JP2021116325A - 弾性繊維用ポリウレタン - Google Patents

弾性繊維用ポリウレタン Download PDF

Info

Publication number
JP2021116325A
JP2021116325A JP2020009015A JP2020009015A JP2021116325A JP 2021116325 A JP2021116325 A JP 2021116325A JP 2020009015 A JP2020009015 A JP 2020009015A JP 2020009015 A JP2020009015 A JP 2020009015A JP 2021116325 A JP2021116325 A JP 2021116325A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyurethane
elastic fibers
group
polycarbonate diol
elastic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020009015A
Other languages
English (en)
Inventor
亮 山下
Akira Yamashita
亮 山下
貴之 山中
Takayuki Yamanaka
貴之 山中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2020009015A priority Critical patent/JP2021116325A/ja
Publication of JP2021116325A publication Critical patent/JP2021116325A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Abstract

【課題】低温時の柔軟性や弾性回復性及び耐塩素性などの耐薬品性に優れた弾性繊維用ポリウレタンを提供する。【解決手段】複数のイソシアネート基を有する化合物に由来する構造単位、ポリオール及びポリアミンからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物に由来する構造単位、及び、下記式(A)で表される、水酸基価から求めた数平均分子量が600以上のポリエーテルポリカーボネートジオールに由来する構造単位を含む弾性繊維用ポリウレタン。(Rは炭素数2〜10の二価の炭化水素基、nは2〜40の整数、mは1〜30の整数)【選択図】なし

