JP2021114574A - 電磁波シールドシート、および電磁波シールド性配線回路基板 - Google Patents

電磁波シールドシート、および電磁波シールド性配線回路基板 Download PDF

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Abstract

【課題】高い洗浄耐性と回路接続安定性と優れた耐折性、および良好な絶縁性を有する電磁波シールドシートおよび該電磁波シールドシートを用いた配線回路基板を提供すること。【解決手段】接着剤層、金属層、保護層をこの順に備えた積層体を有し、前記接着剤層と接する前記金属層の面は、ISO 7668に準拠して求めた60°鏡面光沢度が0〜500であり、かつ式(1)によって表されるXが1.0未満であることを特徴とする電磁波シールドシートにより解決される。式(1)X=Rz/T(Rzは、JIS B0601に準拠して求めた金属層の最大高さ粗さであり、Tは、保護層の厚みである。)【選択図】図1

Description

本発明は、電磁波シールドシート、および電磁波シールド性配線回路基板に関し、例えば、電磁波を放出する部品の一部に接合して利用するのに好適な電磁波シールドシート、並びに、電磁波シールドシートを用いた電磁波シールド性配線回路基板に関する。
携帯端末、PC、サーバー等をはじめとする各種電子機器には、プリント配線板等の配線回路基板が内蔵されている。これらの配線回路基板には、外部からの磁場や電波による誤動作を防止するために、また、電気信号からの不要輻射を低減するために、電磁波シールド構造が設けられている。
伝送信号の高速伝送化に伴い、電磁波シールドシートも高周波ノイズに対応する電磁波シールド性(以下、高周波シールド性)、及び高周波領域における伝送損失(以下、伝送特性ということがある)の低減が求められている。特許文献1においては、厚みが0.5〜12μmの金属層と、異方導電性接着剤層とを積層状態で備えた構成が開示されている。そして、当該構成により、電磁波シールドシートの一方面側から他方面側に進行する電界波、磁界波、および電磁波を良好に遮蔽するとともに伝送損失を低減することが記載されている。
国際公開第2013/077108号 特開2019−121731号公報
近年、携帯電話に代表される電子機器においては、伝送信号の高速伝送化に伴い、それらに内蔵される配線回路基板上の電磁波シールドシートも高周波シールド性が求められている。このため電磁波シールドシートの導電層には特許文献1で記載されるように厚みが0.5〜12μmの金属層を用いるのが好適とされてきた。
しかしながら、単に厚みが0.5〜12μmの金属層を用いるのみでは、高周波帯域において電磁波シールドシートは十分な高周波シールド性を発現することができず、より優れた高周波シールド性を電磁波シールドシートに持たせるためには、金属層に対して一層の工夫を行うことが求められてきた。
また、電子機器の実装工程においては、汚れ、ゴミ等の除去を主な目的に電磁波シールド性配線回路基板は洗浄工程に曝されることがある。電磁波シールド性配線回路基板に付着したあらゆる汚れ、ゴミ等を除去するために、洗浄工程には水性や油性、酸性やアルカリ性を有する複数の薬剤が使用される。その際に、電磁波シールド層の洗浄用薬品に対する分解・溶解耐性が十分でなく、電磁波シールド層の破損を生じる問題があった。
近年のスマートフォン、タブレット端末等の電子機器の世界的な普及に伴い、あらゆる温度・湿度条件での信頼性が求められている。特許文献1の電磁波シールドシートを備えた配線回路基板は高温高湿環境に曝されると、電磁波シールドシートの軟化に由来する吸水現象が発生し、膨潤に伴って金属層と回路との距離が遠くなるなどして、グランド回路との接続が途切れる、といった問題を生じていた(以下、回路接続安定性)。
特許文献2では、電磁波シールドフィルム(電磁波シールドシートと同等)のシールド層における接着剤層側の表面を、JIS B0601:2013に従う粗さ曲線要素の平均長さRsmを一定の範囲に調整することで、配線回路基板上に設けられたグランド配線とシールド層の接地を良好にしている。
また、電磁波シールドシートの金属層は、厚いほどより高いシールド性を発現する一方、反発力が高くなる。よって、電磁波シールドシートをプリント配線板に張り付けたシールドプリント配線板は、筐体に組み込む際に、折り曲げ部分へのクラックの発生、外観不良、絶縁不良、およびノイズ漏れの発生等が問題となっていた。
そして、電磁波シールドシートは、シールド層‐グランド配線間以外での接続を防ぐために、通常、シールド層の片面に絶縁性の保護層が具備される。保護層の絶縁性が十分に高くない場合や、熱プレスによってシールド層の急峻な凹凸が保護層を貫通した場合には、電磁波シールド層の保護層がグランド配線以外の部材と接触した際に、シールド層‐グランド配線間以外での接続が生じる問題があった。
本発明は、上記背景に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、高い洗浄耐性と回路接続安定性と優れた耐折性、および良好な絶縁性を有する電磁波シールドシートならびに該電磁波シールドシートを用いた配線回路基板を提供することである。
本発明者が鋭意検討を行ったところ、以下の態様において、本発明の課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明に係る電磁波シールドシートは接着剤層、金属層、保護層をこの順に備えた積層体を有し、前記接着剤層と接する前記金属層の面は、ISO 7668に準拠して求めた60°鏡面光沢度が0〜500であり、かつ式(1)によって表されるXが1.0未満であることを特徴とする。
式(1)
X=Rz/T
(Rzは、JIS B0601に準拠して求めた金属層の最大高さ粗さであり、Tは、保護層の厚みである。)
本発明によれば、高い洗浄耐性と回路接続安定性と優れた耐折性、および良好な絶縁性を有する電磁波シールドシートおよび該電磁波シールドシートを用いた配線回路基板を提供することができるという優れた効果を奏する。
本実施形態に係る電磁波シールドシートを例示した断面図である。 粗さ程度が異なる表面の鏡面反射光/拡散反射光の割合比較を例示した図である。 非導電粒子の押込み効果の説明に係る電磁波シールド性配線回路基板の一例を示す模式的な切断部断面図である 本実施形態に係る電磁波シールド性配線回路基板の一例を示す模式的な切断部断面図である 保護層の厚みTと金属層の最大高さ粗さRzの関係が異なる2種類の断面図である。 回路接続安定性評価の模式的平面図、および切断部断面図である。
以下、本発明を適用した実施形態の一例について説明する。尚、以降の図における各部材のサイズや比率は、説明の便宜上のものであり、これに限定されるものではない。また、本明細書において「任意の数A〜任意の数B」なる記載は、当該範囲に数Aが下限値として、数Bが上限値として含まれる。また、本明細書における「シート」とは、JISにおいて定義される「シート」のみならず、「フィルム」も含むものとする。また、本明細書において特定する数値は、実施形態または実施例に開示した方法により求められる値である。
<電磁波シールドシート>
本発明の電磁波シールドシートは、少なくとも接着剤層、金属層、保護層をこの順に備えた積層体を有する。図1は、本発明の実施形態に係る電磁波シールドシート10を例示した断面図である。図1に示すように、電磁波シールドシート10は、接着剤層1、金属層2及び保護層3をこの順に備えた積層体を有し、金属層2は、接着剤層1及び保護層3の間に配置されている。
