JP2021113993A - 感光性樹脂組成物、半導体装置の製造方法、樹脂膜、硬化樹脂膜、および半導体装置 - Google Patents

感光性樹脂組成物、半導体装置の製造方法、樹脂膜、硬化樹脂膜、および半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体素子に備えられる永久膜を形成するために用いられる永久膜用の感光性樹脂組成物において、現像性と耐熱性に優れるとともに、低アウトガス性の永久膜を提供することができる永久膜用樹脂組成物、ならびにこのような永久膜用樹脂組成物を用いて得られる永久膜および半導体装置を提供すること。【解決手段】ビスフェノール構造を有するフェノール樹脂(A)と、光酸発生剤(B)と、フェノール樹脂(A)と反応可能な基を有する架橋剤(C)と、を含み、フェノール樹脂(A)は、ビスフェノール化合物と、脂肪族アルデヒド化合物、ジメチロール化合物、ジメトキシメチル化合物およびジハロアルキル化合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物とに由来する構造単位を有する、永久膜用の感光性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物、この感光性樹脂組成物を用いて得られる樹脂膜、硬化樹脂膜、および半導体装置、ならびにこの感光性樹脂組成物を用いる半導体装置の製造方法に関する。より詳細には、半導体装置の永久膜を形成するために用いられる永久膜用の感光性樹脂組成物に関する。
紫外線や電子線等の放射線の照射によりアルカリ溶液等に対する溶解性が変化する感放射線樹脂は、フォトリソグラフィにおいて用いられている通常のフォトレジスト用途に加え、近年では、最終製品となる半導体素子などの電子部品内にパターン化された状態で残存させる永久膜としても使用されるようになっている。
このような感放射線樹脂を通常のフォトレジスト用途に用いる場合の感光性樹脂としては、ノボラック型フェノール樹脂が使用されている(たとえば、特許文献1〜4)。感放射線樹脂をフォトレジスト用途に用いる場合、この感放射線樹脂を用いて得られたパターン化樹脂膜は、エッチング工程の後に、剥離除去される。これらの特許文献1〜4では、ノボラック型フェノール樹脂と、光酸発生剤とを含む、レジスト用の感光性樹脂組成物が記載されており、ここでは、感度等の現像性の向上と耐熱性の向上を目的として、特定の構造を有するビスフェノール化合物とアルデヒド化合物とを重合して得られるノボラック型フェノール樹脂を用いることが提案されている。
一方、感放射線樹脂を永久膜用途に用いる場合には、感放射線樹脂を用いて得られたパターン化樹脂膜が、エッチング工程を行った後においても、剥離除去されずに、最終製品となる半導体素子などの電子部品内に機能性パターン化樹脂として存在することとなる。このような永久膜は、たとえば、半導体素子の保護膜、絶縁膜、パッシベーション膜、封止材、スペーサ等として用いられる。
このような永久膜には、耐熱性、現像性といったフォトレジストとしての特性に加え、電気特性および機械特性に優れることや、半導体製造工程における耐久性に加え、長時間の絶縁信頼性や、低アウトガス性といった製品構成材料としての特性が求められる。
特開2010−39214号公報 特開2013−120194号公報 特開平7−325395号公報 特開平2−37348号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、半導体素子に備えられる永久膜を形成するために用いられる永久膜用の感光性樹脂組成物において、現像性と耐熱性に優れるとともに、低アウトガス性の永久膜を提供することができる永久膜用樹脂組成物、ならびにこのような永久膜用樹脂組成物を用いて得られる永久膜および半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、ビスフェノール化合物と、脂肪族アルデヒド化合物、ジメチロール化合物、ジメトキシメチル化合物およびジハロアルキル化合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物とに由来する構造単位を有するフェノール樹脂を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、
ビスフェノール構造を有するフェノール樹脂(A)と、
光酸発生剤(B)と、
前記フェノール樹脂(A)と反応可能な基を有する架橋剤(C)と、
を含み、
前記フェノール樹脂(A)は、ビスフェノール化合物と、脂肪族アルデヒド、ジメチロール化合物、ジメトキシメチル化合物およびジハロアルキル化合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物とに由来する構造単位を有する、永久膜用の感光性樹脂組成物が提供される。
また本発明によれば、
以下の工程:
半導体基板上に、上記感光性樹脂組成物を塗布する工程、
前記感光性樹脂組成物を加熱乾燥して、感光性樹脂層を得る工程、
前記感光性樹脂層を活性光線で露光する工程、
前記露光された感光性樹脂層を現像して、パターニングされた樹脂層を得る工程、および、
前記パターニングされた樹脂層を加熱して、硬化樹脂層を得る工程、
を含む、半導体装置の製造方法が提供される。
また本発明によれば、上記感光性樹脂組成物からなる樹脂膜が提供される。
また本発明によれば、上記樹脂膜からなる硬化樹脂膜が提供される。
また本発明によれば、上記硬化樹脂膜を永久膜として備える半導体装置が提供される。
本発明によれば、現像性と耐熱性に優れるとともに、低アウトガス性の永久膜を提供することができる永久膜用樹脂組成物、ならびにこのような永久膜用樹脂組成物を用いて得られる永久膜および半導体装置が提供される。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
<感光性樹脂組成物>
本実施形態の感光性樹脂組成物は、ビスフェノール構造を有するフェノール樹脂(A)と、光酸発生剤(B)と、フェノール樹脂(A)と反応可能な基を有する架橋剤(C)とを含む。フェノール樹脂(A)は、ビスフェノール化合物と、脂肪族アルデヒド化合物、ジメチロール化合物、ジメトキシメチル化合物およびジハロアルキル化合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物とに由来する構造単位を有する。本実施形態の感光性樹脂組成物は、フェノール樹脂(A)として、ビスフェノール構造を有するフェノール樹脂を含む。これにより、当該樹脂組成物を硬化して得られる樹脂膜は、優れた耐熱性を有するとともに、低アウトガス性である。ここで、低アウトガス性とは、樹脂膜の製造または使用中に、樹脂膜からのアウトガスの発生が極めて低減されていることを意味する。このような樹脂膜は、半導体装置の永久膜として好適に使用できる。また、このようなフェノール樹脂(A)は、煩雑な工程を必要とすることなく、市販の原料モノマーを用いることができるため、感光性樹脂組成物および樹脂膜を低コストで製造できる。
(フェノール樹脂(A))
本実施形態において、フェノール樹脂(A)は、ビスフェノール化合物と、脂肪族アルデヒド化合物、ジメチロール化合物、ジメトキシメチル化合物およびジハロアルキル化合物からなる群より選択される少なくとも化合物とに由来する構造単位を有する。換言すると、フェノール樹脂(A)は、ビスフェノール化合物と、脂肪族アルデヒド、ジメチロール化合物、ジメトキシメチル化合物およびジハロアルキル化合物からなる群より選択される少なくとも化合物との反応により得られる。
フェノール樹脂(A)は、任意の公知の方法によって製造することができる。製造方法としては、ビスフェノール化合物と、脂肪族アルデヒド、ジメチロール化合物、ジメトキシメチル化合物、またはジハロアルキル化合物との縮合反応が挙げられる。
フェノール樹脂(A)を製造するために用いることができるビスフェノール化合物としては、式(1)で表されるビスフェノールが挙げられる。
Figure 2021113993
式(1)において、
は、それぞれ独立して、直鎖アルキレン基、分枝鎖アルキレン基、環状アルキレン基、芳香族基、フルオレン基、エーテル基、エステル基、チオエーテル基、スルフィド基、およびカルボニル基から選択される少なくとも1つの2価の基であり、
11およびR12は、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1〜20の飽和または不飽和のアルキル基、炭素数1〜20のアルキルエーテル基、炭素数3〜20の飽和または不飽和の脂環式基、または炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる1価の置換基であり、これらはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、カルボニル結合を介して結合していてもよく、
pおよびqは、それぞれ独立して、0〜3の整数である。
式(1)で表されるビスフェノール化合物の具体例としては、以下のビスフェノールが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 2021113993
これらのビスフェノールは、1種を単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。ビスフェノール化合物として上記化合物を用いることにより、得られるフェノール樹脂(A)の感光性が向上される。
本実施形態のフェノール樹脂(A)を合成するために、上記のビスフェノールと反応させる脂肪族アルデヒド化合物としては、式(2)で表されるアルデヒド化合物を用いることができる。
−CHO (2)
ここで、式(2)において、Rは、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素数1〜6の分枝鎖アルキル、および炭素数5〜6の環状アルキルから選択される基である。
式(2)で表されるアルデヒド化合物の具体例としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ピバルアルデヒド、ブチルアルデヒド、ペンタナール、ヘキサナール、トリオキサン、グリオキザール、シクロヘキシルアルデヒド、エチルブチルアルデヒド、フマルアルデヒド酸メチル、3−メチル−2−ブテナール、グリオキシル酸、5−ノルボルネン−2−カルボキシアルデヒド、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、およびグルタルアルデヒド等が挙げられるが、これらに限定されない。