JP2021113136A - SiC被膜を有する半導体製造用部材及びこの半導体製造用部材の製造方法、並びに半導体製造用部材上に堆積したポリ炭化珪素の剥離方法 - Google Patents
SiC被膜を有する半導体製造用部材及びこの半導体製造用部材の製造方法、並びに半導体製造用部材上に堆積したポリ炭化珪素の剥離方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2021113136A JP2021113136A JP2020005293A JP2020005293A JP2021113136A JP 2021113136 A JP2021113136 A JP 2021113136A JP 2020005293 A JP2020005293 A JP 2020005293A JP 2020005293 A JP2020005293 A JP 2020005293A JP 2021113136 A JP2021113136 A JP 2021113136A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sic
- poly
- base material
- susceptor
- semiconductor manufacturing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
Abstract
【課題】SiC被膜を有する半導体製造用部材のSiC被膜を特定の酸素濃度以上になすことにより、SiC被膜を有する半導体製造用部材上にポリ炭化珪素(Poly-SiC)が堆積しても、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)を容易に剥離でき、寸法変化を抑制できる半導体製造用部材、およびこの半導体製造用部材の製造方法、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)の剥離方法を提供する。【解決手段】本発明にかかる半導体製造用部材は、炭素基材にSiCを被覆したSiC被膜を有する半導体製造用部材であって、前記SiC被膜における酸素濃度が、少なくとも、1.0×1018(atomos/cm3)である。このSiC被膜は、原料ガスとしてSiCl4、C3H8、キャリアガスとしてH2を用い、成膜中、炉内にH2Oを0.025L/min以上、0.10L/min以下、導入することにより、形成される。【選択図】なし
Description
本発明は、SiC被膜を有する半導体製造用部材及びこの半導体製造用部材の製造方法、並びに半導体製造用部材上に堆積したポリ炭化珪素の剥離方法に関する。
パワーエレクトロニクス分野においては、炭化珪素(SiC)がシリコン(Si)に比べて、絶縁破壊電界強度、バンドギャップ等、優れた性能を有することから、SiCウェーハ(炭化珪素単結晶基板)を使用したパワーデバイスが用いられている。
このパワーデバイスは、SiCウェーハ上に、炭化珪素エピタキシャル層を形成した炭化珪素エピタキシャルウェーハから作製される。このSiCウェーハは、昇華法等で作製した炭化珪素のバルク単結晶から加工して得られ、SiCウェーハ上の炭化珪素エピタキシャル層は、化学的気相成長法(CVD)によって形成される。
そして、SiCウェーハ上に炭化珪素エピタキシャル層を形成する際、一般的に、半導体製造用部材の一つであるサセプタが用いられ、SiCウェーハはこのサセプタに保持され、所定のエピタキシャル膜形成工程がなされる。
このサセプタとしては、一般的に、炭素基材にSiCを被覆したSiC被膜を有するサセプタ(例えば、特許文献1、特許文献2)、あるいはまた炭素基材にTaCを被覆したTaC被膜を有するサセプタ(特許文献3)が用いられる。
このサセプタとしては、一般的に、炭素基材にSiCを被覆したSiC被膜を有するサセプタ(例えば、特許文献1、特許文献2)、あるいはまた炭素基材にTaCを被覆したTaC被膜を有するサセプタ(特許文献3)が用いられる。
ところで、特許文献1,2で示すようなSiC被膜を有するサセプタを、シリコンウェーハ上に珪素エピタキシャル膜を形成する工程において用いた場合、サセプタの表面にポリシリコン(Poly-Si)が堆積する。
このサセプタ表面に堆積したポリシリコン(Poly-Si)は、高温下でHCl等の還元性ガスに晒すことにより、除去(クリーニング)することができる。
そして、この除去(クリーニング)工程を定期的に行うことにより、サセプタに生じたポリシリコンの堆積による形状変化、寸法変化をリセットし、元の状態に戻すことができる。
このサセプタ表面に堆積したポリシリコン(Poly-Si)は、高温下でHCl等の還元性ガスに晒すことにより、除去(クリーニング)することができる。
そして、この除去(クリーニング)工程を定期的に行うことにより、サセプタに生じたポリシリコンの堆積による形状変化、寸法変化をリセットし、元の状態に戻すことができる。
しかしながら、特許文献1,2で示すようなSiC被膜を有するサセプタ、あるいは特許文献3で示すようなTaC被膜を有するサセプタを、SiCウェーハ上に炭化珪素エピタキシャル膜を形成する工程において用いた場合、サセプタの表面にポリ炭化珪素(Poly-SiC)が堆積する。
このサセプタに堆積したポリ炭化珪素(Poly-SiC)は、セプタ表面に堆積したポリシリコン(Poly-Si)の場合のように高温下でHCl等の還元性ガスに晒しても、除去(クリーニング)することが困難であった。
その結果、サセプタに生じたポリ炭化珪素(Poly-SiC)の堆積による形状変化、寸法変化をリセットすることはできず、サセプタの初期の寸法形状に戻すことが困難であった。
このサセプタに堆積したポリ炭化珪素(Poly-SiC)は、セプタ表面に堆積したポリシリコン(Poly-Si)の場合のように高温下でHCl等の還元性ガスに晒しても、除去(クリーニング)することが困難であった。
