JP2021109818A - Gis型ゼオライト - Google Patents

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Abstract

【課題】溶液に対する分散性が高く、樹脂と混合して製膜した際に膜の強度と伸度を上げることができるGIS型ゼオライトを提供する。【解決手段】平均粒子径が400nm以下である、GIS型ゼオライト。【選択図】なし

Description

本発明は、GIS型ゼオライトに関する。
ゼオライトは、吸着剤、乾燥剤、分離剤、触媒、触媒用担体、洗剤助剤、イオン交換剤、排水処理剤、肥料、食品添加物、化粧品添加物などとして用いることができ、中でもガス分離用途として有用なものである。
ゼオライトの中でも、IZA(International Zeolite Association)が定めるゼオライトの構造を規定するコードでGIS構造のものは、GIS型ゼオライトと呼ばれる。GIS型ゼオライトは酸素8員環で構成された細孔を有するゼオライトである。かかるGIS型ゼオライトについては、例えば、特許文献1〜2及び非特許文献1〜5において記載されている。特に、特許文献1では、石炭燃焼灰のスラグを有効利用するべくGIS型ゼオライトを合成している旨が記載されており、特許文献2では、アルミ板の表面にゼオライト被膜(GIS型ゼオライト)を形成して熱伝導性を向上させる旨が記載されている。非特許文献1、2及び3はシリカアルミナのGIS型ゼオライトが示されており、いずれの報告も二酸化炭素の吸着がほとんど見られない。非特許文献4では、リン酸を含むシリコアルミノリン酸塩のGIS型ゼオライトが示されており、二酸化炭素の吸着とともに酸素、窒素、メタンの吸着も見られる。
特開平06−340417号公報 特表2012−519148号公報
Matthew D. Oleksiak, Arian Ghorbanpour, Marlon T. Conato, B. Peter McGrail, Lars C. Grabow, Radha Kishan Motkuri, Jeffrey D. Rimer "Synthesis Strategies for Ultrastable Zeolite GIS Polymorphs as Sorbents for Selective Separations"Chem. Eur. J. 2016, 22, 16078−16088. Pankaj Sharma, Jeong−gu Yeo, Moon Hee Han, Churl Hee Cho "Knobby surfaced, mesoporous, single−phase GIS−NaP1 zeolite microsphere synthesis and characterization for H2 gas adsorption" J. Mater. Chem. A, 2013, 1, 2602−2612. Pankaj Sharma, Jeong−gu Yeo, Moon Hee Han, Churl Hee Cho "GIS−NaP1 zeolite microspheres as potential water adsorption material: Influence of initial silica concentration on adsorptive and physical/topological properties" Sci. Rep. 2016, 6, 1−26. Arturo J. Hernandez−Maldonado, Ralph T. Yang, Daniel Chinn, Curtis L. Munson. "Partially Calcined Gismondine Type Silicoaluminophosphate SAPO−43: Isopropylamine Elimination and Separation of Carbon Dioxide, Hydrogen Sulfide, and Water" Langmuir 2003, 19, 2193−2200. Johann Kecht, B. Mihailova, K. Karaghiosoff, S. Mintova, and Thomas Bein. "Nanosized Gismondine Grown in Colloidal Precursor Solutions" Langmuir 2004, 20, 5271−5276.
GIS型ゼオライトは、上記した用途の他、例えば、フィラーとして用いることについても検討の余地がある。ここで、フィラーとしては、分散性や充填率を十分に向上させる観点から、小粒子化することが重要となる。
一方、特許文献1〜2には、その粒子径に関して何ら検討されていない。
また、非特許文献1、2及び4には、GIS型ゼオライトの粒子径がそれぞれ約10μm、約2.0μm及び約5.0μmと記載されており、いずれもμmオーダーである。
さらに、非特許文献3には、GIS型ゼオライトの粒子径が約0.5μmと記載されているが、本発明者らの検討によれば、分散性や当該ゼオライトを使用して得られる膜の強度と伸度が十分でないことが判明している。
さらにまた、非特許文献5には粒子径が30〜50nmとされているGIS型ゼオライトについて記載されているが、本発明者が非特許文献5の記載に従って合成されるゼオライトを分析したところ、X線回折において、GIS型ゼオライトに特有の17.6°付近のピークが観測されず、GIS型ゼオライトとしての性能を発揮できないことが判明している。
すなわち、従来技術において、粒子径が十分に小さいGIS型ゼオライトは得られておらず、従来技術のGIS型ゼオライトはフィラーとしての用途に適しているとは言い難い。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、溶液に対する分散性が高く、樹脂と混合して製膜した際に膜の強度と伸度を上げることができるGIS型ゼオライトを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、平均粒子径が所定値以下の範囲にあるGIS型ゼオライトが、上記課題を解決できることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
平均粒子径が400nm以下である、GIS型ゼオライト。
〔2〕
平均粒子径の0.8〜1.5倍の範囲に粒子の80%以上が分布している、〔1〕に記載のGIS型ゼオライト。
〔3〕
結晶構造解析により測定される結晶化度が88%以上である、〔1〕又は〔2〕に記載のGIS型ゼオライト。
〔4〕
X線回折により得られるピークにおいて、2θ=12.4及び17.6°付近のピーク高さをそれぞれA及びBとしたとき、0.25<B/Aを満たす、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のGIS型ゼオライト。
〔5〕
炭素原子の含有量が1.0質量%以下である、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のGIS型ゼオライト。
〔6〕
鉄原子の含有量が1.0質量%以下である、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のGIS型ゼオライト。
〔7〕
〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のGIS型ゼオライトと、樹脂と、を含む、樹脂組成物。
〔8〕
〔7〕に記載の樹脂組成物を含む、成形体。
本発明によれば、溶液に対する分散性が高く、樹脂と混合して製膜した際に膜の強度と伸度を上げることができるGIS型ゼオライトを提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。本発明は、以下の記載に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
〔平均粒子径〕
本実施形態のGIS型ゼオライトは、平均粒子径が400nm以下を満たす。
本実施形態において、GIS型ゼオライトの平均粒子径は、一次粒子径を意味し、走査型電子顕微鏡(SEM)で測定できる。
具体的には、SEMにより100個以上の粒子を撮影し、それらの中から下記の要領にて100個の粒子を選択し、それらの粒子径を測定して求めることができる。SEM観察用の試料は、0.5gのGIS型ゼオライトをエタノール溶媒に分散し、超音波洗浄を10分行った後、試料台に滴下してサンプリングする。ここで、チャージアップを低減し、明瞭にゼオライトの形状が観察できるようにするため、厚さ5nm以下でOsを試料表面にコーティングする。粒子径の測定は、上記の方法で撮影したSEM像において、その粒子の外形が明瞭に撮影されている粒子を選び、粒子が球近似可能なときは、その直径を一次粒子径とし、球近似困難なときは、長軸径と短軸径の平均を一次粒子径とする。また平均粒子径は、100個の粒子について粒子径を測定して、その平均値として求めることができる。より具体的には、実施例に記載の方法により測定することができる。