これらのアルデヒド化合物は、1種を単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態のフェノール樹脂(A)を合成するために、上記のビスフェノールと反応させるジメチロール化合物としては、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、1,3−プロパンジオール、2−ベンジルオキシ−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、モノアセチン、2−メチル−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、5−ノルボルネン−2,2−ジメタノール、5−ノルボルネン−2,3−ジメタノール、ペンタエリスリトール、2−フェニル−1,3−プロパンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、3,6−ビス(ヒドロキシメチル)デュレン、2−ニトロ−p−キシリレングリコール、1,10−ジヒドロキシデカン、1,12−ジヒドロキシドデカン、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキセン、1,6−ビス(ヒドロキシメチル)アダマンタン、1,4−ベンゼンジメタノール、1,3−ベンゼンジメタノール、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−1,4−ジメトキシベンゼン、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾール、2,3−ビス(ヒドロキシメチル)ナフタレン、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)ナフタレン、1,8−ビス(ヒドロキシメチル)アントラセン、2,2'−ビス(ヒドロキシメチル)ジフェニルエーテル、4,4'−ビス(ヒドロキシメチル)ジフェニルエーテル、4,4'−ビス(ヒドロキシメチル)ジフェニルチオエーテル、4,4'−ビス(ヒドロキシメチル)ベンゾフェノン、4−ヒドロキシメチル安息香酸−4'−ヒドロキシメチルフェニル、4−ヒドロキシメチル安息香酸−4'−ヒドロキシメチルアニリド、4,4'−ビス(ヒドロキシメチル)フェニルウレア、4,4'−ビス(ヒドロキシメチル)フェニルウレタン、1,8−ビス(ヒドロキシメチル)アントラセン、4,4'−ビス(ヒドロキシメチル)ビフェニル、2,2'−ジメチル−4,4'−ビス(ヒドロキシメチル)ビフェニル、2,2−ビス(4−ヒドロキシメチルフェニル)プロパン等が挙げられるが、これらに限定されない。これらのジメチロール化合物は、1種を単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態のフェノール樹脂(A)を合成するために、上記のビスフェノールと反応させるジメトキシメチル化合物としては、o−ジメトキシメチルベンゼン、m−ジメトキシメチルベンゼン、p−ジメトキシメチルベンゼン、1,2−ジメトキシメチルナフタレン、1,3−ジメトキシメチルナフタレン、1,4−ジメトキシメチルナフタレン、1,5−ジメトキシメチルナフタレン、1,6−ジメトキシメチルナフタレン、1,7−ジメトキシメチルナフタレン、1,8−ジメトキシメチルナフタレン、2,3−ジメトキシメチルナフタレン、2,4−ジメトキシメチルナフタレン、2,5−ジメトキシメチルナフタレン、2,6−ジメトキシメチルナフタレン、2,7−ジメトキシメチルナフタレン、2,8−ジメトキシメチルナフタレン、2,2'−ジメトキシメチルジフェニル、2,4'−ジメトキシメチルジフェニル、3,3'−ジメトキシメチルジフェニル、4,4'−ジメトキシメチルジフェニル等が挙げられるが、これらに限定されない。これらのジメトキシメチル化合物は、一種を単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態のフェノール樹脂(A)を合成するために、上記のビスフェノールと反応させるジハロアルキル化合物としては、キシレンジクロライド、ビスクロロメチルジメトキシベンゼン、ビスクロロメチルデュレン、ビスクロロメチルビフェニル、ビスクロロメチル−ビフェニルカルボン酸、ビスクロロメチル−ビフェニルジカルボン酸、ビスクロロメチル−メチルビフェニル、ビスクロロメチル−ジメチルビフェニル、ビスクロロメチルアントラセン、エチレングリコールビス(クロロエチル)エーテル、ジエチレングリコールビス(クロロエチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(クロロエチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(クロロエチル)エーテル等が挙げられるが、これらに限定されない。これらのジハロアルキル化合物は、1種を単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
上述のビフェノール化合物と上述の重合成分とを、脱水もしくは脱ハロゲン化水素により縮合させることにより、フェノール樹脂(A)を得ることができるが、重合時に触媒を用いてもよい。酸性の触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、亜リン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、酢酸、シュウ酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1'−ジホスホン酸、酢酸亜鉛、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素・フェノール錯体、三フッ化ホウ素・エーテル錯体等が挙げられる。アルカリ性の触媒としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、ピリジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン、ピペリジン、ピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、アンモニア、ヘキサメチレンテトラミン等が挙げられる。
フェノール樹脂(A)の合成反応を行う際には、必要に応じて有機溶剤を使用することができる。使用できる有機溶剤の具体例としては、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、トルエン、キシレン、γ―ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本実施形態において、上記化合物から得られるフェノール樹脂(A)は、脂肪族アルデヒド化合物、ジメチロール化合物、ジメトキシメチル化合物およびジハロアルキル化合物から選択される化合物が、フェノール樹脂骨格内に導入されて伸長した高分子量の樹脂となる。そのため、耐熱性に優れる。また、上記化合物が樹脂骨格内に導入されて高分子量化が促進されることに起因して、低分子量体がほとんどまたはまったく存在しないフェノール樹脂(A)となる。その結果、これを含む樹脂組成物を硬化した場合、低分子量体に起因したアウトガスの発生が低減される。また、低分子量体が低減されているため、これを含む樹脂組成物から硬化膜を作製した場合、硬化膜の引張伸び率が改善される。ここで、低分子量体とは、分子量(Mw)が200以下の成分を指す。
一実施形態において、上記の化合物より得られるフェノール樹脂(A)は、式(3)で表される構造単位を有し得る。
Figure 2021113993
式(3)において、
は、それぞれ独立して、直鎖アルキレン基、分枝鎖アルキレン基、環状アルキレン基、芳香族基、フルオレン基、エーテル基、エステル基、チオエーテル基、スルフィド基、およびカルボニル基から選択される少なくとも1つの2価の基であり、
11およびR12は、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1〜20の飽和または不飽和のアルキル基、炭素数1〜20のアルキルエーテル基、炭素数3〜20の飽和または不飽和の脂環式基、または炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる1価の置換基であり、これらはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、カルボニル結合を介して結合していてもよく、
pおよびqは、それぞれ独立して、0〜3の整数であり、
およびZは、それぞれ独立して、単結合、または不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基、炭素数3〜20の脂環式基、および炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる2価の基であり、
は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合する。
一実施形態において、フェノール樹脂(A)は、式(4)で表される構造単位をさらに有してもよい。換言すると、フェノール樹脂(A)は、式(3)で表される構造単位と、式(4)で表される構造単位とからなる共重合体であってよい。
Figure 2021113993
式(4)において、
41、およびR42は、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1〜20の飽和または不飽和のアルキル基、炭素数1〜20のアルキルエーテル基、炭素数3〜20の飽和または不飽和の脂環式基、または炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる1価の置換基であり、これらはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、カルボニル結合を介して結合していてもよく、
r、およびsは、それぞれ独立して、0〜3の整数であり、
、およびZは、それぞれ独立して、単結合、または不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基、炭素数3〜20の脂環式基、および炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選択され、
は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合する。
フェノール樹脂(A)が、式(3)で表される構造単位と、式(4)で表される構造単位とからなる共重合体である場合、フェノール樹脂(A)に含まれる式(4)の構造単位のモル比は、好ましくは、10モル%以上90モル%以下である。
フェノール樹脂(A)が、式(4)で表される構造単位を有することにより、このフェノール樹脂(A)を含む感光性樹脂組成物から得られる樹脂膜の耐熱性が向上する。また、この樹脂膜を硬化して得られる硬化膜の解像度が改善される。
フェノール樹脂(A)が有する構造単位または繰り返し単位は、用いるビスフェノール化合物と、脂肪族アルデヒド等に例示される重合性化合物の種類から当業者に理解され得る。
一実施形態において、フェノール樹脂(A)の重量平均分子量(ポリスチレン換算)は、1000〜100000の範囲であり、好ましくは2000〜80000の範囲であり、さらに好ましくは、3000〜50000の範囲である。上記範囲の重量平均分子量を有するフェノール樹脂(A)は、溶剤への溶解性が優れるとともに、得られる樹脂膜の機械特性が優れる。
また、フェノール樹脂(A)の分子量分布は、単分散または狭分散であることが好ましく、たとえば、1.2〜20であり、より好ましくは、1.2〜18であり、さらに好ましくは、1.2〜15である。フェノール樹脂(A)の分子量分布が上記範囲内であることにより、これを含む樹脂組成物のパターン形成性や解像度が改善される。
一実施形態において、フェノール樹脂(A)に加え、別のフェノール樹脂を併用してもよい。別のフェノール樹脂としては、式(5)で表される繰り返し単位を有するフェノール樹脂(E)を用いることができる。
Figure 2021113993
式(5)において、
41、およびR42は、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1〜20の飽和または不飽和のアルキル基、炭素数1〜20のアルキルエーテル基、炭素数3〜20の飽和または不飽和の脂環式基、または炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる1価の置換基であり、これらはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、カルボニル結合を介して結合していてもよく、
