JP2021112948A - シート回動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートバックを起立させる際の起立速度を最適に設定することが可能なシート回動装置を提供する。【解決手段】シート回動装置は、シートクッションと、シートバックと、前方に倒回した倒回位置から起立位置を含む所定範囲内で、軸線L2を中心としてシートバックを回動可能に支持する支持部と、を備える。支持部はシートバックを起立位置に復帰する復帰機構40を有し、復帰機構40は、倒回位置に位置するシートバックを起立方向に付勢する渦巻ばね41と、渦巻ばね41の付勢力に抗してシートバックを倒回位置に保持するロック機構と、倒回位置と起立位置との間の所定位置で、渦巻ばね41の付勢力がシートバックに作用することを制限するストッパ43と、を有する。【選択図】図8

Description

本発明は、シートバックを回動可能に支持するシート回動装置に関する。
従来より、渦巻ばねを介してシートクッションに対しシートバックを回動可能に支持してなる装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1記載の装置は、一端および他端がそれぞれシートクッション側およびシートバック側に係止された渦巻ばね(スパイラルスプリング)を有し、渦巻ばねの付勢力に抗して前倒し状態のテーブル位置でロックされたシートバックが、ロック解除時に渦巻ばねの付勢力により自動的に起立されるように構成される。
特開平8−19444号公報
特許文献1記載の装置では、シートバックがテーブル位置から起立する途中の所定位置で、付勢力が0になるように渦巻ばねが設けられる。しかしながら、特許文献1記載の装置では、シートバックが所定位置を超えて起立した後、シートバックには反対方向の渦巻ばねの付勢力が作用するため、装備有無などの重量変化や渦巻ばねのへたりによる性能悪化等の要因が発生した場合、シートバックの起立速度を設定通りに制御することが難しい。
本発明の一態様であるシート回動装置は、シートクッションと、シートバックと、前方に倒回した倒回位置から起立位置を含む所定範囲内で、軸線を中心としてシートバックを回動可能に支持する支持部と、を備える。支持部は、倒回位置に位置するシートバックを起立方向に付勢する渦巻ばねと、渦巻ばねの付勢力に抗してシートバックを倒回位置に保持するロック機構と、倒回位置と起立位置との間の所定位置で、渦巻ばねの付勢力がシートバックに作用することを制限するストッパと、を有する。
本発明によれば、シートバックを起立させる際の起立速度を所望の位置にて規制することができる。
本発明の実施形態に係るシート回動装置が適用される車両用シートの概略構成を示す側面図。 図1のシートの骨格をなすシートフレームの斜視図。 図1の車両用シートの回動動作の一例を示す図。 図1の車両用シートの回動動作の他の例を示す図。 図2のIV-IV線に沿った断面図。 図4のV-V線に沿った断面図。 図2のシートフレームを斜め後方から見た斜視図。 図5のリクライニング機構の要部の構成を示す平面図。 図2の要部拡大図。 本発明の実施形態に係るシート回動装置に設けられる復帰機構の動作の一例を示す図。 図9Aに続く動作の一例を示す図。 図9Bに続く動作の一例を示す図。 本発明の実施形態に係るシート回動装置が適用される車両用シートの傾斜角度の一例を示す図。
以下、図1〜図10を参照して、本発明の実施形態について説明する。本実施形態に係るシート回動装置は、乗り物用シートとして例えば車両用シート、特に車両の後面に設けられたバックドアに面したリアシートに適用される。なお、シート回動装置は他の乗り物用シートに適用することもでき、乗り物用シート以外に適用することもできる。
図1は、本実施形態に係るシート回動装置が適用される車両用シート(以下単にシートと呼ぶことがある)100の概略構成を示す側面図である。図1に示すように、シート100は、乗員の臀部を支持するシートクッション1と、乗員の腰部および背部を支持するシートバック2と、乗員の頭部を支持するヘッドレスト3とを有する。なお、以下ではシート100に着座した乗員を基準にして前後方向、左右方向および上下方向を定義し、この定義に従い各部の構成を説明する。
車両のフロア4の上面には、前後方向に延在する左右一対のロアレール5が固定される。ロアレール5の上方には、前後方向に延在する左右一対のアッパレール6が設けられる。アッパレール6はロアレール5上を前後方向にスライド可能であり、ロアレール5とアッパレール6とはスライド機構7を構成する。シートクッション1は、シートクッション1の骨格をなすシートクッションフレーム10を有し、シートバック2は、シートバック2の骨格をなすシートバックフレーム20を有する。
