を示している。
最初にティルト部231によるティルト駆動を行うとそのティルト方向が重力に逆らう方向であるため、図7に示すように、まず全体回転部122により全体回転可能部分を角度αだけ回転させる。これにより、図7における重力方向がG4からG4’に変わる。この状態で、経路R41でティルト可能部分を現在位置P4から目標位置D4にティルトさせる。ティルト可能部分は1つのティルト駆動ユニット233で駆動できるので直線的な駆動ができる。
上述した全体回転部122の角度αの回転によってシフト可能部分の現在位置P5が、図8に示すようにP5’に変わるので、ここから全体回転部122による全体回転可能部分の回転、シフト部125によるシフト駆動部分のシフト、さらに全体回転可能部分の回転によってティルト可能部分を経路R51→R52→R53で目標位置D5まで駆動する。
このように、あおり機構が回転機構を1つしか持たない場合においても、あおり機構を重力に逆らわずに駆動することができるため、各駆動ユニットを小型し、消費電力を低減することができる。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
109 制御部
120 重力検出部
121 設定部
122 全体回転部
124 全体回転駆動ユニット
125 シフト部
127 シフト駆動ユニット
128 TS回転部
130 TS回転駆動ユニット
131 ティルト部
133 ティルト駆動ユニット

Claims (13)

  1. 光学系の複数のあおり動作が可能な光学機器であって、
    前記複数のあおり動作の駆動を行う複数の駆動手段と、
    前記光学系を駆動前のあおり状態から目標あおり状態に駆動するように前記複数の駆動手段を制御する制御手段と、
    前記光学機器に対する重力方向を検出する検出手段とを有し、
    前記制御手段は、検出された前記重力方向に応じて、前記複数の駆動手段の駆動順序および駆動方向を設定することを特徴とする光学機器。
  2. 前記複数のあおり動作は、回転、並進および倒れのうち少なくとも2つを含むことを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  3. 前記制御手段は、検出された前記重力方向に応じて、前記複数の駆動手段が重力に逆らって前記あおり動作の駆動を行わないように前記駆動順序および前記駆動方向を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の光学機器。
  4. 前記制御手段は、前記複数のあおり動作のうち並進が前記重力方向とは反対方向の成分を含む方向に駆動されないように前記駆動順序および前記駆動方向を設定することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光学機器。
  5. 前記複数のあおり動作は前記並進と回転を含み、
    前記複数の駆動手段は、
    前記光学系の少なくとも一部を含む第1の部分の前記並進を駆動する第1の駆動手段と、
    前記第1の部分と前記第1の駆動手段とを含む第2の部分の前記回転を駆動する第2の駆動手段とを有し、
    前記制御手段は、前記第1の駆動手段により前記並進が前記重力方向とは反対方向の成分を含む方向に駆動されないように前記第1および第2の駆動手段の駆動順序と駆動方向を設定することを特徴とする請求項4に記載の光学機器。
  6. 前記制御手段は、前記複数のあおり動作のうち倒れが前記重力方向とは反対方向の成分を含む方向に駆動されないように前記駆動順序および前記駆動方向を設定することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光学機器。
  7. 前記複数のあおり動作は前記倒れと回転を含み、
    前記複数の駆動手段は、
    前記光学系の少なくとも一部を含む第3の部分の前記倒れを駆動する第3の駆動手段と、
    前記第3の部分と前記第3の駆動手段とを含む第4の部分の前記回転を駆動する第4の駆動手段とを有し、
    前記制御手段は、前記第3の駆動手段により前記倒れが前記重力方向とは反対方向の成分を含む方向に駆動されないように前記第3および第4の駆動手段の駆動順序および駆動方向を設定することを特徴とする請求項5に記載の光学機器。
  8. 前記目標あおり状態をプリセットすることが可能な設定手段を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の光学機器。
  9. 前記目標あおり状態が、前記複数のあおり動作が行われていない初期状態または被写体に合わせて設定されたあおり状態であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の光学機器。
  10. 撮像装置に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の光学機器。
  11. 前記光学系からの光を受光する撮像素子を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の光学機器。
  12. 光学系の複数のあおり動作が可能であり、前記複数のあおり動作の駆動を行う複数の駆動手段を有する光学機器において、前記光学系を駆動前のあおり状態から目標あおり状態に駆動するように前記複数の駆動手段を制御する制御方法であって、
    前記光学機器に対する重力方向を検出するステップと、
    検出された前記重力方向に応じて、前記複数の駆動手段の駆動順序および駆動方向を設定するステップとを有することを特徴とする光学機器の制御方法。
  13. 光学系の複数のあおり動作が可能であり、前記複数のあおり動作の駆動を行う複数の駆動手段を有する光学機器のコンピュータに、請求項12に記載の制御方法に従う処理を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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