JP2021109868A - 固型状含水化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】高含水でありながらも、安定性が良好で、化粧もちが良く、固型状でありながら肌に塗布したときに清涼感を有するという使用感触の固型状含水化粧料を提供すること。【解決手段】親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルを界面活性剤として、またモウロウ、ヒマワリ種子ロウ、コメヌカロウを固形油として含有する固型状含水化粧料。【選択図】なし
Description
本発明は、高含水でありながらも、安定性が良好で、化粧もちが良く、固型状でありながら肌に塗布したときに清涼感を有するという使用感触の固型状含水化粧料に関する。
従来、口紅、頬紅、ファンデーション、ハイライター等の製剤として、油分、固形ワックス、油性ゲル化剤及び粉体等からなる固型状化粧料がある。しかしながら、これら水を含まない製剤は油性感やべたつき感が強く、使用感の改良が望まれていた。
そこで、近年、使用時の感触として清涼感を得たり、又、皮膚に対する保湿効果を得る等の目的で、上記製剤中に水を配合した口紅、ファンデーション等が市販されている。しかしながら、これらは水の配合量が少なく、使用時の清涼感や保湿効果の点で十分ではなかった。
例えば、特許文献1、2に固型状含水化粧料が提案されている。
しかしながら、特許文献1、2に記載の化粧料では、実質の水の含有量は50%以下であった。
そこで、本発明人は鋭意検討した結果、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルを界面活性剤として、またモウロウ、ヒマワリ種子ロウ、コメヌカロウを固形油として含有することで、水を50%以上配合しても、安定性が良好で、化粧もちが良く、固型状でありながら肌に塗布したときに清涼感を有するという使用感触の固型状含水化粧料を得られることを見出した。また、他に天然由来の原料を組み合わせることで、天然由来成分でのみ構成された固型含水化粧料を調製する事ができる。
すなわち、本発明は、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルを界面活性剤として、またモウロウ、ヒマワリ種子ロウ、コメヌカロウを固形油として含有することで、水を50%以上配合しても、安定性が良好で、化粧もちが良く、固型状でありながら肌に塗布したときに清涼感を有するという使用感触の固型状含水化粧料に関する。
以上説明するように、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルを界面活性剤として、またモウロウ、ヒマワリ種子ロウ、コメヌカロウを固形油として含有することで、水を50%以上配合しても、安定性が良好で、化粧もちが良く、固型状でありながら肌に塗布したときに清涼感を有するという使用感触の固型状含水化粧料を得られる事は明らかである。また、他に天然由来の原料を組み合わせることで、天然由来成分でのみ構成された固型含水化粧料を調製する事ができる。
以下、上記本発明を詳細に説明する。
本発明において使用する親油性のポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、HLB値が8以下のものが好ましく、特にジイソステアリン酸ポリグリセリルー3とポリリシノレイン酸ポリグリセリルー3が好ましい。
本発明において使用する親油性のポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、HLB値が8以下のものが好ましく、特にジイソステアリン酸ポリグリセリルー3とポリリシノレイン酸ポリグリセリルー3が好ましい。
また、本発明において使用する固形油としては、モウロウ、ヒマワリ種子ロウ、コメヌカロウが好ましい。
本発明の固型含水化粧料には、前述の成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、通常化粧料に配合される粉体成分が使用でき、その形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、鱗片状、紡錘状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができ、例えば無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体、有色顔料、パール顔料、金属粉末顔料等があげられ、具体的には、無機粉体としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ等;有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、シリコーンレジンパウダー、シリコーンエラストマー粉体、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、アクリルパウダー、アクリルエラストマー、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、ラウロイルリジン等;界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等;有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γー酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、微粒子酸化チタン、微粒子酸化セリウム、微粒子酸化亜鉛等の微粒子粉体、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等;パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等;金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等から選ばれる粉体が挙げられる。また、タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる顔料が挙げられる。
これらの顔料は、従来公知の表面処理がされていてもいなくても構わないが、例えば従来公知の表面処理が行われていてもかまわない。表面処理の例としては、以下の例が挙げられる。なお、これらの処理を複数組み合わせて用いることも可能である。
a)フッ素化合物処理…パーフルオロアルキルリン酸エステル処理、パーフルオロアルキルシラン処理、パーフルオロポリエーテル処理、フルオロシリコーン処理、フッ素化シリコーン樹脂処理など
b)シリコーン処理…メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、ジメチルポリシロキサン処理、気相法テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン処理など