図2は、シート100の骨格をなすシートフレーム101の斜視図であり、図1からシート100の表皮やパッド等を取り外した状態を示す。図2に示すように、シートクッションフレーム10は、前後方向に延在する左右一対のロアフレーム11と、左右方向に延在し、左右のロアフレーム11同士を連結する前後一対の連結フレーム12、13とを有し、全体が平面視枠状に構成される。左右のロアフレーム11の前端部は、アッパレール6上に立設された左右一対のレッグフレーム14により支持される。なお、レッグフレーム14の上端部および下端部は、それぞれ左右方向に延在する回動軸を支点にしてロアフレーム11およびアッパレール6に回動可能に軸支される。
シートバックフレーム20は、上下方向に延在する左右一対のサイドフレーム21と、左右方向に延在し、左右のサイドフレーム21同士を連結する上下一対の連結フレーム22,23とにより構成された正面視略矩形枠状の枠フレーム20aと、枠フレーム20aの後面に固定された略矩形板状のバックパネル24とを有する。左右のサイドフレーム21の下端部には、それぞれ略板状のアッパブラケット25が固定される。アッパブラケット25は、連結フレーム23よりも下方に延在するとともに、前後方向に幅広に形成され、左右外側を向かう左右一対の側面25aを有する。
シートクッションフレーム10の左右のロアフレーム11は、左右のアッパブラケット25の側面25aから左右方向に隙間を空けてアッパブラケット25の左右方向外側に配置される。アッパブラケット25の上端部には、左右方向の軸線L1に沿って延在する回動軸26を支点にしてロアフレーム11の後端部が回動可能に軸支される。左右のロアフレーム11は、左右のアッパレール6と左右方向ほぼ同一位置に位置する。左右のアッパレール6の後端部には、上方に向けて略板状の左右一対のロアブラケット15が突設される。左右のロアブラケット15は、左右方向に延在する連結フレーム16により一体に連結される。
シートバックフレーム20は、左右方向に延在する軸線L2を中心としてロアブラケット15に回動可能に支持される。すなわち、ロアブラケット15の上端部には支持部SPが設けられ、アッパブラケット25は支持部SPにより回動可能に軸支される。図1に示すように、シートバック2の水平線に対する角度(傾斜角度θ)は、支持部SPを介して変更される。
図3A、図3Bは、それぞれシートバック2の回動動作の一例を示す図である。特に図3Bは、シートバック2が前方に最大に回動した状態を示し、図3Aは、シートバック2の回動途中の状態を示す。なお、図1のシートバック2の位置を起立位置と呼び、図3Bのシートバック2の位置を格納位置と呼ぶ。起立位置では、傾斜角度θは約90°(厳密には100°〜110°程度)であり、格納位置では傾斜角度θは0°である。シートバック2は、起立位置から格納位置まで、軸線L2を中心にして前方に回動可能である。図3Aに示すように、レッグフレーム14は、シートバック2の回動途中で折り畳まれ(矢印A)、これによりシートクッション1が前方に移動する(矢印B)。
図4は、図2の支持部SPを上方から見た状態を概略的に示す平面図(図2のIV-IV線に沿った断面図)である。図4に示すように、支持部SPは、シートバック2(アッパブラケット25)を傾動するリクライニング機構30と、シートバック2を格納位置から起立位置へ復帰させる復帰機構40とを有する。リクライニング機構30は、右側のアッパブラケット25の右側面25aと右側のロアブラケット15の左側面15aとの間に、軸線L2を中心にして設けられる。
図5は、リクライニング機構30の概略構成を示す正面図(図4のV-V線に沿った断面図)である。図5に示すように、リクライニング機構30は、ロアブラケット15の左側面15aに固定されたロアプレート31と、アッパブラケット25の右側面25aに固定され、ロアプレート31に対向して配置されたアッパプレート32と、軸線L2に沿って延在し、ロアプレート31およびアッパプレート32の回転中心を貫通する連結軸33と、ロアプレート31とアッパプレート32との間の内部空間に配置され、連結軸33と一体に回転するカムプレート34と、当該内部空間に配置された上下一対のロック部材35と、カムプレート34を矢印A方向に付勢する左右一対のねじりばね36と、を有する。