r、およびsは、それぞれ独立して、0〜3の整数であり、
、およびZは、それぞれ独立して、単結合、または不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基、炭素数3〜20の脂環式基、および炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選択され、
は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合し、
mは、2〜10000の整数である。
フェノール樹脂(A)と上述のフェノール樹脂(E)とを併用することにより、これを含む感光性樹脂組成物から得られる樹脂膜のパターン形成性および解像度が改善される。フェノール樹脂(E)を用いる場合、その量は、フェノール樹脂(A)100重量%に対して、10重量%〜90重量%であることが好ましい。
(光酸発生剤(B))
本実施形態の感光性樹脂組成物は、紫外線、電子線、X線をはじめとする放射線に感応して樹脂パターンを形成できる組成物であれば、特に限定されるものではなく、ネガ型、ポジ型のいずれの感光性樹脂組成物であってもよい。光酸発生剤(B)を含有することにより感光性を備える本実施形態の樹脂組成物は、パターン形成できるため、半導体素子の永久膜として使用できる。
本実施形態の感光性樹脂組成物に用いられる光酸発生剤(B)は、照射された放射線に感応して酸を発生する化合物であり、好ましくは、200〜500nmの波長、特に好ましくは350〜450nmの波長の放射線の照射により酸を発生する化合物である。具体例としては、感光性ジアゾキノン化合物、感光性ジアゾナフトキノン化合物、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩もしくはスルホニウム・ボレート塩などのオニウム塩、2−ニトロベンジルエステル化合物、N−イミノスルホネート化合物、イミドスルホネート化合物、2,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン化合物、ジヒドロピリジン化合物等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、感度や溶剤溶解性に優れる感光性ジアゾキノン化合物や感光性ジアゾナフトキノン化合物が好ましい。これらの具体例としては、フェノール化合物の1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルなどが挙げられる。
光酸発生剤(B)は、フェノール樹脂(A)100重量%に対して、0.1〜100重量%、好ましくは、1〜50重量%の量で使用される。
(架橋剤(C))
本実施形態の感光性樹脂組成物は、上記フェノール樹脂(A)と反応可能な基を有する架橋剤(C)を含む。架橋剤(C)を含む本実施形態の感光性樹脂組成物を用いて樹脂膜を作製し、これを露光、現像によりパターニングした後に加熱硬化する場合、この架橋剤(C)は、光酸発生剤(B)から発生した酸、または熱の作用により、フェノール樹脂(A)と架橋する。架橋剤を含む感光性樹脂組成物から得られる樹脂膜は、上述の構造を有するフェノール樹脂(A)を含むことにより、加熱硬化時におけるパターン形成された樹脂膜の変形が抑制される。また、得られた硬化膜は優れた耐熱性、電気特性および機械特性を有するため、半導体装置に用いられる永久膜として使用することができる。
本実施形態の感光性樹脂組成物に用いられ得る架橋剤(C)としては、フェノール樹脂(A)と熱架橋可能な化合物を用いることが好ましい。用いられ得る架橋剤(C)としては、以下の化合物が挙げられる:
(1)メチロール基、及びアルコキシメチル基から成る群より選択される1種以上の架橋性基を含有する化合物:たとえば、ベンゼンジメタノール、ビス(ヒドロキシメチル)クレゾール、ビス(ヒドロキシメチル)ジメトキシベンゼン、ビス(ヒドロキシメチル)ジフェニルエーテル、ビス(ヒドロキシメチル)ベンゾフェノン、ヒドロキシメチル安息香酸ヒドロキシメチルフェニル、ビス(ヒドロキシメチル)ビフェニル、ジメチルビス(ヒドロキシメチル)ビフェニル、ビス(メトキシメチル)ベンゼン、ビス(メトキシメチル)クレゾール、ビス(メトキシメチル)ジメトキシベンゼン、ビス(メトキシメチル)ジフェニルエーテル、ビス(メトキシメチル)ベンゾフェノン、メトキシメチル安息香酸メトキシメチルフェニル、ビス(メトキシメチル)ビフェニル、ジメチルビス(メトキシメチル)ビフェニル;商業的商品としては、サイメル300、301、303、370、325、327、701、266、267、238、1141、272、202、1156、1158、1123、1170、1174、UFR65、300(三井サイテック(株)製)、ニカラックMX−270、−280、−290、ニカラックMS―11、ニカラックMW―30、−100、−300、−390、−750(三和ケミカル社製)、1,4−ビス(メトキシメチル)ベンゼン、4,4'−ビフェニルジメタノール、4,4'−ビス(メトキシメチル)ビフェニル、市販されている26DMPC、46DMOC、DM−BIPC−F、DM−BIOC−F、TM−BIP−A(旭有機材工業(株)製)、DML−MBPC、DML−MBOC、DML−OCHP、DML−PC、DML−PCHP、DML−PTBP、DML−34X、DML−EP、DML−POP、DML−OC、ジメチロール−Bis−C、ジメチロール−BisOC−P、DML−BisOC−Z、DML−BisOCHP−Z、DML−PFP、DML−PSBP、DML−MB25、DML−MTrisPC、DML−Bis25X−34XL、DML−Bis25X−PCHP、2,6−ジメトキシメチル−4−t−ブチルフェノール、2,6−ジメトキシメチル−p−クレゾール、2,6−ジアセトキシメル−p−クレゾール、TriML−P、TriML−35XL、TriML−TrisCR−HAP、HML−TPPHBA、HML−TPHAP、HMOM−TPPHBA、HMOM−TPHAP(本州化学工業(株)製)等が挙げられる。これらの化合物は単独で又は混合して使用することができる。
(2)エポキシ基を有する化合物:たとえば、n−ブチルグリシジルエーテル、2−エトキシヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ビスフェノールA(又はF)のグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル等のグリシジルエステル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシシクロヘキサン)カルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサン)カルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、ジシクロペンタンジエンオキサイド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテルや、(株)ダイセル製のセロキサイド2021、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085、セロキサイド8000、エポリードGT401などの脂環式エポキシ、2,2'−(((((1−(4−(2−(4−(オキシラン−2−イルメトキシ)フェニル)プロパン−2−イル)フェニル)エタン−1,1−ジイル)ビス(4,1−フェニレン))ビス(オキシ))ビス(メチレン))ビス(オキシラン))(たとえば、Techmore VG3101L((株)プリンテック製))、エポライト100MF(共栄社化学工業(株)製)、エピオールTMP(日油(株)製)などの脂肪族ポリグリシジルエーテル、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス(3−(オキシラン−2−イルメトキシ)プロピル)トリ・シロキサン(たとえば、DMS−E09(ゲレスト社製));
(3)イソシアネート基を有する化合物:たとえば、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアナート、1,3−フェニレンビスメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン―4,4'−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート;
(4)ビスマレイミド基を有する化合物:たとえば、4,4'−ジフェニルメタンビスマレイミド、フェニルメタンマレイミド、m−フェニレンビスマレイミド、ビスフェノールAジフェニルエーテルビスマレイミド、3,3'−ジメチル−5,5'−ジエチル−4,4'−ジフェニルメタンビスマレイミド、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、1,6'−ビスマレイミド−(2,2,4−トリメチル)ヘキサン、4,4'−ジフェニルエーテルビスマレイミド、4,4'−ジフェニルスルフォンビスマレイミド、1,3−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−マレイミドフェノキシ)ベンゼン。
感光性樹脂組成物における架橋剤(C)の配合量は、フェノール樹脂(A)100重量%に対して、1〜100重量%であり、好ましくは、5〜50重量%である。配合量が1重量%以上であれば熱硬化膜の機械強度が良好であり、100重量%以下であれば組成物のワニス状態での安定性が良好であるとともに、得られる硬化樹脂膜の機械強度が良好である。
(シランカップリング剤(D))
本実施形態の感光性樹脂組成物は、シランカップリング剤(D)を含んでもよい。シランカップリング剤(D)を含むことにより、当該感光性樹脂組成物を基材上に塗布して樹脂膜を得る際、基材への密着性が向上する。
シランカップリング剤(D)としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、及びアミノ基を有するケイ素化合物と酸二無水物または酸無水物とを反応することにより得られるケイ素化合物などが挙げられるが、これらに限定されない。シランカップリング剤は、単独で、または組み合わせて用いることができる。
感光性樹脂組成物におけるシランカップリング剤(D)の配合量は、フェノール樹脂(A)100重量%に対して、0.1〜30重量%であり、好ましくは、1〜20重量%である。シランカップリング剤(D)を上記範囲内で使用することにより、基材との密着性と、感光性樹脂組成物の保存性とを両立することができる。
(非イオン性界面活性剤(E))
本実施形態の感光性樹脂組成物は、非イオン性界面活性剤(E)を含んでもよい。非イオン性界面活性剤(E)を含むことにより、当該感光性樹脂組成物を基材上に塗布して樹脂膜を得る際の塗布性が良好となり、均一な厚みの塗布膜を得ることができる。また、塗布膜を現像する際の残渣やパターン浮き上がりを防止することができる。
感光性樹脂組成物に用いられる非イオン性界面活性剤(E)は、たとえばフッ素基(たとえば、フッ素化アルキル基)もしくはシラノール基を含む化合物、またはシロキサン結合を主骨格とする化合物である。本実施形態においては、非イオン性界面活性剤(E)として、フッ素系界面活性剤またはシリコーン系界面活性剤を含むものを用いることがより好ましく、フッ素系界面活性剤を用いることがとくに好ましい。フッ素系界面活性剤としては例えば、DIC(株)製のメガファックF−171、F−173、F−444、F−470、F−471、F−475、F−482、F−477、F−554、F−556、およびF−557、住友スリーエム(株)製のノベックFC4430、及びFC4432等が挙げられるが、これらに限定されない。