その結果、サセプタに生じたポリ炭化珪素(Poly-SiC)の堆積による形状変化、寸法変化をリセットすることはできず、サセプタの初期の寸法形状に戻すことが困難であった。
そのため、SiCウェーハ上に炭化珪素エピタキシャル膜を形成する工程で使用されるサセプタは、シリコンウェーハにエピタキシャル膜を形成する工程で使用されるサセプタよりも短命であるという課題があった。
しかも、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)が堆積し、成長し、形状変化、寸法変化が生じたサセプタを用いてエピタキシャル膜を形成すると、サセプタの形状変化、寸法変化によってウェーハの熱環境が変化し、高品質なウェーハが製造できず、またウェーハの歩留も悪化するという課題があった。
しかも、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)が堆積し、成長し、形状変化、寸法変化が生じたサセプタを用いてエピタキシャル膜を形成すると、サセプタの形状変化、寸法変化によってウェーハの熱環境が変化し、高品質なウェーハが製造できず、またウェーハの歩留も悪化するという課題があった。
また、TaC被膜を有するサセプタを用いてSiCウェーハにエピタキシャル膜を形成する場合、Taが金属不純物となり、ウェーハ品質に影響を及ぼす虞があるという課題があった。
上記したように、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)が堆積し、成長し、形状変化、寸法変化が生じることは、サセプタに限られるものではなく、縦型ウエハボート、横型ウエハボート、エッジリング、ダミーウェハのような半導体製造用部材においても同様である。
そこで、本発明者は、TaC被膜を有する半導体製造用部材ではなく、炭素基材あるいはSiC基材にSiCを被覆したSiC被膜を有する半導体製造用部材を前提に、SiC被膜を有する半導体製造用部材の課題を解決するために鋭意、研究した。
そして、本発明者は、高酸素濃度のSiC被膜を有する半導体製造用部材上に、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)が堆積した場合には、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)が容易に剥離し、半導体製造用部材に、形状変化、寸法変化が生じ難いことを知見し、本発明を完成するに至った。
そして、本発明者は、高酸素濃度のSiC被膜を有する半導体製造用部材上に、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)が堆積した場合には、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)が容易に剥離し、半導体製造用部材に、形状変化、寸法変化が生じ難いことを知見し、本発明を完成するに至った。
本発明は、前記したような事情の下になされたものであり、SiC被膜を特定の酸素濃度以上になすことにより、SiC被膜上にポリ炭化珪素(Poly-SiC)が堆積しても、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)を容易に剥離でき、形状変化、寸法変化を抑制できる半導体製造用部材、およびこの半導体製造用部材の製造方法、並びに半導体製造用部材上に堆積したポリ炭化珪素の剥離方法を提供することを目的とする。
前記した課題を解決するためになされた、本発明に係る半導体製造用部材は、炭素基材あるいはSiC基材にSiCを被覆したSiC被膜を有する半導体製造用部材であって、前記SiC被膜における酸素濃度が、少なくとも1.0×1018(atomos/cm3)であることを特徴としている。
このように、本発明に係る半導体製造用部材におけるSiC被膜における酸素濃度が少なくとも1.0×1018(atomos/cm3)であるため、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)が半導体製造用部材上に堆積しても、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)を容易に剥離でき、半導体製造用部材の寸法変化を抑制することができる。
このポリ炭化珪素(Poly-SiC)が容易に剥離する理由については定かではないが、本発明者は、酸素濃度が少なくとも1.0×1018(atomos/cm3)のSiC膜は、表層に厚い酸化膜(SiO2)形成されているのと同様に作用し、またポリ炭化珪素(Poly-SiC)は酸化膜(SiO2)との密着性が悪いところからして、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)は、前記SiC膜から容易に剥離するものと推察している。
したがって、SiC被膜における酸素濃度が高くなるにつれて、より容易に剥離することができ、酸素濃度が少なくとも1.0×1018(atomos/cm3)であれば、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)は、前記SiC膜から容易に剥離する。
その結果、ウェーハの熱環境を均一にでき、高品質なウェーハを製造することができ、またウェーハの歩留も良好なものとすることができる。
このポリ炭化珪素(Poly-SiC)が容易に剥離する理由については定かではないが、本発明者は、酸素濃度が少なくとも1.0×1018(atomos/cm3)のSiC膜は、表層に厚い酸化膜(SiO2)形成されているのと同様に作用し、またポリ炭化珪素(Poly-SiC)は酸化膜(SiO2)との密着性が悪いところからして、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)は、前記SiC膜から容易に剥離するものと推察している。