本実施形態のGIS型ゼオライトの平均粒子径が400nm以下であることにより、各種ガスおよび液などの分離膜、燃料電池などの電解質膜及びメンブランリアクターなどのフィラー用途に用いる場合や、その他各種樹脂成形体のフィラー用途に用いる場合、ゼオライト粒子が小さいのでクラックの原因になることがなく、また、膜中で高分散させることができる。
一般に、樹脂とフィラーを混合し、複合膜を作成した場合、特に疎水性樹脂と親水性フィラーを混合した際には、樹脂とフィラーの密着性が低い為、界面の強度が弱い傾向にある。従って、親水性フィラーの平均粒子径が小さい方が表面積が大きく、界面が増えて脆くなる傾向にある。一方、本発明者らは、本実施形態のGIS型ゼオライトは平均粒子径が400nm以下にまで小粒子化されているため、分散性の向上やクラックの減少の寄与が顕著になり、平均粒子径の大きい粒子を含有した複合膜よりも膜の強度と伸度の両方が向上し、膜としての耐久性が向上することを見出した。
平均粒子径が400nmを超えると、前述のとおり樹脂と混合した場合に当該樹脂とゼオライトとの界面が増えることに起因する密着性低下の影響が顕在化する結果、クラックの原因になり、また、膜中での高分散や薄膜化が困難になる。また、平均粒子径が400nmを超える場合、ゼオライトの細孔径も大きくなる傾向にあり、例えば、本実施形態のGIS型ゼオライトを触媒として用いる場合において、ゼオライト結晶内での拡散の影響が大きくなり、反応の選択率が低下するなど、各種性能が低下する懸念がある。
上述した観点より、上記平均粒子径は、380nm以下であることが好ましく、350nm以下であることがより好ましい。
本実施形態において、例えば、GIS型ゼオライト合成の際、混合ゲル中のシリカアルミナ比とNa量を制御し、前駆体の形成及び結晶化の速度を抑制すること等により、粒子径を400nm以下に調整することができる。
〔粒子の均一性〕
粒子径の均一性を表す指標としては、平均粒径の0.8倍から1.5倍の範囲に分布している粒子の割合を用いることができる。粒子の割合は個数を基準として求めることができる。より具体的には、実施例に記載の方法により上記割合を求めることができる。
本実施形態のゼオライトは、平均粒径の0.8倍から1.5倍の範囲に粒子の80%以上が分布していることが好ましい。このようなGIS型ゼオライトは、各種ガスおよび液などの分離膜、燃料電池などの電解質膜及びメンブランリアクターなどのフィラー用途に用いる場合や、その他各種樹脂成形体のフィラー用途に用いる場合、より均一な膜を得ることができる傾向にある。すなわち、上記割合が80%以上である場合、触媒、吸着剤、イオン交換剤、光学材料、膜形成等の用途において、性能や製膜状態がより均一となる傾向にある。
上記観点から、本実施形態に係るGIS型ゼオライトの平均粒子径の0.8〜1.5倍の範囲にある粒子の割合が85%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。
本実施形態において、例えば、GIS型ゼオライト合成の際、混合ゲル中のシリカアルミナ比とNa量を制御し、前駆体の形成及び結晶化の速度を抑制すること等により、上記割合を80%以上に調整することができる。
〔結晶化度〕
本実施形態のGIS型ゼオライトは、結晶化度が88%以上を満たすことが好ましい。
本実施形態において、GIS型ゼオライトの結晶化度は、結晶質と非晶質の合計に対する結晶質の割合のことをいい、X線回折装置(XRD)と解析ソフトウェアを用いて算出できる。
結晶化度が高い場合、触媒反応やガス吸着において、有効に使用できるGIS型ゼオライトの割合が大きくなるため、高い反応活性や吸着特性が得られる傾向にある。すなわち、結晶化度が十分に高いと非晶質の割合が過剰となることを防止でき、結晶状態と非晶質状態で性質が変わることに起因する不都合(例えば、膨張係数の異なる物質が各種樹脂成形体のフィラーや各種ガスおよび液などの分離膜中に混在することに起因するクラック)を防止でき、結果として膜機能の低下を防止できる傾向にある。
この観点から、結晶化度は88%以上であることが好ましく、89%以上であることがより好ましく、90%以上であることがより好ましい。
なお、上記値は、後述する実施例に記載の方法により測定することができ、いずれも、混合ゲルの原料、組成比、水熱合成時の条件(加熱温度や加熱時間)等を後述する好ましい範囲に調整する方法等により、上記範囲に調整することができる。
〔X線回折ピーク〕
本実施形態のGIS型ゼオライトは、X線回折により得られるピークにおいて、2θ=12.4°及び17.6°付近のピーク高さをそれぞれA及びBとしたとき、0.20<B/Aを満たすことが好ましい。2θ=12.4°付近のピークは、典型的には12.15°〜12.75°の範囲に観測され、2θ=17.6°付近のピークは、典型的には2θ=16.1°〜19.1°の範囲に観測される。
本実施形態のGIS型ゼオライトの25℃におけるX線回折ピークのうち、2θ=12.4°及び17.6°付近のピークはそれぞれ、(1 0 1)及び(2 0 0)の回折ピークである。(1 0 1)の回折ピークはGIS型ゼオライトの酸素8員環の周期構造を反映する回折であり、(2 0 0)の回折ピークはより微細な構造を反映する回折である。(1 0 1)及び(2 0 0)の回折ピークの高さをそれぞれA、Bとした場合、B/Aが大きい場合はより微細な構造が明瞭であることを示している。すなわち、Si−OあるいはAl−O結合に欠損が少なく、結合距離と角度の均一性が高いことで、触媒反応やガス吸着において、特定の物質に対する選択性が高くなる傾向にあり、膜機能の向上が期待できる。この観点から、B/Aは0.25より大きいことが好ましく、0.27より大きいことがより好ましく、0.30以上がさらに好ましい。
なお、上記B/Aの値は、後述する実施例に記載の方法により測定することができ、いずれも、混合ゲルの組成比、混合ゲルの熟成時間、水熱合成時の条件(加熱温度や加熱時間)等を後述する好ましい範囲に調整する方法等により、上記範囲に調整することができる。
〔炭素原子の含有量〕
本実施形態において、樹脂との親和性をより向上させる観点から、ゼオライト中の炭素原子の含有量は少ない方が好ましい。膜として利用する際、例えばゴム系樹脂と混合して均一に分散させるためには、ゼオライトと樹脂の親和性が高いことが重要であり、そのためにはゼオライトが親水性の方が好ましく、有機物等は含まれない方が良好な膜が得られる傾向にある。このような観点から、GIS型ゼオライトにおける炭素原子の含有量は1.0質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることがより好ましく、とりわけ好ましくは0質量%である。
〔鉄原子の含有量〕
本実施形態において、樹脂の重合の均一性をより向上させる観点から、ゼオライト中の鉄原子の含有量は少ない方が好ましい。鉄などの金属原子が存在するとそれ自身が重合触媒となるため、ゼオライト近傍の樹脂の重合が促進され、膜として不均一になる傾向にあり、良好な膜が得られにくい傾向にある。このような観点から、GIS型ゼオライトにおける鉄原子の含有量は1.0質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることがより好ましく、とりわけ好ましくは0質量%であり、かつ、ZrやTiの含有量が1.0質量%以下である。
〔アルミニウム及びリン原子の含有量〕
本実施形態のGIS型ゼオライトはシリカアルミナであることが好ましい。
なお、本明細書中、「シリカアルミナ」とは、GIS型ゼオライトのうち、シリカ及びアルミナがGIS型ゼオライトの主成分(80質量%以上)であるとともに、アルミニウムの含有量が1質量%以上であり、より好ましくは3質量%以上であり、さらに好ましくは5質量%以上であり、リンの含有量が4質量%以下であるものをいう。
また、上記炭素、鉄、アルミニウム及びリン原子の含有量については、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。また、上記炭素、鉄、アルミニウム及びリン原子の含有量については、例えば、GIS型ゼオライトの合成に用いる混合ゲルの組成比等を後述する好ましい範囲に調整すること等により、上述した範囲に調整することができる。
(合成方法)
本実施形態に係るGIS型ゼオライトの製造方法は、例えば、珪素を含むシリカ源、アルミニウムを含むアルミ源、アルカリ金属(M1)及びアルカリ土類金属(M2)から選ばれる少なくとも1種を含むアルカリ金属源、リンを含むリン源、及び水を含有する混合ゲルの調製工程を含むものとすることができる。以下、混合ゲル及びこれに含まれる各成分について説明する。
〔混合ゲル〕
本実施形態における混合ゲルとは、シリカ源、アルミ源、アルカリ金属源、及び水を成分として含み、必要に応じてリン源、有機構造規定剤を含む混合物のことである。
シリカ源とは、該混合ゲルから製造されたゼオライトに含まれる珪素の原料となる該混合ゲル中の成分をいい、アルミ源とは、該混合ゲルから製造されたゼオライトに含まれるアルミニウムの原料となる該混合ゲル中の成分をいい、アルカリ金属源とは、該混合ゲルから製造されたゼオライトに含まれるアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の原料となる該混合ゲル中の成分をいい、リン源とは、該混合ゲルから製造されたゼオライトに含まれるリンの原料となる該混合ゲル中の成分をいう。