非イオン性界面活性剤を使用する場合の非イオン性界面活性剤の配合量としては、フェノール樹脂(A)100重量%に対して、0.01〜10重量%が好ましい。
(反応促進剤(F))
本実施形態の感光性樹脂組成物は、反応促進剤(F)を含んでもよい。反応促進剤(F)を含むことにより、感光性樹脂組成物に含まれるフェノール樹脂(A)と架橋剤との熱架橋を促進することができる。
反応促進剤(F)としては、たとえば窒素を含む複素五員環化合物、または熱により酸を発生する化合物を用いることができる。これらは単独で用いてもよく、複数を組み合わせて用いてもよい。反応促進剤(F)として用いられる窒素を含む複素五員環化合物としては、たとえばピロール、ピラゾール、イミダゾール、1,2,3−トリアゾール、および1,2,4−トリアゾールが挙げられる。また、反応促進剤(F)として用いられる熱により酸を発生する化合物としては、たとえばスルホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホン酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、およびサリチル酸塩が挙げられる。低温における硬化性をより効果的に向上させる観点からは、熱により酸を発生する化合物のうち、スルホン酸塩およびホウ酸塩の一方または双方を含むことがより好ましく、硬化膜特性の耐熱性を考慮した場合、ホウ酸塩を含むことがとくに好ましい。
(他の添加剤)
本実施形態の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、溶解促進剤、酸化防止剤、フィラー、光重合開始剤、末端封止剤および増感剤等の添加物を、本発明の効果を損なわない範囲でさらに用いてもよい。
(溶剤)
一実施形態において、感光性樹脂組成物は、上記成分を溶剤に溶解して得られるワニスの形態で提供されることが好ましい。用いられる溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル及びメチル−3−メトキシプロピオネート等が挙げられ、単独でも混合して用いてもよい。
溶剤の使用量は、フェノール樹脂(A)100重量%に対して、50重量%〜1000重量%、好ましくは100重量%〜500重量%である。上記範囲で溶剤を用いることにより、樹脂が十分に溶解された、取扱い性の優れたワニスを作製することができる。
<硬化膜の製造方法>
本実施形態の別の態様は、以下の工程:
半導体基板上に、上述の本発明の感光性樹脂組成物を塗布する工程、
前記感光性樹脂組成物を加熱乾燥して、感光性樹脂層を得る工程、
前記感光性樹脂層を活性光線で露光する工程、
前記露光された感光性樹脂層を現像して、パターニングされた樹脂層を得る工程、および
前記パターニングされた樹脂層を加熱して、硬化樹脂層を得る工程、
を含む、半導体装置の製造方法を提供する。本実施形態の一例を以下に説明する。
(塗膜の形成方法)
先ず、本実施形態の感光性樹脂組成物を、支持体又は基板、例えばシリコンウエハー、セラミック基板、アルミ基板、SiCウェハ、GaNウェハなどに塗布する。ここで、基板は、未加工の基板以外に、例えば半導体素子または表示体素子が表面に形成された基板も含む。この時、形成するパターンと支持体との耐水接着性を確保するため、予め支持体又は基板にシランカップリング剤などの接着助剤を塗布しておいてもよい。感光性樹脂組成物の塗布はスピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティングなどにより行うことができる。
次いで、80〜140℃において30〜600秒程度のプリベークを行って溶剤を除去することにより、感光性樹脂組成物の塗膜を形成する。溶剤除去後の塗膜の厚さとしては、1〜500μmが好ましい。
(露光工程)
次に、前記のようにして得られた塗膜を露光する。露光用の活性光線としては、例えばX線、電子線、紫外線、可視光線などが使用できるが、200〜500nmの波長のものが好ましい。パターンの解像度、及び取り扱い性の点で、光源波長は水銀ランプのg線、h線又はi線の領域であることが好ましく、単独でも2つ以上の光線を混合して用いてもよい。露光装置としては、コンタクトアライナー、ミラープロジェクション又はステッパ−が特に好ましい。露光後、必要に応じて、80〜160℃において10〜300秒程度、塗膜を再度加熱してもよい。
(現像工程)
次に、前記露光後の塗膜を現像して、レリーフパターンを形成する。この現像工程においては、適切な現像液を用いて、例えば浸漬法、パドル法、回転スプレー法などの方法を用いて現像を行うことができる。現像により、塗膜から、露光部(ポジ型の場合)又は未露光部(ネガ型の場合)が溶出除去され、レリーフパターンを得ることができる。
現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニアなどの無機アルカリ類;
エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミンなどの有機アミン類;
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどの4級アンモニウム塩類などの水溶液;
シクロペンタノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの有機溶剤、を用いることができ、これらには、例えばメタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒、又は界面活性剤が添加されていてもよい。
これらの中で、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液が好ましい。該水溶液におけるテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの濃度は、好ましくは0.5〜10重量%であり、更に好ましくは1〜5重量%である。
現像後、リンス液により洗浄を行い、現像液を除去することにより、レリーフパターンを得ることができる。リンス液としては、例えば蒸留水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどを、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
(加熱工程)
最後に、前記のようにして得られたレリーフパターンを加熱することにより、硬化レリーフパターン(硬化膜)を得ることができる。加熱温度は150℃〜500℃が好ましく、150℃〜400℃がより好ましい。加熱時間は、15〜300分とすることができる。この加熱処理は、ホットプレート、オーブン、温度プログラムを設定できる昇温式オーブンなどにより行うことが出来る。加熱処理を行う際の雰囲気気体としては、空気を用いてもよく、窒素、アルゴンなどの不活性ガスを用いることもできる。また、より低温にて熱処理を行う必要がある場合には、真空ポンプなどを利用して減圧下に加熱を行ってもよい。
本実施形態の感光性樹脂組成物から得られるレリーフパターンは、加熱工程における変形がほとんどまたは全くなく、加熱前のレリーフパターンの形状が維持され、高解像度の硬化レリーフパターンを得ることができる。
(半導体装置)
上述の硬化レリーフパターンを、半導体素子の保護膜、絶縁膜、パッシベーション膜、封止材、またはスペーサとして用い、さらに、公知の半導体装置の製造方法における工程と組み合わせることで、半導体装置を製造することができる。上述のように、本実施形態の硬化レリーフパターンは高解像度で作製することが可能であるため、これを用いた半導体装置は電気的信頼性に優れる。また、本実施形態の硬化レリーフパターンは低アウトガス性であるため、これを用いた半導体装置は電気的信頼性に優れる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。また、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
以下、実施例を参照して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(合成例1)
<フェノール樹脂(A−1)の合成>
温度計、攪拌機、原料投入口および乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のガラス製丸底フラスコ内に、ビスフェノールF200.23g(1.00mol)と、37%ホルマリン水溶液64.93g(0.80mol)と、シュウ酸・二水和物6.3g(0.05mol)と、224gのγ−ブチロラクトンとを仕込んだ後、窒素を流しながらかかる丸底フラスコを、油浴中で反応液を還流させながら100℃で6時間の重縮合反応を行った。次に、得られた反応液を室温まで冷却した後、299gのアセトンを添加し均一になるまで撹拌混合した。その後、丸底フラスコ内にある反応液を水10Lに滴下混合することにより、樹脂成分を析出させた。次に、析出した樹脂成分を濾別して回収した後、60℃での真空乾燥を行うことにより、下記式(A−1)で表されるフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂(A−1)の重量平均分子量は、24,800であった。
Figure 2021113993
(式(A−1)において、ビスフェノール構造に結合する結合手は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合している)。
(合成例2)
<フェノール樹脂(A−2)の合成>
温度計、攪拌機、原料投入口および乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のガラス製丸底フラスコ内に、ビスフェノールZ268.36(1.00mol)と、37%ホルマリン水溶液64.93g(0.80mol)と、シュウ酸・二水和物6.3g(0.05mol)と、292gのγ−ブチロラクトンとを仕込んだ後、窒素を流しながらかかる丸底フラスコを、油浴中で反応液を還流させながら100℃で6時間の重縮合反応を行った。次に、得られた反応液を室温まで冷却した後、390gのアセトンを添加し均一になるまで撹拌混合した。その後、丸底フラスコ内にある反応液を水10Lに滴下混合することにより、樹脂成分を析出させた。次に、析出した樹脂成分を濾別して回収した後、60℃での真空乾燥を行うことにより、下記式(A−2)で表されるフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂(A−2)の重量平均分子量は、18,000であった。
Figure 2021113993
(式(A−2)において、ビスフェノール構造に結合する結合手は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合している)。
(合成例3)
<フェノール樹脂(A−3)の合成>
温度計、攪拌機、原料投入口および乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のガラス製丸底フラスコ内に、ビスフェノールM346.47g(1.00mol)と、37%ホルマリン水溶液64.93g(0.80mol)と、シュウ酸・二水和物6.3g(0.05mol)と、370gのγ−ブチロラクトンとを仕込んだ後、窒素を流しながらかかる丸底フラスコを、油浴中で反応液を還流させながら100℃で6時間の重縮合反応を行った。次に、得られた反応液を室温まで冷却した後、494gのアセトンを添加し均一になるまで撹拌混合した。その後、丸底フラスコ内にある反応液を水10Lに滴下混合することにより、樹脂成分を析出させた。次に、析出した樹脂成分を濾別して回収した後、60℃での真空乾燥を行うことにより、下記式(A−3)で表されるフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂(A−3)の重量平均分子量は、16,000であった。