Description

本発明は、原料に特定の構造のポリエーテルポリカーボネートジオールを用いることで
、低温時の柔軟性や弾性回復性及び耐塩素性などの耐薬品性を改善した弾性繊維用ポリウ
レタンと、この弾性繊維用ポリウレタンを用いた弾性繊維に関する。
従来、工業規模で生産されているポリウレタンの主たるソフトセグメント部の原料は、
ポリテトラメチレンエーテルグリコールに代表されるエーテルタイプ、アジペート系エス
テルに代表されるポリエステルポリオールタイプ、ポリカプロラクトンに代表されるポリ
ラクトンタイプ又はポリカーボネートジオールに代表されるポリカーボネートタイプに分
けられる(非特許文献1)。
近年、ポリウレタンを原料にした弾性繊維の分野において、柔軟性や弾性回復性および
耐薬品性に優れた素材の需要が高まっている。特にポリウレタンの柔軟性や弾性回復性に
寄与するのはポリウレタン中にソフトセグメントとして含まれるポリエーテルポリオール
である。
しかしながら、現在広く市販されている弾性繊維に用いられるポリエーテルポリオール
は、主にテトラヒドロフランから製造されたポリテトラメチレンエーテルグリコールであ
るが、低温における柔軟性、伸び、および弾性回復性に優れる一方で競泳用水着などで求
められる耐塩素性などの耐薬品性に劣る点で課題をもっていた。
また、2種類のジオールを共重合させたポリカーボネートジオールを用いたポリウレタ
ンが提案されているがホモのカーボネートジオールよりは柔軟性が改善されるものの、基
本骨格が凝集力の極めて高いカーボネート結合の為、エーテル結合を基本骨格とするポリ
ウレタンの柔軟性には及ばない(特許文献1)。
加水分解安定性に優れた被覆材料として、ポリエーテルポリカーボネートポリオールを
ベースとする水性ポリウレタン−ポリ尿素分散体が提案されているが、弾性繊維用ポリウ
レタンを目的とした具体的な組成や効果は明示されていない(特許文献2)。
特開平6−49166号公報 特表2009−523867号公報
"ポリウレタンの基礎と応用"96頁〜106頁 松永勝治 監修、(株)シーエムシー出版、2006年11月発行
弾性繊維用のポリウレタンにあっては、その用途において、特に低温時の柔軟性や弾性
回復性、耐薬品性などの耐久性の更なる向上が望まれているが、特許文献1,2等で提案
される従来の弾性繊維用ポリウレタンでは、低温時の柔軟性及び弾性回復性と耐塩素性な
どの耐薬品性との両立が困難であった。
本発明は、低温時の柔軟性や弾性回復性及び耐塩素性などの耐薬品性を改善した弾性繊
維用ポリウレタンと、この弾性繊維用ポリウレタンを用いた弾性繊維を提供することを目
的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、原料として特定のポリエー
テルポリカーボネートジオールを用いて弾性繊維用のポリウレタンを製造することにより
、上記課題を解決することができることを見出した。
本発明はこのような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] 複数のイソシアネート基を有する化合物に由来する構造単位、ポリオール及びポ
リアミンからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物に由来する構造単位、及び、下
記式(A)で表される、水酸基価から求めた数平均分子量が600以上のポリエーテルポ
リカーボネートジオールに由来する構造単位を含む弾性繊維用ポリウレタン。
Figure 2021116325
(上記式(A)において、Rは炭素数2〜10の二価の炭化水素基を表し、nは2〜40
の整数であり、mは1〜30の整数である。なお、式(A)中、複数のRは同一であって
もよく、異なるものであってもよい。)
[2] 前記式(A)におけるRがn−ブチレン基である[1]に記載の弾性繊維用ポリ
ウレタン。
[3] 前記式(A)におけるnが2〜30の整数である[1]又は[2]に記載の弾性
繊維用ポリウレタン。
[4] 前記式(A)におけるmが2〜20の整数である[1]乃至[3]のいずれかに
記載の弾性繊維用ポリウレタン。
[5] 前記ポリオール及びポリアミンからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物
が、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、イソホロンジアミン及びヘキサメチレンジ
アミンからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物である[1]乃至[4]のいずれ
かに記載の弾性繊維用ポリウレタン。
[6] 前記ポリオール及びポリアミンからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物
が、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール及び1,6−
ヘキサンジオールからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物である[1]乃至[4
]のいずれかに記載の弾性繊維用ポリウレタン。
[7] 前記複数のイソシアネート基を有する化合物が、4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネー
ト、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイ
ソシアネート及びイソホロンジイソシアネートからなる群より選ばれた少なくとも1種の
化合物である[1]乃至[6]のいずれかに記載の弾性繊維用ポリウレタン。
[8] 前記複数のイソシアネート基を有する化合物に由来する構造単位に対する、前記
式(A)で表されるポリエーテルポリカーボネートジオールに由来する構造単位の割合が
20〜70モル%である[1]乃至[7]のいずれかに記載の弾性繊維用ポリウレタン。
[9] [1]乃至[8]のいずれかに記載の弾性繊維用ポリウレタンを溶融しながら紡
糸するポリウレタン弾性繊維の製造方法。
[10] [1]乃至[8]のいずれかに記載の弾性繊維用ポリウレタンを溶液とし、該
溶液を非溶解の溶媒中で固化し、繊維化するポリウレタン弾性繊維の製造方法。
[11] [1]乃至[8]のいずれかに記載の弾性繊維用ポリウレタンを溶液とし、該
溶液から溶媒を蒸発し繊維化とするポリウレタン弾性繊維の製造方法。
本発明によれば、原料に特定の構造のポリエーテルポリカーボネートジオールを用いる
ことで、低温時の柔軟性や弾性回復性及び耐塩素性などの耐薬品性を改善した弾性繊維用
ポリウレタンと、この弾性繊維用ポリウレタンを用いた弾性繊維を提供することができる
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限
定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
[弾性繊維用ポリウレタン]
本発明の弾性繊維用ポリウレタン(以下、単に「本発明のポリウレタン」と称す場合が
ある。)は、複数のイソシアネート基を有する化合物(以下、「ポリイソシアネート化合
物」と称す場合がある。)に由来する構造単位、ポリオール及びポリアミンからなる群よ
り選ばれた少なくとも1種の化合物(以下、「鎖延長剤」と称す場合がある。)に由来す
る構造単位、及び下記式(A)で表される、水酸基価から求めた数平均分子量が600以
上のポリエーテルポリカーボネートジオールに由来する構造単位(以下、「ポリエーテル
ポリカーボネートジオール(A)」と称す場合がある。)を含むものであり、ポリイソシ
アネート化合物と鎖延長剤とポリエーテルポリカーボネートジオール(A)を原料に用い
て製造される。
Figure 2021116325
(上記式(A)において、Rは炭素数2〜10の二価の炭化水素基を表し、nは2〜40
の整数であり、mは1〜30の整数である。なお、式(A)中、複数のRは同一であって
もよく、異なるものであってもよい。)
<ポリイソシアネート化合物>
本発明の弾性繊維用のポリウレタンの製造原料として使用されるポリイソシアネート化
合物は、イソシアネート基を2以上有するものであればよく、芳香族又は脂肪族、脂環族
の各種公知のポリイソシアネート化合物が挙げられる。
例えば、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、トル
エンジイソシアネート(2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシ
アネート)、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソ
シアネート、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイ
ソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレン
ジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、ポ
リメチレンポリフェニルイソシアネート、フェニレンジイソシアネート及びm−テトラメ
チルキシリレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート化合物;テトラメチレン
ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネ
ート、リジンジイソシアネート及びダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に転
化したダイマージイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート化合物;1,4−シクロヘ
キサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1−メチル−2,4−シクロヘ
キサンジイソシアネート、1−メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及び1,3−ビス(イソシアネートメチ
ル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,5−ペン
タメチレンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネート化合物等が挙げられる。これ
らは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも得られるポリウレタンの物性のバランスが好ましい点、工業的に安価に
多量に入手が可能な点で、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイ
ソシアネート(2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート
)、耐候性に優れる点で4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,6−
ヘキサメチレンジイソシアネート及びイソホロンジイソシアネートが好ましい。
<鎖延長剤>
本発明のポリウレタンの製造原料として使用される鎖延長剤は、イソシアネート基と反
応する活性水素を少なくとも2個有する低分子量化合物であり、ポリオール及びポリアミ
ンから選ばれる。
その具体例としては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタン
ジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジ
オール等の直鎖ジオール類;2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル
−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メチ
ル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,4−ヘプタンジオール、1,4−ジ
メチロールヘキサン、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2−ブチル−2
−エチル−1,3−プロパンジオール、ダイマージオール等の分岐鎖を有するジオール類
;ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のエーテル基を有するジオール類;1
,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ジヒド
ロキシエチルシクロヘキサン等の脂環構造を有するジオール類、キシリレングリコール、
1,4−ジヒドロキシエチルベンゼン、4,4’−メチレンビス(ヒドロキシエチルベン
ゼン)等の芳香族基を有するジオール類;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール等のポリオール類;N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノール
アミン等のヒドロキシアミン類;エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、プロピ
レンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミ
ン、イソホロンジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、2−ヒドロキシ
エチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒド
ロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−
ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、4,4’−ジフェニルメタンジアミン、メチレン
ビス(o−クロロアニリン)、キシリレンジアミン、ジフェニルジアミン、トリレンジア
ミン、ヒドラジン、ピペラジン、N,N’−ジアミノピペラジン等のポリアミン類;等を
挙げることができる。
これらの鎖延長剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、取り扱いが容易であり、反応の制御容易性の観点から、エチレンジア
ミン、プロピレンジアミン、イソホロンジアミン、ヘキサメチレンジアミンが好ましい。
また、得られるポリウレタンのソフトセグメントとハードセグメントの相分離性に優れ
ることによる柔軟性と弾性回復性に優れる点、工業的に安価に多量に入手が可能な点で、
エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサ
ンジオールが好ましい。
<ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)>
本発明の弾性繊維用ポリウレタンの製造原料として用いるポリエーテルポリカーボネー
トジオール(A)は、下記式(A)で表される。
なお、下記式(A)において、m=1の場合、「ポリエーテルポリカーボネートジオー
ル」ではなく、「ポリエーテルカーボネートジオール」と称されるものとなるが、本発明
では、式(A)で表されるポリエーテルカーボネートジオールも含めて「ポリエーテルポ
リカーボネートジオール(A)」と称す。
Figure 2021116325
(上記式(A)において、Rは炭素数2〜10の二価の炭化水素基を表し、nは2〜40
の整数であり、mは1〜30の整数である。なお、式(A)中、複数のRは同一であって
もよく、異なるものであってもよい。)
上記式(A)において、Rは好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数3〜6
の直鎖又は分岐アルキレン基であり、特に好ましくは炭素数4のブチレン基又は炭素数5
の2−メチルブチレン基、とりわけ好ましくはn−ブチレン基である。即ち、式(A)中
のR−O−はポリテトラメチレンエーテルグリコールに由来するものであることが、工業
的入手性、得られるポリウレタンの物性が優れるなどの観点から好ましい。
上記式(A)において、nが2未満では得られるポリウレタンの柔軟性が劣る傾向があ
り、40を超えるとポリエーテルポリカーボネートジオールの粘度および結晶性が高くな
り、取り扱い性が悪くなると共に、得られるポリウレタンの透明性が低くなる傾向がある
。よって、nは2〜40であり、好ましくは2〜30、より好ましくは2〜15である。
また、上記式(A)において、mが1未満では得られるポリウレタンの耐久性に劣る傾
向があり、30を超えると粘度が上がり、ポリウレタン化の際のハンドリングを損なう可
能性がある。よって、mは1〜30であり、好ましくは2〜20、より好ましくは3〜2
0である。
ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)は、ポリオキシアルキレングリコールと
カーボネート化合物とを、触媒の存在下に常法に従って重合反応させることにより製造す
ることができる。
ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)の製造に使用するポリオキシアルキレン
グリコールは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレ
ンエーテルグリコール、3−メチルテトラヒドロフランとテトラヒドロフランの共重合ポ
リテトラメチレンエーテルグリコール、ネオペンチルグリコールとテトラヒドロフランの
共重合ポリエーテルポリオール、エチレンオキサイドとテトラヒドロフランの共重合ポリ
エーテルポリオール、プロピレンオキサイドとテトラヒドロフランの共重合ポリエーテル
グリコール等が、得られるポリウレタンの機械強度の観点から好ましく、ポリテトラメチ
レンエーテルグリコール(PTMG)がより好ましい。
なお、上記のポリオキシアルキレングリコールは1種のみを用いてもよく、2種以上を
併用してもよい。
ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)の製造に使用するポリオキシアルキレン
グリコールの水酸基価から求めた数平均分子量(Mn)は好ましくは150〜3000、
より好ましくは200〜2000、さらに好ましくは250〜1000である。分子量が
150未満では得られるポリウレタンの柔軟性が劣る傾向があり、3000を超えると得
られるポリエーテルポリカーボネートジオール(A)の粘度が高くなり、取り扱い性が悪
くなる傾向がある。水酸基価から求めた数平均分子量(Mn)は、具体的には、後述の実
施例の項に記載される方法で測定される。
ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)の製造に使用可能なカーボネート化合物
としては、本発明の効果を損なわない限り限定されないが、ジアルキルカーボネート、ジ
アリールカーボネート、またはアルキレンカーボネートが挙げられる。これらは1種であ
っても複数種であってもよい。このうち反応性の観点からジアルキルカーボネートとアル
キレンカーボネートが好ましい。
カーボネート化合物の具体例としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート
、ジブチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート等が挙げられ
、ジメチルカーボネートとエチレンカーボネートが好ましい。
ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)を製造する際には、重合を促進するため
に必要に応じてエステル交換触媒を用いることができる。
エステル交換触媒としては、一般にエステル交換能があるとされている化合物であれば
制限なく用いることができる。
エステル交換触媒の例を挙げると、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セ
シウム等の長周期型周期表(以下、単に「周期表」と記載する。)第1族金属(水素を除
く)の化合物;マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の周期表第2族
金属の化合物;チタン、ジルコニウム等の周期表第4族金属の化合物;ハフニウム等の周
期表第5族金属の化合物;コバルト等の周期表第9族金属の化合物;亜鉛等の周期表第1
2族金属の化合物;アルミニウム等の周期表第13族金属の化合物;ゲルマニウム、スズ
、鉛等の周期表第14族金属の化合物;アンチモン、ビスマス等の周期表第15族金属の
化合物;ランタン、セリウム、ユーロピウム、イッテルビウム等ランタナイド系金属の化
合物等が挙げられる。これらのうち、エステル交換反応速度を高めるという観点から、周
期表第1族金属(水素を除く)の化合物、周期表第2族金属の化合物、周期表第4族金属
の化合物、周期表第5族金属の化合物、周期表第9族金属の化合物、周期表第12族金属
の化合物、周期表第13族金属の化合物、周期表第14族金属の化合物が好ましく、周期
表第1族金属(水素を除く)の化合物、周期表第2族金属の化合物がより好ましく、周期
表第2族金属の化合物がさらに好ましい。周期表第1族金属(水素を除く)の化合物の中
でも、リチウム、カリウム、ナトリウムの化合物が好ましく、リチウム、ナトリウムの化
合物がより好ましく、ナトリウムの化合物がさらに好ましい。周期表第2族金属の化合物
の中でも、マグネシウム、カルシウム、バリウムの化合物が好ましく、カルシウム、マグ
ネシウムの化合物がより好ましく、マグネシウムの化合物がさらに好ましい。これらの金
属化合物は主に、水酸化物や塩等として使用される。塩として使用される場合の塩の例と
しては、塩化物、臭化物、ヨウ化物等のハロゲン化物塩;酢酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩等
のカルボン酸塩;炭酸塩、硝酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸やトルエンスルホン酸
、トリフルオロメタンスルホン酸等のスルホン酸塩;リン酸塩やリン酸水素塩、リン酸二
水素塩等のリン含有の塩;アセチルアセトナート塩;等が挙げられる。触媒金属は、さら
にメトキシドやエトキシドの様なアルコキシドとして用いることもできる。
これらのうち、好ましくは、周期表第2族金属から選ばれた少なくとも1種の金属の酢
酸塩や硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩、水酸化物、ハロゲン化物、アセチルアセトナ
ート塩、アルコキシドが用いられ、より好ましくは周期表第2族金属の酢酸塩や炭酸塩、
水酸化物、アセチルアセトナート塩が用いられ、さらに好ましくはマグネシウム、カルシ
ウムの酢酸塩や炭酸塩、水酸化物、アセチルアセトナート塩が用いられ、特に好ましくは
マグネシウム、カルシウムの酢酸塩、アセチルアセトナート塩が用いられ、最も好ましく
はマグネシウムアセチルアセトナートが用いられる。
ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)の製造において、カーボネート化合物の
使用量は、特に限定されないが、通常ポリオキシアルキレングリコールの合計1モルに対
するモル比率で、下限が好ましくは0.35、より好ましくは0.50、さらに好ましく
は0.60であり、上限は好ましくは1.00、より好ましくは0.98、さらに好まし
くは0.97である。カーボネート化合物の使用量が上記上限超過では得られるポリエー
テルポリカーボネートジオール(A)の末端基が水酸基でないものの割合が増加したり、
分子量が所定の範囲とならない場合があり、前記下限未満では所定の分子量まで重合が進
行しない場合がある。
ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)を製造するにあたって、前述のエステル
交換触媒を用いる場合、その使用量は、得られるポリカーボネートジオール中に残存して
も性能に影響の生じない量であることが好ましい。
エステル交換触媒の使用量は、原料ポリオキシアルキレングリコールの重量に対する金
属の重量比として、上限が500重量ppmであることが好ましく、100重量ppmで
あることがより好ましく、50重量ppmであることがさらに好ましく、10重量ppm
であることが特に好ましい。一方、下限は十分な重合活性が得られる量として、0.01
重量ppmであることが好ましく、0.1重量ppmであることがより好ましく、1重量
ppmであることがさらに好ましい。
エステル交換反応の際の反応温度は、実用的な反応速度が得られる温度であれば任意に
採用することができる。通常反応温度の下限は70℃であることが好ましく、100℃で
あることがより好ましく、130℃であることがさらに好ましい。反応温度の上限は、通
常250℃であることが好ましく、230℃であることがより好ましく、200℃である
ことがさらに好ましい。反応温度を上記上限以下とすることにより、得られるポリエーテ
ルポリカーボネートジオール(A)が着色したり、エーテル構造が生成するなどの品質上
の問題が生じるのを防ぐことができる。
さらには、ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)を製造するエステル交換反応
の全工程を通じて反応温度を180℃以下とすることが好ましく、170℃以下とするこ
とがより好ましく、160℃以下とすることがさらに好ましい。全工程を通じて反応温度
を180℃以下とすることにより、条件によって着色し易くなるのを防ぐことができる。
エステル交換反応は常圧で行なうこともできるが、エステル交換反応は平衡反応であり
、生成する軽沸成分を系外に留去することで反応を生成系に偏らせることができる。従っ
て、通常、反応後半には、減圧条件を採用して軽沸成分を留去しながら反応することが好
ましい。或いは、反応の途中から徐々に圧力を下げて生成する軽沸成分を留去しながら反
応させていくことも可能である。特に反応の終期において減圧度を高めて反応を行うと、
副生したモノアルコール、フェノール類および環状カーボネートなどを留去することがで
きるので好ましい。
この際の反応終了時の反応圧力は、上限が10kPaであることが好ましく、5kPa
であることがより好ましく、1kPaであることがさらに好ましい。
軽沸成分の留出を効果的に行うために、反応系へ、窒素、アルゴンおよびヘリウムなど
の不活性ガスを流通しながら該反応を行うこともできる。
エステル交換反応の際に低沸のカーボネート化合物を使用する場合は、反応初期はカー
ボネート化合物の沸点近辺で反応を行い、反応が進行するにつれて、徐々に温度を上げて
、さらに反応を進行させる、という方法も採用可能である。このようにすることで、反応
初期の未反応のカーボネート化合物の留去を防ぐことができる。
さらにこれら原料の留去を防ぐ目的で、反応器に精留塔および還流管をつけて、カーボ
ネート化合物と軽沸成分を蒸留分離して、カーボネート化合物を還流させながら反応を行
うことも可能であり、この場合、仕込んだ原料が失われず試剤の量比を正確に合わせるこ
とができる。
重合反応は、バッチ式または連続式で行うことができるが、製品の安定性等から連続式