〔シリカ源〕
シリカ源としては、一般的に使用されるものであれば特に限定されないが、具体例としては、ケイ酸ナトリウム、無定形シリカ、コロイダルシリカ、湿式法シリカ、乾式法シリカ、シリカゲル、無定形アルミノシリケートゲル、テトラエトキシシラン(TEOS)、トリメチルエトキシシラン等が挙げられる。これらの化合物は、単独で使用しても、複数を組み合わせて使用してもよい。ここで、無定形アルミノシリケートゲルは、シリカ源であるとともにアルミ源となる。
これらの中でも、結晶化度の高いゼオライトが得られる傾向にあることから、コロイダルシリカ、ケイ酸ナトリウムであることが好ましい。
コロイダルシリカとしては、以下に限定されないが、例えば、Ludox(登録商標)、Syton(登録商標)、Nalco(登録商標)、Snowtex(登録商標)が挙げられる。
〔アルミ源〕
アルミ源としては、一般的に使用されるものであれば特に限定されないが、具体例としては、アルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミニウムアルコキシド、金属アルミニウム、無定形アルミノシリケートゲル等が挙げられる。これらの化合物は、単独で使用しても、複数を組み合わせて使用してもよい。
これらの中でも、結晶化度の高いゼオライトが得られる傾向にあることから、アルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミニウムアルコキシドであることが好ましい。同様の観点からアルミン酸ナトリウム、水酸化アルミニウムであることがより好ましく、アルミン酸ナトリウムであることがさらに好ましい。
〔アルカリ金属源〕
アルカリ金属源におけるアルカリの種類は特に限定されず、任意のアルカリ金属、及び/又は任意のアルカリ土類金属化合物を使用することができる。
アルカリ金属源は、以下に限定されないが、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸水素塩、炭酸塩、酢酸塩、硫酸塩、硝酸塩などが挙げられる。これらの化合物は、単独でも、複数を組み合わせて使用してもよい。
アルカリ金属源として用いるアルカリ金属及びアルカリ土類金属は、通常Li、Na、K、Rb、Cs、Ca、Mg、Sr、Ba等を用いることができる。GIS型骨格の結晶形成がより容易となる観点から、Li、Na、K、Rb、Cs、Caであることが好ましく、Na、Kであることがより好ましい。また、アルカリ金属源として用いるアルカリ金属及びアルカリ土類金属は単独でも、複数を組み合わせて使用してもよい。
具体的には、アルカリ金属源としては、以下に限定されないが、例えば、水酸化ナトリウム、酢酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸カリウム、硫酸カリウム、硝酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化リチウム、酢酸リチウム、硫酸リチウム、硝酸リチウム、炭酸リチウム、炭酸水素リチウム、水酸化ルビジウム、酢酸ルビジウム、硫酸ルビジウム、硝酸ルビジウム、炭酸ルビジウム、炭酸水素ルビジウム、水酸化セシウム、酢酸セシウム、硫酸セシウム、硝酸セシウム、炭酸セシウム、炭酸水素セシウム、水酸化カルシウム、酢酸カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、水酸化マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム、水酸化ストロンチウム、酢酸ストロンチウム、硫酸ストロンチウム、硝酸ストロンチウム、炭酸ストロンチウム、炭酸水素ストロンチウム、水酸化バリウム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、硝酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸水素バリウム等が挙げられる。
これらの中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウムが好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウムがより好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムがさらに好ましい。
〔有機構造規定剤〕
混合ゲルを水熱合成することによってゼオライトを製造する場合の有機構造規定剤は、ゼオライト構造への結晶化を促進する作用をする化合物である。ゼオライトの結晶化においては、必要に応じて有機構造規定剤を用いることができる。
有機構造規定剤は、所望のGIS型ゼオライトを形成しうるものであれば種類は問わず、如何なるものであってもよい。また、有機構造規定剤は単独でも、複数を組み合わせて使用してもよい。
一方で、ゼオライトを触媒やフィラーとして用いる場合には、有機構造規定剤が燃焼するのに十分高い温度で焼成するなどしてゼオライトから有機構造規定剤を除去する必要がある。
有機構造規定剤としては、以下に限定されないが、例えば、アミン類、4級アンモニウム塩類、アルコール類、エーテル類、アミド類、アルキル尿素類、アルキルチオ尿素類、シアノアルカン類、ヘテロ原子として窒素を含む脂環式複素環化合物類を用いることができ、好ましくはアルキルアミン類、より好ましくはイソプロピルアミンを用いる。
このような塩は、アニオンを伴うものがある。このようなアニオンを代表するものには、以下に限定されないが、例えば、Cl-、Br-、I-などのハロゲンイオンや水酸化物イオン、酢酸イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、炭酸イオン及び炭酸水素イオンが含まれる。これらの中で、GIS型骨格の結晶形成がより容易となる観点からハロゲンイオン、水酸化物イオンであることが好ましく、ハロゲンイオンであることがより好ましい。
〔混合ゲルの組成比〕
混合ゲル中のシリカ源とアルミ源の比は、それぞれの元素の酸化物のモル比、すなわちSiO2/Al23として表す。
このSiO2/Al23は、ゼオライトが形成可能な比であれば特に限定されないが、GIS型骨格と異なる骨格を有するゼオライトの形成が抑制できる傾向にあることから、3.0以上12.0未満が好ましく、3.2以上11.8以下がより好ましく、3.5以上11.5以下であることがさらに好ましく、3.8以上11.2以下であることがよりさらに好ましく、4.0以上11.0以下であることが一層好ましい。
混合ゲル中のアルミ源とアルカリ金属源の比は、Al23に対するM12OとM2Oの加算モル比、すなわち(M12O+M2O)/Al23として表す(ここで、M1はアルカリ金属を示し、M2はアルカリ土類金属を示す)。小粒子のゼオライトを得る観点から、混合ゲル中のアルカリ金属濃度を制御し、前駆体の形成および結晶化の速度を抑制することが好ましい。具体的には、アルカリ金属源の濃度を高くすることにより、結晶核の発生を促進させ、結晶サイズが減少する傾向にある。一方で、アルカリ金属源の濃度が高すぎると、アルカリ金属がシリカの凝集核となっていると考えられるため、シリカの凝集が促進される傾向にあり、粒子径が大きくなる傾向にある。加えて、高いアルカリ性をもたらすことからゼオライトの結晶性の低下や構造の崩壊を招く。発明者が鋭意検討した結果、SiO2/Al23が上記の好ましい範囲にあるときに、合成液中に存在するアルカリ金属源の量は、Al23に対し、1.2≦(M12O+M2O)/Al23<10.5であれば、結晶性の低下や構造の崩壊を発生させることなく、小粒子のGIS型ゼオライトを合成できる。
(M12O+M2O)/Al23は上記の範囲の中でも、1.3以上であることがより好ましく、1.5以上であることがさらに好ましい。
(M12O+M2O)/Al23は上記の範囲の中でも、10.0以下であることがより好ましく、9.5以下であることがさらに好ましい。
混合ゲル中のリン源とアルミ源の比は、それぞれの元素の酸化物のモル比、すなわちP25/Al23として表す。
このP252/Al23は、ゼオライトが形成可能な比であれば特に限定されないが、GIS型骨格と異なる骨格を有するゼオライトの形成が抑制できる傾向にあることから、1.0未満が好ましく、0.6以下であることがより好ましく、0.4以下であることがさらに好ましく、0であることがとりわけ好ましい。
混合ゲル中に有機構造規定剤を含む場合は、混合ゲル中のアルミ源と有機構造規定剤の比は、Al23に対する有機構造規定剤のモル比、すなわちR/Al23として表す(ここでRは有機構造規定剤を示す)。GIS型骨格の結晶形成がより容易となる、及び/又は合成時間が短くなり、ゼオライトを製造する際の経済性に優れる点から、4.7未満であることが好ましく、4.5以下がより好ましく、4.0以下であることがさらに好ましい。
混合ゲル中のアルミ源と水の比は、Al23に対する水のモル比、すなわちH2O/Al23として表す。混合ゲル中の成分がより均一に分散される傾向にあることから、200以上であることが好ましく、250以上であることがより好ましい。GIS型骨格と異なる骨格を有するゼオライトの形成が抑制できる観点から、300以上であることがさらに好ましい。