即ち、本発明に係る電磁波シールドシートは接着剤層、金属層、保護層をこの順に備えた積層体を有し、接着剤層と接する前記金属層の面は、ISO 7668に準拠して求めた60°鏡面光沢度が0〜500であり、前記接着剤層と接する前記金属層の面におけるJIS B0601に準拠して求めた最大高さ粗さRzと、前記保護層の厚みTを用いて、式(1)によって表されるXが1.0未満であるため、高い洗浄耐性と回路接続安定性、および良好な絶縁性等を発現することができる。
電磁波シールドシート10は、例えば、被着体である配線回路基板と、接着剤層1側の面を貼り合せて電磁波シールド層を形成し、電磁波シールド性配線回路基板を作製する。すなわち、金属層2の表面のうち、配線回路基板中の信号配線やグランド配線と対向するのは、接着剤層1と密着する表面である。
《金属層》
本発明の金属層は、電磁波シールドシートに高周波シールド性を付与する機能を有する。接着剤層と接する側の金属層の面は、ISO 7668に準拠して求めた60°鏡面光沢度が0〜500である。また、本発明の金属層は式(1)によって表されるXが1.0未満であることを特徴とする。
式(1)
X=Rz/T
(Rzは、JIS B0601に準拠して求めた金属層の最大高さ粗さであり、Tは、保護層の厚みである。)
60°鏡面光沢度、Rzの詳細、およびこれらの制御によって得られる効果の詳細については後述する。
[60°鏡面光沢度]
60°鏡面光沢度は、ISO 7668において規格化されたパラメータであり、測定対象表面の光沢度合いを表す。鏡面光沢度は、測定対象表面に一定の入射角で光(入射光)を照射し、一定の確度反射された光(鏡面反射光)を検出器によって検出し、数値化することで測定できる。
測定対象表面に対して照射された入射光は、測定対象表面に到達した際に、反射もしくは透過、吸収される。また、反射には、鏡面反射および拡散反射があり、入射角と同角度(反射角)で反射された光が、鏡面反射光であり、鏡面光沢度測定にて検出される光である。60°鏡面光沢度は、入射角および反射角が60°にて測定された値である。
測定対象表面が金属層である場合、入射光は大部分が反射される。反射される光が、いずれの割合で鏡面反射と拡散反射となるかは、金属層表面の粗さ程度によって決定される。図2に粗さ程度の異なる2種類の測定対象表面の断面図を示す。粗さ程度が小さな測定対象表面では、鏡面反射光の割合は大きく、一方で拡散反射光は小さくなり、鏡面光沢度の値は大きくなる。一方、粗さ程度が大きな測定対象表面では、鏡面反射光の割合は小さく、一方で拡散反射光は大きくなり、鏡面光沢度の値は小さくなる。即ち、鏡面光沢度は測定対象表面の粗さ程度を図る指標として用いることができる。
発明者は鋭意検討の結果、金属層の60°鏡面光沢度を0〜500とすることで、電磁波シールドシートの洗浄耐性、および回路接続安定性が向上する結果を見出した。金属層の60°鏡面光沢度が0〜500であることは、金属層表面には十分な粗さ程度をもった凹凸が形成されていることを示す。前述の状態を有する金属層表面上に具備される接着剤層は、粗さ程度の高い金属層表面の凹凸に入り込み、金属層と接着剤層の密着は強固となる。そのため、電磁波シールドシート、および電磁波シールド性配線回路基板を洗浄薬品に暴露させた際も、金属層と接着剤層の界面への薬品流入が発生せず、層間剥離といった不良発生を抑制することができる。また、金属層−接着剤層間への薬品流入がないことで、特に洗浄薬品が酸、あるいはアルカリ性を有している場合には、金属層の変色、腐食を抑制することができるため、特に本発明は優れた洗浄耐性を示す。
また、金属層の60°鏡面光沢度を0〜500とすることで、金属層上に接着剤層を積層した際に、金属層の凸部が接着剤層を貫通した構造を形成することが可能となる。当該構造を有する電磁波シールドシートを配線回路基板に積層し、作製された電磁波シールド性配線回路基板は、高温高湿環境曝露時に接着剤層の膨潤があった場合にも、金属層の凸部がグランド回路との接触を維持し、安定した回路接続を実現できる
これらのことより、金属層の60°鏡面光沢度は、0〜300であることが好ましく、0〜100であることがより好ましく、0〜50であることが更に好ましく、0〜10であることが特に好ましい。
尚、発明の効果をもたらした機構について、前述した機構は推定を伴うものであり、効果を発現する機構については、何ら限定を受けるものではない。
[金属層のRz]
最大高さ粗さRzは、JIS B0601で規定されるパラメータであり、測定表面の最も高い点から最も低い点までの距離を表す。
本発明の電磁波シールドシートは、金属層の接着剤層と接する表面の最大高さ粗さRz(μm)と保護層の厚みT(μm)によってつくられる式(1)で表される値Xが、1.0未満であり、0.97未満であることがより好ましい。
Xが1.0未満であることで電磁波シールド層の絶縁性が向上する。図5(a)に示すように、Xが1.0以上である場合には、保護層の厚みTが金属層の最大高さ粗さRzよりも小さくなるため、金属層の凹凸は保護層を貫通し、金属層がグランド配線以外の箇所と導通してしまう。一方、図5(b)に示すように、Xが1.0未満である場合には、保護層の厚みTが、金属層の最大高さ粗さRzよりも大きくなるため、金属層の凹凸は保護層を貫通せず、電磁波シールド層の最表面は絶縁性が向上する。
式(1)
X=Rz/T
(Rzは、JIS B0601に準拠して求めた金属層の最大高さ粗さであり、Tは、保護層の厚みである。)
Xが1.0以上となる要因は、例えば、金属層の保護層と接する表面の凹凸高さが保護層厚みより高い場合や、保護層を塗工等によって製膜した際に塗工欠陥が発生し、当該保護層へめっき等により金属層を形成し、欠陥の形状に沿って金属層が形成された場合、等が想定される。前述の塗工欠陥は、例えば、保護層の厚みよりも大きな平均粒子径を有する粒子を添加した樹脂組成物を塗工した際に発生することがある。Xが1.0以上となる要因は前述に挙げたものは一例である。
[60°鏡面光沢度とRzの制御方法]
金属層表面の60°鏡面光沢度、およびRzを制御する方法は、例えば、粒子を含む樹脂組成物から凹凸を有する保護層を形成した後に保護層上にめっきやスパッタ等により金属層を形成する方法、樹脂組成物から形成した保護層上に粒子を散布した後にめっきやスパッタ等により金属層を形成する方法、保護層の表面をブラスト加工やプラズマ照射、電子線処理、薬液処理、あるいはエンボス加工を施して凹凸を形成した後に保護層上にめっきやスパッタ等により金属層を形成する方法、金属箔表面上に粗化粒子を付着させ、粗化処理面を形成する方法、特開第2017−13473号公報に記載されているバフを用いて金属表面を研磨する方法、研磨布紙を用いて金属表面を研磨する方法、所望の凹凸を有するキャリア材上にめっき等の手法で金属層を形成しキャリア材の凹凸を転写させる方法、圧縮空気によって研磨材を金属表面に吹き付けるショットブラスト法、所望の凹凸を有する型を金属箔に押しあて凹凸形状を転写する方法が挙げられる。金属層表面の60°鏡面光沢度、およびRzの制御方法としては、例示した方法に限定されるものではなく、従来公知の方法を適用することができる。
[金属層の厚み]
金属層の厚みは、0.3〜10μmであることが好ましい。金属層の厚みが0.3〜10μmであることで、回路接続安定性と耐折性を両立することができる。金属層の厚みが0.3μm以上であることで、熱プレス時における保護層中の非導電粒子による押込み時に金属層が破断しづらくなり、回路接続安定性が向上する。非導電粒子による押込み作用については後述する。また、金属層の厚みが10μm以下であることで、折り曲げ時に金属層にクラックが入りづらくなり、耐折性が向上する。金属層の厚みは0.5〜5μmであることがより好ましい。
[金属層の成分]
金属層は、例えば、金属箔、金属蒸着膜、金属メッキ膜等を使用できる。