c)無機処理…シリカ処理、アルミナ処理など
d)シランカップリング剤処理
e)チタンカップリング剤処理
f)アルミニウムカップリング剤処理
g)シラン処理…アルキル化シラン、アルキル化シラザン処理など
h)油剤処理
i)N−アシル化リジン処理
j)ポリアクリル酸処理
k)金属石鹸処理…ステアリン酸塩、ミリスチン酸塩処理など
l)アクリル樹脂処理
m)金属酸化物処理
a)フッ素化合物処理…パーフルオロアルキルリン酸エステル処理、パーフルオロアルキルシラン処理、パーフルオロポリエーテル処理、フルオロシリコーン処理、フッ素化シリコーン樹脂処理など
b)シリコーン処理…メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、ジメチルポリシロキサン処理、気相法テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン処理など
c)無機処理…シリカ処理、アルミナ処理など
d)シランカップリング剤処理
e)チタンカップリング剤処理
f)アルミニウムカップリング剤処理
g)シラン処理…アルキル化シラン、アルキル化シラザン処理など
h)油剤処理
i)N−アシル化リジン処理
j)ポリアクリル酸処理
k)金属石鹸処理…ステアリン酸塩、ミリスチン酸塩処理など
l)アクリル樹脂処理
m)金属酸化物処理
本発明の固型含水化粧料では、通常、化粧料に用いられる油剤、界面活性剤、増粘剤、水性成分、防腐剤、香料、保湿剤、紫外線吸収剤、塩類、溶媒、樹脂、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、昆虫忌避剤、生理活性成分等の各種成分を、本発明の目的を損なわない範囲で使用することができる。
油剤の例としては、例えばアボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カカオ脂、カポックロウ、カヤ油、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、キョウニン油、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サトウキビロウ、サザンカ油、サフラワー油、シアバター、シナギリ油、シナモン油、ジョジョバロウ、セラックロウ、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ベイベリーロウ、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、綿実油、綿ロウ、モクロウ、モクロウ核油、モンタンロウ、ヤシ油、硬化ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油等;炭化水素油として、オゾケライト、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等;高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等;高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、POEコレステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコール)等;エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、イソノナン酸イソノニル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、イソノナン酸イソノニル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等;グリセライド油としては、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル、シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、ビフェニルシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルトリメチコン、アルキル変性シリコーン、フルオロシリコーン等が挙げられる。また、グリセリン、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、ジグリセリン、マルチトール、マルビット液などの多価アルコールも挙げられる。
界面活性剤の例としては、化粧料一般に用いられている界面活性剤であれば、いずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、グリセリル変性シリコーン等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸の無機及び有機塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩、о−アルキル置換リンゴ酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノールアミン脂肪酸誘導体、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸タイプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものがあり、人体に対して安全とされるものが使用できる。例えば、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシルメチルアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸、N,N,N−トリアルキル−N−スルフォアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N−ビス(ポリオキシエチレン硫酸)アンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチル−1−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、レシチン等が挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、グリセリル変性シリコーン等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸の無機及び有機塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩、о−アルキル置換リンゴ酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノールアミン脂肪酸誘導体、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸タイプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものがあり、人体に対して安全とされるものが使用できる。例えば、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシルメチルアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸、N,N,N−トリアルキル−N−スルフォアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N−ビス(ポリオキシエチレン硫酸)アンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチル−1−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、レシチン等が挙げられる。