2O/Al23は合成時間が短くなり、ゼオライトを製造する際の経済性に優れる点から、2500以下であることが好ましく、1500以下であることがより好ましい。GIS型骨格と異なる骨格を有するゼオライトの形成が抑制できる観点から、1200以下であることがさらに好ましい。
以上のとおり、本実施形態に係るGIS型ゼオライトの製造方法は、珪素を含むシリカ源と、アルミニウムを含むアルミ源と、アルカリ金属(M1)及びアルカリ土類金属(M2)から選ばれる少なくとも1種を含むアルカリ金属源と、リン源と、水と、を含有する混合ゲルの調製工程を含み、前記混合ゲルにおける各成分のモル比を、前記珪素、アルミニウム、アルカリ金属(M1)及びアルカリ土類金属(M2)、リン源については各元素の酸化物として算出するとき、下記式(1)、(2)、(3)及び(4)で表されるモル比α、β、γ、δが、3.0≦α≦12.0、1.2≦β<10.5、0≦γ<1.0及び200≦δ≦2500を満たすことが好ましい。本実施形態に係るGIS型ゼオライトは、上述した本実施形態に係るGIS型ゼオライトの製造方法により得られるものであることが特に好ましい。
α=SiO2/Al23 (1)
β=(M12O+M2O)/Al23 (2)
γ=P25/Al23 (3)
δ=H2O/Al23 (4)
さらに、本実施形態に係るGIS型ゼオライトの製造方法において、モル比α、β、γ、δが上記範囲を満たし、かつ、混合ゲルが、さらに有機構造規定剤Rを含む場合、下記式(5)で表されるモル比εが、ε<4.7を満たすことが好ましい。
ε=R/Al23 (5)
必ずしも混合ゲル中に種結晶を存在させる必要は無いが、予め製造したGIS型ゼオライトを種結晶として混合ゲルに添加して、本実施形態のGIS型ゼオライトを得ることもできる。
〔混合ゲルの調製工程〕
混合ゲルの調製工程は、特に限定されないが、例えば、シリカ源、アルミ源、アルカリ金属源、水、及び必要に応じて有機構造規定剤を一時にあるいは多段階で混合する混合工程と、この混合工程で得られた混合物の熟成工程とを含んでもよい。
混合工程は、シリカ源、アルミ源、アルカリ金属源、水、及び必要に応じて有機構造規定剤を含むこれら成分を一時にあるいは多段階で混合することができる。
多段階で混合する際の順序は限定されず、用いる条件により適宜選択すればよい。多段階で混合する際には、撹拌あるいは無撹拌のどちらで行ってもよい。
撹拌する際には、一般的に使用される撹拌方法であれば特に限定されないが、具体例としては、翼撹拌、振動撹拌、揺動撹拌、遠心式撹拌などを用いる方法が挙げられる。
撹拌の回転速度は一般的に用いられる撹拌速度であれば特に限定されないが、例えば、1rpm以上2000rpm未満であることが挙げられる。
混合工程の温度は一般的に用いられる温度であれば特に限定されないが、例えば、−20℃以上80℃未満が挙げられる。
混合工程の時間は、特に限定されず、混合工程の温度により適宜選択することができるが、例えば、0分を超え、1000時間以下が挙げられる。
熟成工程は静置あるいは撹拌のどちらで行ってもよい。
熟成工程で撹拌する際には、一般的に使用される撹拌方法であれば特に限定されないが、具体例としては、翼撹拌、振動撹拌、揺動撹拌、遠心式撹拌などを用いる方法が挙げられる。
撹拌の回転速度は一般的に用いられる撹拌速度であれば特に限定されないが、例えば、1rpm以上2000rpm未満であることが挙げられる。
熟成工程の温度は一般的に用いられる温度であれば特に限定されないが、例えば、−20℃以上80℃未満が挙げられる。
熟成工程の時間は、特に限定されず、熟成工程の温度により適宜選択することができるが、例えば、0分を超え、1000時間以下が挙げられる。
ゼオライトは原料の混合工程、熟成工程において、原料の溶解とゼオライト前駆体の生成及び再溶解が起きていると考えられる。8員環を含む大きな周期構造が欠陥等を生じずに形成するためには、ゼオライト前駆体の形成が過度に進んでいない方が好ましい。また、ゼオライトの前駆体の形成が過度に進んだ場合、より安定な構造であるANA型ゼオライトの生成が増加する傾向にあることからも過度に熟成しないことが好ましい。一方で原料は十分に混合し、原料ゲルが均一な状態が好ましい。混合工程と熟成工程を合わせた時間は、適切な構造のゼオライトを得るため、原料の組成等に基づいて適宜調整すればよく、特に限定されない。上記時間は、典型的には、1分以上24時間未満が好ましく、5分以上23時間未満がより好ましく、10分以上20時間以下がさらに好ましく、15分以上12時間以下がよりさらに好ましく、20分以上10時間以下が一層好ましい。
〔水熱合成工程〕
本実施形態に係るGIS型ゼオライトの製造方法において、水熱合成温度が80℃〜145℃である水熱合成工程をさらに含むことが好ましく、当該水熱合成温度は80℃〜140℃であることがより好ましい。すなわち、好ましくは、調製工程により得た混合ゲルを所定の温度で、所定の時間、撹拌又は静置状態で保持することにより水熱合成する。
水熱合成の温度は、一般的に用いられる温度であれば特に限定されないが、合成時間が短くなり、ゼオライト製造する際の経済性に優れる点から、80℃以上であることが好ましい。GIS型骨格と異なる骨格を有するゼオライトの形成が抑制できる観点から、90℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることがさらに好ましい。
GIS型骨格と異なる骨格を有するゼオライトの形成が抑制できる観点から、145℃以下であることがより好ましく、140℃以下であることがさらに好ましく、135℃以下であることがさらに好ましい。
水熱合成の温度は一定でもよいし、段階的に変化させてもよい。
水熱合成の時間は一般的に用いられる時間であれば特に限定されず、水熱合成の温度により適宜選択することができる。
水熱合成の時間は、GIS骨格が形成される点から、3時間以上であることが好ましく、10時間以上であることがより好ましい。高結晶性のGIS型ゼオライトが得られる観点から、さらに好ましくは24時間以上である。
ゼオライト製造する際の経済性に優れる点から、水熱合成の時間は30日以下であることが好ましく、20日以下であることがより好ましく、10日以下であることがさらに好ましい。
水熱合成工程において、混合ゲルを入れる容器は一般的に用いられる容器であれば特に限定されないが、所定の温度において容器内の圧力が高まる場合、又は、結晶化を阻害しない気体加圧下とする場合には、耐圧容器に入れ、水熱合成することが好ましい。
耐圧容器は、特に限定されず、例えば、球形状、縦長状、横長状等の各種の形状を用いることができる。
耐圧容器内の混合ゲルを撹拌する際には、耐圧容器を上下方向に及び/又は左右方向に回転させるが、好ましくは上下方向に回転させる。
耐圧容器を上下方向に回転させる場合、その回転速度は一般的に用いられる範囲であれば特に限定されないが、1〜50rpmが好ましく、10〜40rpmであることがより好ましい。
水熱合成工程において、混合ゲルを好ましく撹拌するには、耐圧容器として縦長のものを用い、これを上下方向に回転させる方法が挙げられる。
水熱合成工程における加熱方法は、耐圧容器をヒーターで覆う方法、オイルバスでの加熱、高温槽での加熱、マイクロ波による加熱が挙げられる。マイクロ波加熱を用いることにより水熱合成時間の短縮、粒子径の均一化が図れる。
〔分離・乾燥工程〕
水熱合成工程後、生成物である固体と水を含む液体とを分離するが、その分離方法は一般的な方法であれば特に限定されず、濾過、デカンテーション、噴霧乾燥法(回転噴霧、ノズル噴霧及び超音波噴霧など)、回転蒸発器を用いた乾燥法、真空乾燥法、凍結乾燥法、又は自然乾燥法等を用いることができ、通常は濾過又はデカンテーションにより分離することができる。
分離されたものはそのまま用いても、水、又は所定の溶剤で洗浄しても構わない。必要に応じ、分離されたものを乾燥することができる。
分離されたものを乾燥する温度は、一般的な乾燥する温度であれば特に限定されないが、通常、室温から150℃以下である。
乾燥する際の雰囲気は、一般的に用いられる雰囲気であれば特に限定されないが、通常、空気雰囲気、窒素、アルゴンなどの不活性ガスや酸素を付加した雰囲気が用いられる。
〔焼成工程〕
必要に応じて、GIS型ゼオライトを焼成して用いることができる。焼成する温度は、一般的に用いられる温度であれば特に限定されないが、有機構造規定剤を除去したい場合、その残っている割合を少なくできることから、300℃以上であることが好ましく、350℃以上であることがより好ましい。焼成の時間が短くなり、ゼオライトを製造する際の経済性に優れる点から、400℃以上であることがさらに好ましい。
ゼオライトの結晶性が保持される傾向にあることから、550℃未満であることが好ましく、530℃以下であることがより好ましく、500℃以下であることがさらに好ましい。
焼成する時間は、有機構造規定剤が十分除去される時間であれば特に限定されず、焼成の温度により適宜選択することができるが、有機構造規定剤が残っている割合を少なくできる傾向にあることから、0.5時間以上であることが好ましく、1時間以上であることがより好ましく、3時間以上であることがさらに好ましい。