で行うことが好ましい。使用する装置は、槽型、管型および塔型のいずれの形式であって
もよく、各種の攪拌翼を具備した公知の重合槽等を使用することができる。装置昇温中の
雰囲気は特に制限はないが、製品の品質の観点から、窒素ガス等の不活性ガス中、常圧ま
たは減圧下で行うのが好ましい。
重合反応は、生成するポリエーテルポリカーボネートジオール(A)の分子量を測定し
ながら、目的の分子量となったところで終了する。重合に必要な反応時間は、使用するポ
リオキシアルキレングリコール、カーボネート化合物、および触媒の使用の有無および種
類により大きく異なるので、一概に規定することはできないが、通常50時間以下である
ことが好ましく、30時間以下であることがより好ましく、20時間以下であることがさ
らに好ましい。
重合反応の際に触媒を用いた場合、通常得られたポリエーテルポリカーボネートジオー
ル(A)には触媒が残存し、残存する触媒により、ポリウレタン化反応の制御ができなく
なる場合がある。この残存する触媒の影響を抑制するために、使用されたエステル交換触
媒とほぼ等モルのリン系化合物等の触媒失活剤を添加し、エステル交換触媒を不活性化す
ることが好ましい。さらには触媒失活剤添加後、後述のように加熱処理等により、エステ
ル交換触媒を効率的に不活性化することができる。
エステル交換触媒の不活性化に使用されるリン系化合物としては、例えば、リン酸、亜
リン酸などの無機リン酸や、リン酸ジブチル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、
リン酸トリフェニル、亜リン酸トリフェニルなどの有機リン酸エステル等が挙げられる。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
前記リン系化合物の使用量は、特に限定はされないが、使用されたエステル交換触媒と
ほぼ等モルであればよく、具体的には、使用されたエステル交換触媒1モルに対して上限
が好ましくは5モル、より好ましくは2モルであり、下限が好ましくは0.8モル、より
好ましくは1.0モルである。これより少ない量のリン系化合物を使用した場合は、反応
生成物中のエステル交換触媒の不活性化が十分でなく、得られたポリエーテルポリカーボ
ネートジオール(A)をポリウレタン製造用原料として使用する時、該ポリエーテルポリ
カーボネートジオール(A)のイソシアネート基に対する反応性を十分に低下させること
ができない場合がある。また、この範囲を超えるリン系化合物を使用すると得られたポリ
エーテルポリカーボネートジオール(A)が着色してしまう可能性がある。
リン系化合物を添加することによるエステル交換触媒の不活性化は、室温でも行うこと
ができるが、加熱処理するとより効率的である。この加熱処理の温度は、特に限定はされ
ないが、上限が好ましくは180℃、より好ましくは150℃、さらに好ましくは120
℃、特に好ましくは100℃であり、下限は、好ましくは50℃、より好ましくは60℃
、さらに好ましくは70℃である。これより低い温度の場合は、エステル交換触媒の不活
性化に時間がかかり効率的でなく、また不活性化の程度も不十分な場合がある。一方、1
80℃を超える温度では、得られたポリエーテルポリカーボネートジオール(A)が着色
することがある。リン系化合物と反応させる時間は特に限定するものではないが、通常1
時間〜5時間である。
なお、ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)に残存する触媒量は、ポリウレタ
ン化反応の制御の観点から金属換算量で100重量ppm以下、特に10重量ppm以下
であることが好ましい。一方で、必要な触媒量として金属換算量で0.01重量ppm以
上、特に0.1重量ppm以上、とりわけ5重量ppm以上であることが好ましい。
ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)中には、製造時の原料として使用したカ
ーボネート化合物が残存することがある。ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)
中のカーボネート化合物の残存量は限定されるものではないが、少ないほうが好ましく、
ポリカーボネートジオール(A)に対する重量比として上限が好ましくは5重量%、より
好ましくは3重量%、さらに好ましくは1重量%である。ポリエーテルポリカーボネート
ジオール(A)のカーボネート化合物含有量が多すぎるとポリウレタン化の際の反応を阻
害する場合がある。一方、その下限は特に制限はないが、好ましくは0.1重量%、より
好ましくは0.01重量%、さらに好ましくは0重量%である。
ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)には、製造時に使用したポリオキシアル
キレングリコールが残存する場合がある。ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)
中のポリオキシアルキレングリコールの残存量は、限定されるものではないが、少ないほ
うが好ましく、ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)に対する重量比として1重
量%以下が好ましく、より好ましくは0.1重量%以下であり、さらに好ましくは0.0
5重量%以下である。ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)中のポリオキシアル
キレングリコールの残存量が多いと、ポリウレタンとした際のソフトセグメント部位の分
子長が不足し、所望の物性が得られない場合がある。
ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)の水酸基価の下限は通常18.6mg−
KOH/g、好ましくは22.4mg−KOH/g、より好ましくは28.1mg−KO
H/gで、上限は通常187.0mg−KOH/g、好ましくは140.3mg−KOH
/g、より好ましくは124.7mg−KOH/gである。水酸基価が上記下限未満では
、粘度が高くなりすぎポリウレタン化の際のハンドリングが困難となる場合があり、上記
上限超過では得られる弾性繊維用ポリウレタンの柔軟性が不足する場合がある。
ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)の水酸基価は、具体的には、後述の実施
例の項に記載される方法で測定される。
また、本発明で用いるポリエーテルポリカーボネートジオール(A)の水酸基価から求
めた数平均分子量(Mn)の下限は600であり、好ましくは800、より好ましくは1
000、さらに好ましくは1500である。一方、上限は好ましくは6,000であり、
より好ましくは5,000、さらに好ましくは4,000である。ポリエーテルポリカー
ボネートジオール(A)のMnが前記下限未満では、弾性繊維用のポリウレタンとした際
に柔軟性が十分に得られない場合がある。一方、上記上限超過では粘度が上がり、ポリウ
レタン化の際のハンドリングを損なう可能性がある。
<(A)/イソシアネート比>
本発明の弾性繊維用ポリウレタンに含まれるポリイソシアネート化合物に由来する構造
単位に対する、ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)に由来する構造単位の割合
(以下、「(A)/イソシアネート比」と称す場合がある。)は20〜70モル%である
ことが好ましく、より好ましくは25〜55モル%である。(A)/イソシアネート比が
前記範囲内であると、本発明のポリウレタンがポリエーテルポリカーボネートジオール(
A)に由来する構造単位を含むことによる低温時の柔軟性や弾性回復性及び耐塩素性など
の耐薬品性の改善効果を十分に得ることができ、好ましい。
本発明のポリウレタンの(A)/イソシアネート比は、後述の実施例の項に記載の方法
で測定することができる。
[弾性繊維用ポリウレタンの製造方法]
本発明の弾性繊維用ポリウレタンは、本発明で用いるポリエーテルポリカーボネートジ
オール(A)と、ポリイソシアネート化合物と、鎖延長剤とを所定の割合で用い、通常の
ポリウレタン化反応により製造することができる。
<鎖停止剤>
本発明の弾性繊維用ポリウレタンを製造する際には、得られる弾性繊維用ポリウレタン
の分子量を制御する目的で、必要に応じて1個の活性水素基を有する鎖停止剤を少量添加
使用することができる。これらの鎖停止剤としては、1個の水酸基を有するメタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール等の脂肪族モノオールが挙げられ
る。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<触媒>
本発明の弾性繊維用ポリウレタンを製造する際、ウレタン化反応に触媒を使用してもよ
い。ウレタン化反応触媒としては、例えば、有機スズ系化合物、有機亜鉛系化合物、有機
ビスマス系化合物、有機チタン系化合物、有機ジルコニウム系化合物、アミン系化合物等
が挙げられる。ウレタン化反応触媒は、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用して
もよい。ウレタン化反応触媒を使用する場合、製造された弾性繊維用ポリウレタンの質量
に対して、0.1〜100質量ppmとなるように調整することが好ましい。前記範囲内
のウレタン化反応触媒を使用することにより、弾性繊維用ポリウレタンの分子量が充分に
高い水準で維持され、弾性繊維用ポリウレタン本来の物性が効果的に発揮されやすくなる
前記ウレタン化反応触媒の中でも、有機スズ系化合物が好ましい。有機スズ系化合物と
しては、例えば、スズ含有アシレート化合物、スズ含有メルカプトカルボン酸塩等が挙げ
られ、具体的には、オクチル酸スズ、モノメチルスズメルカプト酢酸塩、モノブチルスズ
トリアセテート、モノブチルスズモノオクチレート、モノブチルスズモノアセテート、モ
ノブチルスズマレイン酸塩、モノブチルスズマレイン酸ベンジルエステル塩、モノオクチ
ルスズマレイン酸塩、モノオクチルスズチオジプロピオン酸塩、モノオクチルスズトリス
(イソオクチルチオグリコール酸エステル)、モノフェニルスズトリアセテート、ジメチ
ルスズマレイン酸エステル塩、ジメチルスズビス(エチレングリコールモノチオグリコレ
ート)、ジメチルスズビス(メルカプト酢酸)塩、ジメチルスズビス(3−メルカプトプ
ロピオン酸)塩、ジメチルスズビス(イソオクチルメルカプトアセテート)、ジブチルス
ズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジステアレート、ジブチル
スズジラウレート、ジブチルスズマレイン酸塩、ジブチルスズマレイン酸塩ポリマー、ジ
ブチルスズマレイン酸エステル塩、ジブチルスズビス(メルカプト酢酸)、ジブチルスズ
ビス(メルカプト酢酸アルキルエステル)塩、ジブチルスズビス(3−メルカプトプロピ
オン酸アルコキシブチルエステル)塩、ジブチルスズビスオクチルチオグリコールエステ
ル塩、ジブチルスズ(3−メルカプトプロピオン酸)塩、ジオクチルスズマレイン酸塩、
ジオクチルスズマレイン酸エステル塩、ジオクチルスズマレイン酸塩ポリマー、ジオクチ
ルスズジラウレート、ジオクチルスズビス(イソオクチルメルカプトアセテート)、ジオ
クチルスズビス(イソオクチルチオグリコール酸エステル)、ジオクチルスズビス(3−
メルカプトプロピオン酸)塩等が挙げられる。
本発明に従って、脂肪族イソシアネート化合物及び/又は脂環族イソシアネート化合物
を原料として使用する場合は、芳香族イソシアネート化合物より反応性が低いため、有機
スズ系化合物を触媒として使用するのが好ましく、特に反応性の低い4,4’−ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネートを用いる場合は有機スズ系化合物を触媒として使用する
ことがさらに好ましい。
例えば、本発明の弾性繊維用ポリウレタンの製造方法としては、本発明で用いるポリエ
ーテルポリカーボネートジオール(A)とポリイソシアネート化合物及び鎖延長剤をワン
ショットで連続的に反応させる方法(一段法)、本発明で用いるポリエーテルポリカーボ
ネートジオール(A)と過剰のポリイソシアネート化合物とをまず反応させて分子鎖末端
にイソシアネート基を有するプレポリマーを製造し、さらに鎖延長剤と反応させて重合度
を上げる方法(二段法(a))、または、ポリイソシアネート化合物と過剰の本発明で用
いるポリエーテルポリカーボネートジオール(A)とをまず反応させて分子鎖末端に水酸
基を有するプレポリマーを製造し、さらに鎖延長剤と反応させて重合度を上げる方法(二
段法(b))により、弾性繊維用ポリウレタンを効率よく製造することができる。
本発明で用いるポリエーテルポリカーボネートジオール(A)と、ポリイソシアネート
化合物と、鎖延長剤とを反応させて本発明の弾性繊維用ポリウレタンを製造する方法とし
ては、一般的に実験ないし工業的に用いられる製造方法が使用できる。
<一段法>
一段法とは、ワンショット法とも呼ばれ、ポリエーテルポリカーボネートジオール(A
)と必要に応じて用いられるその他のポリオール、ポリイソシアネート化合物、及び鎖延
長剤を一括に仕込むことで反応を行う方法である。
<二段法>
二段法は、プレポリマー法ともよばれ、主に以下の方法である。
(a) 予め本発明で用いるポリエーテルポリカーボネートジオール(A)及びそれ以外
のポリオールと、過剰のポリイソシアネート化合物とを、ポリイソシアネート化合物/(
本発明で用いるポリエーテルポリカーボネートジオール(A)とそれ以外のポリオール)
の反応当量比が1を超える量から10.0以下で反応させて、分子鎖末端がイソシアネー