増粘剤の例としては、通常、化粧料中に増粘剤として配合される化合物であれば、特に限定されるものではないが、具体的には、水性ではアラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、C M C、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸Naグラフトデンプン、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、および油性ではベントナイト、ヘクトライトモンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等のモンモリロナイト群粘土鉱物、バーミキュライト、ベントナイトといった粘土鉱物を、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム等の第4級アンモニウム化合物で変性した有機変性粘土鉱物、煙霧状シリカ、疎水化煙霧状シリカ、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステルといった多糖類脂肪酸エステル、1 2−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ミリスチン酸アルミニウムといった金属石鹸、高重合メチルポリシロキサン及び架橋型メチルポリシロキサン等が挙げられる。これらの増粘剤は一種または二種以上が選択され用いられる。
水性成分の例としては、水の他に、水に可溶な成分であれば何れでもよく、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、低級アルコール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。
本発明の固型含水化粧料では、塗布時の伸展性を向上させ、滑らかな感触を付与するための成分と組み合わせて用いることも好ましい。具体的には、無機球状粉体として、シリカ、アルミナ、ケイ酸マグネシウム等、有機球状粉体として、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、シリコーンレジンパウダー、一次粒子径として1〜100μmの球状粉末からなるオルガノシロキサンエラストマー(例えば東レ・ダウコーニング・シリコーン社製トレフィルEシリーズが挙げられる)、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、アクリルパウダー、アクリルエラストマー、スチレン・アクリル酸共重合体等が挙げられる。これらの粉体は前記同様に各種の表面処理がされていてもいなくても構わない。さらには、無定形状シリコーンペースト(例えば信越化学工業社製KSG−15、KSG−1510、KSG−16、KSG−016F、KSG−1610、KSG−18A、KSG−19、KSG−210、KSG−240、KSG−310、KSG−320、KSG−330、KSG−340、KSG−320Z、KSG−350Z、KSG−360Z、KSG−380Z、KSG−41A、KSG−42A、KSG−43、KSG−44、KSG−042Z、KSG−045Z、KSG−048Z、KSG−710、KSG−810、KSG−820、KSG−830、KSG−840、KSG−820Z、KSG−850Zなどが挙げられる。)と組み合わせて用いることも好ましい。
本発明の固型含水化粧料では、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤と組み合わせて用いることも好ましい。無機紫外線散乱剤としては、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム、微粒子酸化鉄などが好ましく、単独の微粒子粉体として配合される以外に、例えば、雲母やタルク等の体質顔料粉体上に担持されたもの、ポリメチルメタクリレート等の球状有機粉体やシリカ等の球状無機粉体の表面に担持されたもの、または微粒子金属酸化物の格子欠陥中に鉄等の他の金属を導入したもの等と複合化された状態で用いることができる。更に、通常公知の表面処理剤であるフッ素化合物、シリコーン化合物、金属石ケン、カップリング剤、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等を、通常公知の方法により表面処理して配合しても良い。この中でも特にメチルハイドロジェンポリシロキサン等のシリコーン化合物、トリイソステアリン酸イソプロピルチタン、トリエトキシカプリリルシラン等のカップリング剤にて表面処理したものが、粉体の分散性向上の点でより好ましい。更に、シリコーン、エステル、水などへの分散体の状態でも用いることができる。有機紫外線吸収剤としては、通常、日焼け止め化粧料に用いられるものであれば何れのものでも配合することが可能であり、具体的には、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4,6−トリアニリノ−p−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1,3,5−トリアジン、サリチル酸−2−エチルヘキシル、パラジヒドロキシプロピル安息香酸エチル、パラメトキシ桂皮酸−2−エチルヘキシル、4−tert−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−[4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、2―シアノ―3,3―ジフェニルプロパ―2―エン酸2―エチルヘキシルエステル、ジメチコジエチルベンザルマロネート、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸及びそのナトリウム塩等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