ゼオライトの結晶性が保持される傾向にあることから、20日以下であることが好ましく、10日以下であることがより好ましく、7日以下であることがさらに好ましい。
焼成の雰囲気は、一般的に用いられる雰囲気であれば特に限定されないが、通常、空気雰囲気、窒素、アルゴンなどの不活性ガスや酸素を付加した雰囲気が用いられる。
〔カチオン交換〕
必要に応じて、GIS型ゼオライトを、所望のカチオン型へカチオン交換を行うことができる。カチオン交換は、以下に限定されないが、例えば、NH4NO3、LiNO3、NaNO3、KNO3、RbNO3、CsNO3、Be(NO32、Ca(NO32、Mg(NO32、Sr(NO32、Ba(NO32など硝酸塩、あるいは前記硝酸塩に含まれる硝酸イオンをハロゲン化物イオン、硫酸イオン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、酢酸イオン、リン酸イオン又はリン酸水素イオンに変更した塩、硝酸や塩酸などの酸を用いることができる。また、カチオン交換は、水酸化物を用いることもでき、好ましくはアルカリ水溶液であり、アルカリ水溶液の濃度は好ましくは0.05〜0.15N(より好ましくは0.1N)である。
カチオン交換の温度は、一般的なカチオン交換の温度であれば特に限定されないが、通常、室温から100℃以下である。
カチオン交換後のゼオライトを分離する際、その分離方法は一般的な方法であれば特に限定されず、濾過、デカンテーション、噴霧乾燥法(回転噴霧、ノズル噴霧及び超音波噴霧など)、回転蒸発器を用いた乾燥法、真空乾燥法、凍結乾燥法、又は自然乾燥法等を用いることができ、通常は濾過又はデカンテーションにより分離することができる。
分離されたものはそのまま用いても、水、又は所定の溶剤で洗浄しても構わない。必要に応じ、分離されたものを乾燥することができる。
分離されたものを乾燥する温度は、一般的な乾燥する温度であれば特に限定されないが、通常、室温から150℃以下である。
乾燥する際の雰囲気は、一般的に用いられる雰囲気であれば特に限定されないが、通常、空気雰囲気、窒素、アルゴンなどの不活性ガスや酸素を付加した雰囲気が用いられる。
さらに、アンモニウム型ゼオライトは該ゼオライトを焼成することによりプロトン型ゼオライトに変換することもできる。
X線回折ピークが最適な位置となる構造を形成させ、二酸化炭素吸着量を増大させるという観点では、好ましいカチオンはK、Ca,Rb、Csであり、特に好ましいのがKである。
〔用途〕
本実施形態のGIS型ゼオライトの用途は、特に限定されるものではなく、例えば、各種ガス及び液などの分離剤あるいは分離膜、燃料電池などの電解質膜、各種樹脂成形体のフィラー、メンブランリアクター、あるいはハイドロクラッキング、アルキレーションなどの触媒、金属、金属酸化物などの担持用触媒担体、吸着剤、乾燥剤、洗剤助剤、イオン交換剤、排水処理剤、肥料、食品添加物、化粧品添加物等として用いることができる。これらの用途に利用する場合、粒子径が微小な方が好ましく、かつ、粒子径が均一な方が好ましい。
なお、本実施形態のGIS型ゼオライトは、二酸化炭素を十分に吸着できると共にメタンの吸着量に対する二酸化炭素吸着の選択性が高い傾向にあるため、例えば、天然ガスからの二酸化炭素の選択的除去等の目的で吸着剤として好ましく用いることができる。
本実施形態のGIS型ゼオライトは、前述のとおり分散性に優れるため、種々公知の樹脂と組み合わせて組成物をすることができる。すなわち、本実施形態の組成物は、本実施形態のGIS型ゼオライトと、樹脂と、を含むものである。本実施形態において使用し得る樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アイオノマー樹脂、エチレン・エチルアクリレート共重合樹脂、アクリロニトリル・スチレン・アクリレート共重合樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂、エチレン− 酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル− 塩素化ポリエチレン− スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル・エチレン− プロピレン− ジエン・スチレン共重合樹脂、シリコン系複合ゴム− アクリロニトリル− スチレン共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル/ アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリアミド/ アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/ アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/ アクリロニトリル・エチレン− プロピレン− ジエン・スチレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル/ アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン/ アクリロニトリル・スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン、酢酸繊維素樹脂、フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリレート樹脂、熱可塑性ポリウレタン、アクリル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエーテルブロックアミド共重合樹脂、コポリエステル・エーテルエラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリフェニレンエーテル/ ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン/ エチレン− プロピレン− ジエン樹脂、塩化ビニル・ニトリル系エラストマー、液晶樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート/ ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート/ ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリカーボネート/ アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/ ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート/ ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート/ポリエステル樹脂、ポリカーボネート/ ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート/ メタクリル酸メチル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/ ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート/ 耐衝撃性ポリスチレン樹脂、メチルメタクリレート・スチレン共重合樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂;ポリブタジエン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート/ アクリロニトリル・スチレン・アクリレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート/ ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、メタクリル樹脂、メチルペンテン樹脂、生分解性樹脂、バイオマス樹脂、植物由来ポリアミド樹脂、ポリ乳酸/ アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、エチレン・ブチルアクリレート共重合樹脂、エチレン・アクリルサンエステル・グリシジルアクリレート共重合樹脂、エチレン・アクリル酸エステル・無水マレイン酸共重合樹脂、ポリオレフィン・無水マレイン酸グラフト重合樹脂、コポリエステル樹脂、シンジオタクチックポリスチレン樹脂、ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド樹脂、シロキサン変性ポリエーテルイミド樹脂、エチレン・メチルメタクリレート共重合樹脂、エチレン・グリシジルメタクリレート共重合樹脂、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンナフタレート樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、シクロオレフィン系樹脂、シクロオレフィンコポリマー、エチレン・(メタ)アクリル酸メチルコポリマー、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン樹脂、ポリアリルエーテルケトン樹脂、硬化性エポキシ樹脂、硬化性ジアリルフタレート樹脂、硬化性シリコーン樹脂、硬化性フェノール樹脂、硬化性不飽和ポリエステル樹脂、硬化性ポリイミド樹脂、硬化性ポリウレタン樹脂、硬化性メラミン樹脂、硬化性尿素樹脂等が挙げられる。