金属箔に使用する金属は、例えばアルミニウム、銅、銀、金等の導電性金属が好ましく、一種類の金属、もしくは複数金属の合金のいずれも使用することができる。高周波シールド性およびコストの面から銅、銀、アルミニウムがより好ましく、銅が更に好ましい。銅は、例えば、圧延銅箔または電解銅箔を使用することが好ましい。
金属蒸着膜および金属メッキ膜に使用する金属は、例えばアルミニウム、銅、銀、金等の導電性金属の一種類、もしくは複数金属の合金を使用することが好ましく、銅、銀がより好ましい。金属箔、金属蒸着膜、金属メッキ膜は一方の表面、あるいは両表面を金属、あるいは防錆剤等の有機物で被覆してもよい。
[開口部]
金属層は、複数の開口部を有していてもよい。開口部を有することでハンダリフロー耐性が向上する。開口部を有することで、電磁波シールド性配線回路基板をハンダリフロー処理した際に、配線回路基板のポリイミドフィルムやカバーレイ接着剤に含まれる揮発成分を外部に逃がし、カバーレイ接着剤および電磁波シールドシートの界面剥離による外観不良の発生を抑制することができる。
金属層表面から見た開口部の形状は、例えば、真円、楕円、四角形、多角形、星形、台形、枝状等、必要に応じて各形状を形成することができる。製造コストおよび金属層の強靭性確保の観点から、開口部の形状は、真円、および楕円とすることが好ましい。
[金属層の開口率]
金属層の開口率は、0.10〜20%の範囲であることが好ましく、下記数式(2)で求めることができる。
式(2)
(開口率[%])=(単位面積当たりの開口部の面積)/(単位面積当たりの開口部の面積+単位面積当たりの非開口部の面積)×100
開口率が0.10以上であることで、ハンダリフロー処理時の揮発成分を十分逃がすことができ、カバーレイ接着剤および電磁波シールドシートの界面剥離による外観不良の発生、および接続信頼性の低下を抑制することができるため好ましい。
一方、開口率が20%以下であることで、開口部分を通過する電磁波ノイズの量を低減させ、シールド性を向上することができるため好ましい。ハンダリフロー耐性と高周波シールド性を高い水準で両立する開口率の範囲は、0.30〜15%がより好ましく、0.50〜6.5%が更に好ましい。
開口率の測定は、例えば、金属層の面方向から垂直にレーザー顕微鏡および走査型電子顕微鏡(SEM)で500〜2000倍に拡大した画像を用いて、開口部と非開口部を2値化し、単位面積当たりの2値化した色のピクセル数をそれぞれの面積とすることで求めることができる。
[開口部を有する金属層の製造方法]
開口部を有する金属層の製造方法は、従来公知の方法を適用することができ、金属箔上にパターンレジスト層を形成し金属箔をエッチングして開口部を形成する方法(i)、所定のパターンでアンカー剤をスクリーン印刷しアンカー剤印刷面のみに金属メッキする方法(ii)、および特開2015−63730号公報に記載されている製造方法(iii)等が適用できる。
すなわち、支持体に水溶性、又は溶剤可溶性インクをパターン印刷し、その表面に金属蒸着膜を形成しパターンを除去する。その表面に離形層を形成し電解メッキすることでキャリア付開口部を有する金属層を得ることができるが、これらの中でもパターンレジスト層を形成し金属箔をエッチングする開口部形成方法(i)が、開口部の形状を精密に制御できるため好ましい。但し、その他の方法でも開口部の形状を制御すればよく、金属層の製造方法はエッチング工法(i)に制限されるものではない。
《接着剤層》
接着剤層は、電磁波シールドシートを配線回路基板に積層し、電磁波シールド性配線回路基板を製造する際に、電磁波シールドシートと配線回路基板を接着する機能を有する。
接着剤層は樹脂組成物を使用して形成できる。樹脂組成物は、バインダー樹脂を含む。バインダー樹脂は、熱可塑性樹脂、もしくは熱硬化性樹脂および硬化剤、のいずれかを用いることができる。接着剤層は、非導電性接着剤層、導電性接着剤層のいずれかを用いることができ、導電性接着剤層は導電フィラーを含有させる等して導電性を発現する。
また、導電性接着剤層は等方導電性接着剤層または異方導電性接着剤層のいずれかを用いることができる。等方導電性接着剤層は、電磁波シールドシートを水平に置いた状態で、上下方向および水平方向に導電性を有する。また、異方導電性接着剤層は、電磁波シールドシートを水平に置いた状態で、上下方向のみに導電性を有する。
導電性接着剤層は、等方導電性あるいは異方導電性のいずれでもよく、異方導電性の場合、コストダウンが可能となるため好ましい。
[熱可塑性樹脂]
熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ビニル系樹脂、スチレン・アクリル系樹脂、ジエン系樹脂、テルペン樹脂、石油樹脂、セルロース系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリマー、フッ素樹脂等が挙げられる。特に限定するものではないが、伝送損失の観点から、低誘電率、低誘電正接の材料が、特性インピーダンスの観点から低誘電率の材料が好ましく、液晶ポリマーやフッ素系樹脂等が挙げられる。
熱可塑性樹脂は、単独または2種類以上併用できる。
[熱硬化性樹脂]
熱硬化性樹脂は、硬化剤と反応可能な官能基を複数有する樹脂である。官能基は、例えば、水酸基、フェノール性水酸基、酸無水物基、メトキシメチル基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリン基、オキサジン基、アジリジン基、チオール基、イソシアネート基、ブロック化イソシアネート基、ブロック化カルボキシル基、シラノール基等が挙げられる。熱硬化性樹脂は、例えば、アクリル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンウレア樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フェノール系樹脂、アルキド樹脂、アミノ樹脂、ポリ乳酸樹脂、オキサゾリン樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の公知の樹脂が挙げられる。
熱硬化性樹脂は、単独または2種類以上併用できる。
これらの中でも洗浄耐性の点から、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンウレア樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂が好ましい。
[硬化剤]
硬化剤は、熱硬化性樹脂の官能基と反応可能な官能基を複数有している。硬化剤は、例えばエポキシ化合物、酸無水物基含有化合物、イソシアネート化合物、アジリジン化合物、アミン化合物、フェノール化合物、有機金属化合物等の公知の化合物が挙げられる。
硬化剤は、単独または2種類以上併用できる。
硬化剤は、熱硬化性樹脂100重量部に対して各種1〜50重量部含むことが好ましい。硬化剤量が1重量部以上であることで、接着剤層に強固な架橋構造が形成されるようになり、洗浄剤曝露時や高温高湿曝露時の接着剤層の溶解、膨潤を抑制することができ、洗浄耐性と回路接続安定性が向上する。一方、硬化剤量が50重量部以下であることで、接着剤層の過剰な硬化を抑制し、折り曲げ時のクラック発生を抑えることができる。硬化剤は、熱硬化性樹脂100重量部に対して各種3〜40重量部含むことがより好ましく、3〜30重量部含むことがさらに好ましい。
熱可塑性樹脂、および熱硬化性樹脂は、いずれか単独または両者を混合して併用できる。
[導電性フィラー]
導電性フィラーは、接着剤層に導電性を付与する機能を有する。導電性フィラーは、素材としては、例えば金、白金、銀、銅およびニッケル等の導電性金属およびその合金、ならびに導電性ポリマーの微粒子が好ましく、価格と導電性の面から銀がより好ましい。