ト基であるプレポリマーを製造し、次いでこれに鎖延長剤を加えることによりポリウレタ
ンを製造する方法。
(b) 予めポリイソシアネート化合物と、過剰の本発明で使用するポリエーテルポリカ
ーボネートジオール(A)とそれ以外のポリオールとを、ポリイソシアネート化合物/(
本発明で使用するポリエーテルポリカーボネートジオール(A)とそれ以外のポリオール
)の反応当量比が0.1以上から1.0未満で反応させて分子鎖末端が水酸基であるプレ
ポリマーを製造し、次いでこれに鎖延長剤として末端がイソシアネート基のポリイソシア
ネート化合物を反応させてポリウレタンを製造する方法。
二段法は無溶媒でも溶媒共存下でも実施することができる。
二段法による弾性繊維用ポリウレタンの製造は以下に記載の(1)〜(3)のいずれか
の方法によって行うことができる。
(1) 溶媒を使用せず、まず直接ポリイソシアネート化合物とポリエーテルポリカーボ
ネートジオール(A)とそれ以外のポリオールとを反応させてプレポリマーを合成し、そ
のまま鎖延長反応に使用する。
(2) (1)の方法でプレポリマーを合成し、その後溶媒に溶解し、以降の鎖延長反応
に使用する。
(3) 初めから溶媒を使用し、ポリイソシアネート化合物とポリエーテルポリカーボネ
ートジオール(A)とそれ以外のポリオールとを反応させ、その後鎖延長反応を行う。
(1)の方法の場合には、鎖延長反応にあたり、鎖延長剤を溶媒に溶かしたり、溶媒に
同時にプレポリマー及び鎖延長剤を溶解したりするなどの方法により、ポリウレタンを溶
媒と共存する形で得ることが重要である。
また、弾性繊維用ポリウレタンの製造には必要に応じて、触媒や安定剤等を添加するこ
ともできる。
<反応モル比>
上記いずれの製造方法による場合においても、本発明の弾性繊維用ポリウレタンを製造
する際のウレタン化反応には、本発明で用いるポリエーテルポリカーボネートジオール(
A)、ポリイソシアネート化合物及び鎖延長剤の反応モル比が、ポリエーテルポリカーボ
ネートジオール(A):ポリイソシアネート化合物:鎖延長剤=1:1.5〜4:0.5
〜3のモル比となるように反応させる。
ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)1モルに対するポリイソシアネート化合
物のモル比が1.5未満では得られる弾性繊維用ポリウレタンの強度が不十分であり、4
を超えると得られる弾性繊維用ポリウレタンの柔軟性が不十分となる。ポリイソシアネー
ト化合物はポリエーテルポリカーボネートジオール(A)1モルに対して1.5〜4モル
、特に2〜3モル用いることが好ましい。
また、ポリエーテルポリカーボネートジオール(A)1モルに対する鎖延長剤のモル比
が0.5未満では得られる弾性繊維用ポリウレタンの強度が不十分であり、3を超えると
得られる弾性繊維用ポリウレタンの柔軟性が不十分となる。鎖延長剤はポリエーテルポリ
カーボネートジオール(A)1モルに対して0.5〜3モル、特に1〜2モル用いること
が好ましい。
<分子量>
本発明の弾性繊維用ポリウレタンの分子量は、用途に応じて適宜調整され、特に制限は
ないが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチ
レン換算の重量平均分子量(Mw)として5万〜50万であることが好ましく、10万〜
30万であることがより好ましい。重量平均分子量(Mw)が上記下限よりも小さいと十
分な強度や硬度が得られない場合があり、上記上限よりも大きいと加工性などハンドリン
グ性を損なう傾向がある。
<添加剤>
本発明の弾性繊維用ポリウレタンは、内部離型剤、充填剤、可塑剤、着色剤(染料、顔
料)、安定剤(例えば、酸化防止剤、UV安定剤、熱安定剤等)、難燃剤、架橋剤、反応
促進剤、補強剤等を、本発明の弾性繊維用ポリウレタンの特性を損なわない範囲で、添加
、混合して弾性繊維用ポリウレタン組成物として用いることができる。
内部離型剤としては、例えば、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、脂肪酸、脂肪酸塩等が
挙げられる。脂肪酸アミドとしては、例えば、カプロン酸アミド、ラウリン酸アミド、ミ
リスチン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エチレンビスステアリン酸
アミド、エチレンビスオレイン酸アミド等が挙げられる。脂肪酸エステルとしては、例え
ば、長鎖脂肪酸とアルコールとのエステル等が挙げられ、具体的には、ソルビタンモノラ
ウレート、ブチルステアレート、ブチルラウレート、オクチルパルミテート、ステアリル
ステアレート等が挙げられる。脂肪酸としては、例えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、リンデン酸、オレイン酸、エルカ
酸、リノール酸等が挙げられる。脂肪酸塩としては、例えば、前記脂肪酸の金属(例えば
バリウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム等)塩が挙げられる。
充填剤としては、例えば、タルク、炭酸カルシウム、白亜、硫酸カルシウム、粘土、カ
オリン、シリカ、ガラス、ヒュームドシリカ、マイカ、珪灰石、長石、アルミニウムシリ
ケート、カルシウムシリケート、アルミナ、アルミナ三水和物等のアルミナ水和物、ガラ
ス微小球、セラミック微小球、熱可塑性樹脂微小球、バライト、木粉、ガラス繊維、カー
ボンファイバー、マーブルダスト、セメントダスト、酸化マグネシウム、水酸化マグネシ
ウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、二酸化チタン、チタン酸塩、これらの
組合せ等が挙げられる。充填剤は、好ましくはタルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、
シリカ、ガラス、ガラス繊維、アルミナ、二酸化チタンまたはこれらの組合せであり、よ
り好ましくはタルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ガラス繊維またはこれらの組合せ
である。充填剤として、Zweifel Hansらの文献「プラスチック添加剤ハンドブック(Pla
stics Additives Handbook)」Hanser Gardner Publications,Cincinnati,Ohio、
5版、17章、901−948ページ(2001)に記載されているものを使用できる。
可塑剤としては、例えば、鉱油、アビエチン酸エステル、アジピン酸エステル、アルキ
ルスルホン酸エステル、アゼライン酸エステル、安息香酸エステル、塩素化パラフィン、
クエン酸エステル、エポキシド、グリコールエーテルおよびそのエステル、グルタル酸エ
ステル、炭化水素油、イソ酪酸エステル、オレイン酸エステル、ペンタエリスリトール誘
導体、リン酸エステル、フタル酸エステル、ポリブテン、リシノール酸エステル、セバシ
ン酸エステル、スルホンアミド、トリメリト酸エステル、ピロメリト酸エステル、ビフェ
ニル誘導体、ステアリン酸エステル、ジフランジエステル、フッ素含有可塑剤、ヒドロキ
シ安息香酸エステル、イソシアン酸エステル付加物、多環芳香族化合物、天然製品誘導体
、シロキサン系可塑剤、タール系製品、チオエステル、チオエーテル、これらの組合せ等
が挙げられる。弾性繊維用ポリウレタン組成物中の可塑剤の含有量は、好ましくは0〜1
5質量%、より好ましくは0.5〜10質量%、さらに好ましくは1〜5質量%である。
可塑剤として、George Wypychの文献「可塑剤のハンドブック(Handbook of Plastici
zers)」ChemTec Publishing,Toronto-Scarborough,Ontario(2004)に記載され
ているものを使用できる。
着色剤(染料、顔料)としては、例えば、無機顔料、例えば、金属酸化物(例えば酸化
鉄、酸化亜鉛、二酸化チタン)、混合金属酸化物、カーボンブラック、これらの組合せ等
;有機顔料、例えば、アントラキノン、アンタントロン、アゾ化合物、モノアゾ化合物、
アリールアミド、ベンゾイミダゾロン、BONAレーキ、ジケトピロロピロール、ジオキ
サジン、ジスアゾ化合物、ジアリリド化合物、フラバントロン、インダントロン、イソイ
ンドリノン、イソインドリン、モノアゾ塩、ナフトール、β−ナフトール、ナフトールA
S、ナフトールレーキ、ペリレン、ペリノン、フタロシアニン、ピラントロン、キナクリ
ドン、キノフタロン、これらの組合せ等;無機顔料および有機顔料の組合せ;等が挙げら
れる。弾性繊維用ポリウレタン組成物中の着色剤の含有量は、好ましくは0〜10質量%
、より好ましくは0.1〜5質量%、さらに好ましくは0.25〜2質量%である。着色
剤としては、Zweifel Hansらの文献「プラスチック添加剤ハンドブック(Plastics Add
itives Handbook)」Hanser Gardner Publications, Cincinnati,Ohio、5版、1
5章、813−882ページ(2001)に記載されているものを使用できる。
酸化防止剤としては、例えば、アルキルジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルア
ミン、アルキル置換フェニル−α−ナフチルアミン、アラルキル置換フェニル−α−ナフ
チルアミン、アルキル化p−フェニレンジアミン、テトラメチル−ジアミノジフェニルア
ミン等の芳香族アミンまたはヒンダードアミン;2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフ
ェノール等のフェノール化合物;1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3’,
5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)ベンゼン;テトラキス[(メチレン
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタン(例えば、I
RGANOX(商標)1010、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製);アクリロイ
ル修飾フェノール;オクタデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシシンナメー
ト(例えば、IRGANOX(商標)1076、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製
);亜リン酸エステル;亜ホスホン酸エステル;ヒドロキシルアミン;ベンゾフラノン誘
導体;これらの組合せ;等が挙げられる。弾性繊維用ポリウレタン組成物中の酸化防止剤
の含有量は、好ましくは0〜5質量%、より好ましくは0.0001〜2.5質量%、さ
らに好ましくは0.001〜1質量%、特に好ましくは0.001〜0.5質量%である
。酸化防止剤として、Zweifel Hansらの文献「プラスチック添加剤ハンドブック(Plast
ics Additives Handbook)」Hanser Gardner Publications,Cincinnati,Ohio、5
版、1章、1−140ページ(2001)に記載されているものを使用できる。
UV安定剤としては、例えばベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、アリールエステル
、オキサニリド、アクリル酸エステル、ホルムアミジン、カーボンブラック、ヒンダード
アミン、ニッケルクエンチャー、ヒンダードアミン、フェノール化合物、金属塩、亜鉛化
合物、これらの組合せ等が挙げられる。弾性繊維用ポリウレタン組成物中のUV安定剤の
含有量は、好ましくは0〜5質量%、より好ましくは0.01〜3質量%、さらに好まし
くは0.1〜2質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%である。UV安定剤として、Zw
eifel Hansらの文献「プラスチック添加剤ハンドブック(Plastics Additives Handbo
ok)」Hanser Gardner Publications,Cincinnati,Ohio、5版、2章、141−42
6ページ(2001)に記載されているものを使用できる。
熱安定剤としては、例えば、リン系熱安定剤が挙げられ、その市販品としては、例えば
、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製の商品名:イルガフォス38、同126、同P
−EPQ等、旭電化工業社製の商品名:アデカスタブPEP−4C、同11C、同24、
同36等が挙げられる。リン系熱安定剤を使用する場合、弾性繊維用ポリウレタン組成物
中の熱安定剤の含有量は、好ましくは0.05〜1質量%である。
難燃剤としては、例えば、ポリブロモジフェニルエーテル、エチレンビス臭素化フタル
イミド、ビス(臭素化フェニル)エタン、ビス(臭素化フェニル)テレフタルアミド、パ
ークロロペンタシクロデカン等のハロゲン系の有機難燃剤;リン系の有機難燃剤;窒素系
の有機難燃剤;三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機系
難燃剤;等が挙げられる。
架橋剤としては、例えば、アルキル過酸化物、アリール過酸化物、ペルオキシエステル
、ペルオキシカーボネート、ジアシルペルオキシド、ペルオキシケタール、環式過酸化物
等の有機過酸化物;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ
ス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルメチルジメト
キシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等のシラン系化合物
;トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、トルアクリルホルマール等の分子内に炭素−炭素二重結合を複数個(好ましくは3個
以上)有するラジカル架橋剤等が挙げられる。架橋剤として、Zweifel Hansらの文献「
プラスチック添加剤ハンドブック(Plastics Additives Handbook)」Hanser Gardner
Publications,Cincinnati,Ohio、5版、14章、725−812ページ(2001)
に記載されているものを使用できる。中でも、ラジカル架橋剤が好ましく、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トルアクリ
ルホルマールがより好ましく、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロー
ルプロパントリメタクリレートがさらに好ましい。
これらの添加剤は、単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で組み
合わせて用いてもよい。
これらの添加剤の添加量は、本発明の弾性繊維用ポリウレタンに対する重量比として、
下限が、好ましくは0.01重量%、より好ましくは0.05重量%、さらに好ましくは
0.1重量%、上限は、好ましくは10重量%、より好ましくは5重量%、さらに好まし
くは1重量%である。添加剤の添加量が少な過ぎるとその添加効果を十分に得ることがで
きず、多過ぎると弾性繊維用ポリウレタンの加工の過程で析出したり、濁りを発生したり
する場合がある。
[ポリウレタン弾性繊維]
本発明の弾性繊維用ポリウレタンを用いたポリウレタン弾性繊維の製法は、例えば本発
明の弾性繊維用ポリウレタンをペレット状にし、ペレット状の弾性繊維用ポリウレタンを
溶融しながら紡糸する溶融紡糸法や、適当な溶媒の存在下で本発明の弾性繊維用ポリウレ
タンを溶解し、次いで非溶媒の凝固液中にノズルより吐出し、化学反応により固化させて
繊維化する湿式紡糸法、適用な溶媒に溶解した弾性繊維用ポリウレタンを紡糸口金 (ノズ
ル) から噴出させ,熱風により溶媒を気化して繊維状にする乾式紡糸法などの公知の方法
が挙げられ、特に限定はされず本発明の効果はいずれに対しても発現する。
本発明の弾性繊維用ポリウレタンを用いたポリウレタン弾性繊維の製造に用いる紡糸装
置や紡糸条件などは、目的とする繊維の太さや形状などにより異なるため、それに応じて
適宜設定すればよく、特に限定しない。ポリウレタン弾性繊維の繊度(繊維の太さ)は、
弾性繊維製品の形状保持性能や製造コストなどから適宜選択することができるが、製造の
容易さやコスト面から、好ましくは11〜800dtexの範囲であり、より好ましくは
17〜622dtexの範囲であり、更に好ましくは17〜156dtexの範囲である
<用途>
本発明の弾性繊維用ポリウレタンを用いたポリウレタン弾性繊維は、衣料品(インナー
ウェア、スポーツウェア、レッグウェア、ストッキング、靴下、水着、レオタード、リゾ
ートウェア、ホームウェア、サポーター、芯地等)、医療用品(包帯、ガーゼ、パップ材
基布、絆創膏、サージカルテープ、マスク等)、産業資材(電気絶縁材、ワイピングクロ
ス、ガスケット、フィルター、ワイパー、保護カバー等)、育児・介護用品(紙おしめ、
失禁パッド、サニタリー品、漏れ防止用締付け材料等)などに使用できる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、そ
の要旨を超えない限り、これらの実施例に限定されるものではない。
〔評価方法〕
以下の実施例及び比較例で用いたポリエーテルポリカーボネートジオール、ポリカーボ
ネートジオール及びポリアルキレンエーテルグリコール等の評価方法は下記の通りである
[ポリエーテルポリカーボネートジオール、ポリカーボネートジオール、ポリアルキレン
エーテルグリコールの評価方法]
<水酸基価・数平均分子量>
JIS K1557−1に準拠して、アセチル化試薬を用いた方法にて、ポリカーボネ
ートジオール、ポリアルキレンエーテルグリコールの水酸基価を測定した。また、ポリエ
ーテルポリカーボネートジオールの水酸基価はアメリカ材料試験協会(ASTM)に準じ
て、テトラヒドロフラン溶液としてp−トルエンスルホニルイソシアネートで、水酸基を
ウレタン化し、過剰のウレタン化試薬は水によって加水分解し、試料水酸基から生成した
スルホニルアミドエステルを塩基で滴定して求めた。
得られた水酸基価から、下記式(I)により数平均分子量(Mn)を求めた。
数平均分子量=2×56.1/(水酸基価×10−3) …(I)
[ポリウレタンの評価方法]
<分子量>
ポリウレタンをジメチルアセトアミドに溶解し、濃度が0.14重量%になるようにジ
メチルアセトアミド溶液とした。GPC装置〔東ソー社製、製品名「HLC−8220」
(カラム:TskgelGMH−XL・2本)〕を用いて、該ジメチルアセトアミド溶液
を注入し、標準ポリスチレン換算で、ポリウレタンの重量平均分子量(Mw)を測定した
<(A)/イソシアネート比>
ポリウレタンをCDClに溶解し、400MHz H−NMR(日本電子株式会社
製AL−400)を測定し、各成分のシグナル位置より、(A)/イソシアネート比(モ
ル%)を求めた。
<引張試験>
ポリウレタンフィルムから1cm×15cmの試験片を切り出し、この試験片について
、JIS K6301(2010)に準じ、引張試験機(オリエンテック社製、製品名「
テンシロンUTM−III −100」)を用いて、チャック間距離50mm、引張速度
500mm/分にて、温度23℃又は−10℃の温度条件、相対湿度55%で引張試験を
実施し、試験片が100%伸長した時点での応力:100%モジュラスを測定した。この
100%モジュラスが5MPa以下のものは柔軟性に優れており、23℃条件で測定した
100%モジュラスに対する−10℃条件で測定した100%モジュラスの比率が低いほ
ど、温度による強度変化が少なく、低温特性に優れる。この23℃条件で測定した100
%モジュラスに対する−10℃条件で測定した100%モジュラスの比率は1.8以下が
好ましく、1.5以下がより好ましい。また、試験片が破断した際の伸度と強度も測定し
た。伸度が大きく、強度が高いものほど柔軟性と機械強度に優れている。
<弾性回復性>
前記引張試験と同じ条件下で300%まで伸長し、引き続いてもとの長さまで500m
m/分の速度で収縮させ、これを2回繰り返した。1回目の伸長時の150%伸長におけ
る応力をH1、戻りの際の150%伸長における応力をHr1、2回目の伸長時の150
%伸長における応力をH2とし、Hr1/H1とH2/H1を求めた。Hr1/H1とH2
/H1は、いずれも数値が1に近いほど弾性保持率に優れる。
<耐オレイン酸性>
ポリウレタンフィルムから3cm×3cmの試験片を切り出し、この試験片を試験溶剤
であるオレイン酸50mlを入れた容量250mlのガラス瓶に投入して、80℃で16
時間静置した。試験後、試験片を取り出して紙製ワイパーで軽く拭いた後、精密天秤で重
量測定を行い、試験前からの重量変化率(増加率)を算出した。重量変化率が0%に近い
ほうが耐オレイン酸性が良好であることを示す。
<耐塩素性>
ポリウレタンフィルムから3cm×3cmの試験片を切り出し、この試験片を試験溶液
である塩素系漂白剤(花王株式会社製 製品名「キッチンハイター」)50mlを入れた
シャーレ(φ120×20mm)に投入し、24時間静置した。24時間後に試験片を試
験溶液から取り出し、1時間静置した。試験後、試験片を蒸留水で軽く洗い流し、さらに
紙製ワイパーで軽く拭いた。洗浄後の試験片の外観変化から以下の通り評価した。
◎:変化なし
〇:フィルムが僅かに変色している
△:フィルムが明らかに変色している
×:フィルムが変色し、形状が変形している
〔ポリエーテルポリカーボネートジオールの製造と評価〕
合成例、実施例および比較例に記載した化合物は以下の略号を使用した。
PEPCD:ポリエーテルポリカーボネートジオール
PTMG:ポリテトラメチレンエーテルグリコール
EC:エチレンカーボネート
EG:エチレングリコール
Mg(acac):マグネシウム(II)アセチルアセトナート
BG:1,4−ブタンジオール
MDI:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
PTMG#250:水酸基価基準の数平均分子量(Mn)が250である三菱ケミカル株
式会社製ポリテトラメチレンエーテルグリコール
PTMG#650:水酸基価基準の数平均分子量(Mn)が650である三菱ケミカル株
式会社製ポリテトラメチレンエーテルグリコール
[合成例1]
磁気撹拌子、留出液トラップ、圧力調整装置及び400mmヴィグリュー管を備えた1
Lガラス製4口フラスコ(フラスコ)にPTMG#250:515g、EC:285g、
Mg(acac):0.25gを入れ、フラスコ内を窒素ガスで置換した。撹拌下、内
温を150℃まで昇温して、内容物を溶解した。その後、2時間常圧で反応した後、圧力
を8〜4kPaまで下げて、EGとECを系外へ除去しながら12時間反応させた。次い
でEC(以下「EC(追加1)」と称する。):37gを加え、圧力を4〜2kPaまで
下げて、150℃で8時間反応した。さらにEC(以下「EC(追加2)」と称する。)
:37gを加え、10時間反応を続けた。
その後、フラスコ内の反応物に8.5%リン酸水溶液:1.1mLを加えて触媒を失活
させた。次いで、ヴィグリュー管を取り外し、0.3kPa以下、168〜178℃で残
存モノマーを除去した。
残存モノマーを除去したフラスコ内の反応物を20g/分の流量で薄膜蒸留装置に送液
し、薄膜蒸留(温度:210℃、圧力:53Pa)を行ってPEPCDを得た。薄膜蒸留
装置は、直径50mm、高さ200mm、面積0.0314mの内部コンデンサー、ジ
ャケット付きの柴田科学株式会社製、分子蒸留装置MS−300特型を使用した。
合成例1で製造されたPEPCDを「PEPCD1」と称する。このPEPCD1の性
状及び水酸基価基準の数平均分子量を表1に示す。
[合成例2]
PTMG#250の代わりにPTMG#650を用い、表1記載の量に変更した以外は
合成例1と同様にしてPEPCDを得た。合成例2で製造されたPEPCDを「PEPC
D2」と称する。このPEPCD2の性状及び物性の評価結果を表1に示す。
Figure 2021116325
[実施例1]
<ポリウレタンの製造>
合成例1で得られたPEPCD1を原料として用いて、以下の操作でポリウレタンを製
造した。
60℃のオイルバス上に、熱電対、冷却管及び撹拌装置を具備したセパラブルフラスコ
を設置し、あらかじめ80℃に加温したPEPCD1を50.56g、BGを4.9g、
脱水N,N−ジメチルホルムアミド(以下「DMF」と略記することがある。和光純薬工
業株式会社製)を176.64g入れ、次いで、4,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネート(以下「MDI」と称することがある。)14.57gを添加し、セパラブルフラ
スコ内を窒素雰囲気下、60rpmで撹拌しながら1時間程度で80℃に昇温した。80
℃となった後、ウレタン化触媒としてネオスタンU−830(以下「U−830」と称す
ることがある。日東化成株式会社製)0.0136gを添加し、80℃で、さらに2時間
程度撹拌した。その後、MDIを分割添加して分子量を調整し、分子量15.24万のポ
リウレタンを得た。このポリウレタンの性状及び物性の評価結果を表2に示す。
[実施例2]
PEPCD1の代わりにPEPCD2を用い、表2記載の量に変更した以外は実施例1
と同様にしてポリウレタンを得た。得られたポリウレタンの性状及び物性の評価結果を表
2に示す。
[比較例1]
PEPCD1の代わりにT6002を用い、表2記載の量に変更した以外は実施例1と
同様にしてポリウレタンを得た。得られたポリウレタンの性状及び物性の評価結果を表2
に示す。
尚、T6002とは1,6−ヘキサンジオールに由来する構造単位のみを有し、水酸基
価基準の数平均分子量(Mn)が2000である旭化成株式会社製ポリカーボネートジオ
ールのことである。
[比較例2]
PEPCD1の代わりにPTMG#2000を用い、表2記載の量に変更した以外は実
施例1と同様にしてポリウレタンを得た。得られたポリウレタンの性状及び物性の評価結
果を表2に示す。
尚、PTMG#2000とは水酸基価基準の数平均分子量(Mn)が2000である三
菱ケミカル株式会社製ポリテトラメチレンエーテルグリコールのことである。
PEPCD1の代わりにPTMG#2000を用い、表2記載の量に変更した以外は実
施例1と同様にしてポリウレタンを得た。得られたポリウレタンの性状及び物性の評価結
果を表2に示す。
尚、PTMG#2000とは水酸基価基準の数平均分子量(Mn)が2000である三
菱ケミカル株式会社製ポリテトラメチレンエーテルグリコールのことである。
Figure 2021116325
表2より次のことがわかる。
特定の構造単位を含む実施例記載のポリウレタンは−10℃におけるモジュラスが低い
ことから低温柔軟性に優れることが明らかであり、また弾性回復性および耐塩素性に優れ
ることから弾性繊維用として有用である。
一方、比較例記載のポリウレタン、たとえばポリカーボネートジオールに由来の構造単
位を有するポリウレタンでは−10℃におけるモジュラスが高く、低温柔軟性に劣り、弾
性回復性も低い。また、ポリテトラメチレンエーテルグリコールに由来の構造単位を有す
るポリウレタンでは耐薬品性が極端に悪化する。