Figure 2021113993
(式(A−3)において、ビスフェノール構造に結合する結合手は、2つのフェノール性水酸基を有するベンゼン環のうちいずれか一方に結合している)。
(合成例4)
<フェノール樹脂(A−4)の合成>
温度計、攪拌機、原料投入口および乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のガラス製丸底フラスコ内に、ビスフェノールS250.27g(1.00mol)と、37%ホルマリン水溶液64.93g(0.80mol)と、シュウ酸・二水和物6.3g(0.05mol)と、274gのγ−ブチロラクトンとを仕込んだ後、窒素を流しながらかかる丸底フラスコを油浴し、反応液を還流させながら100℃で6時間の重縮合反応を行った。次に、得られた反応液を室温まで冷却した後、366gのアセトンを添加し均一になるまで撹拌混合した。その後、丸底フラスコ内にある反応液を水10Lに滴下混合することにより、樹脂成分を析出させた。次に、析出した樹脂成分を濾別して回収した後、60℃での真空乾燥を行うことにより、下記式(A−4)で表されるフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂(A−4)の重量平均分子量は、19,000であった。
Figure 2021113993
(式(A−4)において、ビスフェノール構造に結合する結合手は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合している)。
(合成例5)
<フェノール樹脂(A−5)の合成>
温度計、攪拌機、原料投入口および乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のガラス製丸底フラスコ内に、ビスフェノールF200.23g(1.00mol)と、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾール134.55g(0.80mol)とシュウ酸・二水和物6.3g(0.05mol)と、335gのγ−ブチロラクトンとを仕込んだ後、窒素を流しながらかかる丸底フラスコを、油浴中で反応液を還流させながら100℃で6時間の重縮合反応を行った。次に、得られた反応液を室温まで冷却した後、446gのアセトンを添加し均一になるまで撹拌混合した。その後、丸底フラスコ内にある反応液を水10Lに滴下混合することにより、樹脂成分を析出させた。次に、析出した樹脂成分を濾別して回収した後、60℃での真空乾燥を行うことにより、下記式(A−5)で表されるフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂(A−5)の重量平均分子量は、16,000であった。
Figure 2021113993
(式(A−5)において、ビスフェノール構造に結合する結合手は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合している)。
(合成例6)
<フェノール樹脂(A−6)の合成>
温度計、攪拌機、原料投入口および乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のガラス製丸底フラスコ内に、ビスフェノールF200.23g(1.00mol)と、4,4'−ビス(メトキシメチル)ビフェニル193.9g(0.8mol)と、硫酸ジエチル7.7g(0.05mol)と、394gのγ−ブチロラクトンとを仕込んだ後、窒素を流しながらかかる丸底フラスコを、油浴中で反応液を還流させながら100℃で6時間の重縮合反応を行った。次に、得られた反応液を室温まで冷却した後、525gのアセトンを添加し均一になるまで撹拌混合した。その後、丸底フラスコ内にある反応液を水10Lに滴下混合することにより、樹脂成分を析出させた。次に、析出した樹脂成分を濾別して回収した後、60℃での真空乾燥を行うことにより、下記式(A−6)で表されるフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂(A−6)の重量平均分子量は、14,000であった。
Figure 2021113993
(式(A−6)において、ビスフェノール構造に結合する結合手は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合している)。
(合成例7)
<フェノール樹脂(A−7)の合成>
温度計、攪拌機、原料投入口および乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のガラス製丸底フラスコ内に、4,4'−ビフェノール93.11g(0.50mol)と、ビスフェノールF100.12g(0.50mol)と、37%ホルマリン水溶液64.93g(0.80mol)と、シュウ酸・二水和物6.3g(0.05mol)と、217gのγ−ブチロラクトンとを仕込んだ後、窒素を流しながらかかる丸底フラスコを、油浴中で反応液を還流させながら100℃で6時間の重縮合反応を行った。次に、得られた反応液を室温まで冷却した後、290gのアセトンを添加し均一になるまで撹拌混合した。その後、丸底フラスコ内にある反応液を水10Lに滴下混合することにより、樹脂成分を析出させた。次に、析出した樹脂成分を濾別して回収した後、60℃での真空乾燥を行うことにより、下記式(A−7)で表されるフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂(A−7)の重量平均分子量は、23,000であった。
Figure 2021113993
(式(A−7)において、ビフェノール構造に結合する結合手は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合しており、ビスフェノール構造に結合する結合手は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合している)。
(合成例8)
<フェノール樹脂(A−8)の合成>
温度計、攪拌機、原料投入口および乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のガラス製丸底フラスコ内に、4,4'−ビフェノール186.2g(1.00mol)と、37%ホルマリン水溶液64.93g(0.80mol)とシュウ酸・二水和物6.3g(0.05mol)と、210gのγ−ブチロラクトンとを仕込んだ後、窒素を流しながらかかる丸底フラスコを、油浴中で反応液を還流させながら100℃で6時間の重縮合反応を行った。次に、得られた反応液を室温まで冷却した後、280gのアセトンを添加し均一になるまで撹拌混合した。その後、丸底フラスコ内にある反応液を水10Lに滴下混合することにより、樹脂成分を析出させた。次に、析出した樹脂成分を濾別して回収した後、60℃での真空乾燥を行い、下記式(A−8)で表されるフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂(A−8)の重量平均分子量は、21,000であった。
Figure 2021113993
(式(A−8)において、ビフェノール構造に結合する結合手は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合している)。
(合成例9)
<フェノール樹脂(A−9)の合成>
温度計、攪拌機、原料投入口および乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のガラス製丸底フラスコ内に、フェノール94.11(1.00mol)と、37%ホルマリン水溶液64.93g(0.80mol)と、シュウ酸・二水和物6.3g(0.05mol)と、118gのγ−ブチロラクトンとを仕込んだ後、窒素を流しながらかかる丸底フラスコを、油浴中で反応液を還流させながら100℃で6時間の重縮合反応を行った。次に、得られた反応液を室温まで冷却した後、158gのアセトンを添加し均一になるまで撹拌混合した。その後、丸底フラスコ内にある反応液を水10Lに滴下混合することにより、樹脂成分を析出させた。次に、析出した樹脂成分を濾別して回収した後、60℃での真空乾燥を行うことにより、下記式(A−9)で表されるフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂(A−9)の重量平均分子量は、12,000であった。
Figure 2021113993
(合成例10)
<フェノール樹脂(A−10)の合成>
温度計、攪拌機、原料投入口および乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のガラス製丸底フラスコ内に、m−クレゾール64.88(0.60mol)と、p−クレゾール43.26(0.40mol)と、37%ホルマリン水溶液64.93g(0.80mol)と、シュウ酸・二水和物6.3g(0.05mol)と、132gのγ−ブチロラクトンとを仕込んだ後、窒素を流しながらかかる丸底フラスコを、油浴中で反応液を還流させながら100℃で6時間の重縮合反応を行った。次に、得られた反応液を室温まで冷却した後、176gのアセトンを添加し均一になるまで撹拌混合した。その後、丸底フラスコ内にある反応液を水10Lに滴下混合することにより、樹脂成分を析出させた。次に、析出した樹脂成分を濾別して回収した後、60℃での真空乾燥を行うことにより、下記式(A−10)で表されるフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂(A−10)の重量平均分子量は、13,000であった。
Figure 2021113993
(感光性樹脂組成物の調製)
実施例1−11および比較例1〜2のそれぞれについて、以下のように感光性樹脂組成物を調製した。まず、表2に従い配合された各成分を、窒素雰囲気下で撹拌させた後、孔径0.2μmのポリエチレン製フィルターで濾過することにより、ワニス状感光性樹脂組成物を得た。表2中における各成分の詳細は下記のとおりである。また、表2中の単位は、重量部である。
<(A)フェノール樹脂>
(A−1)上記合成例1により得られたフェノール樹脂
(A−2)上記合成例2により得られたフェノール樹脂
(A−3)上記合成例3により得られたフェノール樹脂
(A−4)上記合成例4により得られたフェノール樹脂
(A−5)上記合成例5により得られたフェノール樹脂
(A−6)上記合成例6により得られたフェノール樹脂
(A−7)上記合成例7により得られたフェノール樹脂
(A−8)上記合成例8により得られたフェノール樹脂
(A−9)上記合成例9により得られたフェノール樹脂
(A−10)上記合成例10により得られたフェノール樹脂
<(B)光酸発生剤>
(B−1)下記式(B−1)の構造のナフトキノン化合物
(B−2)下記式(B−2)の構造のナフトキノン化合物
(B−3)CPI−210S(サンアプロ(株)製)
Figure 2021113993
<(C)架橋剤>
(C−1)ニカラックMX−270(三和ケミカル(株)製)
(C−2)TML−BPA(本州化学(株)製)
Figure 2021113993
<(D)シランカップリング剤>
(D−1)KBM−403(信越シリコーン(株)製)
(D−2)KBM−585(信越シリコーン(株)製)
(D−3)KBM−9659(信越シリコーン(株)製)
Figure 2021113993
<(E)界面活性剤>