ポリ塩化ビニル/ アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリアミド/ アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/ アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/ アクリロニトリル・エチレン− プロピレン− ジエン・スチレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル/ アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン/ アクリロニトリル・スチレン樹脂、ポリプロピレン/ エチレン− プロピレン− ジエン樹脂、ポリエチレンテレフタレート/ ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート/ ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート/ ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート/ ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート/ ポリエステル樹脂、ポリカーボネート/ ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート/ メタクリル酸メチル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/ ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート/ 耐衝撃性ポリスチレン樹脂、ポリブチレンテレフタレート/ アクリロニトリル・スチレン・アクリレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート/ ポリカーボネート樹脂、及び、ポリ乳酸/ アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂は、/ で区切られた2種以上の樹脂の混合物であることを表し、市販品として入手することができる。
本実施形態の組成物は、任意の形状に成形して成形体とすることができる。すなわち、本実施形態の成形体は、本実施形態の組成物を含むものである。本実施形態の成形体の具体例としては、特に限定されないが、例えば、押出成形や射出成形により得られるものが挙げられ、より詳細には膜、シート、樹脂板、ペレット、異形品等が挙げられる。
以下に実施例等を挙げて本実施形態を更に詳細に説明するが、これらは例示的なものであり、本実施形態は以下の実施例に限定されるものではない。当業者は、以下に示す実施例に様々な変更を加えて本実施形態として実施することができ、かかる変更は本実施形態の所定の要件を満たす限りにおいて、本発明の範囲に包含される。
〔平均粒子径及び粒子の均一性〕
ゼオライトの平均粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用い、一次粒子径として測定した。すなわち、SEMにより100個以上の粒子を撮影し、それらの中から下記の要領にて100個の粒子を選択し、それらの粒子径を測定して求めた。
まず、SEM観察用の試料として、0.5gのGIS型ゼオライトをエタノール溶媒に分散し、超音波洗浄を10分行った後、試料台に滴下してサンプリングした。ここで、チャージアップを低減し、明瞭にゼオライトの形状が観察できるようにするため、厚さ5nm以下でOsを試料表面にコーティングした。次いで、上記の方法で撮影したSEM像において、その粒子の外形が明瞭に撮影されている粒子を選び、100個の粒子について粒子径を測定して、その平均値として求めた。なお、粒子が球近似可能なときは、その直径を一次粒子径とし、球近似困難なときは、長軸径と短軸径の平均を一次粒子径とした。このようにして得られる平均粒子径と各粒子の一次粒子径より、粒子径が平均粒子径の0.8〜1.5倍の範囲にある粒子の個数を測定個数(100)で割り、100を乗じることにより、粒子の均一性を示す指標(%)として算出した。
〔結晶構造解析〕
結晶構造解析は以下の手順で行った。
(1)各実施例及び比較例で得られた乾燥物を試料として、メノウ乳鉢で粉砕した。
(2)上記(1)の試料を粉末用無反射試料板上に均一に固定し、下記条件で結晶構造解析を行った。
X線回折装置(XRD):リガク社製粉末X線回折装置「RINT2500型」(商品名)
X線源:Cu管球(40kV、200mA)
測定温度:25℃
測定範囲:5〜60°(0.02°/step)
測定速度:0.2°/分
スリット幅(散乱、発散、受光):1°、1°、0.15mm
(3)得られたX線回折スペクトルをXRDデータ解析ソフト「PDXL2」(ソフト名、リガク社製)を用い、解析ソフト内の設定値「αカット値」を3.00としてデータ解析を行い、ピークの2θの値、ピークの高さを計測した。この時、ピークが検出されなかった場合はピーク高さを0とした。得られるピークにおいて、2θ=12.4°及び17.6°付近のピーク高さをそれぞれA及びBとしたときの、B/Aの値を求めた。B/Aの値が0.10以上であれば、得られたゼオライトがGIS型であると判定した。
〔結晶構造解析による結晶化度〕
上記結晶構造解析を行った後、PDXLソフトウェアを使用してデータを解析し、バックグラウンドを差し引いて、ゼオライトの非晶質部分と結晶質部分の回折ピークを分離した。両方の回折ピークが現れる、2θ=5〜50°の回折角度におけるピークの積分強度から、下記式(A)にて結晶化度(%)を算出した。
結晶化度(χc)=(結晶質部分(2θ=12.4°、17.6°、21.6°、28.1°、30.8°、33.4°、35.8°、38.0°、44.1°、46.0°の付近のピーク)の積分強度/非晶質と結晶質を含む部分(2θ=5〜50°)の積分強度)×100(%)・・・式(A)
〔炭素原子含有量の測定〕
当該GIS型ゼオライト当該GIS型ゼオライトの粉体試料約2mgを計量し、CHN元素分析(ヤナコ分析工業株式会社社製MT−6:装置名)によってゼオライト中の炭素原子の含有量を測定した。
〔リン及び鉄濃度の測定〕
当該GIS型ゼオライトを水酸化ナトリウム水溶液あるいは王水で熱溶解し、適宜希釈した液を用いてICP−発光分光分析(セイコーインスツル株式会社製SPS3520UV−DD:装置名)によってゼオライト中のリン及び鉄濃度を測定した。
〔製膜〕
エタノールと水が重量比で65:35の溶液に、ポリエーテルブロックポリアミド樹脂の一種であるPEBAX 2533(アルケマ社製)の濃度が4wt%となるように80℃で1時間加熱溶解させて樹脂溶液を得た。この樹脂溶液にGIS型ゼオライトとPEBAX 2533の重量比が40:60となるように混合し、超音波分散を5分以上行って分散液を得た。この分散液をテフロン(登録商標)シャーレにキャストして製膜し、水平を保った状態で、真空乾燥機中において、窒素気流下、常温で24時間静置後、真空下、常温で24時間静置して溶媒を蒸発させてキャストフィルムを得た。
〔凍結割断〕
上記キャストフィルムを純アルコールとともに気泡が混入しないようにゼラチンカプセルに入れた。液体窒素で冷却した試料台上でカプセルを凍結させ、そのままの状態でナイフとハンマーにより、垂直になるように試料を割断した。
〔断面SEM観察〕
凍結割断したキャストフィルムを断面SEM観察用の試料台に固定し、日立ハイテクノロジー社製の電解放出型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)「SU−70」(商品名)を用いて断面を観察した。膜の断面は10視野以上を観察し、平均的な分散状態の図を選択した。
〔分散性評価〕
断面SEM観察の際、50μm×50μmの視野範囲において、2μm以上の凝集体の存在割合が面積として5%未満の場合に分散性良好(「○」)と判断し、それ以上の場合に分散性不良(「×」)と判断した。
〔引張試験〕
製膜で得たキャストフィルムを用い、下記条件で引張試験を行った。
試験方法:JIS K 6251
測定項目:引張強さ、切断時呼びひずみ
試験片:JIS K 7133:1995 2(1/2)号形
試験条件:試験速度;200mm/min
チャック間距離;40mm
試験環境:23℃±1℃・50%RH±5%RH
測定装置:インストロン社製 万能材料試験機 5566型
〔実施例1〕
水224.96gと水酸化ナトリウム(NaOH、富士フイルム和光純薬工業製)2.12gと、アルミン酸ナトリウム(NaAlO2、富士フイルム和光純薬工業製)2.46gと水ガラス3号(キシダ化学製)30.05gを混合し、30分間撹拌することで混合ゲルを調製した。混合ゲルの組成は、α=SiO2/Al23=10.0、β=Na2O/Al23=6.0、γ=P25/Al23=0.0、δ=H2O/Al23=900、ε=R/Al23=0.0であった。混合ゲルをフッ素樹脂内筒の入った1000mLのステンレス製オートクレーブに仕込み、撹拌なしで115℃、2日間水熱合成し、生成物をろ過して120℃で乾燥した後、粉末状のGIS型ゼオライトを得た。