したがって、SiC被膜における酸素濃度が高くなるにつれて、より容易に剥離することができ、酸素濃度が少なくとも1.0×1018(atomos/cm3)であれば、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)は、前記SiC膜から容易に剥離する。
その結果、ウェーハの熱環境を均一にでき、高品質なウェーハを製造することができ、またウェーハの歩留も良好なものとすることができる。
ここで、前記炭素基材は、炭素基材中の不純物であるFe、Ni、Crの金属元素の濃度がそれぞれ0.05ppm以下で、等方性黒鉛であることが望ましい。
前記炭素基材が等方性黒鉛であるため、半導体製造用部材の形状に加工しやすく、不純物であるFe、Ni、Crの金属元素の濃度がそれぞれ0.05ppm以下であるため、高品質なウェーハを製造することができる。
前記炭素基材が等方性黒鉛であるため、半導体製造用部材の形状に加工しやすく、不純物であるFe、Ni、Crの金属元素の濃度がそれぞれ0.05ppm以下であるため、高品質なウェーハを製造することができる。
また、前記SiC被膜中の不純物であるFe、Ni、Crの金属元素の濃度がそれぞれ0.05ppm以下であることが望ましい。
不純物であるFe、Ni、Crの金属元素の濃度がそれぞれ0.05ppm以下であるため、高品質なウェーハを製造することができる。
不純物であるFe、Ni、Crの金属元素の濃度がそれぞれ0.05ppm以下であるため、高品質なウェーハを製造することができる。
前記した課題を解決するためになされた、本発明に係る半導体製造用部材の製造方法は、上記半導体製造用部材の製造方法であって、炭素基材あるいはSiC基材にSiC被覆膜を成膜する工程において、原料ガスとしてSiCl4、C3H8、キャリアガスとしてH2を用い、成膜中、炉内にH2Oが0.025L/min以上、0.10L/min以下、導入されることを特徴とする。
このように、成膜中、0.025L/min以上、0.10L/min以下炉内に導入するという容易な方法により、SiC被膜における酸素濃度を、1.0×1018(atomos/cm3)以上とすることができる。
前記した課題を解決するためになされた、本発明に係るSiC被膜を有する半導体製造用部材上に堆積したポリ炭化珪素の剥離方法は、炭素基材あるいはSiC基材にSiCを被覆したSiC被膜を有する上記半導体製造用部材上に、堆積したポリ炭化珪素の剥離方法において、2000Pa以上3000Pa以下の減圧環境下にて、1000℃以上1300℃以下に加熱した状態から、H2とHClを炉内に導入しながら、5℃/min以上10℃/min以下の降温速度で冷却することを特徴としている。
このように、減圧環境下にて加熱した状態から、H2とHClを炉内に導入しながら、5℃/min以上10℃/min以下の降温速度で冷却することにより、半導体製造用部材上に堆積したポリ炭化珪素を容易に剥離することができる。
本発明によれば、SiC被膜を特定の酸素濃度になすことにより、SiC被膜を有する半導体製造用部材上にポリ炭化珪素(Poly-SiC)が堆積しても、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)を容易に剥離でき、形状変化、寸法変化を抑制できる半導体製造用部材、およびこの半導体製造用部材の製造方法、並びにSiC被膜を有する半導体製造用部材上に堆積したポリ炭化珪素の剥離方法を得ることができる。
本発明にかかる半導体製造用部材の一実施形態としてサセプタを例とって、図1、図2に基づいて説明する。図は模式的または概念的なものであり、各部位の厚みと幅との関係、部位間の大きさの比率等は、正確に図示されていない。
図1に示すように、サセプタ1は円板状に形成され、その上面にウェーハが載置されるザグリ部(凹部)1Aが形成されている。このサセプタ1は、一つの凹形状のザグリ部1Aが形成された、いわゆる枚葉タイプのサセプタである。このザグリ部1Aは平面視上円形に形成され、中央が最も凹んだ湾曲形状に形成されている。
このサセプタ1は炭素基材2の全面にSiCが被覆され、炭素基材2の全面にSiC被膜3を有する。
前記炭素基材2としては、半導体用サセプタとして適用できる炭素材料を用いることができる。例えば、炭素基材としては、クアーズテック株式会社製の炭素(等方製高純度黒鉛)基材を、好適に用いることができる。
このように、炭素基材が用いられるのは、加工性の良さやコスト、純度の確保容易性の観点からである。
尚、前記基材は前記炭素基材2のほか、SiC基材であっても良い。例えば、SiC基材としては、クアーズテック株式会社製のSi−SiC複合基材を、好適に用いることができる。Si−SiC基材を用いることで耐変形性が向上するといった観点からである。
このように、炭素基材が用いられるのは、加工性の良さやコスト、純度の確保容易性の観点からである。
尚、前記基材は前記炭素基材2のほか、SiC基材であっても良い。例えば、SiC基材としては、クアーズテック株式会社製のSi−SiC複合基材を、好適に用いることができる。Si−SiC基材を用いることで耐変形性が向上するといった観点からである。
また、基材として使用する炭素基材中の不純物濃度(Fe、Ni、Crの金属元素)はそれぞれ0.05ppm以下であることが望ましい。不純物濃度が高いと、高品質なウェーハを製造することができず、好ましくない。
この炭素基材2の全面を被覆するSiC被膜3は、炭素基材2からの発塵、不純物の外方拡散を防止、また炭素基材2の全面を保護すると共に、炭素基体2の反りを抑制する役割を有する。
本発明においては、SiC被膜3の厚さは、特に限定されるものではないが、薄すぎる場合には、接触やエッチングによる膜の消耗で炭素基材2の露出が懸念される。一方、厚すぎる場合には、SiC被膜3自身に、炭素基材2との熱膨張係数差に起因するクラックが発生しやすくなる懸念があり、好ましくない。
これらを考慮すれば、本発明におけるSiC被膜の厚さは、好適には30μm以上500μm以下、さらに好ましくは60μm以上250μm以下である。