また単一素材の微粒子ではなく金属や樹脂を核体とし、核体の表面を被覆した被覆層を有する複合微粒子もコストダウンの観点から好ましい。ここで核体は、価格が安いニッケル、シリカ、銅およびその合金、ならびに樹脂から適宜選択することが好ましい。被覆層は、導電性金属または導電性ポリマーが好ましい。導電性金属は、例えば、金、白金、銀、ニッケル、マンガン、およびインジウム等、ならびにその合金が挙げられる。また導電性ポリマーは、ポリアニリン、ポリアセチレン等が挙げられる。これらの中でも価格と導電性の面から銀が好ましい。
導電性フィラーの形状は、所望の導電性が得られればよく形状は限定されない。具体的には、例えば、球状、フレーク状、葉状、樹枝状、プレート状、針状、棒状、ブドウ状が好ましい。また、これらの異なる形状の導電性フィラーを2種類混合しても良い。
導電性フィラーは、単独または2種類以上併用できる。
導電性フィラーの平均粒子径は、D50平均粒子径であり、導電性を充分に確保する観点から、2μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましく、7μm以上とすることが更に好ましい。一方、接着剤層の薄さと両立させる観点からは、30μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましく、15μm以下とすることが更に好ましい。D50平均粒子径は、レーザー回折・散乱法粒度分布測定装置等により求めることができる。
導電性フィラーは、接着剤層における含有量が35〜90重量%であることが好ましく、39〜70重量%がより好ましく、40〜65重量%がさらに好ましい。35重量%以上とすることで接着剤層とグランド配線との接続が良好となるため、高周波シールド性、冷熱サイクル信頼性が向上する。一方90重量%以下とすることでハンダリフロー耐性、伝送特性が向上する。
樹脂組成物は、所望の物性向上や機能付与を目的として、他に任意成分としてシランカップリング剤、防錆剤、還元剤、酸化防止剤、顔料、染料、粘着付与樹脂、可塑剤、紫外線吸収剤、消泡剤、レベリング調整剤、充填剤、難燃剤などを配合できる。
樹脂組成物は、これまで説明した材料を混合し攪拌して得ることができる。攪拌は、例えばディスパーマット、ホモジナイザー等、公知の攪拌装置を使用できる。
接着剤層の作製は、公知の方法を使用できる。例えば、樹脂組成物を剥離性シート上に塗工して乾燥することで接着剤層を形成する方法、または、Tダイのような押出成形機を使用して樹脂組成物をシート状に押し出すことで形成することもできる。
塗工方法は、例えば、グラビアコート方式、キスコート方式、ダイコート方式、リップコート方式、コンマコート方式、ブレード方式、ロールコート方式、ナイフコート方式、スプレーコート方式、バーコート方式、スピンコート方式、ディップコート方式等の公知の塗工方法を使用できる。塗工に際して、乾燥工程を行うことが好ましい。乾燥工程は、例えば、熱風乾燥機、赤外線ヒーター等の公知の乾燥装置を使用できる。
接着剤層の厚みは、特に限定を受けることはないが、金属層表面のRzより小さいことが好ましい。接着剤層の厚みが金属層表面のRzより小さいことで、電磁波シールドシートをプリント配線板に接着した際に、金属層凹凸の先端がグランド配線と接触しやすくなる。なかでも、接着剤層の厚みが1〜20μmである場合には、薄膜性と基材への密着性、グランド配線への接続(接触)を両立できるため、特に好ましい。
《保護層》
保護層は、電磁波シールドシートと配線回路基板からなる電磁波シールド性配線回路基板の表面に位置し、電磁波シールド性配線回路基板を洗浄する際に、金属層や接着剤層が洗浄用薬品に接触するのを防ぐ機能や、金属層を被覆していることで金属層と外部導体との電気的接続を遮断する機能を有する。
保護層は樹脂組成物を使用して形成できる。樹脂組成物は、バインダー樹脂を含む。バインダー樹脂は、熱可塑性樹脂、もしくは熱硬化性樹脂および硬化剤、のいずれかを用いることができる。
バインダー樹脂の重量平均分子量は、10,000以上であることが好ましい。バインダー樹脂の重量平均分子量が10,000以上であることで、洗浄用薬品曝露時の塗膜の分解や溶解が抑制でき、洗浄耐性が向上する。熱硬化性樹脂の重量平均分子量は30,000以上であることがより好ましく、50,000以上であることが更に好ましい。また、バインダー樹脂の重量平均分子量は、保護層に含まれるその他成分との相溶性や分散性を向上させる観点から500,000以下であることが好ましい。
[熱可塑性樹脂]
熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ビニル系樹脂、スチレン・アクリル系樹脂、ジエン系樹脂、テルペン樹脂、石油樹脂、セルロース系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリマー、フッ素樹脂等が挙げられる。特に限定するものではないが、伝送損失の観点から、低誘電率、低誘電正接の材料が、特性インピーダンスの観点から低誘電率の材料が好ましく、液晶ポリマーやフッ素系樹脂等が挙げられる。
熱可塑性樹脂は、単独または2種類以上併用できる。
[熱硬化性樹脂]
熱硬化性樹脂は、硬化剤と反応可能な官能基を複数有する樹脂である。官能基は、例えば、水酸基、フェノール性水酸基、メトキシメチル基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリン基、オキサジン基、アジリジン基、チオール基、イソシアネート基、ブロック化イソシアネート基、ブロック化カルボキシル基、シラノール基等が挙げられる。熱硬化性樹脂は、例えば、アクリル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンウレア樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フェノール系樹脂、アルキド樹脂、アミノ樹脂、ポリ乳酸樹脂、オキサゾリン樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の公知の樹脂が挙げられる。
熱硬化性樹脂は、単独または2種類以上併用できる。
これらの中でもハンダリフロー耐性の点から、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンウレア樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂が好ましい。
[硬化剤]
硬化剤は、熱硬化性樹脂の官能基と反応可能な官能基を複数有している。硬化剤は、例えばエポキシ化合物、酸無水物基含有化合物、イソシアネート化合物、アジリジン化合物、アミン化合物、フェノール化合物、有機金属化合物等の公知の化合物が挙げられる。
硬化剤は、単独または2種類以上併用できる。
硬化剤は、熱硬化性樹脂100重量部に対して各種1〜50重量部含むことが好ましく、3〜40重量部がより好ましく、3〜30重量部がさらに好ましい。
熱可塑性樹脂、および熱硬化性樹脂は、いずれか単独または両者を混合して併用できる。
[非導電粒子]
保護層は、非導電粒子を含むことが好ましい。非導電粒子は保護層の絶縁性を向上させるとともに、熱プレス時に金属層を押し込むことにより、金属層とグランド配線の接地を補助する機能を有する。
電磁波シールドシートをプリント配線板に接着する際には、熱プレスが主に用いられ、熱プレスの際には電磁波シールドシート、およびプリント配線板は図3のように上下から熱プレス板に押され、圧力を受ける。その際、保護層3に含まれる非導電粒子4は熱プレス機からの圧力を受け、金属層2に圧力を伝える。その結果、金属層2は接着剤層1側へと押し込まれることとなり、最終的にはグランド配線5と接触する。当該作用によって金属層2とグランド配線5の電気的接続が図られ、電磁波シールド層12は優れた高周波シールド性を発現できる。