得られたGIS型ゼオライトのXRDパターンから、B/A=0.54であった。
得られたGIS型ゼオライトの炭素、リン及び鉄は検出されなかった。
得られたGIS型ゼオライトの平均粒子径を測定すると、200nmであり、平均粒子径の0.8〜1.5倍の範囲に分布している粒子割合で表される粒子の均一性は94%であった。結晶化度を算出すると、96%であった。
得られたGIS型ゼオライトを用いて上記手法で製膜し、凍結割断した後の断面SEM観察より、樹脂中においてGIS型ゼオライトが高分散していることが分かった。分散性評価を行った結果、「〇」と判定した。得られた膜の引張試験を行ったところ、引張強さは7.35MPa、切断時呼びひずみは510%であった。
〔実施例2〕
水202.47gと水酸化ナトリウム2.40gとアルミン酸ナトリウム2.46gとコロイダルシリカ(Ludox AS−40、Grace製)22.54gを混合し、実施例1と同様にしてゼオライトを合成した。混合ゲルの組成は、α=SiO2/Al23=10.0、β=Na2O/Al23=3.0、γ=P25/Al23=0.0、δ=H2O/Al23=800、ε=R/Al23=0.0であった。
得られたGIS型ゼオライトのXRDパターンから、B/A=0.49であった。
得られたGIS型ゼオライトの炭素、リン及び鉄は検出されなかった。
得られたGIS型ゼオライトの平均粒子径を測定すると、250nmであり、平均粒子径の0.8〜1.5倍の範囲に分布している粒子割合で表される粒子の均一性は91%であった。結晶化度を算出すると、84%であった。
得られたGIS型ゼオライトを用いて上記手法で製膜し、凍結割断した後の断面SEM観察より、樹脂中においてGIS型ゼオライトが高分散していることが分かった。分散性評価を行った結果、「〇」と判定した。得られた膜の引張試験を行ったところ、引張強さは7.19MPa、切断時呼びひずみは490%であった。
〔実施例3〕
水204.26gと水酸化ナトリウム5.92gと、アルミン酸ナトリウム2.46gと水ガラス3号28.55gを混合し、実施例1と同様にしてゼオライトを合成した。混合ゲルの組成は、α=SiO2/Al23=9.5、β=Na2O/Al23=9.0、γ=P25/Al23=0.0、δ=H2O/Al23=820、ε=R/Al23=0.0であった。
得られたGIS型ゼオライトのXRDパターンから、B/A=0.51であった。
得られたGIS型ゼオライトの炭素、リン及び鉄は検出されなかった。
得られたGIS型ゼオライトの平均粒子径を測定すると、300nmであり、平均粒子径の0.8〜1.5倍の範囲に分布している粒子割合で表される粒子の均一性は79%であった。結晶化度を算出すると、93%であった。
得られたGIS型ゼオライトを用いて上記手法で製膜し、凍結割断した後の断面SEM観察より、樹脂中においてGIS型ゼオライトが高分散していることが分かった。分散性評価を行った結果、「〇」と判定した。得られた膜の引張試験を行ったところ、引張強さは6.69MPa、切断時呼びひずみは450%であった。
〔実施例4〕
原料および組成を実施例1と同様に混合ゲルを作成し、混合ゲル20gを東栄社製のマイクロ波加熱用耐圧容器に入れ、四国計測工業社製のマイクロ波加熱装置(μ Reactor Ex)で撹拌なしで115℃、18時間水熱合成し、生成物をろ過して120℃で乾燥した後、粉末状のGIS型ゼオライトを得た。
得られたGIS型ゼオライトのXRDパターンから、B/A=0.54であった。
得られたGIS型ゼオライトの炭素、リン及び鉄は検出されなかった。
得られたGIS型ゼオライトの平均粒子径を測定すると、150nmであり、平均粒子径の0.8〜1.5倍の範囲に分布している粒子割合で表される粒子の均一性は97%であった。結晶化度を算出すると、97%であった。
得られたGIS型ゼオライトを用いて上記手法で製膜し、凍結割断した後の断面SEM観察より、樹脂中においてGIS型ゼオライトが高分散していることが分かった。分散性評価を行った結果、「〇」と判定した。得られた膜の引張試験を行ったところ、引張強さは7.45MPa、切断時呼びひずみは520%であった。
〔実施例5〕
原料および組成を実施例2と同様に混合ゲルを作成し、混合ゲル20gを実施例4と同様にマイクロ波加熱を用いて水熱合成、生成物をろ過して120℃で乾燥した後、粉末状のGIS型ゼオライトを得た。
得られたGIS型ゼオライトのXRDパターンから、B/A=0.49であった。
得られたGIS型ゼオライトの炭素、リン及び鉄は検出されなかった。
得られたGIS型ゼオライトの平均粒子径を測定すると、180nmであり、平均粒子径の0.8〜1.5倍の範囲に分布している粒子割合で表される粒子の均一性は95%であった。結晶化度を算出すると、88%であった。
得られたGIS型ゼオライトを用いて上記手法で製膜し、凍結割断した後の断面SEM観察より、樹脂中においてGIS型ゼオライトが高分散していることが分かった。分散性評価を行った結果、「〇」と判定した。得られた膜の引張試験を行ったところ、引張強さは7.35MPa、切断時呼びひずみは500%であった。
〔実施例6〕
原料および組成を実施例3と同様に混合ゲルを作成し、混合ゲル20gを実施例4と同様にマイクロ波加熱を用いて水熱合成、生成物をろ過して120℃で乾燥した後、粉末状のGIS型ゼオライトを得た。
得られたGIS型ゼオライトのXRDパターンから、B/A=0.52であった。
得られたGIS型ゼオライトの炭素、リン及び鉄は検出されなかった。
得られたGIS型ゼオライトの平均粒子径を測定すると、200nmであり、平均粒子径の0.8〜1.5倍の範囲に分布している粒子割合で表される粒子の均一性は82%であった。結晶化度を算出すると、95%であった。
得られたGIS型ゼオライトを用いて上記手法で製膜し、凍結割断した後の断面SEM観察より、樹脂中においてGIS型ゼオライトが高分散していることが分かった。分散性評価を行った結果、「〇」と判定した。得られた膜の引張試験を行ったところ、引張強さは6.92MPa、切断時呼びひずみは490%であった。
〔比較例1〕
水169.16gと水酸化ナトリウム8.93gと、アルミン酸ナトリウム2.46gと水ガラス3号33.05を混合し、実施例1と同様にしてゼオライトを合成した。混合ゲルの組成は、α=SiO2/Al23=11.0、β=Na2O/Al23=12.0、γ=P25/Al23=0.0、δ=H2O/Al23=700、ε=R/Al23=0.0であった。
得られたGIS型ゼオライトのXRDパターンから、B/A=0.34であった。
得られたGIS型ゼオライトの炭素、リン及び鉄は検出されなかった。
得られたGIS型ゼオライトの平均粒子径を測定すると、1000nmであり、平均粒子径の0.8〜1.5倍の範囲に分布している粒子割合で表される粒子の均一性は82%であった。結晶化度を算出すると、83%であった。
得られたGIS型ゼオライトを用いて上記手法で製膜し、凍結割断した後の断面SEM観察より、GIS型ゼオライトと樹脂が分離し、分散していないことが分かった。分散性評価を行った結果、「×」と判定した。得られた膜の引張試験を行ったところ、引張強さは4.32MPa、切断時呼びひずみは130%であった。
〔比較例2〕
水230.15gと水酸化ナトリウム1.20gとアルミニウムイソプロポキシド(アルドリッチ製)6.13gとコロイダルシリカ(Ludox AS−40)21.41gを混合し、実施例1と同様にしてゼオライトを合成した。混合ゲルの組成は、α=SiO2/Al23=9.5、β=Na2O/Al23=1.0、γ=P25/Al23=0.0、δ=H2O/Al23=900、ε=R/Al23=0.0であった。
得られたGIS型ゼオライトのXRDパターンから、B/A=0.47であった。
得られたGIS型ゼオライトの炭素及びリンは検出されなかった。
得られたGIS型ゼオライトの平均粒子径を測定すると、750nmであり、平均粒子径の0.8〜1.5倍の範囲に分布している粒子割合で表される粒子の均一性は75%であった。結晶化度を算出すると、75%であった。
得られたGIS型ゼオライトを用いて上記手法で製膜し、凍結割断した後の断面SEM観察より、GIS型ゼオライトと樹脂が分離し、分散していないことが分かった。分散性評価を行った結果、「×」と判定した。得られた膜の引張試験を行ったところ、引張強さは4.24MPa、切断時呼びひずみは120%であった。
〔比較例3〕
水238.03gと水酸化ナトリウム0.33gと、アルミン酸ナトリウム6.83gと水ガラス3号103.47gを混合し、実施例1と同様にしてゼオライトを合成した。混合ゲルの組成は、α=SiO2/Al23=12.0、β=Na2O/Al23=3.0、γ=P25/Al23=0.0、δ=H2O/Al23=400、ε=R/Al23=0.0であった。
得られたGIS型ゼオライトのXRDパターンから、B/A=0.51であった。
得られたGIS型ゼオライトの炭素、リン及び鉄は検出されなかった。