Claims (11)

  1. 複数のイソシアネート基を有する化合物に由来する構造単位、ポリオール及びポリアミ
    ンからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物に由来する構造単位、及び、下記式(
    A)で表される、水酸基価から求めた数平均分子量が600以上のポリエーテルポリカー
    ボネートジオールに由来する構造単位を含む弾性繊維用ポリウレタン。
    Figure 2021116325
    (上記式(A)において、Rは炭素数2〜10の二価の炭化水素基を表し、nは2〜40
    の整数であり、mは1〜30の整数である。なお、式(A)中、複数のRは同一であって
    もよく、異なるものであってもよい。)
  2. 前記式(A)におけるRがn−ブチレン基である請求項1に記載の弾性繊維用ポリウレ
    タン。
  3. 前記式(A)におけるnが2〜30の整数である請求項1又は2に記載の弾性繊維用ポ
    リウレタン。
  4. 前記式(A)におけるmが2〜20の整数である請求項1乃至3のいずれか1項に記載
    の弾性繊維用ポリウレタン。
  5. 前記ポリオール及びポリアミンからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物が、エ
    チレンジアミン、プロピレンジアミン、イソホロンジアミン及びヘキサメチレンジアミン
    からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物である請求項1乃至4のいずれか1項に
    記載の弾性繊維用ポリウレタン。
  6. 前記ポリオール及びポリアミンからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物が、1
    ,4−ブタンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール及び1,6−ヘキサ
    ンジオールからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物である請求項1乃至4のいず
    れか1項に記載の弾性繊維用ポリウレタン。
  7. 前記複数のイソシアネート基を有する化合物が、4,4’−ジフェニルメタンジイソシ
    アネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、4
    ,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシア
    ネート及びイソホロンジイソシアネートからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物
    である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の弾性繊維用ポリウレタン。
  8. 前記複数のイソシアネート基を有する化合物に由来する構造単位に対する、前記式(A
    )で表されるポリエーテルポリカーボネートジオールに由来する構造単位の割合が20〜
    70モル%である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の弾性繊維用ポリウレタン。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の弾性繊維用ポリウレタンを溶融しながら紡糸す
    るポリウレタン弾性繊維の製造方法。
  10. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の弾性繊維用ポリウレタンを溶液とし、該溶液を
    非溶解の溶媒中で固化し、繊維化するポリウレタン弾性繊維の製造方法。
  11. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の弾性繊維用ポリウレタンを溶液とし、該溶液か
    ら溶媒を蒸発し繊維化とするポリウレタン弾性繊維の製造方法。
JP2020009015A 2020-01-23 2020-01-23 弾性繊維用ポリウレタン Pending JP2021116325A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020009015A JP2021116325A (ja) 2020-01-23 2020-01-23 弾性繊維用ポリウレタン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020009015A JP2021116325A (ja) 2020-01-23 2020-01-23 弾性繊維用ポリウレタン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021116325A true JP2021116325A (ja) 2021-08-10