非導電粒子としては、非導電性のセラミック、顔料、染料等が挙げられ、硬度が高く、熱プレス時に受ける圧力を緩和することなく金属層に伝えることができる点から、セラミックが好ましい。
非導電粒子のなかでも、体積抵抗率1.0×1010Ω・cm以上の非導電粒子であることが好ましい。非導電粒子が、体積抵抗率1.0×1010Ω・cm以上であることで、保護層の絶縁性をより向上できる。非導電粒子に含まれる物質の体積抵抗率は、1.0×1012Ω・cm以上であることがより好ましく、1.0×1014Ω・cm以上であることが更に好ましい。体積抵抗率1.0×1010Ω・cm以上の物質としては、二酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化ジルコニウム(ジルコニア)、二酸化ケイ素(シリカ)、炭化ホウ素、窒化アルミ、窒化ホウ素、酸化マグネシウム(マグネシア)、酸化チタン、等のセラミックが挙げられ、その中でも、より好ましい物質は二酸化ジルコニウム(ZrO;体積抵抗率1.0×1012Ω・cm)であり、更に好ましい物質はシリカ(SiO;体積抵抗率1.0×1014Ω・cm)である。非導電粒子に含まれる物質の体積抵抗率はJIS C2141に準拠して測定できる。
非導電粒子は、前述の金属層の押込み機構を実現できるものであれば、いずれの形状のものも用いることができるが、好ましくは塊状、不定形状、略球状、球状、真球状、であることが好ましい。非導電粒子は、前述の金属層の押込み機構を実現できるものであれば、多孔質であったり、内部に空孔を有していてもよい。
保護層は、非導電粒子を3〜80重量%含むことが好ましい。保護層に含まれる非導電粒子が3重量%以上であることで、絶縁性が向上し、80重量%以下であることで、製膜性が良化する。保護層に含まれる非導電粒子は、5〜60重量%であることがより好ましく、15〜40重量%であることが特に好ましい。
保護層の絶縁性の点から、体積抵抗率1.0×1010Ω・cm以上の非導電粒子の含有率が、非導電粒子100重量%中、85〜100重量%であることが好ましい。
非導電粒子は、金属層表面の60°鏡面光沢度、および式(1)によって算出されるXを所望の数値とできるものであれば、平均粒子径は特に制限を受けないが、回路接続安定性と耐折性、および絶縁性の両立が実現できるため、1〜50μmの範囲が好ましい。より好ましくは4〜20μmであり、さらに好ましくは6〜14μmである。
平均粒子径は、レーザー回折・散乱法粒度分布測定装置等により求めることができる。
非導電粒子の平均粒子径(μm)と保護層厚み(μm)の比(平均粒子径/厚み)は、1/4〜1.5/1の範囲にあることが好ましい。非導電粒子の平均粒子径と保護層厚みの比が、1/4〜1.5/1の範囲であると、回路接続安定性と耐折性、および絶縁性が向上する。(平均粒子径/厚み)が1.5/1以下である場合には、保護層から非導電粒子が飛び出して空隙が発生し、当該空隙を経由してめっき形成がなされることで、保護層を貫通した金属層が形成されるのを抑制でき、絶縁性が向上する。一方、(平均粒子径/厚み)が1/4以上である場合には、熱プレス時に非導電粒子が金属層を押し込む作用が強くなり、グランド配線との接続が良化し、回路接続安定性が向上するため好ましい。
樹脂組成物は、他に任意成分としてシランカップリング剤、防錆剤、還元剤、酸化防止剤、粘着付与樹脂、可塑剤、紫外線吸収剤、消泡剤、レベリング調整剤、充填剤、難燃剤などを配合できる。
また、非導電粒子以外の顔料等も、保護層としての機能を妨げない範囲で、保護層を着色し、意匠性を高めることを目的として、添加することができる。このような顔料はカーボンブラック、カーボングラファイト、カーボンナノチューブ、グラフェン等が挙げられる。カーボンブラック、カーボングラファイト、カーボンナノチューブ、グラフェン等は後述する絶縁性評価において、「実用可」以上の良好な評価が得られる添加量の範囲にて添加することが好ましい。
樹脂組成物は、これまで説明した材料を混合し攪拌して得ることができる。攪拌は、例えばディスパーマット、ホモジナイザー等、公知の攪拌装置を使用できる。
保護層の作製は、公知の方法を使用できる。例えば、樹脂組成物を剥離性シート上に塗工して乾燥することで保護層を形成する方法、または、Tダイのような押出成形機を使用して樹脂組成物をシート状に押し出すことで形成することもできる。
塗工方法は、例えば、グラビアコート方式、キスコート方式、ダイコート方式、リップコート方式、コンマコート方式、ブレード方式、ロールコート方式、ナイフコート方式、スプレーコート方式、バーコート方式、スピンコート方式、ディップコート方式等の公知の塗工方法を使用できる。塗工に際して、乾燥工程を行うことが好ましい。乾燥工程は、例えば、熱風乾燥機、赤外線ヒーター等の公知の乾燥装置を使用できる。
また、保護層は、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン等の絶縁性樹脂を成形したフィルムを使用することもできる。
保護層の厚みは、2〜20μmであることが好ましい。保護層の厚みが2〜20μmであることで、洗浄薬品曝露後の保護層溶解や金属層からの剥離を抑制することができる。
電磁波シールドシートは、接着剤層、金属層、および保護層の他に、他の機能層を備えることができる。他の機能層とは、ハードコート性、水蒸気バリア性、酸素バリア性、熱伝導性、低誘電率、高誘電率性または耐熱性等の機能を有する層である。
本発明の電磁波シールドシートは、電磁波をシールドする必要がある様々な用途に使用できる。例えば、フレキシブルプリント配線板はもとより、リジッドプリント配線板、COF、TAB、フレキシブルコネクタ、液晶ディスプレイ、タッチパネル等に使用できる。また、パソコンのケース、建材の壁および窓ガラス等の建材、車両、船舶、航空機等の電磁波を遮断する部材としても使用できる。
本発明の電磁波シールドシートは、接着剤層中のバインダー樹脂に熱可塑性樹脂を用いる場合、含まれる熱可塑性樹脂が固体状態で存在し、配線回路基板と熱プレスにより熱可塑性樹脂が溶融し、冷却後に再度固体化することで、所望の接着強度を得ることができる。
本発明の電磁波シールドシートは、接着剤層中のバインダー樹脂に熱硬化性樹脂を用いる場合、含まれる熱硬化性樹脂と硬化剤が未硬化状態で存在し(Bステージ)、配線回路基板と熱プレスにより硬化することで(Cステージ)、所望の接着強度を得ることができる。尚、前記未硬化状態は、硬化剤の一部が硬化した半硬化状態を含む。
尚、電磁波シールドシートは、異物の付着を防止するため、接着剤層および保護層に剥離性シートを貼り付けた状態で保存することが一般的である。
剥離性シートは、紙やプラスチック等の基材に公知の剥離処理を行ったシートである。
<電磁波シールド性配線回路基板>
電磁波シールド性配線回路基板は、本発明の電磁波シールドシートから形成してなる電磁波シールド層、カバーコート層、ならびに信号配線とグランド配線とを有する回路パターンおよび絶縁性基材を有する配線回路基板を備える。
配線回路基板は、絶縁性基材の表面に信号配線とグランド配線とを有する回路パターンを有し、前記配線回路基板上に、信号配線とグランド配線とを絶縁保護し、グランド配線上の少なくとも一部にビアを有するカバーコート層を形成し、電磁波シールドシートの接着剤層面を、前記カバーコート層上に配置させた後、前記電磁波シールドシートを熱プレスし、ビア内部に接着剤層を流入させグランド配線と接着させることにより、製造することができる。
本発明の電磁波シールド性配線回路基板の一例について、図4を参照して説明する。
電磁波シールド層12は、接着剤層1、金属層2、保護層3を含む構成である。