尚、基材がSiC基材である場合には、熱膨張係数差に起因するクラックがSiC被膜に発生し難いため、SiC被膜の厚さをより厚く形成することができる。
これらを考慮すれば、本発明におけるSiC被膜の厚さは、好適には30μm以上500μm以下、さらに好ましくは60μm以上250μm以下である。
尚、基材がSiC基材である場合には、熱膨張係数差に起因するクラックがSiC被膜に発生し難いため、SiC被膜の厚さをより厚く形成することができる。
また、前記SiC被膜は、少なくとも1.0×1018(atomos/cm3)の酸素濃度を有している。
SiCウェーハに炭化珪素エピタキシャル膜を形成する工程において、1.0×1018(atomos/cm3)以上の酸素濃度を有するSiC被膜を備えるサセプタを用いた場合には、サセプタ上にポリ炭化珪素(Poly-SiC)がサセプタに堆積しても、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)を容易に剥離でき、サセプタの形状変化(寸法変化)を抑制することができる。
SiCウェーハに炭化珪素エピタキシャル膜を形成する工程において、1.0×1018(atomos/cm3)以上の酸素濃度を有するSiC被膜を備えるサセプタを用いた場合には、サセプタ上にポリ炭化珪素(Poly-SiC)がサセプタに堆積しても、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)を容易に剥離でき、サセプタの形状変化(寸法変化)を抑制することができる。
上記したように、酸素濃度が少なくとも1.0×1018(atomos/cm3)であるSiC膜は、表層に厚い酸化膜(SiO2)形成されているのと同様に作用し、またポリ炭化珪素(Poly-SiC)は酸化膜(SiO2)との密着性が悪いところからして、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)は、前記SiC膜から容易に剥離するものと推察している。
したがって、SiC被膜における酸素濃度が高くなるにつれて、より容易に剥離することができ、酸素濃度が少なくとも1.0×1018(atomos/cm3)であれば、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)は、前記SiC膜から容易に剥離することができる。
その結果、ウェーハの熱環境を均一にでき、高品質なウェーハを製造することができ、またウェーハの歩留も良好なものとすることができる。
したがって、SiC被膜における酸素濃度が高くなるにつれて、より容易に剥離することができ、酸素濃度が少なくとも1.0×1018(atomos/cm3)であれば、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)は、前記SiC膜から容易に剥離することができる。
その結果、ウェーハの熱環境を均一にでき、高品質なウェーハを製造することができ、またウェーハの歩留も良好なものとすることができる。
また、前記SiC被膜中の不純物濃度(Fe、Ni、Crの金属元素)はそれぞれ0.05ppm以下であることが望ましい。不純物濃度が高いと、高品質なウェーハを製造することができず、好ましくない。
また、前記ザグリ部1Aの形状は、図1に示すような断面形状が湾曲形状である必要はなく、図2に示すように、前記ザグリ部1Aが円柱状の凹部4a、4bが重ね合わされた形状であっても良い。
次に、このSiC被膜を有するサセプタの製造方法について説明する。
まず、炭素基材を用意する。この炭素基材としては、前記したように、例えば、炭素(等方製高純度黒鉛:クアーズテック株式会社製)基材を好適に用いることができる。
そして、この炭素基材を、例えば、基材厚み2.0〜10.0mm、直径80mm〜380mmの4〜12インチSiCウェーハ用のサセプタの製品形状に加工する。
まず、炭素基材を用意する。この炭素基材としては、前記したように、例えば、炭素(等方製高純度黒鉛:クアーズテック株式会社製)基材を好適に用いることができる。
そして、この炭素基材を、例えば、基材厚み2.0〜10.0mm、直径80mm〜380mmの4〜12インチSiCウェーハ用のサセプタの製品形状に加工する。
そして、サセプタの製品形状に加工した後、純化処理を行い、炭素基材中の不純物濃度(Fe、Ni、Crの金属元素)をそれぞれ0.05ppm以下まで低減する。
純化処理は、純化用ガスとしてCl2等のハロゲン系ガスを用い、炉内温度を1500℃以上、2500℃以下の特定温度、炉内圧力を1500Pa以上、2500Pa以下の特定圧力を維持して行われる。圧力を上下させても良い(オシレート処理)。純化用ガスはHClを使っても良い。
純化処理は、純化用ガスとしてCl2等のハロゲン系ガスを用い、炉内温度を1500℃以上、2500℃以下の特定温度、炉内圧力を1500Pa以上、2500Pa以下の特定圧力を維持して行われる。圧力を上下させても良い(オシレート処理)。純化用ガスはHClを使っても良い。
純化処理後、炭素基材に対してSiC被覆膜を成膜する。
この成膜は、原料ガスとしてSiCl4、C3H8、キャリアガス(希釈ガス)としてH2を用い、炉内温度を1000℃以上、1300℃以下の特定温度、炉内圧力を1500Pa以上、2500Pa以下の特定圧力を維持して行われる。
SiCl4、C3H8、H2は、SiCl4:C3H8:H2=18.72:5.76:172.8(L/min)のガス流量の関係を維持しつつ、炉内に導入される。
この成膜は、原料ガスとしてSiCl4、C3H8、キャリアガス(希釈ガス)としてH2を用い、炉内温度を1000℃以上、1300℃以下の特定温度、炉内圧力を1500Pa以上、2500Pa以下の特定圧力を維持して行われる。
SiCl4、C3H8、H2は、SiCl4:C3H8:H2=18.72:5.76:172.8(L/min)のガス流量の関係を維持しつつ、炉内に導入される。