(E−1)F444(DIC(株)製)
<(F)熱酸発生剤>
(F−1)サンエイド SI−150(三進化学(株)製)
(F−2)イルガキュア PAG121 (BASFジャパン社製)
Figure 2021113993
<(G)フェノール化合物>
(G−1)フロログルシド
(G−2)ビフェノール
Figure 2021113993
<(H)溶剤>
(H−1)γ−ブチロラクトン
<フェノール樹脂の評価−1(低分子フェノール化合物の測定)>
(A−1)〜(A−10)のフェノール樹脂について分子量200以下の低分子フェノール化合物の全体に対する含有率をゲルパーミレーションクロマトグラフィーにて定量を行った。使用した装置は、HLC−8320GPC(東ソー社製)であった。結果を表1に示す。硬化膜のアウトガス低減の面から低分子フェノール化合物の含有量は少ないほうがよい。
Figure 2021113993
<硬化膜のアウトガス量評価>
上記で得られた感光性樹脂組成物を、それぞれ、8インチシリコンウエハ上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で3分間プリベークし、膜厚約1.2μmの塗膜を得た。(実施例9〜11については、プリベーク後塗膜に1000mJ/cmの紫外線を照射後、120℃で3分間露光後ベークを実施した。)得られた塗膜付きウェハを加熱オーブンに投入し、窒素を流しながら5℃/分で室温から200℃まで昇温後、そのまま200℃で60分の加熱処理を行い、室温まで冷却し、硬化膜付きシリコンウェハを得た。その後、2%フッ化水素水溶液に浸漬し膜を剥離後、80℃で10時間乾燥し、感光性樹脂組成物の硬化膜を得た。得られた硬化膜をGC−MS(ガスクロマトグラフ質量分析法)を用いて、昇温速度10℃/分で200℃まで加熱し、発生する有機揮発性成分を定量した。全ての有機揮発性成分の合計量が100ppm以下だったものを「○」、100ppmを超えたものを「×」として評価した。
<硬化膜の引張り伸び率評価>
上記で得られた感光性樹脂組成物を、それぞれ、8インチシリコンウエハ上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で3分間プリベークし、膜厚約12μmの塗膜を得た。(実施例9〜11については、プリベーク後塗膜に1000mJ/cmの紫外線を照射後、120℃で3分間露光後ベークを実施した。)得られた塗膜付きウェハを加熱オーブンに投入し、窒素を流しながら5℃/分で室温から200℃まで昇温後、そのまま200℃で60分の加熱処理を行い、室温まで冷却し、硬化膜付きシリコンウェハを得た。次に、硬化膜付きウェハをダイシング装置にて幅4.5mm長さ8cmとなるようにカットした後、2%のフッ酸水溶液中でシリコンウェハより膜を剥離し、純水で洗浄後、60℃で10時間乾燥して試験片を得た。得られた試験片について、引張試験機(オリエンテック社製、テンシロンRTC−1210A)にチャック間距離が20mmとなるようにセットした後、23℃雰囲気下、5mm/分の条件で引張り試験を実施し、試験片の引張伸び率を下記の計算式から算出した。
引張り伸び率(%)=(破断時のチャック間距離/初期チャック間距離−1)×100
なお、引張り伸び率は半導体装置中での膜のクラックを防止する点から高い方が望ましい。
<パターニング評価−1(実施例1〜8、および比較例1〜2)>
上記で得られた感光性樹脂組成物を、それぞれ、8インチシリコンウエハ上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で3分間プリベークし、膜厚約9.0μmの塗膜を得た。この塗膜に1μmから100μmサイズの段階的なホールパターン及びラインパターンを有するテストマスクを通して、i線ステッパー(ニコン社製・NSR−4425i)を用いて、露光量を変化させて照射した。
次に、現像液として2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い、プリベーク後の膜厚と現像後の膜厚の差が1.0μmになるように現像時間を調節して2回パドル現像を行うことによって露光部を溶解除去した後、純水で10秒間リンスした。100μmの正方形のビアホールのパターンが形成される最低露光量+100mJ/cmのエネルギーで露光されたパターンにてラインパターンの解像度を評価した。結果を表2に、パターン解像度(μm)として示す。なお、解像度は微細配線を作成する上で小さいほうがよい。
<パターニング評価−2(実施例9〜11)>
上記で得られた感光性樹脂組成物を、それぞれ、8インチシリコンウエハ上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で3分間プリベークし、膜厚約9.0μmの塗膜を得た。この塗膜に1μmから100μmサイズの段階的なホールパターン及びラインパターンを有するテストマスクを通して、i線ステッパー(ニコン社製・NSR−4425i)を用いて、露光量を変化させて照射した。
次に、ホットプレートにて120℃で3分間のベーク処理を行った。次に現像液として2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い、30秒間×2回パドル現像を行うことによって露光部を溶解除去した後、純水で10秒間リンスした。5μmのラインが形成される最低露光量+100mJ/cmのエネルギーで露光されたパターンにてラインパターンの解像度を評価した。結果を表2に、パターン解像度(μm)として示す。なお、解像度は微細配線を作成する上で小さいほうがよい。
<硬化後解像度評価>
上述のパターニング評価−1および−2で得られたパターン付きウェハを、加熱オーブンに投入し、窒素を流しながら5℃/分で室温から200℃まで昇温後、そのまま200℃で60分の加熱処理を行い、室温まで冷却した。加熱済みパターン付きウェハについて顕微鏡観察を行い、ラインの解像度を評価した。結果を表2に、硬化後解像度(μm)として示す。解像度は微細パターンを形成する上で小さいほうがよい。
<半導体装置の作製>
表面にアルミ回路を備えた模擬素子ウエハを用いて、実施例1〜11および比較例1〜2の感光性樹脂組成物を、それぞれ、最終5μmとなるよう塗布した後、パターン加工を施して硬化した。その後、チップサイズ毎に分割して16Pin DIP(Dual Inline Package)用のリードフレームに導電性ペーストを用いてマウントした後、半導体封止用エポキシ樹脂(住友ベークライト社製、EME−6300H)で封止成形して、半導体装置を作製した。
<半導体装置の信頼性評価(電気接続性)>
上述した方法で得られた各10個ずつの半導体装置の電気接続チェックを行い、
10個すべての半導体装置において電気接続不良がなかったものを「○」、
10個中1個以上の半導体装置において電気接続不良があったものを「×」、
として評価した。
<半導体装置の信頼性評価(耐湿性)>
上述した方法で得られた各10個ずつの半導体装置を、85℃/85%湿度の条件で168時間処理した後、260℃半田浴槽に10秒間浸漬し、次いで、高温、高湿のプレッシャークッカー処理(125℃、2.3atm、100%相対湿度)を施して電気接続をチェックした。
10個すべての半導体装置において電気接続不良がなかったものを「○」、
10個中1個以上の半導体装置において電気接続不良が観察されたものを「×」、
として評価した。
以下に、実施例および比較例を記した表2を示す。
Figure 2021113993
実施例1〜11のフェノール樹脂(A−1)〜(A−7)を含む樹脂組成物から形成される樹脂膜は、良好な耐熱性とパターン解像性を示し、硬化樹脂膜は良好な現像性を示した。また、これらの硬化樹脂膜はいずれも、アウトガスの発生量が低減されていた。また、これらの硬化樹脂膜の引張伸び率は20%を超えるものであった。さらに、実施例のフェノール樹脂(A−1)〜(A−7)を含む感光性樹脂組成物から形成される硬化樹脂膜を備える半導体装置は、電気接続性の不良がなく、また高温高湿下で保存後、アルミ回路の腐食による不良は発生しなかった。そのため、当該硬化膜は、半導体装置の永久膜として有用である。
本発明によれば、
ビスフェノール構造を有するフェノール樹脂(A)と、
光酸発生剤(B)と、
前記フェノール樹脂(A)と反応可能な基を有する架橋剤(C)と、
を含み、
前記フェノール樹脂(A)は、式(3)で表される構造単位および式(4)で表される構造単位を有し、
前記フェノール樹脂(A)のポリスチレン換算での重量平均分子量が1000〜100000であり、
Figure 2021113993
式(3)において、
は、それぞれ独立して、直鎖アルキレン基、分枝鎖アルキレン基、環状アルキレン基、芳香族基、フルオレン基、エーテル基、エステル基、チオエーテル基、スルフィド基、およびカルボニル基から選択される少なくとも1つの2価の基であり、
11 およびR 12 は、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1〜20の飽和または不飽和のアルキル基、炭素数1〜20のアルキルエーテル基、炭素数3〜20の飽和または不飽和の脂環式基、または炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる1価の置換基であり、これらはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、カルボニル結合を介して結合していてもよく、
pおよびqは、それぞれ独立して、0〜3の整数であり、
およびZ は、それぞれ独立して、単結合、または不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基、炭素数3〜20の脂環式基、および炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる2価の基であり、
は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合し、
Figure 2021113993
式(4)において、
41 、およびR 42 は、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1〜20の飽和または不飽和のアルキル基、炭素数1〜20のアルキルエーテル基、炭素数3〜20の飽和または不飽和の脂環式基、または炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる1価の置換基であり、これらはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、カルボニル結合を介して結合していてもよく、
r、およびsは、それぞれ独立して、0〜3の整数であり、
、およびZ は、それぞれ独立して、単結合、または不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基、炭素数3〜20の脂環式基、および炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選択され、
は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合する、
永久膜用の感光性樹脂組成物が提供される。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。また、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
以下、実施形態の例を付記する。
1. ビスフェノール構造を有するフェノール樹脂(A)と、
光酸発生剤(B)と、
前記フェノール樹脂(A)と反応可能な基を有する架橋剤(C)と、
を含み、