カバーコート層8は、配線回路基板の信号配線を覆い外部環境から保護する絶縁材料である。カバーコート層は、熱硬化性接着剤付きポリイミドフィルム、熱硬化型もしくは紫外線硬化型のソルダーレジスト、または感光性カバーレイフィルムが好ましく、微細加工をするためには感光性カバーレイフィルムがより好ましい。また、カバーコート層は、ポリイミド等の耐熱性と柔軟性を備えた公知の樹脂を使用するのが一般的である。カバーコート層の厚みは、通常10〜100μm程度である。
回路パターンは、アースをとるグランド配線5、電子部品に電気信号を送る信号配線6を含む。両者は銅箔をエッチング処理することで形成することが一般的である。回路パターンの厚みは、通常1〜50μm程度である。
絶縁性基材9は、回路パターンの支持体であって、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー等の屈曲可能なプラスチックが好ましく、液晶ポリマーおよびポリイミドがより好ましい。これらの中でも高周波の信号を伝送する配線回路基板の用途を考慮すると、比誘電率および誘電正接が低い液晶ポリマーがさらに好ましい。
配線回路基板がリジッド配線板の場合、絶縁性基材の構成材料は、ガラスエポキシが好ましい。これらのような絶縁性基材を備えることで配線回路基板は高い耐熱性が得られる。
電磁波シールドシート10と、配線回路基板との熱プレスは、温度150〜190℃程度、圧力1〜3MPa程度、時間1〜60分程度の条件で行うことが一般的である。熱プレスにより接着剤層1とカバーコート層8が密着する。熱プレスにより熱硬化性樹脂が反応して硬化し、電磁波シールド層12となる。
なお、硬化を促進させるため、熱プレス後に150〜190℃で30〜90分間ポストキュアを行う場合もある。
前記ビア11の開口面積は0.8mm以下が好ましく、0.008mm以上が好ましい。上記範囲とすることでグランド配線の領域を狭めることができ、プリント配線板の小型化を実現できる。
ビアの形状は特に限定されず、円、正方形、長方形、三角形および不定形等用途に応じていずれも用いることができる。
電磁波シールド層は配線回路基板の両面に積層することが、電磁波の漏れをより効果的に抑制できる点から好ましい。加えて、本発明の電磁波シールド性配線回路基板における電磁波シールド層は電磁波を遮蔽する他に、グランド回路として利用でき、それにより、グランド回路の一部を省略し、配線回路基板の面積を縮小することでコストダウンが可能となり筐体内の狭い領域に組み込むことができる。
また、信号配線に関して、特に限定するものではなく、一本の信号配線からなるシングルエンド、2本の信号配線からなる差動回路のどちらの回路にも使用可能であるが、差動回路がより好ましい。一方、配線回路基板の回路パターン面積に制約があり、グランド回路を並列に形成することが難しい場合においては、信号回路の横にはグランド回路を設けず、電磁波シールド層をグランド回路として用いて、厚み方向にグランドを有するプリント配線板構造にすることもできる。
本発明の電磁波シールド性配線回路基板は、液晶ディスプレイ、タッチパネル等のほか、ノートPC、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等の電子機器に備える(搭載する)ことが好ましい。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、実施例中の「部」とあるのは「重量部」を、「%」とあるのは「重量%」を其々表すものとする。
なお、樹脂の酸価と重量平均分子量(Mw)とガラス転移温度(Tg)、および導電性フィラー、非導電粒子の平均粒子径の測定は次の方法で行なった。
《バインダー樹脂の酸価の測定》
酸価はJIS K0070に準じて測定した。共栓三角フラスコ中に試料約1gを精密
に量り採り、テトラヒドロフラン/エタノール(容量比:テトラヒドロフラン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解する。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定し、指示薬が淡紅色を30秒間保持した時を終点とした。酸価は次式により求めた(単位:mgKOH/g)。
酸価(mgKOH/g)=(5.611×a×F)/S
ただし、
S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
《バインダー樹脂の重量平均分子量(Mw)の測定》
重量平均分子量(Mw)の測定は東ソー株式会社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「HPC−8020」を用いた。GPCは溶媒(THF;テトラヒドロフラン)に溶解した物質をその分子サイズの差によって分離定量する液体クロマトグラフィーである。本発明における測定は、カラムに「LF−604」(昭和電工株式会社製:迅速分析用GPCカラム:6mmID×150mmサイズ)を直列に2本接続して用い、流量0.6ml/min、カラム温度40℃の条件で行い、重量平均分子量(Mw)の決定はポリスチレン換算で行った。
《バインダー樹脂のガラス転移温度(Tg)》
Tgの測定は、示差走査熱量測定(メトラー・トレド社製「DSC−1」)によって測定した。
《導電性フィラーおよび非導電粒子の平均粒子径測定》
50平均粒子径は、レーザー回折・散乱法粒度分布測定装置LS13320(ベックマン・コールター社製)を使用し、トルネードドライパウダーサンプルモジュールにて、導電性フィラーおよび非導電粒子を測定して得た数値であり、粒子径累積分布における累積値が50%の粒子径である。なお、屈折率の設定は1.6とした。
続いて、実施例で使用した材料を以下に示す。
《材料》
・バインダー樹脂1:酸価5mgKOH/g、重量平均分子量は70,000、Tgは−5℃のポリウレタンウレア樹脂(トーヨーケム社製)
・エポキシ化合物:「JER828」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂 エポキシ当量=189g/eq)三菱ケミカル社製
・アジリジン化合物:「ケミタイトPZ−33」日本触媒社製
・非導電粒子1:サンスフェアH−121
(D50平均粒子径:12.0μm、SiO;体積抵抗率1.0×1014Ω・cmの含有率99%。AGCエスアイテック社製)
・非導電粒子2:サンスフェアNP−100
(D50平均粒子径:8.0μm、SiO;体積抵抗率1.0×1014Ω・cmの含有率99%。AGCエスアイテック社製)
・非導電粒子3:サンスフェアH−51
(D50平均粒子径:5.0μm、SiO;体積抵抗率1.0×1014Ω・cmの含有率99%。AGCエスアイテック社製)
・非導電粒子4:サンスフェアH−31
(D50平均粒子径:3.0μm、SiO;体積抵抗率1.0×1014Ω・cmの含有率99%。AGCエスアイテック社製)
・非導電粒子5:サンスフェアH−201
(D50平均粒子径:15.0μm、SiO;体積抵抗率1.0×1014Ω・cmの含有率99%。AGCエスアイテック社製)
・非導電粒子6:ジルコニアビーズ NZ10SP
(D50平均粒子径:12.0μm、ZrO;体積抵抗率1.0×1012Ω・cmの含有率88%。ニイミ産業社製)
・非導電粒子7:GC #1000
(D50平均粒子径:11.9μm、SiC;体積抵抗率1.0×10Ω・cmの含有率92%。フジミインコーポレーテッド社製)
・導電性フィラー:複合微粒子(核体の銅100重量部に対して銀が10重量部被覆されたデンドライト状の微粒子)D50平均粒子径:11.0μm 福田金属箔粉工業社製
・キャリア材付銅箔A1:厚みが2.5μmの銅キャリア付き電解銅箔。エッチング処理によって30μmφの開口が、開口率6.5%となるよう形成されている。