更に、成膜中、炉内にH2Oを、0.025L/min以上、0.10L/min以下、導入する。H2Oは高温でCOX、CHX、H2に分解されるが、COXとSi源が反応することで高酸素濃度、かつ、低金属不純物濃度のCVD−SiC(SiC被覆膜)が得られる。
尚、昇降温時は、原料ガス(SiCl4、C3H8)は炉内に導入せず、キャリアガス(H2)のみ導入し行う。通常、キャリアガス(H2)のみの昇温時、1Torr以下まで真空度を維持できる真空ポンプを用いる。
また、SiC基材であっても、炭素基材に対するSiC被覆膜の成膜方法と同様な方法で成膜することができる。
また、SiC基材であっても、炭素基材に対するSiC被覆膜の成膜方法と同様な方法で成膜することができる。
(ポリ炭化珪素(Poly-SiC)の剥離方法)
SiCウェーハ上に炭化珪素エピタキシャル膜を形成する工程で使用されるサセプタには、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)が堆積する。
このサセプタに堆積したポリ炭化珪素(Poly-SiC)の剥離は、2000Pa以上3000Pa以下の減圧環境下にて、1000℃以上1300℃以下に加熱した状態から、炉内に10℃以上150℃以下のH2およびHCl(水素酸ガス)を1L/min以上300L/min以下で炉内に導入しながら、5℃/min以上10℃/min以下の降温速度で冷却することで行われる。
SiCウェーハ上に炭化珪素エピタキシャル膜を形成する工程で使用されるサセプタには、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)が堆積する。
このサセプタに堆積したポリ炭化珪素(Poly-SiC)の剥離は、2000Pa以上3000Pa以下の減圧環境下にて、1000℃以上1300℃以下に加熱した状態から、炉内に10℃以上150℃以下のH2およびHCl(水素酸ガス)を1L/min以上300L/min以下で炉内に導入しながら、5℃/min以上10℃/min以下の降温速度で冷却することで行われる。
ここで、2000Pa以上3000Pa以下の減圧環境下で行うのは、冷却効率を優先しつつも、真空ポンプ(油回転ポンプ)の負荷を抑えるためであり、2000Pa未満の場合には、冷却効率が低下するため好ましくなく、3000Paを超える場合には、真空ポンプ(油回転ポンプ)の負荷が高まるため好ましくない。
また、1000℃以上1300℃以下に加熱した状態した後、5℃/min以上10℃/min以下の降温速度で冷却するのは、熱衝撃により剥離を促進させるためである。
1000℃未満の場合には、熱衝撃が小さくなり好ましくなく、1300℃を超える場合には、炉体に負荷がかかり、炉体のコストが高くなるため好ましくない。
また、降温速度が5℃/min未満の場合には、熱衝撃が小さくなり好ましくなく、降温速度が10℃/minを超える場合には、サセプタ自体にクラックが入る可能性の他、炉体に負荷がかかるため好ましくない。
1000℃未満の場合には、熱衝撃が小さくなり好ましくなく、1300℃を超える場合には、炉体に負荷がかかり、炉体のコストが高くなるため好ましくない。
また、降温速度が5℃/min未満の場合には、熱衝撃が小さくなり好ましくなく、降温速度が10℃/minを超える場合には、サセプタ自体にクラックが入る可能性の他、炉体に負荷がかかるため好ましくない。
また、炉内にH2とHCl(水素酸ガス)を導入するのは、冷却効率を高めるためである。このH2とHCl(水素酸ガス)の温度は、冷却効率を高めるためには、より低温であることが望ましいが、一方、10℃未満の低温とすることは冷却システムの導入が必要となり、コストが増加するため、望ましくない。よって、H2とHCl(水素酸ガス)の温度は、10℃以上150℃以下が好ましい。
更に、H2とHCl(水素酸ガス)は、1L/min以上300L/min以下導入される。この流量についても、冷却効率を高めるためであり、必要以上に流量を多くしても最終的には圧力律速になり、好ましくない。
更に、H2とHCl(水素酸ガス)は、1L/min以上300L/min以下導入される。この流量についても、冷却効率を高めるためであり、必要以上に流量を多くしても最終的には圧力律速になり、好ましくない。
そして、エピタキシャル成長用の炉を使用して、このポリ炭化珪素(Poly-SiC)の除去(クリーニング)を行うことができる。そのため、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)の剥離は容易に実施することができ、低コストである。
上記のように、CVD−SiC(SiC被覆膜)を有するサセプタを用いて、SiCウェーハにエピタキシャル成長させると、SiCウェーハを保持しているサセプタには、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)が堆積し成長し、形状変化、寸法変化が生じる。
しかしながら、このポリ炭化珪素(Poly-SiC)はサセプタから容易に剥離することができ、サセプタの形状変化(寸法変化)を抑制することができる。
しかしながら、このポリ炭化珪素(Poly-SiC)はサセプタから容易に剥離することができ、サセプタの形状変化(寸法変化)を抑制することができる。
尚、上記実施形態ではサセプタを例にとって説明したが、本発明はサセプタに限られるものではなく、縦型ウエハボート、横型ウエハボート、エッジリング、ダミーウェハ等のような半導体製造用部材において、広く適用することができる。
(実施例1)
純化処理後、炭素基材に対してSiC被覆膜を成膜した。この成膜は、原料ガスとしてSiCl4、C3H8、キャリアガス(希釈ガス)としてH2を用い、炉内温度を1200℃、炉内圧力を2000Pa、SiCl4、C3H8、H2は、SiCl4:C3H8:H2=18.72:5.76:172.8(L/min)のガス流量の関係を維持した。更に、成膜中、炉内にH2Oを、0.050L/min導入した。
そして、酸素濃度が、5.0×1018(atomos/cm3)SiC被膜を有するサセプタを形成した。