前記フェノール樹脂(A)は、ビスフェノール化合物と、脂肪族アルデヒド化合物、ジメチロール化合物、ジメトキシメチル化合物およびジハロアルキル化合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物とに由来する構造単位を有する、永久膜用の感光性樹脂組成物。
2. 前記ビスフェノール化合物が、式(1)で表される化合物から選択される少なくとも1種である、1.に記載の感光性樹脂組成物:
Figure 2021113993
式(1)において、
は、それぞれ独立して、直鎖アルキレン基、分枝鎖アルキレン基、環状アルキレン基、芳香族基、フルオレン基、エーテル基、エステル基、チオエーテル基、スルフィド基、およびカルボニル基から選択される少なくとも1つの2価の基であり、
11 およびR 12 は、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1〜20の飽和または不飽和のアルキル基、炭素数1〜20のアルキルエーテル基、炭素数3〜20の飽和または不飽和の脂環式基、または炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる1価の置換基であり、これらはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、カルボニル結合を介して結合していてもよく、
pおよびqは、それぞれ独立して、0〜3の整数である。
3. 前記脂肪族アルデヒド化合物が、式(2)で表されるアルデヒド化合物である、1.または2.に記載の感光性樹脂組成物:
−CHO (2)
式(2)において、R は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素数1〜6の分枝鎖アルキル、および炭素数5〜6の環状アルキルから選択される基である。
4. 前記フェノール樹脂(A)が、式(3)で表される構造単位を有する樹脂である、1.〜3.のいずれかに記載の感光性樹脂組成物:
Figure 2021113993
式(3)において、
は、それぞれ独立して、直鎖アルキレン基、分枝鎖アルキレン基、環状アルキレン基、芳香族基、フルオレン基、エーテル基、エステル基、チオエーテル基、スルフィド基、およびカルボニル基から選択される少なくとも1つの2価の基であり、
11 およびR 12 は、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1〜20の飽和または不飽和のアルキル基、炭素数1〜20のアルキルエーテル基、炭素数3〜20の飽和または不飽和の脂環式基、または炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる1価の置換基であり、これらはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、カルボニル結合を介して結合していてもよく、
pおよびqは、それぞれ独立して、0〜3の整数であり、
およびZ は、それぞれ独立して、単結合、または不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基、炭素数3〜20の脂環式基、および炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる2価の基であり、
は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合する。
5. 前記フェノール樹脂(A)が、式(4)で表される構造単位をさらに有する、1.〜4.のいずれかに記載の感光性樹脂組成物:
Figure 2021113993
式(4)において、
41 、およびR 42 は、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1〜20の飽和または不飽和のアルキル基、炭素数1〜20のアルキルエーテル基、炭素数3〜20の飽和または不飽和の脂環式基、または炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる1価の置換基であり、これらはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、カルボニル結合を介して結合していてもよく、
r、およびsは、それぞれ独立して、0〜3の整数であり、
、およびZ は、それぞれ独立して、単結合、または不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基、炭素数3〜20の脂環式基、および炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選択され、
は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合する。
6. 式(5)で表される繰り返し単位を有するフェノール樹脂(E)をさらに含む、1.〜5.のいずれかに記載の感光性樹脂組成物:
Figure 2021113993
式(5)において、
41 、およびR 42 は、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1〜20の飽和または不飽和のアルキル基、炭素数1〜20のアルキルエーテル基、炭素数3〜20の飽和または不飽和の脂環式基、または炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる1価の置換基であり、これらはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、カルボニル結合を介して結合していてもよく、
r、およびsは、それぞれ独立して、0〜3の整数であり、
、およびZ は、それぞれ独立して、単結合、または不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基、炭素数3〜20の脂環式基、および炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選択され、
は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合し、
mは、2〜10000の整数である。
7. 前記フェノール樹脂(A)のポリスチレン換算での重量平均分子量が1000〜100000である、1.〜6.のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
8. シランカップリング剤をさらに含む、1.〜7.のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
9. 非イオン性界面活性剤をさらに含む、1.〜8.のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
10. 反応促進剤をさらに含む、1.〜9.のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
11. 以下の工程:
半導体基板上に、1.〜10.のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を塗布する工程、
前記感光性樹脂組成物を加熱乾燥して、感光性樹脂層を得る工程、
前記感光性樹脂層を活性光線で露光する工程、
前記露光された感光性樹脂層を現像して、パターニングされた樹脂層を得る工程、および、
前記パターニングされた樹脂層を加熱して、硬化樹脂層を得る工程、
を含む、半導体装置の製造方法。
12. 1.〜10.のいずれかに記載の感光性樹脂組成物からなる樹脂膜。
13. 12.に記載の樹脂膜からなる硬化樹脂膜。
14. 13.に記載の硬化樹脂膜を、永久膜として備える半導体装置。
15. 前記永久膜が、半導体素子の保護膜、絶縁膜、パッシベーション膜、封止材、またはスペーサである、14.に記載の半導体装置。
(感光性樹脂組成物の調製)
実施例6、7、10、参考例1−5、8、9、11および比較例1〜2のそれぞれについて、以下のように感光性樹脂組成物を調製した。まず、表2に従い配合された各成分を、窒素雰囲気下で撹拌させた後、孔径0.2μmのポリエチレン製フィルターで濾過することにより、ワニス状感光性樹脂組成物を得た。表2中における各成分の詳細は下記のとおりである。また、表2中の単位は、重量部である。
<硬化膜のアウトガス量評価>
上記で得られた感光性樹脂組成物を、それぞれ、8インチシリコンウエハ上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で3分間プリベークし、膜厚約1.2μmの塗膜を得た。(参考例9、11および実施例10については、プリベーク後塗膜に1000mJ/cmの紫外線を照射後、120℃で3分間露光後ベークを実施した。)得られた塗膜付きウェハを加熱オーブンに投入し、窒素を流しながら5℃/分で室温から200℃まで昇温後、そのまま200℃で60分の加熱処理を行い、室温まで冷却し、硬化膜付きシリコンウェハを得た。その後、2%フッ化水素水溶液に浸漬し膜を剥離後、80℃で10時間乾燥し、感光性樹脂組成物の硬化膜を得た。得られた硬化膜をGC−MS(ガスクロマトグラフ質量分析法)を用いて、昇温速度10℃/分で200℃まで加熱し、発生する有機揮発性成分を定量した。全ての有機揮発性成分の合計量が100ppm以下だったものを「○」、100ppmを超えたものを「×」として評価した。
<硬化膜の引張り伸び率評価>
上記で得られた感光性樹脂組成物を、それぞれ、8インチシリコンウエハ上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で3分間プリベークし、膜厚約12μmの塗膜を得た。(参考例9、11および実施例10については、プリベーク後塗膜に1000mJ/cmの紫外線を照射後、120℃で3分間露光後ベークを実施した。)得られた塗膜付きウェハを加熱オーブンに投入し、窒素を流しながら5℃/分で室温から200℃まで昇温後、そのまま200℃で60分の加熱処理を行い、室温まで冷却し、硬化膜付きシリコンウェハを得た。次に、硬化膜付きウェハをダイシング装置にて幅4.5mm長さ8cmとなるようにカットした後、2%のフッ酸水溶液中でシリコンウェハより膜を剥離し、純水で洗浄後、60℃で10時間乾燥して試験片を得た。得られた試験片について、引張試験機(オリエンテック社製、テンシロンRTC−1210A)にチャック間距離が20mmとなるようにセットした後、23℃雰囲気下、5mm/分の条件で引張り試験を実施し、試験片の引張伸び率を下記の計算式から算出した。
引張り伸び率(%)=(破断時のチャック間距離/初期チャック間距離−1)×100
なお、引張り伸び率は半導体装置中での膜のクラックを防止する点から高い方が望ましい。
<パターニング評価−1(実施例6、7参考例1〜5および比較例1〜2)>
上記で得られた感光性樹脂組成物を、それぞれ、8インチシリコンウエハ上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で3分間プリベークし、膜厚約9.0μmの塗膜を得た。この塗膜に1μmから100μmサイズの段階的なホールパターン及びラインパターンを有するテストマスクを通して、i線ステッパー(ニコン社製・NSR−4425i)を用いて、露光量を変化させて照射した。
次に、現像液として2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い、プリベーク後の膜厚と現像後の膜厚の差が1.0μmになるように現像時間を調節して2回パドル現像を行うことによって露光部を溶解除去した後、純水で10秒間リンスした。100μmの正方形のビアホールのパターンが形成される最低露光量+100mJ/cmのエネルギーで露光されたパターンにてラインパターンの解像度を評価した。結果を表2に、パターン解像度(μm)として示す。なお、解像度は微細配線を作成する上で小さいほうがよい。