<接着剤層1の製造>
固形分換算でバインダー樹脂1を100部、エポキシ化合物を20部、アジリジン化合物を0.5部容器に仕込み、不揮発分濃度が40%になるように混合溶剤(トルエン:イソプロピルアルコール=2:1(重量比))を加えディスパーで10分攪拌して樹脂組成物を得た。
樹脂組成物をバーコーターで乾燥厚みが6.0μmになるように剥離性シート上に塗工し、100℃の電気オーブンで2分間乾燥することで接着剤層1を得た。
<接着剤層2〜6の製造>
表1に示す通りにエポキシ化合物の添加量を変更した以外は、接着剤層1と同様の方法を実施することにより、接着剤層2〜6を得た。
<接着剤層7の製造>
固形分換算でバインダー樹脂1を100部、導電性フィラーを80部、エポキシ化合物を20部、アジリジン化合物を0.5部容器に仕込み、不揮発分濃度が40%になるように混合溶剤(トルエン:イソプロピルアルコール=2:1(重量比))を加えディスパーで10分攪拌して樹脂組成物を得た。
樹脂組成物をバーコーターで乾燥厚みが6μmになるように剥離性シート上に塗工し、100℃の電気オーブンで2分間乾燥することで接着剤層7を得た。
[実施例1]
固形分換算でバインダー樹脂1を100部、エポキシ化合物を30部およびアジリジン化合物を7.5部、非導電粒子1を31.4部加え、ディスパーで10分攪拌することで樹脂組成物1を得た。得られた樹脂組成物1をバーコーターを使用して乾燥厚みが11μmになるように、剥離性シート(厚み50μm)に塗工し、100℃の電気オーブンで2分間乾燥して保護層1を形成した。
次いで、得られた「剥離性シート/保護層1」の保護層1が露出した表面に、金属層である銅めっき層(2.5μm)を形成した。銅めっき層は、電解めっき法により形成し、用いた電解液は硫酸銅、25℃にて7分間の電流印可を行った。
形成した金属層面に接着剤層1を貼り合わせることで、「剥離性シート/保護層1/金属層(めっき層)/接着剤層1/剥離性シート」からなる電磁波シールドシートを得た。金属層と接着剤層1の貼り合わせは、温度は90℃、圧力は3kgf/cmで、熱ラミネーターにより貼り合わせた。
[実施例2〜19、および23〜27、比較例1〜2]
表1、2に示すように、接着剤層、金属層、および保護層の種類を変更した以外は、実施例1と同様に行うことで、実施例2〜19、および23〜27、比較例1〜2の電磁波シールドシートをそれぞれ得た。銅めっき層形成後の金属層表面の60°鏡面光沢度が目標値と異なる場合には、適宜バフ研磨によって表面を磨く、あるいは荒らすなどにより、60°鏡面光沢度を調整した。
[実施例20]
固形分換算でバインダー樹脂1を100部、エポキシ化合物を30部およびアジリジン化合物を7.5部、非導電粒子1を31.4部加え、ディスパーで10分攪拌することで樹脂組成物1を得た。得られた樹脂組成物1をバーコーターを使用して乾燥厚みが11μmになるように、キャリア材付銅箔A1に塗工し、100℃の電気オーブンで2分間乾燥して保護層11を形成し、保護層11に剥離性シートを貼り合わせた。
次いで、キャリア材付銅箔A1のキャリア材を剥がし、銅箔面をバフ研磨し、銅箔面の60°鏡面光沢度を表2に示す値となるよう調整し、金属層を得た。研磨後の金属層面に、接着剤層1を貼り合わせることで、「剥離性シート/保護層1/金属層(銅箔)/接着剤層1/剥離性シート」からなる電磁波シールドシートを得た。金属層と接着剤層1の貼り合わせは、温度は90℃、圧力は3kgf/cmで、熱ラミネーターにより貼り合わせた。
[実施例21]
固形分換算でバインダー樹脂1を100部、エポキシ化合物を30部、アジリジン化合物を7.5部、非導電粒子1を31.4部加え、ディスパーで10分攪拌することで樹脂組成物1を得た。得られた樹脂組成物1をバーコーターを使用して乾燥厚みが11μmになるように、剥離性シート(厚み50μm)に塗工し、100℃の電気オーブンで2分間乾燥して保護層1を形成した。
次いで、得られた「剥離性シート/保護層1」の保護層1が露出した表面に、銅スパッタ処理を行い、金属層を形成した。
形成した金属層面に接着剤層1を貼り合わせることで、「剥離性シート/保護層1/金属層(スパッタ層)/接着剤層1/剥離性シート」からなる電磁波シールドシートを得た。金属層と接着剤層1の貼り合わせは、温度は90℃、圧力は3kgf/cmで、熱ラミネーターにより貼り合わせた。
[実施例22]
固形分換算でバインダー樹脂1を100部、エポキシ化合物を30部、アジリジン化合物を7.5部、非導電粒子1を31.4部加え、ディスパーで10分攪拌することで樹脂組成物1を得た。得られた樹脂組成物1をバーコーターを使用して乾燥厚みが11μmになるように、剥離性シート(厚み50μm)に塗工し、100℃の電気オーブンで2分間乾燥して保護層1を形成した。
次いで、得られた「剥離性シート/保護層1」の保護層1が露出した表面に、銅蒸着処理を行い、金属層を形成した。
形成した金属層面に接着剤層1を貼り合わせることで、「剥離性シート/保護層1/金属層(蒸着層)/接着剤層1/剥離性シート」からなる電磁波シールドシートを得た。金属層と接着剤層1の貼り合わせは、温度は90℃、圧力は3kgf/cmで、熱ラミネーターにより貼り合わせた。
得られた電磁波シールドシートについて、各層の厚み、金属層の60°鏡面光沢度の測定は次の方法で行なった。
《各層厚みの測定》
電磁波シールドシートの接着剤層、金属層、および保護層の厚みは、以下の方法により測定した。
電磁波シールドシートの接着剤層側の剥離性シートを剥がし、露出した接着剤層とポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製「カプトン200EN」)を貼り合せ、2MPa、170℃の条件で30分熱プレスした。これを幅5mm、長さ5mm程度の大きさに切断した後、エポキシ樹脂(ペトロポキシ154、マルトー社製)をスライドガラス状に0.05g滴下し、電磁波シールドシートを接着させ、スライドガラス/電磁波シールドシート/ポリイミドフィルムの構成の積層体を得た。得られた積層体をクロスセクションポリッシャー(日本電子社製、SM−09010)を用いてポリイミドフィルム側からイオンビーム照射により切断加工して、熱プレス後の電磁波シールドシートの測定試料を得た。
得られた測定試料の断面をレーザーマイクロスコープ(キーエンス社製、VK−X100)を使用し、観察した拡大画像から各層の厚みを測定した。倍率は、500〜2000倍とした。保護層の厚みTは、拡大画像中の電磁波シールドシートの保護層最表面を起点として、接着剤層に最も近い保護層の1点を通過する垂線距離をTとした。
《60°鏡面光沢度の測定》
電磁波シールドシートの金属層の60°鏡面光沢度は、以下の方法により測定した。
電磁波シールドシートの接着剤層側の剥離性シートを剥がし、露出した接着剤層をアセトンで洗い流し、金属層を露出させた。接着剤層が除去され、露出した金属層の表面をグロスメーター(BYK社製、マイクロ−トリ−グロス)を用いて鏡面光沢度を測定し、測定角度60°の測定値を60°鏡面光沢度とした。
《Rzの測定》
電磁波シールドシートの金属層の最大高さ粗さRzは、以下の方法により測定した。
電磁波シールドシートの接着剤層側の剥離性シートを剥がし、露出した接着剤層をアセトンで洗い流し、金属層を露出させた。接着剤層が除去され、露出した金属層の表面をレーザーマイクロスコープ(キーエンス社製、VK−X100)を使用し、測定データ取得を行った(対物レンズ倍率50倍)。取得した測定データを解析ソフトウェア(解析アプリケーション「VK−H1XA」、キーエンス社製)に取り込み、線粗さ測定を実行した(カットオフ条件は、λ;2.5μm、λ;0.8mm。測定範囲は0.25mm)。1つの測定視野において、5つの領域で計測を実行し、同様の計測を測定視野を変えて、5つの視野で計測を実行する。合計25領域の計測データの平均値を金属層の最大高さ粗さRzとした。尚、表面に開口部を有する金属層については、線粗さ測定を実行する際には、開口部は計測範囲から除外した。