このSiC被膜の深さと、酸素濃度、水素濃度の関係を、SIMS(二次イオン質量分析法)により調べた。その結果を図3に示す。
純化処理後、炭素基材に対してSiC被覆膜を成膜した。この成膜は、原料ガスとしてSiCl4、C3H8、キャリアガス(希釈ガス)としてH2を用い、炉内温度を1200℃、炉内圧力を2000Pa、SiCl4、C3H8、H2は、SiCl4:C3H8:H2=18.72:5.76:172.8(L/min)のガス流量の関係を維持した。更に、成膜中、炉内にH2Oを、0.050L/min導入した。
そして、酸素濃度が、5.0×1018(atomos/cm3)SiC被膜を有するサセプタを形成した。
このSiC被膜の深さと、酸素濃度、水素濃度の関係を、SIMS(二次イオン質量分析法)により調べた。その結果を図3に示す。
そして、SiC被膜を有するサセプタを用いて、SiCウェーハ上に炭化珪素エピタキシャル膜を形成し、サセプタ上にポリ炭化珪素(Poly-SiC)を100μm堆積させた。
その後、2000Paの減圧環境下にて、1240℃に加熱した状態から、炉内に100℃のH2を172.8L/min、HClを39.9L/minで炉内に導入しながら、7℃/minの降温速度で冷却した。
その結果、サセプタ上に堆積したポリ炭化珪素(Poly-SiC)をすべて除去することができた。
その後、2000Paの減圧環境下にて、1240℃に加熱した状態から、炉内に100℃のH2を172.8L/min、HClを39.9L/minで炉内に導入しながら、7℃/minの降温速度で冷却した。
その結果、サセプタ上に堆積したポリ炭化珪素(Poly-SiC)をすべて除去することができた。
(実施例2)
純化処理後、炭素基材に対してSiC被覆膜を成膜した。この成膜は、原料ガスとしてSiCl4、C3H8、キャリアガス(希釈ガス)としてH2を用い、炉内温度を1200℃、炉内圧力を2000Pa、SiCl4、C3H8、H2は、SiCl4:C3H8:H2=18.72:5.76:172.8(L/min)のガス流量の関係を維持した。更に、成膜中、炉内にH2Oを、0.025L/min導入した。
そして、酸素濃度が、1.0×1018(atomos/cm3)SiC被膜を有するサセプタを形成した。
そして、実施例1と同一の条件で、サセプタ上にポリ炭化珪素(Poly-SiC)を100μm堆積させ、2000Paの減圧環境下にて、1300℃に加熱した状態から、炉内に100℃のH2を172.8L/min、HClを39.9L/minで炉内に導入しながら、5℃/minの降温速度で冷却してポリ炭化珪素(Poly-SiC)を剥離させた。
その結果、サセプタ上に堆積したポリ炭化珪素(Poly-SiC)をすべて除去することができた。
純化処理後、炭素基材に対してSiC被覆膜を成膜した。この成膜は、原料ガスとしてSiCl4、C3H8、キャリアガス(希釈ガス)としてH2を用い、炉内温度を1200℃、炉内圧力を2000Pa、SiCl4、C3H8、H2は、SiCl4:C3H8:H2=18.72:5.76:172.8(L/min)のガス流量の関係を維持した。更に、成膜中、炉内にH2Oを、0.025L/min導入した。
そして、酸素濃度が、1.0×1018(atomos/cm3)SiC被膜を有するサセプタを形成した。
そして、実施例1と同一の条件で、サセプタ上にポリ炭化珪素(Poly-SiC)を100μm堆積させ、2000Paの減圧環境下にて、1300℃に加熱した状態から、炉内に100℃のH2を172.8L/min、HClを39.9L/minで炉内に導入しながら、5℃/minの降温速度で冷却してポリ炭化珪素(Poly-SiC)を剥離させた。
その結果、サセプタ上に堆積したポリ炭化珪素(Poly-SiC)をすべて除去することができた。
(比較例1)
純化処理後、炭素基材に対してSiC被覆膜を成膜した。この成膜は、原料ガスとしてSiCl4、C3H8、キャリアガス(希釈ガス)としてH2を用い、炉内温度を1200℃、炉内圧力を2000Pa、SiCl4、C3H8、H2は、SiCl4:C3H8:H2=18.72:5.76:172.8(L/min)のガス流量の関係を維持した。更に、成膜中、炉内にH2Oを、0.001L/min導入した。
そして、酸素濃度が、9×1017(atomos/cm3)SiC被膜を有するサセプタを形成した。
このSiC被膜の深さと、酸素濃度、水素濃度の関係を、SIMS(二次イオン質量分析法)により調べた。その結果を図4に示す。
純化処理後、炭素基材に対してSiC被覆膜を成膜した。この成膜は、原料ガスとしてSiCl4、C3H8、キャリアガス(希釈ガス)としてH2を用い、炉内温度を1200℃、炉内圧力を2000Pa、SiCl4、C3H8、H2は、SiCl4:C3H8:H2=18.72:5.76:172.8(L/min)のガス流量の関係を維持した。更に、成膜中、炉内にH2Oを、0.001L/min導入した。
そして、酸素濃度が、9×1017(atomos/cm3)SiC被膜を有するサセプタを形成した。
このSiC被膜の深さと、酸素濃度、水素濃度の関係を、SIMS(二次イオン質量分析法)により調べた。その結果を図4に示す。
そして、実施例1と同一の条件で、サセプタ上にポリ炭化珪素(Poly-SiC)を100μm堆積させ、実施例1と同一の条件でポリ炭化珪素(Poly-SiC)の剥離を試みた。
その結果、サセプタ上に堆積したポリ炭化珪素(Poly-SiC)の一部が残存し、すべてを除去することはできなかった。
その結果、サセプタ上に堆積したポリ炭化珪素(Poly-SiC)の一部が残存し、すべてを除去することはできなかった。
(比較例2)
純化処理後、炭素基材に対してSiC被覆膜を成膜した。この成膜は、原料ガスとしてSiCl4、C3H8、キャリアガス(希釈ガス)としてH2を用い、炉内温度を1200℃、炉内圧力を2000Pa、SiCl4、C3H8、H2は、SiCl4:C3H8:H2=18.72:5.76:172.8(L/min)のガス流量の関係を維持した。更に、成膜中、炉内にH2Oを、0.200L/min導入した。