ロック部材35は、ロアプレート31の左面に形成されたガイド溝31aに係合し、ガイド溝31aに沿って上下方向、すなわち径方向内側および径方向外側に移動可能である。ロック部材35は、内径側端面にカム部を有し、外径側端面に外歯35aを有する。アッパプレート32は、内部空間を形成する内周面に周方向にわたって形成された内歯32aを有する。ロック部材35の外歯35aは、径方向外側に移動したときにアッパプレート32の内歯32aと係合する。カムプレート34はロック部材35と係合し、カムプレート34が図示のようにねじりばね57の付勢力により矢印A方向に回転されると、ロック部材35は径方向外側に移動される。これにより外歯35aが内歯32aに噛合し、ロアブラケット15に対するアッパブラケット25の回動位置が固定される(リクライニングロック)。
一方、カムプレート34がねじりばね57の付勢力に抗して矢印B方向に回転されると、ロック部材35は、径方向内側に移動される。これにより外歯35aが内歯32aから離間し、ロアブラケット15に対するアッパブラケット25の相対回転が可能となる(リクライニングロック解除)。連結軸33は、アッパブラケット25を貫通し、その左端部に解除レバー37が接合される。解除レバー37には、リンク機構を介して操作ストラップが係止される。
図6は、操作ストラップの構成を示す斜視図、すなわちシートフレーム101を斜め後方から見た斜視図である。左右のロアブラケット15間に延設された連結フレーム16には、前後方向に延在する左右一対の接続フレーム17の前端部が溶接などにより固定される。左右の接続フレーム17の後端部には、左右方向に延在する接続パイプ18が溶接などにより固定される。接続パイプ18の左右方向中央部には、チャイルドシート固定用のテザーアンカー19が溶接などにより固定される。接続パイプ18の下端部には、後方に向けて略U字状に形成された左右一対のストラップ支持部としてのストラップ支持ワイヤ191,192が接合される。ストラップ支持ワイヤ191,192の底面には、左右方向に延在するワイヤ193が接合される。
ストラップ支持ワイヤ191,192とワイヤパイプ193との間には、左右一対の操作ストラップ8,9がそれぞれ挿通される。操作ストラップ8,9のうち、一方(例えば操作ストラップ8)はスライド機構7(図1)のロック解除用の操作ストラップであり、他方(例えば操作ストラップ9)はリクライニング機構30のロック解除用の操作ストラップである。操作ストラップ8、9は、シートクッションフレーム10の下方を前後方向に延在し、その後端部に、ユーザにより把持される操作部8a,9aがそれぞれ上方に向けて設けられる。操作ストラップ8,9の前端部にはそれぞれ不図示のリンク機構が連結される。リンク機構には、スライド機構7およびリクライニング機構30をロックするようなばねの付勢力がそれぞれ常時作用し、操作ストラップ8,9は前方に(操作部8a,9aは下方に)付勢される。
ユーザが、例えばバックドアを開放した状態で、ばねの付勢力に抗して操作ストラップ8の操作部8aを上方に引き操作すると、リンク機構を介してスライド機構7のロックが解除される。これによりロアレール5上をアッパレール6がスライド可能となる。また、ユーザがばねの付勢力に抗して操作ストラップ9の操作部9aを上方に引き操作すると、リンク機構を介して連結軸33が図5の矢印B方向に回動される。これによりリクライニング機構30のロックが解除され、シートバック2(アッパブラケット25)が回動可能となる。
図示は省略するが、操作ストラップ9に連結されたリンク機構には、解除用ケーブルが連結される。図2に示すように、解除用ケーブル90は、右側のサイドフレーム21の右方の空間に沿って上下方向に延在し、その上端部は、シートバックフレーム20の上端部から突設された操作部9b(図1参照)に連結される。操作部9bを引き操作すると、解除用ケーブル90およびリンク機構を介して連結軸33が図5の矢印B方向に回動される。これによりユーザは、操作部9aだけでなく操作部9bを引き上げ操作することによっても、リクライニング機構30のロックを解除することができる。例えばシート100の右方に立ったユーザは、操作部9bの操作によりリクライニング機構30のロックを解除することができる。