得られた電磁波シールドシートについて、洗浄耐性、回路接続安定性、耐折性、および絶縁性について、下記の方法で評価した。
<洗浄耐性>
幅40mm・長さ40mmの電磁波シールドシートの接着層側の剥離性シートを剥がし、露出した接着層と、幅50mm・長さ50mmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製「カプトン500H」)を170℃、2.0MPa、30分の条件で圧着し、熱硬化させて試料を得た。得られた試料の電磁波シールドシートの保護層側に、JISK5400に準じてクロスカットガイドを使用し、間隔が1mmの碁盤目を100個作製した。その後、溶剤型洗浄液「Zestoron FA+」(Zestoron社製)に20分浸漬させ、超音波洗浄機「UT−205HS」(SHARP社製)を用い出力100%に設定して、2分間超音波処理を行った後に、試料を取り出し蒸留水で洗浄した後乾燥させた。洗浄液を「10重量%塩酸水溶液」、「10重量%水酸化ナトリウム水溶液」、「パインアルファST−100S(荒川化学社製)」に変えて、新たに準備した碁盤目入りテストピースに対して超音波〜洗浄の処理を行った。それぞれのテストピースの碁盤目部に粘着テープを強く圧着させ、テープの端を45°の角度で一気に引き剥がし、剥がれた碁盤目の数と、碁盤目の状態より、下記の基準で判断した。

◎:いずれのテストピースについても、剥がれた碁盤目の数が5個未満である。 極めて良好。
〇:いずれのテストピースについても、剥がれた碁盤目の数が5個以上15個未満である。 良好。
△:いずれかのテストピースにおいて、剥がれた碁盤目の数が15個以上35個未満である。 実用可。
×:いずれかのテストピースにおいて、剥がれた碁盤目の数が35個以上である。 実用不可。
<回路接続安定性>
回路接続安定性は、小開口ビアを介した接続抵抗値を測定することで評価した。以下に評価の具体的方法を示す。
電磁波シールドシートを幅20mm、長さ50mmの大きさに準備し試料25とした。図6(1)、(4)の平面図を示して説明すると試料25から剥離性シートを剥がし、露出した接着剤層25bを、別に作製したフレキシブルプリント配線板(厚み25μmのポリイミドフィルム21上に、互いに電気的に接続されていない厚み18μmの銅箔回路22A、および銅箔回路22Bが形成されており、銅箔回路22A上に、厚み37.5μmの、直径1.1mm(ビア面積が1.0mm)の円形ビア24を有する接着剤付きポリイミドカバーレイ23が積層された配線板)に170℃、2MPa、30分の条件で圧着し、電磁波シールドシートの接着剤層25bおよび保護層25aを硬化させることで試料を得た。次いで、試料の保護層25a側の剥離性シートを除去し、図6(4)の平面図に示す22A−22B間の初期接続抵抗値を、三菱化学アナリテック製「ロレスターGP」のBSPプローブを用いて測定した。なお、図6(2)は、図6(1)のD−D’断面図、図6(3)は図6(1)のC−C’断面図である。同様に図6(5)は、図6(4)のD−D’断面図、図6(6)は図6(4)のC−C’断面図である。
試料を高温高湿器(「PHP−2J」、エスペック社製)に投入し、温度:85℃、相対湿度:85%の曝露条件にて、試料を500時間曝露した。その後、試料の接続抵抗値を、初期と同様に測定した。
回路接続安定性の評価基準は以下の通りである。

◎:(曝露後の接続抵抗値)/(初期接続抵抗値)が1.5未満 極めて良好。
○:(曝露後の接続抵抗値)/(初期接続抵抗値)が1.5以上、3.0未満 良好。
△:(曝露後の接続抵抗値)/(初期接続抵抗値)が3.0以上、5.0未満 実用可。
×:(曝露後の接続抵抗値)/(初期接続抵抗値)が5.0以上 実用不可。
<耐折性>
幅20mm・長さ100mmの電磁波シールドシートの接着層の剥離性シートを剥がし、露出した接着層と、幅20mm・長さ100mmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製「カプトン500H」)を150℃、2.0MPa、30分の条件で圧着し、熱硬化させて試料を得た。得られた試料の電磁波シールドシートが外側になるように180度折り曲げて、折り曲げ部位に1000gの錘を10秒間載せた後、折り曲げた箇所を元の平面状態に戻して、再び1000gの錘を10秒間載せ、これを折り曲げ回数を1回とした。電磁波シールドシートにクラックが発生したかどうかを(株)キーエンス製マイクロスコープ「VHX−900」で観察し、クラックが発生しないで折り曲げられた回数を評価した。
1000g荷重を掛けた折り曲げ部にクラックが発生までの折り曲げ回数をカウントした。評価基準は以下の通りである。

◎:10回以上。 極めて良好。
○:7回以上、10回未満。 良好。
△:2回以上、7回未満。 実用可。
×:2回未満。 実用不可。
<絶縁性>
幅50mm・長さ100mmの電磁波シールドシートの接着層側の剥離性シートを剥がし、露出した接着層と、幅70mm・長さ120mmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製「カプトン300H」)を170℃、2.0MPa、30分の条件で圧着し、熱硬化させてテストピースを得た。テストピースの絶縁層の表面抵抗値を三菱化学アナリテック社製「ハイレスタUP MCP-HT800」のリングプローブURSを用いて測定した。評価基準は以下の通りである。

◎:1.0×10Ω/□以上 極めて良好。
○:1.0×10Ω/□以上、1.0×10Ω/□未満 良好。
△:1.0×10Ω/□以上、1.0×10Ω/□未満 実用可。
×:1.0×10Ω/□未満 実用不可。
Figure 2021114574
Figure 2021114574
1 接着剤層
2 金属層
3 保護層
4 非導電粒子
5 グランド配線
6 信号配線
7 電磁波シールド性配線回路基板
8 カバーコート層
9 絶縁性基材
10 電磁波シールドシート
11 ビア
12 電磁波シールド層
13 熱プレス板
14 剥離性シート
21 ポリイミドフィルム
22 銅箔回路
23 接着剤付きポリイミドカバーレイ
24 円形ビア
25 電磁波シールド層

Claims (5)

  1. 接着剤層、金属層、保護層をこの順に備えた積層体を有し、
    接着剤層と接する前記金属層の面は、ISO 7668に準拠して求めた60°鏡面光沢度が0〜500であり、かつ式(1)によって表されるXが1.0未満であることを特徴とする電磁波シールドシート。
    式(1)
    X=Rz/T
    (Rzは、JIS B0601に準拠して求めた金属層の最大高さ粗さであり、Tは、保護層の厚みである。)
  2. 前記金属層の厚みは、0.3〜10μmであることを特徴とする請求項1記載の電磁波シールドシート。
  3. 前記保護層は、体積抵抗率が1.0×1010Ω・cm以上の非導電粒子を含有することを特徴とする請求項1または2記載の電磁波シールドシート。
  4. 前記保護層は、重量平均分子量が10,000以上であるバインダー樹脂を含有することを特徴する請求項1〜3いずれか1項記載の電磁波シールドシート。
  5. 請求項1〜4いずれか1項記載の電磁波シールドシートから形成してなる電磁波シールド層、カバーコート層、ならびに信号配線および絶縁性基材を有する配線板を備えることを特徴とする電磁波シールド性配線回路基板。
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