H2Oの濃度が高いため、得られたSiC被膜の結晶性は低下し、こぶ状の凸部が点在する表面を有していた。このSiC被膜上にSiウェーハを載置して熱処理したところ、Siウェーハに局所的応力集中が発生し、Siウェーハにスリップ等の不具合を発生した。
純化処理後、炭素基材に対してSiC被覆膜を成膜した。この成膜は、原料ガスとしてSiCl4、C3H8、キャリアガス(希釈ガス)としてH2を用い、炉内温度を1200℃、炉内圧力を2000Pa、SiCl4、C3H8、H2は、SiCl4:C3H8:H2=18.72:5.76:172.8(L/min)のガス流量の関係を維持した。更に、成膜中、炉内にH2Oを、0.200L/min導入した。
H2Oの濃度が高いため、得られたSiC被膜の結晶性は低下し、こぶ状の凸部が点在する表面を有していた。このSiC被膜上にSiウェーハを載置して熱処理したところ、Siウェーハに局所的応力集中が発生し、Siウェーハにスリップ等の不具合を発生した。
(実施例3)
実施例1において、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)の剥離条件を、2000Paの減圧環境下にて1000℃に加熱した状態から、炉内に100℃のH2とHClを39.9L/minで炉内に導入しながら、10℃/minの降温速度で冷却することとした。
その結果、サセプタ上に堆積したポリ炭化珪素(Poly-SiC)のすべてを除去することができた。
実施例1において、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)の剥離条件を、2000Paの減圧環境下にて1000℃に加熱した状態から、炉内に100℃のH2とHClを39.9L/minで炉内に導入しながら、10℃/minの降温速度で冷却することとした。
その結果、サセプタ上に堆積したポリ炭化珪素(Poly-SiC)のすべてを除去することができた。
(実施例4)
実施例1において、成膜中、炉内にH2Oを、0.10L/min導入してSiC被膜を形成した。このSiC被膜の酸素濃度は、6.2×1018(atomos/cm3)であった。
その後、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)の剥離条件を、3000Paの減圧環境下にて1150℃に加熱した状態から、炉内に100℃のH2とHClを39.9L/minで炉内に導入しながら、7℃/minの降温速度で冷却することとした。
その結果、サセプタ上に堆積したポリ炭化珪素(Poly-SiC)のすべてを除去することができた。
実施例1において、成膜中、炉内にH2Oを、0.10L/min導入してSiC被膜を形成した。このSiC被膜の酸素濃度は、6.2×1018(atomos/cm3)であった。
その後、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)の剥離条件を、3000Paの減圧環境下にて1150℃に加熱した状態から、炉内に100℃のH2とHClを39.9L/minで炉内に導入しながら、7℃/minの降温速度で冷却することとした。
その結果、サセプタ上に堆積したポリ炭化珪素(Poly-SiC)のすべてを除去することができた。
(比較例3)
実施例1において、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)の剥離条件を、2000Paの減圧環境下にて800℃に加熱した状態から、炉内に100℃のH2とHClを39.9L/minで炉内に導入しながら、5℃/minの降温速度で冷却することとした。
その結果、サセプタ上に堆積したポリ炭化珪素(Poly-SiC)の一部が残存し、すべてを除去することはできなかった。
実施例1において、ポリ炭化珪素(Poly-SiC)の剥離条件を、2000Paの減圧環境下にて800℃に加熱した状態から、炉内に100℃のH2とHClを39.9L/minで炉内に導入しながら、5℃/minの降温速度で冷却することとした。
その結果、サセプタ上に堆積したポリ炭化珪素(Poly-SiC)の一部が残存し、すべてを除去することはできなかった。
1 サセプタ
2 炭素基材
3 SiC被覆膜
4a 円柱状の凹部
4b 円柱状の凹部
2 炭素基材
3 SiC被覆膜
4a 円柱状の凹部
4b 円柱状の凹部
Claims (5)
- 炭素基材あるいはSiC基材にSiCを被覆したSiC被膜を有する半導体製造用部材であって、
前記SiC被膜における酸素濃度が、少なくとも1.0×1018(atomos/cm3)であることを特徴とする半導体製造用部材。 - 前記炭素基材は、炭素基材中の不純物であるFe、Ni、Crの金属元素の濃度がそれぞれ0.05ppm以下で、等方性黒鉛であることを特徴とする請求項1記載の半導体製造用部材。
- 前記SiC被膜中の不純物であるFe、Ni、Crの金属元素の濃度が、それぞれ0.05ppm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の半導体製造用部材。
- 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された半導体製造用部材の製造方法であって、炭素基材あるいはSiC基材にSiC被覆膜を成膜する工程において、
原料ガスとしてSiCl4、C3H8、キャリアガスとしてH2を用い、成膜中、炉内にH2Oが0.025L/min以上、0.10L/min以下、導入されることを特徴とする半導体製造用部材の製造方法。 - 炭素基材あるいはSiC基材にSiCを被覆したSiC被膜を有する請求項1乃至請求項3のいずれかの半導体製造用部材上に、堆積したポリ炭化珪素の剥離方法において、