本発明の固型含水化粧料としては、メイクアップ製品、スキンケア製品、頭髪製品、制汗剤製品、紫外線防御製品、香料溶剤等が好ましい用途として挙げられる。例えば、口紅、頬紅、ファンデーション、ハイライター、アイシャドー、アイライナー、アイブロー、ネイルカラー、リップクリーム、マスカラなどのメイクアップ化粧料、乳液、クリーム、ローション、サンスクリーン剤、サンタン剤、パック料、クレンジング料、洗顔料などのスキンケア化粧料、ヘアカラー、セット剤、ボディーパウダー、デオドラント、脱毛剤、石鹸、入浴剤、ハンドソープ、香水などが挙げられる。
以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるもの ではない。
〔実施例1〜2、比較例1〜2〕
表1の処方と製造方法に従い固型含水口紅兼頬紅を得た。尚、表中の単位は質量%である。
表1の処方と製造方法に従い固型含水口紅兼頬紅を得た。尚、表中の単位は質量%である。
評価項目
女性パネラー10名を用いて、試験品を使用してもらい、使用感をアンケート形式で回答してもらい、評価が悪い場合を0点、評価が良い場合を5点とし、パネラーの平均点数を以って評価結果とした。従って、点数が高い程評価に優れていることを示す。
経時安定性は、40℃、3ヶ月間保存した後、その状態を目視により、以下の基準で評価した。
◎:状態に変化は認められない。
○:状態にやや変化が認められる。
△:状態に大きな変化が認められる。
×:分離が認められる。
女性パネラー10名を用いて、試験品を使用してもらい、使用感をアンケート形式で回答してもらい、評価が悪い場合を0点、評価が良い場合を5点とし、パネラーの平均点数を以って評価結果とした。従って、点数が高い程評価に優れていることを示す。
経時安定性は、40℃、3ヶ月間保存した後、その状態を目視により、以下の基準で評価した。
◎:状態に変化は認められない。
○:状態にやや変化が認められる。
△:状態に大きな変化が認められる。
×:分離が認められる。
製造方法
成分Aを110℃に加熱し、均一に混合する。成分Bを成分Aに加え80℃に加熱した。成分Cを均一に混合し、80℃に加熱した。次いで成分C、Dを成分AとBの混合物に加え、容器に充填して製品を得た。
成分Aを110℃に加熱し、均一に混合する。成分Bを成分Aに加え80℃に加熱した。成分Cを均一に混合し、80℃に加熱した。次いで成分C、Dを成分AとBの混合物に加え、容器に充填して製品を得た。
表1の結果より、実施例1、2で得られた化粧料は、50%以上という高含水でありながらも、経時安定性が良好で、肌に塗布したときに清涼感としっとり感を有するという使用感触を有していた。比較例1では、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルではなく、ソルビタン脂肪酸を有しており、使用感触、経時安定性の点において劣っていた。比較例2では、モウロウ、ヒマワリ種子ロウ、コメヌカロウではなく、キャンデリラロウを有しており、使用感触、経時安定性において劣るという結果になった。実施例1、2で得られた固型含水口紅は、に優れていた。
表2の処方と製造方法に従い固型含水ハイライターを得た。尚、表中の単位は質量%である。
製造方法
成分Aを110℃に加熱し、均一に混合する。成分Bを均一に混合し、80℃に加熱した。次いで成分B、Cを成分Aに加え、容器に充填して製品を得た。
成分Aを110℃に加熱し、均一に混合する。成分Bを均一に混合し、80℃に加熱した。次いで成分B、Cを成分Aに加え、容器に充填して製品を得た。
実施例3の固型含水ハイライターは、50%以上という高含水でありながらも、経時安定性が良好で、肌に塗布したときに清涼感としっとり感を有するという使用感触を有していた。
表3の処方と製造方法に従い固型含水保湿化粧料を得た。尚、表中の単位は質量%である。
製造方法
成分Aを110℃に加熱し、均一に混合する。成分Bを均一に混合し、80℃に加熱した。次いで成分B、Cを成分Aに加え、容器に充填して製品を得た。
成分Aを110℃に加熱し、均一に混合する。成分Bを均一に混合し、80℃に加熱した。次いで成分B、Cを成分Aに加え、容器に充填して製品を得た。
実施例4の固型含水保湿化粧料は、50%以上という高含水でありながらも、経時安定性が良好で、肌に塗布したときに清涼感としっとり感を有するという使用感触を有していた。
表4の処方と製造方法に従い固型含水ファンデーションを得た。尚、表中の単位は質量%である。
製造方法
成分Aを110℃に加熱し、均一に混合する。成分Bを均一に混合し、80℃に加熱した。次いで成分B、Cを成分Aに加え、容器に充填して製品を得た。
成分Aを110℃に加熱し、均一に混合する。成分Bを均一に混合し、80℃に加熱した。次いで成分B、Cを成分Aに加え、容器に充填して製品を得た。
実施例3の固型含水ファンデーションは、50%以上という高含水でありながらも、経時安定性が良好で、肌に塗布したときに清涼感としっとり感を有するという使用感触を有していた。
Claims (3)
- 親油性ポリグリセリン脂肪酸エステル、モウロウ、ヒマワリ種子ロウ、コメヌカロウを含有することを特徴とする固型状含水化粧料。
- 親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルが、ジイソステアリン酸ポリグリセリルー3とポリリシノレイン酸ポリグリセリルー3である請求項1記載の固型状含水化粧料。
- 水を50%以上含有することを特徴とする請求項1〜2記載の固型状含水化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020015762A JP2021109868A (ja) | 2020-01-14 | 2020-01-14 | 固型状含水化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020015762A JP2021109868A (ja) | 2020-01-14 | 2020-01-14 | 固型状含水化粧料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021109868A true JP2021109868A (ja) | 2021-08-02 |
Family
ID=77059094
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020015762A Pending JP2021109868A (ja) | 2020-01-14 | 2020-01-14 | 固型状含水化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021109868A (ja) |
-
2020
- 2020-01-14 JP JP2020015762A patent/JP2021109868A/ja active Pending
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