<パターニング評価−2(参考例9、11および実施例10)>
上記で得られた感光性樹脂組成物を、それぞれ、8インチシリコンウエハ上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で3分間プリベークし、膜厚約9.0μmの塗膜を得た。この塗膜に1μmから100μmサイズの段階的なホールパターン及びラインパターンを有するテストマスクを通して、i線ステッパー(ニコン社製・NSR−4425i)を用いて、露光量を変化させて照射した。
次に、ホットプレートにて120℃で3分間のベーク処理を行った。次に現像液として2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い、30秒間×2回パドル現像を行うことによって露光部を溶解除去した後、純水で10秒間リンスした。5μmのラインが形成される最低露光量+100mJ/cm2のエネルギーで露光されたパターンにてラインパターンの解像度を評価した。結果を表2に、パターン解像度(μm)として示す。なお、解像度は微細配線を作成する上で小さいほうがよい。
<半導体装置の作製>
表面にアルミ回路を備えた模擬素子ウエハを用いて、実施例6、7、10、参考例1−5、8、9、11および比較例1〜2の感光性樹脂組成物を、それぞれ、最終5μmとなるよう塗布した後、パターン加工を施して硬化した。その後、チップサイズ毎に分割して16Pin DIP(Dual Inline Package)用のリードフレームに導電性ペーストを用いてマウントした後、半導体封止用エポキシ樹脂(住友ベークライト社製、EME−6300H)で封止成形して、半導体装置を作製した。
以下に、実施例、参考例および比較例を記した表2を示す。
Figure 2021113993
実施例6、7、10、参考例1−5、8、9、11のフェノール樹脂(A−1)〜(A−7)を含む樹脂組成物から形成される樹脂膜は、良好な耐熱性とパターン解像性を示し、硬化樹脂膜は良好な現像性を示した。また、これらの硬化樹脂膜はいずれも、アウトガスの発生量が低減されていた。また、これらの硬化樹脂膜の引張伸び率は20%を超えるものであった。さらに、実施例および参考例のフェノール樹脂(A−1)〜(A−7)を含む感光性樹脂組成物から形成される硬化樹脂膜を備える半導体装置は、電気接続性の不良がなく、また高温高湿下で保存後、アルミ回路の腐食による不良は発生しなかった。そのため、当該硬化膜は、半導体装置の永久膜として有用である。

Claims (15)

  1. ビスフェノール構造を有するフェノール樹脂(A)と、
    光酸発生剤(B)と、
    前記フェノール樹脂(A)と反応可能な基を有する架橋剤(C)と、
    を含み、
    前記フェノール樹脂(A)は、ビスフェノール化合物と、脂肪族アルデヒド化合物、ジメチロール化合物、ジメトキシメチル化合物およびジハロアルキル化合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物とに由来する構造単位を有する、永久膜用の感光性樹脂組成物。
  2. 前記ビスフェノール化合物が、式(1)で表される化合物から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の感光性樹脂組成物:
    Figure 2021113993
    式(1)において、
    は、それぞれ独立して、直鎖アルキレン基、分枝鎖アルキレン基、環状アルキレン基、芳香族基、フルオレン基、エーテル基、エステル基、チオエーテル基、スルフィド基、およびカルボニル基から選択される少なくとも1つの2価の基であり、
    11およびR12は、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1〜20の飽和または不飽和のアルキル基、炭素数1〜20のアルキルエーテル基、炭素数3〜20の飽和または不飽和の脂環式基、または炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる1価の置換基であり、これらはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、カルボニル結合を介して結合していてもよく、
    pおよびqは、それぞれ独立して、0〜3の整数である。
  3. 前記脂肪族アルデヒド化合物が、式(2)で表されるアルデヒド化合物である、請求項1または2に記載の感光性樹脂組成物:
    −CHO (2)
    式(2)において、Rは、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素数1〜6の分枝鎖アルキル、および炭素数5〜6の環状アルキルから選択される基である。
  4. 前記フェノール樹脂(A)が、式(3)で表される構造単位を有する樹脂である、請求項1〜3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物:
    Figure 2021113993
    式(3)において、
    は、それぞれ独立して、直鎖アルキレン基、分枝鎖アルキレン基、環状アルキレン基、芳香族基、フルオレン基、エーテル基、エステル基、チオエーテル基、スルフィド基、およびカルボニル基から選択される少なくとも1つの2価の基であり、
    11およびR12は、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1〜20の飽和または不飽和のアルキル基、炭素数1〜20のアルキルエーテル基、炭素数3〜20の飽和または不飽和の脂環式基、または炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる1価の置換基であり、これらはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、カルボニル結合を介して結合していてもよく、
    pおよびqは、それぞれ独立して、0〜3の整数であり、
    およびZは、それぞれ独立して、単結合、または不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基、炭素数3〜20の脂環式基、および炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる2価の基であり、
    は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合する。
  5. 前記フェノール樹脂(A)が、式(4)で表される構造単位をさらに有する、請求項1〜4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物:
    Figure 2021113993
    式(4)において、
    41、およびR42は、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1〜20の飽和または不飽和のアルキル基、炭素数1〜20のアルキルエーテル基、炭素数3〜20の飽和または不飽和の脂環式基、または炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる1価の置換基であり、これらはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、カルボニル結合を介して結合していてもよく、
    r、およびsは、それぞれ独立して、0〜3の整数であり、
    、およびZは、それぞれ独立して、単結合、または不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基、炭素数3〜20の脂環式基、および炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選択され、
    は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合する。
  6. 式(5)で表される繰り返し単位を有するフェノール樹脂(E)をさらに含む、請求項1〜5のいずれかに記載の感光性樹脂組成物:
    Figure 2021113993
    式(5)において、
    41、およびR42は、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1〜20の飽和または不飽和のアルキル基、炭素数1〜20のアルキルエーテル基、炭素数3〜20の飽和または不飽和の脂環式基、または炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる1価の置換基であり、これらはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、カルボニル結合を介して結合していてもよく、
    r、およびsは、それぞれ独立して、0〜3の整数であり、
    、およびZは、それぞれ独立して、単結合、または不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基、炭素数3〜20の脂環式基、および炭素数6〜20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選択され、
    は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合し、
    mは、2〜10000の整数である。
  7. 前記フェノール樹脂(A)のポリスチレン換算での重量平均分子量が1000〜100000である、請求項1〜6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  8. シランカップリング剤をさらに含む、請求項1〜7のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  9. 非イオン性界面活性剤をさらに含む、請求項1〜8のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  10. 反応促進剤をさらに含む、請求項1〜9のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  11. 以下の工程:
    半導体基板上に、請求項1〜10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を塗布する工程、
    前記感光性樹脂組成物を加熱乾燥して、感光性樹脂層を得る工程、
    前記感光性樹脂層を活性光線で露光する工程、
    前記露光された感光性樹脂層を現像して、パターニングされた樹脂層を得る工程、および、
    前記パターニングされた樹脂層を加熱して、硬化樹脂層を得る工程、
    を含む、半導体装置の製造方法。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物からなる樹脂膜。
  13. 請求項12に記載の樹脂膜からなる硬化樹脂膜。
  14. 請求項13に記載の硬化樹脂膜を、永久膜として備える半導体装置。
  15. 前記永久膜が、半導体素子の保護膜、絶縁膜、パッシベーション膜、封止材、またはスペーサである、請求項1〜10のいずれかに記載の半導体装置。
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