図5に示すように、上下一対のロック部材35には。左方(アッパプレート32側)に向けてカムピン35bが突設される。アッパプレート32には、カムピン35bの位置に対応して、軸線L2を中心とした略円筒形状の内周面32bが形成される。図7は、カムピン35bと内周面32bとの関係を示す図である。図7に示すように、内周面32bは、軸線L2を中心とした略円形の第1内周面32b1と第2内周面32b2とを有する。第1内周面32b1と第2内周面32b2とは周方向交互にそれぞれ一対設けられる。第2内周面32b2は、第1内周面32b1よりも小径である。シートバック2が起立位置(図1)に位置するとき、カムピン35bは、図7に示すように第1内周面32b1の周方向一端部(位置P1)に係合する。このとき、ロック部材35の外歯35aがアッパプレート32の内歯32aに噛合し、シートバック2が起立位置にロックされる。
この状態から、操作部9a、9bの操作によりリクライニング機構30のロックが解除されて、アッパプレート32が図7の矢印B方向に回動されると、カムピン35bが第2内周面32b2に係合する。これによりロック部材35が径方向内側に移動して、外歯35aが内歯32aから離間し、リクライニング機構30のロックが解除される。この場合、操作部9a、9bの操作をやめても外歯35aが内歯32aから離間したままであり、解除状態が維持される。シートバック2が格納位置に回動すると、カムピン35bは第1内周面32b1の周方向他端部(位置P0)に係合する。これによりロック部材35がねじりばね36(図5)の付勢力により径方向外側に移動し、外歯35aが内歯32aに噛合して、シートバック2が格納位置にロックされる。
シートバック2が格納位置にある状態で、操作部9a,9bの操作によりリクライニング機構30のロックが解除されると、シートバック2は、復帰機構40により図7の矢印A方向に回動し、起立位置にロックされる。以下、復帰機構40の構成について説明する。
図8は、復帰機構40の構成を示す図2の要部拡大図である。図8に示すように、復帰機構40は、渦巻ばね41と、渦巻ばね41の端部に係合可能なばね受け42およびストッパ43と、を有する。
渦巻ばね41は、所定長さの幅(左右方向長さ)を有する帯状の部材を渦巻状に巻いて構成され、ロアブラケット15の右側面15bに面して配置される。より詳しくは、渦巻ばね41は、右側面15bの軸線L2とほぼ同一位置に溶接などにより固定された第1端部411と、第1端部411から矢印A方向(時計方向)に複数回、巻回された渦巻部412と、渦巻部412の上部から屈曲されて上方に延在する直線部413と、直線部413の上端部から後方に屈曲される第2端部414とを有する。第2端部414は、アッパブラケット25に固定されず、フリー状態に設けられる。
ばね受け42は、アッパブラケット25の右側面25aに溶接などにより固定され、右方に突出する略矩形の板部材により構成される。ストッパ43は、渦巻部412よりも上方のロアブラケット15の右側面15bに溶接などにより固定され、右方に突出する略矩形の板部材により構成される。より詳しくは、ストッパ43は、ロアブラケット15の右側面15bに固定される台座43aと、台座43aから右方に突出する突出部43bとを有し、全体が略L字状に構成される。
ばね受け42およびストッパ43は、それぞれ所定の板厚と、板厚に対し直交して左右方向に延在する幅と、板厚および幅に対し直交する長さとを有する。ばね受け42およびストッパ43の長さ方向は、軸線L2を中心とした円の接線方向に一致する。なお、ばね受け42およびストッパ43を、軸線L2と中心とした略円弧状に構成してもよい。ばね受け42の板厚はストッパ43(突出部43b)の板厚よりも厚く、ばね受け42はストッパ43よりも強度が高い。
軸線L2からばね受け42までの距離は、軸線L2からストッパ43までの距離よりも長い。したがって、軸線L2を中心にアッパブラケット25が回転するとき、ばね受け42はストッパ43に干渉することなく、ストッパ43の径方向外側を移動する。
図4に示すように、ばね受け42は、ロアブラケット15を超えて右方に延在し、その先端部(右端部)は、渦巻ばね41の右端面よりも右方に位置する。ストッパ43の右端部も渦巻ばね41の右端面よりも右方に位置する。ばね受け42の右端面とストッパ43の右端面の左右方向位置は、例えば互いに同一である。なお、ばね受け42の右端面およびストッパ43の右端面のいずれか一方が、いずれか他方よりも右方に位置してもよい。
ばね受け42の前面およびストッパ43の前面には、それぞれ渦巻ばね41の位置に対応して略凹状の係合部421,431が設けられる。係合部421,431の幅方向の長さW2,W3は、例えば渦巻ばね41の幅方向の長さW1よりも長く、渦巻ばね41は係合部421,431に容易に係合可能である。係合部421の長さW2は係合部431の長さW3よりも長い。なお、W2がW3と同一、あるいはW2がW3より短くてもよい。