2000Pa以上3000Pa以下の減圧環境下にて、1000℃以上1300℃以下に加熱した状態から、H2とHClを炉内に導入しながら、5℃/min以上10℃/min以下の降温速度で冷却することを特徴とするSiC被膜を有する半導体製造用部材上に堆積したポリ炭化珪素の剥離方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020005293A JP2021113136A (ja) | 2020-01-16 | 2020-01-16 | SiC被膜を有する半導体製造用部材及びこの半導体製造用部材の製造方法、並びに半導体製造用部材上に堆積したポリ炭化珪素の剥離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020005293A JP2021113136A (ja) | 2020-01-16 | 2020-01-16 | SiC被膜を有する半導体製造用部材及びこの半導体製造用部材の製造方法、並びに半導体製造用部材上に堆積したポリ炭化珪素の剥離方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021113136A true JP2021113136A (ja) | 2021-08-05 |
Family
ID=77077465
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020005293A Pending JP2021113136A (ja) | 2020-01-16 | 2020-01-16 | SiC被膜を有する半導体製造用部材及びこの半導体製造用部材の製造方法、並びに半導体製造用部材上に堆積したポリ炭化珪素の剥離方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021113136A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102022102373A1 (de) | 2022-02-01 | 2023-08-03 | The Yellow SiC Holding GmbH | Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung eines siliziumkarbidhaltigen Werkstücks |
-
2020
- 2020-01-16 JP JP2020005293A patent/JP2021113136A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102022102373A1 (de) | 2022-02-01 | 2023-08-03 | The Yellow SiC Holding GmbH | Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung eines siliziumkarbidhaltigen Werkstücks |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101333337B1 (ko) | 에피텍셜 탄화규소 단결정 기판 및 그 제조 방법 | |
WO2015114961A1 (ja) | 炭化珪素エピタキシャル基板および炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法 | |
JP5865796B2 (ja) | エピタキシャル成長装置および炭化珪素エピタキシャルウエハ製造方法 | |
JP2008311541A (ja) | 炭化珪素半導体基板の製造方法 | |
JP2011018772A (ja) | 炭化珪素単結晶成膜装置用サセプタ | |
JP2021113136A (ja) | SiC被膜を有する半導体製造用部材及びこの半導体製造用部材の製造方法、並びに半導体製造用部材上に堆積したポリ炭化珪素の剥離方法 | |
JP2020100528A (ja) | 積層体、積層体の製造方法および炭化珪素多結晶基板の製造方法 | |
JP5045955B2 (ja) | Iii族窒化物半導体自立基板 | |
CN117672815A (zh) | 一种SiC外延片及其制备方法 | |
JP2022020995A (ja) | 炭化珪素エピタキシャルウエハの製造方法 | |
JP2011023431A (ja) | 炭化珪素半導体装置の製造方法 | |
JP4374986B2 (ja) | 炭化珪素基板の製造方法 | |
JP5459257B2 (ja) | シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法 | |
JP7255473B2 (ja) | 炭化ケイ素多結晶基板の製造方法 | |
JP4252944B2 (ja) | サセプタおよび化学気相成長方法 | |
CN110117814A (zh) | 具有低密度c空位缺陷的碳化硅外延的制备方法 | |
JP7220844B2 (ja) | SiC多結晶基板の製造方法 | |
JP7294021B2 (ja) | 黒鉛製支持基板の表面処理方法、炭化珪素多結晶膜の成膜方法および炭化珪素多結晶基板の製造方法 | |
JP2018067736A (ja) | 炭化珪素半導体装置及びその製造方法 | |
JPH10251062A (ja) | 炭化珪素成形体の製造方法 | |
JP2000150393A (ja) | 炭化珪素膜の製造方法 | |
JP7143638B2 (ja) | 炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法 | |
JP2022100086A (ja) | 半導体熱処理部材及びその製造方法 | |
JP2020043260A (ja) | 多結晶膜の成膜方法、基板載置機構および成膜装置 | |
WO2023067876A1 (ja) | 多結晶炭化珪素基板の製造方法 |