得られたGIS型ゼオライトの平均粒子径を測定すると、3000nmであり、平均粒子径の0.8〜1.5倍の範囲に分布している粒子割合で表される粒子の均一性は85%であった。結晶化度を算出すると、90%であった。
得られたGIS型ゼオライトを用いて上記手法で製膜し、凍結割断した後の断面SEM観察より、GIS型ゼオライトと樹脂が分離し、分散していないことが分かった。分散性評価を行った結果、「×」と判定した。得られた膜の引張試験を行ったところ、引張強さは3.96MPa、切断時呼びひずみは120%であった。
〔比較例4〕
非特許文献3の内容に基づき、水273.32gと水酸化ナトリウム14.58gと、アルミン酸ナトリウム3.28gと水ガラス3号48.04を混合し、N2雰囲気下で1800rpm、24時間撹拌することで混合ゲルを調製した。混合ゲルの組成は、α=SiO2/Al23=12.0、β=Na2O/Al23=14.0、γ=P25/Al23=0.0、δ=H2O/Al23=840、ε=R/Al23=0.0であった。混合ゲルを1000rpmで撹拌しながら100℃で24時間水熱合成し、生成物をろ過して120℃で乾燥した後、粉末状のGIS型ゼオライトを得た。
得られたGIS型ゼオライトのXRDパターンから、B/A=0.63であった。
得られたGIS型ゼオライトの炭素、リン及び鉄は検出されなかった。
得られたGIS型ゼオライトの平均粒子径を測定すると、500nmであり、平均粒子径の0.8〜1.5倍の範囲に分布している粒子割合で表される粒子の均一性は72%であった。結晶化度を算出すると、86%であった。
得られたGIS型ゼオライトを用いて上記手法で製膜し、凍結割断した後の断面SEM観察より、GIS型ゼオライトと樹脂が分離し、分散していないことが分かった。分散性評価を行った結果、「×」と判定した。得られた膜の引張試験を行ったところ、引張強さは4.44MPa、切断時呼びひずみは140%であった。
〔比較例5〕
非特許文献5の内容に基づき、水189.90gとアルミニウムイソプロポキシド8.17gとテトラエチルオルトシリケイト(アルドリッチ製)17.37gと有機構造規定剤として水酸化テトラメチルアンモニウム・5水和物(アルドリッチ製)176.85gを混合し、30分間撹拌した。この液を0℃で1時間保持した後、旋回シェーカーで20時間撹拌し、120℃で33分間加熱した後、0℃で15分間冷却することで混合ゲルを調製した。混合ゲルの組成は、α=SiO2/Al23=4.17、β=Na2O/Al23=0.0、γ=P25/Al23=0.0、δ=H2O/Al23=253、ε=R/Al23=4.78であった。混合ゲルを100℃で13日間水熱合成し、生成物をろ過して120℃で乾燥した後、粉末状のゼオライトを得た。
得られたゼオライトのXRDパターンから、GIS型ゼオライトに特有の17.6°付近のピークが明確に観測できず、B/A=0.04であったため、GIS型ゼオライトに該当しないものと判断した。
得られたゼオライトの炭素含有量は4.5質量%、リンと鉄は検出されなかった。
得られたゼオライトの平均粒子径を測定すると、50nmであり、平均粒子径の0.8〜1.5倍の範囲に分布している粒子割合で表される粒子の均一性は80%であった。結晶化度を算出すると、64%であった。
得られたゼオライトを用いて上記手法で製膜し、凍結割断した後の断面SEM観察より、ゼオライトと樹脂が分離し、分散していないことが分かった。分散性評価を行った結果、「×」と判定した。得られた膜の引張試験を行ったところ、引張強さは3.78MPa、切断時呼びひずみは130%であった。
〔比較例6〕
非特許文献4の内容に基づき、水196.48gとアルミニウムイソプロポキシド41.28gと有機構造規定剤としてイソプロピルアミン(富士フイルム和光純薬工業製)118.22gとコロイダルシリカ(Ludox AS−40)21.0gと85質量%リン酸水溶液46.1gを混合し、1時間撹拌することで混合ゲルを調製した。混合ゲルの組成は、α=SiO2/Al23=1.39、β=Na2O/Al23=0.0、γ=P25/Al23=1.98、δ=H2O/Al23=118.7、ε=R/Al23=19.59であった。混合ゲルを撹拌なしで160℃、120時間水熱合成し、生成物をろ過して120℃で乾燥した後、粉末状のGIS型ゼオライトを得た。
得られたGIS型ゼオライトのXRDパターンから、B/A=0.24であった。
得られたGIS型ゼオライトの炭素含有量は6.8質量%、リンは14.2質量%、鉄は検出されなかった。
得られたGIS型ゼオライトの平均粒子径を測定すると、5000nmであり、平均粒子径の0.8〜1.5倍の範囲に分布している粒子割合で表される粒子の均一性は78%であった。結晶化度を算出すると、88%であった。
〔比較例7〕
特許文献1の内容に基づき、二酸化ケイ素(SiO2、富士フイルム和光純薬工業製)21.54gと酸化アルミニウム(Al23、富士フイルム和光純薬工業製)5.97gと酸化鉄(Fe23、富士フイルム和光純薬工業製)1.17gと酸化チタン(TiO2、富士フイルム和光純薬工業製)0.27gと酸化カルシウム(CaO、富士フイルム和光純薬工業製)0.21gと酸化マグネシウム(MgO、富士フイルム和光純薬工業製)0.06gと水酸化ナトリウム0.03gと水酸化カリウム0.21gと酸化リン(P25、富士フイルム和光純薬工業製)0.05gと炭素粉末(Strem Chemicals製)0.53gとを自動乳鉢で混錬したものに炭酸ナトリウム(Na2CO3、富士フイルム和光純薬工業製)17.6gを加えて混合し、電気炉内で1000℃で1時間溶融した。その後、その溶融物を冷却粉砕し、水をH2O/Na2Oモル比で50となるように149.78g加えて混合ゲルを調製した。混合ゲルの組成は、α=SiO2/Al23=6.12、β=Na2O/Al23=2.84、γ=P25/Al23=0.003、δ=H2O/Al23=142、ε=R/Al23=0.0であった。混合ゲルを、オートクレーブ内で100℃で24時間加熱し、生成物をろ過して120℃で乾燥した後、粉末状のGIS型ゼオライトを得た。
得られたGIS型ゼオライトのXRDパターンから、B/A=0.51であった。
得られたGIS型ゼオライトの炭素含有量は0質量%、リンは1.1質量%、鉄は2.6質量%であった。
得られたGIS型ゼオライトの平均粒子径を測定すると、5000nmであり、平均粒子径の0.8〜1.5倍の範囲に分布している粒子割合で表される粒子の均一性は75%であった。結晶化度を算出すると、85%であった。
得られたGIS型ゼオライトを用いて上記手法で製膜し、凍結割断した後の断面SEM観察より、GIS型ゼオライトと樹脂が分離し、分散していないことが分かった。分散性評価を行った結果、「×」と判定した。得られた膜の引張試験を行ったところ、引張強さは3.37MPa、切断時呼びひずみは110%であった。
Figure 2021109818
表1中におけるα〜εは次のモル比を表す。
α=SiO2/Al23
β=(M12O+M2O)/Al23
γ=P25/Al23
δ=H2O/Al23
ε=R/Al23 (Rは有機構造規定剤を表す。)
本発明に係るGIS型ゼオライトは、各種ガス及び液などの分離剤及び分離膜、燃料電池などの電解質膜、各種樹脂成形体のフィラー、メンブランリアクター、あるいはハイドロクラッキング、アルキレーションなどの触媒、金属、金属酸化物などの担持用触媒担体、吸着剤、乾燥剤、洗剤助剤、イオン交換剤、排水処理剤、肥料、食品添加物、化粧品添加物等として産業上利用の可能性を有する。

Claims (8)

  1. 平均粒子径が400nm以下である、GIS型ゼオライト。
  2. 平均粒子径の0.8〜1.5倍の範囲に粒子の80%以上が分布している、請求項1に記載のGIS型ゼオライト。
  3. 結晶構造解析により測定される結晶化度が88%以上である、請求項1又は2に記載のGIS型ゼオライト。
  4. X線回折により得られるピークにおいて、2θ=12.4及び17.6°付近のピーク高さをそれぞれA及びBとしたとき、0.25<B/Aを満たす、請求項1〜3のいずれか一項に記載のGIS型ゼオライト。
  5. 炭素原子の含有量が1.0質量%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のGIS型ゼオライト。
  6. 鉄原子の含有量が1.0質量%以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のGIS型ゼオライト。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のGIS型ゼオライトと、樹脂と、を含む、樹脂組成物。
  8. 請求項7に記載の樹脂組成物を含む、成形体。
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WO2023190600A1 (ja) * 2022-03-29 2023-10-05 旭化成株式会社 Gis型ゼオライト、ゼオライト成形体、吸着装置、及び精製ガスの製造方法
WO2023190603A1 (ja) * 2022-03-29 2023-10-05 旭化成株式会社 Gis型ゼオライト、ゼオライト成形体、吸着装置、及び精製ガスの製造方法

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