図9A〜図9Cは、それぞれ本実施形態に係るシート回動装置のうち、特に復帰機構40の動作の一例を示す図(図4のIX-IX線に沿った断面図)であり、図10は、シートバック2の水平線に対する傾斜角度θの一例を示す図である。図9Aは、傾斜角度θ=0°の格納位置を示し、図9Bは、図10の傾斜角度θ1の中間位置を示し、図9Cは、傾斜角度θ2の起立位置を示す。中間位置での傾斜角度θ1は90°よりも小さく(例えば75°〜85°程度)、起立位置での傾斜角度θ2は90°よりも大きい(例えば100°〜120°程度)。
図9Aに示すように、シートバック2が格納位置では、第1端部411がロアブラケット15に固定された渦巻ばね41の第2端部414が、アッパブラケット25のばね受け42に係合した状態で、リクライニング機構30がロックされる。このため、シートバック2は、渦巻ばね41の付勢力に抗して格納位置に保持される。
この状態から、ユーザが操作部9a,9bを操作してリクライニング機構30のロックを解除すると、シートバック2は渦巻ばね41の付勢力により起き上がる。その結果、渦巻ばね41の第2端部414が後方に移動し、図9Bに示すように、中間位置で渦巻ばね41の直線部413がストッパ43に係合する。すなわち、渦巻ばね41は、ばね受け42とストッパ43の双方に係合する。このように渦巻ばね41が非可動部材であるストッパ43に係合することで、第2端部414がそれ以上、後方へ移動することが阻止され、シートバック2の後方への回動に伴いばね受け42が第2端部414から離間する。
中間位置において、アッパブラケット25に作用する渦巻ばね41の付勢力は0になるが、シートバック2は、中間位置で傾斜角度が直角となる付近まで起き上がっており、その後、慣性力により中間位置を超えて後方に回動する。図9Cに示すように、シートバック2が起立位置まで回動すると、リクライニング機構30がロックされる。これによりシートバック2が起立位置に保持される。なお、シートバック2が中間位置を超えた後、起立位置に到る前に停止した場合には、ユーザはシートバック2を起立位置まで後方に押し倒せばよい。
その後、操作部9a,9bの操作によりリクライニング機構30のロックが解除されると、シートバック2の傾斜角度が調整可能となる。すなわち、シートバック2を、傾斜角度θ2の起立位置から傾斜角度θ3(最大傾斜角度)のフルフラット位置の間の任意の傾斜角度に調整することができる。この場合、ロック部材35のカムピン35bは、図7の第1内周面32b1に係合する。
シートバック2の格納位置から起立位置までの戻り速度はばねの付勢力によって変動するが、中間位置の傾斜角度θ1を適宜設定することにより、シートバック2の停止位置を調整することができる。なお、ストッパ43の取付位置(傾斜角度θ1)は、シートバック2の重量や渦巻ばね41のばね力によって設定される。
なお、起立状態のシートバック2を格納する場合には、ユーザは、操作部9a,9bの操作によりリクライニング機構30のロックを解除した後、渦巻ばね41の付勢力に抗してシートバック2を前方に押し倒す。シートバック2が格納位置まで回動すると、リクライニング機構30がロックされ、これによりシートバック2が格納位置に保持される。
本実施形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)本実施形態に係るシート回動装置は、シートクッション1と、シートバック2と、前方に倒回した格納位置(倒回位置)から起立位置を含む所定範囲内で、軸線L2を中心としてシートバック2を回動可能に支持する支持部SPと、を備える(図1)。支持部SP(復帰機構40)は、倒回位置に位置するシートバック2を起立方向に付勢する渦巻ばね41と、渦巻ばね41の付勢力に抗してシートバック2を倒回位置に保持するリクライニング機構30のロック機構と、倒回位置と起立位置との間の所定位置(中間位置)で、渦巻ばね41の付勢力がシートバック2に作用することを制限するストッパ43と、を有する(図5,8)。
これにより、シートバック2を格納位置から起立位置へ回動させる途中の中間位置で渦巻ばね41の付勢力が制限されるため、起立位置におけるシートバック2の戻り速度を容易に設定することができる。特に、シートバック2に快適装置や安全装置等が装着されると、シートバック2の重量が増加し、シートバック2を起立位置に復帰させるために渦巻ばね41のばね力を大きくする必要がある。この場合、戻り速度が速くなりすぎるおそれがあるが、本実施形態のように所定の中間位置で渦巻ばね41の付勢力を制限することで、起立位置における戻り速度が速くなりすぎることを抑制できる。