Family

ID=77174202

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020009015A Pending JP2021116325A (ja) 2020-01-23 2020-01-23 弾性繊維用ポリウレタン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021116325A (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000336139A (ja) * 1999-05-31 2000-12-05 Nippon Polyurethane Ind Co Ltd 熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法
JP2001055437A (ja) * 1999-08-20 2001-02-27 Nippon Polyurethane Ind Co Ltd ポリカーボネートジオールの製造方法
JP2002234929A (ja) * 2001-02-08 2002-08-23 Ube Ind Ltd 熱可塑性ポリウレタン
JP2005232447A (ja) * 2004-01-22 2005-09-02 Ube Ind Ltd 液状ポリエーテルカーボネートジオール及び該ジオールをジオール成分に持つ熱可塑性ポリウレタン
JP2015017183A (ja) * 2013-07-11 2015-01-29 日本ポリウレタン工業株式会社 ポリエーテル・ポリカーボネートポリオール組成物、該組成物の製造方法、該組成物を使用した光学部材用熱可塑性ポリウレタン樹脂、該樹脂を使用した光学成形体、光学シート、光学フィルム及び発光素子封止材
JP2019019304A (ja) * 2016-12-22 2019-02-07 三菱ケミカル株式会社 ポリカーボネートポリオール及びポリウレタン

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000336139A (ja) * 1999-05-31 2000-12-05 Nippon Polyurethane Ind Co Ltd 熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法
JP2001055437A (ja) * 1999-08-20 2001-02-27 Nippon Polyurethane Ind Co Ltd ポリカーボネートジオールの製造方法
JP2002234929A (ja) * 2001-02-08 2002-08-23 Ube Ind Ltd 熱可塑性ポリウレタン
JP2005232447A (ja) * 2004-01-22 2005-09-02 Ube Ind Ltd 液状ポリエーテルカーボネートジオール及び該ジオールをジオール成分に持つ熱可塑性ポリウレタン
JP2015017183A (ja) * 2013-07-11 2015-01-29 日本ポリウレタン工業株式会社 ポリエーテル・ポリカーボネートポリオール組成物、該組成物の製造方法、該組成物を使用した光学部材用熱可塑性ポリウレタン樹脂、該樹脂を使用した光学成形体、光学シート、光学フィルム及び発光素子封止材
JP2019019304A (ja) * 2016-12-22 2019-02-07 三菱ケミカル株式会社 ポリカーボネートポリオール及びポリウレタン

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6504211B2 (ja) ポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法、並びにそれを用いたポリウレタンの製造方法
TWI278468B (en) Copolycarbonate diol and thermoplastic polyurethane obtained therefrom
JP5412715B2 (ja) ポリウレタンの製造方法及びそれから得られたポリウレタンの用途
TWI659979B (zh) 聚碳酸酯二醇之製造方法及聚碳酸酯二醇,暨聚胺基甲酸酯之製造方法及聚胺基甲酸酯
JP6252070B2 (ja) ポリカーボネートジオール
JP5397143B2 (ja) ポリウレタン及びその製造方法
JP2016027114A (ja) 合成皮革用ポリウレタン
JP6323205B2 (ja) 合成皮革用ポリウレタン
TW201623371A (zh) 聚醚多元醇、聚醚多元醇之製造方法、聚酯彈性體及聚胺基甲酸酯
US5115071A (en) High performance polyurethane coating compositions and processes for making same
WO2020218506A1 (ja) 熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマー
JP2018127758A (ja) 合成皮革用ポリウレタン
JP2023123870A (ja) 熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーの製造方法
JP2020128461A (ja) ポリウレタンエラストマー及びその製造方法
JP2013237714A (ja) ポリウレタン弾性体の製造方法、ポリウレタン弾性体、弾性繊維、人造皮革および不織布
KR20220045957A (ko) 열가소성 가공성 폴리우레탄 중합체를 제조하는 방법
KR20220044207A (ko) 일액형 폴리우레탄 전구중합체 조성물
JP2014136783A (ja) ポリカーボネートジオールおよびその製造方法、並びにポリカーボネートジオールを用いたポリウレタン
JP2021038278A (ja) 合成皮革用ポリウレタン
JP2008248137A (ja) ポリウレタン樹脂組成物及びその製造方法
JP2021116325A (ja) 弾性繊維用ポリウレタン
KR20190053281A (ko) 산화 방지제의 제조 방법, 및 폴리우레탄 탄성 섬유의 제조 방법
JP2021147460A (ja) 弾性繊維用ポリウレタン、およびそれを用いた弾性繊維の製造方法
JP2021147459A (ja) 熱可塑性ポリウレタンおよびそれを用いた溶融紡糸法弾性繊維
JP2021152139A (ja) 弾性繊維用ポリウレタンおよびそれを用いたポリウレタン弾性繊維

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230328

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230331

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230926