(2)渦巻ばね41は、回動不能なフレームであるロアブラケット15に係止される第1端部411(一端部)と、シートバック2のフレーム(アッパブラケット25)に設けられたばね受け42に係合される第2端部414(他端部)とを有し、軸線L2の周囲に巻回して配置される(図8)。ストッパ43は、シートバック2が前方に倒回した倒回位置(格納位置)から起立位置へ回動される途中の中間位置で渦巻ばね41の第1端部411と第2端部414との間の直線部413に係合されるように、ロアブラケット15に設けられる(図8)。これにより、ばね受け42がストッパ43と干渉することなくシートバック2が回動することができるとともに、渦巻ばね41の付勢力を受ける部材を、ばね受け42からストッパ43へと中間位置で容易に切り換えることができる。
(3)ストッパ43は、ロアブラケット15から軸線L2に略平行に突設される板部材により構成される(図8)。これにより簡易かつ安価な構成で、渦巻ばね41の付勢力を制限することができる。
(4)ストッパ43を、板部材として構成する代わりに、ロアブラケット15から軸線L2に略平行に突設されるピン状の部材(ピン部材)により構成することもできる。この場合も、簡易かつ安価な構成で、渦巻ばね41の付勢力を制限することができる。
(5)渦巻ばね41は、軸線L2に略平行な所定長さの幅を有する(図8)。ばね受け42およびストッパ43は、それぞれ渦巻ばね41が係合される係合部421(第1係合部)および係合部431(第2係合部)を有する(図4)。これら係合部421,431は、それぞれ渦巻ばね41の幅方向(左右方向)にわたって凹状に形成される(図4)。係合部421の幅方向の長さW2と係合部431の幅方向長さW3とを比較すると、例えばW2はW3よりも短い。これにより渦巻ばね41が組み込まれるシート100の組立性が向上する。すなわち、渦巻ばね41は、シートバック2の取付時において第1端部411がロアブラケット15に固定された後、直線部413がストッパ43に係止される。このとき、ストッパ43には所定のトルクが作用するが、ストッパ43の係合部431をばね受け42の係合部421より幅広に構成することで、渦巻ばね41の付勢力をストッパ43により容易に受け止めることができる。
(6)係合部421の幅方向の長さW2を、係合部431の幅方向長さW3より長くすることもできる。これによりシートバック2が起立位置から格納位置に回動する際に、中間位置でばね受け42に渦巻ばね41が係合を開始するとき、ばね受け42に作用するトルクは格納位置において作用するトルクよりも小さく、渦巻ばね41が係合部421からずれやすいが、係合部421を係合部431よりも幅広に構成することで、ストッパ43に作用するトルクを、ばね受け42にスムーズに受け渡すことができる。
(7)スライド機構7のロック解除用の操作ストラップ8の操作部8aと、リクライニング機構30のロック解除用の操作ストラップ9の操作部9aとが、シート左右方向に並んで配置される(図6)。これにより、操作部8a,9aを前後方向にずらして配置する場合と比べ、操作部8a,9aを前後方向にコンパクトに配置できる。また、操作部8aはテザーアンカー19と前後方向に重なる位置に配置される(図8)。これにより、操作部8aを左右方向にコンパクトに配置することができる。
上記実施形態は種々の形態に変形することができる。以下、いくつかの変形例について説明する。上記実施形態では、支持部SPがシートバック2を、格納位置から起立位置を含む所定範囲内で軸線L2を中心として回動可能に支持するようにしたが、シートバック2は格納されなくてもよく、シートバック2の倒回位置は格納位置でなくてもよい。すなわち、単に前方に倒回した状態から起立位置まで、あるいは起立位置を超える所定の回動位置(例えばフルフラット位置)までシートバック2を回動可能に支持するのであれば、支持部の構成はいかなるものでもよい。
上記実施形態では、アッパレール6と一体のロアブラケット15からシートバックフレーム20と一体のアッパブラケット25を回動可能に支持するようにしたが、シートバックフレーム20はシートクッションフレーム10から回動可能に支持されてもよい。あるいは、アッパレール6とシートクッションフレーム10以外の他の車両の部位、あるいは非回動部(例えばフロア4)からシートバックフレーム20が回動可能に支持されるようにしてもよい。
上記実施形態では、渦巻ばね41の一端部(第1端部411)がロアブラケット15の軸線L2の近傍の側面15bに固定されるようにしたが、渦巻ばね41の一端部が回動不能な他のフレームに固定されてもよい。したがって、渦巻ばね41の構成は上述したものに限らない。上記実施形態では、アッパブラケット25の右側面25aからばね受け42を突設したが、ばね受け部の構成はこれに限らない。上記実施形態では、ロアブラケット15の右側面15bから軸線L2に略平行に突設された板部材によりストッパ43を構成したが、ストッパの構成はこれに限らない。ストッパ43が、溶接ではなくボルト等の固定手段を用いてロアブラケット15に固定されてもよい。
上記実施形態では、リクライニング機構30によりシートバック2が起立位置から後方に傾動可能に構成したが、リクライニング機構30を省き、シートバック2の起立位置から後方への傾動不能としてもよい。すなわち、シートバック2の後方への最大傾斜角度がθ2となるようにしてもよい。この場合、シートバックを倒回位置に保持するロック機構を、リクライニング機構とは別に設けるようにしてもよい。上記実施形態では、操作ストラップ8,9の操作部8a,9aの操作により、スライド機構7のロックおよびリクライニング機構30のロックを解除するようにしたが、ロックの解除方法はこれに限らない。例えば、ノブ、ボタン、ケーブル等の操作、あるいは電動モータ等のアクチュエータの作動により、ロックを解除するようにしてもよい。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能であり、変形例同士を組み合わせることも可能である。
1 シートクッション、2 シートバック、15 ロアブラケット、25 アッパブラケット、40 復帰機構、41 渦巻ばね、42 ばね受け、43 ストッパ、100 シート、421,431 係合部、SP 支持部、L2 軸線

Claims (6)

  1. シートクッションと、
    シートバックと、
    前方に倒回した倒回位置から起立位置を含む所定範囲内で、軸線を中心として前記シートバックを回動可能に支持する支持部と、を備え、
    前記支持部は、
    前記倒回位置に位置する前記シートバックを起立方向に付勢する渦巻ばねと、
    前記渦巻ばねの付勢力に抗して前記シートバックを前記倒回位置に保持するロック機構と、
    前記倒回位置と前記起立位置との間の所定位置で、前記渦巻ばねの付勢力が前記シートバックに作用することを制限するストッパと、を有することを特徴とするシート回動装置。
  2. 請求項1に記載のシート回動装置において、
    前記渦巻ばねは、回動不能なフレームに係止される一端部と、前記シートバックに設けられたばね受け部に係合される他端部とを有し、前記軸線の周囲に巻回して配置され、
    前記ストッパは、前記シートバックが前記倒回位置から前記起立位置へ回動される途中で前記渦巻ばねの前記一端部と前記他端部との間の部位に係合されるように、前記フレームに設けられることを特徴とするシート回動装置。
  3. 請求項2に記載のシート回動装置において、
    前記ストッパは、前記フレームから前記軸線に略平行に突設される板部材により構成されることを特徴とするシート回動装置。
  4. 請求項2に記載のシート回動装置において、
    前記ストッパは、前記フレームから前記軸線に略平行に突設されるピン部材により構成されることを特徴とするシート回動装置。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載のシート回動装置において、
    前記渦巻ばねは、前記軸線に略平行な所定長さの幅を有し、
    前記ばね受け部および前記ストッパは、それぞれ前記渦巻ばねが係合される第1係合部および第2係合部を有し、
    前記第1係合部および前記第2係合部は、それぞれ前記渦巻ばねの幅方向にわたって凹状に形成され、
    前記第1係合部の幅方向の長さは、前記第2係合部の幅方向長さよりも短いことを特徴とするシート回動装置。
  6. 請求項2〜4のいずれか1項に記載のシート回動装置において、
    前記ばねは、前記軸線に略平行な所定長さの幅を有し、
    前記ばね受け部および前記ストッパは、それぞれ前記渦巻ばねが係合される第1係合部および第2係合部を有し、
    前記第1係合部および前記第2係合部は、それぞれ前記渦巻ばねの幅方向にわたって凹状に形成され、
    前記第1係合部の幅方向の長さは、前記第2係合部の幅方向長さよりも長いことを特徴とするシート回動装置。
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